押出成形光学レンズシート製造方法及び装置
【課題】ダイヘッドから押出したシート状樹脂材料を押圧ロールと賦形ロールで狭圧して光学レンズシートを成形する際に、シート状樹脂材料の型入り向上、型崩れ防止を図り、高賦形率の光学レンズシートを得ることを可能とする。
【解決手段】賦形ロール1を、賦形ロールパターンa表面に低熱伝導性を賦与するために表面処理Kを施したロールとする。表面処理Kとは、例えばフッ素樹脂をはじめとした樹脂コーティング、セラミックコーティング、断熱塗料による被覆などである。この状態で樹脂材料Jを押出すダイヘッド3を転写部Pに近接する位置に移動させ、ダイヘッド3から転写部Pに樹脂材料Jを導入する。これにより、樹脂材料Jの流動性を最適化し、挟圧時の高充填型入れ、剥離時の型崩れ防止を図って安定して連続的に高賦形率の光学レンズシートJ1を得ることが可能となる。
【解決手段】賦形ロール1を、賦形ロールパターンa表面に低熱伝導性を賦与するために表面処理Kを施したロールとする。表面処理Kとは、例えばフッ素樹脂をはじめとした樹脂コーティング、セラミックコーティング、断熱塗料による被覆などである。この状態で樹脂材料Jを押出すダイヘッド3を転写部Pに近接する位置に移動させ、ダイヘッド3から転写部Pに樹脂材料Jを導入する。これにより、樹脂材料Jの流動性を最適化し、挟圧時の高充填型入れ、剥離時の型崩れ防止を図って安定して連続的に高賦形率の光学レンズシートJ1を得ることが可能となる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、シート状樹脂材料の表面に高賦形率のパターンを高精度且つ高品質に形成することが可能な光学レンズシートの製造方法及び装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
押出成形は長尺物を連続成形することができる技術であり、フィルム、シート、パイプなど様々な成形品の製造に用いられている。
【０００３】
近年ディスプレイ市場の拡大に伴い、光学部材向けレンズシートの需要が大きくなっており、低コストの工法が求められている。そこで低コスト、連続性に優れた押出成形技術が注目されている。光学部材向けのレンズシートには均一な樹脂材料のシートを押出すことが可能な成形技術、凹凸形状の賦形パターンを忠実に再現可能な賦形技術、低コストで複合機能を付与できる多層技術が必要とされており、これらの技術を押出成形技術により満たすため、様々な試みがなされている。
【０００４】
押出成形におけるシート状樹脂材料への賦形パターンの形成にあたっては、押圧媒体及び賦形媒体を用いる方式と、加熱装置や冷却装置により樹脂材料の流動性を制御する方式が広く用いられており、狭圧時におけるシート状樹脂材料の型入り向上と、剥離時の型崩れ防止が、賦形率に大きく影響を与える。一般的に、挟圧時にシート状樹脂材料を高温に保ち、剥離時にシート状樹脂材料を低温にすることで高賦形率の光学レンズシートを得ることできる。賦形率とは、実際のパターン型入りの深さを型の深さで除した率である。
【０００５】
このような、シート状樹脂材料の型入り向上と型崩れ防止に関する技術については、特開2003-53834(特許文献１)、特開2008-119950(特許文献2)に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００６】
【特許文献１】特開2003-53834号公報
【特許文献２】特開2008-119950号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
特許文献１においては、ロール芯部と賦形ロールパターン部との間に熱伝導率の低い熱暖衝部材を入れ、シート状樹脂材料の温度低下を防ぐことで型入れ向上を行うようにしている。
【０００８】
しかしながら特許文献1のものでは、賦形ロール表面が熱伝導率の高い金属であるため、樹脂材料が転写部に接触した際に、樹脂材料の熱が賦形ロールパターン表面に瞬間的に奪われ、賦形ロールパターンに樹脂材料が型入りする前に樹脂材料が硬化し、十分な賦形率が得られなくなる。図３(A)には、賦形ロールパターンaに対して樹脂材料Jの型入りが不十分なときの状態を模式的に示してある。
【０００９】
一方、特許文献2においては、賦形ロールの回転方向における上流側に加熱装置を、下流側に冷却装置を配置し、これら加熱装置と冷却装置とで樹脂材料の流動性を制御することで型入り向上と型崩れ防止を行うようにしている。
【００１０】
しかしながら、この特許文献2においては、加熱による型入りの向上はできるが、同一
ロールに対して加熱装置と冷却装置を配設して1個のロールに２つの温度制御を行っているため、的確な温度調整が困難であり、面内の温度バラツキが賦形率の面内バラツキを生み、昇温後に冷却を行っても十分な冷却効果が得られず型崩れが生じる。結果として品質のよい高賦形率の光学レンズシートは得られなくなる。図3(B)には、型崩れが生じた光学レンズシートJ1を模式的に示してある。
【００１１】
