説明

改良構造のゼリーロールおよびそれを含む二次電池

改良構造のゼリーロール、より詳細には、カソード活性材料塗布部分をカソード電流コレクタの少なくとも一方の側に形成したカソード、およびアノード活性材料塗布部分をアノード電流コレクタの少なくとも一方の側に形成したアノードを、カソードおよびアノードがセパレータを介して互いに向い合っている状態で巻くことによって構成されるゼリーロール型電極組立体(「ゼリーロール」)であって、カソードの長手方向に対して所定の角度で上向きに傾いているようにカソードの未塗布部分に装着したカソードタブ、およびアノードの長手方向に対して所定の角度で上向きに傾いているようにアノードの未塗布部分に装着したアノードタブが、放電中にカソード電流およびアノード電流によって発生する磁場を最小にするように互いに隣接するように位置し、カソードタブおよびアノードタブが、巻いた後、ゼリーロールの外側端に位置するゼリーロール、ならびにそれを含む二次電池が、本明細書に開示されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、改良構造のゼリーロールに関し、より詳細には、カソード活性材料塗布部分をカソード電流コレクタの少なくとも一方の側に形成したカソード、およびアノード活性材料塗布部分をアノード電流コレクタの少なくとも一方の側に形成したアノードを、カソードおよびアノードがセパレータを介して互いに向い合っている状態で巻くことによって構成されるゼリーロール型電極組立体(「ゼリーロール」)であって、カソードの長手方向に対して所定の角度で上向きに傾いているようにカソードの未塗布部分に装着したカソードタブ、およびアノードの長手方向に対して所定の角度で上向きに傾いているようにアノードの未塗布部分に装着したアノードタブが、放電中にカソード電流およびアノード電流によって発生する磁場を最小にするように互いに隣接して位置し、カソードタブおよびアノードタブが、巻いた後、ゼリーロールの外側端に位置するゼリーロール、ならびにそれを含む二次電池に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯機器がますます発展するにつれて、そのような携帯機器の需要が増大しており、エネルギー源としての二次電池の需要も急激に増大してきた。そのような二次電池の中でも、リチウム二次電池は、高エネルギー密度および高放電電圧を示しており、これに対して多くの研究が実施され、現在リチウム二次電池は商業的に幅広く使用されている。
【0003】
電池ケースの形状に基づいて、二次電池は、電極組立体を円柱状金属容器内に装着した円柱状電池、電極組立体を角柱状(prismatic)金属容器内に装着した角柱状電池、または電極組立体をアルミニウム積層板製のポーチ状ケース内に装着したポーチ状電池に分類することができる。
【0004】
また、電池ケース内に装着された電極組立体は、充放電できるカソード/セパレータ/アノードスタック構造を有する発電要素である。電極組立体は、カソードとアノードの間にセパレータを配置した状態で活性材料を施した長シート型カソードおよび長シート型アノードが、巻かれている構造を有するように構成されたゼリーロール型電極組立体、またはカソードとアノードの間にセパレータをそれぞれ配置した状態で所定のサイズをそれぞれ有する複数のカソードおよびアノードが、連続的にスタックされている構造を有するように構成されたスタック型電極組立体に分類することができる。ゼリーロール型電極組立体は、製造が容易であり、重量あたりのエネルギー密度が高いことに利点がある。
【0005】
ゼリーロール型電極組立体は主に、円柱状電池または角柱状電池に用いられる。図1は、ゼリーロール型電極組立体を内部に装着した従来の角柱状電池を示す典型的な部分図であり、図2は、巻く前の図1に示すゼリーロール型電極組立体の典型的な部分水平断面図である。
【0006】
これらの図面を参照すると、角柱状電池50は、ゼリーロール型電極組立体10を角柱状金属ケース20内に装着した構造を有するように構成され、上部キャップ30は、ケース20の開いている上部に結合され、上部キャップ30には突出している電極端子(例えば、アノード端子)32が形成されている。
【0007】
電極組立体10のアノードは、アノードタブ112を介して上部キャップ30上のアノード端子32の下端に電気的に接続される。アノード端子32は、絶縁部材34によって上部キャップ30から絶縁される。一方、電極組立体10の別の電極(例えば、カソード)のカソードタブ114は、アルミニウムまたはステンレス鋼などの伝導性材料製の上部キャップ30に電気的に接続されてカソード端子を形成する。
【0008】
また、電極タブ112および114を除いて電極組立体10と上部キャップ30の間の電気絶縁を確かなものとするために、シート型の絶縁部材40が角柱状ケース20と電極組立体10の間に配置され、上部キャップ30がケース20に装着され、上部キャップ30およびケース20が溶着によって互いに結合される。続いて、電解質が電解質注入口36を通じてケース20に注入され、電解質注入口36は溶着によってシールされ、エポキシ樹脂が溶着部分に施される。こうして、電池が完成する。
【0009】
