説明

改良型流通反応装置

2つ又は3つ以上の反応セル(2)を有する反応システム及び反応器であって、反応セルが、セル間導管(4)によって分離され、セル内での攪拌を生じさせる手段(1)を有し、かかる手段が、セルの外部に位置する駆動機構体へのセル内の攪拌機構体の機械的連結を必要としない、反応システム及び反応器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、改良型流通反応装置又は反応器及び改良型反応システムに関する。本発明は、インライン型混合システムにも利用可能である。
【背景技術】
【0002】
「プロセス物質」という用語は、反応器内で変化され又は混合されるべき物質を意味している。プロセス物質は、ペースト、乳濁液、固体、液体、蒸気、ガス又は超臨界流体であるのが良い。プロセス物質は又、上記の物質の組み合わせであっても良い。
【0003】
「反応装置」又は「反応器」という用語は、反応が行われるハードウェアを意味している。「反応システム」は、プロセス物質を変性する(即ち、プロセス物質が反応を行う)格納システムを意味している。反応システム(又は反応器)内でのプロセス物質の変化の性状は、化学的であっても良く、物理的であっても良く或いは生物学的であっても良い。
【0004】
本明細書で用いられる「バッフル」という用語は、セル内に設けられ、流れを差し向けることができるインサートを意味している。別法として、インサートを用いると、セルの作業容量を設定することができる。
【0005】
「流れ」という用語は、プロセス物質が反応器を通過する動作モードを意味している。流れは、連続的であっても良く、或いは間欠的であっても良いが、連続流れが好ましい。プロセス物質は、一定の速度で反応器を通過しても良く、或いは、プロセス物質が反応器を通って進んでいるときに種々の速度で流れても良い。プロセス物質は、例えば、小径のチャネルにより互いに連結された一連のセルを通って流れても良い。
【0006】
本明細書における説明の目的上、「プラグ流れ」という用語は、プロセス物質が一定の速度でシステムを通って移動する流れ状態を意味している。プラグ流れは、理想化された概念であり、実際には、例えばプロセス物質の方向の変化又はプロセス物質と固体表面との間の抵抗又は攪拌に起因して速度の或る程度のばらつきは不可避である。注目されるべきこととして、本明細書において説明する形式のシステムは、一連の攪拌式セルであり、したがって、従来の意味ではプラグ流れシステムではない。しかしながら、非常に多数の攪拌式セルが直列に設けられたシステムでは、流れ状態は、従来のプラグ流れ状態に近づき始める。この場合、プラグ流れと言った場合、これは、1つのプロセス分子が任意他の分子とほぼ同じ滞留時間を有する流れプロフィールに関する要望を知らせようとするものである。
【0007】
「セル」という用語は、プロセス物質を保持し、セル間導管によって別のチャンバから分離されたチャンバを意味している。セルは又、プロセス流体を保持する攪拌式組立体に設けられた単一のチャンバであっても良い。セルは、攪拌手段を有する場合が多い。
【0008】
セルを互いに連結するチャネルは、セル間導管とよばれる。セル間導管は、生成物が次々に一連のセルを通って流れることができるように設けられている。セル間導管の通常の目的は、2つのセル相互間の逆混合を最小限に抑えることにある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、反応システムのセルがセル間導管によって互いに連結され、セル内の攪拌要素とセルの外部に位置する駆動機構体を連結する機械的シャフトを必要としない手段によってシステムが攪拌されるマルチセル組立体を提供することにある。
【0010】
反応セルの容量は、攪拌式要素又は静止バッフルを挿入してこれらがセルの所与の容積に取って代わるようにすることにより変えられる。これにより、セルサイズを調節することができる。
【0011】
攪拌式組立体という用語は、プロセス入口パイプ及びプロセス出口パイプ並びに1つ又は2つ以上のセルを備えた完全内蔵型コンポーネントである。攪拌式組立体をパイプ又は導管によって別の攪拌式組立体に連結することができる。通常、攪拌式組立体を別の攪拌式組立体の格納健全性に悪影響を及ぼさないで取り外すことができる。攪拌式組立体は、プロセス物質の流れについて単一の流れを生じさせることができ又はプロセス流れについて一連の並列流れを生じさせることができる。2つの攪拌式組立体相互間の導管容積は、一般に、攪拌式組立体内のセル間導管の好ましい容積よりも大きい。導管のサイズは、システムが広範な流量で動作するので閉塞の恐れを考慮に入れて定められなければならない。攪拌式組立体が振動し又は揺れるようにする機構体は、各攪拌式組立体を個々に振動させることができ又は2つ又は3つ以上の組立体を一緒に振動させることができるよう1つ又は多数の攪拌式組立体を受け持つのが良い。
【0012】
「システム」という用語は、一緒になって1つ又は2つ以上のプロセス流で単位動作を実行する1つ又は2つ以上の攪拌式組立体を意味している。多数の攪拌式組立体を用いる場合、これら攪拌式組立体は、直列の状態に又は並列の状態に若しくは直列と並列の組み合わせの状態で配列可能である。これら攪拌式組立体が並列に配置された場合でも、これら攪拌式組立体は、本質的には、単一のプロセス流れの構成部分である。これらは、システムが何故多数の攪拌式組立体の状態に分解されるかの実用上の理由(例えば、融通性、汎用性、標準化、物理的サイズの限度等)である。
