説明

成型部品に相手方部品を一体化するシステム装置

【課題】 部品成型装置から送出される複数種類の成型部品に適合させて相手方部品を供給し、この相手方部品を鋼板部品に一体化することのできるシステム装置を提供する。
【解決手段】 複数種類の成型部品1A,1Bを送出する部品成型装置5と、成型部品1A,1Bの種類を検知して識別信号を発する検知手段16A,16Bと、検知手段16A,16Bからの識別信号によって所定の成型部品1A,1Bに適合した相手方部品7A,7Bを選択して供給する選択供給手段8と、選択供給手段8からの相手方部品7A,7Bを成型部品1A,1Bに一体化させる一体化加工装置6とによって構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、成型部品に相手方部品を一体化するシステム装置に関しており、とくに複数種類の成型部品に対する装置に関している。
【背景技術】
【0002】
先行して行われる素材鋼板に対する溶接工程と、その後の素材鋼板をプレス成形するプレス工程とが一連の工程として実行されるものが、特開平5−169165号公報に開示されている。ここに開示されている技術は、プレス工程に向かう素材鋼板の残量長さが残り少なくなると、後続の素材鋼板を供給して先行する素材鋼板に溶接するものである。
【特許文献1】特開平5−169165号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
プレス装置で複数種類の鋼板部品を成型し、プレス装置の成型動作に連動させながら、鋼板部品ごとに別々の部品を供給してその部品を鋼板部品に溶接する。このようなことを実現するに当たっては、鋼板部品ごとに異なった部品を適確に供給することが、不可欠である。上述の特許文献1には、溶接工程とプレス工程との連動性は開示されているが、鋼板部品ごとに異なった部品を適確に供給するという点に関しては、何も開示されていない。このように鋼板部品ごとに異なった部品を適確に供給するためには、部品成型装置との連動性を合理的に活用する必要がある。
【0004】
本発明は、上記の問題点を解決するために提供されたもので、部品成型装置から送出される複数種類の成型部品に適合させて相手方部品を供給し、この相手方部品を鋼板部品に一体化することのできる成型部品に相手方部品を一体化するシステム装置の提供を目的とする。
【問題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明は、複数種類の成型部品を送出する部品成型装置と、前記成型部品の種類を検知して識別信号を発する検知手段と、前記検知手段からの識別信号によって所定の成型部品に適合した相手方部品を選択して供給する選択供給手段と、前記選択供給手段からの相手方部品を成型部品に一体化させる一体化加工装置とによって構成されていることを特徴とする成型部品に相手方部品を一体化するシステム装置である。
【発明の効果】
【0006】
前記部品成型装置からは、複数種類の成型部品が送出される。この送出された成型部品に適合した相手方部品を、成型部品の形状や大きさを検知して選択的に成型部品に供給して、成型部品と一体化する。例えば、プレス装置から送出された鋼板部品の形状や大きさに対応させて相手方部品であるプロジェクションナットを溶接する場合、鋼板部品に適合するプロジェクションナットを選択して鋼板部品に供給し、その後、電気抵抗溶接のような手法で相手方部品を鋼板部品に一体化する。
【0007】
このように検知手段によって特定の成型部品に適した相手方部品を選択して供給するものであるから、種々な成型部品が部品成型装置から送出されてきても、その成型部品に合致した相手方部品が正確に選定されて供給される。したがって、ある成型部品にはそれに適合した相手方部品が正確に選択されるので、誤部品の選択や一体化加工が防止される。
【0008】
請求項2記載の発明は、前記検知手段は、前記部品成型装置に装備された各成型部品の成型ユニットに配置されている請求項1記載の成型部品に相手方部品を一体化するシステム装置である。
【0009】
部品成型装置には複数の成型部品を成型するための手段が装備されている。このような手段は、例えば、プレス装置における金型でありこの金型が成型ユニットとして機能している。この成型ユニットに検知手段が配置されているので、使用されている成型ユニットから検知信号をえることにより、成型部品に正確に対応した相手方部品の供給がなされて、一体化加工がなされる。したがって、該当する成型部品に対応した相手方部品が正確に選択され、システム装置の動作信頼性が向上する。
