説明

操作装置

【課題】複数の設定種別に対する設定を少ない操作数にて行わせることができると共に、より操作性の良い操作装置を提供する。
【解決手段】
設定可能な複数の選択肢を夫々有する複数の設定種別について設定を行うことができる機器に対して、各設定種別の選択肢の選択による設定操作を受け付ける操作装置において、回転操作を受け付ける回転操作手段1の画像を表示するディスプレイ4に、複数の設定種別及び各設定種別の複数の選択肢を回転操作手段1の回転方向に沿って画像に関連付けて表示し、回転操作手段1の回転操作に応じて複数の選択肢のうち一の選択肢を選択表示して、確定スイッチ3の操作により選択表示された選択肢の選択を確定することにより、複数の設定種別に対する設定を少ない操作数にて行わせることができると共に、操作装置の操作性を向上することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、車両に搭載されるエアーコンディショナー、オーディオ装置、車載カメラ及びカーナビゲーション装置等の操作が可能であるように構成された操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の車両には、乗員の快適性を向上すべく、エアーコンディショナー(以下、エアコンという)、オーディオ装置、車載カメラ及びカーナビゲーション装置等の複数の機器が搭載されており、一般に、運転席の近傍に設けられたスイッチ等の操作手段を有する操作装置により操作される。搭載される機器の増加及び多機能化に伴って、操作するスイッチが増加し、スイッチの位置が分かりにくく、操作性が良くないという問題があった。また、操作装置の増加及び大型化により、運転席近傍の限られたスペースへの配設が困難であるという問題があった。このため、複数の操作装置を単一の操作装置に集約することにより、操作性の向上を図ると共に配設スペースの削減を図った操作装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1の操作装置は、回転スイッチと該回転スイッチの近傍に配した一つ又は複数の入力スイッチとを備えている。特許文献1の操作装置においては、例えば、回転スイッチの操作によりエアコン、ラジオ等の機器のうち一つを選択して、入力スイッチを操作することにより、例えば、「エアコン」が本選択される。次に、選択された「エアコン」において、回転スイッチの操作に応じてエアコンの複数の設定種別(例えば、風量、吹き出し位置及び温度)から一つの設定種別が選択され、入力スイッチを操作することにより、例えば、「温度」が本選択される。更に、選択された「温度」において、回転スイッチ及び/又は入力スイッチの操作に応じて温度の複数の選択肢から一つの選択肢が選択され、例えば「25℃」が本選択される。
【0004】
特許文献1の操作装置においては、回転スイッチ及び入力スイッチを一ヶ所に集約して一つの操作装置により複数の機器及び/又は設定種別に対する選択・設定操作が可能なように構成してあるから、操作性を向上することができると共に配設スペースを削減することができる。
【特許文献1】特開2000−56848号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、特許文献1の操作装置においては、回転スイッチ及び入力スイッチの操作により機器、設定種別、選択肢と階層的に切り替えているから、設定操作を完了するまでの操作数が多く、手間がかかるという問題があった。また、機器、設定種別及び選択肢の選択を回転スイッチの操作に応じて行うように構成してあるから、機器の数、該機器における夫々の設定種別の数及び各設定種別の選択肢の数のうち最大数にあわせて回転スイッチの出力回路の数を設定したときに、必要となる出力回路の数が多くなり、操作装置が大きくなると共に、回転スイッチの出力回路を有効に使用できないという問題があった。
【0006】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、主たる目的は、回転操作を受け付ける回転操作部の画像を表示する表示部に、複数の設定種別及び各設定種別の複数の選択肢を前記回転操作部の回転方向に沿って前記画像に関連付けて表示し、前記回転操作部の回転操作に応じて複数の選択肢のうち一の選択肢を選択表示して、確定操作部の操作により選択表示された選択肢の選択を確定することにより、複数の設定種別に対する設定を少ない操作数にて行わせることができると共に、より操作性の良い操作装置を提供することにある。
【0007】
また他の目的は、表示切替操作部の操作に応じて表示部に表示する複数の設定種別を他の複数の設定種別に切り替えることにより、設定種別が多数ある場合においても選択・設定を少ない操作数にて行わせることができる操作装置を提供することにある。
【0008】
