説明

放射線硬化性水性組成物

【課題】耐溶剤性輻射線硬化性水生組成物及び包装材料の製造用の水性プリントインクを提供する。
【解決手段】必須成分として、少なくとも1つのα,β−エチレン系不飽和輻射線重合性二重結合を有する水溶性化合物、及び水を含む化学線硬化性水性組成物から、耐溶剤性の水性プリントインクを製造する。前記水溶性化合物は好ましくはアクリル酸エステルのオリゴマーであり、これらを水の存在下において化学線を照射することによって硬化させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、輻射線硬化性組成物及び包装材料の製造用のプリントインクに関する。詳細には、本発明は、耐溶剤性輻射線硬化性水性組成物及び水性プリントインクに関する。
【背景技術】
【0002】
エネルギー硬化性、低粘性インクは一般にアクリル化オリゴマー及びモノマーの混合物から構成されている。通常モノマーはフレキソグラフ、グラビア、ローラー及びタワープリント及びコーティング用のインクもしくはコーティング組成物の粘度を調整するために用いられている。しかし、希釈モノマーは、紫外線(UV)もしくは電子線(EB)を照射した際の重合の間に完全に反応しない。そのような未反応のモノマーは乾燥したプリントインク又はコーティングフィルム中に残留成分として残り、吸収並びに表面接触によって移動する。この残留成分の移動は、特にタバコや香水等の容器のような「臭気」や「異味」に敏感な包装にプリントやコーティングする場合に問題となる。さらに、ときには低粘度のコーティングを形成するために溶剤が用いられることがある。
【0003】
溶剤をベースとするコーティングの例は米国特許第5,824,717号に記載されており、Merrillらはアクリレート官能基を有するイソブチレンコポリマーと、所望により充填材を含む輻射線(エネルギー)硬化性組成物を開示している。この開示されたコポリマーは炭素数4〜7のイソオレフィンとパラアルキルスチレンコモノマーのアクリレート改質コポリマーである。Merrillは、硬化した組成物からの抽出物の比率は無視でき、硬化した組成物は医薬及びヘルスケア産業に用いられる様々な高純度ゴム製品の製造用に用いることに適していることを開示している。Merrillはさらに、この組成物をコンデンサー包装、食品と接触する材料、ワイヤケーブル絶縁材料として、及び高純度ホースの製造に用いることができることを開示している。Merrillは、このコポリマーをトルエンに溶解することによってコーティングを製造することを開示している。
【0004】
現在入手可能なUV/EBプリントインク及びコーティングの臭気、異味及び残留抽出物から生ずる問題は、硬化前に溶剤もしくは水を除去することが必要な従来の溶剤もしくは水ベースのフレキソプリントインク及びコーティングによっていまだに広く提供されている高体積包装にエネルギー硬化性製品を使用できないことである。アクリル化オリゴマーは通常、低粘性コーティング、及び特にプリントインクの製造用にそれのみで(すなわちモノマー希釈剤を用いることなく)用いるには粘度が高すぎる。
【0005】
木材及び床コーティング用のUV/EB硬化性アクリル化オリゴマーの混合物用に希釈剤として水を用いることは、米国特許第6,011,078号に開示されている。この組成物は、光に当てる前に非吸収性基材上で水を蒸発させることが必要な分散液もしくは乳濁液である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
耐溶剤性が高く、かつ抽出性成分のレベル及び/又は臭気が低い、単一の、液体の、モノマー及び溶剤を含まない、UV/EB硬化性水性プリントインクおよびコーティング組成物が要求されている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下の工程
a)少なくとも1つのα,β−エチレン系不飽和輻射線重合性二重結合を含む水溶性化合物と水から本質的になる化学線硬化性水性組成物を提供すること、b)前記水性組成物を表面に塗布すること、及びc)この表面に、水の存在下において化学線を照射することを含む、低抽出性フィルム(すなわちプリントインクフィルムもしくはコーティング)の製造方法である。
【0008】
本発明の他の態様は、少なくとも1つのα,β−エチレン系不飽和輻射線重合性二重結合を含む水溶性化合物と水から本質的になる化学線硬化性水性組成物である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、少なくとも1つのα,β−エチレン系不飽和輻射線重合性二重結合を含む水溶性化合物、水及び所望により光開始剤から本質的になる新規水性輻射線硬化性組成物を提供する。好ましくは、この水溶性化合物は2以上のアクリル基を含む水溶性オリゴマーである。ここで、「低抽出性フィルム」とは、硬化したフィルムが、以下に記載の溶剤抽出法において溶剤にさらされた際に溶剤抽出可能なオリゴマーもしくは残留成分を実質的に含まない(すなわち50ppb未満)事を意味する。本発明の硬化性組成物は染料や顔料のような着色剤を含んでもよい。そのような着色された組成物はプリントインクとしてまたは硬化した着色コーティングの形成に用いることができる。ここで、「プリントインク」はその従来の意味を有し、すなわち液体ビヒクルに分散された着色体、通常は固体顔料、から構成される着色された液体を意味する。詳細には、本発明の輻射線硬化性プリントインクは顔料及び液体ビヒクルを含む。この硬化性組成物は抽出物が限られていることを必要とする多くの用途に用いることができるが、この組成物は包装産業、詳細には硬化したコーティング及び/又はプリントされた物体が周囲及び/又は加工条件において純度及び汚染の要件が厳格な製品と接触する印刷産業において特に有用である。本発明の硬化したフィルムは臭気が低くもしくはまったくなく、食品、飲料、化粧品、医薬品等の包装に用いた場合に実質的に汚染を与えない製品を与える。
