説明

手持ち式分配塗布装置

本発明は、所定の量の流動可能な物体を入れるように設計された分配塗布装置を提供する。本装置は、破断し易いシール(210)によって部分的に取り囲まれた物質を貯蔵するための区画(130)と、塗布具(100)と、圧力が区画(130)にかかったときに作り出される液圧力を受け入れて消散させ、破断し易いシール(210)を破って物質を室(170)の中に放出するように設計された拡張可能な室(170)とを備えている。塗布具(100)は、塗布具ボンド区域(180)によって室(170)に取り付けられている。室(170)の拡張性は、塗布具(100)の拡張能力によって与えられ、さまざまな実施形態において塗布具ボンド面積(180)と塗布具(100)の面積との比を変えることによって変化する。破断し易いシール(210)は、多くの実施形態の1つにおいては、区画(130)の方に向けられた変曲点(240)を有する山形状の応力ライザ(250)であってもよい。取外し可能なキャップで塗布具を覆うこともできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手持ち式分配パッケージに関し、詳しくは、流体物質を貯蔵し分配するための可撓性パッケージであって、制御された破断シールによって、分配の際にフォーム塗布具の後ろの密封されていない区域に前記物質を転移させることが容易になるパッケージに関する。この一体構造のフォーム塗布具は、分配された物質の清潔で一様な塗布を容易にする。
【背景技術】
【0002】
測定された量のさまざまな流体物質を通常、プラスチックまたは箔からなることが多い比較的小さな可撓性パッケージで分配することが多くなっている。この流体には、香辛料(例えばケチャップ、マスタード、薬味など)などの食料品、シャンプーやスキンクリームなどのパーソナルケア製品、さまざまに包装された「拭取り剤」などの清掃用製品、および薬物などの製薬品がある。
【0003】
代表的な一例として、いたるところに見られる単一使用のケチャップパックがあり、これは一般に、2枚の箔またはプラスチックを互いに重ね合わせてから、周辺部の周りを互いに密封し、一縁部を容器から容易に引き裂くことができるように切り欠きまたはその他の手段を付けて形成される。使用者は容器を裂いて開き、香辛料を取り出し、次にパッケージを処分する。
【0004】
このような個装物は、比較的簡素で低廉であるが、この最も単純な実施形態において多くの欠点を呈する。第一に、最も簡単なこのようなパッケージには、分配される流体を方向付けるか、広げるための一体構造の手段はない。特に、濃厚な流体は丸い塊として分配される傾向があり、こうして使用者はこの丸い塊を広げるための器具を見つけることになり、さもなければ、ここで空になるパッケージの多分に不衛生な外側で間に合わせ、粗雑なスプレッダを形成することになる。代りに、さらさらした流体は制御するのに困難な流れとして分配される傾向がある。
【0005】
第二に、このパッケージは、特に関節炎にかかった手の持ち主、または握力の弱い人にとっては、開くことがかなり困難になる可能性がある。この難点は少なくとも部分的には、このパッケージの最も簡単な従来の実施形態においては、内容物を解放するために個装物の側壁の1つを裂いて離す必要があることに起因する。このような側壁は、不意の圧縮も含まれる通常の取り扱い条件の下で内容物を入れておくために、比較的強くなければならない。個装物の表面上の僅かな量の水分またはスキンオイルでも、概して小さなパッケージの握りと引裂きをほぼ不可能とし得る。見せ掛け的に手作業で「裂いて開く」パッケージを開くために自分の歯を使用するこのような個装物の、いらだつ使用者を見ることは、極めてよくあることである。このようなやり方は、明らかな審美的および衛生上の問題をはらむ。
【0006】
第三に、個装物から放出されるときの流体の速度は、この流体の粘性、開いた側壁の大きさ、および加えられる圧力によって変化する。ケチャップのパッケージを、その側部に非常に小さな開口部を設けて絞ったことのある人は、香辛料が非常な距離を飛ぶことが分かるであろう。
【0007】
これらの問題に取り組むために、これまでさまざまな試みがなされ、成功の度合いもさまざまであった。包装された小さな濡れタオルは広げることを容易にするが、分配された内容物の取り扱いを必要とする。予め浸した使い捨ての綿棒は取り扱いを不要にするが、含まれる使い捨て液体の量は非常に少ない。分配される液体を広げ易くするという必要性は、Koptisに対する米国特許第5,577,851号の一体型ローラによって取り組まれている。この特許'851は、塗装工のスパックルなどの、分配しようとする一定量の物質を含む筒形ディスペンサに取り付けられるスポンジ塗布具を教示している。使用後に、スポンジ塗布具は、取り外され、洗浄され、筒形ディスペンサに戻されるように設計されている。このスポンジ塗布具の再使用は、スポンジの硬化および化学的もしくは細菌性劣化があり得るという問題を引き起こす。これは、この'851特許の塗布具を、細菌性の汚染が荒廃的なものになり得る人間の消費を意図したような製品との使用には適さないものにする。このような問題は一回使用または「使い捨て」スポンジ塗布具によって克服できるが、'851特許のデバイスの複雑さは、一回使用の容器の費用ベース効果をなくしてしまう。
【0008】
一体型スプレッダを提供するという同様な試みが、分配容器の頂上にローラを備える米国特許第D363,377号に見られる。このローラは分配された流体を広げるが、特許'851のスポンジパッド塗布具によって示される同じ清掃上および衛生上の欠点を免れない。
【0009】
一回使用の容器に適した一体型スプレッダ手段を製造する努力が、いろいろ雑多な成功を示している。例えば、Koptisに対する米国特許第6,007,264号は、最も簡単な形式の個装物の変形を教示しており、この2枚の重なり合ったシートはその周辺部の周りで密封され、パッケージの1つの縁部に沿って剥離可能なフラップが設けられている。使用者は、フラップを引き剥がし、パッケージの1つの密封された縁部を引き離して、内容物を露出させる。こうして、引き剥がされたフラップは、パッケージに対して約90度の角度で、内容物を広げるための蝶羽形のスプレッダを提供する。このような設計は、装置全体が使い捨てであるから、スプレッダデバイスの清掃または再使用のあらゆる必要性を克服する。
【0010】
