説明

放射線治療の計画および実施のための目標追跡の方法および装置

被験体(140)内のある目標領域(130)を治療するための目標治療装置が提供される。当該装置は、検査領域(110)内に配置されている被験体のMRスキャンの間にMR画像を生成するためのMRI装置(100)を含んでいる。当該装置はさらに、MRI装置から画像データを受信し、目標(130)を定位するMRI定位器(150)と、目標の近傍に配置された複数の参照点からの参照データを非侵襲的に受信し、参照点を定位する参照マーカー定位器(160、160′)とを含んでいる。当該装置にはまた、該定位されたデータを前記MRI定位器から受信し、参照マーカーと目標領域との間の関係を生成する追跡プロセッサ(300)も含まれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医療撮像技術に関する。腫瘍医学上の応用のためのMRIスキャナにおける医療撮像との関連で格別の用途を見出し、特にその関連で記述されるが、本発明が他の種類の介入的手順にも、および他の目的のための他の撮像のためにも適用可能であることは理解されるであろう。
【背景技術】
【0002】
介入的手順を計画するにあたって、腫瘍医は典型的には治療すべき領域のX線投影画像のような画像を複数生成する。そうした画像は骨およびその他の内部構造を示すが、必ずしも腫瘍を非癌性組織と区別しない。それでも、解剖学と当該腫瘍の性質との事前の知識から腫瘍医は当該腫瘍の中心とその広がりを推定する。
【0003】
腫瘍医学上の手順を計画するにあたってのファクターの一つは、介入的ツールを内部腫瘍と精密に位置合わせをすることである。ある場合には、介入的ツールは放射線療法での使用のための高エネルギーX線を放出する線形加速器(リニアック)である。もう一つの介入的ツールは異常組織を破壊または除去されるまでに加熱するのに使われる高出力超音波ビームを放出する集束超音波である。いずれの場合においても、腫瘍医は当該ツールを内部腫瘍と位置合わせする。選択された軌跡がわずかでもそれていたら、X線または超音波ビームは腫瘍の大部分を治療しても治療されない腫瘍の一部を残すことがありうるし、また他の健全な組織に望ましくない影響を与えることもありうる。
【0004】
したがって、腫瘍医は典型的には腫瘍を通りつつ隣接する組織や減衰のもとになる骨を避ける複数の軌道を決定する。ひとたび軌道と被験体への進入点が決定されたら、腫瘍医は当該ビームが選択された進入点で被験体に進入して選択された軌道をたどるようねらいをつけるためにツールを位置付ける。
【0005】
腫瘍の大きさ、形、位置が精密に知られれば知られるほど、周囲の組織の暴露を最小限にしつつすべての癌性組織の治療を確かにするよう治療ビームを精密に成形できる。しかし、腫瘍医は精密な視覚的確証なしに腫瘍の広がりおよび位置を推定しているので、治療ビームは典型的にはすべての癌性組織に確実に影響を与えるために必要とされるより広くなる。リニアックの場合、X線ビームは、照射されるべき腫瘍よりもわずかに大きい直径をもつようコリメートされる。だが、ビーム直径を大きくしすぎると、他の健全な組織を望ましくない形で照射しかねない。他方、ビーム直径を小さくすると、癌性組織が照射されそこなう可能性が増すことになる。これと並行して同じことは集束超音波についてもいえる。
【0006】
腫瘍の大きさおよび位置とともに、腫瘍の動きも、介入的ツールを内部腫瘍と精密に位置合わせする段になると、腫瘍医学的手順を計画するにあたってのファクターとなりうる。たとえば、腫瘍は治療の間の呼吸運動によって動くことがある。ここで、これまでの臨床的な慣行は、腫瘍を同定してから腫瘍の動きに対応するために腫瘍のまわりのマージンを加えるというものであった。動きの度合いが大きければ大きいほど、治療の間に腫瘍全体が確実に照射されるようにする試みにより大きなマージンが設けられる。上に議論したように、この追加マージンの結果は、健全な組織が治療の悪影響にさらされうるということである。
【0007】
マージンの大きさを減らし、それにより不必要に治療にさらされる健全な組織の量を減らそうとする努力において、そのような動きに関して介入をゲート制御することが用いられてきた。放射線および超音波治療の場合、治療の実施はゲート制御される、すなわちゲート制御トリガーに反応して選択的にオン/オフされるのである。
【0008】
典型的なゲート制御トリガーとしては、呼吸運動が問題である場合には、胸部の拡張を測定するためのベローズ(bellows)、呼吸サイクルの諸段階を示す呼吸センサーまたは被験者の上に置かれる基準マーカー(fiducial marker)が含まれる。ここで、呼吸サイクルの所望の部分外の諸段階では治療ビームは遮断される。残念ながら、ゲート制御では治療が連続的に実施されないため、各治療セッションに必要とされる時間が長引くことになる。こうしたゲート制御技術のもう一つの欠点は、それが主として一次元的であり、腫瘍位置と1D測定との間の相関がそれほど強くはないということである。
【0009】
