説明

支持体一体型外装ケーブル

ケーブル支持用システムを提供する。前記システムは、導電体コア、一体型コア支持構造を提供する充填材、および外装体を備える。前記導電体コアは、少なくとも1本の導電体を備える。前記充填材は、前記導電体コアの少なくとも外側面の一部に付加される。前記外装体は、前記充填材の少なくとも外側面の一部に付加される。前記当接する外装体は、重力によって、前記導電体コアが前記充填材の内側面に沿って滑落することを防止するのに十分な強い力を、前記充填材から前記導電体コアの外側面に付加させる。さらに、前記当接する外装体は、重力によって、前記導電体コアと前記充填材との組み合わせが、前記外装体の内側面に沿って滑落することを防止するのに十分な強い力を、前記充填材から前記外装体の内側面に付加させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支持体一体型外装ケーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば賃貸集合住宅や分譲マンションのような、多層階建造物への電力供給に、ケーブル上昇管が用いられる。例えば、垂直保護管内に導電体を配置して、個々の住戸に分配する。垂直保護管内の導電体は、状況によっては、重力のために外装体から滑落することがある。このケーブルの滑落を防止するために、例えばオフセット構造を用いる。このように従来の手段では、滑落を防止するために、垂直保護管の経路中に水平方向のオフセット部分を設けている。従来のシステムは、ケーブルライザの設置に費用と時間がかかるため、しばしば問題となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記事情を考慮すると、垂直ケーブルおよび保護管をより好適に提供する方法、およびシステムが必要である。さらに、一体型(すなわち組み込み型)支持構造を備えるケーブル保護管が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
ケーブル支持用システムを提供する。前記システムは、導電体コア、一体型コア支持構造を提供する充填材、および外装体を備える。前記導電体コアは、少なくとも1本の導電体を備える。前記充填材は、前記導電体コアの、少なくとも外側面の一部に当接する。前記外装体は、前記充填材の、少なくとも外側面の一部に当接する。前記充填材は、重力によって、前記導電体コアが前記充填材の内側面に沿って滑落することを防止するのに十分な強い力を、前記導電体コアの外側面に付加する。さらに、前記充填材は、重力によって、前記導電体コアおよび前記充填材との組み合わせが、前記外装体の内側面に沿って滑落することを防止するのに十分な強い力を、前記外装体の内側面に付加する。
【0005】
なお前述の一般的記載および後述の詳細な説明は、ともに説明目的で示した一例にすぎず、本発明を、ここに記載または請求する範囲に限定するものと理解すべきではない。ここに記載した内容に、さらに特徴および/または変形例を加えたりしてもよい。例えば、本発明の実施形態は、詳細な説明に記載する構成を多様に組み合わせたものや、サブコンビネーションに関するものであってもよい。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施形態による支持体一体型の外装ケーブルでは、導電体と外装体との間に一体型支持構造を設けたので、垂直保護管を用いてケーブルを設置する際に、ケーブルを水平方向にオフセットさせる従来の構造が不要となる。その結果、当該一体型支持構造は、設置した垂直保護管内の外装体内で、重力によって導電体が滑落することを防止する。したがって本発明の実施形態では、設置時間および費用を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、支持体一体型の外装ケーブルシステムを示す図である。
【図2】図2は、テープセパレータを有する、支持体一体型の外装ケーブルシステムを示す図である。
【図3】図3は、充填材が異なり、ゴムコード構造を用いた外装ケーブルシステムを示す図である。
【図4】図4は、充填材が異なり、ゴムコード構造を用いた外装ケーブルシステムを示す図である。
【図5】図5は、充填材が異なり、ゴムコード構造を用いた外装ケーブルシステムを示す図である。
