説明

撮像装置、撮像装置の制御方法及びコンピュータプログラム

【課題】 種々のクリーニング手法があるにも拘わらず、それらを任意に選択してクリーニング動作を行うことは考慮されていなかった。
【解決手段】 クリーニングモードが選択されると、撮像装置に装着される清掃ユニットを検知し(S104)、清掃ユニットの装着の有無、及びその装着されている清掃ユニットの種類に応じて(S107)、光学部材に付着した異物を除去するための複数のクリーニングモードの中から一つのクリーニングモードを選択して(S103, S108, S109, S110)、カメラ内部の清掃を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像素子や光学ローパスフィルタ等に付着した異物を除去するためのクリーニングモードを備えた撮像装置、撮像装置の制御方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像信号を電気信号に変換して撮像するデジタルカメラ等の撮像装置では、撮影光束をCCDやC−MOS等の撮像素子で受光し、その撮像素子から出力される光電変換信号を画像データに変換してメモリカード等の記録媒体に記録する。このような撮像装置では、撮像素子の前面側に光学ローパスフィルタが配置されており、撮像素子や光学ローパスフィルタの表面に塵埃等の異物が付着すると、その付着部分が黒い点となって撮影画像に写り込み、画像の見栄えが低下する。特にレンズ交換可能なデジタルカメラでは、シャッタや絞り制御機構といった機械的な作動部が撮像素子の近傍に配置されており、それらの作動部から発生した塵埃等の異物が撮像素子やローパスフィルタに付着することがある。また、レンズ交換時に、レンズマウントの開口から塵埃等がカメラ本体内に入り込み、これが付着することもある。
【0003】
そこで特許文献1,2のように、カメラ内部に付着した塵埃を取り除くための動作モードを備えたレンズ着脱型のデジタルカメラが提案されている。この動作モードは例えばクリーニングモードと呼ばれ、このクリーニングモードが設定されるとシャッタを開いてミラーをアップさせ、その状態を保持する。この状態では、レンズ着脱用の開口からシャッタ開口を通して撮像素子或は光学ローパスフィルタを目視できるため、ユーザはそれらに付着した塵埃等の異物をブロアで吹き飛ばす等の清掃作業が行える。
【0004】
また特許文献3は、撮像装置専用の清掃ユニットを用いることにより、ユーザが直接撮像素子や光学ローパスフィルタを目視することなく、簡単且つ安全に異物を除去できる技術を開示している。
【特許文献1】特開2001−159777号公報
【特許文献2】特開2000−125152号公報
【特許文献3】特開2004−326095号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら上記従来技術によれば、カメラ内のクリーニング方法として、ブロア等による人為的な清掃方法や、アクセサリを装着して機械的に清掃する方法というように、種々のクリーニング手法があるにも拘わらず、それらを任意に選択してクリーニング動作を行うことは考慮されていなかった。従って、例えばアクセサリを装着せずに手動のみでクリーニングを行いたい場合や、アクセサリを装着していても、どの程度、そのアクセサリを使用してクリーニングを行うか等といった選択が不可能であったため、ユーザにとって簡便性や安全性を欠いていたという問題があった。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、複数のクリーニングモードを具備し、それら複数のクリーニングモードの中から適切なクリーニングモードを選択して実行する撮像装置、撮像装置の制御方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る、被写体の光学像を電気信号に変換する撮像素子と、前記撮像素子の前面に配設された光学部材とを具備する撮像装置は以下のような構成を備える。即ち、前記光学部材に付着した異物を除去するための複数のクリーニング制御手段と、前記撮像装置に装着される清掃ユニットを検知する検知手段と、前記検知手段の検知結果に基づいて、前記複数のクリーニング制御手段から一つを選択して実行する実行制御手段とを有することを特徴とする。
【0008】
本発明の一態様に係る、被写体の光学像を電気信号に変換する撮像素子と、前記撮像素子の前面に配設された光学部材とを具備する撮像装置の制御方法は以下のような工程を備える。即ち、前記撮像装置に装着される清掃ユニットを検知する検知工程と、前記検知工程の検知結果に基づいて、前記光学部材に付着した異物を除去するための複数のクリーニング制御工程から一つを選択して実行する実行制御工程とを有することを特徴とする。
【0009】
本発明の一態様に係る、コンピュータプログラムは、上記撮像装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、複数のクリーニングモードの中から適切なクリーニングモードを自動的に選択して実行するので、より効果的な異物除去を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳しく説明する。尚、以下の実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでなく、また実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0012】
図1は、本実施の形態に係るデジタルカメラ本体101および交換レンズ201の中央断面図である。尚、この実施の形態では、レンズ交換式のデジタルカメラの例で示し、まずその諸動作について説明する。
【0013】
