説明

携帯通信装置の位置情報を通知する装置及び方法

【課題】ワイヤレスモジュールとコントローラーモジュールを有する携帯通信装置を提供する。
【解決手段】ワイヤレスモジュールとコントローラーモジュールを有する携帯通信装置が提供される。ワイヤレスモジュールは、サービスネットワーク間の無線伝送と受信を実行する。コントローラーモジュールは、ワイヤレスモジュールにより、サービスネットワークから、複数の所望の位置情報要素を示す位置情報要求を受信し、所望の位置情報要素の一部、又は、全部がサポートされるか判断する。また、コントローラーモジュールは、ワイヤレスモジュールにより、サポートされない位置情報要素を示す位置情報応答だけをサービスネットワークに伝送し、サポートされない所望の位置情報要素の一部、又は、全てに応答する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置情報の通知に関するものであって、更に特に、追加的指示なしで、一般応答を用いて、携帯通信装置の位置情報を通知する装置及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
移動通信環境中、ユーザー装置(UE)は、サービスネットワークのセルラー局により、一つ、又は、それ以上のサービスネットワークから、音声サービスとデータサービスを含む無線通信サービスを受信する。UEとサービスネットワーク間の無線通信は、様々な無線技術に従い、例えば、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM)技術、ジェネラルパケットラジオサービス(GPRS)技術、進化型高速データレート(EDGE)技術、広帯域符号分割多元接続(WCDMA)技術、符号分割多元接続2000(CDMA2000)技術、時分割複信−符号分割多元接続(TD−SCDMA)技術、ワイマックス(WiMAX)技術、ロングタームエボリューション(LTE)技術等である。無線通信の分野で、範囲を増加させるため、位置情報サービス(LBS)は人気のデータサービスになっている。LBSは、個人、UE、又は、物体の地理的な位置を利用し、無線アクセス能力を用いて提供される情報と娯楽サービスである。例えば、LBSサービスは、小包追跡や車両追跡サービス、個人の気象サービス、ロケーションベースのゲーム、及び、使用者の位置に基づいて、クーポンや広告の方式によるモバイルコマース等である。
【0003】
3GPP TS 36.305 v.9.3.0(36.305仕様を参照する)仕様に従ったLTE技術を例とすると、位置工程は、UE、又は、サービスネットワークにより初期化されて、位置能力、支援データ、及び、位置工程に関連する位置情報と通信する。UEとサービスネットワークの一つが、位置能力、支援データ、又は、位置情報を要求する時、UEとサービスネットワークのもう一つは、まず、要求された全情報がサポートされるかを確認する。その場合、UEとサービスネットワークのもう一つが、要求された情報を含む一般応答に応答する。反対に、要求された情報の一部、又は、全てがサポートされない場合、UEとサービスネットワークのもう一つが、サポートされる情報を含む一般応答に応答し、追加的指示を加え、サポートされない情報が、発信UE、又は、サービスネットワークに示される。しかし、仕様中では、指示が何か、及び、どのようにこの指示を伝送するかが明確に説明されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
よって、本発明は、位置情報を通知する装置及び方法を提供し、上述の問題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様中、ワイヤレスモジュールとコントローラーモジュールを有する携帯通信装置が提供される。ワイヤレスモジュールは、サービスネットワーク間の無線伝送と受信を実行する。コントローラーモジュールは、ワイヤレスモジュールにより、サービスネットワークから、複数の所望の位置情報要素を示す位置情報要求を受信し、所望の位置情報要素の一部、又は、全てがサポートされないか判断する。また、コントローラーモジュールは、ワイヤレスモジュールにより、サポートされない位置情報要素を示す位置情報応答だけをサービスネットワークに伝送し、サポートされない所望の位置情報要素の一部、又は、全てに応答する。
【0006】
