説明

携帯情報端末

【課題】コネクタにケーブルが接続された状態において、より効果的に電子部品の熱を筐体外へ放熱し得る携帯情報端末を提供する。
【解決手段】携帯情報端末100の筐体101内の回路基板220を覆う金属製のシールドカバー260に熱伝導部270を形成する。熱伝導部270は、電力調節トランジスタ232及びUSBコネクタ110の両方に接触しており、それらの間で熱を伝導する。その結果、携帯情報端末100がUSBケーブル250によってPC10等と接続された状態において、バッテリ210の充電時に電力調節トランジスタ232が発する熱を、USBコネクタ110を介してUSBケーブル250に逃すことができる。よって、電力調節トランジスタ232および筐体101表面の温度上昇を抑制し得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機等の携帯情報端末に関し、特に、電子部品の熱を外部へ放熱する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯情報端末の一例である携帯電話機は、筐体内に、充電回路部、通信回路部、制御部等の電子回路を備えている。それら電子回路は、外部電源、内蔵バッテリ等から電力の供給を受けて作動して所定の機能を発揮するのに付随して発熱する。なお、電子回路の中でも、特に、大きな電流が流れる電子部品(例えば、トランジスタ、増幅用IC等)や、大量の情報処理を行う電子部品(例えば、CPU,信号処理用IC等)の発熱量が大きい。
【0003】
特許文献1、2には、作動に付随して発熱する電子部品の熱を放熱する技術が記載されている。特許文献1には、電子部品(復調用IC)の熱を、シャーシおよび回路基板に放熱させる技術が記載されている。
特許文献2には、バッテリの充電時に発生する電子部品の熱を充電ケーブルに逃す技術が記載されている。具体的には、樹脂製の充電コネクタの凹部によって電子部品(充電制御回路)を囲むことで、電子部品の熱を充電コネクタによって吸収するとともに、その充電コネクタの熱を充電ケーブルに逃している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−160608号公報
【特許文献2】特開2007−207870号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、携帯情報端末の軽薄短小化に伴い、携帯情報端末の表面温度の上昇を抑制することが難しくなっており、バッテリの充電時等において電子部品の熱を効果的に外部へ放熱することが望まれている。
特に、バッテリを充電しながら通話を行うなど、充電と同時に携帯情報端末の所定の機能(例えば、通話機能、動画再生機能、TV視聴機能等)を発揮させた場合、発熱量が増大するため、より効果的に放熱を行う必要がある。なお、発熱量の増大は、充電回路部、無線通信部等、複数の部分で発熱が生じることによる。さらに、通話時において、携帯情報端末がユーザの手や耳に触れるため、携帯情報端末の表面温度が高いと、ユーザに不快感を与える虞がある。
【0006】
以上のように、バッテリの充電と通話等とが同時に行われている状態では、比較的発熱量が多いにもかかわらず、携帯情報端末の表面温度の上昇を抑制しつつ、携帯情報端末の内部の熱を外部に放熱することが望まれている。
これに対し、特許文献1の技術では、電子部品の熱を筐体内のシャーシおよび回路基板に放熱しているため、筐体内に熱が籠り易いという問題がある。筐体内の熱は筐体を介して外気に放熱されるのであるが、携帯情報端末表面の温度上昇の抑制が不十分になる。
【0007】
また、特許文献2の技術では、電子部品の周囲をコネクタで囲んでいるため、電子部品の熱が凹部内に籠って電子部品の温度が過度に上昇する虞がある。したがって、電子部品はコネクタと別の場所に配置することが望ましい。
さらに、電子部品の周囲を囲むコネクタが樹脂製であるため、熱伝導性が悪く、これによっても電子部品及びその周囲の温度が過度に上昇する虞がある。
【0008】
上記の課題に鑑み、本発明は、コネクタに接続ケーブルが挿入された状態において、より効果的に電子部品の熱を外部へ放熱し得る携帯情報端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するために、本発明に係る携帯情報端末は、筐体内に回路基板が設置されてなる携帯情報端末であって、金属製の外装ケースを有し、前記回路基板に取り付けられたコネクタと、前記回路基板の主面における前記コネクタと異なる場所に設置され、作動に付随して発熱する電子部品と、前記電子部品の本体部と前記コネクタの外装ケースとの両方に接触し、前記電子部品から前記コネクタへ熱伝導する熱伝導部材とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る携帯情報端末は、コネクタに接続ケーブルが挿入された状態において、より効果的に電子部品の熱を筐体外へ放熱することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施の形態1に係る携帯情報端末100の外観構成を示す斜視図である。
【図2】携帯情報端末100の構成を模式的に示すブロック図である。
【図3】携帯情報端末100の筐体101内を示す平面図である。
【図4】携帯情報端末100の充電回路部230を模式的に示す回路図である。
【図5】携帯情報端末100のUSBコネクタ110を示す斜視図である。
【図6】USBケーブル250の一端部の構造を模式的に示す図である。
【図7】携帯情報端末100のシールドカバー260を示す平面図である。
【図8】携帯情報端末100の図3におけるA−A断面を示す図である。
【図9】シールドカバー260の展開図である。
【図10】電力調節トランジスタ232からUSBケーブル250への熱伝導を模式的に示す図である。
【図11】シールドカバー260を回路基板220に取り付ける様子を模式的に示す図である。
【図12】変形例1における携帯情報端末300の熱伝導部材310を示す平面図である。
【図13】携帯情報端末300の図12におけるB−B断面を示す図である。
【図14】変形例2におけるUSBコネクタ410を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
[実施の形態]
<1.携帯情報端末の構成>
[1.1]構成
図1は、実施の形態に係る携帯情報端末100の外観を模式的に示す平面図である。図2は、主として携帯情報端末100の内部構成を模式的に示すブロック図である。
【0013】
本実施の形態において、携帯情報端末100は、平板型の携帯電話機として構成されている。携帯情報端末100は、扁平な直方体形状をなす樹脂製の筐体101を備えている。その筐体101は、携帯情報端末100の前面側を覆う第1筐体101aと、背面側を覆う第2筐体101bとが組付けられてなる。筐体101の一の主面を前面102と呼び、その前面102は、縦方向(Y軸方向)に長く、横方向(X軸方向)に短い長方形状をしている。
【0014】
携帯情報端末100において、筐体101の前面102に、通話音声を出力するレシーバ(受話部)103、タッチパネル型表示部104、及びマイク(送話部)105が、縦方向に順に並べて配置されている。
また、筐体101の側面108には、開口112が形成されている。筐体101内には、開口112に面して、USBケーブルが挿入されるUSB(ユニバーサル・シリアル・バス)コネクタ110が設置されている(図2〜図5参照)。このUSBコネクタ110は、USBケーブルによって、例えば、PC(パーソナルコンピュータ)10と接続される。なお、PC10は、USBホスト機能を有するUSB−I/F(インタフェース)11を備えている。
