説明

手提げ型容器保持袋体

【課題】容器を簡易で手早く包装でき、素材使用量が少なくて済み、量産時にはコスト的に有利となる手提げ型容器保持袋体を提供する。
【解決手段】容器5を収容する際、袋本体2の除去可能線部に沿って下体部を切り離し、容器5の下底部5aを袋本体2の上端開口部2cを介して下端開口部2Cに嵌め込むだけで済み、容器5を簡易で手早く包装できて利便性に優れる。容器5が地面に略垂直となり、傾くことなく安定した状態で持ち運ばれて、おでんTが容器5から外部にこぼれ落ちることがない。手提げ型容器保持袋体1は袋本体2と単一の手提帯部3からなるので、保管スペースが少なくて省スペースとなり、素材使用量も少なくて済み、量産時にはコスト的に有利となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、おでん、ジュースやコーヒーなどを内容物として入れた容器を店頭などから持ち運ぶ際に用いる手提げ型容器保持袋体に関する。
【背景技術】
【0002】
店頭などで各種のジュースやフライドポテトなどを購入し、容器に入れて持ち運ぶ際、持ち帰り販売形態として組立式の紙製トレーや帯状のカップホルダーが用いられていた(例えば、特許文献1参照)。
このカップホルダーでは、組立て時に費やす手間やカップホルダーの保管スペースが必要であり、多数の顧客の持ち帰りに簡易で手早く包装できるものではなかった。
【0003】
簡易で手早い包装を行うものとしては、花卉類を持ち運ぶ切り花用包装袋がある(例えば、特許文献2参照)。この切り花用包装袋は、表シートと裏シートとを合わせて作製したもので、包装袋が上下に二分割されるミシン目を形成している。花卉類を包装袋に入れて購買した後、市場で検査したり、家庭などで花を活ける際、包装袋をミシン目に沿って切り離すと、花卉類の茎が下方に露出される。この際、花卉類の茎を押し上げることにより、切り花を包装袋の上端開口部から突き出させて、切り花を包装袋から外部に取出し易くしている。
【0004】
切り花用包装袋では、持ち運び時に包装袋を内容物たる花卉類と一緒に把持するため、花卉類が押圧されて傷みが生じる虞がある。
内容物を直接把持せず、吊り下げて持ち運ぶものとして植木鉢の携行用袋がある(例えば、特許文献3参照)。この携行用袋は、筒状のチューブから円錐状の保持部と左右提紐とを形成する型で平面的に切り取って、保持部の両側部同士をシールするものである。
植木鉢の持運び時には、植木鉢の下底部を袋の下端開口部に嵌め込み、植木鉢を傾かせることなく垂直に保持し、植木の花や枝が損傷を受けないようにしている。
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第3123727号公報
【特許文献2】特開平10−218200号公報
【特許文献3】実開昭58−21325号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献2の切り花用包装袋は、特許文献1のカップホルダーの有する不具合の緩和に寄与し、花卉類の簡易で手早い包装の実現化を図っている。特許文献3の植木鉢の携行用袋は、保持部に左右提紐を設けているため、保持部を把持する必要がなくなり、特許文献2の有する欠点を補う関係にある。
ところが、特許文献3の植木鉢の携行用袋では、左右提紐というように左右の両側に手提紐部を設ける構造になっているため、袋の素材使用量が増し、とりわけ量産時にはコスト的に不利になると考えられる。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、保管スペースが少なくて済み、容器を簡易で手早く包装できて利便性に優れながらも、素材使用量が少なくて済み、とりわけ量産時にはコスト的に有利となる手提げ型容器保持袋体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(請求項1について)
袋本体は、二枚のシートを重ね合わせて上端開口部を除く外周縁部を溶着して成り、内容物を詰めた容器が収容される。手提帯部は、二枚のシートのうち一方の上端部中央から他方の上端部中央に一体的にかけ渡されて二つ折りにされている。除去可能線部は、二枚のシートに一方の外側縁部から他方の外側縁部にかけて設けられ、袋本体を上体部と下体部とに区分けし、切除により下体部を切り離して袋本体に下端開口部を形成する。
