整体装置
【課題】 背骨等や、神経や、リンパ節を適正に刺激することにより、体全体の血行を良好にする等により免疫力を高めることが可能な整体装置を提供する。
【解決手段】 整体装置は、背骨矯正部10と、脇刺激部30と、手足指刺激部50と、頭部刺激部60とにより構成されている。背骨矯正部10は、座部14の後端に略垂直に背もたれ部16が立設された椅子部11と、背もたれ部16の左右両側に配設されたそれぞれ肩空気袋27,28が取り付けられた一対の締付けベルト25,26と、背もたれ部16の上下中間位置に埋設された背空気袋18と、背もたれ部16の下端側に埋設された腰空気袋22と、肩空気袋27,28と背空気袋18と腰空気袋22に圧縮空気を供給する小型のコンプレッサ36と、圧縮空気の給気及び排気を制御する給排気制御装置37とを備えている。
【解決手段】 整体装置は、背骨矯正部10と、脇刺激部30と、手足指刺激部50と、頭部刺激部60とにより構成されている。背骨矯正部10は、座部14の後端に略垂直に背もたれ部16が立設された椅子部11と、背もたれ部16の左右両側に配設されたそれぞれ肩空気袋27,28が取り付けられた一対の締付けベルト25,26と、背もたれ部16の上下中間位置に埋設された背空気袋18と、背もたれ部16の下端側に埋設された腰空気袋22と、肩空気袋27,28と背空気袋18と腰空気袋22に圧縮空気を供給する小型のコンプレッサ36と、圧縮空気の給気及び排気を制御する給排気制御装置37とを備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、体の各部分を矯正又は押圧することにより、自律神経のバランスを整えて体全体の血液やリンパ液の流れを円滑にしたり、リンパ球の数を適正に維持することにより体の免疫力を高める整体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
高齢化社会の到来の中で、特に脳血管障害等による寝たきり状態や痴呆状態の老人等に対する介護の増大が社会的にまた医療財政的に大きな問題となっている。これらの介護増大に対処するには、脳血管障害等による寝たきり等の要介護状態の老人等を自立可能な状態に回復させるためのリハビリテーション方法を発展させることに加えて、これら要介護状態を未然に防ぐための予防方法の充実及びその成人への徹底が極めて重要になってくる。そのために、体全体の血液の流れを良くして脳や体の疲労をとり、疾病に対する免疫力を高めるための適正な方法が必要となっている。
【0003】
例えば、背骨の曲りを正すことが一つの有力な方法となっており、背骨を伸ばして全身のバランスを正すことにより、自律神経の働きが調整されて正常な血流とリンパ液の流れが促進され、肩こり,頭痛,腰痛等の疾患の発生が防止されると共に、体全体の免疫力が高められる。また、リンパ節を刺激することにより、リンパ球の数を適正範囲に保つことができ、癌等の疾患に対する免疫力が高められることが知られている。さらに、手足の指の爪の周囲を揉むことにより、副交感神経が刺激を受けて、リンパ球の状態が改善され、体の免疫力が高められるといわれている。また、頭皮を押圧して適切な刺激を与えることにより、頭部の血流を促進させ、脳血管障害等の予防になると共に、脳血管障害等の患者の状態を改善することが可能である。
【0004】
従来、例えば特許文献1に示すように、椅子本体の座部に股用空気袋と尻用空気袋が配設され、背凭れ部には下側に左右一対の短冊状の背中用空気袋が配設されその上には左右方向に延びる長方形の空気袋が配設されたエアマッサージ装置が知られている。この装置は、エア給排気装置により各空気袋内に給気及び排気を行って空気袋の膨張収縮を繰り返すことにより、背中と足のツボを刺激するマッサージが行われというるものである。しかし、このマッサージ装置の場合、背骨の曲りを正すものではないため、体全体の血流を良くすることは困難であり、疾病に対する免疫力を必ずしも高めるものではない。
【特許文献1】特開平10−272165号公報
【0005】
又、特許文献2に示すように、椅子の背凭れの背部に止め具で固定された略U字状の姿勢矯正棒が、肩を経て湾曲させて前側にその先端部がくるように配設された姿勢矯正椅子が知られている。姿勢矯正椅子によれば、椅子に腰掛けた者が、上体が前屈したときに、胸部が姿勢矯正棒の先端部に当たることにより、上体が曲がったことを認識して、姿勢を元の正しい位置に戻させるようにするものである。しかし、この姿勢矯正椅子の場合、上体が前屈したことを腰掛けた者に認識させることはできるが、自動的に背骨を矯正させることはできなく、特に両肩を強制的に後に反らせるような動作は全く不可能である。そのため、この姿勢矯正椅子では、自律神経を調整したり、体全体の血行を円滑にさせたり、脳血管障害者等に対するリハビリテーション効果を期待したりすることはできない。
【特許文献2】実開昭59−137152号公報
【0006】
また、リンパ節を刺激する装置として、例えば特許文献3に示すように、衣類の内面に装着可能な基板の一側面に、複数のツボ押し用突起を有し、各ツボ押し用突起は先端が小径となる円錐状柱部の頂部には段部を介して突出するツボ押し先端部を有する衣類装着型ツボ刺激具が知られている。このツボ刺激具は、下着の内面の任意の位置に基板を装着することにより、体がツボ押し先端部によって押されることによりツボを刺激する効果が得られる。特に、リンパ節が集中する脇の下にツボ押し先端部を配設することができれば、これによりリンパ節が刺激を受けてリンパ球の数を適正に保つ効果が期待できる。しかし、このツボ刺激具を、脇の下のような湾曲した場所に適正に配設することは困難であるため使い勝手が悪く、またツボ押し先端部が固定されたものであるため、脇の下を揉む動作が不十分でありリンパ節を刺激する効果に乏しいという問題がある。
【特許文献3】実用新案登録第3088958号公報
【0007】
また、足指揉療治装置として、例えば特許文献4に示すように、足の指を挟み、かつ前方及び後方に揺動可能に支持された上板と、足の踵を載せる下板と、上板を揺動させる揺動機構と、足の長さ寸法に応じて上板と下板間の距離を調整する調整機構とからなるものが知られている。しかし、この足指揉療治装置は、足指を立てに挟むものであり、爪の両横側から挟むものではないため、自律神経を十分に刺激することができないという問題がある。
【特許文献4】特開平6−285128号公報
【0008】
また、頭部マッサージ具として、例えば特許文献5に示すように、頭部に被せるゴム製等の弾力のある水泳帽状で、その頭部に当接する面全体に多数の突起部を設けたものが知られている。この頭部マッサージ具を頭部に被せて、外から押えることにより、頭部にあらゆる方向から刺激が加えられるマッサージ効果が得られるというものである。しかし、頭部マッサージ具の場合、手で頭部全体を押える必要があり、非常に労力を要するため、煩雑であると共に、力の弱い老人等では自力で行うことが困難である。さらに、手で頭部を押える必要があるため、押圧にばらつきが生じ易く均一なマッサージ効果を得ることが困難である。
【特許文献5】特開平11−342169号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記問題を解決しようとするもので、背骨の曲りを矯正したり、神経やリンパ節を適正に刺激することにより体全体の血行を良好にすることにより、疾病に対する免疫力を高めて、脳血管障害等を防止すると共に、脳血管障害やそれに伴う痴呆等の症状を軽減させることが可能な整体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の構成上の特徴は、座部の後端に背もたれ部を設けた椅子部と、背もたれ部の上端側の左右両側にそれぞれ配設されて、椅子部に座った着座者に対して、両肩から体の前側を経て両脇に回して両肩部分を背もたれ部側に解除可能に拘束し、両肩を背もたれ部側に押圧するベルト状の肩締付手段と、背もたれ部の上下中間位置に配設されて、椅子部に座った着座者の背骨の中間部分を前方に向けて押圧する背骨押圧手段と、背もたれ部の下端側に配設されて、椅子部に座った着座者の腰を前方に向けて押圧する腰押圧手段とを設けたことにある。
【0011】
上記のように構成した本発明においては、座部に座って背もたれ部にもたれた着座者に対して、背もたれ部の上端側の左右両側に取り付けられたベルト状の肩締付手段が、着座者の両肩から両脇を通して両肩部分を拘束し、両肩を背もたれ部側に押圧する。これにより、着座者は、両肩が後側に押されて十分に張った状態になり、胸が自然に広げられた状態になる。さらに、背もたれ部の上下中間位置に配設された背骨押圧手段によって、椅子部に座った着座者の背骨の中間部分が前方に向けて押される。この状態が所定時間維持されることにより、着座者は、両肩が後側に押されて十分に張りかつ胸が自然に広げられた状態で、背骨の中間位置が前方に押されるため、背骨が曲った猫背の状態が適正に是正されて、真直ぐな状態に直される。また、背もたれ部の下端側に配設された腰押圧手段によって、椅子部に座った着座者の腰が前方に向けて押されることによっても、肩が押された状態と合わせて、腰の曲がりが適正に是正されて、真直ぐな状態に直される。
【0012】
また、本発明において、肩締付手段による押圧動作及び、背骨押圧手段及び/又は腰押圧手段の押圧動作と、肩締付手段による押圧解除動作及び、背骨押圧手段及び/又は腰押圧手段の押圧解除動作とを所定のタイミングで行わせるように制御する矯正動作制御手段を設けることができる。これにより、矯正動作制御手段の制御によって、肩締付手段による押圧動作及び、背骨押圧手段、腰押圧手段の押圧動作と、肩締付手段による押圧解除動作及び、背骨押圧手段、腰押圧手段の押圧解除動作とが所定のタイミングで行われる。そのため、両肩が後側に押されて十分に張りかつ胸が自然に広げられた状態で背骨の曲りや腰の曲がりが自動的に適正に是正される。
【0013】
また、本発明において、肩締付手段が、背もたれ部の左右両側にてそれぞれ配設されて、椅子部に座った着座者に対して、両肩から体の前側を経て両脇に回して両肩部分を背もたれ部側に解除可能に拘束する左右一対の締付ベルトと、一対の締付ベルトの内側に取り付けられて着座者の肩との間に介在する一対の肩空気袋と、一対の肩空気袋内に気体を供給する肩気体供給手段と、一対の肩空気袋内へ供給された気体を排出する肩気体排出手段とを備え、背骨押圧手段が、背もたれ部における着座者の背骨の上下方向中間位置に設けられた背空気袋と、背空気袋内に気体を供給する背気体供給手段と、背空気袋内へ供給された気体を排出する背気体排出手段とを備え、腰押圧手段が、背もたれ部における着座者の腰の位置に設けられた腰空気袋と、腰空気袋内に気体を供給する腰気体供給手段と、腰空気袋内へ供給された気体を排出する腰気体排出手段とを備えたものであってもよい。
【0014】
これにより、座部に座って背もたれ部にもたれた着座者に対して、背もたれ部の左右両側に配設された締付ベルトが、椅子部に座った着座者の両肩から両脇を通して両肩部分に取り付けられる。このとき、締付ベルトの内側に取り付けられた肩空気袋が着座者の肩との間に介在している。この状態で、肩気体供給手段によって肩空気袋内に気体が供給され、肩空気袋が膨らまされる。これにより、着座者は、膨らんだ肩空気袋によって両肩が後側に押されて十分に張った状態になり、胸が自然に広げられた状態になる。また、両肩が肩空気袋によって押されるもので、肩に対する当たりが柔らかいため、肩が損傷を受けるおそれがなくまた着座者が不快感を持つことも避けられる。
【0015】
また、両肩が背もたれ部側に押圧された状態で、背気体供給手段によって背空気袋内に気体が供給される。これにより、背空気袋によって、着座者の背骨が前方に向けて押される。これにより、背空気袋によって着座者の背骨の中間部分が前方に向けて押され、両肩が後側に押されて十分に張って胸が自然に広げられた状態の着座者が、背骨の中間部を押されるために、背骨が正しく伸びた状態にされる。また、腰気体供給手段によって腰空気袋内に気体が供給されることにより、腰空気袋によって着座者の曲った腰が前方に向けて押される。これにより、両肩が後側に押されて十分に張って胸が自然に広げられた状態の着座者が、腰を押されるために、腰が正しく伸びた状態にされる。また、背骨や腰が背空気袋、腰空気袋によって押されるもので、背骨や腰に対する当たりが柔らかいため、肩が損傷を受けるおそれがなくまた着座者が不快感を持つことも避けられる。
【0016】
また、本発明において、肩空気袋内の圧力を検出する肩圧力検出手段と、肩圧力検出手段による圧力検出結果が規定値以上になったとき肩気体供給手段による気体供給を停止させる肩給気停止制御手段とを設け、背空気袋内の圧力を検出する背圧力検出手段と、背圧力検出手段による圧力検出結果が規定値以上になったとき背気体供給手段による気体供給を停止させる背給気停止制御手段とを設け、腰空気袋内の圧力を検出する腰圧力検出手段と、腰圧力検出手段による圧力検出結果が規定値以上になったとき腰気体供給手段による気体供給を停止させる腰給気停止制御手段とを設けることができる。
【0017】
これにより、肩圧力検出手段によって肩空気袋内の圧力が規定値以上であると検出されると肩給気停止制御手段の制御により、肩気体供給手段による気体供給が停止され、肩空気袋内への過剰な気体供給が防止される。また、背圧力検出手段によって背空気袋内の圧力が規定値以上であると検出されると背給気停止制御手段の制御により、背気体供給手段による気体供給が停止され、背空気袋内への過剰な気体供給が防止される。さらに、腰圧力検出手段によって腰空気袋内の圧力が規定値以上であると検出されると腰給気停止制御手段の制御により、腰気体供給手段による気体供給が停止され、腰空気袋内への過剰な気体供給が防止される。そのため、着座者の肩、背骨、腰への過大な圧力が防止され、適正な押圧効果が得られる。
【0018】
