改変された性質を有するアルファ−アミラーゼ
親AmyS様アルファ−アミラーゼのアミノ酸配列に対し相同性が少なくとも95%のアミノ酸配列を有するとともに、参照アルファ−アミラーゼの位置242に対応するアミノ酸位置に置換を有する、親AmyS様アルファ−アミラーゼに対し改変された特性を備える、アルファ−アミラーゼ変異体を含む組成物に関する。この組成物にはフィターゼ等の他の酵素も含まれる。また、この組成物を使用する方法、及びこの組成物によるキットに関する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
親AmyS様アルファ−アミラーゼのアミノ酸配列に対し相同性が少なくとも95%のアミノ酸配列を有し、参照アルファ−アミラーゼの位置242に対応するアミノ酸位置に置換を有し、さらにそのアミノ酸配列中に、以下の内の1以上を有するアルファ−アミラーゼ変異体。
a) 次に挙げる位置における1以上の置換:アミノ酸位置349のシステイン、アミノ酸位置428 のシステイン、アミノ酸位置97のグルタミン酸、アミノ酸位置97のアルギニン、アミノ酸位置319のグルタミン酸、アミノ酸位置319のアルギニン、アミノ酸位置358のグルタミン酸、アミノ酸位置358のアルギニン、アミノ酸位置443のグルタミン酸、アミノ酸位置443のアルギニン;
b) アミノ酸位置97, 319, 349, 358, 428, または443に対応するアミノ酸位置の1以上におけるその他の配列修飾;
c) アミノ酸位置F178,R179,G180,I181,G182,またはK183,またはこれらのペアの1以上における欠失;
d) アミノ酸位置78,179,180,181,182,または183の内の1以上におけるその他の配列修飾;
e) N193F置換またはV416G置換、または両置換;
f) アミノ酸位置193または 416、または両者におけるその他の配列修飾;
g) 修飾されたアルファ−アミラーゼ変異体の一部に存在するプロリン残基の内の1以上におけるアラニン、グリシン、セリン、スレオニン、バリンまたはロイシン残基による置換;
h) 修飾されたアルファ−アミラーゼ変異体の一部に存在するプロリン残基の内の1以上における別の天然由来アミノ酸残基による置換;
i) 親AmyS−様アルファ−アミラーゼ中に存在するシステイン残基の内の1以上におけるセリン、アラニン、スレオニン、グリシン、バリンまたはロイシン残基による置換;
j) 親AmyS−様アルファ−アミラーゼ中に存在するシステイン残基の内の1以上における別の天然由来アミノ酸残基による置換;
k) ここで、SEQ ID NO:7を番号付与の参照アミラーゼとして、次の突然変異M15T,L, M15X,V128E,V128X,H133Y,H133X,N188S,T,P,N188X,M197T,L,M197X,A209V,A209X,M197T/W138F,M197T/138Y,M15T/H133Y/N188S,M15N128E/H133Y/N188S,E119C/S130C,D124C/R127C,H133Y/T149I,G475R,H133Y/S187D,または H133Y/A209V;
l) SEQ ID NO:7を参照アミラーゼとして、位置M15,V128,A111,H133,W138,T149,M197,N188,A209,A210,H405,T412の1以上におけるその他の修飾;
m) 親AmyS−様アルファ−アミラーゼがSEQ ID NO:7を含み、1以上のシステイン残基(C363)の欠失または置換、またはSEQ ID NO:2が参照アミラーゼのとき、位置M8,M9,M96,M200,M206,M284,M307,M311,M316、及び M438にあるメチオニン残基の欠失または置換;
n) SEQ ID NO:1または2が参照アミラーゼのとき、P17,D19,T21,N28,S51,G72,V74,A82,Q86,Q89,A93,G95,Q97,Wl15,D117,P123,S124,D125,N127,I130,G132,Q135,P145,G146,G148,S153,Y159,W166,S169,K171,R179,G180,I181,G182,K183,Wl87,P209,N224,S242,P245,G256,D269,N271,T278,N281,G302,A304,R308,T321,Q358,P378,S382,K383,T398,H405,T417,E418,P420,G421,P432,W437,G446,G454,S457,T459,T461,S464,G474、または R483に対応するアミノ酸残基の1以上における修飾;または
o) 次のいずれかの置換の集合;a)Q97E,Q319E,Q358E,Q443E; b)Q97E,Q319R,Q358E,Q443R; c)Q97E,Q319R,Q358E; d)Q97E,Q319R,Q443E; e)Q97E,Q319R,Q443R; f)Q97E,Q358R; g)Q97E,Q443E; h)Q319R,Q358E,Q443E; またはi)Q319R,Q358R,Q443E。
