説明

扉開閉装置

【課題】閉じた扉を手を使わずに解錠して開くことができるとともに、扉を閉じただけでは施錠せず、別途錠に触れることなく施錠することができる小型で使い勝手の良い扉開閉装置を供する。
【解決手段】揺動付勢された扉の内面にロック係止部材12が取り付けられ、枠壁3fの内壁面にラッチボルト31が、ロック係止部材12に係止する係止位置と係止を解除する係止解除位置との間を移動可能に取り付けられ、踏み下げ可能なペダル84が常に上方に付勢されて枠壁3fの内壁面の下部に設けられ、ペダル84とラッチボルト31との間にラッチ切替え機構40が介装され、ラッチ切替え機構40は、ペダル84の踏み下げ動作ごとにラッチボルト31を係止位置と係止解除位置とに交互に移動させる扉開閉装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部屋の扉を手を使わずに開くようにした扉開閉装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、多くの人が使用する共同トイレでは、各トイレブースの扉は不使用時には開いた状態にあり、使用者は各トイレブースに入って扉を閉めた後に内側から施錠し、排便後に解錠して扉を開き、部屋の外の手洗い場で手を洗うのが、一般的である。
【0003】
排便後に解錠して扉を開くので、細菌やウイルスが錠や取っ手に付き、手を媒介として次の利用者に感染するおそれがある。
近年、ノロウイルスによる感染が時に発生し流行することがあるが、ノロウイルスは下痢便や吐物に含まれ、体外で長期間生存することから、その対策として、特にトイレにおける衛生管理を徹底し、できるだけ使用者の手が錠や取っ手に触れないようにする必要がある。
【0004】
そこで、錠に触れることなく施錠することができるとともに、手を使わずに閉じた扉を解錠して開くようにした例が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−280792
【0006】
同特許文献1に開示された扉装置は、共同トイレの扉に適用されたもので、トイレブースを画成する枠壁に形成された出入口である開口を揺動する扉が開閉し、枠壁の開口端部に出没自在にラッチボルトが取り付けられ、該ラッチボルトはコイルスプリングにより常時突出方向に付勢されるとともに、ワイヤの一端が連結され、ワイヤの他端は開扉ペダルに連結されている。
【0007】
常時開方向に付勢された扉は、開扉ペダルを踏むことによりワイヤを介してラッチボルトが退避して開き、扉を閉じればラッチボルトが扉の先端側側縁を乗り越えるようにして扉を閉じた状態で押さえ施錠することができる。
このように、手を使わずに足で開扉ペダルを踏めば扉が開き、扉を閉じれば錠に触れることなく自動的に施錠することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、扉を閉じるだけで自動的に施錠されると、開扉ペダルを踏んで開いた扉をトイレブースから出るときに誤って外から閉めてしまったり、着物の裾などが扉に引っ掛けて外に出ると同時に扉が閉まってしまったりしたときは、トイレブースの中に人がいないのに扉が施錠され、使用中と同じ状態となり、外からは扉を開けることができなくなる。
【0009】
また、不特定多数の人が利用する共同トイレなどでは、悪戯でトイレブースの扉を外から閉じて施錠してしまうおそれもあり、中に人がいないのに一旦扉が閉められ施錠されると、外から使用中と見られて、いつまでも気付かれない事態も考えられる。
【0010】
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、閉じた扉を手を使わずに解錠して開くことができるとともに、扉を閉じただけでは施錠せず、別途錠に触れることなく施錠することができる小型で使い勝手の良い扉開閉装置を供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、部屋を画成する枠壁の一部に形成された出入口である矩形開口を開閉する扉が、その基端側端部を前記枠壁の一方の開口端部に軸支されて揺動自在に設けられ、前記扉は、規制手段により部屋の外側への揺動が規制されて前記矩形開口を閉じるとともに、開扉付勢手段により部屋の内側の開扉方向に揺動付勢され、前記扉の内面に同扉の先端側端縁より突出してロック係止部材が取り付けられ、前記枠壁の前記扉の軸支側と反対側の開口端部の内壁面にラッチボルトが、前記ロック係止部材に係止する係止位置と係止を解除する係止解除位置との間を移動可能に取り付けられ、踏み下げ可能なペダルが常に上方に付勢されて前記枠壁の内壁面の下部に設けられ、前記ペダルと前記ラッチボルトとの間にラッチ切替え機構が介装され、前記ラッチ切替え機構は、前記ペダルの踏み下げ動作ごとに前記ラッチボルトを前記ロック係止部材に対する係止位置と係止解除位置とに交互に移動させる扉開閉装置とした。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の扉開閉装置において、前記ラッチ切替え機構は、前記ラッチボルトと一体に昇降する第1昇降部材と、前記第1部材と平行に昇降する第2昇降部材と、回動自在に軸支され回動中心に関して対称位置に突設された1対の突起がそれぞれ前記第1昇降部材と前記第2昇降部材に係合して回動により前記第1昇降部材と前記第2昇降部材を互いに反対方向に昇降して上下相対位置を入れ替える回動連結部材と、前記ペダルとともに昇降する昇降作動部材と、前記昇降作動部材を前記第1昇降部材と前記第2昇降部材のいずれかと選択的に係合させる係合選択手段とを備え、前記係合選択手段は、前記昇降作動部材を前記第1昇降部材と前記第2昇降部材のうち最下位置になった昇降部材との係合を解除すると同時に最上位置になった昇降部材と係合することを特徴とする。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の扉開閉装置において、前記第1昇降部材と前記第2昇降部材は、間に前記昇降作動部材を摺動自在に挟むように配設され、前記係合選択手段は、前記第1昇降部材と前記第2昇降部材の相対向する面にそれぞれ形成された縦長のカム溝と、前記昇降作動部材に水平方向に移動自在に貫通支持され両側の前記カム溝の少なくとも一方に端部を突出して係合可能な切替ピンとから構成され、前記昇降作動部材とともに昇降する前記切替ピンは前記第1昇降部材と前記第2昇降部材のうち最上位置になった昇降部材のカム溝と係合して前記昇降作動部材の下降とともに該昇降部材を最下位置まで下降せしめ、次いで前記切替ピンは前記昇降作動部材の上昇により最下位置となった該昇降部材のカム溝に案内されて上昇することで同カム溝により水平に移動され他方の最上位置にある昇降部材のカム溝に係合することを特徴とする。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の扉開閉装置において、非磁性体からなる前記昇降作動部材に貫通支持される前記切替ピンが磁性体であり、非磁性体からなる前記第1昇降部材と前記第2昇降部材に各カム溝に沿った所定箇所に相対する部分が同じ極性を持つ磁石がそれぞれ埋設されることを特徴とする。