撮像装置、及びプログラム
【課題】アスペクト比が統一された画像を容易に得ることができる。
【解決手段】制御部2は、加速度センサ8の出力に基づいて、当該撮像装置の移動量と移動方向とを検出する。制御部2は、当該撮像装置の移動方向が撮影開始からの最初の移動の移動方向が略直線状で、かつ略水平或いは略垂直方向の場合に、当該撮像装置の移動量に基づいて、所定のアスペクト比の合成画像を撮影可能とする移動目安量を算出し、該目安移動量に基づいて、所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を示す撮影範囲情報(ガイド)を表示部6に表示する。
【解決手段】制御部2は、加速度センサ8の出力に基づいて、当該撮像装置の移動量と移動方向とを検出する。制御部2は、当該撮像装置の移動方向が撮影開始からの最初の移動の移動方向が略直線状で、かつ略水平或いは略垂直方向の場合に、当該撮像装置の移動量に基づいて、所定のアスペクト比の合成画像を撮影可能とする移動目安量を算出し、該目安移動量に基づいて、所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を示す撮影範囲情報(ガイド)を表示部6に表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラなどの撮像装置において、画角の広い画像を撮影するためには広角レンズが使用されるが、画角には限界があり、また焦点距離の短い広角レンズであると、歪曲が出てしまう。このため、上下左右に撮像装置を移動しながら連続して撮影した画像を合成することで、広い画角の画像が得られる技術が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、上下左右に撮像装置を移動しながら連続して撮影した画像を合成することでワイド画像が得られる撮像装置で、撮影しながら撮影範囲を決定することができる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−163823号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来技術では、撮影範囲を自由に決定できることは望ましいことではあるが、撮影毎に異なったアスペクト比の画像となり、統一性や整理といった点で問題がある。撮影範囲を自由に決定できつつも、アスペクト比を統一した画像が得られることが望まれる。
【0006】
そこで本発明は、撮影範囲の案内表示に合わせて当該撮像装置を移動しながら撮影するだけで、画角の広い合成画像を所定のアスペクト比で撮影可能となるので、アスペクト比が統一された画像を容易に得ることができる撮像装置、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、上下左右に当該撮像装置を移動させながら連続して撮影した画像を合成することで広い画角の画像を取得する撮像装置であって、表示手段と、撮像開始から現在までの撮影範囲を特定する特定手段と、前記特定手段により特定された現在までの撮影範囲に基づいて所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された、前記所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を示す撮影範囲情報を前記表示手段に表示する表示制御手段とを備えることを特徴とする撮像装置である。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、撮影範囲の案内表示に合わせて当該撮像装置を移動しながら撮影するだけで、画角の広い合成画像を所定のアスペクト比で撮影可能となるので、アスペクト比が統一された画像を容易に得ることができるという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1実施形態による撮像装置1の構成を示すブロック図である。
【図2】本第1実施形態による撮像装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】本第1実施形態による撮像装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】本第1実施形態による撮像装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】本第1実施携帯による撮像装置1での一連の撮影における表示例を示す模式図である。
【図6】本第1実施形態における撮像装置1での表示例を示す模式図である。
【図7】本第1実施形態における撮像装置1での他の表示例を示す模式図である。
【図8】本発明の第2実施形態による撮像装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】本第2実施形態による撮像装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
【図10】本第2実施形態による撮像装置1での表示例を示す模式図である。
【図11】本発明の第3実施形態による撮像装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
【図12】本第3実施形態による撮像装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
【図13】本第3実施携帯による撮像装置1での一連の撮影における表示例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、上下左右に撮像装置を移動させながら連続して撮影した画像を合成することで広い画角の画像が得られる撮像装置で、撮影者が横の動きを止めた時点で横幅を計算し、撮影中に撮影し合成した合成画像や、現在のライブビュー画像とともに、それぞれのアスペクト比に対する縦幅の目安となるガイドを表示する。また、本発明は、縦移動が切り替えられるタイミングで、移動距離から撮影者が所望としているアスペクト比を判定し、余計なガイド表示を消去し、効率よく未撮影部分を撮影するための移動方向を案内するための案内情報を表示する。
【0011】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0012】
A.第1実施形態
A−1.第1実施形態の構成
図1は、本発明の第1実施形態による撮像装置1の構成を示すブロック図である。図において、撮像装置1は、制御部2、操作部3、撮像部4、電源部5、表示部6、記憶部7、及び加速度センサ8を備えている。制御部2は、撮像装置1の各部を制御するワンチップマイコンである。特に、本第1実施形態では、制御部2は、加速度センサ8の出力に従って、当該撮像装置1の移動方向、移動量、向き(縦置き、横置き)を取得する。また、制御部2は、撮影開始からの当該撮像装置1の移動方向が略直線状で、かつ略水平或いは略垂直方向の場合に、取得した移動量、向きに基づいて、所定のアスペクト比(16:9、4:3など)の合成画像を撮影可能とする、略水平或いは略垂直方向に対して直角方向の移動目安量を算出する。また、制御部2は、算出した目安移動量に基づいて、所定のアスペクト比の合成画像を得るための撮影範囲を示す撮影範囲情報(ガイド)や、説明情報(アスペクト比)、撮影方向を示す方向案内情報(矢印)などを表示部6に表示する。更に、制御部2は、撮像画像を合成して合成画像を生成したり、当該撮像装置1の移動方向が通常とは逆方向であった場合に、撮像画像に特殊画像処理を施したりする。
【0013】
操作部3は、シャッタスイッチ、ズームスイッチ、モードキー、SETキー、十字キー等の複数の操作キーを含み、ユーザのキー操作に応じた操作信号を制御部2に出力する。撮像部4は、フォーカスレンズ、ズームレンズ、撮像素子などを含み、被写体像を撮像素子上に結像し、投影された被写体の光を電気信号に変換して出力する。電源部5は、例えば、二次電池からなり、各部に電力を供給する。
【0014】
表示部6は、カラーLCDや有機EL(Electro
Luminescence)ディスプレイ、バックライトなどとその駆動回路とを含み、撮像待機状態にあるときには、撮像部4によって撮像された被写体をリアルタイム表示するライブビュー表示し、記録画像の再生時には、記憶部7から読み出され、伸張された記録画像を表示する。
【0015】
記憶部7は、撮像された画像データを記憶するメモリや、制御部2による撮像装置1の各部の制御に必要なプログラム、及び各部の制御に必要なデータを保持するメモリなどからなり、撮像装置1に内蔵されたフラッシュメモリや、撮像装置1に着脱自在な各種のメモリカード、及びメモリカードへのデータの入出力を可能とするカードインターフェイスにより構成される。加速度センサ8は、機械式、光学式、半導体式などの3軸加速度センサであり、当該撮像装置1の移動時における速度の時間変化率である加速度を検出する。本第1実施形態では、制御部2は、撮影時の加速度センサ8の出力から、撮像装置1の移動距離、移動方向を判別する。なお、撮像装置1の移動距離、移動方向の検出方法は、加速度センサ8以外にも、ジャイロセンサであってもよい。また、撮像部4の出力変化で検出するようにしてもよい。
【0016】
A−2.第1実施形態の動作
次に、上述した第1実施形態の動作について説明する。
図2乃至図4は、本第1実施形態による撮像装置1の動作を説明するためのフローチャートである。図5は、本第1実施携帯による撮像装置1での一連の撮影における表示例を示す模式図である。まず、制御部2は、撮影モードがワイド撮影であるか否かを判断し(ステップS10)、ワイド撮影である場合には(ステップS10のYES)、撮像部4で撮影した画像をそのまま表示部6に表示するライブビュー表示を行う(ステップS12)。
【0017】
図5(a)に示すように、移動開始前には、最終的な合成画像の一部(この場合、左上隅:始点)がライブビュー画像10として表示部6に表示される。ここを始点として、ワイド撮影が行われることになる。
【0018】
次に、加速度センサ8の出力に基づいて、撮像装置1が移動を開始したか否かを判断する(ステップS14)。そして、撮像装置1が移動を開始していない場合には(ステップS14のNO)、当該ステップ14を繰り返すことで待機する。一方、撮像装置1が移動を開始した場合には(ステップS14のYES)、加速度センサ8の出力に基づいて、移動方向を検出する(ステップS16)。
【0019】
次に、移動方向が略直線状で、略水平或いは略垂直方向であるか否かを判断する(ステップS18)。そして、移動方向が、略直線状でない場合、または略水平或いは略垂直方向でない場合には(ステップS18のNO)、ワイド撮影ができない旨のエラー表示を行い、ステップS10に戻る。
【0020】
一方、移動方向が略直線状で、略水平或いは略垂直方向である場合には(ステップS18のYES)、通常方向(左から右への移動、または上から下への移動)であるか否かを判断し(ステップS20)、通常方向である場合には(ステップS20のYES)、これまで撮影した画像を合成する合成処理を行い、該合成処理した合成画像を表示部6に表示する(ステップS24)。
【0021】
一方、通常方向でない場合には(ステップS20のNO)、これまで撮影した画像を合成する合成処理を行う際に、特殊画像処理を施し(ステップS22)、該特殊画像処理を施した画像を合成する合成処理を行い、該合成処理した合成画像を表示部6に表示する(ステップS24)。すなわち、移動する向きを通常方向でない向きに変えるだけで容易に撮影画像に画像処理を施すことができる。
【0022】
次に、加速度センサ8の出力に基づいて、撮像装置1の移動量を検出し(ステップS26)、撮像装置1の向き(横置き、縦置き)を検出し(ステップS28)、移動量、向き、設定に応じて、略水平或いは略垂直方向に対して直角方向の移動目安量を算出する(ステップS30)。次に、移動目安量に基づいて、所定のアスペクト比の合成画像を得るための撮影範囲を示す撮影範囲情報(ガイド)、説明情報(アスペクト比)を表示部6に表示する(ステップS32)。説明情報としては、現在撮影している画像のアスペクト比「16:9」、「4:3」や、高解像度「HD」、標準解像度「SD」等を表示する。
【0023】
移動開始直後には、図5(b)に示すように、始点となる画像に移動方向(矢印で示される左から右への移動)に撮影された画像が順次合成された合成画像11と現在の撮像画像であるライブビュー画像10とが表示されている。図5(c)では、水平方向一杯の位置に到達した状態での表示状態を示している。これまで移動してきた水平方向には、合成画像11が表示され、右端には、現在のライブビュー画像10が表示されている。また、図5(b)、(c)に示すように、表示部6には、これまでの合成画像11とライブビュー画像10に加えて、撮影範囲を示す撮影範囲情報であるガイド12a、12b、説明情報であるアスペクト比「16:9」、「4:3」が表示されている(ガイド12aがアスペクト比16:9、ガイド12bがアスペクト比4:3)。
【0024】
次に、加速度センサ8の出力に基づいて、撮像装置1の移動方向が変更されたか否かを判断し(ステップS34)、移動方向が変更されない場合には(ステップS34のNO)、同一方向への移動中であるので、ステップS24に戻り、上述した処理を繰り返す。一方、撮像装置1の移動方向が変更された場合には(ステップS34のYES)、略直角方向への変更であるか否かを判断する(図3のステップS36)。
【0025】
そして、略直角方向への変更でない場合には(ステップS36のNO)、ワイド撮影ができない旨のエラーを表示して、図2のステップS10に戻り、上述した処理を繰り返す。一方、略直角方向への変更であった場合には(ステップS36のYES)、撮影した画像をこれまでの合成画像に合成する合成処理を行い、該合成画像を表示部6に表示する(ステップS38)。
【0026】
図5(d)には、略直角方向への移動した直後の表示状態を示している。ユーザは、左上端を始点として、撮影範囲を示すガイド12a、12bに従って、左から右へと水平方向へ移動し、右端に達すると、次いで、略直角方向(下方)に移動させることになる。この段階では、図5(d)に示すように、これまでの合成画像11、略直角方向へ移動した直後のライブビュー画像10、撮影範囲を示すガイド12a、12b、各ガイド12a、12bのアスペクト比「16:9」、「4:3」が表示されている。
【0027】
次いで、移動方向に変更(略水平方向への移動)があったか否かを判断する(ステップS40)。そして、移動方向に変更がない場合には(ステップS40のNO)、まだ、略水平移動に移行していないので待機する。一方、移動方向の変更があった場合には(ステップS40のYES)、最初の移動(左から右への略水平移動)と逆方向(右から左への略水平方向)であるか否かを判断する(ステップS42)。そして、最初の移動と逆方向でない場合には(ステップS42のNO)、ワイド撮影ができない旨のエラーを表示して、図2のステップS10に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0028】
