説明

撮像装置及び周波数設定方法

【課題】相関二重サンプリング回路を有する撮像素子とステッピングモータとを近接配置した場合であっても、撮像素子の出力がステッピングモータからのノイズを受けないようにすること。
【解決手段】相関二重サンプリング回路32を有する固体撮像素子30と、駆動対象物23を駆動させるステッピングモータ40とが隣接配置された撮像装置10において、ステッピングモータ40の駆動周波数を、相関二重サンプリング回路32の周波数特性により相関二重サンプリング回路32のゲインが最小となる周波数に設定する制御部60を備える撮像装置が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置及び周波数設定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話、PC(Personal Computer)又はPDA(Personal Degital Assistant)などの各種の電子機器では、その機器本来の機能に加え、撮像機能を有するタイプが増加している。かかる撮像機能付きの電子機器では、カメラモジュールと呼ばれる小型の撮像装置が搭載されている。また、撮影機能を主機能とするデジタルカメラ、ビデオカメラ等の撮像装置においても、小型化が急速に進んでいる。
【0003】
上記カメラモジュールなどの小型の撮像装置は、ズームレンズ、フォーカスレンズ等の複数の光学部品からなる光学系と、ズーム調整等のために光学部品を移動させるアクチュエータと、光学系により結像された被写体像を光電変換することで画像信号を生成する撮像素子とを備える。撮像素子としては、例えば、CCD(Charge Coupled Device)センサや、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサなどのイメージセンサが代表的である。かかる撮像素子を用いた撮像装置では、例えば特許文献1に示すように、素子のバラツキや熱雑音等により生じる固定パターンノイズを除去するため、相関二重サンプリング(Correlated Double Sampling:CDS)回路が用いられている。
【0004】
【特許文献1】特開2006−345200号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来のCDS回路を搭載したイメージセンサを用いたカメラモジュールでは、レンズ駆動のためのアクチュエータとして、PWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)駆動方式のステッピングモータを用いた場合、イメージセンサのCDS回路から出力される画像信号にノイズがのってしまうという問題があった。そこで、本願発明者が鋭意研究したところ、CMOSセンサとステッピングモータとの物理的な距離が近い場合、ステッピングモータから発生するノイズ(電磁波)が、空間的にCMOSセンサの出力に被ってしまっていることが判明した。
【0006】
ところが、カメラモジュールや小型の撮像装置では、上記小型化の要請から、光学部品等の駆動対象物を駆動させるステッピングモータと、当該ステッピングモータからのノイズを受けやすいCDS回路を搭載したイメージセンサとの距離を近くせざるを得ない場合も多い。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、相関二重サンプリング回路を有する撮像素子とステッピングモータとを近接配置した場合であっても、撮像素子の出力がステッピングモータからのノイズを受けないようにすることが可能な、新規かつ改良された撮像装置及び周波数設定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、相関二重サンプリング回路を有する固体撮像素子と、駆動対象物を駆動させるステッピングモータとが隣接配置された撮像装置において、前記ステッピングモータの駆動周波数を、前記相関二重サンプリング回路の周波数特性により前記相関二重サンプリング回路のゲインが最小となる周波数に設定する制御部を備えることを特徴とする、撮像装置が提供される。
【0009】
かかる構成により、相関二重サンプリング回路を有する固体撮像素子に隣接配置されたステッピングモータの駆動周波数が、相関二重サンプリング回路の周波数特性により相関二重サンプリング回路のゲインが最小となる周波数に設定される。これにより、たとえステッピングモータから所定周波数のノイズが固体撮像素子に伝わったとしても、相関二重サンプリング回路では当該ノイズ成分に対するゲイン(感度)が最小であるので、相関二重サンプリング回路の出力信号から当該ノイズ成分を除去できる。なお、ステッピングモータの駆動周波数とは、ステッピングモータを駆動させるためのドライブ信号の周波数(例えば、PWM周波数などのパルス周波数)である。
【0010】