カメラ本体101に対して着脱可能な交換レンズ201は、カメラ側のマウント部102と交換レンズ側のマウント部202によって固定される。交換レンズ201が装着されると、カメラ本体101の接点部103と交換レンズ201の接点部203とが接触する。これにより電気的な接続がなされ、カメラ本体101は交換レンズ201が装着されたことを検知する。さらに、この接点部103,203を介してカメラ本体101から交換レンズ201へ電力の供給や交換レンズ201を制御するための通信を行う。交換レンズ201の撮影レンズ204を透過した光束は、カメラ本体101のメインミラー104に入射する。このメインミラー104はハーフミラーとなっており、このメインミラー104により反射された光束はファインダへと導かれる。またこのメインミラー104を透過した光束は、サブミラー105により下方へ反射され、焦点検出ユニット106へと導かれる。この焦点検出ユニット106は、撮影レンズ204のデフォーカス量を検出し、撮影レンズ204が合焦状態となるように撮影レンズ204を移動するためのレンズ駆動量を演算する。そして、その演算したレンズ駆動量を接点部103,203を介して交換レンズ201へ送出すると、交換レンズ201は図示しないモータを制御して、撮影レンズ204を移動させて焦点調節を行う。
【0014】
メインミラー104は、メインミラー保持枠107に固着され、ヒンジ軸108によって回動可能に軸支されている。またサブミラー105は、サブミラー保持枠109に固着されている。このサブミラー保持枠109は図示しないヒンジ軸によってメインミラー保持枠107に対して回動可能に軸支されている。メインミラー104によってファインダへと導かれた光束は、ピント板110に被写体像を結像する。使用者はペンタプリズム111及び接眼レンズ112を介してこのピント板110上の被写体像を観察するように構成されている。
【0015】
サブミラー105の後方にはシャッタ113が配置されており、そのシャッタ幕114は通常閉じた状態になっている。このシャッタ113の後方には、光学ローパスフィルタ及び赤外線カットフィルタを一体化した光学フィルタ115が配置されている。そして撮影時には、この光学フィルタ115を透過した光束が、更に後方に配置された撮像素子116へと入射するように構成されている。以上が、この実施の形態におけるデジタルカメラの待機状態の主な構成の説明である。
【0016】
ところで、このように大きな撮像素子116を搭載するデジタルカメラでは、ピント板110やメインミラー104を小型化することができないために、光学フィルタ115と撮像素子116の間隔を広げることは困難である。従って、光学フィルタ115上に付着した塵などの異物と撮像素子116の距離が近くなり、異物の影が大きく、ボケることなく撮像素子116上の被写体像に写り込んでしまう。このような状態で撮影した画像は異物の黒い影が入ったものとなり画像品位が大幅に低下する。よって、このような異物を必要に応じて除去できるようにする必要がある。ここで、光学フィルタ115に付着する異物を除去するための一つの手段として、この光学フィルタ115自身を、それに適した周波数および振幅で振動させる加振装置150をカメラ本体内に具備している。具体的には、圧電素子などのアクチュエータにより構成される。
【0017】
図2は、光学フィルタ115の表面に付着した塵などの異物を除去するためのクリーニングモードであって、後述するA設定からC設定に共通なデジタルカメラの状態を説明するためのカメラ本体101の中央断面図で、図1と共通する部分は同じ記号で示している。
【0018】
光学フィルタ115のクリーニングを行うためカメラ本体101のクリーニングモード操作部材117(図3)によりクリーニングモード開始状態へ移行すると、後述のクリーニングモード選択によって選択されるA設定からC設定のそれぞれの動作に応じて、メインミラー104とサブミラー105を撮影光路から退避させる。そして、シャッタ113のシャッタ幕114を走行させ、シャッタ113が開状態となって光学フィルタ115が露出される。この状態において、後述するクリーニング作業により、光学フィルタ115の表面に付着した異物を除去することが可能となる。
【0019】
図3は、本発明の実施の形態に係るデジタルカメラのクリーニングモードに関する機能構成を説明するブロック図で、前述の図面と共通する部分は同じ記号で示している。
【0020】
カメラ本体のCPU118は、クリーニングモード操作部材117が使用者により操作されると、クリーニングモード開始の指令を受けて、カメラ本体101をクリーニングモードの状態に移行させる。なお、クリーニングモード操作部材117は、クリーニングモードへの移行を指示するための操作部材で、例えば機械的なボタンやスイッチ等であっても良く、或は表示部124に表示されたメニューからカーソルキーや指示ボタンなどを用いて設定するものであっても良い。
電力供給回路119は、クリーニングモードに必要な電力を、着脱可能な電源122からカメラ本体101の各部へ必要に応じて供給を行う。また、これに並行して電源122の電源残量を検出して、その結果をCPU118へ送信する。
CPU118は、クリーニングモードの指令信号を受け取ると、後述のクリーニングモード選択によって選択されるA設定からD設定のそれぞれの動作に応じて、ミラー制御回路120、シャッタ制御回路121へそれぞれミラーアップとシャッタ幕114を開けるように信号を送る。尚、CPU118は、CPU118による制御処理時に各種データを一時的に格納するRAM131,CPU118により実行される制御プログラムを記憶しているROM132を有している。
151は光学フィルタ加振回路であり、後述のD設定が選択されたときに、所定のタイミングで加振装置150を駆動する。
【0021】
表示回路123は、CPU118を介して、電源スイッチ124、クリーニングモード操作部材117による操作結果や、電力供給回路119からの電源供給状態等を受け取り、これらをカメラ本体に設けられた表示部124に表示するよう制御している。