腫瘍治療手順に関わるマージンの大きさを減らす努力においては、腫瘍追跡も用いられてきた。その場合、目標の動きを追跡するため、一つまたは複数の内部マーカーが目標器官またはその近くのさまざまな位置に取り付けられたり置かれたりしてきた。すると、目標が動けばそれにつれて内部マーカーも動く。内部マーカーの配置から、X線または超音波といった撮像技術を使って目標の位置を決定することができる。
【0010】
しかし、腫瘍追跡のこの方法には、内部マーカーを埋め込むという侵襲的な手順を含むという欠点がある。さらに、内部マーカーは時間とともに移動することもあり、誤解を招く情報を生成することもある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
当業者は、付属の記述を読み、理解すれば、本発明の諸側面が上記したことを含むさまざまな問題に対処するものであることを認識するであろう。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明のある側面によれば、被験体内のある目標領域を治療するための目標治療装置が提供される。当該装置は、検査領域内に配置されている被験体のMRスキャンの間にMR画像を生成するためのMRI装置と、MRI装置から画像データを受信し、目標を定位するMRI定位器と、目標の近傍に配置された複数の参照点からの参照データを非侵襲的に受信し、参照点を定位する参照マーカー定位器と、該定位されたデータを前記MRI定位器から受信し、参照マーカーと目標領域との間の関係を生成する追跡プロセッサとを含んでいる。
【0013】
本発明の別の側面によれば、被験体内の目標領域を治療する方法が提供される。該方法は、検査領域内に配置された被験体の磁気共鳴(magnetic resonance)画像を生成し、該MR画像から目標領域を定位し、目標近傍に配置された複数の参照点を非侵襲的に定位し、参照マーカーと目標領域との間の関係を生成することを含む。
【0014】
本発明の別の側面によれば、被験体内の目標領域を治療するための装置が提供される。該装置は、検査領域内に配置された被験体の磁気共鳴画像を生成する手段と、該MR画像から目標領域を定位する定位手段と、目標近傍に配置された複数の参照点を非侵襲的に定位する参照手段と、参照マーカーと目標領域との間の関係を生成するモデル化手段とを含む。
【発明の効果】
【0015】
本発明のある実施形態の一つの利点は、目標組織を直接的に追跡する必要性が軽減されることである。
【0016】
本発明のある実施形態のもう一つの利点は、被験体の動きの制限が軽減されることである。
【0017】
本発明のある実施形態のもう一つの利点は、目標位置予測の精確さを容易化することである。
【0018】
本発明のある実施形態のもう一つの利点は、治療マージンの縮小を容易化することである。
【0019】
本発明のある実施形態のもう一つの利点は、治療セッションにおける放射線量の低下を容易化することである。
【0020】
本発明のある実施形態のもう一つの利点は、治療セッションの継続時間の短縮を容易化することである。
【0021】
本発明のある実施形態のもう一つの利点は、治療セッションの間に内部の被験体構造の位置を特定するのを容易化することである。
【0022】
本発明のもう一つの利点は、非侵襲的であることである。
【0023】
本発明のさらなる利点は、好ましい実施形態についての以下の記述を読み、理解すれば、通常の当業者に明らかとなるであろう。
【0024】
本発明はさまざまな構成要素および構成要素の配置において、またはさまざまなステップおよびステップの配列において具現されうる。図面は単に好ましい実施形態を説明するためのものであって、本発明を限定するものと解釈してはならない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
図1を参照すると、目標治療装置が示されている。示されるように、当該装置は癌性組織すなわち腫瘍の治療のための腫瘍医学的装置としての役割を果たしうる。当該装置は、磁気共鳴撮像(MRI)システム100を含んでいる。図示した実施例でのMRIシステムは円筒型システムである。図示した実施例についてより具体的には、MRIシステムは水平磁場MRIシステムであり、開口の軸に沿って撮像領域110を通る水平磁場を生成する。患者台120は被験者140の関心のある領域130を図1の位置Aで示されるような撮像領域110内に位置させるために開口に入れたり出したりして動かすことができる。図示した実施例では、外部参照マーカーすなわち基準マーカー210が、撮像領域110の内部でかつ関心のある領域130の所望の近傍に位置されるように被験者の上に置かれている。図示した実施例では、基準マーカーは磁気共鳴撮像に関わる磁場に対応できるものであり、任意的に、MRI装置によって生成される画像上に現れるよう選ばれる。代替的に、MRI装置100に関しては、開放型フィールドMRI(open field MRI)システムを使うこともできる。
【0026】
