携帯電話
【課題】携帯通信装置を用いた認証システムを提供する。
【解決手段】センサー内蔵型の表示装置を用いて使用者の生体情報を読み取る手段と、読み取った生体情報と、基準となる生体情報を照合する手段と、前記照合が合致した場合、交信先に合致したことを情報として伝える手段と、前記交信先が、前記照合が合致したことを情報として受け取った後、前記使用者と前記交信先の間の通信が許可されたことを前記使用者に通知する手段と、を有することを特長とする本人認証システム。
【解決手段】センサー内蔵型の表示装置を用いて使用者の生体情報を読み取る手段と、読み取った生体情報と、基準となる生体情報を照合する手段と、前記照合が合致した場合、交信先に合致したことを情報として伝える手段と、前記交信先が、前記照合が合致したことを情報として受け取った後、前記使用者と前記交信先の間の通信が許可されたことを前記使用者に通知する手段と、を有することを特長とする本人認証システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は本人認証システムまたは本人認証方法に関し、特に、センサー付ディスプレイを用いて、本人認証を行うことを特徴とする本人認証システムまたは本人認証方法である。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話、携帯情報端末などの携帯型の通信装置(携帯通信装置)を使用したインターネットによる、通信技術が急速に発展しつつある。従来のインターネットは、企業、家庭での据え置きパソコンに電話回線を接続し、通信をおこなっていた。しかし、現在では、携帯電話で、インターネットが簡単に出来るiモードが普及し、さまざまな情報交換が簡便に行われるようになった。
【0003】
本明細書で記述するのはインターネットと携帯通信装置を用いた本人認証システムに関するのものである。
【0004】
従来の携帯電話装置の例を図16に示す。図16に示されるような従来の携帯電話装置は本体2601、音声出力部2602、音声入力部2603、表示部2604、操作スイッチ2605、アンテナ2606などによって構成されている。通常の電話をかける場合は液晶ディスプレイに相手先の電話番号や、電波の受信状態などが表示される。また、インターネットを使用する場合には、相手先の必要情報が表示されることになる。
【0005】
図16に示したような従来の携帯電話装置を用いて、インターネット上で金銭授受を行う場合、本人であることの確認が必要であるが、そのときは、あらかじめ相手先に登録した暗証番号を入力して、相手先とデータのやり取りを行い、確認を行っていた。
【0006】
図17に従来の本人認証のフローを示す。使用者はまず、要望する相手先とインターネットを介して接続を行う。次に、相手先の指定した条件下で、認証のための数値(暗証番号)を携帯電話装置より入力する。数値を受け取った相手先は自分のところにあらかじめ登録された数値との照合を行い、合致するかどうかを確認する。ここで合致が見られれば、使用者は本人と確認され、要望する対応を得ることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記にて説明したような従来の携帯電話を用いた認証システムでは以下の課題があった。
1、本人であることの確認が難しい。暗証番号が本人以外の人間に漏洩した場合、悪用される可能性がある。
2、本人確認が毎回、相手先との通信を介して行われるため、通信コストが上昇し、また、通話の断絶が発生すると、再確認が必要となる。
3、キーボードの入力の手間が多い。
という問題点がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によって、 センサー内蔵型の表示装置を用いて使用者の生体情報を読み取る手段と、 読み取った生体情報と、基準となる生体情報を照合する手段と、 前記照合が合致した場合、交信先に合致したことを情報として伝える手段と、を有することを特長とする本人認証システムが提供される。
【0009】
本発明によって、 センサー内蔵型の表示装置を用いて使用者の生体情報を読み取る手段と、 読み取った生体情報と、基準となる生体情報を照合する手段と、 前記照合が合致した場合、交信先に合致したことを情報として伝える手段と、 前記交信先が、前記照合が合致したことを情報として受け取った後、前記使用者と前記交信先の間の通信が許可されたことを前記使用者に通知する手段と、を有することを特長とする本人認証システムが提供される。
【0010】
本発明によって、 センサー内蔵型の表示装置を有する携帯通信装置を用いた本人認証システムであって 前記センサー内蔵型の表示装置を用いて使用者の生体情報を読み取る手段と、 読み取った生体情報と、前記携帯通信装置に記憶されている基準となる生体情報を照合する手段と、 前記照合が合致した場合、交信先に合致したことを情報として伝える手段と、を有することを特長とする本人認証システムが提供される。
【0011】
本発明によって、 センサー内蔵型の表示装置を有する携帯通信装置を用いた本人認証システムであって 前記センサー内蔵型の表示装置を用いて使用者の生体情報を読み取る手段と、 読み取った生体情報と、前記携帯通信装置に記憶されている基準となる生体情報を照合する手段と、 前記照合が合致した場合、交信先に合致したことを情報として伝える手段と、 前記交信先が、前記照合が合致したことを情報として受け取った後、前記使用者と前記交信先の間の通信が許可されたことを情報として前記携帯通信装置に伝える手段と、を有することを特長とする本人認証システムが提供される。
【0012】
本発明によって、 センサー内蔵型の表示装置を用いて使用者の生体情報を読み取る手段と、 読み取った生体情報と、基準となる生体情報を照合する手段と、 前記照合が合致した場合、交信先に合致したことを情報として伝える手段と、を有することを特長とする本人認証方法が提供される。
【0013】
本発明によって、 センサー内蔵型の表示装置を用いて使用者の生体情報を読み取る手段と、 読み取った生体情報と、基準となる生体情報を照合する手段と、 前記照合が合致した場合、交信先に合致したことを情報として伝える手段と、 前記交信先が、前記照合が合致したことを情報として受け取った後、前記使用者と前記交信先の間の通信が許可されたことを前記使用者に通知する手段と、を有することを特長とする本人認証方法が提供される。
【0014】
本発明によって、 センサー内蔵型の表示装置を有する携帯通信装置を用いた本人認証方法であって 前記センサー内蔵型の表示装置を用いて使用者の生体情報を読み取る手段と、 読み取った生体情報と、前記携帯通信装置に記憶されている基準となる生体情報を照合する手段と、 前記照合が合致した場合、交信先に合致したことを情報として伝える手段と、を有することを特長とする本人認証方法が提供される。
【0015】
本発明によって、 センサー内蔵型の表示装置を有する携帯通信装置を用いた本人認証方法であって 前記センサー内蔵型の表示装置を用いて使用者の生体情報を読み取る手段と、 読み取った生体情報と、前記携帯通信装置に記憶されている基準となる生体情報を照合する手段と、 前記照合が合致した場合、交信先に合致したことを情報として伝える手段と、 前記交信先が、前記照合が合致したことを情報として受け取った後、前記使用者と前記交信先の間の通信が許可されたことを情報として前記携帯通信装置に伝える手段と、を有することを特長とする本人認証方法が提供される。
【発明の効果】
【0016】
本発明の携帯通信装置は、装置内部のセンサーに機能により本人認証が可能であり、従来の数値入力(暗証番号)を入力する認証作業に対して、高信頼性、簡易性を有することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の本人認証システムの認証フロー。
【図2】本発明の携帯通信装置の外観図。
【図3】本発明の携帯通信装置の使用方法について示した図。
【図4】本発明の携帯通信装置の使用方法について示した図。
【図5】センサー内蔵型ディスプレイの構造を示すブロック図。
【図6】センサー内蔵型ディスプレイの構造を示すブロック図。
【図7】センサー部の回路図。
【図8】画素の回路図。
【図9】センサー部の回路図。
【図10】センサー内蔵型ディスプレイの構造を示すブロック図。
【図11】センサー内蔵型ディスプレイの作製行程を示す図。
【図12】センサー内蔵型ディスプレイの作製行程を示す図。
【図13】センサー内蔵型ディスプレイの作製行程を示す図。
【図14】センサー内蔵型ディスプレイの外観図及び断面図。
【図15】センサー内蔵型ディスプレイの外観図及び断面図。
【図16】従来の携帯電話の図。
【図17】従来の本人認証のフロー。
【図18】読み取る掌紋の位置を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明では、以上に述べた問題点を解決するための形態として、本人認証を暗証番号ではなく、使用者が持つ生体情報(指紋、掌紋などその人間が生まれつき持っている身体的な特徴情報)を識別し、本人認証に使用するものである。また認証作業を相手先で行うのではなく、携帯通信装置自体で行うことにより、システムとしての簡便性を増すものである。
【0019】
図1に本発明の本人認証システムの認証フローを示す。まず、キーボード上で生体情報収集を指示する。あらかじめプログラムされていれば、1つのキーを押すことによって、生体情報収集がはじめられるようにすることも容易に可能である。また、携帯通信装置の電源投入時に自動的に生体情報収集がはじめられるようにすることも可能である。
【0020】
得られた生体情報はあらかじめ携帯通信装置の中の不揮発性メモリに蓄えられている基準となる本人の生体情報と比較される。ここで、読み取られた生体情報と、基準となる生体情報が合致すると判断されれば、使用者は携帯通信装置の正しい所有者であると判断される。判断終了後、相手先に送信をおこなう。このとき、認証作業はすでに終了しているので、新たに相手先との間で認証作業をする必要はなく、携帯通信装置から認証は終了しているという情報を相手先は受け取るだけでよい。
【0021】
本実施の形態の本人認証システムに使用する携帯通信装置が従来と異なるのは、従来の携帯電話のディスプレイが表示専用であるのに対し、本実施の形態の認証システムのディスプレイではセンサーを内臓していることである。ここで用いるセンサーはエリアセンサーであり、使用者の生体情報を読み取るのに使用する。ここでいう生体情報とは。使用者が生まれつき持っている、身体上の固有の情報で、たとえば、指紋や手のひらの掌紋(手相)などである。
【0022】
次に本発明の携帯通信装置について述べる。図2に示すのは本発明の携帯通信装置であり、2701は表示用パネル、2702は操作用パネルである。表示用パネル2701と操作用パネル2702とは接続部2703において接続されている。そして接続部2703における、表示用パネル2701のセンサー内蔵ディスプレイ(センサー内蔵の表示装置)2704が設けられている面と操作用パネル2702の操作キー2706が設けられている面との角度θは、任意に変えることができる。
【0023】
表示用パネル2701はセンサー内蔵ディスプレイ2704を有している。また図2に示した携帯通信装置は電話としての機能を有しており、表示用パネル2701は音声出力部2705を有しており、音声が音声出力部2705から出力される。センサー内蔵ディスプレイ2704にはELディスプレイが用いられている。
【0024】
操作用パネル2702は操作キー2706、電源スイッチ2707、音声入力部2708を有している。なお図2では操作キー2706と電源スイッチ2707とを別個に設けたが、操作キー2706の中に電源スイッチ2707が含まれる構成にしても良い。音声入力部2708において、音声が入力される。
【0025】
なお図2では表示用パネル2701が音声出力部2705を有し、操作用パネル2702が音声入力部2708を有しているが、本実施例はこの構成に限定されない。表示用パネル2701が音声入力部2708を有し、操作用パネルが音声出力部2705を有していても良い。また音声出力部2705と音声入力部2708とが共に表示用パネル2701に設けられていても良いし、音声出力部2705と音声入力部2708とが共に操作用パネル2702に設けられていても良い。
【0026】
図3、図4を用いて、図2で示した携帯通信装置の使用方法について説明する。図3に示すように、本装置によって認証を行う場合には、手のひらを携帯通信装置に覆いかぶせるようにして使用する。認証はキーボードでキー操作を行うとともに、使用者の手相をセンサー付ディスプレイが読み取り、認証作業を行う。
ここで手のひらは携帯装置を覆っているため、センシングにもちいられる光は、ディスプレイ内部より得る必要がある。よって、ディスプレイは有機ELディスプレイのように自発光のディスプレイが望ましい。図18に示すように、掌紋(手相)がセンサーによって読みとられる。
【0027】
なお図3では操作キー2706を人差し指で操作している例について示したが、図4に示すように、親指で操作キー2706を操作することも可能である。なお操作キー2706は操作用パネル2702の側面に設けても良い。操作は片手(きき手)の人差し指のみ、または親指のみでも可能である。
【0028】
以下に、本発明の実施例について説明する。
【実施例1】
【0029】
以下に本発明に用いるセンサー内蔵ディスプレイを有する携帯通信装置の実施例の構成と、その動作について説明する。
【0030】
図5は本実施例の携帯通信装置のブロック図である。この携帯通信装置はアンテナ601、送信受信回路602、信号を圧縮伸張化、符号化する信号処理回路603、制御用マイコン604、フラッシュメモリ605、キーボード606、音声入力回路607、音声出力回路608、マイク609、スピーカ610などを有していることは従来と同じであるが、それに加えてセンサー内蔵ディスプレイ611、照合回路部612などを有している。
【0031】
照合を行うときには、ディスプレイ内部のセンサーによって得られたアナログ画像情報はA/Dコンバータ613によってデジタル信号に変換される。変換された信号はDSP(デジタルシグナルプロセッサ)614におくられ、信号処理を行われる。信号処理としては、手相をより判別しやすくするため、微分フィルタなどを用い映像の濃淡が変わるところを際立たせることが可能である。得られた手相データはDSP614内部で数値化し、比較回路615に送られる。比較回路615にはフラッシュメモリ605に記憶している基準データも呼び出され、2つのデータは比較照合される。
【0032】
生体情報データを判別する方法としては、元になるデータと収集したデータのそれぞれの特徴を比較して照合する特徴照合方式と二つのデータを直接比較する画像マッチング方式があるが、どちらの方式を用いても問題はない。また基準データは1つだけではなく、手の向きを多少変えるなどして、複数の認証データを備えたほうがより確実な認証が可能となる。
【0033】
ここで合致が見られれば、制御用マイコン604は認証信号を出力し、信号処理部603、送受信回路602、アンテナ601を介して、送信され、インターネットなどを通じて伝達される。
【実施例2】
【0034】
図6は本発明で使用するセンサー内蔵型ディスプレイの構造を示すブロック図である。120はソース信号線駆動回路、122はゲート信号線駆動回路であり、共にスイッチング用TFT104及びEL駆動用TFT105の駆動を制御している。また121はセンサー用ソース信号線駆動回路、123はセンサー用ゲート信号線駆動回路であり、共にリセット用TFT110、バッファ用TFT111及び選択用TFT112の駆動を制御している。なお本明細書において、ソース信号線駆動回路120、ゲート信号線駆動回路122、センサー用ソース信号線駆動回路121、センサー用ゲート信号線駆動回路123を駆動部と呼ぶ。
【0035】
ソース信号線駆動回路120は、シフトレジスタ120a、ラッチ(A)120b、ラッチ(B)120cを有している。ソース信号線駆動回路120において、シフトレジスタ120aにクロック信号(CLK)およびスタートパルス(SP)が入力される。シフトレジスタ120aは、これらのクロック信号(CLK)およびスタートパルス(SP)に基づきタイミング信号を順に発生させ、後段の回路へタイミング信号を順次供給する。
【0036】
なおシフトレジスタ120aからのタイミング信号を、バッファ等(図示せず)によって緩衝増幅し、後段の回路へ緩衝増幅したタイミング信号を順次供給しても良い。タイミング信号が供給される配線には、多くの回路あるいは素子が接続されているために負荷容量(寄生容量)が大きい。この負荷容量が大きいために生ずるタイミング信号の立ち上がりまたは立ち下がりの”鈍り”を防ぐために、このバッファが設けられる。
【0037】
図7にセンサー部101の回路図を示す。センサー部101はソース信号線S1〜Sx、電源供給線V1〜Vx、ゲート信号線G1〜Gy、リセット用ゲート信号線RG1〜RGy、センサー用ゲート信号線SG1〜SGy、センサー出力配線SS1〜SSx、センサー用電源線VBが設けられている。
【0038】
センサー部101は複数の画素102を有している。画素102は、ソース信号線S1〜Sxのいずれか1つと、電源供給線V1〜Vxのいずれか1つと、ゲート信号線G1〜Gyのいずれか1つと、リセット用ゲート信号線RG1〜RGyのいずれか1つと、センサー用ゲート信号線SG1〜SGyのいずれか1つと、センサー出力配線SS1〜SSxのいずれか1つと、センサー用電源線VBとを有している。