しかし、特許'264の設計の効用は、分配される流体の粘性に正比例することがわかっている。例えば、ケチャップやべたつくクリームなどの粘性が高い流体は、離散した丸い塊として分配される傾向があり、このため、このような流体を蝶羽形によって目的の表面の周りに効果的に塗りつけることができる。しかし、ある調合薬品やその他の比較的さらさらした液体などの流体粘性の低い液体は、丸い塊とは反対に開いた容器から流れとして分配されて、これらの液体を効果的に広げることができる前に、フラップまたは蝶羽形が広げる区域から逸出する傾向があることが、経験でわかっている。
【0011】
上記の'264特許のデバイスは、吸収性フォーム塗布具が2つの部片として対向するフラップに適用されるか、またはこれらのフラップを架橋する単一部片として適用される一実施形態を開示することによって、上記の傾向に対抗しようと試みている。このような実施形態は、分配される流体を広げ易くするための吸収性表面区域を提供するために設計されている。しかし、この基本設計による経験から、この設計はこの目的にわずかに効果的であることがわかっている。実際問題として、容器開口部を架橋しない個別のフォーム塗布具は、広げるために表面積と吸収度を増加することもできるが、破断した個装物から物質が突然流出することを遅らせるだけである。吸収性パッドが開口部を架橋する実施形態においても、小袋が搾られて破断し易いシールが破れると、小袋の内容物はシールを通って突出し、液体は意図したようにパッドに緩やかに吸収されるのではなく、吸収性パッドを通って噴出する傾向があることが、実際に示されている。
【0012】
容器を開き易くするという第2の問題に関しては、さまざまな方法が提案されている。特許'264のデバイスは、容器を握り易くすることを意図する、広がった剥ぎ取りフラップを提供しているが、容器の比較的強い側壁を剥いで離すという問題が残っている。本質的に本発明は、Koptisの特許'264のデバイスの改善に向けられており、米国特許第6,007,264号に含まれる全ての教示は、参照によって本明細書に組み込まれている。
【0013】
Heijengaに対する米国特許第4,921,137号では、容器は握ることを容易にする広くなった耳状の構造を備えている。さらに、特許'137のデバイスは耳状の構造の中に、第3の問題に取り組むことを試みる事前形成されたチャネル部分を含み、このチャネル部分は分配される物質のための十分に大きな出口チャネルを確実に生成し、こうして内容物の制御されない噴き出しなどの過度の圧力効果を最小限にする。しかし特許'137のデバイスには、分配される液体の丸い塊を広げるという問題に取り組む備えはない。
【0014】
Barneyに対する米国特許第6,117,123号は、希釈剤と薬剤とを貯蔵し共に混合するようにした可撓性容器を開示している。この容器は、希釈剤と薬剤が貯蔵される優先的に剥離可能なシールによって分離された複数の区画を組み込んでいる。剥離可能なシールは、容器を操作することで破断され、これによってこれらの成分を共に混合して、標準I.V.装置を通じて患者に分配する。これらのシールは、希釈剤区画と薬剤区画との間のシールが優先的に破断して、こうして組み合わせた溶液が投与のために利用し易くなる前に、液体薬剤と希釈剤は常に混合されるように構成されている。
【0015】
従来の技術は、容器の内容物に触れることなく容易な開放を可能にする粘度の変化する液体用の使い捨ての単位用量容器であって、液体が容易に分配されるように液体がフォームパッドの背後の密封されていない区域に分配される容器を開示してはいない。このような分配用の小袋は、低廉でかつ製造が容易で、分配するまで液体の保全性を維持しなければならず、確実に液体を分配すべきであり、また不都合に不測の開放を受け易くてはならないが、それでも開放するためには容易でなければならない。さらに、吸収性パッドを分配の直前に容易に取り外すことのできるカバーで保護してもよく、このパッドの設計は、容器内容物を容易かつ均一に広げることを簡単にするものでなければならない。
【特許文献1】米国特許第5,577,851号明細書
【特許文献2】米国特許第D 363,377号明細書
【特許文献3】米国特許第6,007,264号明細書
【特許文献4】米国特許第4,921,137号明細書
【特許文献5】米国特許第6,117,123号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は、従来の技術の短所を解決する新しい分配装置を提供する。この最も普遍的な設計では、この装置は区画、チャンバ、および塗布具パッドを含む。チャンバと区画を、互いに接着される個別の材料から作ってもよい。しかし、チャンバと区画は、破断し易いシールによって2つの区分に分けられた単一構造として、同じ材料で製造されることが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、流動可能な物質を貯蔵した区画域に圧力を加えると分配可能である、この物質を入れるように設計されている。圧力は破断し易いシールを破壊し、塗布具の背後のチャンバの中にこの物質を搾り出す。チャンバ壁の拡張と塗布具パッドの弾力性によって、物質は塗布具の背後とその中に広がることができ、ここで物質を放出し塗布するために使用することができる。
【0018】
従来の技術は、分配パッケージの可撓性の箔ウィングに取り付けられた塗布具の概念を記載しているが、このような設計の実験によって、これはかなり多数の適用例において欠陥があることがわかった。十分な圧力が閉じられた区画のシールの背後に与えられると、シールは破れて、シールの背後の物質はシールを通って放出され、圧力を大気に解放する。破れたシールを通して物質を流す力は、流体の粘性、加えられる圧力の量、およびシールにおける破断の表面積またはオリフィス面積を含むがこれらに限られるものではない、多くの要素に依存する。
【0019】
Koptisに対する米国特許第6,007,264号のパッケージの普遍的設計による実験は、いくつかの適用例では十分であったが、多くの欠点を示した。まず、塗布具のフォームが個別のパッド(外向きに折り曲がるウィングの下側に配置された対向するパッド)として取り付けられた場合には、分配される物質については、この物質が吸収性パッドによって吸収されて広げられることができる前に、壊れ易いシールを破って使用者または床の上に放出されるという傾向があった。この問題の重大性は、圧力の増加、シール破壊の面積またはオリフィスの減少、および分配される物質の粘性の低下と共に増大したことが指摘された。代替案として、吸収性パッドを、個装物シールにおける小さな中央開口部にわたる単一パッドとして設計したときは、分配された物質は吸収性パッドを通って吐出する傾向があったので、この問題は静まらないままで、上記と同じ悪い結果が伴った。
