説明

放射源

【課題】流体流を生成する機構、およびそのような機構内における汚染制御方法を提供する。
【解決手段】本発明の第一の態様によれば、放射源であって、所定の体積の燃料を保持するように構成されたリザーバと、リザーバに流体連通し、かつ燃料流を軌道に沿ってプラズマ形成位置に向けて誘導するように構成されたノズルと、プラズマ形成位置の燃料流にレーザ放射を誘導して使用中に放射生成プラズマを生成するように構成されたレーザと、磁界を生成する磁界生成エレメントおよび電界を生成する電界生成エレメントを備える燃料汚染制御機構と、を備え、汚染の移動を制御するために、磁界生成エレメントおよび電界生成エレメントは、使用中、磁界および電界が、燃料内の汚染の位置または潜在位置において確実に重なり合うように、かつ磁界および電界の線束が当該位置において確実に非平行になるように、ともに構成される、放射源が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本発明は、リソグラフィ装置と併用して使用するのに適切な、またはリソグラフィ装置の一部を形成する放射源に関する。また、本発明は、より一般には、流体流を生成する機構、およびそのような機構内における汚染制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板上、通常、基板のターゲット部分上に付与する機械である。リソグラフィ装置は、例えば、集積回路(IC)の製造に用いることができる。その場合、ICの個々の層上に形成される回路パターンを生成するために、マスクまたはレチクルとも呼ばれるパターニングデバイスを用いることができる。このパターンは、基板(例えば、シリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えば、ダイの一部、または1つ以上のダイを含む)に転写することができる。通常、パターンの転写は、基板上に設けられた放射感応性材料(レジスト)層上への結像によって行われる。一般には、単一の基板が、連続的にパターニングされる隣接したターゲット部分のネットワークを含んでいる。
【0003】
[0003] リソグラフィは、ICならびに他のデバイスおよび/または構造の製造における重要なステップの1つとして広く認識されている。しかし、リソグラフィを使用して作成されるフィーチャの寸法が小さくなるにつれ、リソグラフィは、小型ICあるいは他のデバイスおよび/または構造を製造できるようにするための、より重要な要因になりつつある。
【0004】
[0004] パターンプリンティングの限界の理論的な推定値は、式(1)に示す分解能のレイリー規準によって与えることができる:
【数1】


ここで、λは、使用される放射の波長であり、NAは、パターンを印刷するために使用される投影システムの開口数である。k1は、レイリー定数とも呼ばれるプロセス依存調整係数であり、CDは、印刷されたフィーチャのフィーチャサイズ(またはクリティカルディメンジョン)である。式(1)から、フィーチャの最小印刷可能サイズの縮小は、3つの方法、すなわち露光波長λを短くすること、開口数NAを大きくすること、またはk1の値を小さくすること、によって達成可能であるということになる。
【0005】
[0005] 露光波長を短くし、ひいては最小印刷可能サイズを縮小するために、極端紫外線(EUV)放射源を使用することが提案されている。EUV放射は、5nm〜20nmの範囲内、例えば、13nm〜14nmの範囲内の波長を有する電磁放射である。また、10nm未満、例えば、6.7nmや6.8nmなどの5nm〜10nmの範囲の波長を有するEUV放射を使用できることがさらに提案されている。そのような放射は、極端紫外線または軟X線と呼ばれる。可能な放射源としては、例えば、レーザ生成プラズマ源、放電プラズマ源、または電子蓄積リングによって与えられるシンクロトロン放射に基づく放射源が含まれる。
【0006】
[0006] EUV放射は、プラズマを使用して生成することができる。EUV放射を生成する放射システムは、燃料を励起してプラズマを提供するレーザと、プラズマを収容するソースコレクタモジュールとを含むことができる。プラズマは、例えば、レーザビームを適切な燃料材料(例えば、スズ、EUV放射源の燃料の最も見込みのある、従って有望な選択肢であると現在考えられている)の粒子(すなわち、液滴)、適切なガス流または蒸気流(Xeガス、Li蒸気など)などの燃料に誘導することによって生成することができる。結果として得られるプラズマは、放射コレクタを使用して集光される出力放射、例えば、EUV放射を放出する。放射コレクタは、ミラー垂直入射放射コレクタとすることができ、ミラー垂直入射放射コレクタは、放射を受け、その放射をビームに集束させる。ソースコレクタモジュールは、真空環境を提供してプラズマを支持するように配置された囲い構造またはチャンバを含むことができる。そのような放射システムは、通常、レーザ生成プラズマ(LPP)源と呼ばれる。レーザの使用も可能である別のシステムにおいて、放電‐放電生成プラズマ(DPP)源の使用によって形成されたプラズマによって放射を生成することができる。
【0007】
[0007] 提案されたLPP放射源は、燃料液滴の連続流を生成する。放射源は、燃料液滴をプラズマ形成位置に向けて誘導するノズルを備える。液滴は、レーザビームを液滴に向けて、かつ液滴に接触するように確実に誘導することができるように、高精度でプラズマ形成位置に誘導されることが必要である。これを達成するために、燃料は、不測のまたは不意の障害物または制限物に遭遇せずにノズルを通過しなければならない。そのような障害物または制限物は、ノズルの内面に堆積した燃料内の汚染に起因する場合がある。汚染は、ノズルによって誘導される、1つ以上の必要な特性、例えば、所望の軌道もしくは所望の液滴サイズ、形状または頻度を有さない液滴の流れを招く可能性がある。結果として、これは、意図したように機能しない、例えば、放射を生成できない、もしくは所要の強度を有する放射または所要の時間にわたって放射を生成できない全体としての放射源につながるおそれがある。
【0008】
[0008] LPP放射源で使用されるノズルに関連して問題を述べてきたが、同一または同様の問題が、他の流体(例えば、液体)流ジェネレータ(液滴または連続流)で使用されるノズル、例えば、インクジェット印刷などで使用されるノズルに関連して生じることがある。また、問題は液滴を含む流れに限定されず、連続流が生成される場合に、同一または同様の問題が生じることがある。
【発明の概要】
【0009】
[0009] 本明細書内またはそれ以外で特定されるか否かにかかわらず、従来技術の少なくとも1つの欠陥を回避または軽減すること、または既存の装置または方法の代替物を提供することが望ましい。
【0010】
[0010] 本発明の第一の態様によれば、放射源であって、所定の体積の燃料を保持するように構成されたリザーバと、リザーバに流体連通し、かつ燃料流を軌道に沿ってプラズマ形成位置に向けて誘導するように構成されたノズルと、プラズマ形成位置の燃料流にレーザ放射を誘導して使用中に放射生成プラズマを生成するように構成されたレーザと、磁界を生成する磁界生成エレメントおよび電界を生成する電界生成エレメントを備える燃料汚染制御機構と、を備え、汚染の移動を制御するために、磁界生成エレメントおよび電界生成エレメントは、使用中、磁界および電界が、燃料内の汚染の位置または潜在位置において確実に重なり合うように、かつ磁力線および電気力線が当該位置において確実に非平行になるように、ともに構成される、放射源が提供される。
【0011】
[0011] 燃料汚染制御機構は、ノズルを通過しないように汚染を駆動するように構成することができる。
【0012】
[0012] 燃料汚染制御機構は、ノズルを通るように汚染を駆動するように構成することができる。
【0013】
[0013] 燃料内の汚染の位置または潜在位置は、ノズル内、またはリザーバからノズルに至る導管内、もしくは、リザーバ内、またはリザーバ内かつノズルの開口の付近、またはリザーバ内かつリザーバからノズルに至る導管の開口の付近、もしくは、リザーバの上流のさらなるリザーバ内、またはさらなるリザーバ内かつリザーバに至る導管の開口付近、またはリザーバに至る導管内、のうちの1つ以上である。磁界生成エレメントおよび/または電界生成エレメントは、この位置または潜在位置の近くにまたはまわりに適切に位置するまたは分布することができる。