本発明の別の態様中、アクセスノードと制御ノードを有するサービスネットワークが提供される。アクセスノードは、携帯通信装置間の無線伝送と受信を実行する。制御ノードは、アクセスノードにより、携帯通信装置から、複数の所望の位置支援データ要素を示す位置支援データ要求を受信し、所望の位置支援データ要素の一部、又は、全てが示されないか判断する。また、制御ノードは、アクセスノードにより、サポートされない位置支援データ要素を含む位置支援データ応答だけを携帯通信装置に伝送し、サポートされない所望の位置支援データ要素の一部、又は、全てに応答する。
【0007】
本発明の別の態様中、携帯通信装置の位置情報を通知する方法が提供される。本方法は、サービスネットワークから、複数の所望の位置情報要素を示す位置情報要求を受信するステップと、携帯通信装置により、所望の位置情報要素の一部、又は、全てがサポートされないか判断するステップと、携帯通信装置により、サポートされない位置情報要素を含む位置情報応答だけをサービスネットワークに伝送し、サポートされない所望の位置情報要素の一部、又は、全てに応答するステップと、を含む。
【0008】
本発明の別の態様中、サービスネットワークの位置情報を通知する方法が提供される。本方法は、サービスネットワークにより、携帯通信装置から、複数の所望の位置支援データ要素を示す位置支援データ要求を受信するステップと、サービスネットワークにより、所望の位置支援データ要素の一部、又は、全てがサポートされないか判断するステップと、サービスネットワークにより、サポートされない位置支援データ要素を含む位置支援データ応答だけを携帯通信装置に伝送して、サポートされない所望の位置支援データ要素の一部、又は、全てに応答するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、サポートされない位置IEは、LPP能力提供メッセージ、又は、LPP位置情報提供メッセージだけにより、サービスネットワークに示され、追加的指示メッセージが不要である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態による移動通信環境を示す図である。
【図2】本発明の実施形態によるサービスネットワークにより初期化される位置能力伝送を示すメッセージシーケンスチャートである。
【図3】本発明の実施形態によるサービスネットワークにより初期化される位置情報伝送を示すメッセージシーケンスチャートである。図である。
【図4】本発明の実施形態による携帯通信装置により初期化される支援データ伝送を示すメッセージシーケンスチャートである。
【図5】本発明の実施形態による携帯通信装置の位置情報を通知する方法のフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態によるサービスネットワークの位置情報を通知する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の記述は本発明を実施する最適なモードであり、以下の最適なモードは、図面と共に説明される。ただし、以下の実施形態は、本発明を実施する代表的な例であり、本発明の全ての方式を表すものではない。3GPP仕様が用いられて、本発明の精神を示しているが、本発明はこれに限定されない。
【0012】
36.305仕様によると、サポートされない情報の追加的指示に関し、別のLTE位置プロトコル(Positioning Protocol)(LPP)メッセージとみなされる。しかし、本発明は、一般応答だけを用いて、追加的指示の情報を運ぶことを提案するので、追加的指示が省略されて、ネットワークリソースを節約し、位置工程の効率を改善する。
【0013】
図1は、本発明の実施形態による移動通信環境を示す図である。移動通信環境100中、携帯通信装置110は、無線方式でサービスネットワーク120に接続されて、無線通信サービスを得る。サービスネットワーク120は、アクセスノード121、制御ノード122、及び、コアネットワーク123を含む。図では、制御ノード122とコアネットワーク123は、サービスネットワーク120の独立したコンポーネントであるが、制御ノード122とコアネットワーク123は単一コンポーネントに整合することもでき、本発明はこれに限定されない。一般に、アクセスノード121は、セルラー局、又は、基地局で、無線範囲内のUEに無線アクセスを提供する。移動通信装置110はワイヤレスモジュール111を含み、サービスネットワーク120間の無線伝送と受信の機能を実行する。詳細には、ワイヤレスモジュール111は、ベースバンドユニット(図示しない)と無線周波数(RF)ユニット(図示しない)を含む。