説明

携帯端末

【課題】キーの直下に回路基板、ばね接点を有する電子部品を配置した場合でも、電子部品の接続を安定して得られる携帯端末を提供する。
【解決手段】携帯端末10は、筐体11に収容された第2回路基板17と、筐体に設けられた開口42と、開口に収容したキー31と、第2回路基板の裏側に第1ばね接点25を介して接続されたバイブレータ21とを備えている。この携帯端末は、開口の縁部42Aに連結された突出部51と、キーに設けられた切欠部54とを備えている。突出部は、第2回路基板に向かって斜めに突出されるとともに、第2回路基板の表面17Aに接触されている。切欠部は、ドーム28を押圧する際に突出部と干渉しないように形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筐体に収容された回路基板の表面側にキーが配置され、回路基板の裏面に電子部品がばね接点を介して接続され、キーを操作することにより接点を押圧可能な携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯端末のなかには、柔軟なソフトキーを押圧して上部電極を下部電極に接触した際に、ソフトキーの押圧を検出し、電子部品としてのバイブレータを起動するものが提案されている。
この携帯端末によれば、本来クリック感が生じないソフトキーを押圧したときに、バイブレータを起動させて擬似的にキー操作のクリック感を生じさせることが可能である(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−274437号公報(段落0010第10行〜第19行)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、携帯端末に備える電子部品としてのバイブレータは、一般的に、回路基板に対してばね接点を介して接続されている。
よって、キー操作のクリック感を生じさせるために、キーの直下に回路基板やバイブレータを配置する場合、操作者によるキーの押圧に伴って回路基板が湾曲変形し、キーの押圧解除に伴って初期形状に復帰する反復変形が生じる。
このため、バイブレータのばね接点の接触圧が変化し、安定した接続が損なわれる可能性がある。
【0005】
本発明は、前述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、キーの直下に回路基板、ばね接点を有する電子部品を配置した場合でも、電子部品の接続を安定して得られる携帯端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の携帯端末は、筐体と、前記筐体に設けられた開口と、前記筐体に収容された回路基板と、前記開口に収容されるとともに、前記回路基板の表面に設けられた接点を押圧するキーと、前記回路基板の裏側に配置され、前記回路基板の裏面に対してばね接点を介して接続される電子部品と、前記開口の縁部に連結され、前記回路基板に向かって斜めに突出するとともに、前記回路基板の前記表面に接触する突出部と、前記キーの前記回路基板の端部に設けられた切欠部と、を備え、前記切欠部は、前記キーが押圧された際に、前記突出部と前記回路基板の端部が干渉しないよう形成されている。
【0007】
回路基板に向けて突出部を突出させて回路基板の表面に接触させたため、キー操作の押圧力で回路基板の変形が突出部により抑えることができ、ばね接点の接点圧を安定的に維持できる。
これにより、キーの直下に回路基板、ばね接点を介して電子部品を配置した場合でも、電子部品の接続を安定して得られる。
【0008】
また、回路基板に向かって突出部を斜めに突出させたため、突出部を回路基板(すなわち、筐体)の中心寄りに突出させることができる。
これにより、突出部の下方に設ける電子部品を筐体の中心寄り、すなわち筐体の内側に配置できるので、筐体を小型化、薄型化できる。
【0009】
さらに、キーにおいて回路基板側の端部に切欠部を設けたため、キーで接点を押圧する際にキーが突出部と干渉することを防止でき、キー操作に支障が生じる虞はない。
【0010】
さらに、本発明の携帯端末は、前記ばね接点の接点位置と、前記回路基板の表面に対する前記突出部の接触位置と、前記筐体の幅方向に沿った前記キーの端部位置とが、前記筐体の厚み方向に沿った略同一線上に配置されている。
【0011】
ばね接点の接点位置、突出部の接触位置、およびキーの端部位置を、筐体の厚み方向に沿った略同一線上に配置した。
ここで、キーの端部位置隣接した回路基板側の端部に切欠部が設けられている。
よって、キーで接点を押圧する際に、キーが突出部に干渉することを防止できる。
【0012】
さらに、突出部が回路基板に接触されている。よって、キーで接点を押圧する際に、キー操作の押圧力で回路基板が変形することを突出部で抑えることができる。
