説明

操作装置およびその動作方法

【課題】リモコンなどの操作装置に多種多様なボタンが配置されるようになったことで、前記操作装置を用いる際に、前記操作装置上の複数のボタンの中から使用頻度の高いボタンを見つけにくくなったり、ボタンの押し間違いが起こりやすくなる、などの問題が生じた。この問題を解決するために、あまり重要でないボタンを操作装置上の蓋体内部に格納する方法や、操作装置にタッチパネルを設け、前記タッチパネルにボタンを複数頁に分割して表示する方法、などが考案された。しかし、従来までの解決方法に中に、ボタンの使用頻度をそのボタンの配置に反映でき、かつ、ボタンの使用頻度を見分けやすい、という2点の条件を満たす方法は存在しなかった。
【解決手段】本発明においては、ユーザによるボタンの使用頻度に応じて、タッチパネル上に表示されるボタンの色の濃さなどが自動的に変化するリモコンを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本件発明は、タッチパネルによりユーザからの入力を受け付ける操作装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電化製品において、リモコン操作により操作可能なものは多種存在する。技術の進歩により、それら電化製品は多種多様かつ複雑な機能を有するようになった。それにともない、電化製品用のリモコンで操作できる機能も増え、電化製品用のリモコンの操作パネルにはたくさんのボタンが並べられるようになった。このように、電化製品用のリモコンのボタンの数が増えたことにより、操作対象となる電化機器の主要動作をコントロールするボタンすなわち主要ボタンが、比較的重要でない動作をコントロールする他のボタンの近くに配置されることが多くなった。このように、主要ボタンと他のボタンとがリモコンの操作パネル上に混在するようになり、多くのユーザは電化製品のリモコンを使う際に、主要ボタンを探すのに労力を費やさざるを得なくなった。また、電化製品用のリモコンの操作パネルにたくさんのボタンが並べられることで、ボタンの押し間違いが起きやすくなった。ボタンの押し間違いにより、操作対象である電化機器がユーザの望まない動作を行ってしまうなどの可能性が生ずる。
【0003】
上述の問題を解決するために、今日までに様々な工夫、技術開発が、電化製品用のリモコンに施されてきた。その例として、特許文献1および2を挙げる。特許文献1においては、リモコンに蓋体で覆われた部分を設け、比較的使用頻度の低いボタンを前記蓋体で覆われた部分内に格納した旨が記載されている。また、特許文献2に記載の発明は、タッチパネル式のリモコンに関するものである。前記リモコンは、多数あるボタンを、複数のページに割り振り、前記リモコンのタッチパネルに前記ページごとにボタン表示するものである。前記リモコンは、前記ボタンのうち、ユーザの使用頻度が高いボタンのみから構成されるページを自動的に作成することが可能である。さらに、前記ページの作成において、ボタンの配置を行う際には、ユーザにとって操作効率の良いボタン配置になるよう、前記リモコンはボタン配置を行うことができる。
【特許文献1】特開平7−336777
【特許文献2】特開2008−092373
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1にかかるリモコンにおいては、ボタンの位置は固定されている。メーカが一義的に決定したボタン配置が必ずしもユーザにとって好ましいとは限らない。また、ユーザによるボタンの使用頻度を、ボタン配置に反映することはできない。
【0005】
そして、特許文献2にかかるリモコンにおいては、使用頻度の高いボタンを表示するページが複数にわたって配置されることがある。ゆえに、ユーザによる使用頻度の変更により、ボタンがページ間で移動する可能性が生じる。したがって、このリモコンのタッチパネルでは、ボタンの使用頻度を見分けやすく表示するには不十分であるといえる。このように、従来までのリモコンに、ユーザによるボタンの使用頻度をボタンの配置に反映でき、かつ、ボタンの使用頻度を見分けやすい、という2点の条件を満たすものは存在しなかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本件発明においては、ユーザによるボタンの使用頻度に応じて、タッチパネル上に表示されるボタンの色の濃さなどが自動的に変化するリモコンを提供する。
【0007】
より具体的には、まず第一の発明として、濃度情報を含む表示情報により操作ボタンをパネル表示するためのタッチパネル部と、タッチパネル部の操作ボタンのタッチにより動作情報を出力する動作情報出力部と、前記表示情報をタッチパネル部に出力する表示情報出力部と、各操作ボタン毎の使用頻度情報を取得する使用頻度情報取得部と、使用頻度情報に応じて表示情報出力部を制御する制御部と、を有する操作装置を提供する。
【0008】
次に、第二の発明として、制御部は、使用頻度情報にて示される使用頻度が少ないほどその操作ボタンの表示濃度を薄くするよう表示情報出力部を制御する濃淡制御手段を有する、前記第一の発明に記載の操作装置を提供する。
【0009】
次に、第三の発明として、動作情報出力部は、タッチパネルをタッチすることで操作された操作ボタンの濃度情報が示す濃度が所定の閾値以下である場合には動作情報を出力しない非動作手段を有する、前記第一または第二の発明に記載の操作装置を提供する。
【0010】
次に、第四の発明として、機械式の第一リセットボタンをさらに有し、制御部は、第一リセットボタンが押下された場合には、濃度情報が示す濃度が所定の閾値以下である操作ボタンの濃度情報を所定の標準濃度に変更するように表示情報出力部を制御する第一リセット手段を有する、前記第一から第三の発明のうちいずれか一つに記載の操作装置を提供する。
【0011】
次に、第五の発明として、機械式の第二リセットボタンをさらに有し、制御部は、第二リセットボタンが押下された場合には、リセットボタンが押下される直前の操作ボタンの濃度順位が入れ替わらないように濃度を濃くする濃度情報となるように表示情報出力部を制御する第二リセット手段を有する前記第一から第四の発明のうちいずれか一つに記載の操作装置を提供する。
【0012】
次に、第六の発明として、表示情報出力部は、操作ボタンのパネル内でのレイアウト情報を含む表示情報を出力するレイアウト付出力手段を有する前記第一から第五の発明のうちいずれか一つに記載の操作装置を提供する。
【0013】
次に、第七の発明として、表示情報出力部は、操作ボタンのデザイン情報を含む表示情報を出力するデザイン付出力手段を有する前記第一から第六の発明のうちいずれか一つに記載の操作装置を提供する。
【0014】
次に、第八の発明として、濃度情報を含む表示情報により操作ボタンをパネル表示するためのタッチパネル部を有する操作装置の動作方法であって、タッチパネル部の操作ボタンのタッチにより動作情報を出力する動作情報出力ステップと、タッチパネル部の操作ボタンのタッチ履歴を記憶する記憶ステップと、記憶ステップにて記憶したタッチ履歴をもとに、各操作ボタン毎の使用頻度情報を生成し取得する使用頻度情報取得ステップと、使用頻度情報に応じて表示情報を制御する制御ステップと、前記表示情報をタッチパネル部に出力する表示情報出力ステップと、からなる操作装置の動作方法を提供する。
【発明の効果】
【0015】
前記第一および第八の発明により、ユーザによるボタンの使用頻度をボタンの配置に反映でき、かつ、ボタンの使用頻度を見分けやすい操作装置、および、その操作装置の動作方法が実現する。
【0016】
前記第二の発明により、自身のタッチパネル上に表示される操作ボタンの色の濃さを、ユーザの使用頻度に応じて変化させることのできる操作装置が実現する。したがって、ユーザがこの操作装置を用いる際に、前記タッチパネル上に表示される操作ボタンのうち、使用頻度の高いもののみを認識しやすくなる。
【0017】
前記第三の発明にかかる操作装置はさらに、前記タッチパネル上に表示される操作ボタンのうち色の濃さについての値が所定の値よりも低いものについては、ユーザによるタッチを受け付けても機能しないよう設計される。したがって、ユーザがこの操作装置を使用する際に、誤って、色の濃さについての値が所定の値よりも低い操作ボタンをタッチしてしまっても、その操作ボタンは機能しない。よって、使用頻度が低い操作ボタンを、ユーザが誤ってタッチしてしまったことにより生ずる、操作対象の誤作動を防ぐことが可能である。
【0018】
第四の発明により、使用頻度が低いために色の濃さが薄くなってしまった操作ボタンを、再度ユーザが認識しやすい程度の色の濃さに戻すことのできる操作装置が実現する。また、使用頻度が低いために、ユーザのタッチを受け付けても機能しなくなってしまった操作ボタンを、再度機能するように制御できる操作装置が実現する。
【0019】
第五の発明により、使用頻度が低いために色の濃さが薄くなってしまった操作ボタンを、再度ユーザが認識しやすい程度の色の濃さに戻すことが出来、さらに、前記戻す処理の前後を挟んで、各操作ボタン同士の、色の濃度についての大小関係が変わることのない操作装置が実現する。
【0020】
第六の発明により、各操作ボタンの使用頻度に応じて、その操作ボタンの表示される位置および色の濃さを同時に変えられる操作装置が実現する。従って、第六の発明によれば、使用頻度の低い操作ボタンについては、その色の濃さを薄くし、さらに、タッチパネル上の目立たない箇所へと移すことが可能となる。また、使用頻度の高い操作ボタンについては、タッチパネル上の目立つ箇所へと移すことが可能となる。
【0021】
第七の発明により、各操作ボタンの使用頻度に応じて、その操作ボタンの形状や大きさなどと、色の濃さと、を同時に変えられる操作装置が実現する。従って、第七の発明によれば、使用頻度の低い操作ボタンの色の濃さを薄くし、さらに、その大きさを小さくしたり、その形状を目立ちにくいものにすることなどが可能となる。また、使用頻度の高い操作ボタンについては、その大きさを大きくしたり、その形状を目立ちやすいものにすることなどが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下に、本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。なお、以下の実施形態と請求項の関係は次の通りである。
実施形態1は、主に請求項1、および、8などについて説明する。
実施形態2は、主に請求項2、および、8などについて説明する。
実施形態3は、主に請求項3、および、8などについて説明する。
実施形態4は、主に請求項4、および、8などについて説明する。
実施形態5は、主に請求項5、および、8などについて説明する。
実施形態6は、主に請求項6、および、8などについて説明する。
実施形態7は、主に請求項7、および、8などについて説明する。
<<実施形態1>>
<実施形態1の概要>
【0023】
本実施形態にかかる発明は、タッチパネルによりユーザのタッチを受け付ける操作装置に関するものである。前記操作装置においては、タッチパネル上に表示される操作ボタンの様態を、そのボタンの使用頻度に応じて変化させることが可能である。
<実施形態1の機能的構成>
【0024】
図1に、本実施形態にかかる操作装置の機能ブロック図を示す。図1に示すように、実施形態1の操作装置(0101)は、タッチパネル部(0102)と、動作情報出力部(0103)と、表示情報出力部(0104)と、使用頻度情報取得部(0105)と、制御部(0106)と、を有する。
【0025】
