説明

指向性レーザプローブ

顕微手術レーザプローブは、プローブの管状スリーブ(20)から突出する光ファイバ(42)の遠端部(12)を備え、プローブスリーブに対して、プローブのハンドルの手動操作機構(26)によって曲げることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、現在係属中である2000年4月7日出願の米国特許出願第09/545,143号の部分継続出願である。
【0002】
本発明は、主に眼科手術に利用される顕微手術用レーザプローブに関する。プローブは、ハンドルと、管状スリーブとを有し、スリーブから突出した光ファイバの遠端部は、プローブハンドル機構の手動操作により、スリーブに対して湾曲させることができる。
【背景技術】
【0003】
眼科手術では、外科医は様々な種類の用具を用いて、レーザエネルギーを眼内部の手術部位に伝達できる。典型的な顕微手術レーザプローブは、ハンドルの遠端部から突出する小さな円筒形金属スリーブを有するハンドルを備える。光ファイバはレーザ光源と結合させるコネクタを有する近端部を有し、ハンドルの中心部およびプローブのスリーブを貫通する。光ファイバの遠端部は、スリーブの遠端部に近接して位置する。この種の用具では、スリーブは用具のハンドルから直線状に突き出しており、用具ハンドルから突出しているため、僅かに湾曲または屈曲させることができる。
【0004】
眼内部において網膜の先または前方部分の方向にレーザ光を効率的に伝達することは、直線レーザプローブを使用する外科医には扱いにくいことが多い。これは、伝達されるレーザ光の目標領域または手術部位に対する、眼の切開または用具挿入部位の位置決めに起因する。このことが図1に示されているが、眼内部の領域Aには、図示するレーザプローブの直線先端ではアクセス不可能である。図2に示すような湾曲レーザプローブの使用により、眼内部の到達範囲が広がり、それによってレーザ光が眼レンズを照射する危険性を最小限にし、上述の直線スリーブレーザプローブの不具合を解消する。しかしながら、湾曲レーザプローブは直線的なカニューレに挿入することができず、したがって、それ自身を眼を通して切開部位に導く必要がある。
【0005】
眼の手術部位へのレーザ光の最適な伝達には、レーザが手術部位の目標領域に垂直に向けられることが必要である。網膜の先または前方部分に直線レーザプローブを向けることにより、アプローチ角度、すなわちレーザ光の入射角度が大きくなる。この状態では、手術部位へのレーザ光の最適伝達は達成できない。さらに、切開入口で直線プローブの管状スリーブにトルクを与えるかまたは操作して、これら扱いにくい領域での手術部位へのレーザ光のアプローチ角度を減少させることは、眼の切開近傍で、過剰な、時には有害な応力を発生させることが多い。外科医がこのような状態を克服する唯一の方法は、レーザプローブ挿入用の第2の切開部位を設けることである。これらの問題点は、湾曲したレーザプローブを利用することにより解消され、この湾曲したレーザプローブは第2の切開部位の利用を実質的に排除する。なぜなら、眼内部の増大した領域は、図2に示すように、単一の挿入部位からアクセス可能であるからである。現在利用されている湾曲レーザプローブは、直線レーザプローブが到達できるよりも、さらに眼内部の先または前方領域にアクセス可能である。しかしながら、これらの湾曲部は固定されているため、湾曲レーザプローブは、プローブスリーブのきつい曲げまたは湾曲を必要とするような眼内でのさらに先またはさらに前方領域、あるいはアプローチ角度に起因して直線スリーブレーザプローブを必要とする網膜の遠端部または後方部領域にレーザエネルギーを導くには、効率的ではない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来技術の直線および湾曲レーザプローブのこれらの不具合を解決するのに必要なものは、手術部位の方向への光のアプローチ角度または入射角度を減少できる調節可能な指向性レーザプローブであり、これによりアクセスの容易さ、目標部位での用具操作の低減、挿入点の組織応力の低減、目標手術部位により垂直にレーザエネルギーを誘導することによるレーザ集束性の向上を実現する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の指向性レーザプローブは、使い捨てハンドピースまたは再使用可能ハンドピースのいずれかを有するように構成でき、レーザ光を伝達することとして記されるが、照明用の光の伝達にも使用される。指向性レーザプローブは、形状記憶合金であるニチノールを使用しており、手術目標部位にフレキシブル光ファイバを操作し、誘導する。ばね鋼またはプラスチックなどの別の形状記憶材料も使用できる。目標部位が眼内部の後方または前方部に位置していたとしても、指向性レーザプローブは、0°(つまり直線配置)から90°以上のあらゆる角度に容易に偏向可能である。形状記憶材料の柔軟性により、プローブの湾曲角度の変動調整が可能となり、レーザエネルギーを目標部位に伝達する。さらに、直線形状であるときのレーザプローブはカニューレを通して挿入され、プローブの先端を眼内部に位置合わせした後、湾曲が眼内部のプローブの先端で生成できるため、カニューレを眼の切開部位に使用できる。指向性レーザプローブが特に有用であるのは、網膜の前方部にアクセスするとき、または従来の直線プローブを使用してアクセスするのが困難な領域または扱いにくい領域にアクセスするときである。