【0014】
[0014] ノズルおよび/またはノズルに至る導管は、ノズルまたは当該ノズルに収容された流体の振動を引き起こす電気機械アジテータを備えることができ、または当該電気機械アジテータに接続することができる。電気機械アジテータを、外部電界および/または外部磁界から遮蔽する(すなわち、シールドによって)ことができる。
【0015】
[0015] 磁界生成エレメントは、燃料内の汚染の位置または潜在位置を取り囲む(例えば、一定磁界または可変磁界を生成する)ソレノイドおよび/または1つ以上の(一定磁界を生成する)永久磁石を備えることができる。
【0016】
[0016] 電界生成機構は、電極、または2つの電極、または燃料内の汚染の位置または潜在位置の実質的に両側に位置する2つの電極、または燃料内の汚染の位置または潜在位置の実質的に両側に位置する、相対するプレートであるキャパシタ、のうちの1つ以上を備えることができる。
【0017】
[0017] 磁界生成エレメントおよび/または電界生成エレメントは、使用中、磁界および/または電界が燃料内の汚染の位置または潜在位置に実質的に均一な磁界および/または電界を確実に提供するように構成することができる。
【0018】
[0018] 本発明の第二の態様によれば、リソグラフィ装置であって、放射ビームを提供する照明システムと、放射ビームの断面にパターンを与えるパターニングデバイスと、基板を保持する基板ホルダと、パターン形成された放射ビームを基板のターゲット部分上に投影する投影システムとを備え、リソグラフィ装置は、本発明のいずれかの態様に記載の放射源をさらに備える、または当該放射源に接続する、リソグラフィ装置が提供される。
【0019】
[0019] 本発明の第三の態様によれば、流体流ジェネレータであって、所定の体積の流体を保持するように構成されたリザーバと、リザーバに流体連通し、かつ流体流を軌道に沿って誘導するように構成されたノズルと、磁界を生成する磁界生成エレメントおよび電界を生成する電界生成エレメントを備える流体汚染制御機構と、を備え、汚染の移動を制御するために、磁界生成エレメントおよび電界生成エレメントは、使用中、磁界および電界が、流体内の汚染の位置または潜在位置において確実に重なり合うように、かつ磁力線および電気力線が当該位置において確実に非平行になるようにともに構成される、流体流ジェネレータが提供される。
【0020】
[0020] 本発明の第四の態様によれば、流体流ジェネレータにおける汚染制御方法であって、当該流体流ジェネレータの機構が、所定の体積の流体を保持するように構成されたリザーバと、リザーバに流体連通し、かつ流体流を軌道に沿って誘導するように構成されたノズルと、を備え、流体内の汚染の位置または潜在位置において重なり合う磁界および電界を設けることによって汚染の移動を制御することであって、流体の移動を誘起し、ひいては流体に含まれる汚染の移動を制御するために、磁力線および電気力線が当該位置において非平行であることを含む、方法が提供される。
【0021】
[0021] 本発明の第五の態様によれば、放射源であって、所定の体積の燃料を保持するように構成されたリザーバと、リザーバに流体連通し、かつ燃料流を軌道に沿ってプラズマ形成位置に向けて誘導するように構成されたノズルと、プラズマ形成位置の燃料流にレーザ放射を誘導して使用中に放射生成プラズマを生成するように構成されたレーザと、磁界を生成するように構成された磁界生成エレメントおよび/または電界を生成するように構成された電界生成エレメントを備える燃料汚染制御機構と、を備え、汚染の移動を制御するために、磁界生成エレメントおよび/または電界生成エレメントは、生成された磁界および/または電界が、燃料内の汚染の位置または潜在位置に確実に存在するように構成される、放射源が提供される。
【0022】
[0022] 本発明の第六の態様によれば、流体流ジェネレータであって、所定の体積の燃料を保持するように構成されたリザーバと、リザーバに流体連通し、かつ燃料流を軌道に沿って誘導するように構成されたノズルと、磁界を生成するように構成された磁界生成エレメントおよび/または電界を生成するように構成された電界生成エレメントと、を備える燃料汚染制御機構と、を備え、汚染の移動を制御するために、磁界生成エレメントおよび/または電界生成エレメントは、生成された磁界および/または電界が、流体内の汚染の位置または潜在位置に確実に存在するように構成される、流体流ジェネレータが提供される。
【0023】
[0023] 本発明の第七の態様によれば、流体流ジェネレータにおける汚染制御方法であって、当該流体流ジェネレータの機構が、所定の体積の流体を保持するように構成されたリザーバと、リザーバに流体連通し、かつ流体流を軌道に沿って誘導するように構成されたノズルと、を備え、流体に含まれる汚染の移動を制御するために、流体内の汚染の位置または潜在位置に磁界および/または電界を設けることによって汚染の移動を制御することを含む方法が提供される。
【0024】
[0024] 磁界および電界の一方を外部に印加し、他方を流体/汚染内で誘起することができる。
【0025】
[0025] 本発明の任意の1つ以上の態様によれば、燃料または流体は、汚染と異なる導電率を有することができる。
【0026】
[0026] 本発明の任意の1つ以上の態様によれば、汚染は実質的に絶縁物とすることができる。
【0027】
[0027] 本発明の任意の1つ以上の態様によれば、燃料または流体は液体状の金属、または液体と金属の金属間化合物、またはセラミックを含むことができ、および/または、汚染はそのような金属、金属間化合物、またはセラミックなどの酸化物を含むことができる。
【0028】
[0028] 本発明の任意の1つ以上の態様によれば、燃料または流体はスズとすることができ、またはスズを含むことができ、および/または、汚染は酸化スズとすることができ、または酸化スズを含むことができる。
【0029】
[0029] 本発明の任意の1つ以上の態様によれば、汚染制御機構は、加えて、および/または代わりに、放射源内でフィルタまたは浄化器として使用することができる。汚染制御機構は、加えて、および/または代わりに、フィルタまたは浄化器として記載することができる。
【0030】
[0030] 当然のことながら、本発明の任意の特定の態様に関連して記載した1つ以上の特徴を、必要に応じて本発明の任意の他の態様に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
[0031] 本発明のさまざまな態様の実施形態を、単なる例として、添付の概略図を参照して以下に説明する。これらの図面において同じ参照符号は対応する部分を示す。
【0032】
【図1】[0032] 図1は、本発明の一実施形態に係るリソグラフィ装置を示す。
【図2】[0033] 図2は、LPP源コレクタモジュールを含む、図1のリソグラフィ装置のより詳細な図である。
【図3】[0034] 図3は、燃料液滴流を軌道に沿ってプラズマ形成位置に向けて誘導するように構成された放射源のノズルを概略的に示す。
【図4】[0035] 図4は、図3のノズルの内面への汚染の堆積、およびノズルを出る液滴の軌道への影響を概略的に示す。
【図5】[0036] 図5は、本発明の一実施形態に係る、流体汚染制御機構を含む流体流ジェネレータを概略的に示す。
【図6】[0037] 図6は、本発明の別の実施形態に係る、流体汚染制御機構を含む流体流ジェネレータを概略的に示す。
【図7】[0038] 図7は、本発明の別の実施形態に係る、流体汚染制御機構を含む流体流ジェネレータを概略的に示す。
【図8】[0039] 図8は、本発明の別の実施形態に係る、流体汚染制御機構を含む流体流ジェネレータを概略的に示す。
【図9】[0040] 図9は、本発明の別の実施形態に係る、流体汚染制御機構を含む流体流ジェネレータを概略的に示す。
【図10】[0041] 図10は、本発明の別の実施形態に係る、流体汚染制御機構を含む流体流ジェネレータを概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0033】
を備える
