説明

携帯型電子装置、文字入力画面表示方法およびプログラム

【課題】文書データの編集を行う利用者の利便性を損なうことなく、特殊文字の入力画面への切替を容易にする。
【解決手段】携帯電話機1は、特定文字入力モードを選択する入力を受付けたかどうかを判別する。そして、特定文字入力モードを選択する入力を受付けたと判別した場合、携帯電話機1は、特定の種類の文字の一覧を、特定の種類ごとに割当てられたタブに分別して示した一覧画面ICHを文字入力画面WNDのうちの一部に表示する。その後、タブを選択する入力を利用者から受付けた場合、携帯電話機1は、該入力に応じたタブを一覧画面から選択して、当該選択したタブに対応する特定の種類の文字の一覧画面を文字入力画面のなかに表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文字や記号の入力を受付ける携帯型電子装置、文字入力画面表示方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機などの一般的な携帯型電子装置から電子メールを送信する際、かなや英数字などの一般的な文字以外にも絵文字などの特殊文字が使用できるようになっている。そのため、携帯型電子装置にて入力可能な文字の種類も増大する傾向にある。
【0003】
一般的に、携帯型電子装置にて特定の種類の文字を入力する方法としては、当該携帯型電子装置にて入力可能な文字の種類(例えば、漢字、カナ、英字、数字、記号、絵文字および動画表示の絵文字など)が割当てられた特定のキーを押下する入力を利用者から受付けるごとに、入力可能な文字の種類を切替える方法が用いられている。
【0004】
このような方法においては、例えば、図9に示すような文字入力画面を表示しておき、特定のキーKYを押下する入力を受付けた場合、入力可能な文字の種類を切替える。例えば、該特定のキーKYを1回目に押下した場合には全角記号の入力モードへ切替え、該特定のキーKYを2回目に押下した場合には絵文字の入力モードへ切替える。なお、図9に示した例では、文字の種別の変更に伴って、図9内に破線の矩形で示す「現在入力可能な文字の種類」の表示も切替えられる。
【0005】
また、携帯型電子装置において機能を切替える入力を利用者から受付ける際、当該利用者の利便性を向上させるための技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
特許文献1に開示された技術においては、複数の画面により実行可能な処理内容を、該画面それぞれに対応付けられたタブごとに分別して表示する。そして、タブを選択するために設けられた専用の選択キーを用いて利用者から所望のタブが選択された場合、当該タブと対応付けられている処理内容を示す画面に切替えられる。
【特許文献1】特開2004−064269号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した特定のキーを押下する入力ごとに入力可能な文字の種類を切替える方法においては、入力可能な文字の種類が増大するに伴って、特定のキーに割当てる文字の種類の数も増やす必要がある。
【0008】
つまり、入力可能な文字の種類の数が多い場合には、利用者が当該特定のキーを押下する回数も多くなってしまい、利用者が入力を所望する文字の種類を選択する際の操作が煩雑となってしまうという問題点がある。
【0009】
そのため、当該方法に従って所望する文字の種類をスムーズに選択するために、利用者は特定のキーを押下した回数と該回数に対応して入力可能な文字の種類とを経験的に記憶しておかなければならない。しかしながら、入力可能な文字の種類が多くなった場合には、利用者が記憶しておくことは困難なものとなってしまうという問題点がある。
【0010】
このように限られた数のキーを有する携帯型電子装置にて利用者が入力を所望する機能を選択する操作は、当該利用者に対する利便性を損なうものである。
【0011】
また、特許文献1に開示された技術を、図9に示したような文書データ編集用の領域EDTを表示しつつ文字の種類の変更を行う必要がある文字入力画面に単純に適用した場合、文書データ編集用の領域EDTも処理内容を示す画面へ切替えられてしまい、利用者に対する利便性が損なわれてしまうという問題点がある。
【0012】
本発明は、上述した課題を解決する携帯型電子装置、文字入力画面表示方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、本発明の携帯型電子装置は、文字を入力するための複数の入力ボタンと、入力された文字を用いて文章を編集するための編集画面を表示する表示部と、特定の種類の文字を該種類ごとに分別して記憶する記憶部と、前記特定の種類の文字を入力する特定文字入力モードに切り替えるための特定モード切替キーを前記表示部に表示させる入力画面制御部と、前記表示部に表示された特定モード切替キーが利用者によって選択された場合、前記特定の種類の文字を前記記憶部から読み出し、該読み出した特定の種類の文字の該種類毎にそれぞれあらかじめ対応付けられた複数のタブと、該複数のタブの中の任意の第1のタブに対応付けられた種類の文字とを前記表示部に前記編集画面全体を覆わないように表示させる一覧表示制御部とを有し、前記一覧表示制御部は、前記表示部が表示している複数のタブのうち前記第1のタブ以外の第2のタブが利用者によって選択された場合、前記表示部に表示させる種類の文字を、前記第1のタブに対応付けられた種類の文字から前記第2のタブに対応付けられた種類の文字に切り替える。
【0014】
上記課題を解決するために、本発明の文字入力画面表示方法は、特定の種類の文字を入力する特定文字入力モードに切り替えるための特定モード切替キーを、文字を入力するための複数の入力ボタンを介して入力された文字を用いて文章を編集するための編集画面を表示する表示部に表示させる入力画面制御処理と、前記表示された特定モード切替キーが利用者によって選択された場合、前記特定の種類の文字の該種類毎にそれぞれあらかじめ対応付けられた複数のタブと、該複数のタブの中の任意の第1のタブに対応付けられた種類の文字とを前記表示部に前記編集画面全体を覆わないように表示させる一覧表示制御処理とを有し、前記一覧表示制御処理は、前記表示部に表示されている複数のタブのうち前記第1のタブ以外の第2のタブが利用者によって選択された場合、前記表示部に表示させる種類の文字を、前記第1のタブに対応付けられた種類の文字から前記第2のタブに対応付けられた種類の文字に切り替える。
【0015】
