説明

抗菌性ペプチド、該抗菌性ペプチドを含有する食品等

【課題】従来から存在する発酵に必要な又は無害な有用微生物を残したまま、有害微生物を除去することができる、新規な抗菌性ペプチドを提供し、また、新規な抗菌性ペプチドを利用し、風味に優れ、保存性が向上した食品を提供する。
【解決手段】ワイセラ・ヘレニカ(Weissella hellenica)QU13株(受領番号:NITE AP-715)によって産生された、特定の配列からなる一次構造を有する抗菌性ペプチド、該抗菌性ペプチドを含有する食品、該抗菌性ペプチドを含有する漬物、該抗菌性ペプチドを添加する食品の保存方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乳酸菌によって産生される新規な抗菌性ペプチド、該抗菌性ペプチドを含有する食品、該抗菌性ペプチドを含有する漬物、該抗菌性ペプチドを添加する食品の保存方法に関する。
【背景技術】
【0002】
乳酸菌が産生するペプチドからなる抗菌物質を抗菌性ペプチド(バクテリオシン)という。抗菌性ペプチドは、抗生物質のような耐性菌を誘導しにくく、ヒトの体内で分解される安全性の高い物質であるため、食品保存料の分野において、抗菌性ペプチドの一種であるナイシンAが、欧米を中心に世界50ヶ国以上で缶詰、チーズ、マヨネーズなどの食品保存料として使用されている。
【0003】
また、乳酸菌が産生する抗菌性ペプチドの一種に、ワイセラ属が産生する抗菌性ペプチドがある。ワイセラ属が産生する抗菌性ペプチドにはプロテアーゼ耐性を有するものがあることから、プロテアーゼを含む発酵食品や食肉に添加して食品を保存する方法(特許文献1)、プロテアーゼを含む反芻動物のルーメン(液中)内で起こるメタン発酵を抑制して飼料効率を向上するメタン生成抑制剤(特許文献2)および家畜の胃液や腸液に乳酸菌由来のプロテアーゼ耐性バクテリオシンを有効成分とする抗菌剤を投与し、家畜の胃及び/または腸内でのヒトの食中毒細菌の増殖を防止する方法(特許文献3)などに利用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第WO2005/045053号パンフレット
【特許文献2】特開2006−166853号公報
【特許文献3】特開2006−169197号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来は、漬物の保存性を向上させるために、塩濃度を高めたり、熱処理による殺菌などを行っていた。しかしながら、このような処理を行うと、食品が本来持っている素材の風味が失われたり、有害微生物のみならず、有用な又は無害な微生物の増殖をも阻害する恐れがある。
【0006】
各抗菌性ペプチドの抗菌スペクトルも様々で、有害微生物の抗菌作用について利用する一方で、発酵食品等に含まれる有用な又は無害な微生物の生育を阻害する恐れもある。そのため、微生物の能力を利用する発酵食品に関しては、有用な又は無害な微生物に対してはその生育を阻害しないような選択的な抗菌スペクトルが求められている。
【0007】
そこで本発明は、従来から存在する発酵に必要な又は無害な微生物を残したまま、有害微生物を除去することができる、新規な抗菌性ペプチドを提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明は、新規な抗菌性ペプチドを利用し、風味に優れ、保存性の向上した発酵食品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、高菜漬けから単離された乳酸菌が産生するペプチドの精製・同定及びその構造の解明を行った結果、このペプチドが優れた抗菌性を有し、新規な抗菌性ペプチドであることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
本発明はかかる知見に基づきなされたものであり、以下の発明を提供するものである。(1)配列番号2からなる一次構造を有することを特徴とする抗菌性ペプチド;(2)前記(1)の抗菌性ペプチドを含有する食品;(3)前記(1)の抗菌性ペプチドを産生するワイセラ・ヘレニカ(Weissella hellenica) QU 13株(受領番号:NITE AP-715);(4)前記(1)に記載の抗菌性ペプチドを含有する漬物;前記(1)に記載の抗菌性ペプチドを添加する食品の保存方法。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、抗菌性ペプチドが有害微生物の増殖を抑制するため、塩分を抑え、過度の熱処理の必要がなくなる。
【0012】
一般的に、塩濃度を高めた食品は、近年の健康志向の高まりにより敬遠される傾向にあり、高血圧や腎疾患を患っている者は1日の塩分摂取量を制限されているため、摂取できる食品の種類が制限されるが、本発明の抗菌性ペプチドを用いれば、抗菌性ペプチドの抗菌力により、塩濃度を控えた食品を製造することができる。また、過度の加熱処理を行う必要がなくなるため、食品が本来持っている素材の風味を失うことなく、食品の保存性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】ワイセラ・ヘレニカの培養液を逆相高速液体クロマトグラフィーで精製した結果を示す図である。
