説明

抵抗器、該抵抗器を回生制動用抵抗器として用いた巻上機

【課題】構成が簡単で放熱性に優れた抵抗器、及び該抵抗器を制動用抵抗器として用いたインバータ巻上機を提供すること。
【解決手段】表面を凹凸波形形状に形成すると共に裏面を該凹凸波形形状に対応させた凸凹波形形状に形成した波形金属板12と平板金属板13とを具備し、該波形金属板12と平板金属板13を重ね合わせた構成のケーシング11を備え、ケーシング11の波形金属板12の裏面の凹部空間15に抵抗素子14を配置し、波形金属板12の裏面凹部空間15を含む波形金属板12と平板金属板13の間の空間に絶縁性充填材16を充填した。波形金属板12及び平板金属板13はアルミニウム材からなり、波形金属板12はアルミダイカストで成形されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抵抗器に関し、特に昇降用電動機が巻上機の本体に内蔵されているインバータで駆動される電気チェーンブロックやホイスト等の巻上機の回生制動用抵抗器に好適な抵抗器、該抵抗器を回生制動抵抗器として用いた巻上機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電気チェーンブロックやホイスト等の巻上機の荷昇降用電動機として巻上機本体に内蔵しているインバータで駆動するインバータ駆動電動機を用いた巻上機がある。このように巻上機で吊り荷を下降させる際、荷昇降用電動機が発電機となり、その発電する回生電流を回生制動用抵抗器に通電し、熱として消費することにより、該荷昇降用電動機に回生制動をかけている。
【0003】
図1は従来のこの種の回生制動用抵抗器の構成例を示す図であり、図1(a)は平面図、図1(b)は正面図、図1(c)は右側面図である。図示するように、抵抗器100は金属板(例えばアルミニウム板)からなる直方体のケーシング101内に長尺の抵抗素子(例えば、耐熱性絶縁材からなる棒体にニクロム線を巻回した構成の抵抗素子)102を配置し、抵抗素子102以外のケーシング101内の空間に無機材料からなる耐熱性絶縁材103を充填した構成である。また、抵抗素子102と抵抗素子102はケーシング101内で一端がリード線105で電気的に直列に接続され、他端に接続されたリード線104はケーシング101の端部から延びている。
【0004】
上記のように直方体の金属ケーシング101内に抵抗素子102を配置した構成の抵抗器を回生制動用抵抗器として用いた場合、巻上機の吊り荷の巻上下動作を高頻度で繰り返した場合、即ち巻上機を高頻度運転(巻上機の運転時間+休止時間を100%として、運転時間が60%以上の運転)を行った場合、吊り荷の下降時に電動機で発電された電流が各抵抗素子102に流れ、各抵抗素子102から発する熱がケーシング101内に滞留し高温となる。特に内蔵するインバータで荷昇降用電動機を駆動するように構成した巻上機では、インバータの温度が所定の温度値(例えば100℃)以上になれば、安全のためインバータをトリップ(遮断)するようになっている。従って、巻上機を高頻度運転した場合、回生制動抵抗器の放熱が効率良く行われないと、回生制動用抵抗器の温度上昇によりインバータの温度が上昇し、インバータがトリップした巻上機を運転できないとう問題があった。また、電動機が発電する回生電流が大きい場合は、複数の抵抗器100を用いる必要があり、配線、取付けに手間がかかるという問題もある。
【0005】
荷の下降時に電動機が発電する回生電流が大きい場合の対策として、図2(a)に示すように、ケーシング101内に配置する抵抗素子102の個数を多くする方法もあるが、この場合抵抗素子102どうしが放熱しあい、多量の熱を放出するのに対してケーシング101の表面積を大きくとれず、放熱性が劣るという問題がある。そこで図2(b)に示すように、抵抗器100とは別体にヒートシンク110を取り付ける方法もあるが、ヒートシンク110を含む抵抗器100の寸法、特に高さ寸法が大きくなるという問題がある。また、ヒートシンク110と抵抗器100の接触状態が良くないと放熱性が劣るという問題がある。また、ヒートシンク110の分部品点数が増え、コストが高くなるという問題もある。
【特許文献1】特開平5−39603号公報
