説明

撮像装置及び画像生成方法

【課題】
より高画質な画像を生成する。
【解決手段】
1フレーム画像の撮像において、撮像レンズの絞り開口の形状を複数種類の開口形状に切り替える絞り開口形状切替え、前記撮像レンズの絞り開口の透過光を受光し、前記複数の開口形状に対応する複数のサブフィールド画像信号を生成し、前記複数のサブフィールド画像信号から、1フレーム画像についての複数の奥行き情報を生成し、当該複数の奥行き情報から点広がり関数を算出し、当該点広がり関数と前記複数のサブフィールド画像信号とに基づいて、前記サブフィールド画像信号よりも高解像度な画像信号を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、より高画質な画像を生成する撮像装置及び画像生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近の表示デバイスは大画面化が進んでおり、放送や通信、蓄積媒体などから入力された画像信号をそのまま表示するのではなく、デジタル信号処理によって水平・垂直方向の画素数を増やして表示することが一般的に行われている。この際、一般的に知られているSinc関数を用いた補間ローパスフィルタやスプライン関数等によって画素数を増やすだけでは解像度を上げることはできない。
【0003】
非特許文献1には、複数の低解像度画像の単純平均をとって生成した高画素数画像を初期値として、入力低解像度画像と生成した高画素数画像との誤差を最小化するように高画素数画像を更新し、点広がり関数(Point Spread Function : PSF)の逆関数を用いて再サンプリングすることにより、周辺画素の影響を畳み込みながら画素値を決定し、高解像度画像を生成する技術が開示されている。
【0004】
また、非特許文献2には、レンズの絞りの開口を所定形状にすることにより、単眼のカメラで画像の奥行きを測定する技術が開示されている。
【0005】
【非特許文献1】David Capel: “Image Mosaicing and Super resolution”, PP.218, Springer, 2004.
【非特許文献2】Levin:” Image and Depth from a Conventional Camera with a Coded Aperture”, SIGGRAPH’07
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
非特許文献1に開示された技術による高解像度画像生成方式では、正しくPSFを推定できないと逆に画質を劣化させてしまうという課題があった。
【0007】
一方、一般に点広がり関数PSFは画像の奥行き情報に影響を受けるため、高精度な点広がり関数PSFの推定には、高精度な奥行き情報が必要である。
【0008】
しかし、非特許文献2に開示された技術による奥行き推定は、レンズの絞りの開口形状ごとに測定可能な奥行き範囲が限られており、一般的な撮像装置に求められる範囲の奥行き情報が得られないという課題があった。
【0009】
さらに、非特許文献2に開示された技術による奥行き推定は、レンズの絞りを所定の開口形状としており、撮像時に所望の光量を得ることができないという課題があった。
【0010】
本発明は、上記従来技術の課題に鑑みて為されたものであり、その目的は、より高画質な画像を生成する撮像装置を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明の一実施の態様は、例えば、特許請求の範囲に記載されるように構成すればよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、より高画質な画像を生成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
【実施例1】
【0014】
図1は、本発明の実施例1に係る撮像装置1000を示す。撮像装置1000は、例えば、液晶シャッターからなる液晶絞りユニット1200を有して受光素子1300に像を結像する撮像レンズであるレンズ1100と、受光素子1300が受光結果に基づいて生成する画像信号に画像処理を行う画像処理部1500と、液晶絞りユニット1200、受光素子1300、及び画像処理部1500を制御する制御部1400と、ユーザからの指示等に基づいてユーザ入力信号を生成し、制御部1400に出力するユーザインタフェイス部1700と、画像処理部1500の画像処理後の画像信号を出力する画像出力部1600とを備える。
