説明

文書管理システム、画像形成装置、廃棄装置、廃棄証明発行装置、文書属性管理装置、プログラム

【課題】文書管理システムにおいて、文書の出力から廃棄までに加えて廃棄証明の発行についても管理できるようにする。
【解決手段】文書管理システム1は、文書を所定の出力媒体Pに形成する画像形成装置2と、画像形成装置2により出力媒体Pに形成された文書を廃棄する廃棄装置4と、廃棄装置4における廃棄処理の証明書を発行する廃棄証明発行装置6と、画像形成装置2により出力された文書を一意に特定する文書特定情報とこの文書が廃棄済であるか否かの情報とを含む文書属性管理情報を登録して管理する文書属性管理装置7を備える。廃棄証明発行装置6は、廃棄装置4から通知された廃棄処理の情報に基づいて廃棄証明書を発行する。文書属性管理装置7は、画像形成装置2が出力媒体Pに文書を形成したときには文書が未廃棄である旨を登録しておき、この後、廃棄装置4から通知される廃棄処理の情報が廃棄済であるときには、未廃棄を廃棄に変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書管理システム、画像形成装置、廃棄装置、廃棄証明発行装置、文書属性管理装置、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
文書の出力から廃棄までを管理する仕組みが提案されている(たとえば特許文献1を参照)。特許文献1に記載の仕組みでは、データベースで複写や廃棄の履歴を残し管理するようにしている。
【0003】
【特許文献1】特開2005−190365号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、文書の出力から廃棄までに加えて、廃棄証明の発行についても管理することのできる仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、文書を所定の出力媒体に形成する画像形成部を具備した画像形成装置と、画像形成装置により出力媒体に形成された文書を廃棄する文書廃棄部を具備した廃棄装置と、廃棄装置における廃棄処理の証明書を発行する廃棄証明書発行部を具備した廃棄証明発行装置とを備えたことを特徴とする文書管理システムである。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明においてさらに、廃棄証明発行装置は、廃棄対象の文書を形成した画像形成装置に備えられていることを特徴とする。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明においてさらに、画像形成装置により出力された文書を一意に特定する文書特定情報と、この文書が廃棄済であるか否かの情報とを含む文書属性管理情報を所定の記憶媒体に登録して管理するための文書属性管理部および文書情報更新部を具備した文書属性管理装置を備え、廃棄装置は、廃棄処理時に文書属性管理装置に廃棄処理の情報を通知する廃棄情報通知部を有し、文書属性管理装置において、文書属性管理部は画像形成装置が出力媒体に文書を形成したときには当該文書が未廃棄である旨を記憶媒体に登録しておき、この後、廃棄装置から通知される廃棄処理の情報が廃棄済である旨を示しているときには、文書情報更新部は未廃棄を廃棄に変更することを特徴とする。
【0008】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明においてさらに、文書属性管理装置は、廃棄対象の文書を形成した画像形成装置に備えられていることを特徴とする。
【0009】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4に記載の発明においてさらに、廃棄装置は、廃棄処理時に廃棄証明発行装置に廃棄処理の情報を通知する廃棄情報通知部を有し、廃棄証明発行装置の廃棄証明書発行部は、廃棄装置の廃棄情報通知部から通知された廃棄処理の情報に基づいて廃棄処理の証明書を発行することを特徴とする。
【0010】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明においてさらに、画像形成装置は、廃棄証明発行装置を特定するための装置情報を前記文書の出力媒体に添付する添付部を有し、廃棄装置の廃棄情報通知部は、廃棄処理時に文書の出力媒体に添付されている装置情報を特定し、この特定した装置情報に対応する廃棄証明発行装置に廃棄処理の情報を通知することを特徴とする。
【0011】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明においてさらに、画像形成装置の添付部は、廃棄証明発行装置における廃棄処理の情報の通知先を特定するための宛先情報を装置情報として添付し、廃棄装置の廃棄情報通知部は、廃棄処理時に文書の出力媒体に添付されている宛先情報を抽出し、この抽出した宛先情報に基づいて廃棄処理の情報を廃棄証明発行装置に通知することを特徴とする。
【0012】
請求項8に記載の発明は、請求項6に記載の発明においてさらに、画像形成装置の添付部は、廃棄証明発行装置を一意に特定可能な証明発行装置特定情報を前記装置情報として添付し、各装置(全てとは限らず何れか1つでもよい)は、廃棄証明発行装置における廃棄処理の情報の通知先を特定するための宛先情報を証明発行装置特定情報と対応付けて所定の記憶媒体に登録して管理する装置情報登録部を有し、廃棄装置の廃棄情報通知部は、廃棄処理時に文書の出力媒体に添付されている証明発行装置特定情報を抽出し、この抽出した証明発行装置特定情報を装置情報登録部に登録されている情報と照合して廃棄処理の情報の通知先を特定するための宛先情報を特定し、この特定した宛先情報に基づいて廃棄処理の情報を廃棄証明発行装置に通知することを特徴とする。
【0013】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の発明においてさらに、装置情報登録部を備えた装置は、装置情報登録部に登録する情報の操作者入力を受け付ける登録情報入力受付部を有することを特徴とする。
【0014】
請求項10に記載の発明は、請求項8に記載の発明においてさらに、各装置(全てとは限らず何れか1つでもよい)は、システム内に存在する全ての他の装置を検索する装置検索部と、当該装置自身を一意に特定するための装置特定情報および自身の宛先情報を前記装置検索部が検索した全ての装置の装置情報登録部に通知する装置情報通知部とを有することを特徴とする。
【0015】
請求項11に記載の発明は、請求項3または4に記載の発明においてさらに、各装置の内の少なくとも1つは、操作者より文書検索指示を受け付け、文書属性管理装置に文書検索を指示する文書情報入力受付部と、文書属性管理装置からの検索結果に基づく操作者指示に従って廃棄証明書の再発行を指示する再発行指示部とを有し、文書属性管理装置は、文書情報入力受付部からの文書検索指示に従って文書属性管理部に登録している文書属性管理情報を検索して、その検索結果を応答する応答処理部を有することを特徴とする。
【0016】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の発明においてさらに、各装置の内の少なくとも1つは、文書属性管理装置の通知先を特定するための宛先情報を所定の記憶媒体に登録して管理する装置情報登録部を有し、当該装置情報登録部に登録されている情報に基づいて、検索指示を発する文書属性管理装置の宛先情報を特定することを特徴とする。
【0017】
請求項13に記載の発明は、請求項11に記載の発明においてさらに、廃棄装置は、文書属性管理装置の通知先を特定するための宛先情報を所定の記憶媒体に登録して管理する装置情報登録部を有し、廃棄装置を除く各装置の内の少なくとも1つは、廃棄装置の装置情報登録部に登録されている情報に基づいて、検索指示を発する前記文書属性管理装置の宛先情報を特定することを特徴とする。
【0018】
請求項14に記載の発明は、文書を所定の出力媒体に形成する画像形成部と、画像形成部により出力媒体に形成された文書を廃棄する廃棄装置における廃棄処理の証明書を発行する廃棄証明書発行部とを備えたことを特徴とする画像形成装置である。
【0019】
請求項15に記載の発明は、文書を所定の出力媒体に形成する画像形成部と、画像形成部により出力された文書を一意に特定する文書特定情報と当該文書が廃棄済であるか否かの情報とを含む文書属性管理情報を所定の記憶媒体に登録して管理する文書属性管理部と、画像形成部により出力媒体に形成された文書を廃棄する廃棄装置から通知される廃棄処理の情報が廃棄済である旨を示しているときには文書が廃棄済であるか否かの情報を未廃棄から廃棄に変更する文書情報更新部とを備えたことを特徴とする画像形成装置である。
【0020】
請求項16に記載の発明は、請求項15に記載の発明においてさらに、画像形成部により出力媒体に形成された文書を廃棄する廃棄装置における廃棄処理の証明書を発行する廃棄証明書発行部をさらに備えたことを特徴とする。
【0021】
請求項17に記載の発明は、画像形成装置により出力媒体に形成された文書を廃棄する文書廃棄部と、文書廃棄部における廃棄処理時に画像形成装置により出力された文書を一意に特定する文書特定情報と当該文書が廃棄済であるか否かの情報とを含む文書属性管理情報を所定の記憶媒体に登録して管理する文書属性管理装置に廃棄処理の情報を通知する廃棄情報通知部とを備えたことを特徴とする廃棄装置である。
【0022】
請求項18に記載の発明は、画像形成装置により出力媒体に形成された文書を廃棄する廃棄装置から通知された廃棄処理の情報に基づいて廃棄処理の証明書を発行する廃棄証明書発行部を備えたことを特徴とする廃棄証明発行装置である。
【0023】
請求項19に記載の発明は、画像形成装置により出力媒体に形成された文書を一意に特定する文書特定情報と当該文書が廃棄済であるか否かの情報とを含む文書属性管理情報を所定の記憶媒体に登録して管理する文書属性管理部と、画像形成装置により出力媒体に形成された文書を廃棄する廃棄装置から通知される廃棄処理の情報を受信する廃棄情報受信部と、廃棄情報受信部が受信した廃棄処理の情報が廃棄済である旨を示しているときには文書が廃棄済であるか否かの情報を未廃棄から廃棄に変更する文書情報更新部とを備えたことを特徴とする文書属性管理装置である。
【0024】
請求項20に記載の発明は、請求項19に記載の発明においてさらに、他の装置からの文書検索指示に従って、文書属性管理部に登録している文書属性管理情報を検索して、その検索結果を応答する応答処理部をさらに備えたことを特徴とする。
【0025】
請求項21に記載の発明は、画像形成装置を実現するに当たり、文書を所定の出力媒体に形成する画像形成部により出力媒体に形成された文書を廃棄する廃棄装置における廃棄処理の証明書を発行する廃棄証明書発行部として電子計算機を機能させることを特徴とするプログラムである。
【0026】
請求項22に記載の発明は、画像形成装置を実現するに当たり、文書を所定の出力媒体に形成する画像形成部により出力された文書を一意に特定する文書特定情報と、当該文書が廃棄済であるか否かの情報とを含む文書属性管理情報を所定の記憶媒体に登録して管理する文書属性管理部と、画像形成部により出力媒体に形成された文書を廃棄する廃棄装置から通知される廃棄処理の情報が廃棄済である旨を示しているときには、文書が廃棄済であるか否かの情報を未廃棄から廃棄に変更する文書情報更新部として電子計算機を機能させることを特徴とするプログラムである。
【0027】
請求項23に記載の発明は、廃棄装置を実現するに当たり、画像形成装置により出力媒体に形成された文書を廃棄する文書廃棄部における廃棄処理時に、画像形成装置により出力された文書を一意に特定する文書特定情報と当該文書が廃棄済であるか否かの情報とを含む文書属性管理情報を所定の記憶媒体に登録して管理する文書属性管理装置に廃棄処理の情報を通知する廃棄情報通知部として電子計算機を機能させることを特徴とするプログラムである。
【0028】
請求項24に記載の発明は、廃棄証明発行装置を実現するに当たり、画像形成装置により出力媒体に形成された文書を廃棄する廃棄装置から通知された廃棄処理の情報に基づいて廃棄処理の証明書を発行する廃棄証明書発行部して電子計算機を機能させることを特徴とするプログラムである。
【0029】
請求項25に記載の発明は、文書属性管理装置を実現するに当たり、画像形成装置により出力媒体に形成された文書を一意に特定する文書特定情報と、当該文書が廃棄済であるか否かの情報とを含む文書属性管理情報を所定の記憶媒体に登録して管理する文書属性管理部と、画像形成装置により出力媒体に形成された文書を廃棄する廃棄装置から通知される廃棄処理の情報を受信する廃棄情報受信部と、廃棄情報受信部が受信した廃棄処理の情報が廃棄済である旨を示しているときには、文書が廃棄済であるか否かの情報を未廃棄から廃棄に変更する文書情報更新部として電子計算機を機能させることを特徴とするプログラムである。
