説明

摩耗検査装置

【課題】粉体を含む気体の流れ(粉流体)と接触する粉粒体接触部材の粉体エロージョンを運転中にモニタリングできる摩耗検査装置を提供する。
【解決手段】粉体を含む気体の流れである粉流体と接触する粉流体接触部材に生じる粉体エロージョンを運転中にモニタリングする摩耗検査装置30が、粉流体の主流路から分岐して再度合流するように接続したモニタリング流路27の途中に形成されて粉流体接触部材と同材質の供試材31を設置する中空本体部32と、中空本体部32の内部に導入して供試材31に向けて噴射される粉流体の流速を加速するオリフィス33と、供試材31の摩耗状態をモニタリングする超音波センサ34と、を具備して構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば微粒子等の粉体を含む気体を取り扱う回転機械等に適用される摩耗検査装置に係り、特に、粉体を含む気体の流れ(粉流体)と接触する部材の粉体エロージョンをモニタリングできる摩耗検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば微粉炭をガス化する石炭ガス化プラント等においては、粉砕した石炭の微粒子(粉体)を含む蒸気(気体)のような粉流体を取り扱う回転機械を備えている。このような回転機械の具体例をあげると、微粉炭を含む蒸気の圧縮を行う蒸気圧縮機がある。
蒸気圧縮機のタービンブレードは、微粉体を含む蒸気の流れ(粉流体)が接触する部材のひとつであり、粉流体の衝突により浸食される粉体エロージョンが問題となる。このため、運転時間の経過につれてタービンブレード表面の浸食が進み、やがてはタービンブレードの損傷に至ることが懸念される。
【0003】
粉体の流れによる部材表面の摩耗を検査する従来技術としては、たとえば下記の特許文献に開示されたものが知られている。
特許文献1に開示されたアッシュエロージョン検査装置は、ボイラ内で流動する燃料の燃焼灰により伝熱管群の外表面が摩耗することを検査するため、超音波センサ等を用いて摩耗の非接触検査を行うものである。
また、特許文献2に開示されたアッシュエロージョン検査装置は、摩耗検査のために付帯工事を行うことなく、非接触の検査ユニットが移動して、伝熱管外表面の摩耗程度を高速で検査できるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第2782507号公報
【特許文献2】特開平9−257714号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した蒸気圧縮機のタービンブレードは、運転時に高速回転する部材である。このため、タービンブレードの粉体エロージョンについては、その進行を運転中にモニタリングできる装置や方法がなく、従って、粉体エロージョンによる異常摩耗の発生をモニタリングすることや、後何年でどの程度まで摩耗が進行するのかを予測して判断することはできなかった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、たとえば粒子を含む蒸気を取り扱う蒸気タービンのタービンブレードのように、粉体を含む気体の流れ(粉流体)と接触する粉粒体接触部材の粉体エロージョンを運転中にモニタリングできる摩耗検査装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明に係る摩耗検査装置は、粉体を含む気体の流れである粉流体と接触する粉流体接触部材に生じる粉体エロージョンを運転中にモニタリングする摩耗検査装置であって、前記粉流体の主流路から分岐して再度合流するように接続したモニタリング流路の途中に形成されて前記粉流体接触部材と同材質の供試材を設置する中空本体部と、前記中空本体部の内部に導入して前記供試材に向けて噴射される粉流体の流速を加速する噴射流速調節部と、前記供試材の摩耗状態をモニタリングする摩耗検出部と、を具備して構成したことを特徴とするものである。
【0007】
