説明

成型不均一系触媒

1個以上の孔が貫通した、長さC及び直径Dの円筒形の触媒ユニットが記載される。前記円筒は、長さA及びBであるドーム状の端部を有し、(A+B+C)/Dが0.50〜2.00の範囲にあり、(A+B)/Cが0.40〜5.00の範囲にある。前記触媒または触媒ユニットは、好ましくは、その長さ方向に1本以上の溝を有する。前記触媒は、特に、水蒸気改質反応器中で用いることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、成型不均一系触媒に関する。
【背景技術】
【0002】
不均一系触媒は、一般に、液体及び/又は気体反応剤混合物が、多くの場合、高温高圧で通過する粒子充填床として提供される。従って、不均一系触媒材料は、触媒活性と処理能力のバランスをとるために、多くの場合、成型品の形で提供される。一般に、小さい触媒粒子ほど高表面積で、従って高活性であるが、触媒床の通過による圧力低下が大きいために処理能力は低くなる。これに対処するために、様々な触媒設計が用いられてきた。それらは、幾何学的表面積を大きくし、圧力損失を最小限にする目的で、1個以上の貫通孔を有していることがある。
【0003】
国際公開第2004/014549号には、直径と高さの比が、およそ0.5:1〜1:1の範囲にあり、それを貫通する複数の非円形横断面の成型孔を有する円筒形のユニットを含む気体反応用の成型不均一系触媒が開示されている。更に、いくつかの態様では、円筒の外部長に沿って延びているV字形の溝が設けられている。
【発明の概要】
【0004】
溝と孔は共に、理論的な幾何学的表面積を大きくする可能性はあるが、一方で、ユニットが充填床に置かれた場合には、実効的な幾何学的表面積が触媒の充填により大幅に減少する可能性があることを我々は見出した。特に、孔を通る反応剤の流れは、円筒形触媒ユニットの端面が、他の端面もしくは円筒表面と不整合であるために、予測よりもはるかに少ない可能性がある。我々は、このような設計に伴う問題を克服する触媒ユニットを設計した。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】図1は、本発明に従う触媒ユニットの側面図表現である。
【図2】図2は、図1の触媒ユニットの先端を示す端面図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
従って、本発明は、1個以上の孔が貫通した、長さC及び直径Dの円筒形触媒ユニットであって、前記円筒は、長さA及びBのドーム状の端部を有し、(A+B+C)/Dが0.50〜2.00の範囲にあり、(A+B)/Cが0.40〜5.00の範囲にある触媒ユニットを提供する。
【0007】
本発明は、触媒ユニットを製作する方法であって、以下の工程を含む方法を更に提供する:(i)粉末材料を、必要に応じてペレット化助剤と共に、ペレット成型機に供給し、(ii)前記粉末を圧縮し、成型ユニットを形成し、次に、(iii)必要に応じて、前記成型ユニットを加熱し、触媒ユニットを形成し、ここで、前記成型機は、前記触媒ユニットが1個以上の孔が貫通した、長さC及び直径Dの円筒形に成型されており、前記円筒は、長さA及びBのドーム状の端部を有し、(A+B+C)/Dが0.50〜2.00の範囲にあり、(A+B)/Cが0.40〜5.00の範囲にあるように形作られている。
【0008】
本発明は、更に、反応剤混合物、好ましくは、ガス状反応剤混合物を、触媒反応を起こす条件で、前記触媒ユニットと接触させる触媒ユニットを用いた触媒工程を提供する。
我々は、ドーム状の端部のサイズが比較的大きいこれらの比率を有する本発明の触媒ユニットが、従来技術の触媒よりも、より広い実効的な幾何学的表面積を有することを見出した。特に、ペレット直径の4〜25倍の相対直径の筒に充填した場合、頂部が高いドーム状のペレットの圧力損失性能は、ほんの少しだけドーム状のあるいはドーム状ではない同じ直径と長さのペレットと比べ、大幅に改善されている。この性能向上は、ペレットのドーム状の程度に起因する。というのは、ドーム状であることで、流動媒体が乱流挙動を示しにくくなり、充填床で起こる全体のエネルギー損失を減少させ、それにより、全体の圧力損失を減少させるのである。それと同時に、ドーム状の表面は、筒中の流れの半径方向の混合を促進し、充填床の全体的な半径方向の伝熱性能に関する乱流混合の損失を補償する。