一方、最初の移動と逆方向である場合には(ステップS42のYES)、最終的な合成画像のアスペクト比(縦横の長さ)が決まるので、不要な撮影範囲情報(ガイド12a、12b)表示を消去、撮影方向を示す方向案内情報(矢印)を表示部6に表示する(ステップS44)。なお、方向案内情報の表示は既存の技術を応用する。次に、撮影した画像をこれまでの合成画像に合成する合成処理を行い、該合成画像を表示部6に表示し(ステップS46)、ガイド内を全て撮影したか否かを判断する(ステップS48)。ガイド内を全て撮影したか否かを判断する方法としては、画素単位で管理する、或いは、合成されていない部分を黒等の予め決められた色で表示しておき、その予め決められた色の部分が残っているか否かで判断するといった方法で行ってもよい。そして、ガイド内を全て撮影し終わっていない場合には(ステップS48のNO)、ステップS46に戻り、合成処理と合成画像の表示とを、全て撮影し終わるまで繰り返し実行する。
【0029】
図5(e)には、垂直方向一杯で停止し、水平の逆方向に移動した直後の表示例を示している。この段階では、ユーザが所望するアスペクト比が確定するので、ガイド12a、12bを消去し、撮像装置1の移動方向を示す方向案内情報(矢印)14を表示している。次に、図5(f)には、更に移動し、左端で上方向に移動した直後の表示例を示している。この段階では、未撮影部分15への移動で撮影が終了することが分かる。
【0030】
そして、ガイド内を全て撮影し終わると(ステップS48のYES)、撮影を終了し(ステップS50)、撮影画像を記憶部7に記録し(ステップS52)、その後、図2のステップS10に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0031】
図5(g)には、撮影終了直後の表示例を示している。ライブビュー画像10が撮影範囲のちょうど中央に到達し、撮影範囲内での撮影が全て終了する。
【0032】
一方、撮影モードがワイド撮影でない場合には(ステップS10のNO)、通常撮影であるか否かを判断する(図4のステップS54)。通常撮影とは、1回のシャッター押下で1つの画像を撮影することを意味する。そして、通常撮影である場合には(ステップS54のYES)、画像撮影処理を実行し(ステップS56)、撮影画像を記憶部7に記録し(ステップS58)、その後、図2のステップS10に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0033】
一方、通常撮影でない場合には(ステップS54のNO)、アスペクト設定操作であるか否かを判断する(ステップS60)。そして、アスペクト設定操作である場合には(ステップS60のYES)、ユーザ設定であるか否かを判断する(ステップS62)。そして、ユーザ設定である場合には(ステップS62のYES)、ユーザにより設定されたアスペクト比(16:9or4:3など)に設定する(ステップS64)。その後、図2のステップS10に戻り、上述した処理を繰り返す。一方、ユーザ設定でない場合には(ステップS62のNO)、撮像装置1の移動でアスペクト比を設定する自動設定とし(ステップS66)、その後、図2のステップS10に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0034】
また、アスペクト設定操作でない場合には(ステップS60のNO)、再生、撮影設定等のその他の操作であるか否かを判断する(ステップS68)。そして、その他の操作であった場合には(ステップS68のNO)、操作に応じた処理を実行し(ステップS70)、その後、図2のステップS10に戻り、上述した処理を繰り返す。一方、その他の操作でなかった場合には(ステップS68のNO)、何もせず、図2のステップS10に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0035】
図6(a)〜(c)は、本第1実施形態による撮像装置1での表示例を示す模式図である。図6(a)には、上述した図4のステップS64で、アスペクト比をユーザ設定で固定に設定した場合の表示例を示している。この場合、ライブビュー画像10、合成画像11に加えて、アスペクト比が固定であるので、ユーザ設定で固定に設定したアスペクト比のガイド12cを表示する。また、ユーザ設定であるので説明表示は行わない。
【0036】
図6(b)には、撮像装置1を縦置きで構えて撮影する場合の表示例を示している。図5(a)〜(g)では、図2のステップS28で検出した撮像装置1の向きが横向き、すなわち、撮像装置1を横置き(横長手方向)で構えて撮影した場合について説明した。これに対して、ステップS28で検出した撮像装置1の向きが縦向き、すなわち、撮像装置1を縦置きで構えて撮影する場合には、ステップS30で、縦置きを基に移動目安量が算出されるので、図6(b)に示すように、縦長のアスペクト比となり、ライブビュー画像10、合成画像11に加えて、縦長のガイド12d、12e、アスペクト比「9:16」、「3:4」を表示する。
【0037】
このように、当該撮像装置1の向きを検出し、当該撮像装置1が横置きと検出された場合には、横長のアスペクト比で移動目安量を算出する一方、縦置きと検出された場合には、縦長のアスペクト比で該移動目安量を算出するようにしたことで、当該撮像装置1の構え方(持ち方)に対応して、自然に横長/縦長のアスペクト比を選択することができる。
【0038】
図6(c)には、通常の左から右、上から下の移動とは逆の方向で移動された場合に、通常とは異なる画像処理(モノクロ、ソフト等)を行いながら合成していく場合の表示例を示している。上述したように、図2のステップS20で、移動方向が通常方向でないと判断された場合、ステップS22で、特殊画像処理(図示の例はモノクロ反転処理)を施し、ステップS24で、特殊画像処理した合成画像11、ライブビュー画像10、ガイド12a、12b、アスペクト比「16:9」、「4:3」を表示する。
【0039】
図7(a)〜(c)は、本第1実施形態における撮像装置1での他の表示例を示す模式図である。図7(a)〜(c)には、ライブビュー画像10を表示部6に全画面表示し、該ライブビュー画像10上に重畳して表示した小ウインドウ16内に、合成画像11、ライブビュー画像10、ガイド12a、12b、アスペクト比「16:9」、「4:3」を表示する例を示している。
【0040】
図7(a)には、上述した図5(c)と同様に、水平方向一杯の位置に到達した時点の表示状態を示している。表示部6全体には、現在のライブビュー画像10が表示されている。そして、該ライブビュー画像10上には、合成画像11、ライブビュー画像10、ガイド12a、12b、アスペクト比「16:9」、「4:3」が表示された小ウインドウ16を重畳して表示している。
【0041】
図7(b)には、上述した図5(d)と同様に、最初の水平方向に対して略直角方向(下方向)への移動したときの表示状態を示している。表示部6全体には、現在のライブビュー画像10が表示されている。そして、該ライブビュー画像10上には、図7(a)と同様に、該ライブビュー画像10上には、合成画像11、ライブビュー画像10、ガイド12a、12b、アスペクト比「16:9」、「4:3」が表示された小ウインドウ16を重畳して表示している。
【0042】
そして、図7(c)には、上述した図5(f)と同様に、更に移動し、左端で上方向に移動した直後の表示例を示している。この段階では、小ウインドウ16には、合成画像11、ライブビュー画像10、未撮影部分15、更に、撮像装置1の移動方向を示す方向案内情報(矢印)14を表示している。
【0043】
(変形例1)
なお、上述した第1実施形態において、図2のステップS32でのガイド表示は、撮像装置1の移動が停止した際に行うようにしてもよい。この場合、撮像装置1の最初の移動が停止した際にガイド表示を行うようにしたので、常に案内表示が表示されず、煩わしくない。
【0044】
(変形例2)
また、上述した第1実施形態において、図2のステップS32でのガイド表示は、撮像装置1の移動が停止し、略直角方向に移動を再開した際に行うようにしてもよい。この場合、撮影開始からの最初の移動が停止された後、略直角方向に移動が再開された際にガイド表示を行うようにしたので、更に必要なときだけ案内表示を表示することができる。
【0045】
上述した第1実施形態によれば、撮像開始から現在までの撮影範囲に基づいて、所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を算出し、該所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を示す撮影範囲情報(ガイド)を表示部6に表示するようにしたので、撮影範囲の案内表示に合わせて当該撮像装置1を移動しながら撮影するだけで、画角の広い合成画像を所定のアスペクト比で撮影可能となるので、アスペクト比が統一された画像を容易に得ることができる。
【0046】
また、上述した第1実施形態によれば、撮像装置1の移動方向、移動量に基づいて撮像開始から現在までの撮影範囲を算出するようにしたので、ユーザに意識させることなく、当該撮像装置1を移動させるだけで撮像開始から現在までの撮影範囲を得ることができる。
【0047】
また、上述した第1実施形態によれば、当該撮像装置1の移動方向が撮影開始からの最初の移動の移動方向が略直線状で、かつ略水平或いは略垂直方向の場合に、その移動量に基づいて、所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を特定するための、略水平或いは略垂直方向に対して直角方向の移動目安量を算出するようにしたので、ユーザに意識させることなく、当該撮像装置1を移動させるだけで、所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を特定することができる。
【0048】
B.第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
B−1.第2実施形態の構成
上述した第1実施形態では、撮影開始から最初の移動方向が略直線状で、かつ略水平方向であることを想定し、横長のアスペクト比でガイド12a、12bまたは12cを表示した。これに対して、本第2実施形態では、撮影開始から最初の移動の移動方向が略直線状で、かつ略水平方向の場合に、横長のアスペクト比で移動目安量を算出する一方、略直線状で、かつ略垂直方向の場合に、縦長のアスペクト比で該移動目安量を算出することで、当該撮像装置1の持ち方を変えることなく、横長/縦長のアスペクト比を選択することができるようにしたことを特徴としている。なお、本第2実施形態による撮像装置1の構成は、図1と同様であるので説明を省略する。
【0049】
B−2.第2実施形態の動作
次に、本第2実施形態の動作について説明する。
図8及び図9は、本第2実施形態による撮像装置1の動作を説明するためのフローチャートである。まず、制御部2は、撮影モードがワイド撮影であるか否かを判断し(ステップS80)、ワイド撮影である場合には(ステップS80のYES)、撮像部4で撮影した画像をそのまま表示部6に表示するライブビュー表示を行う(ステップS82)。
【0050】
次に、加速度センサ8の出力に基づいて、撮像装置1が移動を開始したか否かを判断する(ステップS84)。そして、撮像装置1が移動を開始していない場合には(ステップS84のNO)、当該ステップ84を繰り返す。一方、撮像装置1が移動を開始した場合には(ステップS84のYES)、加速度センサ8の出力に基づいて、移動方向を検出する(ステップS86)。
【0051】
次に、移動方向が略直線状で、略水平或いは略垂直方向であるか否かを判断する(ステップS88)。そして、移動方向が、略直線状でない場合、または略水平或いは略垂直方向でない場合には(ステップS88のNO)、ワイド撮影ができない旨のエラー表示を行い、ステップS80に戻る。
【0052】
一方、移動方向が略直線状で、略水平或いは略垂直方向である場合には(ステップS88のYES)、移動方向が水平方向であるか、垂直方向であるかを検出し(ステップS90)、通常方向(左から右、上から下の移動)であるか否かを判断し(ステップS92)、通常方向である場合には(ステップS92のYES)、これまで撮影した画像を合成する合成処理を行い、該合成処理した合成画像を表示部6に表示する(ステップS96)。
【0053】
一方、通常方向(左から右、上から下の移動)でない場合には(ステップS92のNO)、これまで撮影した画像を合成する合成処理を行う際に、特殊画像処理を施し(ステップS94)、該特殊画像処理を施した画像を合成する合成処理を行い、該合成処理した合成画像を表示部6に表示する(ステップS96)。すなわち、移動する向きを通常方向でない向きに変えるだけで容易に撮影画像に画像処理を施すことができる。
【0054】
次に、加速度センサ8の出力に基づいて、撮像装置1の移動量を検出し(ステップS98)、移動量、水平/垂直、設定に応じて移動量安量を算出する(ステップS100)。次に、移動量安量に基づいて、所定のアスペクト比の合成画像を得るための撮影範囲を示す撮影範囲情報(ガイド)、説明情報(アスペクト比)を表示部6に表示する(ステップS102)。説明情報としては、現在撮影している画像のアスペクト比「16:9」、「4:3」や、高解像度「HD」、標準解像度「SD」等を表示する。
【0055】
次に、加速度センサ8の出力に基づいて、撮像装置1の移動方向が変更されたか否かを判断し(ステップS104)、移動方向が変更されない場合には(ステップS104のNO)、同一方向への移動中であるので、ステップS96に戻り、上述した処理を繰り返す。一方、撮像装置1の移動方向が変更された場合には(ステップS104のYES)、略直角方向への変更であるか否かを判断する(図9のステップS106)。
【0056】
そして、略直角方向への変更でない場合には(ステップS106のNO)、ワイド撮影ができない旨のエラーを表示して、図9のステップS80に戻り、上述した処理を繰り返す。一方、略直角方向への変更であった場合には(ステップS106のYES)、撮影した画像をこれまでの合成画像に合成する合成処理を行い、該合成画像を表示部6に表示する(ステップS108)。
【0057】
次いで、移動方向に変更があったか否かを判断する(ステップS110)。そして、移動方向に変更がない場合には(ステップS110のNO)、ステップS110で待機する。一方、移動方向に変更があった場合には(ステップS110のYES)、最初の移動と逆方向であるか否かを判断する(ステップS112)。そして、最初の移動と逆方向でない場合には(ステップS112のNO)、ワイド撮影ができない旨のエラーを表示して、図8のステップS80に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0058】
一方、最初の移動と逆方向である場合には(ステップS112のYES)、最終的な合成画像のアスペクト比(縦横の長さ)が決まるので、不要な撮影範囲情報(ガイド12a、12b)表示を消去、撮影方向を示す方向案内情報(矢印)を表示部6に表示する(ステップS114)。なお、方向案内情報の表示は既存の技術を応用する。次に、撮影した画像をこれまでの合成画像に合成する合成処理を行い、該合成画像を表示部6に表示し(ステップS116)、ガイド内を全て撮影したか否かを判断する(ステップS118)。そして、ガイド内を全て撮影し終わっていない場合には(ステップS118のNO)、ステップS116に戻り、合成処理と合成画像の表示とを、全て撮影し終わるまで繰り返し実行する。
【0059】
そして、ガイド内を全て撮影し終わると(ステップS118のYES)、撮影を終了し(ステップS120)、撮影画像を記憶部7に記録し(ステップS122)、その後、図8のステップS80に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0060】