【0013】
攪拌要素は、攪拌式組立体内の自由に動くコンポーネントである。攪拌要素は、組立体を揺さぶると攪拌をもたらし、変形例として、可変磁界を利用して攪拌を生じさせても良い。
【0014】
1つ又は複数の攪拌要素は、揺さぶられることによって攪拌をもたらす。攪拌は、2種類又は3種類以上の密度の物質を収容した1つ又は複数のセルを利用するのが良い。密度の差は、互いに異なる密度の固体、液体又は気体の組み合わせに基づいて生じる場合があり、これらは、液滴、泡、粒子、大きな固体物体又はポケットの形態をしている場合がある。
攪拌要素は、磁気的に駆動されても良い。
【0015】
「攪拌」という用語は、一般に、プロセス流体の攪拌を意味している。システムが温度制御システム、例えば熱伝達流体を収容したジャケットを備えている場合、熱伝達流体の攪拌も又望ましく且つ通常は必要であるが、これは、通常、乱流を生じさせることにより又は静止混合によって行われる場合がある。
【0016】
本明細書は、攪拌式組立体を用いたシステムについて好ましい設計原理を記載している。これら設計原理の背後にある理由を説明する。しかしながら、これら設計原理の妥協策を実際の設計上の理由で多くの場合見出さなければならないことも又認識されなければならない。例えば、セル間導管は、閉塞の恐れを減少させるために理想サイズよりも大径でなければならない場合がある。多くの他のかかる例が存在する。
【0017】
本発明は、プロセス物質が1つのセルから次のセルまでシステムを通って流れるシステムに利用される。セルを通る流れは、通常、連続である。ただし、或る幾つかの場合には、セルを通る流れは、間欠的に溜まっても良く或いは振動流れパターンを利用しても良い。
【0018】
本発明は、特に、液体が充填される(又は、液体と固体の組み合わせを収容する)システムに利用される。気体は、プロセス変化を促進し又は支援する反応体、生成物又は成分として存在しても良い。本発明は又、セル内にガス層又は泡を有するシステムについても利用できる。かかる場合、固体攪拌式要素なしで攪拌を達成することができる。
【0019】
本発明は、プロセス物質が熱を放出せず又は吸収しないシステムに利用される。より好ましくは、本発明は、発熱性又は吸熱性のプロセスに利用される。
【0020】
本発明は、プロセス物質の変化(例えば、温度又は圧力の変化)を逆にするのが簡単な操作に利用される。より好ましくは、本発明は、逆にするのが簡単ではないプロセス(例えば、化学反応、生物学的プロセス、混合プロセス)と共に可逆的化学反応が用いられる場合に利用される。より好ましくは、本発明は、或る形式の化学反応(例えば、化学反応、重合反応、異性化反応)又は生物学的変化が生じる操作に利用される。
【0021】
本発明は、プロセス物質が上述したようなプラグ流状態で反応器を通過する操作に利用される。ただし、このシステムは、厳密な意味ではプラグ流れシステムではない。反応セルは、一連の混合型セルであり、プラグ流は、実質的に全ての分子又は粒子又はプロセス物質が反応器内で実質的にほぼ同じ滞留時間を有する場合に生じると考えられる。
【0022】
本明細書において説明する流通反応装置は、通常、熱をプロセス流体に追加し又は熱をプロセス流体から奪う何らかの手段を備えている。幾つかの場合では、反応器は、熱を追加し又は奪う手段を備えていない場合がある。これは、プロセス物質がシステムを通過するときにプロセス物質が受ける温度変化を許容できるシステムに当てはまる。
【0023】
本発明は、流動又は間欠的流動プロセスシステムにおける良好な攪拌を生じさせることを目的としている。多くのプロセスシステムは、プロセス流体の攪拌を促進すると、良好に働く。流体の攪拌の促進により、プロセス物質と伝熱面との間の良好な熱伝達条件が促進される。流体の攪拌の促進により、プロセス物質の混合状態も又向上する場合がある。流体の攪拌の促進により、2種類の物質相互間の物質移動条件も又向上することがある。流体の攪拌の促進により、触媒が用いられている場合、早いプロセス変化も又促進される場合がある。流動システムにおける流体の攪拌の促進は、次のように以下の方法で従来達成されている。
(a)或る幾つかのシステムでは、プロセス流体の適度の攪拌は、システムを通るプロセス物質の高い正味の質量流量を提供することによって達成される。
(b)或る幾つかのシステムでは、プロセス流体の適度の攪拌は、プロセス流体が長い経路を辿るようにすることによって達成される。これにより、システムを通って流れるプロセス物質の正味の流れを増大させないで、流体の速度が増大する。これは、種々の手段、例えばバッフルの使用によって達成できる。
(c)或る幾つかのシステムでは、適度の攪拌は、流れチャネルの互いに異なる部分が所与の角度で互いに遮るようにすることによって達成される。これは、表面型彫り又はバッフルを用いることによって達成できる。
(d)幾つかのシステムでは、プロセス流体の攪拌レベルは、プロセス流体を機械的に攪拌することによって高められる。攪拌要素を磁気的方法又はシール付きのシャフトによって駆動機構体に結合するのが良い。
