説明

携帯型電子機器

【課題】 操作ボタンを追加することなく簡単な操作で、一定の特徴を有するデータを視認しやすく表示することができるようにすること。
【解決手段】 過去のラップデータを表示するリコールモードにおいて、操作ボタンBの短押し操作が行われている場合、表示部101にラップデータを第1周期で送り表示し、操作ボタンBの押し操作が継続して行われている場合には、ラップデータを前記第1周期よりも短い第2周期で早送り表示すると共に、前記ラップデータ中のベストラップのデータを表示する際に送りを停止して表示部101に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のデータを順次表示する機能を有する携帯型電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ストップウオッチ機能を有する携帯型電子機器をはじめとして、複数のデータを順次表示する機能を有する種々の携帯型電子機器が開発されている。
例えば、途中経過時間計測(LAP)が可能なストップウォッチ機能付電子機器において、過去の計測結果を確認するための表示をさせる場合、腕時計のような小型携帯機器などにおいては、操作ボタンの短押しでデータを1つずつ送って表示し、操作ボタンの長押しでデータを早送り表示するように1つのボタンで操作するものが一般的である。
【0003】
しかしながら、前記従来のような操作方法では、過去のLAP計測結果の最も速いラップ(ベストラップ(BEST LAP))がどこに存在しているかユーザは判断できないため、データを早送り表示しながらベストラップを調べようとする際、所望のデータが早送り表示された時点で該データ表示を停止させるのは難しいという問題がある。
これを解決するために特許文献1記載の発明のように、送りすぎた分のデータを戻して表示する機能を追加すると、操作ボタン数が増えるため小型化が困難になる上、コスト高になってしまうという問題がある。
【0004】
また、特許文献2記載の発明のように、電子時計の各種機能を使用することによって入力される各種データを、電子時計を制御するコンピュータが読み取り可能な記憶媒体に,コンピュータが記憶し、記憶した各種データ量に応じて各種データの表示時間を前記コンピュータが切り換え、切り換えられた表示時間に従ってコンピュータが各種データの画面への表示を順に切り換えて表示するようにする方法では、各データのデータ量毎に表示時間を設定しなければならないため、表示時間を決定するための処理が煩雑になるという問題がある。
前記問題は、ストップウオッチ機能を有する携帯型電子機器のみの問題ではなく、複数のデータを順次表示する機能を有する携帯型電子機器において一定の特徴を有するデータを表示する場合に共通の問題である。
【0005】
【特許文献1】特開平8−30636号公報
【特許文献2】特開2002−350569号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前記問題に鑑み成されたもので、操作ボタンを追加することなく簡単な操作で、一定の特徴を有するデータを視認しやすく表示することができるようにすることを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、複数の同種のデータを記憶する記憶手段と、表示手段と、操作手段と、前記操作手段が第1態様で操作されたとき前記複数のデータを第1周期で送り表示するように前記表示手段を制御し、前記操作手段が第2態様で操作されたとき前記複数のデータを前記第1周期よりも短い第2周期で送り表示するように前記表示手段を制御すると共に、前記複数のデータ中の一定の特徴を有するデータを表示する際には送りを停止して表示するように前記表示手段を制御する制御手段とを備えて成ることを特徴とする携帯型電子機器が提供される。
制御手段は、操作手段が第1態様で操作されたとき各データを第1周期で送り表示するように表示手段を制御し、前記操作手段が第2態様で操作されたとき前記複数のデータを前記第1周期よりも短い第2周期で送り表示するように前記表示手段を制御すると共に、前記複数のデータ中の一定の特徴を有するデータを表示する際には送りを停止して表示するように前記表示手段を制御する。
【0008】
ここで、前記制御手段は、前記操作手段が前記第2態様で操作されている場合、前記一定の特徴を有するデータを前記第2周期よりも長い時間送りを停止して表示した後、次のデータの表示を行うように前記表示手段を制御するように構成してもよい。
また、前記制御手段は、前記一定の特徴を有するデータを前記第2周期よりも長い時間送りを停止して表示している間、点滅表示するように前記表示手段を制御するように構成してもよい。
また、前記データはグループに分けられて成り、前記一定の特徴を有するデータは前記各グループにおいて一定の特徴を有するデータであるように構成してもよい。