一方、上記の構成を用いた角柱状電池では、アノードタブ112は、巻いた後、電極組立体10の内側端に位置し、カソードタブ114は、巻いた後、電極組立体10の外側端に位置する。カソードタブ114とアノードタブ112の間の距離D’は、約10mm〜11mmである。しかし、本願の発明者らは、上記の構成を用いた電極組立体10の放電中に、カソード電流およびアノード電流によって大量の磁場が発生することを見出した。
【0010】
このため、内部に装着したそのようなゼリーロール型電極組立体10を含む二次電池を有する装置、大電流容量を有する詳細にはGSM(登録商標)携帯電話内では電波信号が磁場によって乱される。そのような電波信号の乱れは、例えば、携帯電話使用者が補聴器を着用しているとき、携帯電話使用者が通話を行うのを困難にさせる。
【0011】
したがって、前述の課題を根本的に解決することができる技術が大変必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
したがって、本発明は、上記の課題およびいまだ解決されていない他の技術的課題を解決するためになされたものである。
【0013】
本願の発明者らは、カソードの未塗布部分に装着したカソードタブおよびアノードの未塗布部分に装着したアノードタブが、互いに隣接するように配置されるとき、放電中にカソード電流およびアノード電流によって発生する磁場を最小にすることができることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて完成されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一態様によれば、上記および他の目的は、カソード活性材料塗布部分をカソード電流コレクタの少なくとも一方の側に形成したカソード、およびアノード活性材料塗布部分をアノード電流コレクタの少なくとも一方の側に形成したアノードを、カソードおよびアノードがセパレータを介して互いに向い合っている状態で巻くことによって構成されるゼリーロール型電極組立体(「ゼリーロール」)であって、カソードの長手方向に対して所定の角度で上向きに傾いているようにカソードの未塗布部分に装着したカソードタブ、およびアノードの長手方向に対して所定の角度で上向きに傾いているようにアノードの未塗布部分に装着したアノードタブが、放電中にカソード電流およびアノード電流によって発生する磁場を最小にするように互いに隣接するように位置し、カソードタブおよびアノードタブが、巻いた後、ゼリーロールの外側端に位置するゼリーロールを提供することによって達成することができる。
【0015】
上記のような課題を解決するための広範かつ徹底した様々な研究および実験の結果として、本願の発明者らは、セパレータがカソードとアノードの間に配置された状態でカソードおよびアノードが互いに向い合っており、一方、電極シートからの電流は、電極タブに集中して、電極タブは電極シートより小さいが強い磁場を発生させるので、電極組立体全体から発生する磁場は、電極タブの位置に実質的に依存するため、電気伝導中に磁場がほぼ相殺されることを見出した。
【0016】
したがって、本発明によるゼリーロールでは、カソードシートの未塗布部分に装着したカソードタブ、およびアノードシートの未塗布部分に装着したアノードタブは、互いに隣接するように位置し、一方、カソードタブおよびアノードタブは、巻いた後、ゼリーロールの外側端に位置する。したがって、放電中にカソード電流およびアノード電流によってそれぞれ反対方向に発生する磁場成分が、カソードタブおよびアノードタブが互いに隣接している構造によって相殺され、それによって、カソードタブおよびアノードタブが互いから離れている構造を有するように構成された従来のゼリーロールと比べて磁場の発生を最小にする。
【0017】
別の好ましい例では、カソード活性材料塗布部分をカソード電流コレクタの少なくとも一方の側に形成したカソード、およびアノード活性材料塗布部分をアノード電流コレクタの少なくとも一方の側に形成したアノードを、カソードおよびアノードがセパレータを介して互いに向い合っている状態で巻くことによって構成されるゼリーロール型電極組立体(「ゼリーロール」)であって、カソードの長手方向に対して所定の角度で上向きに傾いているようにカソードの未塗布部分に装着したカソードタブ、およびアノードの長手方向に対して所定の角度で上向きに傾いているようにアノードの未塗布部分に装着したアノードタブが、放電中にカソード電流およびアノード電流によって発生する磁場を最小にするように互いに隣接するように位置し、カソードタブおよびアノードタブが、巻いた後、ゼリーロールの内側端に位置するゼリーロールが、提供され得る。
【0018】
したがって、本発明によるゼリーロールでは、カソードシートの未塗布部分に装着したカソードタブ、およびアノードシートの未塗布部分に装着したアノードタブは、互いに隣接するように位置し、一方、カソードタブおよびアノードタブは、巻いた後、ゼリーロールの内側端に位置する。したがって、放電中にカソード電流およびアノード電流によってそれぞれ反対方向に発生する磁場成分が、カソードタブおよびアノードタブが互いに隣接している構造によって相殺され、それによってカソードタブおよびアノードタブが互いから離れている構造を有するように構成された従来のゼリーロールと比べて磁場の発生を最小にする。