【0010】
請求項3記載の発明は、前記検知手段は、部品成型装置から送出されてきた成型部品の形状や大きさ等を成型部品毎に検知するものである請求項1記載の成型部品に相手方部品を一体化するシステム装置である。
【0011】
前記部品成型装置から送出されてくる複数種類の成型部品は、それぞれ異なった形状や寸法になっている。このような形状や寸法に応じて検知手段から判別信号をえるものであるから、各成型部品に正確に対応した相手方部品が選択されて、システム装置の動作信頼性が向上する。
【0012】
請求項4記載の発明は、前記一体化加工装置は、成型部品に他の部品を溶接する電気抵抗溶接装置である請求項1〜請求項3のいずれかに記載の成型部品に相手方部品を一体化するシステム装置である。
【0013】
例えば、成型部品が鋼板部品であると、プロジェクションナットを溶接する場合がある。このような場合に前記一体化加工装置を電気抵抗溶接装置にしておくことにより、鋼板部品とプロジェクションナットのような場合に、適確に対応することができる。また、電気抵抗溶接装置は、通常、電極が進退動作をするものであるから、部品成型装置の動作サイクルに同期させることが行いやすくなり、電気抵抗溶接装置をシステム装置に組み入れることが確実に達成できる。
【0014】
請求項5記載の発明は、前記部品成型装置は、鋼板素材を所定の部品形状に成型するプレス装置である請求項1〜請求項4のいずれかに記載の成型部品に相手方部品を一体化するシステム装置である。
【0015】
上述のようなプレス装置では、複数の金型を装備させて複数種類の鋼板部品を成型する。したがって、送出されてきた各鋼板部品に応じてプロジェクションナットのような相手方部品を鋼板部品に溶接することができる。つまり、鋼板用のプレス装置のような場合には、鋼板部品の形状に応じて異なったサイズのプロジェクションナットが溶接されるのであるが、本システム装置であると、間違ったサイズのナットが溶接されるようなことが確実に回避できて、生産管理上きわめて効果的である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
つぎに、本発明の成型部品に相手方部品を一体化するシステム装置を実施するための最良の形態を説明する。
【実施例1】
【0017】
図1〜図5は、実施例1を示す。
【0018】
成型部品について説明する。
【0019】
成型部品としては、鋼板素材をプレス装置で成型したもの、素材ブロックを鍛造機で成型したもの等色々なものがあるが、この実施例1では図4に示すような鋼板部品1であり、前者に相当している。この鋼板部品1は、細長い鋼板素材2をプレス装置で屈曲させたものであり、実線図示のような屈曲部分の長い長尺部品1Aと、2点鎖線図示のような屈曲部分の短い短尺部品1Bとの2種類の鋼板部品1が成型される。符号3Aと3Bは、それぞれ後述のプロジェクションナットを溶接する際の下孔である。
【0020】
以下の説明において、長尺部品1Aに関連する部材には、数字にAが付され、短尺部品1Bに関連する部材には、数字にBが付されている。また、プロジェクションナットを単にナットと表現する場合もある。
【0021】
システム装置全体について説明する。
【0022】
図1(A)は、システム装置全体を示すシステム図である。帯状の鋼板素材2は鋼板ロール4から繰り出され、部品成型装置であるプレス装置5に供給される。ここで成型された長尺部品1Aまたは短尺部品1Bは、一体化加工装置である電気抵抗溶接装置6へ移行される。この電気抵抗溶接装置6には、長尺部品1Aに溶接される鉄製のプロジェクションナット7A(図2および図3参照)か、または短尺部品1Bに溶接されるナット7B(図示していない)が選択された上で供給される。このようにナット7Aかナット7Bのいずれかを選択して供給するために、選択供給手段8が配置されている。なお、ナット7AはM8サイズのナットであり、ナット7BはM6サイズのナットである。
【0023】
成型部品の種類、すなわち長尺部品1Aか短尺部品1Bかを検知して識別信号が発信される。この識別信号を受けて選択供給手段8に動作信号を出力する制御装置9が設けられている。また、ナット7Aまたは7Bが溶接された鋼板部品1は切断機10によって切断され、独立した部品とされる。
【0024】
相手方部品としてプロジェクションナットを例示しているが、他に環状のディスタンスピースのような部品であってもよい。
【0025】
部品成型装置であるプレス装置について説明する。
【0026】
