説明

感熱記録型磁気シートの製造方法

【課題】一方の面に磁気記録層を有する紙基材の反対面に、少なくともロイコ染料と顕色剤とを含有する感熱発色層を形成するに際し、該感熱発色層面の塗膜均一性を向上させることができ、画像均一性に優れ且つ高感度な画像を得ることが可能な感熱記録型磁気シートの製造方法の提供。
【解決手段】(1)紙基材の一方の面に磁気記録層を形成し、該紙基材の反対面に感熱発色層を形成する際に、該感熱発色層塗工液を基材上に塗布した後、乾燥工程に入るまでのWet膜状態において、エアーを当てる感熱記録型磁気シートの製造方法。
(2)紙基材の一方の面に磁気記録層を形成し、該紙基材の反対面に断熱層及び感熱発色層を形成する際に、該断熱層塗工液を基材上に塗布した後、乾燥工程に入るまでのWet膜状態において、エアーを当てる感熱記録型磁気シートの製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙基材の一方の面に磁気記録層を有し、該紙基材の反対面に感熱発色層を有する感熱記録型磁気シートの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
感熱記録型磁気シートはプラスチックシート又は紙等の支持体の一方の面に、磁性体粉及び結着剤を主成分とする磁気記録層を形成し、反対面に感熱発色成分、例えばロイコ染料及び酸性物質からなる感熱発色成分を主成分として含有する感熱発色層を形成して作られ、乗車券、回数券、定期券等に利用されている。
このような磁気記録層を有する感熱記録シートにおいては、コスト面及び用途から基材としてパルプを主原料とする紙基材を使用しているものが多く、その製造方法においても、紙基材の反対面に磁気記録層を有さない通常の感熱記録シートと同様に、紙基材上に感熱発色層塗工液を塗布し乾燥して、狙いの付着量を得る製造工程を経ている。
公知技術としては、特許文献1に、磁気記録層に用いる材料を規定することにより、磁気記録層の剥離、面割れ及び色落ちを防止し、磁気記録層と感熱発色層のブロッキングを防止し、かつ磁気記録層の耐水性を向上させる方法が開示されており、特許文献2には、塗布した磁気シートのキャレンダー通紙法を規定することにより、磁性層部と非磁性層部との厚薄差を軽減し、更に、裏面の塗被層部における光沢差や発色カブリ等が発生しない磁気シート用紙の製造方法が開示されているが、何れの文献にも感熱発色層面側の塗布膜均一性の向上に関する記載はない。
【0003】
【特許文献1】特開2005−182854号公報
【特許文献2】特開平10−302252号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者等の検討によれば、一方の面に磁気記録層を有する紙基材の反対面に感熱発色層塗工液を塗布した場合、塗布工程において発泡現象を生じ、乾燥工程で該発泡部が破泡するために塗膜にクレーター状の欠点が発生し、このクレーター部は感熱発色層が未塗布となっているため、画像形成において、白ヌケ画像になってしまうことが分かった。
本発明は、上記の問題を解決し、一方の面に磁気記録層を有する紙基材の反対面に、少なくともロイコ染料と顕色剤とを含有する感熱発色層を形成するに際し、該感熱発色層面の塗膜均一性を向上させることができ、画像均一性に優れ且つ高感度な画像を得ることが可能な感熱記録型磁気シートの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題は次の1)〜9)の発明(以下、本発明1〜9という)によって解決される。
1) 紙基材の一方の面に磁気記録層を有し、該紙基材の反対面に少なくともロイコ染料と顕色剤とを含有する感熱発色層を有する感熱記録型磁気シートを製造するに際し、該感熱発色層塗工液を基材上に塗布した後、乾燥工程に入るまでのWet膜状態において、エアーを当てることを特徴とする感熱記録型磁気シートの製造方法。
2) 前記エアーを当てる手段としてエアーナイフを用いたことを特徴とする1)記載の感熱記録型磁気シートの製造方法。
3) 前記感熱発色層塗工液を基材上へ塗布する際の液温が、10〜30℃であることを特徴とする1)又は2)記載の感熱記録型磁気シートの製造方法。
4) 前記エアーの風速を、1.0〜15.0m/sとすることを特徴とする1)〜3)の何れかに記載の感熱記録型磁気シートの製造方法。
5) 紙基材の一方の面に磁気記録層を有し、該紙基材の反対面に、断熱層及び少なくともロイコ染料と顕色剤とを含有する感熱発色層を有する感熱記録型磁気シートを製造するに際し、該断熱層塗工液を基材上に塗布した後、乾燥工程に入るまでのWet膜状態において、エアーを当てることを特徴とする感熱記録型磁気シートの製造方法。
