放熱機能を有する電子機器
【課題】
部品点数を増やすことなく、筐体の内部に収納する電子部品からの発熱を効果的に放熱できるようにする。
【解決手段】
シャーシ2に回路基板7を固定し、回路基板7に実装する電子部品8をシャーシ2の側面板2bに切り起こした接触片10に押し付ける。これにより、接触片10が撓み、その弾性復帰力によって接触片10の段部12が電子部品8に弾性的に面接触し、電子部品8からの熱が接触片10からシャーシ2に伝わって電子部品8が放熱される。この電子部品8の熱を逃がす接触片10は筐体1の底面を構成するシャーシ2に形成することで、電子部品8を放熱するための特別の部品を用いることなく、筐体1の構成部品であるシャーシ2を利用する。
部品点数を増やすことなく、筐体の内部に収納する電子部品からの発熱を効果的に放熱できるようにする。
【解決手段】
シャーシ2に回路基板7を固定し、回路基板7に実装する電子部品8をシャーシ2の側面板2bに切り起こした接触片10に押し付ける。これにより、接触片10が撓み、その弾性復帰力によって接触片10の段部12が電子部品8に弾性的に面接触し、電子部品8からの熱が接触片10からシャーシ2に伝わって電子部品8が放熱される。この電子部品8の熱を逃がす接触片10は筐体1の底面を構成するシャーシ2に形成することで、電子部品8を放熱するための特別の部品を用いることなく、筐体1の構成部品であるシャーシ2を利用する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筐体内に組込んだ発熱性の電子部品からの熱を効果的に放熱させることができる放熱機能を有する電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
筐体内に組込んだ発熱性の電子部品からの熱を効果的に放熱させて熱による電子部品の劣化を防止する技術として従来から種々の構造のものが知られており、例えば、アルミなどの熱伝導性に優れたヒートシンクを電子部品に密着させて電子部品から発散される熱をヒートシンクに効果的に伝熱させる放熱構造などが知られている。しかし、このようなヒートシンクなどの放熱部品を別途設ける構造では、部品点数が増加し、製造コストが掛かるとともに、ヒートシンクを配置するためのスペースを筐体内に確保する必要があり、特に電子部品を回路基板に実装する場合には、回路基板の実装面にヒートシンクを配置するためのスペースが必要となる。一方、近年、液晶型表示装置やDVDプレーヤといった記憶再生装置等においては、省スペース化を図るため装置自体の小型化・薄型化が要求され、前述したようなヒートシンクといった放熱部品を別途、設ける場合、小型化・薄型化の妨げとなるとともに、回路基板に電子部品を実装する場合、このような小型化・薄型化に向かう電子機器に搭載する回路基板は、各種電子部品が高密度で実装され、ヒートシンクといった放熱部品を用いる場合、回路基板に放熱部品を組み込むためのスペース的な制約を受ける。このため、例えば、電子部品を収納する筐体を利用し、その筐体の一部に電子部品を密着させて放熱させるように構成した放熱構造に関する技術が特許文献1や特許文献2などで開示されている。
【0003】
特許文献1に示す電子部品の取付け構造は、基板を配置する金属製ケースの一部に電子部品と接触させる取付け金具を折曲し、基板に実装した電子部品を取付け金具上に載置してねじ止めすることによって、金属製ケースを利用して電子部品からの熱を放熱させている。また、特許文献2に示す金属筐体に囲まれた電子部品の放熱構造は、電子部品を収納する金属筐体の蓋の内側にばね性の舌片を有する金属製内蓋を設け、その舌片を電子部品に弾性的に接触させ、かつ、金属製内蓋に金属筐体に接触させる切り起こし部を形成し、電子部品からの熱を金属製内蓋に伝熱させ、さらに、金属製内蓋に伝った熱を金属筐体へと伝熱させている。
【0004】
【特許文献1】実開昭62−62486号公報
【特許文献2】特開2000−223630号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では金属製ケースに電子部品と接触させる取付け金具を折曲することによって別途、ヒートシンクといった専用の放熱部品を用いることなく、基板に実装した電子部品からの熱を効果的に放熱することができるものの、この種の基板を収納する金属製ケースは、電子機器の外郭を構成する筐体に収納され、その筐体内に電子部品を実装した金属製ケースを収納するものであるから、組み付け部品点数が増加し、製造コストの上昇を招くものであった。一方、特許文献2に示す構造においても、電子部品を収納する金属筐体の蓋の内側にばね性の舌片を有する金属製内蓋を配置することから別途、金属筐体の内側に金属製内蓋を設けた二重構造であって、特許文献1と同様、基板や各種電子部品を収納する金属筐体とは別に金属製内蓋を設ける必要があり、組み付け部品点数が増加することから、製造コストの上昇を招くとともに、筐体の小型化の妨げとなる。
【0006】
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、部品点数を増やすことなく、筐体の内部に収納する電子部品から発する熱を効果的に放熱させることができる放熱機能を有する電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る放熱機能を有する電子機器は、筐体の底面を構成する金属製のシャーシに発熱性の電子部品を取付けるとともに、前記シャーシの底面板の縁部から側面板を折曲形成し、この側面板に前記電子部品と接触させる可撓性を有する接触片を切り起し形成したことを特徴とする。
