成形品を成形するための成形装置
【課題】第1成形型と第2成形型とを具備し、これら成形型を組み合わせて1つの成形品を成形する成形装置を提供する。
【解決手段】成形品を成形した後、第1成形型に成形品を把持させた状態で第2成形型を第1成形型から離れるように移動させ、その後、第1成形型に把持されている成形品を第1成形型から押し出すことによって成形品を成形装置50から排出する成形装置50に関するもので、成形品の成形時に第1成形型に把持される成形品の部分に成形品を第1成形型から押し出す方向に延在するリブ20が形成される。
【解決手段】成形品を成形した後、第1成形型に成形品を把持させた状態で第2成形型を第1成形型から離れるように移動させ、その後、第1成形型に把持されている成形品を第1成形型から押し出すことによって成形品を成形装置50から排出する成形装置50に関するもので、成形品の成形時に第1成形型に把持される成形品の部分に成形品を第1成形型から押し出す方向に延在するリブ20が形成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、成形品を成形するための成形装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、複数の成形品を独立して成形すると共にこれら成形品を互いに連結することによって複数の成形品からなる組立体(以下この組立体を「成形品組立体」という)を製造することができる成形装置が開示されている。詳細には、この成形装置では、複数の成形品が独立して成形された後にこれら成形品が互いに連結されることによって1つの成形品組立体が製造される。そして、成形品組立体が製造された後、同組立体が成形装置から押し出されることによって同組立体が成形装置から排出される。
【0003】
より具体的には、特許文献1において最終的に製造される成形品組立体は風向調節用レジスタであり、このレジスタを構成する複数の成形品は5枚の調整羽根と2つの枠部材と1本の連結部材とである。そして、特許文献1に記載の成形装置では、調整羽根と枠部材と連結部材とが独立して成形され、各枠部材の嵌合孔を各調整羽根の対応する支持軸に嵌合することによって枠部材が調整羽根に連結されると共に連結部材の嵌合孔を各調節羽根の対応する連結軸に嵌合することによって連結部材が調整羽根に連結され、これによって、風向調節用レジスタが製造される。そして、その後、風向調節用レジスタが成形装置から押し出されることによって同レジスタが成形装置から排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−118427
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に記載の成形装置において、枠部材と連結部材とを調整羽根に連結するとき、これら成形品を互いに連結することができるように成形品を露出させるために、これら成形品の成形に使用された成形型が互いに離れるように移動せしめられる。そして、このとき、調整羽根の一部が1つの成形型によって把持されることによって当該調整羽根が所定位置に保持される。そして、この所定位置に保持されている調整羽根に向かって枠部材と連結部材とが移動せしめられ、枠部材の嵌合孔および連結部材の嵌合孔が調整羽根の支持軸および連結軸に嵌合せしめられ、これによって、レジスタが組み立てられる。したがって、レジスタが組み立てられたとき、調整羽根の一部が1つの成形型によって把持されていることによってレジスタが成形型に保持されている。
【0006】
そして、特許文献1には、レジスタを成形装置から排出する具体的な方法は記載されていないが、レジスタを成形装置から排出する方法として、例えば、成形型に保持されている調整羽根を同成形型から押し出すことによってレジスタを成形装置から排出する方法が考えられる。しかしながら、この方法によると、調整羽根を成形型から押し出している最中に、レジスタの重みによってレジスタが下方へと傾き、レジスタ周りに存在する成形型に当たり、レジスタが成形装置から排出されない可能性がある。
【0007】
そして、このことは、レジスタのような成形品組立体を成形装置から排出する場合だけでなく、単一の部品として成形された成形品を成形装置から排出する場合にも生じる。
【0008】
そこで、本発明の1つの目的は、成形装置によって成形された成形品を押し出すことによって成形装置から排出する場合において、同成形品を確実に成形装置から排出することにある。
【0009】
また、上述したように、成形品を互いに連結することができるように成形品を露出させるために成形型が互いに離れるように移動せしめられたとき、調整羽根の一部が1つの成形型によって把持されることによって当該調整羽根が所定位置に保持される。しかしながら、成形型が互いに離れるように移動せしめられるときに、例えば、調整羽根の一部を保持すべき成形型以外の成形型に調整羽根が引っ張られ、調整羽根の位置が上記所定位置からずれてしまうと、枠部材の嵌合孔および連結部材の嵌合孔が調整羽根の支持軸および連結軸に嵌合されなくなってしまう。
【0010】
そこで、本発明のもう1つの目的は、成形装置によって複数の成形品を成形した後に各成形品の成形に使用された成形型を互いに離れるように移動させ、その後、これら成形品同士を連結することによって成形品組立体を製造する場合において、成形型を互いに離れるように移動させるときに成形品を確実に所定位置に保持することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本願の1番目の発明は、少なくとも2つの成形型を第1成形型および第2成形型として具備し、これら成形型を組み合わせて1つの成形品を成形する成形装置であって、成形品を成形した後、前記第1成形型に成形品を把持させた状態で前記第2成形型を前記第1成形型から離れるように移動させ、その後、前記第1成形型に把持されている成形品を同第1成形型から押し出すことによって同成形品を当該成形装置から排出する成形装置に関する。
【0012】
そして、本発明では、成形品の成形時に前記第1成形型に把持される成形品の部分に同成形品を前記第1成形型から押し出す方向に延在するリブが形成される。
【0013】
本発明によれば、以下の効果が得られる。すなわち、本発明では、成形品には、同成形品を第1成形型から押し出す方向に延在するリブが形成されている。このため、第1成形型から成形品を押し出している間、成形品の姿勢が第1成形型からの成形品の押出しが開始される前の姿勢に維持された状態でもって成形品が第1成形型から押し出される。このため、成形品が第1成形型から押し出される間、成形品がその周りに存在する第1成形型(および、その他の成形型)に当たることなく、成形品が第1成形型から確実に押し出される。したがって、成形品が成形装置から確実に排出される。
【0014】
また、本発明によれば、以下の効果も得られる。すなわち、本発明では、第1成形型からの成形品の押出しが開始される前に第2成形型が第1成形型から離れるように移動せしめられる。ここで、第2成形型の壁面の一部が第1成形型と協働して成形品を成形するための壁面であることから、成形品に対する第1成形型の把持力が同成形品に対する第2成形型の把持力よりも弱い場合、第2成形型が移動せしめられたときに成形品が第2成形型と共に移動して第1成形型から同成形品が抜けてしまう。この場合、成形品を第1成形型から押し出そうとしても、成形品は第1成形型には把持されておらず、第2成形型に保持されているのであるから、結果的に、成形品を成形装置から排出させることができない。しかしながら、本発明によれば、第1成形型に把持される成形品の部分にリブが形成されている。このため、成形品に対する第1成形型の把持力が強く、第2成形型を第1成形型から離れるように移動させたとしても、成形品が第2成形型と共に移動することなく第1成形型に把持された状態に維持される。したがって、成形品が成形装置から確実に排出される。
【0015】
また、本願の2番目の発明は、少なくとも3つの成形型を第1成形型、第2成形型および第3成形型として具備し、これら成形型を組み合わせて少なくとも2つの成形品を独立して成形する成形装置であって、成形品を成形した後、前記第1成形型に一方の成形品を把持させると共に前記第3成形型に他方の成形品を把持させた状態で前記第2成形型を前記第1成形型および前記第3成形型から離れるように移動させ、その後、前記第1成形型に把持されている一方の成形品に向かって前記第3成形型に把持されている他方の成形品が移動するように前記第3成形型を前記第1成形型に対して移動させ、前記一方の成形品に前記他方の成形品を連結することによって成形品の組立体を製造する成形装置に関する。そして、本発明では、前記第1成形型が前記一方の成形品を成形する壁面として前記第2成形型の移動方向への前記一方の成形品の移動を抑制する方向に延在する壁面を有しておらず或いは前記第3成形型が前記他方の成形品を成形する壁面として前記第2成形型の移動方向への前記他方の成形品の移動を抑制する方向に延在する壁面を有していない。
【0016】
そして、本発明では、前記第1成形型が前記第2成形型の移動方向への前記一方の成形品の移動を抑制する方向に延在する壁面を有していない場合、該第1成形型に把持される一方の成形品の部分に同成形品の成形時にリブが形成され、前記第3成形型が前記第2成形型の移動方向への前記他方の成形品の移動を抑制する方向に延在する壁面を有していない場合、該第3成形型に把持される他方の成形品の部分に同成形品の成形時にリブが形成される。
【0017】
本発明によれば、以下の効果が得られる。すなわち、本発明では、一方の成形品への他方の成形品の連結が開始される前に第2成形型が第1成形型および第3成形型から離れるように移動せしめられる。ここで、第2成形型の壁面の一部が第1成形型および第3成形型と協働して成形品を成形するための壁面であることから、成形品に対する第1成形型または第3成形型の把持力が同成形品に対する第2成形型の把持力よりも弱い場合(すなわち、第1成形型または第3成形型が第2成形型の移動方向への一方の成形品または他方の成形品の移動を抑制する方向に延在する壁面を有していない場合)、第2成形型が移動せしめられたときに成形品が第2成形型と共に移動して第1成形型または第3成形型から同成形品が抜けてしまうし、成形品に対する第1成形型または第3成形型の把持力が同成形品に対する第2成形型の把持力よりも強いとしても成形品に対する第1成形型または第3成形型の把持力自体が比較的弱い場合(すなわち、第1成形型または第3成形型が第2成形型の移動方向への一方の成形品または他方の成形品の移動を抑制する方向に延在する壁面を有していない場合)、第2成形型が移動せしめられたときに成形品が第2成形型と共に少なからず移動して成形品が第1成形型または第3成形型に対して移動してしまう。すなわち、成形品が第1成形型に把持されておらず或いは第3成形型に把持されていないか、第1成形型に把持されている成形品が所定の位置に位置決めされておらず或いは第3成形型に把持されている成形品が所定の位置に位置決めされていない。こうした場合、一方の成形品に他方の成形品を連結しようとして第3成形型が第1成形型に対して移動せしめられたとしても、一方の成形品に他方の成形品を連結することができない。しかしながら、本発明によれば、第1成形型に把持される成形品の部分または第3成形型に把持される成形品の部分にリブが形成されている。このため、成形品に対する第1成形型または第3成形型の把持力が強く、第2成形型を第1成形型および第3成形型から離れるように移動させたとしても、成形品が第2成形型と共に移動することなく第1成形型および第3成形型に所定の位置に保持された状態に維持される。したがって、一方の成形品に他方の成形品が確実に連結せしめられる。
【0018】
また、本願の3番目の発明では、上記2番目の発明において、成形品の組立体が製造された後、前記第1成形型に前記一方の成形品を把持させると共に前記他方の成形品を前記一方の成形品に連結させた状態で前記第3成形型が前記第1成形型から離れるように移動せしめられ、その後、前記第1成形型に把持されている前記一方の成形品を同第1成形型から押し出すことによって成形体の組立体が当該成形装置から排出される。そして、本発明では、前記第1成形型に把持される前記一方の成形品の部分に形成されるリブが同一方の成形品を前記第1成形型から押し出す方向に延在する。
【0019】
本発明によれば、以下の効果が得られる。すなわち、本発明では、第1成形型に把持される成形品には、同成形品を第1成形型から押し出す方向に延在するリブが形成されている。このため、第1成形型から成形品を押し出している間、同成形品の姿勢(したがって、成形品の組立体)が第1成形型からの成形品の押出しが開始される前の姿勢に維持された状態でもって成形品が第1成形型から押し出される。このため、成形品が第1成形型から押し出される間、同成形品(したがって、成形品の組立体)がその周りに存在する第1成形型(および、その他の成形型)に当たることなく、成形品が第1成形型から確実に押し出される。したがって、成形品の組立体が成形装置から確実に排出される。
【0020】
また、本願の4番目の発明は、第1成形型と第2成形型とを具備し、これら成形型を組み合わせて1つの成形品を成形する成形装置であって、成形品を成形した後、前記第1成形型に成形品を把持させた状態で前記第2成形型を前記第1成形型から離れるように移動させ、その後、前記第1成形型に把持されている成形品を同第1成形型から押し出すことによって同成形品を当該成形装置から排出する成形装置に関する。そして、本発明の成形装置は、前記第1成形型に把持されている成形品を所定の方向に押すことによって同成形品を前記第1成形型から押し出すことによって同成形品を当該成形装置から排出する排出部材をさらに具備する。
【0021】
そして、本発明では、前記成形品を押す前記排出部材の部分の壁面が同成形品を成形するための壁面の一部を構成しており、前記排出部材の部分の同壁面によって同排出部材が前記成形品を押す方向に対して垂直ではない壁面が同成形品に形成される。
【0022】
本発明によれば、以下の効果が得られる。すなわち、本発明では、排出部材の壁面によって同排出部材が成形品を押す方向(すなわち、成形品の排出方向)に対して垂直ではない壁面が同成形品に形成される。このため、排出部材が成形品を押している間、成形品が同成形品の排出方向に対して垂直な方向にずれることが抑制されることから、成形品の姿勢を同成形品が排出部材によって押される前の同成形品の姿勢に維持した状態で同成形品を第1成形型に対して移動させることができる。このため、排出部材が成形品を押している間に成形品周りに存在する成形型に成形品が当たってしまうことが抑制される。このため、成形品を第1成形型から確実に押し出し、その結果、成形品を成形装置から確実に排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施形態の成形装置によって製造される風向調節レジスタを示した図であり、(A)は風向調節レジスタの正面図であり、(B)は風向調節レジスタの背面図である。