本発明は、このような点に注目してなされたもので、その目的とするところは、ダイヘッドから押出したシート状樹脂材料を押圧ロールと賦形ロールで狭圧して光学レンズシートを成形する際に、シート状樹脂材料の型入り向上、型崩れ防止を図り、高賦形率の光学レンズシートを得ることを可能にする押出成形光学レンズシートの製造方法及び装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【００１２】
上記課題を解決するために、請求項１の発明は、押出成形機のダイヘッドから押出したシート状樹脂材料を、表面に賦形パターンが形成された賦形ロールと押圧ロールとが隣接する転写部に導入し、その賦形ロールと押圧ロールとで挟圧して光学レンズシートを製造する方法であって、賦形ロールパターン表面に、樹脂コーティングが施されていることを特徴とする、光学レンズシート製造方法である。
【００１３】
請求項２の発明は、前記樹脂コーティングがフッ素樹脂コーティングであることを特徴とする請求項1記載の光学レンズシート製造方法である。
【００１４】
請求項３の発明は、押出成形機のダイヘッドから押出したシート状樹脂材料を、表面に賦形パターンが形成された賦形ロールと押圧ロールとが隣接する転写部に導入し、その賦形ロールと押圧ロールとで挟圧して光学レンズシートを製造する装置において、賦形ロールパターン表面に、樹脂コーティングが施されていることを特徴とする、光学レンズシート製造装置である。
【００１５】
請求項４の発明は、前記樹脂コーティングがフッ素樹脂コーティングであることを特徴とする請求項3記載の光学レンズシート製造装置である。
【００１６】
請求項5の発明は、押出成形機のダイヘッドから押出したシート状樹脂材料を、表面に賦形パターンが形成された賦形ロールと押圧ロールとが隣接する転写部に導入し、その賦形ロールと押圧ロールとで挟圧して光学レンズシートを製造する方法であって、賦形ロールパターン表面に、セラミックコーティングが施されていることを特徴とする、光学レンズシート製造方法である。
【００１７】
請求項6の発明は、押出成形機のダイヘッドから押出したシート状樹脂材料を、表面に賦形パターンが形成された賦形ロールと押圧ロールとが隣接する転写部に導入し、その賦形ロールと押圧ロールとで挟圧して光学レンズシートを製造する装置において、賦形ロールパターン表面に、セラミックコーティングが施されていることを特徴とする、光学レンズシート製造装置である。
【００１８】
請求項７の発明は、押出成形機のダイヘッドから押出したシート状樹脂材料を、表面に賦形パターンが形成された賦形ロールと押圧ロールとが隣接する転写部に導入し、その賦形ロールと押圧ロールとで挟圧して光学レンズシートを製造する方法であって、賦形ロールパターン表面に、断熱塗料が被覆されていることを特徴とする、光学レンズシート製造方法である。
【００１９】
請求項8の発明は、押出成形機のダイヘッドから押出したシート状樹脂材料を、表面に
賦形パターンが形成された賦形ロールと押圧ロールとが隣接する転写部に導入し、その賦形ロールと押圧ロールとで挟圧して光学レンズシートを製造する装置において、賦形ロールパターン表面に、断熱塗料が被覆されていることを特徴とする、光学レンズシート製造装置である
【発明の効果】
【００２０】
請求項１の発明の製造方法によれば、賦形ロールの賦形ロールパターン表面が熱伝導率の低い樹脂でコーティングされているため、樹脂材料が賦形ロールパターンに接した際、樹脂材料から賦形ロールパターン表面への瞬間的な熱伝達を抑え、樹脂材料が硬化する前に賦形ロールパターンに型入りでき、接触による温度低下つまり流動性低下を的確に抑えることができる。したがって、樹脂材料の賦形ロールパターンに対する高充填型入りを達成し、高賦形率の光学レンズシートを得ることができる。また冷却ロールにより長期的な冷却効果は得られるため、剥離前に樹脂の流動性を確実に低下させることが可能となる。したがって剥離時の型崩れを防止することができる。
【００２１】
請求項２の発明の製造方法によれば、賦形ロールの賦形ロールパターン表面が熱伝導率の低いフッ素樹脂でコーティングされているため、樹脂材料が賦形ロールパターンに接した際、樹脂材料から賦形ロールパターン表面への瞬間的な熱伝達を抑え、樹脂材料が硬化する前に賦形ロールパターンに型入りでき、接触による温度低下つまり流動性低下を的確に抑えることができる。したがって、樹脂材料の賦形ロールパターンに対する高充填型入りを達成し、高賦形率の光学レンズシートを得ることができる。また冷却ロールにより長期的な冷却効果は得られるため、剥離前に樹脂の流動性を確実に低下させることが可能となる。したがって剥離時の型崩れを防止することができる。
【００２２】
