説明

振動測定装置

【課題】 トランスミッション34の駆動に起因する振動について、実車の走行中に生じる振動に近い振動を測定できる技術を実現することを目的とする。
【解決手段】 この振動測定装置は、トランスミッション34を駆動する駆動モータ24と、トランスミッション34の出力軸54に接続されたタイヤ36と、タイヤ36に負荷を加える荷重設定ユニット100及び第1吸収モータ44と、トランスミッション34の駆動に起因して生じる振動を測定する振動測定センサ90を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トランスミッションの駆動に起因して生じる振動を測定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
トランスミッションの駆動に起因して生じる振動を測定したいという要請がある。例えば、この振動を測定することで、走行中の車両内に発生する音(車内音)を推定できる場合があるからである。
【0003】
この振動を測定するために、実際の車両(実車)を走行させ、トランスミッションを駆動させ、その時に生じる振動を測定することが考えられる。
しかし、実車走行による振動測定は、測定機器のセット等が面倒という問題がある。また、同じ走行パターンを実現することが難しいため、同じ走行パターンで振動を繰返し測定する試験を行うことが難しいという問題もある。
【0004】
そこで、実車の走行状態を擬似的に作り出し、その状態の中で振動を測定する装置が考えられている。この装置は、トランスミッションの入力軸に接続された駆動モータと、トランスミッションの出力軸に接続された負荷モータを備えている。この装置では、駆動モータによってトランスミッションを駆動するとともに、負荷モータによってトランスミッションに負荷を加えた状態で、トランスミッションの駆動に起因する振動を測定する。なお、類似した装置が特許文献1に示されている。
【特許文献1】特開平6−26991号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような装置で測定した振動特性(振動の大きさや周波数特性)は、実車の走行中に生じる振動特性との差が大きいという問題があった。
【0006】
本発明は、トランスミッションの駆動に起因する振動について、実車の走行中に生じる振動に近い振動を測定できる技術を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明を具現化した振動測定装置は、トランスミッションを駆動する駆動部と、前記トランスミッションの出力軸に接続されたタイヤと、前記タイヤに負荷を加える負荷部と、前記トランスミッションの駆動に起因して生じる振動を測定する振動測定部を備えている。
この装置では、前記駆動部によって前記トランスミッションを駆動し、前記負荷部によって前記タイヤに負荷を加えた状態で、前記振動測定部によって前記トランスミッションの振動を測定する。
これによると、トランスミッションの駆動に起因する振動について、実車の走行中に生じる振動に近い振動を測定できる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、トランスミッションの駆動に起因する振動について、実車の走行中に生じる振動に近い振動を測定できることから、車両の性能の評価を従来よりも精度良く行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
前記負荷部は、前記タイヤに、負荷として荷重を加える荷重付加部を有することが好ましい。
これによると、実車の走行中に生じる振動により近い振動を測定できる。
【0010】
前記荷重付加部と前記タイヤの間に衝撃緩衝機構が設けられていることが好ましい。
これによると、実車の走行中に生じる振動により近い振動を測定できる。
【0011】
前記荷重付加部と前記衝撃緩衝機構の間に配置され、前記荷重付加部で加える荷重を測定する荷重測定部と、前記荷重付加部と前記荷重測定部の間に配置され、前記荷重付加部へ伝わる前記振動を減衰する振動減衰部をさらに備えていることが好ましい。
これによると、荷重測定部で測定される荷重の測定精度を向上することができる。
【0012】
前記負荷部は、前記タイヤの回転に伴って回転するローラ部と、前記タイヤの回転に対して負荷を与えるように前記ローラ部に回転力を加える回転力付加部を有することが好ましい。
これによると、実車の走行中に生じる振動により近い振動を測定できる。
