説明

情報記録方法及び情報記録装置

【課題】ユーザにとって有意なストリームのみを記録することができるようにする。
【解決手段】情報記録装置において、MPEG−TSよりパケット情報を取得するフィルタ部12と、MPEG−TSの特定のパケットのみを選択しそれ以外を破棄する選択部14と、特定のパケットのみのデジタルストリーム信号に整合用のパケットを挿入する挿入部15と、選択部14及び挿入部15を経て生成されるストリームを記録媒体に記録する記録部17,18と、フィルタ部12より取得したパケット情報から階層伝送記述子を判定し、当該記述子の判定結果に基づいて記録対象とする階層のストリームを決定し、その階層のストリームが選択され記録されるように選択部14、挿入部15を制御する制御部13とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、衛星デジタルTV(テレビジョン)放送や地上波デジタルTV放送などで用いられるデジタルストリーム信号(MPEG−TS:Moving Picture Experts Group - Transport Stream)などの記録に適した情報記録方法、および情報記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、TV放送は、ハイビジョン番組(高精細AV情報の番組)を主な放送コンテンツとするデジタル放送の時代に突入してきた。現在実施されているBSデジタルTV放送や地上波デジタルTV放送では、MPEG−2のトランスポートストリーム(以下、適宜MPEG−TSと略記する)が採用されている。動画を使用したデジタル放送の分野では、今後もMPEG−TSが標準的に用いられると考えられる。このようなデジタルTV放送の開始に伴って、デジタルTV放送のコンテンツをそのまま録画できるストリーマのマーケットニーズが高まってきている。このようなストリーマの例として、下記特許文献1に開示されたものがある。
【0003】
この特許文献1では、MPEG−TSに準じたデジタルストリーム信号をストリームオブジェクトとして扱うことを提案している。また、ストリームオブジェクトの再生時に、優れたランダムアクセス性を実現するために、ストリームオブジェクトの記録時にストリームオブジェクトに係る属性情報を管理情報として生成し、記録することを提案している。
【0004】
さらに、特許文献1では、記録するデジタルストリーム信号の具体例として、日本国内のデジタル放送規格であるARIB(Association of Radio Industries and Businesses)をあげている。デジタル放送規格としては、その他にもヨーロッパではDVB(Digital Video Broadcasting)、米国ではATSC(Advanced Television Systems Committee)がある。いずれの放送規格もMPEG−TSに準じたデジタルストリーム信号を採用している。
【0005】
ここで、上記MPEG−TSは動画、音声等のデータ(ES:Elementary Stream)に同期や制御等のデータを付加し多重化したデータであり、1つのMPEG−TS内には複数の番組を多重することが可能である。また1つの番組内においても複数の動画、音声等のデータを多重して構成することが可能である。特許文献1では1つのMPEG−TSから1つの番組を選択し、記録する方法をあげている。
【0006】
一方、記録容量をできる限り少なくするために、1つの番組中に含まれているデータから特定のESのみを記録したいというニーズが高まっている。例えばARIBにおける降雨対応放送では、同じコンテンツの映像、音声データが通常視聴時用のデータと降雨時視聴用のデータとなって多重されている。このような場合、ユーザは通常視聴時用のデータのみ記録できれば十分である。
【0007】
また、近年、新しい動画符号化形式としてH.264/MPEG4−AVC(以下、適宜H.264と略記する)が注目されており、MPEG−2ビデオ形式をH.264形式に変換するトランスコーダを用いて、デジタル放送を記録する装置が登場している。このようなトランスコーダでは、扱うことができるES数に制限がある場合がある。
【特許文献1】特開2004−295947号公報。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記したように従来のMPEGトランスポートストリームに準じたデジタルストリーム信号の記録方法では、ユーザにとって有意か否かにかかわらず、選択番組の全ESを記録しており、記録容量を必要以上に占有している。また、扱うことのできるES数に制限がある場合に対応不可となることがある。