請求項３の発明の製造装置によれば、賦形ロールの賦形ロールパターン表面が熱伝導率の低い樹脂でコーティングされているため、樹脂材料が賦形ロールパターンに接した際、樹脂材料から賦形ロールパターン表面への瞬間的な熱伝達を抑え、樹脂材料が硬化する前に賦形ロールパターンに型入りでき、接触による温度低下つまり流動性低下を的確に抑えることができる。したがって、樹脂材料の賦形ロールパターンに対する高充填型入りを達成し、高賦形率の光学レンズシートを得ることができる。また冷却ロールにより長期的な冷却効果は得られるため、剥離前に樹脂の流動性を確実に低下させることが可能となる。したがって剥離時の型崩れを防止することができる。
【００２３】
請求項４の発明の製造装置によれば、賦形ロールの賦形ロールパターン表面が熱伝導率の低いフッ素樹脂でコーティングされているため、樹脂材料が賦形ロールパターンに接した際、樹脂材料から賦形ロールパターン表面への瞬間的な熱伝達を抑え、樹脂材料が硬化する前に賦形ロールパターンに型入りでき、接触による温度低下つまり流動性低下を的確に抑えることができる。したがって、樹脂材料の賦形ロールパターンに対する高充填型入りを達成し、高賦形率の光学レンズシートを得ることができる。また冷却ロールにより長期的な冷却効果は得られるため、剥離前に樹脂の流動性を確実に低下させることが可能となる。したがって剥離時の型崩れを防止することができる。
【００２４】
請求項５の発明の製造方法によれば、賦形ロールの賦形ロールパターン表面が熱伝導率の低いセラミックスでコーティングされているため、樹脂材料が賦形ロールパターンに接した際、樹脂材料から賦形ロールパターン表面への瞬間的な熱伝達を抑え、樹脂材料が硬化する前に賦形ロールパターンに型入りでき、接触による温度低下つまり流動性低下を的確に抑えることができる。したがって、樹脂材料の賦形ロールパターンに対する高充填型入りを達成し、高賦形率の光学レンズシートを得ることができる。また冷却ロールにより長期的な冷却効果は得られるため、剥離前に樹脂の流動性を確実に低下させることが可能となる。したがって剥離時の型崩れを防止することができる。
【００２５】
請求項６の発明の製造装置によれば、賦形ロールの賦形ロールパターン表面が熱伝導率の低いセラミックスでコーティングされているため、樹脂材料が賦形ロールパターンに接した際、樹脂材料から賦形ロールパターン表面への瞬間的な熱伝達を抑え、樹脂材料が硬化する前に賦形ロールパターンに型入りでき、接触による温度低下つまり流動性低下を的確に抑えることができる。したがって、樹脂材料の賦形ロールパターンに対する高充填型入りを達成し、高賦形率の光学レンズシートを得ることができる。また冷却ロールにより長期的な冷却効果は得られるため、剥離前に樹脂の流動性を確実に低下させることが可能となる。したがって剥離時の型崩れを防止することができる。
【００２６】
請求項７の発明の製造方法によれば、賦形ロールの賦形ロールパターン表面が熱伝導率の低い断熱塗料で被覆されているため、樹脂材料が賦形ロールパターンに接した際、樹脂材料から賦形ロールパターン表面への瞬間的な熱伝達を抑え、樹脂材料が硬化する前に賦形ロールパターンに型入りでき、接触による温度低下つまり流動性低下を的確に抑えることができる。したがって、樹脂材料の賦形ロールパターンに対する高充填型入りを達成し、高賦形率の光学レンズシートを得ることができる。また冷却ロールにより長期的な冷却効果は得られるため、剥離前に樹脂の流動性を確実に低下させることが可能となる。したがって剥離時の型崩れを防止することができる。
【００２７】
請求項８の発明の製造装置によれば、賦形ロールの賦形ロールパターン表面が熱伝導率の低い断熱塗料で被覆されているため、樹脂材料が賦形ロールパターンに接した際、樹脂材料から賦形ロールパターン表面への瞬間的な熱伝達を抑え、樹脂材料が硬化する前に賦形ロールパターンに型入りでき、接触による温度低下つまり流動性低下を的確に抑えることができる。したがって、樹脂材料の賦形ロールパターンに対する高充填型入りを達成し、高賦形率の光学レンズシートを得ることができる。また冷却ロールにより長期的な冷却効果は得られるため、剥離前に樹脂の流動性を確実に低下させることが可能となる。したがって剥離時の型崩れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【００２８】
【図１】本発明の一実施形態に係る光学レンズシート製造装置の模式図。
【図２】(A)は樹脂材料型入れ良好のときの模式図、(B)はパターンシート型崩れなしのときの模式図
【図３】(A)は樹脂材料型入れ不良のときの模式図、(B)はパターン型崩れありのときの模式図
【発明を実施するための形態】
【００２９】
以下、本発明の一実施形態に係る光学レンズシート製造装置について説明する。
【００３０】
図１は、光学レンズシート製造装置の構成を示す概念図である。この製造装置は賦形ロール1及び押圧ロール２を備え、賦形ロール１の表面に転写型として微細な凹凸形状の賦形ロールパターンaが形成されている。賦形ロール１表面の賦形ロールパターンaには、低熱伝導性を賦与するための表面処理Kが施されており、例えばフッ素樹脂をはじめとした樹脂コーティング、セラミックコーティング、断熱塗料による被覆などである。なお、フッ素樹脂やセラミックは、樹脂材料Ｊを賦形した後の剥離特性もよいので表面処理Ｋの材質として望ましい。
