説明

手荷物警報システム

【課題】一方側から他方側への信号と他方側から一方側への信号とを関連付けることによる改良された手荷物警報システムの提供。
【解決手段】手荷物機器1は、使用者機器2に対して無線送受信を行う手荷物通信部11と、警報を出力する手荷物警報部12と、上記手荷物通信部11による受信が実質的に無いことを条件の少なくとも一つとして上記手荷物警報部12に対して上記警報の出力を指示する手荷物制御部13とを備え、使用者機器2は、上記手荷物機器1に対して無線送受信を行う使用者通信部21と、警報を出力する使用者警報部22と、上記使用者通信部による受信が実質的に無いことを条件の少なくとも一つとして上記使用者警報部22に対して上記警報の出力を指示する使用者制御部23とを備え、上記手荷物通信部11と上記使用者通信部21との何れか一方の通信部は、何れか他方の通信部からの信号の受信に基づき、上記一方の通信部への信号を送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、鞄等の手荷物に配置される手荷物機器と、この手荷物を持ち運びする使用者に配置される使用者機器とを備え、両機器間の無線通信が途絶えることにより、警報がなされる手荷物警報システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、手荷物側と使用者側とに親子の機器を各々配置しておき、盗難等によって手荷物が使用者から離れてしまった場合に、手荷物側あるいは使用者側の機器が警報音を発する警報装置が知られている。
【0003】
例えば特許文献1には、利用者が携帯する送信機とスーツケース側に配置した受信機とが所定距離よりも離れた場合に、スーツケース側で警報を出すことのできる警報装置が開示されている。
【0004】
そして、特許文献2には、2対の送受信部を用い、2つの近接信号を各々検出することで、利用者側機器と鞄側機器との双方から警報を出すことのできる警報装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−92752号公報
【特許文献2】特開平7−16112号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に係る発明では、利用者側に送信機が設けられ、スーツケース側に受信機が設けられたものであって、盗難の判断のための信号は、利用者側からスーツケース側の一方にのみ送信されるものであった。
【0007】
特許文献2に係る発明では、2対の送受信部を用いているが、一方側から他方側へ送信される信号と他方側から一方側へ送信される信号とは特に関連がなかった。
【0008】
上記のことに鑑み、本願発明は、一方側から他方側への信号と他方側から一方側への信号とを関連付けることにより、改良された手荷物警報システムの提供を図ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本願の請求項1に係る発明は、鞄等の手荷物に配置される手荷物機器1と、この手荷物を持ち運びする使用者に配置される使用者機器2とを備え、両機器間の無線通信が途絶えることにより、警報がなされる手荷物警報システムにおいて、上記手荷物機器1は、上記使用者機器2に対して無線送受信を行う手荷物通信部11と、警報を出力する手荷物警報部12と、上記手荷物通信部11による受信が実質的に無いことを条件の少なくとも一つとして上記手荷物警報部12に対して上記警報の出力を指示する手荷物制御部13とを備え、上記使用者機器2は、上記手荷物機器1に対して無線送受信を行う使用者通信部21と、警報を出力する使用者警報部22と、上記使用者通信部21による受信が実質的に無いことを条件の少なくとも一つとして上記使用者警報部22に対して上記警報の出力を指示する使用者制御部23とを備え、上記手荷物通信部11と上記使用者通信部21との何れか一方の通信部は、何れか他方の通信部からの検知用信号の受信に基づき、上記一方の通信部への検知用信号を送信するものであることを特徴とする手荷物警報システムを提供する。
【0010】
また、本願の請求項2に係る発明は、上記手荷物制御部13は、上記手荷物警報部12が出力する警報の出力時刻を規定する警報タイマー部131を有することを特徴とする、請求項1記載の手荷物警報システムを提供する。
【0011】
また、本願の請求項3に係る発明は、上記警報タイマー部131は、上記手荷物警報部12による警報の出力開始時刻を規定する開始タイマー131aと、警報の出力停止時刻を規定する停止タイマー131bとを備えたことを特徴とする、請求項2記載の手荷物警報システムを提供する。
【0012】
また、本願の請求項4に係る発明は、上記手荷物機器1には、GPS衛星と携帯電話基地局とのうち少なくとも一方からの測位信号データを受信する測位信号受信部141と、前記測位信号データを基に現在位置を求める位置測定部142と、前記位置測定部142で求めた位置情報を発信する位置情報発信部143とを備えたGPS機能部14が設けられ、上記手荷物制御部13は、上記手荷物通信部11による上記検知用信号の受信が実質的に無いことを条件の少なくとも一つとして、上記GPS機能部14に対して上記位置情報発信の指示を出すものであることを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載の手荷物警報システムを提供する。