また、本発明において、肩気体供給手段、背気体供給手段及び腰気体供給手段による肩空気袋、背空気袋及び腰空気袋内への気体の供給及び保持と、肩気体排出手段、背気体排出手段及び腰気体排出手段による肩空気袋、背空気袋及び腰空気袋内からの気体の排出を所定のタイミングで行わせる給排気制御手段を設けることができる。このように、給排気制御手段の制御により、肩気体供給手段、背気体供給手段及び腰気体供給手段による各空気袋内への気体の供給及び保持と、肩気体排出手段、背気体排出手段及び腰気体排出手段による各空気袋内の気体の排出が所定のタイミングで自動的に行われるため、着座者がそれぞれの体の状態に応じて、それぞれの空気袋による押圧及びその解除のタイミングを決めることができる。そのため、本発明によれば、体の状態に応じた適正な押圧効果が得られるので、利用者にとって非常に便利である。
【0019】
また、本発明において、一対の締付ベルト間を着座者の胸側で解除可能に連結する連結ベルトと、着座者の腰部を締付けて背もたれ部側に拘束する解除可能な腰ベルトとを設けることができる。このように、連結ベルトによって着座者の両肩側に装着された一対の締付ベルト間の距離が固定されるため、肩空気袋が両肩から外れることがない。そのため、肩締付手段による両肩の押圧が確実に行われる。また、腰ベルトにより着座者の胴体が確実時背もたれ部に押し付けられるため、背押圧手段や腰押圧手段による押圧が着座者の背骨や腰に確実に伝えられ、背骨や腰に対する押圧効果が確実に得られる。
【0020】
また、本発明において、背もたれ部の上端に、着座者の頭部を支持する枕部を設けることができる。これにより、着座者、特に首の力の弱い高齢者、障害者等が、頭部を枕部にもたれさせることにより、わずかに前向きであごを引いた適正な状態を自然に維持することができる。これにより、肩の締め付け、背骨の押圧、腰の押圧が一層効果的に行われ、背骨を適正に伸ばす効果がさらに高められる。
【0021】
また、本発明において、背もたれ部が、座部に対して、直角から後側の水平位置までの角度で調節可能とすることができる。このように、背もたれ部の角度を調節することができるため、着座者が、自己の体調等に応じて背もたれ部の角度を調節して、上記両肩、背骨、腰の押圧を受けることができるので便利である。特に、寝たきりで起き上がった状態を維持することが困難な利用者の場合には、背もたれ部を後側への適当な傾斜状態とした安楽な状態でも、両肩、背骨、腰の押圧による上記種々の効果を受けることができるので便利である。
【0022】
また、本発明において、肩締付手段、背骨押圧手段及び腰押圧手段の上下位置が調節可能にされることができる。これにより、着座者の体のサイズに合わせて、肩締付手段、背骨押圧手段及び腰押圧手段の上下位置を適正位置に調節できるので、この整体装置の汎用性が高められる。
【0023】
また、本発明において、椅子部に一体で立設された支柱と、支柱に微振動可能に支持されて前方又は後方に延びて、椅子部に座った着座者の両脇に後側又は前側から挿入可能に配置された一対の振動腕部と、振動腕部を上下、左右、前後の少なくとも何れかの方向にわずかに振動させる腕部駆動手段とを設けることができる。これにより、支柱に微振動可能に支持されて前あるいは後方向に延びた一対の振動腕部が、椅子部に座った着座者の両脇に後側又は前側から挿入された状態で、腕部駆動手段によって振動腕部が上下、左右、前後の少なくとも何れかの方向にわずかに振動させられる。このような微振動が脇の下に加えられることにより、両脇の下に集中したリンパ節が非常に効率良く揉み解される。その結果、上記肩締付手段、背骨押圧手段、腰押圧手段による押圧動作及び、押圧解除動作によって得られる上記背骨を真直ぐに延ばす等の効果に加えて、リンパ球の数が適正に維持され、それにより体の免疫力が非常に高められるという効果が得られる。
【0024】
また、本発明において、硬質材料からなる筒状の基部と、基部の内周面全体を覆って内周面との間に空間を設けた状態で基部の軸方向両端側に固定された指の先端が挿入可能な筒状の指空気袋とを有し、椅子部に取り外し可能に取り付けられた指押圧部と、指空気袋内に気体を供給する指気体供給手段と、指空気袋内へ供給された気体を排出する指気体排出手段とを設けることができる。これにより、椅子部に取り付けられた指押圧部の基部内に、手足の指先を挿入し、指気体供給手段によって指空気袋内に気体を供給することにより指空気袋が基部内で膨くらみ、基部内に挿入された指先を押圧することによって、手足の指の爪の周囲が自動的に揉まれる。その結果、上記肩締付手段、背骨押圧手段、腰押圧手段による押圧動作及び、押圧解除動作によって得られる背骨を真直ぐに延ばす等の効果に加えて、副交感神経が刺激を受けて、リンパ球の状態が改善され、体の免疫力が高められるという効果が得られる。
【0025】
また、本発明において、硬質材料からなり、頭部に被せられてあご側で締付紐によって締め付けられて頭部に固定されるヘルメット部と、ヘルメット部の内側面に対して隙間を隔てて対向し、頭部が密着する湾曲形状のプラスチック板であって、略全面に板を貫通した複数の小孔が設けられて周縁にてヘルメット部に固定された頭部密着部と、ヘルメット部と頭部密着部間の隙間全体に配設された平坦な頭空気袋とからなり、椅子部に取り外し可能に取り付けられた頭押圧部と、頭空気袋内に気体を供給する頭気体供給手段と、頭空気袋内へ供給された気体を排出する頭気体排出手段とを設けことができる。本発明によれば、椅子部から取り外された硬質材料からなるヘルメット部が頭部に被せられ、頭部密着部に頭部が密着した状態であご側で締付紐によって締め付けられて固定される。この状態で、頭気体供給手段により頭空気袋内に気体が供給され、頭空気袋が膨らまされる。これにより、頭部密着部の多数の小孔から頭空気袋の一部が膨れ出て、これに密着した頭部を押圧し、そのため、頭部表面が多数の小孔位置で頭空気袋の突出部によってムラなく押圧される。その結果、上記肩締付手段、背骨押圧手段、腰押圧手段による押圧動作及び、押圧解除動作によって得られる背骨を真直ぐに延ばす等の効果に加えて、頭空気袋の突出部によるマッサージ効果が得られ、頭部表面の血行が改善され、脳血管障害を防止する効果が得られると共に、脳血管障害の後遺症に対するリハビリテーション効果も得られる。
【0026】
また、本発明において、椅子部と、椅子部に一体で立設された支柱と、支柱に微振動可能に支持されて前方又は後方に延びて、椅子部に座った着座者の両脇に後側又は前側から挿入可能に配置された一対の振動腕部と、振動腕部を上下、左右、前後の少なくとも何れかの方向にわずかに振動させる腕部駆動手段とを設けることができる。これにより、支柱に微振動可能に支持されて前又は後に延びた一対の振動腕部が、椅子部に座った着座者の両脇に後側又は前側から挿入された状態で、腕部駆動手段が振動腕部を上下、左右、前後の少なくとも何れかの方向にわずかに振動させる。このような微振動が脇の下に加えられることにより、両脇の下に集中したリンパ節が非常に効率良く揉み解されて、リンパ球の数が適正に維持され、それにより体の免疫力が非常に高められる。
【0027】
また、本発明において、硬質材料からなる筒状の基部と、基部の内周面全体を覆って内周面との間に空間を設けた状態で基部の軸方向両端側に固定された指の先端が挿入可能な筒状の指空気袋とを有する指押圧部と、指空気袋内に気体を供給する指気体供給手段と、指空気袋内へ供給された気体を排出する指気体排出手段とを設けることができる。これにより、基部の内周面全面を覆った筒状空気袋内に手や足の指先を挿入し、指気体供給手段によって指空気袋内に気体を供給することにより指空気袋が基部内で膨くらみ、基部内に挿入された指先を押圧する。これにより、手足の指の爪の周囲が自動的に揉まれ、特に副交感神経が刺激を受けて、リンパ球の数が適正に保たれるため、体の免疫力が高められる。
【0028】
また、本発明において、硬質材料からなり、頭部に被せられてあご側で締付紐によって締め付けられて頭部に固定されるヘルメット部と、ヘルメット部の内側面に対して隙間を隔てて対向し、頭部が密着する湾曲形状のプラスチック板であって、略全面に板を貫通した複数の小孔が設けられて周縁にてヘルメット部に固定された頭部密着部と、ヘルメット部と頭部密着部間の隙間全体に配設された平坦な頭空気袋とからなる頭押圧部と、頭空気袋内に気体を供給する頭気体供給手段と、頭空気袋内へ供給された気体を排出する頭気体排出手段とを設けることができる。これにより、硬質材料からなるヘルメット部が頭部に被せられ、頭部密着部に頭部が密着した状態であご側で締付紐によって締め付けられて固定される。この状態で、気体供給手段により頭空気袋内に気体が供給され、頭空気袋が膨らまされる。そのため、頭部密着部の多数の小孔から頭空気袋の一部が膨れ出て、これに密着した頭部を押圧することにより、頭部表面が多数の小孔位置で頭空気袋の突出部によってムラなく押圧される。その結果、頭空気袋の突出部によるマッサージ効果が得られ、頭部表面の血行が改善され、脳血管障害を防止する効果が得られると共に、脳血管障害の後遺症に対するリハビリテーション効果も得られる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、背もたれ部の左右両側に配設されたベルト状の肩締付手段によって、着座者の両肩から両脇を通して両肩部分を拘束して背もたれ部側に押圧した状態で、背骨押圧手段や腰押圧手段によって、椅子部に座った着座者の背骨の中間部分や腰を前方に向けて押すことにより、着座者は、両肩が後側に押されて十分に張りかつ胸が自然に広げられた状態で、背骨の中間位置や腰が前方に押されるため、背骨が曲った猫背の状態が適正に是正されて、真直ぐな状態に直される。その結果、猫背の状態が適正に是正され全身のバランスが正されることにより、正常な血流やリンパ液の流れが促進され、内蔵疾患,肩こり,頭痛,腰痛等の発生が防止されると共に、体全体の免疫力が高められる。また、支柱に微振動可能に支持されて前後に延びた一対の振動腕部が、椅子部に座った着座者の両脇に挿入された状態で、腕部駆動手段が振動腕部を上下、左右、前後の少なくとも何れかの方向にわずかに振動させことにより、両脇の下に集中したリンパ節が非常に効率良く揉み解されて、リンパ球の数が適正に維持され、それにより体の免疫が高められる。
【0030】
さらに、基部の内周面全面を覆った筒状の指空気袋内に挿入されれた手や足の指先が、基部内で膨くらんだ指空気袋によって押圧されることにより、手足の指の爪の周囲が自動的に揉まれ、特に副交感神経が刺激を受けて、リンパ球の数が適正に保たれるため、体の免疫力が高められる。また、硬質材料からなるヘルメット部が頭部に被せられて固定された状態で、気体供給手段により頭空気袋内に気体が供給されて多数の小孔から平板状空気袋が膨れ出て頭部が押圧されることによりマッサージ効果が得られ、頭部表面の血行が改善され、脳血管障害を防止する効果が得られると共に、脳血管障害の後遺症に対するリハビリテーション効果も得られる。その結果、本発明においては、上記各部分により得られるそれぞれの効果と共に、それらを合わせた相乗効果により、利用者の体全体の血流やリンパ液の流れが良好にされ、神経やリンパ節を適正に刺激することにより体全体の疾病に対する免疫力を高めて、脳血管障害等の成人病を防止する効果が得られると共に、脳血管障害やそれに伴う痴呆等の症状を軽減させるリハビリテーション効果も得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明の一実施例について図面を用いて説明する。図1、図2は同実施例である整体装置を正面図及び右側面図により概略的に示したものである。図3、図4は手足指刺激部と、頭部刺激部をそれぞれ一部破断面図により示したものである。また、図5及び図6は整体装置に使用者が着座して実際に使用する使用状態を正面図及び右側面図により示したものである。図7は脇刺激部の使用状態を右側面図により示したものである。整体装置は、背骨矯正部10と、背骨矯正部10に併設された脇刺激部40と、背骨矯正部10の手もたれ14aに配設された手足指刺激部50と、背もたれ部16の後側に取り外し可能に取り付けられた頭部刺激部60とにより構成されている。背骨矯正部10は、座部14の後端に略垂直に背もたれ部16が立設された椅子部11と、背もたれ部16の左右両側に配設されたそれぞれ肩空気袋27,28が取り付けられた一対の締付けベルト25,26と、背もたれ部16の上下中間位置に埋設された背空気袋18と、背もたれ部16の下端側に埋設された腰空気袋22と、肩空気袋27,28と背空気袋18と腰空気袋22に圧縮空気を供給する小型のコンプレッサ36と、圧縮空気の給気及び排気を制御する給排気制御装置37とを備えている。
【0032】
椅子部11は、アングルで組み合わされた中空立体形状の支持台12と、その上に一体で載置されて固定された左右両側に手もたれ14aを有する座部14と、座部14に対してわずかに後方に傾斜して立設された背もたれ部16と、背もたれ部16の上端に取り付けられた枕部35とを備え、床面G上に載置されている。支持台12は、その底部に底板12aを設けており、底板12aには移動可能なようにキャスタ12bが取り付けられている。座部14の手もたれ14a上面には、手足指刺激部50が取り外し可能に載置されている。背もたれ部16は、左右両側及び上縁側に着座者の体を位置決めするわずかに突出した縁部16aを有しており、座部14後端側で連結された角度調節部17によって座部14水平面との角度が90°〜180°の範囲で調節可能になっている。
【0033】
背もたれ部16には、上下の略中央かつ左右中央にて背空気袋18が表面側に埋設されている。背空気袋18は、給気パイプ19でコンプレッサ36に連結されており、給気パイプ19には切替弁21が介装されている。また、給気パイプ19の切替弁21の下流側には、パイプ内の圧力を検出する圧力センサ21aが設けられている。背空気袋18、給気パイプ19、切替弁21及びコンプレッサ36により背骨押圧手段が構成されている。また、背もたれ部16の下端側の左右中央には、腰空気袋22が表面側に埋設されている。腰空気袋22は、給気パイプ23によってコンプレッサ36に連結されており、給気パイプ23には切替弁24が介装されている。また、給気パイプ23の切替弁24の下流側には、パイプ内の圧力を検出する圧力センサ24aが設けられている。腰空気袋22、給気パイプ23、切替弁24及びコンプレッサ36により腰押圧手段が構成されている。切替弁21,24は、背空気袋18、腰空気袋22をそれぞれコンプレッサ36側に接続する給気モードと、大気側に接続する排気モードとに切り替え可能になっている。切替弁21,24は、コンプレッサ36と共に背気体供給手段,背気体排出手段と腰気体供給手段,腰気体排出手段を構成するものである。