【0008】
本発明の指向性レーザプローブは、基本的にはハンドルを備え、ハンドルは中心を貫通する内部穴を有し、また内部穴と連通するハンドルの側面に形成される凹部を有する。管状スリーブはハンドルの遠端部から突出し、穴に収容されてハンドルに対して軸方向に滑動する。凹部に位置するフィンガパッドはスリーブと接続されており、凹部を介してフィンガパッドを軸方向に操作することにより、スリーブは、ハンドルの遠端部から最大距離突出する押出された前方位置と、スリーブがハンドルの遠端部から最小距離突出する引戻された後方位置との間を移動する。形状記憶材料の管状先端部はスリーブを貫通し、ハンドルに対して静止固定される。光ファイバの全長はハンドル近端部でハンドル穴に入り、光ファイバの遠端部は穴と形状記憶先端部とを貫通する。ファイバの近端部は標準的光源コネクタ(例えばSMAタイプコネクタ)に接続されている。
【0009】
好ましい実施形態では、スリーブを貫通する形状記憶先端部は、最初、予め90°の曲げられた状態で置かれる。用具のフィンガパッドを前方に押すと、パッドはスリーブを押出された前方位置に突き出す。この突き出た位置では、形状記憶先端部と光ファイバの遠端部とが管状スリーブに完全に収納される。フィンガパッドが引戻された後方位置に移動すると、スリーブもその引戻された後方位置に移動し、形状記憶先端部の湾曲部と光ファイバの遠端部がスリーブの遠端部で徐々に露出される。形状記憶先端部とそこに収納される光ファイバはスリーブの端部で露出されるため、それらはスリーブの最初の直線形状から形状記憶先端部の予め90°に曲げられた形状に徐々に湾曲する。このようにして、形状記憶先端部に収納される光ファイバは、形状記憶先端部と光ファイバとが押出された前方位置で管状スリーブに全体が収納されるときの0°から、形状記憶先端部と光ファイバとが、スリーブが引戻された後方位置に移動するスリーブ遠端部から突出するときの90°の湾曲まで、任意の角度に調節可能に位置決めされる。
【0010】
第2実施形態の指向性プローブにおいては、スリーブはハンドルに静止固定され、光ファイバはハンドルとスリーブとを通って往復運動する。予め曲げられた管状の先端部は光ファイバの遠端部に固定され、光ファイバが往復運動するときにスリーブを通り滑動する。フィンガパッドが、予め曲げられた先端部とその中にある光ファイバの部分に接続される。
【0011】
両方の実施形態の指向性レーザプローブの使用においては、光ファイバコネクタは最初にレーザ電源に結合される。スリーブが移動可能な第1実施形態のプローブにおいては、最初に押出された前方位置にあるフィンガパッドにより、光ファイバはスリーブ内に収納され、ハンドルの遠端部から直線的に突き出る。光ファイバが移動可能な第2実施形態のプローブにおいては、最初に引戻された後方位置にあるフィンガパッドによって、光ファイバはスリーブ内に収納される。
【0012】
両方の実施形態の使用においては、スリーブはその後に眼の切開部に位置するカニューレを通して挿入されるか、または眼内部のスリーブを位置決めする切開部を直接通して挿入される。第1実施形態において、次に、フィンガパッドはハンドルの後方にゆっくりと移動し、スリーブをハンドルに対して引戻された後方位置の方向にゆっくりと移動させる。第2実施形態においては、フィンガパッドはハンドルの前方にゆっくりと移動し、それによって光ファイバはハンドルに対して押出された前方位置の方向にゆっくりと移動する。両方の実施形態においては、管状の形状記憶先端部の予め曲げられた部分に収納される光ファイバの遠端部は、その直線形状から90°の形状に向かって徐々に湾曲する。ファイバが湾曲することにより、ファイバ先端部は直線ファイバでは到達しない領域に最適に位置決めすることができる。用具全体のそれの中心軸周りの回転は、光ファイバの先端を別の方向に向けるのに必要とされる。ファイバ先端部の正確な位置決めが達成されると、レーザエネルギーが対象部位に伝達される。第1実施形態のスリーブへの光ファイバ先端部の引き込みは、フィンガパッドを前方に押し、スリーブをその押出された前方位置に移動させ、スリーブから突き出る光ファイバの湾曲部を直線的にすることによりなされる。第2実施形態のスリーブへの光ファイバの引き込みは、フィンガパッドを後方に引き、光ファイバの湾曲部をスリーブに引き戻すことによりなされる。光ファイバがスリーブに収納されると、スリーブはその後、手術用具挿入部位から引き戻される。