(タッチパネル部についての説明)「タッチパネル部(0102)」は、濃度情報を含む表示情報により操作ボタンをパネル表示するためのものである。タッチパネル部は具体的には、ユーザが指などでパネルをタッチすることで、電気的にその押圧箇所を読み取り、信号として、どの場所が押圧されたかという情報をアプリケーションなどの処理に引き渡すタッチパネルと、自身の表示画面に操作ボタンを表示する表示装置などからなる。また、前記信号を処理するための演算処理装置を有することも可能である。なお、前記演算処理装置はおもに、CPUと、RAMなどからなるメインメモリと、I/Oと、HDDなどの記憶装置と、から構成されるものを想定する。そして、前記タッチパネルは、前記表示装置の表示画面上などに配置される。また、「操作ボタン」とは、本操作装置の操作対象を操作するためのボタンである。基本的には、この操作ボタンは、操作することで実現される機能すなわち操作機能一つに対し、一つずつ割り当てられる。したがって、前記操作機能が複数ある場合、基本的には、操作ボタンは、前記操作機能の数だけ設けられることになる。「操作ボタンをパネル表示する」とは、前記表示装置の表示画面などに操作ボタンを表示することである。前記表示において、操作ボタンは、各操作ボタンごとに割り当てられている前記操作機能をユーザが識別できるような形で、表示される。
【0026】
「表示情報」とは、前記操作ボタンを、前記表示装置の表示画面上に、どのように表示させるか、についての情報である。「どのように表示させるか」とは、例えば、操作ボタンを前記表示画面上のどこに表示させるか、や、操作ボタンの色を何色にするか、や、操作ボタンの色を濃くするか薄くするか、や、操作ボタンをどのような形状にするか、などのことである。図3に、表示情報の具体例を示す。まず、図3は、表示情報にどのような情報が含まれているかについての一例をまとめたものである。図3によれば、まず各操作ボタンにはそれぞれ、操作ボタン識別情報および操作ボタン配置情報が割り当てられる。ここで、操作ボタン識別情報とは、複数ある操作ボタンの中から、ある一つの操作ボタンを特定するための情報である。この操作ボタン識別情報は、操作ボタン全てに一つずつ割り振られるものである。また、操作ボタン配置情報は、前記表示装置の表示画面上のどの位置に操作ボタンを配置するか、についての情報である。たとえば、前記表示装置の表示画面上およびタッチパネル上には、その表示画面上の位置を識別するための座標すなわち表示座標が割り振られているとする。この場合、前記操作ボタン配置情報も座標で表現される。一例として、図3において操作ボタンAには、操作ボタン配置情報(2,1)が与えられている。よって、この操作ボタンAは、前記表示画面上の座標(2,1)上に表示されることになる。また逆に、ユーザがタッチパネル上の任意の座標上をタッチすることで、タッチパネルが、自身のどの座標位置をタッチされたかという情報に関する信号すなわちタッチ信号を発したとする。このような場合、前記操作ボタン配置情報は前記タッチ信号をもとに、どの操作ボタンがタッチされたかを識別するために用いられる。ユーザがタッチパネル上の座標(2,1)上をタッチした場合であれば、前記タッチ信号と、全ての操作ボタン配置情報とを比較することで、ユーザは操作ボタンAをタッチした、ということがわかる。
【0027】
また、図3に例示するように、表示情報は、各操作ボタンを表示画面上に何色で表示するかについての情報すなわち色情報を有することが可能である。そして、図3に例示するように、表示情報は、各操作ボタンを、どの程度の色の濃さで表示するか、に関する情報すなわち濃度情報を有する。この濃度情報については、図3に例示するように、あらかじめ基準となる色の濃さすなわち基準濃さを決めておいて、その基準濃さに対して、操作ボタン表示時における操作ボタンの色の濃さが何パーセントであるか、を濃度情報として用いることが一例として可能である。また、さらに、図3に例示するように、表示情報は、各操作ボタンとともに、各操作ボタンに割り当てられた前記操作機能を前記表示画面に表示するための文字情報を有することも可能である。また、さらに、図3に例示するように、表示情報は、前記表示画面上に表示される際の各操作ボタンの大きさについての情報である大きさ情報を有することも可能である。また、図3には例示しないが、表示情報はほかに、前記表示画面上に表示される際の各操作ボタンの形状についての情報である形状情報などを有することも可能である。
【0028】
また、図3に例示するように、表示情報には、各操作ボタンに割り当てられた前記操作機能を識別するための情報すなわち操作ボタン機能情報を有することも可能である。本タッチパネル部については、タッチパネル部自身が、前記タッチ信号と表示情報とから、ユーザがタッチした操作ボタンがどのボタンであるかを割り出し、その操作ボタンがどのような操作ボタン機能情報を有するかを識別できる構成をとることも可能である。このように、表示情報が前記操作ボタン機能情報を有し、かつ、タッチパネル部自身が前記構成を有することで、動作情報出力部において、前記タッチ信号から前記操作機能を識別する手間を省くことができる。従って、前記タッチ信号から前記操作機能を識別するためのテーブルを、動作情報出力部に別途設ける必要がなくなる。
【0029】
このタッチパネル部が、どのような装置に設けられるものであるかについて説明する。このタッチパネル部は、DVDプレーヤー備え付けのリモコンや、液晶テレビに備え付けのリモコンに設けることが可能である。また、図2に示すように、たとえば、携帯電話や、ICレコーダーや、多機能ボールペンや、自動車のハンドルや、ビデオカメラなど、の操作パネルとして設けることも可能である。
【0030】
また、操作ボタンのうち、明らかに使用頻度の高いと思われる操作ボタンなどについては、別途、操作装置上に設けられる機械式ボタンで構成することも可能である。「明らかに使用頻度の高いと思われる操作ボタン」としては、たとえば、操作対象が液晶テレビである場合における、受信チャンネルの切り替えを行うための操作ボタン、などがあげられる。
【0031】
(動作情報出力部についての説明)「動作情報出力部(0103)」は、タッチパネル部(0102)の操作ボタンのタッチにより動作情報を出力する。「動作情報」とは、ユーザの所望する前記操作機能を操作対象に実行させるための、命令の内容を表す情報である。この動作情報の例として、図4に録画再生可能なビデオカメラの動作情報の例を示す。録画再生可能なビデオカメラにおいては、まず、自身に記録された映像情報を再生させるための命令である「再生」(0401)、や、自身に内蔵された記憶装置に映像を記録するための命令である「録画」(0402)などが動作情報に該当する。また、図4に例示するように、自身に記録された映像情報を通常の再生速度で再生させるための命令である「通常再生」(0403)や、早送りしながら再生させるための命令である「早送り再生」(0404)なども動作情報に該当する。また、4倍の速度で早送りしながら再生させるための命令である「×4」(0405)なども動作情報に該当する。
【0032】
次に、「タッチパネル部(0102)の操作ボタンのタッチにより動作情報を出力する」すなわち動作情報出力処理とは、どのように行われるか、その処理の一例を図5および以下に示す。まず、ユーザがタッチパネル上の座標(2,1)上をタッチしたとする(0501)。前記タッチを受けて、タッチパネルは、自身の座標(2,1)上がタッチされた旨を伝達するタッチ信号を生成し、動作情報出力部へと伝達する(0502)。次に、動作情報出力部が、前記タッチ信号をもとに、ユーザがタッチパネル上の座標(2,1)上をタッチしたことを識別する(0503)。次に、動作情報出力部は、前記座標と表示情報とを比較し、ユーザがタッチした操作ボタンの操作ボタン識別情報がAであることを識別する(0504)。次に、動作情報出力部は、表示情報から、操作ボタン識別情報Aを有する操作ボタンの、操作ボタン機能情報は、『停止』であることを、認識する(0505)。そして、動作情報出力部は、自身に記録された映像情報を停止させるための命令である「停止」を生成し、動作情報として、操作対象へと出力する(0506)。以上が、前記動作情報出力処理の一例である。なお、前記例に従う場合、表示情報出力部は、タッチパネル部とは別に、動作情報出力部へも表示情報を出力する必要がある。前記動作情報出力処理の例によれば、たとえば、表示情報において所定の条件を満たさない操作ボタンをタッチしても、その操作ボタンにかかる操作機能を操作対象が行わないよう制御することが可能となる(詳しくは実施形態3にて記載する)。
【0033】
上記動作情報出力処理は飽くまでも一例である。他の動作情報出力処理の例として、動作情報出力部自身が前記タッチ信号から前記操作機能を識別するためのテーブルを持ち、前記テーブルをもとに動作情報を生成することも可能である。この例により、表示情報出力部が動作情報出力部へと表示情報を出力する手間が省ける。また、タッチパネル部がタッチ信号と表示情報をもとに、ユーザのタッチした操作ボタンの操作ボタン機能情報を割り出して、その操作ボタン機能情報を動作情報出力部へと伝達する構成にすることも可能である。この例により、動作情報出力部は、タッチ信号をもとにユーザのタッチした操作ボタンの操作ボタン機能情報を割り出す処理を省略することが可能となる。
【0034】
なお、図4に例示する動作情報においては、「再生」や「録画」など、最も基本となる動作情報に、「通常再生」や「早送り再生」や「マニュアル」など、一階層分下位の動作情報がある。またさらに前記下位の動作情報に、「×4」や「絞り調整」など、さらに一階層分下位の動作情報がある。このように、複数の動作情報同士の間に階層構造がある場合もある。このような場合は、各操作ボタンに対し、前記階層構造と同じ階層関係を適用してもよい。そして、前記階層構造を有する複数の操作ボタンについて、表示画面上にその階層構造を反映した表示を行うようにしてもよい。なお、「階層構造を反映した表示」は、一例として以下のような手段で行う。たとえば、「再生」や「録画」など、最も基本となる動作情報に対応する操作ボタンのみを一つのページにまとめて、前記表示画面上に表示する。そして、ユーザが「再生」に対応する操作ボタンをタッチした直後、前記表示画面に「通常再生」や「早送り再生」など、「再生」に対し一階層分下位の動作情報に対応する操作ボタンのみからなるページを表示する。また、さらにユーザが「早送り再生」に対応する操作ボタンをタッチした直後、前記表示画面に「×4」や「×3」など、「早送り再生」に対し一階層分下位の動作情報に対応する操作ボタンのみからなるページを表示する。上記例のような方法に従えば、複数の動作情報同士の間に階層構造がある場合、その階層ごとに操作ボタンの表示が可能となる。
【0035】
(表示情報出力部についての説明)「表示情報出力部(0104)」は、前記表示情報をタッチパネル部に出力する。「表示情報」については、(タッチパネル部についての説明)にて説明したので、その説明を省略する。表示情報出力部は、主に、図3に例示するような表示情報を、図6に示す様なデータとして保管し、また、タッチパネル部に対し出力するものである。ただし、用途に応じて(たとえば、動作情報出力部において、タッチ信号をもとにユーザのタッチした操作ボタンの操作ボタン機能情報を割り出す処理を行う場合など)、表示情報出力部は、動作情報出力部などへ表示情報を出力することも可能である。
【0036】