また、コンピュータに実行させるプログラムであって、入力された文字を用いて文章を編集するための編集画面を表示する表示部を有する携帯型電子装置に、特定の種類の文字を入力する特定文字入力モードに切り替えるための特定モード切替キーを前記表示部に表示させる入力画面制御手順と、前記表示された特定モード切替キーが利用者によって選択された場合、前記特定の種類の文字の該種類毎にそれぞれあらかじめ対応付けられた複数のタブと、該複数のタブの中の任意の第1のタブに対応付けられた種類の文字とを前記表示部に前記編集画面全体を覆わないように表示させる一覧表示制御手順とを実行させ、前記一覧表示制御手順は、前記表示部に表示されている複数のタブのうち前記第1のタブ以外の第2のタブが利用者によって選択された場合、前記表示部に表示させる種類の文字を、前記第1のタブに対応付けられた種類の文字から前記第2のタブに対応付けられた種類の文字に切り替える。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、文字を入力するための複数の入力ボタンを有する携帯型電子装置は、入力された文字を用いて文章を編集するための編集画面を表示部に表示する。また、携帯型電子装置は、特定の種類の文字を該種類ごとに分別して記憶する。さらに、携帯型電子装置は、特定の種類の文字を入力する特定文字入力モードに切り替えるための特定モード切替キーを表示させる。そして、携帯型電子装置は、表示部に表示された特定モード切替キーが利用者によって選択された場合、特定の種類の文字を記憶しているうちから読み出し、該読み出した特定の種類の文字の該種類毎にそれぞれあらかじめ対応付けられた複数のタブと、該複数のタブの中の任意の第1のタブに対応付けられた種類の文字とを編集画面全体を覆わないように表示部に表示させる。そして、携帯型電子装置は、表示部に表示している複数のタブのうち第1のタブ以外の第2のタブが利用者によって選択された場合、該表示部に表示させる種類の文字を、第1のタブに対応付けられた種類の文字から第2のタブに対応付けられた種類の文字に切り替える。
【0017】
このような構成としたため、小型化の要求によって配列されるキーの数が制限されてしまう携帯型電子装置にて利用者が絵文字や記号などの特定の種類の文字を入力する場合でも、携帯型電子装置が具備する画面に表示されている文書データの編集を行う利用者の利便性を損なうことなく、当該特定の種類の文字の入力を受付けるための画面へ容易に切替えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
(実施形態1)
以下、本発明の実施形態に従った携帯型電子装置(文字入力画面表示方法およびプログラムを含む)を説明する。
【0019】
この説明例では、本発明の携帯型電子装置が携帯電話機1である場合を例に挙げて説明するが、本発明の携帯型電子装置は、例えば、PDA(Personal Digital Assistants)などの任意の携帯型電子装置であってもよい。
【0020】
図1に示すように、携帯電話機1は、文字の入力を利用者から受付可能に構成された携帯型電子装置であり、入力部15と、表示部16と、マイク17と、スピーカ18と、を備える。入力部15、表示部16、マイク17およびスピーカ18についての説明は、図2を参照して後述する。
【0021】
つぎに、図1に示した携帯電話機1の構成を説明する。
【0022】
図2に示すように、図1に示した携帯電話機1は、上述した入力部15、表示部16、マイク17およびスピーカ18以外に、制御部11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、通信部14と、バス19とを備える。
【0023】
制御部11は、ROM12、RAM13、通信部14と、入力部15、表示部16、マイク17およびスピーカ18との間でバス19を介して各種の信号を入出力することにより、携帯電話機1全体の動作を制御する役割を果たす。
【0024】
また、制御部11は、一般的な電子メール機能を有している。つまり、制御部11は、通信部14が外部から受信した電子メールを読出す処理、電子メールを新規に作成する処理、RAM13などに記憶させた電子メールを読出す処理、電子メールが残っていないかどうかを携帯電話機1が接続されているネットワーク(図示せず)を介してメールサーバ(図示せず)に問合わせる処理などを行う。
【0025】
また、この説明例においては、制御部11は、文字の入力を利用者から受付ける際の各動作を制御する文字入力制御部11Aと、当該文字の入力以外に関する各動作を制御する他動作制御部11Bと、デコーダ/エンコーダ11Cとを有する。
【0026】
なお、この説明例においては、文字入力制御部11Aおよび他動作制御部11Bそれぞれは、各動作の制御を行う際、ROM12、RAM13、通信部14と、入力部15、表示部16、マイク17およびスピーカ18との間で、バス19を介して当該各動作の制御を行うための信号を入出力する。
【0027】
また、文字入力制御部11Aは、図3に示すように、一覧指示判別部111と、入力画面制御部112と、モード識別部113と、一覧表示制御部114と、タブ選択部115と、文字選択部116と、チャート算出部117と、確定部118とを有する。
【0028】
一覧指示判別部111は、文書データ(例えば、電子メールの本文など)の編集を行う入力を入力部15が利用者から受付けたかどうかを判別する。なお、一覧指示判別部111は、文書データの編集を行う入力を受付けたと判別した場合、文字入力画面WNDの表示を指示するための「編集指示」を入力画面制御部112へ出力する。
【0029】
また、一覧指示判別部111は、文書データの編集を行う入力を受付けたと判別した後、当該編集を終了する入力を入力部15が利用者から受付けたかどうかを判別する。なお、一覧指示判別部111は、文書データの編集を終了する入力を受付けたと判別した場合、文字入力画面WNDの表示の終了を指示するための「編集終了指示」を入力画面制御部112へ出力する。
【0030】
一覧指示判別部111は、文書データの編集を行う入力を受付けたと判別した場合、「絵文字・記号入力モードMOD」を選択する入力を入力部15が利用者から受付けたかどうかを判別する。なお、一覧指示判別部111は、絵文字・記号入力モードMODを選択する入力を受付けたと判別した場合、一覧画面ICHの表示を指示するための「一覧表示指示」を一覧表示制御部114へ出力する。
【0031】
ここで、絵文字・記号入力モードMODとは、「特定の種類の文字」(この例では、絵文字や記号など)を入力するためのモードである「特定文字入力モード」である。
【0032】
また、一覧指示判別部111は、絵文字・記号入力モードMODを選択する入力を入力部15が利用者から受付けたと判別した後、当該絵文字・記号入力モードMODを終了する入力を入力部15が利用者から受付けたかどうかを判別する。なお、一覧指示判別部111は、絵文字・記号入力モードMODを終了する入力を受付けたと判別した場合、一覧画面ICHの表示の終了を指示するための「一覧表示終了指示」を一覧表示制御部114へ出力する。
【0033】
入力画面制御部112は、一覧指示判別部111から一覧表示制御部114へ一覧表示指示が出力されてきていない状態で、一覧指示判別部111から編集指示が出力されてきた場合、図4に示す文字入力画面WNDの画像データをROM12から読出し、該文字入力画面WNDの画像データを表示部16へ出力する。
【0034】
なお、この説明例においては、図4に示した文字入力画面WNDは、編集領域EDTと、機能領域FNCと、ガイダンス領域GDNとから構成されている。