【発明の効果】
【0030】
請求項1に記載の発明によれば、文書の出力から廃棄までに加えて、廃棄証明の発行についても管理することのできる文書管理システムを構築できる。
【0031】
請求項2に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、システムをコンパクトにできる。付加的な効果として、本構成を有していない場合に比較して、システムを低コストにできる。
【0032】
請求項3に記載の発明によれば、画像形成装置から出力された文書が廃棄されているか否かを管理できる。
【0033】
請求項4に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、システムをコンパクトにできる。付加的な効果として、本構成を有していない場合に比較して、システムを低コストにできる。
【0034】
請求項5に記載の発明によれば、廃棄情報の通知を契機として確実に廃棄証明を発行することができる。
【0035】
請求項6に記載の発明によれば、システム的に通知先が一義的でない場合であっても、文書の出力媒体に添付されている装置情報に基づいて通知先を特定することができる。
【0036】
請求項7に記載の発明によれば、添付されている宛先情報そのものに基づいて通知先を特定することができる。
【0037】
請求項8に記載の発明によれば、宛先情報そのものが添付されていない場合であっても、添付されている証明発行装置特定情報を、登録されいている情報と照合することで、通知先を特定することができる。
【0038】
請求項9に記載の発明によれば、操作者操作によって装置情報登録部に情報を登録することができる。
【0039】
請求項10に記載の発明によれば、操作者操作によらず自動的に装置情報登録部に情報を登録することができる。
【0040】
請求項11に記載の発明によれば、廃棄証明書を再発行することができる。
【0041】
請求項12に記載の発明によれば、文書検索指示や再発行指示を発する各装置自身にて登録管理している情報に基づいて文書検索指示の通知先を特定することができる。
【0042】
請求項13に記載の発明によれば、文書検索指示や再発行指示を発する各装置は、廃棄装置で登録管理している情報に基づいて文書検索指示の通知先を特定することができる。
【0043】
請求項14に記載の発明によれば、画像形成装置を廃棄証明発行装置の機能を備えた高機能の装置にすることができる。付加的な効果として、本構成を有していない場合に比較して、システムをコンパクトにできるし低コストにできる。
【0044】
請求項15に記載の発明によれば、画像形成装置を文書属性管理装置の機能を備えた高機能の装置にすることができる。付加的な効果として、本構成を有していない場合に比較して、システムをコンパクトにできるし低コストにできる。
【0045】
請求項16に記載の発明によれば、画像形成装置を文書属性管理装置および廃棄証明発行装置の機能を備えた高機能の装置にすることができる。付加的な効果として、本構成を有していない場合に比較して、システムをコンパクトにできるし低コストにできる。
【0046】
請求項17に記載の発明によれば、廃棄情報の通知を契機として確実に廃棄証明を発行することができる。
【0047】
請求項18に記載の発明によれば、廃棄情報の通知を契機として確実に廃棄証明を発行することができる。
【0048】
請求項19に記載の発明によれば、画像形成装置から出力された文書が廃棄されているか否かを管理できる。
【0049】
請求項20に記載の発明によれば、廃棄証明書を再発行するために必要な情報を他の装置に通知することができる。
【0050】
請求項21に記載の発明によれば、廃棄証明発行装置の機能を備えた高機能の装置にすることができ、また付加的な効果として、本構成を有していない場合に比較して、システムをコンパクトにできるし低コストにできる画像形成装置の仕組みを、コンピュータを用いて実現できる。
【0051】
請求項22に記載の発明によれば、文書属性管理装置の機能を備えた高機能の装置にすることができ、また付加的な効果として、本構成を有していない場合に比較して、システムをコンパクトにできるし低コストにできる画像形成装置の仕組みを、コンピュータを用いて実現できる。
【0052】
請求項23に記載の発明によれば、廃棄情報の通知を契機として確実に廃棄証明を発行することができる廃棄装置の仕組みを、コンピュータを用いて実現できる。
【0053】
請求項24に記載の発明によれば、廃棄情報の通知を契機として確実に廃棄証明を発行することができる廃棄証明発行装置の仕組みを、コンピュータを用いて実現できる。
【0054】
請求項25に記載の発明によれば、画像形成装置から出力された文書が廃棄されているか否かを管理できる文書属性管理装置の仕組みを、コンピュータを用いて実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0055】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0056】
<システム構成の概要>
図1は、画像形成装置から所定の出力媒体(たとえば印刷用紙)に出力された文書を管理する文書管理システムの一実施形態を示す図である。図示のように、本実施形態の廃棄処理管理機能を具備した文書管理システム1は、文書を印刷用紙などの出力媒体に出力する印刷機能を持った画像形成装置2と、画像形成装置2により出力媒体P上に形成された文書(つまり画像形成装置2から出力された)文書を廃棄する廃棄装置4と、廃棄装置4における廃棄処理の証明書(以下廃棄証明書とも称する)を発行する廃棄証明発行装置6と、画像形成装置2にて生成される文書属性管理情報を管理する文書属性管理装置7と、出力文書の管理を行なう文書管理サーバ8が、情報通信路9を利用して接続されている。
【0057】
情報通信路9は、有線および無線の何れの方式のものであってもよい。また、各装置の間を直接に接続する形態のものであってもよいし、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network )などの通信網(ネットワーク)構成のものであってもよい。ここでは、通信網構成のものとする。通信網構成とする場合には、情報通信路9との接続インタフェースを取るためのネットワークカードもしくはそれと同等の機能部が各装置に設けられる。
【0058】
なお、図1に示したシステム構成は、典型的なものを示したものであり、画像形成装置2や廃棄装置4や廃棄証明発行装置6をそれぞれ2台で示しているが、何れも、1台であってもよいし3台以上であってもよい。また、画像形成装置2が廃棄証明発行装置6を兼ねる構成としてもよい。また、文書管理サーバ8の機能を画像形成装置2や廃棄装置4や廃棄証明発行装置6が備えるようにすることで、物理的には、文書管理サーバ8を備えないシステム構成を採ることもできる。文書管理サーバ8を備えないシステム構成とする場合には、画像形成装置2、廃棄装置4、および廃棄証明発行装置6を、ネットワークを介さずに直接に接続してもよい。また、必要に応じて、プリントサーバを設けてもよい。
【0059】
画像形成装置2としては、文書を印刷用紙などの出力媒体に出力する印刷装置や複写装置やFAX装置やこれらの機能を複合的に備えた複合機などの、文書の印刷機能を持ったものであれば何でもよい。
【0060】
廃棄装置4としては、使用目的を終えた文書を裁断する裁断装置(いわゆるシュレッダ)や、不特定の操作者(以下、操作者をユーザとも記す)による取出しを制限した廃棄箱などを用いるとよい。
【0061】
文書管理サーバ8は、セキュリティ上の見地から自由な閲覧が制限されている文書(以下機密文書とも称する)を予め登録しておく文書データベース(文書DB)802を備える。また、必要に応じて、画像形成装置2から出力された機密文書の履歴を登録しておく出力履歴データベース(出力履歴DB)804を備える。出力履歴データベース804は、文書属性管理装置7の機能を文書管理サーバ8に備える構成を採るときに、文書属性管理装置7の代用装置として設けられるものである。
【0062】
文書管理サーバ8は、文書の保存機能だけでなく、文書属性管理装置7の機能をも代用することができ、文書の画像形成装置2による出力処理、画像形成装置2から出力された文書の廃棄装置4による廃棄処理、および廃棄装置4による廃棄証明書の発行処理を管理する。
【0063】
つまり。本実施形態においては、機密文書を画像形成装置2により印刷用紙などの出力媒体に出力する時点から機密文書の管理を開始する。出力文書の管理とは、機密文書が出力されたことを出力履歴データベース804に記録し、また、この機密文書が廃棄装置4により廃棄(廃棄)されるまでを追跡可能とし、さらに、廃棄証明発行装置6による廃棄証明書の発行とその後の追跡も可能とすることを意味する。
【0064】
なお、本実施形態の文書管理の仕組みは、システム構成上は、機密文書に限らず、一般文書にも適用可能であるが、本実施形態では、機密文書を対象に説明する。
【0065】
本実施形態における機密文書の管理の流れの概要は以下の通りであり、画像形成装置2を直接に操作しての開始と文書管理サーバ8を介しての処理開始の何れかを取り得る。何れの場合においても、機密文書を画像形成装置2を用いて出力媒体Pに印刷する。
【0066】
このとき、本実施形態においては、出力対象の文書を一意に特定する情報(以下文書特定情報とも称する)と、その文書の出力処理を担当した画像形成装置2を一意に特定する情報(以下出力装置特定情報とも称する)などを含む文書属性管理情報を出力媒体Pに添付する。
【0067】
また、廃棄証明書の発行を担当する廃棄証明発行装置6が画像形成装置2とは独立に設けられたシステム構成の場合には、廃棄証明発行装置6を一意に特定する情報(以下証明発行装置特定情報とも称する)も文書属性管理情報に含めて出力媒体Pに添付するのが好ましい。
【0068】
また、画像形成装置2にて生成した文書属性管理情報を管理する構成を採る場合において、文書属性管理情報を管理する機能部分を備えた文書属性管理装置7が画像形成装置2とは独立に設けられたシステム構成の場合には、廃棄装置4での廃棄処理と連動して、文書情報の管理状態を更新するようにするべく、文書属性管理装置7を一意に特定する情報(以下文書属性管理装置特定情報とも称する)も文書属性管理情報に含めて出力媒体Pに添付するのが好ましい。
【0069】
出力対象の文書を一意に特定する文書特定情報とは、他の文書との区別をできる情報を意味し、その限りにおいて、様々な情報を使用することができる。文書特定情報としては、たとえば、出力処理の日時を一意に特定する情報(以下処理時刻情報とも称する)や、出力処理を指示したユーザを一意に特定するユーザIDなどの情報(以下利用者情報とも称する)や、出力処理態様がプリント(通常の印刷)、複写(コピー)、FAXなどのサービス種を特定する情報(以下サービス種情報とも称する)などの何れか1つもしくはこれらの任意の組合せを用いるのがよい。好ましくは、処理時刻情報(日時)、ユーザ情報(ユーザID)、およびサービス種情報の全てが含まれるようにしておくとよい。
【0070】
画像形成装置2や廃棄証明発行装置6や文書属性管理装置7を一意に特定する出力装置特定情報とは、システム内における他の装置との区別をできる情報を意味し、その限りにおいて、様々な情報を使用することができる。出力装置特定情報、証明発行装置特定情報、文書属性管理装置特定情報としては、たとえば装置の型番やシリアル番号やその他の任意の番号を利用した装置番号(MC No.)や、ネットワークカードなどに固有に割り当てられるMACアドレス(Media Access Control address)などを用いるのがよい。
【0071】
また、特に情報通信路9が通信網構成の場合には、各装置の情報通信路9上の宛先を特定する情報(以下宛先情報とも称する)も文書属性管理情報に含めて出力媒体Pに添付するようにしてもよい。宛先情報としては、たとえば各装置のIP(Internet Protocol )アドレスを用いるのがよい。
【0072】
画像形成装置2の出力装置特定情報および対応する宛先情報を纏めて出力装置情報とも称する。廃棄証明発行装置6の証明発行装置特定情報および対応する宛先情報を纏めて廃棄証明発行装置情報とも称する。文書属性管理装置7の文書属性管理装置特定情報および対応する宛先情報を纏めて文書属性管理装置情報とも称する。
【0073】
なお、各装置の情報通信路9上の宛先を示す宛先情報を文書属性管理情報に含めて出力媒体Pに添付する場合には、対応する各装置の特定情報を文書属性管理情報に含めて出力媒体Pに添付する必要はない。宛先情報によって対応する装置を特定できるからである。