【0010】
水性硬化性組成物
本発明の水性輻射線硬化性組成物は、必須成分として、少なくとも1つのα,β−エチレン系不飽和輻射線重合性二重結合を含む水溶性化合物(好ましくはこの水溶性化合物は2以上のアクリル基を含む水溶性オリゴマーである)、水、及び所望により紫外線により活性可能な光開始剤及び着色剤を含む。
【0011】
水溶性化合物ここで「水溶性化合物」とは、周囲温度においてこの化合物の水溶液を与えるに十分な、限られた数の水溶性基、例えばカルボキシル、ヒドロキシル、エーテル等を含み、さらに少なくとも1つのα,β−エチレン系不飽和輻射線重合性二重結合を含む輻射線硬化性化合物を意味する。好ましくは、この水溶性化合物はオリゴマーである。ここで「オリゴマー」とは、ポリマー主鎖を介して又は同様の結合基を介して中心の脂肪族もしくは芳香族主鎖に結合した、2以上の末端もしくは側鎖α,β−エチレン系不飽和基を含む化合物を包含する。そのような水溶性化合物はエポキシアクリレート、エポキシメタクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリエーテルメタクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエステルメタクリレート、ポリウレタンアクリレート、ポリウレタンメタクリレート、メラミンアクリレート、又はメラミンメタクリレートである。通常、このアクリレートは芳香族もしくは脂肪族アクリレートであり、好ましくはこの化合物は1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルのようなアルカノールグリシジルエーテルのジアクリレートエステル、エトキシル化芳香族エポキシド、エトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシル化トリメチロールプロパントリメタクリレート、エトキシル化脂肪族もしくは芳香族エポキシアクリレート、エトキシル化脂肪族もしくは芳香族エポキシメタクリレート、ポリオキシエチレングリコールジアクリレート、ポリオキシエチレングリコールジメタクリレートである。好ましくは、このエトキシル化芳香族エポキシドは6〜20個のエトキシ基を含む。
【0012】
好適な化合物は脂肪族及び芳香族エポキシアクリレート及びエポキシメタクリレートであり、好ましくは脂肪族化合物が用いられる。これは、例えばアクリル酸もしくはメタクリル酸と脂肪族グリシジルエーテルとの反応生成物を含む。
【0013】
さらに好適な化合物は、ポリエーテルアクリレート及びメタクリレート、ポリエステルアクリレート及びメタクリレート、並びにポリウレタンアクリレート及びメタクリレートである。これらのうち、アクリル酸もしくはメタクリル酸とポリエステロール及びポリエーテロールとの反応生成物が好ましい。EP−A−126341及びEP−A−279303に記載の輻射線硬化性アクリレートが特に好ましい。ここで用いられるポリエーテロールは好ましくはアルコキシル化、特にエトキシル化及び/又はプロポキシル化一、二、三もしくは多官能性アルコールである。
【0014】
他の好適な化合物は、メラミンアクリレート及びメタクリレートである。これは、例えば樹脂の遊離メチロール基をアクリル酸もしくはメタクリル酸によってエステル化することにより、又はエーテル化メラミン化合物をヒドロキシアルキルメタクリレート、例えばヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル及びヒドロキシブチルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレートによってエーテル交換することにより得られる。
【0015】
さらに他の好適な化合物は、不飽和基を含む増粘剤である。これは一方においてポリウレタン増粘剤を含み、これは上記ヒドロキシアルキルメタクリレート、ヒドロキシアルキルアクリレートの混入の結果としてα,β−エチレン系不飽和二重結合を含む。これはまた、ポリアクリレート増粘剤を含み、これは例えばヒドロキシ含有ポリマー又は酸基を含むポリマーとエポキシド含有メタクリレート、アクリレート、たとえばグリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレートとの反応、又はメタクリル酸もしくはアクリル酸によりエステル化されたヒドロキシ含有ポリマーと無水メタクリル酸、無水アクリル酸との反応による、又はNCO末端メタクリレート、アクリレート、例えばメタクリロイルイソシアネート、イソシアナトエチルメタクリレート、イソシアナトアクリレート等との反応によるポリマー類似反応によって得られる。これはさらに、例えば無水マレイン酸、無水アクリル酸との反応により、又は二重結合を有するメタクリル酸、アクリル酸によるエステル化により改質されたポリビニルアルコールを含む。最後に、これはコモノマーとして無水マレイン酸を含むコポリマーを含み、このポリマーは上記ヒドロキシアルキルメタクリレート、ヒドロキシアルキルアクリレートによる又はヒドロキシビニルエーテル、例えば二重結合を有するブタンジオールモノビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル等による無水物の開環によって改質される。