(使用頻度情報取得部についての説明)使用頻度情報取得部(0105)は、各操作ボタン毎の使用頻度情報を取得する。使用頻度情報の取得の様子の一例について、図7〜図10を用いて説明する。まず、各操作ボタンが、どの日時にタッチされたか、をまとめたタッチ履歴が生成される(なお、前記日時とは、何年何月何日何時何分何秒、という意味である。以下、本明細書においては、「日時」とは、特段の断りがない限り、何年何月何日何時何分何秒、という意味を有するものとする)。図7は、タッチ履歴の一例である。図7に例示するタッチ履歴は、各操作ボタンがどの日時にタッチされたかについてを、最も新しいものから順に並べたものである。
【0037】
次に、前記タッチ履歴から、使用頻度情報が算出される。図9(a)は、前記タッチ履歴から使用頻度情報を算出する方法の一例である。この例においては、まず、前記タッチ履歴からタッチ割合値を算出する。このタッチ割合値は、以下の方法で算出する。まず、任意の操作ボタンが一日の間にタッチされた回数を、すべての操作ボタンがその一日の間にタッチされた回数で割る。ここで得られた値を、百分率で表す。前記百分率で表わされた値が、タッチ割合値である。このようにして、前記タッチ割合値を算出する。そして、前記タッチ割合値を各操作ボタンごとの使用頻度情報とする。たとえば、2008年7月5日に操作ボタンAがタッチされた回数は10回(0901)であり、操作ボタンごとにタッチされた回数の合計が50回(0902)である。従って、操作ボタンAについてのタッチ割合値は20である(0903)。この値が、2008年7月5日における操作ボタンAについての使用頻度情報すなわち使用頻度情報値Aである。
【0038】
なお、上述の、使用頻度情報の算出方法は、あくまでも一例である。以下に、使用頻度情報の算出方法のもう一つの例を示す。ここでは、図8に例示するようなタッチ履歴を用いる。図8に例示するタッチ履歴は、各操作ボタンが、どの日時にどれだけの時間タッチされたかを、最も新しいものから順に並べたものである。なお、どの日時にどれだけの時間タッチされたか、については、図8に例示するように、操作ボタンのタッチ開始日時と、タッチ終了日時と、を記録し、両者の差分から判断するものとする。このタッチ履歴から、使用頻度情報を出する方法例を以下に示す。図10(a)は、タッチ履歴が、図8に例示するような方法で構成される場合の、使用頻度情報の算出方法の一例を示すものである。この場合は、まず、タッチ履歴から、上記と同様の方法で、前記タッチ割合値を算出する。そして、このタッチ割合値を点数Xとする。次に、タッチ履歴から、押し続け割合値を算出する。押し続け割合値は以下の方法で算出される。まず、任意の操作ボタンが一日の間にタッチされた時間の合計を、すべての操作ボタンがその一日の間にタッチされた時間の合計で割る。ここで得られた値を、百分率で表す。前記百分率で表わされた値が、押し続け割合値である。このようにして、押し続け割合値を算出する。この押し続け割合値を各操作ボタンごとの点数Yとする。そして、各操作ボタンごとに、前記点数Xと前記点数Yとの平均値を求める。その平均値を、各操作ボタンごとの使用頻度情報とする。例として、使用頻度情報値Aを算出してみる。まず、2008年7月5日における操作ボタンAについての点数Xすなわち点数Xは20である。次に、2008年7月5日における操作ボタンAがタッチされ続けた時間の合計は10秒である。また、すべての操作ボタンが2008年7月5日にタッチされた時間の合計をすべて足し合せると200秒になる。これらをもとに、操作ボタンAについての押し続け割合値を計算すると5になる。この値が、操作ボタンAについての点数Yすなわち点数YAである。最後に、点数XAと点数YAとの平均値を算出すると、12,5になる。この値が、2008年7月5日における使用頻度情報値Aとなる。このように、使用頻度情報の算出を行えば、ユーザが各操作ボタンを一回ごとどれだけの時間タッチし続けたか、についても、使用頻度に加味することが可能となる。したがって、前記使用頻度情報の算出方法により、操作ボタンがタッチされ続けた時間を、操作ボタンの表示に反映させることが可能となる。このことは、たとえば、操作装置が、タッチし続けた時間の分だけ操作機能が発揮される操作ボタン(たとえば、テレビの音量の増減を操作する操作ボタンなど)を有する場合などにおいて有効である。
【0039】
なお、図9(a)および図10(a)においては、一日一回の頻度で使用頻度情報の算出が行われている。これは飽くまでも一例であり、使用頻度情報の算出頻度、および、算出のタイミングは、ユーザの設定や、本操作装置の設計者の設定により、自由に決められるものとする。
【0040】
タッチ履歴の生成および使用頻度情報の算出処理、すなわち使用頻度情報取得前処理については、一例として、本操作装置の外部にて行うことが可能である。また、前記使用頻度情報取得前処理については、使用頻度情報取得部が行ってもかまわない。また、タッチ履歴の生成のみを本操作装置の外部にて行い、使用頻度情報の算出処理については使用頻度情報取得部が行うよう、構成してもかまわない。
【0041】
上記方法などにより算出された、各操作ボタン毎の使用頻度情報を、使用頻度情報取得部は取得する。そして、使用頻度情報部は、前記使用頻度情報を、図9(b)や図10(b)に例示するようなデータとして、保管する。
【0042】
(制御部についての説明)制御部(0106)は、使用頻度情報に応じて表示情報出力部(0104)を制御する。「表示情報出力部(0104)を制御する」とは、表示情報出力部が有する表示情報の書き換え処理を行うなどのことである。以下に、使用頻度情報に応じて表示情報の書き換え処理を行う方法の一例を、図11および図12を用いて、以下に示す。本処理例においては、まず、一日ごとの各操作ボタンの使用頻度の大小に応じて、自身の状態が変化する、『ステータス』を用いるものとする。このステータスは、一日ごとに一つずつ割り当てられる数値からなる。この数値のことをステータス値と呼ぶ。このステータス値は、操作ボタン一つに対し一つずつ与えられる。そして、各操作ボタンが有するステータス値は、その操作ボタンの使用頻度の変動に応じて増減する。また、制御部において、前記ステータスを用いて表示情報の書き換え処理を行うことを、ステータス処理と呼ぶこととする。図11は、ステータスが、一日ごとの使用頻度に応じてどのように変化するかを例示するものである。たとえば、2008年7月5日における、操作ボタンAについてのステータスすなわちステータス値Aは100であり(1101)、同様に、ステータス値Bおよびステータス値Cも100であるとする(1102、1103)。そして、2008年7月5日における使用頻度情報値Aが20(1113)、使用頻度情報値Bが6(1114)、使用頻度情報値Cが2(1115)であるとする。
【0043】
まず制御部は、前記各使用頻度情報値に応じた減点値(1104〜1106)を算出する。以下に、前記減点値の算出方法を記載する。最初に、各使用頻度情報値(1113〜1115)から、各使用頻度情報値の平均値(1116)を引いた値である差分値を算出する。ここで、操作ボタンAについての差分値を差分値A、操作ボタンBについての差分値を差分値B、操作ボタンCについての差分値を差分値C、などと呼ぶこととする。図11に示すとおり、差分値Aは+12(1107)、差分値Bは−2(1108)、差分値Cは−6(1109)となる。次に、前記差分値に応じて、各ステータス値を増減するための減点値を求める。ここで、各差分値について、マイナスの値をとるものについては、その差分値の10倍の値を減点値とする。また、プラスの値をとるものについては、0を減点値とする。従って、操作ボタンAについての減点値すなわち減点値A(1104)は0、操作ボタンBについての減点値すなわち減点値B(1105)は−20、操作ボタンCについての減点値すなわち減点値C(1106)は−60、となる。以上が、減点値の算出方法である。次に、制御部は、前記各ステータス値(1101〜1103)に対し、前記減点値(1104〜1106)をそれぞれ加算し、その値を、2008年7月6日の各ステータス値(1110〜1112)とする。たとえば、操作ボタンAについては、2008年7月5日のステータス値Aは100であり(1101)、2008年7月5日の減点値Aは0である(1104)から、2008年7月6日のステータス値Aは100のままである(1110)。同様の方法により、2008年7月6日のステータス値Bは80(1111)、2008年7月6日のステータス値Cは40となる(1112)。このような処理を、毎日の24時ごとに行う。このようにして、一日ごとのステータスを決めていく。
【0044】
次に、前記ステータスを用いて、表示情報の書き換え処理を行う方法の一例を、図12を用いて示す。図12は、図11に例示するステータスを用いて、各操作ボタンの色情報を書き換える処理を例示するものである。まず、制御部は、図12(a)に例示するような、各操作ボタンのステータス値に対して、各操作ボタンを表示画面に何色で表示するかについてのテーブルを有する。たとえば、前記テーブルにおいては、ステータス値が89〜80である操作ボタンについては、表示装置にその操作ボタンを表示する際の色として銀色が割り振られている。そして、制御部は、前記ステータスの決定の直後に、このテーブルと、2008年7月6日のステータスとを比較して、2008年7月6日に各操作ボタンを表示画面上に何色で表示するか、を決定する。たとえば、2008年7月6日のステータス値Bは80である(1111)。従って、制御部は、2008年7月6日のステータス値Bを決定した直後に、2008年7月6日には操作ボタンBは表示画面上に銀色で表示することを決定する。そして、制御部は、前記色の決定に伴い、色情報の書き換え処理を行う。図12(b)は、前記書き換え処理の後の表示情報を、XML形式で表記したものである。たとえば、操作ボタンBの色情報は、前記書き換え処理前は『金』であったのが、図12(b)に示すように、前記書き換え処理により、『銀』に変更されている。このようにして、制御部は、ステータスを用いて、毎日の24時ごとに、各操作ボタンの色情報を書き換える処理を行う。
【0045】
以上が、使用頻度情報に応じて表示情報の書き換え処理を行う方法の一例である。なお、前記ステータス処理の説明においては、差分値がプラスの値を有する操作ボタンについては、その減点値を0にする、と説明したが、この処理方法は飽くまでも一例である。前記ステータス処理においては、差分値がプラスの値を有する操作ボタンについては、その減点値を、差分値がマイナスの値を有する場合と同様に計算してもかまわない。この場合、たとえば、前記操作ボタンAについては、差分値Aが+12であるので、減点値Aは−120となる。従って、2008年7月6日のステータス値Aは220になる。
【0046】
(本実施形態のハードウエア的構成)ここに、動作情報出力部と、表示情報出力部と、使用頻度情報取得部と、制御部と、を一つの演算処理装置で構成した場合の、ハードウエアと、上記の各構成要件に係る処理を行うアプリケーションと、の構成例を、図13を用いて説明する。前記演算処理装置ハードウエアは、主に、CPU(1301)と、RAMなどからなるメインメモリ(1302)と、I/O(1303)と、HDDなどの記憶装置(1304)と、からなる。また、前記メインメモリ(1302)のワーク領域には、動作情報出力プログラム(1305)と、表示情報出力プログラム(1306)と、使用頻度情報取得プログラム(1307)と、制御プログラム(1308)と、が展開される。また、前記メインメモリ(1302)のデータ領域には、表示情報(1309)と、使用頻度情報(1310)と、が格納される。
【0047】