【0074】
各装置の情報通信路9上の宛先を特定する宛先情報を出力媒体Pに添付しないときには、各装置を一意に特定する情報と各装置の宛先情報とを対応付けて管理する仕組み(具体的にはデータベース)を、廃棄装置4、廃棄証明発行装置6、もしくは文書属性管理装置7あるいは文書管理サーバ8に設ける。
【0075】
そして、廃棄装置4にて、その出力媒体Pの廃棄処理がなされたときには、廃棄装置4からの通知を受けて廃棄証明発行装置6にて廃棄証明書を発行するし、文書属性管理装置7にて管理情報を更新する。廃棄証明書の発行は、電子データ(廃棄証明書の文書データ)でのものであってもよいし印刷用紙などの出力媒体Pへ出力するものであってもよい。
【0076】
出力媒体Pへ出力する場合、画像形成装置2が廃棄証明発行装置6の機能を備えるようにして、その出力媒体Pの出力処理を担当した画像形成装置2自身が廃棄証明書を発行するものとしてもよいし、別の画像形成装置2が廃棄証明書を発行するものとしてもよい。
【0077】
また、廃棄装置4での廃棄処理や廃棄証明発行装置6での廃棄証明書の発行処理が完了した後、文書の登録状態や再度の廃棄証明書の発行要求を廃棄装置4を除く装置(画像形成装置2、他の廃棄証明発行装置6、文書属性管理装置7)から受けたときには、文書属性管理装置7は廃棄済や廃棄証明書を発行済であることをその別の装置に通知する。この通知を受けた別の装置では、ユーザ指示に従って所定の廃棄証明発行装置6に対して廃棄証明書の発行を指示する。各装置を介してのユーザ指示に従って廃棄証明発行装置6は廃棄証明書を発行する。
【0078】
また、このとき、文書属性管理情報を登録・管理する文書属性管理装置7の装置情報を自装置で登録管理しているときには、その登録情報を利用して文書属性管理装置7の宛先情報を特定する。つまり、検索対象文書の問合せや廃棄証明書の再発行指示を、廃棄装置4を除く各装置で行ない、かつ、装置情報の登録も自装置にて行なう。
【0079】
あるいは、文書属性管理情報を登録・管理する文書属性管理装置7の装置情報が廃棄装置4に登録されているときには、その登録情報を利用して文書属性管理装置7の宛先情報を特定する。つまり、検索対象文書の問合せや廃棄証明書の再発行指示を廃棄装置を除く各装置で行ない、かつ、装置情報の登録を廃棄装置4で行なっておき、各装置は廃棄装置4に問い合わせる。
【0080】
また、廃棄装置4での廃棄処理や廃棄証明発行装置6での廃棄証明書の発行処理が完了した後、文書の登録状態や再度の廃棄証明書の発行要求を廃棄装置4から受けたときには、文書属性管理装置7は廃棄済や廃棄証明書を発行済であることをその廃棄装置4に通知する。この通知を受けた廃棄装置4では、ユーザ指示に従って所定の廃棄証明発行装置6に対して廃棄証明書の発行を指示する。廃棄装置4を介してのユーザ指示に従って廃棄証明発行装置6は廃棄証明書を発行する。つまり、検索対象文書の問合せや廃棄証明書の再発行指示を、廃棄装置4で行ない、かつ、装置情報の登録も廃棄装置4にて行なう。
【0081】
このような本実施形態のシステム構成においては、機密文書は、閲覧などの使用目的が終えると、ユーザにより廃棄装置4で廃棄される。このとき、廃棄装置4は出力媒体Pに添付されている文書属性管理情報を文書属性読取部で読み取り、文書属性管理情報と対応付けて機密文書が廃棄されたことを文書属性管理装置7にて登録する。なお、文書管理サーバ8を設けるシステム構成の場合、この登録処理を文書管理サーバ8が担当するようにしてもよい。またこのとき、廃棄証明発行装置6にて、廃棄証明書を発行する。さらにその後に、廃棄証明書の発行要求(事実上の再発行要求である)があったときには、前述の文書属性管理装置7における登録処理結果を確認して廃棄証明書を発行する。機密文書の出力から廃棄までに加えて、廃棄証明の発行についても管理するのである。
【0082】
<文書属性管理情報の添付例>
図2は、出力媒体Pに文書属性管理情報を添付する方法を説明する図である。
【0083】
前述のように、本実施形態では、画像形成装置2にて文書を出力媒体Pに印刷する際には、その出力済の出力媒体Pには、文書属性管理情報を添付するようにする。
【0084】
その仕組みとしては、廃棄処理時にその文書属性管理情報を認識可能なものである限り、どのような仕組みのものを使用してもよく、たとえば、出力媒体Pの全面もしくは一部に、文字情報、バーコード(1次元のものに限らず2次元のものを含む)、電子透かし、ICタグや無線タグ(RFID;Radio Frequency IDentification)などとも称される非接触ICチップ(電子荷札)などを利用して形成しておけばよい。
【0085】
そして、出力媒体Pの搬送時に、その文書属性管理情報を含む出力媒体Pを、光学的、磁気的、あるいは電磁気的などの各種の手法を使って非接触で読み取ってから文書属性管理情報を抽出し、抽出した文書属性管理情報を解析するようにすればよい。
【0086】
光学的手法を使った読取方法は、文字情報、バーコード、ID情報、あるいは電子透かしの形態で文書属性管理情報を含む出力媒体Pが画像情報として出力媒体Pに透き込まれている場合に、一般的なスキャナ装置と同様に、搬送過程にある出力媒体Pを光で走査することで文書属性管理情報を読み取る手法である。
【0087】
磁気的手法を使った読取方法は、文書属性管理情報を含む出力媒体Pが磁気情報で出力媒体Pに透き込まれている場合に、その磁気情報を磁気センサを利用して読み取ることで文書属性管理情報を取得する手法である。磁気情報を出力媒体Pに透き込む場合、磁気カードと同様の仕組みを利用することもできるが、複数の金属線を並べて配置し、バーコードと同様にして、文書属性管理情報を表すコード情報と各金属線の磁化状態とを対応させる手法を利用することもできる。
【0088】
電磁気的手法を使った読取方法は、電子荷札の形態で文書属性管理情報が出力媒体Pに透き込まれている場合に、電波や電磁波など非接触電力伝送技術を利用してタグに記録されている情報を読み取ることで文書属性管理情報を取得する手法である。
【0089】
たとえば、図2は、文書属性管理情報を2次元のバーコードで出力媒体Pに添付する例を示した図である。2次元のバーコードとしては、たとえばQRコード(Quick Response code を用いるとよい。
【0090】
1次元のバーコードは、バーの太さとバー同士の間隔というバーの配列でのみ情報を表現するのに対し、QRコードを始めとする2次元コードは、小さな正方形の点を縦横同じ数だけ並べたマトリックス型のコードである。
【0091】
なお、画像形成装置2が出力媒体Pに文書を出力する際に、出力媒体Pに文書属性管理情報を添付するに当たっては、画像形成装置2とは別の管理情報書込装置で文書属性管理情報がバーコードや電子荷札で事前に記録されている出力媒体Pに文書を印刷する形態を採ってもよい。あるいは、画像形成装置2に、管理情報付加モジュールや管理情報記録部などの管理情報書込装置の機能部を設けて、画像形成装置2にて機密文書の出力処理を行なう際に、文書属性管理情報を生成してバーコードを印刷したり電子荷札にコードデータを書き込んだりする形態を採ってもよい。
【0092】
次に、具体的な事例に基づいて、本実施形態の文書管理システム1の作用を説明する。
【0093】
<第1実施形態:システム構成>
図3および図4は、本発明に係る文書管理システムの第1実施形態の構成例を示す機能ブロック図である。この第1実施形態の文書管理システム1は、画像形成装置2の情報通信路9上の宛先を特定する証明発行装置特定情報(本例ではIPアドレス)を文書属性管理情報に含めて出力媒体Pに添付する点に特徴を有する。
【0094】
なお、図3に示す基本構成では機密文書を出力媒体P上に出力する画像形成装置2と廃棄証明書の発行を担当する廃棄証明発行装置6とが別体のシステム構成を採っているが、図4に示す変形構成のように、機密文書を出力する画像形成装置2自身が廃棄証明発行装置6の機能を備えたシステム構成を採ってもよい。
【0095】
たとえば、第1実施形態の文書管理システム1において、文書を出力媒体Pに出力する画像形成装置2と、画像形成装置2から出力された文書を廃棄する廃棄装置4とは、1対1もしくは通信網で情報通信路9により接続されている。通信網で接続する構成を採る場合には文書管理サーバ8を設けてもよい。
【0096】
画像形成装置2は、文書特定情報(処理時刻情報(日時)、利用者情報(ユーザID)、サービス種情報(プリント、コピー、FAX、…))、出力装置特定情報(型番やシリアル番号やMACアドレスなど)、証明発行装置特定情報、文書属性管理装置特定情報などの文書属性管理情報を処理対象の文書(文書の画像)ごとに生成する文書属性生成部202と、文書属性生成部202で生成された文書属性管理情報を符号化(コード化)するつまり文書属性管理情報をコードデータに変換する文書属性コード生成部204と、文書属性生成部202が生成した文書属性管理情報を文書属性管理装置7に通知する文書属性通知部205とを備える。
【0097】
文書属性生成部202は、出力装置特定情報(MACアドレス)や証明発行装置特定情報(IPアドレス)を生成する際には、これらを管理する自装置内の機能部に問い合せて取得すればよい。
【0098】
また、画像形成装置2は、出力処理の対象となる文書を取得する文書取得部206と、文書取得部206が取得した文書を画像データに変換してハードディスク装置などの所定の記憶媒体に蓄積(記憶)する事実上の文書記憶部として機能する画像蓄積部208とを備える。
【0099】
文書取得部206としては、プリント機能や、FAX機能や、別の記憶媒体に記憶されている蓄積文書の出力機能をなす構成を採る場合には画像入力部206aを設ける。また、複写機能をなす構成を採る場合には画像読取部206bを設ける。
【0100】
また画像形成装置2は、画像蓄積部208に蓄積されている文書(詳しくは文書の画像)に、文書属性コード生成部204が生成した文書属性管理情報のコードデータを添付する文書属性添付部210と、文書を出力媒体Pに形成する画像形成部212とを備える。
【0101】
本実施形態においては、文書属性添付部210としては、文書属性コード生成部204が生成した文書属性管理情報のコードデータを、図2(A)に示したように、2次元コードにして、画像蓄積部208に蓄積されている文書の画像と合成する画像合成部210aを設ける。
【0102】
廃棄証明発行装置6は、少なくとも文書特定情報とその文書特定情報で特定される文書が破棄済であるか否かを示す情報とを含んだ廃棄処理の情報(以下廃棄情報とも称する)を廃棄装置4から受信する廃棄情報受信部602と、廃棄情報受信部602が受信した文書特定情報が文書が破棄済であることの情報を含んでいるときに、つまり文書特定情報で特定される文書が破棄済であるときに廃棄証明書を発行する廃棄証明書発行部610とを備える。
【0103】
廃棄証明書発行部610は、廃棄証明書の電子データを作成する廃棄証明作成部612と、廃棄証明作成部612が作成した廃棄証明書の電子データに基づいて廃棄証明を出力媒体Pに印字(出力)する廃棄証明印字部614とを有する。
【0104】
なお、本実施形態のように、画像形成装置2が廃棄証明発行装置6の機能を備えるシステム構成を採る場合には、廃棄証明印字部614を取り外して、画像形成部212が廃棄証明印字部614の機能を果たすように構成してもよい。
【0105】
文書属性管理装置7は、少なくとも文書特定情報とその文書特定情報で特定される文書が破棄済であるか否かを示す情報とを含んだ廃棄情報を廃棄装置4から受信する廃棄情報受信部702と、文書属性生成部202で生成され文書属性通知部205を介して通知された文書属性管理情報をハードディスク装置などの所定の記憶媒体に記憶して管理する文書属性管理部704と、廃棄情報受信部702が受信した廃棄情報に基づいて文書状態を更新(改訂)する文書情報更新部706とを備える。
【0106】
なお、基本構成では、廃棄証明発行装置6が文書属性管理装置7の機能の全てを具備するシステム構成で示しているが、文書属性管理装置7を廃棄証明発行装置6とは独立に設けてもよい。
【0107】
文書属性管理部704は、文書属性管理情報を記憶する際に、文書状態を「未廃棄(生存)」に設定しておく。なお、文書管理サーバ8を備えるシステム構成の場合には、文書属性管理部704は、文書管理サーバ8に設けるようにしてもよい。また、文書管理サーバ8を備えるシステム構成の場合には、文書情報更新部706は、文書管理サーバ8に設けるようにしてもよい。この点は、文書属性管理部704を文書管理サーバ8に設けるのと同様である。
【0108】
なお、文書の出力から廃棄までに加えて廃棄証明の発行についても管理するという基本的な仕組みを実現するに当たって、本実施形態の場合、証明発行装置特定情報(IPアドレス)を文書属性管理情報に含めておくので、文書を出力した画像形成装置2を特定する出力装置特定情報(MACアドレス)を文書属性管理情報に含めておく必要はない。