【図2】図1に示した風向調節レジスタを示した図であり、(A)は風向調節レジスタの上面図(図1(A)の参照符号2Aから見た図)であり、(B)は風向調節レジスタの底面図(図1(B)の参照符号2Bから見た図)である。
【図3】図1に示した風向調節レジスタを示した図であり、(A)は風向調節レジスタの左側面図(図1(A)の参照符号3Aから見た図)であり、(B)風向調節レジスタの右側面図(図1(A)の参照符号3Bから見た図)である。
【図4】図1に示した風向調節レジスタを製造するための本発明の実施形態の成形装置の縦断面図である。
【図5】図4と同様の図であるが、風向調節レジスタの成形段階にある成形装置を示した図である。
【図6】図4と同様の図であるが、風向調節レジスタの組立段階にある成形装置を示した図である。
【図7】図4と同様の図であるが、図6に示した風向調節レジスタの組立段階よりも進んだ段階にある成形装置を示した図である。
【図8】図4と同様の図であるが、図7に示した風向調節レジスタの組立段階よりも進んだ段階にある成形装置を示した図である。
【図9】図4と同様の図であるが、風向調節レジスタの排出段階にある成形装置を示した図である。
【図10】本発明の実施形態のブレードの特定の部分および特定の領域を説明するための図であって、(A)は図1(A)の参照符号3Bから見たときのブレードを示しており、(B)は(A)の線B−Bから見たときのブレードの一部を示した図である。
【図11】本発明の実施形態のブレードのリブを示した図であって、(A)はブレード広平気面に対して垂直な方向から見たときのリブを示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときのリブを示した図である。
【図12】本発明のブレードのリブの一例を示した図であって、(A)はブレード広平気面に対して垂直な方向から見たときのリブを示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときのリブを示した図である。
【図13】本発明のブレードのリブの別の一例を示した図であって、(A)はブレード広平気面に対して垂直な方向から見たときのリブを示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときのリブを示した図である。
【図14】本発明のブレードのリブのさらに別の一例を示した図であって、(A)はブレード広平気面に対して垂直な方向から見たときのリブを示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときのリブを示した図である。
【図15】本発明のブレードのリブのさらに別の一例を示した図であって、(A)はブレード広平気面に対して垂直な方向から見たときのリブを示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときのリブを示した図である。
【図16】本発明のブレードのリブのさらに別の一例を示した図であって、(A)はブレード広平気面に対して垂直な方向から見たときのリブを示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときのリブを示した図である。
【図17】本発明のブレードのリブのさらに別の一例を示した図であって、(A)はブレード広平気面に対して垂直な方向から見たときのリブを示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときのリブを示した図である。
【図18】(A)〜(C)は図14(B)と同様の図であって、それぞれ、本発明のブレードのリブのさらに別の例を示した図である。
【図19】本発明の実施形態のブレードの凹部を示した図であって、(A)はブレード広壁面に対して垂直な方向から見たときの凹部を示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときの凹部を示した図である。
【図20】本発明のブレードの凹部の一例を示した図であって、(A)はブレード広壁面に対して垂直な方向から見たときの凹部を示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときの凹部を示した図である。
【図21】本発明のブレードの凹部の別の一例を示した図であって、(A)はブレード広壁面に対して垂直な方向から見たときの凹部を示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときの凹部を示した図である。
【図22】本発明のブレードの凹部のさらに別の一例を示した図であって、(A)はブレード広壁面に対して垂直な方向から見たときの凹部を示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときの凹部を示した図である。
【図23】本発明のブレードの凹部のさらに別の一例を示した図であって、(A)はブレード広壁面に対して垂直な方向から見たときの凹部を示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときの凹部を示した図である。
【図24】本発明のブレードの凹部のさらに別の一例を示した図であって、(A)はブレード広壁面に対して垂直な方向から見たときの凹部を示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときの凹部を示した図である。
【図25】本発明のブレードの凹部の一例を示した図であって、(A)はブレード広壁面に対して垂直な方向から見たときの凹部を示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときの凹部を示した図である。
【図26】本発明のブレードの凹部の別の一例を示した図であって、(A)はブレード広壁面に対して垂直な方向から見たときの凹部を示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときの凹部を示した図である。
【図27】本発明のブレードの凹部のさらに別の一例を示した図であって、(A)はブレード広壁面に対して垂直な方向から見たときの凹部を示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときの凹部を示した図である。
【図28】本発明のブレードの凹部のさらに別の一例を示した図であって、(B)は図25(B)と同様の図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照して本発明の成形装置の実施形態について説明する。図1〜図3に本発明の実施形態の成形装置によって製造される風向調整レジスタ(すなわち、成形品組立体)10が示されている。風向調整レジスタ(以下単に「レジスタ」という)10は、プレート状の枠部材として使用される2枚のブッシュ11U、11Lと同じくプレート状の6枚のブレード12と棒状の1本のロッド13とから構成される。6枚のブレード12は、2枚のブッシュ11U、11L間に配置されている。なお、以下の説明において、図1においてブレード12の上方に配置されているブッシュ11Uを「上方ブッシュ」と称し、図1においてブレード12の下方に配置されているブッシュ11Lを「下方ブッシュ」と称する。
【0025】
各ブレード12の上端面(すなわち、図1において上方を向いたブレードの端面であって、以下この端面を「ブレード上端面」ともいう)12Uには、上方ブッシュ11Uの対応する嵌合孔(以下この嵌合孔を「上方ブッシュ嵌合孔」ともいう)に嵌合される1つの連結軸(以下この連結軸を「上方連結軸」ともいう)14Uが形成されている。この上方連結軸14Uは、ブレード上端面12Uから同ブレード上端面に対して垂直に延びる。
【0026】
また、各ブレード12の下端面(すなわち、図1において下方を向いたブレードの端面であって、以下この端面を「ブレード下端面」ともいう)12Lには、下方ブレード11Lの対応する嵌合孔(以下この嵌合孔を「下方ブッシュ嵌合孔」ともいう)に嵌合される1つの連結軸(以下この連結軸を「下方連結軸」ともいう)14Lが形成されている。この下方連結軸14Lは、ブレード下端面12Lから同ブレード下端面に対して垂直に延びる。
【0027】
また、各ブレード12の後端面(すなわち、図2(A)において上方を向いたブレードの端面であって、以下この端面を「ブレード後端面」という)12R近傍の当該ブレードの側壁面から同側壁面に対して垂直に延びるアーム15には、ロッド13の対応する嵌合孔(以下この嵌合孔を「ロッド嵌合孔」ともいう)に嵌合される1つの連結軸(以下この連結軸を「後方連結軸」ともいう)14Rが形成されている。この後方連結軸14Rは、アーム15から同アームに対して垂直に延びる。
【0028】
上方連結軸14Uが上方ブッシュ嵌合孔に嵌合せしめられることによって各ブレード12が上方ブッシュ11Uに取り付けられると共に、下方連結軸14Lが下方ブッシュ嵌合孔に嵌合せしめられることによって各ブレード12が下方ブッシュ11Lに取り付けられる。なお、各ブレード12がブッシュ11U、11Lに取り付けられている場合、各ブレード12は、ブッシュ嵌合孔に嵌合している連結軸14U、14Lの軸線を中心としてブッシュ11U、11Lに対して枢動可能である。
【0029】
また、後方連結軸14Rがロッド嵌合孔に嵌合せしめられることによって各ブレード12がロッド13に取り付けられる。なお、各ブレード12がロッド13に取り付けられている場合、各ブレード12は、ロッド嵌合孔に嵌合している後方連結軸14Rの軸線を中心としてロッド13に対して枢動可能である。
【0030】
図4に本実施形態の成形装置50が示されている。本実施形態の成形装置は、参照符号52Sで示されている型を具備する。この型52Sは、ブレード成形空間(すなわち、上述したレジスタ10のブレード12を成形するための空間)62を画成する壁面の一部を構成する壁面を備え、レジスタ組立時(すなわち、ブッシュ11U、11Lとロッド13とをブレード12に取り付ける時)に移動せしめられずに固定されている。以下、この型52Sを「固定成形型」と称する。
【0031】
また、成形装置50は、参照符号52Mで示されている型をさらに具備する。この型52Mは、上方ブッシュ成形空間(すなわち、上述したレジスタ10の上方ブッシュ11Uを成形するための空間)61Uを画成する壁面の一部と、下方ブッシュ成形空間(すなわち、レジスタ10の下方ブッシュ11Lを成形するための空間)61Lを画成する壁面の一部と、ブレード成形空間62を画成する壁面の一部と、ロッド成形空間(すなわち、レジスタ10のロッド13を成形するための空間)63を画成する壁面の一部とを構成する壁面を備え、レジスタ組立時に移動せしめられる。以下、この型52Mを「可動成形型」と称する。
【0032】
また、成形装置50は、参照符号52Hで示されている型をさらに具備する。この型52Hは、ブレード成形空間62を画成する壁面の一部を構成する壁面(以下この壁面を「ブレード成形壁面」ともいう)を備え、レジスタ組立時に移動せしめられ且つ成形されたブレード12を保持する。以下、この型52Hを「第1成形保持型」と称する。なお、第1成形保持型52Hは、成形されたブレード12を互いに対向するブレード成形壁面によって挟持することによって同ブレード12を当該第1成形保持型52Hに保持する。
【0033】
また、成形装置50は、参照符号51Uで示されている型をさらに具備する。この型51Uは、上方ブッシュ成形空間61Uを画成する壁面の一部を構成する壁面を備え、レジスタ組立時に移動せしめられると共に成形された上方ブッシュ11Uを保持する。以下、この型51Uを「第2成形保持型」と称する。
【0034】
また、成形装置50は、参照符号51Lで示されている型をさらに具備する。この型51Lは、下方ブッシュ成形空間61Lを画成する壁面の一部を構成する壁面を備え、レジスタ組立時に移動せしめられると共に成形された下方ブッシュ11Lを保持する。以下、この型51Lを「第3成形保持型」と称する。
【0035】
また、成形装置50は、参照符号53で示されている型をさらに具備する。この型53は、ロッド成形空間63を画成する壁面の一部を構成する壁面を備え、レジスタ組立時に移動せしめられると共に成形されたロッド13を保持する。以下、この型53を「第4成形保持型」と称する。
【0036】
また、成形装置50は、参照符号52Eで示されているピンをさらに具備する。このピン52Eは、ブレード成形空間を画成する壁面の一部を構成する壁面(以下この壁面を「ブレード成形壁面」ともいう)を該ピン52Eの先端52Tに備え、レジスタ排出時(すなわち、レジスタ10を成形装置50から排出する時)にレジスタ10を成形装置50から排出する。以下、このピン52Eを「排出ピン」と称する。なお、排出ピン52Eの先端52Tの反対側の端部52Bは、可動プレート52Pに連結されている。また、可動プレート52Pは、筐体55内に形成された空間55S内に収容されている。そして、筐体55は、レジスタ組立時に移動せしめられる。また、可動プレート52Pは、レジスタ組立時およびレジスタ排出時に移動せしめられる。
【0037】
ところで、第1成形保持型52Hと可動成形型52Mと排出ピン52Eとがブレード12を成形することができる位置(すなわち、図4に示されている位置であって、以下この位置を「ブレード成形位置」という)に位置決めされているとき、これら型52H、52Mと排出ピン52Eとの間に、ブレード成形空間62が形成される。
【0038】
また、第2成形保持型51Uと可動成形型52Mとが上方ブッシュ11Uを成形することができる位置(すなわち、図4に示されている位置であって、以下この位置を「上方ブッシュ成形位置」という)に位置決めされているとき、これら型51U、52Mの間に、上方ブッシュ成形空間61Uが形成される。
【0039】
また、第3成形保持型51Lと可動成形型52Mとが下方ブッシュ11Lを成形することができる位置(すなわち、図4に示されている位置であって、以下この位置を「下方ブッシュ成形位置」という)に位置決めされているとき、これら型11L、52Mの間に、下方ブッシュ成形空間61Lが形成される。
【0040】
また、第4成形保持型53と可動成形型52Mとがロッド13を成形することができる位置(すなわち、図4に示されている位置であって、以下この位置を「ロッド成形位置」という)に位置決めされているとき、これら型53、52Mの間に、ロッド成形空間63が形成される。
【0041】