【0009】
触媒ユニットのアスペクト比は、全体の長さを直径で割ったもの、即ち(A+B+C)/Dとして定義してもよく、0.5〜2.0の範囲にある。好ましくは、(A+B+C)/Dは、0.75〜1.50の範囲にある。というのは、これによりユニットが積み重なる傾向が減少し、それと同時に壊れる傾向も減少するからである。
【0010】
円筒の片端部もしくは両端部、好ましくは、両端部はドーム状である。ドーム状の両端部の長さはAとBであり、それらは、同じであっても、異なってもよい。触媒ユニットの円筒部に対するドームの比(即ち、(A+B)/C)は、比較的頂部が高いドーム状にするために、0.40〜5.00の範囲にある。約0.40よりも小さいとドームの効果は不十分であり、一方で、約5.0より大きいとドームを製作するのが難しくなる。好ましい態様では、(A+B)/Cは、0.40〜3.00の範囲にあり、更に好ましくは、0.50〜2.50である。ドーム状端部は、一部で円形あるいは楕円形断面を形成してもよく、また、望ましくは、半径R≧D/2である。
【0011】
触媒用途の大部分については、Cは、好ましくは、1〜25mmの範囲にあり、Dは、好ましくは、4〜40mmの範囲にある。
触媒ユニットは、軸方向に貫通して延びる1個以上の孔持っている。このユニットは好ましくは、貫通する1〜12個の孔を、より好ましくは3〜10個の孔を、特に好ましくは3〜6個の孔を持っている。7個及び10個の孔を備えたより大きなユニットは知られているが、幾何学的表面積を向上させるための大きさの孔にした場合には、これらの触媒の強度は下がる。また、1個あるいは2個の孔を有する触媒ユニットの有効性及びアクセスのしやすさは、より低くなる可能性があり、従って3〜6個の孔が好ましい。触媒の得られる強度を最大にするように、望ましくは、孔は円筒の断面に関し、均等間隔で対称的に配置するべきである。従って、1個の孔が中心に位置してもよく、3個の孔が三角形のパターンでもよく、4個の孔が正方形のパターンでもよく、5個の孔が中央に孔を備えた正方形でも、6個の孔が六角形のパターン、等でよい。
【0012】
孔の断面は、円形、あるいは、前記の国際公開第2004/014549号に開示された1種類以上の断面であってもよい。好ましい態様では、すべての孔の断面は円形である、というのは、得られた触媒の強度が最大になるからである。
【0013】
孔は、同じサイズでも異なるサイズでもよい。好ましくは、1個以上の孔は、円形の断面で、独立して、0.05D〜0.5D、より好ましくは、0.15D〜0.3Dの範囲の直径d’を有する。
【0014】
触媒ユニットは、望ましくは、その長さ方向に沿って延びている1本以上の溝又は径路を持つ。溝は、湾曲していても、真っ直ぐでも、それらの組み合わせでもよい。製作を単純化するために、溝は真っ直ぐで、触媒ユニットの外部に沿って軸方向に延びるのが好ましい。溝の形状は、半円形、楕円形、U字形、V字形、П字形、あるいは、これらの変形でもよい。
【0015】
触媒ユニットは、2本と12本の間、又はそれ以上の溝を持っていてもよく、その溝は、望ましくは、触媒ユニットの周囲に対称に、即ち、等間隔で配置される。好ましい配置においては、溝の数は、孔の数と等しい。この配置において、1個より多い孔がある場合は、それらは、溝又は径路の間に形成された丸い突起(lobes)中に位置する必要がある。溝は、半円又は楕円の場合は、独立して、直径d”は、幅または深さとして0.05D〜0.5Dの範囲にあり、好ましくは0.15D〜0.333Dの範囲にある。触媒床内の隣接したユニット同士の望ましくない噛み合いがなくなるので、総溝幅、即ち、総開口部を、ユニットの周囲の35%以下、即ち0.35(πD)以下に制限することが望ましいことを我々は具体的に見出した。噛み合うことで、流量が減少し、また、てこの原理により触媒が破損する可能性がある。