【0022】
図4は、本発明の実施の形態に係る撮像装置におけるクリーニングモードの選択処理を説明するフローチャートである。
【0023】
この処理は、カメラ本体101に設けられたクリーニングモード操作部材117を操作して、使用者がクリーニングモードを設定することにより開始される。
【0024】
まずステップS101では、カメラ本体101にアクセサリが装着されているか否かを判断し、アクセサリが装着されていればステップS104に進む。ここで、清掃アクセサリの装着の検知は、本実施の形態においては、交換レンズ201がカメラ本体101に装着されるときに、カメラ本体101の接点部103と交換レンズ201の接点部203が接触することにより電気的にその装着を検知するのと同様に行う。具体的には、清掃アクセサリ側にもマウントを設け、そのマウント部の、カメラ本体101の接点部103と対応する位置に接点部を配設する。これにより清掃アクセサリがカメラ本体101に装着されると、両接点が電気的に接触して、清掃アクセサリの装着が検知されるように構成されている。なお、「アクセサリ」は清掃アクセサリおよび交換レンズを含むものであるが、カメラ本体101に取り付けられたアクセサリが、交換レンズであるか清掃アクセサリであるかは、接点部のパターンなどにより、電気的に区別して読み取ることにより検知することが可能である。
【0025】
ステップS101において、アクセサリが装着されていないと判断した場合はステップS102へ進み、予めメニュー設定等により、内蔵ユニットである加振装置150によるクリーニングモードが優先的に設定されているか否かの判断をする。この優先設定は予めユーザによって設定されるか、或は初期状態として設定されているものであり、例えばユーザが設定を行う場合には、機械的なボタンやスイッチ、或は表示部124に表示されたメニューからカーソルキーや指示ボタンなどを用いて設定するものである。ステップS102で、優先設定がなされていない場合には、ステップS103に進み、ブロア等による人的清掃方法を行う「A設定」のセルフクリーニングモードが選択される。
【0026】
ステップS104では、カメラ本体101に取り付けられたアクセサリが、上述の検知により、カメラ本体101用の清掃ユニットであるか否かを判断し、カメラ本体101用の清掃ユニットであればステップS107に進む。装着されたアクセサリが、交換レンズであればステップS105に進む。ステップS105では、ステップS102と同様に、予めメニュー設定等により、内蔵ユニットである加振装置150によるクリーニングモードが優先的に設定されているか否かの判断をする。ここで優先設定がなされていない場合には、カメラ撮影モードとしてステップS106に進み、それ以降はクリーニングモードを抜けて通常の撮影モードに戻る。
【0027】
ステップS107では、装着された清掃ユニットが全自動でクリーニングを行うものであるか否かを判断し、全自動でクリーニングを行うものである場合は、ステップS109に進み、フルオートクリーニングモードである「C設定」が選択される。ステップS107において、装着された清掃ユニットが全自動でクリーニングを行うものでないないと判断された場合には、ステップS108に進み、清掃工程の一部を使用者が行うセミオートクリーニングモードである、「B設定」が選択される。ここで、装着された清掃ユニットが、全自動でクリーニングを行うものであるか否かの判断は、上述した清掃ユニットに設けられた接点部およびカメラ本体101の接点部103を介して行われる、清掃ユニットとカメラ本体101との通信結果に基づいて判断される。具体的には、例えば、清掃ユニット側の接点自体はカメラ本体101側から検出できるものの、カメラ本体101側から発せられる通信信号に対しては何ら応答しない場合には、清掃ユニット側には制御回路が搭載されていないものと判断し、全自動に対応しない清掃ユニットであると判断する。同様に、カメラ本体101側からの通信信号に対して、所定の通信結果を返してくる清掃ユニットについては、全自動に対応するものであると判断する。
【0028】
ステップS102およびステップS105において、内蔵ユニットである加振装置150によるクリーニングが優先設定がされている場合には、ステップS110へ進み、加振装置150を駆動して異物除去を行う内蔵クリーニングモードである「D設定」が選択される。ステップS102を経由してD設定が選択された場合には、カメラ側のマウント部102には何も装着されていないまま内蔵クリーニングモードが実行され、ステップS105を経由してD設定が選択された場合には、カメラ本体101に着脱可能な交換レンズ201が装着された状態で内蔵クリーニングモードが実行されることになる。
【0029】
A設定からD設定が選択された場合の、各クリーニングにおける具体的な動作等ついては、以下に説明する。
【0030】
まず、A設定のセルフクリーニングについて説明する。
【0031】
図5は、本実施の形態に係るセルフクリーニング用清掃ユニット301の斜視図である。
【0032】
セルフクリーニング用清掃ユニット301は、塵埃等の異物を除去する際にセルフクリーニング用清掃ユニット301を使用者が支持する支持部302、支持部302と一体的に設けられ、略V型で可撓性を備えている可撓部303、この可撓部303に一体的に懸架されており、略コの字型をしている弾性部304及び弾性部304の先端に設けられた粘着部305とを備えている。また、この粘着部305は、粘着テープや、もしくは弾性部304の表面にアクリル系等の粘着剤を直接塗布したものでも良い。
【0033】
図6は、クリーニングモードの設定が「A設定」に選択されたときのセルフクリーニング用清掃ユニット301を用いたクリーニング方法の一例を説明する斜視図である。
