説明

携帯端末

【課題】筐体に取り付けた電池カバーを意図的に外したい時に外れ易く、落下等の衝撃により外れ難い携帯端末を提供する。
【解決手段】携帯端末10は、筐体11の厚み方向に沿って筐体11に対して着脱可能な電池カバー16と、電池カバー16に設けられた段差部21と、筐体11に電池カバー16を固定するための固定部22とを備えている。固定部22は、筐体11の厚み方向に対して交差する方向に係合することによりカバー13に係止可能な第1爪部51、第2爪部52、第3爪部53および第4爪部54とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筐体の収容凹部に電池パックが収容され、この電池パックを覆う電池カバーが筐体に着脱自在に取り付けられた携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯端末のなかには、電池カバーの先端にロック爪が設けられ、電池カバーを筐体に摺動させてロック爪を筐体に係止することにより筐体に取り付けるスライド式の電池カバーが知られている。
このスライド式の電池カバーによれば、電池カバーを筐体から外す場合には、ロック爪の周辺を押圧してロック爪の係止を解除させた状態で電池カバーを摺動させて筐体から外すことが可能である(例えば、特許文献1)。
【0003】
しかし、スライド式の電池カバーは、電池カバーを摺動させるレール等を設けるために、電池カバーや筐体の双方にレール等を設ける空間が必要である。
このように、電池カバーや筐体の双方に空間を必要とすることが筐体を小型化、薄型化する上で障害となる(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−214018号公報(段落0051〜段落0057)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
筐体の小型化や薄型化を実現する嵌め込み式の電池カバーとして、筐体との境界線に沿った電池カバーの所定位置に操作者が指等を係合し易い凹部が設けられたものが知られている。
電池カバーを取り外す際には、凹部に指等を係合した状態で凹部を起点として筐体から電池カバーを引き剥がす。これにより、複数の係合爪の係合が順番に解除して電池カバーが取り外される。
【0006】
この電池カバーは、筐体に対する電池カバーの取付強度を向上させるために、係合爪の係合強度を高めることが考えられる。
しかし、係合爪の係合強度を高めた場合、電池カバーを引き剥がす際に凹部にクラックが生じる可能性がある。
また、筐体から電池カバーを開ける際に、係合が固くて電池カバーを開け難いという問題が発生する可能性がある。
一方、係合爪の係合強度を低くした場合、筐体に対する電池カバーの取付強度が低下するため、落下等の衝撃により意図せず外れ易い。
【0007】
本発明は、前述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、筐体に取り付けた電池カバーがクラックを生じさせることなく意図的に外したい時に外れ易く、落下等の衝撃により外れ難い携帯端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の携帯端末は、電池パックを収容する収容凹部を備えた筐体と、前記電池パックを覆い、前記筐体に着脱する電池カバーと、を備え、前記電池カバーは、前記筐体から着脱する際にきっかけとなる段差部を形成するとともに、前記筐体と対向する内側において前記筐体と係合する固定部を形成し、前記筐体は前記固定部を形成し、前記固定部は、前記段差部を形成する辺の内側に設けられ、前記筐体の平面中央方向に向かって突出する第1爪部と、前記第1爪部と対向する辺の内側に設けられ、前記筐体の平面中央方向に向かって突出する第2爪部と、前記第1爪部および第2爪部と隣接する辺の内側に設けられた係止片に支持され、前記筐体の外形方向に向かって突出する第3爪部と、前記第1爪部および第2爪部と隣接する辺の内側に設けられた係止片に支持され、前記筐体の外形方向に向かって突出する第4爪部と、を有する。
【0009】
取り外し時は、第2短辺壁部を支点とし、かつ、段差部を起点として筐体に対して電池カバーを引き起こそうとすると、最初に第1爪部の係合が解除され、次いで電池カバーが幅方向に沿った中央部が隆起するように凸状に変形する。
中央部が隆起するように変形するために、係止片が傾斜して第3爪および第4爪部の係合が容易に解除される。
【0010】
第3爪および第4爪部の係合が解除されることにより、第2爪部の係合を最後に解除して筐体から電池カバーが取り外される。
これにより、筐体に取り付けた電池カバーを意図的に外したい時に、筐体から容易に取り外すことができる。
【0011】
一方、携帯端末に落下等の衝撃が加わった場合、中央部が凹むように電池カバーが変形する。中央部が凹むことにより、係止片が傾斜して第3爪および第4爪部が強く係合する。
また、電池パックが飛び出そうとする際にも中央部が隆起するように凸状に電池カバーが変形するため、係止片が傾斜して第1爪および第2爪が強く係合する。