【００３１】
賦形ロール1と押圧ロール２は互いに隣接して配置され、その隣接間が転写部Pとなっている。賦形ロール1は図における反時計方向に回転し、押圧ロール２は時計方向に回転する。また賦形ロール1には温度調整機構6が具備されている。
【００３２】
賦形ロール1と押圧ロール2との隣接部つまり転写部Pの上方には押出成形機のダイヘッド3が配置され、このダイヘッド3から加熱溶融された樹脂材料Jが転写部Ｐにむけて押出される。賦形ロール1はダイヘッド3から押出される樹脂材料Jの幅よりも長い有効幅を有するロールである。
【００３３】
賦形ロール1に対する押圧ロール2のほぼ反対側の位置には剥離ロール4が賦形ロール1と隣接して配置されている。剥離ロール4は賦形ロール1とは逆方向に回転する。
【００３４】
次に、この光学レンズシート製造装置の動作について説明する。
【００３５】
賦形ロール１、押圧ロール２、剥離ロール４、冷却ロール５が回転する状態のもとで、押出成形機のダイヘッド３から加熱溶融された樹脂材料Jが転写部P に向けてシート状に押出される。押出された樹脂材料Jは、賦形ロール1と押圧ロール２との間で且つ賦形ロール1の表面に沿うように流入するとともに、その賦形ロール1と押圧ロール２とで所定の圧力で挟まれながら転写部Pを通過し、この通過時に賦形ロール1の表面の賦形ロールパターンaがシート状の樹脂材料Jの表面に転写される。
【００３６】
賦形ロールパターンaが転写された樹脂材料Jは、賦形ロール１の表面で保持されながら温度調整機構6が具備された冷却ロール５の配置側に搬送され、冷却ロール５との接触により冷却される。そして剥離ロール４と接触する部分において賦形ロール１の表面から順次剥離され、光学レンズシートJ1として次の工程に送り出される。
【００３７】
樹脂材料Jがダイヘッド３から押出され賦形ロールパターンaに接する際、賦形ロールパターンa表面には低熱伝導性を賦与するための表面処理Kが施されてあるから、樹脂材料Jから賦形ロールパターンa表面への瞬間的な熱伝達を抑え、樹脂材料Jが硬化する前に、樹脂材料Jがパターンの奥に達し、したがって賦形ロールパターンaとの接触による温度低下、つまり流動性の低下を的確に抑えることができる。これにより、賦形ロールパターンaに対する高充填型入りを達成できる。
【符号の説明】
【００３８】
1…賦形ロール
2…押圧ロール
3…ダイヘッド
4…剥離ロール
5…冷却ロール
6…温度調整機構
a…賦形ロールパターン
b…賦形パターン
J…樹脂材料
J1…光学レンズシート
K…表面処理(フッ素樹脂コーティング、セラミックコーティング、断熱塗料)
P…転写部
【技術分野】
【０００１】
本発明は、シート状樹脂材料の表面に高賦形率のパターンを高精度且つ高品質に形成することが可能な光学レンズシートの製造方法及び装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
押出成形は長尺物を連続成形することができる技術であり、フィルム、シート、パイプなど様々な成形品の製造に用いられている。
【０００３】
近年ディスプレイ市場の拡大に伴い、光学部材向けレンズシートの需要が大きくなっており、低コストの工法が求められている。そこで低コスト、連続性に優れた押出成形技術が注目されている。光学部材向けのレンズシートには均一な樹脂材料のシートを押出すことが可能な成形技術、凹凸形状の賦形パターンを忠実に再現可能な賦形技術、低コストで複合機能を付与できる多層技術が必要とされており、これらの技術を押出成形技術により満たすため、様々な試みがなされている。
【０００４】
押出成形におけるシート状樹脂材料への賦形パターンの形成にあたっては、押圧媒体及び賦形媒体を用いる方式と、加熱装置や冷却装置により樹脂材料の流動性を制御する方式が広く用いられており、狭圧時におけるシート状樹脂材料の型入り向上と、剥離時の型崩れ防止が、賦形率に大きく影響を与える。一般的に、挟圧時にシート状樹脂材料を高温に保ち、剥離時にシート状樹脂材料を低温にすることで高賦形率の光学レンズシートを得ることできる。賦形率とは、実際のパターン型入りの深さを型の深さで除した率である。
【０００５】
このような、シート状樹脂材料の型入り向上と型崩れ防止に関する技術については、特開2003-53834(特許文献１)、特開2008-119950(特許文献2)に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００６】
【特許文献１】特開2003-53834号公報
【特許文献２】特開2008-119950号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
特許文献１においては、ロール芯部と賦形ロールパターン部との間に熱伝導率の低い熱暖衝部材を入れ、シート状樹脂材料の温度低下を防ぐことで型入れ向上を行うようにしている。
【０００８】