[0042] 図1は、本発明の一実施形態に係るソースコレクタモジュールSOを含むリソグラフィ装置LAPを概略的に示している。このリソグラフィ装置は、放射ビームB(例えば、EUV放射)を調整するように構成された照明システム(イルミネータ)ILと、パターニングデバイス(例えば、マスクまたはレチクル)MAを支持するように構成され、かつパターニングデバイスを正確に位置決めするように構成された第1ポジショナPMに連結されたサポート構造(例えば、マスクテーブル)MTと、基板(例えば、レジストコートウェーハ)Wを保持するように構成され、かつ基板を正確に位置決めするように構成された第2ポジショナPWに連結された基板テーブル(例えば、ウェーハテーブル)WTと、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに付けられたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば、1つ以上のダイを含む)上に投影するように構成された投影システム(例えば、反射投影システム)PSと、を備える。
【0034】
[0043] 照明システムとしては、放射を誘導し、整形し、または制御するための、屈折型、反射型、磁気型、電磁型、静電型、またはその他のタイプの光コンポーネント、あるいはそれらのあらゆる組合せなどのさまざまなタイプの光コンポーネントを含むことができる。
【0035】
[0044] サポート構造MTは、パターニングデバイスの向き、リソグラフィ装置の設計、および、パターニングデバイスが真空環境内で保持されているか否かなどの他の条件に応じた態様で、パターニングデバイスMAを保持する。サポート構造は、機械式、真空式、静電式またはその他のクランプ技術を使って、パターニングデバイスを保持することができる。サポート構造は、例えば、必要に応じて固定または可動式にすることができるフレームまたはテーブルであってもよい。サポート構造は、パターニングデバイスを、例えば、投影システムに対して所望の位置に確実に置くことができる。
【0036】
[0045] 「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分内にパターンを作り出すように、放射ビームの断面にパターンを与えるために使用できるあらゆるデバイスを指していると、広く解釈されるべきである。放射ビームに付与されたパターンは、集積回路などのターゲット部分内に作り出されるデバイス内の特定機能層に対応する場合がある。
【0037】
[0046] パターニングデバイスは、透過型であっても、反射型であってもよい。パターニングデバイスの例としては、マスク、プログラマブルミラーアレイ、およびプログラマブルLCDパネルが含まれる。マスクは、リソグラフィでは公知であり、バイナリ、レベンソン型(alternating)位相シフト、およびハーフトーン型(attenuated)位相シフトなどのマスク型、ならびに種々のハイブリッドマスク型を含む。プログラマブルミラーアレイの一例では、小型ミラーのマトリックス配列が用いられており、各小型ミラーは、入射する放射ビームを様々な方向に反射させるように、個別に傾斜させることができる。傾斜されたミラーは、ミラーマトリックスによって反射される放射ビームにパターンを付ける。
【0038】
[0047] 照明システムなどの投影システムは、使われている露光放射にとって、あるいは真空の使用といった他の要因にとって適切な、屈折型、反射型、磁気型、電磁型、静電型、またはその他のタイプの光コンポーネント、あるいはそれらのあらゆる組合せなどのさまざまなタイプの光コンポーネントを含むことができる。EUVに対して真空を用いることが望ましいことがある。というのは、ガスは放射を吸収し過ぎる場合があるからである。従って、真空壁および真空ポンプを用いて、真空環境をビーム経路全体に提供することができる。
【0039】
[0048] 本明細書に示されているとおり、リソグラフィ装置は、反射型のもの(例えば、反射型マスクを採用しているもの)である。
【0040】
[0049] リソグラフィ装置は、2つ(デュアルステージ)以上の基板テーブル(および/または2つ以上のマスクテーブル)を有する型のものであってもよい。そのような「マルチステージ」機械においては、追加のテーブルは並行して使うことができ、または予備工程を1つ以上のテーブル上で実行しつつ、別の1つ以上のテーブルを露光用に使うこともできる。
【0041】
[0050] 図1を参照すると、イルミネータILは、ソースコレクタモジュールSOから極端紫外線放射ビームを受ける。EUV光を生成する方法としては、EUV範囲の1つ以上の発光線を用いて材料を少なくとも1つの元素、例えばキセノン、リチウム、またはスズを有するプラズマ状態に変換することが含まれるが、必ずしもこれに限定されない。レーザ生成プラズマ(「LPP」)と呼ばれることが多いそのような方法において、必要な線発光素子を有する材料の液滴、流れ、またはクラスタなどの燃料をレーザビームで照射することによって、必要なプラズマを生成することができる。ソースコレクタモジュールSOは、レーザビームを供給し、燃料を励起するための図1に示されないレーザを含むEUV放射システムの一部であってよい。結果として得られるプラズマは、出力放射、例えばEUV放射を放出し、この出力放射は、ソースコレクタモジュール内に配置される放射コレクタを使用して集光される。例えば、COレーザを使用して燃料励起のためのレーザビームを供給する場合、レーザおよびソースコレクタモジュールは、別個の構成要素であってもよい。
【0042】
[0051] そのような場合には、レーザは、リソグラフィ装置の一部を形成しているとはみなされず、また放射ビームは、レーザからソースコレクタモジュールへ、例えば、適切な誘導ミラーおよび/またはビームエキスパンダを含むビームデリバリシステムを使って送られる。その他の場合においては、例えば、放射源が、DPP源と呼ばれることが多い放電生成プラズマEUVジェネレータである場合、放射源は、ソースコレクタモジュールの一体部分とすることもできる。
【0043】
[0052] イルミネータILは、放射ビームの角強度分布を調節するアジャスタを含むことができる。一般に、イルミネータILの瞳面内の強度分布の少なくとも外側および/または内側半径範囲(通常、それぞれσ-outerおよびσ-innerと呼ばれる)を調節することができる。さらに、イルミネータILは、ファセットフィールドミラーデバイスおよびファセット瞳ミラーデバイスといったさまざまな他のコンポーネントを含むことができる。イルミネータを使って放射ビームを調整すれば、放射ビームの断面に所望の均一性および強度分布をもたせることができる。
【0044】
[0053] 放射ビームBは、サポート構造(例えば、マスクテーブル)MT上に保持されているパターニングデバイス(例えば、マスク)MA上に入射して、パターニングデバイスによってパターン形成される。パターニングデバイス(例えば、マスク)MAから反射された後、放射ビームBは投影システムPSを通過し、投影システムPSは、基板Wのターゲット部分C上にビームの焦点をあわせる。第2ポジショナPWおよび位置センサPS2(例えば、干渉計デバイス、リニアエンコーダ、または静電容量センサ)を使って、例えば、さまざまなターゲット部分Cを放射ビームBの経路内に位置決めするように、基板テーブルWTを正確に動かすことができる。同様に、第1ポジショナPMおよび別の位置センサPS1を使い、パターニングデバイス(例えば、マスク)MAを放射ビームBの経路に対して正確に位置決めすることもできる。パターニングデバイス(例えば、マスク)MAおよび基板Wは、マスクアライメントマークM1およびM2と、基板アライメントマークP1およびP2とを使って、位置合わせされてもよい。
【0045】
[0054] 例示の装置は、以下に説明するモードのうち少なくとも1つのモードで使用できる。
1.ステップモードにおいては、サポート構造(例えば、マスクテーブル)MTおよび基板テーブルWTを基本的に静止状態に保ちつつ、放射ビームに付けられたパターン全体を一度にターゲット部分C上に投影する(すなわち、単一静的露光)。その後、基板テーブルWTは、Xおよび/またはY方向に移動され、それによって別のターゲット部分Cを露光することができる。