【0015】
以下、各部の動作の詳細を説明する。
【0016】
まず、図2を用いて本発明の実施例1に係る制御部1400と、液晶絞りユニット1200及び受光素子1300の動作の詳細を説明する。図2には、液晶絞りユニット1200の開口形状の時間的な変化が示されている。開口形状1202、1203、1204は、撮像画像からの奥行き算出に適した開口形状(以下、奥行き算出パターン形状と称する)であり、その奥行き算出パターン形状の種類により、測定可能な奥行き方向の範囲が異なるものである。奥行き算出パターン形状は、例えば非特許文献2に記載される技術のような従来技術に開示された形状を用いればよいので、詳細な説明は省略する。制御部1400は、図2に示されるように1フレーム時間内で、液晶絞りユニット1200の開口を複数種類の奥行き算出パターン形状に変化させる。これにより、1フレーム時間の撮像処理で、複数種類の奥行き方向の範囲での奥行き測定が可能となる。これにより、1つの奥行き算出パターン形状の固定絞りを用いる従来の技術比べて1フレームの撮像画像から測定できる奥行き方向の範囲を拡大することが可能となる。
【0017】
さらに、本発明の実施例1に係る制御部1400による液晶絞りユニット1200の制御においては、1フレーム時間内に、開口形状1200のような円形絞りなどを挿入しても良い。これにより、透過光量が少ない奥行き算出パターン形状を用いる場合など、光量不足になる点を補うことが可能となる。
【0018】
このとき、ユーザが所定の光量での撮像を望む場合には、ユーザはユーザインタフェイス部1700に当該所定の光量の設定を入力し、ユーザインタフェイス部1700は当該入力に基づきユーザ入力信号を生成して、制御部1400に出力する。制御部1400は、取得した当該ユーザ入力信号に基いて、必要光量を算出する。制御部1400は、1フレーム時間内の受光量、すなわち、複数の奥行き算出パターン形状の1202、1203、1204による開口時の受光量と挿入する円形絞り開口時の受光量の和が、当該必要光量となるように、円形絞り開口の開口半径と開口時間を算出する。制御部1400は、図2に示すように、当該算出した開口半径の円形絞り開口を、算出した開口時間分だけ、1フレーム時間内に挿入する。以上のような、円形絞り開口の挿入により、ユーザの所望の光量での撮像と、広範囲における奥行き算出を両立することが可能となる。
【0019】
ここで、本発明の実施例1に係る画像処理部1500における奥行き算出処理においては、算出精度を向上するために、液晶絞りユニット1200の開口形状の各変化時において、液晶シャッターの変化の終了を待つ必要がある。ここで、一般的に液晶シャッターの動作特性は透過状態から遮光状態への変化のほうが、遮光状態から透過状態への変化よりも高速に行うことができる。そこで、実施例1に係る制御部1400による液晶絞りユニット1200の制御においては、1フレーム時間内での開口形状の変化の順番を図2に示すように、開口面積の大きい形状から小さい形状へと変化させる。これにより、各開口形状の変化の終了までの時間を短縮することが可能となり、高速な奥行き算出処理を実現できる。
【0020】
さらに、図2に示すように複数のフレームを連続して撮像する場合も、1フレーム時間内における開口面積の変化を大から小へと方向付けることにより、開口面積の小さい形状から大きい形状への変化をフレーム間の切替時のみとすることが可能となる。これにより、液晶シャッターの動作終了の高速化に不利な開口形状の変化の回数を低減することが可能となる。これにより、複数のフレームを連続して撮像する場合にも、効率的な奥行き算出処理を実現できる。
【0021】
次に、図3を用いて本発明の実施例1に係る制御部1400による液晶絞りユニット1200、受光素子1300についての1フレーム分の制御動作について説明する。
【0022】
まず、1フレーム時間の開始時に、制御部1400は、液晶絞りユニット1200の開口形状を当該1フレーム時間に用いる開口形状のうち、もっとも開口面積大きい開口形状に設定する(ステップ301)。次に、制御部1400は、受光素子1300に当該開口形状の開口時間に対応する1フレーム時間よりも短い時間の撮像画像であるサブフィールド画像を取得させる(ステップ302)。さらに、制御部1400は、受光素子1300に取得した当該サブフィールド画像を画像処理部1500に伝送させる(ステップ303)。制御部1400は、当該1フレーム時間に用いる全ての開口形状における処理を終了したかを判断する(ステップ304)。ここで、全ての開口形状における処理を終了していない場合には、制御部1400は、液晶絞りユニット1200の開口形状を次の開口形状に設定し、ステップ302、ステップ303の処理を繰り返す(ステップ305)。全ての開口形状における処理を終了している場合には、制御部1400は、当該1フレーム分の制御動作を終了する。