【0035】
ここで、編集領域EDTは、文書データ(例えば、電子メールの本文)に記述する文字として確定された文字を示す領域である。
【0036】
また、機能領域FNCは、ソフトキーSF1〜SF5それぞれに割当てられた機能を表示する領域である。
【0037】
なお、図4に示した例においては、ソフトキーSF1(「文字」)には、絵文字・記号入力モードMODにて入力可能な文字の種類以外の文字の入力モードを変更する機能が割当てられている。この説明例では、ソフトキーSF1によって切り替えることが可能な文字入力モードが、「漢字入力モード」と、「カタカナ入力モード」と、「英字入力モード」と、「数字入力モード」とである場合を例に挙げて説明する。
【0038】
また、ソフトキーSF2(「MULTI」)には、文書データの編集(電子メールの本文の作成)機能を起動した状態のまま、他のアプリケーションを起動する機能が割当てられている。
【0039】
また、ソフトキーSF3(「絵記」)には、絵文字・記号入力モードMODの選択を指示したり、当該絵文字・記号入力モードMODの終了を指示したりする機能が割当てられている。
【0040】
当該ソフトキーSF3は、「特定文字入力モード」に切替えるための「特定モード切替キー」である。
【0041】
また、ソフトキーSF4(「機能」)には、文書データ(例えば、電子メールの本文)の編集の際に使用することが可能な他機能のメニューの呼出機能が割当てられている。
【0042】
また、ソフトキーSF5(「確定」)に、入力された文書データ(例えば、電子メールの本文)全体を確定し、当該文書データの入力を終了させる機能が割当てられている。
【0043】
なお、ソフトキーSF1〜SF5は、図1に示したボタンB1〜B5とそれぞれ対応しており、例えば、ボタンB1が押下されるとソフトキーSF1が選択される。
【0044】
また、ガイダンス領域GDNは、現在の文字入力モードを示すガイダンスなどを表示する領域である。この説明例では、ガイダンス領域GDNには、絵文字・記号入力モードMODにて入力可能な種類以外の種類の文字の入力モード(例えば、漢字入力モード、カナ入力モードまたは数字入力モードなど)が表示される。
【0045】
なお、図4に示した例では、当該ガイダンス領域GDNのなかに、制御部11が有する時計機能により現在時刻(「10:30」)が表示されているが、ガイダンス領域GDNにおける現在時刻の表示の有無は任意でよい。
【0046】
また、入力画面制御部112は、一覧指示判別部111から編集終了指示が出力されてきた場合、文字入力画面WNDの画像データの表示を終了させる信号を表示部16へ出力する。
【0047】
また、入力画面制御部112は、モード識別部113が入力モードを識別して出力してきた場合、表示部16に対して、ガイダンス領域GDNに現在表示している入力モード(図4の例では、「漢字全角」の入力モード)に代えて、モード識別部113が出力してきた入力モードを表示させる信号を出力する。
【0048】
モード識別部113は、入力モードを変更する入力を受付けた旨が入力部15から出力されてきた場合、該変更された入力モードを識別する。そして、モード識別部113は、該識別した入力モードを入力画面表示部113へ出力する。なお、図4に示した文字入力画面WNDを表示部16が表示している間に、ソフトキーSF1(文字)に対応するボタンB1を利用者が押下した場合、入力部15は、絵文字・記号入力モードMODにて入力可能な種類以外の種類の文字の入力モードを変更する入力を該利用者から受付ける。
【0049】
一覧表示制御部114は、一覧指示判別部111から一覧表示指示が出力されてきた場合、図4に示した文字入力画面WNDに含まれる図5に示す一覧領域LSTに表示させる一覧画面ICHの画像データを、表示部16へ出力する。
【0050】
なお、この説明例では、一覧表示制御部114は、一覧指示判別部111から一覧表示指示が出力されてきた際、タブTB1が選択された状態である図5に示した一覧画面ICHを表示部16に表示させる。
【0051】
なお、この場合において、タブTB1は、「任意の第1のタブ」に相当する。また、タブTB1を除いた残りのタブTB2〜TB6は、第1のタブ以外の「第2のタブ」に相当する。
【0052】
また、一覧表示制御部114は、一覧画面ICHを表示部16が表示している間、一覧指示判別部111から一覧表示終了指示が出力されてきた場合、一覧画面ICHの表示を終了させる信号を表示部16へ出力する。
【0053】
なお、ここでいう「一覧画面ICH」とは、絵文字・記号入力モードMOD(特定文字入力モード)において入力可能な文字の種類の一覧(例えば、絵文字の一覧や記号の一覧)それぞれを、当該種類に応じたタブごとに分別して示した画面である。
【0054】
図5に示した例では、一覧画面ICHが表示される一覧領域LSTが、図4に示した文字入力画面WNDにてガイダンス領域GDNと編集領域EDTの一部とが配置されていた位置と同じ位置に配置されている。しかしながら、文字入力画面WNDにおいて一覧領域LSTを配置する位置は任意でよい。
【0055】
ただし、文書データを編集する利用者に対する利便性を考慮して、一覧画面ICHを表示する領域は、「編集領域EDT全体と重複しない領域」とすることが望ましい。
【0056】
なお、図5に示した一覧領域LSTに表示された一覧画面ICHは、絵文字・記号入力モードMODにおいて入力可能な絵文字や記号それぞれの一覧を分別するための、該一覧にそれぞれ対応するタブTB1〜TB6を含んでいる。
【0057】
図5に示した例では、タブTB1(「絵」)は、キャラクタの絵文字の一覧に対応するタブである。
【0058】
また、タブTB2(「デコメ」)は、キャラクタによって構成された動画(以下、「デコレーションメールの絵文字」という)、例えば、アニメーションGIFなどの画像の一覧に対応するタブである。
【0059】
また、タブTB3(「全記」)は、マルチバイト(いわゆる全角)のデータで構成された全角記号の一覧に対応するタブである。
【0060】
また、タブTB4(「半記」)は、シングルバイト(いわゆる半角)のデータで構成された半角記号の一覧に対応するタブである。
【0061】
また、タブTB5(「顔」)は、全角記号や半角記号などを組合わせて構成した特定の意味を有する文字列(以下、「顔文字」という)の一覧に対応するタブである。顔文字としては、例えば、(^−^)といったような記号で構成される文字列などが挙げられる。
【0062】
また、タブTB6(「URL」)は、携帯電話機1を用いてインターネットへ接続する際に指定されるURL(Uniform Resource Locator)において使用頻度が高い定型文(例えば、「http://」や「co.jp」など)の一覧に対応するタブである。なお、URLは、通信部14が通信を行う通信先を指定するための通信先指定情報である。
【0063】
また、一覧画面ICHのなかには、現在選択されている絵文字や記号を指し示すためのカーソルCSRが表示されている。
【0064】