このように、第1爪、第2爪、第3爪および第4爪部が強く係合することにより筐体から電池カバーが外れる可能性を低く抑えることができ、落下等の衝撃で筐体から電池カバーが外れ難くできる。
【0012】
また、本発明の携帯端末は、前記収容凹部が平面略矩形状であって、前記第3爪部および前記第4爪部は、前記収容凹部の平面各辺の略中央に対応する位置に形成されている。
【0013】
ここで、電池パックはある程度重いため、落下時に電池パックが収容凹部から飛び出し、電池カバーが外れることが考えられる。
そこで、第1爪部、第2爪部、第3爪部および第4爪部を収容凹部の各辺の中央部に対応する位置に配置した。
これにより、収容凹部の各辺に相当する部位に電池カバーを係止できるので、落下時に電池カバーを確実に固定して電池パックの飛び出しを防止できる。
【0014】
さらに、本発明の携帯端末は、前記電池カバーの内側面と前記係止片の基端部とを連結する補強リブを有し、前記補強リブが前記係止片における幅方向両縁部のうち、前記段差部から遠い縁部側に設けられている。
【0015】
補強リブを段差部から遠い縁部側に設けることにより、段差部を引き剥がす方向に引き上げる際に係止片を撓み易くできる。
これにより、段差部を起点として電池カバーを引き起こす際に、係止片を好適に撓ませて電池カバーを容易に外すことができる。
これに対して、補強リブを段差部に近づけた場合、電池カバーを外す際に、係止片が撓み難く、電池カバーが外れ難くなる。
【0016】
また、本発明の携帯端末は、前記筐体は、前記電池カバーで覆われる面に配置されたカバーと、前記カバーと係合するケースから構成され、前記第1爪部、前記第2爪部、前記第3爪部および前記第4爪部が前記カバーに係合する。
【0017】
ここで、電池カバーを筐体に取り付ける方法として、電池カバーを筐体のケースおよびカバーの両部材に係止させることが考えられる。
しかし、電池カバーをケースおよびカバーの両部材に係止させた場合、三部材の加工公差や組立公差が組立精度に影響して、電池カバーとカバーとの隙間を好適に抑えることが難しい。
【0018】
そこで、第1爪部、第2爪部、第3爪部および第4爪部をカバーのみに係合させることにした。
これにより、加工公差や組立公差を電池カバーとカバーとの二部材に抑えることができるので、電池カバーとカバーとの隙間を好適に保つことが可能になり、携帯端末の外観性が向上する。
【0019】
さらに、本発明の携帯端末は、前記第3爪部(第1爪部)および前記第4爪部(第2爪部)にそれぞれ隣り合う複数のインロー部を有し、前記各インロー部が、前記第3爪部(第1爪部)および前記第4爪部(第2爪部)に対して前記段差部から遠い位置に設けられている。
【0020】
ここで、各インロー部を段差部から遠い位置に設けることにより、第1爪部および第2爪部の係合を解除する際に各インロー部が抵抗にならない。
これにより、段差部を起点として電池カバーを引き起こす際に、第3爪部および第4爪部が支持されている各係止片を好適に撓ませて電池カバーを容易に外すことができる。
これに対して、各インロー部を段差部に近づけた場合、電池カバーを外す際に、各係止片が撓み難く、電池カバーが外れ難くなる。
【0021】
また、本発明の携帯端末は、ケースおよびカバーを有する筐体と、前記ケースに設けられ、電池パックを収容する収容凹部と、前記電池パックを覆う平面部と、前記平面部に連結された枠状の側壁部とを有し、前記筐体の厚み方向に沿って前記筐体に対して着脱可能な電池カバーと、前記側壁部の外面における所定位置に設けられた段差部と、前記電池カバーにおける前記カバーに対向する内面に設けられ、前記筐体の厚み方向に対して交差する方向に係合することにより、前記筐体に前記電池カバーを固定するための固定部とを備え、前記固定部が、前記側壁部における前記段差部の裏側に設けられ、前記カバーの平面中央に向かって突出する第1爪と、前記側壁部における前記収容凹部を挟んで前記第1爪部と対向する位置の裏側に設けられ、前記カバーの平面中央に向かって突出する第2爪部と、前記収容凹部を中心として前記第1爪部および前記第2爪部に対して隣り合う位置に対応する前記平面部の裏側に設けられた係止片に支持され、前記カバーの平面中央とは反対側に向かって突出する第3爪部と、前記収容凹部を挟んで前記第3爪部と対向する位置に対応する前記平面部の裏側に設けられた係止片に支持され、前記カバーの平面中央とは反対側に向かって突出する第4爪部とを有する。
【0022】
本発明の携帯端末は、筐体の平面形状が平面略長方形に限定しないで、例えば筐体の平面形状を楕円、長円等の他の形状に対応させることが可能である。
【0023】
さらに、本発明の携帯端末によれば、取り外し時は、第2爪部を支点とし、かつ、段差部を起点として筐体に対して電池カバーを引き起こそうとすると、最初に第1爪部の係合が解除され、次いで電池カバーが幅方向に沿った中央部が隆起するように凸状に変形する。
中央部が隆起するように変形するために、係止片が傾斜して第3爪および第4爪部の係合が容易に解除される。
【0024】
第3爪および第4爪部の係合が解除されることにより、第2爪部の係合を最後に解除して筐体から電池カバーが取り外される。
これにより、筐体に取り付けた電池カバーを意図的に外したい時に、筐体から容易に取り外すことができる。