【請求項2】
アルファ−アミラーゼ変異体が、S242A,S242D,S242E,S242F,S242G,S242H,S242L,S242M,S242N,S242Q,またはS242Tアルファ−アミラーゼ変異体である、請求項1に記載のアルファ−アミラーゼ変異体。
【請求項3】
検出可能なアルファ−アミラーゼ活性を備え、親AmyS様アルファ−アミラーゼと比較して、(a)正味電荷、(b)基質特異性、(c)基質分解性、(d)基質結合性、(e)熱安定性、(f)1以上のpH域における活性、(g)1以上のpH域における安定性、(h)酸化環境下での安定性、(i)Ca2+要求性、(j)比活性度、(k)触媒反応速度、(l)触媒効率、(m)フィチン酸塩存在下での活性、(n)フィチン酸塩存在下での熱またはpH安定性、(o)液状化テストにおけるピーク粘度に対する影響力、(p)液状化テストにおける最終粘度に対する影響力、(q)キレート剤存在下での活性、(r)キレート剤存在下での熱またはpH安定性、(s)デサイジングまたは洗浄プロセスでの有用性、または(t)タンパク質発現系での発現量の内の1以上が改変されている、請求項1に記載のアルファ−アミラーゼ変異体。
【請求項4】
親AmyS−様アルファ−アミラーゼがSEQ ID NO:1,2,6,7,8,9,10,11,12,15,または16のいずれかを含む、請求項1に記載のアルファ−アミラーゼ変異体。
【請求項5】
アミノ酸残基の番号付与に用いられる参照アルファ−アミラーゼがSEQ ID NO:1または2である、請求項1に記載のアルファ−アミラーゼ変異体。
【請求項6】
アミノ酸配列が親AmyS-様アルファ−アミラーゼに対し少なくとも98%の同一性を有する、請求項1に記載のアルファ−アミラーゼ変異体。
【請求項7】
単離されたポリヌクレオチドであって、
a)請求項1に記載のアルファ−アミラーゼ変異体のアミノ酸配列、及び
b)SEQ ID NO:3,4,16,22,23,24,25,26,27,28,29,または30のいずれかをコードするコード配列を含むポリヌクレオチド。
【請求項8】
請求項1から6のいずれか1項に記載のアルファ−アミラーゼ変異体をコードする、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項9】
請求項7または8に記載の単離されたポリヌクレオチドを含むベクター。
【請求項10】
請求項7または8に記載の単離されたポリヌクレオチド、または請求項9に記載のベクターを含む、単離された宿主細胞。
【請求項11】
バシラス・スブチリス(Bacillus subtilis)、B.リケニホルミス(licheniformis)、B.レンタス(lentus)、B.ブレビス(brevis)、B.ステアロテルモフィラス(stearothermophilus)、B.アルカロフィラス(alkalophilus)、B.アミロリケファシンス(amyloliquefaciens)、B.コーギュランス(coagulans)、B.サーキュランス(circulans)、B.ロータス(lautus)、B.チューリンゲンシス(thuringiensis)、スプレプトマイセス・リビダンス(Streptomyces lividans)、S.ムリヌス(murinus)、大腸菌、またはシュードモナス(Pseudomonas)種のいずれかである、請求項10に記載の宿主細胞。
【請求項12】
a)請求項1から6のいずれか1項に記載のアルファ−アミラーゼ変異体と、
b)少なくとも1の追加の酵素とを含む組成物。
【請求項13】
追加の酵素がフィターゼである、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
アルファ−アミラーゼ変異体が、S242A,S242D,S242E,S242F,S242G,S242H,S242L,S242M,S242N,S242Q,またはS242Tアルファ−アミラーゼ変異体である、請求項12に記載の組成物。
【請求項15】
アルファ−アミラーゼ変異体がさらに、参照アルファ−アミラーゼのアミノ酸位置97,179,180,193,319,349,358,416,428,または443に対応する1以上のアミノ酸位置に配列修飾を有する、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
アルファ−アミラーゼ変異体が次の位置の置換を1以上有する請求項12に記載の組成物:位置349のシステイン、位置428のステイン、位置97のグルタミン酸、位置97のアルギニン、位置319のグルタミン酸、位置319のアルギニン、位置358のグルタミン酸、位置358のアルギニン、位置443のグルタミン酸、位置443のアルギニン。
【請求項17】
アルファ−アミラーゼ変異体がN193置換またはV416置換、またはこの両置換を有する、請求項12に記載の組成物。
【請求項18】
アルファ−アミラーゼ変異体がN193F置換またはV416G置換、またはこの両置換を有する、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