しかしながら特許文献1のものでは、賦形ロール表面が熱伝導率の高い金属であるため、樹脂材料が転写部に接触した際に、樹脂材料の熱が賦形ロールパターン表面に瞬間的に奪われ、賦形ロールパターンに樹脂材料が型入りする前に樹脂材料が硬化し、十分な賦形率が得られなくなる。図３(A)には、賦形ロールパターンaに対して樹脂材料Jの型入りが不十分なときの状態を模式的に示してある。
【０００９】
一方、特許文献2においては、賦形ロールの回転方向における上流側に加熱装置を、下流側に冷却装置を配置し、これら加熱装置と冷却装置とで樹脂材料の流動性を制御することで型入り向上と型崩れ防止を行うようにしている。
【００１０】
しかしながら、この特許文献2においては、加熱による型入りの向上はできるが、同一
ロールに対して加熱装置と冷却装置を配設して1個のロールに２つの温度制御を行っているため、的確な温度調整が困難であり、面内の温度バラツキが賦形率の面内バラツキを生み、昇温後に冷却を行っても十分な冷却効果が得られず型崩れが生じる。結果として品質のよい高賦形率の光学レンズシートは得られなくなる。図3(B)には、型崩れが生じた光学レンズシートJ1を模式的に示してある。
【００１１】
本発明は、このような点に注目してなされたもので、その目的とするところは、ダイヘッドから押出したシート状樹脂材料を押圧ロールと賦形ロールで狭圧して光学レンズシートを成形する際に、シート状樹脂材料の型入り向上、型崩れ防止を図り、高賦形率の光学レンズシートを得ることを可能にする押出成形光学レンズシートの製造方法及び装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【００１２】
上記課題を解決するために、請求項１の発明は、押出成形機のダイヘッドから押出したシート状樹脂材料を、表面に賦形パターンが形成された賦形ロールと押圧ロールとが隣接する転写部に導入し、その賦形ロールと押圧ロールとで挟圧して光学レンズシートを製造する方法であって、賦形ロールパターン表面に、樹脂コーティングが施されていることを特徴とする、光学レンズシート製造方法である。
【００１３】
請求項２の発明は、前記樹脂コーティングがフッ素樹脂コーティングであることを特徴とする請求項1記載の光学レンズシート製造方法である。
【００１４】
請求項３の発明は、押出成形機のダイヘッドから押出したシート状樹脂材料を、表面に賦形パターンが形成された賦形ロールと押圧ロールとが隣接する転写部に導入し、その賦形ロールと押圧ロールとで挟圧して光学レンズシートを製造する装置において、賦形ロールパターン表面に、樹脂コーティングが施されていることを特徴とする、光学レンズシート製造装置である。
【００１５】
請求項４の発明は、前記樹脂コーティングがフッ素樹脂コーティングであることを特徴とする請求項3記載の光学レンズシート製造装置である。
【００１６】
請求項5の発明は、押出成形機のダイヘッドから押出したシート状樹脂材料を、表面に賦形パターンが形成された賦形ロールと押圧ロールとが隣接する転写部に導入し、その賦形ロールと押圧ロールとで挟圧して光学レンズシートを製造する方法であって、賦形ロールパターン表面に、セラミックコーティングが施されていることを特徴とする、光学レンズシート製造方法である。
【００１７】
請求項6の発明は、押出成形機のダイヘッドから押出したシート状樹脂材料を、表面に賦形パターンが形成された賦形ロールと押圧ロールとが隣接する転写部に導入し、その賦形ロールと押圧ロールとで挟圧して光学レンズシートを製造する装置において、賦形ロールパターン表面に、セラミックコーティングが施されていることを特徴とする、光学レンズシート製造装置である。
【００１８】
請求項７の発明は、押出成形機のダイヘッドから押出したシート状樹脂材料を、表面に賦形パターンが形成された賦形ロールと押圧ロールとが隣接する転写部に導入し、その賦形ロールと押圧ロールとで挟圧して光学レンズシートを製造する方法であって、賦形ロールパターン表面に、断熱塗料が被覆されていることを特徴とする、光学レンズシート製造方法である。
【００１９】
請求項8の発明は、押出成形機のダイヘッドから押出したシート状樹脂材料を、表面に
賦形パターンが形成された賦形ロールと押圧ロールとが隣接する転写部に導入し、その賦形ロールと押圧ロールとで挟圧して光学レンズシートを製造する装置において、賦形ロールパターン表面に、断熱塗料が被覆されていることを特徴とする、光学レンズシート製造装置である
【発明の効果】
【００２０】
請求項１の発明の製造方法によれば、賦形ロールの賦形ロールパターン表面が熱伝導率の低い樹脂でコーティングされているため、樹脂材料が賦形ロールパターンに接した際、樹脂材料から賦形ロールパターン表面への瞬間的な熱伝達を抑え、樹脂材料が硬化する前に賦形ロールパターンに型入りでき、接触による温度低下つまり流動性低下を的確に抑えることができる。したがって、樹脂材料の賦形ロールパターンに対する高充填型入りを達成し、高賦形率の光学レンズシートを得ることができる。また冷却ロールにより長期的な冷却効果は得られるため、剥離前に樹脂の流動性を確実に低下させることが可能となる。したがって剥離時の型崩れを防止することができる。
