説明

撮像装置、撮像方法、画像処理装置、画像処理方法、プログラム及び記録媒体

【課題】移動量の正確な検出、記憶領域の削減及び撮影者の意図通りの撮影が可能な撮像装置を提供する。
【解決手段】レンズ系10を介して入射される映像を撮像画像に変換する撮像素子11と、撮影中の撮像画像から得られる第1の画角の画像を表示する表示部13と、連続して撮影される複数の第1の画角の画像に基づいて、第1の画角の画像間の移動量を検出する移動量検出部15と、第1の画角の画像よりも画角が狭い第2の画角の画像を記憶する部分画像記憶部17と、部分画像記憶部17に記憶した複数の第2の画角の画像と、複数の第2の画角の画像に関連付けられる第1の画角の画像間の移動量とに基づいて、パノラマ画像を合成するパノラマ合成部18とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置を移動させながら撮影を行い、パノラマ画像を合成する撮像装置、画像処理装置、画像処理方法、プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、パノラマ状の画像を撮影する種々のカメラシステムが提案されている。例えば、このカメラシステムは、大別すると広い視野を複数レンズで一度に撮影する多眼式と、単眼レンズを用いて撮像方向を順にシフトさせつつ個々の画像に分けて連続撮影する単眼式とに分類される。多眼式のカメラシステムは、通常のカメラとほぼ同様の操作でパノラマ状の全体画像を生成することができるという利点があるが、システム全体が高価となる欠点がある。
【0003】
これに対して単眼式のカメラシステムは、比較的安価にパノラマ画像を撮影することができ、撮像方向をシフトさせつつ撮影する方法としていくつかの方法が提案されている。例えば、手で撮像系を一定の速度でシフト又は回転させる方法(例えば、特許文献1参照。)、手で撮像系をシフト又は回転させる動作と静止とを繰り返す方法(例えば、特許文献2参照。)等が知られている。また、ステッピングモータ等を用いて撮像系のシフトや回転、静止をする方法(例えば、特許文献3参照)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−88754号公報
【特許文献2】特開平11−88811号公報
【特許文献3】特開2005−333396号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述したいずれの撮影方法においても、画像を破綻なく結合するためには、連続して撮影される画像間の正確な移動量の算出が重要となる。また、パノラマ画像の合成前に、連続して撮影した画像を一時保存する必要があるが、一時保存先の記憶領域を少なくしてコストを抑えることが望まれる。
【0006】
連続して撮影した画像間の移動量を算出する際に、仮に狭い短冊状(スリット状)の狭い画角の画像同士から画像間の移動量を求めると、移動量が大きい場合には撮影画像間の重複領域が非常に狭くなってしまう。そのため、狭い短冊状の画像同士から画像間の移動量を求めた場合には、重複領域に特徴点のある被写体が無い画像だけになってしまう可能性が高く、これにより正確な画像間の移動量が算出できないことが頻繁に発生してしまう。このように、画像間の移動量が正確に算出できないと、複数の画像を結合してパノラマ画像を合成する際に、画像同士の結合部のずれが目立つことになってしまい、良好な合成画像を得ることができない。
【0007】
一方、広い画角の画像を用いる場合には、画像間の移動量を算出する際の正確性が向上するものの、連続して撮影する画像の一時保存用に大きな記憶領域が必要となってしまうため、コストが増加してしまう。また、パノラマ撮影を行う際には、撮影機器のぶれが生じやすく、撮影者の意図通りに簡易に撮影することが困難であった。
【0008】
そこで、本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、移動量の正確な検出、記憶領域の削減及び撮影者の意図通りの簡易な撮影が可能となる撮像装置、画像処理装置、画像処理方法、プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち、本発明に係る撮像装置は、レンズ系を介して入射される映像を撮像画像に変換する撮像部と、撮影中の上記撮像画像から得られる第1の画角の画像を表示する表示部と、連続して撮影される複数の上記第1の画角の画像に基づいて、該第1の画角の画像間の移動量を検出する移動量検出部と、上記第1の画角の画像よりも画角が狭い第2の画角の画像を記憶する部分画像記憶部と、上記部分画像記憶部に記憶した複数の第2の画角の画像と、該複数の第2の画角の画像に関連付けられる上記第1の画角の画像間の移動量とに基づいて、パノラマ画像を合成するパノラマ合成部とを備える。
【0010】
また、本発明に係る画像処理装置は、入力信号から得られる連続した複数の第1の画角の画像に基づいて、該第1の画角の画像間の移動量を検出する移動量検出部と、上記第1の画角の画像よりも画角が狭い第2の画角の画像を記憶する部分画像記憶部と、上記部分画像記憶部に記憶した複数の第2の画角の画像と、該複数の第2の画角の画像に関連付けられる上記第1の画角の画像間の移動量とに基づいて、パノラマ画像を合成するパノラマ合成部とを備える。
【0011】