一方、ワイド撮影でない場合には(ステップS80のNO)、上述した第1実施形態と同様に、図4に示すフローチャートに従って動作を制御する。
【0061】
図10は、本第2実施形態による撮像装置1での表示例を示す模式図である。図10には、撮影開始直後に、略直線状で、かつ略垂直方向に上から下に移動した場合の表示例を示している。この場合、図8のステップS90で、「垂直」方向への移動が検出され、ステップS100で、移動量、「垂直」方向への移動に応じて移動目安量が算出されるので、縦長のアスペクト比でガイド12g、12fが表示される。この後、撮像装置1は、右から左に移動方向を変え、さらに、略直線状で、かつ略垂直方向に下から上へと移動することになる。このように、本第2実施形態では、当該撮像装置1の最初の移動方向に応じて、横長/縦長のアスペクト比が選択可能となっている。
【0062】
上述した第2実施形態によれば、撮像開始から現在までの撮影範囲に基づいて、所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を算出し、該所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を示す撮影範囲情報(ガイド)を表示部6に表示するようにしたので、撮影範囲の案内表示に合わせて当該撮像装置1を移動しながら撮影するだけで、画角の広い合成画像を所定のアスペクト比で撮影可能となるので、アスペクト比が統一された画像を容易に得ることができる。
【0063】
また、上述した第2実施形態によれば、撮像装置1の移動方向、移動量に基づいて撮像開始から現在までの撮影範囲を算出するようにしたので、ユーザに意識させることなく、当該撮像装置1を移動させるだけで撮像開始から現在までの撮影範囲を得ることができる。
【0064】
また、上述した第2実施形態によれば、当該撮像装置1の移動方向が撮影開始からの最初の移動の移動方向が略直線状で、かつ略水平或いは略垂直方向の場合に、その移動量に基づいて、所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を特定するための、略水平或いは略垂直方向に対して直角方向の移動目安量を算出するようにしたので、ユーザに意識させることなく、当該撮像装置1を移動させるだけで、所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を特定することができる。
【0065】
また、上述した第2実施形態によれば、撮影開始から最初の移動の移動方向が略直線状で、かつ略水平方向の場合に、横長のアスペクト比で移動目安量を算出する一方、略直線状で、かつ略垂直方向の場合に、縦長のアスペクト比で該移動目安量を算出するようにしたことで、当該撮像装置1の持ち方を変えることなく、撮像装置1の始点からの移動方向を変えるだけで、横長/縦長のアスペクト比を選択することができる。
【0066】
C.第3実施形態
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
C−1.第3実施形態の構成
本第3実施形態では、撮影開始の最初に合成画像の中心となる位置を指定し、指定された位置からの移動量に従って移動目安量を算出することで、合成画像の中心に置きたい被写体等を最初に指定することが可能として構図を決め易くしたことを特徴としている。なお、本第3実施形態による撮像装置1の構成は、図1と同様であるので説明を省略する。
【0067】
C−2.第3実施形態の動作
次に、本第3実施形態の動作について説明する。
図11及び図12は、本第3実施形態による撮像装置1の動作を説明するためのフローチャートである。また、図13は、本第3実施携帯による撮像装置1での一連の撮影における表示例を示す模式図である。まず、制御部2は、撮影モードがワイド撮影であるか否かを判断し(ステップS130)、ワイド撮影である場合には(ステップS130のYES)、撮像部4で撮影した画像をそのまま表示部6に表示するライブビュー表示を行う(ステップS132)。
【0068】
次に、中心位置が指定されたか否かを判断する(ステップS134)。中心位置が指定されたか否かは、シャッタスイッチが長押しされたか等所定の操作で判断すればよい。そして、中心位置が指定されない場合には(ステップS134のNO)、ステップS134を繰り返すことで待機する。そして、ユーザにより合成画像の中心に置きたい被写体等が指定されると(ステップS134のYES)、指定された中心位置を記憶する(ステップS136)。
【0069】
図13(a)に示すように、移動開始前には、最終的な合成画像の一部(この場合、中央:始点)がライブビュー画像10として表示部6に表示されている。ユーザが、最終的な合成画像の中心位置として指定すると、図13(b)に示すように、その位置の撮影画像をライブビュー画像10として表示部6の中央に表示する。
【0070】
次に、加速度センサ8の出力に基づいて、撮像装置1が移動を開始したか否かを判断する(ステップS138)。そして、撮像装置1が移動を開始していない場合には(ステップS138のNO)、当該ステップ138を繰り返すことで待機する。一方、撮像装置1が移動を開始した場合には(ステップS138のYES)、加速度センサ8の出力に基づいて、移動方向を検出する(ステップS140)。
【0071】
次に、移動方向が略直線状で、略水平或いは略垂直方向であるか否かを判断する(ステップS142)。そして、移動方向が、略直線状でない場合、または略水平或いは略垂直方向でない場合には(ステップS142のNO)、ワイド撮影ができない旨のエラー表示を行い、ステップS130に戻る。
【0072】
一方、移動方向が略直線状で、略水平或いは略垂直方向である場合には(ステップS142のYES)、通常方向(左から右への移動、または上から下への移動)であるか否かを判断し(ステップS144)、通常方向である場合には(ステップS144のYES)、これまで撮影した画像を合成する合成処理を行い、該合成処理した合成画像を表示部6に表示する(ステップS148)。
【0073】
一方、通常方向でない場合には(ステップS144のNO)、これまで撮影した画像を合成する合成処理を行う際に、特殊画像処理を施し(ステップS146)、該特殊画像処理を施した画像を合成する合成処理を行い、該合成処理した合成画像を表示部6に表示する(ステップS148)。すなわち、移動する向きを通常方向でない向きに変えるだけで容易に撮影画像に画像処理を施すことができる。
【0074】
次に、加速度センサ8の出力に基づいて、撮像装置1の中心位置からの移動量を検出し(ステップS150)、撮像装置1の向き(横置き、縦置き)を検出し(ステップS152)、移動量、向き、設定に応じて、移動目安量を算出する(ステップS154)。なお、第2実施形態と同様に、最初に移動方向が略水平/略垂直かによって横長/縦長を切り替えるようにしてもよい。次に、移動目安量に基づいて、所定のアスペクト比の合成画像を得るための撮影範囲を示す撮影範囲情報(ガイド)、説明情報(アスペクト比)を表示部6に表示する(ステップS156)。説明情報としては、現在撮影している画像のアスペクト比「16:9」、「4:3」や、高解像度「HD」、標準解像度「SD」等を表示する。
【0075】
次に、加速度センサ8の出力に基づいて、撮像装置1の移動方向が変更されたか否かを判断し(ステップS158)、移動方向が変更されない場合には(ステップS158のNO)、同一方向への移動中であるので、ステップS148に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0076】
移動開始直後には、図13(c)に示すように、始点となる画像に移動方向(矢印で示される中央から右への移動)で撮影された画像が順次合成された合成画像11と現在の撮像画像であるライブビュー画像10とが表示される。図13(c)では、水平方向一杯の位置に到達した状態での表示状態を示している。また、表示部6には、これまでの合成画像11とライブビュー画像10に加えて、撮影範囲を示す撮影範囲情報であるガイド12h、12i、説明情報であるアスペクト比「16:9」、「4:3」が表示されている(ガイド12hがアスペクト比16:9、ガイド12iがアスペクト比4:3)。
【0077】
なお、第1実施形態と同様に、撮像装置1を横置き(横長手方向)で構えて撮影する場合には、ステップS154で、横置きを基に移動目安量が算出されるので、横長のアスペクト比となり、撮像装置1を縦置き(縦長手方向)で構えて撮影する場合には、ステップS154で、縦置きを基に移動目安量が算出されるので、縦長のアスペクト比となる。
【0078】
一方、撮像装置1の移動方向が変更された場合には(ステップS158のYES)、略直角方向への変更であるか否かを判断する(図12のステップS160)。そして、略直角方向への変更でない場合には(ステップS160のNO)、ワイド撮影ができない旨のエラーを表示して、図11のステップS130に戻り、上述した処理を繰り返す。一方、略直角方向への変更であった場合には(ステップS160のYES)、撮影した画像をこれまでの合成画像に合成する合成処理を行い、該合成画像を表示部6に表示する(ステップS162)。
【0079】
図13(d)には、略直角方向への移動したときの表示状態を示している。ユーザは、中央を始点として、撮影範囲を示すガイド12h、12iに従って、中央から右へと水平方向へ移動し、右端に達すると、次いで、略直角方向(下方)に移動させることになる。この段階では、図13(d)に示すように、これまでの合成画像11、略直角方向へ移動したライブビュー画像10、撮影範囲を示すガイド12h、12i、各ガイド12h、12iのアスペクト比「16:9」、「4:3」が表示されている。この場合、撮影範囲を示すガイド12h、12iとしては、移動した側とは反対側も含めた全体のガイドが表示される。
【0080】
次いで、移動方向に変更(略水平方向への移動)があったか否かを判断する(ステップS164)。そして、移動方向に変更がない場合には(ステップS164のNO)、まだ、略水平移動に移行していないので待機する。一方、移動方向の変更があった場合には(ステップS164のYES)、略水平移動に移行したことを意味するので、最初の移動(中央から右への略水平移動)と逆方向(右から左への略水平方向)であるか否かを判断する(ステップS166)。そして、最初の移動と逆方向でない場合には(ステップS166のNO)、ワイド撮影ができない旨のエラーを表示して、図11のステップS130に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0081】
一方、最初の移動と逆方向である場合には(ステップS166のYES)、最終的な合成画像のアスペクト比(縦横の長さ)が決まるので、不要な撮影範囲情報(ガイド12h、12i)表示を消去、撮影方向を示す方向案内情報(矢印)を表示部6に表示する(ステップS168)。なお、方向案内情報の表示は既存の技術を応用する。次に、撮影した画像をこれまでの合成画像に合成する合成処理を行い、該合成画像を表示部6に表示し(ステップS170)、ガイド内を全て撮影したか否かを判断する(ステップS172)。そして、ガイド内を全て撮影し終わっていない場合には(ステップS172のNO)、ステップS170に戻り、合成処理と合成画像の表示とを、全て撮影し終わるまで繰り返し実行する。
【0082】
図13(e)には、垂直方向一杯で停止し、水平の逆方向に移動した直後の表示例を示している。この段階では、ユーザが所望するアスペクト比が確定するので、ガイド12h、12iを消去し、撮像装置1の移動方向を示す方向案内情報(矢印)14を表示している。次に、図13(f)には、更に移動し、左端で上方向に移動した直後の表示例を示している。この段階では、未撮影部分15への移動で撮影が終了することが分かる。
【0083】
そして、ガイド内を全て撮影し終わると(ステップS172のYES)、撮影を終了し(ステップS174)、撮影画像を記憶部7に記録し(ステップS176)、その後、図11のステップS130に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0084】
図13(g)には、撮影終了直後の表示例を示している。ライブビュー画像10が撮影範囲の右上端に到達し、撮影範囲内での撮影が全て終了する。
【0085】
一方、撮影モードがワイド撮影でない場合には(ステップS130のNO)、上述した第1実施形態と同様に、図4に示すフローチャートに従って動作を制御する。
【0086】
上述した第3実施形態によれば、撮像開始から現在までの撮影範囲に基づいて、所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を算出し、該所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を示す撮影範囲情報(ガイド)を表示部6に表示するようにしたので、撮影範囲の案内表示に合わせて当該撮像装置1を移動しながら撮影するだけで、画角の広い合成画像を所定のアスペクト比で撮影可能となるので、アスペクト比が統一された画像を容易に得ることができる。
【0087】
また、上述した第3実施形態によれば、撮像装置1の移動方向、移動量に基づいて撮像開始から現在までの撮影範囲を算出するようにしたので、ユーザに意識させることなく、当該撮像装置1を移動させるだけで撮像開始から現在までの撮影範囲を得ることができる。
【0088】
また、上述した第3実施形態によれば、当該撮像装置1の移動方向が撮影開始からの最初の移動の移動方向が略直線状で、かつ略水平或いは略垂直方向の場合に、その移動量に基づいて、所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を特定するための、略水平或いは略垂直方向に対して直角方向の移動目安量を算出するようにしたので、ユーザに意識させることなく、当該撮像装置1を移動させるだけで、所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を特定することができる。
【0089】
また、上述した第3実施形態によれば、撮影開始時に合成画像の中心となる位置を指定し、指定された位置から開始されたワイド撮影時の移動量に基づいて移動目安量を算出するようにしたことで、最終的に得られる合成画像の中心に置きたい被写体等を最初に指定できるので構図が決めやすくなる。
【0090】
また、上述した第1または第3実施形態によれば、当該撮像装置1の向きを検出し、当該撮像装置1が横置きと検出された場合には、横長のアスペクト比で移動目安量を算出する一方、縦置きと検出された場合には、縦長のアスペクト比で該移動目安量を算出するようにしたことで、当該撮像装置1の持ち方に対応して、自然に横長/縦長のアスペクト比を選択することができる。
【0091】
また、上述した第1乃至第3実施形態によれば、複数の撮影範囲の案内表示が表示されている場合に、当該撮像装置1の移動による合成撮影のアスペクト比が確定したか否かを更に判別するようにしたことで、アスペクト比が確定したことに伴う各種処理を行うことができる。
【0092】
また、上述した第1乃至第3実施形態によれば、合成撮影のアスペクト比が確定したと判別された場合に、表示部6から不要な撮影範囲の案内表示を消去するようにしたことで、所望していないアスペクト比で誤って撮影することを防止できる。
【0093】
また、上述した第1乃至第3実施形態によれば、撮影開始からの最初の移動が停止された後、略直角方向に移動が再開され、再度停止された際、或いは停止後、更に略直角方向に移動が再開された際に、合成撮影のアスペクト比が確定したと判別するようにしたことで、容易にアスペクト比の確定を判別できる。