【0034】
背もたれ部16の左右両側には、その上端と下端間に延びた長さ調節可能な左右一対の締付けベルト25,26が取り付けられている。締付けベルト25,26の上端側には、後側にそれぞれ肩空気袋27,28が取り付けられている。また、締付けベルト25,26の肩空気袋27,28位置には、両ベルト間の間隔を調節可能に連結する連結ベルト29が設けられている。連結ベルト29は、中間に設けられた連結具29aによりワンタッチで連結及び連結解除可能になっている。肩空気袋27,28は、共通の給気パイプ31によってコンプレッサ36に連結されており、給気パイプ31には切替弁32が介装されている。また、給気パイプ31の切替弁32の下流側には、パイプ内の圧力を検出する圧力センサ32aが設けられている。肩空気袋27,28、給気パイプ31、切替弁32及びコンプレッサ36により肩締付け手段が構成されている。切替弁32は、肩空気袋27,28をコンプレッサ36側に接続する給気モードと、大気側に接続する排気モードとに切り替え可能になっている。また、背もたれ部16の下端側には、左右の取付部34aに腰ベルト34が長さ調節可能に取り付けられており、着座者の腰を背もたれ部16にしっかり固定させることができるようになっている。切替弁32は、コンプレッサ36と共に肩気体供給手段,肩気体排出手段を構成するものである。
【0035】
支持台12内の底板12a上には、上記コンプレッサ36と給排気制御手段、肩,背及び腰供給停止制御手段である給排気制御装置37が載置されている。給排気制御装置37は、ROM.RAM,CPU,I/O等からなるマイクロコンピュータにより構成されており、整体装置の給排気動作を制御するものである。給排気制御装置37の入力側には、上記圧力センサ21a,24a,32a及び後述する圧力センサ55a,66aが接続されており、着座者の手元まで延びたリモコン38が接続されている。給排気制御装置37の出力側には、上記切替弁21,24,32、及び後述する切替弁55,66と、コンプレッサ36が接続されている。
【0036】
給排気制御装置37は、着座者等のリモコン38の操作によりあるいは前面に設けた設定パネル37aのスイッチの操作により、給排気動作を自動モードと手動モードに切り替えることができる。自動モードは、例えばまず肩空気袋27,28への給気が行われ、肩空気袋内に空気を保持した状態で、つぎに背空気袋18への給気が行われ、さらに必要に応じて腰空気袋22の給気が行われ、空気が保持された状態で5〜10秒程度放置され、その後、排気が行われて5秒程度放置され、これを1サイクルとして10サイクル程度、時間として3〜5分程度行われる。給気排気の時間、サイクル数については、使用者の年齢や体の状態等に応じて決められるものであり、設定パネル37aのスイッチ操作により給排気制御装置37に入力され記憶装置に記憶されるようになっている。また、手動モードは、肩空気袋27,28等への給気、排気動作を、着座者等がリモコン38によって手動で行うものである。
【0037】
支持台12の左右両側面には、それぞれ外方に取付台13がわずかに突出して設けられており、一対の取付台13上に脇刺激部40が取り付けられている。脇刺激部40は、取付台13に垂直に立設された一対の垂直棒41と、垂直棒41の上端を連結する連結棒42と、一対の垂直棒41間に上下方向に摺動可能に取り付けられた揺動部43とを設けている。揺動部43は、一対の垂直棒41に水平状態で取り付けられた水平棒44と、水平棒44の左右両側に水平棒44に沿って位置調節可能に取り付けられて背もたれ部16側に延びた左右一対の揺動棒45と、揺動棒45を上下にわずかに揺動させる駆動制御装置47を備えている。駆動制御装置47は、モータの回転をカムによって揺動棒45の上下方向の揺動に変換するものである。揺動棒45の突出した先端は、脇に挿入されて脇に挟まれる繊維等の柔かい材質で形成された脇挿嵌部46になっている。揺動部43は、一対の揺動棒45の間隔を代えることによって着座者の両脇間の寸法に調節できるようになっており、また水平棒44を上下方向に沿って摺動させることにより、上下位置が着座者の脇の位置に合わせて任意に調節可能になっている。
【0038】
手足指刺激部50は、図3に示すように、薄肉の円筒形の金具である基部51と、基部51の内周面の軸方向両端間に被せられて基部51との間に空隙を有する筒状のゴム弾性体製の締付け部52とにより構成されている。基部51には締付け部52に貫通する給排気口51aが形成されており、給気口51aから外側に管状の接続端部53が突出して設けられている。接続端部53には、切替弁55が介装されたパイプ54の一端が接続され、パイプ54の他端がコンプレッサ36に接続されるようになっている。締付け部52内には、図3に示すように、手足の指先Fが挿入可能なようになっている。締付け部52内にはコンプレッサ36から圧縮空気が供給されるようになっており、各指毎に供給時間は例えば10秒程度であり、必要に応じて20秒程度に延長される。手足指刺激部50は、リモコン38の操作に応じた給排気制御装置37の制御によって、締付け部52への空気の供給及び保持と、空気の排出の行程が制御されるようになっている。
【0039】
頭部刺激部60は、図4に示すように、頭部保護用の硬質プラスチック製のヘルメット61を使用しており、ヘルメット61には装着者のあごを締め付けて固定するための締め付け紐62が取り付けられている。ヘルメット61の内部には、人の頭部に合わせた硬質プラスチック製の薄板である頭部密着部63がヘルメット61内面と所定の隙間を隔てて固定されている。さらに、ヘルメット61と頭部密着部63に挟まれた空間内には偏平な頭部空気袋64が配設されている。頭部密着部63には全体に均一に板を貫通した多数の小孔63aが設けられている。頭部空気袋64にはパイプ65が接続されている。パイプ65は切替弁66が介装されており、小型コンプレッサ36に接続されている。頭部空気袋64は、コンプレッサ36から圧縮空気を供給されることにより膨らんで、一部が小孔63aから突出する。この空気袋64の小孔63aからの突出部分により、頭部表面が押圧されるようになっている。頭部空気袋64は、リモコン38の操作により給排気制御装置37により、内部への空気の供給、空気の保持、空気の排出の行程が制御されるようになっており、例えば1回の空気の保持は5秒程度であり、これが10回程度繰り返される。
【0040】
上記実施例の動作について説明する。まず、背骨矯正部10において、図5及び図6に示すように、座部14に座って背もたれ部16にもたれた着座者Mに対して、背もたれ部16の左右両側に配設された締付ベルト25,26が、着座者Mの両肩から両脇を通して両肩部分に取り付けられる。このとき、締付ベルト25,26の内側に取り付けられた肩空気袋27,28が着座者Mの肩と脇の間に介在している。また、連結ベルト29により、着座者Mの両肩側に装着された一対の締付ベルト25,26間の距離が固定されるため、肩空気袋27,28が両肩から外れることなく確実に配置される。また、着座者M、特に首の力の弱い高齢者、障害者等が、頭部を枕部35にもたれさせてわずかに前向きであごを引いた状態にすることができる。
【0041】
この状態で、給排気制御装置37の制御によりコンプレッサ36によって肩空気袋27,28内に圧縮空気が供給され、肩空気袋27,28が膨らまされ、圧力センサ32aが所定圧力以上になったことを検知することにより、圧縮空気の供給が停止される。これにより、着座者Mは、膨らんだ状態が維持された両肩空気袋27,28によって両肩が後側に押されて十分に張った状態になり、胸が自然に広げられた状態に保たれる。なお、両肩が肩空気袋27,28によって押されるため、肩に対する当たりが柔らかいため、肩が損傷を受けるおそれがなくまた着座者Mが不快感を持つことも避けられる。
【0042】
さらに、両肩が押圧されて広げられた状態で、給排気制御装置37の制御によりコンプレッサ36によって背空気袋18内に圧縮空気が供給され、背空気袋18が膨らまされ、圧力センサ21aが所定圧力以上になったことを検知することにより、圧縮空気の供給が停止される。これにより、背空気袋18によって、着座者Mの背骨の上下中間部分が前方に向けて押される。そのため、両肩が後側に押されて十分に張って胸が自然に広げられた状態の着座者Mが、背骨の上下中間部分を押されるために、背骨が正しく伸びた状態に維持される。このような、肩空気袋27,28による両肩を押圧し、背空気袋18による背骨の押圧を所定の時間で繰り返すことにより、背骨の曲りが確実に効果的に是正される。その結果、本実施例においては、背骨の状態が適正に是正され、自律神経の調整機能が高められて全身のバランスが正されることにより、正常な血流が促進され、内蔵疾患,肩こり,頭痛,腰痛等の発生が防止されると共に、体全体の免疫力が高められる。また、背骨が背空気袋18によって押されるため、背骨に対する当たりが柔らかいため、肩が損傷を受けるおそれがなくまた着座者Mが不快感を持つことも避けられる。
【0043】
また、腰が後側に曲がっている場合は、膨らんだ状態が維持された両肩空気袋27,28によって着座者Mの両肩が後側に押されて十分に張った状態で、給排気制御装置37の制御によりコンプレッサ36によって腰空気袋22内に圧縮空気が供給され、腰空気袋22が膨らまされ、圧力センサ24aが所定圧力以上になったことを検知することにより、圧縮空気の供給が停止される。これにより、腰空気袋22によって着座者の曲った腰が前方に向けて押され、両肩が後側に押されて十分に張って胸が自然に広げられた状態の着座者Mが、腰を押された状態が維持される。その結果、着座者Mの腰が正しく伸びた状態にされ、腰への負担が軽減されると共に、全身のバランスが正されることにより、正常な血流が促進され、肩こり,頭痛,腰痛等の疾患の発生が防止されると共に、体全体の免疫力が高められる。また、腰が腰空気袋22によって押されるため、腰に対する当たりが柔らかいため、腰が損傷を受けるおそれがなくまた着座者Mが不快感を持つことも避けられる。
【0044】
また、着座者M、特に首の力の弱い高齢者、障害者等が、頭部を枕部35にもたれさせてわずかに前向きであごを引いた状態にすることができるため、上記肩の締め付け、背骨の押圧、腰の押圧が一層効果的に行われ、背骨の適正に伸ばす効果がさらに高められる。さらに、給排気制御装置37の制御により、肩空気袋27,28、背空気袋18、腰空気袋22内の圧力が規定値以内になるように制御されるため、着座者Mの肩、背、腰への過大な圧力が防止され、適正な圧力供給が確保される。
【0045】
また、給排気制御装置37の制御により、肩空気袋27,28、背空気袋18、腰空気袋22内への気体の供給及び保持と排出が所望のタイミングで自動的に行われるため、着座者がそれぞれの体の状態に応じて、夫々の空気袋による押圧及びその解除のタイミングを決めることができるので非常に便利である。さらに、背もたれ部16の角度が調節可能になっているため、疲れた状態では背もたれ部16を適当な角度に傾斜させて、体を横たえた状態で背骨を伸ばすことができるので便利である。特に、寝たきりで起き上がった状態を維持することが困難な利用者の場合には、背もたれ部16を後側への適当な傾斜状態で背骨の矯正を行うことができるので便利である。
【0046】
つぎに、脇刺激装置40の動作について説明する。図7に示すように、揺動部43の一対の摺動棒45の間隔が着座者の両脇間の寸法に調節され、さらに水平棒44を上下方向に沿って摺動させることにより、上下位置が着座者の脇の位置に合わされる。着座者Mの両脇に摺動棒45が挿入され、布等の柔かい材質で形成された脇挿嵌部46が脇に挟まれる。その後、リモコン38の操作により、駆動制御装置47が揺動棒45を所定時間上下にわずかに揺動させる。それにより、両脇の下に集中したリンパ節が揺動棒45によって非常に効率良く揉み解されて、リンパ球の数が適正に維持され、その結果、着座者Mの体の抵抗力が非常に高められる。
【0047】
つぎに、手足指刺激部50の動作について説明する、図3に示すように、内周面に周方向全周に沿って筒状空気袋である締付け部52が貼り付けられたと基部51内に、手足の指先を挿入し、リモコン38の操作による給排気制御装置37の制御によって、コンプレッサ36からの締付け部52内への圧縮空気の供給及び保持の制御が行われる。コンプレッサ36からの圧縮空気の供給により、締付け部52が基部51内で膨くらみ、基部51内に挿入された指先を自動的に締め付ける。手足指刺激部50による指先の締付けが手足の薬指を除く各指について行われる。その結果、手足の指の爪の周囲特に爪の両側が締付け部52によって締め付けられることにより、副交感神経が刺激を受けて、リンパ球の状態が改善され、体の免疫力が高められる。また、指先の締め付けが自動的に行われることにより、力の弱い高齢者等でも負担なく指先の締め付けが簡単に行われるので便利である。
【0048】
つぎに、頭部刺激部60の動作について説明する。硬質材料からなるヘルメット61が頭部に被せられ、頭部密着部63に頭部が密着した状態であご側で締付紐62によって締め付けられて固定される。この状態で、リモコン38の操作による給排気制御装置37の制御によって、コンプレッサ36からの締付け部52内への圧縮空気の供給及び保持の制御が行われる。コンプレッサ36からの圧縮空気の供給により、平板状の頭部空気袋64内に圧縮空気が供給され、頭部空気袋64が膨らまされる。これにより、頭部密着部63の多数の小孔63aから頭部空気袋64が膨れ出て突出し、この多数の突出部分によって頭部密着部63に密着した頭部が押圧される。その結果、頭部表面が多数の小孔位置で頭部空気袋64の突出部分によって押圧されることによるマッサージ効果が得られ、頭部表面の血行が改善され、脳血管障害を防止する効果が得られると共に、脳血管障害の後遺症に対するリハビリテーション効果も得られる。
