説明

揮発性有機ハロゲン化化合物処理方法

【課題】設備費用の安価な処理設備を用いて効率的に揮発性ハロゲン化化合物を除去することができる揮発性有機ハロゲン化化合物処理方法を提供する。
【解決手段】揮発性有機ハロゲン化化合物処理方法は、金属微粉末を坦持した活性炭に揮発性有機ハロゲン化化合物を吸着させた後、マイクロ波を照射することにより脱ハロゲン化するものである。金属微粉末としてコロイダル鉄粉を用い、活性炭としてハニカム構造またはマカロニ状構造のものを用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、揮発性有機ハロゲン化化合物を脱ハロゲン化処理する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
地球温暖化に大きく影響するCO削減に関して、2005年2月に京都議定書が発効され、日本国では2010年までに1960年比で6%の削減が義務づけられるようになった。しかしながら、現実的には、最近のCOの発生量に対する削減量は、14%となっているため、この目標を達成するにははなはだ難しい面がある。
また、有機溶剤を使用する施設において発生する揮発性有機化合物(以下VOCという。)に関して、光化学スモッグ、シックハウス症候群の発生、年々その影響が目に見えるようになって来た地球温暖化など人間の社会活動によって引き起こされる地球環境汚染が顕在化してきた。このため、日本国では2004年5月に改正大気汚染防止法が成立し、2年以内に施行されることとなった。その中では、VOCは2010年までに30%削減されることとなっているが、VOCは、日本国では150万トン以上発生しているものと考えられ、したがって、削減目標30%では諸外国と比べて対応が遅れていると言わざるを得ない。また、発生するVOCを回収して再利用できれば150万トンの貴重な資源となると考えられる。
【0003】
VOCの除害方法として、活性炭、ゼオライト等によって吸着回収する方法や、VOCを触媒や直接燃焼することにより除害する方法がある。このうち、後者の触媒燃焼方式や直接燃焼方式によるVOCの除去については、VOC化合物を燃焼処理するので、地球温暖化ガスであるCOの発生を伴うばかりでなく、VOC中にハロゲン化合物が入っている場合には、ハロゲン化水素やダイオキシンを発生することとなり、二次汚染の恐れがある。
【0004】
このため、前者の吸着剤による回収方法が、COを生成せず、また、VOCの再利用を出来る点で地球環境にも優しく望ましいVOC除去方式である。
単一成分でのVOC回収の場合には、揮発性有機ハロゲン化化合物が入ることは少ないが、一般にはハロゲン化化合物、例えば臭化ブロム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロルベンゼン、p-ジクロロベンゼン等が何らかの用途で使用されているので、VOC発生源からフードよりダクトを通してVOC吸着回収設備に入り、VOCに混じって回収されることが起こる。VOC中に揮発性ハロゲン化化合物が入っていると、回収したVOCは再利用することが難しく、また燃焼してエネルギー回収するとしても、上記のように、ハロゲン、特に塩素化合物の場合ダイオキシンを発生させるので望ましくない。
【0005】
VOCに含まれる揮発性ハロゲン化化合物の量は、通常、数百ppm〜数千ppm程度と考えられる。このため、例えば揮発性有機化合物を燃焼処理して、排ガスを放出するときには、予め、この揮発性有機ハロゲン化合物を脱ハロゲン化処理しておくことが必要である。また、揮発性有機化合物を回収再利用する場合においても同様であり、このとき、ハロゲン化合物の量は50ppm以下とすることが望ましい。
【0006】
VOC中に混在する揮発性ハロゲン化化合物を除去する方法としては、蒸留によりハロゲン化化合物を分離除去する方法、高温に加熱してハロゲン化化合物を分解除去する方法、アルカリ金属により脱ハロゲン化する方法あるいは接触還元により脱ハロゲン化する方法等が考えられる。
しかしながら、蒸留による方法の場合、蒸留の各フラクションにハロゲン化化合物が分配され、すなわち実質的にハロゲン化化合物を分離することが出来ない。
