説明

携帯型電子処理装置および操作方法

携帯用情報端末(PDA)(10)はタッチ感知表示画面(20)を搭載したケーシング(30)を含む。ケーシング(30)はまた、それに形成されたスタイラス受容穴(32)を含む。スタイラス(40)は画面(30)を介したデータ入力のために備えられ、穴(32)に格納される。ケーシング(30)には穴(32)に隣接してスイッチが取り付けられ、このスイッチはスタイラスが穴(32)に挿入されたときに閉じる。スイッチ(50)からの出力はPDA(10)を電力低下モードと動作電力モードとの間で移動させるために使用される。電力低下モードにおいて、画面(20)、画面(20)のためのバックライト、またはPDA(10)がオフにされてもよい。スイッチ(50)はスタイラスによって押されるアクチュエーター(52)を備えたスイッチであってもよい。このスイッチはスタイラスがそれにわたって配置されたときに電気回路を形成する接点(250)であってもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯型電子処理装置およびそのような装置の操作方法に関する。本発明を制限でするものではないが、本発明は特に、携帯用情報端末(PDA)およびそれの操作システムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯用情報端末(PDA)は、従来のデスクトップパソコンの少なくともいくつかの機能を提供する、携帯型のポータブル計算装置である。そのような装置は従来のデスクトップパソコンを利用することができない人、または利用することが困難な状況にある人が使用するためのものである。完全にポータブルな装置となるために、PDAは通常バッテリーの形式である、内蔵式の専用ポータブル電源を含む。したがって、PDAの1つの問題点はバッテリーがPDAに電力を供給し続けることができる期間しか、それを操作することができないということである。バッテリーの寿命を延ばすために、ユーザによってPDAが操作されない期間が所定の期間だけ続いたときに画面のバックライトをオフにし、さらに操作されない期間が続いたときにPDAを低電力スタンバイモードにする等の節電機能を組み込んだPDAも存在する。しかしながら、そのような節電機能の1つの欠点は、そのような機能によってPDAがユーザにとって不都合な時に操作不能になってしまう、およびユーザにとって必要のない時にPDAが操作可能な状態を持続させてしてしまうことである。
【0003】
本発明の1つの目的はこのような欠点に対処することである。
【発明の開示】
【発明の概要】
【0004】
本発明は一態様において、表示画面を搭載している筐体および上記筺体のスタイラス収納部分に少なくとも部分的に収納することができるスタイラスを有する携帯型電子処理装置の操作方法であって、上記表示画面は情報を表示するために構成されており、データ入力を受信するために上記スタイラスのタッチを感知可能であり、
a)上記装置の処理手段が上記装置の感知手段から上記スタイラス収納部分における上記スタイラスの存在および/または不在を示す信号を受信することと、
b)上記処理手段が上記装置を動作の低電力モードと、上記装置が上記低電力モードであるときよりも大きな電力を消費する動作の高電力モードとの間で移動させるために上記信号に応答することと、の各ステッップを含む方法を提供する。
【0005】
したがって、本発明はユーザによってPDAからスタイラスが取り出されたか、または元に戻されたかによって自動的に節電モードに入るまたは節電モードから出ることによって従来技術の装置の問題点に対処する。このようにして、PDAがユーザにとって不都合な時に節電モードに入る、またはPDAが使用されていない時に最大電力で動作を持続するような事が防止される。
【0006】
本方法はユーザからの入力が一定期間、装置によって受信されないときに低電力モードに自動的に移動するステップを含んでもよい。
【0007】
本方法はスタイラス収納部分からのスタイラスの抜き出しまたはスタイラス収納部分への挿入への応答による、2つの電力モード間の装置の移動を無効にするステップをさらに含んでもよく、そしてスタイラス収納部分からのスタイラスの抜き出しまたはスタイラス収納部分への挿入への応答による、2つの電力モード間の装置の移動を再有効にするステップをさらに含んでもよい。
【0008】
