情報閲覧装置及び情報閲覧制御プログラム
【課題】Webブラウザ間で共有の対象となる情報の共有が行われた場合に、その情報を共有が行われた際の使用者以外へ提供すること防止する。
【解決手段】画像形成装置やデータ同期サーバで各使用者を認証するユーザID32、パスワード33、ユーザID34、パスワード35と、各使用者の個人プロファイル37とは関連付けて登録されている。Webブラウザ間でブックマーク等の情報の共有を図る場合は、その情報は各使用者の個人プロファイル37に格納され、共有化処理の実行や各使用者の個人プロファイル37の情報を閲覧するには、その使用者を認証することが必要である。
【解決手段】画像形成装置やデータ同期サーバで各使用者を認証するユーザID32、パスワード33、ユーザID34、パスワード35と、各使用者の個人プロファイル37とは関連付けて登録されている。Webブラウザ間でブックマーク等の情報の共有を図る場合は、その情報は各使用者の個人プロファイル37に格納され、共有化処理の実行や各使用者の個人プロファイル37の情報を閲覧するには、その使用者を認証することが必要である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報閲覧装置及び情報閲覧制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ブラウザ間でブックマークを共用するに際して、ブラウザに適合した形式に変換して提供する技術について開示されている。
特許文献2には、携帯端末IDを対応するユーザIDに変換し、ユーザIDに対応するブックマークをデスクトップPCに転送する技術について開示されている。
特許文献3には、管理サーバで複数のブックマークを収集する技術について開示されている。
【0003】
特許文献4には、履歴情報をラベル付けして管理する技術について開示されている。
特許文献5には、注釈データと対応するページのIDとの組をクライアントから受信して記憶しておき、ページ読み出し時に対応する注釈データを送信する技術について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11‐259496号公報
【特許文献2】特開2003‐6158号公報
【特許文献3】特開2003‐67328号公報
【特許文献4】特開2005‐149061号公報
【特許文献5】特開2007‐233695号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、情報閲覧装置間で共有の対象となる情報の共有が行われた場合に、その情報を共有が行われた際の使用者以外へ提供すること防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、要求された場所から通信手段を介して情報を取得し当該情報を閲覧させる情報閲覧手段と、予め定められた条件を満たしたときは、前記情報閲覧をさせる他の情報閲覧装置と前記情報閲覧手段との間で共有の対象となる情報を共有して当該情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記共有の対象となる情報の提供を前記共有が行われた際の使用者以外へ提供することを禁止する禁止手段と、を備えている情報閲覧装置である。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の情報閲覧装置において、前記記憶手段は、前記共有の対象となる情報を使用者ごとにそれぞれ記憶し、前記禁止手段は、前記使用者を認証したことを条件として当該使用者について前記記憶手段で記憶している前記共有の対象となる情報を提供する。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の情報閲覧装置において、前記禁止手段は、前記情報閲覧手段の使用が終了された場合は前記記憶手段で記憶している情報を削除する。
【0008】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の情報閲覧装置において、前記禁止手段は、前記記憶手段で前記共有の対象となる情報を記憶する記憶域を一時記憶域に限定することにより、当該共有の対象となる情報の前記共有が行われた際の使用者以外へ提供することを禁止する。
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の情報閲覧装置において、前記禁止手段は、前記使用者を認証しなかった場合は、前記情報閲覧手段の使用が終了された場合に前記記憶手段で記憶している情報を削除する、又は、前記記憶手段で前記共有の対象となる情報を記憶する記憶装置を不揮発性の記憶域に限定することにより当該共有の対象となる情報の前記共有が行われた際の使用者以外へ提供することを禁止する。
【0009】
請求項6に記載の発明は、請求項2に記載の情報閲覧装置において、前記記憶手段は、通信手段により通信可能で前記情報閲覧装置間の情報交換を行う情報交換手段を介して前記共有の対象となる情報の共有を行うものであり、前記情報交換手段をさらに備えている。
請求項7に記載の発明は、要求された場所から通信手段を介して情報を取得し当該情報を閲覧させる情報閲覧手段と、予め定められた条件を満たしたときは、前記情報閲覧をさせる他の情報閲覧装置と前記情報閲覧手段との間で共有の対象となる情報を共有して当該情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記共有の対象となる情報の提供を前記共有が行われた際の使用者以外へ提供することを禁止する禁止手段と、をコンピュータに実行させるコンピュータに読み取り可能な情報閲覧制御プログラムである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、情報閲覧装置間で共有の対象となる情報の共有が行われた場合に、その情報を共有が行われた際の使用者以外へ提供すること防止することができる。
請求項2に記載の発明によれば、共有化された情報を保存しつつも、その情報を共有が行われた際の使用者以外へ提供すること防止することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、本構成を備えない場合に比べて大きな記憶領域を必要とすることなく、共有化された情報を共有が行われた際の使用者以外へ提供すること防止することができる。
請求項4に記載の発明によれば、本構成を備えない場合に比べて大きな記憶領域を必要とすることなく、共有化された情報を共有が行われた際の使用者以外へ提供すること防止することができる。
【0012】
請求項5に記載の発明によれば、使用者の認証がされた場合は共有化された情報を保存しつつ、使用者の認証がされなかった場合は本構成を備えない場合に比べて大きな記憶領域を必要とすることなく、それぞれ共有化された情報を共有が行われた際の使用者以外へ提供すること防止することとを使い分けることができる。
請求項6に記載の発明によれば、ファイアーウォールなどを介さずに情報閲覧装置間と情報交換手段との通信が可能となるようにするができる。
【0013】
請求項7に記載の発明によれば、情報閲覧装置間で共有の対象となる情報の共有が行われた場合に、その情報を共有が行われた際の使用者以外へ提供すること防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施の形態にかかるシステム構成全体を説明する概念図である。
【図2】本発明の一実施の形態である画像形成装置の電気的な接続のブロック図である。
【図3】本発明の一実施の形態であるWebブラウザについて説明する機能ブロック図である。
【図4】本発明の一実施の形態であるWebブラウザで使用する認証情報テーブル、個人プロファイル、共用プロファイルの説明図である。
【図5】本発明の一実施の形態であるWebブラウザが実行する処理のフローチャートである。
【図6】本発明の一実施の形態であるWebブラウザが実行する処理の別例のフローチャートである。
【図7】本発明の一実施の形態であるWebブラウザが実行する処理の別例のフローチャートである。
【図8】本発明の一実施の形態であるWebブラウザが実行する処理の別例のフローチャートである。
【図9】本発明の別の実施の形態について説明するシステムの概念図である。
【図10】本発明の別の実施の形態について説明するシステムの概念図である。
【図11】本発明の別の実施の形態について説明するシステムの概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための一形態について説明する。
図1は、本実施の形態のシステム構成全体を説明する概念図である。