【特許文献2】特開平10−32101号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、構成が簡単で放熱性に優れた抵抗器、及び該抵抗器を回生制動用抵抗器として用いた巻上機を提供することを目的といる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため請求項1に記載の発明は、表面を凹凸波形形状に形成すると共に裏面を該凹凸波形形状に対応させた凸凹波形形状に形成した波形金属板と平板金属板とを具備し、該波形金属板と平板金属板を重ね合わせた構成のケーシングを備え、前記ケーシングの波形金属板の裏面の凹部空間に抵抗素子を配置し、前記波形金属板の裏面凹部空間を含む該波形金属板と前記平板金属板の間の空間に絶縁材を充填したことを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の抵抗器において、前記波形金属板及び平板金属板はアルミニウム材からなることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の抵抗器において、前記波形金属板はアルミダイカストで成形されていることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、荷昇降用電動機を具備し、荷の下降時に荷昇降用電動機が発電する電流を回生制動用抵抗器に流して該荷昇降用電動機械に回生制動をかけるように構成した巻上機において、前記回生制動用抵抗器に請求項1乃至3のいずれか1項に記載の抵抗器を用いたこと特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の巻上機において、前記抵抗器は前記巻上機のケーシングに前記平板金属板を該ケーシング外表面と当接させて取り付けられていることを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の巻上機において、前記抵抗器は前記ケーシングの波形金属板の凹凸波形形状の凹状溝長手方向が上下方向になるように配置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、ケーシングの波形金属板の裏面の凹部空間に抵抗素子を配置し、波形金属板の裏面凹部空間を含む該波形金属板と平板金属板の間の空間に絶縁材を充填したので、波形金属板の表面面積が大きくなり、この面積の大きい表面が放熱面となるから、抵抗素子からの熱を効果的に外気に放熱することになる。しかも抵抗器とは別体のヒートシンクを設けていないので、抵抗器の寸法、特に高さ寸法が小さく、コンパクトな抵抗器が得られる。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、波形金属板及び平板金属板はアルミニウム材からなるので、アルミニウム材は高い熱伝導性を有するから、抵抗素子から発せられた熱が効果的に放熱されることになる。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、抵抗器ケーシングの波形金属板はアルミダイカストで成形されているので、アルミダイカストはプレスに比べて肉厚を厚くできるから、熱を抵抗器ケーシングの表面全体に速く伝達することで効果的に放熱が出来て温度を下げる作用を有する。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、回生制動用抵抗器に請求項1乃至3のいずれか1項に記載の抵抗器を用いるので、吊り荷の下降時に荷昇降用電動機が発電機として機能し、発電した電流を抵抗器に通電し熱に変換して効率良く放熱できるから、高頻度運転が可能な巻上機を提供できる。また、回生制動用抵抗器がコンパクトとなるから、その分巻上機もコンパクトとなる。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、抵抗器は巻上機のケーシングに平板金属板を該ケーシング外表面に当接させて取り付けているので、外気が抵抗器ケーシングの波形金属板の面積の広い表面に接触し、放熱を促進させる。
【0018】