【0020】
本発明は、2つの本質的な特色によって制御された分配と塗布を達成する。第1に、これは所定の圧力で十分なオリフィスを伴って確実に破壊される制御された破断シールを有し、極度に高い圧力分配を防止する。第2に、この装置は、分配された物質の液圧ショックを吸収する相対的に拡張可能な拡張室を特色とし、流体が塗布具の中に広がる時間を提供する。
【0021】
さまざまな設計の壊れ易いシールによる実験によって、さまざまな可能な設計が少なくとも、ある程度の成功を達成したことがわかった。例えば、壊れ易いシールを、一次シールよりも薄いかまたはヒートシールの確実性が低いように作られた直形の壊れ易いシールにすることもできた。第2の設計では、応力ライザを有する壊れ易いシールを圧力から離れる方向に位置付け、よい結果を得た。しかし好ましい実施形態では、最大変曲点を有する山形応力ライザが圧力に向かって方向付けられた壊れ易いシールは、破断の信頼性および適切なシール破断面積の点から最適特性を示すことがわかった。
【0022】
最適に設計された壊れ易いシールによっても、分配された物質を適度に低い圧力で含むために拡張室が必要であったが、この物質は塗布具パッドの中に吸収されていた。フォーム塗布具パッドをデバイスのウィングに部分的に接着して形成された室は、壊れ易いシールを破る分配された物質の液圧ショックを吸収するのに有用であることがわかった。しかし、室の寸法決めは室の概念の効力において重要な役割を演じることが監察された。塗布具パッドを比較的大きな面積にわたってパッケージのウィングに取り付けた場合には、このパッドは比較的小さな室を作り出し、上述の液圧ショックを和らげることはできない。対照的に、塗布具パッドを比較的小さな面積にわたってパッケージの塗布具ウィングに取り付けた場合には、液圧力を和らげるために利用可能な比較的大きな拡張性の室となり、塗布具パッドの中におよびこれを通って物質を移動させるためには不十分な力になろう。
【0023】
本発明による装置は、塗布具パッドのための取外し可能なキャップを有することもでき、このキャップは、その確かな設計と特性に応じて塗布具パッドの清浄さまたは滅菌性も維持することができる。本装置は、例としては薬用防腐剤、膏薬、化粧品、軟膏、およびクリームを含むことができるが、これらに限定されない多種多様な流動性物質のための、低コストで使い捨ての個装物を提供する。その上、本装置は、貯蔵の便利さ、パッケージ破断に対する耐性、より優れた衛生状態、および少ないこぼれまたは廃棄物をもたらすパッケージを提供する。さらに本発明の装置は、物質を広げるために指や手の上にこれを取ることなく、また指や手や追加の器具の使用を必要とすることなく、制御された方式で使用者が測定された少量の物質を塗布できるようにする個装物を提供する。物質に直接手を触れることなく分配された物質を容易に塗布する能力は、塗布中の審美的および衛生上の懸念を改善し、分配されるときの物質の汚染を防止する。
【0024】
特許請求した本発明の範囲を制限することなく、以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
したがって、流動性物質を入れるように設計された分配塗布装置であって、1)1つの区画と、2)前記区画を形成する少なくとも1枚のシールによって分割される少なくとも1つのシートであって、少なくとも1枚のシールのうちの1枚は所定の圧力に曝されると破断するように設計された破断し易いシールであり、これによって前記区画と室との間の流体連絡を可能にするチャネルを作り出すシートと、3)周辺部を有し、少なくとも1つの塗布具ボンドによって前記の少なくとも1つのシートに接合されている塗布具とを含み、4)前記室は、前記の少なくとも1つのシートと前記塗布具によって形成され、部分的に塗布具と、前記の少なくとも1つの塗布具ボンドと、前記の破断し易いシールとによって部分的に境界づけられている、分配塗布装置を開示する。
【0026】
さらに、流体を分配し塗布するための手段であって、1)流体を貯蔵するための手段と、2)流体を貯蔵するための前記手段を形成するために、少なくとも1つの接合手段によって分割された境界を確立するための少なくとも1つの手段であって、前記の少なくとも1つの接合手段の1つは、所定の圧力に曝されたときに前記貯蔵手段と拡張手段との間の流体連絡を確立するための手段である、少なくとも1つの手段と、3)少なくとも1つの接着用手段によって前記の少なくとも1つの境界確立手段に接合された流体を塗布するための手段とを含み、4)前記拡張手段は、前記の少なくとも1つの境界確立手段と塗布手段とによって形成され、前記塗布手段と、前記の少なくとも1つの接着手段と、前記の流体連絡確立手段とによって部分的に境界づけられている、流体を分配し塗布するための手段を開示する。
【0027】
本発明の分配塗布装置は、技術の現況において著しい進歩を示すものである。この装置の好ましい実施形態はこの進歩を、独特な新しい方法で形成されて、これまで利用できなかったが望ましい特性を実証する要素の新しい新規な構成によって達成するものである。
【0028】
図面を参照して以下に述べる詳細な説明は、単に本発明の現在好ましい実施形態の説明を意図するもので、本発明を構成し利用することのできる形のみを表示しようとするものではない。この説明は、設計、機能、手段、および図解された実施形態に則して本発明を実施する方法を述べる。しかし、同じかまたは等価の機能および特色を、特許請求の範囲で述べるように、本発明の精神と範囲の中に含まれることも意図されるさまざまな実施形態によって達成することもできる。
【0029】
この分配塗布装置は、流動性物質を入れるため、およびこの物質を表面に塗布することを容易にするために設計されている。全体的に図1を参照すると、最も普遍的な設計による装置は、塗布具またはパッド100と、第1シート部分150と、第2シート部分160とを含む。全体的に図2を参照すると、本発明の装置は、区画130と、室170と、塗布具フォームパッド100および少なくとも1つのシール148とを含む。この装置の本体を、当業者には明らかであると思われるが、少なくとも1つの実施形態においては可撓性の積層箔材料を含む、さまざまな可撓性材料から作ることができる。その他の製造材料としては、例であって限定するものではないが、さまざまなプラスチック、織物、不織布、および塗被紙が含まれよう。
【0030】