また他の目的は、複数の設定種別に対して予め定められた回転操作部の回転操作量と複数の選択肢との対応関係を記憶している記憶手段から、回転操作部の回転操作量に対応する選択肢を読み出して表示部に選択表示することにより、例えば、回転操作部にロータリエンコーダを用いて回転操作量を求め、求めた回転操作量から対応する選択肢を選択表示するように構成することにより、出力回路数を少なくして小型化することができると共に、設定種別毎に選択肢間の回転操作量を適切に設定して、回転操作部の回転操作範囲に対して選択肢を適切に割り振ることにより、操作性の良い操作装置を提供することにある。
【0009】
また他の目的は、表示部に表示される複数の設定種別を表示切替操作部の操作により切り替えたときに、切替表示された複数の設定種別にて選択されている選択肢及び該選択肢が選択されたときの回転操作部の回転操作位置を記憶手段から読み出して表示部に表示することにより、新たに設定する手間を軽減することができる操作装置を提供することにある。
【0010】
また他の目的は、回転操作部の回転操作位置が、表示部に表示されている複数の選択肢に対応する位置になる都度、音を出力する音出力手段を備えることにより、選択肢が切り替わったことを容易に認識することができる操作装置を提供することにある。
【0011】
また他の目的は、確定操作部及び表示切替操作部の操作に応じて音を出力することにより、操作したことを音により確認することができる操作装置を提供することにある。
【0012】
また他の目的は、複数の設定種別のうち一の設定種別から他の設定種別に前記回転操作部の回転操作位置に対応する選択肢が切り替わるときに発する音と、同一の設定種別内にて選択肢が切り替わるときに発する音とを異ならせることにより、設定種別が切り替わったことを容易に認識することができる操作装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係る操作装置は、設定可能な複数の選択肢を夫々有する複数の設定種別について設定を行うことができる機器に対して、各設定種別の選択肢の選択による設定操作を受け付ける操作装置において、回転操作を受け付ける回転操作部と、確定操作を受け付ける確定操作部と、前記回転操作部の画像を表示する表示部とを備え、前記表示部は、前記複数の設定種別及び各設定種別の複数の選択肢を、前記回転操作部の回転方向に沿って前記画像に関連付けて表示すると共に、前記回転操作部が受け付けた回転操作に応じて一の設定種別の一の選択肢を選択表示するようにしてあり、前記確定操作部の操作を受け付けた場合に、選択表示された選択肢の選択を確定し、設定種別の設定として受け付けるようにしてあることを特徴とする。
【0014】
この発明にあっては、回転操作部の画像を表示する表示部に、機器(例えば、エアコン)の複数の設定種別(例えば、風量、吹き出し位置及び温度)及び各設定種別の複数の選択肢(例えば、温度においては、18℃,19℃,…,32℃)を、前記回転操作部の回転方向に沿って前記画像に関連付けて夫々表示する。回転操作部を回転操作することにより、機器(エアコン)における複数の選択肢から一つの選択肢(例えば、25℃)を選択表示する。確定操作部を操作することにより、選択表示した選択肢の選択を確定すると共に、表示部に、選択された選択肢を識別可能なように表示する。このように回転操作部及び確定操作部の操作により複数の設定種別に対する選択肢を選択することが可能であるから、より少ない操作数にて複数の設定種別に対する設定が可能である。また、表示部に回転操作部の画像と該画像に関連付けた設定種別及び選択肢とを共に表示しているから、表示部に表示された実物と同じ画像により、いずれの操作部を操作すればよいかを容易に認識することができると共に、回転操作部の回転操作位置を容易に認識することができ、操作装置の操作性を向上することができる。
【0015】
また、本発明に係る操作装置は、前記表示部に表示する複数の設定種別を、他の複数の設定種別に切り替える操作を受け付ける表示切替操作部を備えることを特徴とする。
【0016】
この発明にあっては、表示切替操作部の操作に応じて複数の設定種別を他の複数の設定種別に切り替えて表示部に表示することにより、設定種別が多数ある場合においても複数の設定種別に対する設定を少ない操作数にて行わせることができる。
【0017】
また、本発明に係る操作装置は、前記表示部に表示される複数の設定種別に対して予め定められた前記回転操作部の回転操作量と複数の選択肢との対応関係を記憶している記憶手段を備え、前記表示部は、前記回転操作部の回転操作量に対応する選択肢を前記記憶手段から読み出して選択表示するようにしてあることを特徴とする。
【0018】
この発明にあっては、複数の設定種別に対して回転操作部の回転操作量と複数の選択肢との対応関係を予め記憶手段に記憶しておき、回転操作部の回転操作量に対応する選択肢を前記記憶手段から読み出して選択表示する。例えば、回転操作部にロータリエンコーダを用いて回転操作量を求め、求めた回転操作量から対応する選択肢を選択表示するように構成することにより、出力回路数を少なくして小型化することができると共に、選択種別毎に選択肢間の回転操作量を適切に設定して、回転操作部の回転操作範囲に対して選択肢を適切に割り振ることにより、操作装置の操作性を向上することができる。