これにより、ばね接点の接点位置を、突出部の接触位置およびキーの端部位置の略同一線上に配置することにより、ばね接点を回路基板に安定的に接触させた状態を維持できる。
【0013】
また、本発明の携帯端末は、前記電子部品がバイブレータである。
【0014】
バイブレータは筐体の内部に配置される電子部品として占有面積が大きな電子部品であるため、筐体の厚み方向にキーに重ねて配置するとともに筐体の幅方向の内側に寄せて配置することにより、筐体の内部空間を有効に活用でき、これにより筐体の小型化または他の電子部品を効率的に配置することができる。
【0015】
また、本発明の携帯端末は、筐体と、前記筐体の電池収容部に収容された電池パックと、前記筐体に設けられた開口と、前記筐体における前記電池パックに隣接する位置に収容された第1回路基板と、前記筐体における前記電池パックに隣接し、かつ、前記第1回路基板とは反対側の位置に収容された第2回路基板と、前記開口に収容されるとともに、前記第2回路基板の表面に設けられた接点を押圧するキーと、を備え、前記第2回路基板の裏側に、前記第2回路基板と接続する接点ばねを備えたバイブレータと、前記第2回路基板と接続されるアンテナおよびマイクロフォンと、が配置される。
【0016】
第2回路基板の裏側にバイブレータ、アンテナおよびマイクロフォンを配置した。
よって、第1回路基板にバイブレータ、アンテナやマイクロフォンを配置する必要がないので、第1回路基板に多数の電子部品を高密度に実装できる。
従って、筐体内の電子部品を効率よく配置することが可能になり、筐体を小型化、薄型化できる。
【0017】
特に、バイブレータは、回路基板に対する占有面積が大きく、さらに振動を発生させる部材である。さらに、バイブレータの近傍に他の電子部品を実装することが好ましくない。
このため、バイブレータを第1回路基板に配置した場合、第1回路基板の実装効率が低下する。従って、バイブレータを第2回路基板に配置することにより、第1回路基板に多数の電子部品を高密度に実装できるようにした。
【発明の効果】
【0018】
本発明の携帯端末によれば、回路基板に向けて突出部を突出させて回路基板の表面に接触させることにより、キー操作の押圧力による回路基板の変形を突出部で抑えることが可能になりばね接点の接点圧を安定的に維持できる。
これにより、キーの直下に回路基板、ばね接点を有する電子部品を配置した場合でも、電子部品の接続を安定して得られる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に係る携帯端末を表面側から見た状態を示す斜視図
【図2】図1のI−I線断面図
【図3】図1の携帯端末を分解した状態を示す分解斜視図
【図4】図2のII部拡大図
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態に係る携帯端末について図面を参照して説明する。
【0021】
図1に示すように、本発明の実施形態である携帯端末10は、筐体11と、筐体11の内部に収容された電池パック15と、電池パック15に隣接する第1回路基板16および第2回路基板(回路基板)17とを備えている。
【0022】
また、携帯端末10は、図2に示すように、第2回路基板17の裏面(裏側)17Bに接続されたバイブレータ(電子部品)21、アンテナ(電子部品)22およびマイクロフォン(電子部品)23を備えている。
【0023】
バイブレータ21は、第1ばね接点(ばね接点)25を介して第2回路基板17の裏面17Bに接続されている。
アンテナは、第2ばね接点(ばね接点)26を介して第2回路基板17の裏面17Bに接続されている。
【0024】
さらに、携帯端末10は、第2回路基板17の表側に複数のドーム(すなわち、接点)28および複数の押し子29を介して配置された複数のキー31とを備えている。
複数の押し子29は、可撓性のシート29Aに一体に形成されている。
【0025】
図3に示すように、筐体11は、ケース12にカバー13が取り付けられることにより略矩形体状に形成されている。
第1回路基板16および第2回路基板17(図1参照)の表側にカバー13が設けられている。
【0026】
カバー13の表面(すなわち、筐体11の表面)11Aに表示部33が設けられ、表示部33の上部に受信部34(図1参照)が設けられ、表示部33の下方に隣接して直通孔35が設けられている。
直通孔35の下方にマイクロフォン23が設けられている。直通孔35は複数のキー31の左側に設けられている。
【0027】
図1、図2に示すように、ケース12において、表示部33の裏側に電池収容部37が凹状に設けられている。この電池収容部37に略矩形体状の電池パック15が収容されている。
電池パック15の上方に隣接する位置に略矩形体状の第1回路基板16が配置されている。電池収容部37に電池蓋39が設けられることにより、電池蓋39で電池収容部37および電池パック15が覆われている。