また、一覧表示制御部114は、一覧画面ICHを表示部16が表示している間、タブ選択部115から通知されたタブに対応する絵文字や記号の一覧のデータをROM12から読出し、該一覧のデータを表示部16へ出力する。すると、表示部16は、一覧画面ICHのなかに、一覧表示制御部114から出力されてきた一覧を表示する。
【0065】
より具体的には、表示部16が図5に示した文字入力画面WNDを表示している間、タブ選択部115からタブTB2(デコメ)が通知された場合、一覧表示制御部114は、当該タブTB2に対応する「デコレーションメールの絵文字」の一覧のデータをROM12から読出して、該データを表示部16へ出力する。すると、表示部16は、図6に示すように、デコレーションメールの絵文字の一覧を含む一覧画面ICHを文字入力画面WNDのなかに表示する。
【0066】
また、例えば、タブ選択部115からタブTB3(全記)が通知された場合、一覧表示制御部114は、当該タブTB3に対応する「全角記号」の一覧のデータをROM12から読出して、該データを表示部16へ出力する。すると、表示部16は、図7に示すように、全角記号の一覧を含む一覧画面ICHを文字入力画面WNDのなかに表示する。
【0067】
また、図7に示した履歴領域HSTは、入力部15が以前に利用者から確定する入力を受付けた全角記号の入力履歴を示す領域である。該入力履歴の表示により、使用頻度の高い文字(図7の例では、全角記号)の入力が利用者にとって容易になる。
【0068】
なお、文字選択部116は、履歴領域HSTに示された文字または選択されているタブに対応して分別された一覧に示されている絵文字や記号のうちから、入力部15が利用者から受付けたカーソルCSRを移動する入力に応じた文字を選択する。そして、ソフトキーSF5に対応付けられた機能を実行する入力を受付けるボタンB5が押下された場合、入力部15は、選択している文字を確定する入力を利用者から受付ける。
【0069】
タブ選択部115は、タブTB1〜TB6のうちのいずれかが選択されている場合、ソフトキーSF1に対応するボタンB1を押下する入力を入力部15が利用者から受付けると、該選択されているタブ(図5の例では、タブTB1)の左側に配置されているタブ(タブTB6)を選択する。
【0070】
また、タブ選択部115は、タブTB1〜TB6のうちのいずれかが選択されている場合、ソフトキーSF3に対応するボタンB3を押下する入力を入力部15が利用者から受付けると、該選択されているタブ(図5の例では、タブTB1)の右側に配置されているタブ(タブTB2)を選択する。
【0071】
ソフトキーSF1またはSF3における押下方向(「←」または「→」)の表示により、利用者は、タグTB1〜TB6を選択する際、ボタンBT1またはBT3の押下により左右いずれかの移動が可能であることを、直感的に理解することが容易となる。
【0072】
ここで、絵文字・記号入力モードMOD(特定文字入力モード)にて表示されるソフトキーSF1(←)およびSF3(→)は、「タブ選択キー」である。
【0073】
また、タブ選択部115は、選択したタブを一覧表示制御部114とチャート算出部117とへ通知する。
【0074】
なお、表示部16が、一覧画面ICHのうちでタブTB1〜TB6それぞれが表示される位置と同じ位置に配設されたタッチパネルを具備するように構成されている場合、タブ選択部115は、表示部16が具備するタッチパネルを押下する入力を利用者から受付けた際に、該タッチパネルと同じ位置に表示されているタブを選択する。
【0075】
文字選択部116は、一覧画面ICHを表示部16が表示している間、上下左右いずれかの方向に押下することが可能な四方向ボタンDIRを押下する入力を入力部15が利用者から受付けた場合、該押下された方向に応じて、一覧画面ICHのなかに示されているうちから絵文字や記号を選択する。
【0076】
例えば、四方向ボタンDIRを左方向に押下する入力を入力部15が利用者から受付けた場合、文字選択部116は、一覧画面ICHにおいて現在選択されている文字の左隣に表示されている文字を選択する。
【0077】
チャート算出部117は、文字選択部116が選択している文字に対応して、「表示完了率RT」を算出する。さらに、チャート算出部117は、算出した表示完了率RTを示すチャートの画像を生成し、該チャートの画像を一覧表示制御部114へ出力する。すると、一覧表示制御部114は、チャート算出部117が出力してきたチャートの画像を表示部16に表示させる。
【0078】
ここでいう「表示完了率RT」とは、一覧画面ICHのうちからタブ選択部115が現在選択しているタブに含まれている絵文字の総数または記号の総数に対して、一覧表示制御部114が表示部16にすでに表示させた絵文字の数または記号の数が占める割合のことを指す。
【0079】
例えば、タブTB3(全角記号)に対応する文字の種類の一覧に含まれている記号の総数が100個であり、そのうちの50個の記号を一覧表示制御部114が表示部16にすでに表示させた場合、表示完了率RTは50/100=0.5である。
【0080】
「表示完了率RT」を算出する方法については特に限定しないが、この説明例では、チャート算出部117は、タブ選択部115が現在選択しているタブに対応する文字の種類の一覧に属する文字の総数を算出する。また、チャート算出部117は、タブ選択部115が選択しているタブに対応する種類に属する文字に、該種類の一覧に配列されている順番と同じ値の連続番号を付与する。そして、チャート算出部117は、該種類の一覧から文字選択部116が選択している文字に付与した連続番号を、上述した該種類の一覧に属する文字の総数で除算して得られた値を、表示完了率RTとして決定する。
【0081】
なお、チャート算出部117が生成するチャートの画像は任意でよい。例えば、タブ選択部115が選択中のタブに含まれている絵文字や記号の総数に対応する面積を有する円に、表示完了率RTの値に応じて円周方向に領域を決定する扇形を同心円状に重畳して表した円グラフのチャートでもよい。
【0082】
この説明例では、チャート算出部117が生成するチャートの画像が、タブ選択部115が選択中のタブに含まれている絵文字や記号の総数に対応する面積を有する矩形に、表示完了率RTの値に応じて該矩形の端部から長手方向に領域が増大または減少する矩形を重畳して表したバーチャートBARである場合を例に挙げて説明する。
【0083】
図7の例では、図7中に示したスクロールバーSCRが、タブ選択部115が選択中のタブTB3に含まれている絵文字や記号の総数に対応する面積を有する矩形を表している。また、図7中に示した黒い部分が、表示完了率RTの値に応じて増大する矩形を表している。タブTB3(全記)が割当てられた一覧に含まれている文字(この例では、全角記号)すべてをリスト領域LST内に表示できる場合、スクロールバーSCRがバーチャートBARによりすべて覆われる。
【0084】