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項2ないし請求項4のいずれか記載の扉開閉装置において、前記ラッチボルトの前記ロック係止部材と係止する係止端部の部屋内部側になる側面に斜め上方に向いた傾斜面が形成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1記載の扉開閉装置によれば、扉は規制手段により部屋の外側への揺動が規制されて矩形開口を閉じるとともに、開扉付勢手段により部屋の内側の開扉方向に揺動付勢され、扉の内面に同扉の先端側端縁より突出してロック係止部材が取り付けられ、枠壁の扉の軸支側と反対側の開口端部の内壁面にラッチボルトが、ロック係止部材に係止する係止位置と係止を解除する係止解除位置との間を移動可能に取り付けられ、踏み下げ可能なペダルが常に上方に付勢されて枠壁の内壁面の下部に設けられ、ペダルとラッチボルトとの間に介装されたラッチ切替え機構が、ペダルの踏み下げ動作ごとにラッチボルトをロック係止部材に対する係止位置と係止解除位置とに交互に移動させるので、扉が閉じて扉側のロック係止部材に枠壁側のラッチボルトが係止して施錠された状態で、部屋内でペダルを踏むとラッチボルトが係止解除位置に移動して解錠し、開扉付勢手段により扉は揺動して開き、手を使わずに解錠して扉を開き、部屋から出ることができる。
【0017】
一方、部屋に入ったときは、内側から扉を閉め、扉を押さえた状態で、同じペダルを踏むと、係止解除位置にあったラッチボルトが係止位置に移動して施錠する。
このように、扉を閉じただけでは施錠せず、別途錠に触れることなく同じペダルを踏むことで施錠することができるので、小型で使い勝手が良いとともに、不注意でまたは悪戯で施錠されることを防止することができる。
【0018】
請求項2記載の扉開閉装置によれば、ラッチ切替え機構は、ペダルとともに昇降する昇降作動部材を第1昇降部材と第2昇降部材のいずれかと選択的に係合させる係合選択手段を備え、係合選択手段は、昇降作動部材を第1昇降部材と第2昇降部材のうち最下位置になった昇降部材との係合を解除すると同時に最上位置になった昇降部材と係合するので、上方に付勢されたペダルを踏んでペダルとともに昇降作動部材を下降・上昇させるごとに、昇降作動部材は第1昇降部材と第2昇降部材に交互に係合し、第1昇降部材と一体のラッチボルトをロック係止部材に対する係止位置と係止解除位置とに交互に移動させることができ、1つの共通のペダルを踏むごとに、施錠と解錠を繰り返すことができ、少ない部品点数で使い勝手の良い小型の扉開閉装置とすることができる。
【0019】
請求項3記載の扉開閉装置によれば、第1昇降部材と第2昇降部材に摺動自在に挟まれた昇降作動部材が切替ピンを貫通支持し、ペダルとともに昇降作動部材が下降・上昇すると、切替ピンが第1昇降部材と第2昇降部材の双方に形成されたカム溝により水平方向に移動して第1昇降部材と第2昇降部材に交互に係合する簡単な構造で、1つの共通のペダルを踏むごとに、施錠と解錠を繰り返すことができる。
【0020】
請求項4記載の扉開閉装置によれば、非磁性体からなる昇降作動部材に貫通支持される前記切替ピンが磁性体であり、非磁性体からなる第1昇降部材と第2昇降部材に各カム溝に沿った所定箇所に相対する部分が同じ極性を持つ磁石がそれぞれ埋設されるので、一方の磁石が切替ピンを吸着しているときは、他方の磁石は切替ピンを離反するように働き、そのため切替ピンは常にカム溝のいずれか一方に確実に移動して係合することができる。
【0021】
請求項5記載の扉開閉装置によれば、ラッチボルトのロック係止部材と係止する係止端部の部屋内部側になる側面に斜め上方に向いた傾斜面が形成されているので、扉が開いているときに、誤ってペダルを踏んでラッチボルトがロック係止部材に対する係止位置に移動してしまったときでも、扉を閉めればロック係止部材がラッチボルトの傾斜面に摺接してラッチボルトを係止解除位置に移動することができ、通常の解錠状態で扉を閉めたと同じ状態となり、ペダルを踏めば施錠することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の一実施の形態に係る扉開閉装置をトイレブースの扉に適用した病院の共同トイレ内の一部を示す見取り図である。
【図2】扉が中途開き状態のときに該トイレブース内から出入口を視た見取り図である。
【図3】一部断面とした要部上面図である。
【図4】閉扉状態の扉開閉装置のトイレブース内から視た正面図である。
【図5】前枠壁に取り付けられた扉開閉装置のロック装置およびペダル操作装置の側面図である。
【図6】ロック装置のケースカバーを外した状態を示す斜視図である。
【図7】ラッチ機構、ラッチ切替え機構、開扉アシスト機構を組み付け状態で分解したロック装置の分解斜視図である。
【図8】ラッチ機構、ラッチ切替え機構、開扉アシスト機構も分解したロック装置の分解斜視図である。
【図9】ペダル操作装置のペダル基板を外した状態を示す斜視図である。
【図10】ペダル操作装置の分解斜視図である。
【図11】ペダル操作装置のペダルが踏まれていない状態を示すトイレブース内から視た正面図である。
【図12】ペダル操作装置のペダルが踏まれいる状態を示すトイレブース内から視た正面図である。
【図13】開扉状態におけるロック装置の要部を正面視および側面視した説明図である。
【図14】図13に示す状態から扉を閉じペダルを踏み始めたときの同ロック装置の要部を正面視および側面視した説明図である。
【図15】さらに、ペダルの踏込みが進行したときの同ロック装置の要部を正面視および側面視した説明図である。
【図16】ペダルの踏込みが完了したときの同ロック装置の要部を正面視および側面視した説明図である。
【図17】ペダルから足を離し上部角ロッドが上昇する途中の同ロック装置の要部を正面視および側面視した説明図である。
【図18】上部角ロッドの上昇が完了したときの同ロック装置の要部を正面視および側面視した説明図である。
【図19】扉を閉じる前にペダルを踏んで施錠したときの同ロック装置の要部を正面視および側面視した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明に係る一実施の形態について図1ないし図19に基づいて説明する。
本実施の形態に係る扉開閉装置は、病院の共同トイレ1の各トイレブース2の扉に適用したものである。
なお、本願発明は、病院以外に駅やデパートその他公共施設の共同トイレ、あるいはトイレ以外でも手を使わずに扉を開くことが求められる部屋の扉に適用可能である。
【0024】
病院の共同トイレ1内の一部を示す図1を参照して、共同トイレ1内に矩形の枠壁3に画成されて各トイレブース2が一列に並んで配設されている。
各トイレブース2の前枠壁3fに出入口である矩形開口4が部分的に形成され、同矩形開口4を開閉する縦長矩形の扉5が、その基端側端部を前枠壁3fの開口端部に上下2個のグラビティヒンジ6,6により枢支されて揺動自在に取り付けられている(図2参照)。
【0025】