ベースバンドユニットは複数のハードウェア装置を含み、アナログデジタル変換(ADC)/デジタルアナログ変換(DAC)、利得調整、変調/復調、符号化/復号化等を含むベースバンド信号処理を実行する。RFユニットはRF無線信号を受信し、受信したRF無線信号をベースバンド信号に転換し、ベースバンドユニットにより処理されるか、又は、ベースバンドユニットから、ベースバンド信号を受信して、受信したベースバンド信号をRF無線信号に転換し、後に伝送する。RFユニットは複数のハードウェア装置を含み、無線周波数変換を実行する。例えば、RFユニットはミキサーを有し、ベースバンド信号と無線通信システムの無線周波数で発振するキャリアを多重化し、無線周波数は、WCDMAシステムに用いられる900MHz、1900MHz、又は、2100MHz、又は、LTEシステムに用いられる900MHz、2100MHz、又は、2.6GHz、又は、その他の無線アクセス技術(RAT)に基づく。また、移動通信装置110はコントローラーモジュール112を含み、ワイヤレスモジュール111と別の機能部品、例えば、ディスプレイユニット、及び/又は、MMI(man−machine interface)として作用するキーパッド、アプリケーション、又は、通信プロトコルのプログラムコードを保存するストレージユニットの操作を制御する。一実施形態中、サービスネットワーク120はLTEネットワークで、携帯通信装置110は、LTE技術の36.305仕様と別の関連仕様に準拠するUEである。または、携帯通信装置110は、複数の無線技術、例えば、GSM技術、WCDMA技術、CDMA2000技術、TD−SCDMA技術、及び、WiMAX技術をサポートするUEであるが、本発明はこれに限定されない。
【0014】
明確には、コントローラーモジュール112はワイヤレスモジュール111を制御し、サービスネットワーク120と位置工程を実行する。位置工程は、携帯通信装置110、又は、サービスネットワーク120により初期化され、位置能力、支援データ、及び、位置工程に関する位置情報を含む位置情報と通信する。図2は、本発明の実施形態によるサービスネットワークにより初期化される位置能力伝送を示すメッセージシーケンスチャートである。まず、コントローラーモジュール112は、ワイヤレスモジュール111により、サービスネットワーク120から、LPP能力要求メッセージを受信し、LPP能力要求メッセージは、少なくとも一つの所望の位置情報要素(IEs)を示す(ステップS210)。更に詳細には、各位置IEは、携帯通信装置110が、LPPに定義された特定の配置方法、特定の配置方法の特定態様、又は、共通機能を複数の配置方法にサポートできるようにする。つまり、携帯通信装置110は、RATに基づいて、オートノーマスグローバルポジショニングシステム(GPS)/全地球的航法衛星システム(GANSS)、補助−GPS(A−GPS)/補助−GANSS(A−GANSS) SET、A−GPS(A−GANSS) SETベース、エンハンスドCell ID(ECID)、エンハンスト観測時間差(E−OTD)、及び、観察到着時間差(OTDOA)を含む複数の配置方法の一つ、又は、それ以上をサポートする。次に、コントローラーモジュール112は、所望の位置IEの一部、又は、全てがサポートされないか判断する(ステップS220)。その場合、コントローラーモジュール112は、ワイヤレスモジュール111により、LPP能力提供メッセージだけをサービスネットワーク120に伝送して、位置工程を終了し、LPP能力提供メッセージは、サポートされない位置IEを示す(ステップS230)。特に、サポートされない位置IEは、36.305仕様と3GPP TS 36.355仕様,v.9.3.0(36.355 仕様と称される)に従って、LPP能力提供メッセージの現在のパラメータにより示され、LPP能力提供メッセージの現在のパラメータの詳細は36.305仕様と3GPP TS 36.355仕様を参照する。サポートされない位置IEのほかに、サポートされる別の位置IEがある場合、LPP能力提供メッセージは、サポート位置IE(s)を含む。反対に、全所望の位置IEがサポートされない場合、コントローラーモジュール112は、ワイヤレスモジュール111により、所望の位置IEを含むLPP能力提供メッセージをサービスネットワーク120に伝送する。別の実施形態中、全所望の位置IEがサポートされない場合、コントローラーモジュール112は、LPP能力提供メッセージをサービスネットワーク120に伝送しないで、LPP能力要求メッセージを放棄、又は、無視する。