【0039】
センサー出力配線SS1〜SSxはそれぞれ定電流電源103_1〜103_xに接続されている。
【0040】
図8に画素102の詳しい構成を示す。点線で囲まれた領域が画素102である。なお、ソース信号線Sは、ソース信号線S1〜Sxのいずれか1つを意味する。また電源供給線Vは電源供給線V1〜Vxのいずれか1つを意味する。またゲート信号線Gはゲート信号線G1〜Gyのいずれか1つを意味する。またリセット用ゲート信号線RGはリセット用ゲート信号線RG1〜RGyのいずれか1つを意味する。またセンサー用ゲート信号線SGは、センサー用ゲート信号線SG1〜SGyのいずれか1つを意味する。またセンサー出力配線SSはセンサー出力配線SS1〜SSxのいずれか1つを意味する。
【0041】
画素102はスイッチング用TFT104、EL駆動用TFT105、EL素子106を有している。また図8では画素102にコンデンサ107が設けられているが、コンデンサ107を設けなくとも良い。
【0042】
EL素子106は陽極と陰極と、陽極と陰極との間に設けられたEL層とからなる。陽極がEL駆動用TFT105のソース領域またはドレイン領域と接続している場合、陽極が画素電極、陰極が対向電極となる。逆に陰極がEL駆動用TFT105のソース領域またはドレイン領域と接続している場合、陽極が対向電極、陰極が画素電極である。
【0043】
スイッチング用TFT104のゲート電極はゲート信号線Gに接続されている。そしてスイッチング用TFT104のソース領域とドレイン領域は、一方がソース信号線Sに、もう一方がEL駆動用TFT105のゲート電極に接続されている。
【0044】
EL駆動用TFT105のソース領域とドレイン領域は、一方が電源供給線Vに、もう一方がEL素子106に接続されている。コンデンサ107はEL駆動用TFT105のゲート電極と電源供給線Vとに接続して設けられている。
【0045】
さらに画素102は、リセット用TFT110、バッファ用TFT111、選択用TFT112、フォトダイオード113を有している。
【0046】
リセット用TFT110のゲート電極はリセット用ゲート信号線RGに接続されている。リセット用TFT110のソース領域はセンサー用電源線VBに接続されている。センサー用電源線VBは常に一定の電位(基準電位)に保たれている。またリセット用TFT110のドレイン領域はフォトダイオード113及びバッファ用TFT111のゲート電極に接続されている。
【0047】
図示しないが、フォトダイオード113はカソード電極と、アノード電極と、カソード電極とアノード電極の間に設けられた光電変換層とを有している。リセット用TFT110のドレイン領域は、具体的にはフォトダイオード113のアノード電極又はカソード電極に接続されている。
【0048】
バッファ用TFT111のドレイン領域はセンサー用電源線VBに接続されており、常に一定の基準電位に保たれている。そしてバッファ用TFT111のソース領域は選択用TFT112のソース領域又はドレイン領域に接続されている。
【0049】
選択用TFT112のゲート電極はセンサー用ゲート信号線SGに接続されている。そして選択用TFT112のソース領域とドレイン領域は、一方は上述したとおりバッファ用TFT111のソース領域に接続されており、もう一方はセンサー出力配線SSに接続されている。センサー出力配線SSは定電流電源103(定電流電源103_1〜103_xのいずれか1つ)に接続されており、常に一定の電流が流れている。
【0050】
図6に示したシフトレジスタ120aからのタイミング信号は、ラッチ(A)
120bに供給される。ラッチ(A)120bは、デジタル信号(digital signals)を処理する複数のステージのラッチを有している。ラッチ(A)120bは、前記タイミング信号が入力されると同時に、デジタル信号を順次書き込み、保持する。
【0051】
なお、ラッチ(A)120bにデジタル信号を取り込む際に、ラッチ(A)120bが有する複数のステージのラッチに、順にデジタル信号を入力しても良い。しかし本願発明はこの構成に限定されない。ラッチ(A)120bが有する複数のステージのラッチをいくつかのグループに分け、各グループごとに並行して同時にデジタル信号を入力する、いわゆる分割駆動を行っても良い。なおこのときのグループの数を分割数と呼ぶ。例えば4つのステージごとにラッチをグループに分けた場合、4分割で分割駆動すると言う。
【0052】
ラッチ(A)120bの全ステージのラッチへのデジタル信号の書き込みが一通り終了するまでの時間を、ライン期間と呼ぶ。すなわち、ラッチ(A)120b中で一番左側のステージのラッチにデジタル信号の書き込みが開始される時点から、一番右側のステージのラッチにデジタル信号の書き込みが終了する時点までの時間間隔がライン期間である。実際には、上記ライン期間に水平帰線期間が加えられた期間をライン期間に含むことがある。
【0053】
1ライン期間が終了すると、ラッチ(B)120cにラッチシグナル(Latch Signal)が供給される。この瞬間、ラッチ(A)120bに書き込まれ保持されているデジタル信号は、ラッチ(B)120cに一斉に送出され、ラッチ(B)
120cの全ステージのラッチに書き込まれ、保持される。
【0054】
デジタル信号をラッチ(B)120cに送出し終えたラッチ(A)120bは、シフトレジスタ120aからのタイミング信号に基づき、再びデジタル信号の書き込みを順次行う。
【0055】
この2順目の1ライン期間中には、ラッチ(B)120bに書き込まれ、保持されているデジタル信号がソース信号線S1〜Sxに入力される。
【0056】
一方、ゲート信号側駆動回路122は、それぞれシフトレジスタ、バッファ(いずれも図示せず)を有している。また場合によっては、ゲート信号側駆動回路122が、シフトレジスタ、バッファの他にレベルシフトを有していても良い。
【0057】
ゲート信号側駆動回路122において、シフトレジスタ(図示せず)からのゲート信号がバッファ(図示せず)に供給され、対応するゲート信号線に供給される。ゲート信号線G1〜Gyには、それぞれ1ライン分の画素のスイッチング用TFT104のゲート電極が接続されており、1ライン分全ての画素のスイッチング用TFT104を同時にオンの状態にしなくてはならないので、バッファは大きな電流を流すことが可能なものが用いられる。
【0058】
なおソース信号線駆動回路とゲート信号線駆動回路の数、構成及びその動作は、本実施例で示した構成に限定されない。本発明のセンサー内蔵ディスプレイに用いられるエリアセンサーは、公知のソース信号線駆動回路及びゲート信号線駆動回路を用いることが可能である。
【0059】
本実施例の構成は、実施例1と自由に組み合わせて実施することが可能である。
【実施例3】
【0060】
実施例2のセンサー部とは異なる構成を有するセンサー部の回路図を図9に示す。センサー部1001はソース信号線S1〜Sx、電源供給線V1〜Vx、ゲート信号線G1〜Gy、リセット用ゲート信号線RG1〜RGy、センサー出力配線SS1〜SSx、センサー用電源線VBが設けられている。
【0061】
センサー部1001は複数の画素1002を有している。画素1002は、ソース信号線S1〜Sxのいずれか1つと、電源供給線V1〜Vxのいずれか1つと、ゲート信号線G1〜Gyのいずれか1つと、リセット用ゲート信号線RG1〜RGyのいずれか1つと、センサー出力配線SS1〜SSxのいずれか1つと、センサー用電源線VBとを有している。
【0062】
センサー出力配線SS1〜SSxはそれぞれ定電流電源1003_1〜1003_xに接続されている。
【0063】
画素1002はスイッチング用TFT1004、EL駆動用TFT1005、EL素子1006を有している。また図9では画素1002にコンデンサ1007が設けられているが、コンデンサ1007を設けなくとも良い。さらに画素1002は、リセット用TFT1010、バッファ用TFT1011、選択用TFT1012、フォトダイオード1013を有している。
【0064】
EL素子1006は陽極と陰極と、陽極と陰極との間に設けられたEL層とからなる。陽極がEL駆動用TFT1005のソース領域またはドレイン領域と接続している場合、陽極が画素電極、陰極が対向電極となる。逆に陰極がEL駆動用TFT1005のソース領域またはドレイン領域と接続している場合、陽極が対向電極、陰極が画素電極である。
【0065】
スイッチング用TFT1004のゲート電極はゲート信号線(G1〜Gy)に接続されている。そしてスイッチング用TFT1004のソース領域とドレイン領域は、一方がソース信号線Sに、もう一方がEL駆動用TFT1005のゲート電極に接続されている。
【0066】
EL駆動用TFT1005のソース領域とドレイン領域は、一方が電源供給線(V1〜Vx)に、もう一方がEL素子1006に接続されている。コンデンサ1007はEL駆動用TFT1005のゲート電極と電源供給線(V1〜Vx)
とに接続して設けられている。
【0067】
リセット用TFT1010のゲート電極はリセット用ゲート信号線(RG1〜RGx)に接続されている。リセット用TFT1010のソース領域はセンサー用電源線VBに接続されている。センサー用電源線VBは常に一定の電位(基準電位)に保たれている。またリセット用TFT1010のドレイン領域はフォトダイオード1013及びバッファ用TFT1011のゲート電極に接続されている。
【0068】
図示しないが、フォトダイオード1013はカソード電極と、アノード電極と、カソード電極とアノード電極の間に設けられた光電変換層とを有している。リセット用TFT1010のドレイン領域は、具体的にはフォトダイオード1013のアノード電極又はカソード電極に接続されている。
【0069】
バッファ用TFT1011のドレイン領域はセンサー用電源線VBに接続されており、常に一定の基準電位に保たれている。そしてバッファ用TFT1011のソース領域は選択用TFT1012のソース領域又はドレイン領域に接続されている。
【0070】
選択用TFT1012のゲート電極はゲート信号線(G1〜Gx)に接続されている。そして選択用TFT1012のソース領域とドレイン領域は、一方は上述したとおりバッファ用TFT1011のソース領域に接続されており、もう一方はセンサー出力配線(SS1〜SSx)に接続されている。センサー出力配線(SS1〜SSx)は定電流電源1003(定電流電源1003_1〜1003_x)にそれぞれ接続されており、常に一定の電流が流れている。
【0071】
本実施例において、スイッチング用TFT1004及び選択用TFT1012の極性は同じである。つまり。スイッチング用TFT1004がnチャネル型TFTの場合、選択用TFT1012もnチャネル型TFTである。またスイッチング用TFT1004がpチャネル型TFTの場合、選択用TFT1012もpチャネル型TFTである。
【0072】
そして本実施例のエリアセンサーのセンサー部は、図7に示したエリアセンサーと異なり、スイッチング用TFT1004のゲート電極と、選択用TFT1012のゲート電極が、共にゲート信号線(G1〜Gx)に接続されていることである。よって本実施例のエリアセンサーの場合、各画素の有するEL素子1006の発光する期間は、サンプリング期間(ST1〜STn)と同じ長さである。
上記構成によって、本実施例のエリアセンサーは配線の数を図7の場合に比べて少なくすることができる。
【0073】
なお本実施例のエリアセンサーも、センサー部1001に画像を表示することは可能である。
【0074】
本実施例の構成は、実施例1または実施例2と自由に組み合わせて実施することが可能である。
【実施例4】
【0075】
図10に本実施例のエリアセンサーの上面図を示す。130はソース信号線駆動回路、132はゲート信号線駆動回路である。また131はセンサー用ソース信号線駆動回路、133はセンサー用ゲート信号線駆動回路である。本実施例ではソース信号線駆動回路とゲート信号線駆動回路とを1つづつ設けたが、本願発明はこの構成に限定されない。ソース信号線駆動回路を2つ設けても良い。また、ゲート信号線駆動回路を2つ設けても良い。
【0076】
なお本明細書において、ソース信号線駆動回路130、ゲート信号線駆動回路132、センサー用ソース信号線駆動回路131、センサー用ゲート信号線駆動回路133を駆動部と呼ぶ。
【0077】
ソース信号線駆動回路130は、シフトレジスタ130a、レベルシフト130b、サンプリング回路130cを有している。なおレベルシフトは必要に応じて用いればよく、必ずしも用いなくとも良い。また本実施例においてレベルシフトはシフトレジスタ130aとサンプリング回路130cとの間に設ける構成としたが、本願発明はこの構成に限定されない。またシフトレジスタ130aの中にレベルシフト130bが組み込まれている構成にしても良い。
【0078】
クロック信号(CLK)、スタートパルス信号(SP)がシフトレジスタ130aに入力される。シフトレジスタ130aからアナログの信号(アナログ信号)をサンプリングするためのサンプリング信号が出力される。出力されたサンプリング信号はレベルシフト130bに入力され、その電位の振幅が大きくなって出力される。
【0079】
レベルシフト130bから出力されたサンプリング信号は、サンプリング回路130cに入力される。そしてサンプリング回路130cに入力されるアナログ信号がサンプリング信号によってそれぞれサンプリングされ、ソース信号線S1〜Sxに入力される。
【0080】
一方、ゲート信号側駆動回路132は、それぞれシフトレジスタ、バッファ(いずれも図示せず)を有している。また場合によっては、ゲート信号側駆動回路132が、シフトレジスタ、バッファの他にレベルシフトを有していても良い。
【0081】
ゲート信号側駆動回路132において、シフトレジスタ(図示せず)からのゲート信号がバッファ(図示せず)に供給され、対応するゲート信号線に供給される。ゲート信号線G1〜Gyには、それぞれ1ライン分の画素のスイッチング用TFT104のゲート電極が接続されており、1ライン分全ての画素のスイッチング用TFT104を同時にオンの状態にしなくてはならないので、バッファは大きな電流を流すことが可能なものが用いられる。
【0082】
なおソース信号線駆動回路とゲート信号線駆動回路の数、構成及びその動作は、本実施例で示した構成に限定されない。本発明のセンサー内蔵ディスプレイに用いられるエリアセンサーは、公知のソース信号線駆動回路及びゲート信号線駆動回路を用いることが可能である。
【0083】
なお本実施例において、センサー部101は図7または図9に示した構成を有していても良い。
【0084】
本実施例は実施例1または実施例3と自由に組み合わせて実施することが可能である。
【実施例5】
【0085】
本実施例では基板上にセンサー部のTFTを作製する方法について詳細に説明する。
【0086】
まず、図11(A)に示すように、コーニング社の#7059ガラスや#1737ガラスなどに代表されるバリウムホウケイ酸ガラス、またはアルミノホウケイ酸ガラスなどのガラスから成る基板700上に酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜などの絶縁膜から成る下地膜701を形成する。例えば、プラズマCVD法でSiH4、NH3、N2Oから作製される酸化窒化シリコン膜701aを10〜200nm(好ましくは50〜100nm)形成し、同様にSiH4、N2Oから作製される酸化窒化水素化シリコン膜701bを50〜200nm(好ましくは100〜150nm)の厚さに積層形成する。本実施例では下地膜701を2層構造として示したが、前記絶縁膜の単層膜または2層以上積層させた構造として形成しても良い。
【0087】
島状半導体層702〜707は、非晶質構造を有する半導体膜をレーザー結晶化法や公知の熱結晶化法を用いて作製した結晶質半導体膜で形成する。この島状半導体層702〜707の厚さは25〜80nm(好ましくは30〜60nm)
の厚さで形成する。結晶質半導体膜の材料に限定はないが、好ましくはシリコンまたはシリコンゲルマニウム(SiGe)合金などで形成すると良い。
【0088】
レーザー結晶化法で結晶質半導体膜を作製するには、パルス発振型または連続発光型のエキシマレーザーやYAGレーザー、YVO4レーザーを用いる。これらのレーザーを用いる場合には、レーザー発振器から放射されたレーザー光を光学系で線状に集光し半導体膜に照射する方法を用いると良い。結晶化の条件は実施者が適宣選択するものであるが、エキシマレーザーを用いる場合はパルス発振周波数30Hzとし、レーザーエネルギー密度を100〜400mJ/cm2(代表的には200〜300mJ/cm2)とする。また、YAGレーザーを用いる場合にはその第2高調波を用いパルス発振周波数1〜10kHzとし、レーザーエネルギー密度を300〜600mJ/cm2(代表的には350〜500mJ/cm2)とすると良い。
そして幅100〜1000μm、例えば400μmで線状に集光したレーザー光を基板全面に渡って照射し、この時の線状レーザー光の重ね合わせ率(オーバーラップ率)を80〜98%として行う。
【0089】
次いで、島状半導体層702〜707を覆うゲート絶縁膜708を形成する。