また、熱分解による方法の場合、VOCを回収再利用するとき、ハロゲン化化合物のみの分解にとどまらずVOCも分解されてしまうことが考えられるため、不都合である。
また、アルカリ金属を用いた方法の場合、アルカリ金属の腐食に耐えるため特殊な設備が必要となるため、設備コストが高く、VOCを回収し再利用するためにはコスト的に難しいように思われる。
また、接触還元による方法の場合、脱ハロゲン化できるものの脱ハロゲン化に伴い発生するハロゲン化水素の影響による設備腐食の問題が発生する。また、さらにはVOC物質が例えばトルエンのようなもののときは、トルエンが水素化されてメチルシクロヘキサンとなり回収すべきVOCと異なるものが生成する等の問題が発生する。
【0007】
ところで、有機ハロゲン化化合物の分解に関して、汚染土壌の処理を目的とするものではあるが、マイクロ波による加熱方法を用いた技術が提案されている。
【0008】
1つは、有機塩素化合物が混入した汚染土壌上に、鉄粉等の導電性微粒子とゼオライト等の緩衝材とからなる反応層を形成し、マイクロ波を照射して反応層を誘電加熱するとともに土壌を加熱して有機塩素化合物を揮散させ、揮散した有機塩素化合物を反応層を通過する際に還元しながら回収する技術である(特許文献1参照。)。
【0009】
他の1つは、上記の技術において、鉄粉等の導電性微粒子と水酸化鉄等の水酸化物を混練した反応層を用いる技術である(特許文献2参照。)。
【0010】
しかしながら、上記2つの技術は、有機塩素化合物を単独で、あるいはまた、有機塩素化合物を含むVOCを処理する方法としては、必ずしも適当ではないと考えられる。
【特許文献1】特開2003−103249号公報
【特許文献2】特開2004−202290号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
解決しようとする問題点は、従来の技術では揮発性ハロゲン化化合物を処理する設備のコストが高く、あるいはまた、効率的に揮発性ハロゲン化化合物を除去することができない点である。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、揮発性ハロゲン化化合物を含むVOCを活性炭等の吸着剤に鉄、亜鉛、アルミニューム、銅のような微粉末を担持した後、揮発性有機ハロゲン化化合物を吸着させ、それに対しマイクロ波を照射することによりハロゲン化炭化水素より脱ハロゲン化が速やかに起こることを見出し本発明に想達した。
【0013】
すなわち、本発明に係る揮発性有機ハロゲン化化合物処理方法は、金属微粉末を坦持した活性炭に揮発性有機ハロゲン化化合物を吸着させた後、マイクロ波を照射することにより脱ハロゲン化することを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る揮発性有機ハロゲン化化合物処理方法は、金属微粉末を坦持した活性炭に揮発性有機ハロゲン化化合物を含有する揮発性有機化合物を吸着させた後、マイクロ波を照射することにより脱ハロゲン化することを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る揮発性有機ハロゲン化化合物処理方法は、さらに脱ハロゲン化処理物を回収することを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る揮発性有機ハロゲン化化合物処理方法は、前記金属微粉末がコロイダル鉄粉であることを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係る揮発性有機ハロゲン化化合物処理方法は、前記活性炭がハニカム構造またはマカロニ状構造を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る揮発性有機ハロゲン化化合物処理方法は、金属微粉末を坦持した活性炭に揮発性有機ハロゲン化化合物を吸着させた後、マイクロ波を照射することにより脱ハロゲン化するため、設備費用の安価な処理設備を用いて効率的に揮発性ハロゲン化化合物を除去することができる。また、脱ハロゲン化した揮発性有機化合物(脱ハロゲン化処理物)を回収する場合は、変質、分解等することなく揮発性有機化合物を回収することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の実施の形態について、以下に説明する。