【0019】
本発明では、カソードタブとアノードタブの間の距離を減少させることによって、電場相殺効果(electric field offset effect)を最大にする。そのような電場相殺効果を最適化するために、カソードタブとアノードタブの間の距離、具体的にはカソードタブとアノードタブの隣接した縁部間の距離は、(アノードタブの幅+カソードタブの幅)×150%以下であってもよい。
【0020】
また、カソードタブとアノードタブの間の距離は、左右方向または前後方向に決めることができる。例えば、カソードタブとアノードタブの間の距離は、8mm以下であってもよい。
【0021】
また、本発明は、絶縁テープが、カソード活性材料未塗布部分およびアノード活性材料塗布部分が互いに面する位置でカソード活性材料塗布部分の境界部に取り付けられる構造を有するように構成されるゼリーロールを提供し、それによって電気絶縁を確かなものにし、安全性を改善させる。
【0022】
好ましい例では、ゼリーロールは、カソードの巻き開始部分が、カソード電流コレクタの上側および下側に形成されたカソード活性材料塗布部分を有し、したがってカソード未塗布部分を有さず、カソードの巻き終了部分が、カソードタブを装着するカソード未塗布部分を備える構造を有すると共に、絶縁用テープが、カソードの巻き終了部分に位置するカソード活性材料塗布部分の境界面に設けられ、境界面が、アノードに向い合っているようになる構造を有するように構成されてもよい。
【0023】
別の好ましい例では、ゼリーロールは、カソードの巻き開始部分が、カソード電流コレクタの上側および下側に形成されたカソード活性材料塗布部分を有し、したがってカソード未塗布部分を有さず、カソードの巻き終了部分が、カソードタブを装着するカソード未塗布部分を備える構造を有すると共に、カソード活性材料塗布部分が、カソード未塗布部分の後端の少なくとも一方の側にさらに形成され、絶縁用テープが、カソードの巻き終了部分に位置するカソード活性材料塗布部分の境界面に設けられ、境界面が、アノードに向い合っているようになる構造を有するように構成されてもよい。
【0024】
状況によっては、ゼリーロールは、カソードの巻き開始部分および巻き終了部分が、カソード未塗布部分を有し、カソードタブが、巻き開始部分の内側カソード未塗布部分に装着され、絶縁用テープが、カソードタブを装着したカソード未塗布部分の後端に設けられる構造を有すると共に、絶縁用テープが、カソードの巻き終了部分に位置するカソード活性材料塗布部分の境界面に設けられ、境界面が、アノードに向い合っているようになる構造を有するように構成されてもよい。
【0025】
別の例では、ゼリーロールは、カソードの巻き開始部分および巻き終了部分が、カソード未塗布部分を有し、カソードタブが、巻き開始部分の内側カソード未塗布部分に装着され、絶縁用テープが、カソードタブを装着したカソード未塗布部分の後端に設けられる構造を有すると共に、絶縁用テープが、カソード塗布部分の境界面の未塗布部分およびアノード活性材料塗布部分が、セパレータを介して互いに接触させられる領域、ならびにアノードタブおよびカソードタブが、セパレータを介して異なる極性を有する電極電流コレクタと接触させられる領域に設けられて、それによってセパレータと共に二重絶縁を達成する構造を有するように構成されてもよい。
【0026】
一方、絶縁テープ用の材料は、絶縁テープが、優れた絶縁特性を示す限り、特に限定されない。好ましくは、絶縁テープは、200℃までの温度で熱収縮し得ない材料で作製される。他方、絶縁テープが、熱によって幾分収縮し得る材料で作製される場合、電極間に配置されるセパレータで引き起こされる問題を解決することができる。
【0027】
絶縁テープは、ポリイミドテープ、アセテートテープ、ガラス布テープ、ポリエステルテープ、ポリフェニレンサルファイド(PPS)テープ、およびポリプロピレンテープからなる群から選択される少なくとも1つであってもよい。具体的には、絶縁テープは、ポリエチレンテレフタレートフィルムで作製されることが好ましい。
【0028】
また、絶縁テープの厚さは、10μm〜100μmであることが好ましい。
【0029】
本発明の別の態様によれば、上記の構成を用いるゼリーロールを含む二次電池が提供される。
【0030】
好ましくは、二次電池は、ゼリーロールを角柱状またはポーチ状電池ケース内に装着した角柱状またはポーチ状電池である。角柱状電池は、以下のように製造することができる。ゼリーロールを、カソードタブおよびアノードタブが互いに隣接するように配置される状態で形成し、このゼリーロールを角柱状電池ケース内に配置し、突出しているアノード端子を有する上部キャップを、電池ケースの開いている上部に結合し、電解質を上部キャップに形成された電解質注入口を通じて電池ケースに注入する。
【0031】
一方、所定の角度は、好ましくは30度〜90度とすることができ、より好ましくは90度とすることができる。
【発明の効果】
【0032】
上記の説明から明らかなように、本発明によるゼリーロールは、カソードの未塗布部分に装着したカソードタブおよびアノードの未塗布部分に装着したアノードタブが、互いに隣接するように配置される構造を有するように構成され、それによって放電中にカソード電流およびアノード電流によって発生する磁場を最小にする。
