説明

抗−腫瘍細胞抗原抗体療法

腫瘍細胞抗原に結合する抗体または抗体断片を投与することによって、癌を診断し、検出し、または治療する方法であり、該癌は正常な隣接組織に対して上昇した腫瘍細胞抗原を発現する。該方法は、腫瘍細胞抗原KIAA1815、LOC157378、FU20421、DSCD75、GPR160、GPCR41、およびSLC1A5に結合する抗体の使用を含む。さらなる局面において、本発明は、腫瘍細胞抗原を候補分子と接触させ、該腫瘍細胞抗原によって媒介され、あるいは該候補分子および該腫瘍細胞抗原の相互作用によって媒介される生物学的効果をモニターすることを含む、腫瘍細胞抗原に対するアゴニストまたはアンタゴニストを同定する方法に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
哺乳動物において、正常な隣接組織試料またはプールされた正常な組織試料に対して少なくとも3倍上昇される腫瘍細胞抗原を発現する癌を診断し、検出し、または治療する方法であって、治療上有効量の該腫瘍細胞抗原に結合する抗体またはその断片を該哺乳動物に投与することを含み、該腫瘍細胞抗原はKIAA1815、LOC157378、FLJ20421、DSCD75、GRP160、GPCR41、およびSLC1A5の群から選択される、方法。
【請求項2】
前記抗体がヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体、またはその断片である、請求項1記載の抗体またはその断片。
【請求項3】
前記断片がFv、F(ab’)2、Fab’およびFabからなる群より選択される請求項1記載の抗体またはその断片。
【請求項4】
前記抗体またはその断片が、前記腫瘍細胞抗原の細胞外ドメインに特異的に結合し、ここに、該腫瘍細胞抗原はKIAA1815、LOC157378、FLJ20421、DSCD75、GPR160、GPCR41、およびSLC1A5の群から選択される請求項1〜3のいずれか一項に記載の抗体またはその断片。
【請求項5】
前記抗体がKIAA1815の細胞外ドメインに結合し、ここに、該細胞外ドメインはおよそ位置1〜408、およそ位置474〜489、およそ位置545〜581、およそ位置603〜621、およそ位置642〜653、およびおよそ位置674〜904のアミノ酸の群から選択される請求項4記載の抗体またはその断片。
【請求項6】
前記抗体がBC017881の細胞外ドメインに結合し、ここに、該細胞外ドメインは、およそ位置1〜117、約140〜148、約165〜211、および約230〜240のアミノ酸の群から選択される請求項4記載の抗体またはその断片。
【請求項7】
前記抗体がFLJ20421の細胞外ドメインに結合し、ここに、該細胞外ドメインがおよそアミノ酸位置30〜359である、請求項4記載の抗体またはその断片。
【請求項8】
前記抗体がDSCD75の細胞外ドメインに結合し、ここに、該細胞外ドメインはおよそアミノ酸位置20〜208である、請求項4記載の抗体またはその断片。
【請求項9】
前記抗体がGPR160の細胞外ドメインに結合し、ここに、該細胞外ドメインはおよそ位置1〜15、およそ位置80〜93、およそ位置157〜182、およびおよそ位置263〜276のアミノ酸の群から選択される、請求項4記載の抗体またはその断片。
【請求項10】
前記抗体がGPCR41の細胞外ドメインに結合し、ここに、該細胞外ドメインがおよそ位置31〜49、およそ位置104〜112、およそ位置134〜145、およそ位置170〜195、およそ位置212〜270、およそ位置299〜307、およそ位置360〜368、およそ位置390〜403、およびおよそ位置427〜445のアミノ酸の群から選択される、請求項4記載の抗体またはその断片。
【請求項11】
前記抗体またはその断片が免疫結合体である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の哺乳動物において癌を診断し、検出し、または治療する方法。
【請求項12】