【0025】
一方、携帯端末に落下等の衝撃が加わった場合、中央部が凹むように電池カバーが変形する。中央部が凹むことにより、係止片が傾斜して第3爪および第4爪部が強く係合する。
また、電池パックが飛び出そうとする際にも中央部が隆起するように凸状に電池カバーが変形するため、係止片が傾斜して第1爪および第2爪が強く係合する。
このように、第1爪、第2爪、第3爪および第4爪部が強く係合することにより筐体から電池カバーが外れる可能性を低く抑えることができ、落下等の衝撃で筐体から電池カバーが外れ難くできる。
【0026】
さらに、本発明の携帯端末においては、取り外し時、第1短辺壁部および第2短辺壁部のうちの一方を支点とし、他方を筐体に対して回動することにより、電池カバーが幅方向に沿った中央部が隆起するように凸状に変形する。
中央部が隆起するように変形するために、係止片が傾斜して第3爪および第4爪部の係合が容易に解除される。
【0027】
第3爪および第4爪部の係合が解除されることにより、第2爪部の係合を最後に解除して筐体から電池カバーが取り外される。
これにより、筐体に取り付けた電池カバーを意図的に外したい時に、筐体から容易に取り外すことができる。
【0028】
一方、携帯端末に落下等の衝撃が加わった場合、中央部が凹むように電池カバーが変形する。中央部が凹むことにより、係止片が傾斜して第3爪および第4爪部が強く係合する。
また、電池カバーが飛び出そうとする際にも中央部が隆起するように凸状に電池カバーが変形するため、係止片が傾斜して第1爪および第2爪が強く係合する。
このように、第1爪、第2爪、第3爪および第4爪部が強く係合することにより筐体から電池カバーが外れる可能性を低く抑えることができ、落下等の衝撃で筐体から電池カバーが外れ難くできる。
【0029】
さらに、本発明の携帯端末は、筐体と、前記ケースに設けられ、電池パックを収容する収容凹部と、前記電池パックを覆う平面部と、前記平面部に連結された第1短辺壁部、第2短辺壁部、第1長辺壁部および第2長辺壁部による略長方形枠状の側壁部とを有するとともに、前記筐体の厚み方向に沿って前記筐体に対して着脱可能な電池カバーと、前記電池カバーにおける前記カバーに対向する内面に設けられ、前記筐体の厚み方向に対して交差する方向に係合することにより、前記筐体に前記電池カバーを固定するための固定部とを備え、前記電池カバーが、前記第1短辺壁部および前記第2短辺壁部のうちの一方を支点として他方が前記筐体に対して回動するように前記筐体に対して着脱可能とされ、前記固定部が、前記第1短辺壁部の裏側に設けられ、前記カバーの平面中央に向かって突出する第1爪部と、前記収容凹部を挟んで前記第2短辺壁部の裏側における前記第1爪部と対向する位置に設けられ、前記カバーの平面中央に向かって突出する第2爪部と、前記第1長辺壁部の内側に設けられた係止片に支持され、前記カバーの平面中央とは反対側に向かって突出する第3爪部と、前記収容凹部を挟んで前記第2長辺壁部の内側における前記第3爪部と対向する位置に設けられた係止片に支持され、前記カバーの平面中央とは反対側に向かって突出する第4爪部と、を有する。
【発明の効果】
【0030】
本発明の携帯端末によれば、取り外し時は、電池カバーの中央部が隆起するように凸状に変形させることにより、係止片が傾斜して第3爪および第4爪部の係合を容易に解除できる。
これにより、筐体に取り付けた電池カバーを意図的に外したい時に、筐体から容易に取り外すことができる。
【0031】
一方、携帯端末に落下等の衝撃が加わった場合、中央部が凹むように電池カバーが変形することにより、係止片が傾斜して第3爪および第4爪部が強く係合し、電池パックが飛び出そうとする際にも中央部が隆起するように凸状に電池カバーが変形するため、係止片が傾斜して第1爪および第2爪が強く係合する。
これにより、筐体から電池カバーが外れる可能性を低く抑え、落下等の衝撃で筐体から電池カバーが外れ難くできる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明に係る携帯端末を内側面側から見た状態を示す斜視図
【図2】図1の携帯端末から電池カバーを外した状態を示す平面図
【図3】図1のI−I線断面図
【図4】図1のII−II線断面図
【図5】図1のIII−III線断面図
【図6】図1の電池カバーを内側面側から見た状態を示す斜視図
【図7】図6のIV部拡大図
【図8】本発明に係る電池カバーを筐体から外す例を説明する断面図
【図9】本発明に係る携帯端末が落下した例を説明する断面図
【図10】本発明に係る変形例を示す斜視図
【図11】図10の携帯端末から電池カバーを外した状態を示す平面図
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の実施形態に係る携帯端末について図面を参照して説明する。
【0034】
図1に示すように、本発明の実施形態である携帯端末10は、平面略矩形状に形成された筐体11と、筐体11のケース12(図2参照)に設けられた収容凹部15(図2参照)と、収容凹部15を覆う電池カバー16とを備えている。
【0035】