【0023】
なお、当該1フレーム時間に用いる開口形状の順序や、各開口形状の開口時間は、図示しないメモリなどの記憶部に記憶しておけばよい。当該開口形状の順序や、開口時間は、図2において説明したように、あらかじめ制御部1400がユーザ入力信号に基づいて算出しておいてもよいし、あらかじめ定められた固定の開口形状の順序や、開口時間でもよい。
【0024】
以上説明した本発明の実施例1に係る制御部1400による液晶絞りユニット1200、受光素子1300についての1フレーム分の制御動作によれば、1フレーム時間内において、広範囲の奥行き算出と十分な光量の撮像を両立するために必要な複数のサブフィールド画像を取得することが可能となる。
【0025】
図4を用いて本発明の実施例1に係る画像処理部1500の動作について説明する。画像処理部1500は、まず、受光素子1300から伝送された各サブフィールド画像を取得する(ステップ401)。画像処理部1500の奥行き算出部1510が、伝送されたサブフィールド画像のうち、奥行き算出パターン形状についてのサブフィールド画像を用いて、フレームごとの奥行き情報を算出する(ステップ402)。本発明の実施例1においては、既に説明したとおり、1フレーム時間内に複数の奥行き算出パターン形状についてのサブフィールド画像を得ることが可能である。よって、奥行き算出部1510は、各フレームについて複数の奥行き情報を算出することができ、より広い範囲の奥行き情報を算出することが可能である。奥行き算出パターン形状についてのサブフィールド画像を用いてフレームごとの奥行き情報を算出する動作は、例えば、非特許文献2に記載される技術ような従来技術を用いればよいので、詳細な説明は省略する。
【0026】
さらに、奥行き算出部1510は、算出した奥行き情報から点広がり関数PSFを算出し、超解像処理部1520に伝送する(ステップ403)。超解像処理部1520は、図5に示すように、受光素子1300から取得した撮像時刻の異なる複数種類のサブフィールド画像(低解像度画像100、101、102)の位置あわせを行い、取得した点広がり関数PSFを用いた再サンプリングを含む画像変換処理である高解像度化処理(超解像処理)を行い、受光素子1300から取得した低解像度画像よりも高解像の高い1枚の高解像度画像200を生成する(ステップ404)。当該高解像度化処理は、例えば、非特許文献1に記載された従来技術を用いればよいので、詳細な説明は省略する。
【0027】
以上説明した図4の画像処理部1500の動作により、広範囲の奥行き情報を用いた高精度な点広がり関数PSFを用いて、高画質な高解像度画像を生成することが可能となる。
【0028】
なお、ステップ404で用いる撮像時刻の異なる複数種類のサブフィールド画像は、撮像時刻が異なればよい。すなわち、複数フレームにまたがったサブフィールド画像を用いてもよく、1フレーム時間内の異なるサブフィールド画像を用いてもよい。さらに、このサブフィールド画像は、奥行き算出パターン形状開口時のサブフィールド画像でも円形絞り開口時のサブフィールド画像でもよく、これらの画像に係数等を乗じて合成した画像でもよい。
【0029】
また、図4の画像処理部1500の動作は、1枚の高画質画像の生成までの動作を示しているが、これを複数のフレームについて繰り返し行うことにより、受光素子1300で取得した低解像度映像を高解像度映像に変換することが可能となる。
【0030】
以上説明した本発明の実施例1に係る撮像装置は、レンズ内の液晶絞りユニットの開口形状を1フレーム内で複数種類に変化させ、絞り開口形状の異なる撮像による複数のサブフィールド画像を取得する。さらに、当該複数のサブフィールド画像の一部の画像から複数の奥行き情報を算出し、当該奥行き情報に基づいて算出した点広がり関数を算出する。さらに、当該複数のサブフィールド画像のうちの時間的に異なる複数の画像に、位置あわせ処理および算出した点広がり関数を用いた再サンプリング処理を含む高解像度化処理を行う。これにより、本発明の実施例1に係る撮像装置は、より広範囲な奥行き情報に基づいて、より高画質な画像を生成することが可能となる。
すなわち、本発明の実施例1によれば、より高画質な画像を生成する撮像装置を実現することが可能となる。
