説明

成型品の離型方法

【課題】クラッキング幅を小さく且つ高精度に制御して、成形品の離型を効率よく良好に行うことができる成型品の離型方法を提供する。
【解決手段】ボールネジ6を正転させて固定型3と移動型4との間に成形品高さの3〜30%の離型クラッキング幅Wを形成しつつ、固定型3の蒸気室32に圧縮エアを導入して成形品を固定型3から離型させる第1工程と、ボールネジを逆転させて型締め限まで又は型締め限の途中まで型締めする第2工程と、ボールネジを正転させて固定型と移動型との間に成形品高さの3〜30%の離型クラッキング幅Wを形成しつつ、移動型4の蒸気室42に圧縮エアを導入して成形品を移動型4から離型させる第3工程と、を行う。また、第3工程の後に再度型締めする第4工程を付加して、第4工程を行った後第1工程に戻る操作を複数回繰り返して、成型品界面に高圧を繰り返し負荷することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、成型品を金型から取り出すための成型品の離型方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
発泡成形機として、例えば特許文献1、2に開示された油圧シリンダ方式のものが知られている。このような方式の発泡成形機を用いる発泡成形方法は、(1)金型を型締めしてキャビティを形成し、このキャビティ内に、ポリスチレンなどの原料ビーズを充填する原料ビーズの充填工程、(2)この原料ビーズを加熱用スチームで加熱し、溶融発泡させる加熱工程、(3)その後、発泡体を冷却、固化させる冷却工程、(4)冷却後型開きして所定形状の成型品として金型から取り外す離型工程、とからなる。離型とは、金型と成形品との接触面(以下、成型品界面という)に圧縮エアを導入して、成型品を金型から引き離すことをいう。
【0003】
金型は、例えば特許文献3に示すように、凹型である固定型と、凸型である移動型とからなる。固定型、移動型は内部に蒸気室を有し、キャビティを構成する面にはコアベントの通気孔が設けられている。また、固定型には、図示されていない原料供給機とエジェクトピンが突設される。
【0004】
離型工程において成型品を取り出す際には、固定型と移動型との間に離型用のクラッキング幅(以下、離型クラッキング幅という)を形成したうえで、成形品を金型から浮かすための圧縮エアを蒸気室から通気孔を通って成型品界面に送り込んでいた。しかしながら、油圧シリンダ方式の発泡成形機においては、クラッキング幅の設定精度が劣り、また、圧縮エアの吹き込みによってクラッキング幅が広狭に変動するので、成形品の高さ(型開閉方向に対する成型品の厚み)に対して30%超〜50%という大きい離型クラッキング幅を設定する必要があった。
【0005】
しかしながら、このような大きな離型クラッキング幅は圧縮エアの逃げ出しが容易となって、成形品界面に高圧を負荷することが困難となり、離型不良の発生ならびに圧縮エアの浪費の原因となっていた。離型が不十分である場合には、成形品に変形、破損、エジェクトピンによる突き破りが発生してしまうこととなる。
したがって、離型クラッキング幅を小さく且つ高精度に制御して、圧縮エアにより成形品を効率よく良好に離型させることができる技術の開発が待たれていた。
【特許文献1】特開平5−154930号公報(図1)
【特許文献2】特開平6−182888号公報(図1)
【特許文献3】特開平10−180884号公報(図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記した従来の問題点に鑑み、離型クラッキング幅を小さく且つ高精度に制御して、成形品の離型を効率よく良好に行うことができる成型品の離型方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するためになされた本発明の成型品の離型方法は、ボールネジの正転、逆転により型締め、型開きされる発泡成形機における成形品の離型方法であって、