【0015】
タッチパネル型表示部104は、平面視において長方形をしており、表示装置たる液晶パネル104aの表示面に、入力装置たるタッチパネル104b(タッチパッドと呼ばれる場合もある)が重ねられてなる。
携帯情報端末100は、図2に示すように、メイン制御部200、並びに、メイン制御部200に接続された無線通信部201、通話制御部203、表示制御部204、入力制御部205、及びUSB−I/F(USBインタフェース)206を備えている。
【0016】
メイン制御部200は、CPU(Central Processing Unit)200a(図3参照)、メモリ部、バス、及びI/Oインタフェースからなるコンピュータを備えている。メイン制御部200は、メモリ部に格納されている各種のプログラムをコンピュータによって実行することにより、携帯電話機の通信機能等、各種の機能を発揮させる制御を行う。
無線通信部201は、アンテナ202を介して基地局との間で電波の送受信を行う。また、受信信号を復調しメイン制御部200へ伝達する機能、及びメイン制御部200から伝達された信号を変調する機能を有する。さらに、無線通信部201は、変調後の信号を増幅するパワーアンプ201aを備えており、そのパワーアンプ201aによって増幅した信号をアンテナ202を介して送信する機能を有する。
【0017】
通話制御部203は、メイン制御部200から送信された音声信号をD/A変換してレシーバ103から音声を出力し、マイク105に入力された音声をA/D変換してメイン制御部200に伝送する。
表示制御部204は、メイン制御部200から送信された画像を液晶パネル104aに表示させる制御を行う。入力制御部205は、タッチパネル104bに入力された座標をメイン制御部200に伝送する。
【0018】
USB−I/F206は、USB2.0規格に対応し、USBスレーブ機能を有している。メイン制御部200は、USB−I/F206を介して接続されたPC10等と有線通信を行う。
さらに、携帯情報端末100は、筐体101内に収容されたバッテリ210を備えている。バッテリ210は、例えば、ニッケル−カドミウム蓄電池、ニッケル−水素蓄電池、リチウムイオン二次電池等の充放電が可能な二次電池を含む。このバッテリ210によって供給される電力によって、携帯情報端末100が作動する。なお、図4におけるバッテリ210のプラス側の配線パターンは、図示を省略するが、携帯情報端末100を作動させる電力を制御する電源制御部に接続されており、バッテリ210の電力は、その電源制御部から無線通信部201、メイン制御部200等に供給される。
【0019】
[1.2]回路基板、充電回路部
図3に、第2筐体101b内に設置された回路基板220を示す。この図では、第1筐体101aが取り外されている状態が示されている。
回路基板220は、複数の基板が積層されてなり、締結、接着、掛止等の取付手段によって、第2筐体101bに取り付けられている。回路基板220の主面には、はんだ接合により、金属製の枠部材222が取り付けられている。この枠部材222の内側に、充電回路部230及び電力調節トランジスタ232が配置されている。また、枠部材222の内側には、前述のメイン制御部200、無線通信部201、通話制御部203、表示制御部204等が配置されている。なお、図3において、各種の電子部品のうち、電力調節トランジスタ232、CPU200a、およびパワーアンプ201aについて代表的に符号を付している。
【0020】
前述のUSBコネクタ110は、上記枠部材222の外部に配置され、回路基板220の主面上に、はんだ接合によって取り付けられている。
さらに、携帯情報端末100は、メイン制御部200に接続された充電回路部230を備えている(図2参照)。充電回路部230は、USBコネクタ110及びバッテリ210と接続され、USBコネクタ110に供給される電力により、バッテリ210の充電を行う。
【0021】
図4は、充電回路部230を簡易的に示す回路図である。充電回路部230は、USBコネクタ110からバッテリ210に供給される電力を調節する電力調節トランジスタ232と、電流を検出するための電流検出用抵抗器233と、バッテリ210の電圧に基づいて電力調節トランジスタ232を制御する充電制御部234とを含む。電力調節トランジスタ232には、FETトランジスタ(電界効果トランジスタ)が用いられている。
【0022】
なお、電力調節トランジスタ232は、本体部232aと、本体部232aから延び出した複数のリード端子232bとを有している(図8参照)。本体部232aは、半導体チップと、半導体チップをパッケージング(樹脂封止)する絶縁ケースとからなる。複数のリード端子232bは、本体部232a内において半導体チップに接続され、本体部232a外において回路基板220の所定の配線パターンにはんだ付けされている。
【0023】
ここで、バッテリ210の充電時において、電力調節トランジスタ232の本体部232aが発熱する。
[1.3]コネクタ、ケーブル
図5は、USBコネクタ110を示す斜視図である。なお、この図において、接続ケーブルの挿入方向を矢印で示している。
【0024】
USBコネクタ110は、金属製のコネクタケース110a(コネクタシェル、あるいは、コネクタフレームと呼ぶこともできる)と、コネクタケース110a内に設置されたコネクタ本体110bとを備えている。コネクタ本体110bは、絶縁性のホルダ部によって導電性の端子が複数保持されてなる。なお、複数の端子は、USBコネクタ110の後側底部(図面において右奥側)において、回路基板220に設けられた配線パターン236,238と接続されている(図4参照)。
【0025】
ここで、図において、給電用の配線パターン236は、プラス側をVBUS,マイナス側をGNDで表わす。なお、給電用の配線パターン236は充電回路部230に接続されており、信号用の配線パターン238(D+,D−)はUSB−I/F206に接続されている。
金属製のコネクタケース110aは、回路基板220のグラウンド(GND)に接続されて基準電位に保たれており、コネクタ本体110bを外部のノイズや電磁波からシールドしている。すなわち、コネクタケース110aは、コネクタ本体110bの端子によって形成される信号伝送路を被覆している。
【0026】
本実施の形態において、コネクタケース110aは「外装ケース」の一例である。
図6は、USBケーブル250の一端部を示す図である。USBケーブル250は、プラグ部251と、ケーブル部252とを備えている。
プラグ部251は、金属製のプラグケース251a(プラグシェル、あるいは、プラグフレームと呼ぶこともできる)、プラグケース251a内に設置されたプラグ本体251b、およびプラグケース251aの基端側を絶縁被覆する絶縁膜部251cを有している。プラグ本体251bは、絶縁性のホルダ部によって導電性の端子が複数保持されてなる。プラグケース251aは、断面視長方形の筒状をなし、ケーブル部252側において開口が狭められるとともに断面視円形にされている。
【0027】
ケーブル部252は、プラグケース251aと電気的に接続された金属製のシールドチューブ252aと、そのシールドチューブ252a内に配置された電源線252bおよび信号線252cと、シールドチューブ252aを絶縁被覆する絶縁チューブ252dとを有している。
電源線252bおよび信号線252cは、それぞれ導電線が絶縁被覆された絶縁電線であり、プラグ本体251bの所定の端子と電気的に接続されている。また、電源線252bは2本(VBUS,GND)、信号線252cは2本(D+,D−)、配設されている。