【0049】
以上に説明したように、本実施例においては、背骨矯正部10による背骨や腰の曲りを是正して猫背を防止し体全体の血行を円滑にさせる効果、脇刺激部40による両脇の下に集中したリンパ節が効率良く揉み解されて、リンパ球の数が適正に維持される効果、手足指刺激部50による手足の指の爪の周囲が締付け部52によって締付けられることにより、自律神経が刺激を受けて、リンパ球の状態が改善される効果、頭部刺激部60による頭部表面が多数の小孔位置で頭部空気袋64の突出部に押圧されることによる、頭部表面の血行が改善され、脳血管障害を防止する効果等を合わせた相乗効果が得られる。その結果、本実施例においては、利用者の体全体の血行が良好にされ、神経やリンパ節を適正に刺激することにより体全体の疾病に対する免疫力を高めて、脳血管障害等の成人病を防止する効果が得られると共に、脳血管障害やそれに伴う痴呆等の症状を軽減させるリハビリテーション効果も得られる。
【0050】
なお、本実施例においては、背骨矯正部10、脇刺激部40、手足指刺激部50及び頭部刺激部60の動作が全てがリモコン38の操作による、給排気制御装置37あるいは駆動制御装置47の制御により自動的に行われるようになっているが、これに代えて、着座者等のリモコン38の操作によりマニュアルで各装置を駆動させるようにすることもできる。これにより、利用者が自身の体調等に応じて動作の程度を決めることができる。また、利用者の選択により、上記動作の一部を自動にし他の動作をマニュアルにすることも可能である。
【0051】
また、実施例においては、整体装置として、背骨矯正部10、脇刺激部40、手足指刺激部50及び頭部刺激部60が全て組み合わされたものであり、それぞれの装置の特長を合わせた相乗効果が得られるものであるが、これに限らず、それぞれの部分を単独で用いることもできる。例えば、整体装置として背骨矯正装置10Aのみからなるのものを図8、図9に示す。この背骨矯正装置10Aについても上記実施例に示したように、背骨や腰の曲りが確実に効果的に是正され、全身のバランスが正されることにより、正常な血流が促進され、肩こり,頭痛,腰痛等の疾患の発生が防止されると共に、体全体の免疫力が高められる効果が得られる。
【0052】
また、脇刺激装置70のみからなるものを図10に示す。この脇刺激装置70は、椅子部81の背もたれ部84の後方にて支持台83上に立設されている。脇刺激装置70は、支持台83に垂直に立設された一対の垂直棒71と、一対の垂直棒71に上下方向に摺動可能に取り付けられた揺動部72とを設けている。揺動部72は、一対の垂直棒71に上下位置調節可能に取り付けられて前方に延びた左右一対の揺動棒73と、一対の揺動棒73を一体で連結すると共に各垂直棒71に回動可能に取り付けられた連結棒74と、連結棒74をカムを介して上下にわずかに揺動させる駆動装置75を備えている。駆動装置75は、モータの回転をカムによって揺動棒74の上下方向の揺動に変換するものである。揺動棒73の前方に突出した先端は、脇に挿入されて脇に挟まれる布当の柔かい材質で形成された脇挿嵌部76になっている。連結棒74は、一対の垂直棒71を上下方向に沿って摺動させることにより、上下位置が着座者の脇の位置に合わせて任意に調節可能になっている。
【0053】
図10に示すように、座部82に座った着座者Mの両脇に後側から揺動棒73が挿入され、布等の柔かい材質で形成された脇挿嵌部76が脇に挟まれる。その後、リモコン(図示しない)の操作により、駆動装置75が揺動棒73を所定時間上下にわずかに揺動させる。それにより、両脇の下に集中したリンパ節が揺動棒73によって非常に効率良く揉み解されて、リンパ球の数が適正に維持され、その結果、体の抵抗力が非常に高められる。
【0054】
また、手足指刺激部50についても、上記整体装置とは切り離して単独で使用することができ、それによる上記指刺激効果が得られる。また、頭部刺激部60についても、同様に上記整体装置とは切り離して単独で使用することができ、それによる上記頭部刺激効果が得られる。さらに、整体装置として、背骨矯正装置、脇刺激装置、手足指刺激装置、頭部刺激装置を単独でも用いることに代えて、これらの装置の何れか2つ又は3つを組み合せて使用することも可能であり、それによりそれぞれの装置の特長を合わせた整体効果が得られる。
【0055】
なお、上記実施例においては、押圧手段として空気袋が採用されているが、それ以外の例えばロッドの先に体に大きな負荷の加わらないような柔かい押圧部を有するような押圧手段を用いることも可能である。また、上記実施例においては採用されていないが、整体装置において、利用者の体の大きさに合わせて、肩空気袋27,28、背空気袋18及び腰空気袋22の上下位置を適正位置に調節できる機構を設けることができる。これにより、体の大きさの異なる利用者に対して一台の装置で対応することができるの、整体装置の汎用性が高められる。その他、上記実施例に示した背骨矯正装置については一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々変更して実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明の整体装置は、背骨矯正部、脇刺激部、手足指刺激部及び頭部刺激部を全て組み合わせることにより、それぞれの装置の特長を合わせた体全体の血行を良くする等種々の相乗効果が得られ、またそれぞれの装置単独でも各装置による特有の効果が得られるので、有用である。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の実施例である背骨矯正部、脇刺激部、手足指刺激部及び頭部刺激部を一体で有する整体装置を示す正面図である。
【図2】同整体装置を示す右側面図である。
【図3】同整体装置を構成する手足指刺激部を示す一部破断面図である。
【図4】同整体装置を構成する頭部指刺激部を示す一部破断面図である。
【図5】同整体装置の背骨矯正部の使用状態を示す正面図である。
【図6】同整体装置の背骨矯正部の使用状態を示す右側面図である。
【図7】同整体装置の脇刺激部の使用状態を示す右側面図である。
【図8】背骨矯正装置を示す正面図である。
【図9】背骨矯正装置を示す右側面図である。
【図10】脇刺激装置を示す右側面図である。
【符号の説明】
【0058】
10…背骨矯正部、12…支持台、13…取付台、14…座部、16…背もたれ部、18…背空気袋、19…給気パイプ、21…切替弁、21a…圧力センサ、22…腰空気袋、23…給気パイプ、24…切替弁、24a…圧力センサ、25,26…締付ベルト、27,28…肩空気袋、29…連結ベルト、31…給気パイプ、32…切替弁、32a…圧力センサ、36…コンプレッサ、37…給排気制御装置、38…リモコン、40…脇刺激部、43…揺動部、45…揺動棒、46…脇挿嵌部、47…駆動制御装置、50…手足指刺激部、51…基部、52…締付け部、54…パイプ、55…切替弁、55a…圧力センサ、60…頭部刺激部、61…ヘルメット、62…締付け紐、63…頭部密着部、64…頭部空気袋、65…パイプ、66…切替弁、66a…圧力センサ、70…脳刺激装置、72…揺動部、73…揺動棒、75…駆動装置。
【技術分野】
【0001】
本発明は、体の各部分を矯正又は押圧することにより、自律神経のバランスを整えて体全体の血液やリンパ液の流れを円滑にしたり、リンパ球の数を適正に維持することにより体の免疫力を高める整体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
高齢化社会の到来の中で、特に脳血管障害等による寝たきり状態や痴呆状態の老人等に対する介護の増大が社会的にまた医療財政的に大きな問題となっている。これらの介護増大に対処するには、脳血管障害等による寝たきり等の要介護状態の老人等を自立可能な状態に回復させるためのリハビリテーション方法を発展させることに加えて、これら要介護状態を未然に防ぐための予防方法の充実及びその成人への徹底が極めて重要になってくる。そのために、体全体の血液の流れを良くして脳や体の疲労をとり、疾病に対する免疫力を高めるための適正な方法が必要となっている。
【0003】
例えば、背骨の曲りを正すことが一つの有力な方法となっており、背骨を伸ばして全身のバランスを正すことにより、自律神経の働きが調整されて正常な血流とリンパ液の流れが促進され、肩こり,頭痛,腰痛等の疾患の発生が防止されると共に、体全体の免疫力が高められる。また、リンパ節を刺激することにより、リンパ球の数を適正範囲に保つことができ、癌等の疾患に対する免疫力が高められることが知られている。さらに、手足の指の爪の周囲を揉むことにより、副交感神経が刺激を受けて、リンパ球の状態が改善され、体の免疫力が高められるといわれている。また、頭皮を押圧して適切な刺激を与えることにより、頭部の血流を促進させ、脳血管障害等の予防になると共に、脳血管障害等の患者の状態を改善することが可能である。
【0004】
従来、例えば特許文献1に示すように、椅子本体の座部に股用空気袋と尻用空気袋が配設され、背凭れ部には下側に左右一対の短冊状の背中用空気袋が配設されその上には左右方向に延びる長方形の空気袋が配設されたエアマッサージ装置が知られている。この装置は、エア給排気装置により各空気袋内に給気及び排気を行って空気袋の膨張収縮を繰り返すことにより、背中と足のツボを刺激するマッサージが行われというるものである。しかし、このマッサージ装置の場合、背骨の曲りを正すものではないため、体全体の血流を良くすることは困難であり、疾病に対する免疫力を必ずしも高めるものではない。
【特許文献1】特開平10−272165号公報
【0005】
又、特許文献2に示すように、椅子の背凭れの背部に止め具で固定された略U字状の姿勢矯正棒が、肩を経て湾曲させて前側にその先端部がくるように配設された姿勢矯正椅子が知られている。姿勢矯正椅子によれば、椅子に腰掛けた者が、上体が前屈したときに、胸部が姿勢矯正棒の先端部に当たることにより、上体が曲がったことを認識して、姿勢を元の正しい位置に戻させるようにするものである。しかし、この姿勢矯正椅子の場合、上体が前屈したことを腰掛けた者に認識させることはできるが、自動的に背骨を矯正させることはできなく、特に両肩を強制的に後に反らせるような動作は全く不可能である。そのため、この姿勢矯正椅子では、自律神経を調整したり、体全体の血行を円滑にさせたり、脳血管障害者等に対するリハビリテーション効果を期待したりすることはできない。
【特許文献2】実開昭59−137152号公報
【0006】
また、リンパ節を刺激する装置として、例えば特許文献3に示すように、衣類の内面に装着可能な基板の一側面に、複数のツボ押し用突起を有し、各ツボ押し用突起は先端が小径となる円錐状柱部の頂部には段部を介して突出するツボ押し先端部を有する衣類装着型ツボ刺激具が知られている。このツボ刺激具は、下着の内面の任意の位置に基板を装着することにより、体がツボ押し先端部によって押されることによりツボを刺激する効果が得られる。特に、リンパ節が集中する脇の下にツボ押し先端部を配設することができれば、これによりリンパ節が刺激を受けてリンパ球の数を適正に保つ効果が期待できる。しかし、このツボ刺激具を、脇の下のような湾曲した場所に適正に配設することは困難であるため使い勝手が悪く、またツボ押し先端部が固定されたものであるため、脇の下を揉む動作が不十分でありリンパ節を刺激する効果に乏しいという問題がある。
【特許文献3】実用新案登録第3088958号公報
【0007】
また、足指揉療治装置として、例えば特許文献4に示すように、足の指を挟み、かつ前方及び後方に揺動可能に支持された上板と、足の踵を載せる下板と、上板を揺動させる揺動機構と、足の長さ寸法に応じて上板と下板間の距離を調整する調整機構とからなるものが知られている。しかし、この足指揉療治装置は、足指を立てに挟むものであり、爪の両横側から挟むものではないため、自律神経を十分に刺激することができないという問題がある。
【特許文献4】特開平6−285128号公報
【0008】
また、頭部マッサージ具として、例えば特許文献5に示すように、頭部に被せるゴム製等の弾力のある水泳帽状で、その頭部に当接する面全体に多数の突起部を設けたものが知られている。この頭部マッサージ具を頭部に被せて、外から押えることにより、頭部にあらゆる方向から刺激が加えられるマッサージ効果が得られるというものである。しかし、頭部マッサージ具の場合、手で頭部全体を押える必要があり、非常に労力を要するため、煩雑であると共に、力の弱い老人等では自力で行うことが困難である。さらに、手で頭部を押える必要があるため、押圧にばらつきが生じ易く均一なマッサージ効果を得ることが困難である。
【特許文献5】特開平11−342169号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記問題を解決しようとするもので、背骨の曲りを矯正したり、神経やリンパ節を適正に刺激することにより体全体の血行を良好にすることにより、疾病に対する免疫力を高めて、脳血管障害等を防止すると共に、脳血管障害やそれに伴う痴呆等の症状を軽減させることが可能な整体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の構成上の特徴は、座部の後端に背もたれ部を設けた椅子部と、背もたれ部の上端側の左右両側にそれぞれ配設されて、椅子部に座った着座者に対して、両肩から体の前側を経て両脇に回して両肩部分を背もたれ部側に解除可能に拘束し、両肩を背もたれ部側に押圧するベルト状の肩締付手段と、背もたれ部の上下中間位置に配設されて、椅子部に座った着座者の背骨の中間部分を前方に向けて押圧する背骨押圧手段と、背もたれ部の下端側に配設されて、椅子部に座った着座者の腰を前方に向けて押圧する腰押圧手段とを設けたことにある。