なお、一覧画面ICHが表示されている際に、下方向へスクロールする入力を四方向ボタンDIRを介して入力部15が利用者から受け付けた場合、バーチャートBARの領域(黒い部分)もスクロールバーSCR上の下方向へ増大する。これにより、選択中のタブTB3に含まれている一覧のなかのどの位置に配列されている文字が表示されているかを利用者が直感的に認識し易くなる。
【0085】
このように、チャート算出部117が算出した表示完了率RTを示すバーチャートBARの画像を表示することにより、タブ選択部115が選択しているタブに対応する絵文字や記号の一覧に含まれている絵文字や記号の数がリスト領域LSTに表示可能な絵文字や記号の数よりも多い場合であっても、選択中の一覧に含まれている文字すべてを表示する入力を利用者が四方向ボタンDIRを直接操作して行うことなしに、選択中のタブTB3に含まれている一覧のなかのどの位置に配列されている文字が表示されているかを利用者が直感的に認識し易くなる。
【0086】
確定部118は、一覧画面ICHのうちから文字選択部116が絵文字や記号を選択している際に、該絵文字や記号を文書データのなかに記述する文字として確定する入力を入力部15が利用者から受付けた場合、文字選択部116が選択している絵文字や記号を文字入力画面WND内の編集領域EDTへ表示する絵文字や記号として決定する。
【0087】
そして、確定部118は、文字入力画面WND内の編集領域EDTへ表示すると決定した絵文字や記号を表示部16へ出力する。すると、表示部16は、確定部118から出力されてきた絵文字や記号を、文字入力画面WND内の編集領域EDTへ表示する。
【0088】
図2に示した他動作制御部11Bは、文字入力制御部11Aによって制御される各動作以外の動作の制御、つまり、文字の入力以外に関する各動作の制御を行う。
【0089】
デコーダ/エンコーダ11Cは、文字入力制御部11Aまたは他動作制御部11Bから出力された信号をバス19へ出力するための形式の信号(例えば、アドレスやデータ)へ変換(エンコード)する。
【0090】
また、デコーダ/エンコーダ11Cは、バス19から入力された信号を、文字入力制御部11Aまたは他動作制御部11Bへ出力するための形式の信号へ変換(デコード)する。
【0091】
ROM12は、任意のデータを記憶する「記憶部」である。
【0092】
ROM12は、例えば、制御部11が各種の制御(例えば、通信制御や省電力制御)を行うためのプログラムや、電子メール作成用アプリケーションを記憶する。
【0093】
また、ROM12は、利用者が文字を入力するための文字入力画面WNDを示す画像データを記憶している。
【0094】
また、ROM12は、絵文字・記号入力モードMODにおいて表示される一覧画面WNDを示す画像データを記憶している。
【0095】
また、ROM12は、当該携帯電話機1において利用者が入力可能な文字(特定の種類の文字を含む)それぞれを示すデータを、分別して記憶している。
【0096】
ここで、利用者が入力可能な文字の種類については、特に限定しない。ここでは、当該入力可能な文字の種類が、ひらがなと、カタカナと、漢字と、絵文字と、動画の絵文字と、記号とである場合を例に挙げて説明する。
【0097】
さらに、ROM12(記憶部)は、タブ選択キーと複数の入力ボタンのうちあらかじめ設定された入力ボタンとを対応付けて記憶している。なお、一覧表示制御部114は、タブ選択キーと対応付けられた入力ボタンが押下された場合、該タブ選択キーが選択されたと認識する。
【0098】
さらに、ROM12は、スピーカ18によって出力される各種メロディの音声データなどを記憶する。
【0099】
RAM13は、任意のデータを記憶する「記憶部」である。
【0100】
RAM13は、例えば、入力部15が利用者から入力を受付けたデータを記憶する。また、RAM13は、携帯電話機1へ外部から送信されてきた電子メールを記憶するとともに、制御部11が処理を実行するときの作業用領域としても利用される。
【0101】
通信部14は、携帯電話機1とその通信先となる外部の端末装置とを通信可能に接続し、当該外部の端末装置(図示せず)との間で任意のデータを送受信する。
【0102】
例えば、通信部14は、編集された本文を含む電子メールを、外部の端末装置(図示せず)へ送信する。
【0103】
入力部15は、各種のキー(テンキーTEN、ソフトキーTB1〜TB5にそれぞれ対応するボタンBT1〜BT5、携帯電話機1を閉じた際に外側に配置されるキー)を有し、利用者が当該キーを用いて行う操作に応じて、データの入力を受付ける。そして、入力部15は、入力を受付けたデータを制御部11へ出力する。
【0104】
また、入力部15が具備するテンキーTENの各キーは、かなや英数字などがそれぞれ割当てられているものである。つまり、入力部15は、絵文字・記号入力モードMOD以外の文字入力モードが選択されている際、文字入力画面WNDのなかの編集領域EDTへ利用者が所望する文字を選択して確定する入力を、テンキーTENを介して受付ける。
【0105】
また、入力部15は、絵文字・記号入力モードMODの際に一覧画面ICHのなかに示されている絵文字や記号のなかから利用者が所望する文字を選択する入力を、上下左右いずれかの方向への押下が可能な四方向ボタンDIRを介して受付ける。なお、画面表示制御部114は、四方向ボタンDIRを押下する方向に対応して、図5に示したカーソルCSRを移動させて表示する。
【0106】
また、入力部15のうちボタンB1〜B5は、携帯電話機1が動作する動作モードに応じて、押下されたときの処理が変化するものである。
【0107】
つまり、入力部15は、ボタンB1〜B4それぞれを介して、図4に示したソフトキーSF1〜SF4それぞれに対応付けられている機能を実行する入力を利用者から受付ける。
【0108】
また、入力部15は、四方向ボタンDIRの内側に同心円状に配置されているボタンB5を介して、ソフトキーSF5に対応付けられている機能を実行する入力を利用者から受付ける。例えば、図4に示したように文字入力画面WNDにおいてソフトキーSF5として「確定」が表示されている際にボタンB5を押下された場合、入力部15は、選択されている文字を本文のなかに記述する文字として確定する入力を利用者から受付ける。
【0109】
表示部16は、任意のデータを表示するものであり、例えば、入力部15を介して入力を受付けた文字を表示する。
【0110】
また、表示部16は、文字入力制御部11Aから出力されてきた文字入力画面WNDや一覧画面ICHを表示する。
【0111】
なお、表示部16は、タッチパネル機能を有するものであってもよい。その場合、表示部16は、外部から情報を入力するための入力部15としての役割も果たす。
【0112】
マイク17は、通話時の音声を入力する。スピーカ18は、通話時の通話先の音声を放音する。
【0113】
バス19は、上述した各構成要素を相互に接続する。なお、図2には、各構成要素がバス19を介して互いに接続された構成を例に挙げて説明したが、必要に応じて各構成要素間が互いに個別線で接続されているものであってもよい。
【0114】
つぎに、上述した構成を有する携帯電話機1が、文字の入力を利用者から受付けた際の動作について、図8に示すフローチャートを参照して説明する。