【0028】
シールドチューブ252aは、複数の金属線が編まれてチューブ形状にされた編組シールドと、編組シールド内に配置されたチューブ形状のアルミマイラ(アルミニウムのフィルム)とを有している。シールドチューブ252aは、プラグケース251aを介してコネクタケース110aと電気的に接続されてグラウンド(GND)の基準電位に保たれており、信号線252c等をノイズや電磁波からシールドしている。なお、図示を省略するUSBケーブル250の他端部においても、例えば、パーソナルコンピュータ10が有するUSBコネクタを介してグラウンド(GND)に接続されている。
【0029】
ここで、シールドチューブ252aの端部は、プラグケース251aの一端部において、断面視円形の開口に挿入されるとともに締め付けられている。これにより、プラグ部251とケーブル部252とが連結される。
以上のように、プラグケース251a及びシールドチューブ252aは、プラグ本体251bの端子及び信号線252cによって形成される信号伝送路を被覆している。
【0030】
本実施の形態において、USBコネクタ110およびUSBケーブル250は、マイクロUSB規格に準拠したものである。
ここで、上記コネクタケース110a、プラグケース251a、およびシールドチューブ252aは、金属製であるため、熱伝導性に優れている。また、プラグケース251aとシールドチューブ252aとが接触しており、それらの間の熱伝導が容易である。
【0031】
前記コネクタケース110a、プラグケース251a、およびシールドチューブ252aは、鉄(あるいは鋼等の鉄の合金)、アルミニウム(あるいはアルミニウム合金)、銅(あるいは銅合金)等によって形成することができる。具体的例としては、洋銀(銅、亜鉛、及びニッケルの合金)、ステンレス、銅合金、鋼板等が挙げられる。また、コネクタケース110a、プラグケース251a、およびシールドチューブ252aの熱伝導率は、15[W/m・K]以上にすることができる。
【0032】
[1.4]シールドカバー、熱伝導部
[1.4.1]シールドカバー概要
図7は、回路基板220を覆うシールドカバー260の一部の平面図である。図8に、図7のA−A断面を示す。なお、電力調節トランジスタ232およびUSBコネクタ110については断面ではなく、側面を示している。図9に、シールドカバー260の一部の展開図を示す。
【0033】
シールドカバー260は、金属製の板状部材からなり、扁平な箱形状をなしている。このシールドカバー260は、箱形状の開口側を回路基板220に向けて枠部材222に取り付けられ、枠部材222の内側に位置する領域を覆っている。シールドカバー260によってノイズや電磁波が遮断され、枠部材222の内側に設けられたメイン制御部200、無線通信部201等がノイズや電磁波からシールドされている。なお、枠部材222、および、前述の回路基板220の背面の導電膜によってもノイズや電磁波が遮断される。
【0034】
シールドカバー260は、平面視方形の天板部261と、複数の側板部262とを備えている。各側板部262には、掛止爪263が形成されており、枠部材222に形成された掛止孔264に掛止爪263が挿入されることで、シールドカバー260が枠部材222に固定されている(図8参照)。
なお、シールドカバー260は、鉄(あるいは鋼等の鉄の合金)、アルミニウム(あるいはアルミニウム合金)、銅(あるいは銅合金)等によって形成することができる。具体的例としては、洋銀(銅、亜鉛、及びニッケルの合金)、ステンレス、銅合金、鋼板等が挙げられる。また、シールドカバー260の熱伝導率は、15[W/m・K]以上にすることができる。
【0035】
[1.4.2]熱伝導部
シールドカバー260には、楕円Cで示す領域内に、熱伝導部270が形成されている。熱伝導部270は、バッテリ210の充電時において電力調節トランジスタ232の発する熱をUSBコネクタ110に伝導する役割を担っている。
熱伝導部270は、電力調節トランジスタ232の本体部に接触している第1舌片部271、USBコネクタ110のコネクタケース110aに接触している第2舌片部272、及び、第1舌片部271と第2舌片部272とを支持する支持部273を有している(図7〜9)。なお、図9において、天板部261のうちの支持部273の領域を二点鎖線で示している。
【0036】
支持部273は、天板部261の一部であり、天板部261の他の部分(熱伝導部270以外の部分)及び側板部262を介して回路基板220に固定的に取り付けられている。また、支持部273は、第1舌片部271と第2舌片部272とを接続し、第1舌片部271と第2舌片部272との間で熱を伝導する役割を担っている。
第1舌片部271は天板部261の一部であり、天板部261に切目(切り目)275が形成されることで、第1舌片部271が形成されている。なお、本実施の形態において、切目275は、「U」字形状(「コ」の字形状と表現することもできる)をなしている。上記切目275は第1舌片部271と支持部273との間には形成されておらず、第1舌片部271は支持部273と連続して形成されている。よって、第1舌片部271と支持部273との間の熱伝導性に優れている。
【0037】
第1舌片部271は、支持部273から回路基板220に接近する向きに傾斜する傾斜部271aと、電力調節トランジスタ232の本体部232aの天面(回路基板220と反対側の面)に接触する接触部271bとを有している。傾斜部271aは、図9に示す状態から、第1舌片部271の基端部分(支持部273との境界部分)で回路基板220側に折曲げられることで、傾斜させられている。傾斜部271aと接触部271bとの境界部分は、回路基板220側に凸となる向きに折り曲げられており、接触部271bは電力調節トランジスタ232の天面と面接触させられている。
【0038】
第2舌片部272は、図9の展開図に示すように、天板部261の一辺から延び出した方形の板状部分からなる。第2舌片部272は支持部273と連続しており、第2舌片部272と支持部273との間の熱伝導性に優れている。
第2舌片部272は、支持部273から回路基板220に接近する向きに傾斜する傾斜部272aと、USBコネクタ110に接触する接触部272bとを有している。傾斜部272aは、図9に示す状態から、第2舌片部272の基端部分(支持部273との境界部分)で回路基板220側に折曲げられることで、傾斜させられている。傾斜部272aと接触部272bとの境界部分は、回路基板220側に凸となる向きに折り曲げられており、接触部272bはコネクタケース110aの天面(回路基板220と反対側の面)と面接触させられている。
【0039】
なお、第2舌片部272は、図9に示すように、側板部262となり得る部分を含んで形成されており、第2舌片部272が形成された箇所には側板部262は形成されていない。
上記熱伝導部270は、後に説明するように、電力調節トランジスタ232及びUSBコネクタ110との接触により、回路基板220の法線方向(Z軸方向)に押しつぶされるように若干弾性変形させられた状態で固定されている。そのため、熱伝導部270の弾性変形に対する復元力によって、第1舌片部271の接触部271b及び第2舌片部272の接触部272bが、それぞれ電力調節トランジスタ232及びUSBコネクタ110に押し付けられている。よって、熱伝導部270と電力調節トランジスタ232等とを確実に接触させることが容易である。
【0040】