また、本発明に係る画像処理方法は、入力信号から得られる連続した複数の第1の画角の画像に基づいて、該第1の画角の画像間の移動量を検出する移動量検出工程と、上記第1の画角の画像よりも画角が狭い第2の画角の画像を記憶する部分画像記憶工程と、上記複数の第2の画角の画像と、該複数の第2の画角の画像に関連付けられる上記第1の画角の画像間の移動量とに基づいて、パノラマ画像を合成するパノラマ合成工程とを有する。
【0012】
また、本発明に係るプログラムは、入力信号から得られる連続した複数の第1の画角の画像に基づいて、該第1の画角の画像間の移動量を検出する移動量検出工程と、上記第1の画角の画像よりも画角が狭い第2の画角の画像を記憶する部分画像記憶工程と、上記複数の第2の画角の画像と、該複数の第2の画角の画像に関連付けられる上記第1の画角の画像間の移動量とに基づいて、パノラマ画像を合成するパノラマ合成工程とを有する画像処理方法を情報処理装置に実行させるためのものである。
【0013】
また、本発明に係る記録媒体は、入力信号から得られる連続した複数の第1の画角の画像に基づいて、該第1の画角の画像間の移動量を検出する移動量検出工程と、上記第1の画角の画像よりも画角が狭い第2の画角の画像を記憶する部分画像記憶工程と、上記複数の第2の画角の画像と、該複数の第2の画角の画像に関連付けられる上記第1の画角の画像間の移動量とに基づいて、パノラマ画像を合成するパノラマ合成工程とを有する画像処理方法を情報処理装置に実行させるためのプログラムを記録したものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、広い画角の第1の画角の画像に基づいて画像間の移動量を検出するため、正確な移動量を検出することが可能となる。また、本発明によれば、画像記憶部に第1の画角の画像よりも画角が狭い第2の画角の画像のみを記憶させるため、記憶領域の削減を図ることができる。さらに、本発明によれば、撮影中に広い画角の第1の画角の画像を表示部に表示することで、例えば撮影機器の移動方向に対して垂直方向のブレが少なく撮影が可能となるため、撮影者の意図通りの簡易な撮影が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】第1の実施の形態に係る撮像装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】撮影方向に応じた部分画像の切り出し方法の一例を説明するための図である。
【図3】第2の実施の形態に係る撮像装置の構成例を示すブロック図である。
【図4】画像間移動量に基づいて部分画像の画角を変更する方法の一例を説明するための図である。
【図5】画像間移動量の算出方法の一例を説明するための図である。
【図6】第3の実施の形態に係る撮像装置の構成例を示すブロック図である。
【図7】画像間移動量に基づいて解凍する部分画像の画角を変更する方法の一例を説明するための図である。
【図8】画像間移動量の算出方法の一例を説明するための図である。
【図9】撮像装置におけるパノラマ撮影処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態とする)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(撮影方向に応じて部分画像を可変)
2.第2の実施の形態(一時保存領域を可変)
3.第3の実施の形態(部分解凍領域を可変)
【0017】
<1.第1の実施の形態>
図1は、第1の実施の形態に係る撮像装置1の構成を示すブロック図である。第1の実施の形態に係る撮像装置1は、レンズ系10と、撮像素子11と、画像用信号処理部12と、表示部13と、移動量検出用画像一時記憶部14と、移動量検出部15と、移動量記憶部16と、部分画像記憶部17と、パノラマ合成部18と、記録媒体19とを備える。
【0018】
撮像装置1では、レンズ系10を介して、被写体画像が撮像素子11に照射される。撮像素子11としては、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等が用いられる。撮像素子11に照射された被写体画像は、撮像素子11により電気信号(撮像信号)に変換される。なお、図示しないが、撮像素子11は、所定の信号処理回路を有し、変換された電気信号をさらにディジタル画像データに変換して、画像用信号処理部12に供給する。
【0019】
画像用信号処理部12では、撮像素子11から供給されるディジタル画像データに対してガンマ補正、輪郭強調補正等を行う。画像用信号処理部12は、撮像信号から得られる広い画角の画像(以下、第1の画角の画像という。)を表示部13と、移動量検出用画像一時記憶部14と、移動量検出部15と、部分画像記憶部17とに供給する。
【0020】
表示部13は、画像用信号処理部12から供給される第1の画角の画像を表示する。表示部13としては、例えば液晶パネル等が用いられる。
【0021】
移動量検出用画像一時記憶部14は、画像用信号処理部12から供給される現在撮影中の第1の画角の画像を蓄積し、1フレーム過去の第1の画角の画像を移動量検出部15に供給する。
【0022】
移動量検出部15には、画像用信号処理部12から供給される現在撮影中の第1の画角の画像とともに、移動量検出用画像一時記憶部14に蓄積された1フレーム前の第1の画角の画像が供給される。そして、移動量検出部15は、連続して撮影される複数の第1の画角の画像間の移動量を算出し、第1の画角の画像間の移動量を移動量記憶部16に供給する。