【0019】
また、本発明に係る操作装置は、前記記憶手段は、前記確定操作部の操作を受け付けた場合に、設定種別の設定として受け付けた選択肢及び前記表示部に表示されている前記回転操作部の回転操作位置を記憶するようにしてあり、前記表示部は、前記表示切替操作部の操作を受け付けた場合に、切替表示された複数の設定種別における前記選択肢及び前記回転操作部の回転操作位置を前記記憶手段から読み出して表示するようにしてあることを特徴とする。
【0020】
この発明にあっては、表示部に表示される複数の設定種別を表示切替操作部の操作により切り替えたときに、記憶手段に記憶されている切替表示された複数の設定種別にて選択されている選択肢と、同じく記憶手段に記憶されている前記選択肢が選択されたときの回転操作部の回転操作位置とを表示部に表示しているから、例えば、エアコンの風量、吹き出し位置、温度等の設定において乗員の好みの選択肢が記憶されているため、新たに設定する手間が軽減される。
【0021】
また、本発明に係る操作装置は、前記表示部に表示される回転操作部の回転操作位置が、前記表示部に表示されている複数の選択肢に対応する位置になる都度、音を出力する音出力手段を備えることを特徴とする。
【0022】
この発明にあっては、回転操作部を回転操作したときに、該回転操作部の回転操作位置が表示部に表示されている複数の選択肢に対応する位置になる都度、音が出力されるから、例えば、エアコンの温度の設定において、25℃から26℃へ回転操作部の回転操作位置が示す選択肢が切り替わったときに音が出力されるため、音により選択肢が切り替わったことを容易に認識できる。
【0023】
また、本発明に係る操作装置は、前記音出力手段は、前記確定操作部及び表示切替操作部の操作に応じて音を出力するようにしてあることを特徴とする。
【0024】
この発明にあっては、表示切替操作部又は回転操作部を操作したときに、この操作に応じて音が出力されるから、操作したことを音により確認することができる。
【0025】
また、本発明に係る操作装置は、前記音出力手段は、前記表示部に表示された前記複数の設定種別のうち一の設定種別から他の設定種別に、前記回転操作部の回転操作位置に対応して選択表示される選択肢が切り替わるときに発する音と、同一の設定種別内にて選択肢が切り替わるときに発する音とが異なるようにしてあることを特徴とする。
【0026】
この発明にあっては、回転操作位置に対応する選択肢が一の設定種別から他の設定種別に切り替わるとき発する音と、同一の設定種別内にて選択肢が切り替わるときに発する音とが異なるから、例えば、風量、吹き出し位置、温度の3つの設定種別があるエアコンにおける設定において、風量の選択肢から温度の選択肢に切り替わるときに、音により設定種別が切り替わったことを容易に認識できる。
【発明の効果】
【0027】
以上詳述したように本発明によれば、回転操作部及び確定操作部の操作により複数の設定種別における選択肢の選択が可能であるから、より少ない操作数にて複数の設定種別に対する設定が可能である。また、表示部に表示された実物と同じ画像により、いずれのスイッチを操作すればよいか容易に認識することができると共に、前記画像に関連付けて表示された設定種別及び選択肢により、回転操作部の回転操作位置を容易に認識することができ、操作装置の操作性を向上することができる。
【0028】
また、本発明によれば、設定種別が多数ある場合においても複数の設定種別に対する設定を少ない操作数にて行わせることができる。
【0029】
また、本発明によれば、例えば、回転操作部にロータリエンコーダを用いることにより、出力回路数を少なくして小型化することができると共に、選択種別毎に選択肢間の回転操作量を適切に設定して、回転操作部の回転操作範囲に対して選択肢を適切に割り振ることにより、操作装置の操作性を向上することができる。
【0030】
また、本発明によれば、乗員の好みの設定が記憶されているため、新たに設定する手間を軽減することができる。
【0031】
また、本発明によれば、回転操作部の回転操作位置が示す選択肢が切り替わったときに音が出力されるため、音により選択肢が切り替わったことを容易に認識できる。
【0032】
また、本発明によれば、表示切替操作部又は回転操作部を操作したことを音により確認することができる。
【0033】
また、本発明によれば、回転操作位置に対応する選択肢が一の設定種別から他の設定種別に切り替わるときに、同一の設定種別内にて選択肢が切り替わるときとは異なる音が出力されるから、音により設定種別が切り替わったことを容易に認識できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて、複数の機器に対する設定操作を受け付ける操作装置を例にして詳述する。図1は車両に搭載された本発明に係る操作装置の構成を示す模式図である。以下、方向は車両の乗員を基準として記述する。