図2に示すように、携帯端末10は、電池カバー16に設けられた段差部21(図1も参照)と、電池カバー16に設けられた固定部22と、固定部22を補強する補強リブ24と、固定部22に隣り合うインロー部27とを備えている。
【0036】
筐体11は、平面略長方形に形成され、電池パック32を収容可能な収容凹部15を備えたケース12と、ケース12に組み合わされたカバー13とを備えている。
【0037】
カバー13は、平面略長方形に形成され、第1カバー短辺34、第2カバー短辺35、第1カバー長辺36および第2カバー長辺37を有する。
図3に示すように、第1カバー短辺34は、第1段部34Aが形成され、第1段部34Aの上方に第1係止部34Bが設けられている。第1係止部34Bはカバー13の外側に向けて形成されている。
【0038】
第2カバー短辺35は、第2段部35Aが形成され、第2段部35Aの上方に第2係止部35Bが設けられている。第2係止部35Bはカバー13の外側に向けて形成されている。
【0039】
図4に示すように、第1カバー長辺36は、第3段部36Aが形成され、第3段部36Aの上方に第3係止部36Bが設けられている。第3係止部36Bはカバー13の内側に向けて形成されている。
さらに、図5に示すように、第1カバー長辺36の近傍には、第1位置決め部36Cが形成されている。
【0040】
図4に示すように、第2カバー長辺37は、第4段部37Aが形成され、第4段部37Aの上方に第4係止部37Bが設けられている。第4係止部37Bはカバー13の内側に向けて形成されている。
さらに、図5に示すように、第2カバー長辺37の近傍には、第2位置決め部37Cが形成されている。
【0041】
図2、図5に示すように、収容凹部15は、ケース12に設けられ、電池パック32を収容可能に形成された凹部である。
収容凹部15は、平面各辺、具体的には第1辺15A、第2辺15B、第3辺15C、第4辺15Dで略矩形状に形成されている。
電池パック32は、略矩形体状に形成され、端子面にプラス接触パッド、マイナス接触パッドおよび過充電検知用接触の接触パッドが設けられている。
【0042】
図2に示すように、電池カバー16は、筐体11の厚み方向に沿って筐体11に対して着脱可能に形成されている。
この電池カバー16は、電池パック32を覆う平面部17と、平面部17に連結された枠状の側壁部18とを有する(図1参照)。
【0043】
平面部17は、第1短辺17A、第2短辺17B、第1長辺17Cおよび第2長辺17Dでケース12を覆うように平面略長方形に形成された平板状の部位である。
この平面部17は、第2短辺17Bの近傍にカメラ用のレンズ39が設けられている。
【0044】
平面部17の内側面17Eのうち、第1長辺17Cの近傍から複数の第1係止片(係止片)41がカバー13に向けて突出されている。複数の第1係止片41は第1長辺壁部48の内側に設けられている(図4も参照)。
複数の第1係止片41は、一例として、第1長辺17Cの両端部および第1長辺17Cの中央部の4箇所に設けられている。
【0045】
また、平面部17の内側面17Eのうち、第2長辺17Dの近傍から複数の第2係止片(係止片)42がカバー13に向けて突出されている。複数の第2係止片42は第2長辺壁部49の内側に設けられている(図4も参照)。
複数の第2係止片42は、一例として、第2長辺17Dの両端部および第1長辺17Cの中央部の4箇所に設けられ、収容凹部15を挟んで複数の第1係止片41と対向するように配置されている。
【0046】
側壁部18は、第1短辺17Aに連結された第1短辺壁部46と、第2短辺17Bに連結された第2短辺壁部47と、第1長辺17Cに連結された第1長辺壁部48と、第2長辺17Dに連結された第2長辺壁部49とを有する。
【0047】
この側壁部18は、第1短辺壁部46、第2短辺壁部47、第1長辺壁部48および第2長辺壁部49で略長方形枠状に形成されている。
電池カバー16は、第2短辺壁部47を支点として第1短辺壁部46が筐体11に対して矢印方向(図1参照)に回動するように筐体11に対して着脱可能に設けられている。
【0048】
図1に示すように、段差部21は、第1短辺壁部46の外面46Aにおける所定位置に設けられ、操作者が指等を係合し易いように凹状に形成されている(図3も参照)。
よって、段差部21に指等を係合した状態で段差部21を起点として筐体11から電池カバー16を引き剥がす方向(矢印方向)に引剥力をかけることが可能である。
【0049】
図2に示すように、固定部22は、電池カバー16におけるカバー13に対向する内面に設けられている。
この固定部22は、筐体11の厚み方向(矢印A方向)に対して交差する方向(矢印B方向)に係合することにより、筐体11に電池カバー16を固定するものである。
【0050】
具体的には、固定部22は、カバー13に係合可能な部位であり、第1爪部51、第2爪部52(図3も参照)、第3爪部53および第4爪部54(図4も参照)を有する。
【0051】
第1爪部51は、第1短辺壁部46の裏側46B(図3も参照)において、一例として、両端部および中央部の3箇所に設けられている。
第1爪部51は、カバー13の平面中央に向かって突出されている。
