改善された位置決めおよび保持ピンを有するガスケットアセンブリならびにその構成方法
ガスケットアセンブリ(10)および構成方法が提供される。このアセンブリは、対向する平面(20,22)を有する担体本体(12)を含む。対向する平面(20,22)は、上記平面を通って延在する少なくとも1つの媒体搬送開口部(16)を有し、少なくとも1つの貫通開口部(38)が、当該少なくとも1つの媒体搬送開口部(16)から半径方向に間隔を空けている。さらに、担体本体は、担体本体の材料から形成される少なくとも1つの突出部(28)を有する。少なくとも1つの突出部は、上記の平面の少なくとも1つの外方向に、少なくとも1つの貫通開口部(38)から延在する。このアセンブリは、突出部を封入するエラストマー材料(32)をさらに含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
この出願は、本願明細書において全文参照により援用される2009年12月18日に出願された米国仮特許出願連続番号第61/287,848号の利益を主張する。
【0002】
発明の背景
1.技術分野
この発明は一般的に、ともにクランプされる2つの部材の間に封止を確立するために用いられるガスケットに関し、より特定的には、ともにクランプされる部材同士の間に受け入れられる位置決め機構を有するこのようなガスケットに関する。
【背景技術】
【0003】
2.関連技術
ともにクランプされる部材同士の間に信頼性のある封止を形成することを促進するよう、ともにクランプされる部材同士の間にガスケットを用いることは公知である。さらに、クランプされる部材同士の間にガスケットを適切に方位付けすることを促進するよう、ガスケット上に位置決め機構を統合することも公知である。図1A〜図1Cに示されるように、公知の技術に従って構成されたガスケットアセンブリ1の部分が例示される。ガスケットアセンブリ1は、以下、担体2と称する金属のガスケット層と、担体2に取り付けられるゴムの位置決め機構3とを有する。担体2は、対向する平坦な封止面4,5を有する。貫通開口部6が、担体2を通ってまっすぐに延在し、これにより対向する封止面4,5を通って延在する。ゴムの位置決め機構3は、貫通開口部6内において金属の担体2とは別個の材料として成型される。位置決め機構3は、底部封止面5と同一平面上に構成される底面7を有するよう成型される。これにより、ガスケットアセンブリ1が、ともにクランプされる部材同士の間で圧縮される際に、信頼性のある封止を形成する能力に影響を与えることを抑制する。さらに、位置決め機構3は、上部封止面4から上方向に延在する直立突出部8を有する。直立突出部8は、クランプされる部材同士(図示せず)の1つにおける開口部内への受け入れのために構成される。したがって、直立突出部8が当該クランプされる部材の開口部に受け入れられるとき、ガスケット10はクランプされる部材同士の間で適切な方位にあることが理論上確実にされる。これにより、ともにクランプされる部材同士の間でガスケットアセンブリ1によって信頼性のある封止が確立されていることがさらに確実になる。
【0004】
図1Bおよび図1Cに示されるように、クランプされる部材同士の間にガスケットアセンブリ1を組み付ける間に、垂直方向の力成分Fv(図1B)および/または横方向の力成分FL(図1C)によって、位置決め機構3が望ましくない態様で曲げられ得ることになる。これにより、組み付けの間にガスケットアセンブリ1を適切に方位付けする能力に対して、潜在的にマイナスに影響するという問題がある。したがって、組み付けの間にガスケットアセンブリ1が不適切に配置された場合(すなわちクランプされる部材同士に対してずれた場合)、部材同士の間に形成される封止の完全性が損なわれ得る。図1Bにおいて分かり得るように、底面7が担体2の封止面5の下を延在するように、垂直方向の力成分Fvによって位置決め機構3が軸方向に圧縮され、これにより信頼性のある封止を形成する能力に影響を与え得る。さらに、図1Cに示されるように、直立部分8が貫通開口部6の中心軸9に対して位置ずれするように、横方向の力成分FLによって位置決め機構3が横方向に歪み得る。さらに、横方向の力成分FLによって少なくとも底面7の一部が担体2の封止面5の下を延在し得る。これらの両方により、信頼性のある封止を形成する能力に対して悪影響が与えられ得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
ガスケットアセンブリは、対向する平面を有する担体本体を含む。当該平面は、平面を通って延在する少なくとも1つの媒体搬送開口部を有し、少なくとも1つの貫通開口部が、当該少なくとも1つの媒体搬送開口部と半径方向に間隔を空けている。さらに、担体本体は、担体本体の材料から形成される少なくとも1つの突出部を有する。少なくとも1つの突出部は、上記の平面の少なくとも1つの外方向に、少なくとも1つの貫通開口部から延在する。このアセンブリはさらに、突出部を封入するエラストマー材料を含む。
【0006】
本発明の別の局面に従うと、ガスケットアセンブリは、対向する平面を有する担体本体を含み、少なくとも1つの媒体搬送開口部が、対向する平面の間を延在する。少なくとも1つの窪んだ表面は、少なくとも1つの媒体搬送開口部から間隔を置いた関係で対向する平面の1つの中に延在する。担体本体はさらに、少なくとも1つの窪んだ表面を通って延在する貫通開口部を含む。このアセンブリはさらに、対向する平面のうちの1つから外方向に延在する突出部を含む。この突出部は、窪んだ表面を実質的に充填するエラストマー材料から構成される。
【0007】
本発明の別の局面に従うと、ガスケットアセンブリを構成する方法が提供される。この方法は、対向する平面を有する金属の担体本体を設けるステップと、平面の間を延在する少なくとも1つの媒体搬送開口部を形成するステップとを含む。さらに、媒体搬送開口部から半径方向に間隔を空けた関係で、平面の間を延在する少なくとも1つの貫通開口部を形成するステップとを含む。さらに、平面の少なくとも1つから外方向に、貫通開口部から延在する金属突出部を形成するステップを含む。次いで、突出部の周りにエラストマー材料の位置決め/保持機構を成型するステップを含む。
【0008】
本発明に従って構成されたガスケットアセンブリは、図1A〜図1Cに関連して上で論じられた欠点を克服する。特に、本発明に従って構成されるガスケットは、図1B〜図1Cに示される上述したような変形を防止する。したがって、本発明に従って構成されるガスケットは、図1Bに示されるような垂直方向の力によって歪まず、図1Cに示されるような横方向の力によっても歪まない。したがって、保持および位置決め機能に関連した欠陥のある形態を引き起こす図1Aに示される先行技術のガスケットに関連した歪みの問題は、本発明に従って構成されるガスケットによって克服される。本発明の1つの局面に従うと、ガスケット本体と一体で形成される堅く剛性の金属突出部は、垂直および横方向の荷重のそれぞれによる、位置決め/保持機構に対する垂直および横方向の歪みを防止する。本発明の別の局面に従うと、上記のエラストマーの位置決め/保持機構は、エラストマー材料の下に存在するとともにサイズが低減された貫通開口部を介して、図1B〜図1Cに示されるように歪むのが防止される。これにより、エラストマー材料が貫通開口部を通って押し出されるのが防止される。
【0009】
本発明のこれらおよび他の局面、特徴、および利点は、現在の好ましい実施例および最良の形態の以下の詳細な説明、添付の特許請求の範囲、ならびに添付の図面を関連して考慮すると、より容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1A】先行技術に従って構成されるガスケットアセンブリの部分断面図を示す図である。
【図1B】先行技術に従って構成されるガスケットアセンブリの部分断面図を示す図である。
【図1C】先行技術に従って構成されるガスケットアセンブリの部分断面図を示す図である。
【図2】本発明の1つの局面に従って構成されたガスケットアセンブリの担体本体の平面図である。
【図2A】図2の担体本体を含むガスケットアセンブリの平面図である。
【図3】ほぼ図2の円で囲った領域3からの担体本体の部分斜視図である。
【図4】ほぼ図2Aの円で囲った領域4からのガスケットアセンブリの部分斜視図である。
【図5】図4の線5−5にほぼ沿ったガスケットアセンブリの断面図である。
【図5A】図4の線5A−5Aにほぼ沿ったガスケットアセンブリの断面図である。
【図6】図5に示されるのと類似した線にほぼ沿った、本発明のさらなる局面に従って構成されたガスケットアセンブリの部分断面図を示す図である。
【図7】図5に示されるのと類似した線にほぼ沿った、本発明のさらなる局面に従って構成されたガスケットアセンブリの部分断面図を示す図である。
【図8】図5に示されるのと類似した線にほぼ沿った、本発明のさらなる局面に従って構成されたガスケットアセンブリの部分断面図を示す図である。