【0033】
本発明の上記および他の目的、特徴および他の利点は、以下の詳細な説明を添付図面と合わせて用いることによってより明らかに理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】ゼリーロール型電極組立体を内部に装着した従来の角柱状電池を示す典型的な部分図である。
【図2】巻く前の図1に示すゼリーロール型電極組立体の典型的な部分水平断面図である。
【図3】本発明の一実施形態によるゼリーロール型電極組立体を内部に装着した角柱状電池を示す典型的な部分図である。
【図4】巻く前の図3に示すゼリーロール型電極組立体の典型的な部分水平断面図である。
【図5】本発明の別の実施形態によるゼリーロール型電極組立体を内部に装着した角柱状電池を示す典型的な部分図である。
【図6】巻く前の図5に示すゼリーロール型電極組立体の典型的な部分水平断面図である。
【図7】巻く前の図3に示すゼリーロール型電極組立体の例の典型的な部分水平断面図である。
【図8】巻く前の図3に示すゼリーロール型電極組立体の例の典型的な部分水平断面図である。
【図9】巻く前の図3に示すゼリーロール型電極組立体の例の典型的な部分水平断面図である。
【図10】巻く前の図5に示すゼリーロール型電極組立体の一例の典型的な部分水平断面図である。
【図11】図3に示すゼリーロール型電極組立体を巻くプロセスを示す典型図である。
【図12】図5に示すゼリーロール型電極組立体を巻くプロセスを示す典型図である。
【図13】図5に示すゼリーロール型電極組立体の典型的な拡大水平断面図である。
【図14】実施例1および2による電池ならびに比較例1による電池を試験する方法を示す典型図である。
【図15】図1に示すゼリーロール型電極組立体を巻くプロセスを示す典型図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
次に、本発明の好ましい実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。しかし、本発明の範囲は、例示した実施形態によって限定されないことに留意されたい。
【0036】
図3は、本発明の一実施形態によるゼリーロール型電極組立体を内部に装着した角柱状電池を示す典型的な部分図であり、図4は、巻く前の図3に示すゼリーロール型電極組立体の典型的な部分水平断面図である。
【0037】
これらの図面を参照すると、ゼリーロール10aは、カソード活性材料塗布部分をカソード電流コレクタ158の両側に形成したカソード152、およびアノード活性材料塗布部分をアノード電流コレクタ156の両側に形成したアノード154が、カソード152およびアノード154がセパレータ142aおよび142bを介して互いに向い合っている状態で巻かれる構造を有するように構成される。
【0038】
また、カソードの長手方向と垂直にカソード152の未塗布部分158’に装着したカソードタブ114、およびアノードの長手方向と垂直にアノード154の未塗布部分156’に装着したアノードタブ112は、放電中にカソード電流およびアノード電流によって発生する磁場を最小にするために互いに隣接するように位置する。
【0039】
カソードタブ114およびアノードタブ112は、巻いた後、ゼリーロール10aの外側端に位置する。カソードタブ114とアノードタブ112の間の距離d’、具体的にはカソードタブ114とアノードタブ112の隣接した縁部間の距離は、(アノードタブの幅+カソードタブの幅)×130%であり、これは約5mmである。
【0040】
カソード152は、カソード電流コレクタ158の上側および下側に形成されたカソード活性材料塗布部分120aおよび120bを有する。カソード電流コレクタ158の少なくとも一端、好ましくはカソード電流コレクタ158の巻き終了部分には、カソード活性材料未塗布部分、すなわち、カソード未塗布部分158’が形成され、このカソード未塗布部分158’は、カソードタブ114がカソード未塗布部分158’に装着されるように巻かれる端に位置する。しかし、カソードタブ114が装着されないカソード電流コレクタ158の他端では、カソード活性材料未塗布部分、すなわち、カソード未塗布部分が、カソード電流コレクタ158の少なくとも一方の側に形成されない。
【0041】
すなわち、アノード154およびカソード未塗布部分158’が互いに接触すると、短絡回路電流が増加し、放出される熱量が増加し、それによってゼリーロールの安全性は、大きく低下する。そのようなゼリーロールの安全性の低下は、カソード未塗布部分158’を設けないことによって防がれる。そのようなカソードの構造は、カソード活性材料未塗布部分を切断し次いでカソード活性材料塗布部分を切断することを含む2段階の切断、またはブロック切断(block cutting)によって実現することができる。
【0042】
アノードは、アノード電流コレクタ156の少なくとも一方の側に形成されたアノード活性材料塗布部分140aおよび140bを有する。アノード電流コレクタ156の巻き開始部分および/または巻き終了部分には、アノード未塗布部分156’が形成され、このアノード未塗布部分156’に、外部端子接続用のアノードタブ112が接続される。