【0023】
移動量記憶部16は、撮影中に移動量検出部15で算出された複数の第1の画角の画像間の移動量を順次保存しておき、撮影終了後、保存されている複数の第1の画角の画像間の移動量をパノラマ合成部18に供給する。
【0024】
部分画像記憶部17は、画像用信号処理部12から現在撮影中の第1の画角の画像が供給され、撮影方向に応じた第1の画角の画像よりも画角が狭い矩形状の画像(以下、第2の画角の画像という。)を順次保存する。そして、部分画像記憶部17は、撮影終了後、保存した複数の第2の画角の画像をパノラマ合成部18に供給する。
【0025】
図2は、撮影方向に応じた第2の画角の画像の切り出し方法を説明するための図である。部分画像記憶部17では、図2に示すように、撮影方向に応じて、第2の画角の画像を記憶する際に、第2の画角の画像の切り出し画角の方向を変更する。具体的には、部分画像記憶部17では、図2(A)に示すように、撮像装置1の移動方向(撮影方向)が、撮像装置1の長手方向yに対して略垂直の場合には、撮像装置1の長手方向yに第2の画角の画像を長く切り出す。また、部分画像記憶部17は、図2(B)に示すように、撮像装置1の移動方向(撮影方向)が撮像装置1の長手方向yに対して略平行な場合には、撮像装置1の短手方向xに第2の画角の画像を長く切り出す。つまり、部分画像記憶部17は、矩形状の第2の画角の画像を記憶する際に、撮像装置1の移動方向に対して略垂直方向の辺の長さLを固定し、該撮像装置1の移動方向に対して略平行な切り出し画角の辺の長さWを変更する。
【0026】
ここで、部分画像記憶部17は、ハードウェアやソフトウェアに対するインプリメンテーションのしやすさ等を考慮して、第2の画角の画像の切り出し画角、すなわち、短手方向の辺の長さWを固定させるようにすることが好ましい。例えば、部分画像記憶部17は、第2の画角の画像の短手方向の辺の長さWが第1の画角の画像の長手方向yの長さ又は短手方向xの長さに対して1/2程度となるようにするのが好ましい。
【0027】
パノラマ合成部18には、撮影終了後に、部分画像記憶部17から撮影中に保存された複数の第2の画角の画像が供給される。また、パノラマ合成部18には、移動量記憶部16に記憶される複数の第2の画角の画像に関連付けられた画像間移動量が移動量記憶部16から供給される。パノラマ合成部18は、連続する第2の画角の画像を画像間移動量に基づいてパノラマ画像へと合成する。このように、パノラマ合成部18では、移動量記憶部16に記憶される複数の第2の画角の画像に関連付けられ画像間移動量撮影終了後に、そして、パノラマ合成部18は、合成したパノラマ画像に対してJPEG等の圧縮処理を行った後、記録媒体19に供給する。
【0028】
記録媒体19は、パノラマ合成部18で合成されたパノラマ画像を保存する。記録媒体19は、ディジタル信号を記録可能な記録媒体であれば、どのような記録媒体でも良く、例えばハードディスク、光磁気ディスク、DVD(Digital Versatile Disc)、MD(商標)、半導体メモリ、磁気テープ等を適用することができる。
【0029】
このように、第1の実施の形態に係る撮像装置1によれば、広い画角の第1の画角の画像に基づいて移動量検出部15により画像間の移動量を検出するため、画像間の移動量を正確に検出することが可能となる。また、撮像装置1によれば、部分画像記憶部17に第2の画角の画像のみを記憶させるため、部分画像記憶部17の記憶領域の削減を図ることができる。さらに、撮像装置1によれば、撮影中に広い画角の第1の画角の画像を表示部13に表示することで、例えば撮像装置1の移動方向に対して垂直方向のブレが少なく撮影が可能となるため、撮影者の意図通りの簡易な撮影が可能となる。
【0030】
<2.第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態に係る撮像装置2について説明する。図3は、第2の実施の形態に係る撮像装置2の構成を示すブロック図である。撮像装置2は、レンズ系10と、撮像素子11と、画像用信号処理部12と、表示部13と、移動量検出部15と、移動量記憶部16と、部分画像記憶部17と、パノラマ合成部18と、記録媒体19と、全画角画像一時記憶部21とを備える。この撮像装置2は、上述した第1の実施の形態に係る撮像装置1と比較すると、次の点で異なる。すなわち、撮像装置2は、移動量検出用画像一時記憶部14の代わりに全画角画像一時記憶部21を備え、全画角画像一時記憶部21が、第1の画角の画像を移動量検出部15及び部分画像記憶部17に供給する点で撮像装置1と異なる。なお、撮像装置2において、撮像装置1と同一の構成については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0031】
撮像装置2では、レンズ系10を介して被写体画像が撮像素子11に照射される。画像用信号処理部12では、ガンマ補正や輪郭強調補正等を行い、表示部13と全画角画像一時記憶部21と、移動量検出部15と、部分画像記憶部17に広い画角の画像を供給する。表示部13は、画像用信号処理部12から供給される第1の画角の画像を表示する。
【0032】