【図6】図6は、接地された外装体を備える外装ケーブルシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
添付図面を参照し、以下の通り詳細に説明する。図面および以下の説明においては、同一または同様の要素を参照するため、可能な限り同一の符号を用いる。本発明の実施形態を説明するが、変更、転用、および異なる方法で本発明を実施することが可能である。例えば、図面に記載の要素を代用、追加、または変更してもよいし、ここに説明する方法を、工程の入れ替え、工程の順序変更、工程追加によって変更してもよい。このように後述の詳細な説明は、本発明を限定するものではない。
【0009】
図1は、支持体一体型の外装ケーブルシステムを示す図である。図1は、ある長手方向長さを有するシステム100の断面図である。図1に示すように、システム100は、導電体コア105、充填材110、および外装体115を備える。前記導電体コア105は、第一導電体120、第二導電体125、第三導電体130、第四導電体135、および接地ワイヤ140を備えるが、これに限定されない。第四導電体135を中立線として用いてもよい(例えば、第四導電体135は、中立線としての指定絶縁体色を有してもよいし、または、導電体コア105中の他の導電体とサイズ違いであってもよい)。
【0010】
図1に示すように、導電体コア105は4本の導電体と1本の中立線とを備えるが、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、導電体コア105は、導電体(例えば、絶縁性、非絶縁性、またそれ以外)を何本でも備えてよく、接地ワイヤを何本でも備えてもよいし、また1本も備えなくてもよい。導電体コア105内の複数の導電体のいずれか1本以上が、中立線であってもよいし、導電体コア105内の複数の導電体は中立線でなくてもよい。導電体コア105内の導電体または接地ワイヤのいずれか1本以上が、中立線であることを示す絶縁体色を有してもよい。さらに、導電体コア105内の複数の導電体または接地ワイヤが、全て同一サイズであってもよいし、これらのサイズは、個々にまたはサブコンビネーションごとに異なってもよい。さらに、導電体コア105内の複数の導電体または接地ワイヤは、全て同一素材(例えば、銅、アルミニウム等)より形成されてもよいし、これらの素材は、個々にまたはサブコンビネーションごとに異なってもよい。また、導電体コア105内の複数の導電体または接地ワイヤは、全て撚りあわせてもよいし、また単線のままでもよい。またこれらは、個々にまたはサブコンビネーションごとに、撚りあわせてもよいし、また単線のままでもよい。上記にかかわらず導電体コア105は、いかなる導電体構造を備えてもよい。
【0011】
充填材110は、ポリエチレン、ポリ塩化ビニール(PVC)、またはナイロンであるが、これに限定されない。充填材110を押し出して導電体コア105上に当接する状態にする前に、微小球または他の同様の物質よりなる材料である発泡剤を、充填材110に添加する。前記発泡剤は、充填材110中に空隙を発生させるものである。充填材110が第1の方向に(例えば、システム100の中心に向かって)圧縮されると、充填材110内の空隙(または微小球)は、充填材110内で前記第1の方向とは反対方向の力を発生させる。例えば、導電体コア105の外側面上へ押し出されて当接した後、充填材110は「締付」力を受ける。当該締付力は、外装体105によって、充填材110の外側面に付加される。この圧搾力を付加された充填材110内の空隙(または微小球)は、i)重力によって導電体コア105が充填材110の内側面に沿って滑落することを防止するのに十分な強い力を、導電体コア105の外側面に付加し、ii)導電体コア105と充填材110との組み合わせが、外装体115の内側面に沿って重力によって滑落することを防止するのに十分な強い力を、外装体115の内側面に付加する。上述のように、前記充填材110に添加された微小球は、発泡剤によって形成された空隙と同様の効果を奏する。前記微小球は、前記空隙よりも、充填材110内で、より均一に分布しやすい。
【0012】