【0013】
また、本願の請求項5に係る発明は、鞄等の手荷物に配置される手荷物機器1と、この手荷物を持ち運びする使用者に配置される使用者機器2とを備え、両機器間の無線通信が途絶えることにより、警報がなされる手荷物警報システムにおいて、上記使用者機器2は、上記手荷物機器1に対して無線送受信を行う使用者通信部21と、警報を出力する使用者警報部22と、使用者制御部23とを備え、この使用者制御部23は、上記使用者通信部21による受信が実質的に無いことを条件の少なくとも一つとして、上記使用者警報部22に対する上記警報の出力の指示を行うと共に、上記使用者通信部21に対して遠隔操作信号の送信の指示を行うものであり、上記手荷物機器1は、上記使用者機器2に対して無線送受信を行う手荷物通信部11と、警報を出力する手荷物警報部12と、手荷物制御部13とを備え、この手荷物制御部13は、上記手荷物通信部11による上記遠隔操作信号の受信がなされたことを条件の少なくとも一つとして、上記手荷物警報部12に対する上記警報の出力の指示を行うものであることを特徴とする手荷物警報システムを提供する。
【発明の効果】
【0014】
本願発明は、手荷物通信部11と使用者通信部21との何れか一方の通信部が、何れか他方の通信部からの信号の受信に基づき、上記一方の通信部への信号を送信するものとされている。よって、一方側から他方側への信号と他方側から一方側への信号とが関連付けられており、信号送信の主体側となる機器については、より確実に警報を出すことができる。そして、この主体側となる機器を、手荷物機器1と使用者機器2のいずれにも設定することができる。よって、使い勝手の良い手荷物警報システムを提供することができたものである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】(A)(B)とも、本願発明に係る手荷物警報システムの概略図である。
【図2】本願発明の第1実施例に係る、手荷物警報システムの動作を示すフローチャートである。
【図3】本願発明の第2実施例に係る、手荷物警報システムの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<第1実施例>
以下、図1及び図2に基づき、まずは本願発明の第1実施例について説明する。
【0017】
本例の手荷物警報システムは、図1(A)に示すように、鞄等の手荷物に配置される手荷物機器1と、この手荷物を持ち運びする使用者に配置される使用者機器2とを備えている。手荷物機器1と使用者機器2とは各々コンパクトな形状とされており、例えば、手荷物機器1は鞄の内部ポケット等に入れることが容易な形状とされ、使用者機器2は使用者の携帯が容易な形状とされている。
【0018】
いずれの機器についても、紛失や破損を防止するために、手荷物に固定したり、利用者の衣服に留めたりできるように、クリップ、面ファスナー、ピン、ストラップ、チェーン等を備えたものとしておいても良い。特に手荷物機器1については、手荷物を持ち去った者が手荷物機器1を容易に取り外せないようにするため、錠前などを備えたものとしても良い。
【0019】
本例では、手荷物機器1と使用者機器2の数量を一対一で対応させているが、複数の手荷物機器1に対し一つの使用者機器2を使用するものであっても良いし、これとは逆に、一つの手荷物機器1に対し複数の使用者機器2を使用することも可能であり、目的によって種々の使用方法を選択することができる。
【0020】
また、手荷物機器1を手荷物に用い、使用者機器2を使用者が携帯するという使用方法に限定されるものではなく、使用者機器2を手荷物に用い、手荷物機器1を使用者が携帯するという逆の使用方法も可能である。
【0021】
<手荷物機器>
本例の手荷物機器1は、図1(B)に示すように、手荷物通信部11、手荷物警報部12、手荷物制御部13、GPS機能部14を備えている。なお、前記各部11〜13を携帯電話に内蔵させたり、携帯電話のソフトウェアによって、携帯電話の構成部品に前記各部11〜14と同じ動作をさせるようにすることで、携帯電話が手荷物機器1を兼ねるものとしても良い。これにより、専用の(独立した)手荷物機器1を使用しないでも良くなる。
【0022】
手荷物通信部11は、使用者機器2に対して無線送受信を行うための部分である。本例では、周知のRF−IC及びアンテナ等から構成されている。この手荷物通信部11は、各機器1,2の電源を入れた際に相手方機器2,1とのリンクを確立するためのサーチ用信号の送受信に用いられると共に、下記検知用信号の送信及び受信確認信号の受信に用いられる。
【0023】
