説明

携帯端末装置及びプログラム

【課題】通信コストを低減し、端末の電池寿命を長くする。
【解決手段】携帯端末装置4は、伝票をスキャンして伝票に印刷されたバーコードデータを読み取るスキャナ部44と、RAM(Random Access Memory)46と、位置情報を出力するGPS(Global Positioning System)ユニット47と、WAN(Wide Area Network)通信部48とを備えて構成されており、配送先への配送を完了した荷物の伝票をスキャナ部44でスキャンする毎に、配送完了データを生成してRAM46に蓄積すると共に、GPSユニット47から出力される位置情報に応じて携帯端末装置4の予め決められた距離を移動したか否かを判別し、携帯端末装置4が予め決められた距離を移動したと判別された場合はRAM46に蓄積した配送完了データをWAN通信部48により本部サーバに送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から無線通信機能を搭載した携帯端末装置が開発されており、これらの携帯端末装置は、運輸業における配送担当者用の端末装置として活用されている。運輸業での配送業務においては、リアルタイムでの配送情報の収集が求められている。そこで、通信機能を搭載した携帯端末装置を配送担当者が所持し、荷物の配送時、配送が完了すると、携帯端末装置の無線通信機能を用いて配送完了データを本部サーバに送信するシステムを構築している。
また、配達完了データを報告先に無線通信する場合に、データが送信できない環境にあってもその後再送信操作を行うことなく配達完了データを自動的に再送信させるようにした携帯端末機も考えられている。この携帯端末機では、バーコードリーダにより配達物に貼られている伝票からバーコード情報を読み取ると、マイクロプロセッサは、読み取ったバーコード情報を配達完了データとしてメモリの未送信メモリに格納する。そして、未送信メモリに格納されている全ての配達完了データを読み出して報告先のデータセンタに無線送信する。その後、一定時間が経過してもデータセンタから受信済み応答を受信しなければ送信未完了と判断し、送信未完了と判断された場合は、配達完了データを未送信メモリに戻すようにしている。(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−253877号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の通信機能を搭載した携帯端末装置は、配送担当者の端末操作に応じて本部へのデータ送信を行っている。データ送信は一件ずつ送信する場合もあれば、複数件まとめてデータ送信する場合もある。従って、配送担当者が意識して端末操作を行わなければならず、配送担当者の負担になる。もし、配送担当者が端末操作を忘れると、本部では荷物が配送済みなのか未配送なのか区別がつかないとの問題がある。また、端末で配送処理をしたときには、自動的に本部に接続してデータ送信する方法もある。この方法では、一件一件の配送完了処理の都度、回線接続→データ送信→切断という処理を実行していたので、ネットワークに対するネゴシエーション処理が毎回発生して、通信コストが増加するという問題がある。また、端末操作時に常に回線接続を維持する状態にすると、通信時間が増えてしまい、端末の電池寿命が短くなるという問題がある。
そこで、データ送信の回数を最少限度に抑えることで、通信コストを低減し、端末の電池寿命をできるだけ長くすることが要望されている。
【0004】
本発明の課題は、通信コストを低減し、端末の電池寿命を長くすることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明の携帯端末装置は、装置本体の位置を検出して位置情報を出力する位置検出手段と、配送荷物に添付されるコード情報を読み取る読取手段と、前記読取手段により読み取られたコード情報から生成された配送完了データを記憶する記憶手段と、 無線ネットワークを介してホスト装置との通信を行う通信手段と、前記位置検出手段により出力される位置情報に基づいて前記装置本体が予め決められた距離を移動したことを判別する判別手段と、前記判別手段により前記装置本体が予め決められた距離を移動したと判別された場合は前記記憶手段に記憶された配送完了データを前記通信手段により送信させる制御手段と、を具備する。
【0006】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の携帯端末装置において、前記判別手段は、前記位置検出手段により出力される位置情報を一定時間毎に保存し、保存された複数の位置情報に基づいて前記装置本体の移動距離を算出し、前記装置本体の一定時間内の移動距離が予め決められた距離を超えた場合は、前記装置本体が予め決められた距離を移動したと判別する。
【0007】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の携帯端末装置において、配送地域を複数のエリアに区分し、複数のエリアにおけるエリア毎に、各エリアの位置情報と、各エリアの通信状態とを記憶する通信良好エリア記憶手段を具備し、前記制御手段は、前記装置本体が予め決められた距離を移動し、且つ前記位置検出手段により出力される位置情報に基づいて前記通信良好エリア記憶手段を参照し、前記装置本体の位置が通信良好エリアである場合は、前記記憶手段に記憶された配送完了データを前記通信手段により送信させる。