【実施例2】
【0031】
図6を用いて、本発明の実施例2に係る撮像装置1010を示す。撮像装置1010は、実施例1に係る撮像装置1000にデータを蓄積するコンテンツ蓄積部1800を加えたものである。コンテンツ蓄積部1800以外のその他の構成・動作は、実施例1の撮像装置1010の構成・動作と同様であるため、説明を省略する。
【0032】
実施例2に係る撮像装置1010は記録時に、受光素子1300が取得した各サブフィールドの画像、すなわち低解像度画像をコンテンツ蓄積部1800に記録する。また、画像処理部1500の奥行き算出部1510が算出した点広がり関数PSFもコンテンツ蓄積部1800に記録する。次に、実施例2に係る撮像装置1010は再生時に、コンテンツ蓄積部1800に記録された各サブフィールドの画像(低解像度画像)と、点広がり関数PSFを再生し、画像処理部1500の超解像処理部1520に伝送する。画像処理部1500の超解像処理部1520は実施例1と同様に、各サブフィールドの画像(低解像度画像)と、点広がり関数PSFを用いて高解像度画像を生成する。画像出力部1600は当該高解像度画像を出力する。
【0033】
なお、上記の各構成部による記録や再生の動作は、例えば、ユーザの入力動作に基づいてユーザインタフェイス部1700が生成したユーザ入力信号に従って、制御部1400が制御すればよい。
【0034】
なお、コンテンツ蓄積部1800には、複数のフレーム分の各サブフィールドの画像記録してもよい。この場合は、低解像度映像を記録し、再生時に高解像度映像を再生出力することができる。
【0035】
なお、上記の例では、実施例2に係る撮像装置1010は、記録時に画像処理部1500の奥行き算出部1510が算出した点広がり関数PSFをコンテンツ蓄積部1800に記録した。しかし、記録時に画像処理部1500の奥行き算出部1510が算出した奥行き情報そのものを記憶し、再生時に奥行き算出部1510がコンテンツ蓄積部1800に記録されている奥行き情報から点広がり関数PSFを算出して、当該点広がり関数PSFを画像処理部1500の超解像処理部1520の超解像処理に用いても良い。
【0036】
以上説明した実施例2に係る撮像装置1010は、上記のような構成にすることにより、実施例1の効果に加えて、撮像した低解像度画像を撮像装置1010内に記録し、ユーザ所望の再生時に、高解像度画像へ変換したのちに出力することが可能となる。
【0037】
ここで、実施例2に係る撮像装置1010は、記録時に、低解像度画像を高解像度画像変換してコンテンツ蓄積部1800に記録するのではなく、低解像度画像と点広がり関数PSFを記録し、再生時に当該低解像度画像と点広がり関数PSFとに基づいて高解像度画像を生成する。よって、コンテンツ蓄積部1800に記録する画像データ量を低減することが可能となる。これにより、画像を記録する場合には、より多くの枚数の画像を記録することが可能となり、映像を記録する場合には、より長時間の映像を記録することが可能となる。
【実施例3】
【0038】
図7を用いて、本発明の実施例3に係る撮像装置1020を示す。撮像装置1020は、実施例1および実施例2に係る撮像装置の超解像処理部1520を画像変換部1900に替えたものである。画像変換部1900以外のその他の構成・動作は、実施例1の撮像装置1010または実施例2撮像装置1020の構成・動作と同様であるため、説明を省略する。
【0039】
実施例3に係る撮像装置1020の画像変換部1900では、実施例1および実施例2に係る超解像処理部1520と異なり、超解像処理に限られず、奥行き情報を用いたさまざまな画像処理を行う。
【0040】
例えば、画像変換部1900の動作例としては、以下の例が挙げられる。第1の画像変換処理の例は、実施例1、2に記載のような複数画像を合成する超解像処理を行ったのち、奥行き算出部1510により算出されたもしくはコンテンツ蓄積部1800から再生した複数の奥行き情報に基づいて画面内の奥行きの異なる部分にローパスフィルタなどの解像度変換処理を行う。
【0041】
また、第2の画像変換処理の例は、複数画像を合成する超解像処理ではなく、1枚の画像から超解像処理を行い、その後上記奥行き情報に基づいて画面内の奥行きの異なる部分にローパスフィルタなどの解像度変換処理を行う。
【0042】
また、第3の画像変換処理の例は、超解像処理などの高解像度化処理を行わず、上記奥行き情報に基づいて画面内の奥行きの異なる部分にローパスフィルタなどの解像度変換処理を行う。
【0043】