当該装置はまた、当該MRIシステムによって生成された画像を処理するためのMRI定位器150を含んでいる。定位器は、内部腫瘍のような関心のある領域130および任意的に参照マーカー210を定位する。図2に示すように、MRI定位器は、人間に読み取れるディスプレイ151、コンピュータマウスもしくはトラックボールのようなポインティングデバイス152、キーボード(図示せず)および関連技術分野において既知のその他の画像処理ツールといった要素を含みうる。
【0027】
図2で示されている実施例においては、被験者のアキシャル断面140がディスプレイ151に示されている。この断面画像は腫瘍130および任意的に基準マーカー210を示す。
【0028】
図1に戻ると、当該治療装置はまた、参照マーカー位置を定位するための参照マーカー定位器160を含んでいる。ある実施例では、図3に示すように、参照マーカー定位器は検査領域110内から参照マーカー210のビデオ画像を取り込むために位置されている二つのビデオカメラ1611、1612を含む。ここで、マーカーは光反射性でもよいし、代替的に、マーカーは光信号、赤外線信号または前記ビデオカメラによって検出できるその他の信号を発するのでもよい。図3は二つのビデオカメラを示しているが、カメラの数はマーカー210の位置を三次元で決定できる限り別の数を選んでもよいことは理解されるものとする。
【0029】
図3を続けると、参照マーカー定位器160はまた、ビデオプロセッサ162を含んでいる。ビデオプロセッサ162は前記ビデオカメラに接続されており、それから受け取る画像を処理するための、そして該画像から参照マーカー210を同定するためのプロセッサおよびコントロールを含んでいる。これは当技術分野において知られているとおりである。また、音響信号放出マーカーを用いた音響信号検出器のようなこれ以外の種類の位置感知システムも考えられることは理解されるものとする。
【0030】
図1に戻ると、MRI定位器150および参照マーカー定位器160は腫瘍130および参照マーカー210の定位に関するデータをそれぞれ追跡プロセッサ300に渡す。追跡プロセッサは、腫瘍の位置を外部マーカーに関して関係づけるモデルを生成するプロセッサを含んでいる。
【0031】
追跡プロセッサはまた、治療コントローラ460にも接続されており、それに前記モデル情報を転送するようになっている。この治療コントローラは治療ツール400に接続されていて被験者の治療を制御するようになっているが、これについてはのちにより完全な記述をする。
【0032】
図1を続けると、治療は、被験者が介入的ツール400の、図1では位置Bで示す治療領域内にあるときに実行されうる。(簡単のため、位置Bでは被験者については一区画が示されている。)図示した実施例では、介入的ツールは線形加速器410、支持用のC型アーム420およびX線検出器430を含んでいる。
【0033】
図示した実施例では、参照マーカー定位器160は外部参照マーカー210に関する情報を受信するのに使われ、そのようなデータを処理して位置Bからの参照マーカー定位データを生成する。この定位データは治療コントローラ460に渡される。治療コントローラ460はモデル情報を位置Bでの参照定位データとともに用い、腫瘍130の所望の治療に従って治療ツール400を制御する。
【0034】
運用を見てみると、図4A〜図4Cに示したように、所与の数の基準マーカー210が被験者上に置かれる。見て取れるように、マーカーは治療されるべき目標組織130の近傍の被験者上に置かれる。ある実施例では、マーカーは被験者上にランダムに置かれる。別の実施例では、マーカーは被験者上に均等に置かれる。さらに別の実施例では、マーカーは被験者上の既知の標認点上に置かれる。また、図示した実施例では、15のマーカーが被験者上に置かれているが、マーカーの数は所望によりこれより多かったり少なかったりしてもよい。
【0035】
ひとたびマーカー210が位置されると、被験者はMRI装置100の被験者台に載せられ、被験者は検査領域110内に位置される。図1および図4A〜4Cに示したように、腫瘍130は腹部領域にあり、マーカー210は腹部および胸部領域に置かれている。しかし、腫瘍およびマーカーの位置はこれらの領域に限られるものではないことは認識されるものとする。
【0036】
次いでMRI検査が被験者に対して実行される。ある実施例では、当該MRI装置を使って既知の撮像技法を使って目標組織130を撮像するためにシネ検査(cine study)が実行される。並行して、参照マーカー定位器160が参照マーカー210に関するデータを収集する。ここで、目標組織130および参照マーカー210は、被験者の呼吸または基準マーカーに関して腫瘍の予測可能な運動を引き起こすその他の動きといった動的な活動の間に撮像できる。検査は、たとえば3分という期間にわたって実行され、その時間の間、被験者は普通に呼吸する。検査の継続時間は所望されるシネ画像データ(cine image data)の量に依存して3分より長かったり短かったりしてもよいことは理解されるものとする。また、普通に呼吸するのではなく、被験者は代替的なある所定の仕方で呼吸してもよいことも理解されるものとする。
【0037】