【0035】
図中1は、略環状をなす操作部を有する回転操作手段である。回転操作手段1は、図示しない車両の運転席及び助手席の前方に設けられた車載機器操作パネル10に固定された電気回路を含む基部(図示せず)と、車載機器操作パネル10と略直角をなして回転自在に前記基部に支持された操作部とを備えている。回転操作手段1は、ロータリエンコーダを用いて回転位置を検出可能に構成された回転位置検出手段であり、回転操作に応じて設定対象となる機器における複数の設定種別の選択肢を選択する操作を受け付けるように構成してある。
【0036】
回転操作手段1の操作部より内側には、略円筒形をなす操作部と、車載機器操作パネル10に固定された電気回路を含む基部(図示せず)とを有する回転スイッチである表示切替スイッチ2が配してある。表示切替スイッチ2の操作部は、車載機器操作パネル10と略平行をなして軸長方向が左右方向になるように、軸受を介して車載機器操作パネル10に回転自在に支持してあり、操作部の左右方向の一側には操作部の軸心と平行をなして可動接点が設けてある。操作部の一側に対向する車載機器操作パネル10には、操作部の軸心と同軸をなして、可動接点と接触可能な固定接点が配設してある。該固定接点は前記基部に接続してある。表示切替スイッチ2は、回転操作に応じて設定対象となる複数の設定種別の表示を切り替える操作を受け付けるように構成してある。
【0037】
回転操作手段1の操作部より内側の表示切替スイッチ2より下位置には、確定スイッチ3が設けてある。確定スイッチ3は、自動復帰型の押しボタンスイッチであり、確定スイッチ3の出力信号に応じて、回転操作手段1による選択に応じた設定をなすよう制御部5から設定対象となる機器に動作命令が発せられるように構成してある。
【0038】
回転操作手段1よりも上方には、略矩形をなすディスプレイ4が配してあり、ディスプレイ4は、制御部5からの指令に従って設定対象となる機器に対する設定画面、後述する車載カメラの映像等を表示するように構成してある。制御部5には、回転操作手段1、表示切替スイッチ2及び確定スイッチ3の操作に伴う出力信号が夫々与えられる。
【0039】
また、制御部5には、車載機器操作パネル10に設けられたスピーカ6が接続されており、制御部5は、回転操作手段1、表示切替スイッチ2及び確定スイッチ3の操作に応じてスピーカ6に動作命令を発する。更に、制御部5には、車両に搭載されたエアコン7、オーディオ装置8及び車載カメラ9等の機器が接続されており、制御部5は、回転操作手段1、表示切替スイッチ2及び確定スイッチ3の操作に応じて機器に動作命令を発する。
【0040】
図2は、本発明に係る操作装置の制御部5のブロック図である。制御部5は、内部バス50により接続されたCPU51、ROM52、RAM53及びフラッシュメモリ54を備え、ROM52に記憶された制御プログラムに従うCPU51の動作によりエアコン7、オーディオ装置8及び車載カメラ9等の機器の制御を実施するように構成されている。なお、フラッシュメモリ54には、確定スイッチ3の操作がなされたときの回転操作手段1の回転位置及び回転操作手段1による選択内容が記憶される。
【0041】
回転操作手段1、表示切替スイッチ2及び確定スイッチ3による出力信号は、各別のインターフェース151,152,153を介してCPU51に夫々取り込まれるようになしてある。
【0042】
また、ディスプレイ4及びスピーカ6は、各別のインターフェース154,156を介して各種のデータ及び動作命令等を夫々受け取るようになしてある。車両に搭載されたエアコン7、オーディオ装置8及び車載カメラ9は、各別のインターフェース157,158,159を介して各種のデータ及び動作命令等を夫々授受するようになしてある。
【0043】
回転操作手段1は、90°位相差を設けた2相信号を出力し、2相信号のうちいずれが先行するかにより回転方向を、出力信号のパルス数により回転操作量を検出するロータリエンコーダを用いて構成されている。
【0044】
回転操作手段1においては、このパルス数により求められる回転操作手段1の回転操作量に基づいて回転操作位置が決定される。回転操作手段1の回転操作位置は、フラッシュメモリ54に記憶されている前回選択操作完了時の回転操作手段1の回転操作位置を基準位置として、この基準位置に設定対象切替後の回転操作手段1の回転操作量を加算することにより求められる。回転操作手段1の回転操作量と設定値等の選択肢との対応関係は、機器毎に予め定められており、ROM52に記憶されている。RAM53にて、設定対象切替後の回転操作量を算出し、算出された回転操作量分だけ、ROM52から読み出した前回選択操作完了時の回転操作位置に対応する選択肢から移動した位置にある選択肢を、ROM52から読み出した前記対応関係から求めることにより、選択された選択肢が特定される。以上のように、回転操作手段1の回転操作量を複数の機器毎に選択肢に対応付けることにより、一つの回転操作手段1により複数の機器に対する選択肢の選択を行うことが可能となる。