また、前記固体撮像素子から出力される画像信号を検波することにより、前記固体撮像素子の受光量を検出する検波部を更に備え、前記制御部は、前記検波部により検出された前記固体撮像素子の受光量に応じて、前記ステッピングモータの駆動周波数を前記相関二重サンプリング回路のゲインが最小となる周波数に設定するようにしてもよい。かかる構成により、検波部により検出された固体撮像素子の受光量に応じて、ステッピングモータの駆動周波数が、相関二重サンプリング回路のゲインが最小となる周波数に設定される。これにより、受光量の変動に応じて、相関二重サンプリング回路の周波数特性が変動したとしても、変動後の周波数特性により相関二重サンプリング回路のゲインが最小となる周波数に、ステッピングモータの駆動周波数を設定できる。よって、ステッピングモータの駆動周波数を、受光量の変動に応じて、ノイズ成分を除去できる適切な周波数に動的に設定変更できる。
【0011】
さらに、前記固体撮像素子から出力される前記画像信号の輝度値と、前記相関二重サンプリング回路のゲインが最小となる周波数との対応関係を示す周波数情報を記憶する記憶部をさらに備え、前記検波部は、前記固体撮像素子の受光量として、前記固体撮像素子から出力される前記画像信号の輝度値を検出し、前記制御部は、前記検波部により検出された前記画像信号の輝度値と、前記記憶部に記憶された前記周波数情報とに基づいて、前記ステッピングモータの駆動周波数を前記相関二重サンプリング回路のゲインが最小となる周波数に設定するようにしてもよい。かかる構成により、固体撮像素子の出力する画像信号から検出された輝度値と、予め記憶部に記憶された周波数情報とに基づいて、ステッピングモータの駆動周波数を、ノイズを除去できる適切な周波数に設定できる。
【0012】
また、前記ステッピングモータは、前記固体撮像素子への入射光路上に配される光学部品を移動させるようにしてもよい。光学部品は、例えば、例えばズームレンズ、フォーカスレンズ、絞り機構、フィルタ等である。かかる構成により、固体撮像素子の近傍に配置されたステッピングモータを用いて上記光学部品を移動させる場合でも、ステッピングモータからのノイズを除去できる。
【0013】
また、前記撮像装置は、携帯型電子機器に搭載されるカメラモジュールであるようにしてもよい。かかる構成により、携帯型電子機器に搭載するために撮像装置を小型化して、固体撮像素子とステッピングモータを近接配置する場合でも、ステッピングモータからのノイズを除去できる。
【0014】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、相関二重サンプリング回路を有する固体撮像素子と、駆動対象物を駆動させるステッピングモータとが隣接配置された撮像装置において、前記ステッピングモータの駆動周波数を設定する周波数設定方法であって、前記ステッピングモータの駆動周波数を、前記相関二重サンプリング回路の周波数特性により前記相関二重サンプリング回路のゲインが最小となる周波数に設定することを特徴とする、周波数設定方法が提供される。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように本発明によれば、相関二重サンプリング回路を有する撮像素子とステッピングモータとを近接配置した場合であっても、撮像素子の出力がステッピングモータからのノイズを受けないようにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0017】
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施形態にかかる撮像装置であるカメラモジュール10の配置構成について説明する。図1は、本実施形態にかかるカメラモジュール10を示す斜視図である。
【0018】
図1に示すように、本実施形態にかかるカメラモジュール10は、例えば扁平な略直方体形状の筐体11と、筐体11内に配置された複数の光学部品からなる光学系20と、筐体11の一側に配設された基板12の内側面に設置されるCMOSセンサ30と、CMOSセンサ30に隣接配置されて、光学系20の光学部品を駆動させるステッピングモータ40と、を備える。
【0019】
光学系20は、被写体からの入射光を導いて、CMOSセンサ30の撮像面に結像させる機能を有する。この光学系20は、被写体からの入射光路上に配置される複数の光学部品からなる。この光学部品は、例えば、対物レンズ21、フォーカスレンズ22、ズームレンズ23などのレンズ群や、絞り機構24、不図示のフィルタ(NDフィルタ等)などを含む。
【0020】
対物レンズ21は、カメラモジュール10の開口部に設置され、カメラモジュール10内に被写体像を入射させる。フォーカスレンズ22は、CMOSセンサ30の撮像面に結像する光学像の焦点位置を調整(フォーカス調整)するためのレンズである。このフォーカスレンズ22は不図示のステッピングモータにより光軸方向に移動可能である。また、ズームレンズ23は、撮影画像のズーム(倍率)を調整(例えば光学3倍ズーム)するためのレンズである。ズームレンズ23は、ステッピングモータ40により光軸方向に移動可能である。絞り機構24は、露出を調整するための開閉可能なシャッター羽根を備えている。この絞り機構24も、不図示のステッピングモータ等のアクチュエータにより駆動される。
【0021】