床面8には、扉5が内側に揺動する全開位置にドアストッパ9が設置されている。
図2に示す扉5は全開に対して5分の1程開いた所定の中途開き位置にあり、グラビティヒンジ6はこの中途開き位置で扉5が安定するように設定されており、この中途開き位置から扉5が閉じ方向または開き方向に揺動されると、扉5がせり上がり、扉5自体の重力により扉5に中途開き方向に揺動付勢力が働く。
【0026】
したがって、グラビティヒンジ6により、扉5が矩形開口4を閉じて押さえているときは、開扉方向(所定中途開き位置方向)に付勢力が働いており、扉5に何ら外力が作用しないときは、この所定中途開き位置に扉5は安定して停止する。
よって、トイレブース2が不使用のときは、図1において一番奥のトイレブース2に示すように、扉5が中途開き位置に開いている。
【0027】
扉5の揺動する先端側端縁に、断面が先端側に円弧状に突出した凸形エッジ部材5eが取り付けられている。
この扉5の凸形エッジ部材5eに対向するところの前枠壁3fの開口端縁に、断面が円弧状に凹出した凹形エッジ部材3eが取り付けられ、扉5が前枠壁3fに出入口である矩形開口4を閉じたとき、扉5の凸形エッジ部材5eと前枠壁3fの凹形エッジ部材3eが互いの円弧面を僅かな隙間を存して干渉することなく対向させ、円弧状に形成される隙間により外側から内側(および内側から外側)が見えない構造となっている。
【0028】
扉5の内面の先端側の凸形エッジ部材5eに沿った所定高さ位置にロック係止装置10が取り付けられている。
図3を参照して、ロック係止装置10は、基台11が扉5の内面に固着され、同基台11に棒状のロック係止部材12が先端側端部12aを扉5の先端側端縁の凸形エッジ部材5eより外側に突出させて固定されている。
ロック係止部材12の先端側端部12aは、表側が欠損して、その欠損した表面の上下端縁が斜めに切り欠かれて傾斜面12s,12sが形成されている。
【0029】
ロック係止部材12は、基端側端部が基台11に対して支軸13により軸支されており、中央部の筒部に移動自在に挿入された回り止めピン14の突起14aが基台11側の円筒部材15に出没自在に、かつ突出側に付勢されて設けられている。
円筒部材15は基台11とともに扉5を貫通して設けられている。
【0030】
したがって、ロック係止部材12は支軸13と回り止めピン14により水平に保持されており、緊急時にはトイレブース2の外側から円筒部材15に針金状のものを差し込んで、回り止めピン14を押し込むようにすると、回り止めピン14の突起14aが基台11側の円筒部材15から抜けるため、ロック係止部材12は、一方の支持が外れて自重により支軸13を中心に下方に旋回して鉛直に垂れ下がり(図4の2点鎖線参照)係止状態を解除して外側から開くようにすることができる。
【0031】
一方、前枠壁3fの内壁面にはロック装置20とその真下にペダル操作装置80が設けられ、ロック装置20とペダル操作装置80との間に鉛直に延びる連結ロッド55が介装されている(図2,図4,図5参照)。
本実施の形態において、前枠壁3fの外壁面が向いた方向を前方、その反対の内壁面が向いた方向を後方、前方を向いて左手方向を左方、右手方向を右方と決めて、以下説明する。
【0032】
ロック装置20は、縦長直方体状の筐体であるラッチケース21が扉5の内面の凹形エッジ部材3eに沿ったロック係止装置10と同じ高さ位置に取り付けられ、ラッチケース21の後方に開放された矩形開口をケースカバー22が覆い、内部にラッチ機構30、ラッチ切替え機構40、開扉アシスト機構60等が内蔵される(図6,図7参照)。
【0033】
ラッチケース21は、縦長長方形の左右側壁に縦長ガイド孔21vと前後横長孔21hがL字に連結した孔が互いに左右対称に形成されている。
前後横長孔21hは、前端がラッチケース21の前壁に達しており、後端が縦長ガイド孔21vの上端に連結している。
ラッチケース21の下壁には矩形孔21aが穿設されている。
【0034】
ケースカバー22は、ラッチケース21の矩形開口と同じ形状の側壁と、同側壁の上下が直角に前方に延出した上壁と下壁とからなり、上壁と下壁でラッチケース21を上下から挟むようにして嵌合してラッチケース21の矩形開口を閉塞する。
ケースカバー22の下壁には、ラッチケース21の下壁の矩形孔21aに対応して切欠き22aが形成されている(図7,図8参照)。
【0035】
ラッチ機構30は、左右水平方向に指向してラッチケース21の左右の縦長ガイド孔21v,21vから両端を突出させながら縦長ガイド孔21v,21vに案内されて上下に昇降するラッチボルト31と、同ラッチボルト31を保持して昇降する摺動部材32からなる(図8参照)。
【0036】
図8を参照して、ラッチボルト31は、四角柱状をなし、両端部の後面と上面の角部が斜めに欠損されて斜め上を向いた傾斜面31sが形成されている。
摺動部材32は、ラッチケース21の左右側壁の内面に沿う側壁32a,32aと側壁32a,32aの後端縁を連結する連結壁32bとからなり、連結壁32bには所要箇所にねじ孔が複数穿設されている。
【0037】
側壁32a,32aの中央高さ部分に矩形の切欠き32v,32vが形成されており、この切欠き32v,32vにラッチボルト31が両端を両側に突出させて嵌合し、ねじ33により摺動部材32にラッチボルト31を締結する。
また、摺動部材32の連結壁32bの左側に偏った上部に前方から係止ブロック34が当接されてねじ35により締結される。
なお、図7では、ラッチ機構30が組付けられているが、実際の組付け順序は、ラッチボルト31をラッチケース21の縦長ガイド孔21v,21vに貫通させてからラッチボルト31に摺動部材32を一体に締結する。
【0038】
ラッチ切替え機構40は、ラッチケース21内で左右に配置される第1昇降部材41と第2昇降部材42が間に連結ロッド55の上端が結合される昇降作動部材である上部角ロッド43を左右から挟むように組み合わされる。
第1昇降部材41と第2昇降部材42は、互いに略左右対称な直方体状をしており、相対する面は前後にフランジを有して四角柱状の上部角ロッド43に摺動自在に嵌合する(図7,図8参照)。
【0039】
この第1昇降部材41と第2昇降部材42の相対する面には縦長のカム溝41c,42cが形成されている。
上部角ロッド43の所定箇所には左右水平方向に貫通する円孔43hが穿設され、同円孔43hに左右に移動自在に切替ピン44が挿入される。
上部角ロッド43を左右に貫通する切替ピン44は、第1昇降部材41と第2昇降部材42のいずれかのカム溝41c,42cに一端を突出して係合すると、他端は円孔43hに没する。
【0040】
カム溝41c,42cは、下端は円弧状に下端係止部41ca,42caをなし、上端は溝底が徐々に浅くなる上端傾斜面41cb,42cbが形成されている(図13参照)。
したがって、上部角ロッド43が切替ピン44とともに下降すると、切替ピン44は係合した一方のカム溝の下端係止部41ca(42ca)に係止して該カム溝41c(42c)の昇降部材41(42)を下降させることができる。