【0013】
前記タイヤの大きさに応じて前記負荷部の位置を調整可能な位置調整機構をさらに備えていることが好ましい。
これによると、様々な車両の走行中に生じる振動に近い振動を測定しやすい。
【0014】
前記位置調整機構は、前記荷重付加部を前記タイヤの径方向に移動可能にする機構を有することが好ましい。前記位置調整機構は、前記荷重付加部を3次元方向に移動可能にする機構を有することがさらに好ましい。前記位置調整機構は、前記ローラ部を前記タイヤの径方向に移動可能にする機構を有することが好ましい。
【0015】
前記負荷部によって加えられる負荷を経時的に自動制御する負荷制御部をさらに備えていることが好ましい。
これによると、実車の走行中に生じる振動により近い振動を経時的に測定しやすい。
【0016】
前記負荷制御部は、前記負荷部によって加えられる負荷を経時的に自動制御するプログラムが格納された記憶部と、前記プログラムを実行する実行部を有することが好ましい。
【0017】
前記トランスミッションに接続されたシリンダブロックと、前記シリンダブロックに振動を加える振動付加部をさらに備えていることが好ましい。
これによると、実車の走行中に生じる振動により近い振動を測定できる。
【0018】
前記振動測定部は、前記タイヤの外周に隣合う部位に取付けられていることが好ましい。
これによると、トランスミッションの駆動に起因する振動を精度良く測定しやすい。
【0019】
(第1実施例) 図1は、第1実施例の振動測定装置の平面図を示す。図2は、その装置の正面図を示す。この装置は、第1基台20と第2基台42を有する。第1基台20上には、駆動モータ24、トルク計30、第2吸収モータ22、トルク計60(図1参照)、支持台33等が設置されている。第2基台42上には、アーム取付台56、タイヤローラ38a、38b(図1参照)、第1吸収モータ44、トルク計48等が設置されている。第2基台42には、スライド用シリンダ群80が取付けられている。これらシリンダ群80により、第2基台42はy軸方向(図2の上下方向)に移動可能である。
【0020】
第1基台20上の支持台33には、トランスミッション34が取付けられている。トランスミッション34は、入力軸32と、第1出力軸54と、第2出力軸58(図1参照)を有する。入力軸32には、トルク計30と軸棒28を介して駆動モータ24が接続されている。駆動モータ24は、第1基台20上の設置台26上に設置されている。駆動モータ24を回転させると、トランスミッション34の入力軸32が回転する。この結果、トランスミッション34の出力軸54、58も回転する。即ち、トランスミッション34が駆動する。トルク計30は、駆動モータ24の回転トルクを測定するためのものである。
【0021】
第1出力軸54は、車両の左側のタイヤが接続される軸である。第2出力軸58は、本来は、車両の右側のタイヤが接続されるべき軸である。但し、図1と図2では、左側のタイヤが接続される第1出力軸54が右側にあり、右側のタイヤが接続されるべき第2出力軸58が左側にある。第1出力軸54には、タイヤ36の中心軸部が接続されている。一方、第2出力軸58には、タイヤは接続されていない。これは、本振動測定装置は擬似的に実車環境を実現したものであり、片側のタイヤ36を接続すれば、その環境がほぼ実現されると想定したためである。なお、第1出力軸54とタイヤ36の中心軸部の部品群は、軸部アッセンブリ(「アクシスサブアッセンブリ」ともいう)を構成する。
【0022】
トランスミッション34の第1出力軸54が回転すると、タイヤ36も回転する。タイヤ36は、タイヤローラ38a、38b上に置かれている。タイヤローラ38a、38bは、タイヤ36の回転に伴って回転可能となっている。タイヤローラ38bの中心軸部には、軸棒50とトルク計48と軸棒46を介して、第1吸収モータ44が接続されている。第1吸収モータ44は、タイヤ36の回転に対して負荷を加えるように、タイヤローラ38bに回転力を加えるためのものである。トルク計48は、第1吸収モータ44の回転トルクを測定するためのものである。
【0023】
図1に示す第2出力軸58には、トルク計60と軸棒62を介して第2吸収モータ22が接続されている。これは、第2出力軸58に何も接続しないと、実車環境から少しずれたものになる可能性があるためである。第2吸収モータ22は、トランスミッション34の第2出力軸58の正の向きの回転に対して負荷を加えるように、第2出力軸58に負の向きの回転力を加えるものである。トルク計60は、第2吸収モータ22の回転トルクを測定するためのものである。なお、第2吸収モータ22は第1基台20上に設置台21上に設置されている。