画像形成装置1は、使用者の要求に応じて、プリント、コピー、スキャン、ファクシミリ送受信などの処理を実行する装置であり、オフィス内などにイントラネットで構築されたネットワーク11に接続され、ネットワーク11を介してインターネット12にアクセスでき、インターネット12上のデータ同期サーバ13と通信が可能である。パーソナルコンピュータ(PC)14は、インターネット環境を備えているので、インターネット12にアクセスでき、インターネット12上のデータ同期サーバ13と通信が可能である。
【0016】
図2は、画像形成装置1の電気的な接続のブロック図である。画像形成装置1は、装置全体を制御する主制御部2と、原稿の画像を読み取る画像読取装置3と、画像読取装置3で読み取った原稿の画像等の画像データに基づいて画像形成を行う画像形成ユニット4と、公衆電話回線8との間でファクシミリデータの送受信を行うファクシミリ制御装置5と、画像データ等の各種データを格納する磁気記憶装置(HDD)6と、ユーザから各種操作を受け付け、各種メッセージを表示する操作パネル7と、ネットワーク11と通信を行う通信インターフェイス(I/F)10と、を備えている。
【0017】
主制御部2は、各部を集中的に制御するCPU11と、CPU11が実行する制御プログラム15や各種固定データを記憶しているROM16と、CPU11の作業エリアとなるRAM14とを備えている。
制御プログラム15は、画像読取制御プログラムを含んでおり、画像形成装置1の製造当初からセットアップされているが、後発的にインターネット12などの通信手段を介してダウンロードしてセットアップし、あるいは、後発的に制御プログラム15を記憶した記憶媒体から読み取ってセットアップするようにしてもよい。
【0018】
制御プログラム15には、通信手段となるインターネット12上において使用者が希望するロケーション(場所)にあるWebコンテンツを閲覧するためのWebブラウザ9が含まれる。よって、画像形成装置1の使用者は操作パネル7を操作し、操作パネル7のディスプレイでWebコンテンツを閲覧することができる。
同様のWebブラウザ9は、PC14にもセットアップされている。このWebブラウザ9は、特定のモジュールをアドオンすることができる。このモジュールは、Webブラウザ9で使用するブックマーク等の情報について2つのWebブラウザ9間で同期をとる(共有化する)機能を付加するものである。
【0019】
図3は、このモジュールのアドオン後のWebブラウザ9について説明する機能ブロック図である。ユーザ操作入力部21は、画像形成装置1の操作パネル7のキーボードや、PC14のマウスやキーボードなどである入力装置29による操作を受け付ける。表示部22は、画像形成装置1の操作パネル7のディスプレイや、PC14のディスプレイである表示装置28に様々な画像を表示する。ネットワーク通信部23は、URL欄に入力されたファイルやハイパーリンクで示されたファイルを要求するコマンドや、フォームのアクションに示されたコマンド等をインターネット12に送信し、インターネット12からHTML等を受信する通信制御を行う。
【0020】
プロファイル入出力部24は、Webブラウザ9のプロファイルに格納された情報を読み込み、制御部25に供給する。また、制御部25から供給されるプロファイルに格納される情報を画像形成装置1のHDD6やPC14の磁気記憶装置など(記憶装置26として図示)に記憶する。
【0021】
制御部25は、各部を制御する。特に、プロファイル入出力部24を介して次の情報を参照する。すなわち、プロキシィ設定や初期ホームページなどの情報である設定情報、ブックマーク(ブックマークボタンが押下されたときに参照する)、ヒストリ(履歴)(ヒストリ表示ボタンが押下された場合や、URL欄のオートコンプリートの際に表示)、パスワード(パスワードのオートコンプリートの際に表示)、アドオンされたモジュールなどのプロファイル情報である。
【0022】
共有部27は、他のWebブラウザ9間で共有の対象となる情報の同期をとる(共有化する)。共有部27の機能は前述のモジュールのアドオンにより付加されたものである。ここで、自Webブラウザ9と他のWebブラウザ9との間で共有の対象となる情報としては、前述のブックマーク、ヒストリ、パスワードなどがある。ここで、「共有」とは、自Webブラウザ9と他のWebブラウザ9とで互いのブックマーク等の情報を相互利用可能とすることである。例えば、他のWebブラウザ9から自Webブラウザ9には登録されてないブックマーク等を取得し、自Webブラウザ9に登録されたブックマーク等としてそれぞれ使用できるようにすることである。Webブラウザ9でPC14と画像形成装置1との間で共有の対象となる情報を共有化するものとして設定しておけば、例えばWebブラウザ9を立ち上げた際などのタイミングで両Webブラウザ9の間で共有の対象となる情報を共有化する。この共有化の処理は、インターネット12上のデータ同期サーバ13を介して行う。すなわち、ここでの同期(共有化)とは、Webブラウザ9が有する情報でデータ同期サーバ13が有しない情報はデータ同期サーバ13にアップロードされ、Webブラウザ9が有しない情報でデータ同期サーバ13が有する情報はWebブラウザ9にダウンロードされることにより、双方の情報を一致させることができる。また、Webブラウザ9又はデータ同期サーバ13の一方を初期状態にしてから同期(共有化)するモードを設けるようにしてもよい。この場合は、データ同期サーバ13を初期化した後、全件アップロードすること、または、Webブラウザ9を初期化した後、全件ダウンロードすることに相当する。
【0023】
このような情報の共有化処理は、例えば、使用者が私用のPC14と画像形成装置1との間でブックマークを共有とすることにより、普段使用しているPC14で登録しておいたブックマークを画像形成装置1でも容易に使用できるようにし、また、画像形成装置1で登録しておいたブックマークを普段使用しているPC14でも容易に使用できるようにするものである。しかし、画像形成装置1は例えばオフィスなどに設置されて複数の使用者により共用される装置である。そのため、ある使用者自らが個人使用しているPC14と画像形成装置1との間で情報の共有化をしてしまうと、他者に見られたくない個人情報などが後で使用する他の使用者に見られてしまう恐れがある。
【0024】
そこで、Webブラウザ9は、ある使用者が自Webブラウザ9と他のWebブラウザ9との間で共有の対象となる情報を共有化する処理を実行したときは、その後に使用する他の使用者に共有化した情報を見せないようにする処理を共有部27において行っている。以下では、このような処理を行う手段について複数例説明する。
【0025】
(1)最初に、後述する他の手段に比較して、次回行う共有の対象となる情報を共有化する処理に要する時間が短くなる手段の例について説明する。
【0026】
図4に示すように、磁気記憶装置26には、認証情報テーブル31が格納されている。認証情報テーブル31には、ユーザID32、パスワード33、ユーザID34、パスワード35、及び、個人プロファイル格納域36を互いに関連付けて登録する。これらは複数の使用者分登録することができる。ユーザID32及びパスワード33は、画像形成装置1で使用者を認証するための情報である。ユーザID34及びパスワード35は各使用者がデータ同期サーバ13にアカウントを持つための認証情報である。個人プロファイル格納域36は、各使用者が有している個人プロファイル37の磁気記憶装置26における格納域を示す情報である。個人プロファイル37は使用者が前述のブックマーク等の共有化を行ったときに当該共有化された情報を使用者ごとに格納する領域であり、ブックマークを格納するブックマーク格納域41、ヒストリを格納するヒストリ格納域42、パスワードを格納するパスワード格納域43を有している。個人プロファイル37の他に共用プロファイル38も磁気記憶装置26に格納される。ここでは、利用者が共用モードで画像形成装置1を利用する場合に、秘匿する必要のない情報を格納する領域であり、同様に、ブックマークを格納するブックマーク格納域41、ヒストリを格納するヒストリ格納域42、パスワードを格納するパスワード格納域43を有している。共用プロファイル38では、さらに、各使用者に共通に使用される情報やプログラムを格納する領域である共通設定領域44を有している。ここでは、アドオンされたモジュールやプロキシィ設定などの画像形成装置1の管理者が設定する情報が格納される。共通設定領域44に格納される情報は、情報の共有化の対象としないように制御されている。
【0027】