【0013】
本発明の別の目的および特徴は、以下の発明を実施するための最良の形態の詳細な説明、および添付の図面において明らかにされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の指向性レーザプローブは、本明細書では、眼のレーザ手術に用いるレーザ光を伝達するものとして説明される。しかしながら、プローブは照明光の伝達への利用にも同等に適する。さらに、プローブは使い捨て用具または再利用可能な用具としても設計できる。
【0015】
指向性レーザプローブは、細長いハンドル、すなわち対向する遠端部12と近端部14とを有するハンドピース10を備える。ハンドル10の寸法は、外科医の手に快適に収まるように、鉛筆のサイズと同様なサイズである。好ましくは、ハンドルは使い捨て医療グレードのプラスチックから製造される。中空穴16は、ハンドルの中心を通り、その遠端部12から近端部14に延びる。穴16はハンドルの近端部14の近傍で僅かに拡大している。凹部18はハンドルの側面に形成され、中心穴16と交差する。凹部18はハンドルの短長に沿って軸方向に延び、軸方向のスロットを形成する。
【0016】
円筒形の細いチューブ、すなわちステンレス鋼製のスリーブ20は、ハンドルの遠端部12で穴16に収納され、スリーブ20は穴を通って滑動する。スリーブ20はハンドル遠端部12から突出してスリーブの遠端部22に延びる。スリーブの反対側の近端部24は、ハンドルの凹部、すなわちスロット18位置に配置される。
【0017】
フィンガパッド26はスロット18位置に配置され、図4に示すフィンガパッド26の押出された前方位置と、図3に示すフィンガパッドの引戻された後方位置との間で、スロットを通して、フィンガパッドを軸方向に滑動して移動させる。フィンガパッド26は、使い捨て医療グレードのプラスチックから製造されることが好ましい。このフィンガパッドは穴を有し、スリーブ近端部24がその穴に挿入される。止めねじ28は、スリーブの近端部24にフィンガパッド26を固定させる。したがって、図4に示す押出された前方位置にフィンガパッド26を移動させるには、ハンドル穴16を通して最前方の位置、すなわちハンドル10に対して押出された前方位置にスリーブ20を移動させ、押出された前方位置ではハンドル遠端部12から最大距離で突き出る。フィンガパッド26を、図3に示す引戻された後方位置に移動させるには、ハンドル10に対して引戻された後方位置にスリーブ20を移動させ、その引戻された後方位置では、スリーブ遠端部22はハンドル遠端部12から最短距離で突き出る。本発明の好ましい実施形態においては、スロット18内でのフィンガパッド26の移動距離とスリーブ遠端部22の移動距離は、25mmである。
【0018】
合金ニチノール等の形状記憶材料から形成される細い管状先端部30は、スリーブ20の中心部とハンドル穴16の一部とを通って延びる。あるいは、管状先端部30は、ばね鋼またはプラスチックなどの他の形状記憶材料で形成することもできる。先端部30の全長は、スリーブ20の長さより僅かに長い。先端部30はスリーブ20とハンドル中心穴16内に位置することにより、スリーブが図4に示す最前方の位置に移動すると、先端部の遠端部32はスリーブ遠端部22の直ぐ内側に位置する。形状記憶先端部30はハンドル側面のスロット18を通り、スロットの背後の中心穴16を通って短い距離だけ突き出る。図5に示すように、先端近端部34は、ハンドル側面を貫通して先端部30の外側に係合する止めねじ36により、ハンドル10に対して静止固定される。スリーブが押出された前方位置に移動すると、先端遠端部32はスリーブの遠端部22の直ぐ内側に位置し、フィンガパッド26とスリーブ20が図3に示す引戻された後方位置に移動すると、先端部30の遠端部はスリーブ遠端部22から突き出る。スリーブ遠端部22から突出する形状記憶先端部30の遠端部分38は、図6に示される。先端の遠端部分38は、図6に示すように予め湾曲され、スリーブが図6に示す引戻された後方位置に完全に移動すると、直線スリーブ20に対して90°の角度に湾曲する。90°より大きいかまたは小さい、先端部の別の予め湾曲された角度を用いることもできる。
【0019】
ニチノールを形状記憶材料として用いるときに90°の湾曲を得るために、ニチノール先端部の遠端部分38は、図6の形状に湾曲され、次いでアニール温度(約550℃)まで加熱される。このように、フィンガパッド26とスリーブ20が図3および図6に示す引戻された後方位置に移動すると、スリーブの遠端部22から突出する先端部の遠端部分38は、90°から図6に示す位置に徐々に湾曲する。フィンガパッド26とスリーブ20とを押して、図4に示す押出された前方位置に移動することにより、先端部の遠端部分38はスリーブ20の内部に戻り、図4に示すスリーブに対してそれの所定位置に移動するにつれて、スリーブは先端の遠端部分の湾曲から直線になる。