【0008】
請求項1の構成により、シャーシの側面板に切り起こした接触片は、その自由端側が上下方向に弾性変形可能となるように、接触片の内端部がシャーシに片持ち状に連設され、電子部品を接触片に押し当てることによって、接触片が撓み、その弾性復帰力によって接触片が電子部品に弾性的に面接触する。これにより、電子部品からの熱が接触片からシャーシに伝わり、電子部品の放熱がなされる。
【0009】
請求項2に係る放熱機能を有する電子機器は、請求項1記載の放熱機能を有する電子機器において、前記接触片に前記電子部品を面接触させる段部を形成するとともに、この段部に前記接触片の外縁に開口する複数の切欠溝を並設したことを特徴とする。
【0010】
請求項2の構成により、電子部品と弾性的に面接触する段部に複数の切欠溝を形成することによって、接触片の接触圧を調整し、接触片が過剰に電子部品に接触することもなく、安定した状態で電子部品と接触片とを接触させることが可能となる。
【0011】
請求項3に係る放熱機能を有する電子機器は、請求項1又は2に記載の放熱機能を有する電子機器において、前記電子部品を回路基板に実装し、この回路基板を前記シャーシに取付けて前記電子部品を前記接触片に弾性的に接触させたことを特徴とする請求項1又は2に記載の放熱機能を有する電子機器。
【0012】
請求項3の構成により、回路基板をシャーシに組み付けることで、回路基板に実装した電子部品がシャーシに形成する接触片に弾性的に接触し、電子部品からの熱が接触片からシャーシに伝わり、電子部品の放熱がなされる。
【0013】
請求項4に係る放熱機能を有する電子機器は、筐体の底面を構成する金属製のシャーシに発熱性の電子部品を取付けるとともに、前記シャーシの底面板の縁部から側面板を折曲形成し、この側面板に前記電子部品と接触させる接触片を前記底面板に対してほぼ直交するように切り起し形成し、この接触片に前記電子部品に面接触させた状態で固定部材によって固定したことを特徴とする。
【0014】
請求項4の構成により、固定部材によって電子部品を接触片に接触させた状態で固定することにより、接触片と電子部品とを確実に接触させた状態で電子部品を強固に固定することが可能となる。
【0015】
請求項5に係る放熱機能を有する電子機器は、請求項1〜4の何れか1項に記載の放熱機能を有する電子機器において、前記シャーシの上面開口部分を覆う天板を設け、この天板の少なくとも左右両側から側面板を垂設し、この側面板を前記シャーシの側面板の外側に重ね合わせて前記接触片を切り起し形成するために前記側面板に形成された開口部を閉塞したことを特徴とする。
【0016】
請求項5の構成によれば、接触片を切り起こし形成するために、シャーシの側面板に形成される開口部がシャーシを覆う天板の側面板によって塞がれているため、開口部から筐体内への埃などの異物の侵入が抑制される。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に係る放熱機能を有する電子機器によれば、筐体の底面を構成する金属製のシャーシに発熱性の電子部品を取付けるとともに、前記シャーシの底面板の縁部から側面板を折曲形成し、この側面板に前記電子部品と接触させる可撓性を有する接触片を切り起し形成したものであるから、電子部品の熱を逃がす接触片を筐体の底面を構成するシャーシに形成することで、電子部品を放熱するための特別の部品を用いることなく、電子部品からの発熱を効果的に放熱することができ、部品点数の増加を招くこともないから、製造コストを削減できるとともに、組み付け作業性にも優れる。
【0018】
請求項2に係る放熱機能を有する電子機器によれば、請求項1記載の放熱機能を有する電子機器において、前記接触片に前記電子部品を面接触させる段部を形成するとともに、この段部に前記接触片の外縁に開口する複数の切欠溝を並設したものであるから、接触片が過剰に電子部品に接触することもなく、安定した状態で電子部品と接触片とを接触させることができる。
【0019】
請求項3に係る放熱機能を有する電子機器によれば、請求項1又は2に記載の放熱機能を有する電子機器において、前記電子部品を回路基板に実装し、この回路基板を前記シャーシに取付けて前記電子部品を前記接触片に弾性的に接触させたものであるから、回路基板に実装する電子部品からの熱を接触片からシャーシに伝えて効果的に放熱することができ、回路基板に実装した電子部品の熱による悪影響を抑制することができる。
【0020】
請求項4に係る放熱機能を有する電子機器によれば、筐体の底面を構成する金属製のシャーシに発熱性の電子部品を取付けるとともに、前記シャーシの底面板の縁部から側面板を折曲形成し、この側面板に前記電子部品と接触させる接触片を前記底面板に対してほぼ直交するように切り起し形成し、この接触片に前記電子部品に面接触させた状態で固定部材によって固定したものであるから、接触片と電子部品とを確実に接触させた状態で電子部品を強固に固定することが可能となる。
【0021】