図4は、Webブラウザ9が行う共有化処理のフローチャートである。まず、画像形成装置1のWebブラウザ9は、画像形成装置1が共用装置か否かを判断する(ステップS1)。すなわち、画像形成装置1が複数の使用者により使用されるような共用の装置か否かを装置の機種情報などにより判断する。共用装置でないときは(ステップS1のN)、必要なダイアログを操作パネル7のディスプレイに表示し、データ同期サーバ13にログオンするためのログオン情報を入力させ(ステップS2)、この入力がされるとデータ同期サーバ13にログオンして、画像形成装置1のWebブラウザ9とPC14のWebブラウザ9との間で共有の対象となる情報の同期をとる(共有化する)(ステップS3)。この共有化された情報は、この場合は共用プロファイル38に格納する。
【0028】
一方、共用装置であるときは(ステップS1のY)、使用者の認証が済んでいるか否かを判断し(ステップS4)、済んでいないときは(ステップS4のN)、必要なダイアログを表示し、使用者を認証する(ステップS5)。認証は、具体的には、使用者にユーザID32、パスワード33を入力させ、これを認証情報テーブル31の情報と照合することにより行う。
【0029】
使用者が認証されたときは(ステップS4のY,S6のY)、その使用者の個人プロファイル37に切り替え(ステップS7)、使用者は自己の個人プロファイル37に格納されているブックマーク等の利用が可能になる。そして、その使用者のデータ同期サーバ13にログオンするためのログオン情報となるユーザID34及びパスワード35を認証情報テーブル31に参照し(ステップS8)、このログオン情報があれば(ステップS9のY)、データ同期サーバ13にログオンし、ブックマークなど共有の対象となる情報の同期を行って共有化処理を実行する(ステップS3)。この場合の共有の対象となる各情報は当該使用者の個人プロファイル37に格納される。
【0030】
これらの処理により、画像形成装置1のWebブラウザ9とPC14のWebブラウザ9との間で共有の対象となる情報の共有化が図られるので、以後、画像形成装置1のWebブラウザ9では登録されていなかったがPC14のWebブラウザ9では登録されていたブックマーク等を画像形成装置1のWebブラウザ9でも使用することができる。しかし、共有の対象となるブックマーク等の情報については、共用装置である画像形成装置1の場合、認証を受けた使用者であることを条件に、その使用者の個人プロファイル37に格納されている情報のみ使用することができる。
【0031】
この場合、次回の共有化処理まで今回の共有化処理で取得した情報は保存され、次回の共有化処理では、今回の共有化処理で取得した情報と次回の共有化処理で取得する情報との差分のみをPC14のWebブラウザ9から取得すればよいだけとなる。
【0032】
(2)次に、認証情報テーブル31の作成や、使用者ごとの個人プロファイル37を格納する領域も不要となる手段について説明する。
【0033】
図6は、かかる手段におけるWebブラウザ9が行う共有化処理のフローチャートである。この例では、前述の認証情報テーブル31や個人プロファイル37は使用されず、共用プロファイル38が使用される。まず、画像形成装置1のWebブラウザ9を起動する要求がなされると(ステップS11のY)、Webブラウザ9を起動し(ステップS12)、必要なダイアログを表示して、使用者にデータ同期サーバ13にログオンするログオン情報(ID番号とパスワードなど)を入力させ(ステップS13)、データ同期サーバ13にログオンして、画像形成装置1のWebブラウザ9と、PC14のWebブラウザ9との同期を図り、もって、両Webブラウザ9の共有対象となる情報の共有を図る(ステップS14)。これにより、画像形成装置1のWebブラウザ9とPC14のWebブラウザ9との間で共有の対象となる情報の共有化が図られるので、以後、画像形成装置1のWebブラウザ9では登録されていなかったがPC14のWebブラウザ9では登録されていたブックマーク等を画像形成装置1のWebブラウザ9でも使用することができ、Webブラウザ9でブラウズ機能を使用することができる。この場合の共有の対象となる各情報は共用プロファイル38に格納される。
【0034】
使用者がWebブラウザ9の使用を終了すると(ステップS15のY)、画像形成装置1のWebブラウザ9は、画像形成装置1が共用装置か否かを判断する(ステップS16)。すなわち、画像形成装置1が複数の使用者により使用されるような共用の装置か否かを装置の機種情報などにより判断する。共用装置でないときは(ステップS16のN)、必要なメニュー表示の画面に切り替わる(ステップS18)。一方、共用装置であるときは(ステップS16のY)、共用プロファイル38に格納されている情報を消去する(ステップS17)。よって、以後、共用プロファイル38に格納されている情報を閲覧することはできない。
【0035】
(3)次に、(2)の手段と同様に、認証情報テーブル31の作成や、使用者ごとの個人プロファイル37を格納する領域も不要となる手段について説明する。
図7は、かかる手段におけるWebブラウザ9が行う共有化処理のフローチャートである。この例では、前述の認証情報テーブル31や個人プロファイル37、共用プロファイル38は使用されない。まず、画像形成装置1のWebブラウザ9を起動する要求がなされると(ステップS21のY)、Webブラウザ9を起動し(ステップS22)、必要なダイアログを表示して、使用者にデータ同期サーバ13にログオンするログオン情報(ID番号とパスワードなど)を入力させ(ステップS23)、データ同期サーバ13にログオンして、画像形成装置1のWebブラウザ9と、PC14のWebブラウザ9との共有の対象となる情報を参照し(ステップS24)、画像形成装置1のWebブラウザ9の共有の対象となる情報をダウンロードする(ステップS25)。これにより、ダウンロードしたブックマーク等の情報を画像形成装置1の操作パネル7のディスプレイに表示することができる。このとき、ステップS24で参照され、ステップS25でダウンロードされた情報は揮発性の記憶装置であるRAM14内に一時的に割り当てられた領域に保持されているのみで、HDD6には格納されていない。
【0036】
使用者がWebブラウザ9の使用を終了すると(ステップS26のY)、一連のWebブラウザ9の処理は終了する。このとき、ステップS24で参照され、ステップS25でダウンロードされた情報は揮発性の記憶装置であるRAM14に一時的に割り当てられた領域に保持されているのみで、HDD6には格納されておらず、Webブラウザ9が終了する際には解放され消滅する。また、ログアウトの際には、実行中のアプリケーションは強制的に終了されるので、Webブラウザ9起動中にログアウトした場合もWebブラウザ9が強制終了することにより、一時的に割り当てられた領域は同様に解放される。また、この一時領域は、HDD6などの揮発性の記憶装置内に一時的格納して、消去するようにしてもよい。
【0037】
(4)さらに、前述した(1)の手段と(2)の手段を併用してもよい。
すなわち、画像形成装置1のWebブラウザ9は、(1)の手段と同様に認証した使用者のみが使用できる認証モードと、認証を受けずにどの使用者も使用できる共用モードとを設ける。認証モードでは、前述したステップS1〜S9のように認証を受けた使用者のみが自己のための個人プロファイル37を閲覧でき、PC14のWebブラウザ9との間で共有の対象となる情報の共有化処理を行うことができる。
【0038】
一方、共用モードでは、前述したステップS11〜S18のように、Webブラウザ9の終了の際に個人プロファイル37の情報を消去する。この手段によれば、認証モードでの同期(共有化)は、以前の同期(共有化)処理により記憶さている情報に対する差分をマージするのみでよく、その分、同期(共有化)処理に要する時間は相対的に短時間で済むことになる。一方、共用モードでの同期(共有化)処理は、情報の全件のダウンロードになり、同期のために相対的に長時間を要するが、認証操作を省略でき、また、同期(共有化)した情報が削除され、その情報の秘匿化も図られる。
【0039】
同様に、前述した(1)の手段と(3)の手段を併用してもよい。
すなわち、画像形成装置1のWebブラウザ9は、(1)の手段と同様に認証した使用者のみが使用できる認証モードと、認証を受けずにどの使用者も使用できる共用モードとを設ける。認証モードでは、前述したステップS1〜S9のように認証を受けた使用者のみが自己のための個人プロファイル37を閲覧でき、PC14のWebブラウザ9との間で共有の対象となる情報の共有化処理を行うことができる。
【0040】