【0094】
また、上述した第1乃至第3実施形態によれば、合成撮影のアスペクト比が確定したと判別された場合に、未撮影部分を効率よく撮影する移動方向を案内する案内表示を行うようにしたことで、効率よく合成撮影ができる。
【0095】
また、上述した第1乃至第3実施形態によれば、検出された撮影開始から最初の移動の移動方向が所定の方向と逆方向である場合に、通常とは異なる画像処理を撮影画像に対して更に行うようにしたことで、移動する向きを変えるだけで容易に撮影画像に画像処理を施すことができる。
【0096】
また、上述した第1乃至第3実施形態によれば、撮影し合成された画像及び現在撮影中のライブビュー画像に前記撮影範囲の案内表示を重畳して表示するようにしたことで、撮影中の状態が分かりやすくなる。
【0097】
また、上述した第1乃至第3実施形態によれば、撮影範囲の案内表示の対応するアスペクト比を説明する表示を案内表示に重畳して表示するようにしたことで、所望のアスペクト比が一目で分かる。
【0098】
また、上述した第1乃至第3実施形態によれば、更に、所定のアスペクト比を設定するようにしたことで、ユーザの所望するアスペクト比の案内表示を表示できる。
【0099】
以上、この発明のいくつかの実施形態について説明したが、この発明は、これらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願出願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0100】
(付記1)
付記1に記載の発明は、上下左右に当該撮像装置を移動させながら連続して撮影した画像を合成することで広い画角の画像を取得する撮像装置であって、表示手段と、撮像開始から現在までの撮影範囲を特定する特定手段と、前記特定手段により特定された現在までの撮影範囲に基づいて所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された、前記所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を示す撮影範囲情報を前記表示手段に表示する表示制御手段とを備えることを特徴とする撮像装置である。
【0101】
(付記2)
付記2に記載の発明は、前記特定手段は、当該撮像装置の移動量を検出する移動量検出手段と、当該撮像装置の移動方向を検出する方向検出手段とを更に含み、前記移動量検出手段により検出された当該撮像装置の移動量と前記方向検出手段により検出された当該撮像装置の移動方向とに基づいて、撮像開始から現在までの撮影範囲を特定することを特徴とする付記1に記載の撮像装置である。
【0102】
(付記3)
付記3に記載の発明は、前記算出手段は、前記方向検出手段により検出された移動方向が撮影開始からの最初の移動の移動方向が略直線状で、かつ略水平或いは略垂直方向の場合に、前記移動量検出手段により検出された前記略直線状で、かつ略水平或いは略垂直方向の移動量に基づいて、前記所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を特定する、前記略水平或いは略垂直方向に対して直角方向の移動目安量を算出することを特徴とする付記2に記載の撮像装置である。
【0103】
(付記4)
付記4に記載の発明は、前記算出手段は、前記撮影開始からの最初の移動が停止した際に前記移動目安量を算出し、前記表示制御手段は、前記算出手段により算出された前記移動目安量に基づいて、前記撮影範囲情報を前記表示手段に表示することを特徴とする付記3に記載の撮像装置である。
【0104】
(付記5)
付記5に記載の発明は、前記算出手段は、前記撮影開始からの最初の移動が停止された後、略直角方向に移動が再開された際に前記移動目安量を算出し、前記表示制御手段は、前記算出手段により算出されたた前記移動目安量に基づいて、前記撮影範囲情報を前記表示手段に表示することを特徴とする付記3に記載の撮像装置である。
【0105】
(付記6)
付記6に記載の発明は、当該撮像装置の向きを検出する向き検出手段を更に備え、前記算出手段は、前記向き検出手段により当該撮像装置の向きが横置きと検出された場合には、横長のアスペクト比で前記移動目安量を算出する一方、当該撮像装置の向きが縦置きと検出された場合には、縦長のアスペクト比で前記移動目安量を算出することを特徴とする付記3乃至5のいずれかに記載の撮像装置である。
【0106】
(付記7)
付記7に記載の発明は、前記算出手段は、前記方向検出手段により検出された撮影開始から最初の移動の移動方向が、略直線状で、かつ略水平方向の場合には、横長のアスペクト比で前記移動目安量を算出する一方、略直線状で、かつ略垂直方向の場合には、縦長のアスペクト比で前記移動目安量を算出することを特徴とする付記3乃至5のいずれかに記載の撮像装置である。
【0107】
(付記8)
付記8に記載の発明は、前記表示制御手段により前記撮影範囲情報が前記表示手段に表示されている場合に、当該撮像装置の移動により得られる合成画像のアスペクト比が確定したか否かを判別する確定判別手段を更に備えることを特徴とする付記3乃至7のいずれかに記載の撮像装置である。
【0108】
(付記9)
付記9に記載の発明は、前記表示制御手段は、前記確定判別手段により前記合成画像のアスペクト比が確定したと判別された場合に、前記表示手段に表示されている前記撮影範囲情報を消去することを特徴とする付記8に記載の撮像装置。
【0109】
(付記10)
付記10に記載の発明は、前記確定判別手段は、前記方向検出手段により前記撮影開始からの最初の移動が停止された後、略直角方向に移動が再開され、再度、停止された際、或いは停止後、更に略直角方向に移動が再開された際に、前記合成画像のアスペクト比が確定したと判別することを特徴とする付記9に記載の撮像装置である。
【0110】
(付記11)
付記11に記載の発明は、前記表示制御手段は、前記確定判別手段により前記合成画像のアスペクト比が確定したと判別された場合に、未撮影部分を効率よく撮影するための移動方向を案内する案内情報を、前記表示手段に表示することを特徴とする付記8に記載の撮像装置である。
【0111】
(付記12)
付記12に記載の発明は、前記方向検出手段により検出された撮影開始から最初の移動の移動方向が所定の方向と逆方向である場合に、通常とは異なる画像処理を撮影画像に対して行う画像処理手段を更に備えることを特徴とする付記3乃至7のいずれかに記載の撮像装置である。
【0112】
(付記13)
付記13に記載の発明は、合成画像の中心となる位置を撮影開始の最初に指定する中心位置指定手段を更に備え、前記算出手段は、前記移動量検出手段により検出された前記中心位置指定手段により指定された位置から、前記特定手段により特定された現在までの撮影範囲に基づいて、所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を算出することを特徴とする付記1に記載の撮像装置である。
【0113】
(付記14)
付記14に記載の発明は、前記表示制御手段は、前記表示手段に現在撮影中のライブビュー画像を全画面表示するとともに、前記ライブビュー画像に前記撮影範囲情報を重畳して表示することを特徴とする付記1乃至13のいずれかに記載の撮像装置である。
【0114】
(付記15)
付記15に記載の発明は、前記表示制御手段は、前記撮影範囲情報に対応するアスペクト比を説明するアスペクト比情報を、前記撮影範囲情報に重畳して表示することを特徴とする付記1乃至13のいずれかに記載の撮像装置である。
【0115】
(付記16)
付記16に記載の発明は、前記所定のアスペクト比を設定する設定手段を更に備えることを特徴とする付記1乃至15のいずれかに記載の撮像装置である。
【0116】
(付記17)
付記17に記載の発明は、上下左右に当該撮像装置を移動させながら連続して撮影した画像を合成することで広い画角の画像を取得する撮像装置のコンピュータに、撮像開始から現在までの撮影範囲を特定する特定機能、前記特定機能により特定された現在までの撮影範囲に基づいて所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を算出する算出機能、前記算出機能により算出された、前記所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を示す撮影範囲情報を表示部に表示する表示制御機能を実行させることを特徴とするプログラムである。
【符号の説明】
【0117】
1 撮像装置
2 制御部
3 操作部
4 撮像部
5 電源部
6 表示部
7 記憶部
8 加速度センサ
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラなどの撮像装置において、画角の広い画像を撮影するためには広角レンズが使用されるが、画角には限界があり、また焦点距離の短い広角レンズであると、歪曲が出てしまう。このため、上下左右に撮像装置を移動しながら連続して撮影した画像を合成することで、広い画角の画像が得られる技術が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、上下左右に撮像装置を移動しながら連続して撮影した画像を合成することでワイド画像が得られる撮像装置で、撮影しながら撮影範囲を決定することができる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−163823号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来技術では、撮影範囲を自由に決定できることは望ましいことではあるが、撮影毎に異なったアスペクト比の画像となり、統一性や整理といった点で問題がある。撮影範囲を自由に決定できつつも、アスペクト比を統一した画像が得られることが望まれる。
【0006】
そこで本発明は、撮影範囲の案内表示に合わせて当該撮像装置を移動しながら撮影するだけで、画角の広い合成画像を所定のアスペクト比で撮影可能となるので、アスペクト比が統一された画像を容易に得ることができる撮像装置、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、上下左右に当該撮像装置を移動させながら連続して撮影した画像を合成することで広い画角の画像を取得する撮像装置であって、表示手段と、撮像開始から現在までの撮影範囲を特定する特定手段と、前記特定手段により特定された現在までの撮影範囲に基づいて所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された、前記所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を示す撮影範囲情報を前記表示手段に表示する表示制御手段とを備えることを特徴とする撮像装置である。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、撮影範囲の案内表示に合わせて当該撮像装置を移動しながら撮影するだけで、画角の広い合成画像を所定のアスペクト比で撮影可能となるので、アスペクト比が統一された画像を容易に得ることができるという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1実施形態による撮像装置1の構成を示すブロック図である。
【図2】本第1実施形態による撮像装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】本第1実施形態による撮像装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】本第1実施形態による撮像装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】本第1実施携帯による撮像装置1での一連の撮影における表示例を示す模式図である。
【図6】本第1実施形態における撮像装置1での表示例を示す模式図である。
【図7】本第1実施形態における撮像装置1での他の表示例を示す模式図である。
【図8】本発明の第2実施形態による撮像装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】本第2実施形態による撮像装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
【図10】本第2実施形態による撮像装置1での表示例を示す模式図である。
【図11】本発明の第3実施形態による撮像装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
【図12】本第3実施形態による撮像装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
【図13】本第3実施携帯による撮像装置1での一連の撮影における表示例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、上下左右に撮像装置を移動させながら連続して撮影した画像を合成することで広い画角の画像が得られる撮像装置で、撮影者が横の動きを止めた時点で横幅を計算し、撮影中に撮影し合成した合成画像や、現在のライブビュー画像とともに、それぞれのアスペクト比に対する縦幅の目安となるガイドを表示する。また、本発明は、縦移動が切り替えられるタイミングで、移動距離から撮影者が所望としているアスペクト比を判定し、余計なガイド表示を消去し、効率よく未撮影部分を撮影するための移動方向を案内するための案内情報を表示する。
【0011】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0012】
A.第1実施形態
A−1.第1実施形態の構成
図1は、本発明の第1実施形態による撮像装置1の構成を示すブロック図である。図において、撮像装置1は、制御部2、操作部3、撮像部4、電源部5、表示部6、記憶部7、及び加速度センサ8を備えている。制御部2は、撮像装置1の各部を制御するワンチップマイコンである。特に、本第1実施形態では、制御部2は、加速度センサ8の出力に従って、当該撮像装置1の移動方向、移動量、向き(縦置き、横置き)を取得する。また、制御部2は、撮影開始からの当該撮像装置1の移動方向が略直線状で、かつ略水平或いは略垂直方向の場合に、取得した移動量、向きに基づいて、所定のアスペクト比(16:9、4:3など)の合成画像を撮影可能とする、略水平或いは略垂直方向に対して直角方向の移動目安量を算出する。また、制御部2は、算出した目安移動量に基づいて、所定のアスペクト比の合成画像を得るための撮影範囲を示す撮影範囲情報(ガイド)や、説明情報(アスペクト比)、撮影方向を示す方向案内情報(矢印)などを表示部6に表示する。更に、制御部2は、撮像画像を合成して合成画像を生成したり、当該撮像装置1の移動方向が通常とは逆方向であった場合に、撮像画像に特殊画像処理を施したりする。
【0013】
操作部3は、シャッタスイッチ、ズームスイッチ、モードキー、SETキー、十字キー等の複数の操作キーを含み、ユーザのキー操作に応じた操作信号を制御部2に出力する。撮像部4は、フォーカスレンズ、ズームレンズ、撮像素子などを含み、被写体像を撮像素子上に結像し、投影された被写体の光を電気信号に変換して出力する。電源部5は、例えば、二次電池からなり、各部に電力を供給する。
【0014】
表示部6は、カラーLCDや有機EL(Electro