抗−腫瘍細胞抗原抗体またはその断片、または抗−腫瘍細胞抗原抗体融合蛋白質またはその断片を含む抗体を含み、ここに、該抗体の成分は少なくとも1つの診断/検出剤、または少なくとも1つの治療剤に結合する、請求項11記載の診断、検出または治療免疫結合体。
【請求項13】
前記診断/検出剤が少なくとも1つの光活性診断/検出剤を含み、ここに、該光活性診断剤が色素原(chromagen)または色素を含む、請求項12記載の診断/検出免疫結合体。
【請求項14】
前記免疫結合体が手術中、内視鏡、または血管内腫瘍検出/診断で用いられる、請求項12記載の診断/検出免疫結合体。
【請求項15】
前記治療剤が放射性核種、ホウ素、ガドリニウムまたはウラン原子、免疫モジュレーター、サイトカイン、ホルモン、ホルモンアンタゴニスト、酵素、酵素阻害剤、光活性治療剤、細胞傷害性薬物、トキシン、脈管形成阻害剤、異なる抗体、およびその組合せからなる群より選択される請求項12記載の治療免疫結合体。
【請求項16】
前記細胞傷害性薬物が薬物、プロドラッグ、酵素またはトキシンである請求項15記載の治療免疫結合体。
【請求項17】
前記細胞傷害性薬物がカリケアミシンまたはカリケアミシンアナログ、メイタンシンまたはメイタンシン誘導体、またはオーリスタチンEまたはオーリスタチンE誘導体である請求項15記載の治療免疫結合体。
【請求項18】
前記細胞傷害性薬物がトキシンまたはその断片であり、ここに、該トキシンが植物、微生物および動物トキシン、およびその合成変形物からなる群より選択される請求項15記載の治療免疫結合体。
【請求項19】
前記免疫モジュレーターがサイトカイン、幹細胞成長因子、リンホトキシン、造血因子、コロニー刺激因子(CSF)、インターフェロン(IFN)、幹細胞成長因子、エリスロポエチン、トロンボポエチン、抗体およびその組合せからなる群より選択される請求項15記載の治療免疫結合体。
【請求項20】
前記酵素がプロドラッグ−活性化酵素である請求項15記載の治療免疫結合体。
【請求項21】
前記プロドラッグ−活性化酵素がアルカリホスファターゼ、アリールスルファターゼ、シトシンデアミナーゼ、プロテアーゼ、D−アラニルカルボキシペプチダーゼ、ベータ−ガラクトシダーゼおよびノイラミニダーゼのような炭水化物−切断酵素、ベータ−ラクタマーゼ、ペニシリンアミダーゼ;および酵素活性を持つ抗体の群から選択される請求項20記載の治療免疫結合体。
【請求項22】
腫瘍細胞抗原に対する親和性を有する1以上の抗原結合部位、およびエピトープに対して親和性を有する1以上のエピトープ結合部位を含む、多価、多特異的抗体またはその断片であって、該腫瘍細胞抗原はKIAA1815、LOC157378、FLJ20421、DSCD75、GPR160、GPCR41、およびSLC1A5の群から選択される、多価、多特異的抗体またはその断片。
【請求項23】
前記多価、多特異的抗体またはその断片が、ヒト抗体、ヒト化抗体、またはキメラ抗体である、請求項22記載の多価、多特異的抗体またはその断片。
【請求項24】
さらに、診断剤/検出剤または治療剤を含む請求項22記載の多価、多特異的抗体またはその断片。
【請求項25】
少なくとも2つの抗−腫瘍細胞抗原抗体またはその断片を含む、抗体融合蛋白質またはその断片であって、該抗体またはその断片が請求項1記載の抗−腫瘍細胞抗原抗体またはその断片から選択される、抗体融合蛋白質またはその断片。
【請求項26】
哺乳動物において癌を治療する方法であって、治療上有効量の請求項1〜25のいずれか一項に記載の抗体またはその断片で治療することを含み、該抗体は治療上許容される処方物に処方される、方法。
【請求項27】
哺乳動物において癌を診断/検出する方法であって、該哺乳動物に、医薬上許容されるビヒクルに処方された、請求項1〜26いずれか記載の抗体またはその断片の診断上有効量を投与する工程を含む、方法。
【請求項28】
哺乳動物において癌を治療、または診断/検出する方法であって、
(i)それを必要とする哺乳動物に、請求項1〜27のいずれか一項に記載の抗体またはその断片を投与する工程;
(ii)ある量の非−結合蛋白質が該哺乳動物の血流を浄化するのに十分な時間待機する工程;ならびに、
(iii)該哺乳動物に、該抗体の結合部位に結合する、診断剤、治療剤、またはその組合せを含む担体分子を投与する工程を含む、方法。