塗布具100またはフォームパッドを、接触またはホットメルト接着剤によって薄膜ウィングに取り付けることができる。塗布具を、多孔質のフォームパッド、織布または不織布、またはフェルトで構成してもよい。さまざまな材料を塗布具パッドのために使用できることは当業者には理解されよう。塗布具100とT字形薄膜ウィングは、正方形、矩形、楕円形、リップ形状など、どのような所望の形状であってもよいが、円形状が最も好ましい。本発明の一実施形態では、塗布具の本体を構成するために使用される材料、例えば積層箔材料は塗布具パッドを越えて広がっている。この箔の拡張部は、使用者の指が分配された流動性物質または塗布具パッドと接触する可能性を減らす。さらに、可撓性箔の拡張部は使用中に背後に折り曲がって、皮膚の挫傷を防止する。箔の拡張部は約1.0mm〜約50mmの範囲にすることができ、約5〜25mmがさらに好ましく、5〜15mmが最も好ましい。
【0031】
フォームパッドをポリウレタンフォームパッドにすることができる。例えば、100孔毎インチのポリウレタンフォームパッドは、ハンドローションなどの濃度の液体を分配するときに、うまく機能する。不織布などの他の材料も塗布具パッドとして有用である。1つの特に有用なフォームパッドとして、Norafin(商標)として知られたジョージア州、HelenのJacob Holm Industriesの製品がある。Norafin(商標)は、リコーズ63%、ポリプロピレン27%、およびPET10%から構成されるニードルパンチ複合材料である。
【0032】
本発明の装置を構成するための材料を、プラスチック、織布、箔などにすることができる。Pechiney Incorporatedの積層箔製品は特に有用なものである。この箔は耐熱性の48ゲージポリエステルの外側基板を含む。次の層は接着剤で、これに35ゲージアルミニウム箔が続く。これは湿気と酸素の障壁として働く。次に他の接着層に48ゲージポリエステル層が続く。次に他の接着層に剥離可能な2.0ミル(mills)の密閉剤が続く。この密閉剤層は高密度のポリエチレンとその他の重合体を利用して、ヒートシールを生成する。この積層箔材料は、多積層箔の剥離可能密閉剤層に直接ヒートシールされたポリウレタンフォームまたはその他のフォーム材料を有することができる。両面接触接着剤ならびに接触またはホットメルト接着剤も使用することができる。これらのヒートシール可能な箔および積層物は当業者には周知であり、市販されている。
【0033】
区画130を、区画を形成するための少なくとも1枚のシール148によって分割された少なくとも1枚のシート145によって、部分的に形成してもよい。代替案として、区画130を、図2および図4に示すように、一次シール135によって相互接続された第1シート部分150と第2シート部分160とによって形成することができる。その他の変形の中では、第1シート部分150と第2シート部分160とを、シート280を折り曲げ線270に沿って折り曲げることによって、単一シート280(図12を参照)から形成することができ、これによって、第1シート部分150と第2シート部分160はさらに折り曲げ線270において相互接続される。さらに別の実施形態では、第1シート部分150と第2シート部分160とを、図1に示すように個別のシートにしてもよい。さらに別の実施形態では、図13に示すように、少なくとも1枚のシート145を少なくとも1つのシール148を有する筒として形成してもよい。この区画の設計は、測定された量の流動性物質を、理想的には単一の単位用量を洗浄またはさらに無菌の条件下で入れようとするものである。装置を製造するために一次シール135を使用する実施形態では、一次シール135は、分配中には正規の動作圧力で流動性物質を確実に含むと共に、装置が一時的に衝突を受けるか、落ちるか、または瞬間的により高い圧力に曝される場合に物質を入れるための安全の余裕を提供するよう設計されている。
【0034】
シール148の少なくとも1つは、所定の圧力に曝されると破断するように設計された破断し易いシール210で、図5の流れ指示線Fによって示すように区画130と室170との間に流体連絡を可能にするチャネル230(図5を参照)を生成する。図3および図12における破断し易いシール210および220は特に、一次シール135よりも低い破断圧力を有するように構成されている。その上、破断し易いシール210/220は特に、室170へ流動性物質を比較的低い圧力で移動させるために、十分な面積にわたって制御された方式で破断するように形成されている。
【0035】
この破断し易いシール210/220の制御された破断特性は、シールの設計とシールの強度によって与えられる。破断し易いシール210/220は、図9に示すように、破断し易いシール第1縁部212と破断し易いシール第2縁部214を有してもよく、図2、図3、図8、図9、図10、および図11に示すように、多くの構造形態が破断し易いシール210/220のために可能である。当業者には周知であり明解である原理では、通常は応力ライザまたは変曲点240(図8、図10、図11を参照)として知られているシールの表面上の1つまたは複数の可動域を提供することは、破断し易いシール210上に剥離開始点を作ろうとするものであり、この1つまたは複数の点において、破断し易いシール210は、応力ライザまたは変曲点240が向いている破断し易いシール210の側における圧力上昇に応答して、その開放応答または剥離を開始する。応力ライザ220または変曲点240を有する破断し易いシールの圧力正面などの、非直線障壁に対する圧力増加の展開する圧力正面は、変曲点240が区画130の方向に、すなわち圧力正面の方向に延びるように向けられると、応力ライザ220を有する破断し易いシールの最大変曲領域における圧力の最大集中領域を有することが、よく知られている。圧力正面のこの力の集中は、応力ライザ220において優先的にシールの開放または剥離を開始しがちである。圧力が区画に加えられると、これは山形の点において始まる破断し易いシールの開放剥離を開始する。
【0036】
応力ライザ220が何か特定の構成を有する必要はなく、ただシールの開放または剥離の始動が、応力ライザ220の変曲点240が鋭くなるにつれて高まることだけである。したがって緩やかに湾曲した破断し易いシール210は、図8に示すように、図11に示すように鋸の歯に似た変曲点240を有する破断し易いシール210よりも弱く特定の点において力を集中させる傾向があると思われる。
【0037】
