説明

撮像装置および撮像装置の制御プログラム

【課題】従来の装置では、ユーザは、表示部の表示を変更するために操作ボタン等を操作する必要があった。
【解決手段】撮像装置は、表示部と、表示部とユーザとの距離を計測する距離計測部と、被写体を撮像して画像データを取得する撮像部と、距離計測部の計測結果に基づいて、表示部における画像データの画像表示および撮像部の機能設定表示の少なくとも一方の表示を変更する表示制御部とを備える。表示制御部は、距離計測部の計測結果に基づいて、表示部における画像表示および機能設定表示の一方から他方へ変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置および撮像装置の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルカメラ等の撮像装置に複雑な機能が搭載されるに従って、ユーザが設定すべきメニュー項目の数が膨大となっている。そのため、撮像装置は、表示部の表示を画像表示からメニュー項目を含む機能設定表示に変更して各種機能の設定を可能にする。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2002−189552号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の装置では、ユーザは、表示部の表示を変更するために操作ボタン等を操作する必要があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の態様における撮像装置は、表示部と、表示部とユーザとの距離を計測する距離計測部と、被写体を撮像して画像データを取得する撮像部と、距離計測部の計測結果に基づいて、表示部における画像データの画像表示および撮像部の機能設定表示の少なくとも一方の表示を変更する表示制御部とを備える。
【0005】
本発明の第2の態様における撮像装置の制御プログラムは、表示部および撮像部を備える撮像装置の制御プログラムであって、表示部とユーザとの距離を計測する計測ステップと、撮像部を用いて、被写体を撮像して画像データを取得する取得ステップと、計測ステップの計測結果に基づいて、表示部における画像データの画像表示および撮像部の機能設定表示の少なくとも一方の表示を変更する表示変更ステップとをコンピュータに実行させる。
【0006】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】カメラシステムの要部断面図である。
【図2】カメラシステムの背面概観図である。
【図3】カメラシステムのブロック図である。
【図4】本実施形態の概念を説明する図である。
【図5】表示変更テーブルを説明する図である。
【図6】表示変更設定画面を示す図である。
【図7】本実施形態の第1実施例を示す図である。
【図8】本実施形態の第2実施例を示す図である。
【図9】本実施形態の第3実施例を示す図である。
【図10】本実施形態の第4実施例を示す図である。
【図11】表示変更処理を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0009】
図1は、本実施形態に係るカメラシステム1の要部断面図である。本実施形態では、撮像装置の一例として、カメラシステム1について説明する。カメラシステム1は、カメラ本体2と交換可能な撮影レンズ3を組み合わせて撮像装置として機能する、レンズ交換式一眼レフカメラである。
【0010】
撮影レンズ3は、フォーカスレンズ、ズームレンズおよび防振レンズを含むレンズ群4、絞り5、カメラシステム1の振れを検出する角速度センサ6、レンズ群4を駆動する不図示の駆動装置等を備える。角速度センサ6は、少なくとも光軸に直交する2軸周りの角速度を検出する。駆動装置は、例えば振動波モータ、VCMにより構成される複数のモータを有し、フォーカスレンズを光軸方向に駆動し、防振レンズを光軸方向とは異なる方向に駆動する。また、撮影レンズ3は、撮影レンズ3の全体を制御すると共に、カメラ本体2と協働するレンズCPU7を有する。
【0011】
カメラ本体2は、撮影レンズ3からの光束を反射してファインダー光学系11に導く反射位置と、撮影レンズ3からの光束がCCD、CMOS等から構成される撮像素子12に入射するように退避する退避位置とで揺動するメインミラー13を備える。メインミラー13の一部の領域は半透過領域となっており、カメラ本体2は、この半透過領域を透過した光束を焦点検出センサ14へ反射するサブミラー15を備える。サブミラー15は、メインミラー13に連動して揺動し、メインミラー13が退避位置をとるときには、サブミラー15も光束から退避する。なお、焦点検出センサ14は、位相差方式により入射する光束の焦点状態を検出する。
【0012】
反射位置にあるメインミラー13で反射された光束は、焦点板16、ペンタプリズム17を介してファインダー光学系11へ導かれる。ファインダー光学系11は、複数のレンズから構成されており、ユーザはファインダー光学系11により被写界を確認することができる。
【0013】
ペンタプリズム17を透過する光束の一部は測光センサ18に導かれる。測光センサ18は、撮影レンズ3へ入射する光束を複数の領域ごとに測光することにより、被写界の輝度分布を計測する。さらに、カメラ本体2は、撮影レンズ3のマウント部近傍で撮影レンズ3と干渉しない位置に、被写界の音を取り込むマイク31と、ファインダー光学系11の近傍にスピーカ32を備える。
【0014】
メインミラー13が退避位置にあるときには、撮影レンズ3からの光束は、ローパスフィルタ19を介して撮像素子12に入射する。撮像素子12の近傍には基板20が設けられており、基板20の後方には外部に面して背面モニタ33が設けられている。背面モニタ33の近傍には、超音波センサ、赤外線センサ等の測距センサ34が設けられている。測距センサ34は、ユーザと背面モニタ33との距離を計測する。