【0109】
ただし、本実施形態のように、文書属性生成部202で生成された文書属性管理情報を文書属性管理部704により管理する構成を採る場合、廃棄装置4での廃棄処理と連動して、文書情報の管理状態を更新するので、文書情報を管理する文書属性管理部704を具備した画像形成装置2を特定可能にするべく、文書の出力処理を担当した画像形成装置2を特定する出力装置特定情報もしくは画像形成装置2の情報通信路9上の宛先を特定するIPアドレス(宛先情報)などの文書属性管理装置特定情報も文書属性管理情報に含めて出力媒体Pに添付するようにするのがよい。
【0110】
なお、各装置2,4,6,7が1対1で接続されているなど接続相手を一意に特定可能な場合であって、各装置特定情報を使わなくても廃棄装置4側で通信相手の装置を特定可能な場合には、各装置特定情報やそれに対応する宛先情報を出力媒体Pに添付しておかなくてもよい。
【0111】
また、文書属性管理部704を画像形成装置2にではなく文書管理サーバ8に備えるシステム構成を採る場合には、その文書属性管理部704を具備した文書管理サーバ8の情報通信路9上の宛先を特定する文書属性管理装置特定情報を文書属性管理情報に含めて出力媒体Pに添付する。ただし、文書管理サーバ8が1台である場合など、文書属性管理装置特定情報を使わなくても廃棄装置4側で文書管理サーバ8を特定可能な場合には、文書属性管理装置特定情報やそれに対応する宛先情報を出力媒体Pに添付しておかなくてもよい。
【0112】
本実施形態では、基本構成および変形構成の何れも、廃棄証明発行装置6に、文書属性管理装置7における廃棄情報受信部702と文書情報更新部706を組み込んで示している。この場合、廃棄情報受信部602と廃棄情報受信部702とを纏めて1つにしてもよい。
【0113】
また、画像形成装置2が廃棄証明発行装置6や文書属性管理装置7の機能を具備するようにした変形構成では、文書属性管理部704が本来の画像形成装置2側に、廃棄情報受信部702と文書情報更新部706が廃棄証明発行装置6側に備えられている構成例で示している。この場合、文書属性生成部202が生成した文書属性管理情報を文書属性管理装置7に通知する文書属性通知部205は不要となる。
【0114】
もちろん、これらを画像形成装置2や廃棄証明発行装置6とは独立にして文書属性管理装置7として構成してもよい。また、文書属性管理装置7の全体を文書管理サーバ8側に設けるようにしてもよい。
【0115】
文書情報更新部706は、廃棄情報受信部702が受信した文書特定情報が文書が破棄済であることの情報を含んでいるときには、つまり文書特定情報で特定される文書が破棄済であるときには文書属性管理部704を検索して文書を無効状態にする。たとえば、登録時の「未廃棄(生存)」を、「廃棄」へ更新する。
【0116】
このとき、画像蓄積部208では、連動して、蓄積してある文書の画像データを無効にしてもよい。ここで、文書の画像データを無効にするとは、少なくとも一般ユーザの操作範囲では、その文書の画像データを取り扱うことができないようにすることを意味し、いわゆるディレクトリからの削除までで留めておいてもよいし、別データを上書きするなどして完全にその画像データを削除するまで行なってもよい。
【0117】
一方、廃棄装置4は、文書の廃棄処理を行なう文書廃棄部402を備える。文書廃棄部402は、廃棄許可を受け付ける廃棄許可受付部404と、廃棄許可受付部404が廃棄許可を受け付け付けたことを条件として文書を廃棄する廃棄部406とを有する。
【0118】
廃棄部406としては、たとえば、リサイクル対象用の回収箱および廃棄対象用の回収箱とを備えた回収装置と、所定サイズの媒体を細片にする裁断装置(シュレッダ)とを設けた構成にするのがよい。なお、回収装置に裁断装置を組み込んでもよい。さらに好ましくは、繊維質を分離する解繊装置と、脱墨工程や脱インキ工程を実行する分離装置と、再生紙を生成する抄紙装置とを備えた構成にしてもよい。
【0119】
なお、回収箱としては、再生紙用に回すための回収箱の他に、片面印刷済のものと両面印刷済のものとを分別できるように、再利用(裏紙利用)用の回収箱と焼却や土中埋込みなどに回すための回収箱も用意するとよい。
【0120】
本実施形態においては、文書廃棄部402は、図示を割愛した回収装置の投入口に文書が投入されたことを契機として廃棄許可を受け付けるものとする。
【0121】
また、廃棄装置4は、廃棄処理時に画像形成装置2により文書が形成された出力媒体Pに添付されている文書属性管理情報のコードデータを読み取る文書属性読取部412と、文書属性読取部412が読み取った文書属性管理情報のコードデータを解析して元の文書属性管理情報を復元する文書属性解析部414と、廃棄対象の文書を出力した画像形成装置2に廃棄情報を通知する廃棄情報通知部430とを備える。
【0122】
第1実施形態において、廃棄情報通知部430は、文書属性解析部304による解析処理によって特定される宛先情報を参照して、廃棄対象の文書を出力した画像形成装置2や廃棄証明発行装置6や文書属性管理装置7に廃棄情報を通知する。
【0123】
このように、第1実施形態の廃棄装置4は、文書を廃棄する機能を備えるだけでなく、出力媒体P上に形成された文書属性管理情報のコードデータを取得し、取得した文書属性管理情報のコードデータを解析し、解析した宛先情報に基づいて、廃棄対象の文書に関する廃棄証明書の発行を担当する廃棄証明発行装置6や文書属性管理装置7やこれらの機能を具備した画像形成装置2に文書特定情報を通知するようになっている。
【0124】
<第1実施形態:処理手順>
図5および図6は、第1実施形態の文書管理システム1における処理手順の一例を示したフローチャートである。ここで 図5は図3に示すシステム構成の場合、図6は図4に示すシステム構成の場合であって、画像形成装置2自身もしくは別の廃棄証明発行装置6にて廃棄証明書を発行する場合である。
【0125】
画像形成装置2は、文書の出力媒体Pへの出力処理時に、廃棄装置4側にて、廃棄証明書の発行を担当する廃棄証明発行装置6を特定可能な証明発行装置特定情報(本例ではIPアドレスで代用する)を文書属性生成部202で生成して、文書特定情報と纏めて文書属性管理情報とし(S120)、この文書属性管理情報を文書属性コード生成部204にてコードデータに変換する(S122)。
【0126】
証明発行装置特定情報を廃棄証明発行装置6のIPアドレスで代用するのは、廃棄装置4側で必要な情報は、廃棄証明発行装置6そのものを一意に特定する情報ではなく、廃棄情報の情報通信路9上の通知先を示す宛先情報だからである。
【0127】
なお、文書属性管理部704を画像形成装置2にではなく文書管理サーバ8に備えるシステム構成を採る場合には、その文書属性管理部704を具備した文書管理サーバ8の情報通信路9上の宛先を特定する文書属性管理装置特定情報(本例ではIPアドレスで代用する)を文書属性管理情報に含めて出力媒体Pに添付する。
【0128】
文書属性管理装置特定情報を文書属性管理装置7のIPアドレスで代用するのは、廃棄装置4側で必要な情報は、文書属性管理装置7そのものを一意に特定する情報ではなく、廃棄情報の情報通信路9上の通知先を示す宛先情報だからである。
【0129】
また、文書属性管理部704は、文書状態を「未廃棄(生存)」に設定して、文書属性管理情報を記憶する(S124)。文書属性添付部210は、文書属性管理情報のコードデータと文書の画像データとを合成して(S126)、画像形成部212にて出力媒体P上に出力する(S128)。
【0130】
画像形成装置2による文書の出力媒体Pへの出力が完了後には、廃棄装置4では、文書廃棄部402の廃棄許可受付部404は、回収装置の投入口に文書が投入されたことを契機として廃棄許可を受け付けると(S130−YES)、その情報を廃棄部406に通知する(S132)。廃棄部406は、廃棄許可受付部404が廃棄許可を受け付け付けたことを条件として文書を廃棄する(S134)。
【0131】
この廃棄処理と連動して、文書属性読取部412は、回収装置の投入口に文書が投入され廃棄部406で廃棄処理される過程で、破棄処理に回された出力媒体Pに添付されている文書属性管理情報のコードデータを読み取り、この読み取った情報を文書属性解析部414に渡す(S140)。
【0132】
文書属性解析部414は、文書属性読取部412が読み取った文書属性管理情報のコードデータを解析して元の文書属性管理情報を復元し廃棄情報通知部430に渡す(S142)。
【0133】
廃棄情報通知部430は、文書属性解析部414から受け取った文書属性管理情報で特定される証明発行装置特定情報(IPアドレス)を参照して、廃棄証明書の発行を担当する廃棄証明発行装置6に、廃棄情報を通知する(S148)。なお、図6に示すように、その文書の出力処理を担当した画像形成装置2自身が廃棄証明発行装置6の機能を備えたシステム構成の場合には、その画像形成装置2が具備する廃棄証明発行装置6に、廃棄情報を通知してもよい。
【0134】
つまり、廃棄装置4は、廃棄処理時に、文書が形成された出力媒体Pから文書属性管理情報を読み取り、文書属性管理情報に基づいて廃棄証明書の発行を担当する廃棄証明発行装置6を特定する証明発行装置特定情報を取得し、その証明発行装置特定情報で特定される廃棄証明発行装置6に、廃棄対象の文書を一意に特定する文書特定情報を通知するのである。
【0135】
廃棄証明発行装置6では、廃棄情報受信部602により廃棄情報を受信すると(S160−YES)、その廃棄情報を文書情報更新部706に通知する(S162)。文書情報更新部706は、先ず、廃棄情報受信部602が受信した文書特定情報が文書が破棄済であることの情報を含んでいるか否か、つまり文書特定情報で特定される文書が破棄済であるか否かを判定する(S164)。
【0136】
文書情報更新部706は、文書特定情報で特定される文書が破棄済であるときには(S164−YES)、文書属性管理部704を検索して文書情報の登録状態を、「未廃棄(生存)」から「廃棄」へ更新する(S166)。
【0137】
この登録状態の更新処理と連動して、廃棄証明作成部612は、廃棄証明書の電子データを作成して廃棄証明印字部614に渡す(S170)。廃棄証明印字部614は、廃棄証明作成部612が作成した廃棄証明書の電子データに基づいて廃棄証明を出力媒体Pに印字(出力)する(S172)。なお、廃棄証明を出力媒体Pに印字することは必須ではなく、廃棄証明作成部612が生成した廃棄証明書の電子データをファイルにしてフレキシブルディスクなどの記憶媒体に保存するなどして提供してもよい。
【0138】
<第2実施形態:システム構成>
図7および図8は、本発明に係る文書管理システムの第2実施形態を説明する図である。ここで、図7は、本発明に係る文書管理システムの第2実施形態の構成例を示す機能ブロック図である。なお、ここでは、画像形成装置2が廃棄証明発行装置6の機能を具備する図4に示したシステム構成に対する変形例で示す。また、図8は、廃棄装置4で管理する各装置特定情報を説明する図である。
【0139】
第2実施形態の文書管理システム1は、画像形成装置2は証明発行装置特定情報や文書属性管理装置特定情報に対応する各装置の情報通信路9上の宛先を示す宛先情報を除く、出力装置特定情報と文書特定情報と証明発行装置特定情報と文書属性管理装置特定情報(何れも装置を特定する型番やシリアル番号やMACアドレスなど)を文書属性管理情報に含めて出力媒体Pに添付するとともに、証明発行装置特定情報や文書属性管理装置特定情報などの各装置特定情報に対応する各装置の宛先情報の登録・管理は廃棄装置4にて行なうようにした点に特徴を有する。
【0140】
特に、後述する第3実施形態との相違点として、証明発行装置特定情報や文書属性管理装置特定情報などの各装置特定情報や対応する宛先情報の登録をユーザ(システム管理者)が行なう点に特徴を有する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0141】
第2実施形態の文書管理システム1において、画像形成装置2は、装置構成上は、第1実施形態の変形構成と同じである。
【0142】
一方、第2実施形態の廃棄装置4は、第1実施形態の構成に加えて、証明発行装置特定情報や文書属性管理装置特定情報などの装置特定情報および対応する宛先情報を、ハードディスク装置などの所定の記憶媒体に記憶して管理する装置情報登録部424を備える。
【0143】
また、後述する第3実施形態の相違点として、廃棄装置4は、証明発行装置特定情報とこれに対応する廃棄証明発行装置6の情報通信路9上の宛先を特定する宛先情報としてのIPアドレス、並びに、文書属性管理装置特定情報とこれに対応する文書属性管理装置7の情報通信路9上の宛先を特定する宛先情報としてのIPアドレスなどの登録情報のユーザ(たとえばシステム管理者)による入力を受け付ける登録情報入力受付部420を有する。