【0016】
溝と孔の特定の組み合わせにより、最適化された幾何学的表面積、空隙率及び強度が提供される。一つの好ましい態様は、円形の孔と、半円形もしくは楕円形の溝を有する4孔、4溝付きユニットである。
【0017】
製作工程を支援する目的で、一方又は両方のドーム状の端部を、成型ユニットの円筒部の一方又は両方の端部上にへり(lip)を備えるように配置されてもよい。へりの幅W’は、望ましくは、0.2〜2mmの範囲にある。
【0018】
本発明の触媒ユニットは、1種以上の触媒活性金属を含有する粉末組成物から製作し、直接触媒を形成することも、あるいは、1種以上の粉末触媒担体材料から製作し、得られたユニットを、次に、例えば、1種以上の金属化合物を含浸又は堆積させる処理を施して触媒を形成することもできる。
【0019】
本発明の触媒ユニットは、粉末金属、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、金属水酸化炭酸塩、または、それらの混合物を用いて製作することができる。
触媒活性金属を含有する粉末組成物は、それぞれの金属酸化物、炭酸塩、水酸化物、又は水酸化炭酸塩を混合することで調製でき、あるいは、可溶性塩の混合物を、例えば、アルカリ性沈殿剤を用いて沈殿させ、乾燥させ、必要に応じて焼成し、及び/又は、還元/不動態化する既知の沈殿技術で形成できる。
【0020】
好ましい触媒担体材料は、粉末アルミナ、チタニア、ジルコニア、金属アルミン酸塩、又はそれらの混合物から選択され、酸化ランタン(Lanthana)、シリカ及び酸化カリウム等の1種以上の安定化剤を含有してもよい。これらを用いて製作された触媒ユニットは、成型触媒担体ユニットと呼ばれる、従って、最終触媒は、該成型触媒担体ユニットに含浸させた、及び/又は、表面に堆積させた1種以上の金属化合物を更に含むことになる。
【0021】
触媒ユニットは、好ましくは、Na、K、Mg、Ca、Ba、Al、Si、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Y、Zr、Nb、Mo、Ru、Rh、Pd、Ag、Sn、Sb、La、Hf、W、Re、Ir、Pt、Au、Pb又はCeから選ばれる1種以上の金属を含む。
【0022】
触媒ユニットは、確立された方法を使用して任意の既知の触媒処方を使用して製作できる。
一態様において、触媒ユニットは、金属、酸化物、水酸化物、炭酸塩、あるいは水酸化炭酸塩の形で存在する、ニッケル、コバルト、鉄や銅等の1種以上の遷移金属、及び/又は白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、あるいはルテニウム等の1種以上の貴金属を含む。
【0023】
別の態様において、触媒ユニットは、アルミナ、アルミン酸カルシウム、アルミン酸マグネシウムあるいはジルコニアの成型触媒担体ユニット等の耐火性触媒担体材料に含浸させた、及び/又は、表面に堆積させた、ニッケル、銅、コバルト、あるいは鉄等の1種以上の遷移金属、及び/又は白金、パラジウム、ロジウム、イリジウムやルテニウム等の貴金属を含む。
【0024】
このような触媒における遷移金属及び貴金属の含量は85重量%まで可能であるが、好ましくは1〜60重量%の範囲である。
ペレット化は、本発明の好ましい製作方法である。従って、触媒ユニットを製作する方法は、(i)粉末材料を、必要に応じてグラファイトもしくはステアリン酸マグネシウム等のペレット化助剤または潤滑剤と共に、ペレット成型機に供給し、(ii)前記粉末を圧縮し、成型ユニットを形成し、次いで、(iii)必要に応じて、前記成型ユニットを加熱し、触媒ユニットを形成する工程を含んでもよい。加熱工程は、焼成を含んでもよく、触媒ユニットの強度を増加させる働きをする。
【0025】