【0028】
第1回路基板16は、筐体11の内部に収容され、電池パック15および受信部34間でかつ表示部33の裏側に配置されている。
電池パック15に隣接し、かつ、第1回路基板16とは反対側の位置に略矩形体状の第2回路基板17が配置されている。
第2回路基板17は、筐体11の内部に収容され、電池パック15や表示部33の下方に隣接して配置されている。
【0029】
第2回路基板17の裏側に、第1ばね接点25および第2ばね接点26を介してバイブレータ21およびアンテナ22が各々接続されている。
すなわち、第2回路基板17の裏面17Bにバイブレータ21が設けられ、バイブレータ21が第1ばね接点25を介して第2回路基板17の裏面17Bに接続されている。
また、第2回路基板17の裏面17B側にアンテナ22が設けられ、アンテナ22が第2ばね接点26を介して第2回路基板17の裏面17Bに接続されている。
さらに、第2回路基板17の裏面17Bにマイクロフォン23が接続されている。
【0030】
図4に示すように、第1ばね接点25は、略β状に形成され、直線部25Aがバイブレータ21の上面21Aに配置され、かつ、先端湾曲部25Bがバイブレータ21の上面25Aおよびケース12間に保持されている。
さらに、第1ばね接点25は、第2回路基板17で接点突部25Cがバイブレータ21側に押し下げられた状態で第2回路基板17の裏面17Bに接触されている。
これにより、第2回路基板17の裏面17Bに対してバイブレータ21が第1ばね接点25を介して接続されている。
【0031】
図2に示すように、第2ばね接点26は、略ロ字状に形成され、アンテナ22および第2回路基板17に接続されている。
これにより、第2回路基板17の裏面17Bに対してアンテナ22が第2ばね接点26を介して接続されている。
【0032】
このように、第2回路基板17の裏側に電子機器としてバイブレータ21、アンテナ22およびマイクロフォン23を配置した。
よって、第1回路基板16にバイブレータ21、アンテナ22やマイクロフォン23を配置する必要がないので、第1回路基板16(図1参照)に多数の電子部品を高密度に実装できる。
従って、筐体11内の電子部品を効率よく配置することが可能になり、筐体11を小型化、薄型化できる。
【0033】
また、アンテナ22および第2回路基板に実装されるアンテナ周辺部品は第1回路基板16に多数実装される制御部品の近傍に配置を行うとアンテナ特性に悪影響が大きいため同一の回路基板に配置することは好ましくない。
従って、第2回路基板17にアンテナ22およびアンテナ周辺部品を配置し、第1回路基板と距離を離すことにより良好なアンテナ特性を確保できる。
【0034】
特に、バイブレータ21は、通常、第2回路基板17に対する占有面積が大きい。
また、バイブレータ21は、振動を発生させる部材である。
さらに、バイブレータ21は、回転部21A以外の胴体部21Bは回路基板に当接させ押える構成となるため近傍に他の電子部品を実装することができない。
【0035】
このため、バイブレータ21を第1回路基板16(図1参照)に実装した場合、第1回路基板16の実装効率が低下する。
従って、バイブレータ21を第2回路基板17に実装することにより、第1回路基板16(図1参照)に多数の電子部品を高密度に実装できるようにした。
【0036】
また、第2回路基板17の裏側に電子部品としてバイブレータ21を設けることにより、バイブレータ21は筐体11の内部に配置される電子部品の中で占有面積が大きな電子部品であるため、筐体11の厚み方向にキーに重ねて配置し筐体の11の幅方向の内側に寄せて配置することにより、筐体11の内部空間を有効に活用でき、これにうより筐体11の小型化または他の電子部品を効率的に配置することができる。
【0037】
ここで、図3に示すように、カバー13の表面(筐体11の表面)11Aのうち、表示部33の下方に隣接して開口42およびマイク音孔44が設けられている。
開口42は、カバー13の幅方向に延びるように長孔状に形成され、複数の押し子29および複数のドーム28(図2参照)の上方に配置されている。
マイク音孔44は、マイクロフォン23の上方に配置されている。
【0038】
図2に示すように、複数のドーム28は第2回路基板17の表面17Aに接続されている。また、マイクロフォン23は第2回路基板17の裏面17Bに接続されている。
よって、第2回路基板17の表面17A側に、開口42やマイク音孔44が配置されている。
【0039】
図3に示すように、開口42およびマイク音孔44の上方にキーカバー46が設けられている。
キーカバー46は、略矩形状に形成され、カバー13の表面(筐体11の表面)11Aのうち表示部33の下方に隣接して設けられている。
このキーカバー46は、開口42の上方に形成されたキー孔47と、キー孔47の左側に隣接して設けられた直通孔35とを有する。直通孔35は、マイク音孔44の上方に形成されている。