上記ステップ(b)は装置が低電力モードに移動したときに、処理手段が電力を節約するために装置のいくつかまたは全ての動作機能を無効にすることを含んでもよい。ステップ(b)は装置が高電力モードに移動したときに、処理手段が装置のいくつかまたは全ての動作機能を有効にすることを含んでもよい。
【0009】
処理手段がステップ(a)にてスタイラスがスタイラス収納部分に収納されていないことを示す信号を受信したとき、ステップ(b)の前に、節電するために装置のどの動作機能を無効にするかを確認するステップが行われてもよく、そしてステップ(b)はこれらの無効にされた機能を有効にするステップを含んでもよい。
【0010】
本発明は他の態様において、表示画面を搭載している筐体および上記筺体のスタイラス収納部分に少なくとも部分的に収納することができるスタイラスを有する携帯型電子処理装置であって、上記表示画面は情報を表示するために構成されており、データ入力を受信するために上記スタイラスのタッチを感知可能であり、そして上記スタイラス収納部分における上記スタイラスの存在および/または不在を感知するために構成された感知手段を含む携帯型電子処理装置を提供する。
【0011】
好ましくは、装置は動作の低電力モードと、装置が上記低電力モードであるときよりも大きな電力を消費する動作の高電力モードとの間で移動するためにスタイラス収納部分におけるスタイラスの存在および/または不在を感知する感知手段に応答することができる。
【0012】
本装置は、感知手段がスタイラスの不在を感知したときに、装置が低電力モードから高電力モードに移動するように構成されていてもよい。本装置は、感知手段がスタイラスの存在を感知したときに、装置が高電力モードから低電力モードに移動するように構成されていてもよい。
【0013】
低電力モードは電力を節約するために装置のいくつかまたは全ての動作機能が無効にされるモードであってもよい。特に、最も大きい電力を必要とする傾向がある装置の機能が無効にされてもよい。例えば、低電力モードにおいて、表示画面のバックライト等の装置の発光手段がオフにされ、スピーカー等の装置の音声出力手段がオフにされ、表示画面がオフにされ、および/またはWi−Fi送受信装置等の無線送受信手段がオフにされてもよい。低電力モードは、情報が装置の揮発性メモリーに保持され続けることを除き、装置の実質的に全ての処理動作が停止されるスタンバイモードであってもよい。低電力モードは装置の実質的に全ての処理動作が停止され、装置の揮発性メモリーに存在する情報が装置の不揮発性メモリーに書き換えられるハイバーネーションモードであってもよい。低電力モードは装置が実質的にオフ状態となるように装置の電力が低下させられるモードであってもよい。
【0014】
2つ以上の低電力モードが存在してもよい。例えば、装置がオフ状態、ハイバーネーション、またはスタンバイにされる第1低電力モード、表示画面およびバックライトがオフにされるが装置自体は動作状態である第2低電力モード、およびバックライトがオフにされるが表示画面はオンのままであり、装置自体も動作状態である第3低電力モードが存在してもよい。
【0015】
好ましくは、高電力モードは通常動作モードである。
【0016】
好ましくは、感知手段は、スタイラスがスタイラス収納部分にある位置とスタイラスがスタイラス収納部分にない位置との間で移動したときに、異なった状態の間で変化させられるように構成されたスイッチを含む。好ましくは、装置は装置を低電力モードと高電力モードの間で移動させるために、このスイッチからの出力信号の変化に応答する処理手段を含む。一実施形態において、感知手段はスタイラス収納部分においてスタイラスによって占有される空間内に少なくとも部分的に突出するマイクロスイッチを含む。このマイクロスイッチはスタイラスがスタイラス収納部分に収納されたときにスタイラスに接触して閉じられ、そしてスタイラスがスタイラス収納部分から抜き出されたときに開かれる。
【0017】
スイッチはスタイラス収納部分から接触可能な接点を含み、スタイラスはスタイラスがスタイラス収納部分にあるときにこの接点と接触し、それによってスイッチの状態を変化させるように配置された電気伝導部分を含んでもよい。
【0018】
本装置はユーザが装置を低電力モードと高電力モードの間で、あるいは他の低電力モードまたは他の高電力モードとの間で移動させるために操作することができる電源ボタンを含んでもよい。
【0019】