ところで、固定成形型52Sには、樹脂注入孔70と樹脂通路(以下この通路を「第1樹脂通路」という)71とが設けられている。樹脂注入孔70は、ブッシュ11U、11L、ブレード12、および、ロッド13を成形するための材料である樹脂が注入される孔である。また、第1樹脂通路71は、樹脂注入孔70に接続されており、樹脂注入孔70に注入された樹脂が第1樹脂通路71に流入するようになっている。そして、第1成形保持型52Hと可動成形型52Mと排出ピン52Eとがブレード成形位置に位置決めされているとき、第1樹脂通路71は、ブレード成形空間62に連通し、樹脂注入孔70に注入された樹脂が第1樹脂通路71を介してブレード成形空間62に供給されるようになっている。
【0042】
また、第2成形保持型51Uにも、樹脂通路(図示せず)(以下この通路を「第2樹脂通路」という)が設けられている。第2成形保持型51Uと可動成形型52Mとが上方ブッシュ成形位置に位置決めされているとき、第2樹脂通路は、第1樹脂通路71と上方ブッシュ成形空間61Uとに連通し、第1樹脂通路71内を流れる樹脂が第2樹脂通路に流入すると共に第2樹脂通路に流入した樹脂が当該第2樹脂通路を介して上方ブッシュ成形空間61Uに供給されるようになっている。
【0043】
また、第3成形保持型51Lにも、樹脂通路(図示せず)(以下この通路を「第3樹脂通路」という)が設けられている。第3成形保持型51Lと可動成形型52Mとが下方ブッシュ成形位置に位置決めされているとき、第3樹脂通路は、第1樹脂通路71と下方ブッシュ成形空間61Lとに連通し、第1樹脂通路71内を流れる樹脂が第3樹脂通路に流入すると共に第3樹脂通路に流入した樹脂が当該第3樹脂通路を介して下方ブッシュ成形空間61Lに供給されるようになっている。
【0044】
また、第4成形保持型53にも、樹脂通路(図示せず)(以下この通路を「第4樹脂通路」という)が設けられている。第4成形保持型53と可動成形型52Mとがロッド成形位置に位置決めされているとき、第4樹脂通路は、第2樹脂通路とロッド成形空間63とに連通し、第2樹脂通路内を流れる樹脂が第4樹脂通路に流入すると共に第4樹脂通路に流入した樹脂が当該第4樹脂通路を介してロッド成形空間63に供給されるようになっている。
【0045】
上述した成形装置50において、ブッシュ11U、11L、ブレード12、および、ロッド13が以下のように成形される。すなわち、第1成形保持型52Hと可動成形型52Mと排出ピン52Eとがブレード成形位置に位置決めされ、且つ、第2成形保持型51Uと可動成形型52Mとが上方ブッシュ成形位置に位置決めされ、第3成形保持型51Lと可動成形型52Mとが下方ブッシュ成形位置に位置決めされ、且つ、第4成形保持型53と可動成形型52Mとがロッド成形位置に位置決めされているときに、樹脂注入孔70に樹脂が注入されると、図5に示されているように、第1樹脂通路71を介してブレード成形空間62に樹脂が供給されることによって所期の形状のブレード12が成形され、第1樹脂通路71および第2樹脂通路を介して上方ブッシュ成形空間61Uに樹脂が供給されることによって所期の形状の上方ブッシュ11Uが成形され、第1樹脂通路71および第3樹脂通路を介して下方ブッシュ成形空間61Lに樹脂が供給されることによって所期の形状の下方ブッシュ11Lが成形され、第1樹脂通路71、第2樹脂通路、および、第4樹脂通路を介してロッド成形空間63に樹脂が供給されることによって所期の形状のロッド13が成形される。
【0046】
上述したように成形されたブッシュ11U、11L、ブレード12、および、ロッド13は、それぞれ独立して成形される。そして、これら独立して成形されたブッシュ、ブレード、および、ロッドは、成形装置50内において以下のように組み立てられる。
【0047】
すなわち、第1成形保持型52Hと可動成形型52Mとが図4で見て左方向に固定成形型52Sから離れるように所定の位置まで移動せしめられる。これによって、第1成形保持型52Hと可動成形型52Mとが図6に示されている位置に位置決めされる。このとき、各ブレード12は第1成形保持型52Hに保持されている。すなわち、各ブレード12は第1成形保持型52Hと共に移動せしめられる。また、このとき、可動成形型52Mの移動量は、第1成形保持型52Hの移動量よりも大きい。したがって、第1成形保持型52Hおよび可動成形型52Mが所定位置まで移動せしめられたとき、各ブレード12は、第1成形保持型52Hに保持されている部分を除いて、図6で見て上下方向において露出している。また、第1成形保持型52Hが所定位置まで移動せしめられたとき、各ブレード12の連結軸14U、14L、14Rは、図6で見て上下方向において対応するブッシュ嵌合孔およびロッド嵌合孔に整列している。
【0048】
なお、可動成形型52Mが上記所定位置まで移動せしめられたとき、上方ブッシュ11Uはその一部(具体的には、図6で見て下方を向いた壁面)が露出した状態で第2成形保持型51Uに保持されており、下方ブッシュ11Lはその一部(具体的には、図6で見て上方を向いた壁面)が露出した状態で第2成形保持型51Lに保持されており、ロッド13はその一部(具体的には、図6で見て下方を向いた壁面)が露出した状態で第4成形保持型53に保持されている。
【0049】
第1成形保持型52Hと可動成形型52Mが上記所定位置まで移動せしめられた後、第2成形保持型51Uが図6で見て下方に第1成形保持型52Hに保持されているブレード12に向かって移動せしめられる。そして、この移動は、第2成形保持型51Uに保持されている上方ブッシュ11Uの各嵌合孔が各ブレード12の対応する上方連結軸14Uに嵌合したときに終了せしめられる。これによって、第2成形保持型51Uが図7に示されている位置に位置決めされる。また、第3成形保持型51Lが図6で見て上方に第1成形保持型52Hに保持されているブレード12に向かって移動せしめられる。そして、この移動は、第2成形保持型51Lに保持されている下方ブッシュ11Lの各嵌合孔が各ブレード12の対応する下方連結軸14Lに嵌合したときに終了せしめられる。これによって、第3成形保持型51Lが図7に示されている位置に位置決めされる。また、第4成形保持型53が図6で見て下方に第1成形保持型52Hに保持されているブレード12に向かって移動せしめられる。そして、この移動は、第4成形保持型53に保持されているロッド13の各嵌合孔が各ブレード12の対応する後方連結軸14Rに嵌合したときに終了せしめられる。これによって、第4成形保持型53が図7に示されている位置に位置決めされる。斯くして、図1に示されているレジスタ10が組み立てられる。
【0050】
なお、上方ブッシュ嵌合孔がブレード12の対応する上方連結軸14Uに嵌合せしめられた後、第2成形保持型51Uは図7で見て上方に移動せしめられ、下方ブッシュ嵌合孔がブレード12の対応する下方連結軸14Lに嵌合せしめられた後、第3成形保持型51Lは図7で見て下方に移動せしめられ、ロッド嵌合孔がブレード12の対応する後方連結軸14Rに嵌合せしめられた後、第4成形保持型53は図7で見て上方に移動せしめられる。これによって、第2成形保持型51U、第3成形保持型51L、および、第4成形保持型53が図8に示されている位置に位置決めされる。斯くして、レジスタ10の組立が完了される。
【0051】
上述したように組み立てられたレジスタ10は、各ブレード12が第1成形保持型52Hに保持されていることによって成形装置50内に保持されている。そして、この組み立てられたレジスタ10は、以下のように成形装置50から排出される。
【0052】
すなわち、排出ピン52Eが図7で見て右方向(以下この方向を「レジスタ排出方向」という)に移動せしめられる。これにより、排出ピン52Eの先端がブレード後端面12Rをレジスタ排出方向に押すことになる。そして、排出ピン52Eの移動は、図9に示されているように、第1成形保持型52Hに保持されている各ブレード12の部分が第1成形保持型52Hから完全に抜け出るまで継続される。そして、第1成形保持型52Hに保持されている各ブレード12の部分が第1成形保持型52Hから完全に抜け出ると、上述したように組み立てられたレジスタ10は、排出ピン52Eの先端から外れて成形装置50から排出される。
【0053】
ところで、ブレード12の互いに反対側に位置する広い外壁面(図10において参照符号30で示されている部分)を「ブレード広壁面」と称したとき、本実施形態では、図1(B)および図12(B)に示されているように、一方のブレード広壁面30にリブ20が設けられている。
【0054】
このリブ20は、レジスタ排出方向(図10において参照符号DEで示されている方向)に対して平行に直線的に延在する。また、レジスタ組立中に第1成形保持型52Hによって把持されるブレード12の領域(図10において参照符号31で示されている部分)を「ブレード把持領域」と称し、レジスタ排出方向DEに関して前方側のブレード把持領域31の端(図10において参照符号31Fで示されている部分)を「ブレード把持領域前端」と称し、レジスタ排出方向DEに関して後方側のブレード把持領域31の端(図10において参照符号31Rで示されている部分)を「ブレード把持領域後端」と称したとき、リブ20は、ブレード把持領域前端31Fとブレード把持領域後端31Rとの間に延在する。別の云い方をすれば、リブ20は、レジスタ排出方向DEにブレード把持領域31全体に亘って延在する。
【0055】
また、リブ20が延在する方向(すなわち、図10に示されているレジスタ排出方向DE)を「リブ延在方向」と称したとき、図11に示されているように、リブ20は、リブ延在方向DEに対して平行に互いに対向する位置で延在する2つの外壁面(以下この外壁面を「リブ側壁面」という)20Sとこれらリブ側壁面の間においてリブ延在方向DEに対して平行に延在する1つの外壁面(以下この外壁面を「リブ上壁面」という)20Uとを有する。そして、リブ側壁面20Sは、ブレード把持領域31のブレード広壁面30に対して垂直に延在し、リブ上壁面20Uは、ブレード把持領域31のブレード広壁面30に対して平行に延在する。
【0056】
したがって、レジスタ排出方向DEに関して前方側のリブ20の端(図10において参照符号20Fで示されている部分)を「リブ前端」と称し、レジスタ排出方向DEに関して後方側のリブ20の端(図10において参照符号20Rで示されている部分)を「リブ後端」と称し、リブ延在方向DEに対して垂直な方向であってブレード広壁面30に対して平行な方向におけるリブ20の寸法(図10において参照符号Wで示されている寸法)を「リブ幅」と称したとき、リブ幅Wは、リブ前端20Fからリブ後端20Rまで一定の幅になっている。また、リブ延在方向DEに対して垂直な方向であってブレード広壁面30に対して垂直な方向におけるリブ20の寸法(図10において参照符号Hで示されている寸法)を「リブ高さ」と称したとき、リブ高さHは、リブ前端20Fからリブ後端20Rまで一定の高さになっている。
【0057】
また、図11に示されているように、リブ幅とリブ高さは略等しい寸法になっている。したがって、リブ延在方向に対して垂直な平面におけるリブの断面形状(以下この形状を単に「断面形状」という)は略正方形になっている。
【0058】
このようにリブ20がブレード12に設けられていることによって、以下の効果が得られる。すなわち、第1成形保持型52Hのブレード成形壁面のうちリブ20を成形する壁面を「リブ成形壁面」と称したとき、ブレード12にリブ20が設けられている場合、ブレード12にリブ20が設けられていない場合に比べて、リブ側壁面20Sとリブ成形壁面との間の接触面積の分だけブレード12の壁面とブレード成形壁面との接触面積が広いことから、第1成形保持型52Hによるブレード12の保持力が大きい。このため、レジスタ組立中においてブレード12が第1成形保持型52Hによって確実に保持されるという効果が得られる。
【0059】
また、第1成形保持型52Hのリブ成形壁面によって形成されている凹部を「リブ成形凹部」と称したとき、リブ後端(すなわち、レジスタ排出方向DEに関して後方側のリブの端)がリブ成形凹部から抜け出るまでの間、リブ20がリブ成形凹部に嵌合していることから、レジスタ排出中においてレジスタ10の姿勢が初期の姿勢(すなわち、レジスタの排出が開始される前におけるレジスタの姿勢)に維持される。したがって、レジスタ排出中のレジスタ10周りに存在する第1成形保持型52H以外の型にレジスタ10が当たってしまうことがない。このため、ブレード12を第1成形保持型52Hから確実に排出することができ、その結果、レジスタ10を成形装置50から確実に排出することができるという効果が得られる。
【0060】
なお、本発明のリブの構成は、上述した実施形態のリブ20の構成に限定されず、別の構成であってもよい。例えば、本発明のリブには、ブレード把持領域前端31Fとブレード把持領域後端31Rとの間の一部の領域に亘ってレジスタ排出方向DEに直線的に延在するリブも含まれる。また、本発明のリブには、両方のブレード広壁面30のブレード把持領域31にそれぞれ設けられたリブも含まれる。
【0061】
また、ブレード12が第1成形保持型52Hから完全に排出されるまでレジスタ10の姿勢を上記初期の姿勢に維持しておくためには、上述したように、リブ幅Wおよびリブ高さHがリブ前端20Fからリブ後端20Rまで一定の幅および一定の高さであることが好ましい。
【0062】
しかしながら、ブレード12が第1成形保持型52Hから完全に排出されるまでレジスタ10の姿勢を上記初期の姿勢に維持しておく必要性が低ければ、リブ幅Wは、図12に示されているように、リブ後端20Rからリブ前端20Fに向かって徐々に広くなる幅でもよいし、図13に示されているように、リブ後端20Rからリブ前端20Fに向かって段階的に広くなる幅でもよい。また、リブ高さHは、図14に示されているように、リブ後端20Rからリブ前端20Fに向かって徐々に高くなる高さでもよいし、図15に示されているように、リブ後端20Rからリブ前端20Fに向かって段階的に高くなる高さでもよい。
【0063】
このようにリブ幅Wまたはリブ高さHが設定されることにより、以下の効果が得られる。すなわち、上述した実施形態のリブ20に比べて、リブ側壁面20Sまたはリブ上壁面20Uと第1成形保持型52Hのリブ成形壁面との接触面積が広いことから、第1成形保持型52Hによるブレード12の保持力が大きい。このため、レジスタ組立中においてブレード12が第1成形保持型52Hによって確実に保持されるという効果が得られる。また、ブレード12を第1成形保持型52Hから排出するとき、ブレード12をレジスタ排出方向DEに移動させ始めた直後からリブ側壁面20Sまたはリブ上壁面20Uと第1成形保持型52Hのリブ成形壁面との間の摩擦抵抗が極めて小さくなることから、ブレード12をレジスタ排出方向DEに移動させやすいという効果が得られる。
【0064】