粉末材料は、1種以上の還元及び/又は酸化型の触媒活性金属を含んでもよく、触媒担体材料でもよく、この場合は、最終触媒は、金属化合物を成型触媒担体ユニットに含浸させる、及び/又は、金属化合物を表面に堆積させるという別の工程によって調製される。これを行うために、既知の技術を適用してもよい。例えば、一態様において、硝酸ニッケル溶液を成型触媒担体に含浸させ、乾燥し、焼成して硝酸ニッケルを分解させることにより、酸化ニッケル含有触媒を形成してもよい。あるいは、粉末材料は、乾燥し、必要に応じて、焼成し、及び/又は還元/不動態化した1種以上の触媒金属を含む堆積組成物であってもよい。
【0026】
押出成型物を形成し、続いてこの成型物にドームを形成する射出成型、または、場合によっては、2段階の押出手順等の代替の製作方法を用いてもよい。
触媒金属化合物を含有する触媒ユニットは、使用上活性にするための、水素及び/又は一酸化炭素を含有する気体流による還元、あるいは、例えば、硫化水素等による硫化等の種々の処理を受けてもよい。後処理は、別の場所(ex-situ)、又は現場(in-situ)、即ち、用いられる反応器に取り付ける前でも後でもどちらで行ってもよい。
【0027】
本発明に従って調製された触媒ユニットは、いかなる不均一触媒工程にも適用できるが、好ましくは、固定床方法に適用するのが好ましく、ガス状反応剤を用いた固定床方法に適用するのがより好ましい。触媒工程は、従って、反応剤混合物、好ましくは、ガス状反応剤混合物を、触媒反応を起こす条件で、触媒と接触させる。触媒工程は、水素化脱硫及び水素化を含む水素化処理、予備改質、触媒水蒸気改質、自己熱改質及び2次改質を含む水蒸気改質、鉄の直接還元及び接触部分酸化に用いる改質工程、等温シフト、含硫黄シフト(sour shift)、低温シフト、中間温度シフト、中温シフト及び高温シフト反応を含む水性ガスシフト、メタン生成、フィッシャー・トロプシュ反応による炭化水素合成、メタノール合成、アンモニア合成、アンモニア酸化反応、及び、亜酸化窒素分解反応から選択することができる。触媒ユニットは、また、汚染された気体や液体の流体流から水銀及びヒ素等の重金属を回収するために使用してもよい。
【0028】
本発明の好ましい使用は、炭化水素の触媒水蒸気改質にあり、そこでは、天然ガスあるいはナフサを、水蒸気と混合し、高温高圧で、触媒ユニットの、複数の外部加熱触媒管に配置された耐火性担体上に、Niあるいは他のVIII族金属を一般に含む床を通される。別の好ましい使用は、自己熱改質及び2次改質であり、ここで、炭化水素を含む気体混合物は、酸素あるいは空気により部分酸化を受け、次いで、得られた加熱され一部酸化された気体混合物は、再び、一般的には、耐火性担体の表面にNi又は別のVIII族金属を含む水蒸気改質触媒の固定床を通される。
【0029】
本発明について図を参照して説明する。図1は、本発明に従う触媒ユニットの側面図表現であり、図2は、図1の触媒ユニットの先端を示す端面図である。
図1及び図2には、円形横断面の4個の対称的に配置された貫通する孔14を有する、長さC及び直径Dの円筒12の形の触媒ユニット10が描かれている。4個の孔の中心は、ほぼ正方形をした形を形成する。4個の孔の各々の直径(d’)は、約0.18Dである。円筒12は、部分的な横断面を形成する長さA及びBのドーム状の端部16及び18を有する。AとBは同じである。(A+B+C)/Dは約1.10である。(A+B)/Cは、約0.75である。触媒ユニットは、その長さ方向に沿って延び、ユニットの周囲を等間隔に配置された4本の真っ直ぐな溝20を有する。溝は、隣り合う孔から等距離にある、即ち、隣接する孔の中心と該溝は対称な三角形を形成する。溝はすべて半円形で、直径(d”)は約0.25Dである。ユニットは、ドーム状の端部16、18が円筒部分12と接合する部分にへり22を備えている。
【0030】
本発明を、以下の実施例を参照して更に説明する。
実施例1