CMOSセンサ30は、撮像面に結像された光学像を光電変換して、アナログ電気信号である画像信号を出力する。このCMOSセンサ30は、素子のバラツキや熱雑音等により生じる固定パターンノイズを除去するための相関二重サンプリング回路(CDS回路)を有しているが、詳細は後述する(図3参照。)。
【0022】
ステッピングモータ40は、上記光学系20の光学部品(駆動対象物)を駆動させるためのアクチュエータである。このステッピングモータ40は、例えば、PWM(パルス幅変調)駆動方式のステッピングモータで構成されており、後述するドライバ(図3の符号70参照。)から入力されるドライブ信号に応じて駆動する。ドライブ信号は、ステッピングモータ40を駆動させるためのパルス信号であり、このパルス信号のパルス数とパルス周期によって、ステッピングモータ40の回転角度と回転速度が制御される。
【0023】
図1の例では、ステッピングモータ40は、駆動対象物であるズームレンズ23を光軸方向に移動させる構成となっている。具体的には、ステッピングモータ40のモータ軸は、光軸方向に延びるリードスクリュー41に結合されており、このリードスクリュー41に螺合する可動体42に、連結部43を介してズームレンズ23が連結されている。かかる構成により、ステッピングモータ40によりリードスクリュー41を回転させることで、可動体42を介してズームレンズ23が光軸方向に移動して、ズーム調整がなされる。
【0024】
なお、本実施形態では、主に、ステッピングモータ40によりズームレンズ23を移動させる例について説明するが、ステッピングモータによる駆動対象物は、かかる例に限定されない。ステッピングモータ40による駆動対象物は、例えば、フォーカスレンズ22等の他のレンズ、絞り機構、各種のフィルタなどの光学部品や、カメラモジュール10が具備するその他の部品であってもよい。
【0025】
以上のような構成のカメラモジュール10は、携帯電話などの小型の携帯機器に内蔵できるように十分に小型化されている。例えば、カメラモジュール10の筐体11の大きさは数cm角程度である。さらに、この小型のカメラモジュール10内に複数の部品が内蔵されているので、各部品の設置位置が制約される。このため、図1に示したように、CMOSセンサ30とステッピングモータ40とを非常に近接させて配置せざるを得なない。図1に示す例では、CMOSセンサ30とステッピングモータ40との間隔は、例えば数mm程度である。
【0026】
このように、CMOSセンサ30とステッピングモータ40とを近接配置すると、CMOSセンサ30に内蔵されたCDS回路が、ステッピングモータ40が発する電磁波(ノイズ)の影響を受ける。このため、CMOSセンサ30の出力する画像信号に、ステッピングモータ40からのノイズが含まれるようになり、撮影画像に横縞が入るなどの画質劣化が起こってしまう。かかる問題は、アクチュエータとして低周波数で駆動するボイスコイルモータを用いた場合には生じないが、高周波数のパルス信号からなるドライブ信号で駆動するステッピングモータ40を用いた場合、そのパルス信号の高周波数(PWM周波数)がCDS回路に悪影響を与えるために、上記問題が生じると考えられる。
【0027】
かかる問題に対処すべく、本実施形態にかかるカメラモジュール10では、CDS回路の周波数特性を利用して、ステッピングモータ40からのノイズがCMOSセンサ30の出力する画像信号に含まれないようにする。一般に、CMOSセンサのCDS回路は、周波数に応じてゲイン(感度)が増減するという周波数特性を有している(図2参照。)。そこで、本実施形態では、ステッピングモータ40を駆動させるためのドライブ信号の周波数(以下、「駆動周波数」という。)を、CMOSセンサ30のCDS回路のゲイン(感度)が最小となる周波数に設定する。CDS回路のゲインとは、CDS回路における入力信号に対する出力信号のゲインであり、CDS回路の感度に対応している。
【0028】
これにより、たとえステッピングモータ40から当該周波数の電磁波(ノイズ)がCMOSセンサ30に伝達されて、ステッピングモータ40からのノイズ成分を含む信号がCDS回路に入力されたとしても、CDS回路は、当該周波数に対する感度が非常に低い(例えば、ゲインがゼロもしくは非常に低い)ので、CDS回路から当該周波数のノイズ成分はほとんど出力されない。従って、CMOSセンサ30の出力信号から、ステッピングモータ40からのノイズ成分を除去することができる。
【0029】
ここで、図2を参照して、CDS回路の周波数特性の具体例について説明する。図2は、CDS回路に対する入力信号の周波数と、当該CDS回路のゲイン(感度)との関係を例示するグラフである。なお、図2において、実線は明るい被写体を撮像したときの周波数特性を示し、波線は暗い被写体を撮像したときの周波数特性を示す。
【0030】
図2に示すように、CDS回路のゲインは、CDS回路への入力信号の周波数に応じて、周期的に増減しており、所定の周波数のときにゲインが周期的に最小値(例えばゼロ)となる。例えば、被写体が明るいときは、周波数が約64、128、192、256、・・・であるときにゲインがゼロとなり、被写体が暗いときは、周波数が約90、180、270、・・・であるときにゲインがゼロとなる。従って、これらのゲインが最小値(ゼロ)となる周波数若しくはその近傍に、ステッピングモータ40の駆動周波数(PWM周波数)を設定すれば、CDS回路の出力信号がステッピングモータ40のノイズを受けないようにすることができる。