この予備的スキャンが完了したのち、前記画像データがMRI定位器上に静的に表示される。ここで、腫瘍位置は輪郭指定(contouring)のような既知の腫瘍医学手順を使って同定される。輪郭指定は、ディスプレイ151上に表示される所与の数の画像においてオペレーターがポインティングデバイス152を使って腫瘍のまわりに輪郭を描くか、あるいはその他のマークを配置することによって実行される。次いでこの腫瘍同定データから、腫瘍のアイソセンターがMR画像中に同定できる。
【0038】
腫瘍に加えて基準マーカーも同定され、一意的にラベル付けされる。マーカーは随意選択的にユーザーによって同定されるか、あるいは参照マーカー定位器160を通じて当技術分野において既知の仕方で自動的に同定される。
【0039】
ある代替的な実施形態では、参照マーカー210がMRIシネ画像上に現れ、MRI定位器上に表示される。ここで参照マーカーはオペレーターがポインティングデバイス152を使ってディスプレイ151上に現れる基準点をマークすることによって定位される。
【0040】
ひとたび腫瘍と基準マーカーとが上述したように定位されたら、定位データは追跡プロセッサ300に渡される。ある実施例では、追跡プロセッサは腫瘍アイソセンターと個々の基準マーカーとの間の距離、たとえばΔx、Δy、Δzを計算する。追跡プロセッサは次いで距離とマーカーとの間の相関付けを実行する。次いで、一つまたは複数の基準マーカーの所与の位置に対して腫瘍アイソセンターの位置を見出せるような探索表が生成される。
【0041】
別の実施形態では、腫瘍位置は個々のマーカーについての基準マーカー位置の関数として生成される。関数は線形関数でもよい。関数はまた、非線形でもよく、相互項を含んでいてもよい(たとえば、x方向の腫瘍の動きがなかんづく所与の基準点のy方向の動きの関数であってもよい)。
【0042】
ある実施形態では、追跡プロセッサは3つの基準点を同定し、これらの基準点が該基準点に対する腫瘍位置をこの上なく精確に予測するようにする。換言すれば、腫瘍のx方向の動きを追跡するために第一の基準点が同定され、腫瘍のy方向の動きを追跡するために第二の基準点が同定され、腫瘍のz方向の動きを追跡するために第三の基準点が同定される。このようにして、3つの外部基準点を使って腫瘍の位置を予測することができる。
【0043】
当業者は、軸あたり数個の基準点を使うことによってよりよい予測的腫瘍位置結果を得るためのよりよい追跡が実現しうることを認識するであろう。また、MRIシネ検査を数分間にわたって実行することにより、腫瘍アイソセンターと外部基準点との間によい相関があることを確証する統計的信頼度を高めることができる。シネ検査および追跡/モデル化方法のパラメータにかかわりなく、追跡プロセッサは、基準位置と腫瘍位置との間の関係を記述する数学的な追跡モデルを創生する。次いでモデルパラメータが治療コントローラ460に送られ、治療手順が実行される。これについてはのちにより完全な記述をする。
【0044】
ひとたび追跡モデルのパラメータが決定され、任意的に腫瘍の位置予測に使用されるマーカーが選択されれば、他の基準点は望むなら除去することもできる。次いで被験者は位置Bに置かれ、基準点の位置が監視されて腫瘍が介入的ツール400によって治療されうるようになる。
【0045】
図1に示した実施形態については、放射線治療セッションの間、基準点の位置は参照マーカー定位器160によってリアルタイムで監視される。ひとたび基準点が定位されたら、関係する位置情報は治療コントローラ460に渡される。治療コントローラは次いで、治療の間の腫瘍位置の予測のために、この基準位置を追跡プロセッサ300によって生成された追跡モデルへの入力として使う。
【0046】
典型的には、図1に示したような腫瘍医学のリニアックX線システムは3つの入力をもつ:ガントリー、テーブル、コリメータである。ガントリー入力は、被験者のまわりのC型アーム420の配向角および被験者の長軸に対するC型アーム面の傾きを指定する。腫瘍医学リニアックシステムのテーブルは典型的には、上下、長さ方向の前後、そして被験者の長軸に対する傾きと三次元に動く。最後に、コリメータ入力はコリメータ411の角度およびリニアック410の開口の大きさを調整する。これは、所望の経路および径に応じてX線のビームを太くしたり細くしたりする。
【0047】
したがって、基準点が動くにつれ、治療コントローラは基準位置情報を使って治療ツール400への入力を制御し、それにより、治療ツールをそのように制御しなかった場合に比べて治療が目標により精確に向けられることができる。
【0048】
別の実施形態では、腫瘍の回転を、腫瘍アイソセンターの動きとは別個に、あるいはそれとともに予測するモデルが開発される。上述した動きモデルの場合と同様、外部基準マーカーがそのような予測をするのに使われる。治療ツールは次いで上述したように制御され、そのような動きを考慮に入れる。
【0049】
別の実施形態では、腫瘍のゆがみを、回転および動きとは別個に、あるいはそれとともに予測するモデルが開発される。前記動きモデルの場合と同様、外部基準マーカーがそのような予測をするのに使われる。治療ツールは次いで上述したように制御され、そのようなゆがみを考慮に入れる。