【0020】
先端部の遠端部分38にわたってスリーブ20が滑動するのを容易にするために、スリーブ内部は、テフロン(登録商標)のような滑動材料の層40で被覆される。滑動材料層40は、スリーブ遠端部22近傍のスリーブ内部の僅かな距離だけ延びる。スリーブ内部の残り部分は、管状先端部30の外径よりもわずかに大きく、先端部外側とスリーブ内側との間に間隙ができる。滑動材料の層と間隙の双方は運動抵抗を低下させ、先端部30の外側上でのスリーブ20の滑動を容易にする。
【0021】
光ファイバ42の全長は、ハンドル10とコネクタ44との間に延びる。ハンドル10とコネクタ44との間の光ファイバ42の全長は、従来の被覆材層により保護されている。光ファイバの近端部はコネクタ44に入り、その被覆材が除去される。光ファイバの露出部分は全体がコネクタ44を通って延び、その近端部は、従来の光ファイバ顕微手術用具と同様に、コネクタ44から突き出るフェルール46の端部の近傍に位置する。光ファイバ42の遠端部は、ハンドル近端部14でハンドルの中心穴16に入る。ハンドル中心穴16の内部では、光ファイバの保護被覆材が除去され、光ファイバは管状先端部30の近端部34に入る。露出した光ファイバは全体が、先端部30を通り先端部32の遠端部に延びる。好ましい実施形態においては、光ファイバの遠端部は、管状先端遠端部32を通過して、0.25mm突き出る。形状記憶先端部30を完全に貫通する光ファイバでは、先端遠端部分38の内部の光ファイバの遠端部分48も、先端部が90°の角度まで湾曲するにつれて、先端部の90°の角度まで湾曲する。したがって、用具のフィンガパッド26が前方に押されると、パッドは押出された前方位置にスリーブ20を突き出し、その位置では形状記憶先端部30と光ファイバの遠端部分48は完全にスリーブ内部に収納され、スリーブを直線形状に保持する。フィンガパッド26が引戻された後方位置に移動すると、スリーブ20も引戻された後方位置に戻り、形状記憶先端部30の湾曲部分とその中に収納される光ファイバの遠端部分48は、徐々にスリーブの遠端部で露出する。形状記憶先端部と光ファイバがスリーブの端部において露出されると、それらはスリーブの最初の直線形状から、形状記憶先端部の90°に予め湾曲された形状に徐々に曲げられる。このようにして、ニチノール先端部に収納される光ファイバは、形状記憶先端部と光ファイバが押出された前方位置での管状スリーブに完全に収納されるときの0°と、形状記憶先端部と光ファイバが、スリーブが引戻された後方位置へ移動してスリーブ遠端部から突出するときの90°の曲げとの間の任意の角度で、調節可能に位置することができる。
【0022】
第1実施形態の指向性レーザプローブを使用するときは、最初に、光ファイバコネクタ44がレーザ電源に結合される。フィンガパッド26が押出された前方位置にある状態では、光ファイバはスリーブ20に収納され、ハンドルの遠端部から直線的に突き出る。次いで、スリーブ20を眼の切開部に位置合わせされたカニューレを通して挿入するか、または切開部を通して直接挿入して、眼内部にスリーブを位置合わせする。その後、フィンガパッド26をハンドルの後方にゆっくりと移動させ、スリーブ20をハンドルに対して引戻された後方位置の方向にゆっくりと移動させる。これにより、形状記憶先端部の予め湾曲された部分38に収納される光ファイバの遠端部分48を、直線形状から90°の形状に向かって徐々に湾曲させる。ファイバの湾曲により、ファイバ先端は直線ファイバが到達しない領域に対しても、最適に位置決めすることができる。中心軸周りの用具全体の回転は、光ファイバ先端を別の方向に誘導するのに必要である。ファイバ先端の正確な位置合わせが達成されると、レーザエネルギーが対象部位に伝達され得る。先端の引き込みは、最初にフィンガパッド26を前方に押し、スリーブ20を押出された前方位置に移動させ、スリーブから突出する光ファイバの湾曲部分48を直線にすることによって実行される。光ファイバがスリーブに収納された状態で、スリーブはその後手術挿入部位を通して引き戻される。
【0023】
本発明の別の実施形態においては、形状記憶先端部の遠端部32は、図6の点線で表わされる突出ピック52などのツールを有する。さらに、上述のとおり、別の形状記憶材料を利用して先端部を形成でき、その先端部を種々の角度に予め湾曲させることができる。スリーブ20はハンドル10に対して静止して取り付けられ、光ファイバを収納する予め湾曲された先端部30は、スリーブとハンドルに対して移動可能に製造され、先端部の湾曲を調整することができる。さらに、スリーブ20は、流体を注入または吸引するための穴54と、形状記憶先端部の外部表面とテフロン(登録商標)層40の背後のスリーブ内側面との間の間隙とを備える。さらに、フィンガパッド26により与えられる作動機構は、例えば、外科医の指により操作されるトリガ機構、または外科医の手により圧縮される圧縮機構によって、スリーブ20と同じ軸方向に移動する別のタイプの機構と交換することもできる。加えて、基準マークを遠端部22近傍のスリーブに付し、スリーブの遠端部22から突き出るにつれて、先端部の遠端部分38が湾曲する方向を外科医に表示できる。これは、ニチノール先端部の湾曲運動が開始される前に、眼内部のスリーブを正確に位置合わせする際に、外科医にとって有用となる。