プレス装置5は一般的に採用されているもので、長尺部品1Aを成型する成型ユニット11Aと、短尺部品1Bを成型する成型ユニット11Bが装備されている。成型ユニット11Aは、上型12Aと下型13Aが対になっている。また、成型ユニット11Bは、上型12Bと下型13Bが対になっている。プレス装置5の上下ストロークによって、上型12A,12Bと下型13A,13Bの間に供給された鋼板素材2が成型される。この実施例1では、長尺部品1Aが連続して成型され、それにナット7Aが溶接される場合であるから、成型ユニット11Aの駆動機構15Aは昇降動作をするが、成型ユニット11Bの駆動機構15Bは上昇したまま昇降動作をしないようにプレス装置5の動作プログラムが設定されている。
【0027】
検知手段について説明する。
【0028】
プレス装置5から、長尺部品1Aまたは短尺部品1Bのどちらの部品が送出されているかを判別するために、検知手段16Aと16Bがそれぞれ駆動機構15Aと15Bに取付けられている。駆動機構15A,15Bには上型12A,12Bを進退させるための機構が装備されているので、この機構の可動部分によって検知手段16A,16Bを動作させることができる。検知手段16A,16Bの形式としては、電磁的に検知するものや光学的に検知するもの等いろいろなものが採用できる。図1(A)の例では、前者のタイプである。
【0029】
また、図4に示すように、検知手段16A,16Bを発光ダイオードと受光素子の組合せで構成することも可能である。プレス装置5から送出された長尺部品1Aと短尺部品1Bに対応した位置に発光ダイオードと受光素子をそれぞれ配置して、長短いずれの部品であるかの判別がなされる。つまり、前記検知手段16A,16Bは、部品成型装置であるプレス装置5から送出されてきた長尺部品1Aと短尺部品1Bの形状や大きさ等を部品毎に検知するものである。
【0030】
各検知手段16A,16Bでえられた判別信号が制御装置9に送信され、選択供給手段8に動作信号が出力される。この動作信号によって、ナット7A,7Bのどちらかを選択して電気抵抗溶接装置6に供給する。
【0031】
選択供給手段について説明する。
【0032】
長尺部品1Aに溶接されるナット7Aを送出するパーツフィーダ17Aと、短尺部品1Bに溶接されるナット7Bを送出するパーツフィーダ17Bとが配置され、両パーツフィーダ17A,17Bから出たナット7A,7Bのいずれかを選択する選択切換装置18が設けられている。制御装置9から各パーツフィーダ17A,17Bと選択切換装置18に動作信号が送られると、いずれかのパーツフィーダ17Aまたは17Bから出たナット7A,7Bが選択切換装置18で選択される。パーツフィーダ17A,17Bは、必要個数のナット7A,7Bを送出したら、自動的に停止して無駄な電力消費を防止し、騒音低減を行っている。
【0033】
選択切換装置18は、送られてきた複数の部品のうち特定のものを通過させる機能のものであればよい。その一例として、図1(B)に示すようなものがある。各パーツフィーダ17A,17Bから延びてきている供給管20A,20Bがスライド部材21に結合され、1本の送出管22にいずれかの供給管29A,20Bが合致して、選択されたナット7Aまたは7Bが送出管22へ送り出される。スライド部材21はエアシリンダ23によって進退するもので、制御装置9からの動作信号を受けて供給管20Aまたは20Bが送出管22に合致するようになっている。
【0034】
なお、このようなエアシリンダ23の動作をえるために、制御装置9からの動作信号で機能する空気切換弁が設置されるのであるが、図示を省略している。
【0035】
電気抵抗溶接装置について説明する。
【0036】
電気抵抗溶接装置6は、鋼板部品1が載置される固定電極24とそれと同軸上で対をなす可動電極25を含んで構成されており、一般的に採用されているものである。電極軸線は符号O−Oで示され、鉛直方向とされている。固定電極24の中心部にガイドピン26が設けられ、図2に示すように、これが鋼板部品1の下孔3Aを貫通して位置決めがなされている。
【0037】
ガイドピン26へナット7Aまたは7Bを供給するためにスクエアーモーション動作をする供給ロッド27が設けてある。この供給ロッド27の先端部にナット7Aまたは7Bを保持するための凹部28が形成され、ナットを保持するために永久磁石29が供給ロッド27に埋設してある。供給ロッド27は、エアシリンダ30によって水平方向に進退し、エアシリンダ30に取付けた昇降エアシリンダ31によって鉛直方向に昇降するようになっている。昇降エアシリンダ31は、静止部材32に固定され、そのピストンロッドは鉛直方向に進退し、その上端にエアシリンダ30が固定されている。このような両エアシリンダ30と31の進退動作が合成されて、供給ロッド27に符号33で示すスクエアーモーションが付与される。