このような摩耗検査装置によれば、粉流体の主流路から分岐して再度合流するように接続したモニタリング流路の途中に形成されて粉流体接触部材と同材質の供試材を設置する中空本体部と、中空本体部の内部に導入して供試材に向けて噴射される粉流体の流速を加速する噴射流速調節部と、供試材の摩耗状態をモニタリングする摩耗検出部と、を具備して構成したので、噴射流速調節部により加速されて主流路より高速の粉流体が衝突する供試材の粉体エロージョンは、粉流体接触部材よりも早く進行することとなる。
従って、供試材に生じる粉体エロージョンを摩耗検出部で検出することにより、粉流体接触部材に生じる粉体エロージョンをモニタリングすることが可能になる。具体的には、供試材に生じる粉体エロージョンの検出値に基づき、粉流体接触部材に生じる異常摩耗の進行を早期に予測することや、粉流体接触部材に生じる摩耗速度を予測することが可能になる。
【0008】
上記の発明において、前記摩耗検出部は、前記供試材の厚さを計測する超音波センサであることが好ましく、これにより、供試材のエロージョン深さを時系列データとして取得できる。
【0009】
上記の発明において、前記摩耗検出部は、前記供試材に形成した内圧空間内の圧力変化を検出する圧力センサであることが好ましく、これにより、圧力センサの検出値が所定の内圧空間内圧力値から変化した場合に、供試材にエロージョン損傷が発生したことを検出できる。
【発明の効果】
【0010】
上述した本発明の摩耗検査装置によれば、たとえば粒子を含む蒸気を取り扱う蒸気タービンのタービンブレードのように、粉粒体(粉体を含む気体の流れ)と接触する粉粒体接触部材と同材質の素材で制作した供試材の粉体エロージョンを運転中にモニタリングできるようになり、しかも、供試材に衝突する粉流体の流速が加速されるようにしたので、粉粒体接触部材に生じる異常摩耗の早期検出や摩耗速度の予測が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係る摩耗検査装置の一実施形態として、石炭ガス化プラントで微粉炭を含む蒸気の圧縮を行う蒸気圧縮機(タービンブレードの摩耗検出)に適用した構成例を示す図である。
【図2】図1に示す摩耗検査装置に係る第1構成例を示す断面図である。
【図3】図1に示す摩耗検査装置に係る第2構成例を示す断面図である。
【図4】摩耗速度(K)の算出に必要な値を求める「要素試験」の説明図である。
【図5】摩耗速度(K)の算出に必要な値を求める「実機を模擬した数値解析」の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る摩耗検査装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示す実施形態は、本発明に係る摩耗検査装置を石炭ガス化プラントに適用した構成例を示している。石炭ガス化プラントは、石炭を粉砕して得られる微粉炭をガス化し、ガスタービン燃料等の可燃性ガスを生成する装置である。
【0013】
図1に一例として示す石炭ガス化プラント10では、原炭バンカ11内に貯蔵されている原料の石炭(原炭)が石炭供給機12でクラッシャ13に供給されることにより、原炭が砕かれて粉砕炭となる。この粉砕炭は、内部に乾燥用蒸気を熱源とする加熱装置14を備えた乾燥装置15に導かれ、加熱を受けることで水分等が除去される。
【0014】
こうして乾燥した粉砕炭は、その主流が冷却器16を経由して乾燥炭バンカ17に貯蔵される。一方、乾燥した粉砕炭の一部は、特に細かい粒子状の粉砕炭(以下、「微粉炭」と呼ぶ)は、搬送媒体の蒸気とともに乾燥炭サイクロン18まで導かれ、蒸気と微粉炭とに分離される。この結果、蒸気から分離した微粉炭は乾燥炭バンカ17に落下して貯蔵され、乾燥炭サイクロン18で分離されずに残った微粉炭を含む蒸気は、電気集塵機19に導かれる。
さらに、電気集塵機19では、蒸気中から分離除去された微粉炭が乾燥炭バンカ17に落下して貯蔵される。
【0015】
乾燥炭バンカ17に貯蔵された粉砕炭及び微粉炭は、給炭機20により搬送されて微粉炭機21に供給される。微粉炭機21では粉砕炭がさらに細かく粉砕され、全体が所定粒径以下の微粉炭となる。この微粉炭は、微粉炭バグフィルタ22及び微粉炭供給ホッパ23を経由してガス化炉24へ供給される。
ガス化炉24に供給された微粉炭は、ガス化されることにより燃料ガスが生成される。この燃料ガスは、たとえばガスタービンの燃料として使用可能であるから、高効率の発電システムと言われる石炭ガス化複合発電の燃料となる。