また、上部角ロッド43が切替ピン44とともに上昇すると、切替ピン44は係合した一方のカム溝41c(42c)の上端傾斜面41cb(42cb)に摺接して水平方向に押されて移動して他方のカム溝42c(41c)に係合し、係合するカム溝を切り替えることができる。
【0041】
第1昇降部材41と第2昇降部材42のカム溝41c,42cの各下端係止部に向けて左右外側から円穴41h,42hが穿設され、同円穴41h,42hに磁石45,45が挿入されて蓋部材46,46で封入される。
なお、第1昇降部材41と第2昇降部材42および上部角ロッド43等は、非磁性体(例えば、真鍮製)であり、切替ピン44が磁性体(例えば、鉄製)である。
【0042】
左右の磁石45,45は、互いに相対する部分が同じ極性を持つように配設される。
したがって、切替ピン44が水平方向に移動するときは、一方の磁石45が切替ピン44を吸着しているときは、他方の磁石45は切替ピン44を離反するように働き、そのため切替ピン44は左右方向中央の中途半端な位置に落ち着くことが防止されて、常にカム溝41c,42cのいずれか一方に確実に移動して係合するように構成されている。
【0043】
また、第1昇降部材41と第2昇降部材42には、前面上部に左右水平方向に長尺の水平溝41v,42vが形成されている。
第1昇降部材41と第2昇降部材42とを連動する回動連結部材である円盤47が、ラッチケース21の前壁の取付孔21bに後方から取り付けられる円盤軸48に中心孔47cを軸支されて回動自在に支持される。
円盤47の後面には、回転中心に関して対称位置に一対の円盤ピン47p,47pが突設されている。
【0044】
この円盤47は、図7に示すように、第1昇降部材41と第2昇降部材42の前面に沿って回動し、一対の円盤ピン47p,47pは第1昇降部材41と第2昇降部材42の各水平溝41v,42vに係合する。
したがって、第1昇降部材41と第2昇降部材42のうち一方の昇降部材が下降すると、一方の円盤ピン47pと水平溝との係合を介して円盤47が回動し、他方の円盤ピン47pと水平溝との係合を介して他方の昇降部材を上昇させることができる。
【0045】
またさらに、第1昇降部材41と第2昇降部材42の後面の下部に、円筒ピン51と円柱ピン52がそれぞれ突設され、円筒ピン51と円柱ピン52に捩りコイルばね50の両端50a,50bを巻装して係止する。
捩りコイルばね50は、両端50a,50bを離反する方向にばね力が働くので、円筒ピン51と円柱ピン52を介して第1昇降部材41と第2昇降部材42を常に離す方向に付勢する。
【0046】
第1昇降部材41と第2昇降部材42は、上下方向にのみ移動するため、捩りコイルばね50は、第1昇降部材41と第2昇降部材42を互いに上下に離す方向に付勢し、第1昇降部材41と第2昇降部材42を最上位置または最下位置の所定高さに位置するように働く。
【0047】
第1昇降部材41と第2昇降部材42のうち、左側の第1昇降部材41は前記摺動部材32と間に前記円筒ピン51と円筒スペーサ53を介して長尺のねじ54,54により一体に締結される。
したがって、第1昇降部材41と一体に摺動部材32およびラッチボルト31が上下に昇降する。
【0048】
第1昇降部材41と第2昇降部材42に左右から挟まれる上部角ロッド43は、ラッチケース21の下壁の21aを貫通して下方に延び、連結ロッド55の上端と結合部材56により結合され、連結ロッド55は下方に延びてペダル操作装置80のペダル84に連結されるもので、ペダル操作により連結ロッド55を介して上部角ロッド43は昇降する。
【0049】
第1昇降部材41および第2昇降部材42はラッチケース21の下半部の空間に収納され、上半部の空間には開扉アシスト機構60が収納される。
開扉アシスト機構60は、左右の平行な揺動アーム部61a,61bを連結部61cがH字を形成するように連結したアシスト揺動部材61を備え、このアシスト揺動部材61を挟むように両側に左右一対の遮蔽板62,62がラッチケース21の左右側壁の内面に接し、またラッチケース21の前壁と前記摺動部材32の側壁32a,32aとの間に挟まれて上下方向にのみ昇降自在に設けられ、ラッチケース21の左右側壁の前後横長孔21h,21hの開口を塞ぎ遮蔽する。
【0050】
左右の遮蔽板62,62は、同じ形状をしており、縦長の長方形の上半部に縦長孔62a,62aが形成され、下半部には前上部から後下部に斜めに傾斜した傾斜孔62b,62bが形成されている。
【0051】
アシスト揺動部材61の左右の揺動アーム部61a,61bの上端部は、揺動中心軸63が左右水平方向に貫通して両端を左右に突出させており、この揺動中心軸63の突出した両端が遮蔽板62,62の縦長孔62a,62aを貫通して、ラッチケース21の左右側壁の上部に穿設された支持孔21c,21cに嵌合して支持される。
【0052】
アシスト揺動部材61の左右の揺動アーム部61a,61bの下端部は、アシスト作動軸64が左右水平方向に貫通して両側部を大きく左右に突出させており、このアシスト作動軸64の突出した両側部が遮蔽板62,62の傾斜孔62b,62bを貫通して、ラッチケース21の左右側壁の前後横長孔21h,21hをさらに貫通して左右に突出させている。
このアシスト作動軸64の左右の揺動アーム部61a,61bに挟まれた中央部にスリーブゴム65が外嵌されるとともに、ラッチケース21の左右側壁の前後横長孔21h,21hから突出した左右側部にもスリーブゴムが外嵌される。
【0053】
したがって、アシスト揺動部材61は、上端部がラッチケース21の左右側壁に架設された揺動中心軸63に軸支されて下端のアシスト作動軸64を前後横長孔21h,21hに沿って前後に揺動自在に吊設される。
そして、揺動中心軸63の左右の揺動アーム部61a,61bに挟まれた中央部に捩りコイルばね67が巻装され、同捩りコイルばね67の一端がラッチケース21の前壁に接し、他端が揺動アーム部61a,61b間に架設されたレバー支軸68に係止されて、アシスト揺動部材61は捩りコイルばね67によって後方に揺動する方向に付勢される。
【0054】
レバー支軸68は、揺動中心軸63と平行に揺動アーム部61a,61b間に架設されており、同レバー支軸68にストップレバー70が基端を軸支されて後方に突設されている。
そして、レバー支軸68に巻装された捩りコイルばね69の一端が捩りコイルばね67のコイル部に圧接され、他端がストップレバー70の先端部に係止されて、ストップレバー70は捩りコイルばね69により後方に突出した先端を下方に揺動付勢する。
捩りコイルばね69により揺動付勢されたストップレバー70はアシスト揺動部材61の連結部61cに接して揺動アーム部61a,61bに対して直角の僅かに上向き後方に突出した状態で位置決めされる。
【0055】
アシスト揺動部材61が上端の揺動中心軸63を中心に下端のアシスト作動軸64を前後に揺動すると、アシスト作動軸64は貫通する左右の遮蔽板62,62の傾斜孔62b,62bに沿って遮蔽板62,62を昇降させ、ラッチケース21の左右側壁の前後横長孔21h,21hと遮蔽板62,62の傾斜孔62b,62bが重なって開口するのを防止し、常にラッチケース21の内部を遮蔽するようにしている。