【0050】
別の実施形態では、MRシネ検査が各放射線治療セッションに先立って実行され、それにより腫瘍の縮小、体質量および/または形状変化を考慮に入れることができる。
【0051】
さらにもう一つの実施形態では、上述した腫瘍位置モデルの精確さを助けるために、前記基準マーカー以外の外部トランスデューサが使用される。たとえば、図5に示すように、圧力センサー500が被験者の下に置かれる。圧力データは腫瘍についてのMRIデータと同期され、基準マーカーおよび呼吸サイクルを通じた重量分布の変化が追跡プロセッサへの入力として使われる。すると追跡プロセッサは圧力データを基準マーカーデータとともに使って目標の動きのモデルを生成する。考えられるその他の種類の外部トランスデューサとしては、伝統的なゲート制御用ベローズ(gating bellows)、鼻/口に取り付けられる呼吸センサー、ECG信号およびベクトルECG信号が含まれる。
【0052】
さらに別の実施形態では、図6に示すように、上述したような外部マーカーを使うのではなく、関心のある領域130の位置はMRナビゲーターを使って非侵襲的に予測されうる。図6で見て取れるように、介入的ツール400′はMRIデータ装置100の検査領域110内に、目標130に近接して位置されている。ここで、介入的ツールは被験者140の下、被験者台120内に位置された集束超音波デバイスでありうる。より具体的には、この超音波デバイスはフェーズドアレイトランスデューサであり、複数の焦点を同時に治療することができ、および/または諸トランスデューサがここで記載されるように目標の動きに追随するよう制御されることもできる。代替的に、超音波デバイスの焦点は目標に追随するよう移動されうる。
【0053】
ある実施形態では、MRスキャナは、MRシステムのベッドの中に統合された、MR対応の14リング球面超音波トランスデューサを備えた1.5Tシステムである。超音波トランスデューサは動作周波数1.5MHz、開口直径96mm、曲率半径130mmおよび電気的デューティーサイクルにわたって平均した最大音響出力44Wを含む。超音波プローブは油圧で水平面内を、各方向の空間解像度0.25mmで動かすことができる。カバーされる面積は80×80mm四方である。この実施例に関連した焦点距離は80mmから150mmまで調整できる。MRIシステムおよび超音波デバイスについてのこれ以外の動作パラメータも考えられ、必要に応じて選択できることは理解されるものとする。
【0054】
準備段階では、MRI装置100は、被験者の横隔膜170および目標組織130を含む、被験者の画像を生成する。横隔膜170および目標組織の上のさまざまな点または輪郭が次いでMRI定位器150上で同定される。このように、この実施例では、参照定位器160′は図6に示すようにMRI定位器内に統合されることができることが理解される。図7に示されるように、点D1は横隔膜上に同定され、点T1、T2、T3、T4は目標組織上に同定される。横隔膜および目標上に同定される点の数は所望によりこれより多かったり少なかったりしてもよいことは理解されるものとする。また、胸壁のような他の構造も横隔膜と別個に、あるいは一緒に定位することもできることは理解されるものとする。
【0055】
定位されたデータは次いで追跡プロセッサ300に渡され、目標の位置を横隔膜の位置の関数として関係づけるモデルが生成される。次いでそのモデルは治療コントローラ460に渡される。
【0056】
その後の治療の間、横隔膜の位置は参照マーカー定位器160′を使って監視される。これは、横隔膜の位置を自動的に検出するナビゲータースキャンを使って実行されうる。より具体的には、治療の間、MRI装置は前記準備段階の間に定位されたナビゲーター点についてナビゲータースキャンデータを生成する。これらの点は、参照マーカー定位器160′によって、ナビゲータープロセッサを使って自動的に同定される。ここで、定位器はナビゲータープロセッサ162′を含む。したがって、治療段階の間に目標組織130を撮像することは望ましいことがありうるが、必須ではない。
【0057】
治療コントローラは、追跡プロセッサからの動きモデルパラメータおよび参照マーカー定位器からのナビゲーターデータを受け取っており、次いで所望に応じて介入的デバイス400を制御する。示されている実施例では、腫瘍130が被験者の呼吸のような通常の動きにつれて動く間、これを治療するために集束超音波切除器400′が制御される。
【0058】
以下の例は本発明のある実施形態の動作についてさらなる説明を提供する。準備段階において、被験者固有の動きモデルが測定される。この目的のため、画像(たとえば低解像度画像)の時系列が自由呼吸の間に測定される。横隔膜またはその他の参照用の解剖学的構造(たとえば胸壁またはその他の腹部もしくは胸部の構造)の選択された点がナビゲーターを使って測定され、ベクトルS(t)に保存される。簡略版では、ナビゲーターは一次元のMRサブ実験である。ベクトルS(t)は対応する構造の位置を時間の関数として含んでいる。
【0059】