【0008】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の携帯端末装置において、電波強度を検出して電波状況を確認する電波状況確認手段を具備し、前記制御手段は、前記装置本体が移動したと判別され、且つ前記電波状況確認手段により電波状況が良好であることが確認された場合は、前記記憶手段に記憶された配送完了データを前記通信手段により送信させる。
【0009】
請求項5記載の発明は、請求項1記載の携帯端末装置において、配送地域を複数のエリアに区分し、複数のエリアにおけるエリア毎に、各エリアの位置情報と、各エリアの分類情報とを記憶するエリア分類マップ記憶手段を具備し、前記制御手段は、前記位置検出手段により出力される位置情報に基づいて前記エリア分類マップを参照し、前記装置本体の位置がどのエリア内かを判別し、前記装置本体の位置が前回のエリアと異なるエリアに移動した場合は、前記記憶手段に記憶された配送完了データを前記通信手段により送信させる。
【0010】
請求項6記載の発明のプログラムは、携帯端末装置に備えられるコンピュータを、前記携帯端末装置の装置本体の位置を検出して位置情報を出力する位置検出手段、配送荷物に添付されるコード情報を読み取る読取手段、前記読取手段により読み取られたコード情報から生成された配送完了データを記憶する記憶手段、無線ネットワークを介してホスト装置との通信を行う通信手段、前記位置検出手段により出力される位置情報に基づいて前記装置本体が予め決められた距離を移動したことを判別する判別手段、前記判別手段により前記装置本体が予め決められた距離を移動したと判別された場合は前記記憶手段に記憶された配送完了データを前記通信手段により送信させる制御手段、として機能させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、通信コストを低減すると共に、端末の電池寿命を長くすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。まず、本実施形態における構成を説明する。
図1は、本実施形態に係る配送管理システム1の全体構成を示す図である。図1に示すように、この配送管理システム1は、ホスト装置としての本部サーバ2と、中継装置としての複数の基地局3と、配送業務を行うユーザが携帯する複数の携帯端末装置4とにより構成されている。この配送管理システム1は、無線広域通信ネットワーク(W-WAN;Wireless Wide Area Network)によって複数の携帯端末装置4が複数の基地局3を介して本部サーバ2に接続されるネットワーク構成になっている。
【0013】
なお、図1では、配送管理システム1として、図示の便宜上、本部サーバ2に3台の基地局3が接続され、3台の基地局3を介して3台の携帯端末装置4が接続される例を示しているが、基地局3や携帯端末装置4の台数は、図示の例に限定されるものではなく、基地局3や携帯端末装置4の台数は任意でよい。
また、配送管理システム1のネットワーク構成は、図1に示す実施形態に限定されるものではなく、無線広域通信ネットワークを介して携帯端末装置4が本部サーバ2に通信接続される構成であれば、任意のネットワーク構成を採用してよい。
【0014】
図2は、携帯端末装置4の主要構成を示すブロック図である。この携帯端末装置4は、無線通信機能を備え、配送業務を行うユーザ(配送担当者)が携帯するための端末装置であり、例えばハンディターミナル(Handy Terminal)、PDA(Personal Digital Assistants)、モバイル・コンピュータ、携帯通信端末等の端末装置である。図2に示すように、この携帯端末装置4は、CPU(Central Processing Unit)40と、表示部41と、スピーカー部42と、入力部43と、スキャナ部44と、記憶部45と、RAM(Random Access Memory)46と、GPS(Global Positioning System)ユニット47と、WAN(Wide Area Network)通信部48と、電源部49とを備えて構成され、各部はバスライン50を介して接続される。
【0015】
CPU40は、記憶部45に記憶された制御プログラムを読み出してRAM46に展開し、RAM46に展開したプログラムに基づいて、後述する配送完了データ送信処理等の各種の処理を実行する。また、CPU40は、携帯端末装置4が配送情報を表示したり、配送完了データを本部サーバ2に送信する場合に、記憶部45の図示しないメモリから、表示プログラムや送信プログラムを読み出し、表示部41に入力データやバーコードデータを表示させたり、スキャナ部44に伝票をスキャンさせたり、GPSユニット47から位置情報を取得して装置本体の移動距離を算出したり、WAN通信部48によって配送完了データを本部サーバ2に送信する。
【0016】
表示部41は、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示装置を備え、CPU40から入力される表示制御信号に従って、表示処理を行う。表示部41は、入力部43で入力された入力データや、スキャナ部44で読み取られたバーコードデータ等を表示出力する。
【0017】
スピーカー部42は、スピーカー、アンプ回路等を有し、CPU40から入力される音声制御信号に従って、音声出力処理を行う。スピーカー部42は、伝票スキャンの完了を表わす確認音や、配送完了データの送信完了を表わす確認音を音声出力する。
【0018】