Luminescence)ディスプレイ、バックライトなどとその駆動回路とを含み、撮像待機状態にあるときには、撮像部4によって撮像された被写体をリアルタイム表示するライブビュー表示し、記録画像の再生時には、記憶部7から読み出され、伸張された記録画像を表示する。
【0015】
記憶部7は、撮像された画像データを記憶するメモリや、制御部2による撮像装置1の各部の制御に必要なプログラム、及び各部の制御に必要なデータを保持するメモリなどからなり、撮像装置1に内蔵されたフラッシュメモリや、撮像装置1に着脱自在な各種のメモリカード、及びメモリカードへのデータの入出力を可能とするカードインターフェイスにより構成される。加速度センサ8は、機械式、光学式、半導体式などの3軸加速度センサであり、当該撮像装置1の移動時における速度の時間変化率である加速度を検出する。本第1実施形態では、制御部2は、撮影時の加速度センサ8の出力から、撮像装置1の移動距離、移動方向を判別する。なお、撮像装置1の移動距離、移動方向の検出方法は、加速度センサ8以外にも、ジャイロセンサであってもよい。また、撮像部4の出力変化で検出するようにしてもよい。
【0016】
A−2.第1実施形態の動作
次に、上述した第1実施形態の動作について説明する。
図2乃至図4は、本第1実施形態による撮像装置1の動作を説明するためのフローチャートである。図5は、本第1実施携帯による撮像装置1での一連の撮影における表示例を示す模式図である。まず、制御部2は、撮影モードがワイド撮影であるか否かを判断し(ステップS10)、ワイド撮影である場合には(ステップS10のYES)、撮像部4で撮影した画像をそのまま表示部6に表示するライブビュー表示を行う(ステップS12)。
【0017】
図5(a)に示すように、移動開始前には、最終的な合成画像の一部(この場合、左上隅:始点)がライブビュー画像10として表示部6に表示される。ここを始点として、ワイド撮影が行われることになる。
【0018】
次に、加速度センサ8の出力に基づいて、撮像装置1が移動を開始したか否かを判断する(ステップS14)。そして、撮像装置1が移動を開始していない場合には(ステップS14のNO)、当該ステップ14を繰り返すことで待機する。一方、撮像装置1が移動を開始した場合には(ステップS14のYES)、加速度センサ8の出力に基づいて、移動方向を検出する(ステップS16)。
【0019】
次に、移動方向が略直線状で、略水平或いは略垂直方向であるか否かを判断する(ステップS18)。そして、移動方向が、略直線状でない場合、または略水平或いは略垂直方向でない場合には(ステップS18のNO)、ワイド撮影ができない旨のエラー表示を行い、ステップS10に戻る。
【0020】
一方、移動方向が略直線状で、略水平或いは略垂直方向である場合には(ステップS18のYES)、通常方向(左から右への移動、または上から下への移動)であるか否かを判断し(ステップS20)、通常方向である場合には(ステップS20のYES)、これまで撮影した画像を合成する合成処理を行い、該合成処理した合成画像を表示部6に表示する(ステップS24)。
【0021】
一方、通常方向でない場合には(ステップS20のNO)、これまで撮影した画像を合成する合成処理を行う際に、特殊画像処理を施し(ステップS22)、該特殊画像処理を施した画像を合成する合成処理を行い、該合成処理した合成画像を表示部6に表示する(ステップS24)。すなわち、移動する向きを通常方向でない向きに変えるだけで容易に撮影画像に画像処理を施すことができる。
【0022】
次に、加速度センサ8の出力に基づいて、撮像装置1の移動量を検出し(ステップS26)、撮像装置1の向き(横置き、縦置き)を検出し(ステップS28)、移動量、向き、設定に応じて、略水平或いは略垂直方向に対して直角方向の移動目安量を算出する(ステップS30)。次に、移動目安量に基づいて、所定のアスペクト比の合成画像を得るための撮影範囲を示す撮影範囲情報(ガイド)、説明情報(アスペクト比)を表示部6に表示する(ステップS32)。説明情報としては、現在撮影している画像のアスペクト比「16:9」、「4:3」や、高解像度「HD」、標準解像度「SD」等を表示する。
【0023】
移動開始直後には、図5(b)に示すように、始点となる画像に移動方向(矢印で示される左から右への移動)に撮影された画像が順次合成された合成画像11と現在の撮像画像であるライブビュー画像10とが表示されている。図5(c)では、水平方向一杯の位置に到達した状態での表示状態を示している。これまで移動してきた水平方向には、合成画像11が表示され、右端には、現在のライブビュー画像10が表示されている。また、図5(b)、(c)に示すように、表示部6には、これまでの合成画像11とライブビュー画像10に加えて、撮影範囲を示す撮影範囲情報であるガイド12a、12b、説明情報であるアスペクト比「16:9」、「4:3」が表示されている(ガイド12aがアスペクト比16:9、ガイド12bがアスペクト比4:3)。
【0024】
次に、加速度センサ8の出力に基づいて、撮像装置1の移動方向が変更されたか否かを判断し(ステップS34)、移動方向が変更されない場合には(ステップS34のNO)、同一方向への移動中であるので、ステップS24に戻り、上述した処理を繰り返す。一方、撮像装置1の移動方向が変更された場合には(ステップS34のYES)、略直角方向への変更であるか否かを判断する(図3のステップS36)。
【0025】
そして、略直角方向への変更でない場合には(ステップS36のNO)、ワイド撮影ができない旨のエラーを表示して、図2のステップS10に戻り、上述した処理を繰り返す。一方、略直角方向への変更であった場合には(ステップS36のYES)、撮影した画像をこれまでの合成画像に合成する合成処理を行い、該合成画像を表示部6に表示する(ステップS38)。
【0026】
図5(d)には、略直角方向への移動した直後の表示状態を示している。ユーザは、左上端を始点として、撮影範囲を示すガイド12a、12bに従って、左から右へと水平方向へ移動し、右端に達すると、次いで、略直角方向(下方)に移動させることになる。この段階では、図5(d)に示すように、これまでの合成画像11、略直角方向へ移動した直後のライブビュー画像10、撮影範囲を示すガイド12a、12b、各ガイド12a、12bのアスペクト比「16:9」、「4:3」が表示されている。
【0027】
次いで、移動方向に変更(略水平方向への移動)があったか否かを判断する(ステップS40)。そして、移動方向に変更がない場合には(ステップS40のNO)、まだ、略水平移動に移行していないので待機する。一方、移動方向の変更があった場合には(ステップS40のYES)、最初の移動(左から右への略水平移動)と逆方向(右から左への略水平方向)であるか否かを判断する(ステップS42)。そして、最初の移動と逆方向でない場合には(ステップS42のNO)、ワイド撮影ができない旨のエラーを表示して、図2のステップS10に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0028】
一方、最初の移動と逆方向である場合には(ステップS42のYES)、最終的な合成画像のアスペクト比(縦横の長さ)が決まるので、不要な撮影範囲情報(ガイド12a、12b)表示を消去、撮影方向を示す方向案内情報(矢印)を表示部6に表示する(ステップS44)。なお、方向案内情報の表示は既存の技術を応用する。次に、撮影した画像をこれまでの合成画像に合成する合成処理を行い、該合成画像を表示部6に表示し(ステップS46)、ガイド内を全て撮影したか否かを判断する(ステップS48)。ガイド内を全て撮影したか否かを判断する方法としては、画素単位で管理する、或いは、合成されていない部分を黒等の予め決められた色で表示しておき、その予め決められた色の部分が残っているか否かで判断するといった方法で行ってもよい。そして、ガイド内を全て撮影し終わっていない場合には(ステップS48のNO)、ステップS46に戻り、合成処理と合成画像の表示とを、全て撮影し終わるまで繰り返し実行する。
【0029】
図5(e)には、垂直方向一杯で停止し、水平の逆方向に移動した直後の表示例を示している。この段階では、ユーザが所望するアスペクト比が確定するので、ガイド12a、12bを消去し、撮像装置1の移動方向を示す方向案内情報(矢印)14を表示している。次に、図5(f)には、更に移動し、左端で上方向に移動した直後の表示例を示している。この段階では、未撮影部分15への移動で撮影が終了することが分かる。
【0030】
そして、ガイド内を全て撮影し終わると(ステップS48のYES)、撮影を終了し(ステップS50)、撮影画像を記憶部7に記録し(ステップS52)、その後、図2のステップS10に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0031】
図5(g)には、撮影終了直後の表示例を示している。ライブビュー画像10が撮影範囲のちょうど中央に到達し、撮影範囲内での撮影が全て終了する。
【0032】
一方、撮影モードがワイド撮影でない場合には(ステップS10のNO)、通常撮影であるか否かを判断する(図4のステップS54)。通常撮影とは、1回のシャッター押下で1つの画像を撮影することを意味する。そして、通常撮影である場合には(ステップS54のYES)、画像撮影処理を実行し(ステップS56)、撮影画像を記憶部7に記録し(ステップS58)、その後、図2のステップS10に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0033】
一方、通常撮影でない場合には(ステップS54のNO)、アスペクト設定操作であるか否かを判断する(ステップS60)。そして、アスペクト設定操作である場合には(ステップS60のYES)、ユーザ設定であるか否かを判断する(ステップS62)。そして、ユーザ設定である場合には(ステップS62のYES)、ユーザにより設定されたアスペクト比(16:9or4:3など)に設定する(ステップS64)。その後、図2のステップS10に戻り、上述した処理を繰り返す。一方、ユーザ設定でない場合には(ステップS62のNO)、撮像装置1の移動でアスペクト比を設定する自動設定とし(ステップS66)、その後、図2のステップS10に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0034】
また、アスペクト設定操作でない場合には(ステップS60のNO)、再生、撮影設定等のその他の操作であるか否かを判断する(ステップS68)。そして、その他の操作であった場合には(ステップS68のNO)、操作に応じた処理を実行し(ステップS70)、その後、図2のステップS10に戻り、上述した処理を繰り返す。一方、その他の操作でなかった場合には(ステップS68のNO)、何もせず、図2のステップS10に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0035】
図6(a)〜(c)は、本第1実施形態による撮像装置1での表示例を示す模式図である。図6(a)には、上述した図4のステップS64で、アスペクト比をユーザ設定で固定に設定した場合の表示例を示している。この場合、ライブビュー画像10、合成画像11に加えて、アスペクト比が固定であるので、ユーザ設定で固定に設定したアスペクト比のガイド12cを表示する。また、ユーザ設定であるので説明表示は行わない。
【0036】
図6(b)には、撮像装置1を縦置きで構えて撮影する場合の表示例を示している。図5(a)〜(g)では、図2のステップS28で検出した撮像装置1の向きが横向き、すなわち、撮像装置1を横置き(横長手方向)で構えて撮影した場合について説明した。これに対して、ステップS28で検出した撮像装置1の向きが縦向き、すなわち、撮像装置1を縦置きで構えて撮影する場合には、ステップS30で、縦置きを基に移動目安量が算出されるので、図6(b)に示すように、縦長のアスペクト比となり、ライブビュー画像10、合成画像11に加えて、縦長のガイド12d、12e、アスペクト比「9:16」、「3:4」を表示する。
【0037】
このように、当該撮像装置1の向きを検出し、当該撮像装置1が横置きと検出された場合には、横長のアスペクト比で移動目安量を算出する一方、縦置きと検出された場合には、縦長のアスペクト比で該移動目安量を算出するようにしたことで、当該撮像装置1の構え方(持ち方)に対応して、自然に横長/縦長のアスペクト比を選択することができる。
【0038】
図6(c)には、通常の左から右、上から下の移動とは逆の方向で移動された場合に、通常とは異なる画像処理(モノクロ、ソフト等)を行いながら合成していく場合の表示例を示している。上述したように、図2のステップS20で、移動方向が通常方向でないと判断された場合、ステップS22で、特殊画像処理(図示の例はモノクロ反転処理)を施し、ステップS24で、特殊画像処理した合成画像11、ライブビュー画像10、ガイド12a、12b、アスペクト比「16:9」、「4:3」を表示する。
【0039】
図7(a)〜(c)は、本第1実施形態における撮像装置1での他の表示例を示す模式図である。図7(a)〜(c)には、ライブビュー画像10を表示部6に全画面表示し、該ライブビュー画像10上に重畳して表示した小ウインドウ16内に、合成画像11、ライブビュー画像10、ガイド12a、12b、アスペクト比「16:9」、「4:3」を表示する例を示している。
【0040】
図7(a)には、上述した図5(c)と同様に、水平方向一杯の位置に到達した時点の表示状態を示している。表示部6全体には、現在のライブビュー画像10が表示されている。そして、該ライブビュー画像10上には、合成画像11、ライブビュー画像10、ガイド12a、12b、アスペクト比「16:9」、「4:3」が表示された小ウインドウ16を重畳して表示している。
【0041】
図7(b)には、上述した図5(d)と同様に、最初の水平方向に対して略直角方向(下方向)への移動したときの表示状態を示している。表示部6全体には、現在のライブビュー画像10が表示されている。そして、該ライブビュー画像10上には、図7(a)と同様に、該ライブビュー画像10上には、合成画像11、ライブビュー画像10、ガイド12a、12b、アスペクト比「16:9」、「4:3」が表示された小ウインドウ16を重畳して表示している。
【0042】
そして、図7(c)には、上述した図5(f)と同様に、更に移動し、左端で上方向に移動した直後の表示例を示している。この段階では、小ウインドウ16には、合成画像11、ライブビュー画像10、未撮影部分15、更に、撮像装置1の移動方向を示す方向案内情報(矢印)14を表示している。
【0043】
(変形例1)
なお、上述した第1実施形態において、図2のステップS32でのガイド表示は、撮像装置1の移動が停止した際に行うようにしてもよい。この場合、撮像装置1の最初の移動が停止した際にガイド表示を行うようにしたので、常に案内表示が表示されず、煩わしくない。
【0044】
(変形例2)
また、上述した第1実施形態において、図2のステップS32でのガイド表示は、撮像装置1の移動が停止し、略直角方向に移動を再開した際に行うようにしてもよい。この場合、撮影開始からの最初の移動が停止された後、略直角方向に移動が再開された際にガイド表示を行うようにしたので、更に必要なときだけ案内表示を表示することができる。
【0045】