【0040】
キー孔47は、カバー13の幅方向に延びるように長孔状に形成され、開口42に連通されている。
開口42にキー孔47を経て複数のキー31が収容されることにより、第2回路基板17の表面側に設けられている。
【0041】
図2に示すように、複数のキー31が開口42に収容されることにより、複数の押し子29に各々当接されている。
複数の押し子29は、複数のドーム28の上方に設けられている。
複数のドーム28は、第2回路基板17の表面17Aに接続されている。
よって、キー31を押し下げることにより、押し子29を介してドーム28が押圧される。
【0042】
また、開口42の縁部42Aに突出部51が連結されている。
突出部51は、開口42から第2回路基板17に向かって斜めに突出するとともに、第2回路基板17の表面17Aに接触されている。
【0043】
第2回路基板17に向かって突出部51を斜めに突出させることにより、突出部51を第2回路基板17(すなわち、筐体11)の中心寄りに突出させることができる。
これにより、突出部51の下方に設けるバイブレータ21およびアンテナ22を筐体11の中心寄り、すなわち筐体11の内側に配置できるので、筐体11を小型化、薄型化できる。
【0044】
さらに、突出部51を第2回路基板17に接触させることにより、キー操作の押圧力で第2回路基板17の変形を突出部51で抑えることができ、第1ばね接点25および第2ばね接点26の接点圧を安定的に維持できる。
これにより、キー31の直下に第2回路基板17、第1ばね接点25および第2ばね接点26を介してバイブレータ21およびアンテナ22を配置した場合でも、バイブレータ21およびアンテナ22の接続を安定して得られる。
【0045】
複数のキー31のうち、筐体11の幅方向(矢印A方向)の左右側のキー31に切欠部54が設けられている。
以下、携帯端末10の構成の理解を容易にするために、複数のキー31のうち左側のキー31を左キー31A、右側のキー31を右キー31Bと置き換えて説明する。
【0046】
左キー31Aおよび右キー31Bは、第2回路基板17側の基板側端部(端部)31Cに切欠部54が設けられている。
左側の切欠部54は、左キー31Aにおいて基板側端部31Cのうち、筐体11の幅方向(矢印A方向)に沿った左キー31Aの左端部31Dに形成されている。
右側の切欠部54は、右キー31Bにおいて基板側端部31Cのうち、筐体11の幅方向(矢印A方向)に沿った右キー31Bの右端部31Dに形成されている。
【0047】
すなわち、左側の切欠部54は、左キー31Aの基板側端部31Cのうち、左側の突出部51の上方の部位に形成されている。
よって、左キー31Aを押し下げて左側のドーム28を押圧する際に、左キー31Aによる左側の突出部51への干渉を防いで左キー31Aのキー操作に支障が生じないようにできる。
【0048】
また、右側の切欠部54は、右キー31Bの基板側端部31Cのうち、右側の突出部51の上方の部位に形成されている。
よって、右キー31Bを押し下げて右側のドーム28を押圧する際に、右キー31Bによる右側の突出部51への干渉を防いで右キー31Bのキー操作に支障が生じないようにできる。
【0049】
ここで、図4に示すように、第1ばね接点25の接点位置61、左側の突出部51の接触位置62、および左キー31Aの端部位置63が、筐体11の厚み方向(矢印B方向)に沿った略同一線64上に配置されている。
【0050】
第1ばね接点25の接点位置61は、第1ばね接点25の接点突部25Cが第2回路基板17の裏面17Bに接触された位置である。
左側の突出部51の接触位置62は、左側の突出部51が第2回路基板17の表面17Aに対して接触した位置である。
【0051】
左キー31Aの端部位置63は、筐体11の幅方向(矢印A方向)に沿った左キー31Aの左端部31Dを示す位置である。
左キー31Aは、基板側端部31Cのうち、端部位置63に隣接した部位(すなわち、左側の突出部51の上方の部位)に左側の切欠部54が形成されている。
よって、左キー31Aを押し下げて左側のドーム28を押圧する際に、左キー31Aが左側の突出部51に干渉することを防止できる。
【0052】
さらに、左側の突出部51が第2回路基板17の表面17Aに接触されている。
よって、左キー31Aのキー操作の押圧力で第2回路基板17が変形することを左側の突出部51で抑えることができる。
これにより、第1ばね接点25の接点突部25Cを第2回路基板17の裏面17Bに安定的に接触させた状態を維持できる。
【0053】
また、図2に示すように、第2ばね接点26の接点位置66、右側の突出部51の接触位置67、および右キー31Bの端部位置68が、筐体11の厚み方向(矢印B方向)に沿った略同一線上に配置されている。
【0054】
第2ばね接点26の接点位置66は、第2ばね接点26の上部が第2回路基板17の裏面17Bに接触された位置である。