【0015】
図2は、カメラシステム1の背面概観図である。特に、背面モニタ33にメニュー画面が表示されている様子を示す。図示するように、背面モニタ33の近傍には、十字スイッチを有する操作スイッチ35が設けられている。ユーザは操作スイッチ35を操作して、メニュー画面上のカーソルを上下左右に移動させて特定のメニュー項目を選択する。操作スイッチ35の中央には決定ボタンが設けられている。ユーザは決定ボタンを押下げることにより、カーソルで選択したメニュー項目の実行を指示する。また、上述のとおり、背面モニタ33の近傍には、測距センサ34が設けられている。
【0016】
図3は、本実施形態に係るカメラシステム1のブロック図である。基板20は、カメラ本体CPU21、撮像素子12を駆動する駆動回路22、撮像素子12の出力をデジタル信号に変換するA/D変換回路23、ASICで構成される画像処理制御回路24、撮像素子12からの信号の高周波成分を抽出するコントラストAF回路25、表示制御回路26、などを有している。カメラ本体CPU21はカメラシステム1の全体を制御する。
【0017】
画像処理制御回路24は、デジタル信号に変換された画像信号に対してホワイトバランス調整、シャープネス調整、ガンマ補正、階調調整などの画像処理を施すと共に、JPEGなどの画像圧縮を行って画像ファイルを生成する。生成された画像ファイルは、画像記録媒体41に記憶される。画像記録媒体41は、カメラ本体2に対して着脱可能なフラッシュメモリなどの記録媒体であっても良いし、カメラ本体2に内蔵されるSSD(Solid State Drive)などの記録媒体であっても良い。
【0018】
画像処理を施された画像信号は、表示制御回路26の制御により、背面モニタ33に表示される。撮影直後に撮影された画像信号を所定時間表示すれば、画像記録媒体41に記録された画像ファイルに対応する画像をユーザに視認させるレックレビュー表示を実現できる。また、撮像素子12が連続的に光電変換する被写界像を、画像記録媒体41に記録することなく背面モニタ33に逐次表示すればライブビュー表示を実現できる。さらに、撮像素子12が連続的に光電変換する被写界像を、例えばMPEG、H.264などの動画圧縮処理を画像処理制御回路24で施して画像記録媒体41に記録すれば、動画撮影を実現することができる。このとき、マイク31で収集した被写界の音声も圧縮処理して、動画データに同期させて記録する。生成される動画像のフレームレートは、例えば30fpsなど、複数のフレームレートから選択されて設定される。
【0019】
コントラストAF回路25は、撮像素子12からの撮像信号の高周波成分を抽出してAF評価値信号を生成し、これが最大になるフォーカスレンズ位置を検出する。具体的には、画像処理制御回路24から入力される画像信号から、バンドパスフィルタを用いて所定の高周波成分を抽出し、ピークホールド、積分等の検波処理を行ってAF評価値信号を生成する。生成したAF評価値信号は、カメラ本体CPU21に出力する。
【0020】
レンズCPU7は、角速度センサ6で検出した手振れをキャンセルするように、撮影レンズ3内の防振レンズを光軸方向とは異なる方向に駆動して光学式手振れ補正を実現している。手振れ補正はこのような光学式手振れ補正に限らず、撮像素子12に駆動機構を付与して、光軸方向とは異なる方向に駆動して手振れをキャンセルする撮像素子駆動式手振れ補正を採用することもできる。さらには、画像処理制御回路24から出力された複数枚の画像間の動きベクトルを算出し、算出した画像間の動きベクトルをキャンセルするように画像読み出し位置を制御して手振れをキャンセルする電子式手振れ補正を採用することもできる。光学式手振れ補正および撮像素子駆動式手振れ補正は特に静止画撮影に好適であり、動画撮影にも適用される。電子式手振れ補正は動画撮影に好適である。これらの方式は、選択的、追加的に採用され得る。
【0021】
測光センサ18は、上述のように、撮影レンズ3へ入射する光束を複数の領域ごとに測光することにより被写界の輝度分布を計測する。測光センサ18は計測結果をカメラ本体CPU21に出力する。カメラ本体CPU21では、選択された測光モードに応じて露出値を算出する。測光モードとしては、明るい部分と暗い部分のバランスを取る分割測光モード、画面中央を適正露出とする中央重点測光モード、選択したフォーカスポイントの狭領域を適正露出とするスポット測光モードなどが選択され得る。
【0022】
フラッシュROM42は、EEPROM(登録商標)であり、カメラシステム1を動作させるプログラムのほか、各種調整値、設定値を記憶する記憶装置である。具体的には、AF調整データ、AE調整データ、スイッチの設定履歴などを記憶している。特に、ユーザが設定する各種設定値は、カメラシステム1のメニュー項目として、種類に応じて複数に分類され、それぞれの分類の中でツリー構造状に階層化されて管理されている。なお、スイッチの設定履歴については後述する。
【0023】
RAM43は、フラッシュROM42に記憶されたプログラムが展開され、カメラ本体CPU21が高速にアクセスできるDRAMなどの高速RAMである。特に頻繁に参照される各種調整値、設定値などもフラッシュROM42からコピーされ、カメラ本体CPU21からのアクセスを容易にする。表示制御回路26は、上述のように画像処理された画像の他、フラッシュROM42から読み出したメニュー画面を背面モニタ33へ表示する表示制御を行う。
【0024】