請求項6に記載の発明によれば、抵抗器はケーシングの波形金属板の凹凸波形形状の凹状溝の長手方向が上下方向になるように配置されているで、波形金属板の表面で熱せられた空気は、凹凸波形の凹状溝を通って上昇する上昇気流となり上端から放出されると同時に、下端から外気を吸引するので、放熱作用を更に促進させる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下本発明の実施の形態例を図面に基づいて説明する。図3は本発明に係る抵抗器の構成例を示す図で、図3(a)は平面図、図3(b)は正面図、図3(c)はA−A断面図である。図示するように、本抵抗器10は波形金属板12と平板金属板13からなる抵抗器ケーシング11を備えている。波形金属板12はアルミニウム材からなり、ダイカスト成形により表面を凹凸波形形状に形成すると共に、裏面を該凹凸波形形状に対応させた凸凹波形形状に形成した構成である。また、波形金属板12の両側部の高さ寸法H1は凹凸部の高さ寸法H2より大きく(H1>H2)形成されている。平板金属板13は平坦なアルミニウム材からなる。波形金属板12と平板金属板13とを重ね合わせて抵抗器ケーシング11を構成している。
【0020】
抵抗器ケーシング11の波形金属板12の裏面側の凹部空間15に抵抗素子14を配置し、該凹部空間15を含む波形金属板12と平板金属板13の間の空間に絶縁性充填材16を充填している。この絶縁性充填材16としては、例えば耐熱シリコンセメント等の耐熱セメントを用いる。また、波形金属板12と平板金属板13の接合は、平板金属板13を貫通してビス17を波形金属板12に捩じ込むことにより、平板金属板13を波形金属板12に固定する。複数本の抵抗素子14は電気的に直列に接続し、通電のためのリード端子20を抵抗器ケーシング11の側部から外側に導出している。
【0021】
抵抗素子14は、通電することによりその電流を効率よく熱に変換できる構成の抵抗体であればどのようなものでもよいが、例えば図4に示すように、セラミック材等の耐熱絶縁材からなる円柱材18にニクロム線等の抵抗線19を巻回した構成のものを用いてもよい。
【0022】
抵抗器10を上記構成とすることにより、抵抗素子14に電流を流した場合、発生した熱は絶縁性充填材16を通して熱伝導性の良いアルミニウム材からなる波形金属板12に伝わる。波形金属板12はその表面を凹凸波形形状に形成され、広い表面積を有するから、伝わった熱を効率良く外気に放熱する。また、波形金属板12はアルミニウムダイカストで成形されているから、プレスに比べ肉厚を厚くでき、熱を抵抗器ケーシングの表面全体に速く伝達することで、効果的に放熱が出来て温度を下げる効果を有する。
【0023】
図5は、上記構成の抵抗器を荷昇降用電動機の回生制動用抵抗器として用いる電動チェーンブロックの全体構成例を示す平面断面図である。電動チェーンブロック30は、本体ケーシング33の一端にモータケーシング32が連結され他端に制御ボックス34が連結された構成の巻上機ケーシングを備えている。また、モータケーシング32の反制御ボックス34側にはファンカバー31が連結されている。該ファンカバー31内には回転軸55の端部に取り付けたファン翼43、モータケーシング32の端部に取付けたブレーキケーシング35が配置されている。ブレーキケーシング35内には吊り荷落下防止用機械式ブレーキ40が、モータケーシング32内には荷昇降用電動機50が、本体ケーシング33内にはロードシーブ68や後述する減速機構が、制御ボックス34内にはパネル板85に実装されたインバータ80や開閉器81やトランス82がそれぞれ配置されている。また、制御ボックス34の外側面には制動抵抗器として本発明に係る抵抗器10が取り付けられている。
【0024】
荷昇降用電動機50は、ステータ51とロータ52を備え、ステータ51はモータケーシング32内に嵌合固定されている。ロータ52は軸受53及び軸受54を介してモータケーシング32に回転自在に支持された回転軸55に固定され、ステータ51の中心部を貫通して配置されている。吊り荷落下防止用機械式ブレーキ40はモータケーシング32に固定されブレーキ板41と回転軸55に固定されたブレーキ板42を備え、荷昇降用電動機50の電源が遮断されたときバネにより自動的にブレーキ板41をブレーキディスクを介してブレーキ板42に押し付け回転軸55を拘束し荷の落下を防止すると共に、荷昇降用電動機50に電源が接続されたとき電磁石の磁気力によりブレーキ板41を前記バネ力に抗してブレーキ板42から離間させ、回転軸55を開放するようになっている。
【0025】
チェーンブロック本体60は軸受61、62で本体ケーシング33及び減速機構ケーシング69に回転自在に支持された駆動軸63を具備している。該駆動軸63の一端は荷昇降用電動機50の回転軸55に連結され、他端は中空従動軸64を貫通し延び、その端部外周には大径中間従動歯車65が噛み合う歯車歯が形成されている。中空従動軸64はその両端部が軸受71、72により本体ケーシング33に回転自在に支持されている。