袋本体のシートは、手提帯部に向かって漸次幅広となる逆台形状をなし、シートの上端開口部と手提帯部の基端部とが略直角に交わる交差部は隅角部を構成し、隅角部に基端部へ向かって凸となる補強用の円弧部を設けている。
【0009】
容器を収容する際、除去可能線部に沿って下体部を切り離し、容器の下底部を袋本体の上端開口部を介して下端開口部に嵌め込むだけで済み、容器を簡易で手早く包装できて利便性に優れる。この際、容器の下底部が下端開口部に嵌め込まれるため、容器が地面に略垂直となり、傾くことなく安定した状態で持ち運ばれて、内容物が容器から外部にこぼれ落ちることがない。
しかも、手提げ型容器保持袋体は袋本体と単一の手提帯部からなるので、保管スペースが少なくて省スペースとなり、素材使用量も少なくて済み、とりわけ量産時にはコスト的に有利となる。
また、手提帯部の隅角部に補強用の円弧部を設けているので、手提帯部を摘んで袋本体を吊り下げて持ち運ぶ時、隅角部に加わる引張力が円弧部で受けられるようになる。このため、内容物で重量が嵩む容器を収容しても、応力集中により隅角部に亀裂が生じることがなく、耐久性の向上に寄与することができる。
【0010】
(請求項2について)
袋本体と手提帯部とは、多数枚に綴られて下体部同士は一体的に固定されており、使用時に手提帯部を引張ることにより除去可能線部が切除される。
このため、多数枚の手提げ型容器保持袋体をばらばらに散在させず、一箇所にまとめて保管できる。しかも、必要時には袋本体と手提帯部とを素早く取出すことが可能となり、使い勝手もよくて大勢の顧客の購買に滞ることなく迅速に対処することができる。
【0011】
(請求項3について)
袋本体の下体部同士は、下体部に設けた孔部を支持棒に挿通することにより固定されている。このため、入手し易い簡素な構造で袋本体の下体部をまとめて固定できてコスト的に有利となる。
【0012】
(請求項4について)
袋本体の下体部同士は、下体部を接着剤により互いに貼着させることにより固定されている。このため、請求項3と同様に、入手し易い簡素な構造で袋本体の下体部をまとめて固定できてコスト的に有利となる。
【0013】
(請求項5について)
袋本体の上体部および手提帯部には、広告宣伝用の空領域が設けられている。このため、各社の名称をはじめ、扱う商品やサービスを広く消費者の間に知らしめる広告宣伝媒体としても機能し、ひいては手提げ型容器保持袋体の需要の増大に繋がる。
【0014】
(請求項6について)
手提帯部の先端同士は、溶着部により一体的に連結されることにより袋本体を複数有する。二つ折りにされた手提帯部のうち使用時に外側となる帯部を冗長にして内側となる帯部よりも長尺に設定している。
この場合、袋本体を複数有するので、複数の容器を同時に持ち運びすることができて、顧客の購買量の大小に都合よく応じることができる。
【0015】
(請求項7について)
外側となる帯部と内側となる帯部および容器の上端直径部とは、外側となる帯部を斜辺として略直角三角形を形成する。
このため、内容物の詰まった複数の容器が袋本体内で地面に対して略垂直状態となり、複数の容器を傾かせることなく安定した状態で持ち運ぶことができる。
【0016】
(請求項8について)
手提帯部の二つ折り部の上端部は、帯長方向に上部補強リブを有するとともに、手提帯部の基端部から袋本体にかけて隅角部に外接する下部補強リブが形成されている。
この場合、手提帯部の上端部は、上部補強リブにより引張り方向に対して補強されるため、内容物で重量が嵩む容器に対してもへたることなく耐えることができる。手提帯部の基端部および袋本体は、下部補強リブが筋交いとして機能するため、内容物で重量が嵩む容器に対してもへたることなく耐えることができる。
【0017】
(請求項9について)