MR画像は次いで選ばれた動きモデルに基づいて登録される。たとえば、モデルは3D剛体運動モデルであってもよいし、あるいは並進、回転、スケーリングおよび剪断パラメータを取り入れるアフィン変換であってもよい。対応するモデルパラメータは行列Aに保存される。これが対応するパラメータの時間的変化を反映する。
【0060】
たとえば主成分分析のような適切な数学的変換を使って、ナビゲーターデータS(t)をモデルパラメータA′(t)に統計的平均の意味でマッピングする行列Bが決定される。ここでA′(t)=B×S(t)である。このモデルは、目標領域の実際の動き状態をナビゲーターデータに基づいて時間の関数として導出することを可能にする。
【0061】
より具体的な例として、短い自由呼吸での較正スキャンにおいて、目標組織の呼吸運動を描く、低解像度の「シングルショット」3Dデータセットの時系列が取得される。定位器150における動き登録アルゴリズムは、目標の各時点の呼吸動き状態を反映する各3Dデータセットについて一組のモデルパラメータを決定する。その後、追跡プロセッサは、モデルパラメータとナビゲーターとの間の対応を見出すために、主成分分析(PCA: principal component analysis)などに基づく統計的データ解析を実行する。結果として、続いて起こる高解像度冠状面MRAスキャンの間のどの時点においても、各時点で測定されるナビゲーターの変位から推定動き状態が予測できる。この動き状態は次いで、すぐあとに続くデータ収集ステップの間に予期動き補正のために使われる。
【0062】
考慮される動きは、時間変動する線形変換A(t)および追加的な並進d(t)によって記述できる。これは、空間内の点の各初期位置r=[x,y,z]Tを新たな位置R(r,t)に変換する。
【0063】
r → R(r,t)=A(t)r+d(t) (1)
ここで、
【0064】
【数1】

行列A(t)は一般3D線形変換を表す。これは回転、スケール変換、剪断変換の組み合わせとして解釈できる。線形変換と並進との組み合わせはアフィン変換である。行列Aとベクトルdの要素は用いられるナビゲーターに応じて与えられ、それらは該ナビゲーターによって得られる現在の変位を含むベクトルs(t)によって表される。モデルパラメータとナビゲーターとの間の関係は個々の動き(たとえば呼吸)のパターンに適応させることができる。それについて以下に述べる。
【0065】
予備的スキャンについては、呼吸により誘起される目標の動きを数呼吸サイクルにわたって描く一連の低解像度3Dデータセットを取得するために、マルチスライス2D高速グラジエントエコー・シーケンス(TFE-EPI)を使うことができる。
【0066】
三つのペンシルビーム・ナビゲーターが、現在の動き状態を特徴付けるために、撮像ブロックに先立って適用されうる。ナビゲーターは、横隔膜のドーム上にはSI配向で、前胸壁上ではAP配向で、胸腔の右縁上ではRL配向で位置されることができる。しかし、原理的には、監視される組織構造が呼吸によって誘起される目標の動きとよい相関をもつ限り、その他のナビゲーター配位も可能である。
【0067】
前記スキャン後、前記3Dデータセットを利用して、呼気終了などを表す自動的に選択される参照データセットに対する目標の3D並進または3Dアフィン動きが登録される。手動で定義された3Dマスクを使って、目標の動き登録の精度に影響しかねない目標のまわりの組織から発する信号をおおざっぱに抑制することができる。動き登録のためには、グローバルな相互相関測度とガウス‐ニュートン最適化に基づくモデルベースの登録アルゴリズムが使われる。登録手順の出力はパラメータベクトルの系列a(t)であり、各ベクトルが、時刻tにおいて取得された単一の3Dデータセットについて検出されたm個のモデルパラメータを表している。3D並進モデルの場合、モデルパラメータベクトルa(t)=[dx,dy,dz]Tは3つの並進成分を含み(m=3)、アフィン変換の場合はa(t)=[axx,...,azz,dx,dy,dz]Tは線形変換の9つのパラメータaijと追加的な3つの並進成分diとを含んでいる(パラメータ総数m=12)。
【0068】
a(t)において組み合わされたm個のモデルパラメータとn個のナビゲーター信号s(t)=[sSI,sAP,sRL,...]Tとの間の関係が次いで見出され、時間変化しない係数行列Bによって表される:
a(t)=Bs(t)
こうして、各モデルパラメータは現在のn個のナビゲーター信号の線形結合として表される。係数行列Bは登録結果a(t)および測定されたナビゲーター変位s(t)から、多重回帰法と同様の統計的な多変量解析によって決定できる。一つの潜在的な問題は、潜在的な多重共線性でありうる。これは二つ以上の変数のほとんど一定の線形関数があった場合に不安定な解または誤った方向に導く解を生じるというものである。したがって、ある実施形態では、データ解析に主成分分析(PCA)が使われる。
【0069】