【請求項29】
請求項1〜28のいずれか一項に記載の抗−腫瘍細胞抗原抗体、またはその断片、または免疫結合体をコードする核酸を含むDNA配列。
【請求項30】
請求項29記載のDNA配列を含む発現ベクター。
【請求項31】
請求項30記載の発現ベクターを含む宿主細胞。
【請求項32】
診断剤/検出剤または治療剤、またはその組合せを標的に送達する方法であって、
(i)請求項1〜31のいずれか一項に記載の抗体またはその断片を含む免疫結合体を含む組成物を提供する工程;および
(ii)それを必要とする哺乳動物に該組成物を投与する工程
を含む、方法。
【請求項33】
哺乳動物において癌を治療する方法であって、医薬上適当な賦形剤中に処方された、請求項1〜32のいずれか一項に記載の抗体を含む、少なくとも2つの抗体またはその断片を含む治療上有効量の抗体またはその断片を該哺乳動物に投与することを含む、方法。
【請求項34】
さらに、請求項1に記載されていない第二の抗体またはその断片を含む請求項33記載の方法。
【請求項35】
さらに、請求項1記載の第二の抗体またはその断片を含む請求項33記載の方法。
【請求項36】
前記第二の抗体が治療剤または診断剤/検出剤に結合体化されている、請求項33記載の方法。
【請求項37】
前記抗−腫瘍細胞抗原抗体またはその断片が、悪性疾患によって発現された第二の腫瘍細胞抗原と反応性である第二の結合体化された抗体が前記哺乳動物に投与される前にか、投与されるのと一緒にか、または投与された後に投与される請求項34記載の方法。
【請求項38】
前記抗−腫瘍細胞抗原抗体が、用量あたり10ng/kg哺乳動物の体重から最大100mg/kg哺乳動物の体重までの投与量で投与される、請求項1〜37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
前記投与量が反復して投与される、請求項38記載の方法。
【請求項40】
請求項1〜39のいずれか一項に記載の抗体または免疫結合体を用いることを含む、哺乳動物において乳癌、前立腺癌、または結腸癌を検出または診断する方法。
【請求項41】
請求項1〜40のいずれか一項に記載の抗体または免疫結合体を用いることを含む、哺乳動物において乳癌、前立腺癌または結腸癌を治療する方法。
【請求項42】
哺乳動物において乳癌、前立腺癌または結腸癌を治療する方法であって、請求項1〜41のいずれか一項に記載の抗体または免疫結合体を用いることを含み、該腫瘍細胞抗原がKIAA1815、LOC157378、FLJ20421、DSCD75、GPR160、GPCR41、およびSLC1A5の群から選択される、方法。
【請求項43】
哺乳動物において癌を診断または検出するためのキットであって、該キットは:
d)請求項1〜42のいずれか一項に記載の抗体またはその断片、免疫結合体またはその断片であって、該抗体または断片は腫瘍細胞抗原に特異的に結合することができ、該腫瘍細胞抗原はKIAA1815、LOC157378、FLJ20421、DSCD75、GPR160、GPCR41、およびSLC1A5の群から選択される、抗体またはその断片、免疫結合体またはその断片;
e)該哺乳動物における該癌の診断または検出を可能とする検出方法;ならびに
該キットを使用するための説明書
を含むキット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−531031(P2009−531031A)
【公表日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−501604(P2009−501604)
【出願日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際出願番号】PCT/US2007/007382
【国際公開番号】WO2007/109376
【国際公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【出願人】(504389991)ノバルティス アーゲー (806)
【Fターム(参考)】