まず、CPU(1301)は、表示情報出力プログラム(1306)に従って、表示情報(1309)を、I/O(1303)を介してタッチパネル部に出力する。すなわち、CPU(1301)が表示情報出力プログラム(1306)に基づき行う演算処理は、前記表示情報出力部の機能を担うといえる。次に、CPU(1301)は、タッチパネル部のタッチパネルが、ユーザからのタッチを受けて生ずるタッチ信号(1311)を、I/O(1303)を介して受け付ける。次に、CPU(1301)は、動作情報出力プログラム(1305)に従って、動作情報(1312)を生成し、I/O(1303)を介して操作対象へと出力する。すなわち、CPU(1301)が動作情報出力プログラム(1305)に基づき行う演算処理は、前記表示情報出力部の機能を担うといえる。次に、CPU(1301)は、使用頻度情報取得プログラム(1307)に従って、使用頻度情報(1310)を取得し、前記メインメモリ(1302)に格納する。すなわち、CPU(1301)が使用頻度情報取得プログラム(1307)に基づき行う演算処理は、前記使用頻度情報取得部の機能を担うといえる。次に、CPU(1301)は、制御プログラム(1308)に従って、使用頻度情報(1310)を基に、表示情報(1309)の書き換え処理を行う。すなわち、CPU(1301)が制御プログラム(1308)に基づき行う演算処理は、前記制御部の機能を担うといえる。
【0048】
(本実施形態における処理の流れ)図14および以下に、本実施形態における操作装置の動作方法に関する処理の流れを示す。まず、タッチパネル部に対し、表示情報を出力する(S1401)(この処理のことを表示情報出力ステップと呼ぶ)。次に、タッチパネル部の表示装置の表示画面上に、表示情報に従って操作ボタンをパネル表示する(S1402)(この処理のことをパネル表示ステップと呼ぶ)。次に、操作装置が、ユーザによるタッチパネルへのタッチを受け付けたか否かの判断を行う(S1403)(この処理のことをタッチ受け付け判断ステップと呼ぶ)。このタッチ受け付け判断ステップにおいては、タッチ信号の生成があった場合に、ユーザによるタッチパネルへのタッチを受け付けたものと判断する。そして、ユーザによるタッチパネルへのタッチを受け付けたものと判断した場合、前記タッチ信号に基づき動作情報を生成し、操作対象へと出力する(S1404)(この処理のことを動作情報出力ステップと呼ぶ)。なお、タッチ受け付け判断ステップにおいて、操作装置が、ユーザによるタッチパネルへのタッチを受け付けなかったと判断した場合、再度タッチ受け付け判断ステップに係る処理を行う。そして、前記動作情報出力ステップののち、使用頻度情報の取得を行う(S1405)(この処理のことを使用頻度情報取得ステップと呼ぶ)。使用頻度情報取得ステップののち、表示情報の書き換え処理を行うタイミングが訪れたか否かの判断を行う(S1406)(この処理のことを書き換えタイミング判断ステップと呼ぶ)。表示情報の書き換えを行うタイミングが訪れたと判断した場合、次に、表示情報の書き換え処理を行う(S1407)(この処理のことを制御ステップと呼ぶ)。その後に、再度表示情報出力ステップに係る処理を行う。表示情報の書き換えを行うタイミングが未だ訪れていないと判断した場合、再度タッチ受け付け判断ステップにかかる処理を行う。
【0049】
なお、図示はしないが、本実施形態における操作装置の動作方法においては、動作情報出力ステップの直後に、タッチパネル部の操作ボタンのタッチ履歴を生成、記憶する処理を行うことも可能である(この処理のことを記憶ステップと呼ぶ)。また、そのあとに、使用頻度情報の生成処理を行うことも可能である(この処理のことを使用頻度情報生成処理ステップと呼ぶ)。なお、本実施形態にかかる使用頻度情報部が、使用頻度情報の生成処理を行う構成をとる場合は、あえて前記使用情報処理ステップは設けず、その代りに使用頻度情報取得ステップにおいて、前記使用頻度情報の取得を行う前に、前記タッチ履歴をもとに使用頻度情報の生成を行うものとする。以上が、本実施形態における操作装置の動作方法に関する処理の流れである。
<実施形態1の効果>
【0050】
本実施形態にかかる発明により、ユーザによるボタンの使用頻度をボタンの配置に反映でき、かつ、ボタンの使用頻度を見分けやすい操作装置、および、その操作装置の動作方法が実現する。
<<実施形態2>>
<実施形態2の概要>
【0051】
本実施形態にかかる操作装置は、基本的には、実施形態1にかかる操作装置と同様である。ただし、本実施形態にかかる操作装置は、使用頻度の低い操作ボタンについては、その操作ボタンが前記表示画面上に表示される際に、その操作ボタンの色を薄く表示することが可能である。
<実施形態2の機能的構成>
【0052】
図15に、本実施形態にかかる操作装置の機能ブロック図を示す。本実施形態にかかる操作装置(1501)の機能的構成は、基本的には、実施形態1にかかる操作装置の機能的構成と同様である。ただし、本実施形態にかかる操作装置(1501)の制御部(1502)は、さらに、濃淡制御手段(1503)を有する点において、実施形態1にかかる操作装置と異なる。
【0053】
(濃淡制御手段についての説明)濃淡制御手段(1503)は、使用頻度情報にて示される使用頻度が少ないほどその操作ボタンの表示濃度を薄くするよう表示情報出力部を制御する。ここで、「使用頻度情報にて示される使用頻度が少ないほどその操作ボタンの表示濃度を薄くするよう表示情報出力部を制御する」とは、どのように行われるか、図11および図16を用いて以下に例示する。まず、実施形態1同様、「表示情報出力部を制御する」とは、表示情報出力部が有する表示情報の書き換え処理を行うなどのことである。また、「表示濃度」とは、各操作ボタンが、前記表示画面上に表示される際の、色の濃さなどのことをいう。この「表示濃度」は、表示情報に含まれる濃度情報により決定される。
【0054】
本例においては、図11に記載の場面を用いて説明を行う。図11には、2008年7月5日の使用頻度情報により、2008年7月5日から2008年7月6日にかけて、ステータスが変化する場面が記載されている。まず、図11において、2008年7月5日における、操作ボタンAについてのステータスすなわちステータス値Aは100であり(1101)、同様に、ステータス値Bおよびステータス値Cも100であるとする(1102、1103)。そして、2008年7月5日における使用頻度情報値Aが20(1113)、使用頻度情報値Bが6(1114)、使用頻度情報値Cが2(1115)であるとする。また、図示はしないが、2008年7月5日における操作ボタンAの濃度情報の値すなわち濃度情報値A、および、操作ボタンBの濃度情報の値すなわち濃度情報値B、および、操作ボタンCの濃度情報の値すなわち濃度情報値Cは100%であるものとする。
【0055】
まず制御部は、2008年7月5日24時に、2008年7月5日の各ステータス値(1101〜1103)と、2008年7月5日における各使用頻度情報値(1113〜1115)から、2008年7月6日の各ステータス値を算出する(この方法については、実施形態1において記載したので、詳細な説明は省略する)。その結果、2008年7月6日のステータス値Aは100(1110)、2008年7月6日のステータス値Bは80(1111)、2008年7月6日のステータス値Cは40となる(1112)。
【0056】
次に、前記ステータスを用いて、濃度情報の書き換え処理を行う方法の一例を、図16を用いて示す。図16は、図11に例示するステータスを用いて、各操作ボタンの濃度情報を書き換える処理を例示するものである。まず、濃淡制御手段は、図16の点線四角枠(1601)内に例示するような、各操作ボタンのステータス値に対して、各操作ボタンの濃度情報値をどの程度にするか、についてのテーブルすなわち濃度テーブルを有する。たとえば、前記濃度テーブルにおいては、ステータス値が89〜80である操作ボタンについては、その濃度情報値を90%にする旨が記載されている。濃淡制御手段は、2008年7月6日の各ステータス値の決定の直後に、この濃度テーブルと、2008年7月6日のステータスとを比較して、2008年7月6日の各濃度情報値をいくつにするかを決定する。たとえば、2008年7月6日のステータス値Bは80である(1602)。従って、濃淡制御手段は、2008年7月6日の各ステータス値の決定の直後に、2008年7月6日には濃度情報値Bを90%にすることを決定する。そして、濃淡制御手段は、前記濃度情報値の決定に伴い、濃度情報の書き換え処理を行う。たとえば、操作ボタンBについては、2008年7月5日の濃度情報値Bが100%であったのを、90%に書き換える(1603)。
【0057】
このように書き換え処理のなされた表示情報が、表示情報出力部によりタッチパネル部に出力される。前記書き換え処理の前と後では、各濃度情報値は異なる。従って、前記書き換え処理の前と後では、各操作ボタンの表示濃度も異なることになる。たとえば、上記例において、2008年7月6日における操作ボタンBの表示濃度は、2008年7月5日における操作ボタンBの表示濃度に対し10%薄くなる。以上が、「使用頻度情報にて示される使用頻度が少ないほどその操作ボタンの表示濃度を薄くするよう表示情報出力部を制御する」とは、どのように行われるか、についての一例である。
【0058】
なお、前記濃度テーブルにおいては、100以上のステータス値を有する操作ボタンに対して、その操作ボタンの濃度情報値を100%以上の値にするよう構成することも可能である。この構成をとることで、使用頻度の高い操作ボタンが前記表示画面上に表示される際に、その操作ボタンの色をより濃く表示することが可能である。
【0059】
(本実施形態のハードウエア的構成)ここに、動作情報出力部と、表示情報出力部と、使用頻度情報取得部と、濃淡制御手段を有する制御部と、を一つの演算処理装置で構成した場合の、ハードウエアと、上記の各構成要件に係る処理を行うアプリケーションと、の構成例を、図17を用いて説明する。前記演算処理装置ハードウエアの構成、および、前記アプリケーションの構成は、基本的には、実施形態1の(本実施形態のハードウエア的構成)にて説明したものと同様である。ただし、本実施形態においては、制御プログラム(1701)の中に濃淡制御プログラム(1702)が含まれる点において、実施形態1と異なる。
【0060】
CPU(1703)は、濃淡制御プログラム(1702)に従い、使用頻度情報(1704)を基に、表示情報(1705)中の濃度情報の書き換え処理を行う。すなわち、すなわち、CPU(1703)が濃淡制御プログラム(1702)に基づき行う演算処理は、前記濃淡制御手段の機能を担うといえる。
【0061】
(本実施形態における処理の流れ)図18および以下に、本実施形態における操作装置の動作方法に関する処理の流れを示す。本実施形態における操作装置の動作方法に関する処理の流れは、基本的には、実施形態1の(本実施形態における処理の流れ)にて説明したものと同様である。ただし、本実施形態においては、制御ステップ(S1801)にかかる処理の中で、濃度情報の書き換え処理を行う(S1802)点において、実施形態1と異なる(前記濃度情報の書き換え処理のことを濃淡制御サブステップと呼ぶ)。
<実施形態2の効果>
【0062】
本実施形態により、自身のタッチパネル上に表示される操作ボタンの色の濃さを、ユーザの使用頻度に応じて変化させることのできる操作装置が実現する。したがって、ユーザがこの操作装置を用いる際に、前記タッチパネル上に表示される操作ボタンのうち、使用頻度の高いもののみを認識しやすくなる。
<<実施形態3>>
<実施形態3の概要>
【0063】