傾斜センサ44は、カメラシステム1の傾きを検知する。傾斜センサ44は、加速度センサ、角速度センサ等で構成され、少なくともカメラシステム1の前後方向の傾きであるピッチ角を検知する。傾斜センサ44は検出結果をカメラ本体CPU21に出力する。
【0025】
測距センサ34は、上述のとおりユーザと背面モニタ33との距離を計測する。測距センサ34は、カメラシステム1の背面のうち、背面モニタ33に隣接して設置される。そして、測距センサ34は、ユーザの顔が背面モニタ33に近接したときに、その距離を計測して計測結果をカメラ本体CPU21に出力する。
【0026】
レリーズSW45は、2段式のスイッチである。ユーザがレリーズSW45を半押しすると、カメラ本体CPU21は、オートフォーカス、測光などの撮影準備動作を行う。さらにユーザがレリーズSW45を全押しすると、カメラ本体CPU21は、静止画、動画の撮影動作を開始する。
【0027】
図4は、本実施形態の概念を説明する図である。測距センサ34は、背面モニタ33の表示を観察しているユーザと背面モニタ33との距離Dを計測する。
【0028】
ユーザは、背面モニタ33に表示された情報を観察する場合に、表示されている情報に応じて眼球と背面モニタ33の距離を、意識的あるいは無意識に調整する。例えば、小さいアイコンが表示されていたり、文字が多く表示されていたりする場合には、老眼のユーザであれば背面モニタ33を遠ざけ、近眼のユーザであれば近づける。したがって、何かの設定を確認する場合、ユーザは、操作スイッチ35を操作して設定の表示を指示した上で、把持するカメラシステム1を遠ざけたり近づけたりする2段階の動作を実行しなければならなかった。
【0029】
一方、本実施形態におけるカメラシステム1は、ユーザが最適と感じる画像表示の観察距離および機能設定表示の観察距離において、それぞれの表示が実行されるように制御する。すなわち、ユーザは、予め観察距離とその時に表示される表示内容を設定しておくことができ、カメラシステム1は、設定された内容を表示変更テーブルとして記録しておく。そして、カメラシステム1は、動作時において測距センサ34によりユーザとの距離を観察距離として取得して、その結果を表示変更テーブルに照らし合わせて、背面モニタ33に表示する内容を変更する。このような制御により、ユーザは、把持するカメラシステム1を遠ざけたり近づけたりするだけで、表示させたい内容を、その内容に対応する観察しやすい距離で、自動的に表示させることができる。以下に、その具体的な制御および表示画面の変更について詳細に説明する。
【0030】
図5は、表示変更テーブルを説明する図である。表示変更テーブル50は、表示制御回路26が本実施形態における表示変更処理を実行する場合に参照するテーブルである。後述するように、表示変更テーブル50は、ユーザによる指示に従って更新される。更新された表示変更テーブル50は、フラッシュROM42に記憶される。
【0031】
図5に示すように、表示変更テーブル50には、「距離範囲」のそれぞれに対応して、「モード」および「変更内容」が規定されている。「距離範囲」には、測距センサ34の測定可能範囲のうちの設定された距離の範囲が規定される。「モード」には、上述のライブビュー表示を行う「撮影モード」、画像記録媒体41に記録されている画像データの表示を行う「再生モード」およびメニュー画面の表示を行う「機能設定モード」のいずれかが規定される。「変更内容」には、各モードにおいて変更する表示内容の態様が規定される。
【0032】
図の例によれば、区分された距離範囲である「min〜50」、「50〜100」、「100〜150」、「150〜250」、「250〜300」、「300〜400」、「400〜max」のそれぞれに対して第1設定行51から第7設定行57が規定されている。そして、表示変更テーブル50は、第1設定行51から第3設定行53までの距離範囲が「再生」モードに対応し、第4設定行54および第5設定行55が「撮影」モードに対応し、第6設定行56および第7設定行57が「機能設定」モードに対応していることを示す。
【0033】
そして、「再生」モードに対しては変更内容として「表示枚数」が規定されている。表示枚数の変更における具体的な内容として、第1設定行51には「第1表示枚数」による表示が規定されており、同様に、第2設定行52には「第2表示枚数」による表示が、第3設定行53には「第3表示枚数」による表示が規定されている。例えば、測距センサ34によって計測された距離が70mmであれば、距離70mmを含む距離範囲に対応する第2設定行52が参照されて、再生モードに切り替えられた上で、第2表示枚数が同時に整列される画像表示が実行される。具体的な表示態様の変更については後述する。
【0034】
また、「撮影」モードに対しては変更内容として「状態表示」が規定されている。状態表示の変更における具体的な内容として、第4設定行54には「情報表示なし」による表示が規定されており、同様に、第5設定行55には「情報表示あり」が規定されている。例えば、測距センサ34によって計測された距離が280mmであれば、距離280mmを含む距離範囲に対応する第5設定行55が参照されて、撮影モードに切り替えられた上で、画像表示として情報表示を伴うライブビュー表示が実行される。具体的な表示態様の変更については後述する。
【0035】
また、「機能設定」モードに対しては変更内容として「階層切替」が規定されている。階層切替の変更における具体的な内容として、第6設定行56には「第1階層表示」が規定されており、同様に、第7設定行57には「第2階層表示」が規定されている。例えば、測距センサ34によって計測された距離が350mmであれば、距離350mmを含む距離範囲に対応する第6設定行56が参照されて、機能設定モードに切り替えられた上で、機能設定表示として第1階層のメニュー項目表示が実行される。具体的な表示態様の変更については後述する。