【0026】
荷昇降用電動機50の回転軸55の回転力はチェーンブロック本体60の駆動軸63に伝達され、該駆動軸63に形成された歯車歯に噛み合う大径中間従動歯車65、小径中間従動歯車66、大径従動歯車67を介して中空従動軸64に伝達され、該中空従動軸64に連結されたロードシーブ68に伝達され、図示しないチェーンを巻上げ、巻下ろすようになっている。即ち、荷昇降用電動機50の回転力は大径中間従動歯車65、小径中間従動歯車66及び大径従動歯車67からなる減速機構を介して中空従動軸64に伝達され、ロードシーブ68を回動するようになっている。なお、本体ケーシング33内には減速機構ケーシング69が形成されて、該減速機構ケーシング69内に上記減速機構が収容され、更に潤滑油が収容されている。
【0027】
荷昇降用電動機50には図6に示すように、電磁開閉器83により電源が投入され、制御回路84からの制御信号により、インバータ80から正転用(吊り荷上昇用)、逆転用(吊り荷下降用)の電力が供給され、所定の速度で正転、逆転するようになっている。吊り荷の下降に際して荷昇降用電動機50は発電機として機能し、回生電流を発電する。該回生電流をインバータ80を介して回生制動用抵抗器である抵抗器10に流して消費し、荷昇降用電動機50に回生制動をかける。吊り荷の上昇・下降回数が多くなると、荷昇降用電動機50の発電量が多くなり、抵抗器10に多くの回生電流が流れ、抵抗素子14からの発熱量も多くなる。このように内蔵するインバータ80で荷昇降用電動機50を駆動する電動チェーンブロックでは、安全のためインバータ80の温度が所定温度(例えば100℃)を超えたら、インバータ80をトリップ(遮断)して、電気チェーンブロック30を運転できないようになっている。
【0028】
図7に示すように、制御ボックス34の外側面には回生制動用抵抗器として本発明に係る抵抗器10を取り付け、吊り荷の下降に際して荷昇降用電動機50が発電する回生電流を該抵抗器10の抵抗素子14に流すことにより、発生した熱は絶縁性充填材16を通してアルミニウム材からなる波形金属板12に伝わる。抵抗器10の波形金属板12は上記のようにアルミダイカストで表面を凹凸波形形状に形成しているので、その表面積が広くなり、抵抗素子からの熱を効率良く放熱できる。特に波形金属板12はアルミダイカストで成形されているので、プレスに比べ肉厚を厚くできるから、表面温度を下げる効果も有する。なお、図7は図5の制御ボックス34部分の拡大図である。
【0029】
図8は本発明に係る電動チェーンブロックの制御ボックス34部分の他の拡大図である。図示するように制御ボックス34の側部に凹部86を形成し、この凹部86に回生制動用抵抗となる抵抗器10を配置している。凹部86の開口部を図9に示すような、複数のスリット87aが形成された板体87で覆っている。このように制御ボックス34の側部に凹部86を形成し、この凹部86内に抵抗器10を配置することにより、図7に示すように抵抗器10が制御ボックス34の側部に突出しないから、外観が良好になる。
【0030】
また、ここでは図10に示す抵抗器10の波形金属板12の凹状溝12aが上下方向になるように配置し、制御ボックス34の凹部86の上下縁部には上下方向に溝34aを形成している。これにより下側縁部に形成された溝34aを通って流入した空気Aは、板体87と波形金属板12の間の空間に流入し、波形金属板12の表面から放射される熱により昇温され凹状溝12aを通って上昇する上昇気流となり、上側縁部に形成された溝34aを通って流出すると共に、下方から冷たい新たな空気を吸引する。これにより冷却効果は更に促進する。なお、図10は板体87を取り除いた制御ボックス34の側面を示す図である。
【0031】
上記のように抵抗器10の抵抗素子14はケーシング11の波形金属板12の裏面の凹部空間15に配置するが、その位置は図11(a)に示すように凹部空間15の開口部、図11(b)に示すように凹部空間15の上部、図11(c)に示すように凹部空間15の下方に配置するが、図11(a)に示すように凹部空間15の開口部に配置するのが、放熱効果が一番よい結果が得られた。