使用者はカメラ本体101のマウント部102の開口から、シャッタ113が開放状態になることにより形成される開口を通してセルフクリーニング用清掃ユニット301を挿入していき、光学フィルタ115上の塵埃を目視により見定めて押圧し、塵埃の除去作業を行う。
【0034】
図7は、A設定のセルフクリーニングモードが設定されてからのカメラの動作を表すフローチャートである。
【0035】
図4を用いて説明したように、クリーニングモードの設定後、A設定セルフクリーニングが選択された場合、ステップS701において、ミラー駆動制御回路120を制御してミラーアップ動作を行う。ミラーアップ状態になると、ステップS702に進み、シャッタ駆動制御回路121を制御してシャッタ先幕を走行させてシャッタ113を開状態にする。そしてステップS703において、クリーニングモードの設定が完了した旨の表示を、表示部124に表示する。使用者は、この表示を確認してから図6を用いて説明した方法により、セルフクリーニング用清掃ユニット301を使用して、異物の除去作業を行う。
【0036】
異物の除去作業が完了したら、使用者は不図示のクリーニング終了ボタンを押し下げ、CPU118はこの押し下げ動作をステップS704にて検出する。使用者が終了ボタンの押し下げを行うまでは、使用者は異物の除去作業を継続しているものとして、ミラーアップおよびシャッタ先幕開の状態を維持する(ステップS704のNO)。
【0037】
ステップS704で終了ボタンの押し下げを動作を検出したら、ステップS705で、ミラー駆動回路120を制御してミラーダウン動作をさせる。ミラーダウンが完了するとステップS706に進み、シャッタ駆動制御回路121を制御してシャッタ後幕を走行させてシャッタ113を閉状態にする。次にステップS707でシャッタのチャージ駆動を行い、シャッタ幕を撮影開始前と同じ状態にして、A設定のセルフクリーニングモードを終了する。
このようにクリーニングモードの設定を「A設定」とすることにより、カメラ本体101単体でのクリーニングモードへの移行が可能となる。前述においては、セルフクリーニング用清掃ユニット301を用いて異物の除去作業を行う例を示したが、この「A設定」では、レンズ着脱用開口からシャッタ開口を通して撮像素子或は光学ローパスフィルタが目視できるため、他に塵埃等の異物を除去するものであれば、ブロアのように吹き飛ばすものや、静電気を用いて吸着させるようなものであっても良い。
次にB設定のセミオートクリーニングモードについて説明する。
【0038】
図8および図9は、本実施の形態に係るセミオートクリーニング用清掃ユニット501の斜視図である。
【0039】
506は支持部であり、セミオートクリーニング用清掃ユニット501を操作させる際に使用者によって操作される。502は軸部であり粘着部505をカメラ本体101内の光学フィルタ115に密着させるために前方に移動させ、また光学フィルタ115から粘着部505を剥離するために退却させるための軸である。その外周には粘着部505が進退時に、カメラ本体101のマウント部102に対して回転しないように複数の回転止め部507を備えている。尚、この回転止め部506は、回転を防止できれば少なくとも一つあれば問題ない。可撓部503、弾性部504、粘着部505はいずれも、前述の実施の形態に係る可撓部303、弾性部304、粘着部305のそれぞれと同じ動作及び機能を有しているので、その説明を省略する。セミオートクリーニング用清掃ユニット501には前述の交換レンズ側のマウント部202と同形状のユニット側マウント部508が配置されている。また、ユニット側マウント部508は、交換レンズの接点部203と同様の電気的な接点部509を有しており、カメラ本体101の接点部103と導通することにより、カメラ側ではマウント部102にセミオートクリーニング用清掃ユニット501が装着されたことを検出することができる。
【0040】
図10は、クリーニングモードの設定が「B設定」とされたときの、セミオートクリーニング用清掃ユニット501を用いたクリーニング方法を説明する斜視図である。
使用者はカメラ本体101のマウント部102に、セミオートクリーニング用清掃ユニット501のユニット側マウント部508と回転止め部507を回転係合させる。
この状態から使用者が光学フィルタ115に付着した異物を除去するために支持部506をカメラ本体101の内部に向けて押し込むと、カメラ本体101内に粘着部505が侵入し光学フィルタ115上を押圧し、異物の除去がなされる。
【0041】
図11は、B設定のセミオートクリーニングモードが設定されてからのカメラの動作を表すフローチャートである。
【0042】
図4を用いて説明したように、クリーニングモードの設定後、B設定セミオートクリーニングが選択された場合、ステップS801において、ミラー駆動制御回路120を制御してミラーアップ動作を行う。ミラーアップ状態になると、ステップS802に進み、シャッタ駆動制御回路121を制御してシャッタ先幕を走行させてシャッタ113を開状態にする。そしてステップS803において、クリーニングモードの設定が完了した旨の表示を、表示部124に表示する。使用者は、この表示を確認してから図10を用いて説明した方法により、セミオートクリーニング用清掃ユニット501の支持部506をカメラ本体101の内部に向けて押し込み、異物の除去を行う。
使用者が、支持部506を引いて粘着部505を初期の状態に退避させ、更に、セミオートクリーニング用清掃ユニット501をカメラ本体101のマウント部102から外すと、接点部509はカメラ側の接点部103と非接触になり、この脱離動作をステップS804にて検出する。すなわち、それまでマウントの検出状態がONからOFFとなる。使用者が脱離動作を行うまでは、使用者は異物の除去作業を継続しているものとして、ミラーアップおよびシャッタ先幕開の状態を維持する(ステップS804のNO)。