【0043】
また、セパレータ142aおよび142bは、セパレータが熱によって収縮されるときでもアノードを隔てるためにアノードの端部より長いように延在する。
【0044】
加えて、アノード電流コレクタ156の上側および下側に形成されたアノード活性材料塗布部分140aおよび140bは、セパレータ142aおよび142bを介してカソード活性材料塗布部分120aおよび120bと接触させられる。アノード活性材料塗布部分140aおよび140bと接触させられるカソードは、カソード電流コレクタの両側にカソード活性材料塗布部分120aおよび120bを有するが、カソード活性材料未塗布部分、すなわち、カソード未塗布部分を有さず、それによってカソードとアノードの間に短絡が発生するのを防ぐ。
【0045】
また、アノード電流コレクタ156の巻き終了部分でアノード電流コレクタ156の上側に形成されたアノード活性材料塗布部分140aは、セパレータ142aを介してカソードタブ114を装着したカソード電流コレクタの下側に形成されたカソード活性材料塗布部分の境界面と接触させられる。カソード活性材料を塗布しないカソード未塗布部分158’とアノード活性材料塗布部分140aの間に短絡が発生するのを防ぐために、絶縁用テープ116bが、カソード活性材料塗布部分の境界面に取り付けられる。
【0046】
一方、アノード電流コレクタ156の巻き終了部分でアノード電流コレクタ156の下側に形成されたアノード活性材料塗布部分140bは、セパレータ142bを介してカソードタブ114を装着したカソード電流コレクタの上側に形成されたカソード活性材料塗布部分の境界面と接触させられる。本発明では、カソード電流コレクタのカソード活性材料を塗布しないカソード未塗布部分との接触を防ぐために、絶縁用テープ116aが、カソード活性材料塗布部分の境界面に取り付けられる。
【0047】
図5は、本発明の別の実施形態によるゼリーロール型電極組立体を内部に装着した角柱状電池を示す典型的な部分図であり、図6は、巻く前の図5に示すゼリーロール型電極組立体の典型的な部分水平断面図である。
【0048】
これらの図面を参照すると、ゼリーロール10bは、カソード152の未塗布部分158’に装着したカソードタブ114、およびアノード154の未塗布部分156’に装着したアノードタブ112が、放電中にカソード電流およびアノード電流によって発生する磁場を最小にするために、巻いた後、ゼリーロールの内側端10bで互いに隣接するように位置する構造を有するように構成される。
【0049】
また、図3のゼリーロール10aにおけるものと同じように、カソードタブ114とアノードタブ112の間の距離は約5mmであり、絶縁用テープ116aおよび116bは、アノード154の巻かれる端に隣接したカソード152の上側および下側に取り付けられる。
【0050】
カソードタブ114は、カソード152の未塗布部分158’の下側に取り付けられ、絶縁用テープ118aおよび118bは、カソードタブ114の下側および未塗布部分158’の上側に取り付けられる。したがって、ゼリーロール10bが外力によって変形させられるときでもカソードタブ114とアノード154の間の接触を防ぐことができる。
【0051】
図7〜図9は、巻く前の図3に示すゼリーロール型電極組立体の様々な例の典型的な部分水平断面図である。
【0052】
まず、図7のゼリーロール10cは、図4のゼリーロール10aの構造と比べて、カソードタブを装着したカソード未塗布部分の後端の上側および下側に形成されたカソード活性材料塗布部分117aおよび117bをさらに備える。
【0053】
また、図4のゼリーロール10aの構造におけるものと同じように、カソードは、その巻き開始部分にカソード未塗布部分を有さず、カソードタブ114を装着したカソード未塗布部分の後端の上側および下側に形成されたカソード活性材料塗布部分117aおよび117bは、追加の絶縁用テープを有さない。
【0054】
セパレータ142aおよび142bは、セパレータが熱によって収縮されるときでもアノード活性材料露出部分を隔てるためにアノードの端部から少なくとも5mm延在する。
【0055】
また、切断部分のバリに対する安全性を改善するために、いくつかのセパレータが、巻き開始部分のアノード未塗布部分156’の切断部分の両側に位置する。巻き開始部分のアノード未塗布部分の切断部分の両側は、(絶縁用テープ116aおよび116bが、カソード活性材料塗布部分の境界面に位置するが)それぞれ1つのセパレータを介してカソードに向い合っており、それによってバリに対する安全性を改善する。
【0056】
図7のゼリーロール10cでは、図4のゼリーロール10aの構造におけるものと同じように、絶縁用テープが、カソード端部でカソード電流コレクタの上側および下側におけるカソード活性材料塗布部分の境界面116aおよび116bに取り付けられ、それにより、カソード活性材料未塗布部分とアノード活性材料塗布部分の間で向い合うことによる短絡が発生するのを防ぐ。
【0057】
好適には、絶縁用テープ116aおよび116bは、電極巻きプロセス中または幅広電極製造プロセス中にカソード活性材料塗布部分の境界面に取り付けられることが好ましい。
【0058】