【0020】
上記のとおり、本発明に係る揮発性有機ハロゲン化化合物処理方法は、金属微粉末を坦持した活性炭に揮発性有機ハロゲン化化合物を吸着させた後、マイクロ波を照射することにより脱ハロゲン化するものである。
【0021】
活性炭としては、植物質として木材、のこくず、木炭、椰子ガラ炭、パーム核炭、素炭、石炭系として泥炭、亜炭、褐炭、瀝青炭、無煙炭、ピッチコークス、石油系として石油残渣、硫酸スラッジ、オイルカーボンやパルプ廃液、合成樹脂および有機物廃物およびを原料とする活性炭を使用することができる。この場合、これらの原料を混合して用いてもよい。活性炭の表面積は、BET比表面積として200m/g〜5,000m/gが好適である。なお、活性炭の種類、比表面積は、回収する、脱ハロゲン化した揮発性有機化合物(脱ハロゲン化処理物)の種類によって異なってくる。例えば、トルエンの回収には、椰子ガラ活性炭を用いることが好適である。
【0022】
これらの活性炭のバインダーとしては、粘土鉱物としてホルマイト、アスベスト、ハロイサイト、カオリナイト、タルク、パイロフィライト、セリライト、バーミキュライト、モンモリナイト、クロライト、ゼオライト、アロフェン等を使用することができる。このうち、ホルマイトがより好ましい。これらの粘土鉱物は、吸着する揮発性有機化合物(以下、VOCということがある。)の種類によって、単独で用いてもよく、あるいは混合して用いてもよい。
【0023】
活性炭と粘土鉱物の混合割合は、活性炭10質量%〜90質量%に対して粘土鉱物90質量%〜10質量%の割合で任意に設定することができるが、より好ましくは活性炭70質量%〜30質量%に対し、粘土鉱物30質量%〜70質量%であり、さらに好ましくは、活性炭40質量%〜60質量%に対し、粘土鉱物60質量%〜40質量%である。
【0024】
活性炭と粘土鉱物に水を加えて良く混練した後、金型を通して成型し、600℃〜750℃の非酸化雰囲気下で焼成して目的とする活性炭を得ることができる。
【0025】
活性炭の形態は、ハニカム構造のもの、または、マカロニ状構造、すなわち、円筒状構造のものが好適である。さらに空間部分に直径方向に間仕切りのあるタイプの形のものを用いてもよい。
活性炭を反応管に詰め、処理ガスを流した場合、ガスの流速がある程度早くできるものでなければならない。ガスの通過速度が遅いと反応により生成する物質を活性炭層から脱着することが難しくなることが考えられる。すなわち、一度脱着した生成物が再度活性炭に吸着され、吸着および脱着がスムースに行かないこととなる。この観点から、上記の活性炭の形態が好適である。
【0026】
このようにして作った活性炭に、金属の微粉末を担持し、反応媒体を形成する。
このときに使う金属としては、鉄、亜鉛、ニツケル、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、珪素、ジルコニウム、ハフニウム、コバルト、モリブデン、タングステンを使用することができるが、より好ましくは、コロイダル鉄である。これらの金属は、単独で使用してもよく、あるいは異種金属を混合して使用してもよい。また、金属は酸化されていても問題なく使用することができる。これらの金属の微粉末は、0.01μm〜100μmのものを使用できるが、より好ましくは40μm以下である。
金属の微粉末を水に分散させ分散溶液とした後、この溶液に活性炭を浸し、温風下で乾燥させて、水を完全に除去することで、金属の微粉末を活性炭に担持することができる。金属の活性炭への担持量は、金属自体がハロゲンのアクセプターとなるので、出来るだけ多いことが望ましく、その量は、金属の種類により異なるが、おおよそ活性炭100質量部に対して1質量部〜10質量部である。
【0027】
上記のようにして作った金属坦持活性炭に揮発性有機ハロゲン化化合物あるいは揮発性有機ハロゲン化化合物を含む揮発性有機化合物を吸着させた後、マイクロ波を照射する。ここで、揮発性有機ハロゲン化化合物を含む揮発性有機化合物の残部は、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの溶剤類、アルデヒド類、ケトン類等である。