(e)幾つかのシステムでは、プロセス流体の攪拌レベルは、振動流れを用いることによって高められる。この場合の振動は、プロセス流体流れ方向の一時的逆転によって生じる振動である。流れの逆転は、例えば、パルス化装置又は可逆歯車ポンプのような手段によって達成できる。
【0024】
上述の例では、(a)、(b)及び(c)は、全て最小流れ範囲又は規定された流れ範囲に制限されている。本発明の目的は、プロセス物質(但し、かかる最小質量流量を指定することができる)の最小又は特定の質量流量を必要としない仕方でシステム内の流れの攪拌を促進する手段を提供することにある。
【0025】
本発明の目的は、(d)に示されているように駆動機構体(これは、セルの外部に位置している)への機械式継手を必要としないで(但し、外部への機械式継手を用いても良い)システム内の流れの攪拌を促進する手段を提供することにある。これにより、シャフトシール又はグランド(プロセス物質が漏れ出るのを阻止するためのシャフトシール又はグランド)が不要になる。
【0026】
本発明の目的は、(e)に示されているようなプロセス物質の流れの逆転を必要としない(但し、必要ならば流れの逆転を利用しても良い)システム内での流体の攪拌を促進する手段を提供することにある。振動流れに関する欠点は、かかる振動流れにより、逆混合が増大すると共にシステム前後の圧力降下が増大する場合があるということにある。振動流れによる攪拌レベルは、強さが所望レベルよりも低いことがあり(特に、大型システムに関して)、流れの逆転を達成するには望ましくないほど高い圧力降下が必要になる場合がある。本発明は、振動流れを利用しないが、振動流れが望ましいと考えられる場合にはこれを利用する場合がある。
【0027】
本発明の目的は、システム内で1つ又は2つ以上の攪拌式要素を動かすことによってシステム内の流体の攪拌を促進する手段を提供することにある。これは、システムを揺さぶり又は振動させることによって達成される。これは、反応器又はシステムを振動台、振動アーム、回転カム又は任意他の機械的運動促進手段に連結することによって達成できる。
【0028】
攪拌要素の運動は又、1つ又は複数のセルの外部に位置する機構体に磁気結合されている攪拌要素を用いても達成できる。これは、本質的に、同一の結果を達成する。本明細書の残部は、振盪式又は振動式システムに関するが、磁気的攪拌の概念も又利用できる。
【0029】
振動又は振盪作用を発生させる機械式装置は、圧縮空気、空気モータ、リニア電気モータ、回転電気モータ又は電磁力を用いるのが良い。機械式装置は又、他の方法、例えば油圧動力を用いても良い。
【0030】
幾つかの場合、攪拌式組立体を振動装置が互いに異なる位相で動く2つ又は3つ以上の群の状態に取り付けることが望ましい場合がある。この目的は、システムの全体的運動及び更に幾つかの場合では逆流の傾向を減少させるのに役立つようにすることにある。
【0031】
振動方向は、流体の流れ方向であっても良く、或いは、流れ方向に対して90°をなしていても良い。振動は又、任意他の方向であっても良く、或いは、軌道を描いて動いても良い。振動は又、ねじり若しくは揺動作用又はランダムな動きを伴っていても良い。振動は、上述の動きの組み合わせであっても良い。
【0032】
振動又は振盪の程度は、攪拌の有効性に対する影響を持つ。「脆いプロセス物質」を取り扱い又は強力な攪拌を必要としない方法の場合、毎秒1サイクル未満の振動速度が用いられる(但し、これよりも早い又は遅い速度を用いても良い)。幾つかの場合、これは、毎秒0.5サイクル未満であって良く、他の場合、毎秒0.1サイクル未満であって良い。強力な攪拌を必要とする方法の場合、毎秒0.5サイクルを超える振動速度が用いられる。幾つかの場合、これは毎秒5サイクルを超える。幾つかの場合、これは、毎秒50サイクルを超える。
【0033】
多くの振動式組立体は、液体充填システムなので、振盪作用だけでは攪拌にそれほど大きな影響を及ぼさない。これらの用途に関し、攪拌要素の追加により攪拌を促進するのが良い。攪拌要素は、プロセス物質とは異なる密度の自由運動物質である。幾つかの場合、攪拌要素はそれ自体、プロセス物質(例えば、気体/液体システム又は2種類の密度の液体を用いるシステムでは)であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】単一の攪拌要素を備えたシステムの一例を示す図である。
【図2】多数の攪拌要素を備えたシステムの一例を示す図である。
【図3】本発明のシステムのプロセス物質のための入口及び出口を示している図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
単一の攪拌要素を備えたシステムの一例が、図1に示されている。アイテム(1)は、攪拌要素であり、アイテム(2)は、プロセス物質セルであり、アイテム(3)は、熱伝達流体のための導管である。プロセス流体は、プロセス物質チャネルを通って流れ、組立体全体は、振動機構体に取り付けられ又はこれに連結される。このシステムでは、攪拌要素は、上下に揺さぶられるロッドである。
【0036】