2.スキャンモードにおいては、サポート構造(例えば、マスクテーブル)MTおよび基板テーブルWTを同期的にスキャンする一方で、放射ビームに付けられたパターンをターゲット部分C上に投影する(すなわち、単一動的露光)。サポート構造(例えば、マスクテーブル)MTに対する基板テーブルWTの速度および方向は、投影システムPSの(縮小)拡大率および像反転特性によって決めることができる。
3.別のモードにおいては、プログラマブルパターニングデバイスを保持した状態で、サポート構造(例えば、マスクテーブル)MTを基本的に静止状態に保ち、また基板テーブルWTを動かす、またはスキャンする一方で、放射ビームに付けられているパターンをターゲット部分C上に投影する。このモードにおいては、通常、パルス放射源が採用されており、さらにプログラマブルパターニングデバイスは、基板テーブルWTの移動後ごとに、またはスキャン中の連続する放射パルスと放射パルスとの間に、必要に応じて更新される。この動作モードは、前述の型のプログラマブルミラーアレイといったプログラマブルパターニングデバイスを利用するマスクレスリソグラフィに容易に適用することができる。
【0046】
[0055] 上述の使用モードの組合せおよび/またはバリエーション、あるいは完全に異なる使用モードもまた採用可能である。
【0047】
[0056] 図2は、ソースコレクタモジュールSOと、照明システムILと、投影システムPSとを含むリソグラフィ装置LAPをより詳細に示している。ソースコレクタモジュールSOは、真空環境をソースコレクタモジュールSOの囲い構造2内に維持することができるように構成および配置される。
【0048】
[0057] レーザ4が、燃料供給部8(燃料流ジェネレータとも呼ばれる)から供給されるキセノン(Xe)、スズ(Sn)、またはリチウム(Li)などの燃料内に、レーザビーム6を介してレーザエネルギーを堆積させるように配置される。スズまたは別の溶融金属や金属間化合物(ほとんどの場合、液滴の状態にある)は、EUV放射源の燃料の最も見込みのある、従って有望な選択肢であると現在考えられている。燃料へのレーザエネルギーの堆積によって、数十電子ボルト(eV)の電子温度を有するプラズマ形成位置12において高電離プラズマ10が生成される。イオンの脱励起および再結合中に生成されたエネルギー放射は、プラズマ10から放出され、近垂直入射放射コレクタ14によって集光および集束される。レーザ4および燃料供給部8(および/またはコレクタ14)はともに、放射源、特にEUV放射源を備えると考えることができる。EUV放射源は、レーザ生成プラズマ(LPP)放射源と呼ばれることがある。
【0049】
[0058] 第2レーザ(図示せず)を設けることができ、この第2レーザは、レーザビーム6が燃料に入射する前に燃料を予熱するように構成される。この手法を用いるLPP源は、デュアルレーザパルシング(DLP)源と呼ばれることがある。
【0050】
[0059] 図示していないが、燃料流ジェネレータが、燃料液滴流を軌道に沿ってプラズマ形成位置12に向けて誘導するように構成されたノズルを含む、または当該ノズルに接続することになる。
【0051】
[0060] 放射コレクタ14によって反射された放射Bを、仮想放射源点16に集束させる。仮想放射源点16は、一般に中間焦点と呼ばれ、ソースコレクタモジュールSOは、中間焦点16が囲い構造2の開口18に位置する、または開口18の付近に位置するように配置される。仮想放射源点16は、放射放出プラズマ10の像である。
【0052】
[0061] その後、放射Bは照明システムILを横切る。照明システムILは、パターニングデバイスMAにおける放射ビームBの所望の角度分布ならびにパターニングデバイスMAにおける放射強度の所望の均一性を与えるように配置されたファセットフィールドミラーデバイス20およびファセット瞳ミラーデバイス22を含むことができる。サポート構造MTによって保持されたパターニングデバイスMAで放射ビームが反射されると、パターン形成されたビーム24が形成され、パターン形成されたビーム24は、投影システムPSによって反射エレメント26および28を介して、ウェーハステージまたは基板テーブルWTによって保持された基板W上に結像される。
【0053】
[0062] 一般に、図示されたエレメントより数の多いエレメントが照明システムILおよび投影システムPSに存在してよい。さらに、図示されたミラーより数の多いミラーが存在してよい。例えば、図2に示すものと比較して、投影システムPS内に追加の1〜6つの反射エレメントが存在してよい。
【0054】
[0063] 図3は、図2に示されかつ図2を参照して説明される燃料供給部の一部を概略的に示している。燃料供給部の一部は、燃料の液滴流34を軌道に沿ってプラズマ形成位置(図示せず)に向けて誘導するように構成されたノズル32を含み、また、このノズル32につながる導管30を備えると示されている。
【0055】
[0064] ノズル32の安定性および/または詰まり(すなわち、少なくとも部分的な閉塞)は、ノズル32の使用中に生じ得る課題である、というのはこれらの課題はインクジェット印刷用途に関して生じるからである。詰まりは、燃料内の汚染によって形成される。ノズル32の詰まりは、ノズル、ひいては燃料流ジェネレータに耐用年数制限(または少なくとも、交換、保守、またはクリーニングが必要となる時間制限)を課す場合があり、従って放射源または全体としてのリソグラフィ装置の可用性を制限する場合がある。
【0056】
[0065] ほとんどの場合、燃料流ジェネレータのノズル32は、燃料流ジェネレータの一部を形成する燃料流システムの他の導管などと比較して(ことによると、当該システムに存在するフィルタを除く)、最小直径、または最小直径の1つを有する。ノズル32は最小直径の1つを有するので、燃料流システムの詰まりはノズル32の付近またはノズル32において、またおそらく、燃料流システムの絞りであるノズル32内で発生すると考えられる。また、ノズルの直径より大きい詰まりなどは、燃料流システムのさらに上流で何らかの方法で除去される。しかし、ノズルの直径より小さい詰まりおよびノズル内の詰まりは、ノズルの効果的なジオメトリの変化をもたらす可能性がある。
【0057】
[0066] 効果的なジオメトリの変化は、生成された液滴流のパラメータ、例えば、液滴形状やサイズ、または最も可能性の高い液滴流の軌道方向の変化を招く場合がある。多くの用途において、そのようなパラメータは、厳しい要件を満たす必要がある。EUV放射源において、特に燃料流ジェネレータの要件は、液滴流の軌道の観点から非常に厳しいものである。例えば、プラズマ形成位置において、液滴の位置は数ミクロン以内で正確であることを必要な場合があるが、同時に、ノズル32自身はプラズマ形成位置から比較的離れて、例えば、数十センチメートル程度の距離で、配置されることが必要な場合がある。これは、おそらく10マイクロラジアン未満の液滴流の軌道の方向安定性要件を招く。全体的な結果としては、ノズルの内面に堆積した極小粒子の汚染でさえも、方向安定性要件が確実に満たされない程度にノズルの効果的なジオメトリを変化させる可能性がある。これは、結果として、例えば放射生成の観点から、放射源、ひいては全体としてのリソグラフィ装置の動作に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0058】
[0067] 図4は、図3に示されかつ図3を参照して説明された同一の導管30、ノズル32、および液滴流34を概略的に示している。しかし、図4では、粒子36の形状の汚染がノズル32の内面に堆積している。このような堆積は、(上述のとおり)ノズル32の効果的なジオメトリの変化を招き、ひいては液滴流34の軌道の変化を招いている。
【0059】
[0068] 粒子36は、汚染の一例である。汚染は、粒子状であり、または液滴流34を形成するために使用される燃料内に存在し得る他のもの(例えば、薄片、凝集)であり得る。汚染は燃料の酸化から発生することがある。例えば、燃料がスズである場合、汚染は酸化スズ粒子などであり得る。その代わりに、および/または、それに加えて、汚染は燃料流システム内の上流で使用される装置からの物質の粒子などであり得る。汚染は、燃料(またはそのような物質の酸化物)を保持するように構成されたリザーバ、もしくは燃料流路に存在するフィルタからの物質であり得る。