【図2】図1で得られたペプチドの分子量をエレクトロスプレーイオン化質量分析計で測定した結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明を実施するための形態につき、詳細に説明する。本発明の抗菌性ペプチドは、ワイセラ・ヘレニカ(Weissella hellenica)によって産生される。ワイセラ・ヘレニカ(Weissella hellenica)は、例えば漬物などの発酵食品中に存在し、発酵液などから単離することができる。また、発酵食品に限らず、自然界に存在するワイセラ・ヘレニカ(Weissella hellenica)を単離したものを使用してもよい。
【0015】
ワイセラ・ヘレニカ(Weissella hellenica)を培養して得られる培養液中には、分子量4925.12のペプチド(配列番号:1)と、分子量4968.40のペプチド(配列番号:2)が含まれており、これらはいずれも、優れた抗菌性を有している。
【0016】
ワイセラ・ヘレニカ(Weissella hellenica)の培養は、特に限定されないが、好ましい培養方法としては、例えば、MRS培地(OXOID社製)や、APT培地(DIFCO社製)により、30℃、静置培養により行うことができる。
【0017】
本実施形態の抗菌性ペプチドは優れた抗菌活性を有しているため、食品に添加することにより、保存安定性を向上させることができる。本実施形態の抗菌性ペプチドを食品に添加する方法に特に限定はなく、添加量についても特に限定はない。
【0018】
本実施形態において、「食品」とは、生鮮食品、加工食品のいずれも含まれ、発酵食品、調味料の別も問わない。
【0019】
ここで、「発酵食品」とは、微生物の発酵を経て製造される食品全般をいい、例えば、味噌、醤油、納豆、漬物、塩漬け、搾菜、梅干、清酒、ビール、ワイン、チーズ、ヨーグルト、酢、ピクルス、ザウアークラウト、ケフィア、キムチ、ナタ・デ・ココ、すんき、テンペ、パン等が挙げられるがこれらに限られない。
【0020】
また、「調味料」とは、調味に使う材料をいい、例えば、砂糖、味噌、醤油、塩、酢等が挙げられるが、これらに限られない。
【0021】
なお、食品の形状についても特に制限はなく、粉末状、顆粒状、タブレット状、液状、ゲル状、ゼリー状など、あらゆる形状の食品に使用することができる。
【0022】
本実施形態の抗菌性ペプチドを発酵食品の製造に使用する場合、ワイセラ・ヘレニカ(Weissella hellenica)の培養液を発酵食品製造工程中に材料に添加したり、発酵食品製造後に、保存料の一種として添加することもできる。従来では、漬物の保存性を向上させるため、塩濃度を高めたり、熱処理による殺菌などを行っていたが、本実施形態の抗菌性ペプチドを用いると、抗菌力が強化されるので、塩分を抑え、過度の熱処理を必要としない食品を製造することができる。
【実施例】
【0023】
1.高菜漬けからの抗菌性ペプチド産生菌の単離
九州の漬物工場の工場内にある高菜漬けの樽から乳酸菌を単離した。単離した乳酸菌を培養したところ、その培養液上清に抗菌活性を有していたことから、単離した乳酸菌は抗菌性ペプチド産生菌であることが判明した。そこで、16S rDNAシーケンスを以下に述べる方法により調べると共に、糖類資化性試験(API 50 CHLテスト)を実施し、単離した抗菌性ペプチド産生菌の同定を試みた。
【0024】
<菌株同定(16S rDNAシーケンス解析)>
ワイセラ・ヘレニカ(Weissella hellenica)QU 13株(受領番号:NITE AP-715)をMRS培地(OXOID社製)にて培養し、得られた培養液より、CTAB法を用いて全ゲノムDNAを抽出した。これを鋳型として、下記に示したプライマーとTaq DNAポリメラーゼ(Promega社製、米国)を用いてポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により単一な増幅断片を得た。
【0025】
16s-8f AGA GTT TGA TCC TGG CTC AG
16s-1510r ATT ACC GCS GCT GCT G
【0026】
増幅断片は、TAクローニング後、マクロジェン社(韓国)に配列の解読を委託した。得られた配列より、データベース(BLAST program of the National Center for Biotechnology Information、http://www.ncbi.nlm.nih.gov/BLAST/)にて相同検索を行った。
【0027】
結果を表1に示す。16S rDNAシーケンスと糖類資化性試験(API 50 CHLテスト)の結果から、単離した抗菌性ペプチド産生菌は、ワイセラ・パラメセンテロイデス(Weissella paramesenteroides)又はワイセラ・ヘレニカ(Weissella hellenica)の2種に絞られた。
【0028】
【表1】