以上説明した実施例3に係る撮像装置1020は、上記のような構成にすることにより、奥行き情報に基づいて、画像の局所的な解像度を変化させることが可能となり、より、高い立体感または奥行き感を持った画像を生成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の実施例1に係る撮像装置の構成例である。
【図2】本発明の実施例1に係る撮像装置の動作例である。
【図3】本発明の実施例1に係る撮像装置の動作例である。
【図4】本発明の実施例1に係る撮像装置の動作例である。
【図5】本発明の実施例1に係る撮像装置の動作例である。
【図6】本発明の実施例2に係る撮像装置の構成例である。
【図7】本発明の実施例3に係る撮像装置の構成例である。
【符号の説明】
【0045】
1000 撮像装置
1010 撮像装置
1020 撮像装置
1100 レンズ
1200 液晶絞りユニット
1300 受光素子
1400 制御部
1500 画像処理部
1510 奥行き算出部
1520 超解像処理部
1600 画像出力部
1700 ユーザインタフェイス部
1800 コンテンツ蓄積部
1900 画像変換部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1フレーム画像の撮像において、複数種類の開口形状を切り替える絞りユニットを有する撮像レンズと、
前記撮像レンズの透過光を受光し、前記液晶シャッターによる絞り手段が1フレーム画像の撮像において切り替えた複数種類の開口形状に対応する複数のサブフィールド画像信号を生成する受光素子と、
前記受光素子が生成した複数のサブフィールド画像信号から、1フレーム画像についての複数の奥行き情報を生成し、該複数の奥行き情報に基づいて、前記受光素子が生成したサブフィールド画像信号の画像変換処理を行う画像処理部とを備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記画像処理部は、前記複数の奥行き情報から点広がり関数を算出し、当該点広がり関数と前記複数のサブフィールド画像信号とに基づいて、前記サブフィールド画像信号よりも高解像度な画像信号を生成することを特徴とする撮像装置。
【請求項3】
前記画像処理部は、前記複数の奥行き情報と前記受光素子が生成したサブフィールド画像信号とに基づいて、該画像信号の画面内において部分的に解像度を変更する処理を行うことを特徴とする撮像装置。
【請求項4】
前記液晶シャッターによる絞り手段は、
1フレーム画像の撮像において、開口面積の大きい開口形状から開口面積の小さい開口形状への順に前記複数種類の開口形状を切り替えることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記液晶シャッターによる絞り手段が切り替える複数種類の開口形状は、算出可能な奥行き情報の範囲が異なる奥行き算出処理に用いる複数の奥行き算出パターン形状を含むことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記液晶シャッターによる絞り手段が切り替える複数種類の開口形状は、算出可能な奥行き情報の範囲が異なる奥行き算出処理に用いる複数の奥行き算出パターン形状と円形開口形状とを含むことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項7】
請求項1に記載の撮像装置であって、
さらに蓄積装置を備え、
記録時に、前記蓄積装置は、前記画像処理部が生成した複数の奥行き情報または点広がり関数と、前記受光素子が生成したサブフィールド画像信号とを記録し、
再生時に、前記蓄積装置は、前記蓄積装置が蓄積する複数の奥行き情報または点広がり関数とサブフィールド画像信号とを再生し、
前記画像処理部は、前記蓄積装置が再生した複数の奥行き情報または点広がり関数と前記サブフィールド画像信号に基づいて、該サブフィールド画像信号の画像変換処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項8】
1フレーム画像の撮像において、撮像レンズの絞り開口の形状を複数種類の開口形状に切り替える絞り開口形状切替えステップと、
前記撮像レンズの絞り開口の透過光を受光し、前記複数の開口形状に対応する複数のサブフィールド画像信号を生成するサブフィールド画像信号生成ステップと、
