説明

情報配信システムおよび情報配信装置

【課題】ティッカーを利用して情報端末に斬新に情報を表示させる。
【解決手段】情報端末12へ情報を送信して表示させる情報配信システム50において、サブ画面生成部24は、情報端末12の画面データを生成する。シンボル生成部18は、情報端末12のユーザの運勢に関する占いのデータを運勢がよいほどシンボルが長く表示される可視的なシンボルとして生成する。サブ画面生成部24は、画面の一部にティッカー表示領域を設けるとともに、シンボル生成部18によって生成されたシンボルがティッカー表示領域に流れる形態で表示されるよう画面データを生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報配信技術に関し、特に情報端末へ情報を送信して表示させる情報配信技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特定範囲内に文字列などを流れるような形態で表示させるティッカーが知られている。近年、携帯電話やパーソナルコンピュータ(以下、「PC」という)などの情報端末のユーザは、その画面の一部にティッカーを使って情報を表示させる場合がある。この場合、情報端末は、一般に自動的に配信された情報を逐次ティッカーを使って情報を表示させている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、現在においてもティッカーを利用して情報を表示させる場合、大部分は文字列の表示によって情報が表示される。したがって、ティッカーを利用してさらにユーザの興味を引くように情報端末に情報を表示させる新たな技術が求められている。
【0004】
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ティッカーを利用して情報端末に斬新に情報を表示させる情報配信技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の情報配信システムは、情報端末へ情報を送信して表示させる情報配信システムであって、情報端末のユーザに関連するデータをそのデータ値の大小に応じた長さの可視的なシンボルとして生成するシンボル生成部と、画面の一部に設けられたティッカー表示領域に、シンボル生成部によって生成されたシンボルがティッカー表示領域に流れる形態で表示されるよう画面データを生成するサブ画面生成部と、を備える。この態様によれば、ユーザに関連するデータ値の大小を長さとして表現して、ティッカー表示領域に流れる形態で表示させることができる。このためユーザは、自身に関連するデータを従来の文字列による表示と異なる斬新な方法で確認することができる。
【0006】
情報配信システムにおいて、ユーザに関するデータはユーザの運勢に関する占いのデータであり、運勢がよいほどシンボルが長く表示されるよう画面データが生成されてもよい。この態様によれば、ユーザは、自身の運勢をティッカーを利用した斬新な態様で確認することができる。
【0007】
本発明のさらに別の態様は、情報配信装置である。この装置は、情報端末のユーザに関連するデータをそのデータ値の大小に応じた長さの可視的なシンボルとして生成するシンボル生成部と、画面の一部に設けられたティッカー表示領域に受信したシンボルがティッカー表示領域に流れる形態で表示されるよう画面データを生成するサブ画面生成部を有する情報端末へ、シンボル生成部によって生成されたシンボルを送信する情報送信部と、を備える。この情報配信装置において、ユーザに関するデータはユーザの運勢に関する占いのデータであり、運勢がよいほどシンボルが長く表示されるよう画面データが生成されてもよい点は、前述の情報配信システムと同様である。
【0008】
なお、以上の構成要素の任意の組合せもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0009】
本発明の情報配信技術によれば、ティッカーを利用して情報端末に斬新に情報を表示させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態(以下、「実施形態」という。)について詳細に説明する。
【0011】
図1は、情報配信システム50の全体構成図である。情報配信システム50は、インターネットなどの通信ネットワーク14に接続された情報配信サーバ10および情報端末12を有する。
【0012】
情報端末12は、例えば携帯電話やPCなど、通信ネットワーク14を介して情報の送受信が可能な電子機器を含む。情報配信サーバ10は、情報端末12にティッカーとして表示させる情報を配信する。本実施形態では、情報配信サーバ10は、運勢に関する占いの情報を配信する。
【0013】
図2は、情報配信システム50の機能ブロック図である。情報配信サーバ10は、情報送信部16、シンボル生成部18、および記憶部20を有する。
【0014】