【0029】
次に、V6領域の相同性を確認した。その結果を表2に示す。抗菌性ペプチド産生菌はワイセラ・ヘレニカ(Weissella hellenica)とは100%の相同性を示し、ワイセラ・パラメセンテロイデス(W. paramesenteroides)とは明らかな不一致が見られた。この結果から、抗菌性ペプチド産生菌は、ワイセラ・ヘレニカ(Weissella hellenica)であることが確定した。
【0030】
【表2】

【0031】
2.抗菌性ペプチドの精製
ワイセラ・ヘレニカ(Weissella hellenica) QU 13株(受領番号:NITE AP-715)をMRS培地(OXOID社製)にて、30℃、20時間静置培養し、得られた培養液より、遠心分離により培養液上清を得た。
【0032】
得られた培養液上清を疎水性合成吸着樹脂(製品名;アンバーライト XAD-16、Shigma-Aldrich社製)、陽イオン交換クロマトグラフィー(製品名;SP-Sepharose fast flow、GEヘルスケア社製)、逆相高速液体クロマトグラフィー(カラム;Resource RPC 3 ml、GEヘルスケア社製)によって精製し、最終的に図1に示すpeak 1とpeak 2の2つの精製画分が得られた。
【0033】
得られたpeak 1とpeak 2のペプチドを含む精製画分をそれぞれ、エレクトロスプレーイオン化質量分析計(製品名;JMS-T100LC AccuTOF、日本分光社製)に供し、分子量の測定を行った結果、各ペプチドの分子量は、4925.12および4968.40であることが明らかとなった。
【0034】
どちらの分子量も既知の抗菌性ペプチドにはなかったため、新規抗菌性ペプチドであることが判明し、ピーク1から得られた分子量4925.12のペプチドをワイセリシンY(WeissellicinY)と命名し、ピーク2から得られた分子量4968.40のペプチドをワイセリシンM(WeissellicinM)と命名した。
【0035】
3.抗菌スペクトルの測定
得られた抗菌性ペプチドのうち、比較的抗菌活性の高いワイセリシンM(Weissellicin M)の抗菌スペクトルを測定し、既存の乳酸菌抗菌性ペプチドであるナイシンA(Nisin A)の抗菌スペクトル比較した。
【0036】
結果を表3に示す。ロイコノストック・メセンテロイデス・サブスピーシーズ・メセンテロイデス(Leuconostoc mesenteroides subsp. mesenteroides)、ペディオコッカス・ペントサセウス(Pediococcus pentosaceus)、エンテロコッカス・フェーカリス(Enterococcus faecalis)の3菌種については、ナイシンは抗菌活性が認められたが、ワイセリシンM(Weissellicin M)は抗菌活性が認められないことが判明した。この3菌種は食品(漬物)製造上、特に害をなさない菌である。従って、ワイセリシンM(Weissellicin M)はバチルスなどの有害菌に対してはナイシンと同等の抗菌力を示すが、発酵食品の常在菌(害をなさない菌)に対しては無用に生育を阻害しないという効果を有することが明らかとなった。
【0037】
【表3】