また、前記データはラップデータであり、前記一定の特徴を有するデータはベストラップであるように構成してもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明の携帯型電子機器によれば、操作ボタンを追加することなく簡単な操作で、一定の特徴を有するデータを視認しやすく表示することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態に係る携帯型電子機器について説明する。尚、各図において同一部分には同一符号を付している。
図1は、本発明の実施の形態に係る携帯型電子機器の外観図で、ストップウオッチ機能付き電子腕時計の例を示している。
電子腕時計は、複数(本実施の形態では4つ)の操作ボタンA〜D、表示部101を備えている。また、電子腕時計は、所定地点間の走行時間であるラップや出発点から各所定地点までの走行時間であるスプリットを測定するモードである測定モード(STW(ストップウオッチ))と、測定した過去のラップやスプリットを表示するモードであるリコールモード(RECALL)の2種類の動作モードを備えている。
【0011】
図1(a)はリコールモードの表示態様を示す図、同図(b)はリコールモードにおいて、一定の特徴を有するデータとして、最も速いラップ(ベストラップ)を表示した(「BEST」がベストラップの表示であることを示している。)状態を示す図である。
表示部101には、計測モード、リコールモードを各々表す記号STW、RECALLが動作モード表示102として表示されており、現在の動作モードを表す動作モード表示はアンダーライン付きで表示されている。図1(a)、(b)の表示はともにリコールモードであることが示されている。また、表示部101には、後述するようにファイル番号表示103、ラップ番号表示104、計測時間表示105が表示され又、表示しているラップがベストラップの場合には図1(b)のように、ベストラップ表示(BEST)106が表示される。
【0012】
図2は、図1のストップウオッチ機能付き電子腕時計のブロック図である。
図1及び図2において、ストップウオッチ機能付き電子腕時計は、複数(本実施の形態では4つ)の操作スイッチA205〜D208、中央処理装置(CPU)201、表示部101、記憶部202、所定周波数の信号を発生する発振回路203、発振回路203からの信号を分周して計時の基準となる時計信号を出力する分周回路204を備えている。操作スイッチA205〜D208は、各々、操作ボタンA〜Dによって操作されるスイッチである。
尚、表示部101は表示手段を構成し、CPU201は制御手段を構成し、記憶部202は記憶手段を構成している。また、操作ボタンA〜D及び操作スイッチA205〜D208は操作手段を構成している。
【0013】
図3は、各操作ボタンA〜D(換言すれば操作スイッチ205A〜208D)の機能を説明する表である。計測モードにおいて、(1)操作ボタンAを操作することによって計測モードからリコールモードへの切替えを行うことができ、(2)操作ボタンBを操作することによって計測開始やラップ(LAP)の記録を行うことができ、(3)操作ボタンCを操作することによって計測終了、計測データの記録(ファイル記録)及びリセットを行うことができ、(4)操作ボタンDを操作することによってラップとスプリット(SPLIT)の表示切替えを行うことができる。
【0014】
また、リコールモードにおいては、(1)操作ボタンAを操作することによってリコールモードから計測モードへの切替えを行うことができ、(2)操作ボタンBを操作することによって表示するラップ番号を切替えることができ、(3)操作ボタンCを操作することによってファイル番号を切替えることができ、(4)操作ボタンDを操作することによってラップとスプリットの表示切替えを行うことができる。
【0015】
図4は、記憶部202に記憶されているラップデータの例を示す表である。図4において、ラップデータには、過去の2つの走行(歩行も含む)の走行データが格納されている。ラップデータは、走行毎にグループ分けするために付与される番号であるファイル番号、各走行におけるラップの番号であるラップ(LAP)番号、各ラップ番号のスプリット(SPLIT)、ラップ(LAP)、各走行(各ファイル)における最も速いラップであるベストラップ(BEST−LAP)であることを示すデータを含んでいる。各ファイルのベストラップには、それを表す記号「○」が付されている。このように、本実施の形態では、一定の特徴を有するデータとしてベストラップを用いているが、最も遅いラップ等、一定の特徴を有するデータは適宜選定できる。
【0016】
図5及び図6は、本発明の実施の形態の処理を示すフローチャートである。尚、図1〜図6は、後述する各実施の形態に共通する図である。
図7は、本発明の第1の実施の処理を示すフローチャートである。以下、図1〜図7を用いて、本発明の第1の実施の形態の動作を説明する。
【0017】
図5において、初期状態では計測モードにあり、CPU201は分周回路204からの時計信号に基づいて計時動作を行う。この状態でCPU201が、操作ボタンAが操作されたと判定すると(ステップS501)、表示部101を計測モードからリコールモードの表示画面に切替え、同時に、ファイル番号を最新のファイル番号(図4の例ではファイル番号2)にセットし又、ラップ番号を初期化してラップ番号1にセットし、該当データを表示した後、後述する処理ステップS601に移行する(ステップS502)。処理ステップS502では、図4のファイル番号2、ラップ番号1のデータ(ファイル番号103、ラップ番号104及びラップ)が、図1(a)に示す表示態様で表示される。