各機器1,2の電源が入っており、かつ、各機器1,2間のリンクが確立されている場合、まず、この手荷物通信部11から使用者機器2にパケット信号である検知用信号が送信(送出)される。そして使用者機器2がこの検知用信号を受信した場合、手荷物機器1に対して受信確認信号が送信(送出)される。これにより、手荷物機器1と使用者機器2との間が信号(検知用信号及び受信確認信号)の送受信可能な程度の距離内にあることが判断できる。なお、上記検知用信号の送信パターンは、連続であっても、一定時間をおいて断続するものであっても良い。本例では混信防止のため、周波数の違う二つの検知用信号(具体的には2403MHzの第1検知用信号と2480MHzの第2検知用信号)が交互に送信される。つまり、後述(図2参照)の第1検知用信号送信ステップS3と第2検知用信号送信ステップS5とが連続して実施される。また、本例では、上記周波数の違う二つの検知用信号のセットが、1秒当たり4回、連続して送信される。
【0024】
なお、手荷物機器1の電源が入っている場合では、常時、この手荷物通信部11から使用者機器2に上記検知用信号が送信されている(後述(図2参照)の第1検知用信号送信ステップS3から第2受信確認信号送信ステップS6までの間を繰り返す)。つまり本例では、信号送信の主体側となる機器は手荷物機器1であると言える。
【0025】
手荷物警報部12は、手荷物制御部13の指示に応じて警報を出力する部分である。本例ではブザー等から構成されている。なお、手荷物警報部12から出力される警報は、音に限られるものではなく、光や振動であっても良いし、これらが組み合わされて発せられるものであっても良い。また、音量等を調整するためのボリュームスイッチを設けておき、手荷物の周囲に警報が届く範囲を調整できるようにしておいても良い。また、警報は一定時間連続して出力されるものでも良いし、(下記の警報タイマー部131によることなく)一定時間おきに断続的に出力されるものでも良い。また、順次音量が大きくなるように変化するものであっても良い。
【0026】
手荷物制御部13は、上記手荷物通信部11における、上記使用者機器2から送信(送出)される受信確認信号の受信が実質的に無いことを条件の少なくとも一つとして、上記手荷物警報部12に対して警報の出力を指示する部分である。本例ではCPU等から構成されている。ここで、上記の「受信が実質的に無い」とは、一定時間受信が途絶えた状態を意味しており、本例では、使用者通信部21からの、周波数の違う二つの受信確認信号(後述)のセットが5回連続して受信しなかった場合、受信が実質的に無いものとしている。よって、この手荷物制御部13は、受信確認信号の受信状況を監視する役割を果たしている。なお上記の他、手荷物通信部11が受信できる最低限の感度(しきい値)よりも、手荷物通信部11に到達する受信確認信号の強度が下回った場合、受信が実質的に無いものとしても良い。
【0027】
警報出力指示のための条件としては、上記のように受信確認信号の受信が実質的に無いことの他に、種々の条件を付加することができる。例えば手荷物機器1に、振動センサを設けておき、例えば手荷物を持ち去った者が手荷物を提げて歩くことにより手荷物に生じる振動を感知したことを条件としても良い。この付加した条件は、複数の条件のうち少なくとも一つを満たし、かつ、上記の受信が無いという条件を満たした時に警報出力指示をするように設定しても良いし、複数の条件のうち全てを満たし、かつ、上記の受信が無いという条件を満たした時に警報出力指示をするように設定しても良い。
【0028】
この手荷物制御部13は、上記の手荷物警報部12が出力する警報の出力時刻を規定する警報タイマー部131を有する。この警報タイマー部131は、より詳しくは、上記の手荷物警報部12による警報の出力開始時刻を規定する開始タイマー131aと、警報の出力停止時刻を規定する停止タイマー131bとを備えている。開始タイマー131aと停止タイマー131bとは、別々であっても良いし、単一のタイマーが出力開始時刻及び出力停止時刻のいずれもを規定するものであっても良い。
【0029】
ここで、手荷物と使用者の距離が離れたこと等により、手荷物通信部11による受信確認信号の受信が実質的に無くなった場合、後述のように、使用者機器2において使用者警報部22が警報を出力する(警報音が鳴る)が、それと並行して、手荷物機器1においても上記開始タイマー131aが作動する。そして、一定時間経過後に手荷物警報部12から警報が出力される(警報音が鳴る)。そして、上記停止タイマー131bにより、一定時間経過後に上記の警報が停止する。
【0030】
つまり、上記の警報タイマー部131は、使用者機器2の動作と連動するものとされている。
【0031】
本例では、手荷物通信部11による受信確認信号の受信が実質的に無くなってから5秒後に上記開始タイマー131aが作動し、警報が出力され始めてから30秒後に上記停止タイマー131bが作動する。この30秒という時間は、利用者が手荷物から離れたことに気づき、手荷物へ近づいていくのに適切な時間であること、手荷物を持ち去った者の立場からだと30秒は長く感じられる時間であって、犯行を途中であきらめる可能性が高いこと、そして、電車内などの公共の場所で警報が出力された場合に、それ以上長い時間であると周囲が迷惑な思いをするということを根拠として設定されたものである。なお、上記の警報出力の後一定時間経過後に警報の出力が再開し、再停止するというパターンとしても良いし、前記パターンが複数回繰り返されるもの(例えば、30秒間の警報が2分毎に繰り返して出力されるもの)としても良い。