一方、共用モードでは、前述したステップS21〜S26のように、データ同期サーバ13にログオンして、画像形成装置1のWebブラウザ9と、PC14のWebブラウザ9との共有の対象となる情報を参照し(ステップS24)、これを画像形成装置1のWebブラウザ9の共有の対象となる情報をダウンロードする(ステップS25)。これにより、ダウンロードしたブックマーク等の情報を画像形成装置1の操作パネル7のディスプレイに表示することができる。このとき、ステップS24で参照され、ステップS25でダウンロードされた情報は揮発性の記憶装置であるRAM14内の一時領域に保持されているのみで、HDD6には格納されていない。よって、この情報は、Webブラウザ9の終了の際に(ステップS26のY)、その一時領域が解放されることにより消滅する。この手段によれば、認証モードでの同期(共有化)は、以前の同期(共有化)処理により記憶さている情報に対する差分をマージするのみでよく、その分、同期(共有化)処理に要する時間は相対的に短時間で済むことになる。一方、共用モードでの同期(共有化)処理は、情報の全件のダウンロードになり、同期のために相対的に長時間を要するが、認証操作を省略でき、また、同期(共有化)した情報が消滅し、その情報の秘匿化も図られる。
【0041】
次に、別の実施の形態について説明する。
この実施形態は、Webブラウザ9がセットアップされている装置が共用装置か否かによってプロファイルを格納する領域を選択しようとするものである。すなわち、共用装置か否かに応じ、使用者ごとにプロファイルの格納領域を指定することができる。プロファイル情報には、前述のとおり、設定情報、ブックマーク、ヒストリ、パスワード、アドオンされたモジュールなどが含まれる。
【0042】
図8は、この別の実施の形態においてWebブラウザ9が実行する処理のフローチャートである。Webブラウザ9の起動の要求がされると(ステップS31のY)、Webブラウザ9を起動し(ステップS32)、Webブラウザ9がセットアップされている装置が共用装置か否か判断する(ステップS33)。すなわち、画像形成装置1が複数の使用者により使用されるような共用の装置か否かを装置の機種情報などにより判断する。
【0043】
共用装置でないときは(ステップS33のN)、その装置のオペレーティング・システム(OS)の個人情報領域(デスクトップなど)を、プロファイル情報を格納する領域として割り当てる(ステップS34)。共用装置であるときは(ステップS33のY)、画像形成装置1の個人領域を、プロファイル情報を格納する領域として割り当てる(ステップS35)。この個人領域は、個人設定(コピー、スキャンのプリファレンスを記憶する)、個人情報、個人アドレス帳などが記憶される領域である。
【0044】
別の実施の形態について説明する。
この実施の形態は、インターネット12とネットワーク11との間のファイアーウォールなどが、2つのWebブラウザ9の間で共有の対象となる情報の共有化の障害とならないようにするものである。
【0045】
図9は、この別の実施の形態について説明する概念図である。前述のとおり、2つのWebブラウザ9の間で共有の対象となる情報を共有化するためには、データ同期サーバ13を介して情報交換を行う必要がある。ここでは、データ同期サーバ13の機能を画像形成装置1が備えている。よって、画像形成装置1のWebブラウザ9と、PC14のWebブラウザ9との間で共有の対象となる情報の共有化を行う場合に、PC14もネットワーク11に接続されていれば、インターネット12とネットワーク11との間のファイアーウォール51を介することなく、データ同期サーバ13(となる画像形成装置1)とPC14とはネットワーク11内で通信を行うことができる。ここで共有する情報の格納領域として、画像形成装置1中で個々の使用者ごとに画像読取装置3でスキャンした電子文書を格納する領域(以下、「親展ボックス」という)を利用するという手段をとることもできる。この場合、電子文書の同期(共有化)のため、通信において親展ボックスにアクセス可能とする必要がある。この場合においては、親展ボックスにアクセスするための認証情報により同期(共有化)が可能となり、使用者は親展ボックスの認証キーだけを記憶すればよい。また、親展ボックス以外の個人情報を記憶する手段、例えば、個人アドレス帳などの記憶域を共有化した情報の格納場所としてもよい。
【0046】
別の実施の形態について説明する。
この実施の形態は、例えば同一のオフィスなどに画像形成装置1が複数台設置されているような場合に、どの画像形成装置1のWebブラウザ9でも共有化済みの共有の対象となる情報の利用ができるようにするものである。
【0047】
すなわち、図10に示すように、例えば同一のオフィスなどに画像形成装置1が複数台設置されているような場合に、複数台の画像形成装置1のWebブラウザ9間で共有の対象となる情報のレプリケーションを行うものである。このレプリケーションは例えば一定時間ごとに実行されたり、情報の古さや情報更新量の閾値を基準に実行されたりするものとする。前述の例で、親展ボックスを共有化された情報の格納域とする場合は、親展ボックス内の電子文書のレプリケーションとともに共有化された情報が複数の画像形成装置1間で複製されるようにシテもよい。
【0048】
別の実施の形態について説明する。
この実施の形態は、インターネット12とネットワーク11との間のファイアーウォールなどが、2つのWebブラウザ9の間で共有の対象となる情報の共有化の障害とならないようにするものである。
【0049】
図11は、この別の実施の形態について説明する概念図である。前述のとおり、2つのWebブラウザ9の間で共有の対象となる情報を共有化するためには、データ同期サーバ13を介して情報交換を行う必要がある。ここでは、データ同期サーバ13の機能をネットワーク11上のディレクトリ・サービス61が備えている。よって、画像形成装置1のWebブラウザ9と、PC14のWebブラウザ9との間で共有の対象となる情報の共有化を行う場合に、PC14もネットワーク11に接続されていれば、インターネット12とネットワーク11との間のファイアーウォール51を介することなく、データ同期サーバ13(となるディレクトリ・サービス61)とPC14とはネットワーク11内で通信を行うことができる。さらに、ディレクトリ・サービス61の代わりにファイルサーバをデータ同期サーバ13とすることも可能である。この場合、サーバのアカウントと関連付けて共有化する情報を記憶するようにすればよい。
【符号の説明】
【0050】
1 画像形成装置
11 ネットワーク
12 インターネット
13 データ同期サーバ
14 パーソナルコンピュータ
27 共有部
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報閲覧装置及び情報閲覧制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ブラウザ間でブックマークを共用するに際して、ブラウザに適合した形式に変換して提供する技術について開示されている。
特許文献2には、携帯端末IDを対応するユーザIDに変換し、ユーザIDに対応するブックマークをデスクトップPCに転送する技術について開示されている。
特許文献3には、管理サーバで複数のブックマークを収集する技術について開示されている。
【0003】
特許文献4には、履歴情報をラベル付けして管理する技術について開示されている。
特許文献5には、注釈データと対応するページのIDとの組をクライアントから受信して記憶しておき、ページ読み出し時に対応する注釈データを送信する技術について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11‐259496号公報
【特許文献2】特開2003‐6158号公報
【特許文献3】特開2003‐67328号公報
【特許文献4】特開2005‐149061号公報
【特許文献5】特開2007‐233695号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、情報閲覧装置間で共有の対象となる情報の共有が行われた場合に、その情報を共有が行われた際の使用者以外へ提供すること防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、要求された場所から通信手段を介して情報を取得し当該情報を閲覧させる情報閲覧手段と、予め定められた条件を満たしたときは、前記情報閲覧をさせる他の情報閲覧装置と前記情報閲覧手段との間で共有の対象となる情報を共有して当該情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記共有の対象となる情報の提供を前記共有が行われた際の使用者以外へ提供することを禁止する禁止手段と、を備えている情報閲覧装置である。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の情報閲覧装置において、前記記憶手段は、前記共有の対象となる情報を使用者ごとにそれぞれ記憶し、前記禁止手段は、前記使用者を認証したことを条件として当該使用者について前記記憶手段で記憶している前記共有の対象となる情報を提供する。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の情報閲覧装置において、前記禁止手段は、前記情報閲覧手段の使用が終了された場合は前記記憶手段で記憶している情報を削除する。