【0144】
登録情報入力受付部420は、図示を割愛した操作パネルに設けられている操作キーのユーザ操作を受け付けて、そのユーザより入力された証明発行装置特定情報および対応するIPアドレスや文書属性管理装置特定情報および対応するIPアドレスを、対応付けて装置情報登録部424に登録する。
【0145】
図8(A)に示すように、装置情報登録部424は、先ず、廃棄証明発行装置6を一意に特定する証明発行装置特定情報(たとえば廃棄証明発行装置6の型番やシリアル番号やMACアドレス)を、この廃棄証明発行装置6の情報通信路9上の宛先を特定するIPアドレスと対応付けて記憶する。
【0146】
なお、画像形成装置2が廃棄証明発行装置6の機能を具備するシステム構成を採る場合、装置情報登録部424は、廃棄証明発行装置6の機能を具備した画像形成装置2を一意に特定する証明発行装置特定情報(たとえば画像形成装置2の型番やシリアル番号やMACアドレス)を、この画像形成装置2の情報通信路9上の宛先を特定するIPアドレスと対応付けて記憶するのは言うまでもない。
【0147】
また、図8(B)に示すように、装置情報登録部424は、文書属性管理部704や文書情報更新部706を具備した文書属性管理装置7を一意に特定する文書属性管理装置特定情報(たとえば文書属性管理装置7の型番やシリアル番号やMACアドレス)を、この文書属性管理装置7の情報通信路9上の宛先を特定するIPアドレスと対応付けて記憶する。
【0148】
なお、文書属性管理部704や文書情報更新部706を文書管理サーバ8に具備するシステム構成を採る場合、装置情報登録部424は、その文書管理サーバ8を一意に特定する文書属性管理装置特定情報(たとえば文書管理サーバ8のMACアドレス)を、この文書管理サーバ8の情報通信路9上の宛先を特定するIPアドレスと対応付けて記憶するのは言うまでもない。
【0149】
なお、画像形成装置2が、廃棄証明発行装置6の機能を具備するとともに、文書属性管理部704や文書情報更新部706で構成された文書属性管理装置7を画像形成装置2に備えるシステム構成を採る場合には、証明発行装置特定情報と文書属性管理装置特定情報とが共通になり、これらを出力装置特定情報が兼ねるようになるので、図8(C)に示すように、画像形成装置2を一意に特定する出力装置特定情報(たとえば画像形成装置2の型番やシリアル番号やMACアドレス)を、この画像形成装置2の情報通信路9上の宛先を特定するIPアドレスと対応付けて記憶すればよい。
【0150】
第2実施形態の廃棄情報通知部430は、文書属性解析部304による解析処理によって特定された画像形成装置2や廃棄証明発行装置6や文書属性管理装置7の各装置特定情報を、装置情報登録部424が管理している登録情報と突き合わせることで、各装置の宛先情報を特定し、その宛先情報を参照して、廃棄対象の文書を出力した画像形成装置2や廃棄証明発行装置6や文書属性管理装置7に廃棄情報を通知する。
【0151】
このように、第2実施形態の廃棄装置4は、文書を廃棄する機能を備えるだけでなく、出力媒体P上に形成された文書属性管理情報のコードデータを取得し、取得した文書属性管理情報のコードデータを解析し、さらに解析した装置特定情報を装置情報登録部424の登録情報と照合して宛先情報を特定し、この特定した宛先情報に基づいて、廃棄対象の文書に関する廃棄証明書の発行を担当する廃棄証明発行装置6や文書属性管理装置7やこれらの機能を具備した画像形成装置2に文書特定情報を通知するようになっている。
【0152】
<第2実施形態:処理手順>
図9は、第2実施形態の文書管理システム1における処理手順の一例を示したフローチャートである。ここでは、図6に示す第1実施形態の処理手順に対する変形例で示す。なお、第2実施形態の処理ステップは200番台で示し、第1実施形態と同様もしくは対応する処理ステップには、第1実施形態と同じ10番台と1番台の番号を付して示す。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0153】
先ず廃棄装置4において、廃棄証明発行装置6や文書属性管理装置7が画像形成装置2とは独立に設けられているシステム構成の場合には(S210−YES)、ユーザ(たとえばシステム管理者)は、廃棄証明発行装置6の装置情報、つまり廃棄証明発行装置6の証明発行装置特定情報およびこれに対応する廃棄証明発行装置6の情報通信路9上の宛先情報としてのIPアドレスを登録情報入力受付部420を介して入力する(S212)。また、ユーザ(たとえばシステム管理者)は、文書属性管理装置7の装置情報、つまり文書属性管理装置7の文書属性管理装置特定情報およびこれに対応する文書属性管理装置7の情報通信路9上の宛先情報としてのIPアドレスを登録情報入力受付部420を介して入力する(S214)。
【0154】
なお、画像形成装置2が廃棄証明発行装置6や文書属性管理装置7の機能を具備する場合には(S210−NO)、ユーザは、証明発行装置特定情報や文書属性管理装置特定情報と代用される当該画像形成装置2の装置情報、つまり画像形成装置2の出力装置特定情報およびこれに対応する宛先情報としてのIPアドレスを登録情報入力受付部420を介して入力する(S216)。
【0155】
装置情報登録部424は、登録情報入力受付部420を介してこれらのユーザ入力を受け付けると、そのユーザより入力された証明発行装置特定情報および対応するIPアドレスや文書属性管理装置特定情報および対応するIPアドレスを、それぞれ対応付けて登録する(S218)。
【0156】
画像形成装置2は、文書の出力媒体Pへの出力処理時に、廃棄装置4側にて、廃棄証明書の発行を担当する廃棄証明発行装置6を特定可能な証明発行装置特定情報(本例では廃棄証明発行装置6の型番やシリアル番号やMACアドレス)を文書属性生成部202で生成して、文書特定情報と纏めて文書属性管理情報とし(S220)、この文書属性管理情報を文書属性コード生成部204にてコードデータに変換し(S222)、そのコードデータを出力媒体Pに添付する(S228)。
【0157】
なお、文書属性管理部704を画像形成装置2にではなく文書管理サーバ8に備えるシステム構成を採る場合には、その文書属性管理部704を具備した文書管理サーバ8を特定する文書属性管理装置特定情報(本例では文書管理サーバ8の型番やシリアル番号やMACアドレス)を文書属性管理情報に含めて出力媒体Pに添付する。
【0158】
画像形成装置2による文書の出力媒体Pへの出力が完了後には、廃棄装置4では、文書廃棄部402の廃棄許可受付部404は、回収装置の投入口に文書が投入されたことを契機として廃棄許可を受け付けると(S230−YES)、その情報を廃棄部406に通知する(S232)。廃棄部406は、廃棄許可受付部404が廃棄許可を受け付け付けたことを条件として文書を廃棄する(S234)。
【0159】
この廃棄処理と連動して、文書属性読取部412は、回収装置の投入口に文書が投入され廃棄部406で廃棄処理される過程で、破棄処理に回された出力媒体Pに添付されている文書属性管理情報のコードデータを読み取り、この読み取った情報を文書属性解析部414に渡す(S240)。
【0160】
文書属性解析部414は、文書属性読取部412が読み取った文書属性管理情報のコードデータを解析して元の文書属性管理情報を復元し廃棄情報通知部430に渡す(S242)。
【0161】
廃棄情報通知部430は、文書属性解析部414から受け取った文書属性管理情報で特定される出力装置特定情報(装置型番など)を装置情報登録部424に登録してある装置情報と突き合わせて、対応する宛先情報を特定し(S244)、この特定した宛先情報を参照して、廃棄証明書の発行を担当する廃棄証明発行装置6(その文書の出力処理を担当した画像形成装置2自身が廃棄証明発行装置6の機能を備えたシステム構成の場合にはその画像形成装置2)に、廃棄情報を通知する(S248)。
【0162】
つまり、廃棄装置4は、廃棄処理時に、文書が形成された出力媒体Pから文書属性管理情報を読み取り、文書属性管理情報に基づいて廃棄証明書の発行を担当する廃棄証明発行装置6を特定する証明発行装置特定情報を取得し、その証明発行装置特定情報で特定される廃棄証明発行装置6に、廃棄対象の文書を一意に特定する文書特定情報を通知するのである。
【0163】
廃棄証明発行装置6では、廃棄情報受信部602により廃棄情報を受信すると(S260−YES)、その廃棄情報を文書情報更新部706に通知する(S262)。文書情報更新部706は、先ず、廃棄情報受信部602が受信した文書特定情報が文書が破棄済であることの情報を含んでいるか否か、つまり文書特定情報で特定される文書が破棄済であるか否かを判定する(S264)。
【0164】
文書情報更新部706は、文書特定情報で特定される文書が破棄済であるときには(S264−YES)、文書属性管理部704を検索して文書情報の登録状態を、「未廃棄(生存)」から「廃棄」へ更新する(S266)。
【0165】
この登録状態の更新処理と連動して、廃棄証明作成部612は、廃棄証明書の電子データを作成して廃棄証明印字部614に渡す(S270)。廃棄証明印字部614は、廃棄証明作成部612が作成した廃棄証明書の電子データに基づいて廃棄証明を出力媒体Pに印字(出力)する(S272)。なお、廃棄証明を出力媒体Pに印字することは必須ではなく、廃棄証明作成部612が生成した廃棄証明書の電子データをファイルにしてフレキシブルディスクなどの記憶媒体に保存するなどして提供してもよい。
【0166】
<第3実施形態:システム構成>
図10は、本発明に係る文書管理システムの第3実施形態の構成例を示す機能ブロック図である。なお、ここでは、画像形成装置2が廃棄証明発行装置6の機能を具備する図4に示したシステム構成に対する変形例で示す。
【0167】
第3実施形態の文書管理システム1は、画像形成装置2は証明発行装置特定情報や文書属性管理装置特定情報に対応する各装置の情報通信路9上の宛先を示す宛先情報を除く、出力装置特定情報と文書特定情報と証明発行装置特定情報と文書属性管理装置特定情報(何れも装置を特定する型番やシリアル番号やMACアドレスなど)を文書属性管理情報に含めて出力媒体Pに添付するとともに、証明発行装置特定情報や文書属性管理装置特定情報に対応する各装置の宛先情報の登録・管理は廃棄装置4にて行なうようにした点に特徴を有する。
【0168】
特に、前述の第2実施形態との相違点として、証明発行装置特定情報や文書属性管理装置特定情報などの各装置特定情報や対応する宛先情報の登録を、ユーザ操作によらず自動的に行なう点に特徴を有する。以下、第2実施形態との相違点を中心に説明する。
【0169】
第3実施形態の文書管理システム1において、先ず画像形成装置2は、第1や第2実施形態の構成に加えて、廃棄装置4を検索する装置検索部220と、自身の装置情報を廃棄装置4に通知する装置情報通知部222とを備える。
【0170】
装置検索部220は、検索結果を装置情報通知部222に通知する。装置情報通知部222は、画像形成装置2の出力装置特定情報と宛先情報を対応付けて出力装置情報として、装置検索部220により検索された各廃棄装置4に通知する。
【0171】
また、廃棄証明発行装置6は、廃棄装置4を検索する装置検索部620と、自身の装置情報を廃棄装置4に通知する装置情報通知部622とを備える。
【0172】
装置検索部620は、検索結果を装置情報通知部622に通知する。装置情報通知部622は、廃棄証明発行装置6の証明発行装置特定情報と宛先情報を対応付けて廃棄証明発行装置情報として、装置検索部620により検索された各廃棄装置4に通知する。
【0173】
また、文書属性管理装置7は、廃棄装置4を検索する装置検索部720と、自身の装置情報を廃棄装置4に通知する装置情報通知部722とを備える。
【0174】
装置検索部220は、検索結果を装置情報通知部722に通知する。装置情報通知部722は、文書属性管理装置7の文書属性管理装置特定情報と宛先情報を対応付けて文書属性管理装置情報として、装置検索部720により検索された各廃棄装置4に通知する。
【0175】
なお、廃棄証明発行装置6が文書属性管理装置7の機能を具備するシステム構成の場合には、図示のように、各装置検索部620,720を1つの機能部に纏めてよい。同様に、各装置情報通知部622,722も1つの機能部に纏めてよい。また、画像形成装置2が廃棄証明発行装置6や文書属性管理装置7の機能を具備するシステム構成の場合には、各装置検索部220,620,720を1つの機能部に纏めてよいし、同様に、各装置情報通知部222,622,722も1つの機能部に纏めてよい。
【0176】
