説明

折板屋根の支持構造

【課題】従来一般のタイトフレームにも取り付け可能で、折板の熱伸縮が大きい場合でも十分な強度をもって折板を安定的に保持しうる折板屋根の支持構造を提供する。
【解決手段】タイトフレーム20に取り付けられる吊子保持具60aは、タイトフレーム20に形成された平坦部22に下側から当てがわれる底板部61と、タイトフレーム20を流れ方向に挟んで立ち上げられた前後一対の吊子押え部62とを具備し、吊子押え部62の断面が下向きに開口する溝形に形成される。吊子30は、下部の断面が上向きに開口する溝形に形成され、該下部が上記タイトフレーム20の平坦部22と吊子押え部62との間に装入されて、互いの開口を向かい合わせた係合状態で摺動自在に保持される。吊子保持具60a及びタイトフレーム20と、吊子30の下部との間には、高潤滑性樹脂材料からなるライナー材70aが介装される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属製の屋根用折板を屋根下地上に葺設して支持する構造に関する。
【背景技術】
【0002】
工場、倉庫などの大空間建築物や簡易な構造の小規模建築物に好適な屋根葺き構造として、金属製の屋根用折板(以下、単に「折板」という。)をハゼ継ぎして葺設する、いわゆるボルトレス式の折板屋根が広く普及している。
【0003】
この折板屋根は、図16に示すように、幅方向の中央に底面部11を有する断面略谷形の折板1を、母屋等の上面に所定間隔をおいて固定した略台形状のタイトフレーム2の山谷形状に沿って載置するとともに、隣り合う折板1の側端縁同士をタイトフレーム2の頂部に固定した吊子3を介してハゼ継ぎするものである。各折板1の一方(すくい側)の側端縁には下ハゼ部12が、他方(かぶせ側)の側端縁には上ハゼ部13がそれぞれ形成されるとともに、吊子3の頂部には断面略鉤形の係止部31が形成される。そして、折板1の下ハゼ部12が係止部31の下側に挿し込まれ、隣接する折板1の上ハゼ部13が係止部31に被せられて、これらがシーマー等でハゼ締めされ、断面が略三角形状又は略台形状のハゼ継ぎ部4が形成される。
【0004】
こうして葺設される折板屋根は、激しい外気温変化や太陽輻射熱、風雨などに曝されて伸縮しようとする。そのストレスや摩擦力が蓄積されると、折板1は波うつように変形し、バックリングと呼ばれる爆烈音を発生させる。また、伸縮の繰り返しによる荷重を受けると、吊子3を固定しているボルト・ナット等の締結具5が緩んだり、破損したり、最悪の場合は屋根の飛散に至る可能性もある。かかる問題は、折板1の長さが大きくなればなるほど深刻になる。
【0005】
そこで、折板屋根の熱伸縮を吸収する技術が、例えば特許文献1に提案されている。その屋根支持構造は、図17及び図18に示すように、タイトフレーム2a若しくはこれに相当する屋根支持部材2bの上部に、長孔21a、21b及び該長孔に挿通されるボルト50a、50b等の軸部材を介して上記吊子3に相当する摺動部材3a、3bを取り付け、該摺動部材3a、3bの頭部に折板1のハゼ継ぎ部4を形成することで、折板1の伸縮を摺動部材3a、3bのスライドによって吸収しようとするものである。
【特許文献1】特開2000−110307号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の屋根支持構造では、折板1の熱伸縮量が大きい場合、摺動部材3a、3bに形成する長孔21a、21bを長くする必要がある。長孔21a、21bを長くすればするほど、その周辺部分が変形しやすくなり、折板屋根を持ち上げようとする負圧に対する強度が弱くなる。すると、摺動部材3a、3bがタイトフレーム2aや屋根支持部材2bから外れないまでも、十分な止水性や気密性を維持できないほどに変形してしまうおそれがある。
【0007】
また、上記従来の屋根支持構造のうち、特に図17のような構造では、摺動部材3aがタイトフレーム2aの平坦部22に載った状態でボルト・ナット締結されている。このような固定構造では、屋根への負圧に対する強度が専らボルト50aに依存することになるので、万一、ボルト50aが破損したり、締結が緩んで脱落するような事態が生じると、摺動部材3aがタイトフレーム2aから簡単に外れ、屋根が飛散するおそれがある。
【0008】