【0060】
[0069] 本発明の目的は、ノズルが汚染で詰まり、それがノズルの効果的なジオメトリの変化を招くのを防止することである。1つの提案される解決策は、微細なフィルタまたはより微細なフィルタを燃料流システム内で使用してノズル直径(すなわち、ノズルの開口)より小さい平均直径を有する汚染がノズルに到達するのを防止することであろう。しかし、これは全体としての燃料流システムの(すなわち、当該フィルタでの)閉塞を招くおそれがあり、これは再び、燃料システムジェネレータを定期的に保守または修理する必要性をもたらす場合があり、放射源および/または全体としてのリソグラフィ装置の相当な休止時間の原因となる。本発明は、(ノズルを含む)燃料流システム内に閉塞が形成される可能性の増加を招かない(または少なくとも招くおそれが低い)、上記に特定した課題に対する代替手法を提供する。
【0061】
[0070] 本発明の一態様によれば、放射源が提供される。放射源は、燃料流ジェネレータを備える。燃料流ジェネレータは、所定の体積の燃料を保持するように構成されたリザーバと、リザーバに流体連通し、かつ燃料流(連続流または液滴)を軌道に沿ってプラズマ形成位置に向けて誘導するように構成されたノズルとを備える。また、放射源は、プラズマ形成位置の燃料流にレーザ放射を誘導して使用中に放射生成プラズマを生成するように構成されたレーザを備える。放射源は、燃料汚染制御機構も備えるという点で、既存の放射源と区別することができる。燃料汚染制御機構は、磁界を生成する磁界生成エレメントを備える。また、燃料汚染制御機構は、電界を生成する電界生成エレメントを備える。磁界生成エレメントはおよび電界生成エレメントは、少なくとも使用中、磁界および電界が、燃料内の汚染の位置または潜在位置において確実に重なり合うようにともに構成される。また、これらのエレメントは、汚染の移動を制御するために、磁力線および電気力線が当該位置において確実に互いに非平行になるように構成される。
【0062】
[0071] 燃料汚染制御機構は、ノズルを通過しないように汚染を駆動するように構成することができる(例えば、当該機構は、ノズルの方へ流れ、かつノズルを通る汚染を防止することができる)。これによって、汚染を例えばリザーバ内に保持することができ、従って、放射源のおそらくより汚染の影響を受けやすい領域、例えば、プラズマ形成位置の付近の領域およびプラズマ形成位置を含む領域、および/または放射コレクタまたは集光面に汚染が入るのを防止することができる。あるいは、燃料汚染制御機構は、ノズルを通るように汚染を駆動するように構成することができ、これはノズル内の汚染の堆積を防止するのに有用であると示すことができる。いずれの構成においても、燃料汚染制御機構は、少なくとも、ノズル内の汚染の堆積を防止することを助長し、それによってノズルは良好な動作状態にとどまることができる。
【0063】
[0072] 本発明の核心は、汚染の移動を制御する物理や他の原理にあるのではない。それよりも、本発明は、こうした原理を、流体流ジェネレータを備える放射源、または流体流ジェネレータ全般に対して適用することにある。汚染の移動を制御可能である原理が、例えば、以下の論文“Migration of an insulating particle under the action of uniform ambient electric and magnetic fields”, J. Fluid Mech. (2002), vol. 464, pp. 279-286., H.K. Moffatt and A Sellierに示されている。この論文において認められ、述べられているように、異なる伝導率を有する液体金属などに浸漬された粒子が、印加された電界および磁界の複合的影響を介して、液体に対して移動することが理論的にも実験的にも示されている。電界によって駆動される電流は、磁界と相互作用して回転ローレンツ力を発生させる。これにより、粒子に粘性応力を及ぼす液体の流れが駆動され、粒子は遠隔の液体まで移動する。本論文について、また例えば本明細書に記載の他の論文を参照することで、粒子(例えば、汚染)移動の制御の基礎をなす物理的原理を確認することができる。図5〜図10を参照して以下に詳細に述べるように、本発明は、これらの原理の応用に見出される。図5〜図10において、同じ特徴には、一貫性と明確さのために同じ参照符号が与えられる。これらの図は、特定の縮尺に従わずに描かれている。
【0064】
[0073] 図5は、本発明の一実施形態に係る放射源の流体流ジェネレータを概略的に示している。流体流ジェネレータは、放射の発生に使用される所定の体積の伝導燃料42(例えば、液体スズ)を保持するように構成されたリザーバ40を備える。リザーバ40は、すでに上記図3および図4に示されかつ図3および図4を参照して説明された導管30およびノズル32に流体連通する(すなわち、燃料を供給することが可能である)。図5に戻り、燃料42に圧力(例えば、機械的圧力または流体圧力)を加えてノズル32を介して燃料42を放出させることができる。
【0065】
[0074] また、流体流ジェネレータは、燃料汚染制御機構を備える。燃料汚染制御機構は、磁界生成エレメント44を備える。本実施形態において、磁界生成機構は、ノズル32および/または導管30を取り囲むソレノイド44の形態をとる。ノズル32および/または導管30内の燃料42そのものは、磁界生成エレメントの少なくとも一部を形成することができる。また、電界生成エレメントが設けられ、本実施形態では、ノズル32および/または導管30の両側に位置する2つの電極46の形態をとる。
【0066】
[0075] 磁界生成エレメント44および電界生成エレメント46は、少なくとも使用中、磁界および電界が、燃料42内の汚染36の位置または潜在位置において確実に重なり合うように構成される。潜在位置は、例えば、汚染源の下流、および/または燃料汚染制御機構が無い状態での予期された汚染流路内であり得る。この位置は、点、領域、容積などであり得る。上記論文に詳細に記載された原理に従って汚染の移動を制御するために、磁界生成エレメントおよび電界生成エレメントは、磁界および電界の線束が汚染の位置または潜在位置において確実に非平行になるようにともに構成される。一般に、移動を制御するために、電界および磁界の外積(cross product)に依存する力を発生させることが必要である。この力は、線束が互いに平行である場合に、ゼロであり得る。具体的には、電界によって燃料42内で駆動される電流は、磁界と相互作用して流体42に回転ローレンツ力を発生させる。これにより、例えば、粒子状汚染36に粘性応力を及ぼす流れが駆動され、汚染36は燃料42に対して移動する。この移動は、汚染36がリザーバ40内で汚染ダンプ50などの方へ移動するようなものであり得る。
【0067】
[0076] 使用中、および上記検討した原理によって、ノズル32および/または導管30から遠ざかる、かつリザーバ40に戻るように汚染36を駆動する(またはそのような汚染36がノズル32および/または導管30に入るのを防止する)流体流が、ノズル32または導管30内に生成される。これにより、汚染36は導管30および/またはノズル32内に入って通過することが確実にできなくなる。これは、ノズル32または導管30の効果的なジオメトリを変化させ得る汚染36がノズル32および/または導管30内に堆積することを防止し、および/または汚染36が放射源の潜在的により汚染の影響を受けやすい領域に入ることを防止する。
【0068】
[0077] 本実施形態では、ソレノイド44は、燃料42内の汚染の位置または潜在位置を取り囲み、2つの電極46は当該位置の両側に位置する。この場合、当該位置は、ノズル32内、および/またはリザーバ40からノズル32に至る導管30内にある。ノズル32および/またはノズル32に至る導管30は、リザーバ40の寸法などと比較して小さい(例えば、断面または流路径の観点から)場合がある。従って、このように本発明を実施する際、例えば、当該位置がリザーバ42などのより大きい構造体内にある場合とは対照的に、より小さい磁界生成機構および/または電界生成機構(および/またはより小さい電流または界強度など)が必要とされることがある。しかし、そして当然のことながら、他の実施形態を示す他の図面に関連して以下に詳細に述べるように、さまざまな構成が可能である。