【図9】図5に示されるのと類似した線にほぼ沿った、本発明のさらなる局面に従って構成されたガスケットアセンブリの部分断面図を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
現在の好ましい実施例の詳細な説明
より詳細に図面を参照して、図2Aは、本発明の1つの局面に従って構成されたガスケットアセンブリ10を示す図である。ガスケットアセンブリ10は、ウォーターポンプガスケットとして示されるが、これは例示であって限定ではない。ガスケット10は、たとえばウォーターポンプの筺体とカバーである封止されるべき部材の対の間にクランプされる。ガスケット10は、層とも称され、以下担体層または担体本体12と称される少なくとも1つの金属のガスケット本体(図2)を有する。少なくとも1つのエラストマーの封止ビード14が、担体本体12に接合された関係で取り付けられる。封止ビード14は、1つ以上の媒体搬送開口部16の周りに流体密封部を形成するように構成される。信頼性のある流体密封部が確立されるのを確実にするために、担体本体12は、たとえば厚さが制御された領域を有することによって封止ビード14の過剰な圧縮を防止するように構成される。信頼性のある流体密封部を形成するのをさらに促進するために、ガスケットアセンブリ10は、機構18と以下称する、少なくとも1つ、好ましくは複数の位置決め/保持機構を有する。機構18は、ともにクランプされる部材同士のうちの少なくとも1つに対して正確な位置にガスケットアセンブリ10を位置決めおよび保持するために作用し、これによりガスケットアセンブリ10が、組み付けの間および組み付けの完了の際の両方において部材同士の間に適切に位置決めされることをさらに確実にする。これにより、クランプされる部材同士の間に信頼性のある流体密封部を形成する。
【0012】
図2に示されるように担体本体12は、環状の内側部分17と、環状の外側部分19とを有する。環状の内側部分17と環状の外側部分19とは、部分17,19の間を円周方向に延在する環状ギャップによって互いに間隔を空けている。内側部分17は、環状ギャップ23に亘って延在する複数のブリッジ21によって外側部分に固定される。内側部分17、外側部分19、およびブリッジ21は単一のモノリシックピースの材料から形成される。図3に示されるように、外側部分19は、平面20,22と以下称する対向する上部および下部の平坦な封止面の対を有する。内側および外側部分17,19は、少なくとも1つの媒体搬送開口部16の境界をつける。媒体搬送開口部は担体本体12を通って延在する。媒体搬送開口部16のうちの1つが、インレット媒体搬送開口部を形成するように内側部分17の一部および外側部分19の一部によって境界をつけられるのが示される。その一方、たとえばウォーターポンプの翼が受け入れられるアウトレット開口部を形成するように別の媒体搬送開口部16が、内側部分17内に全体的に形成および境界をつけられるのが示される。
【0013】
機構18を設けるために、担体本体12は機構18と数が対応する貫通開口部26を有する。貫通開口部26は、外側部分19に形成されるとともに、内側部分17および媒体搬送開口部16から半径方向外方に間隔を空けて配置されるよう示される。貫通開口部26を形成する際、剛性の直立突出部28が担体本体12のアプセット材料から自動的に形成される。突出部28は、貫通開口部26から外方向に、かつ平面の1つ、ここでは例示として上部表面20から略横断方向に延在する。突出部28は、半円筒壁29として例示される半環状を有するよう形成される。「半」という用語は、部分的ということを意味し、半分であり得るが必ずしも半分ではないということを意味するよう意図され、約200度〜270度の間で延在するものとして示されるが、この範囲は若干大きくまたは若干少なくされ得る。壁29は、組み付けの際、突出部28が受け入れられる部材と突出部28が干渉しないように、表面20から所定の高さ(h)(図5)で上方向に延在する。
【0014】
位置決め/保持機構18の部分および封止ビード14を形成することを促進するよう、担体本体12の外側部分19は、対向する平面20,22の少なくとも1つにおいて、窪んだチャネル30を有するよう構成される。この窪んだチャネル30はここでは、上部表面20に形成され、担体本体12の厚さを部分的に貫くよう延在するように示される。したがって、窪んだチャネル30は、床または底面31を有する。床または底面31は、床31が平面20,22の間において上部および下部平面20,22と略平行に延在する中間平面を提供するように下部平面22の上に隆起する。窪んだチャネル30は、たとえばコイニング工程において、外側部分19の内周縁33と貫通開口部26との間を延在するよう構成されるが、これは例示であって限定ではない。さらに、窪んだチャネル30は、インレット媒体搬送開口部16から貫通開口部26に延在するよう1つの位置に示され、ギャップ23と貫通開口部26との間を延在するよう別の位置に示される。窪んだチャネル30は、機構18のエラストマーの外側部分32および封止ビード14の構成において用いられるエラストマー材料のための導管または流路を提供する。したがって、たとえば射出成型処理における所望の流量に依存して、チャネル30は所望のようにサイズ決めされる、すなわち深さおよび幅が決められる。
【0015】
各機構18は、硬い金属の突出部28とエラストマーの外側部分32とから構成される。金属の突出部28は、位置決めを促進するとともに、所望の程度の強度および剛性を機構18に提供する。これにより、図1B〜図1Cに示されるタイプの歪みを防止するとともに、エラストマーの外側部分32が、ガスケットアセンブリ10をそれぞれの取り付けられた部材に位置決めおよび保持するよう所望の正確な位置決めおよび保持局面を提供する。突出部28の強度および剛性をさらに増強するために、所定の量のクラッシュ強度が、突出壁29の弓形半環状形状を介して与えられる。対照的に、突出壁29が実質的に平坦な壁またはタングであった場合、「製造された状態」の直立構成から変形または意図せず別の態様で湾曲することに対する強度および剛性はあまり大きくならなかったであろう。
【0016】
上で示したように、ともにクランプされる部材(図示せず)の1つにガスケットアセンブリ10を取り付けおよび保持することを促進するよう、エラストマー部分32がたとえば成型処理において突出部28の周りに形成される。突出部28は、完全または実質的にエラストマー部分32内に封入される。図5にもっともよく示されるように、エラストマー部分32は、担体本体12の上部表面20と面一または実質的に面一の関係になるように突出壁29からスムーズに延在および遷移する。エラストマー部分32は、その「成型された状態」の構成において、ともにクランプされる部材同士の1つのうちの所定サイズのポケット内に保持されるよう構成される。さらに保持を促進するために、エラストマー部分32は好ましくは、環状の球状領域34を有する。環状の球状領域34は、上記部材のポケット内において線対称嵌合または若干の締まり嵌めのためにサイズ決めされる。球状領域34は、半径方向内方に先細りになる上部領域35と、半径方向内方へ延在する下部谷部37との間において、半径方向外方に延在するよう示される。したがって、組み付けの間、先細りになる領域35が部材のそれぞれのポケットへの機構18の初期の導入を促進する一方、谷部37が、ポケットまたはレセプタクルの壁との球状領域34の干渉の間に必要とされるように軸方向にエラストマー材料を流すことを可能にする。さらに、組み付けを促進するよう、球状領域34は、窪んだ区域41とも称される少なくとも1つ、示されるのは複数のスカラップ(3つの等しく間隔を置いて配置されるスカラップ)を有するよう形成される。これにより、配置される際に、それぞれのポケットまたはレセプタクルから容易に空気を排気することが可能になる。窪んだ区域41が設けられなかった場合、球状領域34とポケットとの間の圧縮空気の圧力増大により、組み付けの間にガスケットが適切に位置決めされることが妨げられ得る。
【0017】
製造において、貫通開口部26および突出部28がすでに形成された担体本体12は、成型機械の射出成型スプルーが、貫通開口部26の各々の中心軸36と略共軸に整列して上方向に延在する状態で、成型キャビティ内に配置される。付加的な射出スプルーが所望のように統合され得、これによりエラストマー材料の必要とされる流れを提供する。たとえば、内側部分17における窪み43によって、ガスケット本体12は付加的な注入ポイントを有するよう形成され得る。成型キャビティは、突出部28の周りに形成されるエラストマー部分32の所望の窪み形状を有するよう形成される。溶けたエラストマー材料が、貫通開口部26を通って注入されると、チャネル30を通って流れる。その際、環状ギャップ23を通って流れ、内側部分17と外側部分19との間であって、内側部分17の外周縁45の周りに配置される封止ビード14を形成する。これにより、外側部分19の内周縁33に接合されるエラストマー材料によって部分的に形成されるインレット開口部16の周りに部分的に封止ビード14を形成する。これにより、成型処理を完了すると、エラストマー部分32および封止ビード14は、エラストマー材料の連続的なモノリシックピースとして、エラストマー材料のブリッジ39を介して接続される。なお、封止ビード14は、用途に依存して任意の好適な形状を有するよう形成され得る。望ましくは、部材をクランプして担体本体12と当接させる際に、封止ビード14は弾性変形されて、ともにクランプされる部材同士の封止面と封止当接するように、対向する表面20,22を超えて外方向に(上部表面20の上および下部表面22の下)延在する部分を有する。