全画角画像一時記憶部21は、撮影中の第1の画角の画像を蓄積しておき、1フレーム過去の第1の画角の画像を移動量検出部15に供給するとともに、部分画像記憶部17にも1フレーム過去の第1の画角の画像を供給する。
【0033】
移動量検出部15には、画像用信号処理部12から供給される現在撮影中の第1の画角の画像とともに、全画角画像一時記憶部21に蓄積された1フレーム前の第1の画角の画像が供給される。移動量検出部15は、これらの連続して撮影された第1の画角の画像間の移動量、すなわち、現在の第1の画角の画像と、1フレーム過去の第1の画角の画像とに基づく第1の画角の画像間の移動量を検出する。そして、移動量検出部15は、検出した第1の画角の画像間の移動量を移動量記憶部16及び部分画像記憶部17に供給する。
【0034】
移動量記憶部16は、撮影中に移動量検出部15で検出した複数の第1の画角の画像間の移動量を順次保存しておき、撮影終了後、保存した第1の画角の画像間移動量をパノラマ合成部18に供給する。
【0035】
部分画像記憶部17には、移動量検出部15で検出された第1の画角の画像間の移動量とともに、全画角画像一時記憶部21から1フレーム過去の第1の画角の画像が供給される。部分画像記憶部17は、移動量検出部15により検出した第1の画角の画像間の移動量に基づいて、第2の画角の画像を記憶する際の切り出し画角を変更する。つまり、部分画像記憶部17は、撮影中は、移動量検出部15からの画像間移動量の情報に基づいて、第1の画角の画像のうち撮影方向に応じた第2の画角の画像の画角を適応的に変えながら第2の画角の画像を順次保存する。
【0036】
図4は、画像間移動量に基づいて部分画像の画角を変更する方法を説明するための図である。部分画像記憶部17では、撮像装置2の移動方向に対して略垂直な第2の画角の画像の切り出し画角の辺の長さ、すなわち長さLを固定させる。また、部分画像記憶部17では、撮像装置2の移動方向に対して略平行な第2の画角の画像の切り出し画角の辺の長さ、すなわち長さWを変更する。
【0037】
なお、第2の実施の形態に係る撮像装置2において、部分画像記憶部17に記憶する第2の画角の画像は、上述した図2に示す場合と同様に、撮影方向に応じて切り出し幅が固定となる辺、すなわち長さLの辺が異なるものとする。
【0038】
具体的に、上記Wについては、図5に示すような方法で決定する。すなわち、撮像装置2の移動方向をyとし、この移動方向yに直交する方向をxとし、n枚目に撮影された第1の画角の画像を構成する圧縮された第2の画角の画像のy方向の長さをLnとする。また、n枚目から(n+1)枚目の画像間の移動量をVnとし、Vnのy方向の成分をVn_yとし、Vnのx方向の成分をVn_xとし、第2の画角の画像間の重複幅をdとする。この場合において、Wは、以下の(1)式に従って、部分解凍する画像の画角を変化させる。
W = Ln = Vn_y + d (1)
【0039】
そして、部分画像記憶部17は、撮影終了後、撮影中に保存した複数の第2の画角の画像をパノラマ合成部18に供給する。
【0040】
パノラマ合成部18は、撮影終了後に、部分画像記憶部17から撮影中に保存された複数の第2の画角の画像とともに、移動量記憶部16に保存されたそれぞれの第2の画角の画像に関連付けられた複数の画像間移動量が供給される。パノラマ合成部18は、連続する第2の画角の画像を画像間移動量に基づいてパノラマ画像に合成する。このように、パノラマ合成部18では、撮影終了後にパノラマ画像を合成することにより、より高速なパノラマ合成処理が可能となる。そして、パノラマ合成部18は、合成したパノラマ画像に対してJPEG等の圧縮処理を行った後、記録媒体19に供給する。そして、記録媒体19は、パノラマ合成部18で合成されたパノラマ画像を保存する。
【0041】
このように、第2の実施の形態に係る撮像装置2によれば、広い画角の第1の画角の画像に基づいて画像間の移動量を検出するため、画像間の移動量を正確に検出することが可能となる。また、撮像装置2によれば、部分画像記憶部17に第2の画角の画像のみを記憶させるため、記憶領域の削減を図ることができる。ここで、撮像装置2によれば、移動量検出部15により検出した第1の画角の画像間の移動量に基づいて、部分画像記憶部17に記憶する第2の画角の画像の切り出し画角を変更する。これにより、撮像装置2によれば、より部分画像記憶部17の記憶領域を削減することができる。さらに、撮像装置2によれば、撮影中に広い画角の第1の画角の画像を表示部13に表示することで、例えば撮像装置2の移動方向に対して垂直方向のブレが少なく撮影が可能となるため、撮影者の意図通りの簡易な撮影が可能となる。
【0042】
<3.第3の実施の形態>
次に、第3の実施の形態に係る撮像装置3について説明する。図6は、第3の実施の形態に係る撮像装置3の構成を示すブロック図である。撮像装置3は、レンズ系10と、撮像素子11と、画像用信号処理部12と、表示部13と、移動量検出用画像一時記憶部14と、移動量検出部15と、移動量記憶部16と、部分画像記憶部17と、パノラマ合成部18と、記録媒体19と、部分画像圧縮部23と、部分画像解凍部25とを備える。この撮像装置3は、次の点で上述した第1の実施の形態に係る撮像装置1とは異なる。すなわち、撮像装置3は、部分画像圧縮部23及び部分画像解凍部25を備えるとともに、移動量記憶部16に記憶した画像間移動量を部分画像解凍部25に供給する点で、第1の実施の形態に係る撮像装置1とは異なる。この第3の実施の形態に係る撮像装置3によれば、後に詳述するように、部分画像記憶部17の記憶領域をより削減することが可能となる。なお、撮像装置3において、撮像装置1と同一の構成については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0043】