アルファ−アミラーゼ変異体がアミノ酸位置179及び180に欠失を有する、請求項14に記載の組成物。
【請求項20】
アルファ−アミラーゼ変異体がSEQ ID NO:2に対し少なくとも95%の相同性を有し、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列を含む参照アルファ−アミラーゼの位置番号に対応するアミノ酸位置242に置換を有する、請求項12に記載の組成物。
【請求項21】
親AmyS−様アルファ−アミラーゼがSEQ ID NO:1,2,6,7,8,9,10,11,12,15,または16のいずれかを含む、請求項12に記載の組成物。
【請求項22】
アルファ−アミラーゼ変異体とフィターゼが、AAU:FTUの比率が約1:15から約15:1となる量で存在する、請求項13に記載の組成物。
【請求項23】
アルファ−アミラーゼ変異体とフィターゼが、AAU:FTUの比率が約1:4から約3:1となる量で存在する、請求項13に記載の組成物。
【請求項24】
フィターゼがSEQ ID NO:31の配列を有する、請求項13に記載の組成物。
【請求項25】
澱粉スラリーを処理する方法であって、
a)澱粉スラリーに少なくとも1のフィターゼと、請求項1から6のいずれか1項に記載のアルファ−アミラーゼ変異体の少なくとも1種類とを添加する工程であって、フィターゼとアルファ−アミラーゼとを同時またはほぼ同時に添加し、または任意の順序で別々に添加する工程と、
b)フィターゼとアルファ−アミラーゼ変異体が活性化される条件下で澱粉スラリーをインキュベートする工程とを含む、澱粉スラリーを処理する方法。
【請求項26】
アルファ−アミラーゼ変異体が親AmyS様アルファ−アミラーゼまたは参照アルファ−アミラーゼと比較して、(a)正味電荷、(b)基質特異性、(c)基質分解性、(d)基質結合性、(e)熱安定性、(f)1以上のpH域における活性、(g)1以上のpH域における安定性、(h)酸化環境下での安定性、(i)Ca2+要求性、(j)比活性度、(k)触媒反応速度、(l)触媒効率、(m)フィチン酸塩存在下での活性、(n)フィチン酸塩存在下での熱またはpH安定性、(o)液状化テストにおけるピーク粘度に対する影響力、または(p)液状化テストにおける最終粘度に対する影響力の内の1以上の性質が改変されている、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
参照アルファ−アミラーゼがSEQ ID NO:1または2である、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
アルファ−アミラーゼ変異体が、S242A,S242D,S242E,S242F,S242G,S242H,S242L,S242M,S242N,S242Q,またはS242Tアルファ−アミラーゼ変異体である、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
アルファ−アミラーゼ変異体がさらに、参照アルファ−アミラーゼのアミノ酸位置97,179,180,193,319,349,358,416,428,または443に対応する1以上のアミノ酸位置に配列修飾を有する、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
アルファ−アミラーゼ変異体が次の位置の置換を1以上有する請求項28に記載の方法:位置349のシステイン、位置428のステイン、位置97のグルタミン酸、位置97のアルギニン、位置319のグルタミン酸、位置319のアルギニン、位置358のグルタミン酸、位置358のアルギニン、位置443のグルタミン酸、位置443のアルギニン。
【請求項31】
アルファ−アミラーゼ変異体がN193置換またはV416置換、またはこの両置換を有する、請求項28に記載の方法。
【請求項32】
アルファ−アミラーゼ変異体がN193F置換またはV416G置換、またはこの両置換を有する、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
アルファ−アミラーゼ変異体がアミノ酸位置179及び180に欠失を有する、請求項28に記載の方法。
【請求項34】
親AmyS−様アルファ−アミラーゼがSEQ ID NO:1,2,6,7,8,9,10,11,12,15,または16のいずれかを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項35】
アルファ−アミラーゼ変異体を添加する前にフィターゼを添加する、請求項25に記載の方法。
【請求項36】
フィターゼを添加した後、アルファ−アミラーゼ変異体を添加する前に、澱粉スラリーを予備インキュベートする、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
フィターゼの使用により、澱粉スラリーをフィターゼと接触させない方法と比較して、アルファ−アミラーゼ変異体の熱安定性が増加する、請求項25に記載の方法。