本実施形態にかかる操作装置は、基本的には、実施形態1および2にかかる操作装置と同様である。ただし、本実施形態にかかる操作装置は、所定の表示濃度よりも薄く表示される操作ボタンをユーザがタッチしても、その操作ボタンに係る操作機能を行わないようにすることが可能である。
<実施形態3の機能的構成>
【0064】
図19に、本実施形態にかかる操作装置の機能ブロック図を示す。本実施形態にかかる操作装置(1901)の機能的構成は、基本的には、実施形態1および2にかかる操作装置の機能的構成と同様である。ただし、本実施形態にかかる操作装置(1901)の動作情報出力部(1902)は、さらに、非動作手段(1903)を有する点において、実施形態1および2にかかる操作装置と異なる。また、本実施形態における表示情報出力部は、動作情報出力部へも表示情報を出力する。
【0065】
(非動作手段についての説明)非動作手段(1903)は、タッチパネルをタッチすることで操作された操作ボタンの濃度情報が示す濃度が所定の閾値以下である場合には動作情報を出力しない。図20は、非動作手段の機能の例を説明するための図である。
【0066】
最初に、タッチパネルをタッチすることで操作された操作ボタンの濃度情報が示す濃度が所定の閾値以上の値を有する場合について説明する。まず、ユーザがタッチパネル上の座標(2,1)上をタッチしたとする(2001)。前記タッチを受けて、タッチパネルは、自身の座標(2,1)上がタッチされた旨を伝達するタッチ信号を生成し、動作情報出力部へと伝達する(2002)。次に、動作情報出力部が、前記タッチ信号をもとに、ユーザがタッチパネル上の座標(2,1)上をタッチしたことを識別する(2003)。次に、動作情報出力部は、前記座標と表示情報とを比較し、ユーザがタッチした操作ボタンの操作ボタン識別情報がAであることを識別する(2004)。次に、動作情報出力部は、表示情報から、操作ボタン識別情報Aを有する操作ボタンの、操作ボタン機能情報は、『停止』であることを、認識する(2005)。ここまでは、実施形態1および2に記載の動作情報出力手段の処理と同様である。次に、本実施形態においては、非動作手段は、表示情報から、ユーザがタッチした操作ボタンの濃度情報値がいくらであるかを識別し、前記濃度情報値が所定の閾値以下であるか否かを判断する(2006)。操作ボタンAについては、濃度情報値Aは100%であり、また、前記閾値は10%である(2007)。従って、非動作手段は、濃度情報値Aは、前記閾値以上である、と判断する。そして、前記判断の後に、非動作手段は、濃度情報値が前記閾値あるいはそれ以上であると判断した操作ボタンについては、その操作ボタンにかかる動作情報の生成および出力を行う。従って、操作ボタンAにかかる動作情報の生成および出力は行われることになる。動作情報出力部は、再生中の映像情報を停止させるための命令である「停止」を生成し、動作情報として、操作対象(2011)へと出力する(2008)。
【0067】
次に、タッチパネルをタッチすることで操作された操作ボタンの濃度情報が示す濃度が所定の閾値以下の値を有する場合について説明する。まず、ユーザがタッチパネル上の座標(5,4)上をタッチしたとする(2009)。前記タッチを受けて、ユーザがタッチしたタッチパネル上の座標、および、ユーザがタッチした操作ボタンの操作ボタン識別情報、および、タッチした操作ボタンの操作ボタン機能情報を認識する。ここでは、ユーザがタッチした操作ボタンの操作ボタン識別情報はPであり、その操作ボタンの操作ボタン機能情報は『外部入力』である。続いて、非動作手段は、前記閾値以上の場合と同様に、濃度情報値Pが所定の閾値以下であるか否かを判断する。濃度情報値Pは10%であるので、非動作手段は、濃度情報値Pが所定の閾値以下であると判断する(2010)。そして、前記判断の後に、非動作手段は、濃度情報値が前記閾値以下であると判断した操作ボタンについては、その操作ボタンにかかる動作情報の生成および出力を行わない。従って、操作ボタンPにかかる動作情報の生成および出力は行われない(2012)。以上が、非動作手段の機能の一例についての説明である。
【0068】
なお、この非動作手段においては、所定の閾値以下の濃度情報値を持つ操作ボタンのみならず、特定の条件を持つ操作ボタンについても、動作情報を出力しないよう構成することが可能である。前記特定の条件としては、たとえば、自身の操作ボタン機能情報として、操作対象の設定の変更にかかる情報を有するもの、などがあげられる。このように非動作手段を構成することで、前記特定の条件を持つ操作ボタンがタッチされたことにより、操作対象が生ずる誤作動を未然に防ぐことが可能である。また、この非動作手段においては、所定の閾値以下の濃度情報値を持つ操作ボタンをユーザがタッチした際に、ユーザに対しその操作は有効であるか否かを確認させ、有効であることを前記ユーザが確認した場合には動作情報を出力するよう構成することも可能である。また、前記閾値については、あらかじめ設定されていてその値を変動できないよう構成してもよいし、ユーザが適宜選択できるような構成などをとってもよい。
【0069】
(本実施形態のハードウエア的構成)ここに、非動作手段を有する動作情報出力部と、表示情報出力部と、使用頻度情報取得部と、濃淡制御手段を有する制御部と、を一つの演算処理装置で構成した場合の、ハードウエアと、上記の各構成要件に係る処理を行うアプリケーションと、の構成例を、図21を用いて説明する。前記演算処理装置ハードウエアの構成、および、前記アプリケーションの構成は、基本的には、実施形態1および2の(本実施形態のハードウエア的構成)にて説明したものと同様である。ただし、本実施形態においては、動作情報出力プログラム(2101)の中に非動作プログラム(2102)が含まれる点において、実施形態1および2と異なる。
【0070】
CPU(2103)は、非動作プログラム(2102)に従い、表示情報(2104)を基に、タッチパネルをタッチすることで操作された操作ボタンの濃度情報が示す濃度が所定の閾値以下であるか否かを判断する。そして、タッチパネルをタッチすることで操作された操作ボタンの濃度情報が示す濃度が所定の閾値以下である場合、その操作ボタンにかかる動作情報は出力しない。すなわち、CPU(2103)が非動作プログラム(2102)に基づき行う演算処理は、前記非動作手段の機能を担うといえる。
【0071】
(本実施形態における処理の流れ)図22および以下に、本実施形態における操作装置の動作方法に関する処理の流れを示す。本実施形態における操作装置の動作方法に関する処理の流れは、基本的には、実施形態1および2の(本実施形態における処理の流れ)にて説明したものと同様である。ただし、本実施形態においては、タッチ受け付け判断ステップ(S2201)にて、操作装置が、ユーザによるタッチパネルへのタッチを受け付けたと判断した場合、その直後に、動作情報を出力するか否かの判断を行う(S2202)(この処理のことを非動作サブステップと呼ぶ)。前記非動作サブステップにて、動作情報を出力すると判断した場合、その直後に、前記動作情報出力ステップにかかる処理を行う。前記非動作サブステップにて、動作情報を出力しないと判断した場合、その直後に、前記使用頻度情報取得ステップにかかる処理を行う。
<実施形態3の効果>
【0072】
上記のように、本実施形態にかかる操作装置はさらに、前記タッチパネル上に表示される操作ボタンのうち色の濃さについての値が所定の値よりも低いものについては、ユーザによるタッチを受け付けても機能しないよう設計される。したがって、ユーザがこの操作装置を使用する際に、誤って、色の濃さについての値が所定の値よりも低い操作ボタンをタッチしてしまっても、その操作ボタンは機能しない。よって、使用頻度の値が低い操作ボタンを、ユーザが誤ってタッチしてしまったことにより生ずる、操作対象の誤作動を、防ぐことが可能である。
<<実施形態4>>
<実施形態4の概要>
【0073】
本実施形態にかかる操作装置は、基本的には、実施形態1から3にかかる操作装置と同様である。ただし、本実施形態にかかる操作装置は、表示画面上に認識できないほど薄くなってしまった操作ボタンを、再度表示画面上で認識可能にすることができる。また、使用頻度が低いために、ユーザのタッチを受け付けても動作情報を出力できなくなった操作ボタンについて、再度動作情報の出力を可能にすることなどもできる。
<実施形態4の機能的構成>
【0074】
図23に、本実施形態にかかる操作装置の機能ブロック図を示す。本実施形態にかかる操作装置(2301)の機能的構成は、基本的には、実施形態1から3にかかる操作装置の機能的構成と同様である。ただし、本実施形態にかかる操作装置(2301)はさらに第一リセットボタン(2302)を有する。また、本実施形態の制御部(2303)は、さらに、第一リセット手段(2304)を有する。この2点について、本実施形態にかかる操作装置(2301)は、実施形態1から3にかかる操作装置と異なる。
【0075】
(第一リセットボタンについての説明)第一リセットボタン(2302)は、前記表示画面上に表示される操作ボタンとは別の、機械式のボタンにより構成される。なお、この第一リセットボタン(2302)を押すことで操作装置に生じる機能については、第一リセット手段についての説明において記載する。
【0076】
(第一リセット手段についての説明)第一リセット手段(2304)は、第一リセットボタンが押下された場合には、濃度情報が示す濃度が所定の閾値以下である操作ボタンの濃度情報を所定の標準濃度に変更するように表示情報出力部を制御する。図24および図25は、第一リセット手段の機能の例を説明するための図である。ここでは、図24に示すように、第一リセット手段に係る処理がステータスを用いて行われる場合を例として、第一リセット手段の機能を説明する。また、本説明においては、濃淡制御手段は前記濃度テーブルに基づいて濃度情報の書き換え処理を行うものとする。図24(a)に示すように、2008年7月6日において、ステータス値Aが100、ステータス値Bが80、ステータス値Cが40、ステータス値Pが10、であったとする。そして、操作ボタンA、B、C、・・・、Pについての濃度情報の示す値が、図25(a)に示す値であるとする。まず、第一リセット手段は、2008年7月6日のうちに第一リセットボタンの押下を受けた場合、2008年7月6日における各ステータス値がいくらであるかを識別する。前記識別の直後に、第一リセット手段は、所定の閾値以下のステータス値を持つ操作ボタンすなわち閾値以下ボタンがどれであるかを認識する。図24においては、前記閾値は19である(2401)。従って、第一リセット手段は、所定の閾値以下のステータス値を持つ操作ボタンは、操作ボタンPである、と認識する。前記閾値以下ボタンの認識処理の直後に、第一リセット手段は、前記所定の閾値以下のステータス値をもつ操作ボタンについて、そのステータス値を、所定の標準濃度に対応する値に書き換える。図24においては、前記所定の標準値は50である(2402)。従って、第一リセット手段は、ステータス値Pを10から50へと書き換える。図24(b)は、前記書き換え後のステータスをあらわしたものである。そして、第一リセット手段は、前記ステータス値の書き換え処理の直後に、前記濃度テーブルに基づいて、各濃度情報値の書き換えを行う。図25(b)は、前記各濃度情報値の書き換え後の表示情報をあらわしたものである。たとえば、操作ボタンPについては、上記の第一リセット手段による処理すなわち第一リセット処理の前の濃度情報値Pが20%であった(2501)のに対し、前記第一リセット処理直後の濃度情報値Pは60%になっている(2502)。このようにして、第一リセット手段は、第一リセットボタンが押下された直後に、濃度情報が示す濃度が20%以下である操作ボタンの濃度情報を60%に変更するように表示情報出力部を制御することが可能となる。