本実施の形態において、熱伝導部270が「熱伝導部材」を構成し、支持部273が「熱伝導部材の第1部分」を構成し、第1舌片部271が「熱伝導部材の第2部分」を構成し、第2舌片部272が「熱伝導部材の第3部分」を構成している。なお、シールドカバー260が「熱伝導部材」を構成していると考えてもよい。
<2.動作>
[2.1]充電動作
携帯情報端末100の充電時における動作を簡単に説明する。
【0041】
USBコネクタ110にUSBケーブル250が挿入され、例えば、携帯情報端末100がパーソナルコンピュータ(以後、PCと略記する)と接続されると、電源用の配線パターン236の電圧(以後、入力電圧)が所定電圧(例えば、5V)に上昇する。充電回路部230は、配線パターン236(VBUS)の電圧を定期的に監視しており、入力電圧値をメイン制御部200に通知する。また、充電回路部230は、バッテリ210の電圧も監視しており、バッテリ210の電圧もメイン制御部200に定期的に通知している。
【0042】
メイン制御部200は、入力電圧値が所定範囲内であり、バッテリ210の電圧が第1閾値以下である場合に、充電回路部230に充電指令を行う。
充電指令を受けた充電回路部230は、バッテリ210の電圧が閾値以下である場合に、バッテリ210の充電を開始する。バッテリ210の充電は、電力調節トランジスタ232のゲート電圧を制御し、定電圧−定電流充電を行う(図4参照)。その後、充電回路部230は、バッテリ210への供給電流が所定値以下になると、ゲート電圧の印加を取りやめて、バッテリ210の充電を終了する。また、充電回路部230は、バッテリ210の充電が完了した旨をメイン制御部200に通知する。
【0043】
なお、メイン制御部200は、USB−I/F206を介してPC10とUSB接続処理を行い、供給電流を増加させるように要求する。この要求をPC10が受けると、例えば、供給電流が当初100mAであったものが要求後に500mAに増加させられる。
[2.2]無線通話
無線通話(以後、通話という)は、携帯情報端末100によって発呼し、または、他の携帯情報端末からの着呼を受けて行われる。
【0044】
発呼が行われる場合、タッチパネル104bへの入力操作により、発呼相手の選択、あるいは、電話番号の入力等がなされる。そして、呼び出し相手が着呼を受けると通話が開始する。着呼が行われる場合、着呼時にタッチパネル型表示部104に表示されるアイコンが選択され、通話が開始される。
なお、無線通話時において、無線通信部201のパワーアンプが発熱する。
【0045】
[2.3]充電時、充電及び通話時における発熱及び放熱
バッテリ210の充電時において、充電電流が電力調節トランジスタ232を流れるため、電力調節トランジスタ232が発熱し、その温度が上昇する。なお、本実施の形態において、電力調節トランジスタ232は、「作動に付随して発熱する電子部品」の一例である。
【0046】
特に、バッテリ210の充電時に通話が行われていると、充電回路部230(特に、電力調節トランジスタ232)および無線通信部201(特に、パワーアンプ201a)の両方で発熱するため、筐体101内の温度が比較的高くなる。なお、バッテリ210の充電を行っていない場合でも、USBコネクタ110に外部から電力が供給されていると、電流が電力調節トランジスタ232を経て無線通信部201に流れ、電力調節トランジスタ232の温度が比較的高くなる場合もある。
【0047】
その結果、仮に筐体101を介してのみ放熱すると、筐体101表面の温度が過度に上昇し易くなる。さらには、電力調節トランジスタ232、及び無線通信部201のパワーアンプ201aの温度が上昇し、筐体101表面の局所的な温度上昇の要因となる。
さらに、通話時において、ユーザは筐体101を手で保持し、レシーバ103を耳に当てるため、筐体101表面の温度が高くなるとユーザに不快感を与える虞がある。
【0048】
以上のような事情により、通話と充電が同時に行われている場合に、比較的発熱量が多いにもかかわらず、携帯情報端末の表面温度を低くしなければならないため、筐体101内の熱を外部に放熱する必要性が高い。
ここで、PC10のUSB電源によって供給される電流は、前述のように、USB2.0規格で100mA〜500mAと、ACアダプタ等の充電機器に比して少ないため充電時間が長くなってしまう。その結果、後述するように、充電しながら通話などが行われる機会が特に発生し易いと考えられる。
【0049】
次に、電力調節トランジスタ232が発する熱の放熱について説明する。
図10に、電力調節トランジスタ232からUSBケーブル250への熱伝導を黒矢印で模式的に示す。電力調節トランジスタ232が発した熱は、第1舌片部271に伝わった後、支持部273および第2舌片部272を介してUSBコネクタ110のコネクタケース110aに伝えられる。さらに、コネクタケース110aに伝わった熱は、USBケーブル250のプラグケース251a、シールドチューブ252aに順に熱伝導する。その結果、電力調節トランジスタ232が発する熱は、USBケーブル250全体へと広がり、USBケーブル250によって外気に放熱される(図において細い矢印で示す)。したがって、電力調節トランジスタ232が発する熱が、筐体101外に放熱され、筐体101および筐体101内部の温度上昇が抑制される。また、電力調節トランジスタ232の温度上昇が抑制される。
【0050】
ここで、コネクタケース110aは金属製であり、樹脂と比較して、板厚を薄くしても大きな強度が得られる。コネクタケース110aの板厚は0.3mm前後と薄くされており、第2舌片部272からプラグケース251aへと、コネクタケース110aの板厚方向に素早く熱を伝えることができる。
なお、支持部273に伝わった熱は、第2舌片部272だけでなく天板部261や側板部262にも拡散する。これにより、局所的な温度上昇が抑制される。
【0051】
<3.組み立て方法>
携帯情報端末100の組み立て方法について簡単に説明する。
図11に、シールドカバー260を枠部材222に取り付ける工程を模式的に示す。この図において、第2筐体101b内に、バッテリ210および回路基板220が設置されている。なお、回路基板220上には、充電回路部230やメイン制御部200などを構成する電子部品、枠部材222、およびUSBコネクタ110が実装されているものとする。また、図示を省略するが、バッテリ210の端子は、回路基板220の所定の電源端子と接続されている。
【0052】
シールドカバー260は、取付け時において、天板部261が回路基板220と概ね水平にされた状態で、回路基板220の法線方向(Z軸方向)に沿って回路基板220に接近させられる。その際には、各側板部262の内側に枠部材222が位置するようにして、枠部材222に取り付けられる。また、各側板部262は、回路基板220側の部分が外側に移動する向きに弾性変形させられ、掛止爪263と枠部材222とが干渉しないようにされる。
【0053】
図11に示す状態の後、さらにシールドカバー260が回路基板220に接近させられて、各掛止爪263が枠部材222の各掛止孔264に嵌まると、シールドカバー260の枠部材222への取り付けが完了する。この取付けにより、シールドカバー260は、枠部材222を介して回路基板220に固定的に取り付けられる。
本実施の形態において、シールドカバー260に熱伝導部270が形成されているため、シールドカバー260を回路基板220に取り付けるだけで、熱伝導部270を電力調節トランジスタ232及びUSBコネクタ110に確実に接触させることができる。すなわち、シールドカバーの取付けと、熱伝導部を形成する部材の取付けとを別個の作業で行う必要がなく、作業工程を簡易化させることができる。
【0054】