【請求項38】
澱粉スラリーに添加される前のフィターゼ及びアルファ−アミラーゼ変異体が単一のブレンド物中に含まれている、請求項25に記載の方法。
【請求項39】
フィターゼがSEQ ID NO:31のアミノ酸配列を有する請求項25に記載の方法。
【請求項40】
粉砕された穀物を含む澱粉含有スラリーから発酵性基質を製造する方法であって、
a)澱粉含有スラリーと、この澱粉から発酵性基質を生成させるために十分な量の少なくとも1のフィターゼ、及び少なくとも1の請求項1から6のいずれか1項に記載のアルファ−アミラーゼ変異体を接触させる工程であって、フィターゼとアルファ−アミラーゼを同時、ほぼ同時または任意の順序で別々に接触させる工程と、
b)フィターゼとアルファ−アミラーゼ変異体が活性化される条件下で、発酵性基質を生成させるために必要な時間澱粉スラリーをインキュベートする工程であって、アミラーゼより先にフィターゼを接触させる場合、アミラーゼとスラリーとを接触させる前に、澱粉スラリーを糊化温度より約0から30℃低い温度でインキュベートし、次いで澱粉を加水分解するために必要な時間、温度を糊化温度以上に保つ工程とを含む方法。
【請求項41】
参照アルファ−アミラーゼがSEQ ID NO:1または2であり、アルファ−アミラーゼ変異体が、S242A,S242D,S242E,S242F,S242G,S242H,S242L,S242M,S242N,S242Q,またはS242Tアルファ−アミラーゼ変異体である、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
澱粉含有材料または澱粉を処理する方法であって、澱粉含有材料または澱粉と、請求項1から6のいずれか1項に記載のアルファ−アミラーゼ変異体を少なくとも1種類含む組成物とを、アルファ−アミラーゼ変異体が検出可能な活性を生じる条件下で接触させる工程を含み、澱粉含有材料または澱粉の少なくとも一部がアルファ−アミラーゼ変異体によって分解される方法。
【請求項43】
参照アルファ−アミラーゼがSEQ ID NO:1または2であり、親AmyS−様アルファ−アミラーゼがSEQ ID NO:1,2,6,7,8,9,10,11,12,15,または16のいずれかを含む、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
アルファ−アミラーゼ変異体が、S242A,S242D,S242E,S242F,S242G,S242H,S242L,S242M,S242N,S242Q,またはS242Tアルファ−アミラーゼ変異体である、請求項42に記載の方法。
【請求項45】
さらに、フィターゼ、セルラーゼ、プロテアーゼ、アミノペプチダーゼ、アミラーゼ、カルボヒドラーゼ、カルボキシペプチダーゼ、カタラーゼ、キチナーゼ、クチナーゼ、シクロデキストリングルカノトランスファラーゼ、デオキシリボヌクレアーゼ、エステラーゼ、α−ガラクトシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、グルコアミラーゼ、α−グルコシダーゼ、β−グルコシダーゼ、ハロペルオキシダーゼ、インバターゼ、イソメラーゼ、ラッカーゼ、リパーゼ、マンノシダーゼ、オキシダーゼ、ペクチナーゼ、ペプチドグルタミナーゼ、ペルオキシダーゼ、ポリフェノールオキシダーゼ、ヌクレアーゼ、リボヌクレアーゼ、トランスグルタミナーゼ、キシラナーゼ、プルラナーゼ、イソアミラーゼ、カラギナーゼ、またはこれらの組み合わせから選択される、少なくとも1の別の酵素を含む、請求項42に記載の方法。
【請求項46】
澱粉分解、液状化、発酵、アルコール製造、甘味料製造、発酵性基質製造、洗浄、洗濯、製パン、または汚染除去プロセスの一部である、請求項42から45のいずれか1項に記載の方法。
【請求項47】
i)請求項1から6のいずれか1項に記載のアルファ−アミラーゼ変異体の少なくとも1種と、
ii)少なくとも1の追加の酵素とを1つの単位とする1以上のパッケージから成るキット。
【請求項48】
さらに、前記アルファ−アミラーゼ変異体を使用するための取扱説明書と、澱粉分子の酵素による切断を含むプロセスにおいて有用な少なくとも1の追加の酵素とが含まれる請求項47に記載のキット。
【請求項49】
追加の酵素がフィターゼである、請求項47に記載のキット。
【請求項1】
親AmyS様アルファ−アミラーゼのアミノ酸配列に対し相同性が少なくとも95%のアミノ酸配列を有し、参照アルファ−アミラーゼの位置242に対応するアミノ酸位置に置換を有し、さらにそのアミノ酸配列中に、以下の内の1以上を有するアルファ−アミラーゼ変異体。
a) 次に挙げる位置における1以上の置換:アミノ酸位置349のシステイン、アミノ酸位置428 のシステイン、アミノ酸位置97のグルタミン酸、アミノ酸位置97のアルギニン、アミノ酸位置319のグルタミン酸、アミノ酸位置319のアルギニン、アミノ酸位置358のグルタミン酸、アミノ酸位置358のアルギニン、アミノ酸位置443のグルタミン酸、アミノ酸位置443のアルギニン;