その最も簡単な構造においては、上に論述したようにある適用では望ましくないことがわかったが、破断し易いシール210を図2に示すように平坦なものにしてもよく、この図は装置を、第1シート部分150が剥離されて除かれ、第2シート部分160はよく見るように露出して残されているように表示している。図8に示す本発明の一実施形態では、破断し易いシール210は少なくとも1つの正弦波形状を有するように形成されている。これは、論述したように、一般に破断が比較的より困難になるような設計と思われる。別の実施形態では、破断し易いシール210は図3に示すように応力ライザ220をさらに含む。このような応力ライザ220は、論述したように、破断し易いシール210を概して破断し易くするであろう。応力ライザ220はさまざまな実施形態においてさまざまな構成を有することができ、なかんずく、図6に示すような実質的に山形の形状250も含み、この図6は装置を、第1シート部分150が剥離されて除かれ、第2シート部分160は露出して残されており、第2シート部分160はよく見えるように平坦になっているように表示している。山形状の応力ライザ250は、区画130の方向に向けられた鋭い変曲点260(図9を参照)を有してもよい。
【0038】
その上、破断し易いシールの第1縁部212の最大変曲点240を伴って区画130の方に向けられた山形状の応力ライザ250を有する破断し易いシール210を利用する、これらの実施形態では、山形状の応力ライザ250は、破断し易いシールの第1縁部212の室側の点を通らない後部山形変曲点260を有してもよい。他の方法で見ると、後部山形変曲点260から破断し易い第2縁部214までの最大直交距離は、図9に示すように、破断し易いシールの第1縁部212と破断し易いシールの第2縁部214との間の最大直交距離よりも小さい。この実施形態は、強度特性と破断特性の点から最適の性能を提供することがわかった。
【0039】
1つまたは複数の応力ライザの最適設計の選択は、当業者の熟練内にあり、例として挙げればこれに限定されるものではないが分配される物質の粘性などの、分配しようとする流動性物質の特定の特性、個装物の所望の耐破断特性、塗布具100の形式と寸法、および室170の寸法を反映するように選ぶこともできよう。一次シール135と破断し易いシール210を、熱シールおよび機械的または化学的シールなどの、これらに限られるものではないが当業者には明らかであると思われるように、さまざまな技法によって形成してもよい。このような機械的シールには、例として挙げればこれに限定されるものではないが、クリンピングおよびさまざまなリテーナクリップを含めることもでき、このような熱シールまたは化学的シールには、例として挙げればこれに限定されるものではないが、化学接着剤またはホットメルト技法などの接着ボンド、もしくはその他の融合法を含めることもできよう。
【0040】
本発明の装置を構成するために使用される材料は、透明または不透明のシートであってもよい。透明シートでは容器の内容物を視覚的に検査することができ、容器内の分配物質のレベルを分配中に視覚的に確認することができよう。デバイスの製造に適した材料は、一般的に単層または多重層のポリマー膜である。
【0041】
本発明のデバイスを構成するため、およびさまざまなシールを準備するための有用な薄膜に関する論述は、Barney他に対する米国特許第6,117,123号に見ることができる。
【0042】
従来の技術の重大な欠点は、先に論述したように、分配用個装物においてうまく機能する塗布具100が欠けていた。最適の機能のためには、塗布具100は、吸収性があって、塗布具100の中の分配物質の広がりを容易にし、使用者が分配物質を容易に塗布できるようにし、その皮膚に対する塗布では快適かつ清潔であることが必要である。本装置は図2および図6に示すように、周辺部110を有し少なくとも1つの塗布具ボンド180を伴う少なくとも1枚のシート145に接合された塗布具100によってさらに構成されているので、本発明は上記の目標を達成する。塗布具100はフォームパッドなどの実質的に多孔質のパッドであってもよい。フォームパッドを多くの天然の材料および合成材料で構成することができる。フォームパッドは、物質を分配するために優れた貯蔵および保持能力を、また物質を皮膚に移転するために急速な流体解離性を持たなければならない。フォームの中には優れた液体保持力を有する非常に吸収性のスポンジがあるが、解離特性は悪い。これらの種類のスポンジでは結果的にかなりの量の分配物質がパッドの中に残存することになり、したがって分配物質が無駄となる。図7でわかるように、塗布具ボンド180は内部縁部190と外部縁部200によって形成され、好ましい実施形態では塗布具周辺部110の中にある。さらに、この少なくとも1つの塗布具ボンド180は、塗布具100と少なくとも1つのシート145との間の化学的および機械的ボンドであってもよい。このような機械的ボンドには、例として挙げればこれに限定されるものではないが、クリンピングおよびさまざまなリテーナクリップを含めることができ、またこのような熱ボンドまたは化学的ボンドには、例として挙げればこれに限定されるものではないが、化学的接着剤またはホットメルト技法などの接着ボンド、もしくはその他の融合法を含めることもできよう。
【0043】
塗布具ボンド180が図7に示す塗布具周辺部110の中にある構成を利用する実施形態は、装置に対して特定の利点を与える。塗布具ボンド180は分配物質の流れを塗布具ボンド内部縁部190中の区域に限定する傾向があるので、塗布具ボンド区域180の外側にある塗布具100の一部分を有することはまず、分配物質の平坦で快適な広がりを容易にする乾燥表面の区域を提供する。さらに、これは結果的に塗布具100のための比較的柔らかい縁部分となり、これは皮膚に物質を広げるために塗布具100を使用するときに快適さレベルを増す。ある追加実施形態では、箔材料が塗布具ボンド180の外縁部または周辺部を越えて延在してもよい。この実施形態は、使用者の指が分配物質または塗布具に接触することを防止する。
【0044】
塗布具100のためには最適の分配が必要であることの他に、塗布具100を分配パッケージに取り付けるさまざまな手段による実験によって、適正な機能に必要となる重要な設計特徴は、物質が破断し易いシール210を通って比較的高い圧力で分配されるので、分配物質を受け入れてもよい比較的拡張性の区域を備えることであると指摘された。このような比較的拡張可能な区域によって、分配物質は、比較的高速でチャネル230を通過して室170の中に入るとき(図5および図6を参照)、広がってそれが有したエネルギーを消散させることができ、こうして分配物質を塗布具の中に緩やかに広げることができる。このような拡張可能区域がない場合、または拡張可能区域が小さ過ぎるかもしくは十分に拡張可能ではない場合には、比較的高圧での物質の分配が、塗布具100の中に広がることなく、塗布具100を通るかまたは通り過ぎて噴出する傾向がある。一方、拡張可能区域が大き過ぎるかまたは過度に拡張可能である場合には、分配物質が、塗布具100の中に適切に広がらないような低圧状態に至る可能性がある。