【0036】
図6は、表示変更テーブルの更新処理を説明する図である。表示制御回路26は、カメラ本体CPU21と協働し、ユーザの入力に応じて上述の表示変更テーブル50を更新する。
【0037】
図6(a)に示すように、表示制御回路26は、メニュー画面の左端に、それぞれがタブとして分類される再生タブ61、撮影タブ62、セットアップタブ63およびヘルプタブ64を設ける。再生に関するメニュー項目群は再生タブ61に纏められており、同様に、撮影に関するメニュー項目群は撮影タブ62に、カメラシステム1の使用環境に関するメニュー項目群はセットアップタブ63に纏められている。ヘルプタブ64には、表示されている項目に関連するヘルプ表示があるときに選択できる説明項目群が纏められている。セットアップタブ63に纏められているメニュー項目群に「表示変更テーブル設定」の項目が含まれている。ユーザがセットアップタブ63を指定し「表示変更テーブル設定」の項目を指定した場合に、表示制御回路26は図6(a)に示すメニュー画面を背面モニタ33に表示させる。
【0038】
図6(a)に示すように、メニュー画面上部のタイトル欄65には、項目「表示変更テーブル設定」の名称が表示されている。タイトル欄65の下側に、変更処理実行入力欄66が設けられる。ユーザは、距離に応じた表示変更処理を実行したい場合には、変更処理実行入力欄66の「YES」を選択する。一方、ユーザは、距離に応じた表示変更処理の実行を望まない場合には、変更処理実行入力欄66の「NO」を選択する。なお、変更処理実行入力欄66の入力情報はフラッシュROM42に記憶される。
【0039】
表示制御回路26は、変更処理実行入力欄66の下側に、距離範囲入力欄67、モード入力欄68および変更内容入力欄69を設ける。図6(a)のメニュー画面において、第1入力行70、第2入力行71および第3入力行72は、表示変更テーブル50の第1設定行51、第2設定行52および第3設定行53の各項目の設定内容を示す。第3入力行72の下にスクロール操作マーク73が設けられる。ユーザのスクロール操作マーク73の操作に応じて、表示制御回路26は、表示変更テーブル50の第4設定行54以降の設定行を第1入力行70、第2入力行71および第3入力行72にスクロール表示させる。
【0040】
変更内容入力欄69の右側に、第1入力行70および第2入力行71の間に入力行の挿入を指示するための第1挿入マーク74と、第2入力行71および第3入力行72の間に入力行の挿入を指示するための第2挿入マーク75とが設けられる。ユーザは、カーソルで第1挿入マーク74または第2挿入マーク75を指定した場合に、表示制御回路26は、指定された挿入マークに対応する箇所に新たな入力行を挿入する。
【0041】
ユーザは、距離範囲入力欄67の各数値を変更して、各入力行に表示されている設定行における距離範囲を変更する。また、ユーザは、モード入力欄68の中から1つのモードを選択して、各入力行に表示されている設定行のモードを指定する。さらに、ユーザは、変更内容入力欄69の有無を選択して、各入力行に表示されている設定行の変更内容の有無を指定する。
【0042】
ユーザが変更内容入力欄69で「有」を指定した場合に、表示制御回路26は変更内容を入力するためのメニュー画面を背面モニタ33に表示させる。図6(b)は、図6(a)における第1入力行70の変更内容入力欄69で「有」が指定された場合のメニュー画面である。図6(b)に示すように、第1項目欄76、第2項目欄77および第3項目欄78が画面中央に設けられる。第1項目欄76、第2項目欄77および第3項目欄78には、「状態表示」、「画角変更」および「動画再生速度」がそれぞれ表示される。「状態表示」、「画角変更」および「動画再生速度」の項目は、第1入力行70のモード入力欄68で指定されている「再生」モードの画像表示における内容変更処理の項目である。詳細については後述する。
【0043】
ユーザが第1項目欄76、第2項目欄77および第3項目欄78に表示されるメニュー項目を指定した場合に、表示制御回路26は当該項目の詳細な変更内容を入力するためのメニュー画面を背面モニタ33に表示させる。図6(c)は、図6(b)における「状態表示」が指定された場合のメニュー画面である。図6(c)に示すように、表示枚数を入力するための枚数入力欄79が画面中央に設けられる。ユーザは枚数入力欄79に枚数を入力した場合に、カメラ本体CPU21は、図6(a)、図6(b)および図6(c)のメニュー画面での入力情報に応じて、表示変更テーブル50を更新する。
【0044】
ここで、本実施形態の表示変更処理について画面例を用いて説明する。本実施形態において、背面モニタ33および測距センサ34は、表示部および距離計測部としてそれぞれ機能する。また、レンズCPU7、撮像素子12、駆動回路22、A/D変換回路23および画像処理制御回路24は、被写体を撮像して画像データを取得する撮像部として機能する。そして、表示制御回路26は、カメラ本体CPU21と協働して、本実施形態の表示変更処理を実行する表示制御部として機能する。なお、本実施形態において、表示制御回路26は、図5に示す表示変更テーブルを参照して表示変更処理を実行する。
【0045】
図7は、本実施形態の第1実施例を示す図である。第1実施例は、ユーザと背面モニタ33との距離が上述の表示変更テーブル50における第6設定行56の距離範囲から第5設定行55の距離範囲に変化した場合における表示変更処理である。
【0046】
まず、測距センサ34で計測された距離が第6設定行56で規定する距離範囲に属する場合、例えば350mmの場合、表示制御回路26は、第6設定行の情報に応じて、機能設定モードにおける第1階層のメニュー画面を背面モニタ33に表示させる。本実施例において、図7(a)で示すように、撮影メニューの第1階層が表示されている。