【0018】
CPU201は、処理ステップS501において操作ボタンAは操作されておらず、操作ボタンBが操作されたと判定した場合(ステップS503)、現在計測中と判定すると(ステップS504)、現在計測中のラップを記憶部202に記憶した後、処理ステップS501に戻る(ステップS505)。これにより、図4に示す記憶部202の表中には、ファイル番号、ラップ番号、スプリット、ラップが記憶される。
【0019】
CPU201は、処理ステップS504において、現在計測中ではないと判定すると、計測モードに入ってラップの計測動作を開始した後、処理ステップS501に戻る(ステップS506)。
CPU201は、処理ステップS503において操作ボタンBは操作されておらず、操作ボタンCが操作されたと判定した場合(ステップS507)、現在計測中と判定すると(ステップS508)、計測を停止した後に処理ステップS501に戻る(ステップS509)。
【0020】
CPU201は、処理ステップS508において現在計測中ではないと判定した場合、計測を停止中と判定すると(ステップS510)、計測中のデータを零にリセットすると共にファイルを記憶部202に記憶して保存する(ステップS511)。このとき、ファイルに含まれる全てのラップデータが記憶されることになるが、この中で最も速いラップには図4のようにベストラップである旨の情報が付記されて記憶される。このようにして、ファイル毎にラップデータが記憶部202に記憶される。
CPU201は、処理ステップS510において計測停止中ではないと判定すると、何らの処理も行わずに処理ステップS501に戻る(ステップS512)。
【0021】
CPU201は、処理ステップS507において操作ボタンCは操作されておらず、操作ボタンDが操作されたと判定した場合(ステップS513)、現在ラップ表示中のときには表示部101をスプリット表示に切替え(ステップS514、S515)、現在ラップ表示中ではないときには表示部101をラップ表示に切替えた後(ステップS514、S516)、処理ステップS501に戻る。また、CPU201は、処理ステップS513において、操作ボタンDが操作されなかったと判定したときは処理ステップS501に戻る。
【0022】
CPU201は、処理ステップS502によってリコールモードに移行した状態で、操作ボタンAが操作されたと判定すると(ステップS601)、表示部101を計測モードの表示に切替えた後、処理ステップS501に戻る(ステップS602)。
CPU201は、処理ステップS601において操作ボタンAは操作されておらず、操作ボタンBが短時間操作(短押し操作)されたと判定した場合(ステップS603)、ラップ番号を1加算して該当データを表示するように表示部101を制御した後、処理ステップS601に戻る(ステップS604)。このように、操作ボタンBを第1態様の操作である短押し操作することにより、操作ボタンBの操作周期に応じた第1周期で、ラップデータを遅送りして表示部101に表示させることができる。
【0023】
CPU201は、処理ステップS603において操作ボタンBが短押し操作されずに長時間操作(長押し操作;第2態様の操作であり、前記短押し操作よりも所定時間以上操作時間が長い操作)されたと判定した場合、後述する処理ステップS701へ移行する(ステップS605)。
CPU201は、処理ステップS605において操作ボタンBが長押し操作されなかったと判定した場合、操作ボタンCが操作されたと判定したときは(ステップS606)、現在のファイル番号から1減算して新たなファイル番号を算出すると共にラップ番号を1に初期化して、該当するデータを表示部101に表示させた後、処理ステップS601に戻る(ステップS607)。
【0024】
CPU201は、処理ステップS606において操作ボタンCが操作されなかったと判定した場合、操作ボタンDが操作されたと判定したとき(ステップS608)、現在ラップ表示中のときには表示部101をスプリット表示に切替え(ステップS609、S610)、現在ラップ表示中ではないときには表示部101をラップ表示に切替えた後(ステップS609、S611)、処理ステップS601に戻る。また、CPU201は、処理ステップS608において、操作ボタンDが操作されなかったと判定したときは処理ステップS601に戻る。
【0025】
一方、CPU201は、処理ステップS605において操作ボタンBが長押し操作されたと判定した場合、以下のように、表示部101がラップデータの表示を早送り動作(表示早送り動作)するように制御する。
即ち、CPU201は、定期タイマを動作状態に設定する(ステップS701)。定期タイマは、所定の早送り時間(ラップデータの表示を切替える周期(前記第1の周期よりも短い第2周期)であり、例えば0.5秒)を設定するためのタイマである。