ここで、第1舌片部271および第2舌片部272は、シールドカバー260が回路基板220に取り付けられる途中で、それぞれ電力調節トランジスタ232、USBコネクタ110に当接する。図11には、第1舌片部271および第2舌片部272が、それぞれ電力調節トランジスタ232、USBコネクタ110に当接した状態を示している。図11に示す状態から、さらにシールドカバー260が回路基板220に接近すると、熱伝導部270は押し広げられるように弾性変形させられる。この場合、第1舌片部271および第2舌片部272の、支持部273(あるいは天板部261)に対する傾斜が減少する。言い換えれば、第1舌片部271の接触部271bおよび第2舌片部272の接触部272bが、支持部273に対して、シールドカバー260が回路基板220に接近する向きと逆の向きに相対移動するように弾性変形させられる。
【0055】
その結果、シールドカバー260が回路基板220に取り付けられた状態において(図8参照)、熱伝導部270の弾性変形エネルギに基づく復元力によって、第1舌片部271が電力調節トランジスタ232に押し付けられ、第2舌片部272がUSBコネクタ110に押し付けられることとなる。
このように、熱伝導部270を弾性変形させることで、熱伝導部270を容易かつ確実に電力調節トランジスタ232等に接触させることができる。また、熱伝導部270の弾性変形により、製造誤差が生じても熱伝導部270を電力調節トランジスタ232等に接触させることができる。なお、製造誤差には、各部材、各部品の寸法誤差と、はんだ付け時等における組付け誤差とが含まれる。具体的には、電力調節トランジスタ232、USBコネクタ110、シールドカバー260等の寸法誤差、それらを回路基板220に取り付ける際の組み付け誤差等である。
【0056】
以上のように、携帯情報端末100は、組み立てが容易な構造にされている。
<4.まとめ>
本実施の形態では、USB接続により充電を行う携帯情報端末において、充電時にUSBコネクタ110に挿入されるUSBケーブル250を利用し、電力調節トランジスタ232等が発する熱を筐体101外に放熱することができる。
【0057】
また、USBコネクタ110及びUSBケーブル250の構造上、コネクタケース110a、プラグケース251a等が金属製であるため、熱伝導性に優れており、電力調節トランジスタ232の熱を、USBコネクタ110を介してUSBケーブル250に効果的に逃すことができる。
本実施の形態では、シールドカバー260が回路基板220に取付けられた状態において熱伝導部270が弾性変形させられていることにより、第1舌片部271および第2舌片部272が、それぞれ電力調節トランジスタ232、USBコネクタ110に押し付けられる。よって、第1舌片部271および第2舌片部272を、それぞれ電力調節トランジスタ232、USBコネクタ110に固定する必要がなく、取り付け作業が容易になる。また、熱伝導部270の弾性変形により、製造誤差を許容し易くなる。
【0058】
本実施の形態では、シールドカバー260に熱伝導部270が形成されており、別個の部材によって熱伝導部270を形成する必要がない。よって、部品点数の増加を防ぎ、製造コストの増加を抑制し得る。
本実施の形態において、USBコネクタ110は、電力調節トランジスタ232の近辺に配置されている。そのため、熱伝導部270によって、電力調節トランジスタ232の熱をUSBコネクタ110に素早く伝えることができる。その結果、筐体101の温度上昇を抑制する効果が向上する。また、USBコネクタ110と電力調節トランジスタ232との間の熱の伝導経路が、平面視において筐体101の中央を横切らないようにされている。これによっても、筐体101の温度上昇を抑制する効果が向上する。
【0059】
なお、電力調節トランジスタ232の近辺とは、例えば、USBコネクタ110と電力調節トランジスタ232との離間距離が、USBコネクタ110の横方向(X軸方向、プラグの挿入方向)の長さ寸法の3倍以下とすることができる。
ここで、USBコネクタ110を電力調節トランジスタ232の近辺に配置することは必須の事項ではなく、近辺に配置されていない場合でも、筐体101の温度上昇を抑制する効果が得られる。例えば、熱伝導部によって、CPU200a、パワーアンプ201aの少なくとも一方と、USBコネクタ110とを熱的に連結してもよい。
【0060】
[変形例1]
上記実施の形態において、熱伝導部270がシールドカバー260に形成されていたが、シールドカバーとは別個に熱伝導部材を設けることもできる。本変形例の携帯情報端末は、熱伝導部材およびシールドカバー以外の部分は携帯情報端末100と同様であるため、異なる部分を中心に説明する。
【0061】
図12に、本変形例の携帯情報端末300の熱伝導部材310を示す。また、図13に、図12のB−B断面を示す。なお、図12において、電力調節トランジスタ232およびUSBコネクタ110については断面ではなく、側面を示している。
熱伝導部材310は、第1舌片部271、第2舌片部272、および、それらを支持する支持部313を有している。なお、第1舌片部271、および第2舌片部272は、前記熱伝導部270のものと同じ構成である。
【0062】
支持部313は、第1筐体101aとの間に断熱部材320が介在した状態で、樹脂製のピン322によって第1筐体101aに固定的に取り付けられている。
熱伝導部材310はZ軸方向において圧縮されるように弾性変形させられており、その弾性変形に対する復元力によって、第1舌片部271が電力調節トランジスタ232に押し付けられ、第2舌片部272がUSBコネクタ110に押し付けられている。
【0063】
上記熱伝導部材310によっても、前記熱伝導部270と同様の作用効果を奏することができる。例えば、バッテリ210の充電時において、電力調節トランジスタ232の熱をUSBコネクタ110を介してUSBケーブル250に逃すことができる。
また、熱伝導部材310は第1筐体101aに取り付けられており、第1筐体101aを第2筐体101bに組付けることで、熱伝導部材310を電力調節トランジスタ232等に接触させることができる。なお、組付けの際には、第1筐体101aが回路基板220の法線方向(Z軸方向)において第2筐体101bに接近させられ、熱伝導部材310が弾性変形させられる。この弾性変形により、製造誤差が存在しても、熱伝導部材310と電力調節トランジスタ232等とを確実に接触させることが容易になる。
【0064】
なお、熱伝導部材310は、前記熱伝導部270と異なり、シールドカバーと一体的に形成されておらず、熱容量が比較的小さくなり易い。それを補う場合、例えば、熱伝導部材310の面積や厚さを大きくすることや、断熱部材320に熱容量の大きな材料を用いることができる。なお、熱伝導部材310を前記シールドカバー260と同じ材質で形成することができる。
【0065】
[変形例2]
上記実施の形態および変形例において、USBコネクタ110が回路基板220の主面上に設置されていたが、必ずしも主面上に設置する必要はない。
図14に、本変形例のUSBコネクタ410および回路基板420の一部の斜視図を示す。USBコネクタ410は、金属製のコネクタケース411と、コネクタケース411内に設置されたコネクタ本体412とを備えている。コネクタ本体412は、前述のコネクタ本体110bと同様の構成をしている。
【0066】
コネクタケース411は、前述のコネクタケース110aと類似形状のケース本体413と、ケース本体413の側面上部からY軸方向に突出する複数の突片414とを有している。