ステップS804でセミオートクリーニング用清掃ユニット501の脱離動作を検出したら、ステップS805で、ミラー駆動回路120を制御してミラーダウン動作をさせる。ミラーダウンが完了すると、ステップS806に進み、シャッタ駆動制御回路121を制御してシャッタ後幕を走行させてシャッタ113を閉状態にする。次にステップS807でシャッタのチャージ駆動を行い、シャッタ幕を撮影開始前と同じ状態にして、B設定のセミオートクリーニングモードを終了する。
このようにクリーニングモードの設定を「B設定」とすることにより、カメラ本体101にセミオートクリーニング用清掃ユニット501が装着された状態でクリーニングモードへ移行する。前述においては、粘着部505を進退させることにより異物の除去作業を行うセミオートクリーニング用清掃ユニット501を例に示したが、この「B設定」では、一部使用者の作業を伴うものの、特に破損が懸念されるシャッタ113の周囲を使用者が直接に触れるおそれがない専用の清掃用アクセサリを用いて、カメラ内部を清掃できる。これにより不用意な操作による光学フィルタ周辺部材の破損を防止でき、安全で、且つ簡便なクリーニングモードを提供できる。また、使用者においてはあらゆる操作を自らの意思で設定できるため、所望のクリーニングを行うことが可能となる。
次にC設定のフルオートクリーニングについて説明する。
【0043】
図12は、本実施の形態に係るフルオートクリーニング用清掃ユニット401の外観斜視図である。
【0044】
このフルオートクリーニング用清掃ユニット401は、正面に液晶の表示部材による表示部402と、操作釦403,404,405とを配置している。表示部402は文字、画像などを用いて動作状態やメッセージ等を表示する液晶等の表示部であり、例えばLCDやLED、発音素子等の組み合わせにより構成されている。この表示部402の表示内容としては、例えば、クリーニングの所要時間、クリーニング経過時間、カメラ本体101及びこのフルオートクリーニング用清掃ユニット401の電池残量表示、ブザー設定表示、エラー表示、複数桁の数字による情報表示、カメラ本体101とフルオートクリーニング用清掃ユニット401の着脱状態の表示、日付及び時刻表示、カメラ本体101のCPU118とフルオートクリーニング用清掃ユニット401のCPU413(図16)の接続状態を示す表示等がある。操作釦403,404,405は、このフルオートクリーニング用清掃ユニット401の操作部材であり、例えば操作釦403は、フルオートクリーニング用清掃ユニット401の電源スイッチ、操作釦404はクリーニングの開始を指示する始動スイッチ、清掃釦405はクリーニングの終了を指示する終了スイッチである。またこれらの操作部材を用いて、クリーニング時間の設定、ブザー設定、清掃部材の駆動設定を行なえるようにしてもよい。尚、このフルオートクリーニング用清掃ユニット401の電源は、商用のAC電源417(図16)を用いる。または二次電池418(図16)を用いても良い。またこのフルオートクリーニング用清掃ユニット401は、電源コネクタ419(図16)を具備している。
【0045】
図13は、図12に示した清掃ユニットフルオートクリーニング用清掃ユニット401の背面図である。
【0046】
図に示すように、清掃ユニットフルオートクリーニング用清掃ユニット401の背面には前述の交換レンズ側のマウント部202と同形状の清掃ユニットフルオートクリーニング用清掃ユニット側のマウント406が配置されている。このマウント406内には、カメラ本体101と電気的に通信するための、前述の交換レンズ側の接点部203と同形状の接点部407が装備されている。
【0047】
408は粘着部で、撮像素子116上、具体的には光学フィルタ115上に散在する塵埃等の異物を、その粘着性により除去するために使用される。この粘着部408は、例えば粘着シートなどによって構成されている。この粘着部408は、撮像素子116の有効画素、即ち、撮像によって画像データとして利用される画素に対応する、一般的には矩形である有効画素領域よりも大きい面積を有している。好ましくは、粘着部408はこの有効画素領域と相似の形状を有し、一度の接触により、撮像に影響を与える可能性のある異物を接着させて除去できるのが好ましい。保持部材409は、粘着部408を保持するための部材であり、粘着部408が例えば撮像素子116の光学フィルタ115に接触して密着したときに過度の接触力を吸収し、かつ光学フィルタ115に対して均一の接触圧を与えるように可撓性(弾力性)を有している。歪ゲージ410は、保持部材409に配設されており、保持部材409の撓みに応じて粘着部408が光学フィルタ115に接触したか、更には、どの程度の圧力で接触しているかを検出することができる。伸縮部材411は、粘着部408を光学フィルタ115に対して接触させるために入れ子式に伸縮する部材で、数段の入れ子によって構成される。また、前述の各々の動作を割り当てられた操作部材において、使用者が任意に選択設定可能とする。
【0048】
図14は、本実施の形態に係る清掃ユニットフルオートクリーニング用清掃ユニット401がカメラ本体101に取付けられて、その清掃動作を停止している状態を示す断面図で、前述の図2と共通する部分は同じ記号で示している。
【0049】
図14に示すように、フルオートクリーニング用清掃ユニット401の中央には粘着部408が収納されている。駆動用モータ412は、その回転方向に応じて伸縮部材411を伸長或は収縮させるためのモータであり、その回転はCPU413(図16)によって制御されている。
【0050】
図15は、本実施の形態に係るフルオートクリーニング用清掃ユニット401がカメラ本体101に取付けられて、その清掃動作を実行している状態を示す断面図で、前述の図14と共通する部分は同じ記号で示している。
【0051】