【0069】
[0078] 磁界生成機構は、燃料内の汚染の位置または潜在位置を取り囲むソレノイドを備えるとして説明されてきた。それに加えて、磁界生成機構は、ソレノイドに電流の流れを与えるための、および/または十分な磁界強度を確実に得る/得ることができるための駆動電子回路または他のコンポーネントを備えることができる。その代わりに、または、それに加えて、1つ以上の永久磁石が、磁界生成機構の一部を形成することができる。
【0070】
[0079] 電界生成機構は、2つの電極を備えるとして説明されてきた。これらの2つの電極は、例えば、燃料内の汚染の位置または潜在位置の実質的に両側に位置することができる。例えば、電界生成機構は、燃料内の汚染の位置または潜在位置の実質的に両側に位置する、相対するプレートであるキャパシタとすることができ、または少なくともその一部を構成することができる。別の実施形態では、単一の電極を使用して電界を生成することができる。それに加えて、電界生成機構は、(例えば、所望の電位で電極を維持するための)所望の電位または電界強度をもたらすための駆動電子回路または他のコンポーネントを備えることができる。
【0071】
[0080] 好ましくは、磁界生成エレメントおよび/または電界生成エレメントは、少なくとも使用中、磁界および/または電界が燃料内の汚染の位置または潜在位置において確実に実質的に均一であるように構成される。これは、所望の燃料流、ひいては汚染の移動を駆動するために、必要とされる力および力の制御を提供することを助長することができる。
【0072】
[0081] 図5に示されかつ図5を参照して説明された実施形態の変形例を、図6〜図10に関連して説明する。
【0073】
[0082] 上記のとおり、電界生成エレメントおよび磁界生成エレメントは、ノズルまたは当該ノズルに至る導管を取り囲む場合がある。しかし、いくつかの実施形態においては、ノズルおよび/または当該ノズルに至る導管は、使用中、(例えば、少なくとも部分的な連続流とは対照的に)液滴がノズルから確実に出るようにノズルおよび/または導管の振動を引き起こす電気機械アジテータ(例えば、ピエゾ素子)を備えることができ、または当該電気機械アジテータに接続することができる。そのようなアジテータの存在は、これから説明するように、流体流ジェネレータの軽微な再設計を必要とする場合がある。
【0074】
[0083] 図6は、実質的に図5に示されかつ図5を参照して説明された放射源の流体流ジェネレータを概略的に示している。しかし、図6のジェネレータは、上述のとおり、それに加えて電気機械アジテータ60を備えると示される。電気機械アジテータ60は、ノズル32に至る導管30の少なくとも一部、および場合によりノズル32の少なくとも一部を取り囲む。電気機械アジテータ60は、少なくとも、外部電界、および場合により外部磁界の影響を受けやすいことがある。この感度は、ノズル32において生成された液滴の特性、例えば、液滴のサイズまたは頻度に直接の影響を及ぼす。
【0075】
[0084] 変更することなく、電界生成エレメント46および/または磁界生成エレメント44の存在が、アジテータ60の動作に直接の影響を及ぼす、ひいてはノズル32において生成される液滴の特性に影響を及ぼす場合がある。この理由から、電界生成エレメント46および/または磁界生成エレメント44によって設けられるような外部電界および/または外部電界からアジテータ60を遮蔽するために、アジテータ60用のシールド62を設けることが望ましいことがある。
【0076】
[0085] 図示されない別の実施形態では、生成される界(または少なくともかなりの分量の当該界)が電気機械アジテータから空間的に隔てられて当該アジテータがそのような界の影響を受けないように、磁界および/または電界生成エレメントを配置することができる。
【0077】
[0086] 図7は、別の実施形態を示している。この実施形態では、電界生成エレメント46および/または磁界生成エレメント44が、(さらに、本実施形態では)リザーバ40からノズル32に至る導管70を取り囲む。さらなる導管70は、例えば、ノズル32または当該ノズルに至る導管30より広くすることができる。例えば、導管30は、毛細管とする、または毛細管を形成することができる。さらなる導管70は、例えば、(より広い)管とすることができる。
【0078】
[0087] この構成は、電界生成エレメントおよび/または磁界生成エレメントがリザーバ40自体より小さい物体を取り囲むという利点を有し、それによって、比較的小さいサイズのそのようなエレメントおよび/またはそのようなエレメントを動作させるために用いられる電流などを可能にする。同時に、この構成は、ノズル32またはノズル32に至る導管30を取り囲む際に(例えば、導管30またはノズル32が上述の電気機械アジテータを備える、または上述の電気機械アジテータに接続する場合に)生じ得る問題を回避する。
【0079】
[0088] 図8は、別の実施形態において、電界生成エレメント46および/または磁界生成エレメント44がリザーバ40を取り囲む、またはリザーバ40の横に位置することを示している。これは、上述した磁界と電界の重なりがリザーバ40内に位置する、または例えば、より具体的には、リザーバ内およびノズル32の開口の付近内、もしくはリザーバ内およびリザーバ40からノズル32に至る導管30の付近内に位置することを可能にする。本実施形態は、電界生成エレメント46および/または磁界生成エレメント44がより大きい構造体(例えば、リザーバ40)を取り囲むまたは覆う必要がある場合があり、それがより大きいエレメントおよび/またはより高い駆動電流、電圧などを招くおそれがあるという不利点を有することがある。しかし、利点は、リザーバから出る汚染の防止、すなわち、導管またはノズルなどのより小さい空間からリザーバ内へ戻る汚染の駆動がしやすくなることであり得る。そのように、少なくとも汚染がノズルに向かって進むのを防止する程度に、汚染の移動を制御するためのより小さい力が必要とされ得る。
【0080】
[0089] 図9は、別の実施形態において、汚染がリザーバ40に入るのを防止する程度に汚染制御を行うことができることを示している。これは、リザーバ40の上流に、例えば、リザーバ40に至る導管80の開口の付近に(電界生成エレメント46および磁界生成エレメント44の形態で)汚染制御機構を設けることによって確実にすることができる。本実施形態(図示せず)の変形例では、汚染制御機構は、電界および磁界が図示するリザーバ40の上流のさらなるリザーバ内で、または図示する当該さらなるリザーバ内およびリザーバ40に至る導管の開口の付近で、または(図示する)リザーバ40に至る導管内で重なり合うように確実に設けられかつ構成されるように構成することができる。これらの実施形態は有益であり得る。というのは、これらの実施形態は汚染が無い燃料リザーバを設けることにつながり得るからである。これにより、濾過ステージのより少ないフィルタが下流に、例えば、リザーバとノズルとの間(またはノズル内)に存在することが可能になる。これは、コストおよび/または保守の削減につながり、および/または燃料流量などの増加(すなわち、1つ以上のフィルタが無い状態)をもたらすことができる。
【0081】
[0090] 別の実施形態(図示せず)において、リザーバは、少なくとも2つの部分内に、当該2つの部分を接続する導管とともに形成することができる。電界および磁界生成エレメントは、汚染がこの導管を通過して、リザーバの下流部分に接続するノズル内などに入ることを防止するように構成することができる。
【0082】
[0091] 図10は、図5に示されかつ図5を参照して説明された流体流ジェネレータおよび汚染制御機構とほぼ同じものを示している。しかし、図5に示すものとは異なり、図10では、汚染制御は、汚染36がノズル32を通過してノズル32から出るように駆動されるように行われる。この汚染36の移動方向の変化は、ソレノイド44を通る電流方向を変化させるだけで、および/または(他の実施形態において)当該構成に存在し得る1つ以上の永久磁石が適切に移動するだけで、生じさせることができる。ノズル32を通るように汚染を駆動するという試みは、汚染が実際にノズルをふさがない(すなわち、ノズルを通過することができる)場合にのみ必要となる、または実現される可能性がある。