6) 前記エアーを当てる手段としてエアーナイフを用いたことを特徴とする5)記載の感熱記録型磁気シートの製造方法。
7) 前記断熱層塗工液を基材上へ塗布する際の液温が、10〜30℃であることを特徴とする5)又は6)記載の感熱記録型磁気シートの製造方法。
8) 前記エアーの風速を、1.0〜15.0m/sとすることを特徴とする5)〜7)の何れかに記載の感熱記録型磁気シートの製造方法。
9) 前記断熱層が、中空率80%以上で重量平均粒子径2〜10μmの中空粒子を含有することを特徴とする5)〜8)の何れかに記載の感熱記録型磁気シートの製造方法。
【0006】
以下、上記本発明について詳細に説明する。
本発明に係る感熱記録型磁気シートは、紙基材の一方の面に磁気記録層を形成した後、反対面(他方の面)に感熱発色層を形成するか、又は断熱層を介して感熱発色層を形成することにより製造される。
しかしながら、紙基材に感熱発色層塗工液又は断熱層塗工液を塗布した場合、紙基材内に感熱発色層塗工液又は断熱層塗工液が浸透していく際に、紙基材内部に入っていたエアーと入れ替わる気液置換が発生するため、感熱発色層塗工液面又は断熱層塗工液面に発泡現象が起こる。発泡した泡は、その後の乾燥工程で破泡し、感熱発色層面又は断熱層面にクレーター状の欠点を発生させるが、このクレーター部は感熱発色層又は断熱層が未塗布となっているため、最終的に感熱発色層が存在しない部分となり、画像形成において白ヌケ画像となってしまう。
本発明では、この問題に対し、紙基材上に感熱発色層塗工液又は断熱層塗工液を塗布した後、乾燥工程に入るまでのWet膜状態において、エアーを当てることにより、即座に気液置換で発生したエアー発泡を破泡させレベリングさせて、均一なWet膜状態を形成させる。ここで、Wet膜状態とは、紙基材上に塗工液を塗布した後、熱による乾燥工程に入る前の溶媒を含んだ(湿潤した)塗膜状態をいう。
【0007】
エアーを当てる時期は、塗膜中に溶媒がなるべく多く残っているときの方が好ましく、感熱発色層塗工液又は断熱層塗工液を紙基材に塗布した直後が特に好ましい。
破泡させる手段としては、ブレードやロール等による接触方式もあるが、連続塗布していく際には、ブレードやロールに付着したカスが塗膜へ転移し画像欠陥を発生するため、本発明ではエアーを用いた非接触方式によるレベリング方式を採用する。
前述したように、塗工膜の発泡現象は、紙基材へ感熱発色層塗工液又は断熱層塗工液が浸透していく際に、紙基材内部に入っていたエアーと入れ替わる気液置換により発生するから、紙基材への感熱発色層塗工液又は断熱層塗工液の浸透を低減させることが好ましく、そのためには、紙基材上へ直接塗布する感熱発色層塗工液又は断熱層塗工液の温度は、35℃以下がよく、好ましくは30℃以下がよい。また、塗工した塗膜液の発泡をエアーを当てることにより抑えてレベリングさせるためには、塗膜液の温度を5℃以上、好ましくは10℃以上に保つことがよい。
【0008】
エアーの風速は、感熱発色層塗工液又は断熱層塗工液を塗布した後、乾燥工程に入るまでのWet膜状態の表面に対し、0.5〜20.0m/s、好ましくは、1.0〜15.0m/sとする。1.0m/s未満では、波泡の効果が低下し、15.0m/sを越えると、Wet塗膜面の波打ち現象により不均一膜が形成され易くなる。
エアーを当てる方式としては、プロペラ方式を用いた扇風機等でもよいが、紙基材上の塗布面に均一にエアーを当てられる方式として、エアーナイフを用いることが好ましい。ここで用いるエアーナイフは、塗布方式で用いるエアーナイフコートとは異なり、エアーを当て、紙基材の塗布膜で発生する発泡現象を抑えてレベリングするために活用するものであり、塗膜の付着量を計量する機能等は特に必要ない。
感熱発色層塗工液又は断熱層塗工液の塗布方式としては、ブレードコート、ロールコート、エアナイフコート、バーコート、グラビヤコート、スプレイコート、ダイコート、スピンコート、カーテンコート等が利用できる。
【0009】
磁気記録層を形成するには、強磁性体粉、水性エマルジョン樹脂、スチレンマレイン酸アンモニウム塩及びポリビニルアルコール水溶液を含む水分散液からなる磁気記録層塗工液を紙基材面に塗布し乾燥させればよい。また、強磁性体粉、スチレンマレイン酸アンモニウム塩及びポリビニルアルコール水溶液を含む水分散液を分散して磁性粉分散液とし、次いで、磁性粉分散液に水性エマルジョン樹脂分散液を加えて分散して磁気記録層塗工液とし、この磁気記録層塗工液を支持体面に塗布し乾燥させることにより磁気記録層を形成することが好ましい。