ゲート絶縁膜708はプラズマCVD法またはスパッタ法を用い、厚さを40〜150nmとしてシリコンを含む絶縁膜で形成する。本実施例では、120nmの厚さで酸化窒化シリコン膜で形成する。勿論、ゲート絶縁膜708はこのような酸化窒化シリコン膜に限定されるものでなく、他のシリコンを含む絶縁膜を単層または積層構造として用いても良い。例えば、酸化シリコン膜を用いる場合には、プラズマCVD法でTEOS(Tetraethyl Orthosilicate)とO2とを混合し、反応圧力40Pa、基板温度300〜400℃とし、高周波(13.56MHz)電力密度0.5〜0.8W/cm2で放電させて形成することができる。このようにして作製される酸化シリコン膜は、その後400〜500℃の熱アニールによりゲート絶縁膜として良好な特性を得ることができる。
【0090】
そして、ゲート絶縁膜708上にゲート電極を形成するための第1の導電膜709aと第2の導電膜709bとを形成する。本実施例では、第1の導電膜709aをTaで50〜100nmの厚さに形成し、第2の導電膜709bをWで100〜300nmの厚さに形成する。
【0091】
Ta膜はスパッタ法で形成し、TaのターゲットをArでスパッタする。この場合、Arに適量のXeやKrを加えると、Ta膜の内部応力を緩和して膜の剥離を防止することができる。また、α相のTa膜の抵抗率は20μΩcm程度でありゲート電極に使用することができるが、β相のTa膜の抵抗率は180μΩcm程度でありゲート電極とするには不向きである。α相のTa膜を形成するために、Taのα相に近い結晶構造をもつ窒化タンタルを10〜50nm程度の厚さでTaの下地に形成しておくとα相のTa膜を容易に得ることができる。
【0092】
W膜を形成する場合には、Wをターゲットとしたスパッタ法で形成する。その他に6フッ化タングステン(WF6)を用いる熱CVD法で形成することもできる。いずれにしてもゲート電極として使用するためには低抵抗化を図る必要があり、W膜の抵抗率は20μΩcm以下にすることが望ましい。W膜は結晶粒を大きくすることで低抵抗率化を図ることができるが、W中に酸素などの不純物元素が多い場合には結晶化が阻害され高抵抗化する。このことより、スパッタ法による場合、純度99.9999%のWターゲットを用い、さらに成膜時に気相中からの不純物の混入がないように十分配慮してW膜を形成することにより、抵抗率9〜20μΩcmを実現することができる。
【0093】
なお、本実施例では、第1の導電膜709aをTa、第2の導電膜709bをWとしたが、特に限定されず、いずれもTa、W、Ti、Mo、Al、Cuから選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で形成してもよい。また、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶シリコン膜に代表される半導体膜を用いてもよい。本実施例以外の他の組み合わせの一例は、第1の導電膜709aを窒化タンタル(TaN)で形成し、第2の導電膜709bをWとする組み合わせ、第1の導電膜709aを窒化タンタル(TaN)で形成し、第2の導電膜709bをAlとする組み合わせ、第1の導電膜709aを窒化タンタル(TaN)で形成し、第2の導電膜709bをCuとする組み合わせで形成することが好ましい。
【0094】
次に、レジストによるマスク710〜715を形成し、電極及び配線を形成するための第1のエッチング処理を行う。本実施例ではICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合型プラズマ)エッチング法を用い、エッチング用ガスにCF4とCl2を混合し、1Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF(13.56MHz)電力を投入してプラズマを生成して行う。基板側(試料ステージ)にも100WのRF(13.56MHz)電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加する。CF4とCl2を混合した場合にはW膜及びTa膜とも同程度にエッチングされる。
【0095】
上記エッチング条件では、レジストによるマスクの形状を適したものとすることにより、基板側に印加するバイアス電圧の効果により第1の導電層及び第2の導電層の端部がテーパー形状となる。テーパー部の角度は15〜45°となる。
ゲート絶縁膜上に残渣を残すことなくエッチングするためには、10〜20%程度の割合でエッチング時間を増加させると良い。W膜に対する酸化窒化シリコン膜の選択比は2〜4(代表的には3)であるので、オーバーエッチング処理により、酸化窒化シリコン膜が露出した面は20〜50nm程度エッチングされることになる。こうして、第1のエッチング処理により第1の導電層と第2の導電層から成る第1の形状の導電層719〜724(第1の導電層719a〜724aと第2の導電層719b〜724b)を形成する。718はゲート絶縁膜であり、第1の形状の導電層719〜724で覆われない領域は20〜50nm程度エッチングされ薄くなった領域が形成される。(図11(B))
【0096】
そして、第1のドーピング処理を行いn型を付与する不純物元素を添加する。
(図11(C))ドーピングの方法はイオンドープ法若しくはイオン注入法で行えば良い。イオンドープ法の条件はドーズ量を1×1013〜5×1014atoms/cm2とし、加速電圧を60〜100keVとして行う。n型を付与する不純物元素として15族に属する元素、典型的にはリン(P)または砒素(As)を用いるが、ここではリン(P)を用いる。この場合、導電層719〜724がn型を付与する不純物元素に対するマスクとなり、自己整合的に第1の不純物領域726〜731が形成される。第1の不純物領域726〜731には1×1020〜1×1021atomic/cm3の濃度範囲でn型を付与する不純物元素を添加する。
【0097】
次に、図11(D)に示すように第2のエッチング処理を行う。同様にICPエッチング法を用い、エッチングガスにCF4とCl2とO2を混合して、1Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF電力(13.56MHz)を供給し、プラズマを生成して行う。基板側(試料ステージ)には50WのRF(13.56MHz)電力を投入し、第1のエッチング処理に比べ低い自己バイアス電圧を印加する。このような条件によりW膜を異方性エッチングし、かつ、それより遅いエッチング速度で第1の導電層であるTaを異方性エッチングして第2の形状の導電層733〜738(第1の導電層733a〜738aと第2の導電層733b〜738b)を形成する。732はゲート絶縁膜であり、第2の形状の導電層733〜738で覆われない領域はさらに20〜50nm程度エッチングされ薄くなった領域が形成される。
【0098】
W膜やTa膜のCF4とCl2の混合ガスによるエッチング反応は、生成されるラジカルまたはイオン種と反応生成物の蒸気圧から推測することができる。WとTaのフッ化物と塩化物の蒸気圧を比較すると、Wのフッ化物であるWF6が極端に高く、その他のWCl5、TaF5、TaCl5は同程度である。従って、CF4とCl2の混合ガスではW膜及びTa膜共にエッチングされる。しかし、この混合ガスに適量のO2を添加するとCF4とO2が反応してCOとFになり、FラジカルまたはFイオンが多量に発生する。その結果、フッ化物の蒸気圧が高いW膜のエッチング速度が増大する。一方、TaはFが増大しても相対的にエッチング速度の増加は少ない。また、TaはWに比較して酸化されやすいので、O2を添加することでTaの表面が酸化される。Taの酸化物はフッ素や塩素と反応しないためさらにTa膜のエッチング速度は低下する。従って、W膜とTa膜とのエッチング速度に差を作ることが可能となりW膜のエッチング速度をTa膜よりも大きくすることが可能となる。
【0099】
そして、図12(A)に示すように第2のドーピング処理を行う。この場合、第1のドーピング処理よりもドーズ量を下げて高い加速電圧の条件としてn型を付与する不純物元素をドーピングする。例えば、加速電圧を70〜120keVとし、1×1013/cm2のドーズ量で行い、図11(C)で島状半導体層に形成された第1の不純物領域の内側に新な不純物領域を形成する。ドーピングは、第2の形状の導電層733〜738を不純物元素に対するマスクとして用い、第2の導電層733a〜738aの下側の領域にも不純物元素が添加されるようにドーピングする。こうして、第2の導電層733a〜738aと重なる第3の不純物領域739〜744と、第1の不純物領域と第3の不純物領域との間の第2の不純物領域746〜751とを形成する。n型を付与する不純物元素は、第2の不純物領域で1×1017〜1×1019atoms/cm3の濃度となるようにし、第3の不純物領域で1×1016〜1×1018atoms/cm3の濃度となるようにする。
【0100】
そして、図12(B)に示すように、pチャネル型TFTを形成する島状半導体層704、707に一導電型とは逆の導電型の第4の不純物領域755〜757を形成する。第2の導電層735b、738bを不純物元素に対するマスクとして用い、自己整合的に不純物領域を形成する。このとき、nチャネル型TFTを形成する島状半導体層702、703、706の全面と705の一部は、レジストマスク752〜754で被覆しておく。不純物領域755a、b、c〜757a、b、cには異なる濃度でリンが添加されているが、ジボラン(B2H6)を用いたイオンドープ法で形成し、そのいずれの領域においても不純物濃度を2×1020〜2×1021atoms/cm3となるようにする。
【0101】
以上までの工程でそれぞれの島状半導体層に不純物領域が形成される。島状半導体層と重なる第2の導電層733〜738がゲート電極として機能する。
【0102】
レジストマスク752〜754を除去した後、導電型の制御を目的として図12(C)に示すように、それぞれの島状半導体層に添加された不純物元素を活性化する工程を行う。この工程はファーネスアニール炉を用いる熱アニール法で行う。その他に、レーザーアニール法、またはラピッドサーマルアニール法(RTA法)を適用することができる。熱アニール法では酸素濃度が1ppm以下、好ましくは0.1ppm以下の窒素雰囲気中で400〜700℃、代表的には500〜600℃で行うものであり、本実施例では500℃で4時間の熱処理を行う。ただし、733〜738に用いた配線材料が熱に弱い場合には、配線等を保護するため層間絶縁膜(シリコンを主成分とする)を形成した後で活性化を行うことが好ましい。
【0103】
さらに、3〜100%の水素を含む雰囲気中で、300〜450℃で1〜12時間の熱処理を行い、島状半導体層を水素化する工程を行う。この工程は熱的に励起された水素により半導体層のダングリングボンドを終端する工程である。水素化の他の手段として、プラズマ水素化(プラズマにより励起された水素を用いる)を行っても良い。
【0104】
次いで、第1の層間絶縁膜760は酸化窒化シリコン膜から100〜200nmの厚さで形成する。その上に有機絶縁物材料から成る第2の層間絶縁膜761を形成する。次いで、コンタクトホールを形成するためのエッチング工程を行う。
【0105】
そして、島状半導体層のソース領域とコンタクトを形成するソース配線762〜767、ドレイン領域とコンタクトを形成するドレイン配線768〜773を形成する。図示していないが、本実施例ではこの電極を、Ti膜を100nm、Tiを含むAl膜300nm、Ti膜150nmをスパッタ法で連続して形成した3層構造の電極として用いた(図13(A))。
【0106】
そして、ソース配線762〜767と、ドレイン配線768〜773と、第2の層間絶縁膜761を覆ってパッシベーション膜774を形成した。パッシベーション膜774は、窒化珪素膜で50nmの厚さで形成した。さらに、有機樹脂からなる第3の層間絶縁膜775を約1000nmの厚さに形成した。有機樹脂膜としては、ポリイミド、アクリル、ポリイミドアミド等を使用することができる。有機樹脂膜を用いることの利点は、成膜方法が簡単である点や、比誘電率が低いので、寄生容量を低減できる点、平坦性に優れる点などが上げられる。なお上述した以外の有機樹脂膜を用いることもできる。ここでは、基板に塗布後、熱重合するタイプのポリイミドを用い、300℃で焼成して形成した。
【0107】
次に、第3の層間絶縁膜775及びパッシベーション膜774に、ドレイン配線773、771に達するコンタクトホールを形成し、画素電極776、センサー用配線777を形成する。本実施例では酸化インジウム・スズ(ITO)膜を110nmの厚さに形成し、パターニングを行ってセンサー用配線777及び画素電極776を同時に形成する。また、酸化インジウムに2〜20%の酸化亜鉛(ZnO)を混合した透明導電膜を用いても良い。この画素電極776がEL素子の陽極となる(図13(B))。
【0108】
次に、樹脂材料でなるバンク778を形成する。バンク778は1〜2μm厚のアクリル膜またはポリイミド膜をパターニングして形成すれば良い。このバンク778は画素と画素との間にストライプ状に形成される。本実施例では、バンク778はソース配線776上に沿って形成しているが、ゲート配線(図示せず)上に沿って形成しても良い。なおバンク778を形成している樹脂材料に顔料等を混ぜ、バンク778を遮蔽膜として用いても良い。
【0109】
またバンク778を形成する際に同時に、画素電極776の、ドレイン配線773に達するコンタクトホール上に、画素電極776上に形成されるEL層を平坦化するための平坦化部を形成しても良い。
【0110】
次に、EL層779及び陰極(MgAg電極)780を、真空蒸着法を用いて大気解放しないで連続形成する。なお、EL層779の膜厚は80〜200nm(典型的には100〜120nm)、陰極780の厚さは180〜300nm(典型的には200〜250nm)とすれば良い。なお、本実施例では一画素しか図示されていないが、このとき同時に赤色に発光するEL層、緑色に発光するEL層及び青色に発光するEL層が形成される。
【0111】
この工程では、赤色に対応する画素、緑色に対応する画素及び青色に対応する画素に対して順次EL層779及び陰極780を形成する。但し、EL層779は溶液に対する耐性に乏しいためフォトリソグラフィ技術を用いずに各色個別に形成しなくてはならない。そこでメタルマスクを用いて所望の画素以外を隠し、必要箇所だけ選択的にEL層779及び陰極780を形成するのが好ましい。
【0112】
即ち、まず赤色に対応する画素以外を全て隠すマスクをセットし、そのマスクを用いて赤色発光のEL層及び陰極を選択的に形成する。次いで、緑色に対応する画素以外を全て隠すマスクをセットし、そのマスクを用いて緑色発光のEL層及び陰極を選択的に形成する。次いで、同様に青色に対応する画素以外を全て隠すマスクをセットし、そのマスクを用いて青色発光のEL層及び陰極を選択的に形成する。なお、ここでは全て異なるマスクを用いるように記載しているが、同じマスクを使いまわしても構わない。また、全画素にEL層及び陰極を形成するまで真空を破らずに処理することが好ましい。
【0113】
なお、本実施例ではEL層779を発光層のみからなる単層構造とするが、EL層は発光層の他に正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層、電子注入層等を有していても構わない。このように組み合わせは既に様々な例が報告されており、そのいずれの構成を用いても構わない。EL層779としては公知の材料を用いることができる。公知の材料としては、EL駆動電圧を考慮すると有機材料を用いるのが好ましい。また、本実施例ではEL素子の陰極としてMgAg電極を用いた例を示すが、公知の他の材料を用いることが可能である。
【0114】
こうして図13(C)に示すような構造のセンサー基板が完成する。なお、バンク778を形成した後、陰極780を形成するまでの工程をマルチチャンバー方式(またはインライン方式)の薄膜形成装置を用いて、大気解放せずに連続的に処理することは有効である。
【0115】
なお本実施例ではセンサー部が有するTFTの作製行程について説明したが、駆動部が有するTFTも上述したプロセスを参照して、同時に基板上に形成しても良い。
【0116】
781はバッファ用TFT、782は選択用TFT、783はリセット用TFT、784はフォトダイオード、785はスイッチング用TFT、786はEL駆動用TFTに相当する。
【0117】
本実施例ではスイッチング用TFT785をシングルゲート構造としているが、ダブルゲート構造でも構わないし、トリプルゲート構造やそれ以上のゲート本数を持つマルチゲート構造でも構わない。スイッチング用TFT785をダブルゲート構造とすることで、実質的に二つのTFTが直列された構造となり、オフ電流値を低減することができるという利点がある。
【0118】
なお本実施例においてフォトダイオード784上に設けられているゲート電極736は、フォトダイオード784に光が照射されていない時に、カソード電極787とアノード電極788の間に設けられた光電変換層789に電流が流れないような電位に常に保たれている。
【0119】
本実施例においてバッファ用TFT781と、選択用TFT782と、スイッチング用TFT785はnチャネル型TFTであり、それぞれチャネル形成領域801〜803、第1のゲート電極733a、734a、737aと重なる第3の不純物領域804〜806(Lov領域)、第1のゲート電極733a、734a、737aの外側に形成される第2の不純物領域807〜809(Loff領域)とソース領域またはドレイン領域として機能する第1の不純物領域810〜812を有している。
【0120】
また本実施例において、リセット用TFT783、EL駆動用TFT786はpチャネル型TFTであり、それぞれチャネル形成領域813、814、第1のゲート電極735a、738aと重なる第4の不純物領域815、816、第1のゲート電極735a、738aの外側に形成される第5の不純物領域817、818、ソース領域またはドレイン領域として機能する第6の不純物領域819、820を有している。
【0121】
なお、実際には図13(C)まで完成したら、さらに外気に曝されないように気密性が高く、脱ガスの少ない保護フィルム(ラミネートフィルム、紫外線硬化樹脂フィルム等)や透光性のシーリング材でパッケージング(封入)することが好ましい。その際、シーリング材の内部を不活性雰囲気にしたり、内部に吸湿性材料(例えば酸化バリウム)を配置したりするとEL素子の信頼性が向上する。
【0122】
また、パッケージング等の処理により気密性を高めたら、基板上に形成された素子又は回路から引き回された端子と外部信号端子とを接続するためのコネクター(フレキシブルプリントサーキット:FPC)を取り付けて製品として完成する。このような出荷できるまでした状態を本明細書中ではエリアセンサという。
【0123】
なお、本発明は上述した作製方法に限定されず、公知の方法を用いて作製することが可能である。また本実施例は、実施例1〜実施例4と自由に組み合わせて実施することが可能である。
【実施例6】
【0124】
本実施例は本発明を使用する状況を述べるものである。本人認証が生体情報までの高度な認証が不要な場合は本発明を使用しないこともありえる。小額の金銭移動などの場合は必ずしも必要ではない。
【0125】
このため、認証の有無が選択できること、たとえば金銭が高額な移動が伴う場合のみに選択的に認証が出来るようにすることも可能である。取引先の状況に合わせ使用することや、あらかじめ携帯情報装置の制御マイコン上に判定基準を設定しておき、数値が一定値を超えた場合のみ使用することが可能である。また、認証結果を必要な場合のみ認証結果をインターネットで伝達することも可能である。
【0126】
なお、本実施例は、実施例1〜実施例5と自由に組み合わせて実施することが可能である。
【実施例7】
【0127】
本実施例では、本発明のセンサー内蔵ディスプレイに用いられるEL(エレクトロルミネセンス)ディスプレイ(エリアセンサー)を作製した例について説明する。なお、図14(A)は本発明のEL表示装置の上面図であり、図14(B)はその断面図である。
【0128】
図14(A)、(B)において、4001は基板、4002は画素部、4003はソース側駆動回路、4004はゲート側駆動回路であり、それぞれの駆動回路は配線4005を経てFPC(フレキシブルプリントサーキット)4006に至り、外部機器へと接続される。
【0129】
このとき、画素部4002、ソース側駆動回路4003及びゲート側駆動回路4004を囲むようにして第1シール材4101、カバー材4102、充填材4103及び第2シール材4104が設けられている。
【0130】
図14(B)は図14(A)をA−A’で切断した断面図に相当し、基板4001の上にフォトダイオード4201及び画素部4002に含まれるEL駆動用TFT(EL素子への電流を制御するTFT)4202が形成されている。
【0131】
EL駆動用TFT4202には公知の方法で作製されたpチャネル型TFTが用いられる。また、画素部4002にはEL駆動用TFT4202のゲートに接続された保持容量(図示せず)が設けられる。
【0132】
フォトダイオード4201及びEL駆動用TFT4202の上には樹脂材料でなる層間絶縁膜(平坦化膜)4301が形成され、その上にEL駆動用TFT4202のドレインと電気的に接続する画素電極(陽極)4302が形成される。
画素電極4302としては仕事関数の大きい透明導電膜が用いられる。透明導電膜としては、酸化インジウムと酸化スズとの化合物、酸化インジウムと酸化亜鉛との化合物、酸化亜鉛、酸化スズまたは酸化インジウムを用いることができる。
また、前記透明導電膜にガリウムを添加したものを用いても良い。
【0133】
そして、画素電極4302の上には絶縁膜4303が形成され、絶縁膜4303は画素電極4302の上に開口部が形成されている。この開口部において、画素電極4302の上にはEL(エレクトロルミネッセンス)層4304が形成される。EL層4304は公知の有機EL材料または無機EL材料を用いることができる。また、有機EL材料には低分子系(モノマー系)材料と高分子系(ポリマー系)材料があるがどちらを用いても良い。
【0134】
EL層4304の形成方法は公知の蒸着技術もしくは塗布法技術を用いれば良い。また、EL層の構造は正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層または電子注入層を自由に組み合わせて積層構造または単層構造とすれば良い。
【0135】
EL層4304の上には遮光性を有する導電膜(代表的にはアルミニウム、銅もしくは銀を主成分とする導電膜またはそれらと他の導電膜との積層膜)からなる陰極4305が形成される。また、陰極4305とEL層4304の界面に存在する水分や酸素は極力排除しておくことが望ましい。従って、真空中で両者を連続成膜するか、EL層4304を窒素または希ガス雰囲気で形成し、酸素や水分に触れさせないまま陰極4305を形成するといった工夫が必要である。本実施例ではマルチチャンバー方式(クラスターツール方式)の成膜装置を用いることで上述のような成膜を可能とする。
【0136】
そして陰極4305は4306で示される領域において配線4005に電気的に接続される。配線4005は陰極4305に所定の電圧を与えるための配線であり、異方導電性フィルム4307を介してFPC4006に電気的に接続される。
【0137】
以上のようにして、画素電極(陽極)4302、EL層4304及び陰極4305からなるEL素子が形成される。このEL素子は、第1シール材4101及び第1シール材4101によって基板4001に貼り合わされたカバー材4102で囲まれ、充填材4103により封入されている。
【0138】
カバー材4102としては、ガラス材、金属材(代表的にはステンレス材)、セラミックス材、プラスチック材(プラスチックフィルムも含む)を用いることができる。プラスチック材としては、FRP(Fiberglass−Reinforced Plastics)板、PVF(ポリビニルフルオライド)フィルム、マイラーフィルム、ポリエステルフィルムまたはアクリル樹脂フィルムを用いることができる。また、アルミニウムホイルをPVFフィルムやマイラーフィルムで挟んだ構造のシートを用いることもできる。
【0139】
但し、EL素子からの光の放射方向がカバー材側に向かう場合にはカバー材は透明でなければならない。その場合には、ガラス板、プラスチック板、ポリエステルフィルムまたはアクリルフィルムのような透明物質を用いる。
【0140】
また、充填材4103としては紫外線硬化樹脂または熱硬化樹脂を用いることができ、PVC(ポリビニルクロライド)、アクリル、ポリイミド、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、PVB(ポリビニルブチラル)またはEVA(エチレンビニルアセテート)を用いることができる。この充填材4103の内部に吸湿性物質(好ましくは酸化バリウム)もしくは酸素を吸着しうる物質を設けておくとEL素子の劣化を抑制できる。
【0141】
また、充填材4103の中にスペーサを含有させてもよい。このとき、スペーサを酸化バリウムで形成すればスペーサ自体に吸湿性をもたせることが可能である。また、スペーサを設けた場合、スペーサからの圧力を緩和するバッファ層として陰極4305上に樹脂膜を設けることも有効である。
【0142】
また、配線4005は異方導電性フィルム4307を介してFPC4006に電気的に接続される。配線4005は画素部4002、ソース側駆動回路4003及びゲート側駆動回路4004に送られる信号をFPC4006に伝え、FPC4006により外部機器と電気的に接続される。
【0143】
また、本実施例では第1シール材4101の露呈部及びFPC4006の一部を覆うように第2シール材4104を設け、EL素子を徹底的に外気から遮断する構造となっている。こうして図14(B)の断面構造を有するEL表示装置となる。
【実施例8】
【0144】
本実施例では、本発明で用いられるEL(エレクトロルミネセンス)表示装置の図14とは異なる例について説明する。なお、図15(A)は本発明のEL表示装置の上面図であり、図15(B)はその断面図である。なお図14で既に示したものは同じ符号を用いる。
【0145】
図15(A)、(B)において4501はカバー層であり、画素部4002、ソース側駆動回路4003及びゲート側駆動回路4004を覆うように、基板4001上に形成されている。
【0146】
図15(B)は図15(A)をA−A’で切断した断面図に相当し、フォトダイオード4201及びEL駆動用TFT4202の上には樹脂材料でなる層間絶縁膜(平坦化膜)4301が形成され、その上にEL駆動用TFT4202のドレインと電気的に接続する画素電極(陽極)4302が形成される。
【0147】
そして、画素電極4302の上には絶縁膜4303が形成され、絶縁膜4303は画素電極4302の上に開口部が形成されている。この開口部において、画素電極4302の上にはEL(エレクトロルミネッセンス)層4304が形成される。EL層4304は公知の有機EL材料または無機EL材料を用いることができる。また、有機EL材料には低分子系(モノマー系)材料と高分子系(ポリマー系)材料があるがどちらを用いても良い。
【0148】
EL層4304の形成方法は公知の蒸着技術もしくは塗布法技術を用いれば良い。また、EL層の構造は正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層または電子注入層を自由に組み合わせて積層構造または単層構造とすれば良い。
【0149】
EL層4304の上には遮光性を有する導電膜(代表的にはアルミニウム、銅もしくは銀を主成分とする導電膜またはそれらと他の導電膜との積層膜)からなる陰極4305が形成される。また、陰極4305とEL層4304の界面に存在する水分や酸素は極力排除しておくことが望ましい。従って、真空中で両者を連続成膜するか、EL層4304を窒素または希ガス雰囲気で形成し、酸素や水分に触れさせないまま陰極4305を形成するといった工夫が必要である。本実施例ではマルチチャンバー方式(クラスターツール方式)の成膜装置を用いることで上述のような成膜を可能とする。
【0150】
本実施例では、陰極4305上にバリア層4501を形成する。本実施例ではバリア層4501としてSiが添加されたDLC(Diamond like carbon)膜を用いたが、本実施例はこれに限定されない。Siが添加されたDLC膜の他に、酸化タンタル、窒化珪素、窒化アルミニウム、炭化珪素、DLC膜も用いることが可能である。
【0151】
EL層は熱に弱いので、陰極及びバリア層はなるべく低温で(好ましくは室温から120℃までの温度範囲)で成膜するのが望ましい。本実施例ではバリア層4501はプラズマCVD法を用いて室温で形成するが、スパッタリング法を用いて形成することもできる。プラズマCVD法を用いてバリア層を形成することで、EL層、陰極及びバリア層をマルチチャンバー内において連続形成することが可能である。バリア層の厚さは10nm〜100nmであることが好ましく、本実施例ではバリア層4501を50nmの厚さに形成した。
【0152】
バリア層4501を形成したら、バリア層4501の上に有機樹脂からなるカバー層4502を形成する。なお、有機樹脂を溶媒に溶かしたり、有機樹脂自体の粘度を適度に調節して有機樹脂液を作製した後、これを材料室に備えて電解塗布法により塗布し、カバー層4502を形成する。このとき有機樹脂液の粘性は、1×10-3〜3×10-2Pa・sであることが望ましい。
【0153】
またこの時、カバー層を形成する有機樹脂液の内部に酸化バリウムといった吸湿剤や酸化防止剤を添加しておくことで、EL素子の劣化を促進する水分や酸素がEL層の中に進入するのを防ぐことができる。
【0154】
そして陰極4305は4306で示される領域において配線4005に電気的に接続される。配線4005は陰極4305に所定の電圧を与えるための配線であり、異方導電性フィルム4307を介してFPC4006に電気的に接続される。
【0155】
カバー材4102としては、ガラス材、金属材(代表的にはステンレス材)、セラミックス材、プラスチック材(プラスチックフィルムも含む)を用いることができる。プラスチック材としては、FRP(Fiberglass−Reinforced Plastics)板、PVF(ポリビニルフルオライド)フィルム、マイラーフィルム、ポリエステルフィルムまたはアクリル樹脂フィルムを用いることができる。また、アルミニウムホイルをPVFフィルムやマイラーフィルムで挟んだ構造のシートを用いることもできる。
【0156】
但し、EL素子からの光の放射方向がカバー材側に向かう場合にはカバー材は透明でなければならない。その場合には、ガラス板、プラスチック板、ポリエステルフィルムまたはアクリルフィルムのような透明物質を用いる。
【0157】
また、カバー層4502の中にスペーサを含有させてもよい。このとき、スペーサを酸化バリウムで形成すればスペーサ自体に吸湿性をもたせることが可能である。また、スペーサを設けた場合、スペーサからの圧力を緩和するバッファ層として陰極4305上に樹脂膜を設けることも有効である。
【0158】
また、配線4005は異方導電性フィルム4307を介してFPC4006に電気的に接続される。配線4005は画素部4002、ソース側駆動回路4003及びゲート側駆動回路4004に送られる信号をFPC4006に伝え、FPC4006により外部機器と電気的に接続される。
【0159】
また、本実施例では第1シール材4101の露呈部及びFPC4006の一部を覆うように第2シール材4104を設け、EL素子を徹底的に外気から遮断する構造となっている。こうして図15(B)の断面構造を有するEL表示装置となる。
【技術分野】
【0001】
本発明は本人認証システムまたは本人認証方法に関し、特に、センサー付ディスプレイを用いて、本人認証を行うことを特徴とする本人認証システムまたは本人認証方法である。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話、携帯情報端末などの携帯型の通信装置(携帯通信装置)を使用したインターネットによる、通信技術が急速に発展しつつある。従来のインターネットは、企業、家庭での据え置きパソコンに電話回線を接続し、通信をおこなっていた。しかし、現在では、携帯電話で、インターネットが簡単に出来るiモードが普及し、さまざまな情報交換が簡便に行われるようになった。
【0003】
本明細書で記述するのはインターネットと携帯通信装置を用いた本人認証システムに関するのものである。
【0004】
従来の携帯電話装置の例を図16に示す。図16に示されるような従来の携帯電話装置は本体2601、音声出力部2602、音声入力部2603、表示部2604、操作スイッチ2605、アンテナ2606などによって構成されている。通常の電話をかける場合は液晶ディスプレイに相手先の電話番号や、電波の受信状態などが表示される。また、インターネットを使用する場合には、相手先の必要情報が表示されることになる。
【0005】
図16に示したような従来の携帯電話装置を用いて、インターネット上で金銭授受を行う場合、本人であることの確認が必要であるが、そのときは、あらかじめ相手先に登録した暗証番号を入力して、相手先とデータのやり取りを行い、確認を行っていた。
【0006】
図17に従来の本人認証のフローを示す。使用者はまず、要望する相手先とインターネットを介して接続を行う。次に、相手先の指定した条件下で、認証のための数値(暗証番号)を携帯電話装置より入力する。数値を受け取った相手先は自分のところにあらかじめ登録された数値との照合を行い、合致するかどうかを確認する。ここで合致が見られれば、使用者は本人と確認され、要望する対応を得ることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記にて説明したような従来の携帯電話を用いた認証システムでは以下の課題があった。
1、本人であることの確認が難しい。暗証番号が本人以外の人間に漏洩した場合、悪用される可能性がある。
2、本人確認が毎回、相手先との通信を介して行われるため、通信コストが上昇し、また、通話の断絶が発生すると、再確認が必要となる。
3、キーボードの入力の手間が多い。
という問題点がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によって、 センサー内蔵型の表示装置を用いて使用者の生体情報を読み取る手段と、 読み取った生体情報と、基準となる生体情報を照合する手段と、 前記照合が合致した場合、交信先に合致したことを情報として伝える手段と、を有することを特長とする本人認証システムが提供される。
【0009】
本発明によって、 センサー内蔵型の表示装置を用いて使用者の生体情報を読み取る手段と、 読み取った生体情報と、基準となる生体情報を照合する手段と、 前記照合が合致した場合、交信先に合致したことを情報として伝える手段と、 前記交信先が、前記照合が合致したことを情報として受け取った後、前記使用者と前記交信先の間の通信が許可されたことを前記使用者に通知する手段と、を有することを特長とする本人認証システムが提供される。