充填材110は、重量で0.1%〜5%のHC−01発泡剤を含む可撓性ポリ塩化ビニール化合物(例えばSW1005)であるが、これに限定されない。15205−9741,ペンシルベニア州,ピッツバーグ,バイエル・ロード100番地所在のBayer社は、当該発泡剤を供給する。さらに上述したように、発泡剤に代えて、例えば、微小球と可撓性ポリ塩化ビニール化合物とを組み合わせてもよい。前記微小球は、30096,ジョージア州,ドゥルース,ノースモント・パークウェイ2240番地所在の、Expancel−AKZO NOBEL社が供給する、Expancel微小球930MB120でもよい。微小球を使用した場合、配合比率の重量比は、930MB120が0.5%であり、SWl005が99.5%である。使用するExpancel社製微小球は、例えば重量で0.1%〜5%の範囲で変化させてもよい。
【0013】
上記にかかわらず充填材110は、(充填材110が締め付けられると)i)重力によって導電体コア105が充填材110の内側面に沿って滑落することを防止するのに十分な強い力を、導電体コア105の外側面に付加可能であり、なおかつii)導電体コア105と充填材110との組み合わせが、重力によって外装体115の内側面に沿って滑落することを防止するのに十分な強い力を、外装体115の内側面に付加可能な物質である。そうでない場合は、充填材110をこの物質によって増量してもよい。
【0014】
外装体115は、(例えば、金属製、非金属製、電気的に導電性、電気的に半導電性、等の)あらゆる物質より形成されるもの、または、充填材110の外側面に付加される前述の「締付」力を発生させる構造を備えるものである。例えば外装体115は、一定の幅を有し、切れ目なく連続的に、充填材110の外側面に螺旋状に巻回した帯片である。当該帯片は、例えば、充填材110の外側面に切れ目なく、密着してまたは堅固に巻回される。当該切れ目のない(例えば、金属製または非金属製の)帯片は凹側面を有し、当該凹側面は充填材110に対向する。外装体115が充填材110を締め付けると、凹側面のくぼみは、充填材110の一部によって充填される。このようにくぼみが充填されることで、導電体コア105および充填材110にかかる重力によって、導電体コア105と充填材110との組み合わせが、外装体115の内面に沿って滑落することを防止する十分強い力が、充填材110から外装体115の内面へ付加される。外装体115は、例えば溶接によって波形状を設けたものであってもよいし、帯片同士を組み合わせたり編み込んだ他の組立構造体であってもよいが、これに限定されない。
【0015】
本発明の実施形態の外装ケーブルシステム100をケーブル上昇管内で用いて、例えば賃貸集合住宅またや分譲マンションなどの多層階建造物に、電力を供給してもよい。例えば、外装ケーブルシステム100を実質的に垂直な保護管内に配置し、個々の住戸へ分配してもよい。従来の導電体は、重力によって、垂直保護管内で外装体の内面に沿って滑落することがある。しかし本発明の実施形態によれば、外装ケーブルシステム100が一体型支持構造を備えるので、導電体コア105が重力によって外装体115の内面に沿って滑落することがない。これは、外装ケーブルシステム100(および導電体コア105)が、概ね垂直に保持されている場合にも当てはまる。この一体型支持構造は、外装体115によって締め付けられた充填材110によって与えられる。この締付力を付加された充填材110内の空隙または微小球は、i)重力による導電体コア105の充填材110の内側面での滑落を防止するのに十分な強い力を、導電体コア105の外側面に付加し、ii)導電体コア105と充填材110との組み合わせが、重力によって外装体115の内側面での滑落を防止するのに十分な強い力を、外装体115の内側面に付加する。
【0016】
図2は、テープセパレータを有する、支持体一体型のケーブルシステム200を示す図である。図2に示すように、システム200は上述のシステム100と同一の要素を備えるが、システム200は、さらにテープセパレータ205を含む。テープセパレータ205は非金属製である。システム200をシステム100と同様に構成したり機能させてもよい。図3〜5は、充填材が異なり、ゴムコード構造を用いる、他の実施形態を示す。
【0017】
図6は、本発明の実施形態による、接地された外装体を有する外装ケーブルシステム600を示す図である。システム600は、例えば医療または緊急救命現場のような、電気法規によってケーブルの外装体の確実な接地が義務付けられる用途に用いられる。図6に示すように、前記システム600は、導電体コア605、充填材610、外装体615、および接地ワイヤ630を備える。図6は、ある長手方向長さを有するシステム600の断面図である。後述するように、接地ワイヤ630は例えば、充填材610と外装体615との間に、かつ接地ワイヤ630と外装体615とが点635で電気的に接触するように、配設されている。