多数の攪拌要素を備えたシステムの一例が、図2に示されている。アイテム(1)は、攪拌要素のうちの1つであり、アイテム(2)は、プロセス物質セルであり、アイテム(3)は、熱伝達流体のための導管であり、アイテム(4)は、セル間導管である。プロセス流体は、1つのセルから次のセルまでセル間導管を通って流れ、組立体全体は、振動機構体に取り付けられ又はこれに連結されている。
【0037】
攪拌式組立体を金属又はプラスチックで製作するのが良い。攪拌式組立体のためのプレートを図2に示されているように2つの部分で製作しても良く、或いは、内側部分がセルにあけられた穴を有し、外部にプレートが設けられたサンドイッチとして製作しても良い。内側部分は、金属又はプラスチックであるのが良い。外側プレートは、これとは異なる材料(例えば、耐薬品性金属)のものであるのが良い。
【0038】
図1及び図2には、説明目的で熱伝達チャネル3が示されている。熱伝達流体導管の他の形態を用いても良い。攪拌式組立体は、ジャケット、冷却コイル若しくはプレート又はこれらの組み合わせの形態をした加熱/冷却システムを有するのが良い。加熱/冷却用流体のための結合は、振動又は振盪作用を許容できる可撓性パイプ又は剛性パイプによる。攪拌式組立体は、攪拌式組立体が浸漬される冷却/加熱浴の形態をした加熱/冷却システムを有するのが良い。攪拌式組立体は、浴内のガスケット又はフレーム内に位置するのが良い。攪拌式組立体は、攪拌式組立体の表面にクランプされた(、そしてそれ自体、加熱若しくは冷却媒体中に浸漬され又はその中に加熱若しくは冷却媒体を有する)アルミニウムプレート又は銅プレート(又は他の何らかの熱伝導性材料)の形態をした加熱/冷却システムを有するのが良い。幾つかの場合、加熱又は冷却媒体は、空気であるのが良い。攪拌式組立体が内部加熱若しくは冷却用流体を備えていない場合、攪拌式組立体は、加熱若しくは冷却媒体と攪拌式組立体との間の熱伝達面積を増大させるフィン(又は外側表面積を増大させる他の手段)を有するのが良い。
【0039】
攪拌要素の寸法を変えてセルの容積を変えることができる。これにより、ユーザは伝熱面積とプロセス容積の比(又はプロセス流体の滞留時間)を変えることができる。図1では、例えば攪拌要素の直径を増大させると、プロセス物質の容積空間を減少させることができる。図2の場合、攪拌要素の穴のサイズ又は外径を変更することができる。セル内に1つ又は2つ以上の攪拌要素を設けることができ、セル内の攪拌要素の数を変えることができる。
【0040】
図3は、幾つかのセル(2)及びセル間導管(4)を示すためにカバー(6)が取り外された状態のブロック(5)を示している。図3は又、プロセス物質のための入口(7)及び出口(8)を示している。
【0041】
攪拌要素ではなく気泡を用いて混合を促進する場合、静的インサートを用いることによりセルの容量を変更するのが良い。これらは、所要の量だけセル容積を減少させる不動インサートである(本明細書は又、この機能を実行するバッフルについて言及している)。
【0042】
セルの容積を変更するために攪拌要素又は静的インサートのサイズを変化させることにより、ユーザは、各セル内での変換度を制御することができる。例えば、ユーザは、一連のセル内において、各セルがほぼ同一量の変換を実行するようにすることができる。変形例として、ユーザは、一連のセル内において各セルがほぼ同一の熱負荷を有するようにすることができる(大抵の場合、互いにほぼ同じ熱負荷は、変換度と同等である)。
【0043】
ユーザが一連のセル内に所与の変換プロフィールを指定したいと思った場合、熱収支(熱勘定)の計算によって攪拌要素又は静的インサートの適当なサイズを確かめることができる。より単純には、一様な冷却ジャケットが用いられる場合、各セルの温度を測定することにより攪拌要素又は静的インサートのサイズを確かめることができる。
【0044】
攪拌要素は、自由浮動状態であっても良く、或いはヒンジ若しくは可撓性連結部によりつながれても良い。攪拌要素は又、チャネルを上下に摺動しても良い。
【0045】
攪拌要素の形状は、必要に応じて様々であって良い。攪拌要素は、円筒形、球形、正方形、長方形又は任意他の形状であって良い。また、攪拌要素には縦溝が設けられても良く、或いは、攪拌要素は、これが動くときに回転するような幾何学的形状を有しても良い。
【0046】
攪拌要素は、触媒物質(又は酵素)のものであっても良く、或いは、触媒物質(又は酵素)である表面被覆材を有しても良い。かかる物質は、表面全体を覆っても良く、或いは、研磨を最小限に抑えるよう特定の領域(例えば、中空筒体の内面)に制限されても良い。
【0047】
攪拌要素は又、攪拌要素が動いているときにプロセス流体が多孔質材料を通過することができるよう触媒物質の多孔質プラグであっても良い。
【0048】
攪拌要素の材料は、金属、プラスチック、ゴム又は他の多くの材料であって良い。攪拌要素は又、被覆されるのが良い。或る幾つかの場合、これは、コスト面の理由で又は2種類の材料の特性(例えば、耐薬品性のある被膜及び密度を増大させるための金属コア)から恩恵を受けるために使用されるのが良い。攪拌要素は、摩耗を減少させるためにシステムの本体よりも軟質の材料で作られるのが良い。PTFEは、化学的に過酷な環境で用いるのに良好な材料である。ゴム又はゴム被膜は、摩耗しにくいようにするのに良好である。
【0049】