b) アミノ酸位置97, 319, 349, 358, 428, または443に対応するアミノ酸位置の1以上におけるその他の配列修飾;
c) アミノ酸位置F178,R179,G180,I181,G182,またはK183,またはこれらのペアの1以上における欠失;
d) アミノ酸位置78,179,180,181,182,または183の内の1以上におけるその他の配列修飾;
e) N193F置換またはV416G置換、または両置換;
f) アミノ酸位置193または 416、または両者におけるその他の配列修飾;
g) 修飾されたアルファ−アミラーゼ変異体の一部に存在するプロリン残基の内の1以上におけるアラニン、グリシン、セリン、スレオニン、バリンまたはロイシン残基による置換;
h) 修飾されたアルファ−アミラーゼ変異体の一部に存在するプロリン残基の内の1以上における別の天然由来アミノ酸残基による置換;
i) 親AmyS−様アルファ−アミラーゼ中に存在するシステイン残基の内の1以上におけるセリン、アラニン、スレオニン、グリシン、バリンまたはロイシン残基による置換;
j) 親AmyS−様アルファ−アミラーゼ中に存在するシステイン残基の内の1以上における別の天然由来アミノ酸残基による置換;
k) ここで、SEQ ID NO:7を番号付与の参照アミラーゼとして、次の突然変異M15T,L, M15X,V128E,V128X,H133Y,H133X,N188S,T,P,N188X,M197T,L,M197X,A209V,A209X,M197T/W138F,M197T/138Y,M15T/H133Y/N188S,M15N128E/H133Y/N188S,E119C/S130C,D124C/R127C,H133Y/T149I,G475R,H133Y/S187D,または H133Y/A209V;
l) SEQ ID NO:7を参照アミラーゼとして、位置M15,V128,A111,H133,W138,T149,M197,N188,A209,A210,H405,T412の1以上におけるその他の修飾;
m) 親AmyS−様アルファ−アミラーゼがSEQ ID NO:7を含み、1以上のシステイン残基(C363)の欠失または置換、またはSEQ ID NO:2が参照アミラーゼのとき、位置M8,M9,M96,M200,M206,M284,M307,M311,M316、及び M438にあるメチオニン残基の欠失または置換;
n) SEQ ID NO:1または2が参照アミラーゼのとき、P17,D19,T21,N28,S51,G72,V74,A82,Q86,Q89,A93,G95,Q97,Wl15,D117,P123,S124,D125,N127,I130,G132,Q135,P145,G146,G148,S153,Y159,W166,S169,K171,R179,G180,I181,G182,K183,Wl87,P209,N224,S242,P245,G256,D269,N271,T278,N281,G302,A304,R308,T321,Q358,P378,S382,K383,T398,H405,T417,E418,P420,G421,P432,W437,G446,G454,S457,T459,T461,S464,G474、または R483に対応するアミノ酸残基の1以上における修飾;または
o) 次のいずれかの置換の集合;a)Q97E,Q319E,Q358E,Q443E; b)Q97E,Q319R,Q358E,Q443R; c)Q97E,Q319R,Q358E; d)Q97E,Q319R,Q443E; e)Q97E,Q319R,Q443R; f)Q97E,Q358R; g)Q97E,Q443E; h)Q319R,Q358E,Q443E; またはi)Q319R,Q358R,Q443E。
【請求項2】
アルファ−アミラーゼ変異体が、S242A,S242D,S242E,S242F,S242G,S242H,S242L,S242M,S242N,S242Q,またはS242Tアルファ−アミラーゼ変異体である、請求項1に記載のアルファ−アミラーゼ変異体。
【請求項3】
検出可能なアルファ−アミラーゼ活性を備え、親AmyS様アルファ−アミラーゼと比較して、(a)正味電荷、(b)基質特異性、(c)基質分解性、(d)基質結合性、(e)熱安定性、(f)1以上のpH域における活性、(g)1以上のpH域における安定性、(h)酸化環境下での安定性、(i)Ca2+要求性、(j)比活性度、(k)触媒反応速度、(l)触媒効率、(m)フィチン酸塩存在下での活性、(n)フィチン酸塩存在下での熱またはpH安定性、(o)液状化テストにおけるピーク粘度に対する影響力、(p)液状化テストにおける最終粘度に対する影響力、(q)キレート剤存在下での活性、(r)キレート剤存在下での熱またはpH安定性、(s)デサイジングまたは洗浄プロセスでの有用性、または(t)タンパク質発現系での発現量の内の1以上が改変されている、請求項1に記載のアルファ−アミラーゼ変異体。
【請求項4】