【0009】
本発明の目的は、上記の問題を解決し、MPEGトランスポートストリームに準じたデジタルストリーム信号を記録する場合において、ユーザにとって有意なESのみを記録することができ、これにより記録容量の削減が実現でき、特に扱うことが可能なESの数に制限がある場合に極めて有効な情報記録方法及び情報記録装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本発明に係る情報記録方法及び情報記録装置は、MPEG−TSに準じたデジタルストリーム信号を記録する情報記録方法において、前記デジタルストリーム信号よりパケット情報を取得し、前記デジタルストリーム信号の特定のパケットのみを選択しそれ以外を破棄し、前記特定のパケットのみのデジタルストリーム信号に整合用のパケットを挿入し、前記パケットの選択及び挿入を経て生成されるデジタルストリームを記録媒体に記録し、前記取得したパケット情報から階層伝送記述子またはコンポーネントグループ記述子を判定し、当該記述子の判定結果に基づいて前記パケット選択と前記パケット挿入を制御するようにし、前記階層伝送記述子またはコンポーネントグループ記述子に基づき記録対象とする階層またはグループのストリームを決定し、その階層またはグループのストリームが選択され記録されるように制御することを特徴とする。
【0011】
すなわち、本発明に係る情報記録方法及び情報記録装置では、MPEG−TSに準じたデジタルストリーム信号のデータより、階層伝送記述子またはコンポーネントグループ記述子を取り出し、その情報に従い有意なESを選択し、有意なパケットのみを記録する。これにより、ユーザにとって有意なESのみを記録することが可能となり、これにより記録容量を削減することが可能となる。また、トランスコーダ等において扱うことが可能なESの数に制限がある場合においても、効率よく記録することが可能となる。
【発明の効果】
【0012】
以上のように構成したことにより、本発明によれば、MPEGトランスポートストリームに準じたデジタルストリーム信号を記録する場合において、ユーザにとって有意なESのみを記録することができ、これにより記録容量の削減が実現でき、特に扱うことが可能なESの数に制限がある場合に極めて有効な情報記録方法及び情報記録装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0014】
まず、デジタルTV放送やインターネットなど有線を使用した放送などの圧縮動画を放送(配信)するための方式として、共通の基本フォーマットであるMPEG−TS方式について説明する。このMPEG−TS方式では、個々のパケットが管理データ部分とペイロードに分かれる。ペイロードには、再生されるべき対象のデータがスクランブルの掛かった状態で含まれている。
【0015】
ARIBによると、その他のPAT(Program Association Table)、PMT(Program Map Table)、SI(Service Information)に関しては、スクランブルされていない。また、PMTやSI(SDT:Service Description Table、EIT:Event Information Table、BAT:Bouquet Association Table)を利用してさまざまな管理情報が作成される。再生対象としては、MPEGビデオデータ、Dolby AC3オーディオデータ、MPEGオーディオデータ、データ放送データなどがある。さらに、直接再生対象には関係ないが、再生する上で必要なPAT、PMT、SIなどの情報(番組情報等)などがある。PATには、番組毎のPMTのPID(Packet Identification)が含まれており、さらにPMTにはビデオデータやオーディオデータのPIDが記録されている。
【0016】
STB(Set Top Box)の通常の再生手順は次のようになる。すなわち、電子番組情報(EPG情報)によりユーザが番組を決定すると、目的の番組の開始時間にPATを読み込み、そのデータを元に希望の番組に属するPMTのPIDを決定する。そのPIDに従って目的のPMTを読み出し、そこに含まれる再生すべきビデオおよびオーディオパケットのPIDを決定する。そして、PMTやSIによりビデオおよびオーディオの属性を読み出して各デコーダへセットし、そのビデオおよびオーディオデータをPIDに従って切り出してそれらの再生を行う。
【0017】