入力部43は、スキャナ部44のスキャン動作を開始させるトリガーキー、数値データを入力する数値キー、各種指示情報を入力させるためのファンクションキー等を備え、キーの操作に応じた入力信号をCPU40に出力する。
【0019】
スキャナ部44は、配送先(受取人)へ配送が完了した荷物の伝票を光学的にスキャンし、伝票に印刷されたバーコード,2次元コード等のコード情報を読み取るものである。スキャナ部44は、例えばレーザビームを照射してバーコードを光学的に読み取るバーコードスキャナ、あるいはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサによりバーコードの画像を撮影して読み取るイメージスキャナにより構成されている。スキャナ部44は、入力部43のトリガーキーの操作に応じてCPU40から入力されるスキャン開始信号に従って、スキャン処理を行う。なお、スキャナ部44が読み取るコード情報は、バーコードに限らず、Data Matrix,QRコード(登録商標),PDF417,MAXIコード等の2次元コードであってもよい。
また、スキャナ部44は、コード情報を光学的に読み取る読取装置に限らず、荷物に添付されたRFID(Radio Frequency Identification)タグやICタグに記録されたコード情報を電波や電磁波で読み取る読取装置であってもよい。
【0020】
記憶部45は、HDD(Hard Disc Drive)又は不揮発性の半導体メモリ等により構成され、CPU40により実行される制御プログラム及びこの制御プログラムの実行時に必要なデータ等を記憶する。
【0021】
RAM46は、CPU40により実行される制御プログラムをプログラム格納エリアに展開する。また、RAM46は、入力データ及び制御プログラムの実行時に生じる処理結果のデータを、予め決められたワークエリアに記憶して一時的に保存する。さらに、後述する配送完了データ送信処理においては、配送を完了した荷物の伝票をスキャンする毎に生成された配送完了データを記憶して蓄積する。また、RAM46の記憶内容は、電源部49からの電源供給によって常に記憶内容が保持されている。
【0022】
GPSユニット47は、GPS衛星との通信を行うためのアンテナやGPS装置を備えている。GPSユニット47は、一定時間毎にGPS衛星との通信を行って現在位置の位置情報を算出し、位置情報をCPU40に出力する。また、GPSユニット47は、CPU40の指示に応じてGPS衛星との通信を行って現在位置の位置情報を算出し、位置情報をCPU40に出力する。
【0023】
WAN通信部48は、無線広域通信ネットワークを利用して本部サーバ2と無線通信を行うものであり、アンテナ及び通信モジュールを備え、図1に示す複数の基地局3のいずれかを介して本部サーバ2に接続する。
【0024】
電源部49は、一次電池あるいは二次電池を内蔵し、各部に電源を供給する。
【0025】
(第1の実施例)
次に、図3を参照して、本実施形態の第1の実施例における動作を説明する。
図3は、携帯端末装置4で実行される配送完了データ送信処理の動作を示すフローチャートである。この配送完了データ送信処理は、配送先への配送を完了した荷物の伝票をスキャナ部44でスキャンして伝票に印刷されたバーコードを読み取る毎に、読み取ったバーコードデータに基づいて配送完了データを生成し、生成した配送完了データをRAM46に記憶して蓄積すると共に、GPSユニット47から出力される位置情報に応じて携帯端末装置4の装置本体の移動距離を算出し、携帯端末装置4が予め決められた時間内に予め決められた距離を移動した場合は、携帯端末装置4が規定距離を移動したと判別し、RAM46に蓄積した配送完了データをWAN通信部48によって本部サーバ2に送信する。この配送完了データ送信処理は、携帯端末装置4に備えられたCPU40の制御の下で実行される。
【0026】
まず、ステップS1において、入力部43に備えられたトリガーキーがユーザにより操作されると、配送先(受取人)へ配送が完了した荷物の伝票をスキャナ部44によりスキャンし、伝票に印刷されたバーコードを読み取る。読み取られたバーコードデータは、RAM46の予め決められた記憶領域に記憶されて一時保存される。この実施形態において、バーコードデータは、伝票番号あるいは荷物に付加された識別番号である。
【0027】
次に、ステップS2では、読み取られたバーコードデータに基づいて配送完了データが生成される。この実施形態において、配送完了データとは、配送荷物が配送先に配送されたことを本部サーバ2宛に報告するためのデータである。配送完了データは、例えば、図示しない計時部で計時される現在時刻と、記憶部45の予め決められた記憶領域に格納されている端末識別番号とをバーコードデータに付加することで生成されるデータである。なお、配送完了データのデータ構造は、これに限定されない。
【0028】
そして、ステップS3において、ステップS2で生成された配送完了データをRAM46の予め決められた記憶領域に記憶して保存する。
【0029】
次に、ステップS4では、GPSユニット47から出力される位置情報によって、携帯端末装置4の移動距離を算出する。この実施形態では、CPU40は、GPSユニット47により出力される位置情報を例えば1秒毎にRAM46の図示しないメモリ領域に保存し、保存された複数の位置情報に基づいて携帯端末装置4の移動距離を算出している。
【0030】