【0016】
特に好ましい水溶性化合物は、アルカノールグリシジルエーテルのジアクリレートエステル(このアルカノールは2〜3個のヒドロキシ基を含む)、例えば1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルのジアクリレート、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテルのトリアクリレート、又はこれらの混合物、及びエトキシル化アクリルオリゴマー、例えばエトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシル化トリメチロールプロパンジアクリレート、またはこれらの混合物(エトキシル化オリゴマーは9〜12個のエトキシ基を含む)を含む。特に好ましい水溶性化合物は1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルのジアクリレートエステルであり、これはBASF CorporationよりLaromer LR 8765脂肪族エポキシアクリレートとして入手可能である。
【0017】
本発明の水性輻射線硬化性コーティング組成物は、水溶性輻射線硬化性化合物を約0.1〜約95wt%、好ましくは75〜95wt%含む。好ましくは、この硬化性組成物は水を約5〜約50wt%含む。通常、この水溶性化合物は75〜95wt%の固体含有率を達成するに十分な量でコーティング組成物に添加される。
【0018】
光開始剤
輻射線硬化性組成物を電子線効果に用いるように特に配合しない限り、本発明の輻射線硬化性コーティングは所望により、200〜420nmの波長のUVを照射した際に遊離基を発生する付加重合光開始剤を含んでもよい。本発明の水性輻射線硬化性コーティング組成物は所望により光開始剤を0〜10wt%含む。そのような光開始剤は紫外線により活性化された際に遊離基を直接与える1種以上の化合物を含む。この光開始剤は近紫外線、可視光線及び/又は近赤外線領域にスペクトル応答を広げる増感剤を含んでいてもよい。紫外線により硬化されると、このコーティング組成物は通常約0.05〜約20wt%、好ましくは0.05〜10wt%、さらに好ましくは0.1〜5wt%の光開始剤を有する。重合後の成分もしくは残留物が硬化したフィルムから移動しない又は実質的に浸出しない限り、様々な光開始剤を用いることができる。この種の有効な光開始剤は、B.M.Monroe and G.C.Weedの“Photoinitiators for Free−Radical−Initiated Photoimaging Systems”, Chem.Rev.,1993, 93, 435−448に記載されている。単独でもしくは組み合わせて用いることのできる光開始剤は、ベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4−ジエチルアミノ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、アルキルベンゾフェノン、例えば4−メチルベンゾフェノン、ハロメチル化ベンゾフェノン、ミヒラーケトン(4,4’−ビスジメチルアミノベンゾフェノン)、ハロゲン化ベンゾフェノン、例えば4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、アントラキノン、アントロン(9,10−ジヒドロ−9−アントラセノン)、ベンゾイン、イソブチルベンゾインエーテル、ベンジル及びベンジル誘導体、例えばベンジルジメチルケタール、及び酸化ホスフィンもしくは硫化ホスフィン、例えばビスアシルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド等を含む。単独で又は他のものと組み合わせて用いることができる好ましい光開始剤は、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)ケトン、イソプロピルチオキサントン等である。
【0019】
所望により、光開始剤は相乗剤、好ましくは3級アミンをさらに含んでよい。好適な相乗剤は、トリエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アミノアクリレート、例えばアミン改質ポリエーテルアクリレート(例えば、BASF LaromerグレードLR8956、LR8889、LR8869、LR8894、PO83F及びPO84F)、並びにこれらの混合物である。純粋な3級アミンの場合、それはコーティング組成物の全量に対して5wt%までの量で用いられ、アミノアクリレートの場合、アミノ基の数に対応する量で用いられる。