【0047】
ここで、ユーザが被写体を撮影するためにカメラシステム1を自身に近付ける。測距センサ34で計測された距離が300mmになるまで撮影メニューの第1階層の表示が継続される。測距センサ34で計測された距離が300mm未満になった場合、表示制御回路26は、第5設定行55の情報に応じて、図7(b)に示すように、撮影モードにおける状態情報欄80が重畳されたライブビュー表示に変更する。
状態情報欄80には、カメラシステム1の充電状態、画像サイズ、シャッター速度、F値、ISO感度設定値などの情報を含む。状態情報欄80の左から2番目のアイコンは、上述の手振れ補正が自動で実行される「オート手振れ補正」が設定されていることを示す。また、状態情報欄80の左から3番目のアイコンは、上述した測光モードのうちの「スポット測光モード」が設定されている。
【0048】
第1実施例によれば、ユーザは、カメラシステム1を撮影するポジションまで移動させるだけで、操作ボタン等を操作することなく機能設定モードの機能設定表示から撮影モードの画像表示に切り替えられる。なお、異なるモードの表示への変更は、機能設定モードにおける機能設定表示と撮影モードにおける画像表示との間の変更に限らない。表示変更テーブル50の設定により、機能設定モードの機能設定表示と再生モードの画像表示との間の変更および撮影モードの画像表示と再生モードの画像表示との間の表示変更も行うことができる。
【0049】
図8は、本実施形態の第2実施例を示す図である。第2実施例は、ユーザと背面モニタ33との距離が上述の表示変更テーブル50における第4設定行54の距離範囲から第5設定行55の距離範囲に変化した場合における表示変更処理である。
【0050】
まず、測距センサ34で計測された距離が第4設定行54で規定する距離範囲に属する場合、例えば200mmの場合、表示制御回路26は、第4設定行の情報に応じて、撮影モードにおける情報表示なしの画像表示を背面モニタ33に表示させる。本実施例において、図8(a)で示すように、撮影モードにおける状態情報表示を伴わないライブビュー表示が表示されている。
【0051】
ここで、ユーザがカメラシステム1の状態情報を確認するためにカメラシステム1を自身から遠ざける。測距センサ34で計測された距離が250mmになるまで撮影メニューの第1階層の表示が継続される。測距センサ34で計測された距離が250mm以上になった場合、表示制御回路26は、第5設定行55の情報に応じて、図8(b)に示すように、撮影モードにおける状態情報欄80が重畳されたライブビュー表示に変更する。
【0052】
第2実施例によれば、ユーザは、カメラシステム1を撮影ポジションから遠ざけるだけで、操作ボタン等を操作することなく撮影モード時に撮像部の状態を確認できる。なお、撮影モードの画像表示の内容変更処理は、状態表示処理に限らない。測距センサ34で計測された距離に応じてレンズCPU7が実行するレンズ群4のズームレンズの移動に伴ってライブビュー表示の画角を変更する処理が一例として挙げられる。
【0053】
図9は、本実施形態の第3実施例を示す図である。第3実施例は、ユーザと背面モニタ33との距離が上述の表示変更テーブル50における第3設定行53の距離範囲から第1設定行51の距離範囲に変化した場合における表示変更処理である。
【0054】
まず、測距センサ34で計測された距離が第3設定行53で規定する距離範囲に属する場合、例えば120mmの場合、表示制御回路26は、第3設定行の情報に応じて、再生モードにおける25枚の画像を背面モニタ33に同時に表示させる。本実施例において、図9(a)で示すように、再生モードにおける25枚の画像が5×5の配置で表示されている。
【0055】
ここで、ユーザが画像の詳細を確認するためにカメラシステム1を自身に近づける。測距センサ34で計測された距離が100mmになるまで再生モードにおける25枚の画像の同時表示が継続される。測距センサ34で計測された距離が100mm未満になった場合、表示制御回路26は、第2設定行52の情報に応じて、図9(b)に示すように、再生モードにおける背面モニタ33の中心部の画像を基準とした9枚の画像表示に変更する。
【0056】
さらに、ユーザが画像の詳細を確認するためにカメラシステム1を自身に近づける。測距センサ34で計測された距離が50mmになるまで再生モードにおける9枚の画像の同時表示が継続される。測距センサ34で計測された距離が50mm未満になった場合、表示制御回路26は、第1設定行51の情報に応じて、図9(c)に示すように、再生モードにおける背面モニタ33の中心部の画像1枚の画像表示に変更する。
【0057】
第3の表示変更例によれば、ユーザは、詳細確認のためにカメラシステム1を近づけるだけで、操作ボタン等を操作することなく背面モニタ33に同時に表示する画像の枚数を減らすことができる。なお、再生モードの画像表示の内容変更処理は、表示枚数の変更処理に限らない。測距センサ34で計測された距離に応じた画像の拡大処理または縮小処理が一例として挙げられる。また、動画の再生モードにおいて、測距センサ34で計測された距離に応じた動画再生速度の変更処理も一例として挙げられる。
【0058】
図10は、本実施形態の第4実施例を示す図である。第4実施例は、ユーザと背面モニタ33との距離が上述の表示変更テーブル50における第6設定行56の距離範囲から第7設定行57の距離範囲に変化した場合における表示変更処理である。
【0059】
まず、測距センサ34で計測された距離が第6設定行56で規定する距離範囲に属する場合、例えば350mmの場合、表示制御回路26は、第6設定行の情報に応じて、機能設定モードにおける第1階層のメニュー画面を背面モニタ33に表示させる。本実施例において、図10(a)で示すように、撮影メニューの第1階層が表示されている。