【0031】
ところが、図2に示すように、CDS回路の周波数特性は、被写体の明るさに応じたCMOSセンサ30の受光量、即ち、CDS回路に入力される画像信号の信号レベルに応じて、変動する。例えば、図2の例では、明るい被写体を撮像したときよりも暗い被写体を撮像したときの方が、CDS回路の周波数特性の変動周期が短く(即ち、CDS回路ゲインが最小となる周波数のピッチが短く)なっている。このため、CMOSセンサ30の受光量(被写体の明るさに応じてCMOSセンサ30入射される光量)が変化すると、CDS回路のゲインが最小となる周波数も変動する。従って、ステッピングモータ40の駆動周波数を固定値に設定してしまうと、当該受光量が変化した場合に、ステッピングモータ40からのノイズを完全に除去できなくなるという問題がある。例えば、図2の被写体が明るいときの周波数特性に合わせてステッピングモータ40の駆動周波数を固定値に設定した場合、明るい被写体からの受光量が維持されているときには、CDS回路の出力信号からノイズを除去できるが、被写体が暗くなり受光量が減ったときには、当該駆動周波数の固定値のままでは、ノイズを除去することはできない。
【0032】
そこで、本実施形態では、CMOSセンサ30の出力する画像信号を検波することで、CMOSセンサ30の受光量に対応する検波値(例えば、撮像画像の輝度値)を検出し、検出した検波値に応じて、ステッピングモータ40の駆動周波数を動的に設定変更するようにしている。即ち、本実施形態では、CMOSセンサ30の受光量に応じて、ステッピングモータ40の駆動周波数を、CDS回路のゲインが最小となる周波数に設定する。これによって、CMOSセンサ30への入射光量が変化した場合であっても、ノイズステッピングモータ40からのノイズがCDS回路の出力信号に被ることを回避できる。以下に、かかる周波数設定方法を実現するカメラモジュール10の構成について説明する。
【0033】
次に、図3を参照して、本実施形態にかかるカメラモジュール10が搭載された電子機器1の構成について説明する。図3は、本実施形態にかかるカメラモジュール10が搭載された電子機器1(例えば携帯電話)の構成を示すブロック図である。
【0034】
図3に示すように、撮像装置搭載型の電子機器1の一例である携帯電話は、被写体を撮像して画像信号を出力するカメラモジュール10と、カメラモジュール10から入力された画像信号を利用する本体ユニット80とを備える。
【0035】
カメラモジュール10は、光学系20と、画像信号を出力させるCMOSセンサ30と、光学系20の光学部品を駆動させるステッピングモータ40と、制御部であるマイクロコントローラ60を搭載したデジタル信号処理回路(DSP:Digital Signal Processor)50と、ステッピングモータ40を駆動させるためのドライバ70と、本体ユニット80との間で各種情報をやりとりするためのインタフェース部71とを備える。また、本体ユニット80は、インタフェース部81と、電子機器1全体の動作を制御する制御部82と、制御部82が実行するプログラムや画像データ等の各種情報を記憶する記憶部83と、ユーザが電子機器1を操作するための入力部84と、画像データ等の各種情報を表示する表示部85と、外部装置との間で各種情報を送受信する通信部86とを備える。
【0036】
まず、カメラモジュール10の各部について説明する。光学系20は、上述したように、例えば、対物レンズ21、フォーカスレンズ22、ズームレンズ23などのレンズ群や、絞り機構24、不図示のフィルタなどを含む光学部品からなる。光学系20は、被写体からの入射光を光学像としてCMOSセンサ30の撮像面に集光させる。
【0037】
CMOSセンサ30は、CMOS(相補性金属酸化膜半導体)を用いた固体撮像素子であり、CCDと比べて、消費電力が少なく安価であるという利点がある。このCMOSセンサ30は、撮像面に結像された光学像を画素単位で光電変換し、各画素の信号を画像信号として読み出して、DSP50に出力する。
【0038】
CMOSセンサ30は、図3に示すように、画素(ピクセル)ごとに設けられた複数の画素回路31と、画像信号の固定パターンノイズを除去するためのCDS回路32と、入力されたアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換するA/D変換部33と、タイミング信号を生成するタイミング信号生成部34と、を備える。このように本実施形態にかかるCMOSセンサ30は、CDS回路32搭載型のイメージセンサとして構成されているが、かかる例に限定されない。例えば、画像信号生成部であるCMOSセンサと、画像信号のノイズ除去部であるCDS回路とを分離構成して、CMOSセンサの後段にCDS回路を配置することも可能である。
【0039】
画素回路31は、例えばPD(フォトダイオード)などの光検出器及び増幅器などからなり、画素ごとに複数設けられる。各画素回路31は、各画素に入射された光学像を光電変換してアナログ電気信号を生成し、CDS回路32に出力する。