【0016】
さて、上述した電気集塵機19を通過した蒸気は、潜熱回収部として設けた蒸気タービン25により昇圧されて乾燥装置15に供給される。この蒸気タービン25で昇圧する蒸気は、電気集塵機19で除去しきれなかった微粉炭を含むことがある。このため、蒸気タービン25のタービンブレード(不図示)には、微粉体を含む蒸気の流れである粉流体が衝突することとなり、従って、タービンブレードは、蒸気タービン25の運転中に粉流体が接触して粉体エロージョンを生じる粉流体接触部材となる。
【0017】
そこで、本実施形態では、蒸気タービン25の運転中に、粉流体と接触する粉流体接触部材のタービンブレードに生じる粉体エロージョンをモニタリングするため、電気集塵機19と蒸気タービン25との間を接続する粉流体の主流路26から分岐させたモニタリング流路27に摩耗検査装置30を設けてある。このモニタリング流路27は、蒸気タービン25の上流側で主流路26から分岐し、かつ、蒸気タービン25の下流側で再度合流するように接続されているので、主流路26と並列に設けた蒸気タービン25のバイパス流路となる。
【0018】
摩耗検査装置30は、たとえば図2に示す第1構成例のように、粉流体の主流路26から分岐して再度合流するように接続したモニタリング流路27の途中に形成されてタービンブレードと同材質の供試材31を設置する中空本体部32と、中空本体部32の内部に導入して供試材31に向けて噴射される粉流体の流速を加速するオリフィス(噴射流速調節部)33と、供試材31の摩耗状態をモニタリングする超音波センサ(摩耗検出部)34とを具備して構成される。
【0019】
本実施形態の供試材31は、粉体エロージョンのモニタリング対象となる蒸気タービン25のタービンブレードと同じ材質の試験片であり、その衝突面31aは、粉流体の流れ方向と直交する面に対して角度αを有する傾斜面となっている。この場合に好適な傾斜角度αは、特に限定されることはないが、衝突する粉流体の切削力が最も大きくなる角度である45度に設定することが望ましい。なお、供試材31は、中空本体部32の内壁面に固定された台座35に設置されている。
【0020】
中空本体部32は、モニタリング流路27に形成された箱状の中空部材であり、モニタリング流路27の粉流体入口及び粉流体出口が接続されている。
粉流体入口には、流路断面積を絞ったオリフィス33が形成されている。すなわち、本実施形態のオリフィス33は、モニタリング流路27が中空本体部32に流入する流路出口を絞ることで、中空本体部32の内部に設置された供試材31に向けて噴射される粉流体の流速を加速するようになっている。このような粉流体の加速により、エロージョン損傷は速度の約2.5乗に比例するため、供試材31がモニタリング対象のタービンブレードよりも早く損傷する条件に設定できる。
【0021】
中空本体部32の外側には、内部に設置された供試材31の摩耗状態をモニタリングするため、供試材31の厚さを計測する超音波センサ34が設置されている。この超音波センサ34は、超音波の入射波と反射波との時間差から厚さを測定するものであり、粉流体の衝突により衝突面31aが摩耗すると供試材31の厚さは変化するので、この変化を時間の経過とともに計測することができる。
すなわち、この場合の超音波センサ34は、供試材32の衝突面31aを対象物とし、超音波センサ34から発信した超音波が衝突面31aに反射した反射波を受信するまでの時間から厚さを測定する。
【0022】
上述した構成の摩耗検査装置30は、粉流体の主流路26から分岐させたモニタリング流路27に粉流体の一部を導入するが、中空本体部32の粉流体入口に設けたオリフィス33が粉流体の流速を加速するため、中空本体部32には主流路26内より高速となった粉流体が流入して供試材31に噴射される。
こうしてオリフィス33から噴射された粉流体が供試材31の衝突面31aに衝突すると、衝突面31aがエロージョン損傷するので、供試材31の肉厚を超音波センサ34でモニタリングしておくことにより、供試材31のエロージョン深さを時系列データとして取得できる。
【0023】