なお、昇降する遮蔽板62,62が第1昇降部材41および第2昇降部材42と干渉しないように、第1昇降部材41と第2昇降部材42の左右外側面に上半分ほど薄い厚みで欠損部41w,42wを有している。
【0056】
ラッチケース21にラッチ機構30、ラッチ切替え機構40、開扉アシスト機構60を組み付けた斜視図を図6に示す。
ロック装置20は、ラッチケース21の左右側壁の縦長ガイド孔21v,21vからラッチ機構30のラッチボルト31の両端部が突出して上下に昇降可能であり、前後横長孔21h,21hからは開扉アシスト機構60のアシスト作動軸64の両端部のスリーブゴム66,66が突出して前後に揺動可能である。
【0057】
ロック装置20の前後横長孔21h,21hから両端が突出するアシスト作動軸64は、扉5の内面に取り付けられたロック係止装置10のロック係止部材12と床面8から同じ高さに位置しており、扉5を閉じたときに、ロック係止部材12の先端側端部12aがアシスト作動軸64の右端部(スリーブゴム66)に当接して、アシスト作動軸64を前方に押すことができる。
【0058】
開扉アシスト機構60のアシスト揺動部材61は、捩りコイルばね67によりアシスト作動軸64を前方に揺動付勢しており、外力が加わらないときは、図6および図7に示すように、アシスト作動軸64は左右の遮蔽板62,62の傾斜孔62b,62bの後下端部を貫通して最も後方に位置しており、左右の遮蔽板62,62は最も高い位置にある。
【0059】
この状態にあって、扉5を閉じると、ロック係止部材12の先端側端部12aは後方に位置するアシスト作動軸64の右端部(スリーブゴム66)に当接して捩りコイルばね67に抗してアシスト作動軸64を前方に押し込んでいく。
なお、このとき左右の遮蔽板62,62は下降させられる。
したがって、開扉アシスト機構60は、捩りコイルばね67により後方に付勢されたアシスト作動軸64が扉5側のロック係止部材12を後方に押して扉5を開くように付勢してアシストしている。
【0060】
また、ロック装置20の縦長ガイド孔21v,21vから両端を突出して上下に昇降可能なラッチボルト31は、図6に示すように、最も低い位置にあるときは、アシスト作動軸64より低い位置にあって、扉5側のロック係止部材12とは干渉しないが、最も高い位置に移動したときは、アシスト作動軸64と同じ高さ位置となり、ロック係止部材12の先端側端部12aと干渉し、扉5を閉じた状態では、ロック係止部材12の先端側端部12aはアシスト作動軸64と最高位置のラッチボルト31とに前後を挟まれることになり、扉5を開こうとしてもロック係止部材12の先端側端部12aがラッチボルト31に当たって開くことができず施錠状態となる(図16参照)。
【0061】
また、施錠状態では、開扉アシスト機構60の前方に揺動したアシスト揺動部材61より後方に突出したストップレバー70の先端が最高位置に達した摺動部材32に固着された係止ブロック34の前面に当接してアシスト揺動部材61およびアシスト作動軸64の捩りコイルばね67による後方への揺動を規制するので、ロック係止部材12の先端側端部12aは、後方への揺動を規制されたアシスト作動軸64とラッチボルト31との間に若干の余裕をもって挟まれる。
【0062】
一方、ラッチケース21の前壁には前後横長孔21h,21hと同じ高さ位置に矩形孔21dが形成されており、図13(b)を参照して、ラッチケース21が取り付けられる前枠壁3fを矩形孔21dの所で穿設された孔にインジケータ外筒72が嵌入されている。
インジケータ外筒72は、前後分割された筒体を連結したもので、その外端は前枠壁3fの外表面に開口し、内端はラッチケース21の前壁の矩形孔21dに臨んで開口している。
このインジケータ外筒72の内部にインジケータロッド73が前後に摺動自在に挿入されている。
【0063】
インジケータロッド73は、前後分割された部材を連結したものであり、インジケータ外筒72の内部を所定距離に規制されて摺動し、前方に移動したときは、前端部73fをインジケータ外筒72の前端開口から突出し、後方に移動したときは、後端部73rをラッチケース21の前壁の矩形孔21dから突出し、このとき前端部73fはインジケータ外筒72内に没している。
インジケータロッド73は、インジケータ外筒72内にインジケータロッド73に巻装されて設けられた圧縮コイルばね74により後方に付勢されている。
【0064】
図13(b)は、ロック装置20が解錠状態で、扉5が開いている状態を示しており、開扉アシスト機構60のアシスト作動軸64は後方に位置している。
したがって、インジケータロッド73は、圧縮コイルばね74により後端部73rをラッチケース21の前壁の矩形孔21dから後方に突出させている。
【0065】
扉5を閉じて、ロック係止部材12の先端側端部12aがアシスト作動軸64を捩りコイルばね67に抗して前方に押し込むと、アシスト作動軸64の中央のスリーブゴム65が後方に突出したインジケータロッド73の後端部73rに当接して圧縮コイルばね74に抗してインジケータロッド73を前方に押し込み、インジケータロッド73の前端部73fを前枠壁3fの外表面から突出させる(図14参照)。
インジケータロッド73は、扉5がトイレブース2の内側から閉じられて使用中であることを、前端部73fを前枠壁3fの外表面から突出させることで、トイレブース2の外の人に知らせることができる。
【0066】
以上のようなロック装置20の下方に配置されるペダル操作装置80は、図2(および図4,図5)に示すように、前枠壁3fの内壁面と床面8とに固着されるペダル基板81に縦長直方体状の筐体であるペダルケース82が取り付けられて、同ペダルケース82から上方に下部角ロッド83が突出して連結ロッド55と連結し、ペダルケース82から下方にL字に屈曲したペダル84が突出している。
【0067】
ペダル基板81は、矩形の底板81aと底板81aの隣り合った2辺から直立した互いに直角に屈曲した側板81b,81cとからなり、底板81aが床面8にねじ91で固着されるとともに、本トイレブース2のように扉5が内側から見て左開きの場合、側板81bの上部が前枠壁3fの内壁面に当接されて、ねじ92で固着される。
すると、側板81bと直角の側板81cはペダルケース82およびペダル84の左側を覆うことになり、トイレブース2の外の人が前枠壁3fと床面8との間の空隙から足などを差し込んでペダル84を操作するような悪戯を防止することができる。
【0068】
図ペダル基板81の側板81bにペダルケース82が4本のスペーサ95を介してねじ96により固着される。
ペダルケース82は、側板81bに当接する前方を開口した縦長直方体状の筐体であり、前壁の4隅にそれぞれスペーサ95が内側から立設され、上壁には矩形孔82aが穿設され、下壁には円孔82bが穿設されている。
【0069】
L字に屈曲した丸棒状のペダル84は鉛直部の下部所定箇所に円筒状のストッパ85が外嵌固着され、鉛直部下端が屈曲して水平に延びた水平部には。
このペダル84の鉛直部をペダルケース82の下壁の円孔82bに下方から挿入し、さらに圧縮コイルばね86を外周に巻装して圧縮コイルばね87の上端に当てるワッシャ88を貫通して上端を上壁の矩形孔82aに臨ませ、他方下部角ロッド83をペダルケース82の上壁の矩形孔82aに上方から挿入し、ペダル84の鉛直部の上端と嵌合してファスナ89で固着し連結する(図9,図10参照)。