【0045】
表示切替スイッチ2においては、回転操作に応じて一定角度回転する都度、エアコン7、オーディオ装置8、車載カメラ9と設定対象となる機器が順次切り替わるように構成されている。
【0046】
図3乃至図5は、ディスプレイ4に表示された表示画面例を示している。図3は、エアコン7に対する表示画面例を示している。
【0047】
ディスプレイ4の左上隅には、切り替えられた機器の種類が表示されており、図においてはエアコン7を表す「AIR CON.」40aが表示されている。ディスプレイ4の略中央には、回転操作手段1、表示切替スイッチ2及び確定スイッチ3の画像1a,2a,3aが夫々表示されている。これらの画像1a,2a,3aを取り囲むように、吹き出し位置、温度及び風量とエアコンの3つの設定種別が配してあり、図においては、吹き出し位置を表す「MODE」41a,温度を表す「TEMP」42a及び風量を表す「BLOWER」43aの文字が夫々表示されている。設定種別の表示と回転操作手段1の画像1aとの間には、設定種別毎に、該設定種別を規定する設定値等の選択肢が夫々表示してあり、風量を例にすると、風量最大を表す「HI」から風量0を表す「OFF」まで7段階の選択肢が定めてある。
【0048】
図において、回転操作手段1の画像1aから、風量を表す「BLOWER」において中程度の風量を示す選択肢に向けて延びる針の画像1bは、回転操作手段1の回転操作位置を示している。確定スイッチ3の操作により既に選択が確定されている選択肢は、破線の四角にて囲繞されることにより示してある。選択が確定されている選択肢を破線の四角にて示しているが、四角にて示した部分又は選択肢の表示マークを適宜の色にて発光させる、四角にて示した部分を白黒反転させる等、選択されていることが識別可能な方法であればよい。
【0049】
以上のように表示された表示画面から、エアコン7においては、吹き出し位置として乗員に対向する位置の選択肢が、温度として28℃の選択肢が、風量として中程度の風量の選択肢が夫々選択されていることが分かる。
【0050】
図4は、オーディオ装置8に対する表示画面例を示している。
【0051】
ディスプレイ4の左上隅には、図においてはオーディオ装置8を表す「AUDIO」40bが表示されている。操作スイッチの画像1a,2a,3aを取り囲むように、音量、ソース及びチャンネルの3つの設定種別が配してあり、図においては、音量を表す「VOL」41b,ソースを表す「SOURCE」42b及びチャンネルを表す「CHANNEL」43bの文字が夫々表示されている。設定種別の表示と操作スイッチの画像1a,2a,3aとの間には、設定種別を規定する選択肢が夫々表示してある。
【0052】
図5は、車載カメラ9に対する表示画面例を示している。
【0053】
ディスプレイ4の左上隅には、図においては車載カメラ9を表す「CAMERA」40cが表示されている。操作スイッチの画像1a,2a,3aを取り囲むように、前方、側方及び後方の3つの選択肢が配してあり、図においては、前方を表す「FRONT」,側方を表す「SIDE」及び後方を表す「REAR」の文字が夫々表示されている。なお、車載カメラ9の映像は、ディスプレイ4に表示されるように構成してある。
【0054】
これらの表示画面は、表示切替スイッチ2の回転操作に応じて切り替わる。図6は、設定対象となる機器を切り替える切替操作の説明図であり、乗員が操作する回転操作手段1、表示切替スイッチ2及び確定スイッチ3を左側に、ディスプレイ4の表示画面を右側に夫々示している。
【0055】
図6(a)の右図は、エアコン7に対する設定画面がディスプレイ4に表示されている状態を示している。この状態において、図6(a)の左図に示すように、表示切替スイッチ2が回転操作により一定角度回転したとき、図6(b)の右図に示すように、ディスプレイ4に表示される表示画面は、オーディオ装置8に対する設定画面に切り替わる。このとき、図6(b)の右図に示される設定画面には、オーディオ装置8に対する前回選択操作完了時における選択肢の選択及び回転操作手段1の回転操作位置が表示されている。なお、オーディオ装置8に対する設定画面に切り替わるとき、切替操作が行われたことを報せるべく、例えば「ピッ」という音がスピーカ6から出力されるようにしてある。
【0056】
図7は、切り替えられた機器に対する設定操作の説明図であり、エアコン7に対する設定操作を例に説明する。図7は、図6と同様に、乗員が操作する回転操作手段1、表示切替スイッチ2及び確定スイッチ3を左側に、ディスプレイ4の表示画面を右側に夫々示している。
【0057】