続くステップS5では、「規定距離移動した?」即ち、携帯端末装置4が予め決められた時間内に予め決められた規定距離を移動したか否かが判別される。例えば、携帯端末装置4が予め決められた「1分間」という時間内に、予め決められた「200m」という規定距離を移動したか否かが判別される。このステップS5で携帯端末装置4が予め決められた規定距離を移動していないと判別されると(ステップS5;NO)、ステップS6に進み、予め決められた規定距離を移動したと判別されると(ステップS5;YES)、ステップS7に進む。
【0031】
ステップS6では、携帯端末装置4が停止しているか、移動中であるかを確認するために、一定時間待機する。この場合、例えば1分間待機する。即ち、本実施形態では、携帯端末装置4を配送車両に搭載して配送業務を行うことを想定しているので、1分間待機すれば、配送車両が200mの距離を移動できると考えられるからである。そして、一定時間の待機が終了すると、ステップS6からステップS4に戻る。以下、ステップS5でYESと判別されるまでステップS4〜S6の処理が繰り返し実行される。
そして、ステップS5で携帯端末装置4が予め決められた時間内に予め決められた距離を移動したと判別されると(ステップS5;YES)、ステップS7に進む。
【0032】
ステップS7では、RAM46の予め決められた記憶領域に記憶された配送完了データをWAN通信部48によって本部サーバ2に送信する。このステップS7が実行されると、図3の配送完了データ送信処理が終了する。
【0033】
上述したように、図3に示す第1の実施例の配送完了データ送信処理では、配送先への配送を完了した荷物の伝票をスキャナ部44でスキャンして伝票に印刷されたバーコードを読み取る毎に、読み取ったバーコードデータに基づいて配送完了データを生成し、生成した配送完了データをRAM46に記憶して蓄積すると共に、GPSユニット47から出力される位置情報に応じて携帯端末装置4の装置本体の移動距離を算出し、携帯端末装置4が予め決められた時間内に予め決められた距離を移動した場合は、携帯端末装置4が規定距離を移動したと判別し、RAM46に蓄積した配送完了データをWAN通信部48によって本部サーバ2に送信する。
【0034】
これによって、携帯端末装置4は、伝票をスキャンする毎に配送完了データを本部サーバ2に送信するのではなく、生成された複数の配送完了データを蓄積しておき、携帯端末装置4が規定距離を移動した際に、蓄積した配送完了データを本部サーバ2に送信するようにしたので、送信回数を最小限度に削減でき、通信コストを低減すると共に、携帯端末装置4の電池寿命を長くすることができる。
【0035】
(第2の実施例)
次に、図4及び図5を参照して、本実施形態の第2の実施例における動作を説明する。
図4は、携帯端末装置4で実行される配送完了データ送信処理の動作を示すフローチャートである。
図5は、携帯端末装置4の記憶部45に記憶される通信良好エリアデータベースのデータ構造を示す図である。図5に示すように、通信良好エリアデータベースは、複数のGPS座標データに対応づけて、エリア名と、電波状況とを記憶したデータベースである。
【0036】
図4に示す配送完了データ送信処理は、配送先への配送を完了した荷物の伝票をスキャナ部44でスキャンして伝票に印刷されたバーコードデータを読み取る毎に、バーコードデータに基づいて配送完了データを生成し、生成した配送完了データをRAM46に記憶して蓄積すると共に、GPSユニット47から出力される位置情報に応じて携帯端末装置4の移動距離を算出し、携帯端末装置4が予め決められた時間内に予め決められた距離を移動した場合は、GPSユニット47から出力される位置情報に基づいて図7に示す通信良好エリアデータベースを参照し、携帯端末装置4の現在位置が通信良好エリアであるか否か判別し、通信良好エリアであると判別された場合は、RAM46に蓄積した配送完了データをWAN通信部48によって本部サーバ2に送信する。この配送完了データ送信処理は、携帯端末装置4におけるCPU40の制御の下で実行される。
【0037】
まず、ステップS11において、入力部43に備えられたトリガーキーがユーザによって操作されると、受取人へ配送が完了した荷物の伝票をスキャナ部44によりスキャンし、伝票に印刷されたバーコードデータを読み取る。読み取られたバーコードデータは、RAM46の予め決められた記憶領域に記憶されて一時保存される。
【0038】
次に、ステップS12では、読み取られたバーコードデータに基づいて配送完了データが生成される。この場合、配送完了データとは、バーコードデータに対応づけられた配送荷物が配送先に配送されたことを本部サーバ2宛に報告するためのデータであり、例えば、図示しない計時部で計時される現在時刻と、記憶部45の予め決められた記憶領域に格納されている端末識別番号とをバーコードデータに付加することで生成されるデータである。なお、配送完了データのデータ構造は、これに限定されない。
【0039】
そして、ステップS13において、ステップS12で生成された配送完了データをRAM46の予め決められた記憶領域に記憶して保存する。
【0040】
次に、ステップS14では、GPSユニット47から出力される位置情報によって、携帯端末装置4の移動距離を算出する。
【0041】
続くステップS15では、「規定距離移動した?」即ち、携帯端末装置4が予め決められた時間内に予め決められた規定距離を移動したか否かが判別される。例えば、携帯端末装置4が予め決められた1分間という時間内に、予め決められた200mという規定距離を移動したか否かが判別される。このステップS15で携帯端末装置4が予め決められた距離を移動していないと判別されると(ステップS15;NO)、ステップS16に進み、予め決められた距離を移動したと判別されると(ステップS15;YES)、ステップS17に進む。