【0020】
着色剤
本発明の水性輻射線硬化性組成物は0〜約50wt%の着色剤、例えば染料もしくは顔料をさらに含んでよい。好ましくは、そのような染料もしくは顔料は、硬化性組成物に可溶であるか又は分散性であり、コートされた硬化組成物において永久的、非移動性成分を形成する。輻射線硬化性インクとして用いる場合、水性コーティング溶液は通常、分散した1種以上の固体顔料を含む。この顔料はあらゆる従来の有機もしくは無機顔料、例えば硫化亜鉛、Pigment White 6、Pigment Yellow 1、Pigment Yellow 3、Pigment Yellow 12、Pigment Yellow 13、PigmentYellow 14、Pigment Yellow 17、Pigment Yellow 63、Pigment Yellow 65、Pigment Yellow 73、Pigment Yellow 74、Pigment Yellow 75、Pigment Yellow 83、Pigment Yellow 97、Pigment Yellow 98、Pigment Yellow 106、Pigment Yellow 114、Pigment Yellow 121、Pigment Yellow 126、Pigment Yellow 127、Pigment Yellow 136、Pigment Yellow 174、Pigment Yellow 176、Pigment Yellow 188、Pigment Orange 5、Pigment Orange 13、Pigment Orange 16、Pigment Orange 34、Pigment Red 2、Pigment Red 9、Pigment Red 14、Pigment Red 17、Pigment Red 22、Pigment Red 23、Pigment Red 37、Pigment Red 38、Pigment Red41、Pigment Red 42、Pigment Red 57、Pigment Red 112、Pigment Red 122、Pigment Red 170、Pigment Red 210、Pigment Red 238、Pigment Blue 15、Pigment Blue 15:1、Pigment Blue 15:2、Pigment Blue 15:3、Pigment Blue 15:4、Pigment Green 7、Pigment Green 36、Pigment Violet 19、Pigment Violet 23、Pigment Black 7等であってよい。本発明のエネルギー硬化性インクにおいて有用である顔料組成物は、米国特許第4,946,508号、4,946,509号、5,024,894号及び5,062,894号に記載されている。そのような顔料組成物は顔料とポリ(アルキレンオキシド)グラフト顔料のブレンドである。着色剤を含む水性硬化性組成物は、フレキソグラフ、グラビアレタープレス、ドライオフセット及びリソグラフプリントのような従来のプリントにおいて用いるための輻射線硬化性プリントインクの配合に特に有用である。これらのプリント操作の各々は特別な粘度範囲のような特別な特性を有するインクが必要であるが、そのような特性は、顔料及び水溶性化合物を含む固体と水の比を調整することによって実現される。
【0021】
他の助剤
水性硬化性組成物は、この組成物の必須特性に影響を与えずかつ重合後に硬化したフィルム移動せず、実質的に浸出しない限り他の助剤を含んでもよい。従って、本発明の輻射線硬化性組成物及びインクは硬化したコーティングまたはプリントされたインクの流動性、表面張力及び光沢を調整するための通常の助剤を含んでよい。インクもしくはコーティングに含まれるそのような助剤は通常、表面活性剤、ワックス、充填材、艶消剤、又はこれらの組み合わせである。これらの助剤は均展剤、湿潤剤、分散剤、曇り止め剤として機能し、又は追加助剤は特定の機能を与えるために添加してもよい。好ましい助剤は、フルオロカーボン界面活性剤、例えば3M社の製品であるFC−430、シリコーン、例えばDow Chemical Corporationの製品であるDC57、ポリエチレンワックス、ポリアミドワックス、パラフィンワックス、ポリテトラフルオロエチレンワックス等を含む。
【0022】
コーティング組成物は約0〜約50wt%、好ましくは約1〜50wt%の充填材を含んでよい。好適な充填材の例は、四塩化珪素を加水分解することにより得られるシリケート(DegussaのAerosil)、珪藻土、タルク、珪酸アルミニウム、珪酸アルミニウムナトリウム、珪酸マグネシウム等である。コーティング組成物は0〜20wt%の保護コロイドもしくはコレジン(coresin)及び/又は乳化剤も含んでよい。好適な乳化剤は、Houben−Weyl, Methoden der Prganischen Chemie, VolumeXIV/1, Makromoleculare, Stoffe, Georg−Thieme−verlag, Stuttgart, 1961, pp.411−420に記載されているような、当業者に周知かつ水性乳化重合における分散剤として一般に用いられているものである。好適な保護材料は、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、セルロース、セルロース誘導体、スターチ、スターチ誘導体、ゼラチン、ゼラチン誘導体等を含む。