【0011】
上記のように構成した本発明においては、座部に座って背もたれ部にもたれた着座者に対して、背もたれ部の上端側の左右両側に取り付けられたベルト状の肩締付手段が、着座者の両肩から両脇を通して両肩部分を拘束し、両肩を背もたれ部側に押圧する。これにより、着座者は、両肩が後側に押されて十分に張った状態になり、胸が自然に広げられた状態になる。さらに、背もたれ部の上下中間位置に配設された背骨押圧手段によって、椅子部に座った着座者の背骨の中間部分が前方に向けて押される。この状態が所定時間維持されることにより、着座者は、両肩が後側に押されて十分に張りかつ胸が自然に広げられた状態で、背骨の中間位置が前方に押されるため、背骨が曲った猫背の状態が適正に是正されて、真直ぐな状態に直される。また、背もたれ部の下端側に配設された腰押圧手段によって、椅子部に座った着座者の腰が前方に向けて押されることによっても、肩が押された状態と合わせて、腰の曲がりが適正に是正されて、真直ぐな状態に直される。
【0012】
また、本発明において、肩締付手段による押圧動作及び、背骨押圧手段及び/又は腰押圧手段の押圧動作と、肩締付手段による押圧解除動作及び、背骨押圧手段及び/又は腰押圧手段の押圧解除動作とを所定のタイミングで行わせるように制御する矯正動作制御手段を設けることができる。これにより、矯正動作制御手段の制御によって、肩締付手段による押圧動作及び、背骨押圧手段、腰押圧手段の押圧動作と、肩締付手段による押圧解除動作及び、背骨押圧手段、腰押圧手段の押圧解除動作とが所定のタイミングで行われる。そのため、両肩が後側に押されて十分に張りかつ胸が自然に広げられた状態で背骨の曲りや腰の曲がりが自動的に適正に是正される。
【0013】
また、本発明において、肩締付手段が、背もたれ部の左右両側にてそれぞれ配設されて、椅子部に座った着座者に対して、両肩から体の前側を経て両脇に回して両肩部分を背もたれ部側に解除可能に拘束する左右一対の締付ベルトと、一対の締付ベルトの内側に取り付けられて着座者の肩との間に介在する一対の肩空気袋と、一対の肩空気袋内に気体を供給する肩気体供給手段と、一対の肩空気袋内へ供給された気体を排出する肩気体排出手段とを備え、背骨押圧手段が、背もたれ部における着座者の背骨の上下方向中間位置に設けられた背空気袋と、背空気袋内に気体を供給する背気体供給手段と、背空気袋内へ供給された気体を排出する背気体排出手段とを備え、腰押圧手段が、背もたれ部における着座者の腰の位置に設けられた腰空気袋と、腰空気袋内に気体を供給する腰気体供給手段と、腰空気袋内へ供給された気体を排出する腰気体排出手段とを備えたものであってもよい。
【0014】
これにより、座部に座って背もたれ部にもたれた着座者に対して、背もたれ部の左右両側に配設された締付ベルトが、椅子部に座った着座者の両肩から両脇を通して両肩部分に取り付けられる。このとき、締付ベルトの内側に取り付けられた肩空気袋が着座者の肩との間に介在している。この状態で、肩気体供給手段によって肩空気袋内に気体が供給され、肩空気袋が膨らまされる。これにより、着座者は、膨らんだ肩空気袋によって両肩が後側に押されて十分に張った状態になり、胸が自然に広げられた状態になる。また、両肩が肩空気袋によって押されるもので、肩に対する当たりが柔らかいため、肩が損傷を受けるおそれがなくまた着座者が不快感を持つことも避けられる。
【0015】
また、両肩が背もたれ部側に押圧された状態で、背気体供給手段によって背空気袋内に気体が供給される。これにより、背空気袋によって、着座者の背骨が前方に向けて押される。これにより、背空気袋によって着座者の背骨の中間部分が前方に向けて押され、両肩が後側に押されて十分に張って胸が自然に広げられた状態の着座者が、背骨の中間部を押されるために、背骨が正しく伸びた状態にされる。また、腰気体供給手段によって腰空気袋内に気体が供給されることにより、腰空気袋によって着座者の曲った腰が前方に向けて押される。これにより、両肩が後側に押されて十分に張って胸が自然に広げられた状態の着座者が、腰を押されるために、腰が正しく伸びた状態にされる。また、背骨や腰が背空気袋、腰空気袋によって押されるもので、背骨や腰に対する当たりが柔らかいため、肩が損傷を受けるおそれがなくまた着座者が不快感を持つことも避けられる。
【0016】
また、本発明において、肩空気袋内の圧力を検出する肩圧力検出手段と、肩圧力検出手段による圧力検出結果が規定値以上になったとき肩気体供給手段による気体供給を停止させる肩給気停止制御手段とを設け、背空気袋内の圧力を検出する背圧力検出手段と、背圧力検出手段による圧力検出結果が規定値以上になったとき背気体供給手段による気体供給を停止させる背給気停止制御手段とを設け、腰空気袋内の圧力を検出する腰圧力検出手段と、腰圧力検出手段による圧力検出結果が規定値以上になったとき腰気体供給手段による気体供給を停止させる腰給気停止制御手段とを設けることができる。
【0017】
これにより、肩圧力検出手段によって肩空気袋内の圧力が規定値以上であると検出されると肩給気停止制御手段の制御により、肩気体供給手段による気体供給が停止され、肩空気袋内への過剰な気体供給が防止される。また、背圧力検出手段によって背空気袋内の圧力が規定値以上であると検出されると背給気停止制御手段の制御により、背気体供給手段による気体供給が停止され、背空気袋内への過剰な気体供給が防止される。さらに、腰圧力検出手段によって腰空気袋内の圧力が規定値以上であると検出されると腰給気停止制御手段の制御により、腰気体供給手段による気体供給が停止され、腰空気袋内への過剰な気体供給が防止される。そのため、着座者の肩、背骨、腰への過大な圧力が防止され、適正な押圧効果が得られる。
【0018】
また、本発明において、肩気体供給手段、背気体供給手段及び腰気体供給手段による肩空気袋、背空気袋及び腰空気袋内への気体の供給及び保持と、肩気体排出手段、背気体排出手段及び腰気体排出手段による肩空気袋、背空気袋及び腰空気袋内からの気体の排出を所定のタイミングで行わせる給排気制御手段を設けることができる。このように、給排気制御手段の制御により、肩気体供給手段、背気体供給手段及び腰気体供給手段による各空気袋内への気体の供給及び保持と、肩気体排出手段、背気体排出手段及び腰気体排出手段による各空気袋内の気体の排出が所定のタイミングで自動的に行われるため、着座者がそれぞれの体の状態に応じて、それぞれの空気袋による押圧及びその解除のタイミングを決めることができる。そのため、本発明によれば、体の状態に応じた適正な押圧効果が得られるので、利用者にとって非常に便利である。
【0019】
また、本発明において、一対の締付ベルト間を着座者の胸側で解除可能に連結する連結ベルトと、着座者の腰部を締付けて背もたれ部側に拘束する解除可能な腰ベルトとを設けることができる。このように、連結ベルトによって着座者の両肩側に装着された一対の締付ベルト間の距離が固定されるため、肩空気袋が両肩から外れることがない。そのため、肩締付手段による両肩の押圧が確実に行われる。また、腰ベルトにより着座者の胴体が確実時背もたれ部に押し付けられるため、背押圧手段や腰押圧手段による押圧が着座者の背骨や腰に確実に伝えられ、背骨や腰に対する押圧効果が確実に得られる。
【0020】
また、本発明において、背もたれ部の上端に、着座者の頭部を支持する枕部を設けることができる。これにより、着座者、特に首の力の弱い高齢者、障害者等が、頭部を枕部にもたれさせることにより、わずかに前向きであごを引いた適正な状態を自然に維持することができる。これにより、肩の締め付け、背骨の押圧、腰の押圧が一層効果的に行われ、背骨を適正に伸ばす効果がさらに高められる。
【0021】
また、本発明において、背もたれ部が、座部に対して、直角から後側の水平位置までの角度で調節可能とすることができる。このように、背もたれ部の角度を調節することができるため、着座者が、自己の体調等に応じて背もたれ部の角度を調節して、上記両肩、背骨、腰の押圧を受けることができるので便利である。特に、寝たきりで起き上がった状態を維持することが困難な利用者の場合には、背もたれ部を後側への適当な傾斜状態とした安楽な状態でも、両肩、背骨、腰の押圧による上記種々の効果を受けることができるので便利である。
【0022】
また、本発明において、肩締付手段、背骨押圧手段及び腰押圧手段の上下位置が調節可能にされることができる。これにより、着座者の体のサイズに合わせて、肩締付手段、背骨押圧手段及び腰押圧手段の上下位置を適正位置に調節できるので、この整体装置の汎用性が高められる。
【0023】
また、本発明において、椅子部に一体で立設された支柱と、支柱に微振動可能に支持されて前方又は後方に延びて、椅子部に座った着座者の両脇に後側又は前側から挿入可能に配置された一対の振動腕部と、振動腕部を上下、左右、前後の少なくとも何れかの方向にわずかに振動させる腕部駆動手段とを設けることができる。これにより、支柱に微振動可能に支持されて前あるいは後方向に延びた一対の振動腕部が、椅子部に座った着座者の両脇に後側又は前側から挿入された状態で、腕部駆動手段によって振動腕部が上下、左右、前後の少なくとも何れかの方向にわずかに振動させられる。このような微振動が脇の下に加えられることにより、両脇の下に集中したリンパ節が非常に効率良く揉み解される。その結果、上記肩締付手段、背骨押圧手段、腰押圧手段による押圧動作及び、押圧解除動作によって得られる上記背骨を真直ぐに延ばす等の効果に加えて、リンパ球の数が適正に維持され、それにより体の免疫力が非常に高められるという効果が得られる。
【0024】
また、本発明において、硬質材料からなる筒状の基部と、基部の内周面全体を覆って内周面との間に空間を設けた状態で基部の軸方向両端側に固定された指の先端が挿入可能な筒状の指空気袋とを有し、椅子部に取り外し可能に取り付けられた指押圧部と、指空気袋内に気体を供給する指気体供給手段と、指空気袋内へ供給された気体を排出する指気体排出手段とを設けることができる。これにより、椅子部に取り付けられた指押圧部の基部内に、手足の指先を挿入し、指気体供給手段によって指空気袋内に気体を供給することにより指空気袋が基部内で膨くらみ、基部内に挿入された指先を押圧することによって、手足の指の爪の周囲が自動的に揉まれる。その結果、上記肩締付手段、背骨押圧手段、腰押圧手段による押圧動作及び、押圧解除動作によって得られる背骨を真直ぐに延ばす等の効果に加えて、副交感神経が刺激を受けて、リンパ球の状態が改善され、体の免疫力が高められるという効果が得られる。
【0025】
また、本発明において、硬質材料からなり、頭部に被せられてあご側で締付紐によって締め付けられて頭部に固定されるヘルメット部と、ヘルメット部の内側面に対して隙間を隔てて対向し、頭部が密着する湾曲形状のプラスチック板であって、略全面に板を貫通した複数の小孔が設けられて周縁にてヘルメット部に固定された頭部密着部と、ヘルメット部と頭部密着部間の隙間全体に配設された平坦な頭空気袋とからなり、椅子部に取り外し可能に取り付けられた頭押圧部と、頭空気袋内に気体を供給する頭気体供給手段と、頭空気袋内へ供給された気体を排出する頭気体排出手段とを設けことができる。本発明によれば、椅子部から取り外された硬質材料からなるヘルメット部が頭部に被せられ、頭部密着部に頭部が密着した状態であご側で締付紐によって締め付けられて固定される。この状態で、頭気体供給手段により頭空気袋内に気体が供給され、頭空気袋が膨らまされる。これにより、頭部密着部の多数の小孔から頭空気袋の一部が膨れ出て、これに密着した頭部を押圧し、そのため、頭部表面が多数の小孔位置で頭空気袋の突出部によってムラなく押圧される。その結果、上記肩締付手段、背骨押圧手段、腰押圧手段による押圧動作及び、押圧解除動作によって得られる背骨を真直ぐに延ばす等の効果に加えて、頭空気袋の突出部によるマッサージ効果が得られ、頭部表面の血行が改善され、脳血管障害を防止する効果が得られると共に、脳血管障害の後遺症に対するリハビリテーション効果も得られる。
【0026】
また、本発明において、椅子部と、椅子部に一体で立設された支柱と、支柱に微振動可能に支持されて前方又は後方に延びて、椅子部に座った着座者の両脇に後側又は前側から挿入可能に配置された一対の振動腕部と、振動腕部を上下、左右、前後の少なくとも何れかの方向にわずかに振動させる腕部駆動手段とを設けることができる。これにより、支柱に微振動可能に支持されて前又は後に延びた一対の振動腕部が、椅子部に座った着座者の両脇に後側又は前側から挿入された状態で、腕部駆動手段が振動腕部を上下、左右、前後の少なくとも何れかの方向にわずかに振動させる。このような微振動が脇の下に加えられることにより、両脇の下に集中したリンパ節が非常に効率良く揉み解されて、リンパ球の数が適正に維持され、それにより体の免疫力が非常に高められる。
【0027】
また、本発明において、硬質材料からなる筒状の基部と、基部の内周面全体を覆って内周面との間に空間を設けた状態で基部の軸方向両端側に固定された指の先端が挿入可能な筒状の指空気袋とを有する指押圧部と、指空気袋内に気体を供給する指気体供給手段と、指空気袋内へ供給された気体を排出する指気体排出手段とを設けることができる。これにより、基部の内周面全面を覆った筒状空気袋内に手や足の指先を挿入し、指気体供給手段によって指空気袋内に気体を供給することにより指空気袋が基部内で膨くらみ、基部内に挿入された指先を押圧する。これにより、手足の指の爪の周囲が自動的に揉まれ、特に副交感神経が刺激を受けて、リンパ球の数が適正に保たれるため、体の免疫力が高められる。
【0028】