【0032】
ただし、警報が出力中であっても、手荷物と使用者の距離が近づいたこと等から、手荷物通信部11による受信確認信号の受信が再度できるようになった場合は、その時点で手荷物制御部13からの指示により、手荷物警報部12からの警報が停止する。
【0033】
使用者機器2に、手荷物機器1の警報を強制的に切るためのスイッチが設けられていた場合であって、このスイッチを利用者が操作した場合も上記と同様であり、手荷物警報部12からの警報が停止する。具体的には、このスイッチの操作により、使用者機器2から手荷物機器1に到達可能な操作用信号が送信され、手荷物警報部12からの警報を停止させる。このスイッチは、例えば、使用者がトイレに行くなどしてうっかり手荷物から離れてしまい、使用者機器2が警報を出力し始めてしまった場合、使用者がいちいち手荷物まで近づく必要がないため有利である。
【0034】
GPS機能部14は、GPS衛星と携帯電話基地局とのうち少なくとも一方からの測位信号データを受信する測位信号受信部141と、前記測位信号データを基に手荷物機器1の現在位置を求める位置測定部142と、前記位置測定部で求めた位置情報を携帯電話基地局に発信する位置情報発信部143とを備えている。ここで、上記の「携帯電話基地局」とは、携帯電話会社や警備会社が、携帯電話など携帯端末の存在位置の情報を把握することを目的として、携帯端末に対して信号を送受信するために地上に設けた基地局を言う。
【0035】
本例では、上記測位信号受信部141と位置情報発信部143とは通信用モジュールとして一体とされている。このGPS機能部14としては周知の技術が利用できる。具体的には、このGPS機能部14としてGPS機能付き携帯電話に内蔵されているGPS機能部と同一のものを利用する。このGPS機能部14により、手荷物が何者かによって持ち去られたとしても、上記位置情報発信部143から発せられた位置情報をもとに、例えば、使用者のコンピュータや携帯電話等の表示機器に手荷物機器1の現在位置を表示させることで手荷物の位置を把握することができ、手荷物を早期に発見することが可能である。本例では、GPS衛星と携帯電話基地局とを併用して手荷物機器1の現在位置を求めるため、GPS衛星からの信号と携帯電話基地局からの信号のいずれかが受信できない場合であっても、手荷物機器1の現在位置を求めることができるため信頼性が高く、かつ、高精度な位置把握も可能である。
【0036】
本例のGPS機能部14は、上記のように、手荷物通信部11における上記使用者機器2からの受信確認信号の受信が実質的に無く、かつ、使用者の上記表示機器からの指示で携帯電話基地局から発せられる測位要求信号を測位信号受信部141が受信した場合に動作するものとされている。
【0037】
上記の手荷物制御部13は、既に説明した、上記手荷物警報部12に対しての警報出力指示の他に、上記手荷物通信部11による受信が実質的に無いことを条件の少なくとも一つとして上記GPS機能部14に対して上記位置情報発信の指示を出す。この指示は、上記警報タイマー部131に連動して、開始タイマー131aの作動と同時になされるようにされていても良い。
【0038】
警報出力指示のための条件としては、上記手荷物通信部11の場合と同じく、受信が無いことの他に種々の条件を付加することができる。
【0039】
手荷物機器1には、上記のほか、上記の制御及び無線送信のための電力を供給するための電池が設けられている。
【0040】
また、手荷物機器1には、必要に応じ、電源スイッチ、警報を強制的に切るためのスイッチ、通電ランプが設けられていても良い。ただし、手荷物機器1にスイッチを設ける場合は、蓋で覆ったり、操作方法を複雑にするなどして、手荷物を持ち去った者が容易に操作できないようにしておくことが望ましい。
【0041】
<使用者機器>
次に、本例の使用者機器2は、図1(B)に示すように、使用者通信部21と使用者警報部22と使用者制御部23とを備えている。なお、前記各部21〜23を携帯電話に内蔵させたり、携帯電話のソフトウェアによって、携帯電話の構成部品に前記各部21〜23と同じ動作をさせるようにすることで、携帯電話が使用者機器2を兼ねるものとしても良い。これにより、専用の(独立した)使用者機器2を持たないでも良くなる。各部の基本的な働きは上記の手荷物機器1と同一である。
【0042】
使用者通信部21は、上記の手荷物機器1に対して無線送受信を行うための部分である。本例では、上記手荷物通信部11と同様に、周知のRF−IC及びアンテナ等から構成されている。この使用者通信部21は、上記手荷物通信部11と同様、サーチ用信号の送受信に用いられると共に、下記検知用信号の受信及び受信確認信号の送信に用いられる。
【0043】