また、磁気記録層の形成に際しては、水系に限定することなく、有機溶媒を用いた塗工液を用いても構わない。
【0010】
次に、本発明に係る感熱記録型磁気シートを構成する材料について説明する。
紙基材としては、パルプを主原料とする紙が好ましい。
強磁性体粉としては、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト、Co−γ−Fe、γ−Fe等の強磁性体粉が挙げられる。また、その結着剤としては、慣用の種々の水性エマルジョン樹脂が適宜使用でき、その具体例としては、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ポリプロピオン酸ビニル、ポリ酪酸ビニル、ポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリプロピルアクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリペプチルアクリレート、ポリエチルヘキシルアクリレート、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、天然ゴム、ポリイソブチレンゴム、ポリブタジエン、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、ポリジクロロスチレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリプロピルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリエチルヘキシルメタクリレート、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルステアレート等の水性エマルジョン樹脂が挙げられる。
【0011】
感熱発色層には、熱により発色反応を起こす発色成分が適宜使用できるが、通常、無色又は淡色のロイコ染料と該染料を熱時発色させる顕色剤からなる発色成分を主成分とする感熱発色層が、発色感度および発色濃度などに優れており、より好ましい。
ロイコ染料としては、この種の感熱発色層に適用されているものが任意に使用でき、例えば、トリフェニルメタン系、フルオラン系、フェノチアジン系、オーラミン系、スピロピラン系、インドリノフタリド系等の染料のロイコ化合物が好ましく用いられる。
その具体例としては、例えば、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(別名クリスタルバイオレットラクトン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジエチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−クロルフタリド、3,3−ビス(p−ジブチルアミノフェニル)フタリド、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロルフルオラン、3−ジメチルアミノ−5,7−ジメチルフルオラン、3−(N−メチル−N−イソブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7,8−ベンズフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロルフルオラン、8−(N−p−トリル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2−〔N−(3′−トリフルオルメチルフェニル)アミノ〕−6−ジエチルアミノフルオラン、2−〔3,6−ビス(ジエチルアミノ)−9−(o−クロルアニリノ)キサンチル〕安息香酸ラクタム、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリクロロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジメチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フルオラン、3−N−メチル−N−アミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2′,4′−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−(N,N−ジエチルアミノ)−5−メチル−7−(N,N−ジベンジルアミノ)フルオラン、ベンゾイルロイコメチレンブルー、6′−クロロ−8′−メトキシ−ベンゾインドリノスピロピラン、6′−ブロモ−3′−メトキシ−ベンゾインドリノスピロピラン、3−(2′−ヒドロキシ−4′−ジメチルアミノフェニル)−3−(2′−メトキシ−5′−クロルフェニル)フタリド、3−(2′−ヒドロキシ−4′−ジメチルアミノフェニル)−3−(2′−メトキシ−5′−ニトロフェニル)フタリド、3−(2′−ヒドロキシ−4′−ジエチルアミノフェニル)−3−(2′−メトキシ−5′−メチルフェニル)フタリド、3−(2′−メトキシ−4′−ジメチルアミノフェニル)−3−(2′−ヒドロキシ−4′−クロル−5′−メチルフェニル)フタリド、3−モルホリノ−7−(N−プロピル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−7−トリフルオロメチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−クロロ−7−(N−ベンジル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−7−(ジ−p−クロルフェニル)メチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−クロル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−メトキシカルボニルフェニルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ピペリジノフルオラン、2−クロロ−3−(N−メチルトルイジノ)−7−(p−n−ブチルアニリノ)フルオラン、3−(N−メチル−N−イソプロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3′)−6′−ジメチルアミノフタリド、3−(N−ベンジル−N−シクロヘキシルアミノ)−5,6−ベンゾ−7−α−ナフチルアミノ−4′−ブロモフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−(2−エトキジプロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−メシチジノ−4′,5′−ベンゾフルオラン、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−〔1,1−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−〔1,1−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−6−ジメチルアミノフタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−p−ジメチルアミノフェニルエチレン−2−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1−p−クロロフェニルエチレン−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4′−ジメチルアミノ−2′−メトキシ)−3−(1″−p−ジメチルアミノフェニル−1″−p−クロロフェニル−1″,3″−ブタジエン−4″−1−イル)ベンゾフタリド、3−(4′−ジメチルアミノ−2′−ベンジルオキシ)−3−(1″−p−ジメチルアミノフェニル−1″−フェニル−1″,3″−ブタジエン−4″−イル)ベンゾフタリド、3−ジメチルアミノ−6−ジメチルアミノ−フルオレン−9−スピロ−3′−(6′−ジメチルアミノ)フタリド、3,3−ビス〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−ビス〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−5,6−ジクロロ−4,7−ジブロモフタリド、ビス(p−ジメチルアミノスチリル)−1−ナフタレンスルホニルメタン等が挙げられる。ロイコ染料は単独で又は2種以上混合して用いてもよい。
【0012】