【0038】
図3は、送出管22から供給ロッド27の凹部28にナット7Aを移行する構造を示している。送出管22の上部に凹部28に対向させて開口34が設けられ、ここにきたナット7Aは永久磁石29に吸引されて凹部28へ移行する。このようにナット7Aを保持した供給ロッド27がエアシリンダ30によって水平方向に進出してナット7Aが電極軸線O−Oと同軸になった位置で停止する。それからエアシリンダ31によってナット7Aが下降してガイドピン26が相対的にねじ孔に進入する。その後、供給ロッド27がエアシリンダ30の動作で後退し、さらにエアシリンダ31の動作で下降する。このようにして供給ロッド27がスクエアーモーションを行う。
【0039】
上述の例では、鋼板部品にプロジェクションナットを溶接する場合であるが、鋼板部品に別の相手方部品を圧入して一体化することも可能である。図5は、そのような場合の断面図である。すなわち、鋼板部品1に円筒部35が形成され、ここにパイプ部品36が圧入されるものである。したがって、前述の電気抵抗溶接装置6を圧入装置(図示していない)に置き換えるのである。鋼板部品1の種類によって円筒部35の内径に大小があるので、それに適合したサイズのパイプ部品36が選択されて、圧入される。
【0040】
また、上述の例では、鋼板部品1が長尺部品1Aと短尺部品1Bの2種類であるが、これを3種類以上にすることも可能である。
【0041】
このパーツフィーダ17A,17Bとしては、図1(A)に示したような円形の振動式ボウルの移送通路からナットを送出するもの、回転板に取り付けた磁石で所定個数の部品を吸着してそれを送出通路から送出するもの、あるいは、回転円板で搬送通路に部品を移動させこの部品が移送通路から送出されるもの等いろいろなものが採用できる。
【0042】
上述の実施例においては各種のエアシリンダが採用されているが、これに換えて進退出力をするパルスエンコーダ式の電動モータを採用してもよい。
【0043】
以上に説明した実施例1の作用効果は、つぎのとおりである。
【0044】
前記プレス装置5からは、長尺部品1Aと短尺部品1Bの2種類の成型部品が送出される。この送出された部品1Aまたは1Bに適合したプロジェクションナット7Aまたは7Bを、部品1Aまたは1Bの形状や大きさを検知して選択的に部品1Aまたは1Bに供給して、部品と一体化する。プレス装置5から送出された鋼板部品1の形状や大きさに対応させて相手方部品であるナット7Aまたは7Bを溶接する場合、鋼板部品1に適合するナット7Aまたは7Bを選択して鋼板部品1に供給し、その後、電気抵抗溶接でナット7Aまたは7Bを長尺部品1Aまたは短尺部品1Bに溶接する。
【0045】
このように検知手段16Aまたは16Bによって特定の鋼板部品1に適したナット7Aまたは7Bを選択して供給するものであるから、種々な鋼板部品1がプレス装置5から送出されてきても、その鋼板部品1に合致したナット7Aまたは7Bが正確に選定されて供給される。したがって、ある鋼板部品1にはそれに適合したナット7Aまたは7Bが正確に選択されるので、誤部品の選択や一体化加工が防止される。
【0046】
前記検知手段16A,16Bは、前記プレス装置5に装備された長尺部品1A,短尺部品1Bの各成型ユニット11A,11Bに配置されている。
【0047】
プレス装置5には複数の鋼板部品1を成型するための上型12A,12Bや下型13A,13Bが装備されている。この成型ユニット11A,11Bに検知手段が配置されているので、使用されている成型ユニット11Aまたは11Bから検知信号をえることにより、長尺部品1Aまたは短尺部品1Bに正確に対応したナット7Aまたは7Bの供給がなされて、溶接がなされる。したがって、該当する鋼板部品に対応したナットが正確に選択され、システム装置の動作信頼性が向上する。
【0048】
前記検知手段16A,16Bは、プレス装置5から送出されてきた鋼板部品1の形状や大きさ等を鋼板部品1毎に検知するものである。
【0049】
前記プレス装置5から送出されてくる複数種類の長尺部品1Aや短尺部品1Bは、それぞれ異なった形状や寸法になっている。このような形状や寸法に応じて検知手段16A,16Bから判別信号をえるものであるから、長尺部品1Aや短尺部品1Bに正確に対応したナット7A,7Bが選択されて、システム装置の動作信頼性が向上する。