また、本発明において、硬質材料からなり、頭部に被せられてあご側で締付紐によって締め付けられて頭部に固定されるヘルメット部と、ヘルメット部の内側面に対して隙間を隔てて対向し、頭部が密着する湾曲形状のプラスチック板であって、略全面に板を貫通した複数の小孔が設けられて周縁にてヘルメット部に固定された頭部密着部と、ヘルメット部と頭部密着部間の隙間全体に配設された平坦な頭空気袋とからなる頭押圧部と、頭空気袋内に気体を供給する頭気体供給手段と、頭空気袋内へ供給された気体を排出する頭気体排出手段とを設けることができる。これにより、硬質材料からなるヘルメット部が頭部に被せられ、頭部密着部に頭部が密着した状態であご側で締付紐によって締め付けられて固定される。この状態で、気体供給手段により頭空気袋内に気体が供給され、頭空気袋が膨らまされる。そのため、頭部密着部の多数の小孔から頭空気袋の一部が膨れ出て、これに密着した頭部を押圧することにより、頭部表面が多数の小孔位置で頭空気袋の突出部によってムラなく押圧される。その結果、頭空気袋の突出部によるマッサージ効果が得られ、頭部表面の血行が改善され、脳血管障害を防止する効果が得られると共に、脳血管障害の後遺症に対するリハビリテーション効果も得られる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、背もたれ部の左右両側に配設されたベルト状の肩締付手段によって、着座者の両肩から両脇を通して両肩部分を拘束して背もたれ部側に押圧した状態で、背骨押圧手段や腰押圧手段によって、椅子部に座った着座者の背骨の中間部分や腰を前方に向けて押すことにより、着座者は、両肩が後側に押されて十分に張りかつ胸が自然に広げられた状態で、背骨の中間位置や腰が前方に押されるため、背骨が曲った猫背の状態が適正に是正されて、真直ぐな状態に直される。その結果、猫背の状態が適正に是正され全身のバランスが正されることにより、正常な血流やリンパ液の流れが促進され、内蔵疾患,肩こり,頭痛,腰痛等の発生が防止されると共に、体全体の免疫力が高められる。また、支柱に微振動可能に支持されて前後に延びた一対の振動腕部が、椅子部に座った着座者の両脇に挿入された状態で、腕部駆動手段が振動腕部を上下、左右、前後の少なくとも何れかの方向にわずかに振動させことにより、両脇の下に集中したリンパ節が非常に効率良く揉み解されて、リンパ球の数が適正に維持され、それにより体の免疫が高められる。
【0030】
さらに、基部の内周面全面を覆った筒状の指空気袋内に挿入されれた手や足の指先が、基部内で膨くらんだ指空気袋によって押圧されることにより、手足の指の爪の周囲が自動的に揉まれ、特に副交感神経が刺激を受けて、リンパ球の数が適正に保たれるため、体の免疫力が高められる。また、硬質材料からなるヘルメット部が頭部に被せられて固定された状態で、気体供給手段により頭空気袋内に気体が供給されて多数の小孔から平板状空気袋が膨れ出て頭部が押圧されることによりマッサージ効果が得られ、頭部表面の血行が改善され、脳血管障害を防止する効果が得られると共に、脳血管障害の後遺症に対するリハビリテーション効果も得られる。その結果、本発明においては、上記各部分により得られるそれぞれの効果と共に、それらを合わせた相乗効果により、利用者の体全体の血流やリンパ液の流れが良好にされ、神経やリンパ節を適正に刺激することにより体全体の疾病に対する免疫力を高めて、脳血管障害等の成人病を防止する効果が得られると共に、脳血管障害やそれに伴う痴呆等の症状を軽減させるリハビリテーション効果も得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明の一実施例について図面を用いて説明する。図1、図2は同実施例である整体装置を正面図及び右側面図により概略的に示したものである。図3、図4は手足指刺激部と、頭部刺激部をそれぞれ一部破断面図により示したものである。また、図5及び図6は整体装置に使用者が着座して実際に使用する使用状態を正面図及び右側面図により示したものである。図7は脇刺激部の使用状態を右側面図により示したものである。整体装置は、背骨矯正部10と、背骨矯正部10に併設された脇刺激部40と、背骨矯正部10の手もたれ14aに配設された手足指刺激部50と、背もたれ部16の後側に取り外し可能に取り付けられた頭部刺激部60とにより構成されている。背骨矯正部10は、座部14の後端に略垂直に背もたれ部16が立設された椅子部11と、背もたれ部16の左右両側に配設されたそれぞれ肩空気袋27,28が取り付けられた一対の締付けベルト25,26と、背もたれ部16の上下中間位置に埋設された背空気袋18と、背もたれ部16の下端側に埋設された腰空気袋22と、肩空気袋27,28と背空気袋18と腰空気袋22に圧縮空気を供給する小型のコンプレッサ36と、圧縮空気の給気及び排気を制御する給排気制御装置37とを備えている。
【0032】
椅子部11は、アングルで組み合わされた中空立体形状の支持台12と、その上に一体で載置されて固定された左右両側に手もたれ14aを有する座部14と、座部14に対してわずかに後方に傾斜して立設された背もたれ部16と、背もたれ部16の上端に取り付けられた枕部35とを備え、床面G上に載置されている。支持台12は、その底部に底板12aを設けており、底板12aには移動可能なようにキャスタ12bが取り付けられている。座部14の手もたれ14a上面には、手足指刺激部50が取り外し可能に載置されている。背もたれ部16は、左右両側及び上縁側に着座者の体を位置決めするわずかに突出した縁部16aを有しており、座部14後端側で連結された角度調節部17によって座部14水平面との角度が90°〜180°の範囲で調節可能になっている。
【0033】
背もたれ部16には、上下の略中央かつ左右中央にて背空気袋18が表面側に埋設されている。背空気袋18は、給気パイプ19でコンプレッサ36に連結されており、給気パイプ19には切替弁21が介装されている。また、給気パイプ19の切替弁21の下流側には、パイプ内の圧力を検出する圧力センサ21aが設けられている。背空気袋18、給気パイプ19、切替弁21及びコンプレッサ36により背骨押圧手段が構成されている。また、背もたれ部16の下端側の左右中央には、腰空気袋22が表面側に埋設されている。腰空気袋22は、給気パイプ23によってコンプレッサ36に連結されており、給気パイプ23には切替弁24が介装されている。また、給気パイプ23の切替弁24の下流側には、パイプ内の圧力を検出する圧力センサ24aが設けられている。腰空気袋22、給気パイプ23、切替弁24及びコンプレッサ36により腰押圧手段が構成されている。切替弁21,24は、背空気袋18、腰空気袋22をそれぞれコンプレッサ36側に接続する給気モードと、大気側に接続する排気モードとに切り替え可能になっている。切替弁21,24は、コンプレッサ36と共に背気体供給手段,背気体排出手段と腰気体供給手段,腰気体排出手段を構成するものである。
【0034】
背もたれ部16の左右両側には、その上端と下端間に延びた長さ調節可能な左右一対の締付けベルト25,26が取り付けられている。締付けベルト25,26の上端側には、後側にそれぞれ肩空気袋27,28が取り付けられている。また、締付けベルト25,26の肩空気袋27,28位置には、両ベルト間の間隔を調節可能に連結する連結ベルト29が設けられている。連結ベルト29は、中間に設けられた連結具29aによりワンタッチで連結及び連結解除可能になっている。肩空気袋27,28は、共通の給気パイプ31によってコンプレッサ36に連結されており、給気パイプ31には切替弁32が介装されている。また、給気パイプ31の切替弁32の下流側には、パイプ内の圧力を検出する圧力センサ32aが設けられている。肩空気袋27,28、給気パイプ31、切替弁32及びコンプレッサ36により肩締付け手段が構成されている。切替弁32は、肩空気袋27,28をコンプレッサ36側に接続する給気モードと、大気側に接続する排気モードとに切り替え可能になっている。また、背もたれ部16の下端側には、左右の取付部34aに腰ベルト34が長さ調節可能に取り付けられており、着座者の腰を背もたれ部16にしっかり固定させることができるようになっている。切替弁32は、コンプレッサ36と共に肩気体供給手段,肩気体排出手段を構成するものである。
【0035】
支持台12内の底板12a上には、上記コンプレッサ36と給排気制御手段、肩,背及び腰供給停止制御手段である給排気制御装置37が載置されている。給排気制御装置37は、ROM.RAM,CPU,I/O等からなるマイクロコンピュータにより構成されており、整体装置の給排気動作を制御するものである。給排気制御装置37の入力側には、上記圧力センサ21a,24a,32a及び後述する圧力センサ55a,66aが接続されており、着座者の手元まで延びたリモコン38が接続されている。給排気制御装置37の出力側には、上記切替弁21,24,32、及び後述する切替弁55,66と、コンプレッサ36が接続されている。
【0036】
給排気制御装置37は、着座者等のリモコン38の操作によりあるいは前面に設けた設定パネル37aのスイッチの操作により、給排気動作を自動モードと手動モードに切り替えることができる。自動モードは、例えばまず肩空気袋27,28への給気が行われ、肩空気袋内に空気を保持した状態で、つぎに背空気袋18への給気が行われ、さらに必要に応じて腰空気袋22の給気が行われ、空気が保持された状態で5〜10秒程度放置され、その後、排気が行われて5秒程度放置され、これを1サイクルとして10サイクル程度、時間として3〜5分程度行われる。給気排気の時間、サイクル数については、使用者の年齢や体の状態等に応じて決められるものであり、設定パネル37aのスイッチ操作により給排気制御装置37に入力され記憶装置に記憶されるようになっている。また、手動モードは、肩空気袋27,28等への給気、排気動作を、着座者等がリモコン38によって手動で行うものである。
【0037】
支持台12の左右両側面には、それぞれ外方に取付台13がわずかに突出して設けられており、一対の取付台13上に脇刺激部40が取り付けられている。脇刺激部40は、取付台13に垂直に立設された一対の垂直棒41と、垂直棒41の上端を連結する連結棒42と、一対の垂直棒41間に上下方向に摺動可能に取り付けられた揺動部43とを設けている。揺動部43は、一対の垂直棒41に水平状態で取り付けられた水平棒44と、水平棒44の左右両側に水平棒44に沿って位置調節可能に取り付けられて背もたれ部16側に延びた左右一対の揺動棒45と、揺動棒45を上下にわずかに揺動させる駆動制御装置47を備えている。駆動制御装置47は、モータの回転をカムによって揺動棒45の上下方向の揺動に変換するものである。揺動棒45の突出した先端は、脇に挿入されて脇に挟まれる繊維等の柔かい材質で形成された脇挿嵌部46になっている。揺動部43は、一対の揺動棒45の間隔を代えることによって着座者の両脇間の寸法に調節できるようになっており、また水平棒44を上下方向に沿って摺動させることにより、上下位置が着座者の脇の位置に合わせて任意に調節可能になっている。
【0038】
手足指刺激部50は、図3に示すように、薄肉の円筒形の金具である基部51と、基部51の内周面の軸方向両端間に被せられて基部51との間に空隙を有する筒状のゴム弾性体製の締付け部52とにより構成されている。基部51には締付け部52に貫通する給排気口51aが形成されており、給気口51aから外側に管状の接続端部53が突出して設けられている。接続端部53には、切替弁55が介装されたパイプ54の一端が接続され、パイプ54の他端がコンプレッサ36に接続されるようになっている。締付け部52内には、図3に示すように、手足の指先Fが挿入可能なようになっている。締付け部52内にはコンプレッサ36から圧縮空気が供給されるようになっており、各指毎に供給時間は例えば10秒程度であり、必要に応じて20秒程度に延長される。手足指刺激部50は、リモコン38の操作に応じた給排気制御装置37の制御によって、締付け部52への空気の供給及び保持と、空気の排出の行程が制御されるようになっている。
【0039】
頭部刺激部60は、図4に示すように、頭部保護用の硬質プラスチック製のヘルメット61を使用しており、ヘルメット61には装着者のあごを締め付けて固定するための締め付け紐62が取り付けられている。ヘルメット61の内部には、人の頭部に合わせた硬質プラスチック製の薄板である頭部密着部63がヘルメット61内面と所定の隙間を隔てて固定されている。さらに、ヘルメット61と頭部密着部63に挟まれた空間内には偏平な頭部空気袋64が配設されている。頭部密着部63には全体に均一に板を貫通した多数の小孔63aが設けられている。頭部空気袋64にはパイプ65が接続されている。パイプ65は切替弁66が介装されており、小型コンプレッサ36に接続されている。頭部空気袋64は、コンプレッサ36から圧縮空気を供給されることにより膨らんで、一部が小孔63aから突出する。この空気袋64の小孔63aからの突出部分により、頭部表面が押圧されるようになっている。頭部空気袋64は、リモコン38の操作により給排気制御装置37により、内部への空気の供給、空気の保持、空気の排出の行程が制御されるようになっており、例えば1回の空気の保持は5秒程度であり、これが10回程度繰り返される。
【0040】
上記実施例の動作について説明する。まず、背骨矯正部10において、図5及び図6に示すように、座部14に座って背もたれ部16にもたれた着座者Mに対して、背もたれ部16の左右両側に配設された締付ベルト25,26が、着座者Mの両肩から両脇を通して両肩部分に取り付けられる。このとき、締付ベルト25,26の内側に取り付けられた肩空気袋27,28が着座者Mの肩と脇の間に介在している。また、連結ベルト29により、着座者Mの両肩側に装着された一対の締付ベルト25,26間の距離が固定されるため、肩空気袋27,28が両肩から外れることなく確実に配置される。また、着座者M、特に首の力の弱い高齢者、障害者等が、頭部を枕部35にもたれさせてわずかに前向きであごを引いた状態にすることができる。
【0041】
この状態で、給排気制御装置37の制御によりコンプレッサ36によって肩空気袋27,28内に圧縮空気が供給され、肩空気袋27,28が膨らまされ、圧力センサ32aが所定圧力以上になったことを検知することにより、圧縮空気の供給が停止される。これにより、着座者Mは、膨らんだ状態が維持された両肩空気袋27,28によって両肩が後側に押されて十分に張った状態になり、胸が自然に広げられた状態に保たれる。なお、両肩が肩空気袋27,28によって押されるため、肩に対する当たりが柔らかいため、肩が損傷を受けるおそれがなくまた着座者Mが不快感を持つことも避けられる。