本装置はスタイラスのスタイラス収納部分からの抜き出しまたはスタイラス収納部分への挿入への応答による、装置の2つの電力モード間の移動を無効にすることができるように構成されていてもよい。本装置は2つの電力モード間のそのような自動的な移動を無効にするための、ユーザ操作可能無効化手段を含んでもよい。このユーザ操作可能無効化手段は装置の筺体にスイッチまたはボタンを含んでもよい。このユーザ操作可能無効化手段はスタイラスで表示画面をタッチすることによって装置に1つまたは複数の入力を与えることによって操作されてもよい。
【0020】
好ましい実施例において、装置は携帯用情報端末(PDA)である。装置は、例えば、職場や製造品や材料の産業上の倉庫における在庫管理の目的でデータ収集を行う等の、産業環境で使用するためのPDAであってもよい。装置は、例えば、パームトップコンピューター、ラップトップコンピューター、またはタブレットパソコンの形式の個人用の計算手段であってもよい。装置は、例えば、スマートフォン(smartphone)の形式の携帯用遠距離通信手段であってもよい。装置はビデオゲームを行うためのゲーム機器であってもよい。
【0021】
他の態様において、本発明は携帯型電子処理装置のための操作システムであって、上記装置に本発明の第1の態様の方法を実行させるために上記装置によって実行可能な操作システムを提供する。
【0022】
他の態様において、本発明は携帯型電子処理装置に本発明の第1の態様の方法を実行させるために上記装置によって実行可能な情報を記録した記録担体を提供する。
【0023】
この記録担体は、例えば、無線信号、光学的信号、または電気信号等の信号であってもよい。この記録担体は、例えば、磁気または光学記憶ディスク、または不揮発性ソリッドステート記憶装置等の媒体であってもよい。
【詳細な説明】
【0024】
付随する図面への参照とともに、以下に本発明の例としての特定の実施例を説明する。
【0025】
図1は携帯用情報端末(PDA)10の形式の携帯型電子処理装置を示している。PDA10は、ユーザがそれを手で握ることが可能な寸法の、概略長方形の板状またはタブレットとして形成されている。PDA10の前面には表示画面20が搭載されている。表示画面20はタッチを感知することができ、使用中にグラフィックユーザインターフェースとして利用される。したがって、使用中、PDA10は表示画面がユーザの方を向くように位置付けられる。PDA10は、PDA10の落下等による機械的な衝撃を受けたときの損傷からPDA10の構成要素を保護するために設計されたプラスチックケーシング30を有する。プラスチックケーシング30は外来の物質の進入に対する耐性を与えるようにPDA10の構成要素の周囲に嵌合する。
【0026】
図2は使用中に右上部の角となるPDAの角部分を示している。図2はPDA10の表示画面20に対して反対側の背面から見たときの、この角部分を示している。図2を引き続き参照すると、PDA10がスタイラス40を含むことが判る。スタイラス40は細長で、丸く、一端の先が細くなっている、概略的に短くて細い筆記具(図2には不図示)のような形状を有する。スタイラス40のもう一方の端部42はエンドストップ(endstop)44を含む。スタイラス40は長方形のPDA10の長辺の1つに隣接し、それに平行に拡張するようにPDA10のケーシング30に形成された盲穴(blind bore)(図2には不図示)に収納される。スタイラス40はケーシング30の穴内でスライドさせて挿入および抜き出しすることができる。スタイラス40はPDA10にデータを入力するときに、タッチ感知画面20に押し付けてトレースするためにケーシング30から引き出され、そしてタッチ感知画面20の操作が必要ないときに上記穴に押し戻される。
【0027】
図3は、スタイラス40がその全長にわたってケーシング30の穴内に収納されるときの位置に押し込まれたスタイラス40を示している。この位置において、エンドストップ42は穴を囲むケーシング30の構造に接触し、スタイラス40が穴内にそれ以上進入することを防止する。スタイラス40の抜き出しを容易にするために、エンドストップ42はユーザの親指または他の指とエンドストップ42の間の握りを向上させるために隆起部44を含む。
【0028】
図4はスタイラス40の軸線に沿い、そこから半径方向に広がる平面における、スタイラス40およびPDA10の隣接部分の概略的な断面図である。すなわち、図4には、ケーシング30のスタイラス受容穴32が、穴32を画定するケーシング30の隣接周囲構造34とともに示されている。この隣接周囲構造34はPDA10のスタイラス収納部分34として作用する。
【0029】