【0060】
ここで、ユーザが次の階層に移行させるためにカメラシステム1を自身から遠ざける。測距センサ34で計測された距離が400mmになるまで撮影メニューの第1階層の表示が継続される。測距センサ34で計測された距離が400mm以上になった場合、表示制御回路26は、第7設定行57の情報に応じて、図10(b)に示すように、撮影メニューの第2階層の表示に変更する。
【0061】
第3の表示変更例によれば、ユーザは、操作ボタン等を操作することなく、メニュー項目群の次の階層に移行できる。なお、機能設定モードの画像表示の内容変更処理は、階層移動に限らない。測距センサ34で計測された距離に応じたカーソルの位置変更処理が一例として挙がれられる。また、測距センサ34で計測された距離に応じたメニュー画面のメニュー項目数の変更処理も一例として挙げられる。
【0062】
図11は、表示変更処理を示すフロー図である。本実施形態において、表示制御回路26は、カメラ本体CPU21と協働して表示変更処理を実行する。表示制御回路26は、カメラシステム1の電源がオンになった場合に表示変更処理のフローを開始する。
【0063】
ステップS101において、表示制御回路26は、ユーザと背面モニタ33との距離に応じた表示変更処理を実行するか否かを判断する。具体的には、表示制御回路26は、ユーザが上述の表示変更設定画面において、表示変更処理を実行すると設定しているか否かを判断する。なお、ユーザの設定情報はフラッシュROM42に記憶されており、表示制御回路26はフラッシュROM42を参照して判断する。表示制御回路26は、表示変更処理を実行すると判断した場合にはステップS102に移行し、表示変更処理を実行しないと判断した場合にはステップS109に移行する。
【0064】
ステップS102において、カメラ本体CPU21は、測距センサ34を制御してユーザと背面モニタ33との距離を計測する。そして、カメラ本体CPU21は、測距センサ34の計測結果の情報を表示制御回路26に送信する。
【0065】
ステップS103において、表示制御回路26は、カメラ本体CPU21から取得した測距センサの計測結果の情報を用いて、背面モニタ33の現在の表示状態を維持するか否かを判断する。例えば、表示制御回路26は、表示変更テーブル50を参照し、計測結果が示す距離が現在の表示モードに対応付けられた距離範囲に属し且つ変更内容が無しになっている場合に、背面モニタ33の現在の表示状態を維持すると判断する。なお、表示状体の維持は、測距センサ34の計測結果に応じて背面モニタの表示モードおよび表示内容を変更しないことである。表示制御回路26は、ステップS103において背面モニタ33の現在の表示状態を維持すると判断した場合であっても、ユーザの操作スイッチ35の操作に応じて背面モニタ33の表示を変更する。
【0066】
また、表示制御回路26は、ステップS102の計測結果がエラーを示す場合に、背面モニタ33の現在の表示状態を維持すると判断してもよい。ユーザが、一時的に表示状態を維持したい場合に、測距センサ34を指で塞いで測距センサ34にエラーを検知させることができる。表示制御回路26は、背面モニタ33の現在の表示状態を維持すると判断した場合にはステップS113に移行し、背面モニタ33の現在の表示状態を維持しないと判断した場合にはステップS104に移行する。
【0067】
ステップS104において、表示制御回路26は、表示変更テーブルを参照して、モード切替による表示変更処理を実行するか否かを判断する。例えば、表示制御回路26は、機能設定表示を行っている場合においてステップS102で計測された距離が画像表示に対応付けられた距離範囲に属する場合に、モード切替による表示変更処理を実行すると判断する。表示制御回路26は、モード切替による表示変更処理を実行すると判断した場合にはステップS106に移行し、モード切替による表示変更処理を実行しないと判断した場合にはステップS105に移行する。
【0068】
ステップS105において、表示制御回路26は、表示変更テーブルを参照して、画像表示の内容を変更するか否かを判断する。例えば、表示制御回路26は、画像表示を行っている場合において、表示変更テーブル50において変更内容が設定されている場合に、モード切替による表示変更処理を実行すると判断する。表示制御回路26は、画像表示の内容を変更すると判断した場合にはステップS107に移行し、画像表示の内容を変更しないと判断した場合にはステップS108に移行する。
【0069】
ステップS106において、表示制御回路26は、モード切替による表示変更処理を実行する。具体的な処理方法は、第1の表示変更例で上述したとおりである。
【0070】
ステップS107において、表示制御回路26は、画像表示の内容変更処理を実行する。具体的な処理方法は、第2の表示変更例および第3の表示変更例で上述したとおりである。
【0071】
ステップS108において、表示制御回路26は、機能設定表示の内容変更処理を実行する。具体的な処理方法は、第4の表示変更例で上述したとおりである。
【0072】
ステップS113において、表示制御回路26は、本フローを終了するか否かを判断する。例えば、表示制御回路26は、カメラシステム1の電源がオフになった場合または撮影モード、再生モードおよび機能設定モードと異なるモードに移行した場合に、本フローを終了すると判断する。表示制御回路26は、本フローを終了しないと判断した場合にはステップS101へ戻る。
【0073】