【0024】
上述の指向性レーザプローブは使い捨て用具としての使用を意図している。レーザプローブを再利用する場合は、構造における差異は、用具を貫通する光ファイバの寸法だけである。さらに、用具は操作可能な光源として、または使用前にハンドルに挿入される特定の光ファイバに依存する指向性レーザプローブとして使用できる。種々の光ファイバのサイズに適応するために、管状の形状記憶先端部30とスリーブ20は、より大きな径に拡大できる。照明光ファイバまたはレーザファイバは、ハンドルの近端部14に供給され、管状の先端部30に配置される。プラグが形状記憶先端部の遠端部32に設けられ、先端部の光ファイバの遠端部を強固に固定する。
【0025】
本発明の第2実施形態の指向性レーザプローブが、図8および図9に示される。第1実施形態と同様、第2実施形態のプローブは、本明細書では眼のレーザ手術用のレーザ光を伝達するものとして説明される。しかしながら、プローブは手術において照明用の光の伝達用にも同等に適する。さらに、プローブは使い捨て用具または再利用可能な用具として設計できる。第1実施形態のレーザプローブの多くの構成部品は、図8および図9で示される第2実施形態において使用できる。したがって、同様の構成部品については、第1実施形態の指向性レーザプローブの説明で用いたものと同一の参照符号が、ダッシュ(’)を付けて第2実施形態の指向性レーザプローブの説明でも用いられる。
【0026】
図8および図9で示される第2実施形態の指向性レーザプローブは、細長いハンドル、すなわち対向する遠端部12’と近端部14’とを有するハンドピース10’を備える。ハンドル10’の寸法は外科医の手に快適に納まるように、鉛筆のサイズと同様なサイズである。好ましくは、ハンドルは使い捨て医療グレードのプラスチックから製造される。中空穴16’は、ハンドルの中心を通り、その遠端部12’からその近端部14’に延びる。ハンドルの中心穴16’は、ハンドル10’に対して互いに垂直な軸方向および半径方向を決める中心軸を有する。穴16’は、ハンドル遠端部12’近傍で小径に絞られた部分(necked down portion)を有する。凹部18’はハンドル側面に半径方向に形成され、中心穴16’と交差する。凹部18’はハンドルの短長に沿って軸方向に延び、ハンドル側面で軸方向のスロットを形成する。
【0027】
円筒形の細くて堅いチューブ、すなわちスリーブ20’は、ハンドル遠端部12’でハンドル穴16’の小径に絞られた部分に収納される。スリーブ20’は、接着剤または他の同等の手段によってハンドル10’に静止して固定される。本発明の好ましい実施形態においては、スリーブ20’は医療グレードのステンレス鋼から形成される。スリーブ20’は、ハンドル中心穴の軸に沿って、ハンドル遠端部12’からスリーブの遠端部22’に直線的に突き出る。スリーブの反対側の近端部24’はハンドル中心穴16’の小径に絞られた部分で静止して固定される。
【0028】
対向する近端部と遠端部64とを有する光ファイバ60の全長は、ハンドル10’とコネクタ44’との間に延びる。光ファイバの近端部のコネクタ44’との接続部は、先に説明した実施形態の指向性レーザプローブの接続部と同一であるため、説明は省略する。ハンドル10’とコネクタ44’との間の光ファイバ60の全長は、従来の被覆材層により保護されている。光ファイバの遠端部64はハンドルの近端部14’でハンドルの中心穴16’に入る。ハンドルの中心穴16’の内部では、光ファイバの保護被覆材が除去され、光ファイバ66の全長の一部が露出する。ファイバ66の露出部分は、ハンドルの中心穴16’とハンドルの凹部18’とスリーブ20’とを通って、光ファイバ遠端部64にと延びる。ハンドルの内部穴16’に収納された光ファイバ60の全長の寸法は、穴を通って容易に滑動するような寸法とされる。
【0029】
ファイバの遠端部64近傍の光ファイバの露出部分66は、形状記憶材料で構成された細い管状先端部70に収納される。好ましい実施形態においては、管状先端部70の形状記憶材料はニチノールであるが、例えばばね鋼またはプラスチック等の他の種類の材料を使用してもよい。管状先端部70の近端部72と遠端部74との間の先端部の全長は、スリーブ20’の長さよりも長い。管状先端部70の外部径寸法によって、管状先端部70はスリーブ20’の内側を通って容易に滑動できる。管状先端部70は光ファイバ60の露出部分66に固定され、これにより、先端部がスリーブ20’の内側を通って往復運動するときに、光ファイバのこの部分が管状先端部70と一緒に移動する。管状先端部70の遠端部76は、図8で示すように、先端部の遠端部76がスリーブの遠端部22’から延びる場合に、直線スリーブ20’に対して90°で湾曲するように、予め曲げられる。先端遠端部76の予め曲げられる角度は、90°より大きいかまたは小さい別の角度を用いることもできる。