【0008】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の情報閲覧装置において、前記禁止手段は、前記記憶手段で前記共有の対象となる情報を記憶する記憶域を一時記憶域に限定することにより、当該共有の対象となる情報の前記共有が行われた際の使用者以外へ提供することを禁止する。
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の情報閲覧装置において、前記禁止手段は、前記使用者を認証しなかった場合は、前記情報閲覧手段の使用が終了された場合に前記記憶手段で記憶している情報を削除する、又は、前記記憶手段で前記共有の対象となる情報を記憶する記憶装置を不揮発性の記憶域に限定することにより当該共有の対象となる情報の前記共有が行われた際の使用者以外へ提供することを禁止する。
【0009】
請求項6に記載の発明は、請求項2に記載の情報閲覧装置において、前記記憶手段は、通信手段により通信可能で前記情報閲覧装置間の情報交換を行う情報交換手段を介して前記共有の対象となる情報の共有を行うものであり、前記情報交換手段をさらに備えている。
請求項7に記載の発明は、要求された場所から通信手段を介して情報を取得し当該情報を閲覧させる情報閲覧手段と、予め定められた条件を満たしたときは、前記情報閲覧をさせる他の情報閲覧装置と前記情報閲覧手段との間で共有の対象となる情報を共有して当該情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記共有の対象となる情報の提供を前記共有が行われた際の使用者以外へ提供することを禁止する禁止手段と、をコンピュータに実行させるコンピュータに読み取り可能な情報閲覧制御プログラムである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、情報閲覧装置間で共有の対象となる情報の共有が行われた場合に、その情報を共有が行われた際の使用者以外へ提供すること防止することができる。
請求項2に記載の発明によれば、共有化された情報を保存しつつも、その情報を共有が行われた際の使用者以外へ提供すること防止することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、本構成を備えない場合に比べて大きな記憶領域を必要とすることなく、共有化された情報を共有が行われた際の使用者以外へ提供すること防止することができる。
請求項4に記載の発明によれば、本構成を備えない場合に比べて大きな記憶領域を必要とすることなく、共有化された情報を共有が行われた際の使用者以外へ提供すること防止することができる。
【0012】
請求項5に記載の発明によれば、使用者の認証がされた場合は共有化された情報を保存しつつ、使用者の認証がされなかった場合は本構成を備えない場合に比べて大きな記憶領域を必要とすることなく、それぞれ共有化された情報を共有が行われた際の使用者以外へ提供すること防止することとを使い分けることができる。
請求項6に記載の発明によれば、ファイアーウォールなどを介さずに情報閲覧装置間と情報交換手段との通信が可能となるようにするができる。
【0013】
請求項7に記載の発明によれば、情報閲覧装置間で共有の対象となる情報の共有が行われた場合に、その情報を共有が行われた際の使用者以外へ提供すること防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施の形態にかかるシステム構成全体を説明する概念図である。
【図2】本発明の一実施の形態である画像形成装置の電気的な接続のブロック図である。
【図3】本発明の一実施の形態であるWebブラウザについて説明する機能ブロック図である。
【図4】本発明の一実施の形態であるWebブラウザで使用する認証情報テーブル、個人プロファイル、共用プロファイルの説明図である。
【図5】本発明の一実施の形態であるWebブラウザが実行する処理のフローチャートである。
【図6】本発明の一実施の形態であるWebブラウザが実行する処理の別例のフローチャートである。
【図7】本発明の一実施の形態であるWebブラウザが実行する処理の別例のフローチャートである。
【図8】本発明の一実施の形態であるWebブラウザが実行する処理の別例のフローチャートである。
【図9】本発明の別の実施の形態について説明するシステムの概念図である。
【図10】本発明の別の実施の形態について説明するシステムの概念図である。
【図11】本発明の別の実施の形態について説明するシステムの概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための一形態について説明する。
図1は、本実施の形態のシステム構成全体を説明する概念図である。
画像形成装置1は、使用者の要求に応じて、プリント、コピー、スキャン、ファクシミリ送受信などの処理を実行する装置であり、オフィス内などにイントラネットで構築されたネットワーク11に接続され、ネットワーク11を介してインターネット12にアクセスでき、インターネット12上のデータ同期サーバ13と通信が可能である。パーソナルコンピュータ(PC)14は、インターネット環境を備えているので、インターネット12にアクセスでき、インターネット12上のデータ同期サーバ13と通信が可能である。
【0016】
図2は、画像形成装置1の電気的な接続のブロック図である。画像形成装置1は、装置全体を制御する主制御部2と、原稿の画像を読み取る画像読取装置3と、画像読取装置3で読み取った原稿の画像等の画像データに基づいて画像形成を行う画像形成ユニット4と、公衆電話回線8との間でファクシミリデータの送受信を行うファクシミリ制御装置5と、画像データ等の各種データを格納する磁気記憶装置(HDD)6と、ユーザから各種操作を受け付け、各種メッセージを表示する操作パネル7と、ネットワーク11と通信を行う通信インターフェイス(I/F)10と、を備えている。
【0017】
主制御部2は、各部を集中的に制御するCPU11と、CPU11が実行する制御プログラム15や各種固定データを記憶しているROM16と、CPU11の作業エリアとなるRAM14とを備えている。
制御プログラム15は、画像読取制御プログラムを含んでおり、画像形成装置1の製造当初からセットアップされているが、後発的にインターネット12などの通信手段を介してダウンロードしてセットアップし、あるいは、後発的に制御プログラム15を記憶した記憶媒体から読み取ってセットアップするようにしてもよい。
【0018】
制御プログラム15には、通信手段となるインターネット12上において使用者が希望するロケーション(場所)にあるWebコンテンツを閲覧するためのWebブラウザ9が含まれる。よって、画像形成装置1の使用者は操作パネル7を操作し、操作パネル7のディスプレイでWebコンテンツを閲覧することができる。
同様のWebブラウザ9は、PC14にもセットアップされている。このWebブラウザ9は、特定のモジュールをアドオンすることができる。このモジュールは、Webブラウザ9で使用するブックマーク等の情報について2つのWebブラウザ9間で同期をとる(共有化する)機能を付加するものである。
【0019】
図3は、このモジュールのアドオン後のWebブラウザ9について説明する機能ブロック図である。ユーザ操作入力部21は、画像形成装置1の操作パネル7のキーボードや、PC14のマウスやキーボードなどである入力装置29による操作を受け付ける。表示部22は、画像形成装置1の操作パネル7のディスプレイや、PC14のディスプレイである表示装置28に様々な画像を表示する。ネットワーク通信部23は、URL欄に入力されたファイルやハイパーリンクで示されたファイルを要求するコマンドや、フォームのアクションに示されたコマンド等をインターネット12に送信し、インターネット12からHTML等を受信する通信制御を行う。
【0020】
プロファイル入出力部24は、Webブラウザ9のプロファイルに格納された情報を読み込み、制御部25に供給する。また、制御部25から供給されるプロファイルに格納される情報を画像形成装置1のHDD6やPC14の磁気記憶装置など(記憶装置26として図示)に記憶する。