また、顕色剤としては、電子受容性の種々の化合物、例えばフェノール性化合物、チオフェノール性化合物、チオ尿素誘導体、有機酸及びその金属塩等を使用することができ、その具体例としては、4,4′−イソプロピリデンビスフェノール)、4,4′−イソプロピリデンビス(o−メチルフェノール)、4,4′−セカンダリーブチリデンビスフェノール、4,4′−イソプロピリデンビス(2−ターシャリーブチルフェノール)、4,4′−シクロヘキシリデンジフェノール、4,4′−イソプロピリデンビス(2−クロロフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、4,4′−ブチリデンビス(6−ターシャリーブチル−2−メチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−ターシャリーブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチルー4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、4,4′−チオビス(6−ターシャリーブチル−2−メチルフェノール)、4,4′−ジフェノールスルホン、4−イソプロポキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヘンジロキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジフェノールスルホキシド、p−ヒドロキシ安息香酸イソプロピル、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、プロトカテキユ酸ベンジル、没食子酸ステアリル、没食子酸ラウリル、没食子酸オクチル、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−プロパン、1,8−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−2−ヒドロキシプロパン、N,N′−ジフェニルチオ尿素、N,N′−ジ(m−クロロフェニル)チオ尿素、サリチルアニリド、5−クロロ−サリチルアニリド、ビス−(4−ヒドロキジフェニル)酢酸メチルエステル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジルエステル、1,3−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン、1,4−ビス(4−ヒドロキシクロル)ベンゼン、2,4′−ジフェニルスルホン、2,2′−ジアリル−4,4′−ジフェノールスルホン、3,4−ジヒドロキシ−4′−メチルジフェニルスルホン、1−アセチルオキシ−2−ナフトエ酸亜鉛、2−アセチルオキシ−1−ナフトエ酸亜鉛、2−アセチルオキシ−3−ナフトエ酸亜鉛、α,α−ビス(4−ヒドロキジフェニル)−α−メチルトルエン、チオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールS等が挙げられる。
【0013】
本発明においては、ロイコ染料及び顕色剤を紙基材上に結合支持させるために、慣用の種々の結合剤を適宜用いることができる。その具体例としては、例えば、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、でん粉及びその誘導体、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子の他、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、エチレシ/酢酸ビニル共重合体等のエマルジョンやスチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体等のラテックス等が挙げられる。
【0014】
また本発明においては、前記ロイコ染料、顕色剤と共に、必要に応じて更に、この種の感熱発色層に慣用される補助添加成分、例えば、填料(フィラー)、界面活性剤、熱可融性物質(滑剤)等を併用することができる。この場合、填料としては、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、タルク、表面処理されたカルシウムやシリカ等の無機系微粉末の他、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン/メタクリル酸共重合体、ポリスチレン樹脂等の有機系の微粉末を挙げることができる。また熱可融性物質としては、例えば、高級脂肪酸又はそのエステル、アミドもしくは金属塩の他、各種ワックス類、芳香族カルボン酸とアミンとの縮合物、安息香酸フェニルエステル、高級直鎖グリコール、3,4−エポキシ−ヘキサヒドロフタル酸ジアルキル、高級ケトン、その他の熱可融性有機化合物等の50〜200℃の程度の融点を持つものが挙げられる。
本発明に係る感熱発色層を形成するには、感熱発色成分、例えば、無色又は淡色のロイコ染料、顕色剤、結合剤、及び必要に応じて補助添加成分を加えて水に分散し、感熱発色層塗工液を調製し、これを基材又は断熱層上に塗布し乾燥させればよい。