PCAは、所与の変数の集合の次元をもとの変数を変換することによって減らすために普通に使われている統計的な多変量手法である。この変換は今の場合、モデルパラメータおよびナビゲーター信号から主成分(PC: principal component)への変換である。PCは線形独立であり、パラメータ空間において直交である。最も強いいくつかのPCだけで系の変動の大半をカバーできる。モデルパラメータとナビゲーターとの間の関係はこれら最も強いいくつかのPCから導出される。
【0070】
データ解析のための手順は次のようになる。モデルパラメータa(t)とナビゲーターs(t)が組み合わされてM=n+m変数の新しいベクトルp(t)=[axx,...,azz,dx,dy,dz,
sSI,sAP,sRL,...]Tとなる。中心のまわりの変数ベクトルを
【0071】
【数2】

とする。ここで、平均動き状態を表す平均パラメータベクトル
【0072】
【数3】

と標本点の数N(較正スキャンがカバーする心臓サイクル数)を使っている。中心のまわりの変数ベクトルの諸要素の間の共分散は経験的な共分散行列
【0073】
【数4】

によって与えられる。ここで、行列
【0074】
【数5】

が含んでいるチルダ付きのp(t)は、完全な較正スキャンの各標本点時刻点における、中心のまわりの変数ベクトルである。次に、固有ベクトルλ1,
λ2, ...λMと共分散行列Cの対応する固有ベクトルq1, q2, ...qMが計算される。これらがPC、すなわちこの系の変動の主要モードである。それぞれの可能な動き状態の近似は、最初のμ個の固有ベクトルの重み付き和
【0075】
【数6】

として表せる。ここで、行列Q=[q1, q2,...qμ]は最初のμ個の固有ベクトルからなる。wは重み因子のベクトルで、PCの座標系における新しい変数の集合を表しているが、これは今のコンテキストでは重要ではなく、次のステップで消去されることになる。上記のp′の式は、システムの次元が最初にM=15個のパラメータ(12個のアフィンモデルパラメータ+3つのナビゲーター)だったのが典型的にはμ=3またはそれ未満の数のパラメータに還元されることを意味している。固有ベクトルまたはPCの数は、のちに述べる、ナビゲーターの最適組み合わせを選択する段階の間に決定される。p′について与えられた方程式系は2つの部分に分割できる。
【0076】
a′=Qaw
s′=Qsw
ここで、p′=[a′,s′]Tであり、モデルパラメータの数mとナビゲーターの数nを使うとQaはQの上からm行を、Qsは下からn行を含んでいる。系の変化にのみ興味があるので、変化しない平均変数ベクトルはここでは省略できる。wを消去すると、
a′=Bs ここで、B=QaQs-1
となる。Bが、現在のナビゲーター信号s(t)から、その後のスキャンの間の動き補正のために必要とされる推定モデルパラメータa′(t)を計算するために使われる所望の係数である。較正手順ののち、係数行列Bは治療コントローラに提供され、その後の治療スキャンのために利用可能となる。
【0077】
準備手順ののち、リアルタイムで取得されるナビゲーターを使って、目標の位置が無視できるほどの遅延(たとえば10〜30ms)で予測できる。この情報は、適切なディスプレイもしくはオーバーレイツール(overlays tools)を使う医師によって手動で、あるいは位置情報を治療コントローラにフィードバックすることにより自動的に介入的ツールを制御することによって実行される介入をサポートするのに使うことができる。
【0078】
したがって、MRに統合された集束超音波(US: ultra-sound)アレイを使って、腫瘍切除がたとえば腎臓領域において実行できる。腫瘍領域についての呼吸動きモデルは、MR撮像手順を使って確立され、これはたとえば右の片側横隔膜の位置と相関付けられる。MRスキャナ内での治療の間、現在の呼吸状態を探査するためにナビゲーターが適用される(おおざっぱに1秒の時間ベースで)。ナビゲーターデータに基づいて、腫瘍領域の動き状態がリアルタイムで導出され、予測される。この情報が腫瘍を治療するためのUS切除アレイを操る。この情報はまた、ロボットアーム生検手順、その他の低侵襲外科手順などを導くのにも使うことができる。
【0079】
本概念は一次元的なナビゲーターのみならず多次元ナビゲーターも使う場合にも拡張できる。
【0080】
本発明は好ましい実施形態を参照して述べてきた。明らかに、これまでの記述を読み、理解すれば他の者にも修正および変更が思いつくであろう。本発明は、付属の特許請求の範囲またはその等価物の範囲内にはいる限りそのようなすべての修正および変更を含むものと解釈されることが意図されている。

【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】目標治療装置の図である。
【図2】被験者のアキシャル断面像を示しているMRI定位器の図である。
【図3】参照マーカー定位器の図である。
【図4A】被験者の一区画とそこに置かれた基準マーカーの正面図である。
【図4B】被験者の一区画とそこに置かれた基準マーカーの水平断面図である。
【図4C】被験者の一区画とそこに置かれた基準マーカーの側面図である。
【図5】基準マーカーと圧力トランスデューサとを利用する目標治療装置の図である。
【図6】目標追跡のためのナビゲーターを利用する目標治療装置の図である。