多数のセルを用いることは、望ましくない逆混合を生じさせないで、システムを通る任意の正味質量流量で攪拌を達成する効果的な手法である。セルが小さければ小さいほど、又セルの数が多ければ多いほど、これらセルがプラグ流れ状態にそれだけ一層近づく。多量のセルが望ましいが、用いるセルの数が多くなるにつれてコスト及び複雑さが増す。システムは、1つ以上の攪拌式セルを有するのが良い。システムは、2つ以上の攪拌式セルを有するのが良い。システムは、4つ以上の攪拌式セルを有するのが良い。システムは、8つ以上の攪拌器式セルを有するのが良い。システムは、16個以上の攪拌式セルを有するのが良い。システムは、20個以上の攪拌式セルを有するのが良い。システムは、50個以上の攪拌式セルを有するのが良い。システムは、100個以上の攪拌式セルを有するのが良い。システムの中には、500個以上の攪拌式セルを有するものがある。システムの中には、1000個以上の攪拌式セルを有するものがある。システムの中には、10,000個以上の攪拌式セルを有するものがある。この段落では、多くのオプションが示されている。この理由は、システムを3桁又は4桁以上スケールアップすることができるからである。工業規模で実行されるプロセスでは、実験室システムよりも非常に多くの数のセルが必要となる(セル1個当たりほぼ同じサイズ及び滞留時間がスケールアップされたプラントに用いられる場合)。変形例として、大形セルを用いても良い。
【0050】
単一の攪拌式組立体は、単一のセルのみを有するのが良い。より好ましくは、攪拌式組立体は、2個以上のセル、より好ましくは4個以上のセル又はより好ましくは8個以上のセル、より好ましくは10個以上のセルを有する。20個のセルを有する攪拌式組立体がより好ましい。パイロットプラント用の攪拌式組立体は、100個以上のセルを使用しており、もっといえば、100以上のセルを用いるのが良い。攪拌式組立体は、200個を超えるセルを有するのが良い。大規模プラント用の攪拌式組立体は、1000以上のセルを有するのが良い。或る幾つかの場合、システムが大形になると、比較的少数の大形セルが用いられることになる。
【0051】
システムは、システム内の互いに異なる箇所において互いに異なるセル滞留時間及び(又は)互いに異なるセル伝熱面積とプロセス容積の比をもたらすよう互いに異なるセルサイズを有するのが良い。これは、プロセス変化率が変化している場合に有益なことがある。
【0052】
システムは、システム内の互いに異なる箇所において互いに異なるセル滞留時間及び(又は)互いに異なるセル伝熱面積とプロセス容積の比をもたらすよう互いに異なる攪拌要素サイズ(又は静的要素)を備えたセルを有するのが良い。これは、プロセス変化率が変化している場合に有益なことがある。
【0053】
システムは、システム内の互いに異なる箇所において互いに異なるセル滞留時間及び(又は)互いに異なるセル伝熱面積とプロセス容積の比をもたらすよう互いに異なるバッフルサイズを備えたセルを有するのが良い。
【0054】
システムは幾つかのセルと攪拌要素の組み合わせ、攪拌要素を備えていない幾つかのセル、バッフルを備えた幾つかのセル及びバッフルを備えていない幾つかのセル(又は、これらの組み合わせ)を有して良い。バッフル及び攪拌要素を変化させる理由は、プロセスの要望がシステム内の互いに異なる箇所において互いに異なる場合があるからである。例えば、開始時に多量の熱を放出する場合のあるプロセスは、熱を当初攪拌しないようにすることによって良好に稼働する場合がある。このように開始時に攪拌しないようにすることにより、その結果として、初期反応が遅くなり、プロセス物質が初期段階において過熱するのを阻止するのが容易になる。
【0055】
多くの場合、図2に示されているように多数のセルを単一の攪拌式組立体に用いることが望ましい。
【0056】
システムを通る流れパターンは、一般に、セルが十分に混合されるが、セル間導管内の流れの軌道が実質的に一方向であるようなものであり、但し、幾つかの逆流を許容することができる。
【0057】
多数のセルが用いられる場合、セル間導管内の逆流を非戻り装置、例えばボール又はフラップによって減少させ又は阻止することができる。
【0058】
多数のセルを用いる場合、逆流を回避するために攪拌要素の運動(又はポンプ)により引き起こされる圧力の効果に対して、セル間導管内に十分な圧力降下をもたらすことが望ましい場合がある。これにより、セル間導管内に逆流が生じる傾向が減少する。セル間導管前後の圧力降下は、攪拌要素により引き起こされる圧力の効果よりも大きく、より好ましくは攪拌要素により引き起こされる圧力の効果の2倍であり、より好ましくは攪拌要素により引き起こされる圧力の効果の10倍であることが望ましい。
【0059】
攪拌が用いられる場合、セル内の流体は、セル間導管内の流体よりも一層の利益をもたらす。したがって、セル容積がセル間導管容積と比較して大きいことが望ましい。これに対する例外が存在するが(特に、セル容積がシステム内の互いに異なる箇所において異なっている場合)、セル容積は、セル間導管よりも大きいことが望ましい。より望ましくは、セル容積は、セル間導管容積の5倍を超え、好ましくはセル間導管容積の10倍を超え、より好ましくはセル間導管容積の50倍を超え、更により好ましくはセル間導管容積の100倍を超える。