前記サブフィールド画像信号生成ステップで生成した複数のサブフィールド画像信号から、1フレーム画像についての複数の奥行き情報を生成し、該複数の奥行き情報に基づいて、前記サブフィールド画像信号生成ステップにおいて生成したサブフィールド画像信号の画像変換処理を行って新たな画像を生成する画像生成ステップとを備えることを特徴とする画像生成方法。
【請求項9】
前記画像生成ステップは、
前記複数の奥行き情報から点広がり関数を算出し、当該点広がり関数と前記複数のサブフィールド画像信号とに基づいて、前記サブフィールド画像信号よりも高解像度な画像信号を生成することを特徴とする請求項8に記載の画像生成方法。
【請求項10】
前記画像生成ステップは、
前記複数の奥行き情報と前記サブフィールド画像信号生成ステップで生成したサブフィールド画像信号とに基づいて、該画像信号の画面内において部分的に解像度を変更する処理を行い、新たな画像を生成することを特徴とする請求項8に記載の画像生成方法。
【請求項11】
前記開口形状切替えステップは、
1フレーム画像の撮像において、開口面積の大きい開口形状から開口面積の小さい開口形状への順に前記複数種類の開口形状を切り替えることを特徴とする請求項8に記載の画像生成方法。
【請求項12】
前記開口形状切替えステップにおける複数種類の開口形状は、算出可能な奥行き情報の範囲が異なる奥行き算出処理に用いる複数の奥行き算出パターン形状を含むことを特徴とする請求項8に記載の画像生成方法。
【請求項13】
前記開口形状切替えステップにおける複数種類の開口形状は、算出可能な奥行き情報の範囲が異なる奥行き算出処理に用いる複数の奥行き算出パターン形状と円形開口形状とを含むことを特徴とする請求項8に記載の画像生成方法。
【請求項14】
1フレーム画像の撮像において、撮像レンズの絞り開口の形状を複数種類の開口形状に切り替える絞り開口形状切替えステップと、
前記撮像レンズの絞り開口の透過光を受光し、前記複数の開口形状に対応する、複数のサブフィールド画像信号を生成するサブフィールド画像信号生成ステップと、
前記サブフィールド画像信号生成ステップで生成した複数のサブフィールド画像信号から、1フレーム画像についての複数の奥行き情報を算出、または前記1フレーム画像についての複数の奥行き情報をからさらに点広がり関数を算出する算出ステップと、
前記サブフィールド画像信号生成ステップにて生成した複数のサブフィールド画像信号と、前記算出ステップにて算出した複数の奥行き情報または点広がり関数とを蓄積部に記録する記録ステップと、
前記蓄積部から前記複数の奥行き情報または点広がり関数を再生する再生ステップと、
前記再生ステップにて再生した前記複数のサブフィールド画像信号と前記複数の奥行き情報または点広がり関数に基づいて、前記サブフィールド画像信号に画像変換処理を行い、新たな画像を生成する画像生成ステップと
を備えることを特徴とする画像生成方法。
【請求項15】
前記画像生成ステップは、
前記点広がり関数と前記複数のサブフィールド画像信号とに基づいて、前記サブフィールド画像信号よりも高解像度な画像信号を生成することを特徴とする請求項14に記載の画像生成方法。
【請求項16】
前記画像生成ステップは、
前記複数の奥行き情報と前記サブフィールド画像信号生成ステップで生成したサブフィールド画像信号とに基づいて、該画像信号の画面内において部分的に解像度を変更する処理を行い、新たな画像を生成することを特徴とする請求項14に記載の画像生成方法。
【請求項17】
前記開口形状切替えステップは、
1フレーム画像の撮像において、開口面積の大きい開口形状から開口面積の小さい開口形状への順に前記複数種類の開口形状を切り替えることを特徴とする請求項14に記載の画像生成方法。
【請求項18】
前記開口形状切替えステップにおける複数種類の開口形状は、算出可能な奥行き情報の範囲が異なる奥行き算出処理に用いる複数の奥行き算出パターン形状を含むことを特徴とする請求項14に記載の画像生成方法。
【請求項19】
前記開口形状切替えステップにおける複数種類の開口形状は、算出可能な奥行き情報の範囲が異なる奥行き算出処理に用いる複数の奥行き算出パターン形状と円形開口形状とを含むことを特徴とする請求項14に記載の画像生成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−81460(P2010−81460A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−249500(P2008−249500)
【出願日】平成20年9月29日(2008.9.29)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】