レンズ系10を介して被写体画像が撮像素子11に照射される。照射された被写体画像は、撮像素子11によって電気信号に変換される。画像用信号処理部12は、ガンマ補正や輪郭強調補正等を行い、表示部13と移動量検出用画像一時記憶部14と、移動量検出部15と、部分画像圧縮部23とに第1の画角の画像を供給する。表示部13には、現在撮影中の第1の画角の画像が表示される。
【0044】
移動量検出用画像一時記憶部14は、撮影中の第1の画角の画像を蓄積し、1フレーム過去の第1の画角の画像を移動量検出部15に供給する。
【0045】
移動量検出部15には、画像用信号処理部12から供給される現在撮影中の第1の画角の画像とともに、移動量検出用画像一時記憶部14に蓄積された1フレーム前の第1の画角の画像が供給される。移動量検出部15は、これらの連続して撮影された第1の画角の画像間の移動量、すなわち、現在の第1の画角の画像と、1フレーム過去の第1の画角の画像とに基づく第1の画角の画像間の移動量を検出する。そして、移動量検出部15は、検出した第1の画角の画像間の移動量を移動量記憶部16に供給する。
【0046】
移動量記憶部16は、撮影中に移動量検出部15で検出した複数の第1の画角の画像間の移動量を順次保存する。移動量記憶部16は、撮影終了後、部分画像解凍部25と、パノラマ合成部18とに保存された複数の第1の画角の画像間の移動量を供給する。
【0047】
部分画像圧縮部23には、現在撮影中の第1の画角の画像が画像用信号処理部12から供給される。部分画像圧縮部23は、部分画像記憶部17の記憶領域を削減するために、第1の画角の画像のうち撮影方向に応じた一部の画像に対してJPEG等の画像圧縮を行う。そして、部分画像圧縮部23は、圧縮した部分画像、すなわち第1の画角の画像よりも画角の狭い画像(以下、第2の画角の画像という。)を部分画像記憶部17に供給する。なお、部分画像圧縮部23は、圧縮を行う第1の画角の画像については、上述した図2に示す場合と同様に、撮影方向に応じて切り出し領域を変更する。
【0048】
部分画像記憶部17は、撮影中においては、部分画像圧縮部23から供給される複数の第2の画角の画像を順次保存する。部分画像記憶部17は、撮影終了後においては、撮影中に保存した複数の第2の画角の画像を部分画像解凍部25に供給する。
【0049】
部分画像解凍部25には、撮影終了後に、撮影中に保存された複数の第2の画角の画像が部分画像記憶部17から供給される。また、部分画像解凍部25には、第2の画角の画像に関連付けられた複数の画像間移動量が移動量記憶部16から供給される。部分画像解凍部25は、画像間移動量の情報に基づいて第2の画角の画像を部分的に解凍し、第2の画角の画像の画角以下の画像(以下、第3の画角の画像という。)を生成してパノラマ合成部18に供給する。
【0050】
ここで、部分画像圧縮部23、部分画像記憶部17及び部分画像圧縮部23での具体的な処理を説明する。
【0051】
図7は、画像間移動量に基づいて解凍する部分画像の画角を変更する方法の一例を説明するための図である。まず、部分画像圧縮部23では、図7に示すように、画像用信号処理部12から供給される第1の画角の画像を圧縮して、例えば長手方向の辺の長さがL、短手方向の辺の長さがW1の第2の画角の画像を生成する。ここで、部分画像圧縮部23は、部分画像記憶部17の記憶領域を削減する点、ハードウェアやソフトウェアに対するインプリメンテーションのしやすさ等を考慮して、第1の画角の画像を圧縮する際の圧縮領域を固定させるようにすることが好ましい。例えば、部分画像圧縮部23は、第2の画角の画像の圧縮領域が第1の画角の画像に対して1/2程度となるようにするのが好ましい。なお、部分画像圧縮部23では、圧縮領域を固定させずに、例えば、画像間の移動量に応じて圧縮領域を可変させるようにしてもよい。
【0052】
続いて、部分画像記憶部17は、撮影中においては部分画像圧縮部23から供給される複数の第2の画角の画像を順次保存し、撮影終了後においては撮影中に保存した複数の第2の画角の画像を部分画像解凍部25に供給する。
【0053】
続いて、部分画像解凍部25は、撮像装置3の移動方向に応じて、矩形状の第2の画角の画像の解凍領域(解凍部分)を変更して第3の画角の画像を生成する。部分画像解凍部25では、圧縮された第2の画角の画像を解凍する際に、撮像装置3の移動方向に対して略垂直な長さLを固定し、撮像装置3の移動方向に対して略平行な長さがW2である第3の画角の画像を生成する。
【0054】
部分画像解凍部25は、例えば、図7(A)に示すように、移動量記憶部16から供給される第1の画角の画像間の移動量が所定の閾値よりも大きい場合には、第2の画角の画像を解凍する際の解凍領域を大きくする。一方、図7(B)に示すように、部分画像解凍部25は、部分画像記憶部17から供給される第1の画角の画像間の移動量が所定の閾値よりも小さい場合には、第2の画角の画像を解凍する際の解凍領域を小さくする。
【0055】