一方、第3実施形態の廃棄装置4は、第2実施形態の構成において設けられていた登録情報入力受付部420に代えて、各装置情報通知部222,622,722から通知された各装置情報を受信する装置情報受信部422を備える。
【0177】
装置情報受信部422は、受信した各装置情報(各装置の装置特定情報および宛先情報)を対応付けて装置情報登録部424に登録する。
【0178】
<第3実施形態:処理手順>
図11は、第3実施形態の文書管理システム1における処理手順の一例を示したフローチャートである。ここでは、図9に示す第2実施形態の処理手順に対する変形例で示す。なお、第3実施形態の処理ステップは300番台で示し、第2実施形態と同様もしくは対応する処理ステップには、第2実施形態と同じ10番台と1番台の番号を付して示す。以下、第2実施形態との相違点を中心に説明する。
【0179】
先ず、画像形成装置2や廃棄証明発行装置6や文書属性管理装置7において、装置検索部220,620,720は、廃棄処理管理機能を具備した文書管理システム1内の廃棄装置4を検索し、廃棄装置4からの応答を待つ(S300,S306)。この検索処理は、たとえば、ブロードキャスト通信で、廃棄装置4の商品コードや型番やシリアル番号などを検索キーとして検索することで実現すればよい。
【0180】
廃棄装置4は、ブロードキャストで送信されてきた商品コードなどの検索キーと自己の商品コードや型番やシリアル番号とが一致するか否かを判定し(S302)、一致したならば自己の宛先情報を応答する(S302−YES,S304)。
【0181】
この宛先情報の応答を受信した装置検索部220,620,720は(S306−YES)、受信した応答結果(廃棄装置4の宛先情報)を内部に蓄積する(S308)。
【0182】
廃棄証明発行装置6や文書属性管理装置7が画像形成装置2とは独立に設けられているシステム構成の場合には(S310−YES)、廃棄証明発行装置6は、応答してきた廃棄装置4に、当該廃棄証明発行装置6の装置情報、つまり証明発行装置特定情報およびこれに対応する宛先情報としてのIPアドレスを装置情報通知部622を介して通知する(S312)。また、文書属性管理装置7は、応答してきた廃棄装置4に、当該文書属性管理装置7の装置情報、つまり文書属性管理装置特定情報およびこれに対応する宛先情報としてのIPアドレスを装置情報通知部722を介して通知する(S314)。
【0183】
なお、画像形成装置2が廃棄証明発行装置6や文書属性管理装置7の機能を具備する場合には(S310−NO)、画像形成装置2は、応答してきた廃棄装置4に、証明発行装置特定情報や文書属性管理装置特定情報と代用される当該画像形成装置2の装置情報、つまり出力装置特定情報およびこれに対応する宛先情報としてのIPアドレスを装置情報通知部222を介して通知する(S316)。
【0184】
装置情報登録部424は、装置情報受信部422を介して装置特定情報およびこれに対応する宛先情報を受け付けると、その装置特定情報およびこれに対応する宛先情報を、それぞれ対応付けて登録する(S318)。以下、第2実施形態と同様である。
【0185】
<第4実施形態:システム構成>
図12は、本発明に係る文書管理システムの第4実施形態の構成例を示す機能ブロック図である。なお、ここでは、画像形成装置2が廃棄証明発行装置6の機能を具備する図4に示したシステム構成に対する変形例で示す。
【0186】
第4実施形態の文書管理システム1は、ある画像形成装置2で出力された文書についての文書属性管理装置7の登録状況(特に廃棄の有無)を、当該文書属性管理装置7以外の装置(別の文書属性管理装置7を含む)から確認可能に構成した点に特徴を有する。
【0187】
また、ある廃棄装置4にて廃棄処理がなされ、ある廃棄証明発行装置6にてその廃棄処理を証明する廃棄証明書が発行された後、文書属性管理装置7が文書の登録状態の問合せのある装置から受け付けたときには、文書属性管理装置7は文書の登録状態を応答し、この応答を受けた装置では、再度の廃棄証明書の発行要求をユーザから受けたときには、そのユーザ指示に従って廃棄証明書の発行指示を可能とした点に特徴を有する。
【0188】
特に、後述する第5実施形態や第6実施形態との相違点としては、文書属性管理情報を登録・管理する文書属性管理装置7の装置情報を、廃棄装置4を除く各装置(文書属性管理装置7の場合は他の文書属性管理装置7)自身が登録・管理する点と、文書の登録状態の問合せや廃棄証明書の再発行指示は廃棄装置4を除く各装置で行なう点に特徴を有する。
【0189】
第4実施形態の文書管理システム1において、先ず画像形成装置2、廃棄証明発行装置6、文書属性管理装置7は、第1実施形態の変形構成に加えて、他の文書属性管理装置7の文書属性管理装置特定情報および対応する宛先情報を、前述の図8(B)もしくは図8(C)のように、ハードディスク装置などの所定の記憶媒体に記憶して管理する装置情報登録部224,624,724と、検索対象の文書情報の入力を受け付け文書属性管理装置7に通知して文書検索を指示する文書情報入力受付部226,626,726と、文書属性管理装置7からの文書検索結果に基づくユーザ指示に従って廃棄証明書の再発行を指示する再発行指示部227,627,727とを備える。
【0190】
なお、廃棄証明発行装置6が文書属性管理装置7の機能を具備するシステム構成の場合には、図示のように、各装置情報登録部624,724を1つの機能部に纏めてよい。同様に、各文書情報入力受付部626,726も1つの機能部に纏めてよいし、各再発行指示部627,727も1つの機能部に纏めてよい。また、画像形成装置2が廃棄証明発行装置6や文書属性管理装置7の機能を具備するシステム構成の場合には、各装置情報登録部224,624,724を1つの機能部に纏めてよいし、同様に、各文書情報入力受付部226,626,726も1つの機能部に纏めてよいし、各再発行指示部627,727も1つの機能部に纏めてよい。
【0191】
装置情報登録部224,624,724への登録処理は、第2実施形態のように、登録情報入力受付部を設けてユーザ操作によって行なう仕組みとしてもよいし、第3実施形態のように、装置検索部や装置情報通知部や装置情報受信部を設けて、ユーザ操作によらずブロードキャスト通信を利用して自動的に行なう仕組みとしてもよい。
【0192】
文書情報入力受付部226,626,726は、ユーザより入力された検索対象の文書特定情報を、装置情報登録部224,624,724に登録されている文書属性管理装置7に送信する。
【0193】
各画像形成装置2、廃棄証明発行装置6、文書属性管理装置7は、その応答結果を所定の表示媒体に表示する。そして、その表示結果に基づいて、再度の廃棄証明書の発行要求をユーザより受け付けたときには、そのユーザ指示に従って、所定の廃棄証明発行装置6(たとえば前回使用した廃棄証明発行装置6とは異なる廃棄証明発行装置6)に対して廃棄証明書の発行を指示する。
【0194】
また、本実施形態の特徴部分として、文書属性管理装置7は、各装置から受信した検索対象の文書情報と文書属性管理部704で管理している文書属性管理情報とを照合して該当する文書の有無を検索し、受信した検索対象の文書特定情報の状態を応答する応答処理部730を備える。
【0195】
応答処理部730は、各装置から検索対象の文書情報を受信する文書情報受信部732と、文書情報受信部732が受信した文書情報を検索キーとして文書属性管理部704の登録内容を照合して該当文書を検索する文書検索部734と、文書検索部734の検索結果を送信する検索結果送信部736とを有する。
【0196】
<第4実施形態:処理手順>
図13は、第4実施形態の文書管理システム1における処理手順の一例を示したフローチャートである。なお、第4実施形態の処理ステップは400番台で示す。
【0197】
先ず、前提として、前述の第1〜第3実施形態の何れかによって、ある文書についての出力媒体Pへの出力処理(印刷処理)と、その文書の印刷済の出力媒体Pの廃棄処理および廃棄証明書の発行並びに文書属性管理部704の登録情報の更新処理が完了しているものとする。
【0198】
先ず、画像形成装置2、廃棄証明発行装置6、あるいは文書属性管理装置7において、装置情報登録部224,624,724は、文書属性管理装置7(文書属性管理装置7の場合は他の文書属性管理装置7)の文書属性管理装置特定情報および対応する宛先情報を対応付けて登録しておく(S400)。この登録処理は、第2実施形態のステップS210〜S218と同様にして、もしくは第3実施形態のステップS300〜S318と同様にして実施すればよい。
【0199】
ユーザは、画像形成装置2、廃棄証明発行装置6、あるいは文書属性管理装置7を使って、文書属性管理装置7に登録済の文書属性管理情報を検索する。たとえば、文書状態検索処理(文書状態取得処理とも称する)は、ユーザによって、検索対象の文書情報のユーザ入力を文書情報入力受付部226,626,726が受け付けたことで開始する(S410)。検索対象の文書情報としては、出力処理に使用した画像形成装置2の出力装置特定情報や検索対象の文書を特定する文書特定情報の処理時刻情報、利用者情報、あるいはサービス種情報などの何れか1つもしくはこれらの任意の組合せを利用すればよい。
【0200】
文書情報入力受付部226,626,726は、ユーザによって入力された検索対象の文書情報を、装置情報登録部224,624,724に登録されている文書属性管理装置7の宛先情報を参照して、その文書属性管理装置7に通知して文書検索を指示する(S432)。
【0201】
この通知を受けた文書属性管理装置7(図12に示すように画像形成装置2が具備するものでもよい)において、応答処理部730は、受信した検索対象の文書情報を検索キーとして、文書属性管理部704で管理している文書属性管理情報の登録内容と照合して、該当する文書を検索する(S434)。
【0202】
応答処理部730は、該当する文書を検索できたときには、その該当する文書の文書属性管理情報を応答し(S436)、該当する文書を検索できなければ、「該当なし」を応答する(S438)。
【0203】
該当する文書の文書属性管理情報の応答内容としては、たとえば、文書特定情報の処理時刻情報、利用者情報、あるいはサービス種情報から特定される、いつ、誰が、どのようなサービス(たとえばコピー)で出力した文書であるのかである。また、文書属性管理部704が、その出力処理時の画像データをイメージログとして保存してある場合には、文書の確認用として、そのイメージログを応答してもよい。
【0204】
検索処理の応答を文書属性管理装置7から受け付けた各装置では、検索処理結果を所定の表示媒体に表示する(S440)。ユーザは、この表示を確認して、求めていた文書だと判断した場合、その文書の登録状態(特に廃棄処理の有無)を文書属性管理装置7に問い合わせる(S444)。
【0205】
この問合せを受け付けた文書属性管理装置7において、応答処理部730は、文書属性管理部704で管理している文書属性管理情報の登録内容と照合して、問合せのあった文書の状態(特に廃棄処理の有無)を調査する(S446)。そして、この調査結果に基づいて、問合せのあった文書が、「未廃棄(生存)」状態にあるのか、それとも、「廃棄」状態にあるのかを応答する(S448)。
【0206】
文書状態の問合せ処理の応答を文書属性管理装置7から受け付けた各装置では、問合せ処理結果に基づく問合せ対象文書の登録状態(特に廃棄処理の有無)を所定の表示媒体に表示する(S450)。文書が「廃棄」状態にある場合には、ユーザは、廃棄証明書の発行指示(事実上の再発行指示)が可能である(S452)。この廃棄証明書の発行指示を受け付けた廃棄証明発行装置6では、ユーザ指示に従って廃棄証明書を出力媒体Pに印刷(発行)する(S454)。
【0207】
なお、画像形成装置2が廃棄証明発行装置6の機能を具備している場合において、この画像形成装置2がユーザから文書検索や再発行指示を受け付けているときには、当該画像形成装置2自身で廃棄証明書を再発行すればよい。
【0208】
<第5実施形態:システム構成>
図14は、本発明に係る文書管理システムの第5実施形態の構成例を示す機能ブロック図である。なお、ここでは、図12に示した第4実施形態のシステム構成に対する変形例で示すが、図7に示した第2実施形態や図10に示した第3実施形態のシステム構成に対する変形例としても適用可能である。
【0209】
第5実施形態の文書管理システム1は、ある画像形成装置2で出力された文書についての文書属性管理装置7の登録状況(特に廃棄の有無)を、当該文書属性管理装置7以外の装置(別の文書属性管理装置7を含む)から確認可能に構成した点に特徴を有する。この点は、前述の第4実施形態や後述する第6実施形態と同様である。
【0210】