ここで、PAT、PMT、SI等は途中再生にも使用するために、数100ms毎に送信されてくる。このようなストリーム(特に衛星または地上デジタル放送のストリーム)を記録するための規格がHD_DVD−VR規格としてDVDフォーラムにより作成され、この規格に基づくHigh-definition digital video recorderが既に商品化されている。
【0018】
尚、デジタル放送は国毎に放送方式が異なる。例えば、ヨーロッパではDVB(Digital Video Broadcasting)、米国ではATSC(Advanced Television Systems Committee)、日本ではARIB(Association of Radio Industries and Businesses)となっている。
【0019】
以下、ARIBにおけるストリーム構造を図1乃至図7を用いて説明する。
【0020】
図1はPMTの概略を示している。図1に示すように、PMT中にはプログラム番号、PCR_PID、複数の記述子、複数のES情報が含まれる。プログラム番号はプログラムを識別するためのID、PCR_PIDはPCRを伝送するパケットのPID、記述子(1st roop)はプログラムに関する情報が記述された情報、ES情報はプログラムを構成するESに関する情報である。
【0021】
また、上記ES情報中にはストリーム形式識別、エレメンタリーPID、複数の記述子が含まれる。ストリーム形式識別はESが映像か音声か等を示す情報、エレメンタリーPIDはESを伝送するパケットのPID、記述子(2nd roop)はESに関する情報が記述された情報であり、記述子(2nd roop)にはコンポーネント記述子、階層伝送記述子などが含まれる。
【0022】
図2はコンポーネント記述子の概略を示している。図2に示すように、コンポーネント記述子中にはコンポーネント種別、コンポーネントタグ値が含まれる。コンポーネント種別はこのコンポーネント記述子を含むES情報のESの種別が記述された情報、コンポーネントタグ値はこのESを識別するIDである。
【0023】
上記コンポーネントタグ値は図3に従った値をとることになっている。すなわち、番組境界等でPMTの情報が変化した場合においても、現在視聴中のESのコンポーネントタグ値と同一のコンポーネントタグ値を持つESが存在すれば、ESのPIDが替わっていたとしてもそのESを継続して表示することとなっている。ここで、デフォルトESとは、それぞれの種別のストリームが存在する場合に必須で存在しなければならないESであり、視聴開始時に選択されるESである。また、上記番組境界の例で、現在視聴中のESのコンポーネントタグ値と同一のコンポーネントタグ値を持つESが存在しなかった場合に、視聴に用いられることになっているESである。
【0024】
図4は階層伝送記述子の概略を示している。図4に示すように、解像伝送記述子中には階層レベルと参照先PIDが含まれる。階層レベルは高階層と低階層が定義されている。参照先PIDは参照先のESのPIDを示している。参照先PIDとは、例えば映像ESが高階層の場合には対応する低階層の映像ESのPIDを指す。対応するESが無い場合は、ヌルパケットのPIDである0x1FFFを指定する。
【0025】
上記階層伝送記述子は降雨対応放送に用いられる。降雨対応放送ではデータ伝送量は多いが降雨等により信号が減衰する特徴のある周波数と、データ伝送量は少ないが降雨時の影響が少ない事を特徴とする周波数を用いデータを伝送する。STBは、通常データ伝送量の多い周波数で伝送されるデータを使って視聴するが、降雨時等で伝送されるデータに欠落が生じるような場合には、データ伝送量の少ない周波数で伝送されるデータに切り替えて視聴する。前者を高階層、後者を低階層とし論理レベルで切り替えを可能としている。
【0026】
図5は階層伝送記述子を用いた降雨対応放送の例を示す図である。図5において、映像1、音声1の階層レベルは高階層であり、それぞれ低階層の映像2、音声2を参照している。映像2、音声2の階層レベルは低階層であり、それぞれ高階層の映像1、音声1を参照している。この例では、通常は映像1、音声1が視聴に用いられるが、降雨等により高階層での視聴が困難な場合は低階層に切り替わり、映像2、音声2が視聴に用いられる。
【0027】
図6は階層伝送記述子を用いた降雨対応放送のもう一つの例を示す図である。図6において、映像1の階層レベルは高階層であり、低階層の映像2を参照している。映像2、音声1の階層レベルは低階層であり、映像2では高階層の映像1を参照している。しかし音声1は参照先が無いため、ヌルパケットのPIDを参照している。この例では視聴に用いられる音声は常に低階層の音声1となる。映像においては通常は映像1が視聴に用いられ、降雨等により高階層での視聴が困難な場合は映像2が視聴に用いられる。