さらに、上記従来の屋根支持構造のうち、特に図18のような構造は、摺動部材3bの形状に合わせて加工した専用の屋根支持部材2bを必要とし、図16に示したような従来一般のタイトフレーム2は使用できないので、コスト高にもなる。
【0009】
本発明は係る事情に鑑みてなされたもので、従来一般のタイトフレームにも取り付けることができ、かつ、折板の熱伸縮が大きい場合でも十分な強度をもって折板を安定的に保持しうる折板屋根の支持構造を提供することを解決課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記した目的を達成するため、本発明の折板屋根の支持構造は、屋根構面上に固定されたタイトフレームに吊子保持具を取り付け、この吊子保持具に吊子を屋根の流れ方向に沿って摺動自在に保持せしめ、吊子の頂部に形成した係止部に折板のハゼ継ぎ部を形成する折板屋根の支持構造において、吊子保持具は、タイトフレームに形成された平坦部に下側から当てがわれて該平坦部に固定される底板部と、この底板部からタイトフレームを流れ方向に挟んで立ち上げられた吊子押え部とを具備し、吊子押え部の断面が下向きに開口する溝形に形成されるとともに、吊子は、その下部の断面が上向きに開口する溝形に形成され、該下部が上記タイトフレームの平坦部と吊子保持具の吊子押え部との間に装入されて、吊子押え部と互いの開口を向かい合わせた係合状態で保持されることを特徴とする。
【0011】
本発明において「タイトフレーム」とは、屋根構面上に、屋根の流れ方向と直交して適宜間隔で固定される屋根支持材であって、鋼材等からなる帯板を略台形状その他の形状に屈曲させるなどして、頂部若しくはその近傍に適当な幅の平坦部を形成した部材を総称するものである。
【0012】
この支持構造によれば、吊子保持具がタイトフレームの下側からタイトフレームに固定されるので、屋根に負圧が作用したときには、吊子保持具がタイトフレームを下から持ち上げる状態になる。したがって、吊子保持具をタイトフレームに固定するためのボルト・ナットその他の締結具に作用する負荷は大幅に軽減され、安定した固定状態が保持される。また、上記締結具が万一、緩んだり破損したりしても、屋根に作用する負圧によって吊子保持具がタイトフレームから離脱することがなく、屋根の飛散という最悪の事態を回避することができる。
【0013】
また、この支持構造は、長孔とそれに挿通される軸部材という摺動機構は採用せず、下向きに開口する吊子押え部と、上向きに開口する吊子の下部とを向かい合わせて係合させることにより吊子を摺動自在に保持するものであるから、特に負圧に対しては高い保持強度を発揮する。吊子の摺動ストロークを伸ばす場合も吊子を長くするだけでよく、それによる強度低下も生じない。
【0014】
さらに、この支持構造は、タイトフレームの下側から吊子保持具を取り付けるものであるから、タイトフレームに適当な平坦部が設けられてさえいれば、従来一般のタイトフレームをはじめとして多様な形態の屋根支持材を有効に活用することができる。したがって資材管理コストや施工コストの低減にも寄与する。もちろん、専用のタイトフレームを用いても差し支えない。
【0015】
本発明のさらなる構成としては、上記支持構造において、吊子保持具の吊子押え部及びタイトフレームの平坦部と、吊子の下部との間に、高潤滑性樹脂材料からなるライナー材が介装されたことを特徴とする。ここで、「高潤滑性樹脂材料」としては、例えば、ポリオレフィン、ポリアセタール、フッ素樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ABS樹脂、ポリカーボネート、フェノール樹脂等を挙げることができる。これらの樹脂材料からなるライナー材を吊子押え部及びタイトフレームと吊子との間に介装することにより、吊子を折板の伸縮に追随させて円滑にスライドさせることができる。
【0016】
上記ライナー材は、流れ方向に二分割され、それぞれ吊子保持具の水下側と水上側とから吊子保持具内に装入されるように構成することもできる。また、タイトフレームの平坦部に下側から当てがわれた吊子保持具の底板部と、上記平坦部に上側から当てがわれたライナー受け具とをタイトフレームを上下に挟んで固定し、吊子保持具の吊子押え部とライナー受け具との間にライナー材を介して吊子を装入してもよい。これらの構成によって、施工性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0017】