表示制御回路26は、ステップS101で表示変更処理を実行しないと判断した場合に、カメラ本体CPU21と協働して、ユーザの操作に応じた表示および操作時のユーザと背面モニタ33との距離の関連性を示す履歴情報を取得する。まず、ステップS109において、カメラ本体CPU21は、操作スイッチ35から操作情報を取得する。次に、ステップS110において、表示制御回路26は、操作情報が示す操作に応じた背面モニタ33の表示状態を判別する。また、ステップS111において、カメラ本体CPU21は、操作スイッチ35の操作に連動して測距センサ34を制御し、ユーザと背面モニタ33との距離を計測する。
【0074】
ステップS112において、カメラ本体CPU21は、ステップS110において判別した表示状態と、ステップS111において計測された距離とを対応付けた履歴情報をフラッシュROM42に記憶させる。表示制御回路26は、履歴情報を参照して、上述の表示変更処理を実行してもよい。具体的には、表示制御回路26は、ユーザ操作によって撮影メニューの画像表示を行う距離範囲、再生メニューの画像表示を行う距離範囲および機能設定表示を行う距離範囲を計算する。そして、表示制御回路26は、計算結果に基づいて、上述のモード切替による表示変更処理を実行する。なお、カメラ本体CPU21は、履歴情報を用いて表示変更テーブル50を更新してもよい。
【0075】
上記実施形態において、表示制御回路26は、測距センサ34が計測した距離の単位時間あたりの変化量を加味して上述の表示変更処理を実行してもよい。例えば、表示制御回路26は、機能設定表示が背面モニタ33に表示されている場合に、距離の単位時間あたりの変化量が閾値以上であれば距離に応じて階層メニューの階層を変更する処理を実行し、距離の単位時間あたりの変化量が閾値未満であれば距離に応じてカーソルの位置を変更する。上述の表示変更テーブル50において、距離の単位時間あたりの変化量、モードおよび変更内容の情報も対応付けられていてもよい。
【0076】
また、上記実施形態において、表示制御回路26は、測距センサ34の計測結果に応じて背面モニタ33の輝度を変更してもよい。例えば、表示制御回路26は、背面モニタ33がユーザに近づくにつれて背面モニタ33の輝度を低くする。
【0077】
さらに、上記実施形態において、表示制御回路26は、傾斜センサ44が検知したカメラシステム1の傾きを加味して上述の表示変更処理を実行してもよい。具体的には、表示制御回路26は、傾斜センサ44が検知したカメラシステム1のピッチ角が予め定められた角度以上、例えば45度以上である場合に、ユーザがカメラシステム1を前傾して機能設定を行うと判断する。そして、表示制御回路26は、機能設定表示を背面モニタ33に表示させ、上述の機能設定表示の内容変更処理を実行する。その後、カメラシステム1のピッチ角が予め定められた角度未満に戻った場合に、表示制御回路26は、機能設定が完了したと判断して、機能設定表示の内容変更処理を中止する。
【0078】
また、上記実施形態においては、レンズ交換式一眼レフカメラであるカメラシステム1を撮像装置の例として説明したが、当然カメラシステム1への適用に限らない。コンパクトデジタルカメラ、ミラーレス一眼カメラおよびビデオカメラはもちろん、携帯電話、ゲーム機器等の撮像装置であれば、上述の概念はいずれも適用できる。
【0079】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0080】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0081】
1 カメラシステム、2 カメラ本体、3 撮影レンズ、4 レンズ群、5 絞り、6 角速度センサ、7 レンズCPU、11 ファインダー光学系、12 撮像素子、13 メインミラー、14 焦点検出センサ、15 サブミラー、16 焦点板、17 ペンタプリズム、18 測光センサ、19 ローパスフィルタ、20 基板、21 カメラ本体CPU、22 駆動回路、23 A/D変換回路、24 画像処理制御回路、25 コントラストAF回路、26 表示制御回路、31 マイク、32 スピーカ、33 背面モニタ、34 測距センサ、35 操作スイッチ、41 画像記録媒体、42 フラッシュROM、43 RAM、44 傾斜センサ、45 レリーズSW、50 表示変更テーブル、51 第1設定行、52 第2設定行、53 第3設定行、54 第4設定行、55 第5設定行、56 第6設定行、57 第7設定行、61 再生タブ、62 撮影タブ、63 セットアップタブ、64 ヘルプタブ、65 タイトル欄、66 変更処理実行入力欄、67 距離範囲入力欄、68 モード入力欄、69 変更内容入力欄、70 第1入力行、71 第2入力行、72 第3入力行、73 スクロール操作マーク、74 第1挿入マーク、75 第2挿入マーク、76 第1項目欄、77 第2項目欄、78 第3項目欄、79 枚数入力欄、80 状態情報欄

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
前記表示部とユーザとの距離を計測する距離計測部と、
被写体を撮像して画像データを取得する撮像部と、
前記距離計測部の計測結果に基づいて、前記表示部における前記画像データの画像表示および前記撮像部の機能設定表示の少なくとも一方の表示を変更する表示制御部と