【0023】
低抽出性硬化フィルムの製造
本発明の一態様は低抽出性フィルムの形成方法である。この方法において、上記水性組成物を基材の表面に塗布し、水を実質的に除去することなく塗布した水性組成物に、水の存在下で高エネルギー電子又は紫外線を照射し、硬化フィルムを形成する。水性組成物は従来のコーティング法を用いて均一なコーティングとして基材表面に塗布してよい。従って、この組成物をスピンコート、バーコート、ローラーコート、カーテンコートしてよく、又はブラシ、スプレー等によって塗布してよい。また、この水性組成物を従来のプリント法を用いてプリントインクのようにイメージとして塗布してよい。この水性コーティング組成物を基材表面に塗布すると、高エネルギー電子もしくは紫外線のいずれかによって、水を除去する前にすぐに硬化する。通常、この高エネルギー電子は約50〜約200kV電子、好ましくは85〜180kV電子を有し、通常高エネルギー電子装置によって形成される。この高エネルギー電子の量は約2〜約4メガラド(Mrad)、好ましくは2.7〜3.5Mradである。紫外線照射は、約200〜約420nmのスペクトル領域で放出する従来の非接触式照射装置を用いて行ってよい。コートされた組成物中の水は、非吸収性表面においてさえも、硬化工程に影響を与えず、むしろ抽出性残留化合物をほとんどもしくはまったく残すことなく、完全に硬化したフィルムもしくはイメージへの水溶性化合物の完全な硬化を促進する。水は硬化工程と同時に及び/又は基材の処理の間に除去されると考えられている。ここで「硬化フィルム」もしくは「硬化したフィルム」とは、連続硬化フィルム組成物並びに不連続硬化インクイメージ組成物を含む。いずれの意味においても、硬化フィルムは基材に接着し、外部硬化表面を有し、これは以下に記載の抽出法に用いる表面積を規定する。
【0024】
基材
基材及びその表面は、通常の基材材料、例えばプラスチック(例えばポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリナフテレンテレフタレート、ポリアクリレート、ポリアクリル)、金属、複合体、ガラス、紙等で構成されていてよい。基材上の硬化したコーティングは、基材からの汚染が少ないもしくは全くないことが必要な様々な用途に用いることができる。
【0025】
架橋したフィルム
本発明の水性輻射線硬化性組成物は、表面上のこの組成物のコーティングが水の存在下において高エネルギー電子もしくは紫外線により硬化された際、従来の溶剤摩擦テストに耐性である高架橋した硬化フィルムを形成し、塩化メチレン、アセトニトリル等の強力な溶剤により抽出される水溶性化合物又は残留成分が50ppb未満であるという独特な特徴を有している。
【0026】
溶剤摩擦テスト
硬化フィルムのサンプルを平坦な硬質表面上に、このフィルムが上になるように乗せる。次いで硬化フィルム表面を、メチルエチルケトン、イソプロピルアルコール等のような溶剤で飽和させたアプリケーターパッドで繰り返しこする。このアプリケーターパッドは通常コットン、柔らかな布帛もしくは紙製品の束であり、通常の手の圧力で往復でこする。フィルム表面が劣化(例えば分解、軟化、磨耗等)するまでのフィルム表面をこすった回数を硬化フィルムの耐溶剤性の値とする。通常、硬化フィルムは、劣化が観察されるまでに選ばれた溶剤により10回以上、好ましくは20〜75回、もしくはそれ以上このフィルムを擦った場合に耐溶剤性であると考えられる。
【0027】
官能的性質
販売時において実際にどの製品を購入するかを選択する際に、視覚、聴覚、触覚、味覚及び臭覚の5つの主要な感覚による認識に関する主要な要因が影響する。これらは官能効果と呼ばれ、総合的に官能的性質である。包装において、これらは主に臭覚及び味覚に限定される。
【0028】
例えば食品の包装用のプラスチックフィルムは通常食品の味及び匂いに寄与することは要求されない。一方、それらが寄与すべきでないことは通常要求される。食品の味もしくは匂いが変化すると、ほとんど例外なく好ましくないと考えられる。その変化が不愉快である場合、「異臭」、「異味」又は「腐敗」と呼ばれる。これは毒性の危険に対する根拠となり、食品とプラスチックもしくは環境の間の相互作用によって生ずる。例外はあるが、ほとんどの高分子量ポリマーは無味無臭であり、すべての市販プラスチックフィルムの主要な成分は異臭もしくは異味を生じない。これはすべての包装材料についてあてはまらない一般原則である。プラスチックから包装の内容物に拡散する揮発物は、製造工程からの残留物(残留反応体も含む)、転化工程の間に形成した分解性生成物、及び添加物に分けられる。転化工程の間に形成した分解生成物は通常重合から生ずる。ある種のプラスチックは加熱するとわずかに分解する。わずかなケースでは、例えばポリスチレン及びナイロンでは、主要な反応は解重合であり、副生成物はモノマー又はオリゴマーである。ほとんどのケースでは、生成物は明らかなものではない。
【0029】
臭気もしくは味に対して信頼して使用できる機械装置はいまだ存在しない。また、特別の場合には動物を用いることができるが、それはプラスチックのテストには適していない。従って、ヒトを用いねばならず、ヒトのパネル員が異臭及び異味を示さなければならない。自明の必須事項ではないが、パネル員の選択では、特別の刺激に対してその感覚を調べておくことが望ましい。