【００２１】
請求項２の発明の製造方法によれば、賦形ロールの賦形ロールパターン表面が熱伝導率の低いフッ素樹脂でコーティングされているため、樹脂材料が賦形ロールパターンに接した際、樹脂材料から賦形ロールパターン表面への瞬間的な熱伝達を抑え、樹脂材料が硬化する前に賦形ロールパターンに型入りでき、接触による温度低下つまり流動性低下を的確に抑えることができる。したがって、樹脂材料の賦形ロールパターンに対する高充填型入りを達成し、高賦形率の光学レンズシートを得ることができる。また冷却ロールにより長期的な冷却効果は得られるため、剥離前に樹脂の流動性を確実に低下させることが可能となる。したがって剥離時の型崩れを防止することができる。
【００２２】
請求項３の発明の製造装置によれば、賦形ロールの賦形ロールパターン表面が熱伝導率の低い樹脂でコーティングされているため、樹脂材料が賦形ロールパターンに接した際、樹脂材料から賦形ロールパターン表面への瞬間的な熱伝達を抑え、樹脂材料が硬化する前に賦形ロールパターンに型入りでき、接触による温度低下つまり流動性低下を的確に抑えることができる。したがって、樹脂材料の賦形ロールパターンに対する高充填型入りを達成し、高賦形率の光学レンズシートを得ることができる。また冷却ロールにより長期的な冷却効果は得られるため、剥離前に樹脂の流動性を確実に低下させることが可能となる。したがって剥離時の型崩れを防止することができる。
【００２３】
請求項４の発明の製造装置によれば、賦形ロールの賦形ロールパターン表面が熱伝導率の低いフッ素樹脂でコーティングされているため、樹脂材料が賦形ロールパターンに接した際、樹脂材料から賦形ロールパターン表面への瞬間的な熱伝達を抑え、樹脂材料が硬化する前に賦形ロールパターンに型入りでき、接触による温度低下つまり流動性低下を的確に抑えることができる。したがって、樹脂材料の賦形ロールパターンに対する高充填型入りを達成し、高賦形率の光学レンズシートを得ることができる。また冷却ロールにより長期的な冷却効果は得られるため、剥離前に樹脂の流動性を確実に低下させることが可能となる。したがって剥離時の型崩れを防止することができる。
【００２４】
請求項５の発明の製造方法によれば、賦形ロールの賦形ロールパターン表面が熱伝導率の低いセラミックスでコーティングされているため、樹脂材料が賦形ロールパターンに接した際、樹脂材料から賦形ロールパターン表面への瞬間的な熱伝達を抑え、樹脂材料が硬化する前に賦形ロールパターンに型入りでき、接触による温度低下つまり流動性低下を的確に抑えることができる。したがって、樹脂材料の賦形ロールパターンに対する高充填型入りを達成し、高賦形率の光学レンズシートを得ることができる。また冷却ロールにより長期的な冷却効果は得られるため、剥離前に樹脂の流動性を確実に低下させることが可能となる。したがって剥離時の型崩れを防止することができる。
【００２５】
請求項６の発明の製造装置によれば、賦形ロールの賦形ロールパターン表面が熱伝導率の低いセラミックスでコーティングされているため、樹脂材料が賦形ロールパターンに接した際、樹脂材料から賦形ロールパターン表面への瞬間的な熱伝達を抑え、樹脂材料が硬化する前に賦形ロールパターンに型入りでき、接触による温度低下つまり流動性低下を的確に抑えることができる。したがって、樹脂材料の賦形ロールパターンに対する高充填型入りを達成し、高賦形率の光学レンズシートを得ることができる。また冷却ロールにより長期的な冷却効果は得られるため、剥離前に樹脂の流動性を確実に低下させることが可能となる。したがって剥離時の型崩れを防止することができる。
【００２６】
請求項７の発明の製造方法によれば、賦形ロールの賦形ロールパターン表面が熱伝導率の低い断熱塗料で被覆されているため、樹脂材料が賦形ロールパターンに接した際、樹脂材料から賦形ロールパターン表面への瞬間的な熱伝達を抑え、樹脂材料が硬化する前に賦形ロールパターンに型入りでき、接触による温度低下つまり流動性低下を的確に抑えることができる。したがって、樹脂材料の賦形ロールパターンに対する高充填型入りを達成し、高賦形率の光学レンズシートを得ることができる。また冷却ロールにより長期的な冷却効果は得られるため、剥離前に樹脂の流動性を確実に低下させることが可能となる。したがって剥離時の型崩れを防止することができる。
【００２７】
請求項８の発明の製造装置によれば、賦形ロールの賦形ロールパターン表面が熱伝導率の低い断熱塗料で被覆されているため、樹脂材料が賦形ロールパターンに接した際、樹脂材料から賦形ロールパターン表面への瞬間的な熱伝達を抑え、樹脂材料が硬化する前に賦形ロールパターンに型入りでき、接触による温度低下つまり流動性低下を的確に抑えることができる。したがって、樹脂材料の賦形ロールパターンに対する高充填型入りを達成し、高賦形率の光学レンズシートを得ることができる。また冷却ロールにより長期的な冷却効果は得られるため、剥離前に樹脂の流動性を確実に低下させることが可能となる。したがって剥離時の型崩れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【００２８】