【0042】
ステップS16では、携帯端末装置4が停止しているか、移動中であるかを確認するために、一定時間待機する。この場合、例えば1分間待機する。即ち、本実施形態では、携帯端末装置4を配送車両に搭載して配送業務を行うことを想定しているので、1分間待機すれば、配送車両が200m移動できるからである。そして、一定時間の待機が終了すると、ステップS16からステップS13に戻る。以下、ステップS15でYESと判別されるまでステップS13〜S16の処理が繰り返し実行される。
そして、ステップS15で携帯端末装置4が予め決められた時間内に予め決められた規定距離を移動したと判別されると(ステップS15;YES)、ステップS17に進む。
【0043】
ステップS17では、GPSユニット47から出力される位置情報を取得し、取得した位置情報に基づいて図7の通信良好エリアデータベースを参照し、携帯端末装置4の現在位置が通信良好エリアであるかどうかを確認する。
【0044】
次に、ステップS18では、ステップS17により確認された携帯端末装置4の現在位置が通信良好エリアであるかどうか判別する。このステップS18で通信良好エリアであると判別された場合(ステップS18;YES)は、次のステップS19に進む。また、ステップS18で通信良好エリアではないと判別された場合(ステップS18;NO)は、ステップS16を経てステップS13に戻り、以下、ステップS18でYESと判別されるまでステップS13〜S18の処理が繰り返し実行される。
【0045】
そして、ステップS19では、RAM46の予め決められた記憶領域に記憶された配送完了データをWAN通信部48によって本部サーバ2に送信する。このステップS19が実行されると、図4の配送完了データ送信処理が終了する。
【0046】
上述したように、図4に示す第2の実施例の配送完了データ送信処理では、配送先への配送を完了した荷物の伝票をスキャナ部44でスキャンして伝票に印刷されたバーコードを読み取る毎に、読み取ったバーコードデータに基づいて配送完了データを生成し、生成した配送完了データをRAM46に記憶して蓄積すると共に、GPSユニット47から出力される位置情報に応じて携帯端末装置4の移動距離を算出し、携帯端末装置4が予め決められた時間内に予め決められた距離を移動した場合は、GPSユニット47から出力される位置情報に基づいて図7に示す通信良好エリアデータベースを参照し、携帯端末装置4の現在位置が通信良好エリアであるか否か判別し、通信良好エリアであると判別された場合は、RAM46に蓄積した配送完了データをWAN通信部48によって本部サーバ2に送信する。
【0047】
これによって、携帯端末装置4は、伝票をスキャンする毎に配送完了データを本部サーバ2に送信するのではなく、生成された複数の配送完了データを蓄積しておき、携帯端末装置4が規定距離を移動し、且つ携帯端末装置4の現在位置が通信良好エリアであると判別された際に、蓄積した配送完了データを本部サーバ2に送信するようにしたので、送信回数を最小限度に削減でき、しかも、通信不良によるリトライ処理を行う回数を削減できるため、通信コストを低減すると共に、携帯端末装置4の電池寿命を長くすることができる。
【0048】
(第3の実施例)
次に、図6を参照して、本実施形態の第3の実施例における動作を説明する。
図6は、携帯端末装置4で実行される配送完了データ送信処理の動作を示すフローチャートである。この配送完了データ送信処理は、配送先への配送を完了した荷物の伝票をスキャナ部44でスキャンして伝票に印刷されたバーコードデータを読み取る毎に、バーコードデータに基づいて配送完了データを生成し、生成した配送完了データをRAM46に記憶して蓄積すると共に、GPSユニット47から出力される位置情報に応じて携帯端末装置4の移動距離を算出し、携帯端末装置4が予め決められた時間内に予め決められた距離を移動した場合は、WAN通信部48が受信するWAN電波の電波強度を確認し、WAN電波の電波強度が予め決められた規定値以上であり、携帯端末装置4の現在位置における電波状況が良好であると判別された場合は、RAM46に蓄積した配送完了データをWAN通信部48によって本部サーバ2に送信する。この配送完了データ送信処理は、携帯端末装置4におけるCPU40の制御の下で実行される。
【0049】
まず、ステップS21において、入力部43に備えられたトリガーキーがユーザによって操作されると、受取人へ配送が完了した荷物の伝票をスキャナ部44によりスキャンし、伝票に印刷されたバーコードデータを読み取る。読み取られたバーコードデータは、RAM46の予め決められた記憶領域に記憶されて一時保存される。
【0050】
次に、ステップS22では、読み取られたバーコードデータに基づいて配送完了データが生成される。この場合、配送完了データとは、バーコードデータに対応づけられた配送荷物が配送先に配送されたことを本部サーバ2宛に報告するためのデータであり、例えば、図示しない計時部で計時される現在時刻と、記憶部45の予め決められた記憶領域に格納されている端末識別番号とをバーコードデータに付加することで生成されるデータである。なお、配送完了データのデータ構造は、これに限定されない。
【0051】
そして、ステップS23において、ステップS22で生成された配送完了データをRAM46の予め決められた記憶領域に記憶して保存する。
【0052】
次に、ステップS24では、GPSユニット47から出力される位置情報によって、携帯端末装置4の移動距離を算出する。