【0038】
4.抗菌性ペプチドの解明
精製された抗菌性ペプチドを、BNPSスカトール(Shigma-Ardrich社製)、臭化シアン(ナカライテスク社製)によって断片化処理し、断片化した抗菌性ペプチドをRP-HPLCを用いて分取し、分取したサンプルをそれぞれ自動気相プロテインシーケンサー(機器名;PPSQ-21、島津製作所社製)に供した。
【0039】
得られたペプチド断片の配列よりディジェネレートプライマーをデザインし、ワイセラ・ヘレニカ(Weissella hellenica) QU 13株(受領番号:NITE AP-715)のゲノムDNAを鋳型としてディジェネレートPCRを行った。得られた増幅断片を、大腸菌へ形質転換し、大腸菌のポジティブクローン(PCR増幅断片を含むプラスミドを持つクローン)よりプラスミドを抽出した。抽出したプラスミドの配列の解読をマクロジェン社(韓国)に委託した。
【0040】
得られた抗菌性ペプチドの構造遺伝子をコードするDNA断片の配列をもとに、特異性の高いプライマーを構築し、インヴァースPCRを行った。
【0041】
<インヴァースPCR>
ワイセラ・ヘレニカ(Weissella hellenica) QU 13株(受領番号:NITE AP-715)の全ゲノムを制限酵素(BamHI、KpnI、SucI、XbaI、EcoRI、HindIII 、MboI、NcoI(東洋紡社製)を使用)で処理し、それらをセルフライゲーションさせた環状DNAを調製した。これを鋳型とし、先に作成した特異性の高いプライマーを用いてインヴァースPCRを行った。得られたPCR産物より、抗菌性ペプチドの構造遺伝子の配列を決定した。
【0042】
得られた配列にコードされる抗菌性ペプチドのアミノ酸配列を表4に示す。ワイセリシンY、Mともに、N末端のメチオニンがホルミル化されており、ワイセリシンYは42のアミノ酸からなるペプチド(配列番号:1)であり、ワイセリシンMは43アミノ酸からなるペプチド(配列番号:2)であることが明らかとなった。
【0043】
得られたアミノ酸配列を用いて相同性検索を行ったところ、ワイセリシンY(配列番号:1)は既知の抗菌性ペプチドと相同性を示さなかった。一方、ワイセリシンM(配列番号:2)も既知の抗菌性ペプチドと相同性を示さなかったが、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)L50が産生するクラス2バクテリオシンである、エンテロシン(enterocin)L50A及びエンテロシン(enterocin)L50Bと比較的高い相同性を示した。
【0044】
表4に示すように、ワイセリシンM(配列番号:2)はメチオニンやトリプトファンの周辺、C末端配列などにおいて、特徴的な相同性を示すことが明らかとなった。また、ワイセリシンY(配列番号:1)はこれら3つの抗菌性ペプチドと有意な相同性を示さなかった。
【0045】
【表4】

【0046】
4.漬物由来変敗菌に対する有効性確認試験
発明者らがキムチおよび浅漬製品から分離し、保存している変敗菌を使用し、これらの菌株に対し、ワイセラ・ヘレニカ(Weissella hellenica)QU13株(受領番号:NITE AP-715)が生産する抗菌性ペプチドの効果があるか検証を行った。表5に示す抗菌性ペプチドの濃度の異なる水溶液を調製し変敗菌に対する効果を調べた。
【0047】
【表5】