【0024】
図2に示すように、タイヤ36には、ショックアブソーバ92が接続されている。ショックアブソーバ92の上側を囲うように、サスペンション94が配置されている。タイヤ36とショックアブソーバ92とサスペンション94は、足回りアッセンブリ(「サスペンションアッセンブリ」ともいう)を構成している。ショックアブソーバ92の上方には、荷重設定ユニット100が設けられている。荷重設定ユニット100は、フレーム部39に接続されている。フレーム部39は、x軸方向に伸びる一対のスライド部40a、40bに係合している。フレーム部39は、スライド部40a、40bに沿って、x軸方向(左右方向)に移動可能となっている。荷重設定ユニット100は、フレーム部39に対して、スライド機構103によってy軸方向に移動可能となっている。また、荷重設定ユニット100は、フレーム部39に対して、スライド機構102によってz軸方向に移動可能となっている。結果として、荷重設定ユニット100は、x、y、z軸方向に移動可能となっている。荷重設定ユニット100は、モータ等を用いて移動させてもよいし、手動で動かしてもよい。
【0025】
図2に示すように、荷重設定ユニット100の下端とショックアブソーバ92の上端は、ロードセル96とワイヤーロープバネ98を介して接続されている。ロードセル96は、荷重設定ユニット100によって加えられる荷重を測定するためのものである。ワイヤーロープバネ98は振動減衰部として機能し、トランスミッション34の駆動に起因して生じた振動が荷重設定ユニット100側に伝わりにくくするためのものである。
【0026】
図2に示す第2基台42上のアーム取付台56は、ロアーアーム86とアッパーアーム(図示省略)の位置を調整する役割を果たす。これらのアームは、トランスミッション34とタイヤ36の間をつなぐために使用され、出力軸54による接続をサポートするものである。アーム取付台56は、x、y、z軸方向に移動可能となっている。
【0027】
図2に示すように、タイヤ36の中央軸部の周辺部には、ナックル部88が設けられている。ナックル部88には、振動測定センサ90が取付けられている。本実施例では、振動測定センサ90として、加速度センサを用いている。この振動測定センサ90により、タイヤ36に生じた振動、ひいては、トランスミッション34の駆動に起因して生じる振動を検出することができる。この振動には、トランスミッション34のギヤノイズが等価的に含まれる。
【0028】
図1に示すように、各モータ24、42、22は、モータ制御装置66に接続されている。モータ制御装置66には、実車走行パターンプログラム実行装置68が接続されている。この実行装置68は、実車の走行環境をシミュレーションするように各モータ24、42、22を制御するためのプログラム(「実車走行パターンプログラム」という)が格納された格納部と、そのプログラムを実行する実行部を有する。このプログラムが実行されると、その内容に応じて、モータ制御装置66は、モータの動作を制御する制御信号を各モータ24、42、22に出力する。これにより、各モータ24、42、22の動作が制御される。
【0029】
この振動測定装置の作動方法を説明する。まず、振動を測定したい実車に対応した足回りアッセンブリ(タイヤ36、ショックアブソーバ92、サスペンション94等で構成される)を、ロードセル96とワイヤロープバネ98を介して荷重設定ユニット100に取付ける。次に、フレーム部39を利用して荷重設定ユニット100、ひいては足回りアッセンブリの3次元位置を調整する。また、スライド用シリンダ群80を利用して、第2基台42、ひいてはタイヤローラ38a、38bのy軸方向(図2の上下方向)の位置を調整する。これにより、足回りアッセンブリとタイヤローラ38a、38bの位置関係を調整する。さらに、アーム取付台56を移動させてロアーアーム86等のアーム群の3次元位置を調整する。これにより、アーム群と、足回りアッセンブリ及びトランスミッション34との位置関係を調整する。
【0030】
これらの位置関係の調整は、人間の目分量により行ってもよいし、例えばコンピュータ等の電子装置を利用して行ってもよい。例えば、コンピュータに足回りアッセンブリのデータを入力すると、これに応じてコンピュータが荷重設定ユニット100(足回りアッセンブリ)と、第2基台42(タイヤローラ38)、アーム取付台56(ロアーアーム86等のアーム)の位置関係を調整する、という構成にしてもよい。