【0021】
制御部25は、各部を制御する。特に、プロファイル入出力部24を介して次の情報を参照する。すなわち、プロキシィ設定や初期ホームページなどの情報である設定情報、ブックマーク(ブックマークボタンが押下されたときに参照する)、ヒストリ(履歴)(ヒストリ表示ボタンが押下された場合や、URL欄のオートコンプリートの際に表示)、パスワード(パスワードのオートコンプリートの際に表示)、アドオンされたモジュールなどのプロファイル情報である。
【0022】
共有部27は、他のWebブラウザ9間で共有の対象となる情報の同期をとる(共有化する)。共有部27の機能は前述のモジュールのアドオンにより付加されたものである。ここで、自Webブラウザ9と他のWebブラウザ9との間で共有の対象となる情報としては、前述のブックマーク、ヒストリ、パスワードなどがある。ここで、「共有」とは、自Webブラウザ9と他のWebブラウザ9とで互いのブックマーク等の情報を相互利用可能とすることである。例えば、他のWebブラウザ9から自Webブラウザ9には登録されてないブックマーク等を取得し、自Webブラウザ9に登録されたブックマーク等としてそれぞれ使用できるようにすることである。Webブラウザ9でPC14と画像形成装置1との間で共有の対象となる情報を共有化するものとして設定しておけば、例えばWebブラウザ9を立ち上げた際などのタイミングで両Webブラウザ9の間で共有の対象となる情報を共有化する。この共有化の処理は、インターネット12上のデータ同期サーバ13を介して行う。すなわち、ここでの同期(共有化)とは、Webブラウザ9が有する情報でデータ同期サーバ13が有しない情報はデータ同期サーバ13にアップロードされ、Webブラウザ9が有しない情報でデータ同期サーバ13が有する情報はWebブラウザ9にダウンロードされることにより、双方の情報を一致させることができる。また、Webブラウザ9又はデータ同期サーバ13の一方を初期状態にしてから同期(共有化)するモードを設けるようにしてもよい。この場合は、データ同期サーバ13を初期化した後、全件アップロードすること、または、Webブラウザ9を初期化した後、全件ダウンロードすることに相当する。
【0023】
このような情報の共有化処理は、例えば、使用者が私用のPC14と画像形成装置1との間でブックマークを共有とすることにより、普段使用しているPC14で登録しておいたブックマークを画像形成装置1でも容易に使用できるようにし、また、画像形成装置1で登録しておいたブックマークを普段使用しているPC14でも容易に使用できるようにするものである。しかし、画像形成装置1は例えばオフィスなどに設置されて複数の使用者により共用される装置である。そのため、ある使用者自らが個人使用しているPC14と画像形成装置1との間で情報の共有化をしてしまうと、他者に見られたくない個人情報などが後で使用する他の使用者に見られてしまう恐れがある。
【0024】
そこで、Webブラウザ9は、ある使用者が自Webブラウザ9と他のWebブラウザ9との間で共有の対象となる情報を共有化する処理を実行したときは、その後に使用する他の使用者に共有化した情報を見せないようにする処理を共有部27において行っている。以下では、このような処理を行う手段について複数例説明する。
【0025】
(1)最初に、後述する他の手段に比較して、次回行う共有の対象となる情報を共有化する処理に要する時間が短くなる手段の例について説明する。
【0026】
図4に示すように、磁気記憶装置26には、認証情報テーブル31が格納されている。認証情報テーブル31には、ユーザID32、パスワード33、ユーザID34、パスワード35、及び、個人プロファイル格納域36を互いに関連付けて登録する。これらは複数の使用者分登録することができる。ユーザID32及びパスワード33は、画像形成装置1で使用者を認証するための情報である。ユーザID34及びパスワード35は各使用者がデータ同期サーバ13にアカウントを持つための認証情報である。個人プロファイル格納域36は、各使用者が有している個人プロファイル37の磁気記憶装置26における格納域を示す情報である。個人プロファイル37は使用者が前述のブックマーク等の共有化を行ったときに当該共有化された情報を使用者ごとに格納する領域であり、ブックマークを格納するブックマーク格納域41、ヒストリを格納するヒストリ格納域42、パスワードを格納するパスワード格納域43を有している。個人プロファイル37の他に共用プロファイル38も磁気記憶装置26に格納される。ここでは、利用者が共用モードで画像形成装置1を利用する場合に、秘匿する必要のない情報を格納する領域であり、同様に、ブックマークを格納するブックマーク格納域41、ヒストリを格納するヒストリ格納域42、パスワードを格納するパスワード格納域43を有している。共用プロファイル38では、さらに、各使用者に共通に使用される情報やプログラムを格納する領域である共通設定領域44を有している。ここでは、アドオンされたモジュールやプロキシィ設定などの画像形成装置1の管理者が設定する情報が格納される。共通設定領域44に格納される情報は、情報の共有化の対象としないように制御されている。
【0027】
図4は、Webブラウザ9が行う共有化処理のフローチャートである。まず、画像形成装置1のWebブラウザ9は、画像形成装置1が共用装置か否かを判断する(ステップS1)。すなわち、画像形成装置1が複数の使用者により使用されるような共用の装置か否かを装置の機種情報などにより判断する。共用装置でないときは(ステップS1のN)、必要なダイアログを操作パネル7のディスプレイに表示し、データ同期サーバ13にログオンするためのログオン情報を入力させ(ステップS2)、この入力がされるとデータ同期サーバ13にログオンして、画像形成装置1のWebブラウザ9とPC14のWebブラウザ9との間で共有の対象となる情報の同期をとる(共有化する)(ステップS3)。この共有化された情報は、この場合は共用プロファイル38に格納する。
【0028】
一方、共用装置であるときは(ステップS1のY)、使用者の認証が済んでいるか否かを判断し(ステップS4)、済んでいないときは(ステップS4のN)、必要なダイアログを表示し、使用者を認証する(ステップS5)。認証は、具体的には、使用者にユーザID32、パスワード33を入力させ、これを認証情報テーブル31の情報と照合することにより行う。
【0029】
使用者が認証されたときは(ステップS4のY,S6のY)、その使用者の個人プロファイル37に切り替え(ステップS7)、使用者は自己の個人プロファイル37に格納されているブックマーク等の利用が可能になる。そして、その使用者のデータ同期サーバ13にログオンするためのログオン情報となるユーザID34及びパスワード35を認証情報テーブル31に参照し(ステップS8)、このログオン情報があれば(ステップS9のY)、データ同期サーバ13にログオンし、ブックマークなど共有の対象となる情報の同期を行って共有化処理を実行する(ステップS3)。この場合の共有の対象となる各情報は当該使用者の個人プロファイル37に格納される。
【0030】
これらの処理により、画像形成装置1のWebブラウザ9とPC14のWebブラウザ9との間で共有の対象となる情報の共有化が図られるので、以後、画像形成装置1のWebブラウザ9では登録されていなかったがPC14のWebブラウザ9では登録されていたブックマーク等を画像形成装置1のWebブラウザ9でも使用することができる。しかし、共有の対象となるブックマーク等の情報については、共用装置である画像形成装置1の場合、認証を受けた使用者であることを条件に、その使用者の個人プロファイル37に格納されている情報のみ使用することができる。
【0031】
この場合、次回の共有化処理まで今回の共有化処理で取得した情報は保存され、次回の共有化処理では、今回の共有化処理で取得した情報と次回の共有化処理で取得する情報との差分のみをPC14のWebブラウザ9から取得すればよいだけとなる。
【0032】
(2)次に、認証情報テーブル31の作成や、使用者ごとの個人プロファイル37を格納する領域も不要となる手段について説明する。
【0033】