図7(a)の右図は、エアコン7に対する設定画面がディスプレイ4に表示されている状態を示しており、エアコン7においては、図7(a)の右図に示すように、吹き出し位置として乗員に対向する位置の選択肢が、温度として28℃の選択肢が、風量としてHIから2番目の風量の選択肢が夫々選択されていることが分かる。この状態において、図7(a)の左図に示すように、回転操作手段1を右方向に、図7(a)の右図に示すように、回転操作手段1の回転操作位置を示す針の画像1bが風量を表す「BLOWER」の中程度の風量の選択肢を指すまで回転操作することにより、設定種別が、吹き出し位置を表す「MODE」から風量を表す「BLOWER」に変更され、風量を表す「BLOWER」の選択肢として中程度の風量が選択表示される。なお、回転操作手段1の回転操作位置を示す針の画像1bが一の選択肢を指すことにより、選択肢を選択表示しているが、これに限定されず、回転操作手段1による選択をより認識しやすいように、例えば、選択肢の表示マークを適宜の色にて発光させてもよい。
【0058】
その後に、確定スイッチ3を押すことにより、回転操作手段1による選択に応じた設定動作が実行され、ディスプレイ4の表示は、図7(b)の右図に示すように、破線の四角が、風量を表す「BLOWER」の中程度の位置に変更となる。なお、選択肢の選択が変更される都度、選択肢の変更が行われたことを報せるべく、例えば「ピッ」という音がスピーカ6から出力されるようにしてある。設定種別が、吹き出し位置を表す「MODE」、温度を表す「TEMP」、風量を表す「BLOWER」と変更される都度、設定種別の変更が行われたことを報せるべく、例えば「ピピッ」という音がスピーカ6から出力されるようにしてある。
【0059】
図8は、機器に対する設定操作の制御部5による処理手順を示すフローチャートである。制御部5は、回転操作手段1、表示切替スイッチ2及び確定スイッチ3により発せられる出力信号を夫々取込む(ステップS1,2,3)。
【0060】
次に、ステップS2において取り込まれた表示切替スイッチ2の出力信号に対応する機器を特定して、該機器の設定画面をROM52から読み出してディスプレイ4に表示する(ステップS4)と共に、フラッシュメモリ54に記憶されている前記機器において選択された選択肢及び回転操作手段1の回転操作位置を読み出してディスプレイ4に表示する(ステップS5)。例えば、表示切替スイッチ2の出力信号がエアコン7に対応する場合は、図3に示すような設定画面が表示される。
【0061】
次に、表示切替スイッチ2の操作の有無を判定し(ステップS6)、表示切替スイッチ2の操作有りの場合(ステップS6:YES)、スピーカ6に音を出力するように動作命令を発すると共に、回転操作手段1の回転操作量をリセットして(ステップS7)、ステップS8に進む。
【0062】
一方、表示切替スイッチ2の操作無しの場合(ステップS6:NO)、前記回転操作量をリセットすることなく、ステップS8に進む。なお、表示切替スイッチ2の操作の有無の判定は、ステップS2において今回取り込まれた表示切替スイッチ2の出力信号とステップS2において前回取り込まれた表示切替スイッチ2の出力信号とが同一か否かによりなされる。
【0063】
ステップS8において、回転操作手段1の操作の有無を判定する(ステップS8)。回転操作手段1の操作有りの場合(ステップS8:YES)、表示切替スイッチ2の切替操作がなされた以降の回転操作手段1の回転操作量を算出する(ステップS9)。前述したように、ロータリエンコーダが出力する2相信号のうちいずれが先行するかにより回転方向が、出力信号のパルス数により回転操作量が求められる。そして、ステップS9において求められた回転操作量から回転操作手段1の回転操作位置を求めて、ディスプレイ4に表示する(ステップS10)。例えば、図7(a)の左図に示すように、回転操作手段1を右方向に回転操作した場合、ステップS9において求めた回転操作量を用いて、ステップS10において回転操作手段1の回転操作位置を求めて、図7(a)の右図の矢符にて示すように、回転操作手段1の回転操作位置を示す針の画像1bが回転操作手段1の回転操作量に応じて回転することとなる。
【0064】
更に、ステップS9において求められた回転操作量から設定対象である機器にて選択された選択肢を特定する(ステップS11)と共に、選択肢の選択が切り替わる都度、スピーカ6に音を出力するように動作命令を発する。このとき、回転操作手段1の回転操作位置を示す針の画像1bは、例えば、図7(a)の右図に示すように、風量を表す「BLOWER」の中程度の風量の選択肢を指している。
【0065】
一方、回転操作手段1の操作無しの場合(ステップS8:NO)、そのままステップS12に進む。なお、回転操作手段1の操作の有無の判定は、ステップS1において今回取り込まれた回転操作手段1の出力信号とステップS1において前回取り込まれた回転操作手段1の出力信号とが同一か否かによりなされる。
【0066】