図4を引き続き参照すると、ケーシング30にはマイクロスイッチ50の形式の感知手段が取り付けられている。このマイクロスイッチ50はそれのアクチュエーター52が穴32の中に突出するように取り付けられる。マイクロスイッチ50は穴32の一端の近く(towards one end)ではなく、穴32の長さ方向の中間部分(part way along the length of the bore 32)に位置付けられる。この構成は、スタイラス40が穴32のアクチュエーター52を超えて拡張しないときに、アクチュエーター52を邪魔せずに穴32内に突出させ、それによってマイクロスイッチ50を開状態にする。図5から判るように、スタイラス40が穴32のアクチュエーター52を超えて拡張したときに、スタイラスの存在がアクチュエーター52を穴32から押し出し、マイクロスイッチ50を閉じる。
【0030】
マイクロスイッチは出力信号を生成するように構成されている。本実施例においては、この出力信号を「スタイラス不在状態」と呼ぶ。この出力信号は、マイクロスイッチが開いているときに「スタイラス不在状態」信号が論理値1であり、マイクロスイッチが閉じたときに「スタイラス不在状態」信号が論理値0となるような構成にされる。
【0031】
マイクロスイッチの出力54は「スタイラス不在状態」信号を中央処理装置(不図示)の形式であるPDA10の処理手段に伝達するために、中央処理装置の入力に接続されている。この中央処理装置は、それのバックライトを含む表示画面20の動作を制御するように、そしてさらに、PDA10が効率的にオフにされるようにPDA10の電力を低下させることができるように構成されている。
【0032】
PDA10の動作を以下に説明する。PDA10はPDA10の動作様式を決定する、フラッシュメモリーに格納された操作システムを有する。この操作システムは、スタイラス40が穴32の中に挿入されたとき、またはそこから抜き出されたとき、必要である場合に、中央処理装置によってどのような動作が取られるべきかを決定する論理ステップを有する方法を含む。図6への参照ともに、この方法100について以下に説明する。
【0033】
PDAを使用するために、ユーザは最初にスタイラス40をケーシング30の穴32から抜き出す。スタイラス40の先端がマイクロスイッチ50のアクチュエーター52を超えて抜き出されると、アクチュエーターは穴32内に移動することができ、マイクロスイッチ50を開く。マイクロスイッチ50は開状態になると、「スタイラス不在状態」信号を論理値1にする。この信号は図6のブロック110において、中央処理装置によって「スタイラス除去割り込み」として受信される。これは本方法をブロック120に進ませ、中央処理装置によるPDA10の電力が低下されたかどうかの確認とともに処理を開始させる。PDA10の電力が低下している場合、方法はブロック120、130、および140に進み、そこにおいて、それぞれ、PDAがオンにされ、表示画面20がオンにされ、そして表示画面のバックライトがオンにされる。方法100は次に、ブロック160に進み、処理を終了する。
【0034】
しかしながら、ブロック120において中央処理装置がPDAの電力が低下していないと検知した場合、方法はブロック170に進み、表示画面20がオフにされているかどうかを確かめる。表示画面20がオフにされている場合、方法100はブロック160にて処理を終了する前に、ブロック140に進み、表示画面をオンにし、そしてブロック150でバックライトをオンにする。
【0035】
ブロック170において表示画面20がオフにされていないと決定した場合、方法100はブロック180に進み、そこにおいて中央処理装置はバックライトがオフにされているかどうかを確かめる。バックライトがオフにされている場合、方法100はブロック160にて処理を終了する前に、ブロック150に進み、バックライトをオンにする。バックライトがオフになってない場合、方法100はブロック160に直接進み、処理を終了する。
【0036】
スタイラス40が穴32から完全に抜き出され、そしてPDA、表示画面20、およびバックライトが全てオンになった状態で、PDA10はユーザによる使用に対して準備ができた状態となる。
【0037】
ユーザがそれ以上PDA10の使用を望まなくなったとき、ユーザはスタイラス40を穴32にその全長にわたって挿入することにより、スタイラス40を元に戻す。スタイラス40の先端がマイクロスイッチ50のアクチュエーター52を通過すると、アクチュエーターは穴の外に押し出され、マイクロスイッチ50を閉じ、そして「スタイラス不在状態」信号を論理値0にする。中央処理装置がこの信号を受信したことに応じて、方法100はPDA10、表示画面20、およびバックライトの電力を低下させる。