上述した第1実施形態によれば、撮像開始から現在までの撮影範囲に基づいて、所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を算出し、該所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を示す撮影範囲情報(ガイド)を表示部6に表示するようにしたので、撮影範囲の案内表示に合わせて当該撮像装置1を移動しながら撮影するだけで、画角の広い合成画像を所定のアスペクト比で撮影可能となるので、アスペクト比が統一された画像を容易に得ることができる。
【0046】
また、上述した第1実施形態によれば、撮像装置1の移動方向、移動量に基づいて撮像開始から現在までの撮影範囲を算出するようにしたので、ユーザに意識させることなく、当該撮像装置1を移動させるだけで撮像開始から現在までの撮影範囲を得ることができる。
【0047】
また、上述した第1実施形態によれば、当該撮像装置1の移動方向が撮影開始からの最初の移動の移動方向が略直線状で、かつ略水平或いは略垂直方向の場合に、その移動量に基づいて、所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を特定するための、略水平或いは略垂直方向に対して直角方向の移動目安量を算出するようにしたので、ユーザに意識させることなく、当該撮像装置1を移動させるだけで、所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を特定することができる。
【0048】
B.第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
B−1.第2実施形態の構成
上述した第1実施形態では、撮影開始から最初の移動方向が略直線状で、かつ略水平方向であることを想定し、横長のアスペクト比でガイド12a、12bまたは12cを表示した。これに対して、本第2実施形態では、撮影開始から最初の移動の移動方向が略直線状で、かつ略水平方向の場合に、横長のアスペクト比で移動目安量を算出する一方、略直線状で、かつ略垂直方向の場合に、縦長のアスペクト比で該移動目安量を算出することで、当該撮像装置1の持ち方を変えることなく、横長/縦長のアスペクト比を選択することができるようにしたことを特徴としている。なお、本第2実施形態による撮像装置1の構成は、図1と同様であるので説明を省略する。
【0049】
B−2.第2実施形態の動作
次に、本第2実施形態の動作について説明する。
図8及び図9は、本第2実施形態による撮像装置1の動作を説明するためのフローチャートである。まず、制御部2は、撮影モードがワイド撮影であるか否かを判断し(ステップS80)、ワイド撮影である場合には(ステップS80のYES)、撮像部4で撮影した画像をそのまま表示部6に表示するライブビュー表示を行う(ステップS82)。
【0050】
次に、加速度センサ8の出力に基づいて、撮像装置1が移動を開始したか否かを判断する(ステップS84)。そして、撮像装置1が移動を開始していない場合には(ステップS84のNO)、当該ステップ84を繰り返す。一方、撮像装置1が移動を開始した場合には(ステップS84のYES)、加速度センサ8の出力に基づいて、移動方向を検出する(ステップS86)。
【0051】
次に、移動方向が略直線状で、略水平或いは略垂直方向であるか否かを判断する(ステップS88)。そして、移動方向が、略直線状でない場合、または略水平或いは略垂直方向でない場合には(ステップS88のNO)、ワイド撮影ができない旨のエラー表示を行い、ステップS80に戻る。
【0052】
一方、移動方向が略直線状で、略水平或いは略垂直方向である場合には(ステップS88のYES)、移動方向が水平方向であるか、垂直方向であるかを検出し(ステップS90)、通常方向(左から右、上から下の移動)であるか否かを判断し(ステップS92)、通常方向である場合には(ステップS92のYES)、これまで撮影した画像を合成する合成処理を行い、該合成処理した合成画像を表示部6に表示する(ステップS96)。
【0053】
一方、通常方向(左から右、上から下の移動)でない場合には(ステップS92のNO)、これまで撮影した画像を合成する合成処理を行う際に、特殊画像処理を施し(ステップS94)、該特殊画像処理を施した画像を合成する合成処理を行い、該合成処理した合成画像を表示部6に表示する(ステップS96)。すなわち、移動する向きを通常方向でない向きに変えるだけで容易に撮影画像に画像処理を施すことができる。
【0054】
次に、加速度センサ8の出力に基づいて、撮像装置1の移動量を検出し(ステップS98)、移動量、水平/垂直、設定に応じて移動量安量を算出する(ステップS100)。次に、移動量安量に基づいて、所定のアスペクト比の合成画像を得るための撮影範囲を示す撮影範囲情報(ガイド)、説明情報(アスペクト比)を表示部6に表示する(ステップS102)。説明情報としては、現在撮影している画像のアスペクト比「16:9」、「4:3」や、高解像度「HD」、標準解像度「SD」等を表示する。
【0055】
次に、加速度センサ8の出力に基づいて、撮像装置1の移動方向が変更されたか否かを判断し(ステップS104)、移動方向が変更されない場合には(ステップS104のNO)、同一方向への移動中であるので、ステップS96に戻り、上述した処理を繰り返す。一方、撮像装置1の移動方向が変更された場合には(ステップS104のYES)、略直角方向への変更であるか否かを判断する(図9のステップS106)。
【0056】
そして、略直角方向への変更でない場合には(ステップS106のNO)、ワイド撮影ができない旨のエラーを表示して、図9のステップS80に戻り、上述した処理を繰り返す。一方、略直角方向への変更であった場合には(ステップS106のYES)、撮影した画像をこれまでの合成画像に合成する合成処理を行い、該合成画像を表示部6に表示する(ステップS108)。
【0057】
次いで、移動方向に変更があったか否かを判断する(ステップS110)。そして、移動方向に変更がない場合には(ステップS110のNO)、ステップS110で待機する。一方、移動方向に変更があった場合には(ステップS110のYES)、最初の移動と逆方向であるか否かを判断する(ステップS112)。そして、最初の移動と逆方向でない場合には(ステップS112のNO)、ワイド撮影ができない旨のエラーを表示して、図8のステップS80に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0058】
一方、最初の移動と逆方向である場合には(ステップS112のYES)、最終的な合成画像のアスペクト比(縦横の長さ)が決まるので、不要な撮影範囲情報(ガイド12a、12b)表示を消去、撮影方向を示す方向案内情報(矢印)を表示部6に表示する(ステップS114)。なお、方向案内情報の表示は既存の技術を応用する。次に、撮影した画像をこれまでの合成画像に合成する合成処理を行い、該合成画像を表示部6に表示し(ステップS116)、ガイド内を全て撮影したか否かを判断する(ステップS118)。そして、ガイド内を全て撮影し終わっていない場合には(ステップS118のNO)、ステップS116に戻り、合成処理と合成画像の表示とを、全て撮影し終わるまで繰り返し実行する。
【0059】
そして、ガイド内を全て撮影し終わると(ステップS118のYES)、撮影を終了し(ステップS120)、撮影画像を記憶部7に記録し(ステップS122)、その後、図8のステップS80に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0060】
一方、ワイド撮影でない場合には(ステップS80のNO)、上述した第1実施形態と同様に、図4に示すフローチャートに従って動作を制御する。
【0061】
図10は、本第2実施形態による撮像装置1での表示例を示す模式図である。図10には、撮影開始直後に、略直線状で、かつ略垂直方向に上から下に移動した場合の表示例を示している。この場合、図8のステップS90で、「垂直」方向への移動が検出され、ステップS100で、移動量、「垂直」方向への移動に応じて移動目安量が算出されるので、縦長のアスペクト比でガイド12g、12fが表示される。この後、撮像装置1は、右から左に移動方向を変え、さらに、略直線状で、かつ略垂直方向に下から上へと移動することになる。このように、本第2実施形態では、当該撮像装置1の最初の移動方向に応じて、横長/縦長のアスペクト比が選択可能となっている。
【0062】
上述した第2実施形態によれば、撮像開始から現在までの撮影範囲に基づいて、所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を算出し、該所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を示す撮影範囲情報(ガイド)を表示部6に表示するようにしたので、撮影範囲の案内表示に合わせて当該撮像装置1を移動しながら撮影するだけで、画角の広い合成画像を所定のアスペクト比で撮影可能となるので、アスペクト比が統一された画像を容易に得ることができる。
【0063】
また、上述した第2実施形態によれば、撮像装置1の移動方向、移動量に基づいて撮像開始から現在までの撮影範囲を算出するようにしたので、ユーザに意識させることなく、当該撮像装置1を移動させるだけで撮像開始から現在までの撮影範囲を得ることができる。
【0064】
また、上述した第2実施形態によれば、当該撮像装置1の移動方向が撮影開始からの最初の移動の移動方向が略直線状で、かつ略水平或いは略垂直方向の場合に、その移動量に基づいて、所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を特定するための、略水平或いは略垂直方向に対して直角方向の移動目安量を算出するようにしたので、ユーザに意識させることなく、当該撮像装置1を移動させるだけで、所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を特定することができる。
【0065】
また、上述した第2実施形態によれば、撮影開始から最初の移動の移動方向が略直線状で、かつ略水平方向の場合に、横長のアスペクト比で移動目安量を算出する一方、略直線状で、かつ略垂直方向の場合に、縦長のアスペクト比で該移動目安量を算出するようにしたことで、当該撮像装置1の持ち方を変えることなく、撮像装置1の始点からの移動方向を変えるだけで、横長/縦長のアスペクト比を選択することができる。
【0066】
C.第3実施形態
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
C−1.第3実施形態の構成
本第3実施形態では、撮影開始の最初に合成画像の中心となる位置を指定し、指定された位置からの移動量に従って移動目安量を算出することで、合成画像の中心に置きたい被写体等を最初に指定することが可能として構図を決め易くしたことを特徴としている。なお、本第3実施形態による撮像装置1の構成は、図1と同様であるので説明を省略する。
【0067】
C−2.第3実施形態の動作
次に、本第3実施形態の動作について説明する。
図11及び図12は、本第3実施形態による撮像装置1の動作を説明するためのフローチャートである。また、図13は、本第3実施携帯による撮像装置1での一連の撮影における表示例を示す模式図である。まず、制御部2は、撮影モードがワイド撮影であるか否かを判断し(ステップS130)、ワイド撮影である場合には(ステップS130のYES)、撮像部4で撮影した画像をそのまま表示部6に表示するライブビュー表示を行う(ステップS132)。
【0068】
次に、中心位置が指定されたか否かを判断する(ステップS134)。中心位置が指定されたか否かは、シャッタスイッチが長押しされたか等所定の操作で判断すればよい。そして、中心位置が指定されない場合には(ステップS134のNO)、ステップS134を繰り返すことで待機する。そして、ユーザにより合成画像の中心に置きたい被写体等が指定されると(ステップS134のYES)、指定された中心位置を記憶する(ステップS136)。
【0069】
図13(a)に示すように、移動開始前には、最終的な合成画像の一部(この場合、中央:始点)がライブビュー画像10として表示部6に表示されている。ユーザが、最終的な合成画像の中心位置として指定すると、図13(b)に示すように、その位置の撮影画像をライブビュー画像10として表示部6の中央に表示する。
【0070】
次に、加速度センサ8の出力に基づいて、撮像装置1が移動を開始したか否かを判断する(ステップS138)。そして、撮像装置1が移動を開始していない場合には(ステップS138のNO)、当該ステップ138を繰り返すことで待機する。一方、撮像装置1が移動を開始した場合には(ステップS138のYES)、加速度センサ8の出力に基づいて、移動方向を検出する(ステップS140)。
【0071】
次に、移動方向が略直線状で、略水平或いは略垂直方向であるか否かを判断する(ステップS142)。そして、移動方向が、略直線状でない場合、または略水平或いは略垂直方向でない場合には(ステップS142のNO)、ワイド撮影ができない旨のエラー表示を行い、ステップS130に戻る。
【0072】
一方、移動方向が略直線状で、略水平或いは略垂直方向である場合には(ステップS142のYES)、通常方向(左から右への移動、または上から下への移動)であるか否かを判断し(ステップS144)、通常方向である場合には(ステップS144のYES)、これまで撮影した画像を合成する合成処理を行い、該合成処理した合成画像を表示部6に表示する(ステップS148)。
【0073】
一方、通常方向でない場合には(ステップS144のNO)、これまで撮影した画像を合成する合成処理を行う際に、特殊画像処理を施し(ステップS146)、該特殊画像処理を施した画像を合成する合成処理を行い、該合成処理した合成画像を表示部6に表示する(ステップS148)。すなわち、移動する向きを通常方向でない向きに変えるだけで容易に撮影画像に画像処理を施すことができる。
【0074】
次に、加速度センサ8の出力に基づいて、撮像装置1の中心位置からの移動量を検出し(ステップS150)、撮像装置1の向き(横置き、縦置き)を検出し(ステップS152)、移動量、向き、設定に応じて、移動目安量を算出する(ステップS154)。なお、第2実施形態と同様に、最初に移動方向が略水平/略垂直かによって横長/縦長を切り替えるようにしてもよい。次に、移動目安量に基づいて、所定のアスペクト比の合成画像を得るための撮影範囲を示す撮影範囲情報(ガイド)、説明情報(アスペクト比)を表示部6に表示する(ステップS156)。説明情報としては、現在撮影している画像のアスペクト比「16:9」、「4:3」や、高解像度「HD」、標準解像度「SD」等を表示する。
【0075】
次に、加速度センサ8の出力に基づいて、撮像装置1の移動方向が変更されたか否かを判断し(ステップS158)、移動方向が変更されない場合には(ステップS158のNO)、同一方向への移動中であるので、ステップS148に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0076】
移動開始直後には、図13(c)に示すように、始点となる画像に移動方向(矢印で示される中央から右への移動)で撮影された画像が順次合成された合成画像11と現在の撮像画像であるライブビュー画像10とが表示される。図13(c)では、水平方向一杯の位置に到達した状態での表示状態を示している。また、表示部6には、これまでの合成画像11とライブビュー画像10に加えて、撮影範囲を示す撮影範囲情報であるガイド12h、12i、説明情報であるアスペクト比「16:9」、「4:3」が表示されている(ガイド12hがアスペクト比16:9、ガイド12iがアスペクト比4:3)。