【0015】
図3は、本発明の実施形態によるサービスネットワークにより初期化される位置情報伝送を示すメッセージシーケンスチャートである。まず、コントローラーモジュール112は、ワイヤレスモジュール111により、サービスネットワーク120から、LPP位置情報要求メッセージを受信し、LPP位置情報要求メッセージは、少なくとも一つの所望の位置IEを示す(ステップS310)。この実施形態中、各位置IEは、実際の位置推定、又は、位置計算に用いられる値、例えば、無線測定結果、又は、位置測定結果である。続いて、コントローラーモジュール112は、所望の位置IEの一部、又は、全てがサポートされないか判断する(ステップS320)。その場合、コントローラーモジュール112は、ワイヤレスモジュール111により、LPP位置情報提供メッセージだけをサービスネットワーク120に伝送し、位置工程を終了し、LPP位置情報提供メッセージは、サポートされない位置IEを含む(ステップS330)。明確には、36.305仕様と36.355仕様に従って、サポートされない位置IEは、LPP位置情報提供メッセージの現在のパラメータにより示され、LPP位置情報提供メッセージの現在のパラメータの詳細は36.305仕様と3GPP TS 36.355仕様を参照する。例えば、サポートされない位置IEがOTDOA配置方法に対応する場合、サポートされない位置IEは、LPP位置情報提供メッセージ中の“OTDOA−Error” IEにより示される。特に、“OTDOA−Error” IE中の“OTDOA−TargetDeviceErrorCauses” IEが用いられて、エラー原因を明記する。サポートされない位置IEがA−GNSS配置方法に対応する場合、サポートされない位置IEは、LPP位置情報提供メッセージ中の“A−GNSS−Error” IEにより示される。特に、“A−GNSS−Error” IE中の“A−GNSS−TargetDeviceErrorCauses” IEが用いられて、エラー原因を明記する。サポートされない位置IEがECID配置方法に対応する場合、サポートされない位置IEは、LPP位置情報提供メッセージ中の“ECID−Error” IEにより示される。特に、“ECID−Error” IE中の“ECID−TargetDeviceErrorCauses” IEが用いられて、エラー原因を明記する。所望の全位置IEがサポートされない場合、LPP位置情報提供メッセージは“CommonIEsProvideLocationInformation” IEを含み、エラー原因は、“LocationError” IEで示される。一方、サポートされない位置IEは、サポートされる別の位置IEがある場合、LPP位置情報提供メッセージは、サポートされる位置IE(s)を含む。反対に、全所望の位置IEがサポートされる場合、コントローラーモジュール112は、ワイヤレスモジュール111により、所望の位置IEを含むLPP位置情報提供メッセージをサービスネットワーク120に伝送する。
【0016】
図4は、本発明の実施形態による携帯通信装置により初期化される支援データ伝送を示すメッセージシーケンスチャートである。まず、コントローラーモジュール112は、ワイヤレスモジュール111により、LPP支援データ要求メッセージをサービスネットワーク120に伝送し、LPP支援データ要求メッセージは、少なくとも一つの所望の位置支援データ要素を示す(ステップS410)。この実施形態中、各位置支援データ要素は、携帯通信装置110に適用される特定の配置方法に必要な支援データである。LPP支援データ要求メッセージを受信する時、サービスネットワーク120は、まず、所望の位置支援データ要素の一部、又は、全部がサポートされないか判断し(ステップS420)、その場合、LPP支援データ要求メッセージだけを携帯通信装置110に伝送して、位置工程を終了し、LPP支援データ提供メッセージは、サポートされない位置支援データ要素を含む(ステップS430)。更に詳しくは、サポートされない位置支援データ要素は、36.305仕様と36.355仕様に従って、LPP支援データ提供メッセージの現在のパラメータにより示され、参照は、LPP支援データメッセージの現在のパラメータの詳細は36.305仕様と36.355仕様を参照する。例えば、サポートされない位置IEがOTDOA配置方法に対応する場合、サポートされない位置IEは、LPP支援データ要求メッセージ中の“OTDOA−Error” IEにより示される。