【0015】
更に、本発明に係る感熱記録型磁気シートにおいては、発色画像の耐可塑剤性、耐油性を向上させるために感熱発色層上に水溶性樹脂を主成分とする保護層を設けることが好ましく、水溶性樹脂の具体例としては、前記感熱発色層との関連で結合剤として例示したものが挙げられる。また保護層の耐水性を向上させるため、水溶性樹脂は、これを耐水化する慣用の耐水化剤と共に用いること特に好ましく、耐水化剤の具体例としては、例えばホルムアルデヒド、グリオキザール、クロル明ばん、メラミン、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミド−エピクロルヒドリン樹脂等が挙げられる。
更に、保護層には、サーマルヘッドヘのスティッキング防止のために必要に応じて慣用の補助添加成分、例えば填料(フィラー)、熱可融性物質(滑剤)、界面活性剤等を含有させることが好ましく、填料及び熱可融性物質の具体例としては、前記感熱発色層との関連で例示したものが挙げられる。
保護層を形成するには、水溶性樹脂の水溶液、或いはこれに耐水化剤、填料、熱可融性物質、界面活性剤等を加えて塗工液を調製し、これを感熱発色層上に塗布し乾燥させればよい。
【0016】
また、本発明においては、感熱発色層の感度を上げるために、中空粒子を主成分とする断熱層を設けることも可能である。中空粒子としては、例えば熱可塑性樹脂を殻として中空率30%以上(33〜99%の範囲)で重量平均粒子径0.4〜10μmのものが利用可能である。ここでいう中空率とは中空粒子の外径と内径(中空部の直径)の比であり、(中空粒子の内径/中空粒子の外径)×100%で表わされる。
該断熱層は、乾燥時の重量が2〜10g/mで設けられるが、好ましくは、該中空率80%以上で重量平均粒子径2〜10μmの大きさの中空粒子を含有し、乾燥時の重量が2.5〜7g/mの範囲のものである。
上記中空粒子は断熱層組成中に重量比で35〜80%程度含有させることが好ましく、35%を下回ると感度効果を得難くなり、80%を超えると層結着性が損なわれてくる。なお、中空率による比重変化で中空率の高いものほど含有重量比は小さくなる。
【発明の効果】
【0017】
本発明1によれば、感熱発色層の発泡現象による画像欠点を低減させて、感熱発色層面の塗膜均一性を向上させることができ、画像均一性に優れた画像を得ることが可能な感熱記録型磁気シートの製造方法を提供できる。
本発明2によれば、塗膜に均一にエアーを当てることができるため、より画像欠点を減少させることが可能となる。
本発明3、4によれば、画像欠陥をなくし優れた画像均一性を得ることが可能となる。
本発明5によれば、断熱層の発泡現象による画像欠点を低減させて、感熱発色層面の塗膜均一性を向上させることができ、画像均一性に優れた画像を得ることが可能な感熱記録型磁気シートの製造方法を提供できる。
本発明6よれば、塗膜に均一にエアーを当てることができるため、より画像欠点を減少させることが可能となる。
本発明7、8によれば、画像欠陥をなくし優れた画像均一性を得ることが可能となる。
本発明9によれば、画像欠陥をなくし優れた画像均一性を得ることができ、より高感度な感熱記録型磁気シートを提供できる。
【実施例】
【0018】
以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、以下に示す「部」及び「%」は何れも重量基準である。
【0019】
実施例1
<感熱発色層の形成>
下記組成の混合物を、サンドミルを用いて、平均粒子径が1μmとなるように粉砕分散した。
(A液)
・3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン …20部
・10%ポリビニルアルコール溶解液 …20部
・水 …60部
(B液)
・4−ヒドロキシフェニル−4′−イソプロポキシフェニルスルホン …10部
・シュウ酸ジ(p−メチルベンジル) … 4部
・10%ポリビニルアルコール溶解液 …10部
・水 …76部
(C液)
・炭酸カルシウム …20部
・10%ポリビニルアルコール溶解液 …10部
・水 …70部

次いで、A液:B液:C液=2:7:6の割合に混合して感熱発色層塗工液を調製し、市販の磁気付き原紙〔市販の上質紙(坪量157g/m)からなる基材の片面に磁気記録層を有するもの〕の磁気記録層塗工面の反対面に、バーコート塗工により塗布した後、すぐに感熱発色層Wet膜上に、扇風機でエアーを当てた。この時の風速をアネモマスター6003(KANOMAX社製)の風速計で測定した結果、20m/sであった。また、この時の感熱発色層塗工液温度は、35℃であった。