成形品を成形後に、ボールネジを逆転させて固定型と移動型との間に成形品高さの3〜30%の離型クラッキング幅を形成するとともに、移動型の蒸気室に圧縮エアを導入して、成形品を移動型から離型して固定型に預けた後に、成形品を固定型から離型させることを特徴とするものである。なお、本明細書において、ボールネジの正転とは移動型を型締めする方向の回転をいい、ボールネジの逆転とは移動型を型開きする方向の回転をいう。
【0008】
上記した発明において、移動型を所定のピッチで移動させて、離型クラッキング幅まで段階的に型開きするとともに、移動型の移動ごとに移動型の蒸気室に圧縮エアを導入することができる。
【0009】
また、移動型の型開きを離型クラッキング幅まで速度を低下させつつ行うとともに、移動型の蒸気室に連続的に圧縮エアを導入することができる。
【0010】
また、本発明の成型品の離型方法は、ボールネジの正転、逆転により型締め、型開きされる発泡成形機における成型品の離型方法であって、成形品を成形後に、
ボールネジを逆転させて固定型と移動型との間に成形品高さの3〜30%の離型クラッキング幅を形成するとともに、固定型の蒸気室に圧縮エアを導入して、成形品を固定型から離型して移動型に預ける第1工程と、
ボールネジを正転させて型締め限まで又は型締め限の途中まで型締めする第2工程と、
ボールネジを逆転させて固定型と移動型との間に成形品高さの3〜30%の離型クラッキング幅を形成するとともに、移動型の蒸気室に圧縮エアを導入して、成形品を移動型から離型して固定型に預ける第3工程と、を行うことを特徴とするものである。
【0011】
上記した発明において、第3工程の後に、ボールネジを正転させて型締め限まで又は型締め限の途中まで型締めする第4工程を付加して、第4工程を行った後第1工程に戻る操作を複数回繰り返すことにより、成型品界面に空気の脈動による高圧を負荷して離型することができる。
【0012】
また、移動型を所定のピッチで移動させて、離型クラッキング幅まで段階的に型開きするとともに、移動型の移動ごとに固定型の蒸気室又は移動型の蒸気室への圧縮エアの導入を行うことができる。
【0013】
また、移動型の型開きを離型クラッキング幅まで速度を低下させつつ行うとともに、固定型の蒸気室又は移動型の蒸気室への圧縮エアの導入を行うことができる。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る発明は、ボールネジ機構によりクラッキング幅を設定するので、ボールネジの位置保持機能により高精度にクラッキング幅を設定することができる。したがって、クラッキング幅を従来より小さくして移動型側の成型品界面(以下、成型品正面という。また、固定型側の成型品界面を成型品背面という。)に高圧を容易に負荷することができるので、圧縮エアの消費量を少なくして成形品を良好に移動型から離型することができる。
【0015】
請求項2、3に係る発明は、請求項1に係る発明において、クラッキング幅の狭いうちから圧縮エアを導入するので、圧縮エアを成型品正面に滞留・充満させて成形品を効果的に移動型から離型することができる。
【0016】
請求項4に係る発明は、ボールネジの位置保持機能により高精度にして小さくクラッキング幅を設定して、第1〜第3工程により成型品を離型することができる。よって、圧縮エアの消費量を少なくして成形品を良好に金型から離型することができる。
【0017】
請求項5に係る発明は、型開きと型締めを繰り返すことによって、成型品背面と正面に交互に高圧を負荷することができるので、成型品の離型を良好に行うことができる。
【0018】
請求項6、7に係る発明は、請求項4又は5に係る発明において、クラッキング幅の狭いうちから圧縮エアを導入するので、圧縮エアを成型品背面又は正面に滞留・充満させて成型品を効果的に金型から離型することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に本発明を図面に基づき説明する。
図1、2に、本発明方法を実施するためのボールネジ方式の発泡樹脂成形機を示す。図において、固定ダイプレート1に対向して移動ダイプレート2が配置されている。それぞれのダイプレート1、2は、固定型3と移動型4とを有している。固定型3の中央にはインジェクションエアにより原料ビーズを送出する原料供給機50が配設されている。また、移動型4を挟んで相対峙する位置には、2本のボールネジ5、6がナット部7を介して装着されている。