除去可能線部を手提帯部とは反対側に凸となる円錐曲線の一部に沿って形成している。この場合、袋本体のうち除去可能線部で囲まれた部分だけ容器との接触面積が増えるため、容器に対する袋本体の保持力が強化され、容器を袋本体に安定させた状態で収容することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の手提げ型容器保持袋体では、保管スペースが少なくて済み、容器を簡易で手早く包装できて利便性に優れながらも、素材使用量が少なくて済み、とりわけ量産時にはコスト的に有利となる。
【実施例1】
【0019】
図1ないし図4は本発明の実施例1を示す。本発明における手提げ型容器保持袋体1は、図1に示すように袋本体2と単一の手提帯部3から成っている。これら袋本体2および手提帯部3は、一体物として伸縮性および破断強度に優れたポリエチレン(低密度および高密度ポリエチレンを含む)、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、エチルビニール、酢酸エステル、ポリ塩化ビニールなどの合成樹脂製薄膜体から形成されている。
【0020】
袋本体2は、二枚のシート2a、2bを重ね合わせ、上端開口部2cを除いてシート2aの外周縁部2dとシート2bの外周縁部2eとをレーザー光線や超音波接合などにより溶着して成っている。手提帯部3は、二枚のシート2a、2bのうち一方の上端部中央2fから他方の上端部中央2gに一体的にかけ渡されて二つ折りにされている。
【0021】
ミシン目などの除去可能線部4は、図2の(a)、(b)に示すように、二枚のシート2a、2bに一方の外側縁部2mから他方の外側縁部2nにかけて設けられ、袋本体2を上体部2Aと下体部2Bとに区分けし、切除により下体部2Bを切り離して袋本体2に下端開口部2Cを形成する。
【0022】
袋本体2のシート2a、2bは、手提帯部3に向かって漸次幅広となる逆台形状をなし、シート2a、2bの上端開口部2cと手提帯部3の基端部3aとが略直角に交わる交差部は、左右両側に隅角部3Aを構成する。隅角部3Aには、基端部3aに向かって凸となる補強用の円弧部Rを設けている。
袋本体2の上体部2Aおよび手提帯部3には、広告宣伝用の空領域Sが設けられている。空領域Sは、各社の名称をはじめ、扱う商品やサービスを広く消費者の間に知らしめる広告宣伝媒体としても機能する。空領域Sについては、図2のみに記載し、以後の図示は省略している。
【0023】
店頭などにおいて、例えば、おでんTを内容物として入れた逆円錐台状の容器5{図3の(a)参照}を袋本体2に収容する際、除去可能線部4で下体部2Bを切除した袋本体2を広げる{図3の(b)参照}。この袋本体2におでんT入り容器5を収容すると、容器5の下底部5aが上端開口部2cを介して下端開口部2Cに突き出て嵌まり、外周面部5bが袋本体2の内周面に密着する。これにより、図4に示すように、容器5が袋本体2内に保持され、手提帯部3を摘むことにより容器5の持ち運びが可能となる。
【0024】
上記構成では、容器5を収容する際、除去可能線部4に沿って下体部2Bを切り離し、容器5の下底部5aを袋本体2の上端開口部2cを介して下端開口部2Cに嵌め込むだけで済み、容器5を簡易で手早く包装できて利便性に優れる。この際、容器5の下底部5aが袋本体2の下端開口部2Cに嵌め込まれるため、容器5が地面に略垂直となり、傾くことなく安定した状態で持ち運ばれて、おでんTなどの内容物が容器5から外部にこぼれ落ちることがない。
しかも、手提げ型容器保持袋体1は袋本体2と単一の手提帯部3からなるので、保管スペースが少なくて省スペースとなり、素材使用量も少なくて済み、とりわけ量産時にはコスト的に有利となる。
また、手提帯部3の隅角部3Aに補強用の円弧部Rを設けているので、手提帯部3を摘んで袋本体2を吊り下げて持ち運ぶ時、隅角部3Aに加わる引張力が円弧部Rで受けられるようになる。このため、内容物で重量が嵩む容器5を袋本体2に収容しても、応力集中により隅角部3Aに亀裂が生じることがなく、耐久性の向上に寄与することができる。
【実施例2】
【0025】
図5の(a)は本発明の実施例2を示す。実施例2が実施例1と異なるところは、除去可能線部4の一部を繋留部4kとして切除できないようにしておき、除去可能線部4の切除時、上体部2Aを繋留部4kを介して下体部2Bに皮一枚で連結させたことである。
このようにすれば、上体部2Aと下体部2Bとをばらばらにせず、まとめて塵芥物として廃棄処分することができて処分し易くなる。