【0028】
図7はEITに含まれるコンポーネントグループ記述子の概略を示している。図7に示すように、コンポーネントグループ記述子中には複数のコンポーネントグループが含まれる。コンポーネントグループ中には複数のコンポーネントタグが含まれる。コンポーネントグループ記述子はマルチビュー放送に用いられる。マルチビュー放送では1つの番組内で複数のチャンネルが放送されているかのように見える。ユーザはコンポーネントグループ単位で視聴の切り替えを行うことができる。ユーザによりコンポーネントグループが選択されると、そのコンポーネントグループ内に含まれるコンポーネントタグが示すESが視聴に用いられる。
【0029】
図8は、上記構造のMPEG−TS方式を採用したデジタル放送に用いられるデジタル放送番組記録装置に本発明を適用した場合の一実施形態を示すブロック構成図である。図8において、デジタルチューナ11では放送データを受信し、ユーザが選択した番組のデータを含むMPEG−TSを取り出して後段のパケットフィルタ12に送る。ここで、ストリームにスクランブルがかかっている場合は、スクランブルは解除されて後段に送られる。パケットフィルタ12ではパケット制御部13より指定されたパケットの情報をストリーム中より取得し、その指定パケット情報が取得された場合にはパケット制御部13に通知する。パケット選択部14ではパケット制御部13より指定されたパケットのみを後段のブロックに送り、それ以外のパケットは破棄する。本実施形態では、パケット制御部13は特定のESを含むパケットのみを後段のブロックに送るようにパケット選択部14に設定する。
【0030】
一方、パケット挿入部15はパケット制御部13より設定された新たなパケットを一定間隔でストリーム中に挿入する。本実施形態では、パケット制御部13はPAT、PMT、SIT等のパケットを設定する。これは、すなわち、デジタルチューナ11から送られた元のMPEG−TSストリームから特定の番組、特定のESのみを抜き出した新しいストリーム(パーシャルTS)を生成するため、PAT、PMTもパーシャルTSとして整合のとれたデータとする必要があるためである。またSITは元のストリームからいくつかの記述子を抽出して作成されるパケットであり、パーシャルTSとして必要なデータである。
【0031】
また、パケット解析部16はストリームの中のデータを解析し、管理情報を生成する。管理情報は特殊再生容易性を実現するために付加される情報である。また、ここではストリームにおいても必要な加工がなされる。例えば、特許文献1の例ではパケットグループヘッダが付加される。また、必要であればスクランブル処理が行われる。
【0032】
上記のような流れを経て作成された記録ストリーム及び管理情報は、それぞれ情報記録媒体による記録部17,18に記録される。尚、記録ストリーム用、管理情報用に別々に用意された記録部17,18は、一つの記録媒体で共用するようにしてもよい。
【0033】
図9は本実施形態におけるパケット制御部13で行われる処理の流れを示すフローチャートである。以下、このフローチャートにしたがって、パケット制御部13の処理を説明する。
【0034】
まず、記録開始の指示があると、パケットフィルタ12にPIDが0のパケットの情報を取得するように設定し、PATのPIDは常に0であることを利用して、こPATの情報を取得する(ステップS1)。続いて、PATの情報よりユーザが選択した番組を含むプログラムに対応するPMTのPIDを取得し、このPIDを用いてパケットフィルタ12よりPMTの情報を取得する(ステップS2)。
【0035】
ここで、PMTの情報に階層伝送記述子が含まれているかをチェックする(ステップS3)。含まれている場合(YES)には、この放送は降雨対応放送であると判定し、パケット選択部14にPMTに記載されているESのうち通常放送に用いられるESを設定する(ステップS4)。実施例の一つとして、降雨対応放送では通常の視聴に用いられるESのみを記録する。これは高階層のESを参照する低階層のESは、通常高階層のESと同じ内容のコンテンツ表すデータで、かつ高階層のESより品質の低いデータであるため、高階層のESのみがあれば十分だからである。
【0036】