【0048】
使用した変敗菌とその分離源を表6に示す。
【0049】
【表6】

【0050】
抗菌活性は、バイオアッセイ法試験マニュアル、Spot-on-lawn法に従って実施した。結果を表7に示す。
【0051】
【表7】

【0052】
表7に示すように、ワイセラ・ヘレニカ(Weissella hellenica)QU13株(受領番号:NITE AP-715)が生産する抗菌性ペプチドを多く含む溶液Bは、浅漬製品から分離したラクトバチルス・カルバタス(Lactobacillus curvatus)に対して抗菌活性を示すことが分かった。ラクトバチルス・カルバタス(Lactobacillus curvatus)は各社の浅漬製品から分離できており、主要な変敗菌であると考えられるので、ワイセラ・ヘレニカ(Weissella hellenica)QU13株(受領番号:NITE AP-715)が生産する抗菌性ペプチドの効果が期待できる。
【0053】
5.抗菌性ペプチド添加による、白菜浅漬製品の微生物増殖抑制効果確認試験
白菜浅漬を製造する際、表5に示す溶液Bを添加して白菜浅漬を作製した。これと溶液無添加浅漬と比較し、微生物増殖抑制効果が見られるか確認した。一般的に浅漬製品では乳酸菌が増殖し、変敗を引き起こすことが知られている。
【0054】
食塩1.6重量%、淡口醤油2.0重量%、旨味調味料1.2重量%、食酢0.75重量%、糖アルコール4.7重量%からなる白菜浅漬調味液を調製した。その白菜浅漬調味液を2つに分け、このうち一方へ表5に示す溶液Bを添加した。添加量は白菜浅漬け調味液全量に対して1.75重量%とした(1.75%添加区)。他方の白菜浅漬調味液には何も添加しなかった(無添加区)。
【0055】
下漬(塩水漬け)白菜と調味液(1.75%添加区又は無添加区)を3:4の割合で滅菌済み容器に入れて密封し、白菜浅漬製品を製造した。
【0056】
製造開始から経時的に官能評価、膨張の有無の確認、調味液の濁りの有無の確認、微生物試験(MRS培地による乳酸菌数の測定)、pHの測定を実施した。
【0057】
結果を表8〜表12に示す。官能評価において無添加区でD+7(製造日から7日後)で商品価値がなくなったのに対し、添加区ではD+7でも商品価値ありと判断できた。これは、添加区において膨張、濁りが発生していないことから、抗菌性ペプチドを含む溶液の添加により変敗微生物の増殖を抑えることができたためであると考えられる。
【0058】
乳酸菌数の測定では、D+7において1.75%添加区が無添加区よりも1オーダー少ないという結果が得られた。このことから乳酸菌の増殖を阻害することで、浅漬の賞味期間を延長できたのではないかと考えられる。
【0059】
【表8】

【0060】
【表9】

【0061】
【表10】

【0062】
【表11】

【0063】
【表12】

【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明により得られた新規な抗菌性ペプチドは優れた抗菌活性を有しているため、食品分野において、保存料や抗菌剤として利用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配列番号2からなる一次構造を有することを特徴とする抗菌性ペプチド。
【請求項2】
請求項1の抗菌性ペプチドを含有する食品。
【請求項3】
請求項1の抗菌性ペプチドを産生するワイセラ・ヘレニカ(Weissella hellenica) QU 13株(受領番号:NITE AP-715)。
【請求項4】
請求項1に記載の抗菌性ペプチドを含有する漬物。
【請求項5】
請求項1に記載の抗菌性ペプチドを添加する食品の保存方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2010−222271(P2010−222271A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−69157(P2009−69157)
【出願日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 社団法人日本農芸化学会「日本農芸化学会2008年度西日本支部大会 講演要旨集」2008年9月19日
【出願人】(399061916)東海漬物株式会社 (5)
【出願人】(504145342)国立大学法人九州大学 (960)
【出願人】(593131611)オーム乳業株式会社 (10)
【出願人】(000164689)熊本製粉株式会社 (17)
【Fターム(参考)】