【0030】
フィンガパッド80は、軸方向に滑動するためハンドルの凹部スロット18’内に配置される。好ましくは、フィンガパッド80は使い捨て医療グレードのプラスチックで製造される。フィンガパッド80は、図8に示すフィンガパッド80の押出された前方位置と、図9に示すフィンガパッド80の引戻された後方位置との間で、凹部を通り手動で移動できる。フィンガパッド80は、形状記憶管状先端部70の近端部72を収納する軸方向に向いた穴82を有する。形状記憶管状先端部70を貫通する光ファイバ66の露出部分は、フィンガパッド80の軸方向に向いた穴82も貫通する。止めねじ84がフィンガパッド80の先端で相補的なねじ込み穴で受けられ、フィンガパッドを形状記憶管状先端部70の近端部72に固定する。これによって、フィンガパッド80は、形状記憶管状先端部70に収納される光ファイバの露出部分66に固定される。したがって、フィンガパッド80が図8で示す押出された前方位置に移動すると、管状先端部70と先端部に収納された光ファイバ66部分とが、ハンドル10’とスリーブ20’とに対して最前方の位置または押出された前方位置に移動する。フィンガパッド80が凹部18’の前方端部に押出された状態では、光ファイバ遠端部64は、図8で示すハンドルの遠端部12’とスリーブの遠端部22’とから、最大距離に位置する。フィンガパッド80が図9で示す引戻された後方位置に移動すると、形状記憶管状先端部70と管状先端部に収納された光ファイバ66の部分とを、ハンドル10’に対して引戻された後方位置に移動させ、その引戻された後方位置では、光ファイバ遠端部74は図9に示すハンドル遠端部12’とスリーブ遠端部22’から最短距離で突き出る。
【0031】
図8および図9に示す第2実施形態の指向性レーザプローブを使用するときは、光ファイバコネクタ44’は最初にレーザ電源に結合される。ハンドル凹部18’内の引戻された後方位置にあるフィンガパッド80により、光ファイバの露出した遠端部66と形状記憶先端部70とがスリーブ20’内に収納され、ハンドル遠端部12’から直線的に突き出る。次いで、スリーブ20’は眼の切開部に位置するカニューレを通して挿入されるか、または切開部を直接通して挿入して、眼内部にスリーブ遠端部22’を位置合わせする。その後、フィンガパッド80は、ハンドル凹部18’を通ってハンドル遠端部12’の方向にゆっくりと移動し、それによって光ファイバ60はハンドル内部穴16’を通り、ハンドル凹部18’を通って、およびスリーブ20’の内部を通って移動する。形状記憶管状先端部70に収納された光ファイバの部分66は、スリーブ20’の遠端部22’から徐々に突き出る。これにより、形状記憶管状先端部の予め曲げられた部分76に収納された光ファイバの部分66は、その直線形状からその90°の形状に向かって徐々に湾曲する。光ファイバが湾曲することにより、ファイバ遠端部64は直線ファイバでは達しない領域に最適に位置決めすることができる。用具の中心軸周りの用具全体の回転が、光ファイバの先端を別の方向に誘導するのに必要な場合がある。ファイバ先端部の正確な位置合せが達成されると、レーザエネルギーは手術部位に伝達される。
【0032】
形状記憶管状先端部の予め曲げられた部分76への光ファイバの部分66の引き込みは、ハンドル凹部18’を通りハンドル近端部14’の方向にフィンガパッド80を移動させることによりなされる。これにより、形状記憶管状先端部70の遠端部76に引き込まれた光ファイバの部分66は、スリーブ遠端部22’でスリーブ20’に引き込まれ、それによって管状先端部の予め曲げられた部分76は徐々に直線状になる。管状先端部の予め曲げられた部分76に収納された光ファイバの部分66がスリーブ20’の内部で別の位置に移動されるとき、スリーブは手術挿入部位を通って引き戻される。
【0033】
先に説明した第1実施形態の指向性レーザプローブの代替品を、図8および図9で示される第2実施形態の指向性レーザプローブに使用することもできる。詳細には、フィンガパッド80によって与えられる作動機構が、光ファイバと形状記憶先端部70の遠端部76との同じ軸方向移動を生成する他の種類の機構と交換されてもよい。例えば、フィンガパッド80が、外科医の指で操作されるトリガ機構、外科医の手により圧縮される圧縮機構、ローラホイールもしくは押しボタン、またはトグルレバーと交換されてもよい。第1実施形態と同様に、第2実施形態の用具もまた指向性レーザプローブの代わりに、操作可能な光源として用いることもできる。
【0034】