ステップS12において、確定スイッチ3の操作の有無を判定する(ステップS12)。確定スイッチ3の操作有りの場合(ステップS12:YES)、ステップS13に進み、確定スイッチ3の操作無しの場合(ステップS12:NO)、ステップS1に戻って一連の動作を繰り返す。なお、確定スイッチ3の操作の有無の判定は、ステップS3において取り込まれた確定スイッチ3の出力信号の有無によりなされる。
【0067】
ステップS13において、ステップS11において特定された選択肢に応じた設定をなすように設定対象となる機器に動作命令を発する(ステップS13)と共に、スピーカ6に音を出力するように動作命令を発する。そして、ステップS11及びステップS13において選択・実行された選択肢をディスプレイ4に表示する(ステップS14)。例えば、図7(b)の右図に示すように、破線の四角が、風量を表す「BLOWER」の中程度の位置に変更表示されることとなる。
【0068】
更に、選択された選択肢及び回転操作手段1の回転操作位置をフラッシュメモリ54に記憶して(ステップS15)、設定操作を終了する。
【0069】
以上のように構成された本発明に係る操作装置においては、表示切替スイッチ2の回転操作に応じてエアコン7、オーディオ装置8及び車載カメラ9に対する設定画面がディスプレイ4に順次切替表示され、設定対象である機器に対する選択肢を表示した状態にて回転操作手段1を回転操作することにより、設定対象の機器における選択肢を選択して、確定スイッチ3の操作により選択された選択肢に対応する設定を実行するように構成されている。
【0070】
以上に述べたような回転操作手段1、表示切替スイッチ2及び確定スイッチ3の操作により、複数の設定種別に対する選択肢を選択することが可能であるから、より少ない操作数にて複数の機器における複数の設定種別に対する設定が可能である。
【0071】
また、回転操作手段1にロータリエンコーダを用いて回転操作量を求めているから、出力回路数を少なくして、操作装置を小型化することができると共に、機器毎に選択肢間の回転操作量を適切に設定して、回転操作手段1の回転操作範囲に対して選択肢を適切に割り振ることにより、操作装置の操作性を向上することができる。
【0072】
また、ディスプレイ4に、操作対象の機器の設定画面と共に、回転操作手段1、表示切替スイッチ2及び確定スイッチ3の画像1a,2a,3aを重ねて表示しているから、ディスプレイ4に表示された実物と同じ画像により、いずれのスイッチを操作すればよいかを容易に認識することができると共に、前記画像1aに関連付けて表示された設定種別及び選択肢並びに回転操作手段1の回転操作位置を示す針の画像1bにより、回転操作手段1の回転操作位置を容易に認識することができる。また、ディスプレイ4を見て回転操作手段1の回転操作を行うときに、一機器に対して一スイッチが対応する旧来のスイッチに近い使用感が得られる。
【0073】
また、表示切替スイッチ2により設定対象となる機器に切り替えられたときに、フラッシュメモリ54に記憶されている前記機器において選択された選択肢と、同じくフラッシュメモリ54に記憶されている前記機器の設定終了時における回転操作手段1の回転操作位置とをディスプレイ4に表示しているから、例えば、エアコンの風量、吹き出し位置、温度等の設定において乗員の好みの選択肢が記憶されているため、新たに設定する手間が軽減される。
【0074】
更に、回転操作手段1、表示切替スイッチ2及び確定スイッチ3が操作されたときに、この操作に応じて音が出力されるから、操作したことを音により確認することができる。回転操作手段1が操作された場合に、回転操作手段1の回転操作位置が選択肢に対応する位置になる都度、音が出力されるから、選択肢が切り替わったことを容易に認識できる。また、選択肢の設定種別が切り替わるときに異なる音が出力されるから、例えば、エアコンの設定において、風量から温度へ設定種別が切り替わるときに異なる音が出力されるため、音により設定種別が切り替わったことを容易に認識できる。
【0075】
なお、以上の実施の形態においては、回転操作手段1にロータリエンコーダを用いているが、これに限定されず、回転操作を受け付けるように構成されていればよい。例えば、左右一定角度回転することにより出力信号が発せられ、この出力信号が発せられている時間に応じて前記選択肢を選択するように構成されたスイッチでもよい。また、タッチパネル上で指を円弧状に滑らせることにより回転操作を受け付けるように構成された入力手段でもよい。
【0076】
また、以上の実施の形態においては、表示切替スイッチ2として、回転スイッチを用いているが、これに限定されず、自動復帰型の押しボタンスイッチを用いてもよい。この場合、一回押す毎に設定対象となる機器が切り替わるように構成すればよい。また、ロータリエンコーダを用いてもよい。
【0077】
また、以上の実施の形態においては、表示切替スイッチ2及び確定スイッチ3の操作部を回転操作手段1の操作部より内側に配しているが、これに限定されないことは言うまでもない。