を備える撮像装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記距離計測部の計測結果に基づいて、前記表示部における前記画像表示および前記機能設定表示の一方から他方へ変更する請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記距離計測部の計測結果に基づいて、撮影モードにおける前記画像表示および再生モードにおける前記画像表示の一方から他方へ変更する請求項1または2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記距離計測部の計測結果に基づいて、前記表示部における前記画像表示の内容を変更する請求項1から3のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、撮影モードにおいて前記画像表示を行う場合に、前記距離計測部の計測結果に基づいて、前記撮像部の状態を表す状態情報を前記画像表示に重畳する請求項4に記載の撮像装置。
【請求項6】
複数枚の画像の前記画像データを記憶する画像記憶部を備え、
前記表示制御部は、再生モードにおいて前記画像表示を行う場合に、前記距離計測部の計測結果に基づいて、前記複数枚の画像のうち前記表示部に同時に表示する画像の表示枚数を変更する請求項4に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、前記表示部の中央部の表示画像を基準とし、前記距離計測部の計測結果に基づいて前記表示画像の周辺の画像の表示枚数を変更する請求項6に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記表示制御部は、再生モードにおいて前記画像表示を行う場合に、前記距離計測部の計測結果に基づいて、前記画像表示に対して拡大処理および縮小処理のいずれかを実行する請求項4に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記表示制御部は、撮影モードにおいて前記画像表示を行う場合に、前記距離計測部の計測結果に基づいて前記撮像部が実行するズームレンズの移動に伴って前記画像表示の画角を変更する請求項4に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記表示制御部は、再生モードにおいて前記画像表示を動画で行う場合に、前記距離計測部の計測結果に基づいて、動画再生速度を変更する請求項4に記載の撮像装置。
【請求項11】
前記表示制御部は、前記距離計測部の計測結果に基づいて、前記表示部における前記機能設定表示の内容を変更する請求項1から10のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項12】
前記表示制御部は、前記距離計測部の計測結果に基づいて、前記表示部における前記機能設定表示のカーソルの位置を変更する請求項11に記載の撮像装置。
【請求項13】
前記機能設定表示は、階層メニューを有し、
前記表示制御部は、前記距離計測部の計測結果に基づいて、前記表示部に表示する前記階層メニューの階層を変更する請求項11に記載の撮像装置。
【請求項14】
前記表示制御部は、前記距離計測部の計測結果が予め設定された範囲に属する場合には、前記表示部の表示状態を維持する請求項1から13のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項15】
ユーザから、前記範囲の入力および前記範囲に対する前記表示状態の入力の少なくとも一方の入力を受け付ける受付部を備え、
前記表示制御部は、前記入力に基づいて、前記表示状態を維持する請求項14記載の撮像装置。
【請求項16】
前記距離計測部の計測結果に基づく表示の変更処理を実行しない場合において、ユーザの操作に応じた前記表示部の表示状態と、前記操作に連動して計測された前記距離計測部の計測結果とを対応付けた履歴を記憶する履歴記憶部を備え、
前記表示制御部は、前記履歴記憶部の履歴情報を参照して、前記表示部の表示を変更する請求項1から15のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項17】
前記表示制御部は、前記距離の単位時間あたりの変化量を加味して、前記表示部の表示を変更する請求項1から16のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項18】
前記表示制御部は、前記距離計測部の計測結果がエラーを示す場合に、前記表示部の表示状態を維持する請求項1から17のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項19】
前記表示制御部は、前記距離計測部の計測結果に基づいて、前記表示部の輝度を変更する請求項1から18のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項20】
前記撮像装置の傾きを検知する傾斜検知部を備え、
前記表示制御部は、前記傾きを加味して、前記表示部の表示を変更する請求項1から19のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項21】
表示部および撮像部を備える撮像装置の制御プログラムであって、
前記表示部とユーザとの距離を計測する計測ステップと、
前記撮像部を用いて、被写体を撮像して画像データを取得する取得ステップと、
前記計測ステップの計測結果に基づいて、前記表示部における前記画像データの画像表示および前記撮像部の機能設定表示の少なくとも一方の表示を変更するステップと
をコンピュータに実行させる、撮像装置の制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−8193(P2013−8193A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−140352(P2011−140352)
【出願日】平成23年6月24日(2011.6.24)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】