【実施例3】
【0026】
図5の(b)は本発明の実施例3を示す。実施例3が実施例1と異なるところは、除去可能線部4a、4b、4c、4dを上下複数段に設けたことである。
このため、除去可能線部4a〜4dのうち、袋本体2内に収容すべき容器5の外径寸法に見合ったものを選択的に切除することで、外径寸法の異なる複数の容器5に対処することができる。
【実施例4】
【0027】
図5の(c)は本発明の実施例4を示す。実施例4が実施例1と異なるところは、除去可能線部4eを手提帯部3とは反対側、すなわち下方に凸となる円弧に沿って形成したことである。
この場合、袋本体2のうち除去可能線部4eの円弧で囲まれた部分だけ容器5との接触面積が増えるため、容器5に対する袋本体2の保持力が強化され、容器5を袋本体2に安定させた状態で収容することができる。
なお、除去可能線部4eは円弧に限らず、楕円、放物線や双曲線などの円錐曲線の一部に沿って形成してもよい。
【実施例5】
【0028】
図6は本発明の実施例5を示す。実施例5が実施例1と異なるところは、手提帯部3の二つ折り部の上端部3bが帯長方向に上部補強リブ6を有するとともに、手提帯部3の基端部3aから袋本体2にかけて隅角部3Aに外接する下部補強リブ7a、7bを形成したことである{図6の(a)、(b)参照}。
上部補強リブ6および下部補強リブ7a、7bは、横断面積が例えば0.5〜0.8mm程度の直径寸法を有する細径の突条部を構成している。下部補強リブ7aは、シート2a(2b)の一方の外側縁部2mから左の隅角部3Aに外接し、下部補強リブ7bは、シート2a(2b)の他方の外側縁部2nから右の隅角部3Aに外接するため、二条の下部補強リブ7a、7bは手提帯部3の基端部3aでたすき状に交差している。
【0029】
この場合、手提帯部3の上端部3bは、上部補強リブ6により引張り方向に対して補強されるため、内容物で重量が嵩む容器5に対してもへたることなく耐えることができる。手提帯部3の基端部3aおよび袋本体2は、下部補強リブ7a、7bが筋交いとして機能するため、内容物で重量が嵩む容器5に対してもへたることなく耐えることができる。
【実施例6】
【0030】
図7は本発明の実施例6を示す。実施例6が実施例1と異なるところは、袋本体2と手提帯部3とは、多数枚に綴られて下体部2B同士は一体的に固定されていることである。使用時には、手提帯部3を引張ることにより、除去可能線部4が切除されて上体部2Aが下体部2Bから切り離される{図7の(a)、(b)参照}。
具体的には、袋本体2の下体部2B同士は、下体部2Bに設けた孔部8を支持棒9に挿通することにより固定されている。図7の(a)は、基台Eに手提げ型容器保持袋体1を設置した例を示し、図7の(b)では、吊り板Fの支持棒9に手提げ型容器保持袋体1を引っ掛ける例を示す。
【0031】
実施例6では、多数枚の手提げ型容器保持袋体1をばらばらに散在させず、一箇所にまとめて保管できる。しかも、必要時には袋本体2と手提帯部3とを素早く取出すことが可能となり、使い勝手もよくて大勢の顧客の購買に滞ることなく迅速に対処することができる。
しかも、袋本体2の下体部2B同士は、下体部2Bの孔部8を支持棒9に挿通することにより固定されているため、入手し易い簡素な構造で袋本体2の下体部2Bをまとめて固定できてコスト的に有利となる。
なお、袋本体2の下体部2B同士は、下体部2Bを接着剤により互いに貼着させることにより固定してもよい。
【実施例7】
【0032】
図8および図9は本発明の実施例7を示す。実施例7が実施例1と異なるところは、互いに別体の手提帯部3の先端3c同士を溶着部Wにより180°の角度間隔で一体的に連結することにより二個の手提げ型容器保持袋体1を設けたことである{図8の(a)参照}。二つ折りにされた手提帯部3のうち使用時に外側となる帯部3Bの一部を折り畳むことにより冗長化し、内側となる帯部3Cよりも長尺に設定している{図8の(b)参照}。
【0033】
先端3cの溶着部Wを中心にして左右の手提帯部3を図8の(b)に矢印M、Nで示す方向に折り曲げることにより、図9に示すように、外側となる帯部3Bが折り畳まれた冗長分だけ伸長する。このため、外側となる帯部3Bと内側となる帯部3Cおよび容器5の上端直径部10とは、外側となる帯部3Bを斜辺として略直角三角形を形成する。