【0038】
本発明の代替的な実施例を図7に示す。この実施例においては、工場、作業場、倉庫施設、および他の産業上の状況での使用に適した産業用のPDAを説明する。そのような状況は知的職業の事務所(professional office)等の環境に比べて苛酷な環境である。したがって、産業用PDAは特に、そのような産業上の状況において存在する、PDAに損傷を与える可能性がある外来性の粒子や液体の侵入に対する耐性を有するように作られている。
【0039】
産業用PDAはマイクロスイッチ50の代わりに2つの挿入成形接点(insert-moulded contacts)250を使用している点で上述のPDA10とは異なる。挿入成形接点250は間隔の開いた1対の金属接点である。接点250はスタイラス受容穴の周囲の、PDAのケーシングの材料354に埋め込まれており、この材料から穴内に突出するようになっている。接点250は穴の長さ方向に沿った中間付近に位置付けられている。接点は接点と周囲の材料の間に外来の物質が通過できるような隙間ができないように埋め込まれる。このように、PDAの内部の構成要素に損傷を与える可能性がある、そのような物質のケーシング30の内部への侵入が防止される。
【0040】
産業用PDAはスタイラス240を含む。このスタイラス240は長さ方向の中間付近に電気伝導部分を含む。この実施形態において、この電気伝導部分はスタイラス240の一部を囲む円筒形の金属リング260である。スタイラス240のこの部分は残りの部分よりも小さい直径を有する。これは、金属リング260の外面がスタイラス240の外周構造の外面に対して同じ高さになるように構成される。
【0041】
使用中、スタイラス240をその全長にわたって穴に挿入すると、金属リング260は2つの接点250を互いに接続させる。2つの接点が互いに接続すると、上述したPDA10と同様な方法で、論理値0を有する「スタイラス不在状態」信号が中央処理装置に出力される。スタイラス260が抜き出されると、接点250の間の接続が外され、論理値1を有する「スタイラス不在状態」信号が中央処理装置に送信される。この産業用PDAの動作の他の態様は上述の第1のPDAの動作と実質的に同じである。特に、この産業用PDAの中央処理装置は上述した第1のPDA10と同様な様式でこれらの信号に応答し、実質的に同一の操作システムに従って動作する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明を実施している携帯用情報端末(PDA)の正面図である。
【図2】スタイラスがPDAの本体から部分的に抜き出された状態で示されている、図1に示されているPDAの背面の部分的な斜視図である。
【図3】スタイラスがPDAの本体に完全に挿入された状態で示されている、図2と同様な図である。
【図4】スタイラスがPDAの本体から部分的に抜き出された状態で示されている、PDA内のスタイラスの概略的な断面図である。
【図5】スタイラスがPDAの本体に完全に挿入された状態で示されている、PDA内のスタイラスの概略的な断面図である。
【図6】本発明を実施しているPDAによって実行されている方法を示している流れ図である。
【図7】本発明のもう1つの実施例であるもう1つのPDAの概略的な断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示画面を搭載している筐体および前記筺体のスタイラス収納部分に少なくとも部分的に収納することができるスタイラスを有する携帯型電子処理装置の操作方法であって、
前記表示画面は情報を表示するために構成されており、データ入力を受信するために前記スタイラスのタッチを感知可能であり、
a)前記装置の処理手段が前記装置の感知手段から前記スタイラス収納部分における前記スタイラスの存在および/または不在を示す信号を受信することと、
b)前記処理手段が前記装置を動作の低電力モードと、前記装置が前記低電力モードであるときよりも大きな電力を消費する動作の高電力モードとの間で移動させるために前記信号に応答することと、
の各ステップを含む方法。
【請求項2】