【0018】
導電体コア605は、第一導電体620および第二導電体625を備えるが、これに限定されない。第一導電体620は絶縁層621を備え、第二導電体625は絶縁層626を備える。導電体コア605が備える導電体の数は、図6に示す例と比較して、多くても少なくてもよい。また導電体コア600が備える接地ワイヤの数は、図6に示す例と比較して、多くても少なくてもよい。導電体コア605は、上述の導電体コア105と同様の構造を備えていてもよい。ただし導電体コア605は、接地ワイヤまたは中立線を備えてもよいし、備えなくてもよい。同様に、上述のように導電体620は導電体120と同一の構造を備え、導電体625は導電体125と同一の構造を備える。接地ワイヤ630は上述の接地ワイヤ140と同一の構造を備える。さらに上述のように、充填材610は充填材110と同様の構造を備え、外装体615は外装体115と同様の構造を備える。
【0019】
外装体615は、(例えば、金属製、非金属製、電気的に導電性、電気的に半導電性、等の)あらゆる物質より形成されるもの、または充填材610の外側面に付加される、前述の「締付」力を発生させる構造を備えるものである。例えば外装体615は、一定の幅で切れ目なく連続的に、充填材610の外側面に螺旋状に巻回した帯片である。当該帯片は、例えば、充填材610の外側面に切れ目なく、密着してまたは堅固に巻回される。当該帯片は、充填材610に対向する凹側面を有する。外装体615が充填材610を締め付けると、充填材610に対向する凹側面のくぼみは、充填材610の一部によって充填される。詳細は後述するが、外装体615が前述の締付力を充填材610へ付加すると、充填材610内の空隙(または微小球)によって、充填材610から接地ワイヤ630へ十分な強い力が付加され、例えば点635にて、接地ワイヤ630と外装体615との間に電気的接続が発生する。
【0020】
図6に関して上述したとおり、充填材610は、ポリエチレン、ポリ塩化ビニール(PVC)、またはナイロンであってもよいが、これに限定されない。充填材610を押し出して導電体コア605上へ当接する状態にする前に、微小球または他の同様の物質よりなる材料である発泡剤を、充填材610に添加する。(発泡剤および微小球の種類および量の例は、充填材110に関して上述したとおりである。)前記発泡剤は、充填材610中に空隙を発生させる。充填材610は、接地ワイヤ630と外装体615との間で電気的接続を発生させるのに十分な強い力を、接地ワイヤ630へ付加させることができる物質を含む。または、この物質によって充填材610を増量してもよい。
【0021】
本発明の実施形態によれば、充填材610が第1の方向に(例えば、システム600の中心に向かって)圧縮されると(例えば、外装体615によって、または外装体615内で、圧縮されると)、充填材610内の空隙(または微小球)は、充填材610内で、前記第1の方向と反対方向の力を発生させる。例えば、導電体コア605上へ押し出されて当接した後、充填材610は「締付」力を受ける。当該締付力は、外装体615によって、充填材610の外側面に付加されるものである。充填材610に(例えば、システム600の中心に向かって)付加されるこの締付力により、充填材610内の空隙(または微小球)は、充填材610内で、前記第1の方向とは反対方向の力を発生させる。その結果、この反対方向の力によって、充填材610が接地ワイヤ630に十分な強い力を付加し、接地ワイヤ630と外装体615との間に、電気的接続が発生する。換言すれば、外装体615は接地ワイヤ630の一面を押圧し、充填材610は、外装体615とは反対側から、接地ワイヤ630を押圧する。したがって接地ワイヤ630は、外装体615に、少なくとも点635で密着して接触する。さらに、接地ワイヤ630は、点635でのみ外装体615と接触する構成に限定されない。接地ワイヤ630は、システム600の長手方向長さに沿って任意の複数の点で、外装体615と密着して接触してもよい。さらに接地ワイヤ630は、システム600の長手方向長さに沿って、外装体615と途切れなく連続的に接触してもよい。接地ワイヤ630と外装体615とが、ともに電気的に導電性(例えば、ともに剥き出しの金属製)である場合、接地ワイヤ630と外装体615とが前述のように接触すると、接地ワイヤ630と外装体615との間に電気的接続が発生する。