図3に示すように、第1爪部51は、第1短辺壁部46の開口端46Cが第1カバー短辺34の第1段部34Aに当接した状態で、第1カバー短辺34の第1係止部34Bに係止されている。
【0052】
第2爪部52は、第2短辺壁部47の裏側47Aで、かつ第2短辺壁部47の開口端47Bにおいて両端部および中央部の3箇所(図2参照)に設けられている。
第2爪部52は、収容凹部15を挟んで第1爪部51と対向する位置に設けられ、カバー13の平面中央に向かって突出されている。
この第2爪部52は、第2短辺壁部47の開口端47Bが第2カバー短辺35の第2段部35Aに当接した状態で、第2カバー短辺35の第2係止部35Bに係止されている。
【0053】
図4に示すように、第3爪部53は、複数の第1係止片41の先端部41Aに支持されることにより、第1長辺壁部48の内側に設けられている。
第3爪部53は、第1係止片41の先端部41Aからカバー13の平面中央とは反対側(すなわち、第1長辺壁部48)に向けて突出されている。
この第3爪部53は、第1長辺壁部48の開口端48Aが第1カバー長辺36の第3段部36Aに当接した状態で、第1カバー長辺36の第3係止部36Bに係止されている。
【0054】
第4爪部54は、複数の第2係止片42の先端部42Aに支持されることにより、収容凹部15を挟んで第3爪部53と対向するように第2長辺壁部49の内側に設けられている。
第4爪部54は、第2係止片42の先端部42Aからカバー13の平面中央とは反対側(すなわち、第2長辺壁部49)に向けて突出されている。
この第4爪部54は、第2長辺壁部49の開口端49Aが第2カバー長辺37の第4段部37Aに当接した状態で、第2カバー長辺37の第4係止部37Bに係止されている。
【0055】
このように、第3爪部53が第3係止部36Bに係止され、第4爪部54が第4係止部37Bに係止された状態において、携帯端末10に落下等の衝撃が加わった場合、電池カバー16(平面部17)の中央部が凹むように矢印方向に変形する。
【0056】
平面部17の中央部が凹むことにより、第1係止片41および第2係止片42が矢印方向に内側に変形する。よって、第3爪部53が第3係止部36Bに強く係合し、かつ、第4爪部54が第4係止部37Bに強く係合する。
また、電池パック32が飛び出そうとする際にも中央部が隆起するように凸状に電池カバー16が変形するため、第1係止片41および第2係止片42が同様に傾斜し、
これにより第3爪部53が第3係止部36Bに強く係合し、かつ、第4爪部54が第4係止部37Bに強く係合する。
これにより、筐体11から電池カバー16が外れる可能性を低く抑えることができる。
【0057】
ここで、図2に示す電池パック32はある程度重いため、落下時に電池パック32が収容凹部15から飛び出し、電池カバー16が外れることが考えられる。
そこで、複数の第1爪部51の一つを、収容凹部15の第1辺15Aの長手方向中央部に対応する位置に配置させた。
また、複数の第2爪部52の一つを、収容凹部15の第2辺15Bの長手方向中央部に対応する位置に配置させた。
【0058】
さらに、複数の第3爪部53の一つを、収容凹部15の第3辺15Cの長手方向中央部に対応する位置に配置させた。
加えて、複数の第4爪部54の一つを、収容凹部15の第4辺15Dの長手方向中央部に対応する位置に配置させた。
【0059】
よって、収容凹部15の第1辺15A、第2辺15B、第3辺15Cおよび第4辺15Dに相当する部位に電池カバー16を係止できる。
これにより、落下時に電池カバー16を確実に固定して電池パック32の飛び出しを防止できる。
【0060】
ここで、電池カバー16を筐体11に取り付ける方法として、電池カバー16を筐体11のケース12およびカバー13の両部材に係止させることが考えられる。
しかし、電池カバー16をケース12およびカバー13の両部材に係止させた場合、三部材16,12,13の加工公差や組立公差が組立精度に影響して、電池カバー16とカバー13との隙間を好適に抑えることが難しい。
【0061】
そこで、第1爪部51、第2爪部52、第3爪部53および第4爪部54をカバー13のみに係合させることにした。
これにより、加工公差や組立公差を電池カバー16とカバー13との二部材に抑えることができるので、電池カバー16とカバー13との隙間を好適に保つことが可能になり、携帯端末10の外観性が向上する。
【0062】
図6に示すように、補強リブ24は、第1係止片41を補強する第1補強リブ25と、第2係止片42を補強する第2補強リブ26とを備えている(図2も参照)。
【0063】
図7に示すように、第1補強リブ25は、電池カバー16の内側面16Aと第1係止片41の基端部41Bとを連結するリブである(図4参照)。
この第1補強リブ25は、第1係止片41における幅方向両縁部41C,41Dのうち、段差部21から遠い縁部側41Dに設けられている。
【0064】
図4に示すように、第2補強リブ26は、電池カバー16の内側面16Aと第2係止片42の基端部42Bとを連結するリブである。
図6に示すように、第2補強リブ26は、第1補強リブ25と同様に、第2係止片42における幅方向両縁部42C,42Dのうち、段差部21から遠い縁部側42Dに設けられている。
【0065】