【0018】
ガスケットアセンブリ10を構成する場合、たとえばスタンピング工程において、実質的に平坦な担体本体12は形状決めのために切断され、これにより所望の媒体搬送開口部16および貫通開口部26が設けられる。チャネル30はたとえばコイニング工程で形成され得るが、たとえばミリングといった他の機械工程も用いられ得る。さらに、突出部28は、たとえば貫通開口部26のすぐ隣に隣接した材料から引き出されることによって形成される。この引き出しは、段階的な引き出し処理で行われ得る。したがって、突出部28を形成する壁の厚さは、担体本体12の対向する表面20,22の間を延在する材料の厚さから低減される。この形成された担体本体12は次いで、成型キャビティ内に配置され、このエラストマー材料は射出成型スプルーを通って上方向に半円筒突出部28内に注入される。スロット38とも称する開口部を有する半環状突出部が、開口流体連通してチャネル30と整列およびチャネル30に面し、さらに、突出部の残りの部分が成型キャビティの壁によって取り囲まれることにより、エラストマー材料が成型キャビティを充填するよう圧力下で力を適用され、これにより、エラストマー材料が突出部28の周りを完全に流れるようにする。したがって、突出部28は、エラストマー材料によって封入される。同時に、エラストマー材料は、チャネル30を通り、かつ媒体搬送開口部16の内周縁の周りを流れるよう圧力下で流される。これにより、単一のモノリシックピースの材料として、位置決め/保持機構18のエラストマー部分32で封止ビード14を形成する。
【0019】
図6〜図9は、本発明の他の実施例に従って構成されたそれぞれのガスケットアセンブリ110、210、310、410の部分を示す、図5に類似した図である。これらの図においては、上で論じたのと同様の機構を特定するために100、200、300、および400の係数でずらされた参照番号が用いられる。
【0020】
図6では、ガスケットアセンブリ110は、アセンブリ10について論じたのと同様に構成されるよう示されるが、突出部128を実質的に封入するエラストマー部分132が突出部128の外側部分上で終端し、したがって担体本体112の平面120とスムーズかつ面一の遷移部になるように流れない。しかしながら、エラストマー部分132は、平面120の上で軸方向に距離を置いたままでである。これにより、図6に示される構造を得るために成型キャビティにおける差が必要とされる。それ以外では、ガスケットアセンブリ110は実質的に同じであるので、さらに論じない。
【0021】
図7では、ガスケットアセンブリ210は、アセンブリ210の担体212上には突出部が形成されていないという点で、アセンブリ10と異なって構成されるのが示される。正確に言えば、位置決め/保持機構218が成型処理において、完全にエラストマー材料から形成される。したがって、図1A〜図1Cの先行技術に関して論じた問題を防止するために、担体本体212は、エラストマー位置決め/保持機構218の直径よりも実質的に小さい直径を有する貫通開口部226を有する。さらに、担体本体212は、貫通開口部226の周りを延在する環状の窪んだ表面40を有する。窪んだ表面40はコイニング処理で形成され得るが、これは例示であって限定ではない。したがって、貫通開口部226の所望のサイズは、コイニング処理においてガスケット本体212の金属材料をアプセットする際に最終決定される。他の態様では、窪んだ表面40が機械加工処理において形成される場合、たとえば、貫通開口部226がパンチングによりサイズ決めされる。なぜならば、貫通開口部226の仕上サイズは、パンチングまたはたとえばドリリングのような他の態様で形成される際に、変化することはないからである。貫通開口部226は上に存在するエラストマー位置決め/保持機構218から直径が実質的に低減されるので、適用される垂直方向の力成分FL、および横方向の力成分FLによって、エラストマー材料が貫通開口部226を通るよう下方向に押されることはない。成型の間、エラストマー位置決め/保持機構218は、アセンブリ10に関して論じたのと同じ外部構成を達成する。エラストマー材料はスムーズに、担体本体212の平面220と面一に遷移するよう遷移する。しかしながら、アセンブリ10とは異なり、窪んだ表面40をエラストマー材料が充填する。窪んだ表面40は、位置決め/保持機構218に対して垂直および横方向に適用される力を吸収するよう作用する。したがって、この低減された直径の貫通開口部226および窪んだ表面40により、図1B〜図1Cに示されるタイプの歪みが発生するのが防止される。それ以外では、ガスケットアセンブリ210は実質的に同じであるので、さらに論じない。
【0022】
図8では、ガスケットアセンブリ310が、対向する平面320,322を有する担体本体312を有するよう示される。位置決め/保持機構318は、担体本体312の金属材料から形成される直立突出部328から部分的に形成され、さらに、エラストマー材料から形成されるエラストマー部分332から部分的に形成される。直立突出部328は、直立突出部328を貫通して延在する貫通路326とも称される貫通開口部を有するように形成される。この貫通路326を通じてエラストマー材料が、エラストマー部分332を成型する間、流れる。突出部328は、図2〜図6に示される実施例を用いて論じた円筒状の構成ではなく、略カップまたはボウル状であり、貫通路326が形成される上部プラトー面42を有する。エラストマー部分332は、突出部328に接合され、上部表面320から離れるようにプラトー面42から上方向に延在する。さらにエラストマー部分332は、貫通開口部326を充填し、凹形領域44が、プラトー面42のすぐ下に確立し、製造の間に、溶けたエラストマー材料のための流路をそれらの間に貫通開口部326が提供する。これにより、プラトー面42は、垂直方向の力によるエラストマー部分332の起こり得る下方向への押出移動に対するバリアとして作用し、その一方、突出部328は、横方向の力によるエラストマー部分332の横方向の移動に対するバリアとして作用し、これにより、位置決め/保持機構318が図1B〜図1Cに示されるタイプの歪みを受けるのを防止する。それ以外では、当該ガスケットアセンブリは実質的に同じであるので、さらに論じない。
【0023】
図9では、ガスケットアセンブリ410は対向する平面420,422を有する担体本体412を有するよう示される。位置決め/保持機構418は、たとえば成型処理において、エラストマー材料から完全に形成される。担体本体412は、下部平面422内へと上方向に延在する環状の窪んだ表面46を有する。上部平面420を通り、窪んだ表面46を通って、貫通開口部426が延在する。エラストマー位置決め/保持機構418は、エラストマー材料が下部表面422と実質的に同一平面の関係で、窪んだ表面46を充填するとともに貫通開口部426を通って上方向に延在するように、成型される。機構418には段差が設けられた環状の保持リング48を有する外周縁が設けられる。保持リング48は、たとえばクリスマスツリーに類似するよう形状決めされる。保持リング48は、クランプされるべき上に存在する部材52の雌ポケット50内への受け入れのために構成される。これにより、位置/保持機構418がポケット50内に配置される際、ガスケットアセンブリ410が部材52に対して適切な位置に維持される。
【0024】
上記の教示に鑑みて、本発明の多くの修正例および変形例が可能であるのは明らかである。したがって、添付の特許請求の範囲の範囲内において、本発明が具体的に記載されるのとは別の態様で実施されてもよいことは理解されるべきである。
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
この出願は、本願明細書において全文参照により援用される2009年12月18日に出願された米国仮特許出願連続番号第61/287,848号の利益を主張する。
【0002】
発明の背景
1.技術分野
この発明は一般的に、ともにクランプされる2つの部材の間に封止を確立するために用いられるガスケットに関し、より特定的には、ともにクランプされる部材同士の間に受け入れられる位置決め機構を有するこのようなガスケットに関する。