図6は、かかる手段におけるWebブラウザ9が行う共有化処理のフローチャートである。この例では、前述の認証情報テーブル31や個人プロファイル37は使用されず、共用プロファイル38が使用される。まず、画像形成装置1のWebブラウザ9を起動する要求がなされると(ステップS11のY)、Webブラウザ9を起動し(ステップS12)、必要なダイアログを表示して、使用者にデータ同期サーバ13にログオンするログオン情報(ID番号とパスワードなど)を入力させ(ステップS13)、データ同期サーバ13にログオンして、画像形成装置1のWebブラウザ9と、PC14のWebブラウザ9との同期を図り、もって、両Webブラウザ9の共有対象となる情報の共有を図る(ステップS14)。これにより、画像形成装置1のWebブラウザ9とPC14のWebブラウザ9との間で共有の対象となる情報の共有化が図られるので、以後、画像形成装置1のWebブラウザ9では登録されていなかったがPC14のWebブラウザ9では登録されていたブックマーク等を画像形成装置1のWebブラウザ9でも使用することができ、Webブラウザ9でブラウズ機能を使用することができる。この場合の共有の対象となる各情報は共用プロファイル38に格納される。
【0034】
使用者がWebブラウザ9の使用を終了すると(ステップS15のY)、画像形成装置1のWebブラウザ9は、画像形成装置1が共用装置か否かを判断する(ステップS16)。すなわち、画像形成装置1が複数の使用者により使用されるような共用の装置か否かを装置の機種情報などにより判断する。共用装置でないときは(ステップS16のN)、必要なメニュー表示の画面に切り替わる(ステップS18)。一方、共用装置であるときは(ステップS16のY)、共用プロファイル38に格納されている情報を消去する(ステップS17)。よって、以後、共用プロファイル38に格納されている情報を閲覧することはできない。
【0035】
(3)次に、(2)の手段と同様に、認証情報テーブル31の作成や、使用者ごとの個人プロファイル37を格納する領域も不要となる手段について説明する。
図7は、かかる手段におけるWebブラウザ9が行う共有化処理のフローチャートである。この例では、前述の認証情報テーブル31や個人プロファイル37、共用プロファイル38は使用されない。まず、画像形成装置1のWebブラウザ9を起動する要求がなされると(ステップS21のY)、Webブラウザ9を起動し(ステップS22)、必要なダイアログを表示して、使用者にデータ同期サーバ13にログオンするログオン情報(ID番号とパスワードなど)を入力させ(ステップS23)、データ同期サーバ13にログオンして、画像形成装置1のWebブラウザ9と、PC14のWebブラウザ9との共有の対象となる情報を参照し(ステップS24)、画像形成装置1のWebブラウザ9の共有の対象となる情報をダウンロードする(ステップS25)。これにより、ダウンロードしたブックマーク等の情報を画像形成装置1の操作パネル7のディスプレイに表示することができる。このとき、ステップS24で参照され、ステップS25でダウンロードされた情報は揮発性の記憶装置であるRAM14内に一時的に割り当てられた領域に保持されているのみで、HDD6には格納されていない。
【0036】
使用者がWebブラウザ9の使用を終了すると(ステップS26のY)、一連のWebブラウザ9の処理は終了する。このとき、ステップS24で参照され、ステップS25でダウンロードされた情報は揮発性の記憶装置であるRAM14に一時的に割り当てられた領域に保持されているのみで、HDD6には格納されておらず、Webブラウザ9が終了する際には解放され消滅する。また、ログアウトの際には、実行中のアプリケーションは強制的に終了されるので、Webブラウザ9起動中にログアウトした場合もWebブラウザ9が強制終了することにより、一時的に割り当てられた領域は同様に解放される。また、この一時領域は、HDD6などの揮発性の記憶装置内に一時的格納して、消去するようにしてもよい。
【0037】
(4)さらに、前述した(1)の手段と(2)の手段を併用してもよい。
すなわち、画像形成装置1のWebブラウザ9は、(1)の手段と同様に認証した使用者のみが使用できる認証モードと、認証を受けずにどの使用者も使用できる共用モードとを設ける。認証モードでは、前述したステップS1〜S9のように認証を受けた使用者のみが自己のための個人プロファイル37を閲覧でき、PC14のWebブラウザ9との間で共有の対象となる情報の共有化処理を行うことができる。
【0038】
一方、共用モードでは、前述したステップS11〜S18のように、Webブラウザ9の終了の際に個人プロファイル37の情報を消去する。この手段によれば、認証モードでの同期(共有化)は、以前の同期(共有化)処理により記憶さている情報に対する差分をマージするのみでよく、その分、同期(共有化)処理に要する時間は相対的に短時間で済むことになる。一方、共用モードでの同期(共有化)処理は、情報の全件のダウンロードになり、同期のために相対的に長時間を要するが、認証操作を省略でき、また、同期(共有化)した情報が削除され、その情報の秘匿化も図られる。
【0039】
同様に、前述した(1)の手段と(3)の手段を併用してもよい。
すなわち、画像形成装置1のWebブラウザ9は、(1)の手段と同様に認証した使用者のみが使用できる認証モードと、認証を受けずにどの使用者も使用できる共用モードとを設ける。認証モードでは、前述したステップS1〜S9のように認証を受けた使用者のみが自己のための個人プロファイル37を閲覧でき、PC14のWebブラウザ9との間で共有の対象となる情報の共有化処理を行うことができる。
【0040】
一方、共用モードでは、前述したステップS21〜S26のように、データ同期サーバ13にログオンして、画像形成装置1のWebブラウザ9と、PC14のWebブラウザ9との共有の対象となる情報を参照し(ステップS24)、これを画像形成装置1のWebブラウザ9の共有の対象となる情報をダウンロードする(ステップS25)。これにより、ダウンロードしたブックマーク等の情報を画像形成装置1の操作パネル7のディスプレイに表示することができる。このとき、ステップS24で参照され、ステップS25でダウンロードされた情報は揮発性の記憶装置であるRAM14内の一時領域に保持されているのみで、HDD6には格納されていない。よって、この情報は、Webブラウザ9の終了の際に(ステップS26のY)、その一時領域が解放されることにより消滅する。この手段によれば、認証モードでの同期(共有化)は、以前の同期(共有化)処理により記憶さている情報に対する差分をマージするのみでよく、その分、同期(共有化)処理に要する時間は相対的に短時間で済むことになる。一方、共用モードでの同期(共有化)処理は、情報の全件のダウンロードになり、同期のために相対的に長時間を要するが、認証操作を省略でき、また、同期(共有化)した情報が消滅し、その情報の秘匿化も図られる。
【0041】
次に、別の実施の形態について説明する。
この実施形態は、Webブラウザ9がセットアップされている装置が共用装置か否かによってプロファイルを格納する領域を選択しようとするものである。すなわち、共用装置か否かに応じ、使用者ごとにプロファイルの格納領域を指定することができる。プロファイル情報には、前述のとおり、設定情報、ブックマーク、ヒストリ、パスワード、アドオンされたモジュールなどが含まれる。
【0042】
図8は、この別の実施の形態においてWebブラウザ9が実行する処理のフローチャートである。Webブラウザ9の起動の要求がされると(ステップS31のY)、Webブラウザ9を起動し(ステップS32)、Webブラウザ9がセットアップされている装置が共用装置か否か判断する(ステップS33)。すなわち、画像形成装置1が複数の使用者により使用されるような共用の装置か否かを装置の機種情報などにより判断する。
【0043】
共用装置でないときは(ステップS33のN)、その装置のオペレーティング・システム(OS)の個人情報領域(デスクトップなど)を、プロファイル情報を格納する領域として割り当てる(ステップS34)。共用装置であるときは(ステップS33のY)、画像形成装置1の個人領域を、プロファイル情報を格納する領域として割り当てる(ステップS35)。この個人領域は、個人設定(コピー、スキャンのプリファレンスを記憶する)、個人情報、個人アドレス帳などが記憶される領域である。
【0044】
別の実施の形態について説明する。
この実施の形態は、インターネット12とネットワーク11との間のファイアーウォールなどが、2つのWebブラウザ9の間で共有の対象となる情報の共有化の障害とならないようにするものである。
【0045】