親AmyS−様アルファ−アミラーゼがSEQ ID NO:1,2,6,7,8,9,10,11,12,15,または16のいずれかを含む、請求項1に記載のアルファ−アミラーゼ変異体。
【請求項5】
アミノ酸残基の番号付与に用いられる参照アルファ−アミラーゼがSEQ ID NO:1または2である、請求項1に記載のアルファ−アミラーゼ変異体。
【請求項6】
アミノ酸配列が親AmyS-様アルファ−アミラーゼに対し少なくとも98%の同一性を有する、請求項1に記載のアルファ−アミラーゼ変異体。
【請求項7】
単離されたポリヌクレオチドであって、
a)請求項1に記載のアルファ−アミラーゼ変異体のアミノ酸配列、及び
b)SEQ ID NO:3,4,16,22,23,24,25,26,27,28,29,または30のいずれかをコードするコード配列を含むポリヌクレオチド。
【請求項8】
請求項1から6のいずれか1項に記載のアルファ−アミラーゼ変異体をコードする、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項9】
請求項7または8に記載の単離されたポリヌクレオチドを含むベクター。
【請求項10】
請求項7または8に記載の単離されたポリヌクレオチド、または請求項9に記載のベクターを含む、単離された宿主細胞。
【請求項11】
バシラス・スブチリス(Bacillus subtilis)、B.リケニホルミス(licheniformis)、B.レンタス(lentus)、B.ブレビス(brevis)、B.ステアロテルモフィラス(stearothermophilus)、B.アルカロフィラス(alkalophilus)、B.アミロリケファシンス(amyloliquefaciens)、B.コーギュランス(coagulans)、B.サーキュランス(circulans)、B.ロータス(lautus)、B.チューリンゲンシス(thuringiensis)、スプレプトマイセス・リビダンス(Streptomyces lividans)、S.ムリヌス(murinus)、大腸菌、またはシュードモナス(Pseudomonas)種のいずれかである、請求項10に記載の宿主細胞。
【請求項12】
a)請求項1から6のいずれか1項に記載のアルファ−アミラーゼ変異体と、
b)少なくとも1の追加の酵素とを含む組成物。
【請求項13】
追加の酵素がフィターゼである、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
アルファ−アミラーゼ変異体が、S242A,S242D,S242E,S242F,S242G,S242H,S242L,S242M,S242N,S242Q,またはS242Tアルファ−アミラーゼ変異体である、請求項12に記載の組成物。
【請求項15】
アルファ−アミラーゼ変異体がさらに、参照アルファ−アミラーゼのアミノ酸位置97,179,180,193,319,349,358,416,428,または443に対応する1以上のアミノ酸位置に配列修飾を有する、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
アルファ−アミラーゼ変異体が次の位置の置換を1以上有する請求項12に記載の組成物:位置349のシステイン、位置428のステイン、位置97のグルタミン酸、位置97のアルギニン、位置319のグルタミン酸、位置319のアルギニン、位置358のグルタミン酸、位置358のアルギニン、位置443のグルタミン酸、位置443のアルギニン。
【請求項17】
アルファ−アミラーゼ変異体がN193置換またはV416置換、またはこの両置換を有する、請求項12に記載の組成物。
【請求項18】
アルファ−アミラーゼ変異体がN193F置換またはV416G置換、またはこの両置換を有する、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
アルファ−アミラーゼ変異体がアミノ酸位置179及び180に欠失を有する、請求項14に記載の組成物。
【請求項20】
アルファ−アミラーゼ変異体がSEQ ID NO:2に対し少なくとも95%の相同性を有し、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列を含む参照アルファ−アミラーゼの位置番号に対応するアミノ酸位置242に置換を有する、請求項12に記載の組成物。
【請求項21】
親AmyS−様アルファ−アミラーゼがSEQ ID NO:1,2,6,7,8,9,10,11,12,15,または16のいずれかを含む、請求項12に記載の組成物。
【請求項22】
アルファ−アミラーゼ変異体とフィターゼが、AAU:FTUの比率が約1:15から約15:1となる量で存在する、請求項13に記載の組成物。
【請求項23】
アルファ−アミラーゼ変異体とフィターゼが、AAU:FTUの比率が約1:4から約3:1となる量で存在する、請求項13に記載の組成物。
【請求項24】
フィターゼがSEQ ID NO:31の配列を有する、請求項13に記載の組成物。
【請求項25】
澱粉スラリーを処理する方法であって、