【0031】
次に、荷重設定ユニット100のy軸方向(図2の上下方向)の位置をさらに調整することで、足回りアッセンブリ(タイヤ36等)に加える荷重の大きさを設定する。この荷重の大きさは、実車の重量や、実車に乗る人間の重量を考慮して設定する。ロードセル96でその荷重を測定し、その荷重が所望の値に達したときに荷重設定ユニット100を停止させる。この結果、実車の停止中の状態が模擬的に実現される。
【0032】
次に、図1に示す実車走行パターンプログラム実行装置68でそのプログラムを実行させる。これにより、モータ制御装置66は、実車走行パターンに応じた制御信号を各モータ24、42、22へ出力する。この結果、各モータ24、42、22の動作が制御される。駆動モータ24が回転すると、トランスミッション34が駆動する。この結果、トランスミッション34の第1出力軸54に接続されたタイヤ36も回転する。駆動モータ24については主に、回転数が制御される。この駆動モータ24の動作を制御することで、様々な加速又は減速パターンを実現できる。
【0033】
一方、第1吸収モータ44が回転すると、タイヤ36の回転に抵抗するようにタイヤローラ38bに回転力が加えられる。また、第2吸収モータ22が回転すると、第2出力軸58の正の向きの回転に抵抗するように、負の向きの回転力が第2出力軸58に加えられる。吸収モータ44、22については主に、トルクの大きさが制御される。これらの吸収モータ44、22の動作を制御することで、様々な走行中の抵抗状態(路面抵抗等)を実現できる。
【0034】
以上の結果、実車の走行中の状態が模擬的に実現される。以上のように、実際の走行中の環境が模擬的に実現された状態において生じる振動を、振動測定センサ90で測定する。本実施例のように足回りアッセンブリが挿入された構成とすることで、従来に比べて、トランスミッション34の駆動に起因する振動について、実車の走行中に生じる振動に近い振動を測定できる。
【0035】
本実施例によると、タイヤ36とショックアブソーバ92とサスペンション94で主に構成される足回りアッセンブリを挿入するという比較的簡易な構成で、実車を用いた場合に近い振動を測定できる。それでいながら、測定機器のセットやトランスミッションの取換え等が面倒、同じ走行パターンで振動を繰返し測定する試験をすることが難しい、といった不便性は、実車を用いた場合に比べて少ない。
【0036】
また、測定された振動特性と、車両のボディ側の感度との間で所定の演算処理を行うことで、車内音を推定的に求めることができる。上記のように、前記振動を精度良く求めることができるから、これを用いて求めた車内音も、実車で生じる車内音に近いものを精度良く求めることができる。
【0037】
(第2実施例) 図3は、第2実施例の振動測定装置の平面図を示す。図4は、その装置の正面図を示す。この装置は、第1実施例の装置の構成に加えて、トランスミッション34の入力側に接続されたシリンダブロック116と、シリンダブロック116に振動を加える加振シリンダ群112をさらに備えている。シリンダブロック116には、これを駆動するための駆動モータ110が取付けられている。駆動モータ110を回転させるとシリンダブロック116が作動し、この結果、トランスミッション34が駆動する。この駆動モータ110は、第1実施例の駆動モータ24に対応するものであるが、その駆動モータ24に比べて小型で低慣性のものを採用している。加振シリンダ群112は第3基台114上に設置されている。加振シリンダ群112上には、図4に示すように、台113が配置されている。台113の上方には、取付部111に取付けられたシリンダブロック116が位置している。台113の上面の一部には別の台115が取付けられている。台115の上方には、取付部117に取付けられたトランスミッション34が位置している。
【0038】