【0034】
実施例7では、二個の手提げ型容器保持袋体1を設けているので、二個の容器5を同時に持ち運びすることができて、顧客の購買量の大小に都合よく応じることができる。
しかも、帯部3B、帯部3Cおよび容器5の上端直径部10は、帯部3Bを斜辺として略直角三角形を形成する。このため、内容物の詰まった容器5が袋本体2内で地面に対して略垂直状態となり、二個の容器5を傾かせることなく安定した状態で持ち運ぶことができる。
【実施例8】
【0035】
図10は本発明の実施例8を示す。実施例8が実施例7と異なるところは、互いに別体である三個の手提帯部3の先端3c同士を溶着部Wにより120°の角度間隔で一体的に連結することにより三個の手提げ型容器保持袋体1を設けたことである。
実施例8では、実施例7に比べて一つ多い三個の手提げ型容器保持袋体1を設けているので、三個の容器5を同時に持ち運びすることができて、顧客の購買量の大小に都合よく応じることができる。
【実施例9】
【0036】
図11は本発明の実施例9を示す。実施例9が実施例8と異なるところは、互いに別体である四個の手提帯部3の先端3c同士を溶着部Wにより90°の角度間隔で一体的に連結することにより四個の手提げ型容器保持袋体1を設けたことである。
実施例9では、実施例8に比べて一つ多い四個の手提げ型容器保持袋体1を設けているので、四個の容器5を同時に持ち運びすることができて、顧客の購買量の大小に一層都合よく応じることができる。
【0037】
(a)上記実施例1〜9では、逆円錐台状の袋本体2の一方の外側縁部2mおよび他方の外側縁部2nのテーパの傾きは収容する容器5に応じて所望に設定してもよい。
(b)内容物はおでんTに限らず、各種の清涼飲料水、アルコール飲料、フライドポテトやポタージュなどであってもよく、要は容器5内に収容できるものであればよい。
(c)実施例9では、手提帯部3の先端3c同士を連結することにより、四個の手提げ型容器保持袋体1を設けたが、五個、六個といった四個よりも多い手提げ型容器保持袋体1を設けるようにしてもよい。この際、複数の容器5のうちには、おでんTが入った容器5があってもよく、ジュース類が入った容器5があってもよく、全ての容器5が同一の内容物である必要はない。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明の手提げ型容器保持袋体では、保管スペースが少なくて済み、容器を簡易で手早く包装できて利便性に優れながらも、素材使用量が少なくて済み、とりわけ量産時にはコスト的に有利となる。量産性に優れて使い勝手のよさから需要を喚起して関連部品の流通を介して製造業界に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】手提げ型容器保持袋体を作製する際、シート同士を溶着する態様を示す斜視図である(実施例1)。
【図2】(a)は手提げ型容器保持袋体の正面図、(b)は除去可能線部で下体部を袋本体から切り離す態様を示す正面図である。(実施例1)。
【図3】(a)はおでんを詰めた容器の斜視図、(b)は手提げ型容器保持袋体の斜視図である(実施例1)。
【図4】容器を収容して持ち運ぶ手提げ型容器保持袋体を示す斜視図である(実施例1)。
【図5】(a)は容器を収容して持ち運ぶ手提げ型容器保持袋体を示す斜視図(実施例2)、(b)は複数の除去可能線部を形成した手提げ型容器保持袋体を示す正面図(実施例3)、(c)は円弧状の除去可能線部を形成した手提げ型容器保持袋体を示す正面図である(実施例4)。
【図6】(a)は上部補強リブおよび下部補強リブを形成したシート同士を溶着する態様を示す斜視図、(b)は(a)のA−A線に沿う拡大横断面図である(実施例5)。
【図7】(a)、(b)は多数の手提げ型容器保持袋体を綴った例を示す斜視図である(実施例6)。
【図8】(a)は二個の手提げ型容器保持袋体を連結した態様を示す正面図、(b)は(a)のB−B線に沿う縦断面図である(実施例7)。
【図9】容器を収容して持ち運ぶ手提げ型容器保持袋体を示す正面図である(実施例7)。