【図7】目標追跡のための定位された点を示す被験者の一区画の正面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験体内のある目標領域を処置するための目標処置装置であって:
検査領域内に配置されている被験体のMRスキャンの間にMR画像を生成するためのMRI装置と、
MRI装置から画像データを受信し、中で目標を定位するMRI定位器と、
目標の近傍に配置された複数の参照点からの参照データを非侵襲的に受信し、中で参照点を定位する参照マーカー定位器と、
前記MRI定位器から定位されたデータを受信し、中で参照マーカーと目標領域との間の関係を生成する追跡プロセッサ、
とを有することを特徴とする装置。
【請求項2】
目標処置セッションの間に、(i)参照マーカーと目標領域との間の関係を前記追跡プロセッサから、(ii)参照マーカーデータを前記参照マーカー定位器から、受信し、中で前記目標を処置するよう介入的ツールを制御する処置コントローラ、
をさらに有することを特徴とする、請求項1記載の目標処置装置。
【請求項3】
前記複数の参照点が被験体上に配置されている複数の外部マーカーによって定義され、前記参照マーカー定位器が前記外部マーカーを検出するための複数のビデオカメラを有することを特徴とする、請求項2記載の目標処置装置。
【請求項4】
前記複数の参照点が被験体の横隔膜上の複数の点によって定義され、前記参照マーカー定位器がナビゲータースキャンから前記参照点を同定するためのナビゲータープロセッサを有することを特徴とする、請求項2記載の目標処置装置。
【請求項5】
前記介入的ツールが検査領域内に配置された集束超音波切除器を有することを特徴とする、請求項4記載の目標処置装置。
【請求項6】
被験体内の目標領域を処置する方法であって:
検査領域内に配置された被験体の磁気共鳴画像を生成し、
該MR画像から目標領域を定位し、
目標近傍に配置された複数の参照点を非侵襲的に定位し、
参照マーカーと目標領域との間の関係を生成する
ことを含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
処置セッションの間に前記参照点の少なくとも部分集合を定位し、
前記処置セッションからの前記定位された参照点に基づいて介入的ツールを制御することをさらに含み、前記定位された参照点は参照マーカーと目標領域との間の関係への入力として目標位置を推定するための用をなすことを特徴とする、請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記複数の参照点が被験体上に配置されている複数の外部マーカーによって定義され、前記参照マーカーが複数のビデオカメラを使って定位されることを特徴とする、請求項6記載の方法。
【請求項9】
前記複数の参照点が被験体の横隔膜上の複数の点によって定義され、前記参照点がナビゲータープロセッサを使って定位されることを特徴とする、請求項6記載の方法。
【請求項10】
前記介入的ツールが集束超音波切除器を有することを特徴とする、請求項7記載の方法。
【請求項11】
被験体内の目標領域を処置するための装置であって:
検査領域内に配置された被験体の磁気共鳴画像を生成する手段と、
該MR画像から目標領域を定位する定位手段と、
目標近傍に配置された複数の参照点を非侵襲的に定位する参照手段と、
参照マーカーと目標領域との間の関係を生成するモデル化手段、
とを有することを特徴とする装置。
【請求項12】
処置セッションの間に前記参照点の少なくとも部分集合を定位し、
前記処置セッションからの前記定位された参照点に基づいて介入的ツールを制御する介入的手段とをさらに有しており、前記定位された参照点は参照マーカーと目標領域との間の関係への入力として目標位置を推定するための用をなすことを特徴とする、請求項11記載の装置。
【請求項13】
前記複数の参照点が被験体上に配置されている複数の外部マーカーによって定義され、前記参照マーカーが複数のビデオカメラを使って定位されることを特徴とする、請求項11記載の装置。
【請求項14】
前記複数の参照点が被験体の横隔膜上の複数の点によって定義され、前記参照点がナビゲータープロセッサを使って定位されることを特徴とする、請求項11記載の装置。
【請求項15】
前記介入的ツールが集束超音波切除器を有することを特徴とする、請求項12記載の装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2007−507275(P2007−507275A)
【公表日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−530902(P2006−530902)
【出願日】平成16年9月10日(2004.9.10)
【国際出願番号】PCT/IB2004/051741
【国際公開番号】WO2005/030330
【国際公開日】平成17年4月7日(2005.4.7)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】