一連の水蒸気改質触媒ユニットのコンピューターによるモデル化を行った。実施例1a、1b、及び1cは、図1及び図2に書かれたものに類似しているが楕円形の溝を有する4孔4溝付きの頂部が高いドーム状の円筒形のペレットに関する。比較用の形Xは、実施例1a〜dに類似しているが、ドーム比である[(A+B)/C]は、0.13である。
【0031】
【表1】

【0032】
同じ条件での同じ改質剤のシミュレーションで以下の結果を得た。
【0033】
【表2】

【0034】
この結果より、本発明による触媒ユニットは、比較用の触媒よりも、高いGSAを有することが分かる。
実施例2
粉末状のスプレー乾燥アルファアルミナ触媒担体材料を0.0〜2.0%のステアリン酸マグネシウムと混合し、正常動作条件で、水圧プレスを用いて、図1及び図2に示した成型ユニットに形成した。成型ユニットを、次に必要な空隙率と強度を得るために、1100〜1600℃で熱処理した。熱処理成型ユニットは、次に、硝酸ニッケル(II)の水溶液を含浸させ、110℃で乾かした。この含浸を繰り返した。残存硝酸塩を酸化物に変換するために、含浸した担体を最後に550℃まで加熱した。最後の触媒ユニットは、5〜20重量%の範囲の酸化ニッケル含量を有していた。
【0035】
同様の手順が、アルミン酸カルシウム担持触媒ユニットの製作に適用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1個以上の孔が貫通した、長さC及び直径Dの円筒形触媒ユニットであって、該円筒は、長さA及びBであるドーム状の端部を有し、(A+B+C)/Dが0.50〜2.00の範囲にあり、(A+B)/Cが0.40〜5.00の範囲にある、触媒ユニット。
【請求項2】
A及びBが同じである、請求項1に記載の触媒ユニット。
【請求項3】
(A+B+C)/Dが0.75〜1.50の範囲にある、請求項1または請求項2に記載の触媒ユニット。
【請求項4】
(A+B)/Cが0.40〜3.00の範囲にある、請求項1〜3のいずれか一項に記載の触媒ユニット。
【請求項5】
貫通する1〜12個の間の孔を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の触媒ユニット。
【請求項6】
貫通する3〜6個の孔を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の触媒ユニット。
【請求項7】
1個以上の孔が円形の断面で、独立して、0.05D〜0.5Dの範囲の直径d’を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の触媒ユニット。
【請求項8】
ユニットの外表面が、その長さ方向に延びている1本以上の溝を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の触媒ユニット。
【請求項9】
表面が2〜12本の間の溝を有する、請求項8に記載の触媒ユニット。
【請求項10】
溝の数が孔の数と等しい、請求項8または請求項9に記載の触媒ユニット。
【請求項11】
総溝幅が、ユニットの周囲の35%以下である、請求項8〜10のいずれか一項に記載の触媒ユニット。
【請求項12】
一方又は両方のドーム状の端部が、円筒部分の一方又は両方の端部上にへりを提供するように配置されている、請求項1〜11のいずれか一項に記載の触媒ユニット。
【請求項13】
金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、金属水酸化炭酸塩、または、それらの混合物から選ばれる金属または金属化合物を含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の触媒ユニット。
【請求項14】
該金属または金属化合物が、Na、K、Mg、Ca、Ba、Al、Si、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Y、Zr、Nb、Mo、Ru、Rh、Pd、Ag、Sn、Sb、La、Hf、W、Re、Ir、Pt、Au、Pb又はCeから選ばれる1種以上の金属を含む、請求項13に記載の触媒ユニット。