【0042】
さらに、両肩が押圧されて広げられた状態で、給排気制御装置37の制御によりコンプレッサ36によって背空気袋18内に圧縮空気が供給され、背空気袋18が膨らまされ、圧力センサ21aが所定圧力以上になったことを検知することにより、圧縮空気の供給が停止される。これにより、背空気袋18によって、着座者Mの背骨の上下中間部分が前方に向けて押される。そのため、両肩が後側に押されて十分に張って胸が自然に広げられた状態の着座者Mが、背骨の上下中間部分を押されるために、背骨が正しく伸びた状態に維持される。このような、肩空気袋27,28による両肩を押圧し、背空気袋18による背骨の押圧を所定の時間で繰り返すことにより、背骨の曲りが確実に効果的に是正される。その結果、本実施例においては、背骨の状態が適正に是正され、自律神経の調整機能が高められて全身のバランスが正されることにより、正常な血流が促進され、内蔵疾患,肩こり,頭痛,腰痛等の発生が防止されると共に、体全体の免疫力が高められる。また、背骨が背空気袋18によって押されるため、背骨に対する当たりが柔らかいため、肩が損傷を受けるおそれがなくまた着座者Mが不快感を持つことも避けられる。
【0043】
また、腰が後側に曲がっている場合は、膨らんだ状態が維持された両肩空気袋27,28によって着座者Mの両肩が後側に押されて十分に張った状態で、給排気制御装置37の制御によりコンプレッサ36によって腰空気袋22内に圧縮空気が供給され、腰空気袋22が膨らまされ、圧力センサ24aが所定圧力以上になったことを検知することにより、圧縮空気の供給が停止される。これにより、腰空気袋22によって着座者の曲った腰が前方に向けて押され、両肩が後側に押されて十分に張って胸が自然に広げられた状態の着座者Mが、腰を押された状態が維持される。その結果、着座者Mの腰が正しく伸びた状態にされ、腰への負担が軽減されると共に、全身のバランスが正されることにより、正常な血流が促進され、肩こり,頭痛,腰痛等の疾患の発生が防止されると共に、体全体の免疫力が高められる。また、腰が腰空気袋22によって押されるため、腰に対する当たりが柔らかいため、腰が損傷を受けるおそれがなくまた着座者Mが不快感を持つことも避けられる。
【0044】
また、着座者M、特に首の力の弱い高齢者、障害者等が、頭部を枕部35にもたれさせてわずかに前向きであごを引いた状態にすることができるため、上記肩の締め付け、背骨の押圧、腰の押圧が一層効果的に行われ、背骨の適正に伸ばす効果がさらに高められる。さらに、給排気制御装置37の制御により、肩空気袋27,28、背空気袋18、腰空気袋22内の圧力が規定値以内になるように制御されるため、着座者Mの肩、背、腰への過大な圧力が防止され、適正な圧力供給が確保される。
【0045】
また、給排気制御装置37の制御により、肩空気袋27,28、背空気袋18、腰空気袋22内への気体の供給及び保持と排出が所望のタイミングで自動的に行われるため、着座者がそれぞれの体の状態に応じて、夫々の空気袋による押圧及びその解除のタイミングを決めることができるので非常に便利である。さらに、背もたれ部16の角度が調節可能になっているため、疲れた状態では背もたれ部16を適当な角度に傾斜させて、体を横たえた状態で背骨を伸ばすことができるので便利である。特に、寝たきりで起き上がった状態を維持することが困難な利用者の場合には、背もたれ部16を後側への適当な傾斜状態で背骨の矯正を行うことができるので便利である。
【0046】
つぎに、脇刺激装置40の動作について説明する。図7に示すように、揺動部43の一対の摺動棒45の間隔が着座者の両脇間の寸法に調節され、さらに水平棒44を上下方向に沿って摺動させることにより、上下位置が着座者の脇の位置に合わされる。着座者Mの両脇に摺動棒45が挿入され、布等の柔かい材質で形成された脇挿嵌部46が脇に挟まれる。その後、リモコン38の操作により、駆動制御装置47が揺動棒45を所定時間上下にわずかに揺動させる。それにより、両脇の下に集中したリンパ節が揺動棒45によって非常に効率良く揉み解されて、リンパ球の数が適正に維持され、その結果、着座者Mの体の抵抗力が非常に高められる。
【0047】
つぎに、手足指刺激部50の動作について説明する、図3に示すように、内周面に周方向全周に沿って筒状空気袋である締付け部52が貼り付けられたと基部51内に、手足の指先を挿入し、リモコン38の操作による給排気制御装置37の制御によって、コンプレッサ36からの締付け部52内への圧縮空気の供給及び保持の制御が行われる。コンプレッサ36からの圧縮空気の供給により、締付け部52が基部51内で膨くらみ、基部51内に挿入された指先を自動的に締め付ける。手足指刺激部50による指先の締付けが手足の薬指を除く各指について行われる。その結果、手足の指の爪の周囲特に爪の両側が締付け部52によって締め付けられることにより、副交感神経が刺激を受けて、リンパ球の状態が改善され、体の免疫力が高められる。また、指先の締め付けが自動的に行われることにより、力の弱い高齢者等でも負担なく指先の締め付けが簡単に行われるので便利である。
【0048】
つぎに、頭部刺激部60の動作について説明する。硬質材料からなるヘルメット61が頭部に被せられ、頭部密着部63に頭部が密着した状態であご側で締付紐62によって締め付けられて固定される。この状態で、リモコン38の操作による給排気制御装置37の制御によって、コンプレッサ36からの締付け部52内への圧縮空気の供給及び保持の制御が行われる。コンプレッサ36からの圧縮空気の供給により、平板状の頭部空気袋64内に圧縮空気が供給され、頭部空気袋64が膨らまされる。これにより、頭部密着部63の多数の小孔63aから頭部空気袋64が膨れ出て突出し、この多数の突出部分によって頭部密着部63に密着した頭部が押圧される。その結果、頭部表面が多数の小孔位置で頭部空気袋64の突出部分によって押圧されることによるマッサージ効果が得られ、頭部表面の血行が改善され、脳血管障害を防止する効果が得られると共に、脳血管障害の後遺症に対するリハビリテーション効果も得られる。
【0049】
以上に説明したように、本実施例においては、背骨矯正部10による背骨や腰の曲りを是正して猫背を防止し体全体の血行を円滑にさせる効果、脇刺激部40による両脇の下に集中したリンパ節が効率良く揉み解されて、リンパ球の数が適正に維持される効果、手足指刺激部50による手足の指の爪の周囲が締付け部52によって締付けられることにより、自律神経が刺激を受けて、リンパ球の状態が改善される効果、頭部刺激部60による頭部表面が多数の小孔位置で頭部空気袋64の突出部に押圧されることによる、頭部表面の血行が改善され、脳血管障害を防止する効果等を合わせた相乗効果が得られる。その結果、本実施例においては、利用者の体全体の血行が良好にされ、神経やリンパ節を適正に刺激することにより体全体の疾病に対する免疫力を高めて、脳血管障害等の成人病を防止する効果が得られると共に、脳血管障害やそれに伴う痴呆等の症状を軽減させるリハビリテーション効果も得られる。
【0050】
なお、本実施例においては、背骨矯正部10、脇刺激部40、手足指刺激部50及び頭部刺激部60の動作が全てがリモコン38の操作による、給排気制御装置37あるいは駆動制御装置47の制御により自動的に行われるようになっているが、これに代えて、着座者等のリモコン38の操作によりマニュアルで各装置を駆動させるようにすることもできる。これにより、利用者が自身の体調等に応じて動作の程度を決めることができる。また、利用者の選択により、上記動作の一部を自動にし他の動作をマニュアルにすることも可能である。
【0051】
また、実施例においては、整体装置として、背骨矯正部10、脇刺激部40、手足指刺激部50及び頭部刺激部60が全て組み合わされたものであり、それぞれの装置の特長を合わせた相乗効果が得られるものであるが、これに限らず、それぞれの部分を単独で用いることもできる。例えば、整体装置として背骨矯正装置10Aのみからなるのものを図8、図9に示す。この背骨矯正装置10Aについても上記実施例に示したように、背骨や腰の曲りが確実に効果的に是正され、全身のバランスが正されることにより、正常な血流が促進され、肩こり,頭痛,腰痛等の疾患の発生が防止されると共に、体全体の免疫力が高められる効果が得られる。
【0052】
また、脇刺激装置70のみからなるものを図10に示す。この脇刺激装置70は、椅子部81の背もたれ部84の後方にて支持台83上に立設されている。脇刺激装置70は、支持台83に垂直に立設された一対の垂直棒71と、一対の垂直棒71に上下方向に摺動可能に取り付けられた揺動部72とを設けている。揺動部72は、一対の垂直棒71に上下位置調節可能に取り付けられて前方に延びた左右一対の揺動棒73と、一対の揺動棒73を一体で連結すると共に各垂直棒71に回動可能に取り付けられた連結棒74と、連結棒74をカムを介して上下にわずかに揺動させる駆動装置75を備えている。駆動装置75は、モータの回転をカムによって揺動棒74の上下方向の揺動に変換するものである。揺動棒73の前方に突出した先端は、脇に挿入されて脇に挟まれる布当の柔かい材質で形成された脇挿嵌部76になっている。連結棒74は、一対の垂直棒71を上下方向に沿って摺動させることにより、上下位置が着座者の脇の位置に合わせて任意に調節可能になっている。
【0053】
図10に示すように、座部82に座った着座者Mの両脇に後側から揺動棒73が挿入され、布等の柔かい材質で形成された脇挿嵌部76が脇に挟まれる。その後、リモコン(図示しない)の操作により、駆動装置75が揺動棒73を所定時間上下にわずかに揺動させる。それにより、両脇の下に集中したリンパ節が揺動棒73によって非常に効率良く揉み解されて、リンパ球の数が適正に維持され、その結果、体の抵抗力が非常に高められる。
【0054】
また、手足指刺激部50についても、上記整体装置とは切り離して単独で使用することができ、それによる上記指刺激効果が得られる。また、頭部刺激部60についても、同様に上記整体装置とは切り離して単独で使用することができ、それによる上記頭部刺激効果が得られる。さらに、整体装置として、背骨矯正装置、脇刺激装置、手足指刺激装置、頭部刺激装置を単独でも用いることに代えて、これらの装置の何れか2つ又は3つを組み合せて使用することも可能であり、それによりそれぞれの装置の特長を合わせた整体効果が得られる。
【0055】
なお、上記実施例においては、押圧手段として空気袋が採用されているが、それ以外の例えばロッドの先に体に大きな負荷の加わらないような柔かい押圧部を有するような押圧手段を用いることも可能である。また、上記実施例においては採用されていないが、整体装置において、利用者の体の大きさに合わせて、肩空気袋27,28、背空気袋18及び腰空気袋22の上下位置を適正位置に調節できる機構を設けることができる。これにより、体の大きさの異なる利用者に対して一台の装置で対応することができるの、整体装置の汎用性が高められる。その他、上記実施例に示した背骨矯正装置については一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々変更して実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明の整体装置は、背骨矯正部、脇刺激部、手足指刺激部及び頭部刺激部を全て組み合わせることにより、それぞれの装置の特長を合わせた体全体の血行を良くする等種々の相乗効果が得られ、またそれぞれの装置単独でも各装置による特有の効果が得られるので、有用である。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の実施例である背骨矯正部、脇刺激部、手足指刺激部及び頭部刺激部を一体で有する整体装置を示す正面図である。
【図2】同整体装置を示す右側面図である。
【図3】同整体装置を構成する手足指刺激部を示す一部破断面図である。
【図4】同整体装置を構成する頭部指刺激部を示す一部破断面図である。
【図5】同整体装置の背骨矯正部の使用状態を示す正面図である。
【図6】同整体装置の背骨矯正部の使用状態を示す右側面図である。
【図7】同整体装置の脇刺激部の使用状態を示す右側面図である。
【図8】背骨矯正装置を示す正面図である。
【図9】背骨矯正装置を示す右側面図である。
【図10】脇刺激装置を示す右側面図である。
【符号の説明】
【0058】
10…背骨矯正部、12…支持台、13…取付台、14…座部、16…背もたれ部、18…背空気袋、19…給気パイプ、21…切替弁、21a…圧力センサ、22…腰空気袋、23…給気パイプ、24…切替弁、24a…圧力センサ、25,26…締付ベルト、27,28…肩空気袋、29…連結ベルト、31…給気パイプ、32…切替弁、32a…圧力センサ、36…コンプレッサ、37…給排気制御装置、38…リモコン、40…脇刺激部、43…揺動部、45…揺動棒、46…脇挿嵌部、47…駆動制御装置、50…手足指刺激部、51…基部、52…締付け部、54…パイプ、55…切替弁、55a…圧力センサ、60…頭部刺激部、61…ヘルメット、62…締付け紐、63…頭部密着部、64…頭部空気袋、65…パイプ、66…切替弁、66a…圧力センサ、70…脳刺激装置、72…揺動部、73…揺動棒、75…駆動装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
座部の後端に背もたれ部を設けた椅子部と、
該背もたれ部の上端側の左右両側にそれぞれ配設されて、該椅子部に座った着座者に対して、両肩から体の前側を経て両脇に回して該両肩部分を該背もたれ部側に解除可能に拘束し、該両肩を該背もたれ部側に押圧するベルト状の肩締付手段と、
該背もたれ部の上下中間位置に配設されて、該椅子部に座った着座者の背骨の中間部分を前方に向けて押圧する背骨押圧手段と
該背もたれ部の下端側に配設されて、該椅子部に座った着座者の腰を前方に向けて押圧する腰押圧手段と