【0083】
[0092] 放射源のより影響を受けやすい領域および全体としてのリソグラフィ装置内に存在する汚染を回避するために、燃料流システム内(例えば、リザーバ内)に汚染を保持することは望ましいであろう。しかし、場合によっては、図10に示す実施形態が望ましい場合、例えば、ジェネレータのクリーニングなどの間、燃料流システムから汚染を流すことが望ましい場合がある。
【0084】
[0093] 図において、リザーバ、導管、およびノズルは実質的に垂直方向に示されている。しかし、他の向き、例えば、実質的に水平方向または別の角度の方向も可能である。
【0085】
[0094] 図において、ノズルはリザーバから導管を介して延在すると示されている。別の実施形態では、ノズルは導管から直接に延在することができ、または導管の一部を形成することができる(例えば、導管の壁にノズルを形成することができる)。
【0086】
[0095] 既に述べたとおり、本発明が基礎を置く物理的原理は公知であるため、ここではより詳細に論じない。従って、必要とされる汚染の移動制御を生じさせるために必要となり得る界強度などは、例えば上述の論文などに示される理論的考慮事項にから得ることができる。その代わりに、および/または、それに加えて、汚染の移動を適切に制御するために必要な所望のまたは好ましい界強度を決定するために、ある程度の試行錯誤、実験法、モデル化などが必要となり得る。
【0087】
[0096] 先行する段落に続いて、電界と磁界の併用は、必要でない場合がある。例えば、本発明はより一般的であり、電界(可変または一定)および/または磁界(可変または一定)の使用を伴って汚染の移動を制御する。電界および/または磁界は、例えば、上述の装置と同種の装置を用いて流体の外部に生成することができる。あるいは、磁界および/または電界は、上述の装置と同種の装置を用いて、外部に印加された電界または外部に印加された磁界のみを用いて流体内に誘起することができる。構成または機構は、以下を含むことができるが、これらに限定されない。
1)直流および定常磁界の同時の付加;
2)交流(すなわち、可変)電流(電界)の付加;
3)交流(すなわち、可変)電流および交番(すなわち、可変)磁界の同時の付加;
4)交番(すなわち、可変)磁界の付加;
5)移動または交番(すなわち、可変)磁界の付加

好ましい手法は、上記(2)であり得る。これと同時に直流および定常磁界が付加される。というのは、これは、“Modeling Of Electromagnetic Separation Of Inclusions From Molten Metals”, International Journal Of Mechanical Sciences, 52 (2010) 1107−1114, M. Reza Afshar, M. Reza Aboutalebi, R.I.L.Guthrie, M.Isacに述べられているように最も確実な手法の一つとして認識されているからである。
【0088】
[0097] いくつかの構成の手法では、交番界が対応する界を誘起する、すなわち、交流(すなわち、可変)電界が交番(すなわち、可変)磁界を誘起し、逆の場合も同様である。これは、いくつかの構成において外部電界および外部磁界の両方を印加する必要がない場合があることを意味する。再び、2つの界を用いて、周囲の流体を通るように、例えば、図に関連してより詳細に述べたのと同様に、汚染を移動させることができ、すなわち、流体を移動させて粒子の移動を引き起こすことができる。
【0089】
[0098] 再度、本発明の核心は、汚染の移動を制御する物理や他の原理にあるのではない。それよりも、本発明は、こうした原理を、流体流ジェネレータを備える放射源、または流体流ジェネレータ全般に対して応用することにある。汚染の移動を制御することができる追加のまたは他の原理が、例えば、以下の論文および本明細書に記載の論文に示されており、それらのすべては、参照により本明細書に組み込まれる。

“Application Of EPM To The Separation Of Inclusion Particles From Liquid Metal”, The 15th Riga And 6th PAMIR Conference On Fundamental And Applied MHD, S. Taniguchi, N. Yoshikawa, K. Takahashi

“Study Of Electromagnetic Separation Of Nonmetallic Inclusions From Aluminum Melt”, Metallurgical And Materials Transactions A Volume 30a, November 1999−2979, D. Shu, B.D. Sun, J. Wang, T.X. Li, And Y.H. Zhou

“Recent Development And Prospect Of Electromagnetic Processing Of Materials”, Science And Technology Of Advanced Materials 1 (2000) 191-200, S. Asai

“Modeling Of Electromagnetic Separation Of Inclusions From Molten Metals”, International Journal Of Mechanical Sciences, 52 (2010) 1107−1114, M. Reza Afshar, M. Reza Aboutalebi, R.I.L. Guthrie, M. Isac
【0090】
[0099] 別の実施形態において、上述の原理を用いて、汚染制御機構を機械的フィルタ(または他のフィルタ)と組み合わせて使用して、汚染が特定の位置を通過する、または通り越すのを防止することができる。関連する実施形態では、上述の汚染制御機構をフィルタまたは浄化器として用いることができ、これは単に特定のタイプの粒子すべてが特定の位置を通過する、または通り越すのを防止するためではない。例えば、汚染移動の制御は、特定のサイズまたはサイズ範囲の汚染移動の制御を含むことができる。印加された電磁界強度は、フィルタリング効率を決定し、特定のサイズの粒子の閾値を設定する。このタイプの複数の電磁フィルタは、例えば、他の実施形態に示す位置および/または当該位置の周囲で、至近距離で連続して、および/または、放射源の別々の比較的離れた部分において使用することができる。複数のフィルタは、抑制効率および/またはサイズ選択性という理由から使用することができる。
【0091】
[00100] 実施形態において、液体スズである燃料または液体スズを含む燃料、ならびに酸化スズの粒子などである汚染または当該粒子などを含む汚染について言及がなされてきた。しかし、本発明は、他のタイプの液体/燃料に、例えば、燃料または流体が当該燃料または流体に含まれる汚染と比較して異なる伝導率を有する場合に適用可能であり、それによって上述の制御を首尾よく実施することができる。その差が大きいほど、汚染を移動させやすい。例えば、燃料/液体は、導体(例えば、液体状態の金属)とすることができ、および/または、汚染は、実質的に絶縁物(例えば、当該金属の酸化物)とすることができる。
【0092】
[00101] 汚染移動の制御は、場合によって、汚染の移動を必要とすることがある。他の実施形態では、移動の制御は、定常点での汚染の維持と同等であり得る。
【0093】
[0100] 放射源に関連して上記実施形態を説明してきたが、本発明は、例えば、インクジェット印刷または金属印刷(例えば、電気回路の印刷)などの分野において、流体流ジェネレータでのノズルの使用が求められる他の用途に適用可能であり、特に有用である。放射源に関連する実施が特に好ましいが、そのような装置の汚染に対する感度を考慮に入れる。
【0094】