【0045】
したがって、最適設計によって、さまざまな寸法の拡張可能区域を有するパッケージを製造するための容易な方法を提供しなければならない。本発明はこれを、室170と塗布具ボンド区域180および塗布具100を利用することによって達成し、特に拡張性は、室170の壁の拡張と塗布具100の弾性的性質とによって室に分与される。この弾性的性質によって、室170の内容物は圧力下で拡張することができ、これによって、分配物質は破断し易いシール210を突破して室170の中に入り、液圧ショックを吸収することができる。次に、分配物質は塗布具100の背後に残存する傾向があり、容易な分配および延展が可能である。
【0046】
室170の容積を、少なくとも1つの塗布具ボンド区域180と塗布具100との寸法を変えることによって変えてもよい。好ましい一実施形態では、ボンド区域180の表面積は、塗布具100の表面積の約62.5%と塗布具100の表面積の約87.5%の間にある。塗布具100の面積に対する塗布具ボンド区域180の面積のパーセントで表す比率が100%に向けて上昇するにつれて、室170の拡張性は低下し、上述の高圧の効果はさらに顕著になろう。塗布具100の面積に対する塗布具ボンド区域180の面積のパーセントで表す比率がゼロに向けて、つまりボンドが必然的に結果として壊れるために到達できない点に向けて低下するにつれて、室170の拡張性は上昇し、上述した低圧の効果はさらに顕著になろう。当業者には明らかであろうが多くの実施形態が可能である。この塗布具ボンド区域180を塗布具100区域に変えて、例として挙げればこれに限定されるものではないが分配物質の粘性などの、分配しようとする流動性物質の特定の特性を反映してもよい。
【0047】
以前のデバイスの分配しようとする流動性物質の「ブロースルー」に関連する問題は、連結していないパッド区域がリザーバを備えて、破断し易いシールの破裂時にクリームまたはその他の液体の容積を蓄積する、という発見によって解決された。
【0048】
基本形の塗布具を、3つの取り付けられていない異なるパッド区域によって試験した。これらの試料のフォームパッドの直径は1インチ、厚さは0.187インチであった。フォームパッドを取り付けるために外径が1インチの接着リングを使用した。これらの接着リングは、ブロースルーの減少に対する取り付けられていないパッド区域の寸法を評価するために、3つの異なる内径すなわち0.5インチ、0.375インチおよび0.25インチの内径を有する。塗布具を0.95グラムのアクネクリームで満たした。これらのテストによって、直径0.25インチの直径の取り付けられていないパッド区域にはなお若干のクリームの通り抜けがあったことを示した。より大きな直径の取り付けられていないパッド区域(すなわち0.5インチ)を有する基本形では、クリームのブロースルーはなかった。
【0049】
フォームパッドの背後の取り付けられていない区域は、可撓性のリザーバを提供し、破断し易いシールが破れたときに液体容積と液圧衝撃を吸収した。フォームパッド仕様におけるリザーバの適正な設計によって、パッドの外表面に対する液体のブロースルーを防ぐことができる。ブロースルーを防止するためには、密封されていない区域、液体の粘性、およびパッドの仕様をそれぞれ考慮しなければならない。
【0050】
フォームパッドと箔ウィングとの間のボンドの幅は、2つの箔ウィングが接合された個所では多分より広くなる。この区域におけるより広いシールは、箔ウィングが接合または折り返されている小さな「V形」ギャップから噴出することを減少またはなくすことができる。フォームパッドを箔ウィングよりも僅かに大きくして、箔が皮膚表面に接触し、すりむく可能性を減らすことができる。
【0051】
クリームまたは液体は、最初はフォームの表面から取り付けられていない区域を越えて皮膚の上に分配される。箔ウィングに取り付けられているフォームのリングは、最初はその背後にクリームまたは液体を有していない。このより乾燥した外側リングは、クリームを平滑にして広げることによって塗布具の性能の一助となり、この結果、薄い均一のクリームの層が皮膚表面にわたって施される。
【0052】
室170を、少なくとも1つのシート145と塗布具100によって形成してもよく、塗布具100、少なくとも1つの塗布具ボンド180、および破断し易いシール210によって部分的に境界づけてもよい。一代替実施形態では、追加的に、室170を部分的に少なくとも1つのシール148の1つによって境界づけてもよい。図4に示すような代替案として、区画130が、一次シール135によって相互連結された第1シート部分150と第2シート部分160によって形成される実施形態では、室170を、第1シート部分150、第2シート部分160、および塗布具100によって形成してもよく、塗布具ボンド180と破断し易いシール210とによって部分的に境界づけてもよい。追加的に、室170を一次シール135によって部分的に境界づけることができる。
【0053】
内容物を保護し、デバイスの清浄さを向上させるために、図5に示すように、装置は塗布具を解除可能に取り囲むようになっている塗布具カバー120を含んでもよい。追加として、または代替案として、当業者には明らかであろうが、装置全体を適当な個装物の中に閉じ込めて清浄さを維持するか、またはさらに特別使用の個装物の中に閉じ込めて、装置の滅菌性を保つこともできよう。本装置の好ましい実施形態は、比較的小さな手持ち式のデバイスの実施形態であるが、寸法、重量、および結果として得られる使用容易性の一般考察の他に、装置の寸法、または分配することになる物質の量に特定の制約はない。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明による装置は、例として挙げればこれに限定されるものではないが、薬用防腐剤、膏薬、化粧品、軟膏、およびクリームを含むことができる、広範囲にわたる流動性物質のための低コストで使い捨ての個装物に対する長年の切実な要望に応えるものである。本装置は、貯蔵の便利さ、パッケージ破断に対する耐性、より優れた衛生状態、および少ないこぼれまたは廃棄物をもたらすパッケージを提供する。さらに本装置は、物質を広げるために指や手の上にこれを取ることなく、また指や手や追加の器具の使用を必要とすることなく、制御された方式で使用者が測定された少量の物質を塗布できるようにするパッケージを提供する。