各機器1,2の電源が入っており、かつ、各機器1,2間のリンクが確立されている場合、上記検知用信号を使用者機器2が受信したことを条件として、この使用者通信部21から手荷物機器1にパケット信号である受信確認信号が送信(送出)される。なお、この受信確認信号の送信パターンは、連続であっても、一定時間をおいて断続するものであっても良い。本例では、混信防止のため、周波数の違う二つの受信確認信号(具体的には2403MHzの第1受信確認信号と2480MHzの第2受信確認信号)が交互に送信される。つまり、後述(図2参照)の第1受信確認信号送信ステップS4と第2受信確認信号送信ステップS6とが連続して実施される。また、本例では、上記周波数の違う二つの受信確認信号のセットが、1秒当たり4回、連続して送信される。
【0044】
本例では、上記の使用者通信部21が、手荷物通信部11からの検知用信号の受信に基づき、手荷物通信部11への受信確認信号を送信するように手荷物機器1と使用者機器2とが構成されている。よって、手荷物と使用者の距離が離れたこと等により、手荷物通信部11から発せられている検知用信号が使用者通信部21で受信できなくなった場合、つまり、使用者通信部21による検知用信号の受信が実質的に無くなった場合に、使用者通信部21は手荷物通信部11への受信確認信号を送信しなくなる。ちなみに本例では、手荷物通信部11と使用者通信部21との間での信号(検知用信号、受信確認信号)の送受信可能な距離は5m程度である。
【0045】
なお、本例とは逆に、手荷物通信部11が、使用者通信部21からの検知用信号の受信に基づき、使用者通信部21への受信確認信号を送信するように手荷物機器1と使用者機器2とを構成しても良い。つまり、本願発明においては、上記手荷物通信部11と上記使用者通信部21との何れか一方の通信部は、何れか他方の通信部からの検知用信号の受信に基づき、上記一方の通信部への受信確認信号を送信する構成を取ることができる。
【0046】
このような構成とすることにより、手荷物機器1、使用者機器2のいずれも、各通信部11,21による検知用信号の受信が実質的に無いことを条件の少なくとも一つとして動作させることができるため、一方側機器から他方側機器への信号と他方側機器から一方側機器への信号とが関連付けられており、相対的に確実に警報を出すことができ、そのため、検知用信号の送信の主体側となる機器を、手荷物機器1と使用者機器2のいずれにも設定することができる。よって、使い勝手が良い手荷物警報システムを提供できる。
【0047】
使用者警報部22は、使用者制御部23の指示に応じて警報を出力する部分である。本例ではブザー等から構成されている。なお、使用者警報部22から出力される警報は、音に限られるものではなく、光や振動であっても良いし、これらが組み合わされて発せられるものであっても良い。これにより、聴覚に障害を持つ使用者でも使用できる手荷物警報システムを提供できる。また、警報の音量等を調整するためのボリュームスイッチを設けておいても良い。また、警報は一定時間連続して出力されるものでも良いし、一定時間おきに断続的に出力されるものでも良い。また、順次音量が大きくなるように変化するものであっても良い。
【0048】
本例では、使用者機器2は使用者が携帯するものであることから、手荷物警報部12に設けられるブザーよりも、この使用者警報部22に設けられるブザーの方が小型のものとされており、警報の音量も使用者警報部22から発せられるものの方が小さい。
【0049】
使用者制御部23は、使用者通信部21による検知用信号の受信が実質的に無いことを条件の少なくとも一つとして、使用者警報部22に対して警報の出力を指示する部分である。本例ではCPU等から構成されている。ここで、上記の「受信が実質的に無い」との意味は、上記手荷物制御部13のところで説明したのと同じである。つまり、本例の使用者制御部23にとって「受信が実質的に無い」とは、手荷物通信部11からの、周波数の違う二つの検知用信号のセットが5回連続して受信しなかった場合のことを指している。
【0050】
使用者機器2には、上記のほか、上記の制御及び無線送信のための電力を供給するための電池が設けられている。
【0051】
また、使用者機器2には、必要に応じ、電源スイッチ、手荷物機器1あるいは使用者機器2の発する警報を強制的に切るためのスイッチ、手荷物機器1に強制的に警報を出させるためのスイッチ、通電ランプが設けられていても良い。
【0052】
ここで、携帯電話が使用者機器2を兼ねるものとした場合、手荷物機器1に強制的に警報を出させるための上記スイッチを携帯電話のボタンが兼ねるようにすることもできる。例えば上記のように、使用者制御部23が、使用者通信部21による受信が実質的に無いことを条件の少なくとも一つとして使用者警報部22に対して警報の出力を指示した後(つまり使用者機器2が警報を出力し始めた後)の状況において、使用者が携帯電話のいずれかのボタンを押すことで、使用者機器2の使用者通信部21が、手荷物通信部11へ信号(下記第2実施例のように、手荷物通信部11へ到達可能な強力な信号)を送信し、これによって、手荷物機器1の手荷物警報部12が警報(例えば大音響の警報音)を出力するものとする。