【0040】
CDS回路32は、画素回路31の出力信号を相関二重サンプリングすることで、画像信号から、素子のばらつきや熱雑音に起因する固定パターンノイズを除去するための回路である。このCDS回路32は、一般的な相関二重サンプリング回路を用いてもよいし、積分回路を有した相関二重サンプリング回路である積分形相関二重サンプリング(Integration type Double Sampling:IDS)回路を用いてもよい。
【0041】
このCDS回路32は、例えば、リセット時の電圧値と信号出力時の電圧値の差分をとり、相関二重サンプルリングすることで、固定パターンノイズを除去する。本実施形態にかかるCMOSセンサ30では、例えば、チップ内にCDS回路32が1個だけ設けられており、1個のCDS回路で全画素の固定パターンノイズを除去するようになっている。これにより、複数個のCDS回路を設置したときのCDS回路のばらつきに起因するノイズを抑えることができる。しかし、画素回路31の画素列ごとにCDS回路を複数設置してもよい。また、CDS回路32では、CMOSセンサ30への入射光量に応じて、サンプリングする位相と周波数を能動的に変える。これにより、上述したようにCDS回路32の周波数特性が、CMOSセンサ30の受光量に応じて変動する(図2参照)。
【0042】
A/D変換部33は、例えばA/Dコンバータで構成されており、CDS回路32から出力されたアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換して、DSP50に出力する。タイミング信号生成部34は、制御部60のセンサ制御部63からの同期信号に基づいて、タイミング信号を生成するタイミングジェネレータ(TG)で構成される。タイミング信号は、画素回路31、CDS回路32、A/D変換部33に出力され、これら各部の動作を実行するタイミングの基準となる。
【0043】
デジタル信号処理部(DSP)50は、CMOSセンサ30から出力された画像信号に所定の画像処理を施す画像処理部51と、当該画像信号を検波して撮像画像の明るさ(輝度)を検出する光量検波部52と、カメラモジュール10を制御する制御部であるマイクロコントローラ60とを備える。このように本実施形態にかかるデジタル信号処理部50は、マイクロコントローラ60搭載型のDSPとして構成されているが、DSP50と、マイクロコントローラ60とを分離構成することも可能である。
【0044】
画像処理部51は、CMOSセンサ30から入力された画像信号に対して、例えば、ホワイトバランス調整、色補正、エッジ強調、ガンマ補正などの各種の信号処理を行う。画像処理部51による処理後の画像信号は、インタフェース部71を介して本体ユニット80に出力されるとともに、光量検波部52にも出力される。
【0045】
光量検波部52は、本発明の検波部の一例である。この光量検波部52は、CMOSセンサ30から出力された画像信号を検波することで、CMOSセンサ30の受光量(即ち、被写体の明るさ)に対応する検波値を検出する。本実施形態にかかる光量検波部52は、上記CMOSセンサ30の受光量に対応する検波値として、上記画像信号の輝度値を検出する。この光量検波部52による輝度値の検波方式としては、公知の任意の検波方式を利用できるが、例えば、検波領域として、撮像画像全体の輝度値を検出してもよいし、撮像画像内の所定領域の輝度値を検出してもよい。また、輝度値は、例えば、上記任意の検波領域内の各画素の輝度の積分値、平均値、最大値又は最小値などを用いることができる。以下では、光量検波部52により、例えば、撮像画像全体の各画素の輝度の積分値を検出するものとする。光量検波部52は、検出した輝度値を、CMOSセンサ30の受光量を表す情報として、制御部60に出力する。
【0046】
制御部60は、カメラモジュール10全体を制御する機能を有し、例えば、マイクロコントローラ、CPU(Central Procesing Unit)などで構成される。制御部60は、ステッピングモータ40用のドライバ70を制御するドライバ制御部61と、周波数情報を記憶する記憶部62と、CMOSセンサ30を制御するセンサ制御部63とを備える。センサ制御部63は、例えば、CMOSセンサ30のタイミング信号生成部34等を制御することで、適切な画像フォーマットの画像信号が得られるようにCMOSセンサ30の撮像動作を制御する。
【0047】
ここで、ドライバ制御部61と記憶部62について詳述する。ドライバ制御部61は、本発明の制御部の一例であり、ステッピングモータ40の駆動周波数を設定する周波数設定部として機能する。このドライバ制御部61は、光量検波部52により検出されたCMOSセンサ30の受光量に応じて、ステッピングモータ40の駆動周波数(例えばPWM周波数)を、CDS回路32のゲインが最小(例えばゼロ)となる周波数に設定する。具体的には、ドライバ制御部61は、光量検波部52により検出された画像信号の輝度値と、記憶部62に記憶された周波数情報とに基づいて、ステッピングモータ40の駆動周波数を設定する。
【0048】