【0022】
本発明の実施形態によれば、充填材110をどのような方法によって導電体コア105に当接させてもよいし、充填材610をどのような方法によって導電体コア605に当接させてもよい。充填材110を導電体コア105に当接させる方法は押し出し成形に限定されない。さらに、充填材を締め付けるために設けた外装体115または外装体615以外のものによって、充填材110または充填材610が力を発生してもよい。充填材110または充填材610内では、それぞれこの力をいかなる方法で発生させてもよい。さらに、充填材110が外装体115と導電体コア105とを絶縁してもよいし、充填材610が外装体615と導電体コア605とを絶縁してもよい。さらに、システム100またはシステム600の構成要素は、いかなる配列順序にも限定されない。システム100またはシステム600の構成要素は、いかなる順序でも配列可能である。
【0023】
本発明の特定の実施形態について説明してきたが、実施形態は他にも存在する。開示した方法は、工程の並べ替え、および/または工程の挿入または削除により、本発明から乖離することなく、どのように変更してもよい。
【0024】
本明細書は一例を示すものであって、本発明の範囲は、後述の特許請求の範囲にて規定する。さらに、本明細書は構造の特徴および/または方法の作用の観点で記載したが、特許請求の範囲は上述の特徴または作用に限定されない。むしろ正確には、上述の特定の特徴および作用は、本発明の実施例として開示されている。
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明の支持体一体型外装ケーブルは、賃貸集合住宅や分譲マンションのような、多層階建造物への電力供給用途や、医療または緊急救命現場のような、電気法規によってケーブル外装体の確実な接地が義務付けられる用途に適用できる。
【符号の説明】
【0026】
100 外装ケーブルシステム
105 導電体コア
110 充填材
105 外装体
120 第一導電体
125 第二導電体
130 第三導電体
135 第四導電体
140 接地ワイヤ
200 ケーブルシステム
205 テープセパレータ
600 外装ケーブルシステム
605 導電体コア
610 充填材
615 外装体
620 第一導電体
621 絶縁層
625 第二導電体
626 絶縁層
630 接地ワイヤ
635 点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1本の導電体を備える導電体コアと、
前記導電体コアの少なくとも外側面の一部に当接する充填材と
前記充填材の少なくとも外側面の一部に当接する外装体と、
を備え、前記充填材は、
前記導電体コアが概ね垂直に保持されている場合、前記導電体コアが、前記導電体コアに作用する重力によって、前記充填材の内側面に沿って滑落することを防止するのに十分強い力を、前記導電体コアの外側面に付加し、
前記導電体コアに作用する前記重力と前記充填材に作用する重力によって、前記導電体コアと前記充填材との組み合わせが、前記外装体の内側面に沿って滑落することを防止するのに十分な強い力を前記外装体の内側面に付加する、
ことを特徴とするケーブル支持用システム。
【請求項2】
前記外装体が、前記充填材の外側面に螺旋状に切れ目なく当接する帯片よりなることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記外装体が、前記充填材に対向する凹側面を備えることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記外装体が、前記充填材に対向する凹側面を備え、前記充填材の一部が、前記凹側面によって形成されたくぼみを充填する、ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記外装体は、前記充填材を締め付けるように構成され、前記充填材を締め付ける前記外装体は、前記導電体コアが前記充填材の内側面に沿って滑落することを防止するのに十分な強い力を、前記導電体コアの外側面に発生させるとともに、前記導電体コアと前記充填材との組み合わせが、前記外装体の内側面に沿って滑落することを防止するのに十分な強い力を、前記外装体の内側面に発生させることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記充填材は、ポリエチレン、ポリ塩化ビニール(PVC)、およびナイロンの、いずれかひとつよりなることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記充填材が空隙よりなることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記充填材が、前記充填材を前記導電体コア上に押し出して当接させる前に、発泡剤を前記充填材に添加することにより形成した空隙よりなることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記充填材が、前記充填材を前記導電体コア上に押し出して当接させる前に、発泡剤を前記充填材に添加することにより形成した空隙よりなり、前記発泡剤の量が、前記充填材を含めた総重量の0.1%〜5%であることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記充填材が微小球よりなることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記充填材が、前記充填材を前記導電体コア上に押し出して当接させる前に、前記充填材に添加した微小球よりなることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記充填材が、前記充填材を前記導電体コア上に押し出して当接させる前に、前記充填材に添加した微小球よりなり、前記微小球の量が、前記充填材を含めた総重量の0.1%〜5%であることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
少なくとも1本の導電体を備える導電体コアと、
前記導電体コアの少なくとも一部に当接する充填材であって、前記充填材は前記充填材を前記導電体コア上に押し出して当接させる前に、前記充填材に発泡剤を添加することによって形成した空隙よりなる充填材と、
前記充填材の少なくとも外側面の一部に当接する外装体であって、当該当接する外装体が前記空隙を締め付けて、前記導電体コアの外側面に作用する第1の力を、前記充填材に発生させるとともに、前記外装体の内側面に作用する第2の力を、前記充填材に発生させ、前記第1の力は、前記導電体コアにおよぶ重力によって、前記導電体コアが前記充填材の内側面に沿って滑落することを防止し、前記第2の力は、前記導電体コアにおよぶ前記重力と前記充填材におよぶ重力とによって、前記導電体コアと前記充填材との組み合わせが、前記外装体の内側面に沿って滑落することを防止するように構成された外装体と、
を備えることを特徴とするケーブル。
【請求項14】
前記発泡剤の量が、前記充填材を含めた総重量の0.1%〜5%であることを特徴とする、請求項13に記載のケーブル。
【請求項15】
前記外装体が、前記充填材の外側面に螺旋状に切れ目なく当接する帯片よりなることを特徴とする、請求項13に記載のケーブル。
【請求項16】
前記外装体が、前記充填材に対向する凹側面を備えることを特徴とする、請求項13に記載のケーブル。
【請求項17】
少なくとも1本の導電体を備える導電体コアと、
前記導電体コアの少なくとも一部に当接する充填材であって、前記充填材は前記充填材を前記導電体コア上に押し出して当接させる前に、前記充填材に発泡剤を添加することによって形成した微小球よりなる充填材と、
前記充填材の少なくとも外側面の一部に当接する外装体であって、当該当接する外装体が前記微小球を締め付けて、前記導電体コアの外側面に作用する第1の力を、前記充填材に発生させるとともに、前記外装体の内側面に作用する第2の力を、前記充填材に発生させ、前記第1の力は、前記導電体コアにおよぶ重力によって、前記導電体コアが前記充填材の内側面に沿って滑落することを防止し、前記第2の力は、前記導電体コアにおよぶ前記重力と前記充填材におよぶ重力とによって、前記導電体コアと前記充填材との組み合わせが、前記外装体の内側面に沿って滑落することを防止するように構成された外装体と、
を備えることを特徴とするケーブル。
【請求項18】
前記微小球の量が、前記充填材を含めた総重量の0.1%〜5%であることを特徴とする、請求項17に記載のケーブル。
【請求項19】
前記外装体が、前記充填材の外側面に螺旋状に切れ目なく当接する帯片よりなることを特徴とする、請求項17に記載のケーブル。