【0115】
以下では、利用者が携帯電話機1を用いて、電子メールの本文を編集するため文字を入力する場合を例に挙げて説明する。
【0116】
携帯電話機1において、電子メール機能の起動指示と、新規メールを作成する指示(つまり、文書データの編集指示)とを入力部15が利用者から受付けると、一覧指示判別部111は、文字入力画面WNDの表示を指示するための編集指示を入力画面制御部112へ出力する。
【0117】
すると、入力画面制御部112は、図4に示した文字入力画面WNDの画像データをROM12から読出し、該画像データを表示部16へ出力する。
【0118】
すると、表示部16は、入力画面制御部112から出力されてきた図4に示した文字入力画面WNDの画像データを表示する(ステップS1)。
【0119】
なお、ステップS1にて、図4に示した文字入力画面WNDを表示部16が表示している間、入力部15は、ひらがな、カタカナ、漢字などを選択する入力を利用者から受付可能な状態にある。また、このとき、入力部15は、絵文字・記号入力モードMODを選択する入力を利用者から受付可能な状態にある。
【0120】
図4に示した文字入力画面WNDを表示部16が表示している間に、利用者が所望する文字種を入力する文字入力モードを選択する入力と、該選択した文字入力モードにて文字を選択する入力とを入力部15が利用者から受付けた場合、文字選択部116は、入力部15が文字選択入力を受付けた文字を選択する(ステップS2)。
【0121】
その後、図4に示した文字入力画面WNDのなかから文字選択部116が文字を選択している間に、該文字を本文のなかに記述する文字として確定する入力を入力部15が利用者から受付けた場合、確定部118は、文字選択部116が選択している文字を文字入力画面WND内の編集領域EDTへ表示する絵文字や記号として決定する(ステップS3)。
【0122】
すると、表示部16は、ステップS3にて確定部118が決定した文字を、図4に示した文字入力画面WND内の編集領域EDTへ表示する。
【0123】
また、一覧指示判別部111は、絵文字・記号入力モードMODを選択する入力を入力部15が利用者から受付けたかどうかを判別している(ステップS4)。
【0124】
この説明例では、図4に示した文字入力画面WNDが表示されている際に、ソフトキーSF3(絵記)に対応する機能の実行を指示するボタンB3を利用者が押下した場合、一覧指示判別部111は、入力部15が絵文字・記号入力モードMODを選択する入力を利用者から受付けたと判別する。
【0125】
絵文字・記号入力モードMODを選択する入力を受付けたと判別した場合、一覧指示判別部111は、一覧画面ICHの表示を指示するための一覧表示指示を一覧表示制御部114へ出力する。
【0126】
すると、一覧表示制御部114は、図5に示した一覧画面ICHの画像データをROM12から読出し、該画像データを表示部16へ出力する。
【0127】
すると、表示部16は、現在表示している文字入力画面WNDのなかの一覧領域LSTに、絵文字・記号入力モードMODにて入力可能な「特定の文字の種類」(例えば、絵文字や記号)それぞれの一覧をタブごとに分別して示した一覧画面ICHを表示する(ステップS5)。この場合、表示部16によって表示されている画面は、図5に示した文字入力画面WNDである。
【0128】
なお、ステップS5にて一覧画面ICHを表示部16が表示しており、タブTB1〜TB6のうちのいずれかが選択されている間、タブ選択部115は、ソフトキーSF1に対応するボタンB1とソフトキーSF3に対応するボタンB3とのどちらか一方を押下する入力を入力部15が利用者から受付けたかどうかを判別している。
【0129】
そして、タブ選択部115は、ボタンB1またはB3を押下する入力を受付けたと判別した場合、現在選択しているタブに対して当該押下されたボタンB1またはB3に対応して定められた方向に隣接しているタブを選択する(ステップS6)。また、タブ選択部115は、選択したタブを一覧表示制御部114へ通知する。
【0130】
すると、一覧表示制御部114は、タブ選択部115から通知されたタブに対応する絵文字や記号の一覧のデータをROM12から読出し、該一覧のデータを表示部16へ出力する。すると、表示部16は、タブ選択部115が一覧表示制御部114へ通知したタブに対応する絵文字や記号の一覧を示す一覧画面ICHを表示する。
【0131】
例えば、表示部16がタブTB1に対応する図5に示した一覧画面ICHを表示している間、タブ選択部115が一覧表示制御部114へタブTB2を通知した場合、ステップS5にて、表示部16は、当該タブTB2に対応する一覧を示す図6の一覧画面ICHを表示する。
【0132】
文字選択部116は、ステップS5にて表示部16が一覧画面ICHを表示している間、四方向ボタンDIRを押下する入力を入力部15が利用者から受付けた場合、該押下された方向に応じて、一覧画面ICHのなかに示されているうちから絵文字や記号を選択する(ステップS7)。例えば、四方向ボタンDIRを左方向に押下する入力を入力部15が利用者から受付けた場合、文字選択部116は、一覧画面ICHにおいて現在選択されている文字の左隣に表示されている文字を選択する。
【0133】
すると、チャート算出部117は、文字選択部116が選択している文字に対応して表示完了率RTを算出し、該表示完了率RTを示すバーチャートBARの画像を生成し、該画像を一覧表示制御部114へ出力する(ステップS8)。すると、一覧表示制御部114は、チャート算出部117が出力してきたバーチャートBARを表示部16に表示させる。
【0134】
また、ステップS7にて文字選択部116が絵文字や記号を選択している間に、該絵文字や記号を本文のなかに記述する文字として確定する入力を入力部15が利用者から受付けた場合、確定部118は、文字選択部116が選択している絵文字や記号を文字入力画面WND内の編集領域EDTへ表示する絵文字や記号として決定する(ステップS9)。
【0135】
そして、確定部118は、文字入力画面WND内の編集領域EDTへ表示すると決定した絵文字や記号を表示部16へ出力する。
【0136】
すると、表示部16は、確定部118から出力されてきた絵文字や記号を、文字入力画面WND内の編集領域EDTへ表示する。
【0137】
また、一覧指示判別部111は、絵文字・記号入力モードMODを終了する入力を入力部15が利用者から受付けたかどうかを判別している(ステップS10)。
【0138】
絵文字・記号入力モードMODを終了する入力を受付けていないと一覧指示判別部111が判別した場合、一覧表示制御部114は、ステップS5にて、一覧画面ICHの画像データをROM12から読出し、該画像データを表示部16へ出力する。すると、表示部16は、一覧表示制御部114から出力されてきた一覧画面ICHの画像データを表示する。
【0139】
一方、絵文字・記号入力モードMODを終了する入力を受付けたと判別した場合、一覧指示判別部111は、一覧画面ICHの表示の終了を指示するための一覧表示終了指示を一覧表示制御部114へ出力する。