記憶部62は、例えば、フラッシュメモリ、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)等の不揮発性メモリ、ROM(Read Only Memory)などのメモリで構成される。記憶部62は、ステッピングモータ40の駆動周波数を設定するために用いられる周波数情報を記憶する。この周波数情報は、CMOSセンサ30から出力される画像信号の輝度値と、CDS回路32のゲインが最小となる周波数との対応関係を示す情報である。記憶部62は、予め実験などにより求められた周波数情報を例えばテーブル形式で記憶している。ドライバ制御部61は、上記検波部52により検出された輝度値が入力されると、記憶部62に記憶されている周波数情報を参照して、当該輝度値に対応する周波数を選択し、当該周波数をステッピングモータ40の駆動周波数として設定する。
【0049】
さらに、ドライバ制御部61は、検波部52により検出された輝度値が変化すると(即ち、CMOSセンサ30の受光量が変化すると)、周波数情報を参照して、ステッピングモータ40の駆動周波数を、当該変化後の輝度値に応じた周波数に動的に設定変更する。
【0050】
例えば、図4は、画像信号の輝度値(CMOSセンサ30の受光量に対応する。)と、CDS回路32のゲインが最小となる周波数との関係を例示するグラフである。図4に示すように、上記輝度値と、CDS回路32のゲインが最小となる周波数とは、負の相関があり、輝度値が大きくなるほど、当該周波数が例えばリニアに減少する。このことは、上述した図2において、被写体の明るさが明るくなるほど、CDS回路32の周波数特性の変動周期が短くなり、CDS回路32のゲインが最小となる周波数の値が減少することからもわかる。
【0051】
記憶部62は、例えば図4に示したような、輝度値と周波数との対応関係を表す周波数情報を保持している。従って、ドライバ制御部61は、記憶部62に記憶されている周波数情報を参照することで、光量検波部52により検出された輝度値a1に応じて、適切なステッピングモータ40の駆動周波数f1を設定できる。ドライバ制御部61は、上記のようにして設定した駆動周波数をドライバ70に出力して、ステッピングモータ40の駆動周波数を指示する。
【0052】
ドライバ70は、上記ドライバ駆動部61により指示された駆動周波数(PWM周波数)のドライブ信号(パルス信号)をステッピングモータ40に出力して、ステッピングモータ40を駆動させる。これにより、ステッピングモータ40から当該駆動周波数の電磁波(ノイズ)が発生し、ステッピングモータ40の近傍に配設されたCMOSセンサ30に当該ノイズが伝達される。しかし、このノイズの周波数は、CDS回路32の感度がほとんどない周波数である。このため、このノイズ成分を含む画像信号がCDS回路32に入力されたとしても、CDS回路32の周波数特性によりノイズ成分が除去されて、CDS回路32の出力信号には、当該周波数のノイズ成分が被らない。
【0053】
以上、本実施形態にかかるカメラモジュール10の構成について説明した。かかるカメラモジュール10では、ステッピングモータ40からのノイズを受けやすいCDS回路32を有するCMOSセンサ30と、ステッピングモータ40とが近接配置されているときでも、CMOSセンサ30の受光量に応じて、ステッピングモータの駆動周波数を、CDS回路32の感度がない周波数に設定する。これにより、CMOSセンサ30の受光量が変動したとしても、それに応じて、ステッピングモータ40で生じるノイズの周波数を、CDS回路32にとって無害な周波数に設定変更できる。従って、ステッピングモータ40からのノイズがCDS回路32の出力信号に被ることを回避でき、ステッピングモータ40による画像信号の画質劣化を抑制できる。よって、カメラモジュール10から、電子機器1(携帯電話等)の本体ユニット80に、画質劣化のない画像データを提供できる。
【0054】
これにより、電子機器1の本体ユニット80の制御部82は、カメラモジュール10から取得した画像データを、例えば、不揮発性メモリ等からなる記憶部83に保存したり、液晶ディスプレイ(LCD)又は有機ELディスプレイ等からなる表示部85に表示したり、或いは、通信部86からネットワークを介して外部機器に送信(例えばEメールにて送信)したりできる。また、本体ユニット80の制御部82は、入力部84に対するユーザ操作に応じて、カメラモジュール10の動作を制御するための制御信号を、カメラモジュール10に送信する。
【0055】
次に、図5を参照して、本実施形態にかかるカメラモジュール10における周波数設定方法について説明する。図5は、本実施形態にかかるカメラモジュール10における周波数設定方法を示すフローチャートである。
【0056】
図5に示すように、まず、カメラモジュール10は、CMOSセンサ30により被写体を撮像開始する(ステップS10)。具体的には、CMOSセンサ30は、制御部60による制御に従って、画素回路31により被写体像を光電変換して画像信号を生成し、CDS回路32によりこの画像信号の固定パターンノイズを除去した後に、A/D変換部33によりデジタル信号に変換して出力する。DSP50は、CMOSセンサ30から入力された画像信号に対して、ホワイトバランス等の信号処理を行う。