このフルオートクリーニング用清掃ユニット401の駆動中は、ミラー104が上部に退避し、シャッタ幕114が開放された状態になるように制御が行なわる。この状態において、モータ412が回転駆動されることにより、粘着部408が撮像素子116方向に向かって伸長する。具体的には、収納されていた各入れ子411a〜411dが、撮像素子116に向かって伸長することにより清掃が行われる。
【0052】
図16は、本発明の実施の形態に係るフルオートクリーニング用清掃ユニット401がカメラ本体101に装着された場合の構成を示すブロック図で、前述の図面と共通する部分は同じ記号で示している。
【0053】
カメラ本体101のCPU118は、複数のクリーニングモード設定の中から「C設定」が選択されると、フルオートクリーニング用清掃ユニット401との通信可能状態への待機状態に入る。
【0054】
フルオートクリーニング用清掃ユニット401のCPU413は、電源スイッチ403から電源オンの信号を、クリーニング始動スイッチ404からクリーニング始動の信号をそれぞれ受け取る。フルオートクリーニング用清掃ユニットのCPU413は、モータ制御回路414、表示回路415、フルオートクリーニング用清掃ユニットの電力供給回路416と双方向で信号による通信を行っている。モータ制御回路414は、クリーニング始動スイッチ404やクリーニング終了スイッチ405からCPU413を介して通信された信号を基に、駆動用モータ412の回転開始、回転停止、回転速度などを制御する。表示回路415は、CPU413を介して、電源スイッチ403、クリーニング始動スイッチ404、クリーニング終了スイッチ405などの操作結果や、電力供給回路416からの電源状態、またカメラ本体101の電源状態等を受け取り、これらを表示部402に表示するよう制御している。フルオートクリーニング用清掃ユニット401の電力供給回路416は、電源コネクタ419を介してAC電源417又は二次電源418から電力を受け取っている。またAC電源417又は二次電源418の状況などをフルオートクリーニング用清掃ユニット401のCPU413に伝えている。
【0055】
カメラ本体101のCPU118は、カメラ側の接点部103とフルオートクリーニング用清掃ユニット側の接点部407とを介してフルオートクリーニング用清掃ユニット401のCPU413と通信し、フルオートクリーニング用清掃ユニット401が装着されたことを検知すると、クリーニングモード指令信号の授受を許可する。
【0056】
またフルオートクリーニング用清掃ユニット401のCPU413は、フルオートクリーニング用清掃ユニット側の接点部407とカメラ側の接点部103とを介してカメラ側のCPU118と通信し、カメラ本体101のミラーアップ、シャッタ幕開け、カメラ本体101の電源122の状態を示す信号を受け取っている。
【0057】
フルオートクリーニング用清掃ユニット401の電力供給回路416は、フルオートクリーニング用清掃ユニット側の接点部407とカメラ側の接点部103とを介してカメラ側の電力供給回路119と通信し、常に互いの電源状態を検知している。カメラ側のCPU118は、ミラー制御回路120、シャッタ制御回路121、カメラ側の電力供給回路119と通信を行なっている。
【0058】
カメラ側のCPU118は、フルオートクリーニング用清掃ユニット側のCPU413から電源オンの指令を受けると電力供給回路119に電源オンの指令を送り、クリーニングモードの指令信号を受け取るとミラー制御回路120、シャッタ制御回路121へそれぞれミラーアップとシャッタ幕開けの信号を送る。カメラ側の電力供給回路119は、カメラ側の電源122と通信を行い、カメラ側の電源122の残量を検知している。この電力供給回路119はまた、カメラ側の電源残量の検知結果をカメラ側のCPU118とフルオートクリーニング用清掃ユニット側の電力供給回路416へ送っている。
【0059】
粘着部制御回路420は、駆動用モータ412の回転を制御する駆動用モータ制御回路414によって粘着部408が撮像素子116に対して伸長するように制御されたとき、粘着部408が撮像素子116に接触したことを歪ゲージ410によって検知し、更には、粘着部408の全体が撮像素子116の少なくとも有効画素領域の全面に適当な接触圧で接触するように制御を行なう。表示回路415は、CPU413を介して、電源スイッチ403、クリーニング始動スイッチ404などの操作結果や、電力供給回路416からの電力供給状態またカメラ本体101の電源状態等を受け取り、これらを表示部402に表示するよう制御している。
【0060】
図17は、C設定のフルオートクリーニングモードが設定されてからのカメラの動作を表すフローチャートである。
【0061】
図4を用いて説明したように、クリーニングモードの設定後、C設定フルオートクリーニングモードが選択された場合、ステップS501において、ミラー駆動制御回路120を制御してミラーアップ動作を行う。ミラーアップ状態になると、ステップS502に進み、シャッタ駆動制御回路121を制御してシャッタ先幕を走行させてシャッタ113を開状態にする。
【0062】
そしてステップS503において、カメラ本体101のCPU118は、フルオートクリーニング用清掃ユニット401のCPU413に対して、クリーニング開始許可信号を送信する。フルオートクリーニング用清掃ユニット401のCPU413は、クリーニング開始許可信号を受信すると、図14の状態から図15の状態に推移させ、異物の除去動作を実行する。そして再び図14の状態に戻し、フルオートクリーニング用清掃ユニット401のCPU413は、カメラ本体101のCPU118にクリーニング終了信号を送信する。
【0063】
カメラ本体101のCPU118は、ステップS504において、クリーニング終了信号がフルオートクリーニング用清掃ユニット401のCPU413から送信されてくるのを待つ。