次いで、100℃の乾燥工程を経て、乾燥付着量が0.5g/mの感熱発色層を形成した。
【0020】
<保護層の形成>
下記組成の材料を混合して保護層塗工液を調製した。
・ポリビニルアルコール10%水溶液 …10部
・水分散水酸化アルミニウム10%液 … 3部
・ポリアミド−エピクロルヒドリン樹脂10%水溶液 … 3部
(セイコーPMC社製:WS−525)

上記保護層塗工液を用いて、前記感熱発色層上に、バーコート塗工により、乾燥重量が3g/mになるように塗布乾燥し、その後、キャレンダー処理して、感熱記録型磁気シートを作成した。
【0021】
実施例2
感熱発色層Wet膜上に、扇風機に代えてエアーナイフを用いてエアーを当てた点以外は、実施例1と同様にして、感熱記録型磁気シートを作成した。
【0022】
実施例3
感熱発色層塗工液の液温を5℃に変え、エアーナイフによるエアーの風速を10.0m/sに変えた点以外は、実施例2と同様にして、感熱記録型磁気シートを作成した。
【0023】
実施例4
感熱発色層塗工液の液温を10℃に変えた点以外は、実施例3と同様にして感熱記録型磁気シートを作成した。
【0024】
実施例5
感熱発色層塗工液の液温を20℃に変えた点以外は、実施例3と同様にして感熱記録型磁気シートを作成した。
【0025】
実施例6
感熱発色層塗工液の液温を30℃に変えた点以外は、実施例3と同様にして感熱記録型磁気シートを作成した。
【0026】
実施例7
感熱発色層塗工液の液温を35℃に変えた点以外は、実施例3と同様にして感熱記録型磁気シートを作成した。
【0027】
実施例8
エアーナイフによるエアーの風速を0.5m/sに変えた点以外は、実施例5と同様にして、感熱記録型磁気シートを作成した。
【0028】
実施例9
エアーナイフによるエアーの風速を1.0m/sに変えた点以外は、実施例5と同様にして、感熱記録型磁気シートを作成した。
【0029】
実施例10
エアーナイフによるエアーの風速を15.0m/sに変えた点以外は、実施例5と同様にして、感熱記録型磁気シートを作成した。
【0030】
実施例11
エアーナイフによるエアーの風速を20.0m/sに変えた点以外は、実施例5と同様にして、感熱記録型磁気シートを作成した。
【0031】
実施例12
<断熱層の形成>
プラスチック中空粒子(スチレン/アクリル共重合体、中空率50%、重量平均粒子径1.0μm)100重量部に対し、ポリビニールアルコール(部分ケン化カルボキシ変性)を5重量部添加し、希釈水を加えて30分間攪拌し、固形分22.0%の断熱層塗工液を調製した。
上記断熱層塗工液を、市販の磁気付き原紙〔市販の上質紙(坪量157g/m)からなる基材の片面に磁気記録層を有するもの〕の磁気記録層塗工面の反対面に、バーコート塗工により塗布し、断熱層Wet膜上に、エアーナイフを用いて風速20.0m/sでエアーを当てた。この時の断熱層塗工液温度は、35℃であった。
その後、100℃の乾燥工程を経て乾燥付着量が3.5g/mの断熱層を形成した。
続いて、エアー当てを行わなかった点以外は実施例1と同様にして、断熱層上に、感熱発色層及び保護層を形成し、感熱記録型磁気シートを作成した。
【0032】
実施例13
断熱層塗工液の液温を5℃に変え、エアーナイフによるエアーの風速を10.0m/sに変えた点以外は以外は、実施例12と同様にして、感熱記録型磁気シートを作成した。
【0033】
実施例14
断熱層塗工液の液温を10℃に変えた点以外は、実施例12と同様にして感熱記録型磁気シートを作成した。
【0034】
実施例15
断熱層塗工液の液温を20℃に変えた点以外は、実施例12と同様にして感熱記録型磁気シートを作成した。
【0035】
実施例16
断熱層塗工液の液温を30℃に変えた点以外は、実施例12と同様にして感熱記録型磁気シートを作成した。
【0036】
実施例17
断熱層塗工液の液温を35℃に変えた点以外は、実施例12と同様にして感熱記録型磁気シートを作成した。
【0037】
実施例18
エアーナイフによるエアーの風速を0.5m/sに変えた点以外は、実施例15と同様にして、感熱記録型磁気シートを作成した。
【0038】
実施例19
エアーナイフによるエアーの風速を1.0m/sに変えた点以外は、実施例15と同様にして、感熱記録型磁気シートを作成した。
【0039】
実施例20
エアーナイフによるエアーの風速を15.0m/sに変えた点以外は、実施例15と同様にして、感熱記録型磁気シートを作成した。
【0040】
実施例21