本発明は特定の実施形態を参照して説明してきたが、本発明の修正形態および変形形態は、特許請求の範囲で定義される本発明の範囲から逸脱することなく構成できることは、理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】眼科手術に使用される従来の直線レーザプローブの図である。
【図2】図1と同様であるが、従来の湾曲レーザプローブを示す図である。
【図3】プローブスリーブから突き出る湾曲光ファイバを有する、本発明の第1実施形態の指向性レーザプローブの部分断面図である。
【図4】直線形状の光ファイバを備える用具スリーブの部分断面図である。
【図5】スリーブと用具ハンドルの光ファイバとの接続を示す部分断面図である。
【図6】湾曲形状の光ファイバの詳細を示す部分断面図である。
【図7】湾曲形状の光ファイバを示す用具ハンドルの端面図である。
【図8】プローブのスリーブから突き出る湾曲光ファイバを有する、本発明の第2実施形態の指向性レーザプローブの断面図である。
【図9】直線形状の光ファイバを備える、図8の指向性レーザプローブの部分断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
用具ハンドルと、
用具ハンドルから突出する剛体の管状スリーブと、
ハンドルとスリーブを通ってスリーブから突出する遠端部に延びる光ファイバであって、該光ファイバの該遠端部は調節可能な湾曲部を内部に有する光ファイバと、
を備える、手術用具。
【請求項2】
光ファイバの遠端部はスリーブに引き込み可能である、請求項1に記載の用具。
【請求項3】
スリーブはハンドルから直線的に突出し、光ファイバの遠端部は、スリーブから突出するにつれてスリーブに対して湾曲する、請求項1に記載の用具。
【請求項4】
光ファイバの遠端部は、遠端部が剛体の管状スリーブに引き込まれると直線になり、遠端部が剛体の管状スリーブから突き出ると湾曲する、予め形成された湾曲部を有する、請求項1に記載の用具。
【請求項5】
ハンドルは、光ファイバに接続され、ハンドルに対して光ファイバの押出される前方位置と引戻される後方位置との間で、光ファイバを選択的に移動させる機構を有する、請求項1に記載の用具。
【請求項6】
スリーブはハンドルに対して静止して保持され、光ファイバの引戻される後方位置において、光ファイバの遠端部はスリーブに収納され、光ファイバの押出される前方位置において、光ファイバの遠端部はスリーブから突出する、請求項5に記載の用具。
【請求項7】
光ファイバの遠端部は管状先端部に収納され、管状先端部は予め湾曲された部分を有し、形状記憶材料から形成される、請求項1に記載の用具。
【請求項8】
管状先端部はプラスチックから形成され、光ファイバに静止固定される、請求項7に記載の用具。
【請求項9】
光ファイバはハンドルとスリーブとを貫通する1本のみの光ファイバである、請求項1に記載の用具。
【請求項10】
用具は照明プローブである、請求項1に記載の用具。
【請求項11】
用具はレーザプローブである、請求項1に記載の用具。
【請求項12】
管状スリーブは内側面を有し、スリーブ内側面とスリーブ中の光ファイバとの間に間隙が存在する、請求項1に記載の用具。
【請求項13】
管状スリーブは内側面と、スリーブ内側面とスリーブ内の光ファイバとの間の滑動材料の層とを有する、請求項1に記載の用具。
【請求項14】
滑動材料の層は、滑動材料の層が配置されていないスリーブ内側面と光ファイバとの間に間隙を生成する、スリーブの部分のみに配置される、請求項13に記載の用具。
【請求項15】
用具ハンドルと、
ハンドルから突出する管状スリーブと、
ハンドルとスリーブを通って、ファイバの遠端部に延びる光ファイバと、
ハンドルに設けられ、光ファイバに接続された機構であって、光ファイバがハンドルから第1距離だけ突出する光ファイバの押出された前方位置と、光ファイバが第1距離未満である、ハンドルからの第2距離だけ突出する光ファイバの引戻された後方位置との間で、光ファイバを選択的に移動させる機構と、
を備える、手術用具。
【請求項16】
管状スリーブはハンドルに静止固定され、光ファイバが押出された前方位置に移動したときに光ファイバの遠端部はスリーブから突出し、光ファイバが引戻された後方位置へ移動したときに光ファイバの遠端部はスリーブに収納される、請求項15に記載の用具。
【請求項17】
光ファイバの遠端部は、内部に形成された湾曲部を有する、請求項16に記載の用具。
【請求項18】
光ファイバの遠端部は、内部に形成された湾曲部を有し、形状記憶材料で形成された管状先端部に収納される、請求項17に記載の用具。
【請求項19】
管状先端部はニチノールで形成され、光ファイバに対して静止固定される、請求項18に記載の用具。
【請求項20】
スリーブはハンドルから突出する剛体管であり、光ファイバの遠端部は、遠端部がスリーブの管に引き込まれると直線になり、遠端部がスリーブの管から突出すると湾曲する、予め形成された湾曲部を有する、請求項15に記載の用具。