【0057】
次いで、カメラモジュール10は、光量検波部52によって、CMOSセンサ30から出力された画像信号を検波して、CMOSセンサ30の受光量に相当する当該画像信号の輝度値(当該画像信号の信号レベル)を検出する(ステップS12)。さらに。カメラモジュール10は、ドライバ駆動部61によって、CMOSセンサ30の受光量、即ち、検出された輝度値に応じて、ステッピングモータ40の駆動周波数(PWM周波数)を、CDS回路32のゲインが最小となる周波数に設定する(ステップS14)。
【0058】
その後、ズーム、フォーカス、絞り等を調整するため、ステッピングモータ40を駆動させるときには(ステップS16)、ドライバ70は、上記受光量に応じて設定された周波数のドライブ信号(パルス信号)により、ステッピングモータ40を駆動させる。これにより、ステッピングモータ40から当該周波数のノイズが生じるが、当該ノイズ成分はCDS回路32の周波数特性により自然に除去されて、CMOSセンサ30の出力に被ることがない。この結果、CMOSセンサ30からノイズのない画像信号が出力される。
【0059】
その後の撮像処理中にも継続的に、光量検波部52によって、CMOSセンサ30の受光量(CMOSセンサ30から出力される画像信号の輝度値)が検出されている。この結果、ドライバ制御部61は、CMOSセンサ30の受光量が所定量以上変化したと判定した場合には(ステップS18)、変化後の受光量に応じて、ステッピングモータ40の駆動周波数を設定変更し(ステップS20)、この設定変更された駆動周波数のドライブ信号でステッピングモータ40が駆動される(ステップS22)。一方、受光量に変動がない場合や、微少変動である場合には、上記S14等で既設定された駆動周波数のドライブ信号でステッピングモータ40が駆動される(ステップS22)。
【0060】
このようなCMOSセンサ30の受光量の検出処理と、それに応じた駆動周波数の設定変更処理とが、撮像終了(ステップS24)が指示されるまで、繰り返される。この結果、CMOSセンサ30の受光量変動に応じて、ステッピングモータ40の駆動周波数が適切な値に動的に設定変更されるので、CMOSセンサ30の出力する画像信号に、ステッピングモータ40からのノイズがのることがない。
【0061】
以上、本実施形態にかかる撮像装置であるカメラモジュール10と、その周波数設定方法について説明した。本実施形態によれば、CMOSセンサ30に搭載されたCDS回路32の周波数特性を利用して、ステッピングモータ40の駆動周波数を、CDS回路32のゲイン(感度)が最小となる周波数に設定する。これにより、CMOSセンサ30の出力信号に、ステッピングモータ40からのノイズが空間的に被ることを回避できる。
【0062】
さらに、CMOSセンサ30の受光量を表す検波値(例えば輝度値)に基づき、CDS回路32のフィルタ特性による感度のない周波数に、ステッピングモータ40の駆動周波数を設定変更する。これにより、被写体の明るさが変化してCMOSセンサ30の受光量が変動することで、CDS回路32のフィルタ特性(周波数特性)が変化したとしても、CMOSセンサ30の出力信号に、ステッピングモータ40からのノイズが被ることを回避できる。
【0063】
また、かかるノイズ除去方法によれば、例えば制御部60に対するプログラミングを変えるだけで、ステッピングモータ40の駆動周波数を調整するだけでよい。このため、カメラモジュール10の物理的な設計変更、例えば、ステッピングモータ40とCMOSセンサ30との間に電磁波遮断用のシールドを設けたり、カメラモジュール10の外形を設計変更したりする必要がない。従って、カメラモジュール10の製造コストをアップさせることなく、好適にノイズを除去できる。
【0064】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0065】
例えば、上記実施形態では、カメラモジュール10を、携帯電話等の電子機器1に搭載する例について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、本発明の撮像装置を小型のカメラモジュールとして構成し、上記携帯電話以外にも、PDA、携帯型ゲーム機、携帯型映像又は音声プレーヤ/レコーダ、ボイスレコーダ、電子手帳などの各種の携帯機器のみならず、PC、PDA等の情報処理装置、オーディオ機器、記録/再生装置、情報家電、ドアフォン装置、認証装置、ロボット、玩具、リモートコントローラなど、任意の電子機器に搭載することができる。また、本発明の撮像装置は、例えば、デジタルカメラ(スチールカメラ、一眼レフカメラ等)、デジタルビデオカメラ、監視カメラなど、撮像機能を主機能するカメラ自体にも適用できる。
【0066】
また、上記実施形態では、固体撮像素子としてCMOSセンサ30の例を挙げたが、本発明は、CCDなどの固体撮像素子を用いる場合にも適用可能である。
【0067】