【0020】
そして、一方のボールネジ5の端部には、移動ダイプレート2の高速移動機構8が配設され、他方のボールネジ6の端部には、移動ダイプレート2の低速移動機構9が配設されている。そして、これらのボールネジ5、6の間には、一方のボールネジ5又は6の回転を他方に伝える動力伝達部材11、例えばベルトやチェーンなどが介装されている。
【0021】
高速移動機構8は、モータ軸12がボールネジ5に直結されたモータ13を備えている。高速移動機構8は、移動型4を原料充填時のクラッキング位置へ移動する際、あるいは離型後成型品を取り出すために離型時のクラッキング位置から移動型4を後退させる際に使用される。
【0022】
低速移動機構9は、原料充填後の型締め時、又は成形後の型開き時に使用されるものであって、モータ21と、モータ21に接続された減速機22と、減速機22の回転をボールネジ6に伝達するギア24とからなる。即ち、モータ21の回転は減速機22により減速されてギア24を回転させるので、これによってボールネジ6を低速で回転させることができる。減速機22とギア24はエアにより係脱自在となっている。また、モータ21は、必要に応じて回転速度が増減される。
【0023】
図3は、型開き機構の概略構成を示す図であって、モータ21にはロータリエンコーダなどの移動型4の位置検出装置51が配設されている。この位置検出装置51に接続されたコントローラ52は検出された移動型4の位置に基づきモータ21を駆動させて、移動型4を離型クラッキング幅Wまで段階的に、又は徐々に速度を落としながらボールネジ機構により移動させる。固定型3と移動型4の内部は蒸気室32、42となっており、これらは図示していないコアベントの通気孔を介してキャビティ60と連通している。図において、P1は高圧エア源、P2は真空ポンプであり、V1〜V4は配管に設けられたバルブである。また、62はエジェクトピンである。
【0024】
〈離型方法1〉
成型品成型後に、移動型4を、型締め限(固定型に移動型が所要圧力をもって当接された状態)から離型クラッキング幅Wにまで型開きするときには、コントローラ51の指令により低速移動機構21のモータ21を型締め時とは逆方向に駆動する。これによって、ボールネジ6、5が低速で逆転されて移動型4を固定型3から離間させて、設定したクラッキング幅Wでもって移動型4を位置決めすることができる。
【0025】
以上の型開きにおいて、クラッキング幅Wは成型品高さの3〜30%とする必要がある。クラッキング幅Wが3%未満では成型品を金型から十分引き離すことができないからであり、一方、30%を超えるとクラッキング幅Wが広くなってこの間隙から圧縮エアが逃げ出して効果的に成型品を離型することができないからである。したがって、クラッキング幅Wは、3〜30%とすることが必要である。このような狭いクラッキング幅Wの設定は、油圧シリンダ方式の型開き機構では達成し得ず、位置を高精度に設定して変動することなく保持できるボールネジ機構によって始めて達成し得るものである。
【0026】
型開きは、移動型4を所定のピッチで移動させて、クラッキング幅Wまで段階的に行うことができる。ピッチは成形品の高さに対応して1mm〜10mmとすることができる。また、型開きは、初期の速度を高速としてその後徐々に低下させてクラッキング幅Wまで行うことができる。クラッキング幅Wは成型品の高さに対応して最大で150mmとすることができる。
【0027】
型開き時には、バルブV2を開いて移動型4の蒸気室42に圧縮エアを導入するのであるが、圧縮エアの導入は型開き開始前から行うことができるし、型開き開始後に行うこともできる。型開き開始前から蒸気室42に圧縮エアを導入した場合には、型開き開始とともに成型品正面に高圧を負荷・滞留させることができる。型開き直後に蒸気室42に圧縮エアを導入した場合には、型開きの狭い段階から圧縮エアを導入して成型品の正面に高圧を負荷できる。いずれの場合にもクラッキング間隙からの圧縮エアの漏出を少なくして、離型を効果的に行うことができる。また、型開き中は、移動型4の所定ピッチ移動ごとに蒸気室42に圧縮エアを導入することができる。また、移動型4の移動態様に関わらず連続して圧縮エアを導入することもできる。