図8のゼリーロール10dは、図7のゼリーロール10cの構造と比べて、絶縁用テープをさらに備える。具体的には、絶縁用テープは、カソード開始位置でカソード電流コレクタの上側および下側におけるカソード活性材料塗布部分の境界面119cおよび119d、カソード活性材料端部でカソード電流コレクタの上側および下側におけるカソード活性材料塗布部分の境界面116aおよび116b、ならびにカソード端部でカソード未塗布部分の後端に形成された追加のカソード活性材料塗布部分117aおよび117bの上側および下側における境界面119aおよび119bに取り付けられ、それにより、カソード活性材料未塗布部分とアノード活性材料塗布部分の間で向い合うことによる短絡が発生するのを防ぐ。
【0059】
図9のゼリーロール10eは、カソード電流コレクタ158の各後端にカソード活性材料塗布部分のないカソード未塗布部分158’を備える。したがって、カソード活性材料塗布部分は、カソードの巻き開始部分から所定の距離間隔をおいた位置からカソード電流コレクタの上側および下側に形成される。カソードの巻き開始部分は、巻いている間にセパレータを介してアノード活性材料塗布部分と接触させられる。
【0060】
また、図9のゼリーロール10eは、カソード未塗布部分とアノード活性材料塗布部分の間で向い合うことによる短絡が発生するのを防ぐために、絶縁用テープ119aおよび119bが、カソードの前端からカソード活性材料塗布部分の境界面の上側および下側にさらに取り付けられる構造を有するように構成される。
【0061】
加えて、絶縁用テープが、カソード活性材料端部でカソード電流コレクタの上側および下側におけるカソード活性材料塗布部分の境界面116aおよび116b、ならびにカソードタブを設置したカソード電流コレクタの後端でカソード未塗布部分の上側および下側119aおよび119bに取り付けられ、それにより、カソード活性材料未塗布部分とアノード活性材料塗布部分の間で向い合うことによる短絡が発生するのを防ぐ。
【0062】
図10は、巻く前の図5に示すゼリーロール型電極組立体の一例の典型的な部分水平断面図である。
【0063】
図10を参照すると、ゼリーロール10fは、カソードの巻き開始部分および巻き終了部分が、カソード未塗布部158’を有し、カソードタブ114が、巻き開始部分で内側カソード未塗布部分158’に装着され、絶縁用テープ118bが、カソードタブ114を装着したカソード未塗布部分の後端に取り付けられる構造を有するように構成される。
【0064】
また、絶縁用テープ118aおよび112fは、カソード塗布部分の境界面の未塗布部分158’およびアノード活性材料塗布部分140bが、セパレータ142bを介して互いに接触させられる領域、ならびにアノードタブ112およびカソードタブ114が、異なる極性を有する電極電流コレクタと接触させられる領域に取り付けられる。
【0065】
したがって、図10のゼリーロール10fは、セパレータ142bと共に二重絶縁を与える。
【0066】
図11は、図3に示すゼリーロール型電極組立体を巻くプロセスを示す典型図であり、図12は、図5に示すゼリーロール型電極組立体を巻くプロセスを示す典型図である。
【0067】
図11を図3と共に参照すると、図3のゼリーロール10aは、アノード154およびカソード152の左端における電極活性材料を施していない未塗布部分156’および158’と垂直にアノードタブ112およびカソードタブ114を取り付け、アノード154およびカソード152の右端から左端へ(矢印132によって示す方向に)アノード154およびカソード152を巻くことによって製造される。カソードタブ114およびアノードタブ112は、巻いた後、ゼリーロール10aの外側端に位置する。
【0068】
したがって、放電中に、アノード電流は右方向136に流れ、カソード電流は左方向138に流れる。アノードタブ112およびカソードタブ114は、互いから5.5mmの距離dの間隔をおきつつ互いに隣接するように位置し、そのため、それぞれ反対方向に作用するアノード電流およびカソード電流は相殺される。
【0069】
次に、図12を図5と共に参照すると、図5のゼリーロール10bは、カソード152およびアノード154の左端における電極活性材料を施していない未塗布部分156’および158’にカソードタブ114およびアノードタブ112を取り付け、アノード154およびカソード152の左端から右端へ(矢印134によって示す方向に)アノード154およびカソード152を巻くことによって製造される。カソードタブ114およびアノードタブ112は、巻いた後、ゼリーロールの内側端10bに位置する。
【0070】
したがって、図11におけるものと同じように、放電中に、アノード電流は右方向136に流れ、カソード電流は左方向138に流れる。アノードタブ112およびカソードタブ114は、互いから5.5mmの距離dの間隔をおきつつ互いに隣接するように位置し、そのため、それぞれ反対方向に作用するアノード電流およびカソード電流は相殺される。
【0071】
図13は、図5に示すゼリーロール型電極組立体の典型的な拡大水平断面図である。
【0072】
図13を参照すると、ゼリーロール10bは、カソード、セパレータ、アノード、およびセパレータを巻くことによって形成されている。カソードの未塗布部分に装着したカソードタブ114およびアノードの未塗布部分に装着したアノードタブ112は、巻いた後、ゼリーロール10aの内側端に隣接するように位置する。図面を明確にするために、絶縁用テープは、図13から省略されている。