また、リブ前端20Fからリブ後端20Rに向かって所定の距離までのリブの部分を「リブ前端側部分」と称し、前記所定の距離の位置からリブ後端20Rまでのリブの部分を「リブ後端側部分」と称したとき、図16に示されているように、リブ前端側部分の幅もリブ後端側部分の幅も一定の幅であるがリブ前端側部分の幅がリブ後端側部分の幅よりも広くなっていてもよい。また、図17に示されているように、リブ前端側部分の高さもリブ後端側部分の高さも一定の高さであるがリブ前端側部分の高さがリブ後端側部分の高さよりも高くなっていてもよい。これによれば、以下の効果が得られる。すなわち、上述した実施形態のリブ20に比べて、リブ側壁面20Sまたはリブ上壁面20Uと第1成形保持型52Hのリブ成形壁面との接触面積が広いことから、第1成形保持型52Hによるブレード12の保持力が大きい。このため、レジスタ組立中においてブレード12が第1成形保持型52Hによって確実に保持されるという効果が得られる。また、ブレード12を第1成形保持型52Hから排出するとき、ブレード12をレジスタ排出方向DEに移動させ始めた直後から、リブ前端側部分の側壁面20Sまたは上壁面20Uと第1成形保持型52Hのリブ成形壁面との間の摩擦抵抗が極めて小さくなることから、ブレード12をレジスタ排出方向DEに移動させやすいという効果が得られると共に、リブ後端側部分の後端(すなわち、レジスタ排出方向DEに関して後方側のリブ後端側部分の端)が第1成形保持型52Hのリブ成形凹部から抜け出るまでの間、リブ後端側部分がリブ成形凹部に嵌合していることから、レジスタ10の姿勢が上記初期の姿勢に保持されるという効果が得られる。
【0065】
また、リブ側壁面20Sの一方または両方がリブ前端20Fからリブ後端20Rに亘ってブレード把持領域31のブレード広壁面30に対して90°以外の一定の角度(すなわち、90°よりも大きい一定の角度または90°よりも小さい一定の角度)を有する壁面であってもよい。また、リブ上壁面20Uがリブ前端20Fからリブ後端20Rに亘ってブレード把持領域31のブレード広壁面30に対して一定の角度を有する壁面であってもよい。
【0066】
したがって、本発明のリブには、図18(A)に示されているように断面形状が台形になっているリブや、図18(B)に示されているように断面形状が平行四辺形になっているリブが含まれる。また、リブが上壁面のないリブであってもよい。すなわち、この場合、リブ断面形状は、図18(C)に示されているように三角形になっている。
【0067】
なお、リブ幅Wが如何なる幅になっているとしても或いはリブ高さHが如何なる高さになっているとしてもブレード12を第1成形保持型52Hから排出することができればよく、この観点からは、リブ幅Wは、少なくとも、より前端側のリブ部分の幅がより後端側のリブ部分の幅よりも広くなっていればよく、リブ高さHは、少なくとも、より前端側のリブ部分の高さがより後端側のリブ部分の高さよりも高くなっていればよい。別の云い方をすれば、リブ幅Wは、少なくとも、より後端側のリブ部分の幅がより前端側のリブ部分の幅よりも広くなっていなければよく、リブ高さHは、少なくとも、より後端側のリブ部分の高さがより前端側のリブ部分の高さよりも高くなっていなければよい。
【0068】
もちろん、リブ幅Wおよびリブ高さHに関し、上述したリブ幅およびリブ高さを適宜組み合わせてもよい。
【0069】
したがって、本発明のリブには、こうした構成のリブも含まれるのであるから、本発明のリブは、広くは、ブレードの成形時に第1成形保持型に把持されるブレードの部分に同ブレードを第1成形保持型から押し出す方向に延在するリブであると言える。
【0070】
また、本発明のリブは、広くは、第1成形保持型がレジスタ組立時における固定成形型の移動方向へのブレードの移動を抑制する方向に延在する壁面を有していない場合において、第1成形保持型に把持されるブレードの部分に同ブレードの成形時に形成されるリブであると言える。
【0071】
ところで、本実施形態では、図1および図3に示されているように、排出ピン52Eのブレード成形壁面(詳細には、排出ピン52Eの先端52Tの壁面によって構成されるブレード成形壁面)によってブレード後端面12Rに凹部80が設けられる。したがって、図9に示されているように、レジスタ排出時、排出ピン52Eの先端が上記凹部80に嵌合している。また、この凹部80は、ブレード後端面12Rの一方の端部と同ブレード後端面の他方の端部との間の略中央の位置に設けられている。また、凹部80は、図19に示されているように、レジスタ排出方向に対して垂直に延在する平坦な壁面(以下この壁面を「凹部底壁面」という)30Bと、該凹部底壁面の一方の端からレジスタ排出方向とは逆方向に凹部底壁面に対して垂直に延在する平坦な壁面(以下この壁面を「凹部側壁面」という)30Sと、凹部底壁面の他方の端からレジスタ排出方向とは逆方向に凹部底壁面に対して垂直に延在する平坦な壁面(以下この壁面も「凹部側壁面」という)30Sとから形成されている。また、ブレード広壁面に対して垂直な方向には、凹部80を形成する壁面はない。なお、2つの凹部側壁面80Sは、互いに対向した位置に形成されている。
【0072】
このように凹部80がブレード12に設けられていることによって、以下の効果が得られる。すなわち、レジスタ排出中、排出ピン52Eの先端52Tが凹部80に嵌合していることから、レジスタ10の姿勢を上記初期の姿勢に維持した状態でブレード12を第1成形保持型52Hに対して移動させることができる。このため、レジスタ排出中にレジスタ10周りに存在する第1成形保持型52H以外の型にレジスタ10が当たってしまうことがない。このため、ブレード12を第1成形保持型52Hから良好に排出し、その結果、レジスタ10を成形装置から良好に排出することができるという効果が得られる。
【0073】
なお、レジスタ排出方向DEに測ったときの凹部80の寸法(図19に参照符号Dで示されている寸法)を「凹部深さ」と称し、ブレード後端面12Rが延在する方向に測ったときの凹部側壁面間の距離(図19に参照符号Lで示されている寸法)を「凹部長さ」と称したとき、凹部深さDおよび凹部長さLは、少なくとも、レジスタ排出時においてブレード12全体が第1成形保持型52Hから露出するまで排出ピン52Eの先端52Tが凹部80に嵌合した状態が維持されると共にブレード12全体が第1成形保持型52Hから露出したとき或いはその後に排出ピン52Eの先端52Tが凹部80から抜けるように設定すればよい。
【0074】
また、ブレード12全体が第1成形保持型52Hから抜け出た後に凹部80が排出ピン52Eの先端52Tから外れる限りにおいて、凹部底壁面80Bがレジスタ排出方向DEに対して垂直ではない平坦な壁面であってもよいし、凹部底壁面80Bが平坦ではない壁面であってもよい。レジスタ排出方向DEに対して垂直ではない平坦な壁面としては、例えば、図20に示されているように、ブレード広壁面30に対して垂直な平坦な壁面であるがレジスタ排出方向DEに対して90°以外の角度を有する平坦な壁面80B、および、図21に示されているように、ブレード広壁面に対して90°以外の角度を有すると共にレジスタ排出方向に対して90°以外の角度を有する平坦な壁面80Bが挙げられる。また、平坦ではない壁面としては、例えば、曲面をなす壁面(例えば、図22に示されているように、部分円筒面をなす壁面80B)、および、複数の平坦な壁面からなる壁面(例えば、図23に示されているように、凹部側壁面80Sから徐々に凹部深さDが深くなるように延在する一対の平坦な壁面からなる壁面80B、または、図24に示されているように、凹部側壁面80Sから徐々に凹部深さDが浅くなるように延在する一対の平坦な壁面からなる壁面80B)が挙げられる。
【0075】
また、ブレード12全体が第1成形保持型52Hから抜け出た後に凹部80が排出ピン52Eの先端52Tから外れる限りにおいて、凹部側壁面80Sがレジスタ排出方向DEに対して平行ではない平坦な壁面であってもよいし、凹部側壁面80Sがブレード広壁面30に対して垂直ではない平坦な壁面であってもよいし、凹部側壁面80Sが平坦ではない壁面であってもよい。レジスタ排出方向DEに対して平行ではない平坦な壁面またはブレード広壁面30に対して垂直ではない平坦な壁面としては、例えば、図25に示されているように、凹部底壁面80Bから徐々に凹部長さLが長くなるように延在する平坦な壁面80Sが挙げられる。また、平坦ではない壁面としては、例えば、曲面をなす壁面(例えば、図26に示されているように、部分円筒面をなす壁面80S)、および、複数の平坦な壁面からなる壁面(例えば、図27に示されているように、凹部底壁面80Bから徐々に凹部長さLが比較的大幅に長くなるように延在する平坦な壁面と該壁面の端部から徐々に凹部長さLが比較的小幅に長くなるように延在する平坦な壁面とからなる壁面80S)が挙げられる。
【0076】
なお、上述した実施形態では、図28に示されているように、ブレード広壁面30に対して垂直な方向に凹部80を形成する壁面があってもよい。これによれば、以下の効果が得られる。すなわち、ブレード広壁面30に対して垂直な方向に凹部80を形成する壁面がある場合、同壁面がない場合に比べて、凹部80を形成する壁面と排出ピン52Eの先端52Tとの接触面積が大きい。このため、レジスタ排出中において凹部80と排出ピン52Eの先端52Tとの嵌合がより確実に維持されるという効果が得られる。また、レジスタ10を排出ピン52Eの先端52Tから外すべきときにレジスタ10が排出ピン52Eの先端52Tから外れる限りにおいて、ブレード12全体が第1成形保持型52Hから露出した後もレジスタ10の姿勢を上記初期の姿勢に維持した状態でブレード12をレジスタ排出方向DEに移動させることができる。したがって、レジスタ排出中にレジスタ10周りに存在する第1成形保持型52H以外の型にレジスタ10が当たってしまうことがない。このため、レジスタ10を成形装置50から、より良好に排出することができるという効果が得られる。
【0077】
また、排出ピン52Eの先端52Tによってブレード12の後端面12Rにレジスタ排出方向(すなわち、排出ピンによってブレードが押される方向)DEに対して垂直ではない壁面が形成されれば、少なくとも、レジスタ排出中にレジスタ10の姿勢を上記初期の姿勢に維持することができるのであるから、本発明のブレードには、上述した凹部80を備えたブレードだけでなく、排出ピンの先端によって当該ブレードの後端面にレジスタ排出方向に対して垂直ではない壁面を備えたブレードも含まれる。
【0078】
したがって、本発明のブレードは、広くは、ブレードを押す排出ピンの先端の壁面が同ブレードを成形するための壁面の一部を構成しており、排出ピンの先端の壁面によってレジスタ排出方向に対して垂直ではない壁面が形成されたブレードであると言える。
【0079】
なお、上述した実施形態では、ブレード12にリブ20と凹部80とが設けられているが、凹部が設けられておらずリブが設けられているブレード、または、リブが設けられておらず凹部が設けられているブレードも本発明のブレードに含まれる。
【0080】
また、本発明の実施形態のレジスタ製造装置では、各成形品(すなわち、上方ブッシュ11U、下方ブッシュ11L、ブレード12、および、ロッド13)がそれぞれ独立して成形される。したがって、これら成形品を構成する材料として、互いに異なる材料(例えば、弾性が異なる材料や色彩が異なる材料)を採用することができる。
【0081】
また、ブレード12に対する第1成形保持型52Hの把持力をさらに大きくするために、ブレード把持領域31の表面にシボ加工を施してもよい。
【符号の説明】
【0082】
10…風向調整レジスタ、11U、11L…ブッシュ、12…ブレード、13…ロッド、20…リブ、50…成形装置、51U…第2成形保持型、51L…第3成形保持型、52S…固定成形型、52M…可動成形型、52H…第1成形保持型、52E…排出ピン、53…第4成形保持型、80…凹部
【技術分野】
【0001】
本発明は、成形品を成形するための成形装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、複数の成形品を独立して成形すると共にこれら成形品を互いに連結することによって複数の成形品からなる組立体(以下この組立体を「成形品組立体」という)を製造することができる成形装置が開示されている。詳細には、この成形装置では、複数の成形品が独立して成形された後にこれら成形品が互いに連結されることによって1つの成形品組立体が製造される。そして、成形品組立体が製造された後、同組立体が成形装置から押し出されることによって同組立体が成形装置から排出される。
【0003】
より具体的には、特許文献1において最終的に製造される成形品組立体は風向調節用レジスタであり、このレジスタを構成する複数の成形品は5枚の調整羽根と2つの枠部材と1本の連結部材とである。そして、特許文献1に記載の成形装置では、調整羽根と枠部材と連結部材とが独立して成形され、各枠部材の嵌合孔を各調整羽根の対応する支持軸に嵌合することによって枠部材が調整羽根に連結されると共に連結部材の嵌合孔を各調節羽根の対応する連結軸に嵌合することによって連結部材が調整羽根に連結され、これによって、風向調節用レジスタが製造される。そして、その後、風向調節用レジスタが成形装置から押し出されることによって同レジスタが成形装置から排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−118427
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に記載の成形装置において、枠部材と連結部材とを調整羽根に連結するとき、これら成形品を互いに連結することができるように成形品を露出させるために、これら成形品の成形に使用された成形型が互いに離れるように移動せしめられる。そして、このとき、調整羽根の一部が1つの成形型によって把持されることによって当該調整羽根が所定位置に保持される。そして、この所定位置に保持されている調整羽根に向かって枠部材と連結部材とが移動せしめられ、枠部材の嵌合孔および連結部材の嵌合孔が調整羽根の支持軸および連結軸に嵌合せしめられ、これによって、レジスタが組み立てられる。したがって、レジスタが組み立てられたとき、調整羽根の一部が1つの成形型によって把持されていることによってレジスタが成形型に保持されている。
【0006】
そして、特許文献1には、レジスタを成形装置から排出する具体的な方法は記載されていないが、レジスタを成形装置から排出する方法として、例えば、成形型に保持されている調整羽根を同成形型から押し出すことによってレジスタを成形装置から排出する方法が考えられる。しかしながら、この方法によると、調整羽根を成形型から押し出している最中に、レジスタの重みによってレジスタが下方へと傾き、レジスタ周りに存在する成形型に当たり、レジスタが成形装置から排出されない可能性がある。
【0007】
そして、このことは、レジスタのような成形品組立体を成形装置から排出する場合だけでなく、単一の部品として成形された成形品を成形装置から排出する場合にも生じる。
【0008】
そこで、本発明の1つの目的は、成形装置によって成形された成形品を押し出すことによって成形装置から排出する場合において、同成形品を確実に成形装置から排出することにある。