【請求項15】
アルミナ、チタニア、ジルコニア、金属アルミン酸塩、又はそれらの混合物を含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の触媒ユニット。
【請求項16】
ユニットに含浸させた、及び/又は、表面に堆積させた1種以上の金属化合物を含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載の触媒ユニット。
【請求項17】
該金属化合物が、Na、K、Mg、Ca、Ba、Al、Si、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Y、Zr、Nb、Mo、Ru、Rh、Pd、Ag、Sn、Sb、La、Hf、W、Re、Ir、Pt、Au、Pb又はCeから選ばれる1種以上の金属を含む、請求項16に記載の触媒ユニット。
【請求項18】
(i)粉末材料を、必要に応じてペレット化助剤と共に、ペレット成型機に供給し、(ii)該粉末を圧縮し、成型ユニットを形成し、次に、(iii)必要に応じて、該成型ユニットを加熱し、該触媒ユニットを形成する工程を含み、ここで、該成型機は、該触媒ユニットが1個以上の孔が貫通した、長さC及び直径Dの円筒であり、該円筒が、長さA及びBであるドーム状の端部を有し、(A+B+C)/Dが0.50〜2.00の範囲にあり、(A+B)/Cが0.40〜5.00の範囲にあるように成型されている、請求項1〜17のいずれか一項に記載の触媒ユニットを製作する方法。
【請求項19】
粉末材料が、乾燥され、必要に応じて焼成され、及び/又は、還元/不動態化された1種以上の触媒金属を含む沈殿組成物である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
粉末材料が触媒担体材料である、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
得られたユニットを、1種以上の金属化合物を含浸あるいは堆積させることにより処理する工程を更に含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
反応剤混合物を、触媒反応を起こす条件で触媒と接触させることを含む、請求項1〜17のいずれか一項に記載の触媒ユニット、または、請求項18〜21のいずれか一項に従って調製された触媒ユニットを用いた触媒工程。
【請求項23】
触媒工程が、水素化脱硫及び水素化を含む水素化処理、予備改質、触媒水蒸気改質、自己熱改質及び2次改質を含む水蒸気改質、鉄の直接還元及び接触部分酸化に用いる改質工程、等温シフト、含硫黄シフト、低温シフト、中間温度シフト、中温シフト及び高温シフト反応を含む水性ガスシフト、メタン生成、フィッシャー・トロプシュ反応による炭化水素合成、メタノール合成、アンモニア合成、アンモニア酸化反応、及び、亜酸化窒素分解反応から選択される、または、又は汚染された気体や液体の流体流から水銀及びヒ素等の重金属を回収するための、請求項22に記載の触媒工程。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2012−501843(P2012−501843A)
【公表日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−526560(P2011−526560)
【出願日】平成21年8月24日(2009.8.24)
【国際出願番号】PCT/GB2009/051051
【国際公開番号】WO2010/029323
【国際公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(590004718)ジョンソン、マッセイ、パブリック、リミテッド、カンパニー (152)
【氏名又は名称原語表記】JOHNSON MATTHEY PUBLIC LIMITED COMPANY
【Fターム(参考)】