【0055】
本明細書に開示された好ましい実施形態の多くの改変、変更、および変形形態は、当業者には明らかでなろう。さらにこれらはすべて、本発明の精神と範囲の中にあるものと予期される。例えば、特定の実施形態を詳細に説明したが、当業者は、先に挙げた実施形態および変形形態を変更して、さまざまな形式の代用物、および/または追加もしくは代替材料、要素の相対的配置、および寸法上の外形構成を組み込むことができることを理解されたい。
【0056】
したがって、本明細書では本発明の極めて僅かな改変を説明したが、このような追加の変更と変形およびこれらの均等物の実行は、特許請求の範囲に規定されているように本発明の精神と範囲の中にあることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】分配塗布装置を拡大して示す斜視図である。
【図2】本発明による装置の第2表面(内部)の一変形を示す上面図である。
【図3】図1の頂部層が除去されて山形の破断し易いシールが表れている、図1の断面線3-3に沿って取った図1に示す装置の第2表面(内部)の上面図である。
【図4】図1の断面線4-4に沿って取った図1に示す装置の断面図である。
【図5】図1に示す装置の第2表面の一変形の上面図である。
【図6】図3に示す装置の平らにされて単一平面になった第2表面の上面図である。
【図7】図1の断面線7-7に沿って取った図1に示す装置の断面図である。
【図8】破断し易いシールの一変形の上面図である。
【図9】破断し易いシールの一変形の上面図である。
【図10】破断し易いシールのさらに別の一変形の上面図である。
【図11】破断し易いシールの別の一変形の上面図である。
【図12】図1に示す装置と同様な装置の、折り曲げ線に沿って開かれて平らにされて単一平面になった、単一シート実施形態の第1および第2シート部材の一変形の上面図である。
【図13】少なくとも1枚のシートが筒として形成された、分配装置の上面図である。
【符号の説明】
【0058】
100 塗布具フォームパッド
110 塗布具周辺部
120 塗布具カバー
130 区画
135 一次シール
145,148 シール
150 第1シート部分
160 第2シート部分
170 室
180 塗布具ボンド
190 塗布具ボンドの内部縁部
200 外部縁部
210 破断し易いシール
212 破断し易いシールの第1縁部
214 破断し易いシールの第2縁部
220 破断し易いシール(応力ライザ)
230 チャネル
240 変曲点
250 山形の形状
260 鋭い変曲点
270 折り曲げ線
280 シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流動可能な物質を入れるために設計された分配塗布装置であって、
1つの区画と、
前記区画を形成するために少なくとも1つのシールによって分割された少なくとも1枚のシートであって、前記少なくとも1つのシールの1つが、所定の圧力に曝されたときに破断するように設計された破断し易いシールであり、これによって、前記区画と1個の室との間の流体連絡を可能にするチャネルを作り出すシートと、
周辺部を有し、少なくとも1つの塗布具ボンドによって前記少なくとも1枚のシートに接合されている塗布具と、
前記の少なくとも1枚のシートと前記塗布具とによって形成され、前記塗布具と、前記の少なくとも1つの塗布具ボンドと、前記の破断し易いシールとによって境界づけられている前記室と、を含む分配塗布装置。
【請求項2】
前記の少なくとも1枚のシートが第1シート部分と第2シート部分とを含む請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記の第1シート部分と第2シート部分が、単一シートから折り曲げ線に沿って前記シートを折り曲げることによって形成される請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記室が前記の少なくとも1つのシールの1つによって部分的に追加的に境界づけられる請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記の破断し易いシールが少なくとも1つの正弦波形状を有するように形成されている請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記の破断し易いシールが応力ライザをさらに含む請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記応力ライザが、前記区画の方向に向けられた鋭い変曲点を有する実質的に山形状になるように形成されている請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記の破断し易いシールが、破断し易いシールの第1縁部と破断し易いシールの第2縁部とを含むように形成され、前記山形状が後部山形変曲点を有し、これによって前記後部変曲点から前記の破断し易いシールの第2縁部までの最大直交距離は、前記の破断し易いシールの第1縁部と前記の破断し易いシールの第2縁部との間の最大直交距離よりも小さい請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記応力ライザが、前記区画の方向に向けられた少なくとも1つの鋭い変曲点から形成されている請求項6に記載の装置。
【請求項10】
前記応力ライザが平坦な区域を具備してなる請求項6に記載の装置。
【請求項11】
前記塗布具ボンドの少なくとも1つが、化学的ボンドと機械的ボンドから選択されたボンドである請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記塗布具が、フォームパッドと、織布と、不織布と、フェルトとからなる群から選択される請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記シートの少なくとも1枚が可撓性の積層箔材料から構成されている請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記塗布具ボンドの外部縁が塗布具周辺部の内部にある請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記ボンド区域の表面積が、塗布具の表面積の約62.5%と塗布具の表面積の約87.5%との間の面積である請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記塗布具を解除可能に取り囲むようになっている塗布具カバーをさらに含む請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記の少なくとも1つのシールと前記の破断し易いシールが熱シールである請求項1に記載の装置。