【0077】
ところで、本実施形態においては、使用頻度情報値の濃度情報値への寄与の程度によっては、一旦操作ボタンの表示濃度が濃くなるよう第一リセット処理が行われても、その濃度がすぐに薄くなってしまう、などの事態が生じる可能がある。たとえば、図25(b)において、前記第一リセット処理後の操作ボタンPの濃度情報値Pは60%である。しかし、前記第一リセット処理が行われた日の、使用頻度情報値Pが2であり、その値をもとに、前記第一リセット処理が行われた日の翌日のステータス値Pが0になってしまったとする。このようにステータス値が計算されてしまうと、第一リセット処理により操作ボタンPの濃度情報値Pを60%まで回復したにもかかわらず、その回復した日の翌日には、濃度情報値Pは10%にまで落ちてしまう。このような処理がなされないように、使用頻度情報値に応じて制御部が表示情報出力部を制御する際に、極度に濃度情報値が低くならないように構成する必要がある。たとえば、前記第一リセット処理が行われた日の、使用頻度情報値Pが2であるならば、前記第一リセット処理が行われた日の翌日のステータス値Pが30になるよう、使用頻度情報値のステータス値への寄与を軽減するように、構成するとよい。あるいは、前記第一リセット処理が行われたのと同時に、前記タッチ履歴および使用頻度情報がクリアされるよう構成するのもよい。
【0078】
なお、前記所定の閾値、および、前記所定の標準値については、あらかじめ設定されていてその値を変動できないよう構成してもよいし、ユーザが適宜選択できるような構成などをとってもよい。また、前記例に係る第一リセット手段の処理においては、直に濃度情報値について閾値を設け、その閾値よりも低い濃度情報値を有する操作ボタンについては、その濃度情報値を所定の値にするよう制御を行ってもかまわない。
【0079】
(本実施形態のハードウエア的構成)ここに、非動作手段を有する動作情報出力部と、表示情報出力部と、使用頻度情報取得部と、濃淡制御手段および第一リセット手段を有する制御部と、を一つの演算処理装置で構成した場合の、ハードウエアと、上記の各構成要件に係る処理を行うアプリケーションと、の構成例を、図26を用いて説明する。前記演算処理装置ハードウエアの構成、および、前記アプリケーションの構成は、基本的には、実施形態1から3に記載の(本実施形態のハードウエア的構成)にて説明したものと同様である。ただし、本実施形態においては、制御プログラム(2601)の中にさらに第一リセットプログラム(2602)が含まれる点において、実施形態1から3に記載したものとは異なる。
【0080】
まずCPU(2603)は、I/O(2604)を介して、第一リセットボタン押下信号(2605)を受け付ける。次に、 CPU(2603)は、第一リセットプログラム(2602)に従い、所定の濃度よりも小さい濃度情報値を有する操作ボタンについて、その濃度情報値を、所定の基準値に書き換える。すなわち、CPU(2603)が第一リセットプログラム(2602)に基づき行う演算処理は、前記第一リセット手段の機能を担うといえる。
【0081】
(本実施形態における処理の流れ)図27および以下に、本実施形態における操作装置の動作方法に関する処理の流れを示す。本実施形態における操作装置の動作方法に関する処理の流れは、基本的には、実施形態1から3の(本実施形態における処理の流れ)にて説明したものと同様である。ただし、本実施形態においては、タッチ受け付け判断ステップ(S2701)の直前に、ユーザによる第一リセットボタンへの押下を受け付けたか否かの判断がなされる(S2702)(この処理のことを第一押下判断ステップと呼ぶ)。第一押下判断ステップにおいて、ユーザによる第一リセットボタンへの押下を受け付けたと判断した場合、その直後に、前記第一リセット処理を行う(S2703)。そして、前記第一リセット処理の直後、再度、表示情報出力ステップ(S2704)にかかる処理を行う。第一押下判断ステップにおいて、ユーザによる第一リセットボタンへの押下を受け付けていないと判断した場合、その直後に、タッチ受け付け判断ステップにかかる処理を行う。また、タッチ受け付け判断ステップにて、操作装置が、ユーザによるタッチパネルへのタッチを受け付けなかったと判断した場合、再度第一押下判断ステップに係る処理を行う。
<実施形態4の効果>
【0082】
本実施形態により、使用頻度が低いために色の濃さが薄くなってしまった操作ボタンを、再度ユーザが認識しやすい程度の色の濃さに戻すことのできる操作装置が実現する。また、使用頻度が低いために、ユーザのタッチを受け付けても機能しなくなってしまった操作ボタンを、再度機能するように制御できる操作装置が実現する。
<<実施形態5>>
<実施形態5の概要>
【0083】
本実施形態にかかる操作装置は、基本的には、実施形態1から4にかかる操作装置と同様である。ただし、本実施形態にかかる操作装置はさらに、各操作ボタン同士の、色の濃度についての大小関係が変わることなく、再度その操作ボタンをユーザが認識しやすくなるよう、その操作ボタンの色の濃度を大きくすることができる。
<実施形態5の機能的構成>
【0084】
図28に、本実施形態にかかる操作装置の機能ブロック図を示す。本実施形態にかかる操作装置(2801)の機能的構成は、基本的には、実施形態1から4にかかる操作装置の機能的構成と同様である。ただし、本実施形態にかかる操作装置(2801)はさらに第二リセットボタン(2802)を有する。また、本実施形態の制御部(2803)は、さらに、第二リセット手段(2804)を有する。この2点について、本実施形態にかかる操作装置(2801)は、実施形態1から4にかかる操作装置と異なる。
(第二リセットボタンについての説明)第二リセットボタン(2802)は、第一リセットボタンと同様に、機械式のボタンにより構成される。なお、この第二リセットボタン(2802)を押すことで操作装置に生じる機能については、第二リセット手段についての説明において記載する。
【0085】
(第二リセット手段についての説明)第二リセット手段(2804)は、第二リセットボタンが押下された場合には、リセットボタンが押下される直前の操作ボタンの濃度順位が入れ替わらないように濃度を濃くする濃度情報となるように表示情報出力部を制御する。図29および図30は、第二リセット手段の機能の例を説明するための図である。ここでは、図29に示すように、制御部がステータスを用いて処理を行う場合を例として、第二リセット手段の機能を説明する。また、本説明においては、濃淡制御手段は前記濃度テーブルに基づいて濃度情報の書き換え処理を行うものとする。図29(a)に示すように、2008年7月6日において、ステータス値Aが100、ステータス値Bが80、ステータス値Cが40、ステータス値Pが10、であったとする。そして、操作ボタンA、B、C、・・・、Pが有する濃度情報の値が、図30(a)に示す値であるとする。まず、第二リセット手段は、2008年7月6日のうちに第二リセットボタンの押下を受けた場合、2008年7月6日における各ステータス値がいくらであるかを識別する。前記識別の直後に、第二リセット手段は、各ステータス値に、各ステータス値の大小に応じた加算値を算出する。たとえば、図29においては、第二リセット手段は、各ステータス値の初期値である100と、各ステータス値と、の差を算出する。次に、第二リセット手段は、前記差に係る値を2で除する。そして、第二リセット手段は、前記除した値を、前記加算値とする。そして、第二リセット手段は、ステータス値にそれぞれ前記加算値を足し合せた値を、新しい各ステータス値とする。なお、前記加算値の算出、および、前記新しいステータス値の算出にかかる処理を、第二算出処理と呼ぶ。図29(b)は、前記第二算出処理後のステータスを示すデータである。たとえば、操作ボタンCについては、前記第二算出処理前におけるステータス値Cは40である(2901)。このステータス値Cに対して、前記加算値は30となる。従って、新しいステータス値Cは70となる(2902)。同様に、操作ボタンPについては、前記第二算出処理前におけるステータス値Pは10である(2903)。このステータス値Cに対して、前記加算値は45となる。従って、新しいステータス値Pは55となる(2904)。
【0086】
そして、第二リセット手段は、前記第二算出処理の直後に、前記濃度テーブルに基づいて、各濃度情報値の書き換えを行う。図30(b)は、前記各濃度情報値の書き換え後の表示情報を示すデータである。ここで、前記第二算出処理と、前記各濃度情報値の書き換え処理と、からなる処理のことを第二リセット処理と呼ぶ。たとえば、操作ボタンCについては、前記第二リセット処理の前の濃度情報値Cが50%であった(3001)のに対し、前記第二リセット処理直後の濃度情報値Cは80%になっている(3002)。それに対し、操作ボタンPについては、上記の第二リセット手段による処理すなわち第二リセット処理の前の濃度情報値Pが20%であった(3003)のに対し、前記第二リセット処理直後の濃度情報値Pは60%になっている(3004)。第二リセット処理の前後において、ステータス値Cとステータス値Pの大小関係は変わらない。このようにして、第二リセット手段は、第二リセットボタンが押下された場合には、リセットボタンが押下される直前の操作ボタンの濃度順位が入れ替わらないように濃度を濃くする濃度情報となるように表示情報出力部を制御することができる。
【0087】
(本実施形態のハードウエア的構成)ここに、非動作手段を有する動作情報出力部と、表示情報出力部と、使用頻度情報取得部と、濃淡制御手段および第一リセット手段および第二リセット手段を有する制御部と、を一つの演算処理装置で構成した場合の、ハードウエアと、上記の各構成要件に係る処理を行うアプリケーションと、の構成例を、図31を用いて説明する。前記演算処理装置ハードウエアの構成、および、前記アプリケーションの構成は、基本的には、実施形態1から4に記載の(本実施形態のハードウエア的構成)にて説明したものと同様である。ただし、本実施形態においては、制御プログラム(3101)の中にさらに第二リセットプログラム(3102)が含まれる点において、実施形態1から4に記載したものとは異なる。
【0088】
まずCPU(3103)は、I/O(3104)を介して、第二リセットボタン押下信号(3105)を受け付ける。次に、CPU(3103)は、第二リセットプログラム(3102)に従い、前記第二リセット処理にかかる演算処理を行う。すなわち、CPU(3103)が第二リセットプログラム(3102)に基づき行う演算処理は、前記第二リセット手段の機能を担うといえる。
【0089】
(本実施形態における処理の流れ)図32および以下に、本実施形態における操作装置の動作方法に関する処理の流れを示す。本実施形態における操作装置の動作方法に関する処理の流れは、基本的には、実施形態1から4の(本実施形態における処理の流れ)にて説明したものと同様である。ただし、本実施形態においては、前記第一リセット処理(S3201)の直後、ユーザによる第二リセットボタンへの押下を受け付けたか否かの判断を行う(S3202)(この処理のことを第二押下判断ステップAと呼ぶ)。前記第二押下判断ステップAにおいて、ユーザによる第二リセットボタンへの押下を受け付けたと判断した場合、その直後に、前記第二リセット処理(S3205)を行う。前記第二リセット処理(S3205)の直後、再度、前記表示情報出力ステップ(S3207)にかかる処理を行う。
【0090】