【0032】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書、図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。例えば上記実施形態例では巻上機として電動チェーンブロックを例に説明したが、本発明に係る巻上機は電動チェーンブロックに限定されるものではなく、例えばドラムにワイヤーロープを巻取り巻戻すことにより、吊り荷の上昇・下降を行う電動ホイスト等でもよいことは当然である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】従来の回生制動用抵抗器の構成例を示す図で、図1(a)は平面図、図1(b)は正面図、図1(c)は右側面図である。
【図2】従来の回生制動用抵抗器の構成例を示す図で、図2(a)は平面図、図2(b)は正面図である。
【図3】本発明に係る抵抗器の構成例を示す図で、図3(a)は平面図、図3(b)は正面図、図3(c)はA−A断面図である。
【図4】抵抗素子の構成例を示す図である。
【図5】本発明に係る電動チェーンブロックの全体構成例を示す平面断面図である。
【図6】電動チェーンブロックの概略駆動回路図である。
【図7】本発明に係る電動チェーンブロックの制御ボックス部の拡大平面断面図である。
【図8】本発明に係る電動チェーンブロックの制御ボックス部の拡大平面断面図である。
【図9】抵抗器カバーの外形を示す図である。
【図10】本発明に係る電動チェーンブロックの制御ボックス部の制動用抵抗器の取り付け部を示す図である。
【図11】本発明に係る抵抗器の抵抗素子の取り付け位置を示す図である。
【符号の説明】
【0034】
10 抵抗器
11 抵抗器ケーシング
12 波形金属板
13 平板金属板
14 抵抗素子
15 凹部空間
16 絶縁性充填材
17 ビス
18 円柱材
19 抵抗線
30 電動チェーンブロック
31 ブレーキケーシング
32 モータケーシング
33 本体ケーシング
34 制御ボックス
35 ブレーキケーシング
40 吊り荷落下防止用機械式ブレーキ
41 ブレーキ板
42 ブレーキ板
50 荷昇降用電動機
51 ステータ
52 ロータ
53 軸受
54 軸受
55 回転軸
60 チェーンブロック本体
61 軸受
62 軸受
63 駆動軸
64 中空従動軸
65 大径中間従動歯車
66 小径中間従動歯車
67 大径従動歯車
68 ロードシーブ
69 減速機構ケーシング
71 軸受
72 軸受
80 インバータ
81 開閉器
82 トランス
85 パネル板
86 凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面を凹凸波形形状に形成すると共に裏面を該凹凸波形形状に対応させた凸凹波形形状に形成した波形金属板と平板金属板とを具備し、該波形金属板と平板金属板を重ね合わせた構成のケーシングを備え、
前記ケーシングの波形金属板の裏面の凹部空間に抵抗素子を配置し、
前記波形金属板の裏面凹部空間を含む該波形金属板と前記平板金属板の間の空間に絶縁材を充填したことを特徴とする抵抗器。
【請求項2】
請求項1記載の抵抗器において、
前記波形金属板及び平板金属板はアルミニウム材からなることを特徴とする抵抗器。
【請求項3】
請求項2に記載の抵抗器において、
前記波形金属板はアルミダイカストで成形されていることを特徴とする抵抗器。
【請求項4】
荷昇降用電動機を具備し、荷の下降時に荷昇降用電動機が発電する電流を回生制動用抵抗器に流して該荷昇降用電動機械に回生制動をかけるように構成した巻上機において、
前記回生制動用抵抗器に請求項1乃至3のいずれか1項に記載の抵抗器を用いたこと特徴とする巻上機。
【請求項5】
請求項4に記載の巻上機において、
前記抵抗器は前記巻上機のケーシングに前記平板金属板を該ケーシング外表面に当接させて取り付けられていることを特徴とする巻上機。
【請求項6】
請求項4又は5に記載の巻上機において、
前記抵抗器は前記ケーシングの波形金属板の凹凸波形形状の凹状溝長手方向が上下方向になるように配置されていることを特徴とする巻上機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−235483(P2008−235483A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−71501(P2007−71501)
【出願日】平成19年3月19日(2007.3.19)
【出願人】(000129367)株式会社キトー (101)
【Fターム(参考)】