請求項5に係る放熱機能を有する電子機器によれば、請求項1〜4の何れか1項に記載の放熱機能を有する電子機器において、前記シャーシの上面開口部分を覆う天板を設け、この天板の少なくとも左右両側から側面板を垂設し、この側面板を前記シャーシの側面板の外側に重ね合わせて前記接触片を切り起し形成するために前記側面板に形成された開口部を閉塞したものであるから、側面板に形成される開口部が天板の側面板によって塞がれ、筐体内への埃などの異物の侵入を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明を実施するための最良の形態としての実施例を図1〜図6を参照して説明する。もちろん、本発明は、その発明の趣旨に反さない範囲で、実施例において説明した以外のものに対しても容易に適用可能なことは説明を要するまでもない。
【実施例1】
【0023】
図1〜図5は、本発明の一実施例を示し、図1は電子部品の分解斜視図、図2は接触片を示すシャーシの一部を切り欠いた要部の斜視図、図3は接触片に電子部品を接触させた状態を示す断面図、図4は、蓋体を取り外した状態の筐体の平面図、図5は、蓋体を取り外した状態の筐体の側面図である。
【0024】
実施例1においては電子機器として例えば、ディスク装置に適用した場合を例として説明する。図1において、1はディスク装置の筐体であり、この筐体1の底面を構成する金属製のシャーシ2と、断面コ字型に折曲した天板3と、これらシャーシ2と天板3の前面を覆うフロントパネル4により構成されている。前記シャーシ2は底面板2aの両側に左右一対の側面板2b,2bを対向するように折曲形成するとともに、底面板2aの後端縁から筐体1の背面を構成する背面板2cを折曲形成している。また、天板3は、天板部3aの左右両側から前記シャーシ2の側面板2b,2bの外側に重ね合わせる左右一対の側面板3b,3bを一体的に垂設している。
【0025】
前記シャーシ2には筐体1の内部に固定したディスク装置6を制御する回路基板7がねじ(図示せず)などによってシャーシ2の底面板2aとほぼ平行に固定されている。この回路基板7の裏面は、導電性の回路パターン(図示せず)が形成され、その回路パターンに前記回路基板7に実装する電子部品8が半田付けなどの適宜手段によって電気的に接続された状態で固定されている。この電子部品8は例えばICなどの発熱性の電子部品8であって、この電子部品8から発する熱を放熱させるために、前記電子部品8と対応して前記シャーシ2の一方の側面板2bに接触片10が形成されている。この接触片10は、前記側面板2bに切り欠いた開口部11の下辺からシャーシ2の内側に切り起こして形成され、その内端部をシャーシ2に片持ち状に連設することによって接触片10はその自由端側が上下方向に弾性変形可能である。また、接触片10には前記電子部品8と面接触するように上方に突出する段部12が形成され、その段部12に前記接触片10の外縁に開口する複数の切欠溝13が形成され、この切欠溝13によって前記段部12は櫛歯状となる。なお、前記シャーシ2に形成する接触片10は、回路基板7の裏面側に実装する電子部品8に弾性的に接触するように、電子部品8の取付け位置より僅かに上側に位置するように切り起こし形成されている。また、接触片10を形成するためにシャーシ2の側面板2bに形成される開口部11は、シャーシ2を覆う天板3の側面板3b,3bによって塞がれる。
【0026】
以上のように構成される本実施例においては、シャーシ2の底面板2aに回路基板7を固定し、回路基板7の裏面側に実装した電子部品8をシャーシ2の側面板2bに切り起こした接触片10と接触させる。接触片10は、その自由端側が上下方向に弾性変形可能となるように、内端部をシャーシ2に片持ち状に連設されているから、回路基板7をシャーシ2に固定する際、電子部品8が接触片10の段部12に弾性的に面接触する。すなわち、回路基板7の取付け時に回路基板7に実装する電子部品8で接触片10を下方側に押し付けることによって、接触片10が下方に撓み、その弾性復帰力によって接触片10の段部12が回路基板7に実装する電子部品8に弾性的に面接触する。この際、段部12に複数の切欠溝13を形成して、接触片10を櫛歯状に形成することにより、接触片10の接触圧を調整でき、接触片10が過剰に電子部品8に接触することもなく、十分な接触圧を確保することができる。このように、回路基板7に実装する電子部品8を金属製のシャーシ2に形成する接触片10に弾性的に面接触させることによって、電子部品8からの熱が接触片10からシャーシ2に伝わり、熱による電子部品8の悪影響を防止することができる。また、電子部品8の熱を逃がす接触片10を筐体1の底面を構成するシャーシ2に形成することで、シャーシ2を利用して電子部品8からの発熱を効果的に放熱することができる。したがって、電子部品8を放熱するための特別の部品を用いる必要もなく、製造コストを削減できるとともに、部品点数の増加を招くこともないから、組み付け作業性にも優れる。また、接触片10に切欠溝13を形成することによって、接触片10が過剰に電子部品8に接触することもなく、十分な接触圧を確保することができる。また、接触片10を切り起こし形成するために、シャーシ2の側面板2bに形成される開口部11は、シャーシ2を覆う天板3の側面板3b,3bによって塞がれているため、開口部11から筐体1の内部に埃などの異物が入り込むこともないから、電子部品8に悪影響を与える心配もない。
【実施例2】
【0027】