また、図4に示すように、加振シリンダ群112は、油圧サーボ弁120に接続されている。油圧サーボ弁120には、油圧ユニット122が接続されている。また、油圧サーボ弁120には、加振制御装置118が接続されている。加振制御装置118は、第1実施例で述べた実車走行パターン実行装置68に接続されている。この実行装置は、第1実施例の場合と同様に、実車走行パターンプログラムを実行する。このプログラムが実行されると、その内容に応じて、加振制御装置118は、加える振動の大きさや周波数等の振動特性を制御する制御信号を油圧サーボ弁120に出力する。この結果、油圧ユニット112からの油圧が制御され、これにより、加振シリンダ群112の動作が制御される。本実施例によると、エンジンとの結合状態の再現が可能となるので、実車の走行中に生じる振動により近い振動を測定できる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明を利用して測定されたトランスミッションに起因して生じる振動は、例えば車内音を推定するために利用できる可能性がある。従って、本発明は、例えば車両の性能を評価するために、走行中の車両の車内音の大きさを知りたい場合等に利用可能性がある。
【0040】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書又は図面で説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書又は図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】第1実施例の振動測定装置の平面図を示す。
【図2】第1実施例の振動測定装置の正面図を示す。
【図3】第2実施例の振動測定装置の平面図を示す。
【図4】第2実施例の振動測定装置の正面図を示す。
【符号の説明】
【0042】
24:駆動モータ(駆動部)
38:タイヤローラ(ローラ部)
39:スライド部(位置調整機構)
44:第1吸収モータ(負荷部、回転力付加部)
66:モータ制御装置(負荷制御部)
68:実車走行パターンプログラム実行装置(負荷制御部)
80:スライド用シリンダ(位置調整機構)
90:振動測定センサ(振動測定部)
92:ショックアブソーバ(衝撃緩衝機構)
94:サスペンション(衝撃緩衝機構)
96:ロードセル(荷重測定部)
98:ワイヤーロープバネ(振動減衰部)
100:荷重設定ユニット(負荷部、荷重付加部)
112:加振シリンダ(振動付加部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランスミッションを駆動する駆動部と、
前記トランスミッションの出力軸に接続されたタイヤと、
前記タイヤに負荷を加える負荷部と、
前記トランスミッションの駆動に起因して生じる振動を測定する振動測定部を備えた振動測定装置。
【請求項2】
前記負荷部は、前記タイヤに、負荷として荷重を加える荷重付加部を有する請求項1に記載の振動測定装置。
【請求項3】
前記荷重付加部と前記タイヤの間に衝撃緩衝機構が設けられている請求項2に記載の振動測定装置。
【請求項4】
前記荷重付加部と前記衝撃緩衝機構の間に配置され、前記荷重付加部で加える荷重を測定する荷重測定部と、前記荷重付加部と前記荷重測定部の間に配置され、前記荷重付加部へ伝わる前記振動を減衰する振動減衰部をさらに備えた請求項3に記載の振動測定装置。
【請求項5】
前記負荷部は、前記タイヤの回転に伴って回転するローラ部と、前記タイヤの回転に対して負荷を与えるように前記ローラ部に回転力を加える回転力付加部を有する請求項1〜4のいずれかに記載の振動測定装置。
【請求項6】
前記タイヤの大きさに応じて前記負荷部の位置を調整可能な位置調整機構をさらに備えた請求項1〜5のいずれかに記載の振動測定装置。
【請求項7】
前記負荷部によって加えられる負荷を経時的に自動制御する負荷制御部をさらに備えた請求項1〜6のいずれかに記載の振動測定装置。
【請求項8】
前記トランスミッションに接続されたシリンダブロックと、前記シリンダブロックに振動を加える振動付加部をさらに備えた請求項1〜7のいずれかに記載の振動測定装置。
【請求項9】
実車の走行環境を擬似的に実現した状態でトランスミッションの駆動に起因する振動を測定する方法であって、
前記トランスミッションを駆動する第1工程と、
前記トランスミッションの出力軸に接続されたタイヤに負荷を加える第2工程と、
前記第1工程と前記第2工程を行っている状態で、前記振動を測定する工程を有する振動測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−105797(P2006−105797A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−293216(P2004−293216)
【出願日】平成16年10月6日(2004.10.6)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】