図5の例では映像1が高階層であり、参照する低階層のESが存在することから、映像1を含むパケットがパケット選択部14に設定される。また、同様に音声1がパケット選択部14に設定される。図6の例では映像1がパケット選択部14に設定される。また、音声1は低階層であるが、参照する高階層がないため、通常時の視聴に用いられるESである。したがって、音声1もパケット選択部14に設定される。尚、制御部13において、信号品質の判定結果が得られる場合には、その判定結果に基づいて階層を適宜選択するようにしてもよい。
【0037】
続いて、ステップS3において、PMTの情報に階層伝送記述子が含まれていない場合(NO)、パケットフィルタ12よりEITの情報を取得する(ステップS5)。EITの情報にコンポーネントグループ記述子が含まれる場合(YES)には、この放送はマルチビュー放送であると判定し、パケット選択部14にPMTに記載されているESで視聴中のコンポーネントグループに含まれるESを設定する(ステップS7)。実施例の一つとしては、マルチビュー放送ではいくつかのグループから1つのグループが視聴に用いられることから、現在視聴に用いられているグループ中のESをパケット選択部14に設定する。上記ステップS6において、いずれにも当て張らない場合(NO)には、PMTに記載されているESをパケット選択部14に設定する(ステップS8)。
【0038】
ここで、ステップS4,S7,S8において、パケット選択部14に設定したパケットを含むパーシャルTSとして不整合がないように、PAT、PMT、SITのデータを作成し、パケット挿入部15に設定する(ステップS9)。上記の制御は記録が停止するまで繰り返される(ステップS10)。
【0039】
上記処理によれば、番組データ中から、コンポーネントグループ記述子、または階層伝送記述子を取り出し、その情報に従い有意なESを選択し、有意なパケットのみを記録する。したがって、上記構成による情報記録装置では、ユーザにとって有意なESのみを記録することが可能となり、これにより記録容量を削減することが可能となる。また、トランスコーダ等において扱うことが可能なESの数に制限がある場合においても、効率よく記録することが可能となる。
【0040】
なお、この発明は前述した実施の形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明が適用されるARIBにおけるMPEG−TS方式ストリーム構造のPMTの概略を示す図。
【図2】上記ストリーム構造のコンポーネント記述子の概略を示す図。
【図3】図2に示すコンポーネント記述子中のコンポーネントタグ値の例を示す図。
【図4】上記ストリーム構造の階層伝送記述子の概略を示す図。
【図5】階層伝送記述子を用いた降雨対応放送の例を示す図。
【図6】階層伝送記述子を用いた降雨対応放送の他の例を示す図。
【図7】上記ストリーム構造のEITに含まれるコンポーネントグループ記述子の概略を示す図。
【図8】上記構造のMPEG−TS方式を採用したデジタル放送に用いられるデジタル放送番組記録装置に本発明を適用した場合の一実施形態を示すブロック構成図である。
【図9】図8に示す実施形態におけるパケット制御部で行われる処理の流れを示すフローチャート。
【符号の説明】
【0042】
11…デジタルチューナ、12…パケットフィルタ、13…パケット制御部、14…パケット選択部、15…パケット挿入部、16…パケット解析部、17,18…記録部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
MPEG−TS(Moving Picture Experts Group - Transport Stream)に準じたデジタルストリーム信号を記録する情報記録方法において、
前記デジタルストリーム信号よりパケット情報を取得し、
前記デジタルストリーム信号の特定のパケットのみを選択しそれ以外を破棄し、
前記特定のパケットのみのデジタルストリーム信号に整合用のパケットを挿入し、
前記パケットの選択及び挿入を経て生成されるデジタルストリームを記録媒体に記録し、
前記取得したパケット情報から階層伝送記述子を判定し、当該記述子の判定結果に基づいて前記パケット選択と前記パケット挿入を制御するようにし、
前記階層伝送記述子に基づき記録対象とする階層のストリームを決定し、その階層のストリームが選択され記録されるように制御することを特徴とする情報記録方法。
【請求項2】
前記階層伝送記述子が降雨対応放送であることを示す情報であるとき、前記デジタルストリーム信号の信号品質に応じて高階層のストリーム、低階層のストリームのいずれか一方を選択するように前記パケット選択及びパケット挿入を制御することを特徴とする請求項1記載の情報記録方法。