また、前記第一押下判断ステップ(S3203)において、ユーザによる第一リセットボタンへの押下を受け付けていないと判断した直後においても、ユーザによる第二リセットボタンへの押下を受け付けたか否かの判断を行う(S3204)(この処理のことを第二押下判断ステップBと呼ぶ)。前記第二押下判断ステップBにて、ユーザによる第二リセットボタンへの押下を受け付けたと判断した直後に、前記第二リセット処理(S3205)を行う。前記第二押下判断ステップBにて、ユーザによる第二リセットボタンへの押下を受け付けていないと判断した直後には、前記タッチ受け付け判断ステップ(S3206)に係る処理を行う。
<実施形態5の効果>
【0091】
本実施形態にかかる操作装置により、使用頻度が低いために色の濃さが薄くなってしまった操作ボタンを、再度ユーザが認識しやすい程度の色の濃さに戻すことが出来、さらに、前記戻す処理の前後を挟んで、各操作ボタンの間において、色の濃度についての大小関係が変わることのない操作装置が実現する。
<<実施形態6>>
<実施形態6の概要>
【0092】
本実施形態にかかる操作装置は、基本的には、実施形態1から5にかかる操作装置と同様である。ただし、本実施形態にかかる操作装置においては、各操作ボタンの使用頻度に応じて、その操作ボタンの表示される位置および色の濃さが同時に変化する。
<実施形態6の機能的構成>
【0093】
図33に、本実施形態にかかる操作装置の機能ブロック図を示す。本実施形態にかかる操作装置(3301)の機能的構成は、基本的には、実施形態1から5にかかる操作装置の機能的構成と同様である。ただし、本実施形態の表示情報出力部(3302)が、さらにレイアウト付出力手段(3303)を有する点について、本実施形態にかかる操作装置(3301)は、実施形態1から5にかかる操作装置と異なる。
【0094】
(レイアウト付出力手段についての説明)レイアウト付出力手段(3303)は、操作ボタンのパネル内でのレイアウト情報を含む表示情報を出力する。「操作ボタンのパネル内でのレイアウト情報」とは、操作ボタンを、前記表示画面上のどこに配置させるか、についての情報であり、図3における操作ボタン配置情報と同質のものである。
【0095】
本実施形態にかかる操作装置においては、制御部が、使用頻度情報に応じて表示情報出力部が有する表示情報の書き換え処理を行う際に、前記表示情報に含まれる操作ボタン配置情報についても書き換え処理を行うことができる。この処理のことを、レイアウト書き換え処理と呼ぶ。以下に、本実施形態において、制御部がレイアウト書き換え処理を行う様子の一例を示す。ここでは、図34、図35に示すように、制御部がステータスを用いて処理を行う場合を例として用いる。ちなみに、図34は、ステータス値順位の割り振り方の例を示すものである(ステータス値順位とは何であるか、については後述する)。また、図35は、前記ステータス値順位により操作ボタン配置情報が書き換えられる様子を例示するものである。まず、本実施形態にかかる制御部は、各操作ボタンごとのステータス値の大小関係を認識する。たとえば、図34(c)に示すように、2008年7月7日において、ステータス値Aが100、ステータス値Bが80、ステータス値Cが40、ステータス値Dが40であったとする。次に、制御部は、各操作ボタンに、ステータス値の大小関係を示すステータス値順位を割り振る。たとえば、図34(c)に示すように、2008年7月7日において、ステータス値が最も大きいのは操作ボタンAであるので、操作ボタンAのステータス値順位を1とする。また、同様に、2008年7月7日において、操作ボタンAに次いでステータス値が大きいのは操作ボタンBであるので、操作ボタンBのステータス値順位を2とする。ここで、2008年7月7日において、操作ボタンBに次いでステータス値が大きいのは操作ボタンCと操作ボタンDである。このように、同じステータス値を持つ操作ボタン同士については、一日前のステータス値の大小関係を参照して、ステータス値順位を割り振る。たとえば、図34(c)に示すように、2008年7月6日においては、ステータス値Dの方がステータス値Cよりも大きいので、操作ボタンDに操作ボタンCよりも高いステータス値順位を割り振る。従って、操作ボタンDのステータス値順位は3、操作ボタンCのステータス値順位は4となる。このようにして、制御部は、各操作ボタンにステータス値順位を割り振る。
【0096】
図34(a)は、ステータス値順位と、前記表示画面上の座標と、を対応付けたレイアウトテーブルの一例である。このレイアウトテーブルに従うと、レイアウト書き換え処理の後、ステータス値順位が1位である操作ボタンは、前記表示画面上の座標(2,1)上に表示されることになる。
【0097】
なお、図34(b)に例示するように、前記レイアウトテーブルについては、操作ボタンが、前記表示画面上の複数の座標上にまたがって表示されるよう構成してもよい。たとえば、図34(b)においては、ステータス値順位が1位である操作ボタンは、前記表示画面上の座標(2,1)と(2,2)との上にまたがって表示されることになる。
【0098】
次に、本実施形態にかかる制御部は、前記ステータス値順位と、前記レイアウトテーブルと、を用いて、操作ボタン配置情報の書き換えを行う。図35(a)は、操作ボタン配置情報の書き換え前の表示情報を示すデータである。この、操作ボタン配置情報の書き換え前の表示情報に対し、制御部は、前記レイアウトテーブルと、ステータス値順位とを用いて、操作ボタン配置情報の書き換えを行う。図35においては、2008年7月7日および2008年7月6日の各ステータス値(3501)と、図34(c)に示す方法と、から、各操作ボタンのステータス値順位(3503)が割り振られている。制御部は、前記各操作ボタンのステータス値順位(3503)と、前記レイアウトテーブルと、を比較する。そして、操作ボタン配置情報をどのように書き換えるかを決定する。たとえば、図35においては、操作ボタンAのステータス値順位は1位である。従って、操作ボタンAについては、操作ボタン配置情報を(2,1)のままにすることを決定する。それに対し、操作ボタンCのステータス値順位は4位である。従って、操作ボタンCについては、操作ボタン配置情報を(2,4)にすることを決定する。この決定に基づき、制御部は、操作ボタン配置情報を書き換える。たとえば、図35においては、操作ボタンAについては、書き換えを行わない。それに対し、操作ボタンCについては、操作ボタン配置情報を(2,3)から(2,4)に書き換える。図35(b)は、操作ボタン配置情報の書き換え後の表示情報を示すデータである。以上がレイアウト書き換え処理の一例である。
【0099】
このレイアウト書き換え処理の後、表示情報出力部は、表示情報をタッチパネル部へと出力する。図36は、図34および図35に例示するレイアウト書き換え処理の前後で、前記表示画面上の操作ボタンの配置がどのように変わるか、を示すものである。ちなみに、図36においては、図36(a)が、前記レイアウト書き換え処理の前の、前記表示画面上の操作ボタンの配置を示し、図36(b)が、前記レイアウト書き換え処理の後の、前記表示画面上の操作ボタンの配置を示す。前記レイアウト書き換え処理前において、操作ボタンCの操作ボタン配置情報は(2,3)であり(3504)、操作ボタンDの操作ボタン配置情報は(2,4)である(3505)。そして、前記レイアウト書き換え処理後、操作ボタンCの操作ボタン配置情報は(2,4)となり(3506)、操作ボタンDの操作ボタン配置情報は(2,3)となる(3507)。これに伴い、図36に示すように、前記表示画面上の、操作ボタンCと操作ボタンDの配置が逆転する(3601、3602)。
【0100】
(本実施形態のハードウエア的構成)ここに、非動作手段を有する動作情報出力部と、レイアウト付出力手段を有する表示情報出力部と、使用頻度情報取得部と、濃淡制御手段および第一リセット手段および第二リセット手段を有する制御部と、を一つの演算処理装置で構成した場合の、ハードウエアと、上記の各構成要件に係る処理を行うアプリケーションと、の構成例を、図37を用いて説明する。前記演算処理装置ハードウエアの構成、および、前記アプリケーションの構成は、基本的には、実施形態1から5に記載の(本実施形態のハードウエア的構成)にて説明したものと同様である。ただし、本実施形態においては、表示情報出力プログラム(3701)の中にさらにレイアウト付出力プログラム(3702)が含まれる点において、実施形態1から5に記載したものとは異なる。
【0101】
CPU(3703)は、レイアウト付出力プログラム(3702)に従い、前記レイアウト書き換え処理にかかる演算処理を行う。すなわち、CPU(3703)がレイアウト付出力プログラム(3702)に基づき行う演算処理は、前記レイアウト付出力手段の機能を担うといえる。
【0102】
(本実施形態における処理の流れ)図38および以下に、本実施形態における操作装置の動作方法に関する処理の流れを示す。本実施形態における操作装置の動作方法に関する処理の流れは、基本的には、実施形態1から5の(本実施形態における処理の流れ)にて説明したものと同様である。ただし、本実施形態においては、制御ステップ(S3801)にかかる処理の中で、前記レイアウト書き換え処理を行う(S3802)点において、実施形態1から5と異なる。
<実施形態6の効果>
【0103】
本実施形態により、各操作ボタンの使用頻度に応じて、その操作ボタンの表示される位置および色の濃さが同時に変化する操作装置が実現する。従って、本実施形態の操作装置においては、使用頻度の低い操作ボタンの色の濃さを薄くし、さらに、タッチパネル上の目立たない箇所へと移すことが可能となる。また、使用頻度の高い操作ボタンについては、タッチパネル上の目立つ箇所へと移すことが可能となる。
<<実施形態7>>
<実施形態7の概要>
【0104】
本実施形態にかかる操作装置は、基本的には、実施形態1から6にかかる操作装置と同様である。ただし、本実施形態にかかる操作装置においては、各操作ボタンの使用頻度に応じて、その操作ボタンの大きさや形状などと、色の濃さと、が同時に変化する。
<実施形態7の機能的構成>
【0105】
図39に、本実施形態にかかる操作装置の機能ブロック図を示す。本実施形態にかかる操作装置(3901)の機能的構成は、基本的には、実施形態1から6にかかる操作装置の機能的構成と同様である。ただし、本実施形態の表示情報出力部(3902)が、さらにデザイン付出力手段(3903)を有する点について、本実施形態にかかる操作装置(3301)は、実施形態1から6にかかる操作装置と異なる。
【0106】
(デザイン付出力手段についての説明)デザイン付出力手段(3903)は、操作ボタンのデザイン情報を含む表示情報を出力する。「操作ボタンのデザイン情報」とは、前記表示画面上に表示される際の各操作ボタンの大きさや形状、グラデーション、アニメーション効果などについての情報である。図3における大きさ情報は、このデザイン情報の一種である。
【0107】
本実施形態にかかる操作装置においては、制御部が、使用頻度情報に応じて表示情報出力部が有する表示情報の書き換え処理を行う際に、前記表示情報に含まれるデザイン情報についても書き換え処理を行うことができる。この処理のことを、デザイン書き換え処理と呼ぶ。以下に、本実施形態において、制御部がデザイン書き換え処理を行う様子の一例を示す。ここでは、図40、図41に示すように、制御部がステータスを用いて、大きさ情報のみを書き換える場合を例として用いる。ちなみに、図40は、操作ボタンのステータス値に対し、大きさ情報の値をいくらにするか、を決めるためのテーブル、すなわち、大きさテーブルの一例である。この大きさテーブルによれば、たとえば、ステータス値が40である操作ボタンについては、デザイン書き換え処理により、大きさ情報の値が50%に書き換えられることになる。