【0064】
クリーニング終了信号を受信すると、ステップS505で、ミラー駆動回路120を制御してミラーダウン動作をさせる。ミラーダウンが完了すると、ステップS506に進み、シャッタ駆動制御回路121を制御してシャッタ後幕を走行させてシャッタ113を閉状態にする。次にステップS507でシャッタのチャージ駆動を行い、シャッタ幕を撮影開始前と同じ状態にして、C設定のフルオートクリーニングモードを終了する。
このようにクリーニングモードの設定を「C設定」とすることにより、カメラ本体101にフルオートクリーニング用清掃ユニット401が装着された状態でクリーニングモードへの移行する。この「C設定」では、使用者の作業は、清掃ユニットの装着と所定のメニュー選択程度であるので、破損が懸念されるシャッタ113の周囲を触れるおそれがなく、また、撮像素子や光学フィルタに対しても不用意な圧力をかけてしまうおそれがないので、安全で簡便なクリーニングモードを提供することができる。
【0065】
次にD設定の内蔵クリーニングについて説明する。
【0066】
図18は、D設定の内蔵クリーニングモードが設定されてからのカメラの動作を表すフローチャートである。
【0067】
図4を用いて説明したように、クリーニングモードの設定後、D設定内蔵クリーニングが選択された場合、ステップS901において、加振装置150の振動駆動を開始し、光学フィルタ15を振動させる。そして、ステップS902で予め定められた時間、加振装置150を駆動したか監視し、その時間が経過したら加振を終了して、D設定の内蔵クリーニングモードを終了する。
【0068】
このようにクリーニングモードの設定を「D設定」とすることにより、カメラ本体101内部で光学フィルタ15上の異物を一定の割合で除去することが可能となる。上述においては、内蔵クリーニングとして加振装置150を用いて異物を除去する例を示したが、他にも光学フィルタ15上をワイパーでふき取る構成など、内蔵タイプの異物除去装置であれば良い。このように構成することにより、交換レンズを装着したまま簡易的に光学フィルタ上の異物を除去することが可能であったり、アクセサリを別途準備する必要がないといったメリットがある。
【0069】
本実施の形態においては、A設定からD設定において、具体的な清掃ユニットや加振装置を例示して説明したが、清掃ユニットは例示したものに限定されるものではく、それぞれセルフクリーニング、セミオートクリーニングおよびフルオートクリーニングの概念に対応する清掃ユニットであれば、その形態について拘束されるものではないし、加振装置も内蔵クリーニングの概念に対応する装置であればよい。例えば、図4において、ステップS101では、アクセサリの有無をマウントに配設された接点部の有無によって判断しているが、これに限定されるものではなく、セミオートクリーニングに対応する清掃ユニットが必ずしもマウントに装着される必要はなく、異なる手段によりカメラ本体に装着される場合には、その手段に応じた検知を行えばよい。同様に全自動に対応する清掃ユニットであるか否かの判断は、必ずしも通信の結果による必要はなく、例えば、それぞれの設定を区別できるように、清掃ユニット側にメカ的な構成を設けておき、カメラ本体はこのメカ構成の違いを検知するように構成すればよい。従って、それぞれの設定を選択するための判断は、清掃ユニットを如何に構成するかによって、その方法は適宜変更されるものである。
【0070】
また、本実施の形態においては、クリーニングモード操作部材117が使用者により操作された後に、一旦クリーニングモードの状態に移行させ、それからアクセサリの装着等を検知して、複数のクリーニングモードから一つを選択するフローとしたが、必ずしもこれに限られるものではなく、撮影モードのままであっても、特定の清掃アクセサリが装着された場合には、その清掃アクセサリに最適なクリーニングモードに移行するようにしても良い。
【0071】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本実施の形態に係るデジタルカメラ等の中央断面図である。
【図2】光学フィルタの表面に付着した異物を除去するためのクリーニングモードが設定された場合における、デジタルカメラの状態を説明するためのカメラの中央断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るデジタルカメラをクリーニングモードに設定した状態での機能構成を説明するブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る撮像装置におけるクリーニングモードの選択処理を説明するフローチャートである。
【図5】本実施の形態に係るセルフクリーニング用清掃ユニットの斜視図である。
【図6】クリーニングモードの設定が「A設定」に選択されたときのセルフクリーニング用清掃ユニットを用いたクリーニング方法の一例を説明する斜視図である。
【図7】A設定のセルフクリーニングモードが設定されてからのカメラの動作を表すフローチャートである。
【図8】、
【図9】本実施の形態に係るセミオートクリーニング用清掃ユニットの斜視図である。
【図10】クリーニングモードの設定が「B設定」とされたときの、セミオートクリーニング用清掃ユニットを用いたクリーニング方法を説明する斜視図である。
【図11】B設定のセミオートクリーニングモードが設定されてからのカメラの動作を表すフローチャートである。
【図12】本実施の形態に係るフルオートクリーニング用清掃ユニットの外観斜視図である。
【図13】図12に示した清掃ユニットフルオートクリーニング用清掃ユニットの背面図である。
【図14】本実施の形態に係る清掃ユニットフルオートクリーニング用清掃ユニットがカメラ本体に取付けられて、その清掃動作を停止している状態を示す断面図である。