【背景技術】
【0003】
2.関連技術
ともにクランプされる部材同士の間に信頼性のある封止を形成することを促進するよう、ともにクランプされる部材同士の間にガスケットを用いることは公知である。さらに、クランプされる部材同士の間にガスケットを適切に方位付けすることを促進するよう、ガスケット上に位置決め機構を統合することも公知である。図1A〜図1Cに示されるように、公知の技術に従って構成されたガスケットアセンブリ1の部分が例示される。ガスケットアセンブリ1は、以下、担体2と称する金属のガスケット層と、担体2に取り付けられるゴムの位置決め機構3とを有する。担体2は、対向する平坦な封止面4,5を有する。貫通開口部6が、担体2を通ってまっすぐに延在し、これにより対向する封止面4,5を通って延在する。ゴムの位置決め機構3は、貫通開口部6内において金属の担体2とは別個の材料として成型される。位置決め機構3は、底部封止面5と同一平面上に構成される底面7を有するよう成型される。これにより、ガスケットアセンブリ1が、ともにクランプされる部材同士の間で圧縮される際に、信頼性のある封止を形成する能力に影響を与えることを抑制する。さらに、位置決め機構3は、上部封止面4から上方向に延在する直立突出部8を有する。直立突出部8は、クランプされる部材同士(図示せず)の1つにおける開口部内への受け入れのために構成される。したがって、直立突出部8が当該クランプされる部材の開口部に受け入れられるとき、ガスケット10はクランプされる部材同士の間で適切な方位にあることが理論上確実にされる。これにより、ともにクランプされる部材同士の間でガスケットアセンブリ1によって信頼性のある封止が確立されていることがさらに確実になる。
【0004】
図1Bおよび図1Cに示されるように、クランプされる部材同士の間にガスケットアセンブリ1を組み付ける間に、垂直方向の力成分Fv(図1B)および/または横方向の力成分FL(図1C)によって、位置決め機構3が望ましくない態様で曲げられ得ることになる。これにより、組み付けの間にガスケットアセンブリ1を適切に方位付けする能力に対して、潜在的にマイナスに影響するという問題がある。したがって、組み付けの間にガスケットアセンブリ1が不適切に配置された場合(すなわちクランプされる部材同士に対してずれた場合)、部材同士の間に形成される封止の完全性が損なわれ得る。図1Bにおいて分かり得るように、底面7が担体2の封止面5の下を延在するように、垂直方向の力成分Fvによって位置決め機構3が軸方向に圧縮され、これにより信頼性のある封止を形成する能力に影響を与え得る。さらに、図1Cに示されるように、直立部分8が貫通開口部6の中心軸9に対して位置ずれするように、横方向の力成分FLによって位置決め機構3が横方向に歪み得る。さらに、横方向の力成分FLによって少なくとも底面7の一部が担体2の封止面5の下を延在し得る。これらの両方により、信頼性のある封止を形成する能力に対して悪影響が与えられ得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
ガスケットアセンブリは、対向する平面を有する担体本体を含む。当該平面は、平面を通って延在する少なくとも1つの媒体搬送開口部を有し、少なくとも1つの貫通開口部が、当該少なくとも1つの媒体搬送開口部と半径方向に間隔を空けている。さらに、担体本体は、担体本体の材料から形成される少なくとも1つの突出部を有する。少なくとも1つの突出部は、上記の平面の少なくとも1つの外方向に、少なくとも1つの貫通開口部から延在する。このアセンブリはさらに、突出部を封入するエラストマー材料を含む。
【0006】
本発明の別の局面に従うと、ガスケットアセンブリは、対向する平面を有する担体本体を含み、少なくとも1つの媒体搬送開口部が、対向する平面の間を延在する。少なくとも1つの窪んだ表面は、少なくとも1つの媒体搬送開口部から間隔を置いた関係で対向する平面の1つの中に延在する。担体本体はさらに、少なくとも1つの窪んだ表面を通って延在する貫通開口部を含む。このアセンブリはさらに、対向する平面のうちの1つから外方向に延在する突出部を含む。この突出部は、窪んだ表面を実質的に充填するエラストマー材料から構成される。
【0007】
本発明の別の局面に従うと、ガスケットアセンブリを構成する方法が提供される。この方法は、対向する平面を有する金属の担体本体を設けるステップと、平面の間を延在する少なくとも1つの媒体搬送開口部を形成するステップとを含む。さらに、媒体搬送開口部から半径方向に間隔を空けた関係で、平面の間を延在する少なくとも1つの貫通開口部を形成するステップとを含む。さらに、平面の少なくとも1つから外方向に、貫通開口部から延在する金属突出部を形成するステップを含む。次いで、突出部の周りにエラストマー材料の位置決め/保持機構を成型するステップを含む。
【0008】
本発明に従って構成されたガスケットアセンブリは、図1A〜図1Cに関連して上で論じられた欠点を克服する。特に、本発明に従って構成されるガスケットは、図1B〜図1Cに示される上述したような変形を防止する。したがって、本発明に従って構成されるガスケットは、図1Bに示されるような垂直方向の力によって歪まず、図1Cに示されるような横方向の力によっても歪まない。したがって、保持および位置決め機能に関連した欠陥のある形態を引き起こす図1Aに示される先行技術のガスケットに関連した歪みの問題は、本発明に従って構成されるガスケットによって克服される。本発明の1つの局面に従うと、ガスケット本体と一体で形成される堅く剛性の金属突出部は、垂直および横方向の荷重のそれぞれによる、位置決め/保持機構に対する垂直および横方向の歪みを防止する。本発明の別の局面に従うと、上記のエラストマーの位置決め/保持機構は、エラストマー材料の下に存在するとともにサイズが低減された貫通開口部を介して、図1B〜図1Cに示されるように歪むのが防止される。これにより、エラストマー材料が貫通開口部を通って押し出されるのが防止される。
【0009】
本発明のこれらおよび他の局面、特徴、および利点は、現在の好ましい実施例および最良の形態の以下の詳細な説明、添付の特許請求の範囲、ならびに添付の図面を関連して考慮すると、より容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1A】先行技術に従って構成されるガスケットアセンブリの部分断面図を示す図である。
【図1B】先行技術に従って構成されるガスケットアセンブリの部分断面図を示す図である。
【図1C】先行技術に従って構成されるガスケットアセンブリの部分断面図を示す図である。
【図2】本発明の1つの局面に従って構成されたガスケットアセンブリの担体本体の平面図である。
【図2A】図2の担体本体を含むガスケットアセンブリの平面図である。
【図3】ほぼ図2の円で囲った領域3からの担体本体の部分斜視図である。
【図4】ほぼ図2Aの円で囲った領域4からのガスケットアセンブリの部分斜視図である。
【図5】図4の線5−5にほぼ沿ったガスケットアセンブリの断面図である。
【図5A】図4の線5A−5Aにほぼ沿ったガスケットアセンブリの断面図である。
【図6】図5に示されるのと類似した線にほぼ沿った、本発明のさらなる局面に従って構成されたガスケットアセンブリの部分断面図を示す図である。
【図7】図5に示されるのと類似した線にほぼ沿った、本発明のさらなる局面に従って構成されたガスケットアセンブリの部分断面図を示す図である。
【図8】図5に示されるのと類似した線にほぼ沿った、本発明のさらなる局面に従って構成されたガスケットアセンブリの部分断面図を示す図である。
【図9】図5に示されるのと類似した線にほぼ沿った、本発明のさらなる局面に従って構成されたガスケットアセンブリの部分断面図を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
現在の好ましい実施例の詳細な説明
より詳細に図面を参照して、図2Aは、本発明の1つの局面に従って構成されたガスケットアセンブリ10を示す図である。ガスケットアセンブリ10は、ウォーターポンプガスケットとして示されるが、これは例示であって限定ではない。ガスケット10は、たとえばウォーターポンプの筺体とカバーである封止されるべき部材の対の間にクランプされる。ガスケット10は、層とも称され、以下担体層または担体本体12と称される少なくとも1つの金属のガスケット本体(図2)を有する。少なくとも1つのエラストマーの封止ビード14が、担体本体12に接合された関係で取り付けられる。封止ビード14は、1つ以上の媒体搬送開口部16の周りに流体密封部を形成するように構成される。信頼性のある流体密封部が確立されるのを確実にするために、担体本体12は、たとえば厚さが制御された領域を有することによって封止ビード14の過剰な圧縮を防止するように構成される。信頼性のある流体密封部を形成するのをさらに促進するために、ガスケットアセンブリ10は、機構18と以下称する、少なくとも1つ、好ましくは複数の位置決め/保持機構を有する。機構18は、ともにクランプされる部材同士のうちの少なくとも1つに対して正確な位置にガスケットアセンブリ10を位置決めおよび保持するために作用し、これによりガスケットアセンブリ10が、組み付けの間および組み付けの完了の際の両方において部材同士の間に適切に位置決めされることをさらに確実にする。これにより、クランプされる部材同士の間に信頼性のある流体密封部を形成する。