【0077】
なお、第1実施形態と同様に、撮像装置1を横置き(横長手方向)で構えて撮影する場合には、ステップS154で、横置きを基に移動目安量が算出されるので、横長のアスペクト比となり、撮像装置1を縦置き(縦長手方向)で構えて撮影する場合には、ステップS154で、縦置きを基に移動目安量が算出されるので、縦長のアスペクト比となる。
【0078】
一方、撮像装置1の移動方向が変更された場合には(ステップS158のYES)、略直角方向への変更であるか否かを判断する(図12のステップS160)。そして、略直角方向への変更でない場合には(ステップS160のNO)、ワイド撮影ができない旨のエラーを表示して、図11のステップS130に戻り、上述した処理を繰り返す。一方、略直角方向への変更であった場合には(ステップS160のYES)、撮影した画像をこれまでの合成画像に合成する合成処理を行い、該合成画像を表示部6に表示する(ステップS162)。
【0079】
図13(d)には、略直角方向への移動したときの表示状態を示している。ユーザは、中央を始点として、撮影範囲を示すガイド12h、12iに従って、中央から右へと水平方向へ移動し、右端に達すると、次いで、略直角方向(下方)に移動させることになる。この段階では、図13(d)に示すように、これまでの合成画像11、略直角方向へ移動したライブビュー画像10、撮影範囲を示すガイド12h、12i、各ガイド12h、12iのアスペクト比「16:9」、「4:3」が表示されている。この場合、撮影範囲を示すガイド12h、12iとしては、移動した側とは反対側も含めた全体のガイドが表示される。
【0080】
次いで、移動方向に変更(略水平方向への移動)があったか否かを判断する(ステップS164)。そして、移動方向に変更がない場合には(ステップS164のNO)、まだ、略水平移動に移行していないので待機する。一方、移動方向の変更があった場合には(ステップS164のYES)、略水平移動に移行したことを意味するので、最初の移動(中央から右への略水平移動)と逆方向(右から左への略水平方向)であるか否かを判断する(ステップS166)。そして、最初の移動と逆方向でない場合には(ステップS166のNO)、ワイド撮影ができない旨のエラーを表示して、図11のステップS130に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0081】
一方、最初の移動と逆方向である場合には(ステップS166のYES)、最終的な合成画像のアスペクト比(縦横の長さ)が決まるので、不要な撮影範囲情報(ガイド12h、12i)表示を消去、撮影方向を示す方向案内情報(矢印)を表示部6に表示する(ステップS168)。なお、方向案内情報の表示は既存の技術を応用する。次に、撮影した画像をこれまでの合成画像に合成する合成処理を行い、該合成画像を表示部6に表示し(ステップS170)、ガイド内を全て撮影したか否かを判断する(ステップS172)。そして、ガイド内を全て撮影し終わっていない場合には(ステップS172のNO)、ステップS170に戻り、合成処理と合成画像の表示とを、全て撮影し終わるまで繰り返し実行する。
【0082】
図13(e)には、垂直方向一杯で停止し、水平の逆方向に移動した直後の表示例を示している。この段階では、ユーザが所望するアスペクト比が確定するので、ガイド12h、12iを消去し、撮像装置1の移動方向を示す方向案内情報(矢印)14を表示している。次に、図13(f)には、更に移動し、左端で上方向に移動した直後の表示例を示している。この段階では、未撮影部分15への移動で撮影が終了することが分かる。
【0083】
そして、ガイド内を全て撮影し終わると(ステップS172のYES)、撮影を終了し(ステップS174)、撮影画像を記憶部7に記録し(ステップS176)、その後、図11のステップS130に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0084】
図13(g)には、撮影終了直後の表示例を示している。ライブビュー画像10が撮影範囲の右上端に到達し、撮影範囲内での撮影が全て終了する。
【0085】
一方、撮影モードがワイド撮影でない場合には(ステップS130のNO)、上述した第1実施形態と同様に、図4に示すフローチャートに従って動作を制御する。
【0086】
上述した第3実施形態によれば、撮像開始から現在までの撮影範囲に基づいて、所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を算出し、該所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を示す撮影範囲情報(ガイド)を表示部6に表示するようにしたので、撮影範囲の案内表示に合わせて当該撮像装置1を移動しながら撮影するだけで、画角の広い合成画像を所定のアスペクト比で撮影可能となるので、アスペクト比が統一された画像を容易に得ることができる。
【0087】
また、上述した第3実施形態によれば、撮像装置1の移動方向、移動量に基づいて撮像開始から現在までの撮影範囲を算出するようにしたので、ユーザに意識させることなく、当該撮像装置1を移動させるだけで撮像開始から現在までの撮影範囲を得ることができる。
【0088】
また、上述した第3実施形態によれば、当該撮像装置1の移動方向が撮影開始からの最初の移動の移動方向が略直線状で、かつ略水平或いは略垂直方向の場合に、その移動量に基づいて、所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を特定するための、略水平或いは略垂直方向に対して直角方向の移動目安量を算出するようにしたので、ユーザに意識させることなく、当該撮像装置1を移動させるだけで、所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を特定することができる。
【0089】
また、上述した第3実施形態によれば、撮影開始時に合成画像の中心となる位置を指定し、指定された位置から開始されたワイド撮影時の移動量に基づいて移動目安量を算出するようにしたことで、最終的に得られる合成画像の中心に置きたい被写体等を最初に指定できるので構図が決めやすくなる。
【0090】
また、上述した第1または第3実施形態によれば、当該撮像装置1の向きを検出し、当該撮像装置1が横置きと検出された場合には、横長のアスペクト比で移動目安量を算出する一方、縦置きと検出された場合には、縦長のアスペクト比で該移動目安量を算出するようにしたことで、当該撮像装置1の持ち方に対応して、自然に横長/縦長のアスペクト比を選択することができる。
【0091】
また、上述した第1乃至第3実施形態によれば、複数の撮影範囲の案内表示が表示されている場合に、当該撮像装置1の移動による合成撮影のアスペクト比が確定したか否かを更に判別するようにしたことで、アスペクト比が確定したことに伴う各種処理を行うことができる。
【0092】
また、上述した第1乃至第3実施形態によれば、合成撮影のアスペクト比が確定したと判別された場合に、表示部6から不要な撮影範囲の案内表示を消去するようにしたことで、所望していないアスペクト比で誤って撮影することを防止できる。
【0093】
また、上述した第1乃至第3実施形態によれば、撮影開始からの最初の移動が停止された後、略直角方向に移動が再開され、再度停止された際、或いは停止後、更に略直角方向に移動が再開された際に、合成撮影のアスペクト比が確定したと判別するようにしたことで、容易にアスペクト比の確定を判別できる。
【0094】
また、上述した第1乃至第3実施形態によれば、合成撮影のアスペクト比が確定したと判別された場合に、未撮影部分を効率よく撮影する移動方向を案内する案内表示を行うようにしたことで、効率よく合成撮影ができる。
【0095】
また、上述した第1乃至第3実施形態によれば、検出された撮影開始から最初の移動の移動方向が所定の方向と逆方向である場合に、通常とは異なる画像処理を撮影画像に対して更に行うようにしたことで、移動する向きを変えるだけで容易に撮影画像に画像処理を施すことができる。
【0096】
また、上述した第1乃至第3実施形態によれば、撮影し合成された画像及び現在撮影中のライブビュー画像に前記撮影範囲の案内表示を重畳して表示するようにしたことで、撮影中の状態が分かりやすくなる。
【0097】
また、上述した第1乃至第3実施形態によれば、撮影範囲の案内表示の対応するアスペクト比を説明する表示を案内表示に重畳して表示するようにしたことで、所望のアスペクト比が一目で分かる。
【0098】
また、上述した第1乃至第3実施形態によれば、更に、所定のアスペクト比を設定するようにしたことで、ユーザの所望するアスペクト比の案内表示を表示できる。
【0099】
以上、この発明のいくつかの実施形態について説明したが、この発明は、これらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願出願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0100】
(付記1)
付記1に記載の発明は、上下左右に当該撮像装置を移動させながら連続して撮影した画像を合成することで広い画角の画像を取得する撮像装置であって、表示手段と、撮像開始から現在までの撮影範囲を特定する特定手段と、前記特定手段により特定された現在までの撮影範囲に基づいて所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された、前記所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を示す撮影範囲情報を前記表示手段に表示する表示制御手段とを備えることを特徴とする撮像装置である。
【0101】
(付記2)
付記2に記載の発明は、前記特定手段は、当該撮像装置の移動量を検出する移動量検出手段と、当該撮像装置の移動方向を検出する方向検出手段とを更に含み、前記移動量検出手段により検出された当該撮像装置の移動量と前記方向検出手段により検出された当該撮像装置の移動方向とに基づいて、撮像開始から現在までの撮影範囲を特定することを特徴とする付記1に記載の撮像装置である。
【0102】
(付記3)
付記3に記載の発明は、前記算出手段は、前記方向検出手段により検出された移動方向が撮影開始からの最初の移動の移動方向が略直線状で、かつ略水平或いは略垂直方向の場合に、前記移動量検出手段により検出された前記略直線状で、かつ略水平或いは略垂直方向の移動量に基づいて、前記所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を特定する、前記略水平或いは略垂直方向に対して直角方向の移動目安量を算出することを特徴とする付記2に記載の撮像装置である。
【0103】
(付記4)
付記4に記載の発明は、前記算出手段は、前記撮影開始からの最初の移動が停止した際に前記移動目安量を算出し、前記表示制御手段は、前記算出手段により算出された前記移動目安量に基づいて、前記撮影範囲情報を前記表示手段に表示することを特徴とする付記3に記載の撮像装置である。
【0104】
(付記5)
付記5に記載の発明は、前記算出手段は、前記撮影開始からの最初の移動が停止された後、略直角方向に移動が再開された際に前記移動目安量を算出し、前記表示制御手段は、前記算出手段により算出されたた前記移動目安量に基づいて、前記撮影範囲情報を前記表示手段に表示することを特徴とする付記3に記載の撮像装置である。
【0105】
(付記6)
付記6に記載の発明は、当該撮像装置の向きを検出する向き検出手段を更に備え、前記算出手段は、前記向き検出手段により当該撮像装置の向きが横置きと検出された場合には、横長のアスペクト比で前記移動目安量を算出する一方、当該撮像装置の向きが縦置きと検出された場合には、縦長のアスペクト比で前記移動目安量を算出することを特徴とする付記3乃至5のいずれかに記載の撮像装置である。
【0106】
(付記7)
付記7に記載の発明は、前記算出手段は、前記方向検出手段により検出された撮影開始から最初の移動の移動方向が、略直線状で、かつ略水平方向の場合には、横長のアスペクト比で前記移動目安量を算出する一方、略直線状で、かつ略垂直方向の場合には、縦長のアスペクト比で前記移動目安量を算出することを特徴とする付記3乃至5のいずれかに記載の撮像装置である。
【0107】
(付記8)
付記8に記載の発明は、前記表示制御手段により前記撮影範囲情報が前記表示手段に表示されている場合に、当該撮像装置の移動により得られる合成画像のアスペクト比が確定したか否かを判別する確定判別手段を更に備えることを特徴とする付記3乃至7のいずれかに記載の撮像装置である。
【0108】
(付記9)
付記9に記載の発明は、前記表示制御手段は、前記確定判別手段により前記合成画像のアスペクト比が確定したと判別された場合に、前記表示手段に表示されている前記撮影範囲情報を消去することを特徴とする付記8に記載の撮像装置。
【0109】
(付記10)
付記10に記載の発明は、前記確定判別手段は、前記方向検出手段により前記撮影開始からの最初の移動が停止された後、略直角方向に移動が再開され、再度、停止された際、或いは停止後、更に略直角方向に移動が再開された際に、前記合成画像のアスペクト比が確定したと判別することを特徴とする付記9に記載の撮像装置である。
【0110】
(付記11)
付記11に記載の発明は、前記表示制御手段は、前記確定判別手段により前記合成画像のアスペクト比が確定したと判別された場合に、未撮影部分を効率よく撮影するための移動方向を案内する案内情報を、前記表示手段に表示することを特徴とする付記8に記載の撮像装置である。
【0111】
(付記12)
付記12に記載の発明は、前記方向検出手段により検出された撮影開始から最初の移動の移動方向が所定の方向と逆方向である場合に、通常とは異なる画像処理を撮影画像に対して行う画像処理手段を更に備えることを特徴とする付記3乃至7のいずれかに記載の撮像装置である。
【0112】
(付記13)
付記13に記載の発明は、合成画像の中心となる位置を撮影開始の最初に指定する中心位置指定手段を更に備え、前記算出手段は、前記移動量検出手段により検出された前記中心位置指定手段により指定された位置から、前記特定手段により特定された現在までの撮影範囲に基づいて、所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を算出することを特徴とする付記1に記載の撮像装置である。
【0113】
(付記14)
付記14に記載の発明は、前記表示制御手段は、前記表示手段に現在撮影中のライブビュー画像を全画面表示するとともに、前記ライブビュー画像に前記撮影範囲情報を重畳して表示することを特徴とする付記1乃至13のいずれかに記載の撮像装置である。
【0114】
(付記15)
付記15に記載の発明は、前記表示制御手段は、前記撮影範囲情報に対応するアスペクト比を説明するアスペクト比情報を、前記撮影範囲情報に重畳して表示することを特徴とする付記1乃至13のいずれかに記載の撮像装置である。
【0115】
(付記16)
付記16に記載の発明は、前記所定のアスペクト比を設定する設定手段を更に備えることを特徴とする付記1乃至15のいずれかに記載の撮像装置である。
【0116】
(付記17)