特に、“OTDOA−Error” IE中の“OTDOA−LocationServerErrorCauses” IEが用いられて、エラー原因を明記する。サポートされない位置IEがA−GNSS配置方法に対応する場合、サポートされない位置IEは、LPP支援データ要求メッセージ中の“A−GNSS−Error” IEにより示される。特に、“A−GNSS−Error” IE中の“A−GNSS−LocationServerErrorCauses” IEが用いられて、エラー原因を明記する。一方、サポートされない位置IEは、サポートされる別の位置IEがある場合、LPP支援データ提供メッセージは、サポートされる位置IEを含む。反対に、全所望の位置IEがサポートされる場合、サービスネットワーク120は、所望の位置支援データ要素を含むLPP支援データ要求メッセージを携帯通信装置110に伝送する。
【0017】
注意すべきことは、図2から4で、位置工程期間の要求側は、サポートされない位置IEを示す一般応答により、要求側だけに応答し、追加的指示メッセージを利用しなくてもよいことである。
【0018】
図5は、本発明の実施形態による携帯通信装置の位置情報を通知する方法のフローチャートである。携帯通信装置は、無線方式でサービスネットワークに接続され、位置工程を実行する。位置工程は、携帯通信装置とサービスネットワークに実行されて、位置能力、及び、位置工程に関する位置情報を含む位置情報と通信する。この実施形態中、位置工程はサービスネットワークにより初期化される。移動通信環境100を例とすると、まず、携帯通信装置110は、サービスネットワーク120から、複数の所望の位置IEを示す位置情報要求を受信する(ステップS510)。位置情報要求はLPP能力要求メッセージで、各所望の位置IEは、携帯通信装置110に、LPPに定義された特定の配置方法、特定の配置方法の特定態様、又は、共通機能を、複数の配置方法にサポートできるようにする。又は、位置情報要求はLPP位置情報要求メッセージで、各所望の位置IEは、実際の位置推定、又は、位置計算に用いられる値、例えば、無線測定結果、又は、位置測定結果である。位置情報要求に応答するため、携帯通信装置110はまず、位置情報要求がLPP能力要求メッセージ、又は、LPP位置情報要求メッセージか判断する(ステップS520)。位置情報要求がLPP能力要求メッセージの場合、携帯通信装置110は、その後、所望の位置IEの一部、又は、全てがサポートされないか判断する(ステップS530)。全所望の位置IEがサポートされない場合、携帯通信装置110は、位置情報要求を放棄、又は、無視して、位置工程を終了する(ステップS540)。これは、サービスネットワーク120が、その能力に要求する前に、携帯通信装置110が少なくとも位置方法をサポートすることを既に知っているからである。反対に、ある所望の位置IEがサポートされない場合、携帯通信装置110は、サポートされない位置IEを示すLPP能力提供メッセージだけを、サービスネットワーク120に伝送する(ステップS550)。サポートされない位置IEの指示に加え、LPP能力提供メッセージは、更に、携帯通信装置110によりサポートされる別の位置IEを有する。更に、全部の所望の位置IEがサポートされる場合、携帯通信装置110は、所望の位置IEを含むLPP能力提供メッセージをサービスネットワーク120に伝送する(ステップS560)。
【0019】
次に、ステップS520で、位置情報要求がLPP位置情報要求メッセージの場合、携帯通信装置110は、その後、所望の位置IEの一部、又は、全てがサポートされないか判断する(ステップS570)。所望の位置IEの一部、又は、全てがサポートされない場合、携帯通信装置110は、その後、サポートされない位置IEを含むLPP位置情報提供メッセージをサービスネットワーク120に伝送する(ステップS580)。サポートされない位置IEの指示に加え、LPP位置情報提供メッセージは、更に、携帯通信装置110によりサポートされる別の位置IEを有する。反対に、全部の所望の位置IEがサポートされる場合、携帯通信装置110は、所望の位置IEを含むLPP位置情報提供メッセージをサービスネットワーク120に伝送する(ステップS590)。LPP能力提供メッセージ、又は、LPP位置情報提供メッセージ中のサポートされない位置IEの指示に関し、詳細は36.305仕様と36.355仕様を参照する。注意すべきことは、サポートされない位置IEは、LPP能力提供メッセージ、又は、LPP位置情報提供メッセージだけにより、サービスネットワーク120に示され、追加的指示メッセージが不要なことである。