次に、CPU201は、操作ボタンBが継続して操作されていないと判定した場合(ステップS702)、定期タイマの動作を停止した後、処理ステップS601に移行する(ステップS703)。これにより、操作ボタンBを長押し操作していない場合は、ラップデータの表示早送り動作は終了する。
【0026】
一方、CPU201は、処理ステップS702において、操作ボタンBが継続して長押し操作されていると判定した場合、定期タイマ割り込みが発生した、即ち、定期タイマが前記早送り時間カウントしたと判定すると(ステップS704)、現在表示しているラップデータのラップ番号に1加算して該当データを表示部101に表示させる(ステップS705)。これにより、前記早送り時間である第2周期で各ラップデータが順次表示部101に表示されることになる。
【0027】
CPU201は、表示されているラップデータがベストラップの場合には(ステップS706)、定期タイマを停止した後に処理ステップS601に戻る(ステップS707)。これにより、表示部101にはベストラップのラップデータが表示された状態で停止することになる。
CPU201は、表示されているラップデータがベストラップでない場合には定期タイマを早送り時間に設定した後、処理ステップS702に戻る(ステップS708)。これにより、操作ボタンBが操作されている間は、表示部101にはベストラップ以外のラップデータが早送り表示され、ベストラップのデータが到来したとき、ベストラップのラップデータが表示された状態で停止することになる。
【0028】
以上のように、本第1の実施の形態によれば、過去のラップデータを表示するリコールモードにおいて、操作ボタンBの短押し操作が行われている場合、表示部101にラップデータを短押し操作の周期に応じた第1周期で順次送り表示し、操作ボタンBの押し操作が継続して行われている場合には、ラップデータを前記第1周期よりも短い第2周期で早送り表示すると共に前記ラップデータ中の一定の特徴を有するデータ(本実施の形態ではベストラップ)を表示する際に送りを停止して表示部101に表示するようにしている。
したがって、新たに専用の操作ボタンを追加することなく、簡単な操作で、ベストラップ等の一定の特徴を有するデータを視認しやすく表示することが可能になる。また、ベストラップ等のデータを早送り中でも一定の特徴を有するデータを視認しやすく表示できる。また、操作が簡単・容易である。
【0029】
図8は、本発明の第2の実施の形態に係る携帯型電子機器のフローチャートである。本第2の実施の形態と前記第1の実施の形態は、処理ステップS701以降の処理が異なるのみであり、それ以外は同じである。
CPU201は、図8の処理ステップS705において、現在表示しているラップデータのラップ番号に1加算して該当データを表示部101に表示させた後、表示されているラップデータがベストラップの場合には(ステップS706)、定期タイマに表示延長時間を設定して処理ステップS702に戻る(ステップS801)。前記表示延長時間は、前記早送り時間よりも長い時間に設定されている。CPU201は、表示されているラップデータがベストラップでない場合には定期タイマを早送り時間に設定した後、処理ステップS702に戻る(ステップS708)。
【0030】
これにより、操作ボタンBを長押し操作することによって、表示部101には各ラップデータが早送りで表示されることになるが、ベストラップのラップデータは長時間表示されることになる。
したがって、新たに操作ボタンを追加することなく、簡単な操作で、ベストラップ等の一定の特徴を有するデータを視認しやすく表示することが可能になる等、前記第1の実施の形態と同様の効果を奏するばかりでなく、データを早送りさせながら完全に停止することなく一定の特徴を有するデータを視認しやすく表示できるため、データをより早く送ることが可能になる。
【0031】
図9は、本発明の第3の実施の形態に係る携帯型電子機器のフローチャートである。本第3の実施の形態と前記第2の実施の形態は、処理ステップS701以降の処理が異なるのみであり、それ以外は同じである。
CPU201は、図9の処理ステップS705において、現在表示しているラップデータのラップ番号に1加算して該当データを表示部101に表示させた後、表示されているラップデータがベストラップの場合には(ステップS706)、定期タイマに表示延長時間を設定し(ステップS801)、表示部101点滅表示するように制御を開始して処理ステップS702に戻る(ステップS901)。前記表示延長時間は、前記早送り時間よりも長い時間に設定されている。
【0032】
CPU201は、処理ステップS708において、表示されているラップデータがベストラップでない場合には定期タイマを早送り時間に設定し(ステップS708)、表示部101の点滅表示を終了させた後、処理ステップS702に戻る(ステップS902)。
これにより、操作ボタンBを長押し操作することによって、表示部101にはラップデータが早送りで表示されることになるが、ベストラップのラップデータは長時間表示されると共に点滅表示されることになる。
したがって、前記第2の実施の形態と同様の効果を奏するばかりでなく、一定の特徴を有するデータをより視認しやすく表示することが可能になる。
【0033】