また、上記実施形態では、CMOSセンサ30の受光量に応じて、ステッピングモータ40の駆動周波数を動的に変更したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、ステッピングモータの駆動周波数を、固定撮像素子の受光量が所定値であるときのCDS回路のゲインが最小となる周波数に固定的に設定する場合も、本発明の技術的範囲に含まれる。
【0068】
また、上記実施形態では、固体撮像素子の一例であるCMOSセンサ30の受光量を表す値として、画像信号を検波して得られる輝度値の例を挙げて説明したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、固体撮像素子の受光量を表す値として、既存の撮像装置で用いられている自動露出(AE)用の検波値を利用したり、既存のデジタル信号処理部(DSP)50で用いられる画像処理用データを利用したり、或いは、別途の光量検出センサを設けて、固体撮像素子の受光量や被写体の明るさを直接的に検知してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかるカメラモジュールを示す斜視図である。
【図2】同実施形態にかかるCDS回路に対する入力信号の周波数と、当該CDS回路のゲイン(感度)との関係を例示するグラフである。
【図3】同実施形態にかかるカメラモジュールが搭載された電子機器の構成を示すブロック図である。
【図4】同実施形態にかかる画像信号の輝度値と、CDS回路のゲインが最小となる周波数との関係を例示するグラフである。
【図5】同実施形態にかかるカメラモジュールにおける周波数設定方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0070】
10 カメラモジュール
20 光学系
21 対物レンズ
22 フォーカスレンズ
23 ズームレンズ
24 絞り機構
30 CMOSセンサ
31 画素回路
32 CDS回路
33 A/D変換部
34 タイミング信号生成部
40 ステッピングモータ
50 デジタル信号処理回路(DSP)
51 画像処理部
52 光量検波部
60 制御部
61 ドライバ制御部
62 記憶部
63 センサ制御部
70 ドライバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
相関二重サンプリング回路を有する固体撮像素子と、駆動対象物を駆動させるステッピングモータとが隣接配置された撮像装置において、
前記ステッピングモータの駆動周波数を、前記相関二重サンプリング回路の周波数特性により前記相関二重サンプリング回路のゲインが最小となる周波数に設定する制御部を備えることを特徴とする、撮像装置。
【請求項2】
前記固体撮像素子から出力される画像信号を検波することにより、前記固体撮像素子の受光量を検出する検波部を更に備え、
前記制御部は、前記検波部により検出された前記固体撮像素子の受光量に応じて、前記ステッピングモータの駆動周波数を前記相関二重サンプリング回路のゲインが最小となる周波数に設定することを特徴とする、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記固体撮像素子から出力される前記画像信号の輝度値と、前記相関二重サンプリング回路のゲインが最小となる周波数との対応関係を示す周波数情報を記憶する記憶部をさらに備え、
前記検波部は、前記固体撮像素子の受光量として、前記固体撮像素子から出力される前記画像信号の輝度値を検出し、
前記制御部は、前記検波部により検出された前記画像信号の輝度値と、前記記憶部に記憶された前記周波数情報とに基づいて、前記ステッピングモータの駆動周波数を前記相関二重サンプリング回路のゲインが最小となる周波数に設定することを特徴とする、請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記ステッピングモータは、前記固体撮像素子への入射光路上に配される光学部品を移動させることを特徴とする、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記撮像装置は、携帯型電子機器に搭載されるカメラモジュールであることを特徴とする、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項6】
相関二重サンプリング回路を有する固体撮像素子と、駆動対象物を駆動させるステッピングモータとが隣接配置された撮像装置において、前記ステッピングモータの駆動周波数を設定する周波数設定方法であって、
前記ステッピングモータの駆動周波数を、前記相関二重サンプリング回路の周波数特性により前記相関二重サンプリング回路のゲインが最小となる周波数に設定することを特徴とする、周波数設定方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−164962(P2009−164962A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−1501(P2008−1501)
【出願日】平成20年1月8日(2008.1.8)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】