【請求項3】
MPEG−TS(Moving Picture Experts Group - Transport Stream)に準じたデジタルストリーム信号を記録するように構成された情報記録方法において、
前記デジタルストリーム信号よりパケット情報を取得し、
前記デジタルストリーム信号の特定のパケットのみを選択しそれ以外を破棄し、
前記特定のパケットのみのデジタルストリーム信号に整合用のパケットを挿入し、
前記パケットの選択及び挿入を経て生成されるデジタルストリームを記録媒体に記録し、
前記取得したパケット情報からコンポーネントグループ記述子を判定し、当該記述子の判定結果に基づいて前記パケット選択と前記パケット挿入を制御するようにし、
前記コンポーネントグループ記述子に基づき記録対象とするグループのストリームを決定し、そのグループのストリームが選択され記録されるように前記パケット選択とパケット挿入を制御することを特徴とする情報記録方法。
【請求項4】
前記コンポーネントグループ記述子がマルチビュー放送であることを示す情報であるとき、前記マルチビュー放送による表示のうちユーザ指定の表示内容のストリームが選択され記録されるように前記パケット選択及びパケット挿入を制御することを特徴とする請求項3記載の情報記録方法。
【請求項5】
MPEG−TS(Moving Picture Experts Group - Transport Stream)に準じたデジタルストリーム信号を記録するように構成された情報記録装置において、
前記デジタルストリーム信号よりパケット情報を取得するフィルタ部と、
前記デジタルストリーム信号の特定のパケットのみを選択しそれ以外を破棄する選択部と、
前記特定のパケットのみのデジタルストリーム信号に整合用のパケットを挿入する挿入部と、
前記選択部及び挿入部を経て生成されるデジタルストリームを記録媒体に記録する記録部と、
前記フィルタ部より取得したパケット情報から階層伝送記述子を判定し、当該記述子の判定結果に基づいて前記選択部のパケット選択と前記挿入部のパケット挿入を制御する制御部とを具備し、
前記制御部は前記フィルタ部より取得した階層伝送記述子に基づき記録対象とする階層のストリームを決定し、その階層のストリームが選択され記録されるように前記選択部、前記挿入部を制御することを特徴とする情報記録装置。
【請求項6】
前記階層伝送記述子が降雨対応放送であることを示す情報であるとき、前記制御部は前記デジタルストリーム信号の信号品質に応じて高階層のストリーム、低階層のストリームのいずれか一方を選択するように前記選択部及び挿入部を制御することを特徴とする請求項5記載の情報記録装置。
【請求項7】
MPEG−TS(Moving Picture Experts Group - Transport Stream)に準じたデジタルストリーム信号を記録するように構成された情報記録装置において、
前記デジタルストリーム信号よりパケット情報を取得するフィルタ部と、
前記デジタルストリーム信号の特定のパケットのみを選択しそれ以外を破棄する選択部と、
前記特定のパケットのみのデジタルストリーム信号に整合用のパケットを挿入する挿入部と、
前記選択部及び挿入部を経て生成されるデジタルストリームを記録媒体に記録する記録部と、
前記フィルタ部より取得したパケット情報からコンポーネントグループ記述子を判定し、当該記述子の判定結果に基づいて前記選択部のパケット選択と前記挿入部のパケット挿入を制御する制御部とを具備し、
前記制御部は前記フィルタ部より取得したコンポーネントグループ記述子に基づき記録対象とするグループのストリームを決定し、そのグループのストリームが選択され記録されるように前記選択部、前記挿入部を制御することを特徴とする情報記録装置。
【請求項8】
前記コンポーネントグループ記述子がマルチビュー放送であることを示す情報であるとき、前記制御部は前記マルチビュー放送による表示のうちユーザ指定の表示内容のストリームが選択され記録されるように前記選択部及び挿入部を制御することを特徴とする請求項7記載の情報記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−290786(P2009−290786A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−143648(P2008−143648)
【出願日】平成20年5月30日(2008.5.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】