前記各実施の形態は、ストップウオッチ機能付き電子時計の例で説明したが、歩数計、心拍計、脈拍計、気圧計等の各種の携帯型電子機器に適用することができる。
歩数計の場合の特定の表示データとしては、例えば、歩行距離や走行距離が最大又は最小、ピッチが最大又は最小、速度が最大又は最小、消費カロリーが最大又は最小のデータがある。心拍計の場合の特定の表示データとしては、例えば、心拍数が最大又は最小のデータがある。脈拍計の場合の特定の表示データとしては、例えば、脈拍数が最大又は最小のデータがある。気圧計の場合の特定の表示データとしては、例えば、高度が最大又は最小のデータがある。これらの携帯型電子機器は、前述した各実施の形態と同様に、前記各特定の表示データを表示した状態で停止、一時停止、あるいは一時停止した状態で点滅するように動作させることができる。また、これらの携帯型電子機器は、ストップウオッチ機能を備えた携帯型電子機器とすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
ストップウオッチ機能付き電子時計の他、歩数計、心拍計、脈拍計、気圧計等の各種の携帯型電子機器に適用することができる。また、これらの携帯型電子機器にストップウオッチ機能を付けたストップウオッチ機能付き携帯型電子機器に利用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施の形態に係る携帯型電子機器の外観図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る携帯型電子機器のブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態における操作ボタンの機能を説明する表である。
【図4】本発明の実施の形態におけるラップデータの例を示す表である。
【図5】本発明の実施の形態に係る携帯型電子機器のフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態に係る携帯型電子機器のフローチャートである。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る携帯型電子機器のフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る携帯型電子機器のフローチャートである。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係る携帯型電子機器のフローチャートである。
【符号の説明】
【0036】
101・・・表示部
102・・・動作モード表示
103・・・ファイル番号表示
104・・・ラップ番号表示
105・・・計測時間表示
201・・・CPU
202・・・記憶部
203・・・発振回路
204・・・分周回路
A205〜D208・・・操作スイッチ
A〜D・・・操作ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の同種のデータを記憶する記憶手段と、表示手段と、操作手段と、前記操作手段が第1態様で操作されたとき前記複数のデータを第1周期で送り表示するように前記表示手段を制御し、前記操作手段が第2態様で操作されたとき前記複数のデータを前記第1周期よりも短い第2周期で送り表示するように前記表示手段を制御すると共に前記複数のデータ中の一定の特徴を有するデータを表示する際には送りを停止して表示するように前記表示手段を制御する制御手段とを備えて成ることを特徴とする携帯型電子機器。
【請求項2】
前記制御手段は、前記操作手段が前記第2態様で操作されている場合、前記一定の特徴を有するデータを前記第2周期よりも長い時間送りを停止して表示した後、次のデータの表示を行うように前記表示手段を制御することを特徴とする請求項1記載の携帯型電子機器。
【請求項3】
前記制御手段は、前記一定の特徴を有するデータを前記第2周期よりも長い時間送りを停止して表示している間、点滅表示するように前記表示手段を制御することを特徴とする請求項2記載の携帯型電子機器。
【請求項4】
前記データはグループに分けられて成り、前記一定の特徴を有するデータは前記各グループにおいて一定の特徴を有するデータであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の携帯型電子機器。
【請求項5】
前記データはラップデータであり、前記一定の特徴を有するデータはベストラップであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の携帯型電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−48666(P2010−48666A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−212992(P2008−212992)
【出願日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【出願人】(000002325)セイコーインスツル株式会社 (3,629)
【Fターム(参考)】