インロー部27は、第3爪部53に隣り合うように設けられた第1インロー部28と、第2爪部52に隣り合うように設けられた第2インロー部29(図5参照)とを備えている。
【0066】
図7に示すように、第1インロー部28は、第3爪部53に隣り合うことで、第3爪部53が撓んで外れる際に筐体11が動かないようにすることで、第3爪部53の係合が容易に外れないようにするために形成されている。
第1インロー部28は、第3爪部53に対して段差部21から遠い位置に設けられている。
図5に示すように、第1インロー部28は、第1カバー長辺36の第1位置決め部36Cに当接することにより位置決めされている。
【0067】
図2に示すように、第2インロー部29は、第1インロー部28と同様に、第4爪部54に隣り合うことで、第4爪部54が撓んで外れる際に筐体11が動かないようにすることで、第4爪部54の係合が容易に外れないようにするために形成されている。
第2インロー部29は、第4爪部54に対して段差部21から遠い位置に設けられている。
図5に示すように、第2インロー部29は、第2カバー長辺37の第2位置決め部37Cに当接することにより位置決めされている。
【0068】
次に、筐体11から電池カバー16から取り外す例を図8に基づいて説明する。
図8(A)に示すように、段差部21に指等を係合した状態で段差部21を起点として筐体11から電池カバー16を引き剥がす方向に引剥力F1をかける。
段差部21に引剥力F1をかけることにより第1爪部51および第1係止部34Bの係合が解除される。
【0069】
図8(B)に示すように、第1爪部51および第1係止部34Bの係合が解除されることにより、段差部21が矢印C方向に上昇する。
【0070】
図8(C)に示すように、段差部21(図8(B)参照)が上昇することにより、電池カバー16の平面部17(具体的には、平面部17のうち幅方向に沿った中央部)が想像線で示すように矢印D方向に突状に隆起する。
平面部17が突状に隆起することにより、第1係止片41および第2係止片42が想像線で示すように矢印E方向に内側に変形する。
【0071】
第1係止片41が矢印E方向に変形することにより、第3爪部53および第3係止部36Bの係合が容易に解除される。
同様に、第2係止片42が矢印E方向に変形することにより、第4爪部54および第4係止部37Bの係合が容易に解除される。
【0072】
第3爪部53および第3係止部36Bの係合が解除され、第4爪部54および第4係止部37Bの係合が解除されることにより、図8(B)に示すように、段差部21が第2爪部52を支点にして矢印C方向に上昇する。
【0073】
段差部21が矢印C方向に上昇することにより、第2爪部52が第2係止部35Bが解除されて筐体11から電池カバー16が取り外される。
これにより、筐体11に取り付けた電池カバー16を意図的に外したい時に、筐体11から容易に取り外すことができる。
【0074】
ここで、図6に示すように、第1係止片41において第1補強リブ25を段差部21から遠い縁部側41Dに設けた。加えて、第2係止片42において第2補強リブ26を段差部21から遠い縁部側42Dに設けた。
【0075】
よって、段差部21を引き剥がす方向に引き上げる際に、第1係止片41および第2係止片42を撓み易くできる。
これにより、段差部21を起点として電池カバー16を引き起こす際に、第1係止片41および第2係止片42を好適に撓ませて電池カバー16を容易に外すことができる。
【0076】
これに対して、第1補強リブ25および第2補強リブ26を段差部21に近づけた場合、電池カバー16を外す際に、第1係止片41および第2係止片42が撓み難くなり、電池カバー16が外れ難くなる。
【0077】
さらに、図2に示すように、第1位置決め部36Cに当接する第1インロー部28を第3爪部53に対して段差部21から遠い位置に設けた。
加えて、第2位置決め部37Cに当接する第2インロー部29を第4爪部54に対して段差部21から遠い位置に設けた。
よって、段差部21を起点として電池カバー16を引き起こす際に、第1係止片41および第2係止片42を好適に撓ませて電池カバー16を容易に外すことができる。
【0078】
これに対して、第1インロー部28および第2インロー部29を段差部21に近づけた場合、電池カバー16を外す際に、第1係止片41および第2係止片42が撓み難くなり、電池カバー16が外れ難くなる。
【0079】
次いで、携帯端末10の落下等で携帯端末10に衝撃が加わった場合を図9に基づいて説明する。
図9に示すように、携帯端末10に落下等の衝撃F2が加わった場合、電池カバー16の平面部17(具体的には、平面部17のうち幅方向に沿った中央部)が凹むように矢印F方向に変形する。
平面部17の中央部が凹むことにより、第1係止片41および第2係止片42が矢印G方向に内側に変形する。
【0080】
第1係止片41が矢印G方向に変形することにより、第3爪部53が第3係止部36Bに強く係合する。
同時に、第2係止片42が矢印G方向に変形することにより、第4爪部54が第4係止部37Bに強く係合する。
これにより、筐体11から電池カバー16が外れる可能性を低く抑えることができるので、落下等の衝撃で筐体11から電池カバー16を外れ難くできる。