【請求項18】
前記の少なくとも1つのシートが前記塗布具の周辺部を越えて延在する請求項1に記載の装置。
【請求項19】
前記の少なくとも1つのシートが前記塗布具の周辺部の1〜50mm先まで延在する請求項18に記載の装置。
【請求項20】
流動可能な物質を入れるために設計された分配塗布装置であって、
1つの区画と、
前記区画を形成するために一次シールと破断し易いシールとによって相互連結された第1シート部分および第2シート部分であって、前記の破断し易いシールは所定の圧力に曝されたときに破断するように設計され、これによって前記区画と1個の室との間の流体連絡を可能にするチャネルを作り出す、第1シート部分および第2シート部分と、
周辺部を有し、少なくとも1つの塗布具ボンドによって前記第1シート部分および前記第2シート部分に接合されている塗布具と、
前記第1シート部分と、前記第2シート部分と、前記塗布具とから形成され、前記塗布具と、前記塗布具ボンドと、前記の破断し易いシールとによって部分的に境界づけられている前記室と、を含む分配塗布装置。
【請求項21】
前記の第1シート部分と第2シート部分が、単一シートから折り曲げ線に沿って前記シートを折り曲げることによって形成され、これによって前記の第1シート部分と第2シート部分は追加的に折り曲げ線において相互連結されている請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記室が追加的に一次シールによって部分的に境界づけられている請求項20に記載の装置。
【請求項23】
前記の破断し易いシールが少なくとも1つの正弦波形状を有するように形成されている請求項20に記載の装置。
【請求項24】
前記の破断し易いシールが応力ライザをさらに含む請求項20に記載の装置。
【請求項25】
前記応力ライザが、前記区画の方向に向けられた鋭い変曲点を有する実質的に山形状になるように形成されている請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記の破断し易いシールが破断し易いシールの第1縁部と破断し易いシールの第2縁部とを含むように形成され、前記山形状が後部山形変曲点を有し、これによって前記後部変曲点から前記の破断し易いシールの第2縁部までの最大直交距離は、前記の破断し易いシールの第1縁部と前記の破断し易いシールの第2縁部との間の最大直交距離よりも小さい請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記応力ライザが、前記区画の方向に向けられた少なくとも1つの鋭い変曲点から形成されている請求項24に記載の装置。
【請求項28】
前記塗布具が、多孔質のフォームパッドと、織布と、不織布と、フェルトとからなる群から選択される請求項20に記載の装置。
【請求項29】
前記塗布具ボンドが、前記塗布具と前記第1および第2表面との間の化学的および機械的ボンドである請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記塗布具がフォームパッドである請求項20に記載の装置。
【請求項31】
前記第1シート部分と前記第2シート部分が可撓性の積層箔材料のシートである請求項20に記載の装置。
【請求項32】
前記塗布具ボンドの外部縁が前記塗布具周辺部の内部にある請求項20に記載の装置。
【請求項33】
前記ボンド区域の表面積が、塗布具の表面積の約62.5%と塗布具の表面積の約87.5%との間の面積である請求項20に記載の装置。
【請求項34】
前記塗布具を解除可能に取り囲むようになっている塗布具カバーをさらに含む請求項20に記載の装置。
【請求項35】
前記一次シールと前記の破断し易いシールが熱シールである請求項20に記載の装置。
【請求項36】
前記第1および第2シートが前記塗布具の周辺部を越えて延在する請求項20に記載の装置。
【請求項37】
前記第1および第2シートが前記塗布具の周辺部の1〜50mm先まで延在する請求項36に記載の装置。
【請求項38】
流体を分配および塗布するための手段であって、
流体を貯蔵するための手段と、
少なくとも1つの接合手段によって分割された境界を確立して前記流体を貯蔵するための手段を形成するための少なくとも1つの手段であって、前記の少なくとも1つの接合手段の1つは、前記貯蔵手段と所定の圧力に曝されたときに拡張するための手段との間の流体連絡を確立するための手段である、少なくとも1つの手段と、
少なくとも1つの接合手段によって前記少なくとも1つの境界確立手段に接合された前記流体塗布用手段と、
前記の少なくとも1つの境界確立手段と前記塗布手段とによって形成され、前記塗布手段と、前記の少なくとも1つの接着手段と、前記流体連絡確立手段とによって部分的に境界づけられている前記拡張手段と、を含む手段。
【請求項39】
前記の少なくとも1つの境界確立手段が、前方境界を確立するための手段と後方境界を確立するための手段とを含む請求項38に記載の流体を分配および塗布するための手段。
【請求項40】
前記拡張手段が追加的に前記少なくとも1つの接合手段の1つによって部分的に境界づけられている請求項38に記載の流体を分配および塗布するための手段。
【請求項41】
前記塗布手段を覆うための手段をさらに含む請求項38に記載の流体を分配および塗布するための手段。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2007−501707(P2007−501707A)
【公表日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−532865(P2006−532865)
【出願日】平成16年5月7日(2004.5.7)
【国際出願番号】PCT/US2004/014362
【国際公開番号】WO2004/101423
【国際公開日】平成16年11月25日(2004.11.25)
【出願人】(501477831)アール.ピー. シェーラー テクノロジーズ インコーポレイテッド (23)
【Fターム(参考)】