エアーナイフによるエアーの風速を20.0m/sに変えた点以外は、実施例15と同様にして、感熱記録型磁気シートを作成した。
【0041】
実施例22
断熱層塗工液に用いるプラスチック中空粒子を「塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体、中空率50%、平均粒子径10.0μm」に変えた点以外は、実施例15と同様にして、感熱記録型磁気シートを作成した。
【0042】
実施例23
断熱層塗工液に用いるプラスチック中空粒子を「塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体、中空率90% 平均粒子径3.0μm」に変えた点以外は、実施例15と同様にして、感熱記録型磁気シートを作成した。
【0043】
比較例1
感熱発色層塗工液を塗布した後にエアーを当てなかった点以外は、実施例1と同様にして、感熱記録型磁気シートを作成した。
【0044】
比較例2
断熱層塗工液を塗布した後にエアーを当てなかった点以外は、実施例15と同様にして、感熱記録型磁気シートを作成した。
【0045】
以上のようにして作成した各感熱記録型磁気シートについて、下記の試験を実施した。結果を表1に示す。
<塗膜均一性>
作成した感熱記録型磁気シートの感熱記録面について、目視により、観察しクレーター発生の有無を観察した。評価基準は次のとおりである。
〇 :白抜けが無い。
△ :白抜けが若干ある。
△′:白抜けがある。
× :白抜けが多くある。

<画像均一性/画像濃度>
熱傾斜試験機を用い、150℃、2kg/cm×1sで印字し、発色濃度をマクベス濃度計RD−914により測定し、併せて、印字画像均一性を観察した。
印字画像均一性の評価基準は次のとおりである。
〇 :白抜けが無い。濃度が均一である。
△ :白抜けが若干ある。濃度ムラが若干ある。
△′:白抜けがある。濃度ムラがある。
× :白抜けが多くある。濃度ムラが多くある。

【0046】
【表1】

上記表1から、実施例は比較例に比べて塗膜均一性及び画像均一性に優れていることが分かる。また、断熱層を形成した実施例12〜23は、断熱層を有さない実施例1〜11に比べて画像濃度が向上していることが分かる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙基材の一方の面に磁気記録層を有し、該紙基材の反対面に少なくともロイコ染料と顕色剤とを含有する感熱発色層を有する感熱記録型磁気シートを製造するに際し、該感熱発色層塗工液を基材上に塗布した後、乾燥工程に入るまでのWet膜状態において、エアーを当てることを特徴とする感熱記録型磁気シートの製造方法。
【請求項2】
前記エアーを当てる手段としてエアーナイフを用いたことを特徴とする請求項1記載の感熱記録型磁気シートの製造方法。
【請求項3】
前記感熱発色層塗工液を基材上へ塗布する際の液温が、10〜30℃であることを特徴とする請求項1又は2記載の感熱記録型磁気シートの製造方法。
【請求項4】
前記エアーの風速を、1.0〜15.0m/sとすることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の感熱記録型磁気シートの製造方法。
【請求項5】
紙基材の一方の面に磁気記録層を有し、該紙基材の反対面に、断熱層及び少なくともロイコ染料と顕色剤とを含有する感熱発色層を有する感熱記録型磁気シートを製造するに際し、該断熱層塗工液を基材上に塗布した後、乾燥工程に入るまでのWet膜状態において、エアーを当てることを特徴とする感熱記録型磁気シートの製造方法。
【請求項6】
前記エアーを当てる手段としてエアーナイフを用いたことを特徴とする請求項5記載の感熱記録型磁気シートの製造方法。
【請求項7】
前記断熱層塗工液を基材上へ塗布する際の液温が、10〜30℃であることを特徴とする請求項5又は6記載の感熱記録型磁気シートの製造方法。
【請求項8】
前記エアーの風速を、1.0〜15.0m/sとすることを特徴とする請求項5〜7の何れかに記載の感熱記録型磁気シートの製造方法。
【請求項9】
前記断熱層が、中空率80%以上で重量平均粒子径2〜10μmの中空粒子を含有することを特徴とする請求項5〜8の何れかに記載の感熱記録型磁気シートの製造方法。

【公開番号】特開2009−223926(P2009−223926A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−64153(P2008−64153)
【出願日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】