特に、筐体11から電池パック32が飛び出す方向に対して電池カバー16が外れ難くしている。
【0081】
(変形例)
実施形態の変形例を図10、図11に基づいて説明する。
なお、変形例において実施形態の携帯端末10と同一部材、類似部材については同じ符号を付して説明を省略する。
【0082】
図10に示す変形例の携帯端末70は、実施形態の筐体11および電池カバー16を筐体71および電池カバー78に代えたもので、その他の構成は実施形態の携帯端末10と同じである。
【0083】
筐体71は、実施形態に示す筐体11の形状を平面略楕円状に形成したもので、その他の構成や形状は実施形態の筐体11と同じである。
筐体71に備えたカバー73の表面73Aには、表示部74、操作部75、通話用の送信部76および受信部77が設けられている。
【0084】
さらに、図11に示すように、筐体71のカバー73には、実施形態のカバー13と同様に、複数の第1係止部34B、複数の第2係止部35B、複数の第3係止部36Bおよび複数の第4係止部37Bが設けられている。
【0085】
複数の第1係止部34Bは、実施形態と同様に直線状に配列されている。また、複数の第2係止部35Bは、実施形態と同様に直線状に配列されている。
さらに、複数の第3係止部36Bは、実施形態と同様に直線状に配列されている。加えて、複数の第4係止部37Bは、実施形態と同様に直線状に配列されている。
【0086】
電池カバー78は、実施形態に示す電池カバー16の形状を、筐体71に対応させて平面略楕円状に形成したもので、その他の形状は実施形態の電池カバー16と同じである。
電池カバー78には、実施形態の電池カバー16と同様に、複数の第1爪部51、複数の第2爪部52、複数の第3爪部53および複数の第4爪部54を有する。
【0087】
複数の第1爪部51は、実施形態と同様に直線状に配列されている。また、複数の第2爪部52は、実施形態と同様に直線状に配列されている。
さらに、複数の第3爪部53は、実施形態と同様に直線状に配列されている。加えて、複数の第4爪部54は、実施形態と同様に直線状に配列されている。
【0088】
変形例の携帯端末70によれば、各係止部34B,35B,36B,37Bをそれぞれ直線状に配列し、かつ各爪部51,52,53,54をそれぞれ直線状に配列することにより、実施形態の携帯端末10と同様の効果が得られる。
【0089】
なお、本発明に係る携帯端末は、前述した実施形態に限定されるものではなく適宜変更、改良等が可能である。
例えば、実施形態では、段差部21を凹部に形成した例について説明したが、これに限らないで、段差部21を凸部等の他の形状に形成することも可能である。
【0090】
また、実施形態では、電池カバー16に段差部21を設け、段差部21を利用して電池カバー16を筐体11から引き剥がす例について説明したが、これに限らないで、段差部21を設けない構成とすることも可能である。
【0091】
さらに、実施形態では、第2短辺壁部47を支点として電池カバー16を回動させて着脱可能に設けた例について説明したが、これに限らないで、第1短辺壁部46を支点として回動させて着脱可能に設けることも可能である。
【0092】
また、実施形態では、筐体11を平面略矩形状に形成した例について説明し、変形例では筐体71を平面略楕円状に形成した例について説明したが、これに限らないで、筐体を長円等の他の形状に形成することも可能である。
この場合も、実施形態や変形例と同様に、各係止部34B,35B,36B,37Bがそれぞれ直線状に配列され、かつ各爪部51,52,53,54がそれぞれ直線状に配列される。
【0093】
さらに、実施形態で使用した携帯端末、筐体、ケース、カバー、収容凹部、電池カバー、固定部、補強リブ、インロー部、電池パック、第1係止片、第2係止片、第1爪部、第2爪部、第3爪部および第4爪部等の形状や構成は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本発明は、筐体の収容凹部に電池パックが収容され、収容された電池パックを覆うために電池カバーが筐体に着脱自在に取り付けられた携帯端末への適用に好適である。
【符号の説明】
【0095】
10,70 携帯端末
11,71 筐体
12 ケース
13,73 カバー
15 収容凹部
15A 収容凹部の第1辺
15B 収容凹部の第2辺
15C 収容凹部の第3辺
15D 収容凹部の第4辺
16,78 電池カバー
16A 電池カバーの内側面
17 平面部
17A 第1短辺
17B 第2短辺
17C 第1長辺
17D 第2長辺
18 側壁部
22 固定部
24 補強リブ
25 第1補強リブ
26 第2補強リブ
27 インロー部
28 第1インロー部
29 第2インロー部
32 電池パック
41 第1係止片(係止片)
41B 第1係止片の基端部
41C,41D 第1係止片の幅方向両縁部
42 第2係止片(係止片)
42B 第2係止片の基端部
42C,42D 第2係止片の幅方向両縁部
46 第1短辺壁部
46A 第1短辺壁部の外面
46B 第1短辺壁部の裏側
47 第2短辺壁部
47A 第2短辺壁部の裏側
48 第1長辺壁部