図6〜図9は本発明の実施例2を示し、前記実施例1と同一機能を有する部分には同一符号を付し、重複する部分の説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。本実施例では、電子部品8を回路基板7の表面側に実装し、この電子部品8を接触片20の下面側に接触させる以外、前記実施例1と実質同一である。すなわち、本実施例においては、回路基板7に面接触させる切欠溝22を有する段部21が下方に向かって突出形成されている。
【0028】
以上のように構成される本実施例においては、シャーシ2の底面板2aに回路基板7を固定する際、電子部品8を接触片20の段部21に下面側から突き当てて弾性的に面接触させた状態で固定する。これにより、回路基板7に実装する電子部品8で接触片20の下面から上方側に押し付けることによって、接触片20が上方に撓み、その弾性復帰力によって接触片20の段部21が回路基板7に実装する電子部品8に弾性的に面接触する。これにより、前記実施例1と同様、回路基板7に実装する電子部品8を金属製のシャーシ2に形成する接触片20に弾性的に面接触し、電子部品8の熱が接触片20からシャーシ2に効率的に伝わり、熱による電子部品8の悪影響を防止することができる。
【0029】
図10〜図13は本発明の実施例3を示し、前記各実施例と同一機能を有する部分には同一符号を付し、重複する部分の説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。本実施例では、接触片30がシャーシ2の底板2aに対して直交するように開口部11の側縁から平板状の接触片30を折曲するとともに、この接触片30に電子部品8をねじ止めする取付孔31を形成している。電子部品32は、電子部品32から垂設したリード端子32aを回路基板7上に半田付けして回路基板7に対して垂直方向に起立して実装される。そして、シャーシ2に回路基板7を固定するとともに、回路基板7に実装された電子部品32を接触片30に接触させて固定部材たるねじ33により電子部品32を接触片30にねじ止めする。これにより、前記各実施例と同様、電子部品8の熱が接触片30からシャーシ2に効率的に伝わり、熱による電子部品8の悪影響を防止することができるとともに、電子部品8をねじ33により接触片30に固定することによって、接触片30と電子部品8とを確実に接触させた状態で電子部品8を強固に固定することができる。
【0030】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は、前記各実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、前記実施例では、電子機器としてディスク装置に適用した例を示したが、ディスク装置に限らず各種電子機器に適用可能である。また、接触片の形状や位置なども適宜選定すればよい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施例1を示す電子部品の分解斜視図である。
【図2】同上、接触片を示すシャーシの一部を切り欠いた要部の斜視図である。
【図3】同上、接触片に電子部品を接触させた状態を示す断面図である。
【図4】同上、蓋体を取り外した状態の筐体の平面図である。
【図5】同上、蓋体を取り外した状態の筐体の側面図である。
【図6】本発明の実施例2を示す接触片を示すシャーシの一部を切り欠いた要部の斜視図である。
【図7】同上、接触片に電子部品を接触させた状態を示す断面図である。
【図8】同上、蓋体を取り外した状態の筐体の平面図である。
【図9】同上、蓋体を取り外した状態の筐体の側面図である。
【図10】本発明の実施例3を示す接触片を示すシャーシの一部を切り欠いた要部の斜視図である。
【図11】同上、接触片に電子部品を接触させた状態を示す断面図である。
【図12】同上、蓋体を取り外した状態の筐体の平面図である。
【図13】同上、蓋体を取り外した状態の筐体の側面図である。
【符号の説明】
【0032】
1 筐体
2 シャーシ
2a 底面
2b 側面板
3 天板
3b 側面板
7 回路基板
8 電子部品
10,20,30 接触片
11 開口部
12,21 段部
13,22 切欠溝
31 取付孔
33 ねじ(固定部材)
【技術分野】
【0001】
本発明は、筐体内に組込んだ発熱性の電子部品からの熱を効果的に放熱させることができる放熱機能を有する電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
筐体内に組込んだ発熱性の電子部品からの熱を効果的に放熱させて熱による電子部品の劣化を防止する技術として従来から種々の構造のものが知られており、例えば、アルミなどの熱伝導性に優れたヒートシンクを電子部品に密着させて電子部品から発散される熱をヒートシンクに効果的に伝熱させる放熱構造などが知られている。しかし、このようなヒートシンクなどの放熱部品を別途設ける構造では、部品点数が増加し、製造コストが掛かるとともに、ヒートシンクを配置するためのスペースを筐体内に確保する必要があり、特に電子部品を回路基板に実装する場合には、回路基板の実装面にヒートシンクを配置するためのスペースが必要となる。一方、近年、液晶型表示装置やDVDプレーヤといった記憶再生装置等においては、省スペース化を図るため装置自体の小型化・薄型化が要求され、前述したようなヒートシンクといった放熱部品を別途、設ける場合、小型化・薄型化の妨げとなるとともに、回路基板に電子部品を実装する場合、このような小型化・薄型化に向かう電子機器に搭載する回路基板は、各種電子部品が高密度で実装され、ヒートシンクといった放熱部品を用いる場合、回路基板に放熱部品を組み込むためのスペース的な制約を受ける。このため、例えば、電子部品を収納する筐体を利用し、その筐体の一部に電子部品を密着させて放熱させるように構成した放熱構造に関する技術が特許文献1や特許文献2などで開示されている。