【0010】
本発明によって、 センサー内蔵型の表示装置を有する携帯通信装置を用いた本人認証システムであって 前記センサー内蔵型の表示装置を用いて使用者の生体情報を読み取る手段と、 読み取った生体情報と、前記携帯通信装置に記憶されている基準となる生体情報を照合する手段と、 前記照合が合致した場合、交信先に合致したことを情報として伝える手段と、を有することを特長とする本人認証システムが提供される。
【0011】
本発明によって、 センサー内蔵型の表示装置を有する携帯通信装置を用いた本人認証システムであって 前記センサー内蔵型の表示装置を用いて使用者の生体情報を読み取る手段と、 読み取った生体情報と、前記携帯通信装置に記憶されている基準となる生体情報を照合する手段と、 前記照合が合致した場合、交信先に合致したことを情報として伝える手段と、 前記交信先が、前記照合が合致したことを情報として受け取った後、前記使用者と前記交信先の間の通信が許可されたことを情報として前記携帯通信装置に伝える手段と、を有することを特長とする本人認証システムが提供される。
【0012】
本発明によって、 センサー内蔵型の表示装置を用いて使用者の生体情報を読み取る手段と、 読み取った生体情報と、基準となる生体情報を照合する手段と、 前記照合が合致した場合、交信先に合致したことを情報として伝える手段と、を有することを特長とする本人認証方法が提供される。
【0013】
本発明によって、 センサー内蔵型の表示装置を用いて使用者の生体情報を読み取る手段と、 読み取った生体情報と、基準となる生体情報を照合する手段と、 前記照合が合致した場合、交信先に合致したことを情報として伝える手段と、 前記交信先が、前記照合が合致したことを情報として受け取った後、前記使用者と前記交信先の間の通信が許可されたことを前記使用者に通知する手段と、を有することを特長とする本人認証方法が提供される。
【0014】
本発明によって、 センサー内蔵型の表示装置を有する携帯通信装置を用いた本人認証方法であって 前記センサー内蔵型の表示装置を用いて使用者の生体情報を読み取る手段と、 読み取った生体情報と、前記携帯通信装置に記憶されている基準となる生体情報を照合する手段と、 前記照合が合致した場合、交信先に合致したことを情報として伝える手段と、を有することを特長とする本人認証方法が提供される。
【0015】
本発明によって、 センサー内蔵型の表示装置を有する携帯通信装置を用いた本人認証方法であって 前記センサー内蔵型の表示装置を用いて使用者の生体情報を読み取る手段と、 読み取った生体情報と、前記携帯通信装置に記憶されている基準となる生体情報を照合する手段と、 前記照合が合致した場合、交信先に合致したことを情報として伝える手段と、 前記交信先が、前記照合が合致したことを情報として受け取った後、前記使用者と前記交信先の間の通信が許可されたことを情報として前記携帯通信装置に伝える手段と、を有することを特長とする本人認証方法が提供される。
【発明の効果】
【0016】
本発明の携帯通信装置は、装置内部のセンサーに機能により本人認証が可能であり、従来の数値入力(暗証番号)を入力する認証作業に対して、高信頼性、簡易性を有することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の本人認証システムの認証フロー。
【図2】本発明の携帯通信装置の外観図。
【図3】本発明の携帯通信装置の使用方法について示した図。
【図4】本発明の携帯通信装置の使用方法について示した図。
【図5】センサー内蔵型ディスプレイの構造を示すブロック図。
【図6】センサー内蔵型ディスプレイの構造を示すブロック図。
【図7】センサー部の回路図。
【図8】画素の回路図。
【図9】センサー部の回路図。
【図10】センサー内蔵型ディスプレイの構造を示すブロック図。
【図11】センサー内蔵型ディスプレイの作製行程を示す図。
【図12】センサー内蔵型ディスプレイの作製行程を示す図。
【図13】センサー内蔵型ディスプレイの作製行程を示す図。
【図14】センサー内蔵型ディスプレイの外観図及び断面図。
【図15】センサー内蔵型ディスプレイの外観図及び断面図。
【図16】従来の携帯電話の図。
【図17】従来の本人認証のフロー。
【図18】読み取る掌紋の位置を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明では、以上に述べた問題点を解決するための形態として、本人認証を暗証番号ではなく、使用者が持つ生体情報(指紋、掌紋などその人間が生まれつき持っている身体的な特徴情報)を識別し、本人認証に使用するものである。また認証作業を相手先で行うのではなく、携帯通信装置自体で行うことにより、システムとしての簡便性を増すものである。
【0019】
図1に本発明の本人認証システムの認証フローを示す。まず、キーボード上で生体情報収集を指示する。あらかじめプログラムされていれば、1つのキーを押すことによって、生体情報収集がはじめられるようにすることも容易に可能である。また、携帯通信装置の電源投入時に自動的に生体情報収集がはじめられるようにすることも可能である。
【0020】
得られた生体情報はあらかじめ携帯通信装置の中の不揮発性メモリに蓄えられている基準となる本人の生体情報と比較される。ここで、読み取られた生体情報と、基準となる生体情報が合致すると判断されれば、使用者は携帯通信装置の正しい所有者であると判断される。判断終了後、相手先に送信をおこなう。このとき、認証作業はすでに終了しているので、新たに相手先との間で認証作業をする必要はなく、携帯通信装置から認証は終了しているという情報を相手先は受け取るだけでよい。
【0021】
本実施の形態の本人認証システムに使用する携帯通信装置が従来と異なるのは、従来の携帯電話のディスプレイが表示専用であるのに対し、本実施の形態の認証システムのディスプレイではセンサーを内臓していることである。ここで用いるセンサーはエリアセンサーであり、使用者の生体情報を読み取るのに使用する。ここでいう生体情報とは。使用者が生まれつき持っている、身体上の固有の情報で、たとえば、指紋や手のひらの掌紋(手相)などである。
【0022】
次に本発明の携帯通信装置について述べる。図2に示すのは本発明の携帯通信装置であり、2701は表示用パネル、2702は操作用パネルである。表示用パネル2701と操作用パネル2702とは接続部2703において接続されている。そして接続部2703における、表示用パネル2701のセンサー内蔵ディスプレイ(センサー内蔵の表示装置)2704が設けられている面と操作用パネル2702の操作キー2706が設けられている面との角度θは、任意に変えることができる。
【0023】
表示用パネル2701はセンサー内蔵ディスプレイ2704を有している。また図2に示した携帯通信装置は電話としての機能を有しており、表示用パネル2701は音声出力部2705を有しており、音声が音声出力部2705から出力される。センサー内蔵ディスプレイ2704にはELディスプレイが用いられている。
【0024】
操作用パネル2702は操作キー2706、電源スイッチ2707、音声入力部2708を有している。なお図2では操作キー2706と電源スイッチ2707とを別個に設けたが、操作キー2706の中に電源スイッチ2707が含まれる構成にしても良い。音声入力部2708において、音声が入力される。
【0025】
なお図2では表示用パネル2701が音声出力部2705を有し、操作用パネル2702が音声入力部2708を有しているが、本実施例はこの構成に限定されない。表示用パネル2701が音声入力部2708を有し、操作用パネルが音声出力部2705を有していても良い。また音声出力部2705と音声入力部2708とが共に表示用パネル2701に設けられていても良いし、音声出力部2705と音声入力部2708とが共に操作用パネル2702に設けられていても良い。
【0026】
図3、図4を用いて、図2で示した携帯通信装置の使用方法について説明する。図3に示すように、本装置によって認証を行う場合には、手のひらを携帯通信装置に覆いかぶせるようにして使用する。認証はキーボードでキー操作を行うとともに、使用者の手相をセンサー付ディスプレイが読み取り、認証作業を行う。
ここで手のひらは携帯装置を覆っているため、センシングにもちいられる光は、ディスプレイ内部より得る必要がある。よって、ディスプレイは有機ELディスプレイのように自発光のディスプレイが望ましい。図18に示すように、掌紋(手相)がセンサーによって読みとられる。
【0027】
なお図3では操作キー2706を人差し指で操作している例について示したが、図4に示すように、親指で操作キー2706を操作することも可能である。なお操作キー2706は操作用パネル2702の側面に設けても良い。操作は片手(きき手)の人差し指のみ、または親指のみでも可能である。
【0028】
以下に、本発明の実施例について説明する。
【実施例1】
【0029】
以下に本発明に用いるセンサー内蔵ディスプレイを有する携帯通信装置の実施例の構成と、その動作について説明する。
【0030】
図5は本実施例の携帯通信装置のブロック図である。この携帯通信装置はアンテナ601、送信受信回路602、信号を圧縮伸張化、符号化する信号処理回路603、制御用マイコン604、フラッシュメモリ605、キーボード606、音声入力回路607、音声出力回路608、マイク609、スピーカ610などを有していることは従来と同じであるが、それに加えてセンサー内蔵ディスプレイ611、照合回路部612などを有している。
【0031】
照合を行うときには、ディスプレイ内部のセンサーによって得られたアナログ画像情報はA/Dコンバータ613によってデジタル信号に変換される。変換された信号はDSP(デジタルシグナルプロセッサ)614におくられ、信号処理を行われる。信号処理としては、手相をより判別しやすくするため、微分フィルタなどを用い映像の濃淡が変わるところを際立たせることが可能である。得られた手相データはDSP614内部で数値化し、比較回路615に送られる。比較回路615にはフラッシュメモリ605に記憶している基準データも呼び出され、2つのデータは比較照合される。
【0032】
生体情報データを判別する方法としては、元になるデータと収集したデータのそれぞれの特徴を比較して照合する特徴照合方式と二つのデータを直接比較する画像マッチング方式があるが、どちらの方式を用いても問題はない。また基準データは1つだけではなく、手の向きを多少変えるなどして、複数の認証データを備えたほうがより確実な認証が可能となる。
【0033】
ここで合致が見られれば、制御用マイコン604は認証信号を出力し、信号処理部603、送受信回路602、アンテナ601を介して、送信され、インターネットなどを通じて伝達される。
【実施例2】
【0034】
図6は本発明で使用するセンサー内蔵型ディスプレイの構造を示すブロック図である。120はソース信号線駆動回路、122はゲート信号線駆動回路であり、共にスイッチング用TFT104及びEL駆動用TFT105の駆動を制御している。また121はセンサー用ソース信号線駆動回路、123はセンサー用ゲート信号線駆動回路であり、共にリセット用TFT110、バッファ用TFT111及び選択用TFT112の駆動を制御している。なお本明細書において、ソース信号線駆動回路120、ゲート信号線駆動回路122、センサー用ソース信号線駆動回路121、センサー用ゲート信号線駆動回路123を駆動部と呼ぶ。
【0035】
ソース信号線駆動回路120は、シフトレジスタ120a、ラッチ(A)120b、ラッチ(B)120cを有している。ソース信号線駆動回路120において、シフトレジスタ120aにクロック信号(CLK)およびスタートパルス(SP)が入力される。シフトレジスタ120aは、これらのクロック信号(CLK)およびスタートパルス(SP)に基づきタイミング信号を順に発生させ、後段の回路へタイミング信号を順次供給する。
【0036】
なおシフトレジスタ120aからのタイミング信号を、バッファ等(図示せず)によって緩衝増幅し、後段の回路へ緩衝増幅したタイミング信号を順次供給しても良い。タイミング信号が供給される配線には、多くの回路あるいは素子が接続されているために負荷容量(寄生容量)が大きい。この負荷容量が大きいために生ずるタイミング信号の立ち上がりまたは立ち下がりの”鈍り”を防ぐために、このバッファが設けられる。
【0037】
図7にセンサー部101の回路図を示す。センサー部101はソース信号線S1〜Sx、電源供給線V1〜Vx、ゲート信号線G1〜Gy、リセット用ゲート信号線RG1〜RGy、センサー用ゲート信号線SG1〜SGy、センサー出力配線SS1〜SSx、センサー用電源線VBが設けられている。
【0038】
センサー部101は複数の画素102を有している。画素102は、ソース信号線S1〜Sxのいずれか1つと、電源供給線V1〜Vxのいずれか1つと、ゲート信号線G1〜Gyのいずれか1つと、リセット用ゲート信号線RG1〜RGyのいずれか1つと、センサー用ゲート信号線SG1〜SGyのいずれか1つと、センサー出力配線SS1〜SSxのいずれか1つと、センサー用電源線VBとを有している。
【0039】
センサー出力配線SS1〜SSxはそれぞれ定電流電源103_1〜103_xに接続されている。
【0040】
図8に画素102の詳しい構成を示す。点線で囲まれた領域が画素102である。なお、ソース信号線Sは、ソース信号線S1〜Sxのいずれか1つを意味する。また電源供給線Vは電源供給線V1〜Vxのいずれか1つを意味する。またゲート信号線Gはゲート信号線G1〜Gyのいずれか1つを意味する。またリセット用ゲート信号線RGはリセット用ゲート信号線RG1〜RGyのいずれか1つを意味する。またセンサー用ゲート信号線SGは、センサー用ゲート信号線SG1〜SGyのいずれか1つを意味する。またセンサー出力配線SSはセンサー出力配線SS1〜SSxのいずれか1つを意味する。
【0041】
画素102はスイッチング用TFT104、EL駆動用TFT105、EL素子106を有している。また図8では画素102にコンデンサ107が設けられているが、コンデンサ107を設けなくとも良い。
【0042】
EL素子106は陽極と陰極と、陽極と陰極との間に設けられたEL層とからなる。陽極がEL駆動用TFT105のソース領域またはドレイン領域と接続している場合、陽極が画素電極、陰極が対向電極となる。逆に陰極がEL駆動用TFT105のソース領域またはドレイン領域と接続している場合、陽極が対向電極、陰極が画素電極である。
【0043】
スイッチング用TFT104のゲート電極はゲート信号線Gに接続されている。そしてスイッチング用TFT104のソース領域とドレイン領域は、一方がソース信号線Sに、もう一方がEL駆動用TFT105のゲート電極に接続されている。
【0044】
EL駆動用TFT105のソース領域とドレイン領域は、一方が電源供給線Vに、もう一方がEL素子106に接続されている。コンデンサ107はEL駆動用TFT105のゲート電極と電源供給線Vとに接続して設けられている。
【0045】
さらに画素102は、リセット用TFT110、バッファ用TFT111、選択用TFT112、フォトダイオード113を有している。
【0046】
リセット用TFT110のゲート電極はリセット用ゲート信号線RGに接続されている。リセット用TFT110のソース領域はセンサー用電源線VBに接続されている。センサー用電源線VBは常に一定の電位(基準電位)に保たれている。またリセット用TFT110のドレイン領域はフォトダイオード113及びバッファ用TFT111のゲート電極に接続されている。
【0047】
図示しないが、フォトダイオード113はカソード電極と、アノード電極と、カソード電極とアノード電極の間に設けられた光電変換層とを有している。リセット用TFT110のドレイン領域は、具体的にはフォトダイオード113のアノード電極又はカソード電極に接続されている。
【0048】
バッファ用TFT111のドレイン領域はセンサー用電源線VBに接続されており、常に一定の基準電位に保たれている。そしてバッファ用TFT111のソース領域は選択用TFT112のソース領域又はドレイン領域に接続されている。
【0049】
選択用TFT112のゲート電極はセンサー用ゲート信号線SGに接続されている。そして選択用TFT112のソース領域とドレイン領域は、一方は上述したとおりバッファ用TFT111のソース領域に接続されており、もう一方はセンサー出力配線SSに接続されている。センサー出力配線SSは定電流電源103(定電流電源103_1〜103_xのいずれか1つ)に接続されており、常に一定の電流が流れている。
【0050】
図6に示したシフトレジスタ120aからのタイミング信号は、ラッチ(A)
120bに供給される。ラッチ(A)120bは、デジタル信号(digital signals)を処理する複数のステージのラッチを有している。ラッチ(A)120bは、前記タイミング信号が入力されると同時に、デジタル信号を順次書き込み、保持する。
【0051】
なお、ラッチ(A)120bにデジタル信号を取り込む際に、ラッチ(A)120bが有する複数のステージのラッチに、順にデジタル信号を入力しても良い。しかし本願発明はこの構成に限定されない。ラッチ(A)120bが有する複数のステージのラッチをいくつかのグループに分け、各グループごとに並行して同時にデジタル信号を入力する、いわゆる分割駆動を行っても良い。なおこのときのグループの数を分割数と呼ぶ。例えば4つのステージごとにラッチをグループに分けた場合、4分割で分割駆動すると言う。
【0052】