上述のように構成される本発明の折板屋根の支持構造によれば、折板の熱伸縮が大きい場合でも吊子及び吊子保持具を強固に、かつ長期にわたって安定的に保持することができ、屋根への負圧に対しても締結具の負荷を軽減することができる。また、特殊な形状のタイトフレームを要しないので、施工コストを下げることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
【実施例1】
【0019】
図1〜図7は本発明の第一実施例を示す。図1は主要な構成部材の斜視図であり、図2〜図5はそれらの組立手順を示す斜視図、図6〜図7は施工後の断面図である。例示の支持構造は、タイトフレーム20、吊子保持具60a、ライナー材70a、吊子30、折板1等によって構成される。
【0020】
タイトフレーム20は、頂部よりも一段下がった位置に平坦部22を具備する。この平坦部22には、二ヶ所のボルト挿通孔23が、タイトフレーム20の板幅方向すなわち屋根の流れ方向に適宜間隔をあけて形成されている。
【0021】
吊子保持具60aは、鋼材その他の金属材料からなる部材で、流れ方向に適宜の長さ(タイトフレーム20の板幅の3〜4倍程度)を有する底板部61と、底板部61の一方の側縁から立ち上げられた吊子押え部62と、底板部61の他方の側縁から立ち上げられた補強リブ63aとを具備する。吊子押え部62は、流れ方向にタイトフレーム20の板幅分だけ離れて前後一対に設けられており、起立片64と、水平片65と、垂下片66とからなる下向きに開口した溝形の断面形状をなしている。この吊子保持具60aは、図2〜図3に示すように、前後の吊子押え部62の間にタイトフレーム20の平坦部22を挟むようにしてタイトフレーム20の下側から当てがわれ、底板部61が平坦部22の下側に重ねられる。底板部61の中央付近には、タイトフレーム20に形成されたボルト挿通孔23と合致する二ヶ所のボルト挿通孔67が形成されているが、この段階では、まだ吊子保持具60aは固定されない。
【0022】
ライナー材70aは高潤滑性樹脂材料からなる部材で、タイトフレーム20を挟んで対称形状をなすように、流れ方向に二分割されている。各ライナー材70aは、吊子保持具60aの吊子押え部62内に内接するように形成された吊子ガイド部71と、吊子ガイド部71の一端から突出したタイトフレーム押え片72とを具備する。吊子ガイド部71には、後述する吊子30の下部を挿装するための略コ字形のガイド溝73が形成されている。タイトフレーム押え片72は、吊子ガイド部71を吊子押え部62内に装入したときにタイトフレーム20の平坦部22の上面に重なる位置に突設されている。各タイトフレーム押え片72には六角穴74が一ヶ所ずつ形成されている。
【0023】
図3〜図4に示すように、タイトフレーム20の下側に吊子保持具60aを当てがった状態で、吊子保持具60aの流れ方向両側(水下側及び水上側)から各ライナー材70aを吊子押え部62内に装入すると、タイトフレーム押え片72が平坦部22の上側に重なり、タイトフレーム押え片72と底板部61との間に平坦部22を挟み込んだ状態で仮止めされる。ここで、タイトフレーム押え片72の六角穴74及びボルト挿通孔23、67に上方から六角ボルト51を挿入し、下方から座金52及びナット53を装着して締結すると、タイトフレーム20に吊子保持具60a及びライナー材70aが固定される。ライナー材70aのタイトフレーム押え片72は、その厚さが六角ボルト51の頭部の厚さよりも大きくなるように形成されていて、これによりガイド溝73の底面が平坦になる。
【0024】
吊子30は、金属製板材を折曲加工して形成された部材で、直立部分の頂部には、屋根材のハゼ締め部を形成するための係止部31が設けられている。直立部分の下部には、水平底部32と立上部33とが上向きに開口した溝形断面をなすように形成されている。水平底部32の流れ方向における両端には抜け止め突片34が設けられて、一方が予め下向きに折曲されている。この吊子30は、図4〜図7に示すように、その下部が流れ方向に沿ってライナー材70aのガイド溝73内に挿装され、挿装後に上記他方の抜け止め突片34が下向きに折曲される。このような構造により、吊子30は、タイトフレーム20上で、高潤滑性樹脂材料からなるライナー材70aを介して流れ方向に摺動自在に保持される。吊子30の下部は、吊子保持具60aの吊子押え部62と互いの開口を向かい合わせた係合状態で上方から押え込まれるので、負圧に対しても高い強度が発揮される。また、吊子保持具60aに形成された上向きの補強リブ63aが吊子保持具60aの曲げ剛性を高めるとともに、ライナー材70aの側部を支えて、横方向の強度向上にも寄与する。