【0003】
特許文献1に示す電子部品の取付け構造は、基板を配置する金属製ケースの一部に電子部品と接触させる取付け金具を折曲し、基板に実装した電子部品を取付け金具上に載置してねじ止めすることによって、金属製ケースを利用して電子部品からの熱を放熱させている。また、特許文献2に示す金属筐体に囲まれた電子部品の放熱構造は、電子部品を収納する金属筐体の蓋の内側にばね性の舌片を有する金属製内蓋を設け、その舌片を電子部品に弾性的に接触させ、かつ、金属製内蓋に金属筐体に接触させる切り起こし部を形成し、電子部品からの熱を金属製内蓋に伝熱させ、さらに、金属製内蓋に伝った熱を金属筐体へと伝熱させている。
【0004】
【特許文献1】実開昭62−62486号公報
【特許文献2】特開2000−223630号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では金属製ケースに電子部品と接触させる取付け金具を折曲することによって別途、ヒートシンクといった専用の放熱部品を用いることなく、基板に実装した電子部品からの熱を効果的に放熱することができるものの、この種の基板を収納する金属製ケースは、電子機器の外郭を構成する筐体に収納され、その筐体内に電子部品を実装した金属製ケースを収納するものであるから、組み付け部品点数が増加し、製造コストの上昇を招くものであった。一方、特許文献2に示す構造においても、電子部品を収納する金属筐体の蓋の内側にばね性の舌片を有する金属製内蓋を配置することから別途、金属筐体の内側に金属製内蓋を設けた二重構造であって、特許文献1と同様、基板や各種電子部品を収納する金属筐体とは別に金属製内蓋を設ける必要があり、組み付け部品点数が増加することから、製造コストの上昇を招くとともに、筐体の小型化の妨げとなる。
【0006】
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、部品点数を増やすことなく、筐体の内部に収納する電子部品から発する熱を効果的に放熱させることができる放熱機能を有する電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る放熱機能を有する電子機器は、筐体の底面を構成する金属製のシャーシに発熱性の電子部品を取付けるとともに、前記シャーシの底面板の縁部から側面板を折曲形成し、この側面板に前記電子部品と接触させる可撓性を有する接触片を切り起し形成したことを特徴とする。
【0008】
請求項1の構成により、シャーシの側面板に切り起こした接触片は、その自由端側が上下方向に弾性変形可能となるように、接触片の内端部がシャーシに片持ち状に連設され、電子部品を接触片に押し当てることによって、接触片が撓み、その弾性復帰力によって接触片が電子部品に弾性的に面接触する。これにより、電子部品からの熱が接触片からシャーシに伝わり、電子部品の放熱がなされる。
【0009】
請求項2に係る放熱機能を有する電子機器は、請求項1記載の放熱機能を有する電子機器において、前記接触片に前記電子部品を面接触させる段部を形成するとともに、この段部に前記接触片の外縁に開口する複数の切欠溝を並設したことを特徴とする。
【0010】
請求項2の構成により、電子部品と弾性的に面接触する段部に複数の切欠溝を形成することによって、接触片の接触圧を調整し、接触片が過剰に電子部品に接触することもなく、安定した状態で電子部品と接触片とを接触させることが可能となる。
【0011】
請求項3に係る放熱機能を有する電子機器は、請求項1又は2に記載の放熱機能を有する電子機器において、前記電子部品を回路基板に実装し、この回路基板を前記シャーシに取付けて前記電子部品を前記接触片に弾性的に接触させたことを特徴とする請求項1又は2に記載の放熱機能を有する電子機器。
【0012】
請求項3の構成により、回路基板をシャーシに組み付けることで、回路基板に実装した電子部品がシャーシに形成する接触片に弾性的に接触し、電子部品からの熱が接触片からシャーシに伝わり、電子部品の放熱がなされる。
【0013】
請求項4に係る放熱機能を有する電子機器は、筐体の底面を構成する金属製のシャーシに発熱性の電子部品を取付けるとともに、前記シャーシの底面板の縁部から側面板を折曲形成し、この側面板に前記電子部品と接触させる接触片を前記底面板に対してほぼ直交するように切り起し形成し、この接触片に前記電子部品に面接触させた状態で固定部材によって固定したことを特徴とする。
【0014】
請求項4の構成により、固定部材によって電子部品を接触片に接触させた状態で固定することにより、接触片と電子部品とを確実に接触させた状態で電子部品を強固に固定することが可能となる。
【0015】
請求項5に係る放熱機能を有する電子機器は、請求項1〜4の何れか1項に記載の放熱機能を有する電子機器において、前記シャーシの上面開口部分を覆う天板を設け、この天板の少なくとも左右両側から側面板を垂設し、この側面板を前記シャーシの側面板の外側に重ね合わせて前記接触片を切り起し形成するために前記側面板に形成された開口部を閉塞したことを特徴とする。