49 第2長辺壁部
51 第1爪部
52 第2爪部
53 第3爪部
54 第4爪部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池パックを収容する収容凹部を備えた筐体と、
前記電池パックを覆い、前記筐体に着脱する電池カバーと、を備え、
前記電池カバーは、前記筐体から着脱する際にきっかけとなる段差部を形成するとともに、前記筐体と対向する内側において前記筐体と係合する固定部を形成し、
前記筐体は前記固定部を形成し、
前記固定部は、
前記段差部を形成する辺の内側に設けられ、前記筐体の平面中央方向に向かって突出する第1爪部と、
前記第1爪部と対向する辺の内側に設けられ、前記筐体の平面中央方向に向かって突出する第2爪部と、
前記第1爪部および第2爪部と隣接する辺の内側に設けられた係止片に支持され、前記筐体の外形方向に向かって突出する第3爪部と、
前記第1爪部および第2爪部と隣接する辺の内側に設けられた係止片に支持され、前記筐体の外形方向に向かって突出する第4爪部と、を有する携帯端末。
【請求項2】
請求項1に記載の携帯端末において、
前記収容凹部が平面略矩形状であって、
前記第3爪部および前記第4爪部は、前記収容凹部の平面各辺の略中央に対応する位置に形成された携帯端末。
【請求項3】
請求項1に記載の携帯端末において、
前記電池カバーの内側面と前記係止片の基端部とを連結する補強リブを有し、
前記補強リブが前記係止片における幅方向両縁部のうち、前記段差部から遠い縁部側に設けられている携帯端末。
【請求項4】
請求項1に記載の携帯端末において、
前記筐体は、前記電池カバーで覆われる面に配置されたカバーと、前記カバーと係合するケースから構成され、
前記第1爪部、前記第2爪部、前記第3爪部および前記第4爪部が前記カバーに係合する携帯端末。
【請求項5】
請求項1に記載の携帯端末において、
前記第3爪部および前記第4爪部にそれぞれ隣り合う複数のインロー部を有し、
前記各インロー部が、前記第3爪部および前記第4爪部に対して前記段差部から遠い位置に設けられている携帯端末。
【請求項6】
ケースおよびカバーを有する筐体と、
前記ケースに設けられ、電池パックを収容する収容凹部と、
前記電池パックを覆う平面部と、前記平面部に連結された枠状の側壁部とを有し、前記筐体の厚み方向に沿って前記筐体に対して着脱可能な電池カバーと、
前記側壁部の外面における所定位置に設けられた段差部と、
前記電池カバーにおける前記カバーに対向する内面に設けられ、前記筐体の厚み方向に対して交差する方向に係合することにより、前記筐体に前記電池カバーを固定するための固定部とを備え、
前記固定部が、
前記側壁部における前記段差部の裏側に設けられ、前記カバーの平面中央に向かって突出する第1爪と、
前記側壁部における前記収容凹部を挟んで前記第1爪部と対向する位置の裏側に設けられ、前記カバーの平面中央に向かって突出する第2爪部と、
前記収容凹部を中心として前記第1爪部および前記第2爪部に対して隣り合う位置に対応する前記平面部の裏側に設けられた係止片に支持され、前記カバーの平面中央とは反対側に向かって突出する第3爪部と、
前記収容凹部を挟んで前記第3爪部と対向する位置に対応する前記平面部の裏側に設けられた係止片に支持され、前記カバーの平面中央とは反対側に向かって突出する第4爪部とを有する携帯端末。
【請求項7】
筐体と、
前記ケースに設けられ、電池パックを収容する収容凹部と、
前記電池パックを覆う平面部と、前記平面部に連結された第1短辺壁部、第2短辺壁部、第1長辺壁部および第2長辺壁部による略長方形枠状の側壁部とを有するとともに、前記筐体の厚み方向に沿って前記筐体に対して着脱可能な電池カバーと、
前記電池カバーにおける前記カバーに対向する内面に設けられ、前記筐体の厚み方向に対して交差する方向に係合することにより、前記筐体に前記電池カバーを固定するための固定部とを備え、
前記電池カバーが、前記第1短辺壁部および前記第2短辺壁部のうちの一方を支点として他方が前記筐体に対して回動するように前記筐体に対して着脱可能とされ、
前記固定部が、
前記第1短辺壁部の裏側に設けられ、前記カバーの平面中央に向かって突出する第1爪部と、
前記収容凹部を挟んで前記第2短辺壁部の裏側における前記第1爪部と対向する位置に設けられ、前記カバーの平面中央に向かって突出する第2爪部と、
前記第1長辺壁部の内側に設けられた係止片に支持され、前記カバーの平面中央とは反対側に向かって突出する第3爪部と、
前記収容凹部を挟んで前記第2長辺壁部の内側における前記第3爪部と対向する位置に設けられた係止片に支持され、前記カバーの平面中央とは反対側に向かって突出する第4爪部と、を有する携帯端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−93127(P2013−93127A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−232918(P2011−232918)
【出願日】平成23年10月24日(2011.10.24)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】