【図１】本発明の一実施形態に係る光学レンズシート製造装置の模式図。
【図２】(A)は樹脂材料型入れ良好のときの模式図、(B)はパターンシート型崩れなしのときの模式図
【図３】(A)は樹脂材料型入れ不良のときの模式図、(B)はパターン型崩れありのときの模式図
【発明を実施するための形態】
【００２９】
以下、本発明の一実施形態に係る光学レンズシート製造装置について説明する。
【００３０】
図１は、光学レンズシート製造装置の構成を示す概念図である。この製造装置は賦形ロール1及び押圧ロール２を備え、賦形ロール１の表面に転写型として微細な凹凸形状の賦形ロールパターンaが形成されている。賦形ロール１表面の賦形ロールパターンaには、低熱伝導性を賦与するための表面処理Kが施されており、例えばフッ素樹脂をはじめとした樹脂コーティング、セラミックコーティング、断熱塗料による被覆などである。なお、フッ素樹脂やセラミックは、樹脂材料Ｊを賦形した後の剥離特性もよいので表面処理Ｋの材質として望ましい。
【００３１】
賦形ロール1と押圧ロール２は互いに隣接して配置され、その隣接間が転写部Pとなっている。賦形ロール1は図における反時計方向に回転し、押圧ロール２は時計方向に回転する。また賦形ロール1には温度調整機構6が具備されている。
【００３２】
賦形ロール1と押圧ロール2との隣接部つまり転写部Pの上方には押出成形機のダイヘッド3が配置され、このダイヘッド3から加熱溶融された樹脂材料Jが転写部Ｐにむけて押出される。賦形ロール1はダイヘッド3から押出される樹脂材料Jの幅よりも長い有効幅を有するロールである。
【００３３】
賦形ロール1に対する押圧ロール2のほぼ反対側の位置には剥離ロール4が賦形ロール1と隣接して配置されている。剥離ロール4は賦形ロール1とは逆方向に回転する。
【００３４】
次に、この光学レンズシート製造装置の動作について説明する。
【００３５】
賦形ロール１、押圧ロール２、剥離ロール４、冷却ロール５が回転する状態のもとで、押出成形機のダイヘッド３から加熱溶融された樹脂材料Jが転写部P に向けてシート状に押出される。押出された樹脂材料Jは、賦形ロール1と押圧ロール２との間で且つ賦形ロール1の表面に沿うように流入するとともに、その賦形ロール1と押圧ロール２とで所定の圧力で挟まれながら転写部Pを通過し、この通過時に賦形ロール1の表面の賦形ロールパターンaがシート状の樹脂材料Jの表面に転写される。
【００３６】
賦形ロールパターンaが転写された樹脂材料Jは、賦形ロール１の表面で保持されながら温度調整機構6が具備された冷却ロール５の配置側に搬送され、冷却ロール５との接触により冷却される。そして剥離ロール４と接触する部分において賦形ロール１の表面から順次剥離され、光学レンズシートJ1として次の工程に送り出される。
【００３７】
樹脂材料Jがダイヘッド３から押出され賦形ロールパターンaに接する際、賦形ロールパターンa表面には低熱伝導性を賦与するための表面処理Kが施されてあるから、樹脂材料Jから賦形ロールパターンa表面への瞬間的な熱伝達を抑え、樹脂材料Jが硬化する前に、樹脂材料Jがパターンの奥に達し、したがって賦形ロールパターンaとの接触による温度低下、つまり流動性の低下を的確に抑えることができる。これにより、賦形ロールパターンaに対する高充填型入りを達成できる。
【符号の説明】
【００３８】
1…賦形ロール
2…押圧ロール
3…ダイヘッド
4…剥離ロール
5…冷却ロール
6…温度調整機構
a…賦形ロールパターン
b…賦形パターン
J…樹脂材料
J1…光学レンズシート
K…表面処理(フッ素樹脂コーティング、セラミックコーティング、断熱塗料)
P…転写部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
押出成形機のダイヘッドから押出したシート状樹脂材料を、表面に賦形パターンが形成された賦形ロールと押圧ロールとが隣接する転写部に導入し、その賦形ロールと押圧ロールとで挟圧して光学レンズシートを製造する方法であって、賦形ロールパターン表面に、樹脂コーティングが施されていることを特徴とする、光学レンズシート製造方法。
【請求項２】
前記樹脂コーティングがフッ素樹脂コーティングであることを特徴とする請求項1記載の光学レンズシート製造方法。
【請求項３】
押出成形機のダイヘッドから押出したシート状樹脂材料を、表面に賦形パターンが形成された賦形ロールと押圧ロールとが隣接する転写部に導入し、その賦形ロールと押圧ロールとで挟圧して光学レンズシートを製造する装置において、賦形ロールパターン表面に、樹脂コーティングが施されていることを特徴とする、光学レンズシート製造装置。
【請求項４】
前記樹脂コーティングがフッ素樹脂コーティングであることを特徴とする請求項3記載の光学レンズシート製造装置。
【請求項５】