図9は、この別の実施の形態について説明する概念図である。前述のとおり、2つのWebブラウザ9の間で共有の対象となる情報を共有化するためには、データ同期サーバ13を介して情報交換を行う必要がある。ここでは、データ同期サーバ13の機能を画像形成装置1が備えている。よって、画像形成装置1のWebブラウザ9と、PC14のWebブラウザ9との間で共有の対象となる情報の共有化を行う場合に、PC14もネットワーク11に接続されていれば、インターネット12とネットワーク11との間のファイアーウォール51を介することなく、データ同期サーバ13(となる画像形成装置1)とPC14とはネットワーク11内で通信を行うことができる。ここで共有する情報の格納領域として、画像形成装置1中で個々の使用者ごとに画像読取装置3でスキャンした電子文書を格納する領域(以下、「親展ボックス」という)を利用するという手段をとることもできる。この場合、電子文書の同期(共有化)のため、通信において親展ボックスにアクセス可能とする必要がある。この場合においては、親展ボックスにアクセスするための認証情報により同期(共有化)が可能となり、使用者は親展ボックスの認証キーだけを記憶すればよい。また、親展ボックス以外の個人情報を記憶する手段、例えば、個人アドレス帳などの記憶域を共有化した情報の格納場所としてもよい。
【0046】
別の実施の形態について説明する。
この実施の形態は、例えば同一のオフィスなどに画像形成装置1が複数台設置されているような場合に、どの画像形成装置1のWebブラウザ9でも共有化済みの共有の対象となる情報の利用ができるようにするものである。
【0047】
すなわち、図10に示すように、例えば同一のオフィスなどに画像形成装置1が複数台設置されているような場合に、複数台の画像形成装置1のWebブラウザ9間で共有の対象となる情報のレプリケーションを行うものである。このレプリケーションは例えば一定時間ごとに実行されたり、情報の古さや情報更新量の閾値を基準に実行されたりするものとする。前述の例で、親展ボックスを共有化された情報の格納域とする場合は、親展ボックス内の電子文書のレプリケーションとともに共有化された情報が複数の画像形成装置1間で複製されるようにシテもよい。
【0048】
別の実施の形態について説明する。
この実施の形態は、インターネット12とネットワーク11との間のファイアーウォールなどが、2つのWebブラウザ9の間で共有の対象となる情報の共有化の障害とならないようにするものである。
【0049】
図11は、この別の実施の形態について説明する概念図である。前述のとおり、2つのWebブラウザ9の間で共有の対象となる情報を共有化するためには、データ同期サーバ13を介して情報交換を行う必要がある。ここでは、データ同期サーバ13の機能をネットワーク11上のディレクトリ・サービス61が備えている。よって、画像形成装置1のWebブラウザ9と、PC14のWebブラウザ9との間で共有の対象となる情報の共有化を行う場合に、PC14もネットワーク11に接続されていれば、インターネット12とネットワーク11との間のファイアーウォール51を介することなく、データ同期サーバ13(となるディレクトリ・サービス61)とPC14とはネットワーク11内で通信を行うことができる。さらに、ディレクトリ・サービス61の代わりにファイルサーバをデータ同期サーバ13とすることも可能である。この場合、サーバのアカウントと関連付けて共有化する情報を記憶するようにすればよい。
【符号の説明】
【0050】
1 画像形成装置
11 ネットワーク
12 インターネット
13 データ同期サーバ
14 パーソナルコンピュータ
27 共有部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
要求された場所から通信手段を介して情報を取得し当該情報を閲覧させる情報閲覧手段と、
予め定められた条件を満たしたときは、前記情報閲覧をさせる他の情報閲覧装置と前記情報閲覧手段との間で共有の対象となる情報を共有して当該情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記共有の対象となる情報の提供を前記共有が行われた際の使用者以外へ提供することを禁止する禁止手段と、
を備えている情報閲覧装置。
【請求項2】
前記記憶手段は、前記共有の対象となる情報を使用者ごとにそれぞれ記憶し、
前記禁止手段は、前記使用者を認証したことを条件として当該使用者について前記記憶手段で記憶している前記共有の対象となる情報を提供する、
請求項1に記載の情報閲覧装置。
【請求項3】
前記禁止手段は、前記情報閲覧手段の使用が終了された場合は前記記憶手段で記憶している情報を削除する、請求項1に記載の情報閲覧装置。
【請求項4】
前記禁止手段は、前記記憶手段で前記共有の対象となる情報を記憶する記憶域を一時記憶域に限定することにより、当該共有の対象となる情報の前記共有が行われた際の使用者以外へ提供することを禁止する、請求項1に記載の情報閲覧装置。
【請求項5】
前記禁止手段は、前記使用者を認証しなかった場合は、前記情報閲覧手段の使用が終了された場合に前記記憶手段で記憶している情報を削除する、又は、前記記憶手段で前記共有の対象となる情報を記憶する記憶装置を不揮発性の記憶域に限定することにより当該共有の対象となる情報の前記共有が行われた際の使用者以外へ提供することを禁止する、請求項2に記載の情報閲覧装置。
【請求項6】
前記記憶手段は、通信手段により通信可能で前記情報閲覧装置間の情報交換を行う情報交換手段を介して前記共有の対象となる情報の共有を行うものであり、
前記情報交換手段をさらに備えている、
請求項2に記載の情報閲覧装置。
【請求項7】
要求された場所から通信手段を介して情報を取得し当該情報を閲覧させる情報閲覧手段と、
予め定められた条件を満たしたときは、前記情報閲覧をさせる他の情報閲覧装置と前記情報閲覧手段との間で共有の対象となる情報を共有して当該情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記共有の対象となる情報の提供を前記共有が行われた際の使用者以外へ提供することを禁止する禁止手段と、
をコンピュータに実行させるコンピュータに読み取り可能な情報閲覧制御プログラム。
【請求項1】
要求された場所から通信手段を介して情報を取得し当該情報を閲覧させる情報閲覧手段と、
予め定められた条件を満たしたときは、前記情報閲覧をさせる他の情報閲覧装置と前記情報閲覧手段との間で共有の対象となる情報を共有して当該情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記共有の対象となる情報の提供を前記共有が行われた際の使用者以外へ提供することを禁止する禁止手段と、
を備えている情報閲覧装置。
【請求項2】
前記記憶手段は、前記共有の対象となる情報を使用者ごとにそれぞれ記憶し、
前記禁止手段は、前記使用者を認証したことを条件として当該使用者について前記記憶手段で記憶している前記共有の対象となる情報を提供する、
請求項1に記載の情報閲覧装置。
【請求項3】
前記禁止手段は、前記情報閲覧手段の使用が終了された場合は前記記憶手段で記憶している情報を削除する、請求項1に記載の情報閲覧装置。
【請求項4】
前記禁止手段は、前記記憶手段で前記共有の対象となる情報を記憶する記憶域を一時記憶域に限定することにより、当該共有の対象となる情報の前記共有が行われた際の使用者以外へ提供することを禁止する、請求項1に記載の情報閲覧装置。
【請求項5】
前記禁止手段は、前記使用者を認証しなかった場合は、前記情報閲覧手段の使用が終了された場合に前記記憶手段で記憶している情報を削除する、又は、前記記憶手段で前記共有の対象となる情報を記憶する記憶装置を不揮発性の記憶域に限定することにより当該共有の対象となる情報の前記共有が行われた際の使用者以外へ提供することを禁止する、請求項2に記載の情報閲覧装置。
【請求項6】
前記記憶手段は、通信手段により通信可能で前記情報閲覧装置間の情報交換を行う情報交換手段を介して前記共有の対象となる情報の共有を行うものであり、
前記情報交換手段をさらに備えている、
請求項2に記載の情報閲覧装置。
【請求項7】
要求された場所から通信手段を介して情報を取得し当該情報を閲覧させる情報閲覧手段と、
予め定められた条件を満たしたときは、前記情報閲覧をさせる他の情報閲覧装置と前記情報閲覧手段との間で共有の対象となる情報を共有して当該情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記共有の対象となる情報の提供を前記共有が行われた際の使用者以外へ提供することを禁止する禁止手段と、
をコンピュータに実行させるコンピュータに読み取り可能な情報閲覧制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−204017(P2011−204017A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−70748(P2010−70748)
【出願日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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