【0140】
すると、一覧表示制御部114は、一覧画面ICHの表示を終了させる信号を表示部16へ出力する。この場合、表示部16は、一覧画面ICHの表示を終了する。
【0141】
また、ステップS10にて絵文字・記号入力モードMODを終了する入力を受付けたと判別した場合、一覧指示判別部111は、文書データの編集(この例では、電子メールの本文の作成)を終了する入力を入力部15が利用者から受付けたかどうかを判別する(ステップS11)。
【0142】
ステップS11にて文書データの編集を終了する入力を受付けていないと判別した場合、文書データの編集が継続して行われる場合に相当する。そのため、一覧指示判別部111は、文字入力画面WNDの表示を指示するための編集指示を入力画面制御部112へ出力する。
【0143】
すると、入力画面制御部112は、図4に示す文字入力画面WNDの画像データをROM12から読出し、該文字入力画面WNDの画像データを表示部16へ出力する。この場合、ステップS1にて、表示部16は、図4に示した文字入力画面WNDの画像データを表示する。
【0144】
一方、電子メールの本文(文書データ)の編集を終了する入力を受付けたと判別した場合、一覧指示判別部111は、文字入力画面WNDの表示の終了を指示するための編集終了指示を入力画面制御部112へ出力する。
【0145】
すると、入力画面制御部112は、文字入力画面WNDの画像データの表示を終了させる信号を表示部16へ出力する。この場合、表示部16は、文字編集画面WNDの画像データの表示を終了する。
【0146】
以上説明したように、本発明によれば、一覧指示判別部111が絵文字・記号入力モードMODを選択する入力を受付けたと判別した場合、一覧表示制御部114は、特定の種類の文字(例えば、絵文字や全角記号や半角記号)の一覧それぞれを、当該種類ごとに割当てられたタブに分別して示した一覧画面ICHを、文字入力画面WNDのうちの編集領域EDT全体と重複しない領域に表示する。これにより、一覧画面ICHにて入力可能な文字の種類を、利用者が一見して識別することが可能となる。
【0147】
その後、タブ選択部115は、タブのいずれかを選択する入力を利用者から入力部15が受付けた場合、該入力に応じたタブを一覧画面ICHから選択する。すると、一覧表示制御部114は、タブ選択部115が選択したタブに割当てられた特定の種類の文字の一覧を、文字入力画面WNDのうちの編集領域EDT全体と重複しない領域に表示する。
【0148】
これにより、小型化などの要求により配列されるキーの数が制限される携帯電話機などの携帯型電子装置において利用者が絵文字や記号を入力する場合でも、当該携帯型電子装置が具備する画面に表示されている文書データの編集を行う利用者の利便性を損なうことなく、当該特定の種類の文字の入力を受付けるための画面へ容易に切替えることができる。
【0149】
また、本発明によれば、チャート算出部117は、文字選択部116が選択している文字に対応して表示完了率RTを算出し、当該表示完了率RTを示すチャート(例えば、バーチャートBAR)の画像を生成し、該画像を一覧表示制御部114へ出力する。すると、一覧表示制御部114は、チャート算出部117が出力してきたチャートの画像をスクロールバーSCRとともに、表示部16に表示させる。
【0150】
これにより、絵文字・記号入力モードMODにて入力可能な文字の数が表示部16の画面上に表示可能な文字の数より多い場合でも、選択中の一覧に含まれている文字すべてを表示する入力を利用者が四方向ボタンDIRを直接操作して行うことなしに、選択中のタブに含まれている一覧のなかのどの位置に配列されている文字が表示されているかを利用者が直感的に認識し易くなる。
【0151】
なお、本発明の要旨を逸脱しない範囲で各種の変形が可能である。
【0152】
図4に示したソフトキーSF3(絵記)を押下する入力を利用者から受付けた場合に表示される一覧画面ICHにおいて示すタブは、文字の種類ごとに割当てるものに限られない。例えば、一覧画面ICH内のタブと特定の単語とを対応付けておき、該タブが選択された際に当該特定の単語から連想される単語候補の一覧である連想変換候補の一覧を表示するようにしてもよい。例えば、タブを「今日」という特定の単語に対応付けた場合、当該タブに対応する一覧には、「今日」という単語から想起される言葉や絵文字やデコレーションメールの絵文字などが含まれるように構成してもよい。
【0153】
また、タブTB1〜TB6を選択する入力を行うためのキーはボタンB1とボタンB3とに限られない。例えば、四方向ボタンDIRを左右いずれかの方向に押下する入力を入力部15が利用者から受付けた場合、タブ選択部115は、該選択されているタブ(図5の例では、タブTB1)に対して該押下された方向(例えば、右方向)に隣接して配置されているタブ(タブTB2)を選択してもよい。
【0154】
なお、本発明においては、携帯電話機1内の処理は上述の専用のハードウェアにより実現されるもの以外に、その機能を実現するためのプログラムを携帯電話機1にて読取可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムを携帯電話機1に読み込ませ、実行するものであってもよい。携帯電話機1にて読取可能な記録媒体とは、フロッピーディスク(登録商標)、光磁気ディスク、DVD、CDなどの移設可能な記録媒体の他、携帯電話機1に内蔵されたHDD等を指す。この記録媒体に記録されたプログラムは、例えば、携帯電話機1が有する制御部11にて読み込まれ、制御部11の制御によって、上述したものと同様の処理が行われる。
【0155】
ここで、携帯電話機1が有する制御部11は、プログラムが記録された記録媒体から読み込まれたプログラムを実行するコンピュータとして動作するものである。
【0156】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が理解し得る各種の変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0157】
【図1】本発明の実施形態に従った携帯電話機の外観を示す図である。
【図2】図1に示した携帯電話機の内部構成を示す図である。
【図3】図2に示した文字入力制御部の構成を示す図である。
【図4】絵文字・記号入力モードが選択されていない状態における文字入力画面の画面構成の一例を示す図である。
【図5】絵文字・記号入力モードが選択されている状態における文字入力画面の画面構成の第1の例を示す図である。
【図6】絵文字・記号入力モードが選択されている状態における文字入力画面の画面構成の第2の例を示す図である。
【図7】絵文字・記号入力モードが選択されている状態における文字入力画面の画面構成の第3の例を示す図である。
【図8】携帯電話機が文字の入力を利用者から受付けた際の動作を示すフローチャートである。
【図9】一般的な携帯電話機において表示される文字入力画面の画面構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0158】