また、ある廃棄装置4にて廃棄処理がなされ、ある廃棄証明発行装置6にてその廃棄処理を証明する廃棄証明書が発行された後、文書属性管理装置7が文書の登録状態の問合せをある装置から受け付けたときには、文書属性管理装置7は文書の登録状態を応答し、この応答を受けた装置では、再度の廃棄証明書の発行要求をユーザから受けたときには、そのユーザ指示に従って廃棄証明書の発行指示を可能とした点に特徴を有する。この点も、前述の第4実施形態や後述する第6実施形態と同様である。
【0211】
ただし、文書属性管理情報を登録・管理する文書属性管理装置7の装置情報を廃棄装置4が登録・管理する点では前述の第4実施形態と相違し、また、文書の登録状態の問合せや廃棄証明書の再発行指示は廃棄装置4を除く各装置で行なう点では、前述の第4実施形態と同一でかつ後述する第6実施形態と相違する。
【0212】
つまり、基本構成としては、第2実施形態や第3実施形態のように、装置情報登録部424を具備し、文書属性管理情報を登録・管理する文書属性管理装置7の装置情報が廃棄装置4に登録されているので、廃棄装置4を除く各装置では、廃棄装置4の装置情報登録部424に登録されている文書属性管理装置7の装置情報を問い合わせて、取得した装置情報を基にして文書属性管理装置7の宛先情報を特定し、文書の生存検索や廃棄証明書の再発行を実施可能とする点に特徴を有するのである。
【0213】
第5実施形態の文書管理システム1において、先ず廃棄装置4は、第4実施形態の構成に加えて、第3実施形態と同様に、装置情報受信部422および装置情報登録部424を備える。また、廃棄装置4は、各装置からの装置情報取得要求に対して、装置情報登録部424に登録されている文書属性管理装置特定情報およびそれに対応する宛先情報を応答する応答処理部428を備える。
【0214】
また、画像形成装置2、廃棄証明発行装置6、文書属性管理装置7は、第4実施形態の構成に加えて、文書属性管理情報を登録・管理する他(つまり自身以外)の文書属性管理装置7に関しての装置情報を廃棄装置4から取得する管理装置情報取得部228,628,728を備える。
【0215】
なお、廃棄証明発行装置6が文書属性管理装置7の機能を具備するシステム構成の場合には、図示のように、各管理装置情報取得部628,728を1つの機能部に纏めてよい。また、画像形成装置2が廃棄証明発行装置6や文書属性管理装置7の機能を具備するシステム構成の場合には、各管理装置情報取得部228,628,728を1つの機能部に纏めてよい。
【0216】
管理装置情報取得部228,628,728は、文書属性管理情報を登録・管理する文書属性管理装置7の装置情報(文書属性管理装置特定情報および対応する宛先情報)を廃棄装置4から取得すると、その文書属性管理装置7の装置情報を内部に蓄積する。
【0217】
なお、第4実施形態と同様に、装置情報登録部224,624,724を設けておいてもよく、この場合、管理装置情報取得部228,628,728は、廃棄装置4から取得した文書属性管理装置7の装置情報を装置情報登録部224,624,724に追加登録する。
【0218】
なお、本実施形態では、画像形成装置2、廃棄証明発行装置6、文書属性管理装置7側に装置情報登録部224,624,724を設けておく必然性はない。
【0219】
<第5実施形態:処理手順>
図15は、第5実施形態の文書管理システム1における処理手順の一例を示したフローチャートである。ここでは、図13に示す第4実施形態の処理手順に対する変形例で示す。なお、第5実施形態の処理ステップは500番台で示し、第4実施形態と同様もしくは対応する処理ステップには、第4実施形態と同じ10番台と1番台の番号を付して示す。以下、第4実施形態との相違点を中心に説明する。
【0220】
先ず、前提として、前述の第1〜第3実施形態の何れかによって、ある文書についての出力媒体Pへの出力処理(印刷処理)と、その文書の印刷済の出力媒体Pの廃棄処理および廃棄証明書の発行並びに文書属性管理部704の登録情報の更新処理が完了しているものとする。
【0221】
また、前述の第4実施形態のステップS400と同様にして、文書属性管理装置7の文書属性管理装置特定情報およびこれに対応する宛先情報の登録処理が完了しているものとする。
【0222】
ユーザは、画像形成装置2、廃棄証明発行装置6、あるいは文書属性管理装置7を使って、文書属性管理装置7に登録済の文書属性管理情報を検索する。たとえば、第4実施形態のステップS410と同様に、文書状態検索処理は、ユーザによって、検索対象の文書情報のユーザ入力を文書情報入力受付部226,626,726が受け付けたことで開始する(S510)。
【0223】
画像形成装置2、廃棄証明発行装置6、あるいは文書属性管理装置7において、管理装置情報取得部228,628,728は、廃棄装置4に登録されている文書属性管理装置7の装置情報を要求する(S520)。
【0224】
各装置からの装置情報取得要求を受け付けた廃棄装置4において、応答処理部428は、装置情報登録部424に登録されている文書属性管理装置特定情報およびそれに対応する宛先情報を応答する(S522)。
【0225】
この装置情報取得要求に対する廃棄装置4からの応答を受け付けた管理装置情報取得部228,628,728は、文書属性管理装置7の装置情報(文書属性管理装置特定情報および対応する宛先情報)を内部の記憶媒体に記憶(蓄積)する、あるいは装置情報登録部224,624,724を備えている場合には、この装置情報登録部224,624,724に追加登録する(S524)。
【0226】
文書情報入力受付部226,626,726は、ユーザによって入力された検索対象の文書情報を、受信した文書属性管理装置7の宛先情報を参照して、その文書属性管理装置7に通知して文書検索を指示する(S532)。以下、第4実施形態と同様である。
【0227】
<第6実施形態:システム構成>
図16は、本発明に係る文書管理システムの第6実施形態の構成例を示す機能ブロック図である。なお、ここでは、図14に示した第5実施形態のシステム構成に対する変形例で示す。
【0228】
第6実施形態の文書管理システム1は、ある画像形成装置2で出力された文書についての文書属性管理装置7の登録状況(特に廃棄の有無)を、当該文書属性管理装置7以外の装置(別の文書属性管理装置7を含む)から確認可能に構成した点に特徴を有する。この点は、前述の第4、第5実施形態と同様である。
【0229】
また、ある廃棄装置4にて廃棄処理がなされ、ある廃棄証明発行装置6にてその廃棄処理を証明する廃棄証明書が発行された後、文書属性管理装置7が文書の登録状態の問合せをある装置から受け付けたときには、文書属性管理装置7は文書の登録状態を応答し、この応答を受けた装置では、再度の廃棄証明書の発行要求をユーザから受けたときに、そのユーザ指示に従って廃棄証明書の発行指示を可能とした点に特徴を有する。この点も、前述の第4、第5実施形態と同様である。
【0230】
ただし、文書属性管理情報を登録・管理する文書属性管理装置7の装置情報を廃棄装置4が登録・管理する点では前述の第4実施形態と相違しかつ第5実施形態と同一であり、また、文書の登録状態の問合せや廃棄証明書の再発行指示は廃棄装置4で行なう点では、前述の第4、第5実施形態と相違する。
【0231】
つまり、基本構成としては、第2実施形態や第3実施形態のように、装置情報登録部424を具備し、文書属性管理情報を登録・管理する文書属性管理装置7の装置情報が廃棄装置4に登録されているので、廃棄装置4自身において、装置情報登録部424に登録されている文書属性管理装置7の装置情報を基にして文書属性管理装置7の宛先情報を特定し、文書の生存検索や廃棄証明書の再発行を実施可能とする点に特徴を有するのである。
【0232】
第6実施形態の文書管理システム1において、画像形成装置2、廃棄証明発行装置6、文書属性管理装置7は、第5実施形態に設けられていた文書情報入力受付部226,626,726を取り外している。
【0233】
また、廃棄装置4は、先ず、第5実施形態に設けられていた応答処理部428を取り外している。また、廃棄装置4は、第5実施形態の構成に加えて、検索対象の文書情報の入力を受け付ける文書情報入力受付部426と、文書属性管理装置7からの文書検索結果に基づくユーザ指示に従って廃棄証明書の再発行を指示する再発行指示部427を備える。文書情報入力受付部426は、第4、第5実施形態の文書情報入力受付部226,626,726と同様の機能を備えるものである。再発行指示部427は、第4、第5実施形態の再発行指示部227,627,727と同様の機能を備えるものである。
【0234】
<第6実施形態:処理手順>
図17は、第6実施形態の文書管理システム1における処理手順の一例を示したフローチャートである。ここでは、図13に示す第4実施形態や図15に示す第5実施形態の処理手順に対する変形例で示す。なお、第6実施形態の処理ステップは600番台で示し、第4,第5実施形態と同様もしくは対応する処理ステップには、第4,第5実施形態と同じ10番台と1番台の番号を付して示す。以下、第4,第5実施形態との相違点を中心に説明する。
【0235】
先ず、前提として、前述の第1〜第3実施形態の何れかによって、ある文書についての出力媒体Pへの出力処理(印刷処理)と、その文書の印刷済の出力媒体Pの廃棄処理および廃棄証明書の発行並びに文書属性管理部704の登録情報の更新処理が完了しているものとする。
【0236】
また、廃棄装置4においては、第2実施形態のステップS210〜S218と同様にして、もしくは第3実施形態のステップS300〜S318と同様にして、文書属性管理装置7の文書属性管理装置特定情報およびこれに対応する宛先情報の装置情報登録部424への登録処理が完了しているものとする。
【0237】
ユーザは、廃棄装置4を使って、文書属性管理装置7に登録済の文書属性管理情報を検索する。たとえば、第4実施形態のステップS410や第5実施形態のステップS510と同様に、文書状態検索処理(文書状態取得処理とも称する)は、ユーザによって、検索対象の文書情報のユーザ入力を文書情報入力受付部426が受け付けたことで開始する(S610)。
【0238】
文書情報入力受付部426は、ユーザによって入力された検索対象の文書情報を、装置情報登録部424に登録されている文書属性管理装置7の宛先情報を参照して、その文書属性管理装置7に通知して文書検索を指示する(S632)。
【0239】
この通知を受けた各文書属性管理装置7(図16に示すように画像形成装置2が具備するものでもよい)において、応答処理部730は、受信した検索対象の文書情報を検索キーとして、文書属性管理部704で管理している文書属性管理情報の登録内容と照合して、該当する文書を検索する(S734)。
【0240】
該当する文書を検索できた文書属性管理装置7(本例では文書属性管理装置B)においては、応答処理部730は、その該当する文書の文書属性管理情報を応答する(S736)。一方、該当する文書を検索できなかった文書属性管理装置7(本例では文書属性管理装置A)においては、応答処理部730は、「該当なし」を応答する(S638)。以下、第4、第5実施形態と同様である。
【0241】
<各装置の別態様;計算機構成>
図18は、前述の第1〜第6実施形態の文書管理システム1に設けられる画像形成装置2、廃棄装置4、廃棄証明発行装置6、文書属性管理装置7、文書管理サーバ8の他の構成例を示すブロック図である。ここでは、パーソナルコンピュータなどの電子計算機を利用して、文書の出力処理から廃棄処理まで並びに廃棄証明の発行処理(纏めて文書管理処理とも称する)を、ソフトウェアを実行するマイクロプロセッサなどから構築されるより現実的なハードウェア構成を示している。
【0242】
すなわち、本実施形態において、文書管理処理を実行する仕組みは、ハードウェア処理回路により構成することに限らず、その機能を実現するプログラムコードに基づき電子計算機(コンピュータ)を用いてソフトウェア的に実現することも可能である。
【0243】
よって、本発明に係る仕組みを、電子計算機(コンピュータ)を用いてソフトウェアで実現するために好適なプログラムあるいはこのプログラムを格納したコンピュータ読取可能な記憶媒体を発明として抽出することもできる。ソフトウェアにより実行させる仕組みとすることで、ハードウェアの変更を伴うことなく、処理手順などを容易に変更できる利点を享受できるようになる。
【0244】
電子計算機に、文書管理処理機能をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ(組込マイコンなど)、あるいは、CPU(Central Processing Unit )、論理回路、記憶装置などの機能を1つのチップ上に搭載して所望のシステムを実現するSOC(System On a Chip:システムオンチップ)、または、各種のプログラムをインストールすることで各種の機能を実行することが可能な汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