【0060】
セル間導管容積は、逆流(これは、システムシェルの可撓性又は送出しシステムが逆流に耐えることができる性能に対する圧力の効果により引き起こされる)の容積に等しく又はこれよりも大きいことが必要である。より好ましくは、セル間導管容積は、逆流の容積の2倍又はより好ましくは逆流の容積の5倍であるべきである。
【0061】
セル間導管長さが短いと、その結果として、拡散による逆流が生じる場合がある。セル間導管の長さは、他の最も大きい寸法(幅、高さ又は直径)とほぼ同じ長さ、より好ましくは2倍の長さ、より好ましくは(他の要因が満足の行くことを条件として)5倍の長さであるべきである。セル間導管中の流体の速度は、拡散により引き起こされる逆流よりも速いことが必要である。
【0062】
必要な場合、セルは、プロセス物質のうちの何割かが適切な混合を行わないでセルから真っ直ぐに出ることがないようにするよう設計されるのが良い。これは、プロセス物質がセル中の長い経路を辿るようにするバッフルを用いることによって実施できる。バッフルは、種々の仕方で、例えば、攪拌要素(例えば、同心リングの状態)を備えた又は備えていない同心管で設計されるのが良い。セル内の2本の同心管に2つの同心リングを用いる場合、一方の摺動リングは、プロセス流れと共に所定の方向に進むのが良く、他方の摺動リングは、プロセス流れの方向とは逆に進むのが良い(というのは、プロセス物質の流れ方向は、プロセス物質が同心管を通って進むときに逆になるからである)。これは、攪拌要素に起因する圧力パルス化を減少させるのに役立つ。
【0063】
攪拌式組立体を水平面若しくは垂直面内に又はこれら2つの平面相互間に角度をなして設けるのが良い。好ましい実施形態では、攪拌式組立体を充填中(及び通常の稼働中)前方方向に上向きの流れをもたらし、排出中、前方方向に下向きの流れをもたらすよう回転させることができるような攪拌式組立体の取り付け構造体が設けられる。この構造体により、充填中、ガスを押し退けることができる。攪拌式組立体の向きを変えることにより、流れ方向を変化させないでシステムを空にすることができる。攪拌式組立体の向きを手動調整により変えることができ又は或る形態の電気機械式装置又は他の或る形態の作動手段によって自動的に回転させることができる。
【0064】
変形例として、セル間導管は、攪拌要素に起因したパルス化を減少させるためにブロックの互いに異なる側部で切断されても良い。
【0065】
プロセス導管は、システムの一方の端から他方の端まで直線経路を辿るのが良い。変形例として、プロセス導管は、プロセス物質のための入口及び出口が同一の端のところに位置するようU字形の形をしていても良い。プロセス導管は又、他の方向に向いていても良く又は方向の多くの変化を呈していても良い。
【0066】
振動組立体は、容量又は経路長さを増大させるよう直列に若しくは並列に(又はこれら2つの組み合わせの状態で)互いに連結されても良い。
【0067】
本発明により、プロセス物質は、システムを通るプロセス物質の正味の質量流量とは関係なく、攪拌状態、良好な混合状態及び良好な熱伝達状態を維持しながらシステムを通って流れることができる。
【0068】
以下は、本発明の可能な用途の非限定的なリストである。
本発明は、連続ミキサで利用される。
本発明は、化学反応のための連続反応器で利用される。
本発明は、重合反応ための電力反応器で利用される。
本発明は、連続バイオリアクタで利用される。
【0069】
本発明は、固体触媒を用いた反応のための連続反応器で利用される。
本発明は、液体触媒又は粒子として流体で運ばれる触媒を用いた反応のための連続反応器で利用される。
本発明は、有機合成反応のための連続反応器で利用される。
本発明は、連続結晶化に利用される。
【0070】
本発明は、任意サイズの連続反応器のために利用され、例えば、本発明は、システムのスループットが1時間当たり1グラム未満又は1時間当たり100グラム以上である反応器で利用でき、より好ましくは、1時間当たり1kg以上のスループットが得られるよう用いられ、より好ましくは、本発明は、1時間当たり10kg以上のスループットが得られるよう用いられる。本発明は又、1時間当たり100kgを超えるスループットを得るのに適している。
【0071】
本発明は又、滞留時間が100秒未満又は10秒未満である比較的迅速な連続プロセスに有用である。本発明が非常に速いプロセスにとって良好である理由は、セル内におけるプロセス物質と表面積の比を生じている条件に合うよう変えることができるということにある。これにより、圧力降下を僅かにすることができる(というのは、セルは、これを最も必要とする場合、高い面積と容量の関係を備えるに過ぎないからである)。
【0072】
本発明は、100秒を超える時間にわたって起こる遅いプロセスに利用できる。本発明は又、1000秒を超える時間がかかるプロセスにも利用でき、本発明は又、10,000秒を超える時間がかかるプロセスにも利用でき、本発明は又、100,000秒を超える時間がかかるプロセスにも利用される。この理由は、良好な攪拌をプロセス物質のスループット量とは無関係に維持することができ、しかも、セル間導管がゆっくりとした流れ条件下における逆混合を最小限に抑えるのに役立つということにある。良好な攪拌は、これが攪拌をスピードアップするのに役立つのでゆっくりとしたプロセスにも良好である。