ここで、部分画像解凍部25では、撮像装置3においてパノラマ画像を高速で作成することを考慮して、必要最低限の第2の画角の画像を解凍することが好ましい。つまり、部分画像解凍部25では、部分画像圧縮部23により圧縮した第2の画角の画像を解凍する際に、画像間移動量に応じて解凍領域を変更することにより、第2の画角の画像を解凍する時間を短縮することができる。これにより、撮像装置3においては、より高速なパノラマ画像の合成が可能となるため、パノラマ画像が合成されるまでの待ち時間を少なくして、ユーザが快適にパノラマ画像を鑑賞することが可能となる。
【0056】
具体的に、部分画像解凍部25で部分解凍を行う領域については、図8に示すような方法で決定する。すなわち、撮像装置3の移動方向をyとし、この移動方向yに直交する方向をxとし、n枚目に撮影された第1の画角の画像を構成する圧縮された第2の画角の画像のy方向の長さをLnとする。また、n枚目から(n+1)枚目の画像間の移動量をVnとし、Vnのy方向の成分をVn_yとし、Vnのx方向の成分をVn_xとし、第2の画角の画像間の重複幅をdとする。この場合において、部分画像解凍部25では、以下の(2)式に従って、部分解凍する画像の画角を変化させる。
Ln = Vn_y + d (2)
【0057】
パノラマ合成部18には、撮影終了後に、複数の第3の画角の画像が部分画像解凍部25から供給されるとともに、それぞれの第3の画角の画像に関連付けられた複数の画像間移動量が移動量記憶部16から供給される。パノラマ合成部18は、連続する第3の画角の画像を画像間移動量に基づいてパノラマ画像に合成する。そして、パノラマ合成部18は、合成したパノラマ画像に対してJPEG等の圧縮処理を行った後、記録媒体19に供給する。そして、記録媒体19は、パノラマ合成部18で合成されたパノラマ画像を保存する。
【0058】
このように、第3の実施の形態に係る撮像装置3によれば、広い画角の第1の画角の画像に基づいて画像間の移動量を検出するため、画像間の移動量を正確に検出することが可能となる。
【0059】
また、撮像装置3によれば、部分画像記憶部17に部分画像圧縮部23により圧縮した第2の画角の画像のみを記憶させるため、記憶領域の削減を図ることができる。
【0060】
さらにまた、撮像装置3によれば、部分画像解凍部25が移動量記憶部16からの画像間の移動量に応じて、部分画像記憶部17から読み出した第2の画角の画像の解凍領域を変更することにより、必要最小限の部分画像を解凍することができる。したがって、撮像装置3においては、より高速にパノラマ画像を合成することが可能となる。
【0061】
また、撮像装置3によれば、撮影中に広い画角の第1の画角の画像を表示部13に表示することで、例えば撮像装置3の移動方向に対して垂直方向のブレが少なく撮影が可能となるため、撮影者の意図通りの簡易な撮影が可能となる。
【0062】
[パノラマ合成処理の動作]
次に、本実施の形態に係る撮像装置において、パノラマ画像の撮影と合成を行う手順の一例について図9を用いて説明をする。なお、以下では、上述した第1の実施の形態に係る撮像装置1を例にして説明する。
【0063】
先ず、撮像装置1においては、ハードウェアの診断や初期化を行った後、ステップS1へ移行し、各種撮影パラメータを計算する。このステップS1では、露出計により識別された明るさに関する情報を取得し、絞り値やシャッタ速度等の撮影パラメータを計算する。
【0064】
ステップS2では、撮像装置1においては、操作部(図示せず)におけるシャッタボタンが押圧入力操作に基づく操作信号が生成されたか否かにより撮影開始タイミングを識別する。その結果、撮像装置1では、かかる押圧入力の操作信号の生成を識別することができた場合(ステップS2:真)には、ステップS3へ移行する。これに対して、撮像装置1では、かかる押圧入力の操作信号の生成を識別することができなかった場合(ステップS2:偽)には、再びステップS1へ戻り、上述した処理を繰り返し実行する。
【0065】
ステップS3では、撮像装置1においては、ステップS1にて決定した撮影パラメータを用いてレンズ系10の絞り駆動部を調整するとともに画像の撮像、つまり、撮像素子11から画像を読み出す。撮像装置1では、撮像面に撮像された被写体像が撮像素子11により電気信号に変換され撮像信号となる。続いて、撮像装置1では、画像用信号処理部12によりガンマ補正や輪郭強調補正等を行う。続いて、撮像装置1では、表示部13により撮像中の画像を表示するとともに、移動量検出用画像一時記憶部14により広い画角の第1の画角の画像を保存する。
【0066】
ステップS4では、移動量検出部15は、画像間移動量を検出する。具体的に、移動量検出部15には、ステップS3で得られた画像用信号処理部12から供給される画像信号とともに、移動量検出用画像一時記憶部14に保存された1フレーム前の第1の画角の画像が供給される。そして、移動量検出部15は、現在の第1の画角の画像と1フレーム前の第1の画角の画像とに基づいて画像間の移動量を検出する。
【0067】
ステップS5では、移動量記憶部16は、ステップS4で移動量検出部15により検出した第1の画角の画像間の移動量を保存する。
【0068】
ステップS6では、部分画像記憶部17は、ステップS3で処理された画像のうち、一部の画像である第2の画角の画像を保存する。なお、部分画像記憶部17は、第2の画角の画像に対してJPEG等の圧縮処理を行った後に保存する。また、図4で示すように、第2の画角の画像の保存領域を可変にする場合は、ステップS4で求められた画像間の移動量に基づいて、保存する画像の画像領域を適応的に変化させて、部分画像記憶部17に保存する。