【0009】
また、上述したように、成形品を互いに連結することができるように成形品を露出させるために成形型が互いに離れるように移動せしめられたとき、調整羽根の一部が1つの成形型によって把持されることによって当該調整羽根が所定位置に保持される。しかしながら、成形型が互いに離れるように移動せしめられるときに、例えば、調整羽根の一部を保持すべき成形型以外の成形型に調整羽根が引っ張られ、調整羽根の位置が上記所定位置からずれてしまうと、枠部材の嵌合孔および連結部材の嵌合孔が調整羽根の支持軸および連結軸に嵌合されなくなってしまう。
【0010】
そこで、本発明のもう1つの目的は、成形装置によって複数の成形品を成形した後に各成形品の成形に使用された成形型を互いに離れるように移動させ、その後、これら成形品同士を連結することによって成形品組立体を製造する場合において、成形型を互いに離れるように移動させるときに成形品を確実に所定位置に保持することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本願の1番目の発明は、少なくとも2つの成形型を第1成形型および第2成形型として具備し、これら成形型を組み合わせて1つの成形品を成形する成形装置であって、成形品を成形した後、前記第1成形型に成形品を把持させた状態で前記第2成形型を前記第1成形型から離れるように移動させ、その後、前記第1成形型に把持されている成形品を同第1成形型から押し出すことによって同成形品を当該成形装置から排出する成形装置に関する。
【0012】
そして、本発明では、成形品の成形時に前記第1成形型に把持される成形品の部分に同成形品を前記第1成形型から押し出す方向に延在するリブが形成される。
【0013】
本発明によれば、以下の効果が得られる。すなわち、本発明では、成形品には、同成形品を第1成形型から押し出す方向に延在するリブが形成されている。このため、第1成形型から成形品を押し出している間、成形品の姿勢が第1成形型からの成形品の押出しが開始される前の姿勢に維持された状態でもって成形品が第1成形型から押し出される。このため、成形品が第1成形型から押し出される間、成形品がその周りに存在する第1成形型(および、その他の成形型)に当たることなく、成形品が第1成形型から確実に押し出される。したがって、成形品が成形装置から確実に排出される。
【0014】
また、本発明によれば、以下の効果も得られる。すなわち、本発明では、第1成形型からの成形品の押出しが開始される前に第2成形型が第1成形型から離れるように移動せしめられる。ここで、第2成形型の壁面の一部が第1成形型と協働して成形品を成形するための壁面であることから、成形品に対する第1成形型の把持力が同成形品に対する第2成形型の把持力よりも弱い場合、第2成形型が移動せしめられたときに成形品が第2成形型と共に移動して第1成形型から同成形品が抜けてしまう。この場合、成形品を第1成形型から押し出そうとしても、成形品は第1成形型には把持されておらず、第2成形型に保持されているのであるから、結果的に、成形品を成形装置から排出させることができない。しかしながら、本発明によれば、第1成形型に把持される成形品の部分にリブが形成されている。このため、成形品に対する第1成形型の把持力が強く、第2成形型を第1成形型から離れるように移動させたとしても、成形品が第2成形型と共に移動することなく第1成形型に把持された状態に維持される。したがって、成形品が成形装置から確実に排出される。
【0015】
また、本願の2番目の発明は、少なくとも3つの成形型を第1成形型、第2成形型および第3成形型として具備し、これら成形型を組み合わせて少なくとも2つの成形品を独立して成形する成形装置であって、成形品を成形した後、前記第1成形型に一方の成形品を把持させると共に前記第3成形型に他方の成形品を把持させた状態で前記第2成形型を前記第1成形型および前記第3成形型から離れるように移動させ、その後、前記第1成形型に把持されている一方の成形品に向かって前記第3成形型に把持されている他方の成形品が移動するように前記第3成形型を前記第1成形型に対して移動させ、前記一方の成形品に前記他方の成形品を連結することによって成形品の組立体を製造する成形装置に関する。そして、本発明では、前記第1成形型が前記一方の成形品を成形する壁面として前記第2成形型の移動方向への前記一方の成形品の移動を抑制する方向に延在する壁面を有しておらず或いは前記第3成形型が前記他方の成形品を成形する壁面として前記第2成形型の移動方向への前記他方の成形品の移動を抑制する方向に延在する壁面を有していない。
【0016】
そして、本発明では、前記第1成形型が前記第2成形型の移動方向への前記一方の成形品の移動を抑制する方向に延在する壁面を有していない場合、該第1成形型に把持される一方の成形品の部分に同成形品の成形時にリブが形成され、前記第3成形型が前記第2成形型の移動方向への前記他方の成形品の移動を抑制する方向に延在する壁面を有していない場合、該第3成形型に把持される他方の成形品の部分に同成形品の成形時にリブが形成される。
【0017】
本発明によれば、以下の効果が得られる。すなわち、本発明では、一方の成形品への他方の成形品の連結が開始される前に第2成形型が第1成形型および第3成形型から離れるように移動せしめられる。ここで、第2成形型の壁面の一部が第1成形型および第3成形型と協働して成形品を成形するための壁面であることから、成形品に対する第1成形型または第3成形型の把持力が同成形品に対する第2成形型の把持力よりも弱い場合(すなわち、第1成形型または第3成形型が第2成形型の移動方向への一方の成形品または他方の成形品の移動を抑制する方向に延在する壁面を有していない場合)、第2成形型が移動せしめられたときに成形品が第2成形型と共に移動して第1成形型または第3成形型から同成形品が抜けてしまうし、成形品に対する第1成形型または第3成形型の把持力が同成形品に対する第2成形型の把持力よりも強いとしても成形品に対する第1成形型または第3成形型の把持力自体が比較的弱い場合(すなわち、第1成形型または第3成形型が第2成形型の移動方向への一方の成形品または他方の成形品の移動を抑制する方向に延在する壁面を有していない場合)、第2成形型が移動せしめられたときに成形品が第2成形型と共に少なからず移動して成形品が第1成形型または第3成形型に対して移動してしまう。すなわち、成形品が第1成形型に把持されておらず或いは第3成形型に把持されていないか、第1成形型に把持されている成形品が所定の位置に位置決めされておらず或いは第3成形型に把持されている成形品が所定の位置に位置決めされていない。こうした場合、一方の成形品に他方の成形品を連結しようとして第3成形型が第1成形型に対して移動せしめられたとしても、一方の成形品に他方の成形品を連結することができない。しかしながら、本発明によれば、第1成形型に把持される成形品の部分または第3成形型に把持される成形品の部分にリブが形成されている。このため、成形品に対する第1成形型または第3成形型の把持力が強く、第2成形型を第1成形型および第3成形型から離れるように移動させたとしても、成形品が第2成形型と共に移動することなく第1成形型および第3成形型に所定の位置に保持された状態に維持される。したがって、一方の成形品に他方の成形品が確実に連結せしめられる。
【0018】
また、本願の3番目の発明では、上記2番目の発明において、成形品の組立体が製造された後、前記第1成形型に前記一方の成形品を把持させると共に前記他方の成形品を前記一方の成形品に連結させた状態で前記第3成形型が前記第1成形型から離れるように移動せしめられ、その後、前記第1成形型に把持されている前記一方の成形品を同第1成形型から押し出すことによって成形体の組立体が当該成形装置から排出される。そして、本発明では、前記第1成形型に把持される前記一方の成形品の部分に形成されるリブが同一方の成形品を前記第1成形型から押し出す方向に延在する。
【0019】
本発明によれば、以下の効果が得られる。すなわち、本発明では、第1成形型に把持される成形品には、同成形品を第1成形型から押し出す方向に延在するリブが形成されている。このため、第1成形型から成形品を押し出している間、同成形品の姿勢(したがって、成形品の組立体)が第1成形型からの成形品の押出しが開始される前の姿勢に維持された状態でもって成形品が第1成形型から押し出される。このため、成形品が第1成形型から押し出される間、同成形品(したがって、成形品の組立体)がその周りに存在する第1成形型(および、その他の成形型)に当たることなく、成形品が第1成形型から確実に押し出される。したがって、成形品の組立体が成形装置から確実に排出される。
【0020】
また、本願の4番目の発明は、第1成形型と第2成形型とを具備し、これら成形型を組み合わせて1つの成形品を成形する成形装置であって、成形品を成形した後、前記第1成形型に成形品を把持させた状態で前記第2成形型を前記第1成形型から離れるように移動させ、その後、前記第1成形型に把持されている成形品を同第1成形型から押し出すことによって同成形品を当該成形装置から排出する成形装置に関する。そして、本発明の成形装置は、前記第1成形型に把持されている成形品を所定の方向に押すことによって同成形品を前記第1成形型から押し出すことによって同成形品を当該成形装置から排出する排出部材をさらに具備する。
【0021】
そして、本発明では、前記成形品を押す前記排出部材の部分の壁面が同成形品を成形するための壁面の一部を構成しており、前記排出部材の部分の同壁面によって同排出部材が前記成形品を押す方向に対して垂直ではない壁面が同成形品に形成される。
【0022】
本発明によれば、以下の効果が得られる。すなわち、本発明では、排出部材の壁面によって同排出部材が成形品を押す方向(すなわち、成形品の排出方向)に対して垂直ではない壁面が同成形品に形成される。このため、排出部材が成形品を押している間、成形品が同成形品の排出方向に対して垂直な方向にずれることが抑制されることから、成形品の姿勢を同成形品が排出部材によって押される前の同成形品の姿勢に維持した状態で同成形品を第1成形型に対して移動させることができる。このため、排出部材が成形品を押している間に成形品周りに存在する成形型に成形品が当たってしまうことが抑制される。このため、成形品を第1成形型から確実に押し出し、その結果、成形品を成形装置から確実に排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施形態の成形装置によって製造される風向調節レジスタを示した図であり、(A)は風向調節レジスタの正面図であり、(B)は風向調節レジスタの背面図である。
【図2】図1に示した風向調節レジスタを示した図であり、(A)は風向調節レジスタの上面図(図1(A)の参照符号2Aから見た図)であり、(B)は風向調節レジスタの底面図(図1(B)の参照符号2Bから見た図)である。
【図3】図1に示した風向調節レジスタを示した図であり、(A)は風向調節レジスタの左側面図(図1(A)の参照符号3Aから見た図)であり、(B)風向調節レジスタの右側面図(図1(A)の参照符号3Bから見た図)である。
【図4】図1に示した風向調節レジスタを製造するための本発明の実施形態の成形装置の縦断面図である。
【図5】図4と同様の図であるが、風向調節レジスタの成形段階にある成形装置を示した図である。
【図6】図4と同様の図であるが、風向調節レジスタの組立段階にある成形装置を示した図である。
【図7】図4と同様の図であるが、図6に示した風向調節レジスタの組立段階よりも進んだ段階にある成形装置を示した図である。
【図8】図4と同様の図であるが、図7に示した風向調節レジスタの組立段階よりも進んだ段階にある成形装置を示した図である。
【図9】図4と同様の図であるが、風向調節レジスタの排出段階にある成形装置を示した図である。
【図10】本発明の実施形態のブレードの特定の部分および特定の領域を説明するための図であって、(A)は図1(A)の参照符号3Bから見たときのブレードを示しており、(B)は(A)の線B−Bから見たときのブレードの一部を示した図である。
【図11】本発明の実施形態のブレードのリブを示した図であって、(A)はブレード広平気面に対して垂直な方向から見たときのリブを示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときのリブを示した図である。
【図12】本発明のブレードのリブの一例を示した図であって、(A)はブレード広平気面に対して垂直な方向から見たときのリブを示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときのリブを示した図である。
【図13】本発明のブレードのリブの別の一例を示した図であって、(A)はブレード広平気面に対して垂直な方向から見たときのリブを示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときのリブを示した図である。
【図14】本発明のブレードのリブのさらに別の一例を示した図であって、(A)はブレード広平気面に対して垂直な方向から見たときのリブを示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときのリブを示した図である。
【図15】本発明のブレードのリブのさらに別の一例を示した図であって、(A)はブレード広平気面に対して垂直な方向から見たときのリブを示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときのリブを示した図である。
【図16】本発明のブレードのリブのさらに別の一例を示した図であって、(A)はブレード広平気面に対して垂直な方向から見たときのリブを示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときのリブを示した図である。
【図17】本発明のブレードのリブのさらに別の一例を示した図であって、(A)はブレード広平気面に対して垂直な方向から見たときのリブを示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときのリブを示した図である。
【図18】(A)〜(C)は図14(B)と同様の図であって、それぞれ、本発明のブレードのリブのさらに別の例を示した図である。
【図19】本発明の実施形態のブレードの凹部を示した図であって、(A)はブレード広壁面に対して垂直な方向から見たときの凹部を示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときの凹部を示した図である。
【図20】本発明のブレードの凹部の一例を示した図であって、(A)はブレード広壁面に対して垂直な方向から見たときの凹部を示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときの凹部を示した図である。