【請求項20】
前記外装体が、前記充填材に対向する凹側面を備えることを特徴とする、請求項17に記載のケーブル。
【請求項21】
ケーブルであって、
充填材の外側面に当接する電気的に導電性の接地ワイヤと、
前記充填材および前記電気的に導電性の接地ワイヤの外側面に当接する、電気的に導電性の外装体であって、前記充填材が、前記接地ワイヤに十分な強い力を付加して、電気的に導電性の前記接地ワイヤと前記当接する電気的に導電性の外装体との間に、電気的接続を発生させるように構成された外装体と、を備えることを特徴とするケーブル。
【請求項22】
前記当接する外装体が前記充填材を締め付けて、前記充填材が前記接地ワイヤに十分な強い力を付加し、前記接地ワイヤと前記当接する外装体との間に電気的接続を発生するように構成されていることを特徴とする、請求項21に記載のケーブル。
【請求項23】
前記外装体が、前記充填材の外側面に螺旋状に切れ目なく当接する帯片よりなることを特徴とする、請求項21に記載のケーブル。
【請求項24】
前記外装体が、前記充填材に対向する凹側面を備えることを特徴とする、請求項23に記載のケーブル。
【請求項25】
前記外装体が、前記充填材に対向する凹側面を備え、前記充填材の一部が、前記凹側面によって形成されたくぼみを充填する、ことを特徴とする請求項23に記載のケーブル。
【請求項26】
前記充填材は、ポリエチレン、ポリ塩化ビニール(PVC)、およびナイロンの、いずれかひとつよりなることを特徴とする、請求項21に記載のケーブル。
【請求項27】
前記充填材が空隙よりなることを特徴とする、請求項21に記載のケーブル。
【請求項28】
前記充填材が、前記充填材を前記導電体コア上に押し出して当接させる前に、発泡剤を前記充填材に添加することにより形成した空隙よりなることを特徴とする、請求項21に記載のケーブル。
【請求項29】
前記充填材が発泡剤によって形成した空隙よりなり、前記発泡剤の量が、前記充填材を含めた総重量の0.1%〜5%であることを特徴とする、請求項21に記載のケーブル。
【請求項30】
前記充填材が微小球よりなることを特徴とする、請求項21に記載のケーブル。
【請求項31】
前記充填材が、前記充填材を前記導電体コア上に押し出して当接させる前に、前記充填材に添加した微小球よりなることを特徴とする、請求項21に記載のケーブル。
【請求項32】
前記充填材が微小球よりなり、前記微小球の量が、前記充填材を含めた総重量の0.1%〜5%であることを特徴とする、請求項21に記載のケーブル。
【請求項33】
導電体コアをさらに備えることを特徴とする。請求項21に記載のケーブル。
【請求項34】
少なくとも1本の導電体を備える導電体コアを、さらに備えることを特徴とする、請求項21に記載のケーブル。
【請求項35】
導電体コアをさらに備え、前記充填材が前記導電体コアの少なくとも外側面の一部に当接することを特徴とする、請求項21に記載のケーブル。
【請求項36】
当該当接する外装体は、前記導電体コアがある実質的な垂直高度にある時、前記導電体コアに作用する重力によって、前記導電体コアが前記充填材の内側面に沿って滑落することを防止するのに十分強い力を、前記充填材から前記導電体コアの外側面へ付加させ、前記導電体コアに作用する前記重力と前記充填材とに作用する重力によって、前記導電体コアと前記充填材との組み合わせが、前記外装体の内側面に沿って滑落することを防止するのに十分強い力を、前記充填材から前記外装体の内側面へ付加させるように構成されていることを特徴とする、請求項35に記載のケーブル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−530598(P2010−530598A)
【公表日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−511236(P2010−511236)
【出願日】平成20年5月16日(2008.5.16)
【国際出願番号】PCT/US2008/063846
【国際公開番号】WO2008/154116
【国際公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(593097764)サウスワイヤー カンパニー (2)
【氏名又は名称原語表記】SOUTHWIRE COMPANY
【Fターム(参考)】