鉄微粉末を使用する場合、反応温度は、600℃〜1000℃、より好ましくは750℃〜950℃である。反応は、600℃位から始まるが、750℃を超えた位から急速に反応する。あまり反応温度を上げるとVOCそのものの分解が引き起こされる可能性があるが、950℃でも短時間の反応時間であれば分解することはない。また、マイクロ波の照射は、連続的あるいはパルスのいずれであってもよい。
【0028】
反応の機構は、クロロベンゼンの場合、脱塩素化してベンゼンを生成するのでなく、クロルベンゼンがカップリングしてビフェニル環を形成するとともにフェノールも生成する。また、1−クロルペンタンを使用する場合には、カップリングを起こすのでなく、塩素脱離が起こり分子鎖の上に二重結合が形成される、すなわちヘプテン類が生成する。
なお、これらの反応により発生する塩素は、鉄と反応して塩化鉄(FeCl)を形成する。このことから、鉄微粉末を還元剤として使用する場合、芳香環に直接ハロゲン基がつくものは、芳香環同士がカップリングしてビフェニル類を生成しフェノールは鉄微粉末の部分酸化物の酸素が寄与して水酸基をベンゼン環に生成させるものと考えられる。そして、アルキルにハロゲンがつくものは、アルケン類になると考えられる。
【0029】
揮発性有機ハロゲン化化合物あるいは揮発性有機ハロゲン化化合物を含むVOCの処理装置としては、例えば、図1に示すものを用いることができる。
この処理装置は、マイクロ波発信機10で発生させたマイクロ波を導波管12を介して活性炭14を配置した石英管16を収容する処理室18に導入、照射するものである。図1中、参照符号20は窒素導入管を、参照符号22は反応液回収管を、参照符号24は熱電対温度計を、それぞれ示す。
【実施例】
【0030】
以下、実施例および比較例を説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施例に限定されるものではない。
【0031】
(クロロベンゼンを含む溶液の調製:調整液1)
揮発性有機ハロゲン化化合物として、クロロベンゼンと1−クロロヘプタンを、揮発性有機化合物(VOC)として、PRTR指定物質で排出量の多いトルエンをそれぞれ使用した。トルエン298.5gに対し、クロロベンゼン1.5gを加えて溶液を作った。この溶液の塩素の含量は、1563ppmだった。
(1−クロロペンタンを含む溶液の調製:調製液2)
上記のクロロベンゼンに代えて、1−クロロペンタンを使って溶液を調製した。この溶液の塩素濃度は、1296ppmだった。
【0032】
(実施例1)
新日本製鐵株式会社製コロイダル鉄粉液中に、マカロニ状活性炭20gを入れ、コロイダル鉄粉をマカロニ状活性炭によく吸収させた後、コロイダル鉄粉液中よりマカロニ状活性炭を引き上げ、その活性炭を120℃の乾燥機中で乾燥させた。
このようにして調製した活性炭に調製液1を5g振りかけ良く混ぜて活性炭に吸収させた。これを図1に示す処理装置の石英管の中に、ガラスウールで両端を封をするようにして中央部分に固定した。次に、右端より窒素を流し管内を窒素で置換した後、窒素の導入を止め、マイクロ波発振器より30Wの出力でマイクロ波を2分間照射した。その時の温度は、750℃であった。その後、窒素を流し活性炭に吸着している反応液を追い出し、左端につけた回収装置にて回収した。回収液を塩素分析した塩素の含量は34ppmだった。
(実施例2)
調製液1を調製液2に代えたほかは実施例1と同様に処理した。このときの回収液の塩素濃度は、45ppmだった。
【0033】
(実施例3)
新日本製鐵株式会社製コロイダル鉄粉液中に、ハニカム活性炭(セル数300、直径40mm、長さ60mm)を入れ、コロイダル鉄粉をハニカム活性炭によく吸収させた後、コロイダル鉄粉液中よりハニカム活性炭を取り出し、次にそのハニカム活性炭を120℃の乾燥機中で乾燥させた。
このようにして調製した活性炭に調製液1を5g振りかけ活性炭に吸収させた。これを石英管の中に入れ、ガ中央部分に固定した。次に、右端より窒素を流し管内を窒素で置換した後。窒素の導入を止め、マイクロ波発振器より30Wの出力でマイクロ波を2分間照射した。その時の温度は、750℃であった。その後、窒素を流し活性炭に吸着している反応液を追い出し、左端につけた回収装置にて回収した。回収液を塩素分析した塩素の含量は20ppmだった。