ケース本体413は、回路基板420に形成されている方形の切欠き421に嵌められている。一方、複数の突片414は、回路基板420の主面にはんだ付けによって取り付けられ、そのはんだ付けによって複数の突片414は回路基板420のグラウンド(GND)に接続されている。
【0067】
このように、本変形例のUSBコネクタ410は、ミッドマウント型とされており、コネクタの位置を前記USBコネクタ110よりも背面側(前面102と反対側)に近づけたい場合に好適である。また、USBコネクタ110と比して、USBコネクタ410の天面と回路基板420の主面との距離が小さくなるため、回路基板420の主面と第1筐体101a等との距離が小さい場合等に好適である。
【0068】
なお、USBコネクタ410を採用する場合、例えば、熱伝導部270(あるいは、熱伝導部材310)の第2舌片部272の長さ、傾斜部272aの傾斜角度などを適宜調節することができる。
[補足]
(a)前記実施の形態および変形例の説明は本発明の例示にすぎず、本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができる。
【0069】
(b)第1舌片部271の接触部271bと電力調節トランジスタ232との間に、熱伝導シート(例えば、シリコンゴムシート)等、熱伝導性に優れ、かつ、弾性変形容易な部材を介在させてもよい。第2舌片部272の接触部272bとUSBコネクタ110との間についても、熱伝導シート等、熱伝導性に優れ、かつ、弾性変形容易な部材を介在させてもよい。
【0070】
また、熱伝導部270(あるいは、熱伝導部材310)が、複数種類の材質の部材が組み合わされていてもよい。例えば、熱伝導部等の下面側(回路基板側)に、グラファイトシート等の熱伝導性に優れ、かつ、変形容易な部材が貼付等されているものでもよい。
(c)熱伝導部270(あるいは、熱伝導部材310)は、接触部がUSBコネクタ110の側面と接触するものであってもよい。
【0071】
(d)熱伝導部270(あるいは、熱伝導部材310)は、無線通信部201のパワーアンプ201aとUSBコネクタ110とに接触するものであってもよい。また、熱伝導部270(あるいは、熱伝導部材310)は、電力調節トランジスタ232およびパワーアンプ201aの両方と、USBコネクタ110とに接触するものであってもよい。
さらに、電力調節トランジスタ232およびパワーアンプ201a以外の他の作動に付随して発熱する電子部品に接触するものであってもよい。他の作動に付随して発熱する電子部品は、例えば、メイン制御部200のCPU、携帯情報端末がデジタルTV受信機能を備えている場合のTVチューナモジュール(あるいは、当該モジュールに含まれる復調用IC)等である。
【0072】
(e)電力調節トランジスタ232およびUSBコネクタ110が、回路基板220の第2筐体101b側の主面に形成されていてもよい。この場合、熱伝導部270(あるいは、熱伝導部材310)を回路基板220の第2筐体101b側に設けることができる。
(f)USBコネクタ110は、マイクロUSBコネクタであったが、ミニUSBコネクタや、通常サイズのUSBコネクタを用いてもよい。USB−I/F206は、USB2.0規格以外に、USB3.0、USB1.1規格等に対応するものであってもよい。
【0073】
(g)前記実施の形態において、PC10が「外部電源」の一例であったが、その他種々の電源を外部電源として用いることができる。例えば、ACアダプタ、車載バッテリ、太陽電池、燃料電池等を外部電源として用いてもよい。
(h)電力調節トランジスタ232は、充電電流を制御できるものであればよく、前記実施の形態等のようにFETトランジスタに限られない。例えば、電力調節トランジスタ232がバイポーラトランジスタであってもよい。
【0074】
また、充電回路部230において、電力調節トランジスタ232が独立した電子部品にされていなくともよく、充電回路部が電力調節トランジスタを含むIC(集積回路)等を備えていてもよい。この場合、当該ICが「作動に付随して発熱する電子部品」の一例となる。
(i)充電回路部230は、メイン制御部200の指令を受けてバッテリ210の充電を開始するものであったが、メイン制御部200の指令がなくともバッテリ210の充電を行うものであってもよい。この場合、配線パターン236(VBUS)の電圧が所定範囲内(例えば、4.75〜5.25V)で、かつ、バッテリ210の電圧が第1閾値以下である場合に充電を開始することができる。
【0075】
(j)以下に、本実施の形態に係る各種の携帯情報端末における構成及び効果について説明する。
(1)本実施形態に係る携帯情報端末は、筐体内に回路基板が設置されてなる携帯情報端末であって、金属製の外装ケースを有し、前記回路基板に取り付けられたコネクタと、前記回路基板の主面における前記コネクタと異なる場所に設置され、作動に付随して発熱する電子部品と、前記電子部品の本体部と前記コネクタの外装ケースとの両方に接触し、前記電子部品から前記コネクタへ熱伝導する熱伝導部材とを備えることを特徴とする。
【0076】
本項の携帯情報端末は、熱伝導部材によって、電子部品の熱をコネクタに伝えることができる。また、接続ケーブルがコネクタに挿入されている状態において、電子部品の熱をコネクタを介して接続ケーブルに逃すことができる。その結果、電子部品の熱が接続ケーブルによって外気に放熱される。
ここで、コネクタは金属製の外装ケースを有し、例えば、USBコネクタ等のコネクタに挿入される接続ケーブルは、多くの場合、外装ケースに接触する部分が金属製である。一般的に金属は樹脂よりも熱伝導性に優れているため、コネクタと接続ケーブルとの間で効果的に熱の移動が行われる。よって、電子部品の熱を接続ケーブルに効果的に逃がすことができる。なお、コネクタの外装ケースを、コネクタシェル、あるいは、コネクタフレームと呼ぶこともできる。
【0077】
以上に述べたように、本項の携帯情報端末は、コネクタにケーブルが接続された状態において、より効果的に電子部品の熱を外部(筐体外)へ放熱することができる。その結果、電子部品および筐体表面の温度上昇を抑制し得る。
また、本項の携帯情報端末では、異なる場所に配置された電子部品とコネクタとの間に、熱伝導部材によって熱伝導経路を形成している。よって、本項の携帯情報端末では、例えば、電子部品とコネクタとを同じ場所に設置する等の制約がなく、電子部品およびコネクタの配置の自由度を向上させることができる。なお、回路基板、回路基板上に形成された導体パターン等は、熱伝導部材に含まれないものとする。
【0078】
さらに、本項の携帯情報端末では、電子部品とコネクタとを異なる場所に配置しており、コネクタによって電子部品を囲い込む必要がないため、コネクタの大型化を防ぐことができ、携帯情報端末の軽薄短小化が容易になる。
コネクタは、例えば、充電用コネクタ、通信用コネクタ等とすることができる。コネクタに挿入される接続ケーブルにより、例えば、携帯情報端末はPC(パーソナルコンピュータ)、ACアダプタ等の外部装置と接続される。この接続により、コネクタに電力が供給されてバッテリの充電が可能になり、あるいは、有線通信が可能になる。なお、コネクタは、レセプタクルと呼ばれる場合もある。
【0079】
作動に付随して発熱する電子部品は、例えば、トランジスタ、パワーアンプIC(Integrated Circuit)、CPU(Central Processing Unit)等である。電子部品の本体部は、半導体チップ(トランジスタ、集積回路等が形成されている)と、半導体チップをパッケージング(樹脂封止)している絶縁ケースとからなり、電子部品の端子(リード端子、BGA(ボール・グリッド・アレイ)等)を除いた部分である。
【0080】