【0016】
請求項5の構成によれば、接触片を切り起こし形成するために、シャーシの側面板に形成される開口部がシャーシを覆う天板の側面板によって塞がれているため、開口部から筐体内への埃などの異物の侵入が抑制される。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に係る放熱機能を有する電子機器によれば、筐体の底面を構成する金属製のシャーシに発熱性の電子部品を取付けるとともに、前記シャーシの底面板の縁部から側面板を折曲形成し、この側面板に前記電子部品と接触させる可撓性を有する接触片を切り起し形成したものであるから、電子部品の熱を逃がす接触片を筐体の底面を構成するシャーシに形成することで、電子部品を放熱するための特別の部品を用いることなく、電子部品からの発熱を効果的に放熱することができ、部品点数の増加を招くこともないから、製造コストを削減できるとともに、組み付け作業性にも優れる。
【0018】
請求項2に係る放熱機能を有する電子機器によれば、請求項1記載の放熱機能を有する電子機器において、前記接触片に前記電子部品を面接触させる段部を形成するとともに、この段部に前記接触片の外縁に開口する複数の切欠溝を並設したものであるから、接触片が過剰に電子部品に接触することもなく、安定した状態で電子部品と接触片とを接触させることができる。
【0019】
請求項3に係る放熱機能を有する電子機器によれば、請求項1又は2に記載の放熱機能を有する電子機器において、前記電子部品を回路基板に実装し、この回路基板を前記シャーシに取付けて前記電子部品を前記接触片に弾性的に接触させたものであるから、回路基板に実装する電子部品からの熱を接触片からシャーシに伝えて効果的に放熱することができ、回路基板に実装した電子部品の熱による悪影響を抑制することができる。
【0020】
請求項4に係る放熱機能を有する電子機器によれば、筐体の底面を構成する金属製のシャーシに発熱性の電子部品を取付けるとともに、前記シャーシの底面板の縁部から側面板を折曲形成し、この側面板に前記電子部品と接触させる接触片を前記底面板に対してほぼ直交するように切り起し形成し、この接触片に前記電子部品に面接触させた状態で固定部材によって固定したものであるから、接触片と電子部品とを確実に接触させた状態で電子部品を強固に固定することが可能となる。
【0021】
請求項5に係る放熱機能を有する電子機器によれば、請求項1〜4の何れか1項に記載の放熱機能を有する電子機器において、前記シャーシの上面開口部分を覆う天板を設け、この天板の少なくとも左右両側から側面板を垂設し、この側面板を前記シャーシの側面板の外側に重ね合わせて前記接触片を切り起し形成するために前記側面板に形成された開口部を閉塞したものであるから、側面板に形成される開口部が天板の側面板によって塞がれ、筐体内への埃などの異物の侵入を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明を実施するための最良の形態としての実施例を図1〜図6を参照して説明する。もちろん、本発明は、その発明の趣旨に反さない範囲で、実施例において説明した以外のものに対しても容易に適用可能なことは説明を要するまでもない。
【実施例1】
【0023】
図1〜図5は、本発明の一実施例を示し、図1は電子部品の分解斜視図、図2は接触片を示すシャーシの一部を切り欠いた要部の斜視図、図3は接触片に電子部品を接触させた状態を示す断面図、図4は、蓋体を取り外した状態の筐体の平面図、図5は、蓋体を取り外した状態の筐体の側面図である。
【0024】
実施例1においては電子機器として例えば、ディスク装置に適用した場合を例として説明する。図1において、1はディスク装置の筐体であり、この筐体1の底面を構成する金属製のシャーシ2と、断面コ字型に折曲した天板3と、これらシャーシ2と天板3の前面を覆うフロントパネル4により構成されている。前記シャーシ2は底面板2aの両側に左右一対の側面板2b,2bを対向するように折曲形成するとともに、底面板2aの後端縁から筐体1の背面を構成する背面板2cを折曲形成している。また、天板3は、天板部3aの左右両側から前記シャーシ2の側面板2b,2bの外側に重ね合わせる左右一対の側面板3b,3bを一体的に垂設している。
【0025】
前記シャーシ2には筐体1の内部に固定したディスク装置6を制御する回路基板7がねじ(図示せず)などによってシャーシ2の底面板2aとほぼ平行に固定されている。この回路基板7の裏面は、導電性の回路パターン(図示せず)が形成され、その回路パターンに前記回路基板7に実装する電子部品8が半田付けなどの適宜手段によって電気的に接続された状態で固定されている。この電子部品8は例えばICなどの発熱性の電子部品8であって、この電子部品8から発する熱を放熱させるために、前記電子部品8と対応して前記シャーシ2の一方の側面板2bに接触片10が形成されている。この接触片10は、前記側面板2bに切り欠いた開口部11の下辺からシャーシ2の内側に切り起こして形成され、その内端部をシャーシ2に片持ち状に連設することによって接触片10はその自由端側が上下方向に弾性変形可能である。また、接触片10には前記電子部品8と面接触するように上方に突出する段部12が形成され、その段部12に前記接触片10の外縁に開口する複数の切欠溝13が形成され、この切欠溝13によって前記段部12は櫛歯状となる。なお、前記シャーシ2に形成する接触片10は、回路基板7の裏面側に実装する電子部品8に弾性的に接触するように、電子部品8の取付け位置より僅かに上側に位置するように切り起こし形成されている。また、接触片10を形成するためにシャーシ2の側面板2bに形成される開口部11は、シャーシ2を覆う天板3の側面板3b,3bによって塞がれる。