【0053】
続くステップS25では、「規定距離移動した?」即ち、携帯端末装置4が予め決められた時間内に予め決められた規定距離を移動したか否かが判別される。例えば、携帯端末装置4が予め決められた1分間という時間内に、予め決められた200mという規定距離を移動したか否かが判別される。このステップS25で携帯端末装置4が予め決められた距離を移動していないと判別されると(ステップS25;NO)、ステップS26に進み、予め決められた距離を移動したと判別されると(ステップS25;YES)、ステップS27に進む。
【0054】
ステップS26では、携帯端末装置4が停止しているか、移動中であるかを確認するために、一定時間待機する。この場合、例えば1分間待機する。即ち、本実施形態では、携帯端末装置4を配送車両に搭載して配送業務を行うことを想定しているので、1分間待機すれば、配送車両が200m移動できるからである。そして、一定時間の待機が終了すると、ステップS26からステップS24に戻る。以下、ステップS25でYESと判別されるまでステップS23〜S25の処理が繰り返し実行される。
そして、ステップS25で携帯端末装置4が予め決められた時間内に予め決められた規定距離を移動したと判別されると(ステップS25;YES)、ステップS27に進む。
【0055】
ステップS27では、WAN通信部48が受信するWAN電波の電波強度を確認する。即ち、WAN通信部48が受信するWAN電波の電波強度がどのくらいの数値であるかを測定する。
【0056】
次に、ステップS28では、ステップS27により確認されたWAN電波の電波強度に基づいて携帯端末装置4の現在位置の電波状況が良好かどうか判別する。このステップS28で電波状況が良好であると判別された場合(ステップS28;YES)は、次のステップS29に進む。また、ステップS28で電波状況が良好ではないと判別された場合(ステップS28;NO)は、ステップS26を経てステップS23に戻り、以下、ステップS28でYESと判別されるまでステップS23〜S28の処理が繰り返し実行される。
【0057】
そして、ステップS29では、RAM46の予め決められた記憶領域に記憶された配送完了データをWAN通信部48によって本部サーバ2に送信する。このステップS29が実行されると、図6の配送完了データ送信処理が終了する。
【0058】
上述したように、図6に示す第3の実施例の配送完了データ送信処理では、配送先への配送を完了した荷物の伝票をスキャナ部44でスキャンして伝票に印刷されたバーコードを読み取る毎に、読み取られたバーコードデータに基づいて配送完了データを生成し、生成した配送完了データをRAM46に記憶して蓄積すると共に、GPSユニット47から出力される位置情報に応じて携帯端末装置4の移動距離を算出し、携帯端末装置4が予め決められた時間内に予め決められた距離を移動した場合は、WAN通信部48が受信するWAN電波の電波強度を確認し、WAN電波の電波強度が予め決められた規定値以上であり、携帯端末装置4の現在位置における電波状況が良好であると判別された場合は、RAM46に蓄積した配送完了データをWAN通信部48によって本部サーバ2に送信する。
【0059】
これによって、携帯端末装置4は、伝票をスキャンする毎に配送完了データを本部サーバ2に送信するのではなく、生成された複数の配送完了データを蓄積しておき、携帯端末装置4が規定距離を移動し、且つ携帯端末装置4の現在位置における電波状況が良好であると判別された際に、蓄積した配送完了データを本部サーバ2に送信するようにしたので、送信回数を最小限度に削減でき、しかも、通信不良によるリトライ処理を行う回数を削減できるため、通信コストを低減すると共に、携帯端末装置4の電池寿命を長くすることができる。
【0060】
(第4の実施例)
次に、図7及び図8を参照して、本実施形態の第4の実施例における動作を説明する。
図7は、携帯端末装置4で実行される配送完了データ送信処理の動作を示すフローチャートである。
図8は、携帯端末装置4の記憶部45に記憶されるエリア分類マップデータベースのデータ構造を示す図である。図8に示すように、エリア分類マップデータベースは、複数のGPS座標データに対応づけて、エリア名と、分類コードとを記憶したデータベースである。
【0061】
図7に示す配送完了データ送信処理は、配送先への配送を完了した荷物の伝票をスキャナ部44でスキャンして伝票に印刷されたバーコードデータを読み取る毎に、バーコードデータに基づいて配送完了データを生成し、生成した配送完了データをRAM46に記憶して蓄積すると共に、GPSユニット47から出力される位置情報に応じて携帯端末装置4の移動距離を算出し、携帯端末装置4が予め決められた時間内に予め決められた距離を移動した場合は、GPSユニット47から出力される位置情報に基づいて図8に示すエリア分類マップデータベースを参照し、携帯端末装置4の現在位置がどのエリアであるかを判別し、前回エリアと同一ではないと判別され、且つ未送信データがあると判別された場合は、RAM46に蓄積した配送完了データをWAN通信部48によって本部サーバ2に送信する。この配送完了データ送信処理は、携帯端末装置4におけるCPU40の制御の下で実行される。
【0062】
まず、ステップS31において、入力部43に備えられたトリガーキーがユーザによって操作されると、受取人へ配送が完了した荷物の伝票をスキャナ部44によりスキャンし、伝票に印刷されたバーコードデータを読み取る。読み取られたバーコードデータは、RAM46の予め決められた記憶領域に記憶されて一時保存される。