【請求項21】
スリーブはハンドルから直線的に突出し、光ファイバの遠端部は、遠端部がスリーブから突出するにつれてスリーブに対して湾曲する、請求項15に記載の用具。
【請求項22】
光ファイバはハンドルおよびスリーブを貫通する1本のみの光ファイバである、請求項15に記載の用具。
【請求項23】
用具はレーザプローブである、請求項15に記載の用具。
【請求項24】
管状スリーブは内側面を有し、スリーブ内側面とスリーブ内の光ファイバとの間に間隙が存在する、請求項15に記載の用具。
【請求項25】
管状スリーブは、内側面と、スリーブ内側面とスリーブ内の光ファイバとの間の滑動材料の層とを有する、請求項15に記載の用具。
【請求項26】
滑動材料の層は、滑動材料の層が配置されていないスリーブ内側面と光ファイバとの間に間隙を生成する、スリーブの部分のみに配置される、請求項25に記載の用具。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空内部穴を有する用具ハンドルと、
用具ハンドルから突出する剛体の管状スリーブであって、スリーブはハンドルに静止固定され、スリーブは眼科手術処理における眼の切開部を通してスリーブを挿入できる細い寸法を有し、スリーブはハンドル内部穴と連通するスリーブを貫通する中空内部穴を有する、剛体の管状スリーブと、
ハンドル内部穴とスリーブ内部穴とを通って、スリーブから突出する遠端部に延びる光ファイバであって、光ファイバの遠端部は調節可能な湾曲部を内部に有し、光ファイバはハンドルおよびスリーブに対して移動可能であり、スリーブは光ファイバに近接して光ファイバを囲み、スリーブ内部穴の大部分は光ファイバだけで占有され、これによりスリーブおよび光ファイバの断面寸法は最小化されて、最小侵襲性の手術を可能にする、光ファイバと、
を備える、眼科手術用具。
【請求項2】
スリーブはハンドルから直線状に突出し、光ファイバの遠端部は、スリーブから突出するに伴いスリーブに対して湾曲する、請求項1に記載の用具。
【請求項3】
光ファイバの遠端部は、遠端部が剛体の管状スリーブに引き込まれると直線になり、遠端部が剛体の管状スリーブから突き出ると湾曲する、予め形成された湾曲部を有する、請求項1に記載の用具。
【請求項4】
光ファイバの遠端部は管状先端部に収納され、管状先端部は、予め湾曲された部分を有し、形状記憶材料で形成されている、請求項1に記載の用具。
【請求項5】
光ファイバは、ハンドルとスリーブとを貫通する唯一の光ファイバである、請求項1に記載の用具。
【請求項6】
管状スリーブは、内側面と、スリーブ内側面とスリーブ内の光ファイバの間の滑動材料の層とを有する、請求項1に記載の用具。
【請求項7】
滑動材料の層は、滑動材料の層が配置されていないスリーブ内側面と光ファイバとの間に間隙を生成する、スリーブの部分のみに配置される、請求項6に記載の用具。
【請求項8】
機構がハンドルに設けられ、この機構は光ファイバに接続されることにより、光ファイバがハンドルから第1距離だけ突出する光ファイバの押出された前方位置と、光ファイバが第1距離未満である、ハンドルからの第2距離だけ突出する光ファイバの引戻された後方位置との間で、光ファイバを選択的に移動させる、請求項1に記載の用具。
【請求項9】
ハンドルは細長い形状であり、対向する近端部と遠端部を有し、
スリーブはハンドル遠端部から突出し、
フィンガパッドがハンドル遠端部近傍でハンドルに取り付けられ、フィンガパッドは、ハンドルに対して押出された前方位置と引戻された後方位置との間でハンドル上を移動可能であり、フィンガパッドは、光ファイバに機能的に接続され、かつフィンガパッドがハンドルに対して押出された前方位置と引戻された後方位置との間で移動することに応じて、ハンドルおよびスリーブに対して光ファイバを移動させる、請求項1に記載の用具。
【請求項10】
スリーブは眼科手術における使用のために最小寸法とされ、これによりスリーブを眼に挿入できる、請求項1に記載の用具。
【請求項11】
スリーブは眼の切開部を通して挿入して、眼の内部にスリーブ遠端部を位置決めできる、請求項10に記載の用具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2006−522648(P2006−522648A)
【公表日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−509275(P2006−509275)
【出願日】平成16年3月26日(2004.3.26)
【国際出願番号】PCT/US2004/009115
【国際公開番号】WO2004/091380
【国際公開日】平成16年10月28日(2004.10.28)
【出願人】(504337420)シナージエテイクス・インコーポレイテツド (6)
【Fターム(参考)】