【0030】
残留臭気テスト
コーティング組成物は#3メイヤーバーにより紙板およびアルミニウムホイルに塗布され、ついで組成物に応じて120〜500mJ/cmのUVエネルギーからの紫外線(UV硬化性組成物)により硬化させ又は165kV電子による3Mradの電子線条件で硬化される。同じ寸法のコートされ硬化された紙板及びホイルサンプルを切り取り、密封スクリューふたを取り付けた1リットルのガラス瓶の内部に入れる。サンプルを含むこの瓶を60℃のオーブンに30分入れる。その後、数人の人々(少なくとも5人)が各瓶を開き、臭気を1〜5のスケールで評価する。ここで、1は最も臭気が弱いことを示し、5は最も臭気が強いことを意味する。各サンプルの平均スコアを記録する。残留臭気は見反応物質又は抽出物の量に相当する。
【0031】
抽出性成分
抽出物のレベルは2つの方法、すなわち官能臭気テスト及び分析装置法を用いて測定する。硬化フィルムの残留臭気が、コーティング中を移動し、浸出性であるコーティング中の残留未反応材料に対応することは一般に受け入れられている。この未反応材料は抽出し、分析法により定量することができる。臭気は主観的な尺度であるが、臭気がアレルギー反応や皮膚炎のような生理反応を示すような製品にとってはとても重要である。
【0032】
直接溶剤抽出
100cmの硬化フィルムを小さな正方形に切り取り、16mlのバイアルに入れる。10mlの溶剤、アセトニトリルもしくは塩化メチレンを加え、室温において24時間サンプルを放置する。24時間後、3mlの溶液を取り出し、0.2μmのポリテトラフルオロエチレンフィルターディスクに通して濾過し、分析のためオートサンプラーバイアルに入れる。次いで高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて抽出物を分析する。移動相は50%水/50%メタノールであり、周囲温度において0.8ml/minで流す。流出液を205nmでモニターするホトダイオードアレイ検出器(PDA)を用いて分析する。カラムはPhenomenex LUNA C18カラム、4.6mm×250mm、5μ粒度、3400psi高圧限界である。
【実施例】
【0033】
本発明の水性輻射線硬化性組成物を以下の実施例により説明する。
例1
80部の脂肪族エポキシアクリレート(BASF製のLaromar LR8765)、19.5部の水、及び0.5部のアクリル化シリコーン(Tego製のRad 2500)を混合し、安定なコーティングを製造した。この組成物を巻ワイヤロッドにより3〜6μmの厚さに塗布し、165kV電子の3MradのEB照射によって硬化させた。得られたコーティングは>70の光沢を有し、溶剤摩擦テスト、すなわち30回以上のメチルエチルケトン(MEK)往復摩擦によって示されるように、完全に硬化した。
【0034】
例2
77部の脂肪族エポキシアクリレート(BASF製のLaromar LR8765)、19.5部の水、及び3部の光開始剤(Ciba製のIrgacure 2959)(及び0.5部のアクリル化シリコーン(Tego製のRad 2500))を混合し、安定なコーティングを製造した。この組成物を巻ワイヤロッドにより3〜6μmの厚さに塗布し、少なくとも120mJ/cmの紫外線によって硬化させた。得られたコーティングは>70の光沢を有し、溶剤摩擦テスト、すなわち20回以上のMEK往復摩擦によって示されるように、完全に硬化した。
【0035】
例3
30部の高エトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート(15モルEO、Sartomer製のSR9035)、47部の脂肪族エポキシアクリレート(BASF製のLaromarLR8765)、19.5部の水、及び0.5部のアクリル化シリコーン(Tego製のRad 2500)を混合し、安定なコーティングを製造した。この組成物を巻ワイヤロッドにより3〜6μmの厚さに塗布し、165kV電子の3MradのEB照射によって硬化させた。得られたコーティングは>70の光沢を有し、溶剤摩擦テスト、すなわち18回以上のMEK往復摩擦によって示されるように、完全に硬化した。
【0036】
例4
30部のエトキシル化ビスフェノールA(Sartomer製のSR602)、47部の脂肪族エポキシアクリレート(BASF製のLaromar LR8765)、19.5部の水、3部の光開始剤(Ciba製のIrgacure 2959)、及び0.5部のアクリル化シリコーン(Tego製のRad 2500)を混合し、安定なコーティングを製造した。この組成物を巻ワイヤロッドにより3〜6μmの厚さに塗布し、少なくとも120mJ/cmの紫外線によって硬化させた。得られたコーティングは>82の光沢を有し、溶剤摩擦テスト、すなわち40回以上のMEK往復摩擦によって示されるように、完全に硬化した。
【0037】
例5