【0050】
前記一体化加工装置は、鋼板部品1にナット7A,7Bを溶接する電気抵抗溶接装置6である。
【0051】
鋼板部品1にナット7A,7Bを電気抵抗溶接装置6で溶接するから、鋼板部品1とナット7A,7Bを適確に対応させることができる。また、電気抵抗溶接装置6は、通常、電極が進退動作をするものであるから、プレス装置5の動作サイクルに同期させることが行いやすくなり、電気抵抗溶接装置6をシステム装置に組み入れることが確実に達成できる。
【0052】
前記部品成型装置は、鋼板素材を所定の部品形状に成型するプレス装置5である。
【0053】
上述のようなプレス装置5では、複数の金型を装備させて複数種類の長尺部品1Aまたは短尺部品1Bを成型する。したがって、送出されてきた長尺部品1Aまたは短尺部品1Bに応じてプロジェクションナット7A,7Bのような相手方部品を鋼板部品1に溶接することができる。つまり、鋼板用のプレス装置5のような場合には、鋼板部品1の形状に応じて異なったサイズのナット7A,7Bが溶接されるのであるが、本システム装置であると間違ったサイズのナットが溶接されるようなことが確実に回避できて、生産管理上きわめて効果的である。
【実施例2】
【0054】
図6は、実施例2を示す。
【0055】
この実施例2は、実施例1における選択切換装置18をなくし、供給ロッドを2組設けて両ナット7Aと7B各々に専用の供給ロッド27Aと27Bを配置したものである。それ以外の構成は、図示されていない部分も含めて先の実施例と同じであり、同様な機能の部材には同一の符号が記載してある。また、作用効果も、先の実施例1と同じである。
【産業上の利用可能性】
【0056】
上述のように、本発明によれば、部品成型装置から送出される複数種類の成型部品に適合させて相手方部品を供給し、この相手方部品を鋼板部品に一体化することのできる成型部品に相手方部品を一体化するシステム装置であるから、自動車の車体溶接工程や、家庭電化製品の板金溶接工程などの広い産業分野で利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】装置全体を示すシステム図である。
【図2】電気抵抗溶接装置の側面図である。
【図3】供給ロッドの断面図である。
【図4】鋼板部品の斜視図である。
【図5】圧入構造の断面図である。
【図6】他の実施例を示す平面図である。
【符号の説明】
【0058】
1 鋼板部品
1A 長尺部品
1B 短尺部品
2 鋼板素材
5 部品成型装置,プレス装置
6 一体化加工装置,電気抵抗溶接装置
7A プロジェクションナット
7B プロジェクションナット
8 選択供給手段
9 制御装置
11A 成型ユニット
11B 成型ユニット
16A 検知手段
16B 検知手段
35 円筒部
36 パイプ部品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類の成型部品を送出する部品成型装置と、前記成型部品の種類を検知して識別信号を発する検知手段と、前記検知手段からの識別信号によって所定の成型部品に適合した相手方部品を選択して供給する選択供給手段と、前記選択供給手段からの相手方部品を成型部品に一体化させる一体化加工装置とによって構成されていることを特徴とする成型部品に相手方部品を一体化するシステム装置。
【請求項2】
前記検知手段は、前記部品成型装置に装備された各成型部品の成型ユニットに配置されている請求項1記載の成型部品に相手方部品を一体化するシステム装置。
【請求項3】
前記検知手段は、部品成型装置から送出されてきた成型部品の形状や大きさ等を成型部品毎に検知するものである請求項1記載の成型部品に相手方部品を一体化するシステム装置。
【請求項4】
前記一体化加工装置は、成型部品に他の部品を溶接する電気抵抗溶接装置である請求項1〜請求項3のいずれかに記載の成型部品に相手方部品を一体化するシステム装置。
【請求項5】
前記部品成型装置は、鋼板素材を所定の部品形状に成型するプレス装置である請求項1〜請求項4のいずれかに記載の成型部品に相手方部品を一体化するシステム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−221453(P2008−221453A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−104301(P2007−104301)
【出願日】平成19年3月13日(2007.3.13)
【出願人】(000196886)
【Fターム(参考)】