【0012】
図2に示されるように担体本体12は、環状の内側部分17と、環状の外側部分19とを有する。環状の内側部分17と環状の外側部分19とは、部分17,19の間を円周方向に延在する環状ギャップによって互いに間隔を空けている。内側部分17は、環状ギャップ23に亘って延在する複数のブリッジ21によって外側部分に固定される。内側部分17、外側部分19、およびブリッジ21は単一のモノリシックピースの材料から形成される。図3に示されるように、外側部分19は、平面20,22と以下称する対向する上部および下部の平坦な封止面の対を有する。内側および外側部分17,19は、少なくとも1つの媒体搬送開口部16の境界をつける。媒体搬送開口部は担体本体12を通って延在する。媒体搬送開口部16のうちの1つが、インレット媒体搬送開口部を形成するように内側部分17の一部および外側部分19の一部によって境界をつけられるのが示される。その一方、たとえばウォーターポンプの翼が受け入れられるアウトレット開口部を形成するように別の媒体搬送開口部16が、内側部分17内に全体的に形成および境界をつけられるのが示される。
【0013】
機構18を設けるために、担体本体12は機構18と数が対応する貫通開口部26を有する。貫通開口部26は、外側部分19に形成されるとともに、内側部分17および媒体搬送開口部16から半径方向外方に間隔を空けて配置されるよう示される。貫通開口部26を形成する際、剛性の直立突出部28が担体本体12のアプセット材料から自動的に形成される。突出部28は、貫通開口部26から外方向に、かつ平面の1つ、ここでは例示として上部表面20から略横断方向に延在する。突出部28は、半円筒壁29として例示される半環状を有するよう形成される。「半」という用語は、部分的ということを意味し、半分であり得るが必ずしも半分ではないということを意味するよう意図され、約200度〜270度の間で延在するものとして示されるが、この範囲は若干大きくまたは若干少なくされ得る。壁29は、組み付けの際、突出部28が受け入れられる部材と突出部28が干渉しないように、表面20から所定の高さ(h)(図5)で上方向に延在する。
【0014】
位置決め/保持機構18の部分および封止ビード14を形成することを促進するよう、担体本体12の外側部分19は、対向する平面20,22の少なくとも1つにおいて、窪んだチャネル30を有するよう構成される。この窪んだチャネル30はここでは、上部表面20に形成され、担体本体12の厚さを部分的に貫くよう延在するように示される。したがって、窪んだチャネル30は、床または底面31を有する。床または底面31は、床31が平面20,22の間において上部および下部平面20,22と略平行に延在する中間平面を提供するように下部平面22の上に隆起する。窪んだチャネル30は、たとえばコイニング工程において、外側部分19の内周縁33と貫通開口部26との間を延在するよう構成されるが、これは例示であって限定ではない。さらに、窪んだチャネル30は、インレット媒体搬送開口部16から貫通開口部26に延在するよう1つの位置に示され、ギャップ23と貫通開口部26との間を延在するよう別の位置に示される。窪んだチャネル30は、機構18のエラストマーの外側部分32および封止ビード14の構成において用いられるエラストマー材料のための導管または流路を提供する。したがって、たとえば射出成型処理における所望の流量に依存して、チャネル30は所望のようにサイズ決めされる、すなわち深さおよび幅が決められる。
【0015】
各機構18は、硬い金属の突出部28とエラストマーの外側部分32とから構成される。金属の突出部28は、位置決めを促進するとともに、所望の程度の強度および剛性を機構18に提供する。これにより、図1B〜図1Cに示されるタイプの歪みを防止するとともに、エラストマーの外側部分32が、ガスケットアセンブリ10をそれぞれの取り付けられた部材に位置決めおよび保持するよう所望の正確な位置決めおよび保持局面を提供する。突出部28の強度および剛性をさらに増強するために、所定の量のクラッシュ強度が、突出壁29の弓形半環状形状を介して与えられる。対照的に、突出壁29が実質的に平坦な壁またはタングであった場合、「製造された状態」の直立構成から変形または意図せず別の態様で湾曲することに対する強度および剛性はあまり大きくならなかったであろう。
【0016】
上で示したように、ともにクランプされる部材(図示せず)の1つにガスケットアセンブリ10を取り付けおよび保持することを促進するよう、エラストマー部分32がたとえば成型処理において突出部28の周りに形成される。突出部28は、完全または実質的にエラストマー部分32内に封入される。図5にもっともよく示されるように、エラストマー部分32は、担体本体12の上部表面20と面一または実質的に面一の関係になるように突出壁29からスムーズに延在および遷移する。エラストマー部分32は、その「成型された状態」の構成において、ともにクランプされる部材同士の1つのうちの所定サイズのポケット内に保持されるよう構成される。さらに保持を促進するために、エラストマー部分32は好ましくは、環状の球状領域34を有する。環状の球状領域34は、上記部材のポケット内において線対称嵌合または若干の締まり嵌めのためにサイズ決めされる。球状領域34は、半径方向内方に先細りになる上部領域35と、半径方向内方へ延在する下部谷部37との間において、半径方向外方に延在するよう示される。したがって、組み付けの間、先細りになる領域35が部材のそれぞれのポケットへの機構18の初期の導入を促進する一方、谷部37が、ポケットまたはレセプタクルの壁との球状領域34の干渉の間に必要とされるように軸方向にエラストマー材料を流すことを可能にする。さらに、組み付けを促進するよう、球状領域34は、窪んだ区域41とも称される少なくとも1つ、示されるのは複数のスカラップ(3つの等しく間隔を置いて配置されるスカラップ)を有するよう形成される。これにより、配置される際に、それぞれのポケットまたはレセプタクルから容易に空気を排気することが可能になる。窪んだ区域41が設けられなかった場合、球状領域34とポケットとの間の圧縮空気の圧力増大により、組み付けの間にガスケットが適切に位置決めされることが妨げられ得る。
【0017】
製造において、貫通開口部26および突出部28がすでに形成された担体本体12は、成型機械の射出成型スプルーが、貫通開口部26の各々の中心軸36と略共軸に整列して上方向に延在する状態で、成型キャビティ内に配置される。付加的な射出スプルーが所望のように統合され得、これによりエラストマー材料の必要とされる流れを提供する。たとえば、内側部分17における窪み43によって、ガスケット本体12は付加的な注入ポイントを有するよう形成され得る。成型キャビティは、突出部28の周りに形成されるエラストマー部分32の所望の窪み形状を有するよう形成される。溶けたエラストマー材料が、貫通開口部26を通って注入されると、チャネル30を通って流れる。その際、環状ギャップ23を通って流れ、内側部分17と外側部分19との間であって、内側部分17の外周縁45の周りに配置される封止ビード14を形成する。これにより、外側部分19の内周縁33に接合されるエラストマー材料によって部分的に形成されるインレット開口部16の周りに部分的に封止ビード14を形成する。これにより、成型処理を完了すると、エラストマー部分32および封止ビード14は、エラストマー材料の連続的なモノリシックピースとして、エラストマー材料のブリッジ39を介して接続される。なお、封止ビード14は、用途に依存して任意の好適な形状を有するよう形成され得る。望ましくは、部材をクランプして担体本体12と当接させる際に、封止ビード14は弾性変形されて、ともにクランプされる部材同士の封止面と封止当接するように、対向する表面20,22を超えて外方向に(上部表面20の上および下部表面22の下)延在する部分を有する。
【0018】