接続ケーブルは、例えば、USBケーブル、ACアダプタケーブル等とすることができる。USBケーブルは、後述するように、互いに接触して設けられた金属製のプラグケースと金属製のシールドチューブとを有しており、熱伝導性に優れている。ACアダプタケーブルは、コネクタに挿入されるプラグ部と、商用電源を所定電圧の直流に変換するACアダプタ部とを接続するケーブルである。ACアダプタケーブルが、金属製のプラグケースと金属製のシールドチューブとを有していてもよい。なお、プラグケースを、プラグシェル、あるいは、プラグフレームと呼ぶこともできる。
【0081】
熱伝導部材は、金属材料をはじめとして、その他熱伝導性に優れる無機材料、有機材料を用いて構成することができる。また、熱伝導部材は、互いに異なる材質からなる部材が複数組み合わされていてもよい。
なお、外装ケース、熱伝導部材の各々は、熱伝導率が10[W/m・K]以上であってもよく、20[W/m・K]以上であってもよい。さらに、熱伝導性を向上させる場合、熱伝導率が40[W/m・K]以上にしてもよく、100[W/m・K]以上にしてもよい。また、外装ケース、熱伝導部材の各々は、熱伝導率が過大でなくともよく、例えば400[W/m・K]以下であってもよい。後述するシールドカバー、プラグケースの熱伝導率についても、上記範囲の値とすることができる。なお、上記各種の部材の中で、熱伝導部材の熱伝導率を最も大きくしてもよい。
【0082】
(2)上記携帯情報端末を、前記熱伝導部材は、前記回路基板または前記筐体に取り付けられた第1部分と、前記第1部分から延び出して前記電子部品の本体部に接触する第2部分と、前記第1部分から延び出して前記コネクタの外装ケースに接触する第3部分とを有し、かつ、前記電子部品および前記コネクタとの接触によって弾性変形しており、この弾性変形に対する復元力によって前記第2部分が前記電子部品に押し付けられ、前記第3部分が前記コネクタに押し付けられている、ものとしてもよい。
【0083】
本項の携帯情報端末は、熱伝導部材が弾性変形させられることで、第2、第3部分が、それぞれ電子部品、コネクタに押し付けられる。よって、熱伝導部材を電子部品等に確実に接触させて設置することができる。
また、製造誤差を弾性変形によって吸収することができ、製造誤差が生じても、熱伝導部材と電子部品等とを、容易に接触させることができる。これに対し、仮に、電子部品の周囲をコネクタで囲む構造を採用した場合、製造誤差を考慮すると電子部品とコネクタとを接触させることが困難であり、電子部品とコネクタとの間で効果的に熱を伝えることが難しい。
【0084】
ここで、第1部分は、回路基板(あるいは筐体)に、直接的または間接的に取り付けることができる。
(3)上記携帯情報端末を、さらに、前記回路基板の主面の一部又は全てを覆う金属製のシールドカバーを備え、前記第1部分は、前記シールドカバーの一部からなる、ものとしてもよい。
【0085】
本項の携帯情報端末は、回路基板を覆うシールドカバーの一部によって第2、第3部分を支持するものである。シールドカバーは、金属製で熱伝導性に優れるため、第2部分から第3部分へと効果的に熱を伝達させることができる。よって、効果的に電子部品の熱をコネクタに伝達することができる。
また、シールドカバーは、回路基板の主面に形成された所定の電子回路(メイン制御、無線通信等を行うための回路)を外来のノイズや電磁波から保護する役割を担っている。シールドカバーは回路基板の主面の大部分を覆っており、電子部品とコネクタとが離間していても、多くの場合、両者はシールドカバーの近くに位置している。よって、シールドカバーの一部を第1部分とすることで、電子部品とコネクタとの離間距離に拘らず第2、第3部分を可及的に小さくすることができ、熱伝導部材を設けることによる部材の増加量を極力少なくすることができる。
【0086】
また、所定の電子回路を保護するシールドカバーによって第2、第3部分を支持することで、熱伝導部材を回路基板に取り付ける手間が省略でき、携帯情報端末の製造が容易になる。
(4)上記携帯情報端末を、前記シールドカバーは、前記回路基板と対向配置されて前記電子部品を覆う天板部を有し、前記第2部分は、前記天板部の一部が舌片状に切り曲げられてなる、ものとしてもよい。
【0087】
本項の携帯情報端末は、天板部の一部によって第2部分を形成することができ、シールドカバーに別の部材(第2部分を構成する部材)を取り付けることを省略できる。この場合には、部品点数を増加させずに第2部分を形成することができる。
(5)上記携帯情報端末を、前記コネクタは、前記シールドカバーに覆われておらず、前記第3部分は、前記天板部と連続的に形成され、前記天板部の縁部から延び出して舌片状をなしている、ものとしてもよい。
【0088】
本項の携帯情報端末は、天板部と連続的に第3部分を形成することができ、シールドカバーに別の部材(第3部分を構成する部材)を取り付けることを省略できる。この場合には、部品点数を増加させずに第3部分を形成することができる。
(6)上記携帯情報端末を、前記筐体は、前記電子部品が設置された回路基板の主面を覆う第1筐体と、前記回路基板における前記第1筐体と反対側の主面を覆う第2筐体とが組み合わされてなり、前記第1部分は、前記第1筐体に取り付けられている、ものとしてもよい。
【0089】
本項の携帯情報端末は、熱伝導部材が第1筐体に取り付けられており、例えば、携帯情報端末の組み立て時において、第1筐体を第2筐体に組付ける際に、熱伝導部材を電子部品等に接触させることができ、携帯情報端末の製造が容易になる。
(7)上記携帯情報端末を、前記コネクタに挿入される接続ケーブルは、当該接続ケーブル内の信号伝送路を被覆する金属製のプラグケース及びシールドチューブを備え、前記プラグケースとシールドチューブとは、互いに接触した状態で設けられており、前記接続ケーブルと前記コネクタとは、前記プラグケースと前記外装ケースとが接触した状態で接続される、ものとしてもよい。
【0090】
本項の携帯情報端末では、コネクタに挿入される接続ケーブルが金属製のプラグケースと金属製のシールドチューブとを備えている。また、接続ケーブルがコネクタに挿入された場合、外装ケースとプラグケースとが接触するため、熱伝導部材によってコネクタに伝えられた熱は、効果的にプラグケースに熱伝導される。さらに、プラグケースに伝えられた熱は、効果的にシールドチューブに熱伝導される。その結果、熱伝導部材によってコネクタに伝えられた熱を、効果的に接続ケーブルに逃し、接続ケーブルによって外気に放熱させることができる。
【0091】
なお、例えば、携帯情報端末の付属品に、金属製のプラグケースと金属製のシールドチューブとを備えている接続ケーブル(例えば、USBケーブル)が含まれている場合がある。
(8)上記携帯情報端末を、さらに、前記筐体内に収容された二次電池と、前記回路基板の主面に設置され、前記接続ケーブルを介して外部電源と接続された前記コネクタから電力の供給を受けて前記二次電池の充電を行う充電回路部とを備え、前記電子部品は、前記充電回路部に含まれ、前記二次電池へ供給する電力量を調節する電力調節トランジスタである、ものとしてもよい。
【0092】
本項は、携帯情報端末がコネクタを介して電力の供給を受けて二次電池を充電するものである。充電回路の中でも、電力調節トランジスタは、充電電流が流れるため発熱し易い。よって、電力調節トランジスタの熱を熱伝導部材によってコネクタに伝え、接続ケーブルを介して熱を筐体外に放熱することで、筐体および電力調節トランジスタの温度上昇を抑制することができる。特に、局所的な温度上昇を抑制することができる。
【0093】
外部電源は、例えば、PC、ACアダプタ、車載バッテリ等である。