ラッチ(A)120bの全ステージのラッチへのデジタル信号の書き込みが一通り終了するまでの時間を、ライン期間と呼ぶ。すなわち、ラッチ(A)120b中で一番左側のステージのラッチにデジタル信号の書き込みが開始される時点から、一番右側のステージのラッチにデジタル信号の書き込みが終了する時点までの時間間隔がライン期間である。実際には、上記ライン期間に水平帰線期間が加えられた期間をライン期間に含むことがある。
【0053】
1ライン期間が終了すると、ラッチ(B)120cにラッチシグナル(Latch Signal)が供給される。この瞬間、ラッチ(A)120bに書き込まれ保持されているデジタル信号は、ラッチ(B)120cに一斉に送出され、ラッチ(B)
120cの全ステージのラッチに書き込まれ、保持される。
【0054】
デジタル信号をラッチ(B)120cに送出し終えたラッチ(A)120bは、シフトレジスタ120aからのタイミング信号に基づき、再びデジタル信号の書き込みを順次行う。
【0055】
この2順目の1ライン期間中には、ラッチ(B)120bに書き込まれ、保持されているデジタル信号がソース信号線S1〜Sxに入力される。
【0056】
一方、ゲート信号側駆動回路122は、それぞれシフトレジスタ、バッファ(いずれも図示せず)を有している。また場合によっては、ゲート信号側駆動回路122が、シフトレジスタ、バッファの他にレベルシフトを有していても良い。
【0057】
ゲート信号側駆動回路122において、シフトレジスタ(図示せず)からのゲート信号がバッファ(図示せず)に供給され、対応するゲート信号線に供給される。ゲート信号線G1〜Gyには、それぞれ1ライン分の画素のスイッチング用TFT104のゲート電極が接続されており、1ライン分全ての画素のスイッチング用TFT104を同時にオンの状態にしなくてはならないので、バッファは大きな電流を流すことが可能なものが用いられる。
【0058】
なおソース信号線駆動回路とゲート信号線駆動回路の数、構成及びその動作は、本実施例で示した構成に限定されない。本発明のセンサー内蔵ディスプレイに用いられるエリアセンサーは、公知のソース信号線駆動回路及びゲート信号線駆動回路を用いることが可能である。
【0059】
本実施例の構成は、実施例1と自由に組み合わせて実施することが可能である。
【実施例3】
【0060】
実施例2のセンサー部とは異なる構成を有するセンサー部の回路図を図9に示す。センサー部1001はソース信号線S1〜Sx、電源供給線V1〜Vx、ゲート信号線G1〜Gy、リセット用ゲート信号線RG1〜RGy、センサー出力配線SS1〜SSx、センサー用電源線VBが設けられている。
【0061】
センサー部1001は複数の画素1002を有している。画素1002は、ソース信号線S1〜Sxのいずれか1つと、電源供給線V1〜Vxのいずれか1つと、ゲート信号線G1〜Gyのいずれか1つと、リセット用ゲート信号線RG1〜RGyのいずれか1つと、センサー出力配線SS1〜SSxのいずれか1つと、センサー用電源線VBとを有している。
【0062】
センサー出力配線SS1〜SSxはそれぞれ定電流電源1003_1〜1003_xに接続されている。
【0063】
画素1002はスイッチング用TFT1004、EL駆動用TFT1005、EL素子1006を有している。また図9では画素1002にコンデンサ1007が設けられているが、コンデンサ1007を設けなくとも良い。さらに画素1002は、リセット用TFT1010、バッファ用TFT1011、選択用TFT1012、フォトダイオード1013を有している。
【0064】
EL素子1006は陽極と陰極と、陽極と陰極との間に設けられたEL層とからなる。陽極がEL駆動用TFT1005のソース領域またはドレイン領域と接続している場合、陽極が画素電極、陰極が対向電極となる。逆に陰極がEL駆動用TFT1005のソース領域またはドレイン領域と接続している場合、陽極が対向電極、陰極が画素電極である。
【0065】
スイッチング用TFT1004のゲート電極はゲート信号線(G1〜Gy)に接続されている。そしてスイッチング用TFT1004のソース領域とドレイン領域は、一方がソース信号線Sに、もう一方がEL駆動用TFT1005のゲート電極に接続されている。
【0066】
EL駆動用TFT1005のソース領域とドレイン領域は、一方が電源供給線(V1〜Vx)に、もう一方がEL素子1006に接続されている。コンデンサ1007はEL駆動用TFT1005のゲート電極と電源供給線(V1〜Vx)
とに接続して設けられている。
【0067】
リセット用TFT1010のゲート電極はリセット用ゲート信号線(RG1〜RGx)に接続されている。リセット用TFT1010のソース領域はセンサー用電源線VBに接続されている。センサー用電源線VBは常に一定の電位(基準電位)に保たれている。またリセット用TFT1010のドレイン領域はフォトダイオード1013及びバッファ用TFT1011のゲート電極に接続されている。
【0068】
図示しないが、フォトダイオード1013はカソード電極と、アノード電極と、カソード電極とアノード電極の間に設けられた光電変換層とを有している。リセット用TFT1010のドレイン領域は、具体的にはフォトダイオード1013のアノード電極又はカソード電極に接続されている。
【0069】
バッファ用TFT1011のドレイン領域はセンサー用電源線VBに接続されており、常に一定の基準電位に保たれている。そしてバッファ用TFT1011のソース領域は選択用TFT1012のソース領域又はドレイン領域に接続されている。
【0070】
選択用TFT1012のゲート電極はゲート信号線(G1〜Gx)に接続されている。そして選択用TFT1012のソース領域とドレイン領域は、一方は上述したとおりバッファ用TFT1011のソース領域に接続されており、もう一方はセンサー出力配線(SS1〜SSx)に接続されている。センサー出力配線(SS1〜SSx)は定電流電源1003(定電流電源1003_1〜1003_x)にそれぞれ接続されており、常に一定の電流が流れている。
【0071】
本実施例において、スイッチング用TFT1004及び選択用TFT1012の極性は同じである。つまり。スイッチング用TFT1004がnチャネル型TFTの場合、選択用TFT1012もnチャネル型TFTである。またスイッチング用TFT1004がpチャネル型TFTの場合、選択用TFT1012もpチャネル型TFTである。
【0072】
そして本実施例のエリアセンサーのセンサー部は、図7に示したエリアセンサーと異なり、スイッチング用TFT1004のゲート電極と、選択用TFT1012のゲート電極が、共にゲート信号線(G1〜Gx)に接続されていることである。よって本実施例のエリアセンサーの場合、各画素の有するEL素子1006の発光する期間は、サンプリング期間(ST1〜STn)と同じ長さである。
上記構成によって、本実施例のエリアセンサーは配線の数を図7の場合に比べて少なくすることができる。
【0073】
なお本実施例のエリアセンサーも、センサー部1001に画像を表示することは可能である。
【0074】
本実施例の構成は、実施例1または実施例2と自由に組み合わせて実施することが可能である。
【実施例4】
【0075】
図10に本実施例のエリアセンサーの上面図を示す。130はソース信号線駆動回路、132はゲート信号線駆動回路である。また131はセンサー用ソース信号線駆動回路、133はセンサー用ゲート信号線駆動回路である。本実施例ではソース信号線駆動回路とゲート信号線駆動回路とを1つづつ設けたが、本願発明はこの構成に限定されない。ソース信号線駆動回路を2つ設けても良い。また、ゲート信号線駆動回路を2つ設けても良い。
【0076】
なお本明細書において、ソース信号線駆動回路130、ゲート信号線駆動回路132、センサー用ソース信号線駆動回路131、センサー用ゲート信号線駆動回路133を駆動部と呼ぶ。
【0077】
ソース信号線駆動回路130は、シフトレジスタ130a、レベルシフト130b、サンプリング回路130cを有している。なおレベルシフトは必要に応じて用いればよく、必ずしも用いなくとも良い。また本実施例においてレベルシフトはシフトレジスタ130aとサンプリング回路130cとの間に設ける構成としたが、本願発明はこの構成に限定されない。またシフトレジスタ130aの中にレベルシフト130bが組み込まれている構成にしても良い。
【0078】
クロック信号(CLK)、スタートパルス信号(SP)がシフトレジスタ130aに入力される。シフトレジスタ130aからアナログの信号(アナログ信号)をサンプリングするためのサンプリング信号が出力される。出力されたサンプリング信号はレベルシフト130bに入力され、その電位の振幅が大きくなって出力される。
【0079】
レベルシフト130bから出力されたサンプリング信号は、サンプリング回路130cに入力される。そしてサンプリング回路130cに入力されるアナログ信号がサンプリング信号によってそれぞれサンプリングされ、ソース信号線S1〜Sxに入力される。
【0080】
一方、ゲート信号側駆動回路132は、それぞれシフトレジスタ、バッファ(いずれも図示せず)を有している。また場合によっては、ゲート信号側駆動回路132が、シフトレジスタ、バッファの他にレベルシフトを有していても良い。
【0081】
ゲート信号側駆動回路132において、シフトレジスタ(図示せず)からのゲート信号がバッファ(図示せず)に供給され、対応するゲート信号線に供給される。ゲート信号線G1〜Gyには、それぞれ1ライン分の画素のスイッチング用TFT104のゲート電極が接続されており、1ライン分全ての画素のスイッチング用TFT104を同時にオンの状態にしなくてはならないので、バッファは大きな電流を流すことが可能なものが用いられる。
【0082】
なおソース信号線駆動回路とゲート信号線駆動回路の数、構成及びその動作は、本実施例で示した構成に限定されない。本発明のセンサー内蔵ディスプレイに用いられるエリアセンサーは、公知のソース信号線駆動回路及びゲート信号線駆動回路を用いることが可能である。
【0083】
なお本実施例において、センサー部101は図7または図9に示した構成を有していても良い。
【0084】
本実施例は実施例1または実施例3と自由に組み合わせて実施することが可能である。
【実施例5】
【0085】
本実施例では基板上にセンサー部のTFTを作製する方法について詳細に説明する。
【0086】
まず、図11(A)に示すように、コーニング社の#7059ガラスや#1737ガラスなどに代表されるバリウムホウケイ酸ガラス、またはアルミノホウケイ酸ガラスなどのガラスから成る基板700上に酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜などの絶縁膜から成る下地膜701を形成する。例えば、プラズマCVD法でSiH4、NH3、N2Oから作製される酸化窒化シリコン膜701aを10〜200nm(好ましくは50〜100nm)形成し、同様にSiH4、N2Oから作製される酸化窒化水素化シリコン膜701bを50〜200nm(好ましくは100〜150nm)の厚さに積層形成する。本実施例では下地膜701を2層構造として示したが、前記絶縁膜の単層膜または2層以上積層させた構造として形成しても良い。
【0087】
島状半導体層702〜707は、非晶質構造を有する半導体膜をレーザー結晶化法や公知の熱結晶化法を用いて作製した結晶質半導体膜で形成する。この島状半導体層702〜707の厚さは25〜80nm(好ましくは30〜60nm)
の厚さで形成する。結晶質半導体膜の材料に限定はないが、好ましくはシリコンまたはシリコンゲルマニウム(SiGe)合金などで形成すると良い。
【0088】
レーザー結晶化法で結晶質半導体膜を作製するには、パルス発振型または連続発光型のエキシマレーザーやYAGレーザー、YVO4レーザーを用いる。これらのレーザーを用いる場合には、レーザー発振器から放射されたレーザー光を光学系で線状に集光し半導体膜に照射する方法を用いると良い。結晶化の条件は実施者が適宣選択するものであるが、エキシマレーザーを用いる場合はパルス発振周波数30Hzとし、レーザーエネルギー密度を100〜400mJ/cm2(代表的には200〜300mJ/cm2)とする。また、YAGレーザーを用いる場合にはその第2高調波を用いパルス発振周波数1〜10kHzとし、レーザーエネルギー密度を300〜600mJ/cm2(代表的には350〜500mJ/cm2)とすると良い。
そして幅100〜1000μm、例えば400μmで線状に集光したレーザー光を基板全面に渡って照射し、この時の線状レーザー光の重ね合わせ率(オーバーラップ率)を80〜98%として行う。
【0089】
次いで、島状半導体層702〜707を覆うゲート絶縁膜708を形成する。
ゲート絶縁膜708はプラズマCVD法またはスパッタ法を用い、厚さを40〜150nmとしてシリコンを含む絶縁膜で形成する。本実施例では、120nmの厚さで酸化窒化シリコン膜で形成する。勿論、ゲート絶縁膜708はこのような酸化窒化シリコン膜に限定されるものでなく、他のシリコンを含む絶縁膜を単層または積層構造として用いても良い。例えば、酸化シリコン膜を用いる場合には、プラズマCVD法でTEOS(Tetraethyl Orthosilicate)とO2とを混合し、反応圧力40Pa、基板温度300〜400℃とし、高周波(13.56MHz)電力密度0.5〜0.8W/cm2で放電させて形成することができる。このようにして作製される酸化シリコン膜は、その後400〜500℃の熱アニールによりゲート絶縁膜として良好な特性を得ることができる。
【0090】
そして、ゲート絶縁膜708上にゲート電極を形成するための第1の導電膜709aと第2の導電膜709bとを形成する。本実施例では、第1の導電膜709aをTaで50〜100nmの厚さに形成し、第2の導電膜709bをWで100〜300nmの厚さに形成する。
【0091】
Ta膜はスパッタ法で形成し、TaのターゲットをArでスパッタする。この場合、Arに適量のXeやKrを加えると、Ta膜の内部応力を緩和して膜の剥離を防止することができる。また、α相のTa膜の抵抗率は20μΩcm程度でありゲート電極に使用することができるが、β相のTa膜の抵抗率は180μΩcm程度でありゲート電極とするには不向きである。α相のTa膜を形成するために、Taのα相に近い結晶構造をもつ窒化タンタルを10〜50nm程度の厚さでTaの下地に形成しておくとα相のTa膜を容易に得ることができる。
【0092】
W膜を形成する場合には、Wをターゲットとしたスパッタ法で形成する。その他に6フッ化タングステン(WF6)を用いる熱CVD法で形成することもできる。いずれにしてもゲート電極として使用するためには低抵抗化を図る必要があり、W膜の抵抗率は20μΩcm以下にすることが望ましい。W膜は結晶粒を大きくすることで低抵抗率化を図ることができるが、W中に酸素などの不純物元素が多い場合には結晶化が阻害され高抵抗化する。このことより、スパッタ法による場合、純度99.9999%のWターゲットを用い、さらに成膜時に気相中からの不純物の混入がないように十分配慮してW膜を形成することにより、抵抗率9〜20μΩcmを実現することができる。
【0093】
なお、本実施例では、第1の導電膜709aをTa、第2の導電膜709bをWとしたが、特に限定されず、いずれもTa、W、Ti、Mo、Al、Cuから選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で形成してもよい。また、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶シリコン膜に代表される半導体膜を用いてもよい。本実施例以外の他の組み合わせの一例は、第1の導電膜709aを窒化タンタル(TaN)で形成し、第2の導電膜709bをWとする組み合わせ、第1の導電膜709aを窒化タンタル(TaN)で形成し、第2の導電膜709bをAlとする組み合わせ、第1の導電膜709aを窒化タンタル(TaN)で形成し、第2の導電膜709bをCuとする組み合わせで形成することが好ましい。
【0094】
次に、レジストによるマスク710〜715を形成し、電極及び配線を形成するための第1のエッチング処理を行う。本実施例ではICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合型プラズマ)エッチング法を用い、エッチング用ガスにCF4とCl2を混合し、1Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF(13.56MHz)電力を投入してプラズマを生成して行う。基板側(試料ステージ)にも100WのRF(13.56MHz)電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加する。CF4とCl2を混合した場合にはW膜及びTa膜とも同程度にエッチングされる。
【0095】
上記エッチング条件では、レジストによるマスクの形状を適したものとすることにより、基板側に印加するバイアス電圧の効果により第1の導電層及び第2の導電層の端部がテーパー形状となる。テーパー部の角度は15〜45°となる。
ゲート絶縁膜上に残渣を残すことなくエッチングするためには、10〜20%程度の割合でエッチング時間を増加させると良い。W膜に対する酸化窒化シリコン膜の選択比は2〜4(代表的には3)であるので、オーバーエッチング処理により、酸化窒化シリコン膜が露出した面は20〜50nm程度エッチングされることになる。こうして、第1のエッチング処理により第1の導電層と第2の導電層から成る第1の形状の導電層719〜724(第1の導電層719a〜724aと第2の導電層719b〜724b)を形成する。718はゲート絶縁膜であり、第1の形状の導電層719〜724で覆われない領域は20〜50nm程度エッチングされ薄くなった領域が形成される。(図11(B))