【0053】
電源スイッチに関しては手動のスイッチを設けずに、例えば、手荷物機器1からの信号を受けることにより連動してスイッチが入るような自動のスイッチを設けておいても良い。
【0054】
<動作手順の説明>
次に、図2を参照しつつ、本例の手荷物警報システムの動作手順を述べる。なお、図2上では、手荷物機器1を「親機」と、使用者機器2を「子機」と表記している。
【0055】
まず、手荷物機器1及び使用者機器2の電源を入れる。一方側機器の電源スイッチ操作で他方側機器が連動するようにされている場合は一方側機器の電源スイッチを使用者が操作する。各機器別個に電源スイッチが設けられている場合は、各機器の電源スイッチを使用者が操作する。
【0056】
次に、検知の前段階として、各機器1,2が、ペアとしてあらかじめ指定されている(ペアリング情報のある)各機器2,1を探すために互いにサーチ用信号を送信(送出)する(サーチステップS1)。このサーチ用信号は後述の検知用信号とは異なるサーチ専用の信号である。
【0057】
上記のサーチ用信号を各機器1,2がとらえると、ペアの相手方である各機器2,1の側でもサーチ用信号を送信する(アンサーバック)。各機器1,2同士のサーチ用信号が送受信できたことで、各機器間でのリンクが確立される(リンク確立ステップS2)。このようにリンクが確立される状態となるまで、上記サーチステップS1及びリンク確立ステップS2が各々繰り返される。
【0058】
上記のようにリンクが確立された後、手荷物機器1から使用者機器2へと第1検知用信号の送信がなされる(第1検知用信号送信ステップS3)。本例では、この第1検知用信号として、周波数2403MHzのパケット信号が用いられている。
【0059】
使用者機器2が上記の第1検知用信号を受信した場合、第1受信確認信号(図2上で「ACK」と表記)を手荷物機器1へと返信する(第1受信確認信号送信ステップS4)。本例の第1受信確認信号の周波数は、第1検知用信号と同じ2403MHzである。
【0060】
手荷物機器1が上記の第1受信確認信号を受信した場合、続けて、手荷物機器1から使用者機器2へと第2検知用信号の送信がなされる(第2検知用信号送信ステップS5)。本例では、この第2検知用信号として、周波数2480MHzのパケット信号が用いられている。
【0061】
使用者機器2が上記の第2検知用信号を受信した場合、第2受信確認信号(図1で「ACK」と表記)を手荷物機器1へと返信する(第2受信確認信号送信ステップS6)。本例の第2受信確認信号の周波数は、第2検知用信号と同じ2480MHzである。
【0062】
手荷物機器1が上記の第2受信確認信号を受信した場合、つまり、何らの異常もない場合、上記の第1検知用信号送信ステップS3に戻って処理が繰り返される。
【0063】
手荷物制御部13は、上記の各受信確認信号が手荷物機器1で受信されているかを監視している(監視ステップS7)。そして、上記の第1検知用信号送信ステップS3から第2受信確認信号送信ステップS6までの繰り返しの際に、手荷物制御部13は、手荷物警報部12が警報を出力中であるかを判断し、もし出力中であれば、手荷物警報部12に警報を停止する指示を出す。併せて手荷物制御部13は、上記繰り返しの際にGPS機能部14が作動中であるかを判断し、もし作動中であれば、GPS機能部14に停止の指示を出す。
【0064】
一方、上記手荷物通信部11での各検知用信号の受信が実質的に無くなったと手荷物制御部13が判断した場合、手荷物制御部13が警報タイマー部131の開始タイマー131a及び停止タイマー131bを作動させる(タイマー作動ステップS8)。これに応じ、一定時間後(本例では開始タイマー131aの作動から5秒後)に手荷物警報部12から警報が出力される(警報出力ステップS9)。そして、停止タイマー131bの作動により、一定時間後(本例では警報の出力から30秒後)に警報が停止する(警報停止ステップS10)。
【0065】
そして、上記タイマー作動ステップS8と共に、手荷物制御部13がGPS機能部14に対してGPS測位の指示を出し(測位ステップS11)、上記位置情報発信の指示を出す(位置情報発信ステップS12)。ただし、前記測位ステップS11及び位置情報発信ステップS12については、使用者の上記表示機器からの指示で携帯電話基地局から発せられる測位要求信号を測位信号受信部141が受信したこと(測位要求信号受信ステップS13、測位要求信号判断ステップS14)を条件としてなされる。つまりGPS測位は、上記測位要求信号の受信と、各受信確認信号について通信不能が確認されたことをAND条件として開始される。
【0066】
なお、このタイマー作動ステップS8と、測位ステップS11及び位置情報発信ステップS12とは同時になされても良いし、時間をおいてなされても良い。本例では、開始タイマー131aの作動から5秒後に警報の出力がなされるが、この警報の出力と同時にGPS機能部14が位置情報を発信するように設定されている。
【0067】