【図21】本発明のブレードの凹部の別の一例を示した図であって、(A)はブレード広壁面に対して垂直な方向から見たときの凹部を示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときの凹部を示した図である。
【図22】本発明のブレードの凹部のさらに別の一例を示した図であって、(A)はブレード広壁面に対して垂直な方向から見たときの凹部を示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときの凹部を示した図である。
【図23】本発明のブレードの凹部のさらに別の一例を示した図であって、(A)はブレード広壁面に対して垂直な方向から見たときの凹部を示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときの凹部を示した図である。
【図24】本発明のブレードの凹部のさらに別の一例を示した図であって、(A)はブレード広壁面に対して垂直な方向から見たときの凹部を示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときの凹部を示した図である。
【図25】本発明のブレードの凹部の一例を示した図であって、(A)はブレード広壁面に対して垂直な方向から見たときの凹部を示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときの凹部を示した図である。
【図26】本発明のブレードの凹部の別の一例を示した図であって、(A)はブレード広壁面に対して垂直な方向から見たときの凹部を示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときの凹部を示した図である。
【図27】本発明のブレードの凹部のさらに別の一例を示した図であって、(A)はブレード広壁面に対して垂直な方向から見たときの凹部を示した図であり、(B)は(A)において線B−Bから見たときの凹部を示した図である。
【図28】本発明のブレードの凹部のさらに別の一例を示した図であって、(B)は図25(B)と同様の図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照して本発明の成形装置の実施形態について説明する。図1〜図3に本発明の実施形態の成形装置によって製造される風向調整レジスタ(すなわち、成形品組立体)10が示されている。風向調整レジスタ(以下単に「レジスタ」という)10は、プレート状の枠部材として使用される2枚のブッシュ11U、11Lと同じくプレート状の6枚のブレード12と棒状の1本のロッド13とから構成される。6枚のブレード12は、2枚のブッシュ11U、11L間に配置されている。なお、以下の説明において、図1においてブレード12の上方に配置されているブッシュ11Uを「上方ブッシュ」と称し、図1においてブレード12の下方に配置されているブッシュ11Lを「下方ブッシュ」と称する。
【0025】
各ブレード12の上端面(すなわち、図1において上方を向いたブレードの端面であって、以下この端面を「ブレード上端面」ともいう)12Uには、上方ブッシュ11Uの対応する嵌合孔(以下この嵌合孔を「上方ブッシュ嵌合孔」ともいう)に嵌合される1つの連結軸(以下この連結軸を「上方連結軸」ともいう)14Uが形成されている。この上方連結軸14Uは、ブレード上端面12Uから同ブレード上端面に対して垂直に延びる。
【0026】
また、各ブレード12の下端面(すなわち、図1において下方を向いたブレードの端面であって、以下この端面を「ブレード下端面」ともいう)12Lには、下方ブレード11Lの対応する嵌合孔(以下この嵌合孔を「下方ブッシュ嵌合孔」ともいう)に嵌合される1つの連結軸(以下この連結軸を「下方連結軸」ともいう)14Lが形成されている。この下方連結軸14Lは、ブレード下端面12Lから同ブレード下端面に対して垂直に延びる。
【0027】
また、各ブレード12の後端面(すなわち、図2(A)において上方を向いたブレードの端面であって、以下この端面を「ブレード後端面」という)12R近傍の当該ブレードの側壁面から同側壁面に対して垂直に延びるアーム15には、ロッド13の対応する嵌合孔(以下この嵌合孔を「ロッド嵌合孔」ともいう)に嵌合される1つの連結軸(以下この連結軸を「後方連結軸」ともいう)14Rが形成されている。この後方連結軸14Rは、アーム15から同アームに対して垂直に延びる。
【0028】
上方連結軸14Uが上方ブッシュ嵌合孔に嵌合せしめられることによって各ブレード12が上方ブッシュ11Uに取り付けられると共に、下方連結軸14Lが下方ブッシュ嵌合孔に嵌合せしめられることによって各ブレード12が下方ブッシュ11Lに取り付けられる。なお、各ブレード12がブッシュ11U、11Lに取り付けられている場合、各ブレード12は、ブッシュ嵌合孔に嵌合している連結軸14U、14Lの軸線を中心としてブッシュ11U、11Lに対して枢動可能である。
【0029】
また、後方連結軸14Rがロッド嵌合孔に嵌合せしめられることによって各ブレード12がロッド13に取り付けられる。なお、各ブレード12がロッド13に取り付けられている場合、各ブレード12は、ロッド嵌合孔に嵌合している後方連結軸14Rの軸線を中心としてロッド13に対して枢動可能である。
【0030】
図4に本実施形態の成形装置50が示されている。本実施形態の成形装置は、参照符号52Sで示されている型を具備する。この型52Sは、ブレード成形空間(すなわち、上述したレジスタ10のブレード12を成形するための空間)62を画成する壁面の一部を構成する壁面を備え、レジスタ組立時(すなわち、ブッシュ11U、11Lとロッド13とをブレード12に取り付ける時)に移動せしめられずに固定されている。以下、この型52Sを「固定成形型」と称する。
【0031】
また、成形装置50は、参照符号52Mで示されている型をさらに具備する。この型52Mは、上方ブッシュ成形空間(すなわち、上述したレジスタ10の上方ブッシュ11Uを成形するための空間)61Uを画成する壁面の一部と、下方ブッシュ成形空間(すなわち、レジスタ10の下方ブッシュ11Lを成形するための空間)61Lを画成する壁面の一部と、ブレード成形空間62を画成する壁面の一部と、ロッド成形空間(すなわち、レジスタ10のロッド13を成形するための空間)63を画成する壁面の一部とを構成する壁面を備え、レジスタ組立時に移動せしめられる。以下、この型52Mを「可動成形型」と称する。
【0032】
また、成形装置50は、参照符号52Hで示されている型をさらに具備する。この型52Hは、ブレード成形空間62を画成する壁面の一部を構成する壁面(以下この壁面を「ブレード成形壁面」ともいう)を備え、レジスタ組立時に移動せしめられ且つ成形されたブレード12を保持する。以下、この型52Hを「第1成形保持型」と称する。なお、第1成形保持型52Hは、成形されたブレード12を互いに対向するブレード成形壁面によって挟持することによって同ブレード12を当該第1成形保持型52Hに保持する。
【0033】
また、成形装置50は、参照符号51Uで示されている型をさらに具備する。この型51Uは、上方ブッシュ成形空間61Uを画成する壁面の一部を構成する壁面を備え、レジスタ組立時に移動せしめられると共に成形された上方ブッシュ11Uを保持する。以下、この型51Uを「第2成形保持型」と称する。
【0034】
また、成形装置50は、参照符号51Lで示されている型をさらに具備する。この型51Lは、下方ブッシュ成形空間61Lを画成する壁面の一部を構成する壁面を備え、レジスタ組立時に移動せしめられると共に成形された下方ブッシュ11Lを保持する。以下、この型51Lを「第3成形保持型」と称する。
【0035】
また、成形装置50は、参照符号53で示されている型をさらに具備する。この型53は、ロッド成形空間63を画成する壁面の一部を構成する壁面を備え、レジスタ組立時に移動せしめられると共に成形されたロッド13を保持する。以下、この型53を「第4成形保持型」と称する。
【0036】
また、成形装置50は、参照符号52Eで示されているピンをさらに具備する。このピン52Eは、ブレード成形空間を画成する壁面の一部を構成する壁面(以下この壁面を「ブレード成形壁面」ともいう)を該ピン52Eの先端52Tに備え、レジスタ排出時(すなわち、レジスタ10を成形装置50から排出する時)にレジスタ10を成形装置50から排出する。以下、このピン52Eを「排出ピン」と称する。なお、排出ピン52Eの先端52Tの反対側の端部52Bは、可動プレート52Pに連結されている。また、可動プレート52Pは、筐体55内に形成された空間55S内に収容されている。そして、筐体55は、レジスタ組立時に移動せしめられる。また、可動プレート52Pは、レジスタ組立時およびレジスタ排出時に移動せしめられる。
【0037】
ところで、第1成形保持型52Hと可動成形型52Mと排出ピン52Eとがブレード12を成形することができる位置(すなわち、図4に示されている位置であって、以下この位置を「ブレード成形位置」という)に位置決めされているとき、これら型52H、52Mと排出ピン52Eとの間に、ブレード成形空間62が形成される。
【0038】
また、第2成形保持型51Uと可動成形型52Mとが上方ブッシュ11Uを成形することができる位置(すなわち、図4に示されている位置であって、以下この位置を「上方ブッシュ成形位置」という)に位置決めされているとき、これら型51U、52Mの間に、上方ブッシュ成形空間61Uが形成される。
【0039】
また、第3成形保持型51Lと可動成形型52Mとが下方ブッシュ11Lを成形することができる位置(すなわち、図4に示されている位置であって、以下この位置を「下方ブッシュ成形位置」という)に位置決めされているとき、これら型11L、52Mの間に、下方ブッシュ成形空間61Lが形成される。
【0040】
また、第4成形保持型53と可動成形型52Mとがロッド13を成形することができる位置(すなわち、図4に示されている位置であって、以下この位置を「ロッド成形位置」という)に位置決めされているとき、これら型53、52Mの間に、ロッド成形空間63が形成される。
【0041】
ところで、固定成形型52Sには、樹脂注入孔70と樹脂通路(以下この通路を「第1樹脂通路」という)71とが設けられている。樹脂注入孔70は、ブッシュ11U、11L、ブレード12、および、ロッド13を成形するための材料である樹脂が注入される孔である。また、第1樹脂通路71は、樹脂注入孔70に接続されており、樹脂注入孔70に注入された樹脂が第1樹脂通路71に流入するようになっている。そして、第1成形保持型52Hと可動成形型52Mと排出ピン52Eとがブレード成形位置に位置決めされているとき、第1樹脂通路71は、ブレード成形空間62に連通し、樹脂注入孔70に注入された樹脂が第1樹脂通路71を介してブレード成形空間62に供給されるようになっている。
【0042】
また、第2成形保持型51Uにも、樹脂通路(図示せず)(以下この通路を「第2樹脂通路」という)が設けられている。第2成形保持型51Uと可動成形型52Mとが上方ブッシュ成形位置に位置決めされているとき、第2樹脂通路は、第1樹脂通路71と上方ブッシュ成形空間61Uとに連通し、第1樹脂通路71内を流れる樹脂が第2樹脂通路に流入すると共に第2樹脂通路に流入した樹脂が当該第2樹脂通路を介して上方ブッシュ成形空間61Uに供給されるようになっている。
【0043】
また、第3成形保持型51Lにも、樹脂通路(図示せず)(以下この通路を「第3樹脂通路」という)が設けられている。第3成形保持型51Lと可動成形型52Mとが下方ブッシュ成形位置に位置決めされているとき、第3樹脂通路は、第1樹脂通路71と下方ブッシュ成形空間61Lとに連通し、第1樹脂通路71内を流れる樹脂が第3樹脂通路に流入すると共に第3樹脂通路に流入した樹脂が当該第3樹脂通路を介して下方ブッシュ成形空間61Lに供給されるようになっている。
【0044】
また、第4成形保持型53にも、樹脂通路(図示せず)(以下この通路を「第4樹脂通路」という)が設けられている。第4成形保持型53と可動成形型52Mとがロッド成形位置に位置決めされているとき、第4樹脂通路は、第2樹脂通路とロッド成形空間63とに連通し、第2樹脂通路内を流れる樹脂が第4樹脂通路に流入すると共に第4樹脂通路に流入した樹脂が当該第4樹脂通路を介してロッド成形空間63に供給されるようになっている。
【0045】
上述した成形装置50において、ブッシュ11U、11L、ブレード12、および、ロッド13が以下のように成形される。すなわち、第1成形保持型52Hと可動成形型52Mと排出ピン52Eとがブレード成形位置に位置決めされ、且つ、第2成形保持型51Uと可動成形型52Mとが上方ブッシュ成形位置に位置決めされ、第3成形保持型51Lと可動成形型52Mとが下方ブッシュ成形位置に位置決めされ、且つ、第4成形保持型53と可動成形型52Mとがロッド成形位置に位置決めされているときに、樹脂注入孔70に樹脂が注入されると、図5に示されているように、第1樹脂通路71を介してブレード成形空間62に樹脂が供給されることによって所期の形状のブレード12が成形され、第1樹脂通路71および第2樹脂通路を介して上方ブッシュ成形空間61Uに樹脂が供給されることによって所期の形状の上方ブッシュ11Uが成形され、第1樹脂通路71および第3樹脂通路を介して下方ブッシュ成形空間61Lに樹脂が供給されることによって所期の形状の下方ブッシュ11Lが成形され、第1樹脂通路71、第2樹脂通路、および、第4樹脂通路を介してロッド成形空間63に樹脂が供給されることによって所期の形状のロッド13が成形される。
【0046】
上述したように成形されたブッシュ11U、11L、ブレード12、および、ロッド13は、それぞれ独立して成形される。そして、これら独立して成形されたブッシュ、ブレード、および、ロッドは、成形装置50内において以下のように組み立てられる。
【0047】
すなわち、第1成形保持型52Hと可動成形型52Mとが図4で見て左方向に固定成形型52Sから離れるように所定の位置まで移動せしめられる。これによって、第1成形保持型52Hと可動成形型52Mとが図6に示されている位置に位置決めされる。このとき、各ブレード12は第1成形保持型52Hに保持されている。すなわち、各ブレード12は第1成形保持型52Hと共に移動せしめられる。また、このとき、可動成形型52Mの移動量は、第1成形保持型52Hの移動量よりも大きい。したがって、第1成形保持型52Hおよび可動成形型52Mが所定位置まで移動せしめられたとき、各ブレード12は、第1成形保持型52Hに保持されている部分を除いて、図6で見て上下方向において露出している。また、第1成形保持型52Hが所定位置まで移動せしめられたとき、各ブレード12の連結軸14U、14L、14Rは、図6で見て上下方向において対応するブッシュ嵌合孔およびロッド嵌合孔に整列している。
【0048】