付記17に記載の発明は、上下左右に当該撮像装置を移動させながら連続して撮影した画像を合成することで広い画角の画像を取得する撮像装置のコンピュータに、撮像開始から現在までの撮影範囲を特定する特定機能、前記特定機能により特定された現在までの撮影範囲に基づいて所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を算出する算出機能、前記算出機能により算出された、前記所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を示す撮影範囲情報を表示部に表示する表示制御機能を実行させることを特徴とするプログラムである。
【符号の説明】
【0117】
1 撮像装置
2 制御部
3 操作部
4 撮像部
5 電源部
6 表示部
7 記憶部
8 加速度センサ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下左右に当該撮像装置を移動させながら連続して撮影した画像を合成することで広い画角の画像を取得する撮像装置であって、
表示手段と、
撮像開始から現在までの撮影範囲を特定する特定手段と、
前記特定手段により特定された現在までの撮影範囲に基づいて所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された、前記所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を示す撮影範囲情報を前記表示手段に表示する表示制御手段と
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記特定手段は、
当該撮像装置の移動量を検出する移動量検出手段と、
当該撮像装置の移動方向を検出する方向検出手段と
を更に含み、
前記移動量検出手段により検出された当該撮像装置の移動量と前記方向検出手段により検出された当該撮像装置の移動方向とに基づいて、撮像開始から現在までの撮影範囲を特定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記算出手段は、
前記方向検出手段により検出された移動方向が撮影開始からの最初の移動の移動方向が略直線状で、かつ略水平或いは略垂直方向の場合に、前記移動量検出手段により検出された前記略直線状で、かつ略水平或いは略垂直方向の移動量に基づいて、前記所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を特定する、前記略水平或いは略垂直方向に対して直角方向の移動目安量を算出することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記算出手段は、前記撮影開始からの最初の移動が停止した際に前記移動目安量を算出し、
前記表示制御手段は、前記算出手段により算出された前記移動目安量に基づいて、前記撮影範囲情報を前記表示手段に表示することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記算出手段は、前記撮影開始からの最初の移動が停止された後、略直角方向に移動が再開された際に前記移動目安量を算出し、
前記表示制御手段は、前記算出手段により算出された前記移動目安量に基づいて、前記撮影範囲情報を前記表示手段に表示することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
【請求項6】
当該撮像装置の向きを検出する向き検出手段を更に備え、
前記算出手段は、前記向き検出手段により当該撮像装置の向きが横置きと検出された場合には、横長のアスペクト比で前記移動目安量を算出する一方、当該撮像装置の向きが縦置きと検出された場合には、縦長のアスペクト比で前記移動目安量を算出することを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項7】
前記算出手段は、前記方向検出手段により検出された撮影開始から最初の移動の移動方向が、略直線状で、かつ略水平方向の場合には、横長のアスペクト比で前記移動目安量を算出する一方、略直線状で、かつ略垂直方向の場合には、縦長のアスペクト比で前記移動目安量を算出することを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項8】
前記表示制御手段により前記撮影範囲情報が前記表示手段に表示されている場合に、当該撮像装置の移動により得られる合成画像のアスペクト比が確定したか否かを判別する確定判別手段を更に備えることを特徴とする請求項3乃至7のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項9】
前記表示制御手段は、前記確定判別手段により前記合成画像のアスペクト比が確定したと判別された場合に、前記表示手段に表示されている前記撮影範囲情報を消去することを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記確定判別手段は、前記方向検出手段により前記撮影開始からの最初の移動が停止された後、略直角方向に移動が再開され、再度、停止された際、或いは停止後、更に略直角方向に移動が再開された際に、前記合成画像のアスペクト比が確定したと判別することを特徴とする請求項9に記載の撮像装置。
【請求項11】
前記表示制御手段は、前記確定判別手段により前記合成画像のアスペクト比が確定したと判別された場合に、未撮影部分を効率よく撮影するための移動方向を案内する案内情報を、前記表示手段に表示することを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
【請求項12】
前記方向検出手段により検出された撮影開始から最初の移動の移動方向が所定の方向と逆方向である場合に、通常とは異なる画像処理を撮影画像に対して行う画像処理手段を更に備えることを特徴とする請求項3乃至7のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項13】
合成画像の中心となる位置を撮影開始の最初に指定する中心位置指定手段を更に備え、
前記算出手段は、前記移動量検出手段により検出された前記中心位置指定手段により指定された位置から、前記特定手段により特定された現在までの撮影範囲に基づいて、所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を算出することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項14】
前記表示制御手段は、前記表示手段に現在撮影中のライブビュー画像を全画面表示するとともに、前記ライブビュー画像に前記撮影範囲情報を重畳して表示することを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項15】
前記表示制御手段は、前記撮影範囲情報に対応するアスペクト比を説明するアスペクト比情報を、前記撮影範囲情報に重畳して表示することを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項16】
前記所定のアスペクト比を設定する設定手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項17】
上下左右に当該撮像装置を移動させながら連続して撮影した画像を合成することで広い画角の画像を取得する撮像装置のコンピュータに、
撮像開始から現在までの撮影範囲を特定する特定機能、
前記特定機能により特定された現在までの撮影範囲に基づいて所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を算出する算出機能、
前記算出機能により算出された、前記所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を示す撮影範囲情報を表示部に表示する表示制御機能
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
上下左右に当該撮像装置を移動させながら連続して撮影した画像を合成することで広い画角の画像を取得する撮像装置であって、
表示手段と、
撮像開始から現在までの撮影範囲を特定する特定手段と、
前記特定手段により特定された現在までの撮影範囲に基づいて所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された、前記所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を示す撮影範囲情報を前記表示手段に表示する表示制御手段と
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記特定手段は、
当該撮像装置の移動量を検出する移動量検出手段と、
当該撮像装置の移動方向を検出する方向検出手段と
を更に含み、
前記移動量検出手段により検出された当該撮像装置の移動量と前記方向検出手段により検出された当該撮像装置の移動方向とに基づいて、撮像開始から現在までの撮影範囲を特定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記算出手段は、
前記方向検出手段により検出された移動方向が撮影開始からの最初の移動の移動方向が略直線状で、かつ略水平或いは略垂直方向の場合に、前記移動量検出手段により検出された前記略直線状で、かつ略水平或いは略垂直方向の移動量に基づいて、前記所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を特定する、前記略水平或いは略垂直方向に対して直角方向の移動目安量を算出することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記算出手段は、前記撮影開始からの最初の移動が停止した際に前記移動目安量を算出し、
前記表示制御手段は、前記算出手段により算出された前記移動目安量に基づいて、前記撮影範囲情報を前記表示手段に表示することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記算出手段は、前記撮影開始からの最初の移動が停止された後、略直角方向に移動が再開された際に前記移動目安量を算出し、
前記表示制御手段は、前記算出手段により算出された前記移動目安量に基づいて、前記撮影範囲情報を前記表示手段に表示することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
【請求項6】
当該撮像装置の向きを検出する向き検出手段を更に備え、
前記算出手段は、前記向き検出手段により当該撮像装置の向きが横置きと検出された場合には、横長のアスペクト比で前記移動目安量を算出する一方、当該撮像装置の向きが縦置きと検出された場合には、縦長のアスペクト比で前記移動目安量を算出することを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項7】
前記算出手段は、前記方向検出手段により検出された撮影開始から最初の移動の移動方向が、略直線状で、かつ略水平方向の場合には、横長のアスペクト比で前記移動目安量を算出する一方、略直線状で、かつ略垂直方向の場合には、縦長のアスペクト比で前記移動目安量を算出することを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項8】
前記表示制御手段により前記撮影範囲情報が前記表示手段に表示されている場合に、当該撮像装置の移動により得られる合成画像のアスペクト比が確定したか否かを判別する確定判別手段を更に備えることを特徴とする請求項3乃至7のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項9】
前記表示制御手段は、前記確定判別手段により前記合成画像のアスペクト比が確定したと判別された場合に、前記表示手段に表示されている前記撮影範囲情報を消去することを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記確定判別手段は、前記方向検出手段により前記撮影開始からの最初の移動が停止された後、略直角方向に移動が再開され、再度、停止された際、或いは停止後、更に略直角方向に移動が再開された際に、前記合成画像のアスペクト比が確定したと判別することを特徴とする請求項9に記載の撮像装置。
【請求項11】
前記表示制御手段は、前記確定判別手段により前記合成画像のアスペクト比が確定したと判別された場合に、未撮影部分を効率よく撮影するための移動方向を案内する案内情報を、前記表示手段に表示することを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
【請求項12】
前記方向検出手段により検出された撮影開始から最初の移動の移動方向が所定の方向と逆方向である場合に、通常とは異なる画像処理を撮影画像に対して行う画像処理手段を更に備えることを特徴とする請求項3乃至7のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項13】
合成画像の中心となる位置を撮影開始の最初に指定する中心位置指定手段を更に備え、
前記算出手段は、前記移動量検出手段により検出された前記中心位置指定手段により指定された位置から、前記特定手段により特定された現在までの撮影範囲に基づいて、所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を算出することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項14】
前記表示制御手段は、前記表示手段に現在撮影中のライブビュー画像を全画面表示するとともに、前記ライブビュー画像に前記撮影範囲情報を重畳して表示することを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項15】
前記表示制御手段は、前記撮影範囲情報に対応するアスペクト比を説明するアスペクト比情報を、前記撮影範囲情報に重畳して表示することを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項16】
前記所定のアスペクト比を設定する設定手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項17】
上下左右に当該撮像装置を移動させながら連続して撮影した画像を合成することで広い画角の画像を取得する撮像装置のコンピュータに、
撮像開始から現在までの撮影範囲を特定する特定機能、
前記特定機能により特定された現在までの撮影範囲に基づいて所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を算出する算出機能、
前記算出機能により算出された、前記所定のアスペクト比の最終的な撮影範囲を示す撮影範囲情報を表示部に表示する表示制御機能
を実行させることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−90122(P2013−90122A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−228561(P2011−228561)
【出願日】平成23年10月18日(2011.10.18)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月18日(2011.10.18)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
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