前記ステップ(b)は、前記感知手段が前記スタイラスの不在を感知したときに、前記処理手段が前記装置を前記低電力モードから前記高電力モードに移動させることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ステップ(b)は、前記感知手段が前記スタイラスの存在を感知したときに、前記処理手段が前記装置を前記高電力モードから前記低電力モードに移動させることを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記ステップ(b)は、前記装置が前記低電力モードに移動したときに、前記処理手段が電力を節約するために前記装置のいくつかまたは全ての動作機能を無効にすることを含む、先行の請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記ステップ(b)は、前記装置が前記高電力モードに移動したときに、前記処理手段が前記装置のいくつかまたは全ての動作機能を有効にすることを含む、先行の請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
ユーザからの入力が一定期間前記装置によって受信されないときに前記低電力モードに自動的に移動するステップをさらに含む、先行の請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記スタイラス収納部分からの前記スタイラスの抜き出しまたは前記スタイラス収納部分への挿入への応答による、前記2つの電力モード間の前記装置の移動を無効にするステップをさらに含む、先行の請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記スタイラス収納部分からの前記スタイラスの抜き出しまたは前記スタイラス収納部分への挿入への応答による、前記2つの電力モード間の前記装置の移動を再有効にするステップをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記処理手段は前記ステップ(a)にて、前記スタイラスが前記スタイラス収納部分に収納されていないことを示す信号を受信したとき、前記ステップ(b)の前に、節電するために前記装置のどの動作機能を無効にするかを確認するステップが行われ、そして前記ステップ(b)はこれらの無効にされた機能を有効にするステップを含む、先行の請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
表示画面を搭載している筐体および前記筺体のスタイラス収納部分に少なくとも部分的に収納することができるスタイラスを有する携帯型電子処理装置であって、
前記表示画面は情報を表示するために構成されており、データ入力を受信するために前記スタイラスのタッチを感知可能であり、そして前記スタイラス収納部分における前記スタイラスの存在および/または不在を感知するために構成された感知手段を含み、前記装置は動作の低電力モードと、前記装置が前記低電力モードであるときよりも大きな電力を消費する動作の高電力モードとの間で移動するために前記スタイラスの存在および/または不在を感知する前記感知手段に応答することができる携帯型電子処理装置。
【請求項11】
前記装置は、前記感知手段が前記スタイラスの不在を感知したときに、前記低電力モードから前記高電力モードに移動するように構成されている、請求項10に記載の携帯型電子処理装置。
【請求項12】
前記装置は、前記感知手段が前記スタイラスの存在を感知したときに、前記高電力モードから前記低電力モードに移動するようにさらに構成されている、請求項10または11に記載の携帯型電子処理装置。
【請求項13】
前記低電力モードは電力を節約するために前記装置のいくつかまたは全ての動作機能が無効にされるモードである、請求項10〜12のいずれか1項に記載の携帯型電子処理装置。
【請求項14】
前記低電力モードにおいて前記表示画面のバックライト等の装置の発光手段がオフにされる、請求項13に記載の携帯型電子処理装置または請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記低電力モードにおいて前記表示画面はオフにされる、請求項13または14に記載の携帯型電子処理装置または請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記低電力モードにおいて前記装置を実質的にオフにするように前記装置の電力が低下される、請求項10〜15のいずれか1項に記載の携帯型電子処理装置または請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