a)澱粉スラリーに少なくとも1のフィターゼと、請求項1から6のいずれか1項に記載のアルファ−アミラーゼ変異体の少なくとも1種類とを添加する工程であって、フィターゼとアルファ−アミラーゼとを同時またはほぼ同時に添加し、または任意の順序で別々に添加する工程と、
b)フィターゼとアルファ−アミラーゼ変異体が活性化される条件下で澱粉スラリーをインキュベートする工程とを含む、澱粉スラリーを処理する方法。
【請求項26】
アルファ−アミラーゼ変異体が親AmyS様アルファ−アミラーゼまたは参照アルファ−アミラーゼと比較して、(a)正味電荷、(b)基質特異性、(c)基質分解性、(d)基質結合性、(e)熱安定性、(f)1以上のpH域における活性、(g)1以上のpH域における安定性、(h)酸化環境下での安定性、(i)Ca2+要求性、(j)比活性度、(k)触媒反応速度、(l)触媒効率、(m)フィチン酸塩存在下での活性、(n)フィチン酸塩存在下での熱またはpH安定性、(o)液状化テストにおけるピーク粘度に対する影響力、または(p)液状化テストにおける最終粘度に対する影響力の内の1以上の性質が改変されている、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
参照アルファ−アミラーゼがSEQ ID NO:1または2である、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
アルファ−アミラーゼ変異体が、S242A,S242D,S242E,S242F,S242G,S242H,S242L,S242M,S242N,S242Q,またはS242Tアルファ−アミラーゼ変異体である、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
アルファ−アミラーゼ変異体がさらに、参照アルファ−アミラーゼのアミノ酸位置97,179,180,193,319,349,358,416,428,または443に対応する1以上のアミノ酸位置に配列修飾を有する、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
アルファ−アミラーゼ変異体が次の位置の置換を1以上有する請求項28に記載の方法:位置349のシステイン、位置428のステイン、位置97のグルタミン酸、位置97のアルギニン、位置319のグルタミン酸、位置319のアルギニン、位置358のグルタミン酸、位置358のアルギニン、位置443のグルタミン酸、位置443のアルギニン。
【請求項31】
アルファ−アミラーゼ変異体がN193置換またはV416置換、またはこの両置換を有する、請求項28に記載の方法。
【請求項32】
アルファ−アミラーゼ変異体がN193F置換またはV416G置換、またはこの両置換を有する、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
アルファ−アミラーゼ変異体がアミノ酸位置179及び180に欠失を有する、請求項28に記載の方法。
【請求項34】
親AmyS−様アルファ−アミラーゼがSEQ ID NO:1,2,6,7,8,9,10,11,12,15,または16のいずれかを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項35】
アルファ−アミラーゼ変異体を添加する前にフィターゼを添加する、請求項25に記載の方法。
【請求項36】
フィターゼを添加した後、アルファ−アミラーゼ変異体を添加する前に、澱粉スラリーを予備インキュベートする、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
フィターゼの使用により、澱粉スラリーをフィターゼと接触させない方法と比較して、アルファ−アミラーゼ変異体の熱安定性が増加する、請求項25に記載の方法。
【請求項38】
澱粉スラリーに添加される前のフィターゼ及びアルファ−アミラーゼ変異体が単一のブレンド物中に含まれている、請求項25に記載の方法。
【請求項39】
フィターゼがSEQ ID NO:31のアミノ酸配列を有する請求項25に記載の方法。
【請求項40】
粉砕された穀物を含む澱粉含有スラリーから発酵性基質を製造する方法であって、
a)澱粉含有スラリーと、この澱粉から発酵性基質を生成させるために十分な量の少なくとも1のフィターゼ、及び少なくとも1の請求項1から6のいずれか1項に記載のアルファ−アミラーゼ変異体を接触させる工程であって、フィターゼとアルファ−アミラーゼを同時、ほぼ同時または任意の順序で別々に接触させる工程と、
b)フィターゼとアルファ−アミラーゼ変異体が活性化される条件下で、発酵性基質を生成させるために必要な時間澱粉スラリーをインキュベートする工程であって、アミラーゼより先にフィターゼを接触させる場合、アミラーゼとスラリーとを接触させる前に、澱粉スラリーを糊化温度より約0から30℃低い温度でインキュベートし、次いで澱粉を加水分解するために必要な時間、温度を糊化温度以上に保つ工程とを含む方法。
【請求項41】