このような摩耗検査装置30は、オリフィス33により粉流体の流速を適宜変えることができるので、主流路26を流れる粉流体よりも高速の粉流体を供試材31に衝突させてエロージョン損傷の進行を促進することができる。従って、タービンブレードよりも供試材31に生じるエロージョン損傷が早くなるので、オリフィス33の流速設定に応じて供試材31の異常摩耗を早期に検出することができる。
【0024】
この結果、たとえばタービンブレードより上流側に設置されている電気集塵機19が故障すると、蒸気タービン25で昇圧する粉流体中の粉体濃度が異常に上昇するので、このような場合にはタービンブレードよりも早く供試材31が異常摩耗するため、石炭ガス化プラント10の乾燥システムの故障を早期に発見することができる。
また、たとえば1年当たりの摩耗量(μm/年)のように、供試材31の摩耗速度からタービンブレードの摩耗速度を予想することもできる。すなわち、石炭ガス化プラント10の乾燥システムが正常に作動している場合でも、供試材31の摩耗速度をタービンブレードの摩耗速度に変換することにより、蒸気タービン25があと何年稼働可能であるかを予め予測することができる。
【0025】
続いて、図3に示す第2構成例の摩耗検査装置30Aについて説明するが、上述した第1構成例と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図3に示す摩耗検査装置30Aは、摩耗検出部として、上述した超音波センサ34に代えて圧力センサ40を使用している。この圧力センサ40は、供試材31Aに形成した内圧空間31b内の圧力変化を検出するセンサであり、圧力センサ40の検出値が所定の内圧空間内圧力値から変化した場合に、供試材31Aにエロージョン損傷が発生したことを検出できる。
【0026】
圧力センサ40は、供試材31Aに形成された密閉空間の内部空間31bと連通路41を介して受圧面40aが連通している。このため、内部空間31b内の圧力を所定の値に設定しておけば、具体的には、運転中における中空本体部32の内圧や大気圧と異なる所定の圧力値に設定しておけば、衝突面31aのエロージョン損傷が進行して内部空間31bまで到達する損傷完了状態になることで、内部空間31bの圧力値が変化する。
この場合、衝突面31aから内部空間31bまでの肉厚設定に応じて、エロージョン損傷の完了状態に至るまでの運転時間を調整できる。
【0027】
すなわち、内部空間31bの密閉空間状態がエロージョン損傷により内部空間31bと連通すれば、当初の内部圧力が変動することになるので、この圧力変動を圧力センサ40が検出することでエロージョン損傷の発生を検知できる。換言すれば、圧力センサ40の検出値に変動がなければ、エロージョン損傷は完了状態に至っていないと判断できるが、圧力センサ40の検出値が変化すれば、エロージョン損傷は完了状態に到達したと判断することができる。
【0028】
このような摩耗検査装置30Aとしても、供試材31Aに噴射される粉流体の流速が主流路26より高速となるため、タービンブレードの異常摩耗を早期に発見することができる。従って、たとえばタービンブレードの上流側に設置されている電気集塵機19が故障した場合でも、タービンブレードよりも早く供試材31Aが異常摩耗してエロージョン損傷の完了状態となるので、石炭ガス化プラント10の乾燥システムの故障を早期に発見することができる。
【0029】
以下では、粉流体の衝突による供試材30,30Aの摩耗評価式の一例について、すなわち下記の数式1により算出される摩耗速度Kについて、図4及び図5に基づいて説明する。
【数1】

【0030】
上記の摩耗速度Kは、図4に示す要素試験で求める値と、実機を模擬した数値解析で求める値とを用いて、数式1により算出される。
図4に示す要素試験では、ノズルから粉流体を噴射して計測した値のK,Q,Vが求められる。ここでのKは試験後に摩耗深さ及び試験時間から求められる摩耗速度、Qは単位時間及び単位面積当たりに衝突する粉体質量、Vは粉体衝突速度であり、Q,Vは試験条件として予め決定しておく値である。
【0031】