ガスケットアセンブリ10を構成する場合、たとえばスタンピング工程において、実質的に平坦な担体本体12は形状決めのために切断され、これにより所望の媒体搬送開口部16および貫通開口部26が設けられる。チャネル30はたとえばコイニング工程で形成され得るが、たとえばミリングといった他の機械工程も用いられ得る。さらに、突出部28は、たとえば貫通開口部26のすぐ隣に隣接した材料から引き出されることによって形成される。この引き出しは、段階的な引き出し処理で行われ得る。したがって、突出部28を形成する壁の厚さは、担体本体12の対向する表面20,22の間を延在する材料の厚さから低減される。この形成された担体本体12は次いで、成型キャビティ内に配置され、このエラストマー材料は射出成型スプルーを通って上方向に半円筒突出部28内に注入される。スロット38とも称する開口部を有する半環状突出部が、開口流体連通してチャネル30と整列およびチャネル30に面し、さらに、突出部の残りの部分が成型キャビティの壁によって取り囲まれることにより、エラストマー材料が成型キャビティを充填するよう圧力下で力を適用され、これにより、エラストマー材料が突出部28の周りを完全に流れるようにする。したがって、突出部28は、エラストマー材料によって封入される。同時に、エラストマー材料は、チャネル30を通り、かつ媒体搬送開口部16の内周縁の周りを流れるよう圧力下で流される。これにより、単一のモノリシックピースの材料として、位置決め/保持機構18のエラストマー部分32で封止ビード14を形成する。
【0019】
図6〜図9は、本発明の他の実施例に従って構成されたそれぞれのガスケットアセンブリ110、210、310、410の部分を示す、図5に類似した図である。これらの図においては、上で論じたのと同様の機構を特定するために100、200、300、および400の係数でずらされた参照番号が用いられる。
【0020】
図6では、ガスケットアセンブリ110は、アセンブリ10について論じたのと同様に構成されるよう示されるが、突出部128を実質的に封入するエラストマー部分132が突出部128の外側部分上で終端し、したがって担体本体112の平面120とスムーズかつ面一の遷移部になるように流れない。しかしながら、エラストマー部分132は、平面120の上で軸方向に距離を置いたままでである。これにより、図6に示される構造を得るために成型キャビティにおける差が必要とされる。それ以外では、ガスケットアセンブリ110は実質的に同じであるので、さらに論じない。
【0021】
図7では、ガスケットアセンブリ210は、アセンブリ210の担体212上には突出部が形成されていないという点で、アセンブリ10と異なって構成されるのが示される。正確に言えば、位置決め/保持機構218が成型処理において、完全にエラストマー材料から形成される。したがって、図1A〜図1Cの先行技術に関して論じた問題を防止するために、担体本体212は、エラストマー位置決め/保持機構218の直径よりも実質的に小さい直径を有する貫通開口部226を有する。さらに、担体本体212は、貫通開口部226の周りを延在する環状の窪んだ表面40を有する。窪んだ表面40はコイニング処理で形成され得るが、これは例示であって限定ではない。したがって、貫通開口部226の所望のサイズは、コイニング処理においてガスケット本体212の金属材料をアプセットする際に最終決定される。他の態様では、窪んだ表面40が機械加工処理において形成される場合、たとえば、貫通開口部226がパンチングによりサイズ決めされる。なぜならば、貫通開口部226の仕上サイズは、パンチングまたはたとえばドリリングのような他の態様で形成される際に、変化することはないからである。貫通開口部226は上に存在するエラストマー位置決め/保持機構218から直径が実質的に低減されるので、適用される垂直方向の力成分FL、および横方向の力成分FLによって、エラストマー材料が貫通開口部226を通るよう下方向に押されることはない。成型の間、エラストマー位置決め/保持機構218は、アセンブリ10に関して論じたのと同じ外部構成を達成する。エラストマー材料はスムーズに、担体本体212の平面220と面一に遷移するよう遷移する。しかしながら、アセンブリ10とは異なり、窪んだ表面40をエラストマー材料が充填する。窪んだ表面40は、位置決め/保持機構218に対して垂直および横方向に適用される力を吸収するよう作用する。したがって、この低減された直径の貫通開口部226および窪んだ表面40により、図1B〜図1Cに示されるタイプの歪みが発生するのが防止される。それ以外では、ガスケットアセンブリ210は実質的に同じであるので、さらに論じない。
【0022】
図8では、ガスケットアセンブリ310が、対向する平面320,322を有する担体本体312を有するよう示される。位置決め/保持機構318は、担体本体312の金属材料から形成される直立突出部328から部分的に形成され、さらに、エラストマー材料から形成されるエラストマー部分332から部分的に形成される。直立突出部328は、直立突出部328を貫通して延在する貫通路326とも称される貫通開口部を有するように形成される。この貫通路326を通じてエラストマー材料が、エラストマー部分332を成型する間、流れる。突出部328は、図2〜図6に示される実施例を用いて論じた円筒状の構成ではなく、略カップまたはボウル状であり、貫通路326が形成される上部プラトー面42を有する。エラストマー部分332は、突出部328に接合され、上部表面320から離れるようにプラトー面42から上方向に延在する。さらにエラストマー部分332は、貫通開口部326を充填し、凹形領域44が、プラトー面42のすぐ下に確立し、製造の間に、溶けたエラストマー材料のための流路をそれらの間に貫通開口部326が提供する。これにより、プラトー面42は、垂直方向の力によるエラストマー部分332の起こり得る下方向への押出移動に対するバリアとして作用し、その一方、突出部328は、横方向の力によるエラストマー部分332の横方向の移動に対するバリアとして作用し、これにより、位置決め/保持機構318が図1B〜図1Cに示されるタイプの歪みを受けるのを防止する。それ以外では、当該ガスケットアセンブリは実質的に同じであるので、さらに論じない。
【0023】
図9では、ガスケットアセンブリ410は対向する平面420,422を有する担体本体412を有するよう示される。位置決め/保持機構418は、たとえば成型処理において、エラストマー材料から完全に形成される。担体本体412は、下部平面422内へと上方向に延在する環状の窪んだ表面46を有する。上部平面420を通り、窪んだ表面46を通って、貫通開口部426が延在する。エラストマー位置決め/保持機構418は、エラストマー材料が下部表面422と実質的に同一平面の関係で、窪んだ表面46を充填するとともに貫通開口部426を通って上方向に延在するように、成型される。機構418には段差が設けられた環状の保持リング48を有する外周縁が設けられる。保持リング48は、たとえばクリスマスツリーに類似するよう形状決めされる。保持リング48は、クランプされるべき上に存在する部材52の雌ポケット50内への受け入れのために構成される。これにより、位置/保持機構418がポケット50内に配置される際、ガスケットアセンブリ410が部材52に対して適切な位置に維持される。
【0024】
上記の教示に鑑みて、本発明の多くの修正例および変形例が可能であるのは明らかである。したがって、添付の特許請求の範囲の範囲内において、本発明が具体的に記載されるのとは別の態様で実施されてもよいことは理解されるべきである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスケットアセンブリであって、
対向する平面を通って延在する少なくとも1つの媒体搬送開口部を有する前記対向する平面と、前記少なくとも1つの媒体搬送開口部から半径方向に間隔を空ける少なくとも1つの貫通開口部とを有する担体本体と、
前記担体本体の材料から形成される少なくとも1つの突出部とを含み、前記少なくとも1つの突出部は、前記平面の少なくとも1つの外方向に、前記少なくとも1つの貫通開口部から延在し、前記ガスケットアセンブリはさらに、
前記突出部を封入するエラストマー材料を含む、ガスケットアセンブリ。
【請求項2】
前記対向する平面の少なくとも1つにおいて少なくとも1つの窪んだチャネルをさらに含み、前記少なくとも1つの窪んだチャネルは、前記少なくとも1つの媒体搬送開口部と前記少なくとも1つの貫通開口部との間を延在する、請求項1に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項3】
前記エラストマー材料は、実質的に前記少なくとも1つの窪んだチャネルを充填する、請求項2に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項4】
前記少なくとも1つの媒体搬送開口部の周りを円周方向に延在する封止ビードをさらに含み、前記封止ビードは、前記エラストマー材料と一体の材料として構成される、請求項3に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項5】
前記エラストマー材料は前記平面の前記少なくとも1つと実質的に面一で延在する、請求項1に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項6】