1 携帯電話機
11 制御部
11A 文字入力制御部
11B 他動作制御部
11C デコーダ/エンコーダ
111 一覧指示判別部
112 入力画面制御部
113 モード識別部
114 一覧表示制御部
115 タブ選択部
116 文字選択部
117 チャート算出部
118 確定部
12 ROM
13 RAM
14 通信部
15 入力部
16 表示部
17 マイク
18 スピーカ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文字を入力するための複数の入力ボタンと、
入力された文字を用いて文章を編集するための編集画面を表示する表示部と、
特定の種類の文字を該種類ごとに分別して記憶する記憶部と、
前記特定の種類の文字を入力する特定文字入力モードに切り替えるための特定モード切替キーを前記表示部に表示させる入力画面制御部と、
前記表示部に表示された特定モード切替キーが利用者によって選択された場合、前記特定の種類の文字を前記記憶部から読み出し、該読み出した特定の種類の文字の該種類毎にそれぞれあらかじめ対応付けられた複数のタブと、該複数のタブの中の任意の第1のタブに対応付けられた種類の文字とを前記表示部に前記編集画面全体を覆わないように表示させる一覧表示制御部とを有し、
前記一覧表示制御部は、前記表示部が表示している複数のタブのうち前記第1のタブ以外の第2のタブが利用者によって選択された場合、前記表示部に表示させる種類の文字を、前記第1のタブに対応付けられた種類の文字から前記第2のタブに対応付けられた種類の文字に切り替える携帯型電子装置。
【請求項2】
請求項1に記載の携帯型電子装置において、
前記選択されたタブに対応付けられた種類の文字の数が、前記表示部に表示できる数を超える場合、該種類の文字の数に対するすでに前記表示部に表示された文字の数の割合である表示完了率を算出し、該表示完了率を示すチャートを生成するチャート算出部を有し、
前記一覧表示制御部は、前記チャートを前記表示部に前記編集画面全体を覆わないように表示させることを特徴とする携帯型電子装置。
【請求項3】
請求項1に記載の携帯型電子装置において、
前記一覧表示制御部は、前記タブを選択するためのタブ選択キーを前記表示部に表示させ、該タブ選択キーが選択された場合、前記表示部に表示させる種類の文字を、現在表示されている種類の文字から該タブ選択キーによって選択されたタブに対応付けられた種類の文字に切り替えることを特徴とする携帯型電子装置。
【請求項4】
請求項3に記載の携帯型電子装置において、
前記記憶部は、前記タブ選択キーと前記複数の入力ボタンのうちあらかじめ設定された入力ボタンとの対応付けを記憶し、
前記一覧表示制御部は、前記タブ選択キーと対応付けられた入力ボタンが押下された場合、該タブ選択キーが選択されたと認識することを特徴とする携帯型電子装置。
【請求項5】
特定の種類の文字を入力する特定文字入力モードに切り替えるための特定モード切替キーを、文字を入力するための複数の入力ボタンを介して入力された文字を用いて文章を編集するための編集画面を表示する表示部に表示させる入力画面制御処理と、
前記表示された特定モード切替キーが利用者によって選択された場合、前記特定の種類の文字の該種類毎にそれぞれあらかじめ対応付けられた複数のタブと、該複数のタブの中の任意の第1のタブに対応付けられた種類の文字とを前記表示部に前記編集画面全体を覆わないように表示させる一覧表示制御処理とを有し、
前記一覧表示制御処理は、前記表示部に表示されている複数のタブのうち前記第1のタブ以外の第2のタブが利用者によって選択された場合、前記表示部に表示させる種類の文字を、前記第1のタブに対応付けられた種類の文字から前記第2のタブに対応付けられた種類の文字に切り替える文字入力画面表示方法。
【請求項6】
請求項5に記載の文字入力画面表示方法において、
前記選択されたタブに対応付けられた種類の文字の数が、前記表示部に表示させることができる数を超える場合、該種類の文字の数に対するすでに前記表示部に表示された文字の数の割合である表示完了率を算出し、該表示完了率を示すチャートを生成するチャート算出処理を有し、
前記一覧表示制御処理は、前記チャートを前記表示部に前記編集画面全体を覆わないように表示させることを特徴とする文字入力画面表示方法。
【請求項7】
請求項5に記載の文字入力画面表示方法において、
前記一覧表示制御処理は、前記タブを選択するためのタブ選択キーを前記表示部に表示させ、該タブ選択キーが選択された場合、前記表示部に表示させる種類の文字を、現在表示されている種類の文字から該タブ選択キーによって選択されたタブに対応付けられた種類の文字に切り替えることを特徴とする文字入力画面表示方法。
【請求項8】
入力された文字を用いて文章を編集するための編集画面を表示する表示部を有する携帯型電子装置に、
特定の種類の文字を入力する特定文字入力モードに切り替えるための特定モード切替キーを前記表示部に表示させる入力画面制御手順と、
前記表示された特定モード切替キーが利用者によって選択された場合、前記特定の種類の文字の該種類毎にそれぞれあらかじめ対応付けられた複数のタブと、該複数のタブの中の任意の第1のタブに対応付けられた種類の文字とを前記表示部に前記編集画面全体を覆わないように表示させる一覧表示制御手順とを実行させ、
前記一覧表示制御手順は、前記表示部に表示されている複数のタブのうち前記第1のタブ以外の第2のタブが利用者によって選択された場合、前記表示部に表示させる種類の文字を、前記第1のタブに対応付けられた種類の文字から前記第2のタブに対応付けられた種類の文字に切り替えるプログラム。
【請求項9】
請求項8に記載のプログラムにおいて、
前記選択されたタブに対応付けられた種類の文字の数が、前記表示部に表示させることができる数を超える場合、該種類の文字の数に対するすでに前記表示部に表示された文字の数の割合である表示完了率を算出し、該表示完了率を示すチャートを生成するチャート算出手順を前記携帯型電子装置に実行させ、
前記一覧表示制御手順は、前記チャートを前記表示部に前記編集画面全体を覆わないように表示させることを特徴とするプログラム。
【請求項10】
請求項8に記載のプログラムにおいて、
前記一覧表示制御手順は、前記タブを選択するためのタブ選択キーを前記表示部に表示させ、該タブ選択キーが選択された場合、前記表示部に表示させる種類の文字を、現在表示されている種類の文字から該タブ選択キーによって選択されたタブに対応付けられた種類の文字に切り替えることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−93707(P2010−93707A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−263991(P2008−263991)
【出願日】平成20年10月10日(2008.10.10)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】