【図10】三個の手提げ型容器保持袋体を連結した態様を示す正面図である(実施例8)。
【図11】四個の手提げ型容器保持袋体を連結した態様を示す正面図である(実施例9)。
【符号の説明】
【0040】
1 手提げ型容器保持袋体
2 袋本体
2A 上体部
2B 下体部
2a シート
2b シート
2c 袋本体の上端開口部
2d、2e シートの外周縁部
2f、2g シートの上端部中央
2m 一方の外側縁部
2n 他方の外側縁部
3 手提帯部
3A 隅角部
3B 外側となる帯部
3C 内側となる帯部
3a 基端部
3b 二つ折り部の上端部
3c 手提帯部の先端
4、4a〜4d 除去可能線部
5 容器
6 上部補強リブ
7a、7b 下部補強リブ
8 下体部の孔部
9 支持棒
10 容器の上端直径部
R 円弧部
S 広告宣伝用の空領域
T おでん
W 溶着部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二枚のシートを重ね合わせて上端開口部を除く外周縁部を溶着して成り、内容物を詰めた容器が収容される袋本体と、
前記二枚のシートのうち一方の上端部中央から他方の上端部中央に一体的にかけ渡されて二つ折りにされた手提帯部と、
前記二枚のシートに一方の外側縁部から他方の外側縁部にかけて設けられ、前記袋本体を上体部と下体部とに区分けし、切除により前記下体部を切り離して前記袋本体に下端開口部を形成する除去可能線部とを備え、
前記袋本体の前記シートは、前記手提帯部に向かって漸次幅広となる逆台形状をなし、前記シートの前記上端開口部と前記手提帯部の基端部とが略直角に交わる交差部は隅角部を構成し、前記隅角部に前記基端部へ向かって凸となる補強用の円弧部を設けたことを特徴とする手提げ型容器保持袋体。
【請求項2】
前記袋本体と前記手提帯部とは、多数枚に綴られて前記下体部同士は一体的に固定されており、使用時に前記手提帯部を引張ることにより前記除去可能線部が切除されることを特徴とする請求項1に記載の手提げ型容器保持袋体。
【請求項3】
前記袋本体の前記下体部同士は、前記下体部に設けた孔部を支持棒に挿通することにより固定されていることを特徴とする請求項2に記載の手提げ型容器保持袋体。
【請求項4】
前記袋本体の前記下体部同士は、前記下体部を接着剤により互いに貼着させることにより固定されていることを特徴とする請求項1に記載の手提げ型容器保持袋体。
【請求項5】
前記袋本体の前記上体部および前記手提帯部には、広告宣伝用の空領域が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の手提げ型容器保持袋体。
【請求項6】
前記手提帯部の先端同士は、溶着部により一体的に連結されることで前記袋本体を複数有し、前記二つ折りにされた手提帯部のうち使用時に外側となる帯部を冗長にして内側となる帯部よりも長尺に設定したことを特徴とする請求項1に記載の手提げ型容器保持袋体。
【請求項7】
前記外側となる帯部と前記内側となる帯部および容器の上端直径部とは、前記外側となる帯部を斜辺として略直角三角形を形成することを特徴とする請求項6に記載の手提げ型容器保持袋体。
【請求項8】
前記手提帯部の二つ折り部の上端部は、帯長方向に上部補強リブを有するとともに、前記手提帯部の基端部から前記袋本体にかけて前記隅角部に外接する下部補強リブが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の手提げ型容器保持袋体。
【請求項9】
前記除去可能線部を前記手提帯部とは反対側に凸となる円錐曲線の一部に沿って形成したことを特徴とする請求項1に記載の手提げ型容器保持袋体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2008−143599(P2008−143599A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−153545(P2007−153545)
【出願日】平成19年6月11日(2007.6.11)
【出願人】(306039898)有限会社 Globe−Enjin (1)
【Fターム(参考)】