前記担体本体は、環状ギャップによって互いに間隔を空けた環状の内側部分と環状の外側部分とを有し、前記内側部分は、前記環状ギャップに亘って延在する複数のブリッジによって前記外側部分に固定される、請求項1に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項7】
前記対向する平面の少なくとも1つにおいて少なくとも1つの窪んだチャネルをさらに含み、前記少なくとも1つの窪んだチャネルは前記環状ギャップと前記少なくとも1つの貫通開口部との間を延在する、請求項6に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項8】
前記少なくとも1つのチャネルは前記環状の外側部分に形成される、請求項7に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項9】
前記エラストマー材料は実質的に前記少なくとも1つの窪んだチャネルを充填する、請求項7に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項10】
前記環状ギャップ内で延在する封止ビードをさらに含み、前記封止ビードは前記エラストマー材料と一体の材料として構成される、請求項9に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項11】
前記少なくとも1つの窪んだチャネルの別のものは、前記少なくとも1つの媒体搬送開口部と前記少なくとも1つの貫通開口部との間を延在する、請求項10に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項12】
前記エラストマー材料は実質的に、前記少なくとも1つの窪んだチャネルの前記別のものを充填する、請求項11に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項13】
前記少なくとも1つの媒体搬送開口部の周りを円周方向に延在する封止ビードをさらに含み、前記封止ビードは、前記エラストマー材料と一体の材料として構成される、請求項12に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項14】
前記突出部は半環状壁を有する、請求項1に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項15】
前記半環状壁はスロットを有し、前記対向する平面の少なくとも1つにおいて少なくとも1つの窪んだチャネルをさらに含み、前記少なくとも1つの窪んだチャネルは前記少なくとも1つの媒体搬送開口部と前記スロットとの間を延在する、請求項14に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項16】
前記少なくとも1つの突出部は前記対向する平面の1つから、前記対向する平面から間隔を空けている上部プラトーへ外方向に延在し、前記上部プラトーを通って貫通路が延在する、請求項1に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項17】
前記エラストマー材料は前記少なくとも1つの突出部に接合され、前記エラストマー材料は前記プラトーから前記貫通路を通って上方向に延在する、請求項16に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項18】
前記突出部は、前記上部プラトーのすぐ下に凹形領域を提供するとともに、前記エラストマーは前記凹形領域を充填する、請求項17に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項19】
ガスケットアセンブリであって、
対向する平面の間を延在する少なくとも1つの媒体搬送開口部を有する前記対向する平面と、前記少なくとも1つの媒体搬送開口部とは間隔を空けた関係で前記対向する平面の1つの中へ延在する少なくとも1つの窪んだ表面と、前記少なくとも1つの窪んだ表面を通って延在する貫通開口部とを有する担体本体と、
前記対向する平面の1つから外方向に延在する突出部とを含み、前記突出部は、実質的に前記窪んだ表面を充填するエラストマー材料から構成される、ガスケットアセンブリ。
【請求項20】
前記エラストマー材料は前記貫通開口部を充填する、請求項19に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項21】
ガスケットアセンブリを構成する方法であって、
対向する平面を有する金属の担体本体を設けるステップと、
前記平面の間を延在する少なくとも1つの媒体搬送開口部を形成するステップと、
前記媒体搬送開口部から半径方向に間隔を空けた関係で、前記平面の間を延在する少なくとも1つの貫通開口部を形成するステップと、
前記平面の少なくとも1つから外方向に、前記貫通開口部から延在する金属の突出部を形成するステップと、
前記突出部の周りにエラストマー材料の位置決め/保持機構を成型するステップとを含む、方法。
【請求項22】
前記担体本体の前記貫通開口部から外方向に延在する窪んだチャネルを形成するステップと、成型工程の間に前記チャネルを通るよう前記エラストマー材料を注入するステップとをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記貫通開口部の中心軸に沿って実質的に同軸に延在するゴム注入スプルーから、前記エラストマー材料を注入するステップをさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記担体本体の前記媒体搬送開口部と前記貫通開口部との間を延在する前記窪んだチャネルを形成するステップをさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記チャネルを通って流れる前記エラストマー材料から、前記媒体搬送開口部の周りを円周方向に延在する封止ビードを成型するステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
環状ギャップによって互いに間隔を空けた環状の内側部分と環状の外側部分とを有する前記担体本体を形成するステップと、前記環状ギャップに亘って延在する複数のブリッジによって前記内側部分を前記外側部分に固定するステップとをさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記ギャップ内において封止ビードを、前記チャネルを通って流れる前記エラストマー材料から成型するステップをさらに含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
半環状壁を有する前記金属突出部を形成するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項29】
上部プラトーを有するとともに貫通路が前記上部プラトーを通って延在する前記金属の突出部を形成するステップと、前記エラストマー材料を前記貫通路を通じて注入するステップとをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項1】
ガスケットアセンブリであって、
対向する平面を通って延在する少なくとも1つの媒体搬送開口部を有する前記対向する平面と、前記少なくとも1つの媒体搬送開口部から半径方向に間隔を空ける少なくとも1つの貫通開口部とを有する担体本体と、
前記担体本体の材料から形成される少なくとも1つの突出部とを含み、前記少なくとも1つの突出部は、前記平面の少なくとも1つの外方向に、前記少なくとも1つの貫通開口部から延在し、前記ガスケットアセンブリはさらに、
前記突出部を封入するエラストマー材料を含む、ガスケットアセンブリ。
【請求項2】
前記対向する平面の少なくとも1つにおいて少なくとも1つの窪んだチャネルをさらに含み、前記少なくとも1つの窪んだチャネルは、前記少なくとも1つの媒体搬送開口部と前記少なくとも1つの貫通開口部との間を延在する、請求項1に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項3】
前記エラストマー材料は、実質的に前記少なくとも1つの窪んだチャネルを充填する、請求項2に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項4】
前記少なくとも1つの媒体搬送開口部の周りを円周方向に延在する封止ビードをさらに含み、前記封止ビードは、前記エラストマー材料と一体の材料として構成される、請求項3に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項5】
前記エラストマー材料は前記平面の前記少なくとも1つと実質的に面一で延在する、請求項1に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項6】