【0073】
以下、例について実施した実験を説明して、本発明の効果を明らかにする。
【実施例1】
【0074】
1−1 カソードの製造
LiCoOを含有するカソード活性材料をアルミニウムの電流コレクタに施し、次いで、カソードタブが上向きに突出するように、スポット溶接によって、カソードタブをこの電流コレクタの端に取り付けてカソードを製造した。
【0075】
1−2 アノードの製造
人造黒鉛を含有するアノード活性材料を銅の電流コレクタに施し、次いで、アノードタブが上向きに突出するように、スポット溶接によって、アノードタブをこの電流コレクタの端に取り付けてアノードを製造した。
【0076】
1−3 電池の製造
図11に示すように、カソードタブおよびアノードタブが、互いに隣接するように配置された状態で、1−1節の記載通りに製造したカソードおよび1−2節の記載通りに製造したアノードを、カソードおよびアノードの右端から左端へロール状に巻き、次いでセパレータをカソードとアノードの間に配置しつつ圧縮して、カソードタブおよびアノードタブが、巻いた後、ゼリーロールの外側端に位置する構造を有するように構成される角柱状ゼリーロールを製造した。続いて、角柱状ゼリーロールをアルミニウムの角柱状ケース内に配置し、電解質としてEC−EMC混合ベース溶媒(EC−EMC blending−based solution)に含浸して電池を製造した。
【実施例2】
【0077】
以下のことを除き、実施例1におけるものと同じように電池を製造した。図12に示すように、カソードタブおよびアノードタブが、互いに隣接するように配置された状態で、1−1節の記載通りに製造したカソードおよび1−2節の記載通りに製造したアノードを、カソードおよびアノードの左端から右端へロール状に巻き、次いでセパレータをカソードとアノードの間に配置しつつ圧縮して、カソードタブおよびアノードタブが、巻いた後、ゼリーロールの内側端に位置する構造を有するように構成される角柱状ゼリーロールを製造した。
【0078】
[比較例1]
以下のことを除き、実施例1におけるものと同じように電池を製造した。図15に示すように、カソードタブおよびアノードタブが、それぞれ反対方向に配置された状態で、1−1節の記載通りに製造したカソードおよび1−2節の記載通りに製造したアノードを、カソードおよびアノードの左端から右端へロール状に巻き、次いでセパレータをカソードとアノードの間に配置しつつ圧縮して、アノードタブが、巻いた後、ゼリーロールの内側端に位置すると共に、カソードタブが、巻いた後、ゼリーロールの外側端に位置する構造を有するように構成される角柱状ゼリーロールを製造した。
【0079】
[実験例1]
実施例1および2ならびに比較例1により製造した電池を用意し、図14に示すように電池から離れた位置Aおよび位置Bで磁場のノイズを測定した。測定値の平均を以下の表1に示す。
【0080】
【表1】

【0081】
電池50を内部に装着したGSM(登録商標)型携帯電話54の無線受信機が位置する位置Aと位置Bの間の範囲において、比較例1の電池よりも実施例1および2の電池において、ずっとより多くのノイズが低減された。したがって、磁場が最小にされたことが理解できる。
【0082】
また、そのようなノイズの低減は、電池をそれぞれ内部に装着した携帯電話の無線受信感度を大きく改善し、大量の磁場が発生するGSM(登録商標)型携帯電話において特に有効であることが理解できる。
【0083】
本発明の好ましい実施形態を、例示を目的として開示してきたが、当業者は、添付の特許請求の範囲に開示される本発明の範囲および精神から逸脱することなく様々な修正形態、追加形態、および代替形態が可能であることを理解されよう。
【符号の説明】
【0084】
10a ゼリーロール
10b ゼリーロール
10c ゼリーロール
10d ゼリーロール
10f ゼリーロール
112 アノードタブ
114 カソードタブ
116a 絶縁用テープ
116b 絶縁用テープ
117a カソード活性材料塗布部分
117b カソード活性材料塗布部分
118a 絶縁用テープ
118b 絶縁用テープ
119a 境界面
119b 境界面
119c 境界面
119d 境界面
120a カソード活性材料塗布部分
120b カソード活性材料塗布部分
140a アノード活性材料塗布部分
140b アノード活性材料塗布部分
142a セパレータ
142b セパレータ
152 カソード
154 アノード
156 アノード電流コレクタ
156’ 未塗布部分、アノード未塗布部分
158 カソード電流コレクタ
158’ 未塗布部分、カソード未塗布部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カソード活性材料塗布部分をカソード電流コレクタの少なくとも一方の側に形成したカソード、およびアノード活性材料塗布部分をアノード電流コレクタの少なくとも一方の側に形成したアノードを、前記カソードおよび前記アノードがセパレータを介して互いに向い合っている状態で巻くことによって構成されるゼリーロール型電極組立体(「ゼリーロール」)であって、