(実施例4)
調製液1を調製液2に代えたほかは実施例3と同様に処理した。このときの回収液の塩素濃度は、26ppmだった。
【0034】
(実施例5)
クロルベンゼンの脱塩素による生成物を調べるために、実施例3と同様な方法で調製液1の代わりにクロルベンゼンを使用して、反応生成物をGC−MSにより分析した。分析の結果として原料であるクロルベンゼン、ビフェニルおよびフェノールを確認した。
【0035】
(実施例6)
1−クロロヘプタンの脱塩素による生成物を調べるために、実施例3と同様な方法で調製液1の代わりに1−クロルヘプタンを使用して、反応生成物をGC−MSにより分析した。分析の結果として原料である1−クロロヘプタン、ヘプテン類(異性化物が形成されていた。)を確認した。
【0036】
(比較例)
高圧オートクレーブ(内容積100CC)の中に、調製液1を50gと日揮化学株式会社製Pd−C(5%)触媒5gをいれ、オートクレーブの蓋をした後、内部を水素にて置換し、温度を上昇させた。反応温度が100℃程度より水素を吸収し始めたので、そのままで反応を続け200℃まで反応を続けた後、反応を止めて冷却した後、反応液より触媒をろ過により分離した。得られた生成物をガスクロマトグラムにより分析した結果、ほとんどのトルエンはメチルシクロヘキサンに代わっていた。また、塩素分析の結果では塩素の濃度は165ppmだった。
【0037】
以上説明した本実施の形態に関わらず、本発明の処理方法は、ビフェニル類、フェノールおよびアルケン類の合成にも使用できる。
また、本発明の処理方法は、揮発性有機化合物中に含まれる有機ハロゲン化化合物の脱ハロゲン化のみでなく、一般のハロゲンを有する有機化合物からの脱ハロゲン化にも使用できる。
また、本発明の工業的な応用に当たっては、バッチ反応あるいは連続反応のような、どのような反応方式でも実施できると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の揮発性有機ハロゲン化化合物処理方法に用いることができる処理装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
【0039】
10 マイクロ波発信機
12 導波管
14 活性炭
16 石英管
18 処理室
20 窒素導入管
22 反応液回収管
24 熱電対温度計

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属微粉末を坦持した活性炭に揮発性有機ハロゲン化化合物を吸着させた後、マイクロ波を照射することにより脱ハロゲン化することを特徴とする揮発性有機ハロゲン化化合物処理方法。
【請求項2】
金属微粉末を坦持した活性炭に揮発性有機ハロゲン化化合物を含有する揮発性有機化合物を吸着させた後、マイクロ波を照射することにより脱ハロゲン化することを特徴とする揮発性有機ハロゲン化化合物処理方法。
【請求項3】
さらに脱ハロゲン化処理物を回収することを特徴とする請求項1または2記載の揮発性有機ハロゲン化化合物処理方法。
【請求項4】
前記金属微粉末がコロイダル鉄粉であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の揮発性有機ハロゲン化化合物処理方法。
【請求項5】
前記活性炭がハニカム構造またはマカロニ状構造を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の揮発性有機ハロゲン化化合物処理方法。

【図1】
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【公開番号】特開2007−209363(P2007−209363A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−290625(P2005−290625)
【出願日】平成17年10月4日(2005.10.4)
【出願人】(000006644)新日鐵化学株式会社 (747)
【出願人】(000006655)新日本製鐵株式会社 (6,474)
【Fターム(参考)】