記憶部20には、情報端末12のユーザに関連する情報であるユーザ情報が格納されている。情報端末12のユーザは、自身の情報端末12にティッカーによって運勢に関する情報の配信を受けるため、情報配信サーバ10のWebページにアクセスしてティッカープログラムをダウンロードする。この際ユーザは、自身の生年月日、性別、血液型など、運勢を占うために必要なユーザ情報をWebページにおいて入力する。情報配信サーバ10はこれによってユーザ情報を取得し、記憶部20に取得したユーザ情報を格納する。
【0015】
また、記憶部20には、今日の日付と、ユーザの生年月日、性別、および血液型と、運勢を示すデータ値とが対応付けられたマップが格納されている。運勢を示すデータ値は、運勢が良いほど大きなデータ値となり、運勢が悪いほど小さなデータ値となるよう設定されている。
【0016】
シンボル生成部18は、情報配信サーバ10内のタイマ(図示せず)から今日の日付を取得し、さらに記憶部20に格納されたユーザ情報およびマップを参照し、そのユーザの本日の運勢を決定する。シンボル生成部18は、決定した運勢のデータを、データ値の大小に応じた長さの可視的なシンボルとして生成する。本実施形態では、シンボル生成部18は、決定した運勢のデータを、データ値の大小に応じた長さLの「ヘビ」のシンボルとして生成する。シンボル生成部18によって生成されたデータは、情報端末12のユーザに関連するデータとして利用される。情報送信部16は、シンボル生成部18によって生成された、ユーザの運勢に関する占いのデータを、そのユーザが利用する情報端末12に配信する。なお、シンボル生成部18は、「ヘビ」以外のシンボル、例えば犬などの他の動物や植物、鉄道や車などの乗り物、その他のものシンボルを生成してもよいことは勿論である。
【0017】
ユーザは、情報配信サーバ10のWebページにアクセスしてダウンロードしたティッカープログラムを自身が利用する情報端末12にインストールすることによって占いのデータの配信を受けることが可能となる。具体的には、ティッカープログラムが実行されている場合、情報端末12は所定時間毎に情報配信サーバ10に配信要求データを送信することによって、新たな占いのデータの配信を情報配信サーバ10に要求する。情報配信サーバ10は、新たな占いのデータがある場合に、配信を要求した情報端末12に占いのデータを配信する。
【0018】
情報端末12は、情報受信部22およびサブ画面生成部24を有する。情報受信部22は、情報配信サーバ10から配信された占いのデータなど、通信ネットワーク14を介して配信されたデータを受信する。情報端末12は情報を表示させる画面としてのディスプレイを備えており、サブ画面生成部24は、情報受信部22によって受信した情報を画面に表示させるための画面データを生成する。なお、サブ画面生成部24が情報を画面に表示させるための画面データを生成する技術は周知であることから説明を省略する。
【0019】
このティッカープログラムは、情報端末12の画面の一部にティッカー表示領域を設けるようサブ画面生成部24による画面データの生成を制御するティッカー表示領域設定機能を有する。また、このティッカープログラムは、受信した占いのデータが、ティッカー表示領域に流れる形態で表示されるようサブ画面生成部24に画面データを生成させるスクロール表示機能を有する。したがって、ティッカープログラムが実行されている情報端末12では、サブ画面生成部24は、画面の一部にティッカー表示領域を設けるとともに、情報配信サーバ10のシンボル生成部18によって生成されたシンボルがティッカー表示領域に流れる形態で表示されるよう画面データを生成する。
【0020】
図3は、情報配信サーバ10から配信された占いのデータを情報端末12で表示させた一例を示す図である。本図は、情報端末12としての携帯電話において占いのデータを表示させた状態を示す。
【0021】
ティッカープログラムが実行されている場合、サブ画面生成部24は、まず情報端末12のディスプレイ26に表示される画面の一部にティッカー表示領域28を設ける。本実施形態においては、サブ画面生成部24は、横方向に長いティッカー表示領域28を、画面下方にに設ける。なお、サブ画面生成部24は、ティッカー表示領域28を画面情報に設けてもよいことは勿論である。またサブ画面生成部24は、縦方向に長いティッカー表示領域28を、画面左側または画面右側のいずれかに設けてもよいことも勿論である。
【0022】
情報配信サーバ10からユーザの運勢に関する占いのデータが配信された場合、サブ画面生成部24は、「今日の運勢」という文字列を、ティッカー表示領域28に右から左に流れる形態で表示されるよう画面データを生成する。次にサブ画面生成部24は、情報配信サーバ10のシンボル生成部18によって生成された「ヘビ」のシンボルを、ヘビの頭部を先端部として、その長さ方向にティッカー表示領域28に右から左に流れる形態で表示されるよう画面データを生成する。ディスプレイ26には、生成された画面データが表示される。
【0023】