【0108】
図41は、前記大きさテーブル(4102)に基づき、大きさ情報が書き換えられる様子を例示するものである。まず、本実施形態にかかる制御部は、各操作ボタンごとのステータス値を認識する。たとえば、図41に示すように、制御部は、2008年7月8日において、ステータス値Aが100、ステータス値Bが40であることを認識する(4101)。なお、図41(a)は、大きさ情報の書き換え前の表示情報を示すデータである。次に、制御部は、前記大きさ情報を書き換える前の表示情報に対し、前記大きさテーブル(4102)と、ステータス値(4101)とに基づいて、大きさ情報の書き換えを行う。まず制御部は、前記各操作ボタンのステータス値(4101)と、前記大きさテーブル(4102)と、を比較する。そして、大きさ情報の値をいくらにするかを決定する。たとえば、図41においては、操作ボタンAのステータス値は100である。従って、制御部は、操作ボタンAについては、大きさ情報の値を100%のままにすることを決定する。それに対し、操作ボタンBのステータス値は40である。従って、制御部は、操作ボタンBについては、大きさ情報の値を50%にすることを決定する。この決定に基づき、制御部は、大きさ情報を書き換える。たとえば、図41においては、操作ボタンAについては、書き換えを行わない(4103、4105)。それに対し、操作ボタンBについては、大きさ情報の値を100%から40%に書き換える(4104、4106)。図41(b)は、大きさ情報の書き換え後の表示情報を、XML形式で表わしたものである。以上がデザイン書き換え処理の一例である。
【0109】
このデザイン書き換え処理の後、表示情報出力部は、表示情報をタッチパネル部へと出力する。図42は、図41に示した大きさ書き換え処理の前後で、前記表示画面上の操作ボタンの大きさがどのように変わるか、を示すものである。ちなみに、図42においては、図42(a)が、前記デザイン書き換え処理の前の、前記表示画面上の操作ボタンの様子を示し、図42(b)が、前記デザイン書き換え処理の後の、前記表示画面上の操作ボタンの様子を示す。前記デザイン書き換え処理前において、操作ボタンAおよび操作ボタンBの大きさ情報の値はともに100%である(4103、4104)。そして、前記デザイン書き換え処理後、操作ボタンAの大きさ情報の値は100%のままであり(4105)、操作ボタンBの大きさ情報の値は50%となる(4106)。これに伴い、図42に示すように、表示画面上の操作ボタンBの大きさが小さくなる。また、表示画面上の操作ボタンAの大きさは不変である。
【0110】
(本実施形態のハードウエア的構成)ここに、非動作手段を有する動作情報出力部と、レイアウト付出力手段およびデザイン付出力手段を有する表示情報出力部と、使用頻度情報取得部と、濃淡制御手段および第一リセット手段および第二リセット手段を有する制御部と、を一つの演算処理装置で構成した場合の、ハードウエアと、上記の各構成要件に係る処理を行うアプリケーションと、の構成例を、図43を用いて説明する。前記演算処理装置ハードウエアの構成、および、前記アプリケーションの構成は、基本的には、実施形態1から6に記載の(本実施形態のハードウエア的構成)にて説明したものと同様である。ただし、本実施形態においては、表示情報出力プログラム(4301)の中にさらにデザイン付出力プログラム(4302)が含まれる点において、実施形態1から6に記載したものとは異なる。
【0111】
CPU(4303)は、デザイン付出力プログラム(4302)に従い、前記デザイン書き換え処理にかかる演算処理を行う。すなわち、CPU(4303)がデザイン付出力プログラム(4302)に基づき行う演算処理は、前記デザイン付出力手段の機能を担うといえる。
【0112】
(本実施形態における処理の流れ)図44および以下に、本実施形態における操作装置の動作方法に関する処理の流れを示す。本実施形態における操作装置の動作方法に関する処理の流れは、基本的には、実施形態1から6の(本実施形態における処理の流れ)にて説明したものと同様である。ただし、本実施形態においては、制御ステップ(S4401)にかかる処理の中で、前記デザイン書き換え処理を行う(S4402)点において、実施形態1から6と異なる。
<実施形態7の効果>
【0113】
本実施形態により、各操作ボタンの使用頻度に応じて、その操作ボタンの形状や大きさなどと、色の濃さと、が同時に変化する操作装置が実現する。従って、本実施形態にかかる操作装置によれば、使用頻度の低い操作ボタンの色の濃さを薄くし、さらに、その大きさを小さくしたり、その形状を目立ちにくいものにすることなどが可能となる。また、使用頻度の高い操作ボタンについては、その大きさを大きくしたり、その形状を目立ちやすいものにすることなどが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】実施形態1にかかる操作装置の機能ブロック図
【図2】タッチパネル部が、どのような装置に設けられるものであるかについてを例示する図
【図3】表示情報の具体例を示す表
【図4】録画再生可能なビデオカメラの動作情報の例を示す図
【図5】動作情報出力処理の一例を示す図
【図6】図3に例示するような表示情報を、XML形式で表記したものを示す図
【図7】タッチ履歴の一例を示す図
【図8】タッチ履歴の一例を示す図
【図9】前記タッチ履歴から使用頻度情報を算出する方法の一例を示す図
【図10】操作ボタンがタッチされ続けた時間を加味して使用頻度情報を算出する方法を例示する図
【図11】ステータスが、一日ごとの使用頻度に応じてどのように変化するかを例示する図
【図12】図11に例示するステータスを用いて、各操作ボタンの色情報を書き換える処理を例示する図
【図13】実施形態1における、ハードウエア的構成の例を示す図
【図14】実施形態1における操作装置の動作方法に関する処理の流れを示す図
【図15】実施形態2にかかる操作装置の機能ブロック図
【図16】ステータスを用いて、各操作ボタンの濃度情報を書き換える処理を例示する図
【図17】実施形態2における、ハードウエア的構成の例を示す図
【図18】実施形態2における操作装置の動作方法に関する処理の流れを示す図
【図19】実施形態3にかかる操作装置の機能ブロック図
【図20】非動作手段の機能の例を説明するための図
【図21】実施形態3における、ハードウエア的構成の例を示す図
【図22】実施形態3における操作装置の動作方法に関する処理の流れを示す図
【図23】実施形態4にかかる操作装置の機能ブロック図
【図24】第一リセット手段の機能の例を説明するための図
【図25】第一リセット手段の機能の例を説明するための図
【図26】実施形態4における、ハードウエア的構成の例を示す図
【図27】実施形態4における操作装置の動作方法に関する処理の流れを示す図
【図28】実施形態5にかかる操作装置の機能ブロック図
【図29】第二リセット手段の機能の例を説明するための図
【図30】第二リセット手段の機能の例を説明するための図
【図31】実施形態5における、ハードウエア的構成の例を示す図
【図32】実施形態5における操作装置の動作方法に関する処理の流れを示す図
【図33】実施形態6にかかる操作装置の機能ブロック図
【図34】ステータス値順位の割り振り方の例を示す図
【図35】ステータス値順位により操作ボタン配置情報が書き換えられる様子を例示する図
【図36】図34および図35に例示するレイアウト書き換え処理の前後で、前記表示画面上の操作ボタンの配置がどのように変わるか、を示す図
【図37】実施形態6における、ハードウエア的構成の例を示す図
【図38】実施形態6における操作装置の動作方法に関する処理の流れを示す図
【図39】実施形態7にかかる操作装置の機能ブロック図
【図40】大きさテーブルの一例を示す図
【図41】大きさテーブルに基づき、大きさ情報が書き換えられる様子を例示する図
【図42】図41に示した大きさ書き換え処理の前後で、前記表示画面上の操作ボタンの大きさがどのように変わるか、を示す図
【図43】実施形態7における、ハードウエア的構成の例を示す図
【図44】実施形態7における操作装置の動作方法に関する処理の流れを示す図
【符号の説明】
【0115】
1501 操作装置
1502 制御部
1503 濃淡制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
濃度情報を含む表示情報により操作ボタンをパネル表示するためのタッチパネル部と、
タッチパネル部の操作ボタンのタッチにより動作情報を出力する動作情報出力部と、
前記表示情報をタッチパネル部に出力する表示情報出力部と、
各操作ボタン毎の使用頻度情報を取得する使用頻度情報取得部と、
使用頻度情報に応じて表示情報出力部を制御する制御部と、
を有する操作装置。
【請求項2】
制御部は、
使用頻度情報にて示される使用頻度が少ないほどその操作ボタンの表示濃度を薄くするよう表示情報出力部を制御する濃淡制御手段を有する請求項1に記載の操作装置。
【請求項3】
動作情報出力部は、
タッチパネルをタッチすることで操作された操作ボタンの濃度情報が示す濃度が所定の閾値以下である場合には動作情報を出力しない非動作手段を有する請求項1または2に記載の操作装置。
【請求項4】
機械式の第一リセットボタンをさらに有し、
制御部は、
第一リセットボタンが押下された場合には、濃度情報が示す濃度が所定の閾値以下である操作ボタンの濃度情報を所定の標準濃度に変更するように表示情報出力部を制御する第一リセット手段を有する請求項1から3のいずれか一に記載の操作装置。
【請求項5】
機械式の第二リセットボタンをさらに有し、
制御部は、
第二リセットボタンが押下された場合には、リセットボタンが押下される直前の操作ボタンの濃度順位が入れ替わらないように濃度を濃くする濃度情報となるように表示情報出力部を制御する第二リセット手段を有する請求項1から4のいずれか一に記載の操作装置。
【請求項6】
表示情報出力部は、
操作ボタンのパネル内でのレイアウト情報を含む表示情報を出力するレイアウト付出力手段を有する請求項1から5のいずれか一に記載の操作装置。
【請求項7】
表示情報出力部は、
操作ボタンのデザイン情報を含む表示情報を出力するデザイン付出力手段を有する請求項1から6のいずれか一に記載の操作装置。
【請求項8】
濃度情報を含む表示情報により操作ボタンをパネル表示するためのタッチパネル部を有する操作装置の動作方法であって、
タッチパネル部の操作ボタンのタッチにより動作情報を出力する動作情報出力ステップと、
タッチパネル部の操作ボタンのタッチ履歴を記憶する記憶ステップと、
記憶ステップにて記憶したタッチ履歴をもとに、各操作ボタン毎の使用頻度情報を生成し取得する使用頻度情報取得ステップと、
使用頻度情報に応じて表示情報を制御する制御ステップと、
前記表示情報をタッチパネル部に出力する表示情報出力ステップと、
からなる操作装置の動作方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【公開番号】特開2010−26881(P2010−26881A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−189181(P2008−189181)
【出願日】平成20年7月22日(2008.7.22)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】