【0063】
次に、ステップS32では、読み取られたバーコードデータに基づいて配送完了データが生成される。この場合、配送完了データとは、バーコードデータに対応づけられた配送荷物が配送先に配送されたことを本部サーバ2宛に報告するためのデータであり、例えば、図示しない計時部で計時される現在時刻と、記憶部45の予め決められた記憶領域に格納されている端末識別番号とをバーコードデータに付加することで生成されるデータである。なお、配送完了データのデータ構造は、これに限定されない。
【0064】
そして、ステップS33において、ステップS32で生成された配送完了データをRAM46の予め決められた記憶領域に記憶して保存する。
【0065】
次に、ステップS34では、GPSユニット47から出力される位置情報によって、携帯端末装置4の移動距離を算出する。
【0066】
続くステップS35では、「規定距離移動した?」即ち、携帯端末装置4が予め決められた時間内に予め決められた規定距離を移動したか否かが判別される。例えば、携帯端末装置4が予め決められた1分間という時間内に、予め決められた200mという規定距離を移動したか否かが判別される。このステップS35で携帯端末装置4が予め決められた距離を移動していないと判別されると(ステップS35;NO)、ステップS36に進み、予め決められた距離を移動したと判別されると(ステップS35;YES)、ステップS37に進む。
【0067】
ステップS36では、携帯端末装置4が停止しているか、移動中であるかを確認するために、一定時間待機する。この場合、例えば1分間待機する。即ち、本実施形態では、携帯端末装置4を配送車両に搭載して配送業務を行うことを想定しているので、1分間待機すれば、配送車両が200m移動できるからである。そして、一定時間の待機が終了すると、ステップS36からステップS33に戻る。以下、ステップS35でYESと判別されるまでステップS33〜S36の処理が繰り返し実行される。
そして、ステップS35で携帯端末装置4が予め決められた時間内に予め決められた規定距離を移動したと判別されると(ステップS35;YES)、ステップS37に進む。
【0068】
ステップS37では、GPSユニット47から出力される位置情報を取得し、取得した位置情報に基づいて図8のエリア分類マップデータベースを参照し、携帯端末装置4の現在位置がどのエリア内であるかを確認する。
【0069】
次に、ステップS38では、ステップS37により確認された携帯端末装置4の現在位置が前回エリアと同一であるかどうか判別する。このステップS38で前回エリアと同一ではないと判別された場合(ステップS38;NO)は、次のステップS39に進む。また、ステップS38で前回エリアと同一であると判別された場合(ステップS38;YES)は、ステップS36を経てステップS33に戻り、以下、ステップS38でNOと判別されるまでステップS33〜S38の処理が繰り返し実行される。
【0070】
そして、ステップS39では、RAM46の予め決められた記憶領域に記憶された配送完了データのうち、未だ本部サーバ2に送信していない未送信データがあるかどうか判別する。このステップS39で未送信データがあると判別された場合(ステップS39;YES)は、次のステップS40に進む。また、ステップS39で未送信データがないと判別された場合(ステップS39;NO)は、ステップS40を実行せずにテップS41に進む。
【0071】
次に、ステップS40では、RAM46の予め決められた記憶領域に記憶された配送完了データをWAN通信部48によって本部サーバ2に送信する。
【0072】
そして、ステップS41では、GPSユニット47から出力される位置情報を取得し、取得した位置情報をWAN通信部48によって本部サーバ2に送信する。このステップS41が実行されると、図7の配送完了データ送信処理が終了する。
【0073】
上述したように、図7に示す第4の実施例の配送完了データ送信処理では、配送先への配送を完了した荷物の伝票をスキャナ部44でスキャンして伝票に印刷されたバーコードデータを読み取る毎に、バーコードデータに基づいて配送完了データを生成し、生成した配送完了データをRAM46に記憶して蓄積すると共に、GPSユニット47から出力される位置情報に応じて携帯端末装置4の移動距離を算出し、携帯端末装置4が予め決められた時間内に予め決められた距離を移動した場合は、GPSユニット47から出力される位置情報に基づいて図8に示すエリア分類マップデータベースを参照し、携帯端末装置4の現在位置がどのエリアであるかを判別し、前回エリアと同一ではないと判別され、且つ未送信データがあると判別された場合は、RAM46に蓄積した配送完了データをWAN通信部48によって本部サーバ2に送信する。
【0074】
これによって、携帯端末装置4は、伝票をスキャンする毎に配送完了データを本部サーバ2に送信するのではなく、生成された複数の配送完了データを蓄積しておき、携帯端末装置4が規定距離を移動し、且つ携帯端末装置4の現在位置が前回エリアと同一ではなく、未送信データがあると判別された際に、蓄積した配送完了データを本部サーバ2に送信するようにしたので、予め決められたエリア毎に配送完了データを一括して送信することにより、送信回数を最小限度に削減できるため、通信コストを低減すると共に、携帯端末装置4の電池寿命を長くすることができる。
【0075】