【実施例2】
【0025】
図8〜図15は本発明の第二実施例を示す。図8は主要な構成部材の斜視図であり、図9〜図13はそれらの組立手順を示す斜視図、図14〜図15は施工後の断面図である。例示の支持構造は、タイトフレーム20、吊子保持具60b、ライナー受け具80、ライナー材70b、吊子30、折板1等によって構成される。
【0026】
タイトフレーム20及び吊子30の構成は上記第一実施例と同じである。
【0027】
吊子保持具60bは、上記第一実施例に係る吊子保持具60aと同様に、流れ方向に適宜の長さを有する底板部61と、底板部61の一方の側縁からタイトフレーム20の板幅分だけ離して立ち上げられた前後一対の吊子押え部62とを具備しているが、この形態では、補強リブ63bが底板部61の他方の側縁から下向きに折曲されている。底板部61に二ヶ所のボルト挿通孔67が形成されること、及び吊子押え部62が起立片64と水平片65と垂下片66とからなる溝形の断面形状をなすのは第一実施例と同様である。この吊子保持具60bも、図9〜図10に示すように、前後の吊子押え部62の間にタイトフレーム20の平坦部22を挟むようにしてタイトフレーム20の下側から当てがわれ、底板部61が平坦部22の下側に重ねられる。
【0028】
ライナー受け具80は、吊子保持具60bと略同寸の長さを有する金属板製の部材で、直立部81と水平部82とを具備し、水平部82の中央付近には、タイトフレーム20に形成されたボルト挿通孔23と合致する二ヶ所のボルト挿通孔83が形成されている。水平部82の下側には、一部を切り欠いて下向きに折り返した脚片84と、水平部82の縁部から下向きに延設した脚片85が、それぞれ流れ方向に少なくともタイトフレーム20の板幅分だけ離れて前後一対に突設されている。これらの脚片84、85の高さは、タイトフレーム20の平坦部22の厚さに揃えられている。このライナー受け具80は、図10〜図11に示すように、脚片84、85がタイトフレーム20を跨ぐようにして、タイトフレーム20の平坦部22及び吊子保持具60bの底板部61に重ねられる。
【0029】
ライナー材70bは、この形態では吊子保持具60bと略同寸の長さを有する一個の部材として形成される。ライナー材70bは、吊子保持具60bの吊子押え部62とライナー受け具80とによって囲まれたスペースに内接する前後一対の吊子ガイド部71と、前後の吊子ガイド部71を連絡する平らな固定部75とを具備する。吊子ガイド部71には、吊子30の下部を挿装するための略コ字形のガイド溝73が形成されている。また、固定部は、六角ボルト51の頭部の厚さよりも大きくなる厚さに形成されていて、中央付近には二ヶ所の六角穴74が形成されている。
【0030】
図11〜図12に示すように、タイトフレーム20の下側に吊子保持具60bを当てがい、タイトフレーム20上にはライナー受け具80を載せた状態で、吊子保持具60bの流れ方向一方から(水下側又は水上側)からライナー材70bを吊子押え部62内に装入すると、吊子保持具60b、ライナー受け具80、及びライナー材70bが、タイトフレーム20の平坦部22を挟み込んだ状態で仮止めされる。ここで、ライナー材70bの六角穴74、及びライナー受け具80、タイトフレーム20、吊子保持具60bの各ボルト挿通孔83、23、67に上方から六角ボルト51を挿入し、下方から座金52及びナット53を装着して締結すると、タイトフレーム20に吊子保持具60b、ライナー受け具80及びライナー材70bが固定される。
【0031】