【図15】本実施の形態に係るフルオートクリーニング用清掃ユニットがカメラ本体に取付けられて、その清掃動作を実行している状態を示す断面図である。
【図16】本発明の実施の形態に係るフルオートクリーニング用清掃ユニットがカメラ本体に装着された場合の構成を示すブロック図である。
【図17】C設定のフルオートクリーニングモードが設定されてからのカメラの動作を表すフローチャートである。
【図18】D設定の内蔵クリーニングモードが設定されてからのカメラの動作を表すフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体の光学像を電気信号に変換する撮像素子と、前記撮像素子の前面に配設された光学部材とを具備する撮像装置であって、
前記光学部材に付着した異物を除去するための複数のクリーニング制御手段と、
前記撮像装置に装着される清掃ユニットを検知する検知手段と、
前記検知手段の検知結果に基づいて、前記複数のクリーニング制御手段から一つを選択して実行する実行制御手段とを有することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
撮影レンズを着脱可能なマウント部を更に有し、
前記検知手段は、前記マウント部に清掃ユニットが装着されたか否かを検知することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記マウント部は、撮影レンズを装着した際に前記撮像装置と相互に通信を行うための接点部を具備し、
前記検知手段は、前記マウント部に清掃ユニットが装着されたときに、前記接点部を介して前記清掃ユニットと通信が可能であるか否かを検知することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記実行制御手段は、前記検知手段が清掃ユニットの装着を検知しない場合には、前記複数のクリーニング制御手段の内、装着型の清掃ユニットを用いないクリーニング制御手段を選択して実行することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記装着型の清掃ユニットを用いないクリーニング制御手段とは、前記撮像装置に装着することなく使用する清掃ユニットを使用者が用いて前記光学部材に付着した異物を除去するためのクリーニング制御手段であることを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記装着型の清掃ユニットを用いないクリーニング制御手段とは、前記撮像装置に内蔵された清掃ユニットを動作させて前記光学部材に付着した異物を除去するクリーニング制御手段であることを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記複数のクリーニング制御手段の少なくとも一つは、撮影光路内の部材を前記撮影光路から退避して、前記光学部材に付着した異物を除去可能な状態に保持する動作を含むことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項8】
被写体の光学像を電気信号に変換する撮像素子と、前記撮像素子の前面に配設された光学部材とを具備する撮像装置の制御方法であって、
前記撮像装置に装着される清掃ユニットを検知する検知工程と、
前記検知工程の検知結果に基づいて、前記光学部材に付着した異物を除去するための複数のクリーニング制御工程から一つを選択して実行する実行制御工程とを有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
【請求項9】
前記撮像装置は撮影レンズを着脱可能なマウント部を更に有し、
前記検知工程は、前記マウント部に清掃ユニットが装着されたか否かを検知することを特徴とする請求項8に記載の撮像装置の制御方法。
【請求項10】
前記マウント部は、撮影レンズを装着した際に前記撮像装置と相互に通信を行うための接点部を具備し、
前記検知工程は、前記マウント部に清掃ユニットが装着されたときに、前記接点部を介して前記清掃ユニットと通信が可能であるか否かを検知することを特徴とする請求項9に記載の撮像装置の制御方法。
【請求項11】
前記実行制御工程は、前記検知工程が清掃ユニットの装着を検知しない場合には、装着型の清掃ユニットを用いないクリーニング制御工程を選択して実行することを特徴とする請求項8に記載の撮像装置の制御方法。
【請求項12】
前記装着型の清掃ユニットを用いないクリーニング制御工程とは、前記撮像装置に装着することなく使用する清掃ユニットを使用者が用いて前記光学部材に付着した異物を除去するためのクリーニング制御工程であることを特徴とする請求11に記載の撮像装置の制御方法。
【請求項13】
前記装着型の清掃ユニットを用いないクリーニング制御工程とは、前記撮像装置に内蔵された清掃ユニットを動作させて前記光学部材に付着した異物を除去するクリーニング制御工程であることを特徴とする請求項11に記載の撮像装置の制御方法。
【請求項14】
前記複数のクリーニング制御工程の少なくとも一つは、撮影光路内の部材を前記撮影光路から退避して、前記光学部材に付着した異物を除去可能な状態に保持する工程を含むことを特徴とする請求項8に記載の撮像装置の制御方法。
【請求項15】
請求項8乃至14のいずれかに記載の撮像装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2006−301216(P2006−301216A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−121715(P2005−121715)
【出願日】平成17年4月19日(2005.4.19)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】