【0020】
図6は、本発明の実施形態によるサービスネットワークの位置情報を通知する方法のフローチャートである。サービスネットワークは、無線アクセスを携帯通信装置に提供し、位置工程を実行する。位置工程は、携帯通信装置とサービスネットワークに実行されて、例えば、位置工程に関する支援データ間の位置情報と通信する。この実施形態中、位置工程は携帯通信装置により初期化する。移動通信環境100を例とすると、まず、サービスネットワーク120は、携帯通信装置110から、複数の所望の支援データを示すLPP支援データ要求メッセージを受信する(ステップS610)。次に、サービスネットワーク120は、一部、又は、全ての所望の支援データがサポートされないか判断する(ステップS620)。一部、又は、全ての所望の支援データがサポートされない場合、サービスネットワーク120は、サポートされない支援データを含むLPP支援データ要求メッセージだけを携帯通信装置110に伝送する(ステップS630)。サポートされない支援データの指示に加え、LPP支援データ要求メッセージは、更に、携帯通信装置110によりサポートされる別の支援データを含む。サポートされない支援データの指示に関し、詳細は、36.305仕様と36.355仕様を参照する。反対に、全部の所望の支援データがサポートされる場合、サービスネットワーク120所望の支援データを含むLPP支援データ要求メッセージを携帯通信装置110に伝送する(ステップS640)。注意すべきことは、サポートされない支援データは、LPP支援データ要求メッセージだけにより、携帯通信装置110に示され、追加的指示メッセージが不要なことである。
【0021】
本発明では好ましい実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本発明に限定するものではなく、当該技術を熟知する者なら誰でも、本発明の精神と領域を脱しない範囲内で各種の変動や改良を加えることができ、従って本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。
【符号の説明】
【0022】
100 移動通信環境
110 携帯通信装置
111 ワイヤレスモジュール
112 コントローラーモジュール
120 サービスネットワーク
121 アクセスノード
122 制御ノード
123 コアネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯通信装置であって、
サービスネットワーク間の無線伝送と受信を実行するワイヤレスモジュールと、
前記ワイヤレスモジュールにより、前記サービスネットワークから、複数の所望の位置情報要素を示す位置情報要求を受信し、所望の位置情報要素の一部、又は、全てがサポートされないか判断し、前記ワイヤレスモジュールにより、前記サポートされない位置情報要素を示す位置情報応答だけを前記サービスネットワークに伝送し、前記サポートされない所望の位置情報要素の一部、又は、全てに応答するコントローラーモジュールと、
を含むことを特徴とする携帯通信装置。
【請求項2】
前記位置情報要求は、LTE位置プロトコル(Positioning Protocol)(LPP)能力要求メッセージ、又は、LLP位置要求情報メッセージで、前記位置情報応答は、LPP能力提供メッセージ、又は、LPP位置情報提供メッセージであることを特徴とする請求項1に記載の携帯通信装置。
【請求項3】
前記コントローラーモジュールは、更に、前記位置情報要求が前記LPP能力要求メッセージで、前記所望の位置情報要素全てがサポートされない時、前記位置情報要求を放棄、又は、無視し、前記位置情報応答を前記サービスネットワークに伝送しないことを特徴とする請求項2に記載の携帯通信装置。
【請求項4】
前記コントローラーモジュールは、更に、前記ワイヤレスモジュールにより、複数の所望の位置支援データ要素を示す位置支援データ要求を前記サービスネットワークに伝送し、且つ、前記サービスネットワークは、前記位置支援データ要求だけに応答し、位置支援データ応答は、前記所望の位置支援データ要素の一部、又は、全部がサポートされないことを示すことを特徴とする請求項1に記載の携帯通信装置。
【請求項5】
前記位置支援データ要求はLLP支援データ要求メッセージで、前記位置支援データ応答はLLP支援データ提供メッセージであることを特徴とする請求項4に記載の携帯通信装置。
【請求項6】