シンボル生成部18によって生成されたヘビのシンボルは、ティッカー表示領域28に頭部が表示されてから、徐々に胴部がティッカー表示領域28に現れる。シンボル生成部18によって、ユーザの運勢がよければヘビのシンボルの長さLは長く、運勢が悪ければヘビのシンボルの長さLが短くなるようにシンボルが生成される。このため、ユーザの運勢がよければ、ヘビの頭部が表示されてから尾の先端はなかなか表示されない。逆にユーザの運勢が悪ければ、ヘビの頭部が表示されてから尾の先端はすぐに表示される。なお、サブ画面生成部24は、ヘビの頭部が表示されてから尾の先端が表示されるまでティッカー表示領域28上にスクロールする速度が、ヘビのシンボルの長さが長いか短いかにかかわらず一定になるよう画面データを生成する。
【0024】
このように、ユーザはティッカー表示領域28にヘビの頭部が表示されてから、尾の先端部がいつ表示されるかを注目しながら自身の今日の運勢の占いを楽しむことができる。このように、本実施形態における情報配信システム50によって、流れるような形態で表示されるティッカーを利用して斬新に情報を表示させることができる。
【0025】
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例はあくまで例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、変形例を挙げる。
【0026】
ティッカー表示領域28に表示されるユーザに関するデータは、ユーザの運勢に関する占いのデータでなくてもよく、例えばユーザの所有する株式などの有価証券に関する価値のデータであってもよい。この場合、シンボル生成部18は、例えば前日に比べ価値が高くなるほどシンボルが長く表示されるようシンボルを生成する。また、例えばユーザがクレジットカード、ポイントカード、または電子商取引を行うWebサイトを利用することによってたまったポイント数のデータであってもよい。この場合、シンボル生成部18は、例えばポイント数が多いほどシンボルが長く表示されるようシンボルを生成する。
【0027】
サブ画面生成部24は、ティッカー表示領域28上において文字列などを通常スクロールする速度に比べ、シンボル生成部18によって生成されたシンボルをスクロールする速度が遅くなるよう画面データを生成してもよい。これによってシンボルの先端が表示されてからいつ後端が表示されるかについてユーザの注意をさらに引くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】情報配信システムの全体構成図である。
【図2】情報配信システムの機能ブロック図である。
【図3】情報配信サーバから配信された占いのデータを情報端末で表示させた一例を示す図である。
【符号の説明】
【0029】
10 情報配信サーバ、 12 情報端末、 14 通信ネットワーク、 16 情報送信部、 18 シンボル生成部、 20 記憶部、 22 情報受信部、 24 サブ画面生成部、 26 ディスプレイ、 28 ティッカー表示領域、 50 情報配信システム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報端末へ情報を送信して表示させる情報配信システムであって、
情報端末のユーザに関連するデータをそのデータ値の大小に応じた長さの可視的なシンボルとして生成するシンボル生成部と、
画面の一部に設けられたティッカー表示領域に、シンボル生成部によって生成されたシンボルがティッカー表示領域に流れる形態で表示されるよう画面データを生成するサブ画面生成部と、
を備えることを特徴とする情報配信システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記ユーザに関するデータはユーザの運勢に関する占いのデータであり、運勢がよいほど前記シンボルが長く表示されるよう画面データが生成されることを特徴とする情報配信システム。
【請求項3】
情報端末のユーザに関連するデータをそのデータ値の大小に応じた長さの可視的なシンボルとして生成するシンボル生成部と、
画面の一部に設けられたティッカー表示領域に受信したシンボルがティッカー表示領域に流れる形態で表示されるよう画面データを生成するサブ画面生成部を有する情報端末へ、シンボル生成部によって生成されたシンボルを送信する情報送信部と、
を備えることを特徴とする情報配信装置。
【請求項4】
請求項3に記載の装置において、前記ユーザに関するデータはユーザの運勢に関する占いのデータであり、運勢がよいほど前記シンボルが長く表示されるよう画面データが生成されることを特徴とする情報配信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−280341(P2007−280341A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−154310(P2006−154310)
【出願日】平成18年6月2日(2006.6.2)
【出願変更の表示】意願2006−2654(D2006−2654)の変更
【原出願日】平成18年4月10日(2006.4.10)
【出願人】(506079951)株式会社ネクストン (3)
【Fターム(参考)】