前記カソードの長手方向に対して所定の角度で上向きに傾いているように前記カソードの未塗布部分に装着したカソードタブ、および前記アノードの長手方向に対して所定の角度で上向きに傾いているように前記アノードの未塗布部分に装着したアノードタブが、放電中にカソード電流およびアノード電流によって発生する磁場を最小にするように互いに隣接するように位置し、
前記カソードタブおよび前記アノードタブが、巻いた後、ゼリーロールの外側端に位置することを特徴とするゼリーロール。
【請求項2】
カソード活性材料塗布部分をカソード電流コレクタの少なくとも一方の側に形成したカソード、およびアノード活性材料塗布部分をアノード電流コレクタの少なくとも一方の側に形成したアノードを、前記カソードおよび前記アノードがセパレータを介して互いに向い合っている状態で巻くことによって構成されるゼリーロール型電極組立体(「ゼリーロール」)であって、
前記カソードの長手方向に対して所定の角度で上向きに傾いているように前記カソードの未塗布部分に装着したカソードタブ、および前記アノードの長手方向に対して所定の角度で上向きに傾いているように前記アノードの未塗布部分に装着したアノードタブが、放電中にカソード電流およびアノード電流によって発生する磁場を最小にするように互いに隣接するように位置し、
前記カソードタブおよび前記アノードタブが、巻いた後、ゼリーロールの内側端に位置することを特徴とするゼリーロール。
【請求項3】
前記カソードタブと前記アノードタブの間の距離、具体的には前記カソードタブと前記アノードタブの隣接した縁部間の距離が、(前記アノードタブの幅+前記カソードタブの幅)×150%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のゼリーロール。
【請求項4】
前記カソードの巻き開始部分が、前記カソード電流コレクタの上側および下側に形成されたカソード活性材料塗布部分を有し、したがってカソード未塗布部分を有さず、前記カソードの巻き終了部分が、前記カソードタブを装着するカソード未塗布部分を備え、
絶縁用テープが、前記カソードの前記巻き終了部分に位置する前記カソード活性材料塗布部分の境界面に設けられ、前記境界面が、前記アノードに向い合っているようになる、
請求項1に記載のゼリーロール。
【請求項5】
前記カソードの巻き開始部分が、前記カソード電流コレクタの上側および下側に形成されたカソード活性材料塗布部分を有し、したがってカソード未塗布部分を有さず、前記カソードの巻き終了部分が、前記カソードタブを装着するカソード未塗布部分を備え、
カソード活性材料塗布部分が、前記カソード未塗布部分の後端の少なくとも一方の側にさらに形成され、絶縁用テープが、前記カソードの前記巻き終了部分に位置する前記カソード活性材料塗布部分の境界面に設けられ、前記境界面が、前記アノードに向い合っているようになることを特徴とする請求項1に記載のゼリーロール。
【請求項6】
前記カソードの巻き開始部分および巻き終了部分が、カソード未塗布部分を有し、前記カソードタブが、前記巻き開始部分の内側カソード未塗布部分に装着され、絶縁用テープが、前記カソードタブを装着した前記カソード未塗布部分の後端に設けられ、
絶縁用テープが、前記カソードの前記巻き終了部分に位置する前記カソード活性材料塗布部分の境界面に設けられ、前記境界面が、前記アノードに向い合っているようになることを特徴とする請求項2に記載のゼリーロール。
【請求項7】
前記カソードの巻き開始部分および巻き終了部分が、カソード未塗布部分を有し、前記カソードタブが、前記巻き開始部分の内側カソード未塗布部分に装着され、絶縁用テープが、前記カソードタブを装着した前記カソード未塗布部分の後端に設けられ、
絶縁用テープが、前記カソード塗布部分の境界面の未塗布部分および前記アノード活性材料塗布部分が、セパレータを介して互いに接触させられる領域、ならびに前記アノードタブおよび前記カソードタブが、前記セパレータを介して異なる極性を有する電極電流コレクタと接触させられる領域に設けられて、それによって前記セパレータと共に二重絶縁を達成することを特徴とする請求項2に記載のゼリーロール。
【請求項8】
請求項1または2に記載の前記ゼリーロールを含むことを特徴とする二次電池。
【請求項9】
前記ゼリーロールが、角柱状またはポーチ状電池ケース内に装着されることを特徴とする請求項8に記載の二次電池。
【請求項10】
前記所定の角度が30度〜90度であることを特徴とする請求項1または2に記載の二次電池。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2012−530354(P2012−530354A)
【公表日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−530828(P2012−530828)
【出願日】平成23年8月17日(2011.8.17)
【国際出願番号】PCT/KR2011/006049
【国際公開番号】WO2012/026705
【国際公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【出願人】(500239823)エルジー・ケム・リミテッド (1,221)
【Fターム(参考)】