前記サービスネットワーク間の前記無線送受信は、ロングタームエボリューション(LTE)技術の通信プロトコルに基づくことを特徴とする請求項1に記載の携帯通信装置。
【請求項7】
サービスネットワークであって、
携帯通信装置間の無線伝送と受信を実行するアクセスノードと、
前記アクセスノードにより、前記携帯通信装置から、複数の所望の位置支援データ要素を示す位置支援データ要求を受信し、前記所望の位置支援データ要素の一部、又は、全てが示されないか判断し、また、前記アクセスノードにより、前記サポートされない位置支援データ要素を含む位置支援データ応答だけを前記携帯通信装置に伝送し、前記サポートされない所望の位置支援データ要素の一部、又は、全てに応答する制御ノードと、
を含むことを特徴とするサービスネットワーク。
【請求項8】
前記位置支援データ要求はLPP支援データ要求メッセージで、前記位置支援データ応答はLLP支援データ提供メッセージであることを特徴とする請求項7に記載のサービスネットワーク。
【請求項9】
前記移動通信装置間の前記無線送受信は、ロングタームエボリューション(LTE)技術の通信プロトコルに基づくことを特徴とする請求項7に記載のサービスネットワーク。
【請求項10】
携帯通信装置の位置情報を通知する方法であって、
サービスネットワークにより、前記携帯通信装置から、複数の所望の位置支援データ要素を示す位置支援データ要求を受信するステップと、
前記携帯通信装置により、前記所望の位置支援データ要素の一部、又は、全てがサポートされないか判断するステップと、
前記携帯通信装置により、前記サポートされない位置支援データ要素を含む位置支援データ応答だけを前記サービスネットワークに伝送して、サポートされない前記所望の位置支援データ要素の一部、又は、全てに応答するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項11】
前記位置情報要求は、LPP能力要求メッセージ、又は、LLP位置情報要求メッセージで、前記位置情報応答は、LPP能力提供メッセージ、又は、LPP位置情報提供メッセージであることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
更に、前記位置情報応答が前記LPP能力要求メッセージで、前記所望の位置情報要素の全てがサポートされない時、前記携帯通信装置により、前記位置情報要求を放棄、又は、無視し、前記サービスネットワークに、前記位置情報応答を伝送しないステップを含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記携帯通信装置と前記サービスネットワークは、ロングタームエボリューション(LTE)技術の通信プロトコルに基づくことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項14】
サービスネットワークの位置情報を通知する方法であって、
前記サービスネットワークにより、携帯通信装置から、複数の所望の位置支援データ要素を示す位置支援データ要求を受信するステップと、
前記サービスネットワークにより、前記所望の位置支援データ要素の一部、又は、全てがサポートされないか判断するステップと、
前記サービスネットワークにより、前記サポートされない位置支援データ要素を含む位置支援データ応答だけを前記携帯通信装置に伝送して、前記サポートされない所望の位置支援データ要素の一部、又は、全てに応答するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項15】
前記位置支援データ要求はLPP支援データ要求メッセージで、前記位置支援データ応答はLLP支援データ提供メッセージであることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記携帯通信装置と前記サービスネットワークは、ロングタームエボリューション(LTE)技術の通信プロトコルに基づくことを特徴とする請求項14に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−254456(P2011−254456A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−84504(P2011−84504)
【出願日】平成23年4月6日(2011.4.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(502160992)宏達國際電子股▲ふん▼有限公司 (97)
【Fターム(参考)】