なお、前記(1)〜(7)項のいずれかに記載の携帯情報端末が、前記筐体内に収容された二次電池と、前記回路基板の主面に設置され、前記接続ケーブルを介して外部電源と接続された前記コネクタから電力の供給を受けて前記二次電池の充電を行う充電回路部とを備えていてもよい。
【0094】
(9)上記携帯情報端末を、さらに、前記回路基板に取り付けられ、前記回路基板の主面の一部又は全てを覆う金属製のシールドカバーを備え、前記熱伝導部材は、前記シールドカバーの一部からなる第1部分と、前記第1部分から延び出して前記電子部品の本体部に接触する第2部分と、前記第1部分から延び出して前記コネクタの外装ケースに接触する第3部分とを有する、ものとしてもよい。
【0095】
本項の携帯情報端末は、回路基板を覆うシールドカバーの一部によって第2、第3部分を支持するものである。シールドカバーは、金属製で熱伝導性に優れるため、第2部分から第3部分へと効果的に熱を伝達させることができる。よって、効果的に電子部品の熱をコネクタに伝達することができる。
また、シールドカバーは、回路基板の主面に形成された所定の電子回路(メイン制御、無線通信等を行うための回路)を外来ノイズや電磁波から保護する役割を担っている。シールドカバーは回路基板の主面の大部分を覆っており、電子部品とコネクタとが離間していても、多くの場合、両者はシールドカバーの近くに位置している。よって、シールドカバーの一部を第1部分とすることで、電子部品とコネクタとの離間距離に拘らず第2、第3部分を可及的に小さくすることができ、熱伝導部材を設けることによる部材の増加量を極力少なくすることができる。
【0096】
本項の携帯情報端末には、前記(4)項〜(9)項のいずれかに記載の特徴を採用することができる。
(10)上記携帯情報端末を、さらに、前記コネクタは、USB(ユニバーサル・シリアル・バス)コネクタである、ものとしてもよい。
USBコネクタに挿入される接続ケーブルのプラグケースは、ほとんどの場合金属製であるため、本項の携帯情報端末では、接続ケーブルに熱を逃しやすくなる。また、USBコネクタには、金属製のシールドチューブを有するUSBケーブルが挿入される蓋然性が高く、さらに、接続ケーブルに熱を逃しやすくなる。
【産業上の利用可能性】
【0097】
本発明に係る携帯情報端末は、例えば、USBコネクタを備えた携帯電話機として用いることが有用である。
【符号の説明】
【0098】
10 パーソナルコンピュータ
11 USB−I/F(USBインタフェース)
100 携帯情報端末
101 筐体
101a 第1筐体
101b 第2筐体
104 表示部
110,410 USBコネクタ
110a コネクタケース(外装ケース)
110b コネクタ本体
200 メイン制御部
201 無線通信部
201a パワーアンプ
206 USB−I/F
210 バッテリ(二次電池)
220 回路基板
222 枠部材
230 充電回路部
232 電力調節トランジスタ
232a 本体部
232b リード端子
234 充電制御部
236 配線パターン(電源用)
238 配線パターン(信号用)
250 USBケーブル(接続ケーブル)
251 プラグ部
251a プラグケース
251b プラグ本体
251c 絶縁膜部
252 ケーブル部
252a シールドチューブ
252d 絶縁チューブ
260 シールドカバー
261 天板部
262 側板部
270 熱伝導部
271 第1舌片部(第2部分)
271a 傾斜部
271b 接触部
272 第2舌片部(第3部分)
272a 傾斜部
272b 接触部
273 支持部(第1部分)
275 切目
300 携帯情報端末
310 熱伝導部材
313 支持部(第1部分)
320 断熱部材
322 ピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体内に回路基板が設置されてなる携帯情報端末であって、
金属製の外装ケースを有し、前記回路基板に取り付けられたコネクタと、
前記回路基板の主面における前記コネクタと異なる場所に設置され、作動に付随して発熱する電子部品と、
前記電子部品の本体部と前記コネクタの外装ケースとの両方に接触し、前記電子部品から前記コネクタへ熱伝導する熱伝導部材と
を備えることを特徴とする携帯情報端末。
【請求項2】
前記熱伝導部材は、
前記回路基板または前記筐体に取り付けられた第1部分と、
前記第1部分から延び出して前記電子部品の本体部に接触する第2部分と、
前記第1部分から延び出して前記コネクタの外装ケースに接触する第3部分と
を有し、かつ、
前記電子部品および前記コネクタとの接触によって弾性変形しており、この弾性変形に対する復元力によって前記第2部分が前記電子部品に押し付けられ、前記第3部分が前記コネクタに押し付けられている
請求項1に記載の携帯情報端末。
【請求項3】
さらに、前記回路基板の主面の一部又は全てを覆う金属製のシールドカバーを備え、
前記第1部分は、前記シールドカバーの一部からなる
請求項2に記載の携帯情報端末。
【請求項4】
前記シールドカバーは、前記回路基板と対向配置されて前記電子部品を覆う天板部を有し、
前記第2部分は、前記天板部の一部が舌片状に切り曲げられてなる
請求項3に記載の携帯情報端末。
【請求項5】
前記コネクタは、前記シールドカバーに覆われておらず、
前記第3部分は、前記天板部と連続的に形成され、前記天板部の縁部から延び出して舌片状をなしている
請求項4に記載の携帯情報端末。
【請求項6】
前記筐体は、前記電子部品が設置された回路基板の主面を覆う第1筐体と、前記回路基板における前記第1筐体と反対側の主面を覆う第2筐体とが組み合わされてなり、
前記第1部分は、前記第1筐体に取り付けられている
請求項2に記載の携帯情報端末。
【請求項7】
前記コネクタに挿入される接続ケーブルは、当該接続ケーブル内の信号伝送路を被覆する金属製のプラグケース及びシールドチューブを備え、
前記プラグケースとシールドチューブとは、互いに接触した状態で設けられており、
前記接続ケーブルと前記コネクタとは、前記プラグケースと前記外装ケースとが接触した状態で接続される
請求項1ないし6のいずれか1項に記載の携帯情報端末。
【請求項8】
さらに、前記筐体内に収容された二次電池と、
前記回路基板の主面に設置され、前記接続ケーブルを介して外部電源と接続された前記コネクタから電力の供給を受けて前記二次電池の充電を行う充電回路部と
を備え、
前記電子部品は、前記充電回路部に含まれ、前記二次電池へ供給する電力量を調節する電力調節トランジスタである
請求項1ないし7のいずれか1項に記載の携帯情報端末。
【請求項9】
さらに、前記回路基板に取り付けられ、前記回路基板の主面の一部又は全てを覆う金属製のシールドカバーを備え、
前記熱伝導部材は、
前記シールドカバーの一部からなる第1部分と、
前記第1部分から延び出して前記電子部品の本体部に接触する第2部分と、
前記第1部分から延び出して前記コネクタの外装ケースに接触する第3部分と
を有する
請求項1に記載の携帯情報端末。
【請求項10】
前記コネクタは、USB(ユニバーサル・シリアル・バス)コネクタである
請求項1ないし9のいずれか1項に記載の携帯情報端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−94695(P2012−94695A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−240971(P2010−240971)
【出願日】平成22年10月27日(2010.10.27)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】