【0026】
以上のように構成される本実施例においては、シャーシ2の底面板2aに回路基板7を固定し、回路基板7の裏面側に実装した電子部品8をシャーシ2の側面板2bに切り起こした接触片10と接触させる。接触片10は、その自由端側が上下方向に弾性変形可能となるように、内端部をシャーシ2に片持ち状に連設されているから、回路基板7をシャーシ2に固定する際、電子部品8が接触片10の段部12に弾性的に面接触する。すなわち、回路基板7の取付け時に回路基板7に実装する電子部品8で接触片10を下方側に押し付けることによって、接触片10が下方に撓み、その弾性復帰力によって接触片10の段部12が回路基板7に実装する電子部品8に弾性的に面接触する。この際、段部12に複数の切欠溝13を形成して、接触片10を櫛歯状に形成することにより、接触片10の接触圧を調整でき、接触片10が過剰に電子部品8に接触することもなく、十分な接触圧を確保することができる。このように、回路基板7に実装する電子部品8を金属製のシャーシ2に形成する接触片10に弾性的に面接触させることによって、電子部品8からの熱が接触片10からシャーシ2に伝わり、熱による電子部品8の悪影響を防止することができる。また、電子部品8の熱を逃がす接触片10を筐体1の底面を構成するシャーシ2に形成することで、シャーシ2を利用して電子部品8からの発熱を効果的に放熱することができる。したがって、電子部品8を放熱するための特別の部品を用いる必要もなく、製造コストを削減できるとともに、部品点数の増加を招くこともないから、組み付け作業性にも優れる。また、接触片10に切欠溝13を形成することによって、接触片10が過剰に電子部品8に接触することもなく、十分な接触圧を確保することができる。また、接触片10を切り起こし形成するために、シャーシ2の側面板2bに形成される開口部11は、シャーシ2を覆う天板3の側面板3b,3bによって塞がれているため、開口部11から筐体1の内部に埃などの異物が入り込むこともないから、電子部品8に悪影響を与える心配もない。
【実施例2】
【0027】
図6〜図9は本発明の実施例2を示し、前記実施例1と同一機能を有する部分には同一符号を付し、重複する部分の説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。本実施例では、電子部品8を回路基板7の表面側に実装し、この電子部品8を接触片20の下面側に接触させる以外、前記実施例1と実質同一である。すなわち、本実施例においては、回路基板7に面接触させる切欠溝22を有する段部21が下方に向かって突出形成されている。
【0028】
以上のように構成される本実施例においては、シャーシ2の底面板2aに回路基板7を固定する際、電子部品8を接触片20の段部21に下面側から突き当てて弾性的に面接触させた状態で固定する。これにより、回路基板7に実装する電子部品8で接触片20の下面から上方側に押し付けることによって、接触片20が上方に撓み、その弾性復帰力によって接触片20の段部21が回路基板7に実装する電子部品8に弾性的に面接触する。これにより、前記実施例1と同様、回路基板7に実装する電子部品8を金属製のシャーシ2に形成する接触片20に弾性的に面接触し、電子部品8の熱が接触片20からシャーシ2に効率的に伝わり、熱による電子部品8の悪影響を防止することができる。
【0029】
図10〜図13は本発明の実施例3を示し、前記各実施例と同一機能を有する部分には同一符号を付し、重複する部分の説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。本実施例では、接触片30がシャーシ2の底板2aに対して直交するように開口部11の側縁から平板状の接触片30を折曲するとともに、この接触片30に電子部品8をねじ止めする取付孔31を形成している。電子部品32は、電子部品32から垂設したリード端子32aを回路基板7上に半田付けして回路基板7に対して垂直方向に起立して実装される。そして、シャーシ2に回路基板7を固定するとともに、回路基板7に実装された電子部品32を接触片30に接触させて固定部材たるねじ33により電子部品32を接触片30にねじ止めする。これにより、前記各実施例と同様、電子部品8の熱が接触片30からシャーシ2に効率的に伝わり、熱による電子部品8の悪影響を防止することができるとともに、電子部品8をねじ33により接触片30に固定することによって、接触片30と電子部品8とを確実に接触させた状態で電子部品8を強固に固定することができる。
【0030】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は、前記各実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、前記実施例では、電子機器としてディスク装置に適用した例を示したが、ディスク装置に限らず各種電子機器に適用可能である。また、接触片の形状や位置なども適宜選定すればよい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施例1を示す電子部品の分解斜視図である。