吊子30は、図12〜図15に示すように、その下部が流れ方向に沿ってライナー材70bのガイド溝73内に挿装され、挿装後には上記他方の抜け止め突片34が下向きに折曲される。このような構造により、吊子30は、タイトフレーム20及びライナー受け具80上で、高潤滑性樹脂材料からなるライナー材70bを介して流れ方向に摺動自在に保持される。上記第一実施例と同様に、吊子30の下部は、吊子保持具60bの吊子押え部62と互いの開口を向かい合わせた係合状態で上方から押え込まれるので、負圧に対しても高い強度が発揮される。この実施例では、吊子保持具60bに形成された下向きの補強リブ63が吊子保持具60bの曲げ剛性を高める一方、ライナー受け具80の直立部81がライナー材70bの側部を支えて、横方向の強度向上に寄与する。さらに、この実施例では、タイトフレーム20上に載せたライナー受け具80によってタイトフレーム20上に平坦面を形成することにより、ライナー材70bの高さ寸法を小さくして、高潤滑性樹脂材料の使用量を節減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の第1実施形態に係る主要な構成部材の斜視図である。
【図2】上記実施形態の組立手順を示す斜視図である。
【図3】同じく、図2に続く組立手順を示す斜視図である。
【図4】同じく、図3に続く組立手順を示す斜視図である。
【図5】同じく、図4に続く組立手順を示す斜視図である。
【図6】上記実施形態の施工後の状態を示す流れ方向と直交方向の断面図である。
【図7】上記実施形態の施工後の状態を示す流れ方向の断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る主要な構成部材の斜視図である。
【図9】上記実施形態の組立手順を示す斜視図である。
【図10】同じく、図9に続く組立手順を示す斜視図である。
【図11】同じく、図10に続く組立手順を示す斜視図である。
【図12】同じく、図11に続く組立手順を示す斜視図である。
【図13】同じく、図12に続く組立手順を示す斜視図である。
【図14】上記実施形態の施工後の状態を示す流れ方向と直交方向の断面図である。
【図15】上記実施形態の施工後の状態を示す流れ方向の断面図である。
【図16】従来の一般的な折板屋根の支持構造を示す断面図である。
【図17】特許文献1に記載された折板屋根の熱伸縮を吸収する構造を示す斜視図である。
【図18】同じく、特許文献1に記載された折板屋根の熱伸縮を吸収する他の構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0033】
1 折板
20 タイトフレーム
22 平坦部
30 吊子
31 係止部
60a 吊子保持具
60b この吊子保持具
61 底板部
62 吊子押え部
70a ライナー材
70b ライナー材
80 ライナー受け具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋根構面上に固定されたタイトフレームに吊子保持具を取り付け、この吊子保持具に吊子を屋根の流れ方向に沿って摺動自在に保持せしめ、吊子の頂部に形成した係止部に折板のハゼ継ぎ部を形成する折板屋根の支持構造において、
吊子保持具は、タイトフレームに形成された平坦部に下側から当てがわれて該平坦部に固定される底板部と、この底板部からタイトフレームを流れ方向に挟んで立ち上げられた吊子押え部とを具備し、吊子押え部の断面が下向きに開口する溝形に形成されるとともに、
吊子は、その下部の断面が上向きに開口する溝形に形成され、該下部が上記タイトフレームの平坦部と吊子保持具の吊子押え部との間に装入されて、吊子押え部と互いの開口を向かい合わせた係合状態で保持されることを特徴とする折板屋根の支持構造。
【請求項2】
請求項1に記載の折板屋根の支持構造において、吊子保持具の吊子押え部及びタイトフレームの平坦部と、吊子の下部との間に、高潤滑性樹脂材料からなるライナー材が介装されたことを特徴とする折板屋根の支持構造。
【請求項3】
請求項2に記載の折板屋根の支持構造において、ライナー材は流れ方向に二分割され、それぞれ吊子保持具の水下側と水上側とから吊子保持具内に装入されることを特徴とする折板屋根の支持構造。
【請求項4】
請求項2に記載の折板屋根の支持構造において、タイトフレームの平坦部に下側から当てがわれた吊子保持具の底板部と、上記平坦部に上側から当てがわれたライナー受け具とがタイトフレームを上下に挟んで固定され、吊子保持具の吊子押え部とライナー受け具との間にライナー材を介して吊子が装入されたことを特徴とする折板屋根の支持構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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