なお、可動成形型52Mが上記所定位置まで移動せしめられたとき、上方ブッシュ11Uはその一部(具体的には、図6で見て下方を向いた壁面)が露出した状態で第2成形保持型51Uに保持されており、下方ブッシュ11Lはその一部(具体的には、図6で見て上方を向いた壁面)が露出した状態で第2成形保持型51Lに保持されており、ロッド13はその一部(具体的には、図6で見て下方を向いた壁面)が露出した状態で第4成形保持型53に保持されている。
【0049】
第1成形保持型52Hと可動成形型52Mが上記所定位置まで移動せしめられた後、第2成形保持型51Uが図6で見て下方に第1成形保持型52Hに保持されているブレード12に向かって移動せしめられる。そして、この移動は、第2成形保持型51Uに保持されている上方ブッシュ11Uの各嵌合孔が各ブレード12の対応する上方連結軸14Uに嵌合したときに終了せしめられる。これによって、第2成形保持型51Uが図7に示されている位置に位置決めされる。また、第3成形保持型51Lが図6で見て上方に第1成形保持型52Hに保持されているブレード12に向かって移動せしめられる。そして、この移動は、第2成形保持型51Lに保持されている下方ブッシュ11Lの各嵌合孔が各ブレード12の対応する下方連結軸14Lに嵌合したときに終了せしめられる。これによって、第3成形保持型51Lが図7に示されている位置に位置決めされる。また、第4成形保持型53が図6で見て下方に第1成形保持型52Hに保持されているブレード12に向かって移動せしめられる。そして、この移動は、第4成形保持型53に保持されているロッド13の各嵌合孔が各ブレード12の対応する後方連結軸14Rに嵌合したときに終了せしめられる。これによって、第4成形保持型53が図7に示されている位置に位置決めされる。斯くして、図1に示されているレジスタ10が組み立てられる。
【0050】
なお、上方ブッシュ嵌合孔がブレード12の対応する上方連結軸14Uに嵌合せしめられた後、第2成形保持型51Uは図7で見て上方に移動せしめられ、下方ブッシュ嵌合孔がブレード12の対応する下方連結軸14Lに嵌合せしめられた後、第3成形保持型51Lは図7で見て下方に移動せしめられ、ロッド嵌合孔がブレード12の対応する後方連結軸14Rに嵌合せしめられた後、第4成形保持型53は図7で見て上方に移動せしめられる。これによって、第2成形保持型51U、第3成形保持型51L、および、第4成形保持型53が図8に示されている位置に位置決めされる。斯くして、レジスタ10の組立が完了される。
【0051】
上述したように組み立てられたレジスタ10は、各ブレード12が第1成形保持型52Hに保持されていることによって成形装置50内に保持されている。そして、この組み立てられたレジスタ10は、以下のように成形装置50から排出される。
【0052】
すなわち、排出ピン52Eが図7で見て右方向(以下この方向を「レジスタ排出方向」という)に移動せしめられる。これにより、排出ピン52Eの先端がブレード後端面12Rをレジスタ排出方向に押すことになる。そして、排出ピン52Eの移動は、図9に示されているように、第1成形保持型52Hに保持されている各ブレード12の部分が第1成形保持型52Hから完全に抜け出るまで継続される。そして、第1成形保持型52Hに保持されている各ブレード12の部分が第1成形保持型52Hから完全に抜け出ると、上述したように組み立てられたレジスタ10は、排出ピン52Eの先端から外れて成形装置50から排出される。
【0053】
ところで、ブレード12の互いに反対側に位置する広い外壁面(図10において参照符号30で示されている部分)を「ブレード広壁面」と称したとき、本実施形態では、図1(B)および図12(B)に示されているように、一方のブレード広壁面30にリブ20が設けられている。
【0054】
このリブ20は、レジスタ排出方向(図10において参照符号DEで示されている方向)に対して平行に直線的に延在する。また、レジスタ組立中に第1成形保持型52Hによって把持されるブレード12の領域(図10において参照符号31で示されている部分)を「ブレード把持領域」と称し、レジスタ排出方向DEに関して前方側のブレード把持領域31の端(図10において参照符号31Fで示されている部分)を「ブレード把持領域前端」と称し、レジスタ排出方向DEに関して後方側のブレード把持領域31の端(図10において参照符号31Rで示されている部分)を「ブレード把持領域後端」と称したとき、リブ20は、ブレード把持領域前端31Fとブレード把持領域後端31Rとの間に延在する。別の云い方をすれば、リブ20は、レジスタ排出方向DEにブレード把持領域31全体に亘って延在する。
【0055】
また、リブ20が延在する方向(すなわち、図10に示されているレジスタ排出方向DE)を「リブ延在方向」と称したとき、図11に示されているように、リブ20は、リブ延在方向DEに対して平行に互いに対向する位置で延在する2つの外壁面(以下この外壁面を「リブ側壁面」という)20Sとこれらリブ側壁面の間においてリブ延在方向DEに対して平行に延在する1つの外壁面(以下この外壁面を「リブ上壁面」という)20Uとを有する。そして、リブ側壁面20Sは、ブレード把持領域31のブレード広壁面30に対して垂直に延在し、リブ上壁面20Uは、ブレード把持領域31のブレード広壁面30に対して平行に延在する。
【0056】
したがって、レジスタ排出方向DEに関して前方側のリブ20の端(図10において参照符号20Fで示されている部分)を「リブ前端」と称し、レジスタ排出方向DEに関して後方側のリブ20の端(図10において参照符号20Rで示されている部分)を「リブ後端」と称し、リブ延在方向DEに対して垂直な方向であってブレード広壁面30に対して平行な方向におけるリブ20の寸法(図10において参照符号Wで示されている寸法)を「リブ幅」と称したとき、リブ幅Wは、リブ前端20Fからリブ後端20Rまで一定の幅になっている。また、リブ延在方向DEに対して垂直な方向であってブレード広壁面30に対して垂直な方向におけるリブ20の寸法(図10において参照符号Hで示されている寸法)を「リブ高さ」と称したとき、リブ高さHは、リブ前端20Fからリブ後端20Rまで一定の高さになっている。
【0057】
また、図11に示されているように、リブ幅とリブ高さは略等しい寸法になっている。したがって、リブ延在方向に対して垂直な平面におけるリブの断面形状(以下この形状を単に「断面形状」という)は略正方形になっている。
【0058】
このようにリブ20がブレード12に設けられていることによって、以下の効果が得られる。すなわち、第1成形保持型52Hのブレード成形壁面のうちリブ20を成形する壁面を「リブ成形壁面」と称したとき、ブレード12にリブ20が設けられている場合、ブレード12にリブ20が設けられていない場合に比べて、リブ側壁面20Sとリブ成形壁面との間の接触面積の分だけブレード12の壁面とブレード成形壁面との接触面積が広いことから、第1成形保持型52Hによるブレード12の保持力が大きい。このため、レジスタ組立中においてブレード12が第1成形保持型52Hによって確実に保持されるという効果が得られる。
【0059】
また、第1成形保持型52Hのリブ成形壁面によって形成されている凹部を「リブ成形凹部」と称したとき、リブ後端(すなわち、レジスタ排出方向DEに関して後方側のリブの端)がリブ成形凹部から抜け出るまでの間、リブ20がリブ成形凹部に嵌合していることから、レジスタ排出中においてレジスタ10の姿勢が初期の姿勢(すなわち、レジスタの排出が開始される前におけるレジスタの姿勢)に維持される。したがって、レジスタ排出中のレジスタ10周りに存在する第1成形保持型52H以外の型にレジスタ10が当たってしまうことがない。このため、ブレード12を第1成形保持型52Hから確実に排出することができ、その結果、レジスタ10を成形装置50から確実に排出することができるという効果が得られる。
【0060】
なお、本発明のリブの構成は、上述した実施形態のリブ20の構成に限定されず、別の構成であってもよい。例えば、本発明のリブには、ブレード把持領域前端31Fとブレード把持領域後端31Rとの間の一部の領域に亘ってレジスタ排出方向DEに直線的に延在するリブも含まれる。また、本発明のリブには、両方のブレード広壁面30のブレード把持領域31にそれぞれ設けられたリブも含まれる。
【0061】
また、ブレード12が第1成形保持型52Hから完全に排出されるまでレジスタ10の姿勢を上記初期の姿勢に維持しておくためには、上述したように、リブ幅Wおよびリブ高さHがリブ前端20Fからリブ後端20Rまで一定の幅および一定の高さであることが好ましい。
【0062】
しかしながら、ブレード12が第1成形保持型52Hから完全に排出されるまでレジスタ10の姿勢を上記初期の姿勢に維持しておく必要性が低ければ、リブ幅Wは、図12に示されているように、リブ後端20Rからリブ前端20Fに向かって徐々に広くなる幅でもよいし、図13に示されているように、リブ後端20Rからリブ前端20Fに向かって段階的に広くなる幅でもよい。また、リブ高さHは、図14に示されているように、リブ後端20Rからリブ前端20Fに向かって徐々に高くなる高さでもよいし、図15に示されているように、リブ後端20Rからリブ前端20Fに向かって段階的に高くなる高さでもよい。
【0063】
このようにリブ幅Wまたはリブ高さHが設定されることにより、以下の効果が得られる。すなわち、上述した実施形態のリブ20に比べて、リブ側壁面20Sまたはリブ上壁面20Uと第1成形保持型52Hのリブ成形壁面との接触面積が広いことから、第1成形保持型52Hによるブレード12の保持力が大きい。このため、レジスタ組立中においてブレード12が第1成形保持型52Hによって確実に保持されるという効果が得られる。また、ブレード12を第1成形保持型52Hから排出するとき、ブレード12をレジスタ排出方向DEに移動させ始めた直後からリブ側壁面20Sまたはリブ上壁面20Uと第1成形保持型52Hのリブ成形壁面との間の摩擦抵抗が極めて小さくなることから、ブレード12をレジスタ排出方向DEに移動させやすいという効果が得られる。
【0064】
また、リブ前端20Fからリブ後端20Rに向かって所定の距離までのリブの部分を「リブ前端側部分」と称し、前記所定の距離の位置からリブ後端20Rまでのリブの部分を「リブ後端側部分」と称したとき、図16に示されているように、リブ前端側部分の幅もリブ後端側部分の幅も一定の幅であるがリブ前端側部分の幅がリブ後端側部分の幅よりも広くなっていてもよい。また、図17に示されているように、リブ前端側部分の高さもリブ後端側部分の高さも一定の高さであるがリブ前端側部分の高さがリブ後端側部分の高さよりも高くなっていてもよい。これによれば、以下の効果が得られる。すなわち、上述した実施形態のリブ20に比べて、リブ側壁面20Sまたはリブ上壁面20Uと第1成形保持型52Hのリブ成形壁面との接触面積が広いことから、第1成形保持型52Hによるブレード12の保持力が大きい。このため、レジスタ組立中においてブレード12が第1成形保持型52Hによって確実に保持されるという効果が得られる。また、ブレード12を第1成形保持型52Hから排出するとき、ブレード12をレジスタ排出方向DEに移動させ始めた直後から、リブ前端側部分の側壁面20Sまたは上壁面20Uと第1成形保持型52Hのリブ成形壁面との間の摩擦抵抗が極めて小さくなることから、ブレード12をレジスタ排出方向DEに移動させやすいという効果が得られると共に、リブ後端側部分の後端(すなわち、レジスタ排出方向DEに関して後方側のリブ後端側部分の端)が第1成形保持型52Hのリブ成形凹部から抜け出るまでの間、リブ後端側部分がリブ成形凹部に嵌合していることから、レジスタ10の姿勢が上記初期の姿勢に保持されるという効果が得られる。
【0065】
また、リブ側壁面20Sの一方または両方がリブ前端20Fからリブ後端20Rに亘ってブレード把持領域31のブレード広壁面30に対して90°以外の一定の角度(すなわち、90°よりも大きい一定の角度または90°よりも小さい一定の角度)を有する壁面であってもよい。また、リブ上壁面20Uがリブ前端20Fからリブ後端20Rに亘ってブレード把持領域31のブレード広壁面30に対して一定の角度を有する壁面であってもよい。
【0066】
したがって、本発明のリブには、図18(A)に示されているように断面形状が台形になっているリブや、図18(B)に示されているように断面形状が平行四辺形になっているリブが含まれる。また、リブが上壁面のないリブであってもよい。すなわち、この場合、リブ断面形状は、図18(C)に示されているように三角形になっている。
【0067】
なお、リブ幅Wが如何なる幅になっているとしても或いはリブ高さHが如何なる高さになっているとしてもブレード12を第1成形保持型52Hから排出することができればよく、この観点からは、リブ幅Wは、少なくとも、より前端側のリブ部分の幅がより後端側のリブ部分の幅よりも広くなっていればよく、リブ高さHは、少なくとも、より前端側のリブ部分の高さがより後端側のリブ部分の高さよりも高くなっていればよい。別の云い方をすれば、リブ幅Wは、少なくとも、より後端側のリブ部分の幅がより前端側のリブ部分の幅よりも広くなっていなければよく、リブ高さHは、少なくとも、より後端側のリブ部分の高さがより前端側のリブ部分の高さよりも高くなっていなければよい。
【0068】
もちろん、リブ幅Wおよびリブ高さHに関し、上述したリブ幅およびリブ高さを適宜組み合わせてもよい。
【0069】
したがって、本発明のリブには、こうした構成のリブも含まれるのであるから、本発明のリブは、広くは、ブレードの成形時に第1成形保持型に把持されるブレードの部分に同ブレードを第1成形保持型から押し出す方向に延在するリブであると言える。
【0070】
また、本発明のリブは、広くは、第1成形保持型がレジスタ組立時における固定成形型の移動方向へのブレードの移動を抑制する方向に延在する壁面を有していない場合において、第1成形保持型に把持されるブレードの部分に同ブレードの成形時に形成されるリブであると言える。
【0071】
ところで、本実施形態では、図1および図3に示されているように、排出ピン52Eのブレード成形壁面(詳細には、排出ピン52Eの先端52Tの壁面によって構成されるブレード成形壁面)によってブレード後端面12Rに凹部80が設けられる。したがって、図9に示されているように、レジスタ排出時、排出ピン52Eの先端が上記凹部80に嵌合している。また、この凹部80は、ブレード後端面12Rの一方の端部と同ブレード後端面の他方の端部との間の略中央の位置に設けられている。また、凹部80は、図19に示されているように、レジスタ排出方向に対して垂直に延在する平坦な壁面(以下この壁面を「凹部底壁面」という)30Bと、該凹部底壁面の一方の端からレジスタ排出方向とは逆方向に凹部底壁面に対して垂直に延在する平坦な壁面(以下この壁面を「凹部側壁面」という)30Sと、凹部底壁面の他方の端からレジスタ排出方向とは逆方向に凹部底壁面に対して垂直に延在する平坦な壁面(以下この壁面も「凹部側壁面」という)30Sとから形成されている。また、ブレード広壁面に対して垂直な方向には、凹部80を形成する壁面はない。なお、2つの凹部側壁面80Sは、互いに対向した位置に形成されている。