【0069】
ステップS7では、撮像装置1においては、操作部におけるシャッタボタンの押圧入力が継続しているか否を調べることで撮影終了のタイミングを識別する。その結果、撮像装置1において、未だ該押圧入力操作が継続していると識別した場合(ステップS7:真)には、撮影を継続させるためにステップS3の処理へ戻り、被写体の撮像を繰り返す。一方、撮像装置1において、シャッタボタンの押圧入力が終了しているものと識別した場合(ステップS7:偽)には、撮影の終了動作へ移行するためにステップS8へ移行する。
【0070】
ステップS8では、パノラマ合成部18で、パノラマ合成処理を行う。つまり、撮像装置1においては、部分画像記憶部17に保存された複数の第2の画角の画像と、その複数の第2の画角の画像に関連づけられた複数の画像間の移動量に基づいてパノラマ画像を合成する。なお、図7に示す第3の実施の形態に係る撮像装置3のように、部分画像がJPEG等で圧縮されて保存されている場合には、以下のように部分画像の読み込み動作を行うようにする。すなわち、撮像装置1は、処理速度の高速化を図るために、ステップS4で算出した画像間の移動量に基づいて、JPEG等の圧縮を解凍する画像領域を適応的に変化させて部分画像の読み込み動作を行う。
【0071】
ステップS9では、撮像装置1においては、ステップS8で合成されたパノラマ合成画を記録媒体19に保存を行う。
【0072】
以上説明したように、本実施の形態に係る撮像装置によれば、撮像画像から得られる広い画角の第1の画角の画像に基づいて画像間の移動量を検出するため、正確な移動量を検出することが可能となる。また、本実施の形態に係る撮像装置によれば、画像記憶部に第1の画角の画像よりも画角の狭い第2の画角の画像のみを記憶させるため、記憶領域の削減を図ることができる。さらに、本実施の形態に係る撮像装置によれば、撮影中に広い画角の画像を表示部に表示することで、例えば撮影機器の移動方向に対して垂直方向のブレが少なく撮影が可能となるため、撮影者の意図通りの簡易な撮影が可能となる。さらにまた、本実施の形態に係る撮像装置によれば、第1の画角の画像よりも画角の狭い画像を用いてパノラマ画像を合成することにより、パノラマ画像を合成する際に画像の繋ぎ目を滑らかにするための画像処理が不要となる。つまり、本実施の形態に係る撮像装置によれば、パノラマ画像に劣化を生じさせず、画像の繋ぎ目が滑らかなパノラマ画像を高速で作成することが可能となる。
【0073】
なお、本発明は、上述した撮像装置の他に、例えば画像処理装置等に適用することも可能である。また、本実施の形態において説明した一連の処理はハードウェア、ソフトウェア、又は両者の複合構成によって実行することが可能である。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ内のメモリにインストールして実行させるか、又は各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。また、本実施の形態に記載された各種の処理は、時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。
【符号の説明】
【0074】
10 レンズ系、11 撮像素子、12 画像用信号処理部、13 表示部、14 移動量検出用画像一時保存部、15 移動量検出部、16 移動量記憶部、17 部分画像記憶部、18 パノラマ合成部、19 記録媒体、21 全画角画像一時記憶部、23 部分画像圧縮部、24 部分画像記憶部、25 部分画像解凍部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンズ系を介して入射される映像を撮像画像に変換する撮像部と、
撮影中の上記撮像画像から得られる第1の画角の画像を表示する表示部と、
連続して撮影される複数の上記第1の画角の画像に基づいて、該第1の画角の画像間の移動量を検出する移動量検出部と、
上記第1の画角の画像よりも画角が狭い第2の画角の画像を記憶する部分画像記憶部と、
上記部分画像記憶部に記憶した複数の第2の画角の画像と、該複数の第2の画角の画像に関連付けられる上記第1の画角の画像間の移動量とに基づいて、パノラマ画像を合成するパノラマ合成部と
を備える撮像装置。
【請求項2】
上記部分画像記憶部は、該撮像装置の移動方向に応じて、上記第2の画角の画像を記憶する際に、該第2の画角の画像の切り出し画角の方向を変更する請求項1記載の撮像装置。
【請求項3】
上記部分画像記憶部は、上記第2の画角の画像を記憶する際に、該撮像装置の移動方向が略矩形状の該撮像装置の長手方向に対して略平行の場合には、該撮像装置の短手方向に該第2の画角の画像を長く切り出し、該撮像装置の移動方向が該撮像装置の長手方向に対して略垂直の場合には、該撮像装置の長手方向に該第2の画角の画像を長く切り出す請求項2記載の撮像装置。
【請求項4】
上記部分画像記憶部は、上記第2の画角の画像を記憶する際に、上記移動量検出部により検出した第1の画角の画像間の移動量に基づいて、該第2の画角の画像の切り出し画角を変更する請求項1記載の撮像装置。
【請求項5】