[0101] 本明細書において、IC製造におけるリソグラフィ装置の使用について具体的な言及がなされているが、本明細書記載のリソグラフィ装置が、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用のガイダンスパターンおよび検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッド等の製造といった他の用途を有し得ることが理解されるべきである。当業者にとっては当然のことであるが、そのような別の用途においては、本明細書で使用される「ウェーハ」または「ダイ」という用語はすべて、それぞれより一般的な「基板」または「ターゲット部分」という用語と同義であるとみなしてよい。本明細書に記載した基板は、露光の前後を問わず、例えば、トラック(通常、基板にレジスト層を塗布し、かつ露光されたレジストを現像するツール)、メトロロジーツール、および/またはインスペクションツールで処理されてもよい。適用可能な場合には、本明細書中の開示内容を上記のような基板プロセシングツールおよびその他の基板プロセシングツールに適用してもよい。さらに基板は、例えば、多層ICを作るために複数回処理されてもよいので、本明細書で使用される基板という用語は、すでに多重処理層を包含している基板を表すものとしてもよい。
【0095】
[0102] 「レンズ」という用語は、文脈によっては、屈折、反射、磁気、電磁気、および静電型光コンポーネントを含む様々な種類の光コンポーネントのいずれか1つまたはこれらの組合せを指すことができる。
【0096】
[0103] 以上、本発明の具体的な実施形態を説明してきたが、本発明は、上述以外の態様で実施できることが明らかである。上記の説明は、制限ではなく例示を意図したものである。従って、当業者には明らかなように、添付の特許請求の範囲を逸脱することなく本記載の発明に変更を加えてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射源であって、
所定の体積の燃料を保持するリザーバと、
前記リザーバに流体連通し、かつ燃料流を軌道に沿ってプラズマ形成位置に向けて誘導するノズルと、
前記プラズマ形成位置の前記燃料流にレーザ放射を誘導して使用中に放射生成プラズマを生成するレーザと、
磁界を生成する磁界生成エレメントと、
電界を生成する電界生成エレメントと、を備える燃料汚染制御機構と、を備え、
汚染の移動を制御するために、前記磁界生成エレメントおよび前記電界生成エレメントは、使用中、前記磁界および前記電界が、前記燃料内の汚染の位置または潜在位置において確実に重なり合うように、かつ前記磁界および前記電界の線束が前記位置において確実に非平行になるように、ともに構成される、放射源。
【請求項2】
前記燃料汚染制御機構は、前記ノズルを通過しないように汚染を駆動する、請求項1に記載の放射源。
【請求項3】
前記燃料汚染制御機構は、前記ノズルを通るように汚染を駆動する、請求項1に記載の放射源。
【請求項4】
前記燃料内の汚染の前記位置または前記潜在位置は、
前記ノズル内、または前記リザーバから前記ノズルに至る導管内、
前記リザーバ内、または前記リザーバ内かつ前記ノズルの開口の付近、または前記リザーバ内かつ前記リザーバから前記ノズルに至る導管の開口の付近、もしくは
前記リザーバの上流のさらなるリザーバ内、または前記さらなるリザーバ内かつ前記リザーバに至る導管の開口付近、または前記リザーバに至る導管内、のうちの1つ以上である、請求項1に記載の放射源。
【請求項5】
前記ノズルおよび/または前記ノズルに至る導管は、前記ノズルまたは当該ノズルに収容された流体の振動を引き起こす電気機械アジテータを備え、または当該電気機械アジテータに接続し、前記電気機械アジテータは、外部電界および/または外部磁界から遮蔽される、請求項1に記載の放射源。
【請求項6】
前記磁界生成エレメントは、
前記燃料内の汚染の前記位置または前記潜在位置を取り囲むソレノイド、および/または
1つ以上の永久磁石、を備える、請請求項1に記載の放射源。
【請求項7】
前記電界生成機構は、
電極、または
2つの電極、または
前記燃料内の汚染の前記位置または前記潜在位置の実質的に両側に位置する2つの電極、または
前記燃料内の汚染の前記位置または前記潜在位置の実質的に両側に位置する、相対するプレートであるキャパシタ、のうちの1つ以上を備える、請求項1に記載の放射源。
【請求項8】
前記磁界生成エレメントおよび/または前記電界生成エレメントは、使用中、前記磁界および/または前記電界が前記燃料内の汚染の前記位置または前記潜在位置に実質的に均一な磁界および/または電界を確実に提供するように構成される、請求項1に記載の放射源。
【請求項9】
前記汚染制御機構、または1つ以上の追加の汚染制御機構は、前記放射源内でフィルタまたは浄化器として機能する、請求項1に記載の放射源。
【請求項10】
リソグラフィ装置であって、
放射ビームを提供する照明システムと、
前記放射ビームの断面にパターンを与えるパターニングデバイスと、
基板を保持する基板ホルダと、
前記パターン形成された放射ビームを前記基板のターゲット部分上に投影する投影システムと、を備え、
前記リソグラフィ装置は、請求項1〜9のいずれかに記載の放射源をさらに備える、または当該放射源に接続する、リソグラフィ装置。
【請求項11】
流体流ジェネレータであって、
所定の体積の流体を保持するリザーバと、
前記リザーバに流体連通し、かつ流体流を軌道に沿って誘導するノズルと、
磁界を生成する磁界生成エレメントと、
電界を生成する電界生成エレメントと、を備える流体汚染制御機構と、を備え、
汚染の移動を制御するために、前記磁界生成エレメントおよび前記電界生成エレメントは、使用中、前記磁界および前記電界が、前記流体内の汚染の位置または潜在位置において確実に重なり合うように、かつ前記磁界および前記電界の線束が前記位置において確実に非平行になるように、ともに構成される、流体流ジェネレータ。
【請求項12】
所定の体積の流体を保持するリザーバと、前記リザーバに流体連通し、かつ流体流を軌道に沿って誘導するノズルと、を備える流体流ジェネレータにおける汚染制御方法であって、
前記汚染の移動を制御するために磁界および電界を設けることであって、前記磁界および前記電界の線束の、前記流体内の汚染の位置における重なりが設けられることと、
前記流体内の前記汚染の移動を誘起するために前記磁界および前記電界の少なくとも1つを変化させることと、を含む、方法。
【請求項13】
流体流ジェネレータにおける汚染制御方法であって、
当該流体流ジェネレータの機構が、
所定の体積の流体を保持するリザーバと、
前記リザーバに流体連通し、かつ流体流を軌道に沿って誘導するノズルと、を備え、
前記流体内の汚染の位置または潜在位置において重なり合う磁界および電界を設けることによって前記汚染の移動を制御することであって、前記流体の移動を誘起し、ひいては前記流体に含まれる前記汚染の移動を制御するために、前記磁界および前記電界の線束が前記位置において非平行であることを含む、方法。
【請求項14】
流体流ジェネレータにおける汚染制御方法であって、
当該流体流ジェネレータの機構が、
所定の体積の流体を保持するリザーバと、
前記リザーバに流体連通し、かつ流体流を軌道に沿って誘導するノズルと、を備え、
前記流体に含まれる前記汚染の移動を制御するために、前記流体内の汚染の位置または潜在位置に磁界および/または電界を設けることによって前記汚染の移動を制御することを含む方法。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれかに記載の放射源、リソグラフィ装置、流体流ジェネレータ、または方法であって、前記燃料または流体はスズを含み、および/または、前記汚染は酸化スズを含む、放射源、リソグラフィ装置、流体流ジェネレータ、または方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−70019(P2013−70019A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−83860(P2012−83860)
【出願日】平成24年4月2日(2012.4.2)
【出願人】(504151804)エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. (1,856)
【Fターム(参考)】