【0070】
こうして組み付けられたペダル操作装置80が、前枠壁3fの内壁面と床面8に取り付けられる。
図11を参照して、ペダルケース82内の圧縮コイルばね87は、下端がペダルケース82の下壁に接して固定され、上端がワッシャ88に接し、ワッシャ88を介して下部角ロッド83の下端を上方に押し上げるように付勢しているので、下部角ロッド83に連結されたペダル84も上方に付勢されるが、ペダル84の鉛直部に固定されたストッパ85がペダルケース82の下壁に下方から当接してペダル84の高さが決められている。
【0071】
したがって、ペダル84の水平部を足で踏むと、図12に示すようにペダル84とともに下部角ロッド83(および連結ロッド55)が圧縮コイルばね87を圧縮して下降する。
そして、ペダル84から足を離すと、圧縮コイルばね87のばね力によりペダル84は下部角ロッド83(および連結ロッド55)とともに上昇してストッパ85がペダルケース82に当接した図11に示す高さ位置となる。
【0072】
ペダルケース82は、前枠壁3fに固着されるペダル基板81の前側の側板81bの右寄りに取り付けられ、ペダルケース82より下方に突出したペダル84の鉛直部は、矩形の底板81aの右前隅部の上方に位置し、ペダル84の鉛直部下端で屈曲した水平部は、底板81aより上方に離れて、底板81aの右前隅部から左後隅部に向かう対角線に略平行に延びている。
すなわち、ペダル84の水平部はペダル基板81の前側の側板81bの右側縁近傍から左側の側板81cの後側縁に向かって延びている。
【0073】
したがって、トイレブース2の外の人が閉じられた扉5の下方の床面8との間の空隙から足などを差し込んでもペダル84の鉛直部は足を避ける方向に向いていてペダル84の操作を困難にし、前記したように前枠壁3fと床面8との間の空隙から足などを差し込んでも左側の側板81cがペダル84の操作を邪魔することになり、悪戯を確実に防止することができる。
【0074】
以上のような構造をしている本扉開閉装置のロック装置20の動作を、図13ないし図19に基づき、以下説明する。
まず、図13は、扉5に外力が加えられずに扉5が中途開き位置で開いて安定している状態を示している。
【0075】
扉5側のロック係止部材12は、ロック装置20から離れており、開扉アシスト機構60のアシスト揺動部材61は捩りコイルばね67により下端のアシスト作動軸64を後方に揺動しており、よってインジケータロッド73は前端部73fを前枠壁3fの外壁面に突出させておらず、トイレは使用されていないことを示している。
【0076】
ラッチボルト31は下方の係止解除位置にあり、ラッチボルト31と一体の第1昇降部材41は最低位置にあり、これと反対に、第2昇降部材42は最高位置にあり、ペダル84と連結ロッド55を介して連結し一体に昇降する上部角ロッド43は、ペダル操作装置80の圧縮コイルばね87により上方位置にある。
したがって、図13(a)に示すように、上部角ロッド43を貫通して支持される切替ピン44は、左側の第1昇降部材41のカム溝41cの上端傾斜面41cbを上りつめ右側に移動して第2昇降部材42のカム溝42cに係合している。
【0077】
トイレ使用者がトイレブース2に入り、扉5を閉めた後のロック装置20の状態を図14に示す。
なお、図14は、正確には次記するペダル操作により上部角ロッド43が幾らか下降したときの状態を示している。
扉5側のロック係止部材12は、最低位置にあるラッチボルト31と当接せず、ラッチボルト31の右端部の上を通過して開扉アシスト機構60のアシスト作動軸64の右端のスリーブゴム66に当接して捩りコイルばね67に抗してアシスト作動軸64を前方に揺動し、アシスト作動軸64はインジケータロッド73の後端部73rに当接してインジケータロッド73を前方に押して前端部73fを前枠壁3fの外壁面から突出し、トイレ使用中であることを表示する。
【0078】
本扉開閉装置は、扉5を閉じただけでは施錠されず、施錠するためにはペダル84を足で踏む操作が必要とされる。
そこで、ペダル84を足で踏むと、連結ロッド55を介して上部角ロッド43が下降するので上部角ロッド43を貫通して支持される切替ピン44は、第2昇降部材42のカム溝42cに係合した状態で下降するため、カム溝42cの下端係止部42caに係止して(図14はこの状態を示している)、第2昇降部材42をともに下降する。
【0079】
図15は、この第2昇降部材42の下降途中(ペダル踏込み途中)の状態を示している。
第2昇降部材42の下降は、水平溝42vに円盤ピン47pを係合する円盤47を回動し、円盤47の他方の円盤ピン47pが係合する水平溝41vの第1昇降部材41を上昇させる。
第1昇降部材41の上昇は、これと一体に固定された摺動部材32をラッチボルト31とともに上昇させる。
【0080】
ペダル84の踏込みを完了した状態を図16に示す。
第2昇降部材42は、最低位置に下降するとともに、円盤47の回動により第1昇降部材41は反対に最高位置に上昇する。
捩りコイルばね50の第1昇降部材41と第2昇降部材42を互いに離反しようとするばね力により、第1昇降部材41と第2昇降部材42はそれぞれ最高位置と最低位置に確実に維持される。
【0081】
第1昇降部材41とともにラッチボルト31も上方の係止位置に上昇するので、図16に示すように、扉5側のロック係止部材12の先端側端部12aの背後にラッチボルト31の右端部が位置して施錠され、扉5は開くことはできない。
【0082】
なお、この施錠がされたときは、摺動部材32に一体に取り付けられた係止ブロック34が上昇することで、開扉アシスト機構60のアシスト揺動部材61より後方に突出したストップレバー70の先端が係止ブロック34の前面に対向し、扉5を押して閉めていた手を離しても、ストップレバー70の先端が係止ブロック34に当接してアシスト揺動部材61およびアシスト作動軸64の捩りコイルばね67による後方への揺動を規制することができる。
したがって、図17に示すように、ロック係止部材12の先端側端部12aは、後方への揺動を規制されたアシスト作動軸64と係止位置のラッチボルト31との間に若干の余裕をもって挟まれる。
【0083】
ペダル84の踏込みの完了後、ペダル84から足を離すと、圧縮コイルばね87のばね力によりペダル84,連結ロッド55,上部角ロッド43が一体に上昇するので、その上部角ロッド43が上昇途中の状態を図17は示しており、上部角ロッド43を貫通して支持される切替ピン44は、第2昇降部材42のカム溝42cに係合した状態で上昇し、カム溝42cの上端傾斜面42cbに接したところである。
なお、第1昇降部材41と第2昇降部材42は、捩りコイルばね50のばね力により、それぞれ最高位置と最低位置に維持されている。
【0084】
さらに、ペダル84とともに上部角ロッド43が上昇すると、切替ピン44は、カム溝42cの上端傾斜面42cbを左方に押されながら上ることで、左方に移動し、第2昇降部材42のカム溝42cから抜け出し第1昇降部材41のカム溝41cに係合する。