すなわち、要素試験においては、予め定めた粉体質量Q及び粉体衝突速度Vでノズルから噴射される粉流体を供試材31の衝突面31aに衝突させることにより、供試材31に生じた摩耗深さを計測する。この後、摩耗深さの計測値を試験時間(摩耗深さに到達するまで実際に粉流体を噴射した時間)で除することにより、要素試験による摩耗速度Kが算出される。
【0032】
図5に示す数値解析では、単位時間及び単位面積当たりに衝突する粉体質量Qと、粉体衝突速度Vとについて、たとえば蒸気タービン25の実機を模擬した数値解析により求める。すなわち、蒸気タービン25に取り付けられたタービンブレードBについて、実際の形状や配列等に基づいた数値解析を実施して粉体質量Q及び粉体衝突速度Vの値を得るものである。
このようにして、要素試験によるK,Q,Vと、数値解析によるQ,Vとが与えられると、数式1により最終的に必要な摩耗速度Kを算出することが可能になる。このような摩耗速度Kを得ることは、たとえば微粉炭等の粉体性状が変動する場合において、エロージョン損傷の予測に有効である。
【0033】
上述した本実施形態の摩耗検査装置30,30Aによれば、たとえば微粉炭を含む蒸気を取り扱う蒸気タービン25のタービンブレードと同材質の素材で制作した供試材31について、蒸気タービン25の運転中に主流路26の流速より加速した粉流体を噴射して粉体エロージョンをモニタリングできるようになるので、供試材31に生じるエロージョン損傷からタービンブレードに生じる異常摩耗の早期検出や、タービンブレードに生じる摩耗速度の予測が可能となる。
従って、蒸気タービン25の寿命予測精度が向上し、運転計画の立案も容易になる。また、蒸気タービン25の上流側に配置された電気集塵機19等の機器異常を早期に発見できるので、石炭ガス化プラント10により重大な故障が発生することを予防することも可能になる。
【0034】
ところで、上述した摩耗検査装置は、石炭ガス化プラントを構成する蒸気圧縮機のタービンブレードに限定されることはなく、たとえば粉体を搬送する経路に設けられた回転機械のブレードに生じるエロージョンのように、粉体を含む気体の流れと接触する部材を備えたボイラ、各種プラント、微粉砕機及び焼却施設等にも適用可能である。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、その要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
【符号の説明】
【0035】
10 石炭ガス化プラント
15 乾燥装置
17 乾燥炭バンカ
18 乾燥炭サイクロン
19 電気集塵機
25 蒸気タービン
26 主流路
27 モニタリング流路
30,30A 摩耗検査装置
31,31A 供試材
31a 衝突面
31b 内圧空間
32 中空本体部
33 オリフィス
34 超音波センサ
40 圧力センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉体を含む気体の流れである粉流体と接触する粉流体接触部材に生じる粉体エロージョンを運転中にモニタリングする摩耗検査装置であって、
前記粉流体の主流路から分岐して再度合流するように接続したモニタリング流路の途中に形成されて前記粉流体接触部材と同材質の供試材を設置する中空本体部と、
前記中空本体部の内部に導入して前記供試材に向けて噴射される粉流体の流速を加速する噴射流速調節部と、
前記供試材の摩耗状態をモニタリングする摩耗検出部と、
を具備して構成したことを特徴とする摩耗検査装置。
【請求項2】
前記摩耗検出部が、前記供試材の厚さを計測する超音波センサであることを特徴とする請求項1に記載の摩耗検査装置。
【請求項3】
前記摩耗検出部が、前記供試材に形成した内圧空間内の圧力変化を検出する圧力センサであることを特徴とする請求項1に記載の摩耗検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−242221(P2012−242221A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−111746(P2011−111746)
【出願日】平成23年5月18日(2011.5.18)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】