70部のグリセロールベースポリエーテルアクリレート(BASF製のLaromar 8982)、10部のエポキシアクリレート(Reichhold製の91−275)、15部の水、3部の光開始剤(Ciba製のIrgacure 2959)、及び2部のシリコーン(Witco製のL−7602)を混合し、安定なコーティングを製造した。この組成物を巻ワイヤロッドにより3〜6μmの厚さに塗布し、少なくとも120mJ/cmの紫外線によって硬化させた。得られたコーティングは>90の光沢を有し、溶剤摩擦テスト、すなわち15回以上のMEK往復摩擦によって示されるように、完全に硬化した。
【0038】
例6
この例は、本発明に従って配合した赤プリントインクを説明する。40部の赤色着色剤水性分散液(Sun Chemical Pigments Division製のSunsperse RHD6012)、50部の脂肪族エポキシアクリレート(BASF製のLaromer LR8765)、5部の水、5部の光開始剤(CibaのIrgacure 2959)を混合し、約1〜2μmの厚さまでフレキソハンドプルーファー(インチアニロックスあたり300ライン)で塗布し、少なくとも250mJ/cmの紫外線によって硬化させた。得られたインクは溶剤摩擦テスト、すなわち10回以上のIPA往復摩擦によって示されるように、完全に硬化した。
【0039】
例7
この例は、本発明に従って配合した青プリントインクを説明する。30部のピグメントブルー15:3(Sun Chemical製のフタロシアニンブルー)及び70部の高エトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート(15モルEO、Sartomer製のSR9035)を3本ロールミルで粉砕して2/0の粉砕物を含む農耕ベースを形成した。このベース20部を40部の(400)ジアクリレート(sartomer製のSR344)、10部の光開始剤(CibaのIrgacure 2959)、10部の高エトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート(15モルEO、Sartomer製のSR9035)及び40部の水と混合し青色インクを形成し、これを約1〜2μmの厚さまでフレキソハンドプルーファー(インチアニロックスあたり300ライン)で塗布し、少なくとも250mJ/cmの紫外線によって硬化させた。得られたインクは溶剤摩擦テスト、すなわち12回以上のIPA往復摩擦によって示されるように、完全に硬化した。
【0040】
例8
70部のポリエチレングリコール200ジアクリレート(sartomer製のSR259)及び0.5部のシリコーン(Dow製のDC57)を混合し、安定なコーティングを製造した。この組成物を巻ワイヤロッドにより3〜6μmの厚さに塗布し、165kV電子の3MradのEB照射によって硬化させた。得られたコーティングは80の光沢を有し、溶剤摩擦テスト(>25回のMEK往復摩擦)によって示されるように、完全に硬化した。
【0041】
例9
82部のポリエチレングリコール400ジアクリレート(Sartomer製のSR344)、14部の水、3部の光開始剤(Ciba製のIrgacure 2959)、及び1.0部のアクリル化シリコーン(UCB Radcure製のEbercyl)を混合し、安定なコーティングを製造した。この組成物を巻ワイヤロッドにより3〜6μmの厚さに塗布し、少なくとも180mJ/cmの紫外線によって硬化させた。得られたコーティングは75の光沢を有し、溶剤摩擦テスト(>20回のMEK往復摩擦)によって示されるように、完全に硬化した。
【0042】
当業者は上記の本発明に対して多くの改良が可能であろう。その改良は本発明の範囲内である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
低抽出性フィルムの製造方法であって、
a)(i)少なくとも1つのα,β−エチレン系不飽和輻射線重合性二重結合を含む水溶性化合物と(ii)水から本質的になる化学線硬化性水性組成物を提供すること、
b)前記水性組成物を表面に塗布すること、及び
c)この表面に、水の存在下において化学線を照射すること、
を含む方法。
【請求項2】
前記水溶性化合物がオリゴマーである、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記オリゴマーがアクリレートである、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記アクリレートがエポキシアクリレート、エポキシメタクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリエーテルメタクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエステルメタクリレート、ポリウレタンアクリレート、ポリウレタンメタクリレート、メラミンアクリレート、メラミンメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、又はポリエチレングリコールジメタクリレートである、請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記アクリレートが芳香族もしくは脂肪族アクリレートである、請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記アクリレートがアルカノールグリシジルエーテルもしくはエトキシル化芳香族エポキシドのジアクリレートエステル又はポリエチレングリコールジアクリレートである、請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記アルカノールグリシジルエーテルのジアクリレートエステルがエトキシル化芳香族エポキシドのジアクリレートエステル及び1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルである、請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記エトキシル化芳香族エポキシドが6〜20個のエトキシ基を含む、請求項7記載の方法。