参照アルファ−アミラーゼがSEQ ID NO:1または2であり、アルファ−アミラーゼ変異体が、S242A,S242D,S242E,S242F,S242G,S242H,S242L,S242M,S242N,S242Q,またはS242Tアルファ−アミラーゼ変異体である、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
澱粉含有材料または澱粉を処理する方法であって、澱粉含有材料または澱粉と、請求項1から6のいずれか1項に記載のアルファ−アミラーゼ変異体を少なくとも1種類含む組成物とを、アルファ−アミラーゼ変異体が検出可能な活性を生じる条件下で接触させる工程を含み、澱粉含有材料または澱粉の少なくとも一部がアルファ−アミラーゼ変異体によって分解される方法。
【請求項43】
参照アルファ−アミラーゼがSEQ ID NO:1または2であり、親AmyS−様アルファ−アミラーゼがSEQ ID NO:1,2,6,7,8,9,10,11,12,15,または16のいずれかを含む、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
アルファ−アミラーゼ変異体が、S242A,S242D,S242E,S242F,S242G,S242H,S242L,S242M,S242N,S242Q,またはS242Tアルファ−アミラーゼ変異体である、請求項42に記載の方法。
【請求項45】
さらに、フィターゼ、セルラーゼ、プロテアーゼ、アミノペプチダーゼ、アミラーゼ、カルボヒドラーゼ、カルボキシペプチダーゼ、カタラーゼ、キチナーゼ、クチナーゼ、シクロデキストリングルカノトランスファラーゼ、デオキシリボヌクレアーゼ、エステラーゼ、α−ガラクトシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、グルコアミラーゼ、α−グルコシダーゼ、β−グルコシダーゼ、ハロペルオキシダーゼ、インバターゼ、イソメラーゼ、ラッカーゼ、リパーゼ、マンノシダーゼ、オキシダーゼ、ペクチナーゼ、ペプチドグルタミナーゼ、ペルオキシダーゼ、ポリフェノールオキシダーゼ、ヌクレアーゼ、リボヌクレアーゼ、トランスグルタミナーゼ、キシラナーゼ、プルラナーゼ、イソアミラーゼ、カラギナーゼ、またはこれらの組み合わせから選択される、少なくとも1の別の酵素を含む、請求項42に記載の方法。
【請求項46】
澱粉分解、液状化、発酵、アルコール製造、甘味料製造、発酵性基質製造、洗浄、洗濯、製パン、または汚染除去プロセスの一部である、請求項42から45のいずれか1項に記載の方法。
【請求項47】
i)請求項1から6のいずれか1項に記載のアルファ−アミラーゼ変異体の少なくとも1種と、
ii)少なくとも1の追加の酵素とを1つの単位とする1以上のパッケージから成るキット。
【請求項48】
さらに、前記アルファ−アミラーゼ変異体を使用するための取扱説明書と、澱粉分子の酵素による切断を含むプロセスにおいて有用な少なくとも1の追加の酵素とが含まれる請求項47に記載のキット。
【請求項49】
追加の酵素がフィターゼである、請求項47に記載のキット。
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図4F】
【図4G】
【図4H】
【図4I】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25A】
【図25B】
【図26A】
【図26B】
【図27A】
【図27B】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図4F】
【図4G】
【図4H】
【図4I】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25A】
【図25B】
【図26A】
【図26B】
【図27A】
【図27B】
【公表番号】特表2011−502508(P2011−502508A)
【公表日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−533081(P2010−533081)
【出願日】平成20年11月3日(2008.11.3)
【国際出願番号】PCT/US2008/012413
【国際公開番号】WO2009/061381
【国際公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【出願人】(509240479)ダニスコ・ユーエス・インク (81)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年11月3日(2008.11.3)
【国際出願番号】PCT/US2008/012413
【国際公開番号】WO2009/061381
【国際公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【出願人】(509240479)ダニスコ・ユーエス・インク (81)
【Fターム(参考)】
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