上記の、第1検知用信号送信ステップS3から第2受信確認信号送信ステップS6までの繰り返しの際に使用者制御部23は、使用者警報部22が警報を出力中であるかを判断し、もし出力中であれば、使用者警報部22に警報を停止する指示を出す。
【0068】
一方、上記使用者通信部21での各検知用信号の受信が実質的に無くなったと使用者制御部23が判断した場合、つまり各検知用信号について5回連続通信不能になった場合(通信不能検出ステップS15)、使用者制御部23が使用者警報部22を作動させる指示を出す(警報作動ステップS16)。これに応じ、使用者警報部22から警報が出力される(警報出力ステップS17)。そして、一定時間後に警報が停止する(警報停止ステップS18)。
【0069】
この場合における、使用者警報部22からの警報の停止については、上記手荷物機器1のようにタイマーで停止させても良いし(使用者警報部22と一体であるか別体であるかは問わない)、使用者機器2に設けた停止スイッチを使用者が操作することによって停止させても良い。
【0070】
<動作のまとめ>
ここで、本例の手荷物警報システムの動作をまとめたものを以下に記しておく。
【0071】
各機器1,2の電源を入れた状態で、手荷物機器1を手荷物に配置し、使用者機器2を使用者が持つ。手荷物と使用者との距離が、信号の送受信可能な距離を超えた場合、手荷物通信部11からの検知用信号を使用者通信部21で受信できなくなる。このようにして、使用者通信部21による検知用信号の受信が実質的に無くなると、使用者制御部23の指示により使用者警報部22が警報を出力して(警報音が鳴って)、使用者に手荷物が離れたことを知らせる。
【0072】
一方、手荷物と使用者との距離が、信号の送受信可能な距離を超えた場合、使用者通信部21からの受信確認信号を手荷物通信部11で受信できなくなる。このようにして、手荷物通信部11による受信確認信号の受信が実質的に無くなると、手荷物機器1の警報タイマー部131が作動し、一定時間後(本例では5秒後)に、手荷物制御部13の指示により手荷物警報部12が警報出力を開始する(警報音が鳴り始める)。つまりこの警報は、上記使用者警報部22の警報出力から遅れてなされる。この警報は、一定時間出力がされ続け(本例では30秒間)、その後警報タイマー部131により停止する。
【0073】
上記手荷物警報部12が警報を出力中、あるいは、警報を出力する前で警報タイマー部131が作動している途中に、使用者が気付き、手荷物と使用者との距離が信号の送受信可能な距離内に戻った場合は、その時点で手荷物制御部13の指示により手荷物警報部12が警報出力を停止する。また、使用者機器2に手荷物機器1の警報を強制的に切るためのスイッチが設けられており、このスイッチを利用者が操作した場合も、その時点で手荷物警報部12が警報出力を停止する。
【0074】
<第2実施例>
次に、図3に基づき、本願発明の第2実施例について説明する。
【0075】
本例における使用者機器2の使用者制御部23は、使用者通信部21による検知用信号の受信が実質的に無いことを条件の少なくとも一つとして、使用者警報部22に対する警報の出力の指示を行うと共に、使用者通信部21に対して遠隔操作信号の送信指示を行うものである。そして、手荷物機器1の手荷物制御部13は、手荷物通信部11による遠隔操作信号の受信がなされたことを条件の少なくとも一つとして、手荷物警報部12に対する警報の出力の指示を行うものである。
【0076】
上記第1実施例との相違点の一つは、使用者通信部21による受信確認信号の受信が無い条件下で、使用者制御部23が使用者通信部21に対して遠隔操作信号の送信指示を行うことである。
【0077】
この際に使用者通信部21から出される遠隔操作信号は、上記第1実施例において、使用者通信部21が手荷物通信部11へ送信する検知用信号信号(送受信可能な距離が5m程度)よりも強力なものとされている。本例では、この遠隔操作信号の到達距離は50m程度とされており、このような強力な信号を送信するために、詳細な説明は省くが、使用者通信部21に無線信号を増幅する機構が設けられている。
【0078】
上記第1実施例との相違点のもう一つは、手荷物制御部13が、手荷物通信部11による上記遠隔操作信号の受信がなされたことにより、手荷物警報部12に対する警報の出力の指示を行うことである。上記のように、この場合の手荷物通信部11からの遠隔操作信号の到達距離は長いため、手荷物と使用者がかなり離れていてもこの遠隔操作信号が手荷物機器1に到達し、手荷物警報部12が警報を出力することが可能である。そのため、上記第1実施例よりも、遠くまで手荷物を捕捉できるというメリットがある。
【0079】
<動作手順の相違点>
次に、図3を参照しつつ、本例の手荷物警報システムの動作手順につき、第1実施例との相違点について以下述べる。
【0080】
上記第1実施例で説明した警報作動ステップS16と同時に、使用者制御部23は、使用者通信部21に対し、手荷物通信部11へ遠隔操作信号を送信するための指示を行う(遠隔操作信号送信ステップS19)。
【0081】