【0073】
本発明は、医薬品を製造する連続反応器に適している。
本発明は、高い表面積とプロセス容積の比を達成することができるので(大きなバッフル又は攪拌要素を選択することにより)速い化学反応に適している。
【0074】
本発明は、反応器を通る質量流量を小さくした状態で良好な混合及び液体攪拌を維持することができるので1分以上の遅い反応に適している。
本発明は、反応器を通る質量流量を小さくした状態で良好な混合及び液体攪拌を維持することができるので10分以上の遅い反応に適している。
【0075】
本発明は、反応器を通る質量流量を小さくした状態で良好な混合及び液体攪拌を維持することができるので100分以上の遅い反応に適している。
本発明は、反応器を通る質量流量を小さくした状態で良好な混合及び液体攪拌を維持することができるので1000分以上の遅い反応に適している。
【0076】
本発明は、国際公開第2006/120026号パンフレット、同第2006/120027号パンフレット及び同第2006/120028号パンフレットに記載されているシステムと関連して用いられると、特に有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つ又は3つ以上の反応セルを有する反応システムであって、前記セルは、セル間導管によって分離され、前記セルは、前記セル内での攪拌を生じさせる手段を有し、該手段は、前記セルの外部に位置する駆動機構体への前記セル内の前記攪拌手段の機械的連結を必要としない、
ことを特徴とする反応システム。
【請求項2】
前記システムは、4つ又は5つ以上のセルを用いる、
請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記システムは、8つ又は9つ以上のセルを用いる、
請求項1又は2記載のシステム。
【請求項4】
プロセス物質が、前記システムを通って連続的に又は間欠的に流れる、
請求項1ないし3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記システムは、攪拌式組立体である、
請求項1ないし4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
前記システムは、混合を促進するために物理的に揺さぶられる組立体を有する、
請求項1ないし5のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項7】
攪拌を生じさせる前記手段は、ヒンジ又は可撓性連結部によって1つ又は複数の前記セル内につながれた攪拌要素を有する、
請求項1ないし6のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項8】
前記システムは、前記システムを揺さぶっているときに混合を促進するためのガスポケット又は泡を収容している、
請求項6記載のシステム。
【請求項9】
前記システムは、前記システムを揺さぶっているときに混合を促進するよう密度が互いに異なる物質を用いる、
請求項6記載のシステム。
【請求項10】
磁気結合により、外部駆動機構体と前記セル内の攪拌要素との間の連結が行われる、
請求項1ないし9のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項11】
前記セル容量は、変えられる、
請求項1ないし10のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項12】
前記システムは、反応温度を制御するための熱伝達要素を有する、
請求項1ないし11のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項13】
前記セル容量は、前記熱伝達要素の伝熱面積とセル容積の互いに異なる比を前記システム内の互いに異なる箇所で与えるよう変えられる、
請求項1ないし12のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項14】
前記セルの前記容量は、インサートを用いることにより所望の容積まで減少する、
請求項1ないし13のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項15】
前記インサートは、攪拌要素である、
請求項14記載のシステム。
【請求項16】
前記インサートは、静止要素又はバッフルである、
請求項14記載のシステム。
【請求項17】
多数個のセルが、単一の材料ブロック内に作られている、
請求項1ないし16のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項18】
前記セルは、ジャケットの形態をした冷却/加熱システムを備えている、
請求項1ないし17のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項19】
前記セルは、加熱又は冷却浴中に浸漬される、
請求項1ないし18のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項20】