図18は、ペダル84とともに上部角ロッド43が元の上方位置に戻ったときの状態を示しており、切替ピン44は、完全に第1昇降部材41側に移行してカム溝41cに係合している。
以上が扉5を閉じて足によるペダル操作により施錠するときの一連の動作である。
【0085】
次に、同じペダル84を足で踏むだけで解錠し扉5を開くことができる。
図18に示す施錠状態で、ペダル84を踏むと、上部角ロッド43が下降し、上部角ロッド43を貫通して支持される切替ピン44は、第1昇降部材41のカム溝41cに係合した状態で下降し、カム溝41cの下端係止部42caに係止して第1昇降部材41をともに下降する。
【0086】
第1昇降部材41の下降は、これと一体に固定された摺動部材32をラッチボルト31とともに下降させる。
扉5側のロック係止部材12の先端側端部12aの背後の係止位置にあって施錠していたラッチボルト31が下降することで、解錠する。
【0087】
一方で、第1昇降部材41の下降は、ともに下降する摺動部材32に固着された係止ブロック34も下降する。
ストップレバー70の先端が当接していた係止ブロック34が下降するので、開扉アシスト機構60のアシスト揺動部材61およびアシスト作動軸64の捩りコイルばね67による後方への揺動の規制が解除され、捩りコイルばね67のばね力によりアシスト作動軸64が後方に揺動し、アシスト作動軸64のラッチケース21より右方に突出した右端部が扉5側のロック係止部材12の先端側端部12aに当接してロック係止部材12を後方に押す。
【0088】
前記したように、解錠されて、ロック係止部材12の先端側端部12aの背後は開放されているので、アシスト作動軸64の後方への揺動はロック係止部材12を規制されることなく後方に押しやり、ロック係止部材12とともに扉5を開くことができる。
扉5は、グラビティヒンジ6により開閉自在に枢支され、閉じられた扉5は開く方向に揺動付勢力が働くが、グラビティヒンジ6による付勢力は弱い。
【0089】
そこで、本開扉アシスト機構60によれば、捩りコイルばね67のばね力によるアシスト作動軸64の後方への揺動がロック係止部材12を後方に押しやることで、扉5を押し開くことができる。
この開扉アシスト機構60の捩りコイルばね67による開扉アシスト力は、グラビティヒンジ6による付勢力よりは大きく、ペダル84を踏むと、すぐに作用して扉5を開き始めることができる。
このように、手を使わずに、足でペダル84を踏めば、解錠して扉5を自動的に開くことができる。
【0090】
また、アシスト作動軸64により前方に押されていたインジケータロッド73は、アシスト作動軸64の後方への揺動により、圧縮コイルばね74により後方に移動して、インジケータロッド73の前端部73fをインジケータ外筒72内に没し、トイレを使用していないことを表示する。
【0091】
以上のように、解錠し扉5を開くためにペダル84を足で踏み込んで第1昇降部材41を下降させると、同第1昇降部材41の下降は、円盤47の回動により第2昇降部材42を反対に上昇させ、第1昇降部材41が最低位置に下降すると第2昇降部材42は最高位置に上昇する。
【0092】
次いで、ペダル84から足を離すと、圧縮コイルばね87のばね力によりペダル84,連結ロッド55,上部角ロッド43が一体に上昇し、上部角ロッド43が所定の上方位置に達する直前に第1昇降部材41のカム溝41cに係合していた切替ピン44がカム溝41cの上端傾斜面41cbに押されて右方に移動して第2昇降部材42のカム溝42cに係合する。
この状態が、前記図13に示す解錠開扉状態である。
【0093】
以上のように、本ロック装置20は、ペダル84を踏むごとに、ラッチボルト31をロック係止部材12に対する係止位置と係止解除位置とに交互に移動させて施錠と解錠を繰り返すので、扉5が閉じて扉側のロック係止部材12に枠壁側のラッチボルト31が係止して施錠された状態で、トイレブース2内でペダル84を踏むとラッチボルト31が係止解除位置に移動して解錠し、開扉アシスト機構60により扉5は揺動して開き、手を使わずに解錠して扉を開き、部屋から出ることができる。
【0094】
一方、トイレブース2に入ったときは、内側から扉5を閉め、扉5を押さえた状態で、同じペダル84を踏むと、係止解除位置にあったラッチボルト31が係止位置に移動して施錠する。
このように、扉5を閉じただけでは施錠せず、別途錠に触れることなく同じ共通のペダル84を踏むことで施錠することができるので、小型で使い勝手が良いとともに、不注意でまたは悪戯で施錠されることを防止することができる。
1つの共通のペダル84を踏むごとに、施錠と解錠を繰り返すことができ、少ない部品点数で使い勝手の良い小型の扉開閉装置とすることができる。
【0095】
また、本共同トイレ1は、不使用時には扉5が中途開きとなる型式であるが、不使用時に扉が閉じる型式のものもあり、使用者は使用しようとする公共トイレがどちらの型式か知らないので、扉が閉じているときに使用中か否かを判別することができず、ノックをするようなことがある。
【0096】
しかし、本共同トイレ1の扉開閉装置の場合、扉5が閉じられた状態にあると、インジケータロッド73は前方に押されて前端部73fを前枠壁3fの外壁面から突出させて、トイレブース2の外の人にトイレ使用中であることを明示するので、迷うことなく容易に判別できる。
【0097】
なお、本扉開閉装置は、施錠するときは、扉5を閉じて押さえている状態で、ペダル84を踏んで施錠するのであるが、扉5を完全に閉じる前にペダル84を踏んで施錠してしまったときは、図19に示すように、開扉アシスト機構60のアシスト揺動部材61は後方に揺動したままで、第1昇降部材41が摺動部材32,係止ブロック34,ラッチボルト31とともに上昇するので、係止ブロック34はストップレバー70の先端を捩りコイルばね69に抗して上方に押し上げて、第1昇降部材41は最高位置にラッチボルト31は上方の係止位置に達している。
【0098】
扉5が閉じる前なので、扉5側のロック係止部材12はラッチボルト31の後方に離れており、扉5の開け閉めは自由である。
このような場合は、扉5を一度閉めれば元の正常な状態に戻る。
すなわち、扉5を閉めると、ロック係止部材12が上方の係止位置にあるラッチボルト31の右端部に後方から近づき当接するので、図19に示すように、ラッチボルト31の右端部の傾斜面31sにロック係止部材12の先端側端部12aの下側傾斜面12sが摺接することになり、ロック係止部材12はラッチボルト31を押し下げながら前方に揺動し、開扉アシスト機構60のアシスト作動軸64の右端のスリーブゴム66に当接して捩りコイルばね67に抗してアシスト作動軸64を前方に揺動し、アシスト作動軸64は前方に押して前端部73fを前枠壁3fの外壁面から突出させる。
【0099】
一方で、ロック係止部材12によりラッチボルト31が押し下げられると、ラッチボルト31とともに第1昇降部材41が下降し、円盤47の回動を介して第2昇降部材42が上昇し、両者の上下が反転したところで捩りコイルばね50により第1昇降部材41は最低位置に下降し、、これと反対に、第2昇降部材42は最高位置に上昇する。