【0078】
また、以上の実施の形態においては、エアコン7、オーディオ装置8及び車載カメラ9を設定対象の機器としているが、これに限定されず、カーナビゲーション装置、車両情報を検出可能な装置等、他の機器にも適用可能であるし、一の機器のみを設定対象としてもよい。そして、カーナビゲーション装置に適用する場合は、設定画面を表示するディスプレイ4をカーナビゲーション装置のディスプレイとしても用いることができる。
【0079】
更に、以上の実施の形態において、車両に搭載された操作装置を例に説明したが、これに限定されず、車両以外の列車、飛行機等の輸送手段の操作装置にも適用可能であり、その他、特許請求の範囲に記載した事項の範囲内において種々変更した形態にて実施することが可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明に係る操作装置の構成を示す模式図である。
【図2】本発明に係る操作装置の制御部のブロック図である。
【図3】ディスプレイに表示された表示画面例を示している。
【図4】ディスプレイに表示された表示画面例を示している。
【図5】ディスプレイに表示された表示画面例を示している。
【図6】設定対象となる機器を切り替える切替操作の説明図である。
【図7】切り替えられた機器に対する設定操作の説明図である。
【図8】機器に対する設定操作の制御部による処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0081】
1 回転操作手段(回転操作部)
2 表示切替スイッチ(表示切替操作部)
3 確定スイッチ(確定操作部)
4 ディスプレイ(表示部)
5 制御部(記憶手段)
6 スピーカ(音出力手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
設定可能な複数の選択肢を夫々有する複数の設定種別について設定を行うことができる機器に対して、各設定種別の選択肢の選択による設定操作を受け付ける操作装置において、回転操作を受け付ける回転操作部と、確定操作を受け付ける確定操作部と、前記回転操作部の画像を表示する表示部とを備え、前記表示部は、前記複数の設定種別及び各設定種別の複数の選択肢を、前記回転操作部の回転方向に沿って前記画像に関連付けて表示すると共に、前記回転操作部が受け付けた回転操作に応じて一の設定種別の一の選択肢を選択表示するようにしてあり、前記確定操作部の操作を受け付けた場合に、選択表示された選択肢の選択を確定し、設定種別の設定として受け付けるようにしてあることを特徴とする操作装置。
【請求項2】
前記表示部に表示する複数の設定種別を、他の複数の設定種別に切り替える操作を受け付ける表示切替操作部を備える請求項1記載の操作装置。
【請求項3】
前記表示部に表示される複数の設定種別に対して予め定められた前記回転操作部の回転操作量と複数の選択肢との対応関係を記憶している記憶手段を備え、前記表示部は、前記回転操作部の回転操作量に対応する選択肢を前記記憶手段から読み出して選択表示するようにしてある請求項1又は請求項2記載の操作装置。
【請求項4】
前記記憶手段は、前記確定操作部の操作を受け付けた場合に、設定種別の設定として受け付けた選択肢及び前記表示部に表示されている前記回転操作部の回転操作位置を記憶するようにしてあり、前記表示部は、前記表示切替操作部の操作を受け付けた場合に、切替表示された複数の設定種別における前記選択肢及び前記回転操作部の回転操作位置を前記記憶手段から読み出して表示するようにしてある請求項3記載の操作装置。
【請求項5】
前記表示部に表示される回転操作部の回転操作位置が、前記表示部に表示されている複数の選択肢に対応する位置になる都度、音を出力する音出力手段を備える請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の操作装置。
【請求項6】
前記音出力手段は、前記確定操作部及び表示切替操作部の操作に応じて音を出力するようにしてある請求項5記載の操作装置。
【請求項7】
前記音出力手段は、前記表示部に表示された前記複数の設定種別のうち一の設定種別から他の設定種別に、前記回転操作部の回転操作位置に対応して選択表示される選択肢が切り替わるときに発する音と、同一の設定種別内にて選択肢が切り替わるときに発する音とが異なるようにしてある請求項5又は請求項6記載の操作装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−243730(P2008−243730A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−85730(P2007−85730)
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】