前記セル間導管は、前記攪拌要素の運動に起因した脈動を減少させるよう前記ブロックの互いに異なる側部で交互に切断されている、
請求項1ないし19のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項21】
前記システムは、前記プロセス物質が適正な混合を行わないで前記セルから直接出ることがないようにするためのバッフルを用いている、
請求項1ないし20のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項22】
前記セル間導管の容積は、逆流容積に等しく又はこれよりも大きい、
請求項1ないし21のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項23】
前記セル間導管前後の圧力降下は、逆流を阻止するのに十分である、
請求項1ないし22のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項24】
前記セル間導管を通る前記プロセス物質の速度は、拡散による逆流速度に等しく又はこれよりも高い、
請求項1ないし23のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項25】
前記システムは、前記攪拌式組立体を回転させて前方方向に上向き及び下向きの流れをもたらすことができるよう前記攪拌式組立体のための取り付け構造体を備えている、
請求項1ないし24のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項26】
前記システムは、高速連続反応に用いられる、
請求項1ないし25のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項27】
前記システムは、低速連続反応に用いられる、
請求項1ないし26のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項28】
前記システムは、化学反応器である、
請求項1ないし27のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項29】
前記システムは、バイオリアクタである、
請求項1ないし27のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項30】
前記システムは、結晶化装置である、
請求項1ないし27のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項31】
前記システムは、固体触媒を用いた反応のために用いられる、
請求項1ないし27のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項32】
セル間導管によって互いに連結された一連のセルを有する反応器であって、前記セルは、前記セルの攪拌のための手段を備え、前記攪拌は、前記セルの壁を横切る物理的連結なしに行われる、
ことを特徴とする反応器。
【請求項33】
前記反応器は、4つ又は5つ以上のセルを有する、
請求項32記載の反応器。
【請求項34】
1つ又は2つ以上のセル内に攪拌器が設けられ、前記攪拌器は、磁力によって作動される、
請求項32又は33記載の反応器。
【請求項35】
前記セルを揺さぶることにより攪拌が行われる、
請求項32又は33記載の反応器。
【請求項36】
前記セルは、ブロック内に納められている、
請求項32ないし35のいずれか1項に記載の反応器。
【請求項37】
1つ又は2つ以上のバッフルが、1つ又は2つ以上のセル内に設けられている、
請求項32ないし35のいずれか1項に記載の反応器。
【請求項38】
前記セルは、ジャケットの形態をした冷却/加熱システムを備えている、
請求項32ないし35のいずれか1項に記載の反応器。
【請求項39】
前記セル間導管は、前記ブロックの互いに異なる側部で交互に切断されている、
請求項32ないし38のいずれか1項に記載の反応器。
【請求項40】
前記セルの容積は、前記セル間導管の容積の5倍を超える、
請求項32ないし39のいずれか1項に記載の反応器。
【請求項41】
前記システムは、前記攪拌式組立体を回転させて前方方向に上向き及び下向きの流れをもたらすことができるよう前記攪拌式組立体のための取り付け構造体を備えている、
請求項1ないし24のいずれか1項に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2010−511501(P2010−511501A)
【公表日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−539664(P2009−539664)
【出願日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際出願番号】PCT/EP2007/010603
【国際公開番号】WO2008/068019
【国際公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【出願人】(509160498)アッシュ モリス リミテッド (2)
【Fターム(参考)】