を設けたことを特徴とする整体装置。
【請求項2】
前記肩締付手段による押圧動作及び、前記背骨押圧手段及び/又は前記腰押圧手段の押圧動作と、前記肩締付手段による押圧解除動作及び、前記背骨押圧手段及び/又は前記腰押圧手段の押圧解除動作とを所定のタイミングで行わせるように制御する矯正動作制御手段を設けたことを特徴とする前記請求項1に記載の整体装置。
【請求項3】
前記肩締付手段が、前記背もたれ部の左右両側にてそれぞれ配設されて、該椅子部に座った着座者に対して、両肩から体の前側を経て両脇に回して該両肩部分を該背もたれ部側に解除可能に拘束する左右一対の締付ベルトと、
該一対の締付ベルトの内側に取り付けられて該着座者の肩との間に介在する一対の肩空気袋と、
該一対の肩空気袋内に気体を供給する肩気体供給手段と、
該一対の肩空気袋内へ供給された気体を排出する肩気体排出手段とを備え、
前記背骨押圧手段が、前記背もたれ部における該着座者の背骨の上下方向中間位置に設けられた背空気袋と、
該背空気袋内に気体を供給する背気体供給手段と、
該背空気袋内へ供給された気体を排出する背気体排出手段とを備え、
前記腰押圧手段が、前記背もたれ部における該着座者の腰の位置に設けられた腰空気袋と、
該腰空気袋内に気体を供給する腰気体供給手段と、
該腰空気袋内へ供給された気体を排出する腰気体排出手段とを備えた
ことを特徴とする前記請求項1に記載の整体装置。
【請求項4】
前記肩空気袋内の圧力を検出する肩圧力検出手段と、該肩圧力検出手段による圧力検出結果が規定値以上になったとき前記肩気体供給手段による気体供給を停止させる肩給気停止制御手段とを設け、
前記背空気袋内の圧力を検出する背圧力検出手段と、該背圧力検出手段による圧力検出結果が規定値以上になったとき前記背気体供給手段による気体供給を停止させる背給気停止制御手段とを設け、
前記腰空気袋内の圧力を検出する腰圧力検出手段と、該腰圧力検出手段による圧力検出結果が規定値以上になったとき前記腰気体供給手段による気体供給を停止させる腰給気停止制御手段とを設けた
ことを特徴とする前記請求項3に記載の整体装置。
【請求項5】
前記肩気体供給手段、前記背気体供給手段及び前記腰気体供給手段による前記肩空気袋、前記背空気袋及び前記腰空気袋内への気体の供給及び保持と、前記肩気体排出手段、前記背気体排出手段及び前記腰気体排出手段による該肩空気袋、該背空気袋及び該腰空気袋内からの気体の排出を所定のタイミングで行わせる給排気制御手段を設けたをことを特徴とする前記請求項3又は4に記載の整体装置。
【請求項6】
前記一対の締付ベルト間を着座者の胸側で解除可能に連結する連結ベルトと、該着座者の腰部を締付けて背もたれ部側に拘束する解除可能な腰ベルトとを設けたことを特徴とする前記請求項1から5のいずれか1項に記載の整体装置。
【請求項7】
前記背もたれ部の上端に、前記着座者の頭部を支持する枕部を設けたことを特徴とする前記請求項1から6のいずれか1項に記載の整体装置。
【請求項8】
前記背もたれ部が、前記座部に対して、直角から後側の水平位置までの角度で調節可能であることを特徴とする前記請求項1から7のいずれか1項に記載の整体装置。
【請求項9】
前記肩締付手段、前記背骨押圧手段及び前記腰押圧手段の上下位置が調節可能にされたことを特徴とする前記請求項1から8のいずれか1項に記載の整体装置。
【請求項10】
前記椅子部に一体で立設された支柱と、
該支柱に微振動可能に支持されて前方又は後方に延びて、該椅子部に座った着座者の両脇に後側又は前側から挿入可能に配置された一対の振動腕部と、
該振動腕部を上下、左右、前後の少なくとも何れかの方向にわずかに振動させる腕部駆動手段と
を設けたことを特徴とする前記請求項1から9のいずれか1項に記載の整体装置。
【請求項11】
硬質材料からなる筒状の基部と、該基部の内周面全体を覆って該内周面との間に空間を設けた状態で該基部の軸方向両端側に固定された指の先端が挿入可能な筒状の指空気袋とを有し、前記椅子部に取り外し可能に取り付けられた指押圧部と、
前記指空気袋内に気体を供給する指気体供給手段と、
前記指空気袋内へ供給された気体を排出する指気体排出手段と
を設けたことを特徴とする前記請求項1から10のいずれか1項に記載の整体装置。
【請求項12】
硬質材料からなり、頭部に被せられてあご側で締付紐によって締め付けられて頭部に固定されるヘルメット部と、該ヘルメット部の内側面に対して隙間を隔てて対向し、頭部が密着する湾曲形状のプラスチック板であって、略全面に板を貫通した複数の小孔が設けられて周縁にて該ヘルメット部に固定された頭部密着部と、該ヘルメット部と該頭部密着部間の隙間全体に配設された平坦な頭空気袋とからなり、前記椅子部に取り外し可能に取り付けられた頭押圧部と、
前記頭空気袋内に気体を供給する頭気体供給手段と、
該頭空気袋内へ供給された気体を排出する頭気体排出手段と
を設けたことを特徴とする前記請求項1から11のいずれか1項に記載の整体装置。
【請求項13】
椅子部と、
該椅子部に一体で立設された支柱と、
該支柱に微振動可能に支持されて前方又は後方に延びて、該椅子部に座った着座者の両脇に後側又は前側から挿入可能に配置された一対の振動腕部と、
該振動腕部を上下、左右、前後の少なくとも何れかの方向にわずかに振動させる腕部駆動手段と
を設けたことを特徴とする整体装置。
【請求項14】
硬質材料からなる筒状の基部と、該基部の内周面全体を覆って該内周面との間に空間を設けた状態で該基部の軸方向両端側に固定された指の先端が挿入可能な筒状の指空気袋とを有する指押圧部と、
前記指空気袋内に気体を供給する指気体供給手段と、
前記指空気袋内へ供給された気体を排出する指気体排出手段と
を設けたことを特徴とする整体装置。
【請求項15】
硬質材料からなり、頭部に被せられてあご側で締付紐によって締め付けられて頭部に固定されるヘルメット部と、該ヘルメット部の内側面に対して隙間を隔てて対向し、頭部が密着する湾曲形状のプラスチック板であって、略全面に板を貫通した複数の小孔が設けられて周縁にて該ヘルメット部に固定された頭部密着部と、該ヘルメット部と該頭部密着部間の隙間全体に配設された平坦な頭空気袋とからなる頭押圧部と、
前記頭空気袋内に気体を供給する頭気体供給手段と、
該頭空気袋内へ供給された気体を排出する頭気体排出手段と
を設けたことを特徴とする整体装置。
【請求項1】
座部の後端に背もたれ部を設けた椅子部と、
該背もたれ部の上端側の左右両側にそれぞれ配設されて、該椅子部に座った着座者に対して、両肩から体の前側を経て両脇に回して該両肩部分を該背もたれ部側に解除可能に拘束し、該両肩を該背もたれ部側に押圧するベルト状の肩締付手段と、
該背もたれ部の上下中間位置に配設されて、該椅子部に座った着座者の背骨の中間部分を前方に向けて押圧する背骨押圧手段と
該背もたれ部の下端側に配設されて、該椅子部に座った着座者の腰を前方に向けて押圧する腰押圧手段と
を設けたことを特徴とする整体装置。
【請求項2】
前記肩締付手段による押圧動作及び、前記背骨押圧手段及び/又は前記腰押圧手段の押圧動作と、前記肩締付手段による押圧解除動作及び、前記背骨押圧手段及び/又は前記腰押圧手段の押圧解除動作とを所定のタイミングで行わせるように制御する矯正動作制御手段を設けたことを特徴とする前記請求項1に記載の整体装置。
【請求項3】
前記肩締付手段が、前記背もたれ部の左右両側にてそれぞれ配設されて、該椅子部に座った着座者に対して、両肩から体の前側を経て両脇に回して該両肩部分を該背もたれ部側に解除可能に拘束する左右一対の締付ベルトと、
該一対の締付ベルトの内側に取り付けられて該着座者の肩との間に介在する一対の肩空気袋と、
該一対の肩空気袋内に気体を供給する肩気体供給手段と、
該一対の肩空気袋内へ供給された気体を排出する肩気体排出手段とを備え、
前記背骨押圧手段が、前記背もたれ部における該着座者の背骨の上下方向中間位置に設けられた背空気袋と、
該背空気袋内に気体を供給する背気体供給手段と、
該背空気袋内へ供給された気体を排出する背気体排出手段とを備え、
前記腰押圧手段が、前記背もたれ部における該着座者の腰の位置に設けられた腰空気袋と、
該腰空気袋内に気体を供給する腰気体供給手段と、
該腰空気袋内へ供給された気体を排出する腰気体排出手段とを備えた
ことを特徴とする前記請求項1に記載の整体装置。
【請求項4】
前記肩空気袋内の圧力を検出する肩圧力検出手段と、該肩圧力検出手段による圧力検出結果が規定値以上になったとき前記肩気体供給手段による気体供給を停止させる肩給気停止制御手段とを設け、
前記背空気袋内の圧力を検出する背圧力検出手段と、該背圧力検出手段による圧力検出結果が規定値以上になったとき前記背気体供給手段による気体供給を停止させる背給気停止制御手段とを設け、
前記腰空気袋内の圧力を検出する腰圧力検出手段と、該腰圧力検出手段による圧力検出結果が規定値以上になったとき前記腰気体供給手段による気体供給を停止させる腰給気停止制御手段とを設けた
ことを特徴とする前記請求項3に記載の整体装置。
【請求項5】
前記肩気体供給手段、前記背気体供給手段及び前記腰気体供給手段による前記肩空気袋、前記背空気袋及び前記腰空気袋内への気体の供給及び保持と、前記肩気体排出手段、前記背気体排出手段及び前記腰気体排出手段による該肩空気袋、該背空気袋及び該腰空気袋内からの気体の排出を所定のタイミングで行わせる給排気制御手段を設けたをことを特徴とする前記請求項3又は4に記載の整体装置。
【請求項6】
前記一対の締付ベルト間を着座者の胸側で解除可能に連結する連結ベルトと、該着座者の腰部を締付けて背もたれ部側に拘束する解除可能な腰ベルトとを設けたことを特徴とする前記請求項1から5のいずれか1項に記載の整体装置。
【請求項7】
前記背もたれ部の上端に、前記着座者の頭部を支持する枕部を設けたことを特徴とする前記請求項1から6のいずれか1項に記載の整体装置。
【請求項8】
前記背もたれ部が、前記座部に対して、直角から後側の水平位置までの角度で調節可能であることを特徴とする前記請求項1から7のいずれか1項に記載の整体装置。
【請求項9】
前記肩締付手段、前記背骨押圧手段及び前記腰押圧手段の上下位置が調節可能にされたことを特徴とする前記請求項1から8のいずれか1項に記載の整体装置。
【請求項10】
前記椅子部に一体で立設された支柱と、
該支柱に微振動可能に支持されて前方又は後方に延びて、該椅子部に座った着座者の両脇に後側又は前側から挿入可能に配置された一対の振動腕部と、
該振動腕部を上下、左右、前後の少なくとも何れかの方向にわずかに振動させる腕部駆動手段と
を設けたことを特徴とする前記請求項1から9のいずれか1項に記載の整体装置。
【請求項11】
硬質材料からなる筒状の基部と、該基部の内周面全体を覆って該内周面との間に空間を設けた状態で該基部の軸方向両端側に固定された指の先端が挿入可能な筒状の指空気袋とを有し、前記椅子部に取り外し可能に取り付けられた指押圧部と、
前記指空気袋内に気体を供給する指気体供給手段と、
前記指空気袋内へ供給された気体を排出する指気体排出手段と
を設けたことを特徴とする前記請求項1から10のいずれか1項に記載の整体装置。
【請求項12】
硬質材料からなり、頭部に被せられてあご側で締付紐によって締め付けられて頭部に固定されるヘルメット部と、該ヘルメット部の内側面に対して隙間を隔てて対向し、頭部が密着する湾曲形状のプラスチック板であって、略全面に板を貫通した複数の小孔が設けられて周縁にて該ヘルメット部に固定された頭部密着部と、該ヘルメット部と該頭部密着部間の隙間全体に配設された平坦な頭空気袋とからなり、前記椅子部に取り外し可能に取り付けられた頭押圧部と、
前記頭空気袋内に気体を供給する頭気体供給手段と、
該頭空気袋内へ供給された気体を排出する頭気体排出手段と
を設けたことを特徴とする前記請求項1から11のいずれか1項に記載の整体装置。
【請求項13】
椅子部と、
該椅子部に一体で立設された支柱と、
該支柱に微振動可能に支持されて前方又は後方に延びて、該椅子部に座った着座者の両脇に後側又は前側から挿入可能に配置された一対の振動腕部と、
該振動腕部を上下、左右、前後の少なくとも何れかの方向にわずかに振動させる腕部駆動手段と
を設けたことを特徴とする整体装置。
【請求項14】
硬質材料からなる筒状の基部と、該基部の内周面全体を覆って該内周面との間に空間を設けた状態で該基部の軸方向両端側に固定された指の先端が挿入可能な筒状の指空気袋とを有する指押圧部と、
前記指空気袋内に気体を供給する指気体供給手段と、
前記指空気袋内へ供給された気体を排出する指気体排出手段と
を設けたことを特徴とする整体装置。
【請求項15】
硬質材料からなり、頭部に被せられてあご側で締付紐によって締め付けられて頭部に固定されるヘルメット部と、該ヘルメット部の内側面に対して隙間を隔てて対向し、頭部が密着する湾曲形状のプラスチック板であって、略全面に板を貫通した複数の小孔が設けられて周縁にて該ヘルメット部に固定された頭部密着部と、該ヘルメット部と該頭部密着部間の隙間全体に配設された平坦な頭空気袋とからなる頭押圧部と、
前記頭空気袋内に気体を供給する頭気体供給手段と、
該頭空気袋内へ供給された気体を排出する頭気体排出手段と
を設けたことを特徴とする整体装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2006−174884(P2006−174884A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−368427(P2004−368427)
【出願日】平成16年12月20日(2004.12.20)
【出願人】(503015156)
【出願人】(505075972)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年12月20日(2004.12.20)
【出願人】(503015156)
【出願人】(505075972)
【Fターム(参考)】
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