前記担体本体は、環状ギャップによって互いに間隔を空けた環状の内側部分と環状の外側部分とを有し、前記内側部分は、前記環状ギャップに亘って延在する複数のブリッジによって前記外側部分に固定される、請求項1に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項7】
前記対向する平面の少なくとも1つにおいて少なくとも1つの窪んだチャネルをさらに含み、前記少なくとも1つの窪んだチャネルは前記環状ギャップと前記少なくとも1つの貫通開口部との間を延在する、請求項6に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項8】
前記少なくとも1つのチャネルは前記環状の外側部分に形成される、請求項7に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項9】
前記エラストマー材料は実質的に前記少なくとも1つの窪んだチャネルを充填する、請求項7に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項10】
前記環状ギャップ内で延在する封止ビードをさらに含み、前記封止ビードは前記エラストマー材料と一体の材料として構成される、請求項9に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項11】
前記少なくとも1つの窪んだチャネルの別のものは、前記少なくとも1つの媒体搬送開口部と前記少なくとも1つの貫通開口部との間を延在する、請求項10に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項12】
前記エラストマー材料は実質的に、前記少なくとも1つの窪んだチャネルの前記別のものを充填する、請求項11に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項13】
前記少なくとも1つの媒体搬送開口部の周りを円周方向に延在する封止ビードをさらに含み、前記封止ビードは、前記エラストマー材料と一体の材料として構成される、請求項12に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項14】
前記突出部は半環状壁を有する、請求項1に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項15】
前記半環状壁はスロットを有し、前記対向する平面の少なくとも1つにおいて少なくとも1つの窪んだチャネルをさらに含み、前記少なくとも1つの窪んだチャネルは前記少なくとも1つの媒体搬送開口部と前記スロットとの間を延在する、請求項14に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項16】
前記少なくとも1つの突出部は前記対向する平面の1つから、前記対向する平面から間隔を空けている上部プラトーへ外方向に延在し、前記上部プラトーを通って貫通路が延在する、請求項1に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項17】
前記エラストマー材料は前記少なくとも1つの突出部に接合され、前記エラストマー材料は前記プラトーから前記貫通路を通って上方向に延在する、請求項16に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項18】
前記突出部は、前記上部プラトーのすぐ下に凹形領域を提供するとともに、前記エラストマーは前記凹形領域を充填する、請求項17に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項19】
ガスケットアセンブリであって、
対向する平面の間を延在する少なくとも1つの媒体搬送開口部を有する前記対向する平面と、前記少なくとも1つの媒体搬送開口部とは間隔を空けた関係で前記対向する平面の1つの中へ延在する少なくとも1つの窪んだ表面と、前記少なくとも1つの窪んだ表面を通って延在する貫通開口部とを有する担体本体と、
前記対向する平面の1つから外方向に延在する突出部とを含み、前記突出部は、実質的に前記窪んだ表面を充填するエラストマー材料から構成される、ガスケットアセンブリ。
【請求項20】
前記エラストマー材料は前記貫通開口部を充填する、請求項19に記載のガスケットアセンブリ。
【請求項21】
ガスケットアセンブリを構成する方法であって、
対向する平面を有する金属の担体本体を設けるステップと、
前記平面の間を延在する少なくとも1つの媒体搬送開口部を形成するステップと、
前記媒体搬送開口部から半径方向に間隔を空けた関係で、前記平面の間を延在する少なくとも1つの貫通開口部を形成するステップと、
前記平面の少なくとも1つから外方向に、前記貫通開口部から延在する金属の突出部を形成するステップと、
前記突出部の周りにエラストマー材料の位置決め/保持機構を成型するステップとを含む、方法。
【請求項22】
前記担体本体の前記貫通開口部から外方向に延在する窪んだチャネルを形成するステップと、成型工程の間に前記チャネルを通るよう前記エラストマー材料を注入するステップとをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記貫通開口部の中心軸に沿って実質的に同軸に延在するゴム注入スプルーから、前記エラストマー材料を注入するステップをさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記担体本体の前記媒体搬送開口部と前記貫通開口部との間を延在する前記窪んだチャネルを形成するステップをさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記チャネルを通って流れる前記エラストマー材料から、前記媒体搬送開口部の周りを円周方向に延在する封止ビードを成型するステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
環状ギャップによって互いに間隔を空けた環状の内側部分と環状の外側部分とを有する前記担体本体を形成するステップと、前記環状ギャップに亘って延在する複数のブリッジによって前記内側部分を前記外側部分に固定するステップとをさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記ギャップ内において封止ビードを、前記チャネルを通って流れる前記エラストマー材料から成型するステップをさらに含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
半環状壁を有する前記金属突出部を形成するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項29】
上部プラトーを有するとともに貫通路が前記上部プラトーを通って延在する前記金属の突出部を形成するステップと、前記エラストマー材料を前記貫通路を通じて注入するステップとをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図2】
【図2A】
【図3】
【図4】
【図5】
【図5A】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図1B】
【図1C】
【図2】
【図2A】
【図3】
【図4】
【図5】
【図5A】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公表番号】特表2013−515212(P2013−515212A)
【公表日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−544936(P2012−544936)
【出願日】平成22年12月20日(2010.12.20)
【国際出願番号】PCT/US2010/061251
【国際公開番号】WO2011/075717
【国際公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(599058372)フェデラル−モーグル コーポレイション (234)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月20日(2010.12.20)
【国際出願番号】PCT/US2010/061251
【国際公開番号】WO2011/075717
【国際公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(599058372)フェデラル−モーグル コーポレイション (234)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]