以上のように、本実施形態の携帯端末装置4は、伝票をスキャンして伝票に印刷されたバーコードデータを読み取るスキャナ部44と、RAM46と、位置情報を出力するGPSユニット47と、WAN通信部48とを備えて構成され、配送先への配送を完了した荷物の伝票をスキャナ部44でスキャンする毎に、配送完了データを生成してRAM46に蓄積すると共に、GPSユニット47から出力される位置情報に応じて携帯端末装置4の移動/停止を判別し、携帯端末装置4が移動中であると判別された場合はRAM46に蓄積した配送完了データをWAN通信部48によって本部サーバに送信するように構成したので、通信コストを低減し、端末の電池寿命を長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の実施形態に係る配送管理システム1の全体構成を示す図である。
【図2】本実施形態に係る携帯端末装置4の主要構成を示すブロック図である。
【図3】本実施形態の第1の実施例に係る携帯端末装置4で実行される配送完了データ送信処理の動作を示すフローチャートである。
【図4】本実施形態の第2の実施例に係る携帯端末装置4で実行される配送完了データ送信処理の動作を示すフローチャートである。
【図5】通信良好エリアデータベースのデータ構造を示す図である。
【図6】本実施形態の第3の実施例に係る携帯端末装置4で実行される配送完了データ送信処理の動作を示すフローチャートである。
【図7】本実施形態の第4の実施例に係る携帯端末装置4で実行される配送完了データ送信処理の動作を示すフローチャートである。
【図8】エリア分類マップデータベースのデータ構造を示す図である。
【符号の説明】
【0077】
1 配送管理システム
2 本部サーバ
3 基地局
4 携帯端末装置
40 CPU
41 表示部
42 スピーカー部
43 入力部
44 スキャナ部
45 記憶部
46 RAM
47 GPSユニット
48 WAN通信部
49 電源部
50 バスライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体の位置を検出して位置情報を出力する位置検出手段と、
配送荷物のコード情報を読み取る読取手段と、
前記読取手段により読み取られたコード情報から生成された配送完了データを記憶する記憶手段と、
無線ネットワークを介してホスト装置との通信を行う通信手段と、
前記位置検出手段により出力される位置情報に基づいて前記装置本体が予め決められた距離を移動したことを判別する判別手段と、
前記判別手段により前記装置本体が予め決められた距離を移動したと判別された場合は前記記憶手段に記憶された配送完了データを前記通信手段により送信させる制御手段と、
を具備する携帯端末装置。
【請求項2】
前記判別手段は、前記位置検出手段により出力される位置情報を一定時間毎に保存し、保存された複数の位置情報に基づいて前記装置本体の移動距離を算出し、前記装置本体の一定時間内の移動距離が予め決められた距離を超えた場合は、前記装置本体が予め決められた距離を移動したと判別する請求項1記載の携帯端末装置。
【請求項3】
配送地域を複数のエリアに区分し、複数のエリアにおけるエリア毎に、各エリアの位置情報と、各エリアの通信状態とを記憶する通信良好エリア記憶手段を具備し、
前記制御手段は、前記装置本体が予め決められた距離を移動し、且つ前記位置検出手段により出力される位置情報に基づいて前記通信良好エリア記憶手段を参照し、前記装置本体の位置が通信良好エリアである場合は、前記記憶手段に記憶された配送完了データを前記通信手段により送信させる請求項1記載の携帯端末装置。
【請求項4】
電波強度を検出して電波状況を確認する電波状況確認手段を具備し、
前記制御手段は、前記装置本体が移動したと判別され、且つ前記電波状況確認手段により電波状況が良好であることが確認された場合は、前記記憶手段に記憶された配送完了データを前記通信手段により送信させる請求項1記載の携帯端末装置。
【請求項5】
配送地域を複数のエリアに区分し、複数のエリアにおけるエリア毎に、各エリアの位置情報と、各エリアの分類情報とを記憶するエリア分類マップ記憶手段を具備し、
前記制御手段は、前記位置検出手段により出力される位置情報に基づいて前記エリア分類マップを参照し、前記装置本体の位置がどのエリア内かを判別し、前記装置本体の位置が前回のエリアと異なるエリアに移動した場合は、前記記憶手段に記憶された配送完了データを前記通信手段により送信させる請求項1記載の携帯端末装置。
【請求項6】
携帯端末装置に備えられるコンピュータを、
前記携帯端末装置の装置本体の位置を検出して位置情報を出力する位置検出手段、
配送荷物のコード情報を読み取る読取手段、
前記読取手段により読み取られたコード情報から生成された配送完了データを記憶する記憶手段、
無線ネットワークを介してホスト装置との通信を行う通信手段、
前記位置検出手段により出力される位置情報に基づいて前記装置本体が予め決められた距離を移動したことを判別する判別手段、
前記判別手段により前記装置本体が予め決められた距離を移動したと判別された場合は前記記憶手段に記憶された配送完了データを前記通信手段により送信させる制御手段、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2009−177672(P2009−177672A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−15966(P2008−15966)
【出願日】平成20年1月28日(2008.1.28)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】