そして、遠隔操作信号を手荷物通信部11が受信した場合、手荷物制御部13が警報タイマー部131の開始タイマー131a及び停止タイマー131bを作動させる(タイマー作動ステップS20)。これに応じ、一定時間後(本例では開始タイマー131aの作動から5秒後)に手荷物警報部12から警報が出力される(警報出力ステップS21)。そして、停止タイマー131bの作動により、一定時間後(本例では警報の出力から30秒後)に警報が停止する(警報停止ステップS22)。なお、遠隔操作信号の受信から警報が出力までの時間が0であっても良い。
【符号の説明】
【0082】
1 手荷物機器
11 手荷物通信部
12 手荷物警報部
13 手荷物制御部
131 警報タイマー部
131a 開始タイマー
131b 停止タイマー
14 GPS機能部
141 測位信号受信部
142 位置測定部
143 位置情報発信部
2 使用者機器
21 使用者通信部
22 使用者警報部
23 使用者制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鞄等の手荷物に配置される手荷物機器(1)と、この手荷物を持ち運びする使用者に配置される使用者機器(2)とを備え、両機器間の無線通信が途絶えることにより、警報がなされる手荷物警報システムにおいて、
上記手荷物機器(1)は、上記使用者機器(2)に対して無線送受信を行う手荷物通信部(11)と、警報を出力する手荷物警報部(12)と、上記手荷物通信部(11)による受信が実質的に無いことを条件の少なくとも一つとして上記手荷物警報部(12)に対して上記警報の出力を指示する手荷物制御部(13)とを備え、
上記使用者機器(2)は、上記手荷物機器(1)に対して無線送受信を行う使用者通信部(21)と、警報を出力する使用者警報部(22)と、上記使用者通信部(21)による受信が実質的に無いことを条件の少なくとも一つとして上記使用者警報部(22)に対して上記警報の出力を指示する使用者制御部(23)とを備え、
上記手荷物通信部(11)と上記使用者通信部(21)との何れか一方の通信部は、何れか他方の通信部からの検知用信号の受信に基づき、上記一方の通信部への検知用信号を送信するものであることを特徴とする手荷物警報システム。
【請求項2】
上記手荷物制御部(13)は、上記手荷物警報部(12)が出力する警報の出力時刻を規定する警報タイマー部(131)を有することを特徴とする、請求項1記載の手荷物警報システム。
【請求項3】
上記警報タイマー部(131)は、上記手荷物警報部(12)による警報の出力開始時刻を規定する開始タイマー(131a)と、警報の出力停止時刻を規定する停止タイマー(131b)とを備えたことを特徴とする、請求項2記載の手荷物警報システム。
【請求項4】
上記手荷物機器(1)には、GPS衛星と携帯電話基地局とのうち少なくとも一方からの測位信号データを受信する測位信号受信部(141)と、前記測位信号データを基に現在位置を求める位置測定部(142)と、前記位置測定部(142)で求めた位置情報を発信する位置情報発信部(143)とを備えたGPS機能部(14)が設けられ、
上記手荷物制御部(13)は、上記手荷物通信部(11)による上記検知用信号の受信が実質的に無いことを条件の少なくとも一つとして、上記GPS機能部(14)に対して上記位置情報発信の指示を出すものであることを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載の手荷物警報システム。
【請求項5】
鞄等の手荷物に配置される手荷物機器(1)と、この手荷物を持ち運びする使用者に配置される使用者機器(2)とを備え、両機器間の無線通信が途絶えることにより、警報がなされる手荷物警報システムにおいて、
上記使用者機器(2)は、上記手荷物機器(1)に対して無線送受信を行う使用者通信部(21)と、警報を出力する使用者警報部(22)と、使用者制御部(23)とを備え、この使用者制御部(23)は、上記使用者通信部(21)による受信が実質的に無いことを条件の少なくとも一つとして、上記使用者警報部(22)に対する上記警報の出力の指示を行うと共に、上記使用者通信部(21)に対して遠隔操作信号の送信の指示を行うものであり、
上記手荷物機器(1)は、上記使用者機器(2)に対して無線送受信を行う手荷物通信部(11)と、警報を出力する手荷物警報部(12)と、手荷物制御部(13)とを備え、この手荷物制御部(13)は、上記手荷物通信部(11)による上記遠隔操作信号の受信がなされたことを条件の少なくとも一つとして、上記手荷物警報部(12)に対する上記警報の出力の指示を行うものであることを特徴とする手荷物警報システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2011−96124(P2011−96124A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−251230(P2009−251230)
【出願日】平成21年10月30日(2009.10.30)
【出願人】(595157949)株式会社エム・サトウ (1)
【Fターム(参考)】