押出成形機のダイヘッドから押出したシート状樹脂材料を、表面に賦形パターンが形成された賦形ロールと押圧ロールとが隣接する転写部に導入し、その賦形ロールと押圧ロールとで挟圧して光学レンズシートを製造する方法であって、賦形ロールパターン表面に、セラミックコーティングが施されていることを特徴とする、光学レンズシート製造方法。
【請求項６】
押出成形機のダイヘッドから押出したシート状樹脂材料を、表面に賦形パターンが形成された賦形ロールと押圧ロールとが隣接する転写部に導入し、その賦形ロールと押圧ロールとで挟圧して光学レンズシートを製造する装置において、賦形ロールパターン表面に、セラミックコーティングが施されていることを特徴とする、光学レンズシート製造装置。
【請求項７】
押出成形機のダイヘッドから押出したシート状樹脂材料を、表面に賦形パターンが形成された賦形ロールと押圧ロールとが隣接する転写部に導入し、その賦形ロールと押圧ロールとで挟圧して光学レンズシートを製造する方法であって、賦形ロールパターン表面に、断熱塗料が被覆されていることを特徴とする、光学レンズシート製造方法。
【請求項８】
押出成形機のダイヘッドから押出したシート状樹脂材料を、表面に賦形パターンが形成された賦形ロールと押圧ロールとが隣接する転写部に導入し、その賦形ロールと押圧ロールとで挟圧して光学レンズシートを製造する装置において、賦形ロールパターン表面に、断熱塗料が被覆されていることを特徴とする、光学レンズシート製造装置。
【請求項１】
押出成形機のダイヘッドから押出したシート状樹脂材料を、表面に賦形パターンが形成された賦形ロールと押圧ロールとが隣接する転写部に導入し、その賦形ロールと押圧ロールとで挟圧して光学レンズシートを製造する方法であって、賦形ロールパターン表面に、樹脂コーティングが施されていることを特徴とする、光学レンズシート製造方法。
【請求項２】
前記樹脂コーティングがフッ素樹脂コーティングであることを特徴とする請求項1記載の光学レンズシート製造方法。
【請求項３】
押出成形機のダイヘッドから押出したシート状樹脂材料を、表面に賦形パターンが形成された賦形ロールと押圧ロールとが隣接する転写部に導入し、その賦形ロールと押圧ロールとで挟圧して光学レンズシートを製造する装置において、賦形ロールパターン表面に、樹脂コーティングが施されていることを特徴とする、光学レンズシート製造装置。
【請求項４】
前記樹脂コーティングがフッ素樹脂コーティングであることを特徴とする請求項3記載の光学レンズシート製造装置。
【請求項５】
押出成形機のダイヘッドから押出したシート状樹脂材料を、表面に賦形パターンが形成された賦形ロールと押圧ロールとが隣接する転写部に導入し、その賦形ロールと押圧ロールとで挟圧して光学レンズシートを製造する方法であって、賦形ロールパターン表面に、セラミックコーティングが施されていることを特徴とする、光学レンズシート製造方法。
【請求項６】
押出成形機のダイヘッドから押出したシート状樹脂材料を、表面に賦形パターンが形成された賦形ロールと押圧ロールとが隣接する転写部に導入し、その賦形ロールと押圧ロールとで挟圧して光学レンズシートを製造する装置において、賦形ロールパターン表面に、セラミックコーティングが施されていることを特徴とする、光学レンズシート製造装置。
【請求項７】
押出成形機のダイヘッドから押出したシート状樹脂材料を、表面に賦形パターンが形成された賦形ロールと押圧ロールとが隣接する転写部に導入し、その賦形ロールと押圧ロールとで挟圧して光学レンズシートを製造する方法であって、賦形ロールパターン表面に、断熱塗料が被覆されていることを特徴とする、光学レンズシート製造方法。
【請求項８】
押出成形機のダイヘッドから押出したシート状樹脂材料を、表面に賦形パターンが形成された賦形ロールと押圧ロールとが隣接する転写部に導入し、その賦形ロールと押圧ロールとで挟圧して光学レンズシートを製造する装置において、賦形ロールパターン表面に、断熱塗料が被覆されていることを特徴とする、光学レンズシート製造装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図２】
【図３】
【公開番号】特開２０１２−１１６２１（Ｐ２０１２−１１６２１Ａ）
【公開日】平成２４年１月１９日（２０１２．１．１９）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−１４８９４５（Ｐ２０１０−１４８９４５）
【出願日】平成２２年６月３０日（２０１０．６．３０）
【出願人】（０００００３１９３）凸版印刷株式会社 (10,630)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年１月１９日（２０１２．１．１９）
【国際特許分類】
【出願日】平成２２年６月３０日（２０１０．６．３０）
【出願人】（０００００３１９３）凸版印刷株式会社 (10,630)
【Ｆターム（参考）】
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