【図2】同上、接触片を示すシャーシの一部を切り欠いた要部の斜視図である。
【図3】同上、接触片に電子部品を接触させた状態を示す断面図である。
【図4】同上、蓋体を取り外した状態の筐体の平面図である。
【図5】同上、蓋体を取り外した状態の筐体の側面図である。
【図6】本発明の実施例2を示す接触片を示すシャーシの一部を切り欠いた要部の斜視図である。
【図7】同上、接触片に電子部品を接触させた状態を示す断面図である。
【図8】同上、蓋体を取り外した状態の筐体の平面図である。
【図9】同上、蓋体を取り外した状態の筐体の側面図である。
【図10】本発明の実施例3を示す接触片を示すシャーシの一部を切り欠いた要部の斜視図である。
【図11】同上、接触片に電子部品を接触させた状態を示す断面図である。
【図12】同上、蓋体を取り外した状態の筐体の平面図である。
【図13】同上、蓋体を取り外した状態の筐体の側面図である。
【符号の説明】
【0032】
1 筐体
2 シャーシ
2a 底面
2b 側面板
3 天板
3b 側面板
7 回路基板
8 電子部品
10,20,30 接触片
11 開口部
12,21 段部
13,22 切欠溝
31 取付孔
33 ねじ(固定部材)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体の底面を構成する金属製のシャーシに発熱性の電子部品を取付けるとともに、前記シャーシの底面板の縁部から側面板を折曲形成し、この側面板に前記電子部品と接触させる可撓性を有する接触片を切り起し形成したことを特徴とする放熱機能を有する電子機器。
【請求項2】
前記接触片に前記電子部品を面接触させる段部を形成するとともに、この段部に前記接触片の外縁に開口する複数の切欠溝を並設したことを特徴とする請求項1記載の放熱機能を有する電子機器。
【請求項3】
前記電子部品を回路基板に実装し、この回路基板を前記シャーシに取付けて前記電子部品を前記接触片に弾性的に接触させたことを特徴とする請求項1又は2記載の放熱機能を有する電子機器。
【請求項4】
筐体の底面を構成する金属製のシャーシに発熱性の電子部品を取付けるとともに、前記シャーシの底面板の縁部から側面板を折曲形成し、この側面板に前記電子部品と接触させる接触片を前記底面板に対してほぼ直交するように切り起し形成し、この接触片に前記電子部品に面接触させた状態で固定部材によって固定したことを特徴とする放熱機能を有する電子機器。
【請求項5】
前記シャーシの上面開口部分を覆う天板を設け、この天板の少なくとも左右両側から側面板を垂設し、この側面板を前記シャーシの側面板の外側に重ね合わせて前記接触片を切り起し形成するために前記側面板に形成された開口部を閉塞したことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の放熱機能を有する電子機器。
【請求項1】
筐体の底面を構成する金属製のシャーシに発熱性の電子部品を取付けるとともに、前記シャーシの底面板の縁部から側面板を折曲形成し、この側面板に前記電子部品と接触させる可撓性を有する接触片を切り起し形成したことを特徴とする放熱機能を有する電子機器。
【請求項2】
前記接触片に前記電子部品を面接触させる段部を形成するとともに、この段部に前記接触片の外縁に開口する複数の切欠溝を並設したことを特徴とする請求項1記載の放熱機能を有する電子機器。
【請求項3】
前記電子部品を回路基板に実装し、この回路基板を前記シャーシに取付けて前記電子部品を前記接触片に弾性的に接触させたことを特徴とする請求項1又は2記載の放熱機能を有する電子機器。
【請求項4】
筐体の底面を構成する金属製のシャーシに発熱性の電子部品を取付けるとともに、前記シャーシの底面板の縁部から側面板を折曲形成し、この側面板に前記電子部品と接触させる接触片を前記底面板に対してほぼ直交するように切り起し形成し、この接触片に前記電子部品に面接触させた状態で固定部材によって固定したことを特徴とする放熱機能を有する電子機器。
【請求項5】
前記シャーシの上面開口部分を覆う天板を設け、この天板の少なくとも左右両側から側面板を垂設し、この側面板を前記シャーシの側面板の外側に重ね合わせて前記接触片を切り起し形成するために前記側面板に形成された開口部を閉塞したことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の放熱機能を有する電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2006−210805(P2006−210805A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−23499(P2005−23499)
【出願日】平成17年1月31日(2005.1.31)
【出願人】(390001959)オリオン電機株式会社 (427)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年1月31日(2005.1.31)
【出願人】(390001959)オリオン電機株式会社 (427)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]