【0028】
なお、型開きに際して、バルブV3を開いて固定型3の蒸気室32を負圧とすれば成型品が固定型3に吸引されるので、より容易に離型を行うことができる。以上のようにして成形品を移動型4から浮かせて固定型3に預ける。
【0029】
成形品を固定型3に預けた後は、成型品を固定型3から離型する。すなわち、バルブV1を開いて蒸気室32に圧縮エアを導入して成型品背面に高圧を負荷する。そして、バルブV4を開いて蒸気室42に負圧を掛ければ、コアベントの通気孔を介して成型品が移動型4側に吸引されるので、成型品を固定型3から離型することができる。その後、移動型4を高速で退却させたうえ、エジェクトピン62で成形品を押し出せば、成型品を取り出すことができる。
【0030】
〔実施例1〕
原料ビーズをキャビティに充填して100mmの高さの成形品を成形した。その後、冷却・固化させたうえで、離型に際して先ず、移動型4の蒸気室42に圧縮エアを導入して充満させた。次いで、5mmのピッチで2回移動型を移動させて10mmのクラッキング幅Wを形成した。移動型の移動の都度蒸気室42に所要圧力が確保されるように圧縮エアを導入・充満させて成型品を離型した。このとき、固定型3の蒸気室32には、ポンプP1により負圧をかけて成形品が固定型3に吸引されるようにした。
【0031】
成型品を移動型4から離型後、固定型3の蒸気室32に圧縮エアを導入するとともに、移動型4の蒸気室42に負圧をかけて、固定型3から成型品を離型した後、さらに移動型4を大きく開いて成型品を落下させて取り出した。以上のように、従来は30mmを超える必要があった大きな離型クラッキング幅Wを、10mmと大幅に狭めて効果的に成型品を離型することができた。
【0032】
〈離型方法2〉
方法1と同じく、成形品を成形後に、ボールネジを逆転させて固定型3と移動型4との間に成形品高さの3〜30%のクラッキング幅Wを形成する。型開きは、移動型4を所定のピッチで移動させて、クラッキング幅Wまで所定のピッチで段階的に行うことができる。型開きは、初期速度を高速としてその後クラッキング幅Wまで徐々に低下させて行うことができる。
【0033】
このとき、バルブV1を開いて固定型3の蒸気室32に圧縮エアを導入するのであるが、圧縮エアの導入は、圧縮エアの導入は型開き開始前に行うことができるし、型開き開始後に行うこともできる。いずれの場合にも、クラッキング間隙の狭いうちから成型品背面に高圧を負荷できるので、離型を効果的に行うことができる。圧縮エアは、移動型4のピッチ移動ごとに導入してもよいし、連続的に導入してもよい。また、バルブV1の開放とともにバルブV4を開いて移動型4の蒸気室42に負圧を負荷すれば、効果的に成形品を固定型3から浮かせて移動型4に預けることができる。
【0034】
成形品を移動型4に預けた後は、第2工程に移行する。すなわち、ボールネジを正転させて型締め限まで又は型締め限の途中まで型締めする。
【0035】
次に第3工程に移行する。すなわち、型締め後にボールネジを逆転させて固定型3と移動型4との間に成形品高さの3〜30%のクラッキング幅Wを形成する。型開きは、移動型4を所定のピッチで移動させて、クラッキング幅Wまで段階的に行うことができる。または、初期速度を高速としてその後クラッキング幅Wまで徐々に低下させて行うことができる。このとき、バルブV2を開いて移動型4の蒸気室42に圧縮エアを導入するのであるが、圧縮エアの導入は型開き開始前に行うことができるし、型開き開始直後から行うこともできる。圧縮エアの導入は、移動型4のピッチ移動ごとに行ってもよいし、移動型の移動態様に関わらず連続的に行ってもよい。そして、バルブV2の開放とともにバルブV3を開いて固定型3の蒸気室32に負圧を負荷すれば、効果的に成形品を移動型4から浮かせて固定型3に預けることができる。
【0036】
以上の第1〜第3工程を行った後に、高速移動機構8により大きく金型を開いてエジェクトピン62で押し出すことによって成型品を取り出すことができる。
【0037】