第1昇降部材41のカム溝41cに係合していた切替ピン44は、第1昇降部材41の下降により上端傾斜面41cbが作用して右方に押され、第2昇降部材42のカム溝42cに係合する。
【0100】
すなわち、前記図14に示す状態となる。
したがって、そのまま施錠したければ、再びペダル84を踏めば、図15ないし図18に示す過程を辿って正常に施錠される。
このように、扉5を完全に閉じる前にペダル84を踏んで施錠してしまったときでも、そのまま扉5を閉めれば、正常な状態に戻るので、面倒な修復作業をする必要がない。
【0101】
また、ペダル84を踏込んだ後、足を離す途中で再び踏込むような操作をすると、例えば図17に示すように、上部角ロッド43が上昇して切替ピン44が第2昇降部材42側から第1昇降部材41側に移行する途中で停止して、図18に示すように切替ピン44の左端部が完全に突出して第1昇降部材41のカム溝41cに係合するのではなく、切替ピン44の左端部の突出が小さく不完全に第1昇降部材41のカム溝41cに係合することになるので、このまま切替ピン44が下降すると、カム溝41cの下端係止部41caとの衝接で破損などの不具合が生じるおそれがある。
【0102】
しかし、本ラッチ切替え機構40の第1昇降部材41と第2昇降部材42にはそれぞれ磁石45,45がカム溝41c,42cの下端係止部41ca,42caより若干上方位置に埋設されているので、切替ピン44の僅かに突出した左端部がカム溝41cの下端係止部41caとの衝接する前に第1昇降部材41側の磁石45が切替ピン44を吸引して完全に第1昇降部材41のカム溝41cに係合することができ、切替ピン44は下端係止部41caに支障なく係止して第1昇降部材41を下降させることができる。
【符号の説明】
【0103】
1…共同トイレ、2…トイレブース、3…枠壁、3e…凹形エッジ部材、3f…前枠壁、4…矩形開口、5…扉、5e…凸形エッジ部材、6…グラビティヒンジ、8…床面、9…ドアストッパ、
10…ロック係止装置、11…基台、12…ロック係止部材、13…支軸、14…回り止めピン、15…円筒部材、
20…ロック装置、21…ラッチケース、22…ケースカバー、
30…ラッチ機構、31…ラッチボルト、32…摺動部材、33…ねじ、34…係止ブロック、35…ねじ、
40…ラッチ切替え機構、41…第1昇降部材、42…第2昇降部材、43…上部角ロッド、44…切替ピン、45…磁石、47…円盤、48…円盤軸、49…、50…捩りコイルばね、51…円筒ピン、52…円柱ピン、53…円筒スペーサ、54…ねじ、55…連結ロッド、56…結合部材、
60…開扉アシスト機構、61…アシスト揺動部材、62…遮蔽板、63…揺動中心軸、64…アシスト作動軸、65,66…スリーブゴム、67…捩りコイルばね、68…レバー支軸、69…捩りコイルばね、70…ストップレバー、72…インジケータ外筒、73…インジケータロッド、74…圧縮コイルばね、
80…ペダル操作装置、81…ペダル基板、82…ペダルケース、83…下部角ロッド、84…ペダル、85…ストッパ、86…スリーブゴム、87…圧縮コイルばね、88…ワッシャ、89…ファスナ、91,92…ねじ、95…スペーサ、96…ねじ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
部屋を画成する枠壁の一部に形成された出入口である矩形開口を開閉する扉が、その基端側端部を前記枠壁の一方の開口端部に軸支されて揺動自在に設けられ、
前記扉は、規制手段により部屋の外側への揺動が規制されて前記矩形開口を閉じるとともに、開扉付勢手段により部屋の内側の開扉方向に揺動付勢され、
前記扉の内面に同扉の先端側端縁より突出してロック係止部材が取り付けられ、
前記枠壁の前記扉の軸支側と反対側の開口端部の内壁面にラッチボルトが、前記ロック係止部材に係止する係止位置と係止を解除する係止解除位置との間を移動可能に取り付けられ、
踏み下げ可能なペダルが常に上方に付勢されて前記枠壁の内壁面の下部に設けられ、
前記ペダルと前記ラッチボルトとの間にラッチ切替え機構が介装され、
前記ラッチ切替え機構は、前記ペダルの踏み下げ動作ごとに前記ラッチボルトを前記ロック係止部材に対する係止位置と係止解除位置とに交互に移動させることを特徴とする扉開閉装置。
【請求項2】
前記ラッチ切替え機構は、
前記ラッチボルトと一体に昇降する第1昇降部材と、
前記第1部材と平行に昇降する第2昇降部材と、
回動自在に軸支され回動中心に関して対称位置に突設された1対の突起がそれぞれ前記第1昇降部材と前記第2昇降部材に係合して回動により前記第1昇降部材と前記第2昇降部材を互いに反対方向に昇降して上下相対位置を入れ替える回動連結部材と、
前記ペダルとともに昇降する昇降作動部材と、
前記昇降作動部材を前記第1昇降部材と前記第2昇降部材のいずれかと選択的に係合させる係合選択手段とを備え、
前記係合選択手段は、前記昇降作動部材を前記第1昇降部材と前記第2昇降部材のうち最下位置になった昇降部材との係合を解除すると同時に最上位置になった昇降部材と係合することを特徴とする請求項1記載の扉開閉装置。
【請求項3】
前記第1昇降部材と前記第2昇降部材は、間に前記昇降作動部材を摺動自在に挟むように配設され、
前記係合選択手段は、前記第1昇降部材と前記第2昇降部材の相対向する面にそれぞれ形成された縦長のカム溝と、前記昇降作動部材に水平方向に移動自在に貫通支持され両側の前記カム溝の少なくとも一方に端部を突出して係合可能な切替ピンとから構成され、
前記昇降作動部材とともに昇降する前記切替ピンは前記第1昇降部材と前記第2昇降部材のうち最上位置になった昇降部材のカム溝と係合して前記昇降作動部材の下降とともに該昇降部材を最下位置まで下降せしめ、次いで前記切替ピンは前記昇降作動部材の上昇により最下位置となった該昇降部材のカム溝に案内されて上昇することで同カム溝により水平に移動され他方の最上位置にある昇降部材のカム溝に係合することを特徴とする請求項2記載の扉開閉装置。
【請求項4】
非磁性体からなる前記昇降作動部材に貫通支持される前記切替ピンが磁性体であり、
非磁性体からなる前記第1昇降部材と前記第2昇降部材に各カム溝に沿った所定箇所に相対する部分が同じ極性を持つ磁石がそれぞれ埋設されることを特徴とする請求項3記載の扉開閉装置。
【請求項5】
前記ラッチボルトの前記ロック係止部材と係止する係止端部の部屋内部側になる側面に斜め上方に向いた傾斜面が形成されたことを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか記載の扉開閉装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2011−80209(P2011−80209A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−231639(P2009−231639)
【出願日】平成21年10月5日(2009.10.5)
【出願人】(591011395)堀ロック工業株式会社 (10)
【Fターム(参考)】