【0096】
そして、第1のドーピング処理を行いn型を付与する不純物元素を添加する。
(図11(C))ドーピングの方法はイオンドープ法若しくはイオン注入法で行えば良い。イオンドープ法の条件はドーズ量を1×1013〜5×1014atoms/cm2とし、加速電圧を60〜100keVとして行う。n型を付与する不純物元素として15族に属する元素、典型的にはリン(P)または砒素(As)を用いるが、ここではリン(P)を用いる。この場合、導電層719〜724がn型を付与する不純物元素に対するマスクとなり、自己整合的に第1の不純物領域726〜731が形成される。第1の不純物領域726〜731には1×1020〜1×1021atomic/cm3の濃度範囲でn型を付与する不純物元素を添加する。
【0097】
次に、図11(D)に示すように第2のエッチング処理を行う。同様にICPエッチング法を用い、エッチングガスにCF4とCl2とO2を混合して、1Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF電力(13.56MHz)を供給し、プラズマを生成して行う。基板側(試料ステージ)には50WのRF(13.56MHz)電力を投入し、第1のエッチング処理に比べ低い自己バイアス電圧を印加する。このような条件によりW膜を異方性エッチングし、かつ、それより遅いエッチング速度で第1の導電層であるTaを異方性エッチングして第2の形状の導電層733〜738(第1の導電層733a〜738aと第2の導電層733b〜738b)を形成する。732はゲート絶縁膜であり、第2の形状の導電層733〜738で覆われない領域はさらに20〜50nm程度エッチングされ薄くなった領域が形成される。
【0098】
W膜やTa膜のCF4とCl2の混合ガスによるエッチング反応は、生成されるラジカルまたはイオン種と反応生成物の蒸気圧から推測することができる。WとTaのフッ化物と塩化物の蒸気圧を比較すると、Wのフッ化物であるWF6が極端に高く、その他のWCl5、TaF5、TaCl5は同程度である。従って、CF4とCl2の混合ガスではW膜及びTa膜共にエッチングされる。しかし、この混合ガスに適量のO2を添加するとCF4とO2が反応してCOとFになり、FラジカルまたはFイオンが多量に発生する。その結果、フッ化物の蒸気圧が高いW膜のエッチング速度が増大する。一方、TaはFが増大しても相対的にエッチング速度の増加は少ない。また、TaはWに比較して酸化されやすいので、O2を添加することでTaの表面が酸化される。Taの酸化物はフッ素や塩素と反応しないためさらにTa膜のエッチング速度は低下する。従って、W膜とTa膜とのエッチング速度に差を作ることが可能となりW膜のエッチング速度をTa膜よりも大きくすることが可能となる。
【0099】
そして、図12(A)に示すように第2のドーピング処理を行う。この場合、第1のドーピング処理よりもドーズ量を下げて高い加速電圧の条件としてn型を付与する不純物元素をドーピングする。例えば、加速電圧を70〜120keVとし、1×1013/cm2のドーズ量で行い、図11(C)で島状半導体層に形成された第1の不純物領域の内側に新な不純物領域を形成する。ドーピングは、第2の形状の導電層733〜738を不純物元素に対するマスクとして用い、第2の導電層733a〜738aの下側の領域にも不純物元素が添加されるようにドーピングする。こうして、第2の導電層733a〜738aと重なる第3の不純物領域739〜744と、第1の不純物領域と第3の不純物領域との間の第2の不純物領域746〜751とを形成する。n型を付与する不純物元素は、第2の不純物領域で1×1017〜1×1019atoms/cm3の濃度となるようにし、第3の不純物領域で1×1016〜1×1018atoms/cm3の濃度となるようにする。
【0100】
そして、図12(B)に示すように、pチャネル型TFTを形成する島状半導体層704、707に一導電型とは逆の導電型の第4の不純物領域755〜757を形成する。第2の導電層735b、738bを不純物元素に対するマスクとして用い、自己整合的に不純物領域を形成する。このとき、nチャネル型TFTを形成する島状半導体層702、703、706の全面と705の一部は、レジストマスク752〜754で被覆しておく。不純物領域755a、b、c〜757a、b、cには異なる濃度でリンが添加されているが、ジボラン(B2H6)を用いたイオンドープ法で形成し、そのいずれの領域においても不純物濃度を2×1020〜2×1021atoms/cm3となるようにする。
【0101】
以上までの工程でそれぞれの島状半導体層に不純物領域が形成される。島状半導体層と重なる第2の導電層733〜738がゲート電極として機能する。
【0102】
レジストマスク752〜754を除去した後、導電型の制御を目的として図12(C)に示すように、それぞれの島状半導体層に添加された不純物元素を活性化する工程を行う。この工程はファーネスアニール炉を用いる熱アニール法で行う。その他に、レーザーアニール法、またはラピッドサーマルアニール法(RTA法)を適用することができる。熱アニール法では酸素濃度が1ppm以下、好ましくは0.1ppm以下の窒素雰囲気中で400〜700℃、代表的には500〜600℃で行うものであり、本実施例では500℃で4時間の熱処理を行う。ただし、733〜738に用いた配線材料が熱に弱い場合には、配線等を保護するため層間絶縁膜(シリコンを主成分とする)を形成した後で活性化を行うことが好ましい。
【0103】
さらに、3〜100%の水素を含む雰囲気中で、300〜450℃で1〜12時間の熱処理を行い、島状半導体層を水素化する工程を行う。この工程は熱的に励起された水素により半導体層のダングリングボンドを終端する工程である。水素化の他の手段として、プラズマ水素化(プラズマにより励起された水素を用いる)を行っても良い。
【0104】
次いで、第1の層間絶縁膜760は酸化窒化シリコン膜から100〜200nmの厚さで形成する。その上に有機絶縁物材料から成る第2の層間絶縁膜761を形成する。次いで、コンタクトホールを形成するためのエッチング工程を行う。
【0105】
そして、島状半導体層のソース領域とコンタクトを形成するソース配線762〜767、ドレイン領域とコンタクトを形成するドレイン配線768〜773を形成する。図示していないが、本実施例ではこの電極を、Ti膜を100nm、Tiを含むAl膜300nm、Ti膜150nmをスパッタ法で連続して形成した3層構造の電極として用いた(図13(A))。
【0106】
そして、ソース配線762〜767と、ドレイン配線768〜773と、第2の層間絶縁膜761を覆ってパッシベーション膜774を形成した。パッシベーション膜774は、窒化珪素膜で50nmの厚さで形成した。さらに、有機樹脂からなる第3の層間絶縁膜775を約1000nmの厚さに形成した。有機樹脂膜としては、ポリイミド、アクリル、ポリイミドアミド等を使用することができる。有機樹脂膜を用いることの利点は、成膜方法が簡単である点や、比誘電率が低いので、寄生容量を低減できる点、平坦性に優れる点などが上げられる。なお上述した以外の有機樹脂膜を用いることもできる。ここでは、基板に塗布後、熱重合するタイプのポリイミドを用い、300℃で焼成して形成した。
【0107】
次に、第3の層間絶縁膜775及びパッシベーション膜774に、ドレイン配線773、771に達するコンタクトホールを形成し、画素電極776、センサー用配線777を形成する。本実施例では酸化インジウム・スズ(ITO)膜を110nmの厚さに形成し、パターニングを行ってセンサー用配線777及び画素電極776を同時に形成する。また、酸化インジウムに2〜20%の酸化亜鉛(ZnO)を混合した透明導電膜を用いても良い。この画素電極776がEL素子の陽極となる(図13(B))。
【0108】
次に、樹脂材料でなるバンク778を形成する。バンク778は1〜2μm厚のアクリル膜またはポリイミド膜をパターニングして形成すれば良い。このバンク778は画素と画素との間にストライプ状に形成される。本実施例では、バンク778はソース配線776上に沿って形成しているが、ゲート配線(図示せず)上に沿って形成しても良い。なおバンク778を形成している樹脂材料に顔料等を混ぜ、バンク778を遮蔽膜として用いても良い。
【0109】
またバンク778を形成する際に同時に、画素電極776の、ドレイン配線773に達するコンタクトホール上に、画素電極776上に形成されるEL層を平坦化するための平坦化部を形成しても良い。
【0110】
次に、EL層779及び陰極(MgAg電極)780を、真空蒸着法を用いて大気解放しないで連続形成する。なお、EL層779の膜厚は80〜200nm(典型的には100〜120nm)、陰極780の厚さは180〜300nm(典型的には200〜250nm)とすれば良い。なお、本実施例では一画素しか図示されていないが、このとき同時に赤色に発光するEL層、緑色に発光するEL層及び青色に発光するEL層が形成される。
【0111】
この工程では、赤色に対応する画素、緑色に対応する画素及び青色に対応する画素に対して順次EL層779及び陰極780を形成する。但し、EL層779は溶液に対する耐性に乏しいためフォトリソグラフィ技術を用いずに各色個別に形成しなくてはならない。そこでメタルマスクを用いて所望の画素以外を隠し、必要箇所だけ選択的にEL層779及び陰極780を形成するのが好ましい。
【0112】
即ち、まず赤色に対応する画素以外を全て隠すマスクをセットし、そのマスクを用いて赤色発光のEL層及び陰極を選択的に形成する。次いで、緑色に対応する画素以外を全て隠すマスクをセットし、そのマスクを用いて緑色発光のEL層及び陰極を選択的に形成する。次いで、同様に青色に対応する画素以外を全て隠すマスクをセットし、そのマスクを用いて青色発光のEL層及び陰極を選択的に形成する。なお、ここでは全て異なるマスクを用いるように記載しているが、同じマスクを使いまわしても構わない。また、全画素にEL層及び陰極を形成するまで真空を破らずに処理することが好ましい。
【0113】
なお、本実施例ではEL層779を発光層のみからなる単層構造とするが、EL層は発光層の他に正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層、電子注入層等を有していても構わない。このように組み合わせは既に様々な例が報告されており、そのいずれの構成を用いても構わない。EL層779としては公知の材料を用いることができる。公知の材料としては、EL駆動電圧を考慮すると有機材料を用いるのが好ましい。また、本実施例ではEL素子の陰極としてMgAg電極を用いた例を示すが、公知の他の材料を用いることが可能である。
【0114】
こうして図13(C)に示すような構造のセンサー基板が完成する。なお、バンク778を形成した後、陰極780を形成するまでの工程をマルチチャンバー方式(またはインライン方式)の薄膜形成装置を用いて、大気解放せずに連続的に処理することは有効である。
【0115】
なお本実施例ではセンサー部が有するTFTの作製行程について説明したが、駆動部が有するTFTも上述したプロセスを参照して、同時に基板上に形成しても良い。
【0116】
781はバッファ用TFT、782は選択用TFT、783はリセット用TFT、784はフォトダイオード、785はスイッチング用TFT、786はEL駆動用TFTに相当する。
【0117】
本実施例ではスイッチング用TFT785をシングルゲート構造としているが、ダブルゲート構造でも構わないし、トリプルゲート構造やそれ以上のゲート本数を持つマルチゲート構造でも構わない。スイッチング用TFT785をダブルゲート構造とすることで、実質的に二つのTFTが直列された構造となり、オフ電流値を低減することができるという利点がある。
【0118】
なお本実施例においてフォトダイオード784上に設けられているゲート電極736は、フォトダイオード784に光が照射されていない時に、カソード電極787とアノード電極788の間に設けられた光電変換層789に電流が流れないような電位に常に保たれている。
【0119】
本実施例においてバッファ用TFT781と、選択用TFT782と、スイッチング用TFT785はnチャネル型TFTであり、それぞれチャネル形成領域801〜803、第1のゲート電極733a、734a、737aと重なる第3の不純物領域804〜806(Lov領域)、第1のゲート電極733a、734a、737aの外側に形成される第2の不純物領域807〜809(Loff領域)とソース領域またはドレイン領域として機能する第1の不純物領域810〜812を有している。
【0120】
また本実施例において、リセット用TFT783、EL駆動用TFT786はpチャネル型TFTであり、それぞれチャネル形成領域813、814、第1のゲート電極735a、738aと重なる第4の不純物領域815、816、第1のゲート電極735a、738aの外側に形成される第5の不純物領域817、818、ソース領域またはドレイン領域として機能する第6の不純物領域819、820を有している。
【0121】
なお、実際には図13(C)まで完成したら、さらに外気に曝されないように気密性が高く、脱ガスの少ない保護フィルム(ラミネートフィルム、紫外線硬化樹脂フィルム等)や透光性のシーリング材でパッケージング(封入)することが好ましい。その際、シーリング材の内部を不活性雰囲気にしたり、内部に吸湿性材料(例えば酸化バリウム)を配置したりするとEL素子の信頼性が向上する。
【0122】
また、パッケージング等の処理により気密性を高めたら、基板上に形成された素子又は回路から引き回された端子と外部信号端子とを接続するためのコネクター(フレキシブルプリントサーキット:FPC)を取り付けて製品として完成する。このような出荷できるまでした状態を本明細書中ではエリアセンサという。
【0123】
なお、本発明は上述した作製方法に限定されず、公知の方法を用いて作製することが可能である。また本実施例は、実施例1〜実施例4と自由に組み合わせて実施することが可能である。
【実施例6】
【0124】
本実施例は本発明を使用する状況を述べるものである。本人認証が生体情報までの高度な認証が不要な場合は本発明を使用しないこともありえる。小額の金銭移動などの場合は必ずしも必要ではない。
【0125】
このため、認証の有無が選択できること、たとえば金銭が高額な移動が伴う場合のみに選択的に認証が出来るようにすることも可能である。取引先の状況に合わせ使用することや、あらかじめ携帯情報装置の制御マイコン上に判定基準を設定しておき、数値が一定値を超えた場合のみ使用することが可能である。また、認証結果を必要な場合のみ認証結果をインターネットで伝達することも可能である。
【0126】
なお、本実施例は、実施例1〜実施例5と自由に組み合わせて実施することが可能である。
【実施例7】
【0127】
本実施例では、本発明のセンサー内蔵ディスプレイに用いられるEL(エレクトロルミネセンス)ディスプレイ(エリアセンサー)を作製した例について説明する。なお、図14(A)は本発明のEL表示装置の上面図であり、図14(B)はその断面図である。
【0128】
図14(A)、(B)において、4001は基板、4002は画素部、4003はソース側駆動回路、4004はゲート側駆動回路であり、それぞれの駆動回路は配線4005を経てFPC(フレキシブルプリントサーキット)4006に至り、外部機器へと接続される。
【0129】
このとき、画素部4002、ソース側駆動回路4003及びゲート側駆動回路4004を囲むようにして第1シール材4101、カバー材4102、充填材4103及び第2シール材4104が設けられている。
【0130】
図14(B)は図14(A)をA−A’で切断した断面図に相当し、基板4001の上にフォトダイオード4201及び画素部4002に含まれるEL駆動用TFT(EL素子への電流を制御するTFT)4202が形成されている。
【0131】
EL駆動用TFT4202には公知の方法で作製されたpチャネル型TFTが用いられる。また、画素部4002にはEL駆動用TFT4202のゲートに接続された保持容量(図示せず)が設けられる。
【0132】
フォトダイオード4201及びEL駆動用TFT4202の上には樹脂材料でなる層間絶縁膜(平坦化膜)4301が形成され、その上にEL駆動用TFT4202のドレインと電気的に接続する画素電極(陽極)4302が形成される。
画素電極4302としては仕事関数の大きい透明導電膜が用いられる。透明導電膜としては、酸化インジウムと酸化スズとの化合物、酸化インジウムと酸化亜鉛との化合物、酸化亜鉛、酸化スズまたは酸化インジウムを用いることができる。
また、前記透明導電膜にガリウムを添加したものを用いても良い。
【0133】
そして、画素電極4302の上には絶縁膜4303が形成され、絶縁膜4303は画素電極4302の上に開口部が形成されている。この開口部において、画素電極4302の上にはEL(エレクトロルミネッセンス)層4304が形成される。EL層4304は公知の有機EL材料または無機EL材料を用いることができる。また、有機EL材料には低分子系(モノマー系)材料と高分子系(ポリマー系)材料があるがどちらを用いても良い。
【0134】