また、第3工程を行った後に、再びボールネジを正転させて型締め限まで又は型締め限の途中まで型締めする第4工程を付加することができる。そして、第4工程を行った後第1工程に戻る操作を複数回繰り返すことによって、型開き、型締めに伴う空気の脈動により成型品背面または正面に繰り返し高圧を負荷することができるので、小さい離型クラッキング幅で変形や損傷を招くことなく成型品を離型することができる。成形品を金型から完全に分離した後は、金型を大きく開いてエジェクトピン62で押し出して成型品を取り出すことができる。
【0038】
以上説明したように、本発明は、離型クラッキング幅を狭く且つ高精度に設定することができるので、効率的に成型品界面に高圧を負荷することができる。よって、少量の圧縮エアにて不良品を発生させることなく成型品を良好に離型することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明を実施するための発泡成形機の平面図である。
【図2】図1の発泡成形機の正面図である。
【図3】制御系統、送気・吸気系統を併せて示す発泡成形機の概略構成図である。
【符号の説明】
【0040】
3 固定型、4 移動型、6 ボールネジ、32 固定型の蒸気室、42 移動型の蒸気室、W クラッキング幅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボールネジの正転、逆転により型締め、型開きされる発泡成形機における成形品の離型方法であって、
成形品を成形後に、ボールネジを逆転させて固定型と移動型との間に成形品高さの3〜30%の離型クラッキング幅を形成するとともに、移動型の蒸気室に圧縮エアを導入して、成形品を移動型から離型して固定型に預けた後に、
成形品を固定型から離型させることを特徴とする成形品の離型方法。
【請求項2】
移動型を所定のピッチで移動させて、離型クラッキング幅まで段階的に型開きするとともに、移動型の移動ごとに移動型の蒸気室に圧縮エアを導入することを特徴とする請求項1に記載の成型品の離型方法。
【請求項3】
移動型の型開きを離型クラッキング幅まで速度を低下させつつ行うとともに、移動型の蒸気室に連続的に圧縮エアを導入することを特徴とする請求項1に記載の成型品の離型方法。
【請求項4】
ボールネジの正転、逆転により型締め、型開きされる発泡成形機における成型品の離型方法であって、成形品を成形後に、
ボールネジを逆転させて固定型と移動型との間に成形品高さの3〜30%の離型クラッキング幅を形成するとともに、固定型の蒸気室に圧縮エアを導入して、成形品を固定型から離型して移動型に預ける第1工程と、
ボールネジを正転させて型締め限まで又は型締め限の途中まで型締めする第2工程と、
ボールネジを逆転させて固定型と移動型との間に成形品高さの3〜30%の離型クラッキング幅を形成するとともに、移動型の蒸気室に圧縮エアを導入して、成形品を移動型から離型して固定型に預ける第3工程と、を行うことを特徴とする成型品の離型方法。
【請求項5】
第3工程の後に、ボールネジを正転させて型締め限まで又は型締め限の途中まで型締めする第4工程を付加して、第4工程を行った後第1工程に戻る操作を複数回繰り返すことにより、成型品界面に空気の脈動による高圧を負荷して離型することを特徴とする請求項4に記載の成型品の離型方法。
【請求項6】
移動型を所定のピッチで移動させて、離型クラッキング幅まで段階的に型開きするとともに、移動型の移動ごとに固定型の蒸気室又は移動型の蒸気室への圧縮エアの導入を行うことを特徴とする請求項4又は5に記載の成型品の離型方法。
【請求項7】
移動型の型開きを離型クラッキング幅まで速度を低下させつつ行うとともに、固定型の蒸気室又は移動型の蒸気室へ連続的に圧縮エアの導入を行うことを特徴とする請求項4又は5に記載の成型品の離型方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−44214(P2008−44214A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−221363(P2006−221363)
【出願日】平成18年8月15日(2006.8.15)
【出願人】(391023057)株式会社ダイセン工業 (14)
【Fターム(参考)】