【0072】
このように凹部80がブレード12に設けられていることによって、以下の効果が得られる。すなわち、レジスタ排出中、排出ピン52Eの先端52Tが凹部80に嵌合していることから、レジスタ10の姿勢を上記初期の姿勢に維持した状態でブレード12を第1成形保持型52Hに対して移動させることができる。このため、レジスタ排出中にレジスタ10周りに存在する第1成形保持型52H以外の型にレジスタ10が当たってしまうことがない。このため、ブレード12を第1成形保持型52Hから良好に排出し、その結果、レジスタ10を成形装置から良好に排出することができるという効果が得られる。
【0073】
なお、レジスタ排出方向DEに測ったときの凹部80の寸法(図19に参照符号Dで示されている寸法)を「凹部深さ」と称し、ブレード後端面12Rが延在する方向に測ったときの凹部側壁面間の距離(図19に参照符号Lで示されている寸法)を「凹部長さ」と称したとき、凹部深さDおよび凹部長さLは、少なくとも、レジスタ排出時においてブレード12全体が第1成形保持型52Hから露出するまで排出ピン52Eの先端52Tが凹部80に嵌合した状態が維持されると共にブレード12全体が第1成形保持型52Hから露出したとき或いはその後に排出ピン52Eの先端52Tが凹部80から抜けるように設定すればよい。
【0074】
また、ブレード12全体が第1成形保持型52Hから抜け出た後に凹部80が排出ピン52Eの先端52Tから外れる限りにおいて、凹部底壁面80Bがレジスタ排出方向DEに対して垂直ではない平坦な壁面であってもよいし、凹部底壁面80Bが平坦ではない壁面であってもよい。レジスタ排出方向DEに対して垂直ではない平坦な壁面としては、例えば、図20に示されているように、ブレード広壁面30に対して垂直な平坦な壁面であるがレジスタ排出方向DEに対して90°以外の角度を有する平坦な壁面80B、および、図21に示されているように、ブレード広壁面に対して90°以外の角度を有すると共にレジスタ排出方向に対して90°以外の角度を有する平坦な壁面80Bが挙げられる。また、平坦ではない壁面としては、例えば、曲面をなす壁面(例えば、図22に示されているように、部分円筒面をなす壁面80B)、および、複数の平坦な壁面からなる壁面(例えば、図23に示されているように、凹部側壁面80Sから徐々に凹部深さDが深くなるように延在する一対の平坦な壁面からなる壁面80B、または、図24に示されているように、凹部側壁面80Sから徐々に凹部深さDが浅くなるように延在する一対の平坦な壁面からなる壁面80B)が挙げられる。
【0075】
また、ブレード12全体が第1成形保持型52Hから抜け出た後に凹部80が排出ピン52Eの先端52Tから外れる限りにおいて、凹部側壁面80Sがレジスタ排出方向DEに対して平行ではない平坦な壁面であってもよいし、凹部側壁面80Sがブレード広壁面30に対して垂直ではない平坦な壁面であってもよいし、凹部側壁面80Sが平坦ではない壁面であってもよい。レジスタ排出方向DEに対して平行ではない平坦な壁面またはブレード広壁面30に対して垂直ではない平坦な壁面としては、例えば、図25に示されているように、凹部底壁面80Bから徐々に凹部長さLが長くなるように延在する平坦な壁面80Sが挙げられる。また、平坦ではない壁面としては、例えば、曲面をなす壁面(例えば、図26に示されているように、部分円筒面をなす壁面80S)、および、複数の平坦な壁面からなる壁面(例えば、図27に示されているように、凹部底壁面80Bから徐々に凹部長さLが比較的大幅に長くなるように延在する平坦な壁面と該壁面の端部から徐々に凹部長さLが比較的小幅に長くなるように延在する平坦な壁面とからなる壁面80S)が挙げられる。
【0076】
なお、上述した実施形態では、図28に示されているように、ブレード広壁面30に対して垂直な方向に凹部80を形成する壁面があってもよい。これによれば、以下の効果が得られる。すなわち、ブレード広壁面30に対して垂直な方向に凹部80を形成する壁面がある場合、同壁面がない場合に比べて、凹部80を形成する壁面と排出ピン52Eの先端52Tとの接触面積が大きい。このため、レジスタ排出中において凹部80と排出ピン52Eの先端52Tとの嵌合がより確実に維持されるという効果が得られる。また、レジスタ10を排出ピン52Eの先端52Tから外すべきときにレジスタ10が排出ピン52Eの先端52Tから外れる限りにおいて、ブレード12全体が第1成形保持型52Hから露出した後もレジスタ10の姿勢を上記初期の姿勢に維持した状態でブレード12をレジスタ排出方向DEに移動させることができる。したがって、レジスタ排出中にレジスタ10周りに存在する第1成形保持型52H以外の型にレジスタ10が当たってしまうことがない。このため、レジスタ10を成形装置50から、より良好に排出することができるという効果が得られる。
【0077】
また、排出ピン52Eの先端52Tによってブレード12の後端面12Rにレジスタ排出方向(すなわち、排出ピンによってブレードが押される方向)DEに対して垂直ではない壁面が形成されれば、少なくとも、レジスタ排出中にレジスタ10の姿勢を上記初期の姿勢に維持することができるのであるから、本発明のブレードには、上述した凹部80を備えたブレードだけでなく、排出ピンの先端によって当該ブレードの後端面にレジスタ排出方向に対して垂直ではない壁面を備えたブレードも含まれる。
【0078】
したがって、本発明のブレードは、広くは、ブレードを押す排出ピンの先端の壁面が同ブレードを成形するための壁面の一部を構成しており、排出ピンの先端の壁面によってレジスタ排出方向に対して垂直ではない壁面が形成されたブレードであると言える。
【0079】
なお、上述した実施形態では、ブレード12にリブ20と凹部80とが設けられているが、凹部が設けられておらずリブが設けられているブレード、または、リブが設けられておらず凹部が設けられているブレードも本発明のブレードに含まれる。
【0080】
また、本発明の実施形態のレジスタ製造装置では、各成形品(すなわち、上方ブッシュ11U、下方ブッシュ11L、ブレード12、および、ロッド13)がそれぞれ独立して成形される。したがって、これら成形品を構成する材料として、互いに異なる材料(例えば、弾性が異なる材料や色彩が異なる材料)を採用することができる。
【0081】
また、ブレード12に対する第1成形保持型52Hの把持力をさらに大きくするために、ブレード把持領域31の表面にシボ加工を施してもよい。
【符号の説明】
【0082】
10…風向調整レジスタ、11U、11L…ブッシュ、12…ブレード、13…ロッド、20…リブ、50…成形装置、51U…第2成形保持型、51L…第3成形保持型、52S…固定成形型、52M…可動成形型、52H…第1成形保持型、52E…排出ピン、53…第4成形保持型、80…凹部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの成形型を第1成形型および第2成形型として具備し、これら成形型を組み合わせて1つの成形品を成形する成形装置であって、成形品を成形した後、前記第1成形型に成形品を把持させた状態で前記第2成形型を前記第1成形型から離れるように移動させ、その後、前記第1成形型に把持されている成形品を同第1成形型から押し出すことによって同成形品を当該成形装置から排出する成形装置において、成形品の成形時に前記第1成形型に把持される成形品の部分に同成形品を前記第1成形型から押し出す方向に延在するリブが形成される成形装置。
【請求項2】
第1成形型と第2成形型と第3成形型とを具備し、これら成形型を組み合わせて少なくとも2つの成形品を独立して成形する成形装置であって、成形品を成形した後、前記第1成形型に一方の成形品を把持させると共に前記第3成形型に他方の成形品を把持させた状態で前記第2成形型を前記第1成形型および前記第3成形型から離れるように移動させ、その後、前記第1成形型に把持されている一方の成形品に向かって前記第3成形型に把持されている他方の成形品が移動するように前記第3成形型を前記第1成形型に対して移動させ、前記一方の成形品に前記他方の成形品を連結することによって成形品の組立体を製造する成形装置において、前記第1成形型が前記一方の成形品を成形する壁面として前記第2成形型の移動方向への前記一方の成形品の移動を抑制する方向に延在する壁面を有しておらず或いは前記第3成形型が前記他方の成形品を成形する壁面として前記第2成形型の移動方向への前記他方の成形品の移動を抑制する方向に延在する壁面を有しておらず、前記第1成形型が前記第2成形型の移動方向への前記一方の成形品の移動を抑制する方向に延在する壁面を有していない場合、該第1成形型に把持される一方の成形品の部分に同成形品の成形時にリブが形成され、前記第3成形型が前記第2成形型の移動方向への前記他方の成形品の移動を抑制する方向に延在する壁面を有していない場合、該第3成形型に把持される他方の成形品の部分に同成形品の成形時にリブが形成される成形装置。
【請求項3】
成形品の組立体が製造された後、前記第1成形型に前記一方の成形品を把持させると共に前記他方の成形品を前記一方の成形品に連結させた状態で前記第3成形型が前記第1成形型から離れるように移動せしめられ、その後、前記第1成形型に把持されている前記一方の成形品を同第1成形型から押し出すことによって成形体の組立体が当該成形装置から排出され、前記第1成形型に把持される前記一方の成形品の部分に形成されるリブが同一方の成形品を前記第1成形型から押し出す方向に延在する請求項2に記載の成形装置。
【請求項4】
第1成形型と第2成形型とを具備し、これら成形型を組み合わせて1つの成形品を成形する成形装置であって、成形品を成形した後、前記第1成形型に成形品を把持させた状態で前記第2成形型を前記第1成形型から離れるように移動させ、その後、前記第1成形型に把持されている成形品を同第1成形型から押し出すことによって同成形品を当該成形装置から排出する成形装置において、前記第1成形型に把持されている成形品を所定の方向に押すことによって同成形品を前記第1成形型から押し出すことによって同成形品を当該成形装置から排出する排出部材をさらに具備し、前記成形品を押す前記排出部材の部分の壁面が同成形品を成形するための壁面の一部を構成しており、前記排出部材の部分の同壁面によって同排出部材が前記成形品を押す方向に対して垂直ではない壁面が同成形品に形成される成形装置。
【請求項1】
少なくとも2つの成形型を第1成形型および第2成形型として具備し、これら成形型を組み合わせて1つの成形品を成形する成形装置であって、成形品を成形した後、前記第1成形型に成形品を把持させた状態で前記第2成形型を前記第1成形型から離れるように移動させ、その後、前記第1成形型に把持されている成形品を同第1成形型から押し出すことによって同成形品を当該成形装置から排出する成形装置において、成形品の成形時に前記第1成形型に把持される成形品の部分に同成形品を前記第1成形型から押し出す方向に延在するリブが形成される成形装置。
【請求項2】
第1成形型と第2成形型と第3成形型とを具備し、これら成形型を組み合わせて少なくとも2つの成形品を独立して成形する成形装置であって、成形品を成形した後、前記第1成形型に一方の成形品を把持させると共に前記第3成形型に他方の成形品を把持させた状態で前記第2成形型を前記第1成形型および前記第3成形型から離れるように移動させ、その後、前記第1成形型に把持されている一方の成形品に向かって前記第3成形型に把持されている他方の成形品が移動するように前記第3成形型を前記第1成形型に対して移動させ、前記一方の成形品に前記他方の成形品を連結することによって成形品の組立体を製造する成形装置において、前記第1成形型が前記一方の成形品を成形する壁面として前記第2成形型の移動方向への前記一方の成形品の移動を抑制する方向に延在する壁面を有しておらず或いは前記第3成形型が前記他方の成形品を成形する壁面として前記第2成形型の移動方向への前記他方の成形品の移動を抑制する方向に延在する壁面を有しておらず、前記第1成形型が前記第2成形型の移動方向への前記一方の成形品の移動を抑制する方向に延在する壁面を有していない場合、該第1成形型に把持される一方の成形品の部分に同成形品の成形時にリブが形成され、前記第3成形型が前記第2成形型の移動方向への前記他方の成形品の移動を抑制する方向に延在する壁面を有していない場合、該第3成形型に把持される他方の成形品の部分に同成形品の成形時にリブが形成される成形装置。
【請求項3】
成形品の組立体が製造された後、前記第1成形型に前記一方の成形品を把持させると共に前記他方の成形品を前記一方の成形品に連結させた状態で前記第3成形型が前記第1成形型から離れるように移動せしめられ、その後、前記第1成形型に把持されている前記一方の成形品を同第1成形型から押し出すことによって成形体の組立体が当該成形装置から排出され、前記第1成形型に把持される前記一方の成形品の部分に形成されるリブが同一方の成形品を前記第1成形型から押し出す方向に延在する請求項2に記載の成形装置。
【請求項4】
第1成形型と第2成形型とを具備し、これら成形型を組み合わせて1つの成形品を成形する成形装置であって、成形品を成形した後、前記第1成形型に成形品を把持させた状態で前記第2成形型を前記第1成形型から離れるように移動させ、その後、前記第1成形型に把持されている成形品を同第1成形型から押し出すことによって同成形品を当該成形装置から排出する成形装置において、前記第1成形型に把持されている成形品を所定の方向に押すことによって同成形品を前記第1成形型から押し出すことによって同成形品を当該成形装置から排出する排出部材をさらに具備し、前記成形品を押す前記排出部材の部分の壁面が同成形品を成形するための壁面の一部を構成しており、前記排出部材の部分の同壁面によって同排出部材が前記成形品を押す方向に対して垂直ではない壁面が同成形品に形成される成形装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【公開番号】特開2012−11734(P2012−11734A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−152625(P2010−152625)
【出願日】平成22年7月5日(2010.7.5)
【出願人】(308016242)豊和化成株式会社 (65)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月5日(2010.7.5)
【出願人】(308016242)豊和化成株式会社 (65)
【Fターム(参考)】
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