EL層4304の形成方法は公知の蒸着技術もしくは塗布法技術を用いれば良い。また、EL層の構造は正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層または電子注入層を自由に組み合わせて積層構造または単層構造とすれば良い。
【0135】
EL層4304の上には遮光性を有する導電膜(代表的にはアルミニウム、銅もしくは銀を主成分とする導電膜またはそれらと他の導電膜との積層膜)からなる陰極4305が形成される。また、陰極4305とEL層4304の界面に存在する水分や酸素は極力排除しておくことが望ましい。従って、真空中で両者を連続成膜するか、EL層4304を窒素または希ガス雰囲気で形成し、酸素や水分に触れさせないまま陰極4305を形成するといった工夫が必要である。本実施例ではマルチチャンバー方式(クラスターツール方式)の成膜装置を用いることで上述のような成膜を可能とする。
【0136】
そして陰極4305は4306で示される領域において配線4005に電気的に接続される。配線4005は陰極4305に所定の電圧を与えるための配線であり、異方導電性フィルム4307を介してFPC4006に電気的に接続される。
【0137】
以上のようにして、画素電極(陽極)4302、EL層4304及び陰極4305からなるEL素子が形成される。このEL素子は、第1シール材4101及び第1シール材4101によって基板4001に貼り合わされたカバー材4102で囲まれ、充填材4103により封入されている。
【0138】
カバー材4102としては、ガラス材、金属材(代表的にはステンレス材)、セラミックス材、プラスチック材(プラスチックフィルムも含む)を用いることができる。プラスチック材としては、FRP(Fiberglass−Reinforced Plastics)板、PVF(ポリビニルフルオライド)フィルム、マイラーフィルム、ポリエステルフィルムまたはアクリル樹脂フィルムを用いることができる。また、アルミニウムホイルをPVFフィルムやマイラーフィルムで挟んだ構造のシートを用いることもできる。
【0139】
但し、EL素子からの光の放射方向がカバー材側に向かう場合にはカバー材は透明でなければならない。その場合には、ガラス板、プラスチック板、ポリエステルフィルムまたはアクリルフィルムのような透明物質を用いる。
【0140】
また、充填材4103としては紫外線硬化樹脂または熱硬化樹脂を用いることができ、PVC(ポリビニルクロライド)、アクリル、ポリイミド、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、PVB(ポリビニルブチラル)またはEVA(エチレンビニルアセテート)を用いることができる。この充填材4103の内部に吸湿性物質(好ましくは酸化バリウム)もしくは酸素を吸着しうる物質を設けておくとEL素子の劣化を抑制できる。
【0141】
また、充填材4103の中にスペーサを含有させてもよい。このとき、スペーサを酸化バリウムで形成すればスペーサ自体に吸湿性をもたせることが可能である。また、スペーサを設けた場合、スペーサからの圧力を緩和するバッファ層として陰極4305上に樹脂膜を設けることも有効である。
【0142】
また、配線4005は異方導電性フィルム4307を介してFPC4006に電気的に接続される。配線4005は画素部4002、ソース側駆動回路4003及びゲート側駆動回路4004に送られる信号をFPC4006に伝え、FPC4006により外部機器と電気的に接続される。
【0143】
また、本実施例では第1シール材4101の露呈部及びFPC4006の一部を覆うように第2シール材4104を設け、EL素子を徹底的に外気から遮断する構造となっている。こうして図14(B)の断面構造を有するEL表示装置となる。
【実施例8】
【0144】
本実施例では、本発明で用いられるEL(エレクトロルミネセンス)表示装置の図14とは異なる例について説明する。なお、図15(A)は本発明のEL表示装置の上面図であり、図15(B)はその断面図である。なお図14で既に示したものは同じ符号を用いる。
【0145】
図15(A)、(B)において4501はカバー層であり、画素部4002、ソース側駆動回路4003及びゲート側駆動回路4004を覆うように、基板4001上に形成されている。
【0146】
図15(B)は図15(A)をA−A’で切断した断面図に相当し、フォトダイオード4201及びEL駆動用TFT4202の上には樹脂材料でなる層間絶縁膜(平坦化膜)4301が形成され、その上にEL駆動用TFT4202のドレインと電気的に接続する画素電極(陽極)4302が形成される。
【0147】
そして、画素電極4302の上には絶縁膜4303が形成され、絶縁膜4303は画素電極4302の上に開口部が形成されている。この開口部において、画素電極4302の上にはEL(エレクトロルミネッセンス)層4304が形成される。EL層4304は公知の有機EL材料または無機EL材料を用いることができる。また、有機EL材料には低分子系(モノマー系)材料と高分子系(ポリマー系)材料があるがどちらを用いても良い。
【0148】
EL層4304の形成方法は公知の蒸着技術もしくは塗布法技術を用いれば良い。また、EL層の構造は正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層または電子注入層を自由に組み合わせて積層構造または単層構造とすれば良い。
【0149】
EL層4304の上には遮光性を有する導電膜(代表的にはアルミニウム、銅もしくは銀を主成分とする導電膜またはそれらと他の導電膜との積層膜)からなる陰極4305が形成される。また、陰極4305とEL層4304の界面に存在する水分や酸素は極力排除しておくことが望ましい。従って、真空中で両者を連続成膜するか、EL層4304を窒素または希ガス雰囲気で形成し、酸素や水分に触れさせないまま陰極4305を形成するといった工夫が必要である。本実施例ではマルチチャンバー方式(クラスターツール方式)の成膜装置を用いることで上述のような成膜を可能とする。
【0150】
本実施例では、陰極4305上にバリア層4501を形成する。本実施例ではバリア層4501としてSiが添加されたDLC(Diamond like carbon)膜を用いたが、本実施例はこれに限定されない。Siが添加されたDLC膜の他に、酸化タンタル、窒化珪素、窒化アルミニウム、炭化珪素、DLC膜も用いることが可能である。
【0151】
EL層は熱に弱いので、陰極及びバリア層はなるべく低温で(好ましくは室温から120℃までの温度範囲)で成膜するのが望ましい。本実施例ではバリア層4501はプラズマCVD法を用いて室温で形成するが、スパッタリング法を用いて形成することもできる。プラズマCVD法を用いてバリア層を形成することで、EL層、陰極及びバリア層をマルチチャンバー内において連続形成することが可能である。バリア層の厚さは10nm〜100nmであることが好ましく、本実施例ではバリア層4501を50nmの厚さに形成した。
【0152】
バリア層4501を形成したら、バリア層4501の上に有機樹脂からなるカバー層4502を形成する。なお、有機樹脂を溶媒に溶かしたり、有機樹脂自体の粘度を適度に調節して有機樹脂液を作製した後、これを材料室に備えて電解塗布法により塗布し、カバー層4502を形成する。このとき有機樹脂液の粘性は、1×10-3〜3×10-2Pa・sであることが望ましい。
【0153】
またこの時、カバー層を形成する有機樹脂液の内部に酸化バリウムといった吸湿剤や酸化防止剤を添加しておくことで、EL素子の劣化を促進する水分や酸素がEL層の中に進入するのを防ぐことができる。
【0154】
そして陰極4305は4306で示される領域において配線4005に電気的に接続される。配線4005は陰極4305に所定の電圧を与えるための配線であり、異方導電性フィルム4307を介してFPC4006に電気的に接続される。
【0155】
カバー材4102としては、ガラス材、金属材(代表的にはステンレス材)、セラミックス材、プラスチック材(プラスチックフィルムも含む)を用いることができる。プラスチック材としては、FRP(Fiberglass−Reinforced Plastics)板、PVF(ポリビニルフルオライド)フィルム、マイラーフィルム、ポリエステルフィルムまたはアクリル樹脂フィルムを用いることができる。また、アルミニウムホイルをPVFフィルムやマイラーフィルムで挟んだ構造のシートを用いることもできる。
【0156】
但し、EL素子からの光の放射方向がカバー材側に向かう場合にはカバー材は透明でなければならない。その場合には、ガラス板、プラスチック板、ポリエステルフィルムまたはアクリルフィルムのような透明物質を用いる。
【0157】
また、カバー層4502の中にスペーサを含有させてもよい。このとき、スペーサを酸化バリウムで形成すればスペーサ自体に吸湿性をもたせることが可能である。また、スペーサを設けた場合、スペーサからの圧力を緩和するバッファ層として陰極4305上に樹脂膜を設けることも有効である。
【0158】
また、配線4005は異方導電性フィルム4307を介してFPC4006に電気的に接続される。配線4005は画素部4002、ソース側駆動回路4003及びゲート側駆動回路4004に送られる信号をFPC4006に伝え、FPC4006により外部機器と電気的に接続される。
【0159】
また、本実施例では第1シール材4101の露呈部及びFPC4006の一部を覆うように第2シール材4104を設け、EL素子を徹底的に外気から遮断する構造となっている。こうして図15(B)の断面構造を有するEL表示装置となる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と音声入力部とが設けられた表示用パネルと、
操作キーと音声出力部とが設けられた操作用パネルと、を有し、
前記表示用パネルと前記操作用パネルとは接続され、
前記表示部には手相の認証を行うための光センサーが内蔵されており、
手のひらを前記表示部に覆いかぶせた状態で、前記表示部から得られる光を用いて前記センシングが行われ、
前記手のひらを前記表示部に覆いかぶせた状態で、前記操作キーを操作することにより、片手だけで前記センシングが行われることを特徴とする携帯電話。
【請求項2】
請求項1において、
基準データと、前記センシングされた前記手相の情報と、の照合を行い、前記照合が合致した場合に、交信先に前記照合が合致したことを情報として伝える手段を有することを特徴とする携帯電話。
【請求項3】
請求項2において、
前記基準データは前記手のひらの向きを変えて取得した複数のデータから構成されていることを特徴とする携帯電話。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項において、
前記表示用パネルにアンテナが設けられていることを特徴とする携帯電話。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一項において、
前記手相の認証は小額の金銭移動の場合は行われず、高額の金銭移動が伴う場合に行われることを特徴とする携帯電話。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか一項において、
前記表示部は、EL素子と、コンデンサと、フォトダイオードと、第1乃至第5のTFTと、第1乃至第7の配線と、を備えた画素を複数有し、
前記第1のTFTのソース又はドレインの一方は、前記第1の配線に電気的に接続され、
前記第1のTFTのソース又はドレインの他方は、前記第2のTFTのゲートと、前記コンデンサの一方の電極と、に電気的に接続され、
前記第1のTFTのゲートは第2の配線に電気的に接続され、
前記第2のTFTのソース又はドレインの一方は、前記EL素子に電気的に接続され、
前記第2のTFTのソース又はドレインの他方は、前記第3の配線に電気的に接続され、
前記コンデンサの他方の電極は、前記第3の配線に電気的に接続され、
前記第3のTFTのソース又はドレインの一方は、前記第4の配線に電気的に接続され、
前記第3のTFTのソース又はドレインの他方は、前記第4のTFTのソース又はドレインの一方に電気的に接続され、
前記第3のTFTのゲートは、前記第5の配線に電気的に接続され、
前記第4のTFTのソース又はドレインの他方は、前記第6の配線に電気的に接続され、
前記第4のTFTのゲートは、前記フォトダイオードと、前記第5のTFTのソース又はドレインの一方に電気的に接続され、
前記第5のTFTのソース又はドレインの他方は、前記第6の配線に電気的に接続され、
前記第5のTFTのゲートは、前記第7の配線に電気的に接続されていることを特徴とする携帯電話。
【請求項7】
請求項6において、
前記フォトダイオードの半導体層は、前記第1乃至前記第5のTFTの半導体層と同時に形成されたものであり、
前記フォトダイオードの半導体層上には、前記第1乃至前記第5のTFTのゲート電極と同時に形成された導電層が形成されていることを特徴とする携帯電話。
【請求項1】
表示部と音声入力部とが設けられた表示用パネルと、
操作キーと音声出力部とが設けられた操作用パネルと、を有し、
前記表示用パネルと前記操作用パネルとは接続され、
前記表示部には手相の認証を行うための光センサーが内蔵されており、
手のひらを前記表示部に覆いかぶせた状態で、前記表示部から得られる光を用いて前記センシングが行われ、
前記手のひらを前記表示部に覆いかぶせた状態で、前記操作キーを操作することにより、片手だけで前記センシングが行われることを特徴とする携帯電話。
【請求項2】
請求項1において、
基準データと、前記センシングされた前記手相の情報と、の照合を行い、前記照合が合致した場合に、交信先に前記照合が合致したことを情報として伝える手段を有することを特徴とする携帯電話。
【請求項3】
請求項2において、
前記基準データは前記手のひらの向きを変えて取得した複数のデータから構成されていることを特徴とする携帯電話。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項において、
前記表示用パネルにアンテナが設けられていることを特徴とする携帯電話。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一項において、
前記手相の認証は小額の金銭移動の場合は行われず、高額の金銭移動が伴う場合に行われることを特徴とする携帯電話。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか一項において、
前記表示部は、EL素子と、コンデンサと、フォトダイオードと、第1乃至第5のTFTと、第1乃至第7の配線と、を備えた画素を複数有し、
前記第1のTFTのソース又はドレインの一方は、前記第1の配線に電気的に接続され、
前記第1のTFTのソース又はドレインの他方は、前記第2のTFTのゲートと、前記コンデンサの一方の電極と、に電気的に接続され、
前記第1のTFTのゲートは第2の配線に電気的に接続され、
前記第2のTFTのソース又はドレインの一方は、前記EL素子に電気的に接続され、
前記第2のTFTのソース又はドレインの他方は、前記第3の配線に電気的に接続され、
前記コンデンサの他方の電極は、前記第3の配線に電気的に接続され、
前記第3のTFTのソース又はドレインの一方は、前記第4の配線に電気的に接続され、
前記第3のTFTのソース又はドレインの他方は、前記第4のTFTのソース又はドレインの一方に電気的に接続され、
前記第3のTFTのゲートは、前記第5の配線に電気的に接続され、
前記第4のTFTのソース又はドレインの他方は、前記第6の配線に電気的に接続され、
前記第4のTFTのゲートは、前記フォトダイオードと、前記第5のTFTのソース又はドレインの一方に電気的に接続され、
前記第5のTFTのソース又はドレインの他方は、前記第6の配線に電気的に接続され、
前記第5のTFTのゲートは、前記第7の配線に電気的に接続されていることを特徴とする携帯電話。
【請求項7】
請求項6において、
前記フォトダイオードの半導体層は、前記第1乃至前記第5のTFTの半導体層と同時に形成されたものであり、
前記フォトダイオードの半導体層上には、前記第1乃至前記第5のTFTのゲート電極と同時に形成された導電層が形成されていることを特徴とする携帯電話。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2011−222023(P2011−222023A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−91753(P2011−91753)
【出願日】平成23年4月18日(2011.4.18)
【分割の表示】特願2001−117584(P2001−117584)の分割
【原出願日】平成13年4月17日(2001.4.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.iモード
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月18日(2011.4.18)
【分割の表示】特願2001−117584(P2001−117584)の分割
【原出願日】平成13年4月17日(2001.4.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.iモード
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]