記装置の電力が低下される第1低電力モードと、前記表示画面および前記バックライトがオフにされるが前記装置は動作状態である第2低電力モードと、前記バックライトがオフにされるが、前記表示画面はオンのままであり、前記装置も動作状態である第3低電力モードの複数のモードが存在し、前記装置が、これらモードの一つ、複数、あるいは全てへ、および/またはこれらモードの一つ、複数、あるいは全てから移動する、請求項10〜16のいずれか1項に記載の携帯型電子処理装置または請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記感知手段は、前記スタイラスが前記スタイラス収納部分内の位置と前記スタイラス収納部分外の位置の間で移動したときに変化するように構成されているスイッチを含み、それによって、これを示す異なった出力信号であって、前記装置が応答可能な出力信号を与える、請求項10〜17のいずれか1項に記載の携帯型電子処理装置。
【請求項19】
前記スイッチは前記スタイラス収納部分において前記スタイラスによって占有される空間内に少なくとも部分的に突出するマイクロスイッチであって、前記スタイラスが前記スタイラス収納部分に収納されたときに前記スタイラスに接触し、閉鎖され、そして前記スタイラスが前記スタイラス収納部分から抜き出されたときに開放されるマイクロスイッチを含む、請求項18に記載の携帯型電子処理装置。
【請求項20】
前記スイッチは前記スタイラス収納部分から接触可能な接点を含み、そして前記スタイラスは前記スタイラスが前記スタイラス収納部分にあるときに前記接点と接触し、それによってスイッチの状態を変化させるように配置された電気伝導部分を含む、請求項18に記載の携帯型電子処理装置。
【請求項21】
前記接点は前記接点と前記筺体の材料の間に実質的に隙間が存在せず、それによって外来の物質が前記スタイラス収納部分から前記筺体内に入ることを防止するように前記筺体の前記材料を通って前記スタイラス収納部分に突出している、請求項20に記載の携帯型電子処理装置。
【請求項22】
前記装置はユーザが前記装置を電力モード間で移動させるために操作可能な電力ボタンを含む、請求項10〜21のいずれか1項に記載の携帯型電子処理装置。
【請求項23】
前記装置は、前記スタイラス収納部分からの前記スタイラスの抜き出しまたは前記スタイラス収納部分への挿入への応答による、前記装置の前記電力モード間の移動を無効にすることができるように構成されている、請求項10〜22のいずれか1項に記載の携帯型電子処理装置。
【請求項24】
前記装置は前記電力モード間のそのような自動的な移動を無効にするための、ユーザ操作可能無効化手段を含む、請求項10〜23のいずれか1項に記載の携帯型電子処理装置。
【請求項25】
前記装置は携帯用情報端末(PDA)である、請求項10〜24のいずれか1項に記載の携帯型電子処理装置、または請求項1〜9または14〜17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
携帯型電子処理装置に請求項1〜9、14〜17、または25のいずれか1項に記載の方法を実行させるために前記装置によって実行可能な前記装置のための操作システム。
【請求項27】
携帯型電子処理装置に請求項1〜9、14〜17、または25のいずれか1項に記載の方法を実行させるために前記装置によって実行可能な情報を記録した記録担体。
【請求項28】
無線信号、光学的信号、または電気信号等の信号である、請求項27に記載の記録担体。
【請求項29】
磁気または光学記憶ディスク、または不揮発性ソリッドステート記憶装置等の媒体である、請求項27に記載の記録担体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2009−510597(P2009−510597A)
【公表日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−533298(P2008−533298)
【出願日】平成17年9月30日(2005.9.30)
【国際出願番号】PCT/SG2005/000333
【国際公開番号】WO2007/037760
【国際公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【出願人】(506313442)オリンパス・テクノロジーズ・シンガポール・ピーティーイー・リミテッド (7)
【Fターム(参考)】