上記部分画像記憶部は、上記第2の画角の画像を記憶する際に、上記移動量検出部により検出した第1の画角の画像間の移動量が所定の閾値以上の場合には、上記第2の画角の画像の切り出し画角を大きくし、該第1の画角の画像間の移動量が所定の閾値未満である場合には、該第2の画角の画像の切り出し画角を小さくする請求項4記載の撮像装置。
【請求項6】
上記部分画像記憶部は、略矩形状の上記第2の画角の画像を記憶する際に、該撮像装置の移動方向に対して略垂直な辺の長さを固定し、該撮像装置の移動方向に対して略平行な切り出し画角の辺の長さを変更する請求項5記載の撮像装置。
【請求項7】
上記第1の画角の画像を圧縮して上記第2の画角の画像を生成する画像圧縮部と、
撮影終了後に上記第2の画角の画像を解凍して該第2の画角の画像の画角以下の第3の画角の画像を生成し、該第3の画角の画像を上記パノラマ合成部に供給する画像解凍部と
をさらに備え、
上記部分画像記憶部は、上記画像圧縮部から供給される第2の画角の画像を記憶し、該第2の画角の画像を読み出して上記画像解凍部に供給する請求項1記載の撮像装置。
【請求項8】
上記画像解凍部は、該撮像装置の移動方向に応じて、上記第2の画角の画像を解凍する際の解凍領域を変更する請求項7記載の撮像装置。
【請求項9】
上記画像圧縮部は、上記第1の画角の画像を圧縮する際の圧縮領域を固定させる請求項8記載の撮像装置。
【請求項10】
上記画像解凍部は、上記移動量検出部により検出した第1の画角の画像間の移動量が所定の閾値より大きい場合には、上記解凍領域を大きくし、該第1の画角の画像間の移動量が所定の閾値より小さい場合には、該解凍領域を小さくする請求項9記載の撮像装置。
【請求項11】
上記画像解凍部は、略矩形状の上記第2の画角の画像を解凍する際に、該撮像装置の移動方向に対して略垂直な辺の長さを固定し、該撮像装置の移動方向に対して略平行な切り出し画角の辺の長さを変更する請求項10記載の撮像装置。
【請求項12】
上記移動量検出部により検出した上記複数の第2の画角の画像に関連付けられる複数の上記第1の画角の画像間の移動量を記憶する移動量記憶部をさらに備え、
上記パノラマ合成部は、連続撮影しながら、上記移動量記憶部からの複数の第1の画角の画像間の移動量と、上記部分画像記憶部に記憶した複数の第2の画角の画像とに基づいて、上記パノラマ画像を合成する請求項1記載の撮像装置。
【請求項13】
上記移動量検出部により検出した上記複数の第2の画角の画像に関連付けられる複数の上記第1の画角の画像間の移動量を記憶する移動量記憶部をさらに備え、
上記パノラマ合成部は、撮影終了後に、上記移動量記憶部からの複数の第1の画角の画像間の移動量と、上記部分画像記憶部に記憶した複数の第2の画角の画像とに基づいて、上記パノラマ画像を合成する請求項1記載の撮像装置。
【請求項14】
入力信号から得られる連続した複数の第1の画角の画像に基づいて、該第1の画角の画像間の移動量を検出する移動量検出部と、
上記第1の画角の画像よりも画角が狭い第2の画角の画像を記憶する部分画像記憶部と、
上記部分画像記憶部に記憶した複数の第2の画角の画像と、該複数の第2の画角の画像に関連付けられる上記第1の画角の画像間の移動量とに基づいて、パノラマ画像を合成するパノラマ合成部と
を備える画像処理装置。
【請求項15】
入力信号から得られる連続した複数の第1の画角の画像に基づいて、該第1の画角の画像間の移動量を検出する移動量検出工程と、
上記第1の画角の画像よりも画角が狭い第2の画角の画像を記憶する部分画像記憶工程と、
上記複数の第2の画角の画像と、該複数の第2の画角の画像に関連付けられる上記第1の画角の画像間の移動量とに基づいて、パノラマ画像を合成するパノラマ合成工程と
を有する画像処理方法。
【請求項16】
入力信号から得られる連続した複数の第1の画角の画像に基づいて、該第1の画角の画像間の移動量を検出する移動量検出工程と、
上記第1の画角の画像よりも画角が狭い第2の画角の画像を記憶する部分画像記憶工程と、
上記複数の第2の画角の画像と、該複数の第2の画角の画像に関連付けられる上記第1の画角の画像間の移動量とに基づいて、パノラマ画像を合成するパノラマ合成工程と
を有する画像処理方法を情報処理装置に実行させるためのプログラム。
【請求項17】
入力信号から得られる連続した複数の第1の画角の画像に基づいて、該第1の画角の画像間の移動量を検出する移動量検出工程と、
上記第1の画角の画像よりも画角が狭い第2の画角の画像を記憶する部分画像記憶工程と、
上記複数の第2の画角の画像と、該複数の第2の画角の画像に関連付けられる上記第1の画角の画像間の移動量とに基づいて、パノラマ画像を合成するパノラマ合成工程と
を有する画像処理方法を情報処理装置に実行させるためのプログラムを記録した記録媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2011−78132(P2011−78132A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−292919(P2010−292919)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【分割の表示】特願2008−227582(P2008−227582)の分割
【原出願日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】