右側の突出部51の接触位置67は、右側の突出部51が第2回路基板17の表面17Aに対して接触した位置である。
【0055】
右キー31Bの端部位置68は、筐体11の幅方向(矢印B方向)に沿った右キー31Bの右端部31Dを示す位置である。
右キー31Bは、基板側端部31Cのうち、端部位置68に隣接した部位(すなわち、右側の突出部51の上方の部位)に右側の切欠部54が形成されている。
よって、右キー31Bを押し下げて右側のドーム28を押圧する際に、右キー31Bが右側の突出部51に干渉することを防止できる。
【0056】
さらに、右側の突出部51が第2回路基板17の表面17Aに接触されている。
よって、右キー31Bのキー操作の押圧力で第2回路基板17が変形することを右側の突出部51で抑えることができる。
これにより、第2ばね接点26を第2回路基板17の裏面17Bに安定的に接触させた状態を維持できる。
【0057】
なお、本発明に係る携帯端末は、前述した実施形態に限定されるものではなく適宜変更、改良等が可能である。
例えば、実施形態で使用した携帯端末、筐体、電池パック、第1回路基板、第2回路基板、バイブレータ、アンテナ、マイクロフォン、第1ばね接点、第2ばね接点、ドーム、キー、電池収容部、開口、突出部および切欠部等の形状や構成は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明は、筐体に回路基板が収容され、回路基板の表面側にキーが配置され、回路基板の裏面に電子部品がばね接点を介して接続され、キーを操作することにより接点を押圧可能な携帯端末への適用に好適である。
【符号の説明】
【0059】
10 携帯端末
11 筐体
15 電池パック
16 第1回路基板
17 第2回路基板(回路基板)
17A 第2回路基板の表面
17B 第2回路基板の裏面
21 バイブレータ(電子部品)
22 アンテナ(電子部品)
23 マイクロフォン(電子部品)
25 第1ばね接点(ばね接点)
26 第2ばね接点(ばね接点)
28 ドーム(接点)
31(31A,31B) キー
31C 第2回路基板側の基板側端部(端部)
37 電池収容部
42 開口
42A 開口の縁部
51 突出部
54 切欠部
61 第1ばね接点の接点位置(ばね接点の接点位置)
62 左側の突出部の接触位置(突出部の接触位置)
63 左キーの端部位置(キーの端部位置)
64 略同一線
66 第2ばね接点の接点位置(ばね接点の接点位置)
67 右側の突出部の接触位置(突出部の接触位置)
68 右キーの端部位置(キーの端部位置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体に設けられた開口と、
前記筐体に収容された回路基板と、
前記開口に収容されるとともに、前記回路基板の表面に設けられた接点を押圧するキーと、
前記回路基板の裏側に配置され、前記回路基板の裏面に対してばね接点を介して接続される電子部品と、
前記開口の縁部に連結され、前記回路基板に向かって斜めに突出するとともに、前記回路基板の前記表面に接触する突出部と、
前記キーの前記回路基板の端部に設けられた切欠部と、を備え、
前記切欠部は、前記キーが押圧された際に、前記突出部と前記回路基板の端部が干渉しないよう形成されている携帯端末。
【請求項2】
請求項1に記載の携帯端末において、
前記ばね接点の接点位置と、前記回路基板の表面に対する前記突出部の接触位置と、前記筐体の幅方向に沿った前記キーの端部位置とが、前記筐体の厚み方向に沿った略同一線上に配置されている携帯端末。
【請求項3】
請求項1または2に記載の携帯端末において、
前記電子部品がバイブレータである携帯端末。
【請求項4】
筐体と、
前記筐体の電池収容部に収容された電池パックと、
前記筐体に設けられた開口と、
前記筐体における前記電池パックに隣接する位置に収容された第1回路基板と、
前記筐体における前記電池パックに隣接し、かつ、前記第1回路基板とは反対側の位置に収容された第2回路基板と、
前記開口に収容されるとともに、前記第2回路基板の表面に設けられた接点を押圧するキーと、を備え、
前記第2回路基板の裏側に、
前記第2回路基板と接続する接点ばねを備えたバイブレータと、
前記第2回路基板と接続されるアンテナおよびマイクロフォンと、が配置される携帯端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−98652(P2013−98652A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−237778(P2011−237778)
【出願日】平成23年10月28日(2011.10.28)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】