【請求項9】
水が約5wt%〜約25wt%の量存在する、請求項1記載の方法。
【請求項10】
前記組成物が10〜100,000センチポアズの粘度を有する、請求項1記載の方法。
【請求項11】
前記組成物がさらに着色剤を含む、請求項1記載の方法。
【請求項12】
前記着色剤が染料、顔料又はこれらの混合物である、請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記化学線照射を高エネルギー電子により行う、請求項1記載の方法。
【請求項14】
前記組成物が紫外線感受性の光開始剤をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項15】
前記化学線照射を紫外線により行う、請求項1記載の方法。
【請求項16】
前記表面をポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、セルロース材料、紙材料、ボール紙材料、金属、ガラス、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリナフタレンテレフタレート、ポリアクリレート及びポリアクリルより選ばれる、請求項1記載の方法。
【請求項17】
(a)少なくとも1つのα,β−エチレン系不飽和輻射線重合性二重結合を含む水溶性化合物と(b)水から本質的になる化学線硬化性水性組成物。
【請求項18】
前記水溶性化合物がオリゴマーである、請求項17記載の組成物。
【請求項19】
前記オリゴマーがアクリレートである、請求項18記載の組成物。
【請求項20】
前記アクリレートがエポキシアクリレート、エポキシメタクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリエーテルメタクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエステルメタクリレート、ポリウレタンアクリレート、ポリウレタンメタクリレート、メラミンアクリレート、メラミンメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、又はポリエチレングリコールジメタクリレートからなる群より選ばれる、請求項19記載の組成物。
【請求項21】
前記アクリレートが芳香族もしくは脂肪族アクリレートである、請求項20記載の組成物。
【請求項22】
前記アクリレートがアルカノールグリシジルエーテルもしくはエトキシル化芳香族エポキシドのジアクリレートエステル又はポリエチレングリコールジアクリレートである、請求項21記載の組成物。
【請求項23】
前記アルカノールグリシジルエーテルのジアクリレートエステルが1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルであり、エトキシル化芳香族エポキシドのジアクリレートエステルがエトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレートである、請求項22記載の組成物。
【請求項24】
前記エトキシル化芳香族エポキシドが6〜20個のエトキシ基を含む、請求項22記載の組成物。
【請求項25】
水が約5wt%〜約25wt%の量存在する、請求項17記載の組成物。
【請求項26】
前記組成物がさらに着色剤を含む、請求項17記載の組成物。
【請求項27】
前記着色剤が染料、顔料又はこれらの混合物である、請求項26記載の組成物。
【請求項28】
前記化学線が高エネルギー電子である、請求項17記載の組成物。
【請求項29】
前記組成物が紫外線光開始剤をさらに含む、請求項17記載の組成物。
【請求項30】
食品もしくは医薬品を、この食品もしくは医薬品と直接接触するための政府基準をみたすフィルムにより包装する改良方法であって、該改良が、前記フィルムとして、少なくとも1つのα,β−エチレン系不飽和輻射線重合性二重結合基を含む水溶性化合物と水を有する化学線硬化した水性組成物を用いることを含む方法。

【公開番号】特開2008−150610(P2008−150610A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−340800(P2007−340800)
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【分割の表示】特願2001−338174(P2001−338174)の分割
【原出願日】平成13年11月2日(2001.11.2)
【出願人】(500449374)サン ケミカル コーポレイション (2)
【Fターム(参考)】