【0245】
記録媒体は、コンピュータのハードウェア資源に備えられている読取装置に対して、プログラムの記述内容に応じて、磁気、光、電気などのエネルギの状態変化を引き起こして、それに対応する信号の形式で、読取装置にプログラムの記述内容を伝達できるものである。
【0246】
たとえば、コンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクFDを含む)、光ディスク(CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory )、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク(MO(Magneto Optical Disk)を含む)、または半導体メモリなどよりなるパッケージメディア(可搬型の記憶媒体)により構成されるだけでなく、コンピュータに予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているROMやハードディスクなどで構成されてもよい。
【0247】
また、ソフトウェアを構成するプログラムは、記録媒体を用いずに、記録媒体を介して提供されることに限らず、有線あるいは無線などの通信網を介して提供されてもよい。
【0248】
たとえば、文書管理処理機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、ハードウェア処理回路にて構成する場合と同様の効果は達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が文書管理処理機能を実現する。
【0249】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することで、文書管理処理を行なう機能が実現されるだけでなく、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(Operating Systems ;基本ソフト)などが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理により文書管理処理を行なう機能が実現される場合であってもよい。
【0250】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によって文書管理処理機能が実現される場合であってもよい。
【0251】
なお、文書管理処理機能を実現するプログラムコードを記述したファイルとしてプログラムが提供されるが、この場合、一括のプログラムファイルとして提供されることに限らず、コンピュータで構成されるシステムのハードウェア構成に応じて、個別のプログラムモジュールとして提供されてもよい。
【0252】
たとえば、コンピュータシステム900は、コントローラ部901と、ハードディスク装置、フレキシブルディスク(FD)ドライブ、あるいはCD−ROM(Compact Disk ROM)ドライブ、半導体メモリコントローラなどの、所定の記憶媒体からデータを読み出したり記録したりするための記録・読取制御部902とを有する。
【0253】
コントローラ部901は、CPU(Central Processing Unit )912、読出専用の記憶部であるROM(Read Only Memory)913、随時書込みおよび読出しが可能であるとともに揮発性の記憶部の一例であるRAM(Random Access Memory)915、および不揮発性の記憶部の一例であるRAM(NVRAMと記述する)916を有している。
【0254】
なお、上記において“揮発性の記憶部”とは、装置の電源がオフされた場合には、記憶内容を消滅してしまう形態の記憶部を意味する。一方、“不揮発性の記憶部”とは、装置のメイン電源がオフされた場合でも、記憶内容を保持し続ける形態の記憶部を意味する。記憶内容を保持し続けることができるものであればよく、半導体製のメモリ素子自体が不揮発性を有するものに限らず、バックアップ電源を備えることで、揮発性のメモリ素子を“不揮発性”を呈するように構成するものであってもよい。
【0255】
また、半導体製のメモリ素子により構成することに限らず、磁気ディスクや光ディスクなどの媒体を利用して構成してもよい。たとえば、ハードディスク装置を不揮発性の記憶部として利用できる。また、CD−ROMなどの記録媒体から情報を読み出す構成を採ることでも不揮発性の記憶部として利用できる。
【0256】
また、コンピュータシステム900は、ユーザインタフェースをなす機能部としての指示入力部903と、操作時のガイダンス画面や処理結果などの所定の情報をユーザに提示する表示出力部904と、各機能部との間のインタフェース機能をなすインタフェース部(IF部)909とを有する。
【0257】
なお、文書管理処理結果を印刷出力してユーザに提示する構成とするべく、処理結果を所定の出力媒体(たとえば印刷用紙)に出力する画像形成部906(画像形成部212に対応する)を設けてもよい。もちろん、画像形成装置2を構成する場合であれば、この画像形成部906を備えていることは必須である。また、廃棄証明発行装置6において、廃棄証明書を出力媒体Pに出力する構成とする場合にも、画像形成部906を備えていることは必須である。また、複写機能を備える場合には、画像を読み取る画像読取部905(画像読取部206bに対応する)を設けてもよい。
【0258】
指示入力部903としては、たとえば、ユーザインタフェース部985の操作キー部985bを利用してもよい。あるいは、キーボードやマウスなどを利用してもよい。
【0259】
表示出力部904は、表示制御部919と表示装置とを備える。表示装置としては、たとえば、ユーザインタフェース部985の操作パネル部985aを利用してもよい。あるいは、CRT(Cathode Ray Tube;陰極線管)やLCD(Liquid Crystal Display;液晶)などでなるその他のディスプレイ部を利用してもよい。
【0260】
たとえば、表示制御部919が、操作パネル部985aやディスプレイ部上に、ガイダンス情報や画像読取部905が取り込んだ全体画像などを表示させる。また、各種の情報をユーザに通知する際の表示デバイスとしても利用される。なお、表示面上にタッチパネルを有するディスプレイ部とすることで、指先やペンなどで所定の情報を入力する指示入力部903を構成してもよい。
【0261】
インタフェース部909としては、処理データ(画像データを含む)や制御データの転送経路であるシステムバス991の他、たとえば、画像形成部906や他のプリンタとのインタフェース機能をなすプリンタIF部996、および情報通信路9との間の通信データの受け渡しを仲介する通信IF部999を有している。
【0262】
このような構成において、CPU912は、システムバス991を介してシステム全体の制御を行なう。ROM913は、CPU912の制御プログラムなどを格納する。RAM915は、SRAM(Static Random Access Memory )などで構成され、プログラム制御変数や各種処理のためのデータなどを格納する。また、RAM915は、所定のアプリケーションプログラムに従って演算して得たデータや外部から取得したデータなどを一時的に格納する領域を含んでいる。
【0263】
たとえば、文書管理処理機能をコンピュータに実行させるプログラムは、CD−ROMなどの記録媒体を通じて配布される。あるいは、このプログラムは、CD−ROMではなくFDに格納されてもよい。また、MOドライブを設け、MOに前記プログラムを格納してもよく、またフラッシュメモリなどの不揮発性の半導体メモリカードなど、その他の記録媒体にプログラムを格納してもよい。さらに、他のサーバなどからインターネットなどのネットワークを経由してプログラムをダウンロードして取得したり、あるいは更新したりしてもよい。
【0264】
なおプログラムを提供するための記録媒体としては、FDやCD−ROMなどの他にも、DVDなどの光学記録媒体、MOなどの光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、ICカードやミニチュアカードなどの半導体メモリを用いてもよい。記録媒体の一例としてのFDやCD−ROMなどには、文書管理処理機能を実現する際の、一部または全ての機能を格納してもよい。
【0265】
また、ハードディスク装置は、制御プログラムによる各種処理のためのデータを格納したり、自装置で取得したデータや外部から取得したデータなどを大量に一時的に格納したりする領域を含んでいる。
【0266】
このような構成により、操作キー部985bを介した操作者による指令にて、前述の文書管理処理方法(つまり各フローチャートに示した処理手順)を実行するプログラムが記憶されているCD−ROMなどの読取可能な記録媒体からRAM915に文書管理処理プログラムがインストールされ、また操作キー部985bを介した操作者による指令や自動処理にて文書管理処理プログラムが起動される。
【0267】
CPU912は、この文書管理処理プログラムに従って前述の文書管理処理方法に伴う各種の処理を実行し、また処理結果をRAM915やハードディスクなどの記憶装置に格納し、必要により操作パネル部985a、あるいはCRTやLCDなどの表示装置に出力する。
【0268】
なお、このようなコンピュータを用いた構成に限らず、各構成図を用いて示した各機能部の処理をなす専用のハードウェアの組合せにより、文書の出力処理から廃棄処理まで並びに廃棄証明の発行処理に関わる画像形成装置2、廃棄装置4、廃棄証明発行装置6、文書属性管理装置7、文書管理サーバ8を構成してもよい。
【0269】
たとえば、文書管理処理のための各機能部分の全ての処理をソフトウェアで行なうのではなく、各機能部分の一部を専用のハードウェアにて行なう処理回路908を設けてもよい。ソフトウェアで行なう仕組みは、並列処理や連続処理に柔軟に対処し得るものの、その処理が複雑になるに連れ、処理時間が長くなるため、処理速度の低下が問題となる。
【0270】
これに対して、ハードウェア処理回路で構築すると、処理が複雑であっても、処理速度の低下を防ぐことができ、高いスループットを得ることができる高速化を図ったアクセラレータシステムが構築される。
【図面の簡単な説明】
【0271】
【図1】文書管理システムの一実施形態を示す図である。
【図2】出力媒体に文書属性管理情報を添付する方法を説明する図である。
【図3】本発明に係る文書管理システムの第1実施形態の構成例を示す機能ブロック図(基本構成)である。
【図4】本発明に係る文書管理システムの第1実施形態の構成例を示す機能ブロック図(変形構成)である。
【図5】第1実施形態の文書管理システム(基本構成)における処理手順の一例を示したフローチャートである。
【図6】第1実施形態の文書管理システム(変形構成)における処理手順の一例を示したフローチャートである。
【図7】本発明に係る文書管理システムの第2実施形態の構成例を示す機能ブロック図である。
【図8】廃棄装置で管理する各装置特定情報を説明する図である。
【図9】第2実施形態の文書管理システムにおける処理手順の一例を示したフローチャートである。
【図10】本発明に係る文書管理システムの第3実施形態の構成例を示す機能ブロック図である。
【図11】第3実施形態の文書管理システムにおける処理手順の一例を示したフローチャートである。
【図12】本発明に係る文書管理システムの第4実施形態の構成例を示す機能ブロック図である。
【図13】第4実施形態の文書管理システムにおける処理手順の一例を示したフローチャートである。
【図14】本発明に係る文書管理システムの第5実施形態の構成例を示す機能ブロック図である。
【図15】第5実施形態の文書管理システムにおける処理手順の一例を示したフローチャートである。
【図16】本発明に係る文書管理システムの第6実施形態の構成例を示す機能ブロック図である。
【図17】第6実施形態の文書管理システムにおける処理手順の一例を示したフローチャートである。
【図18】第1〜第6実施形態の文書管理システムに設けられる各装置画の他の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0272】
1…文書管理システム、2…画像形成装置、202…文書属性生成部、204…文書属性コード生成部、205…文書属性通知部、206…文書取得部、206b…画像読取部、206a…画像入力部、208…画像蓄積部、210…文書属性添付部、210a…画像合成部、212…画像形成部、220…装置検索部、222…装置情報通知部、224…装置情報登録部、226…文書情報入力受付部、227…再発行指示部、228…管理装置情報取得部、4…廃棄装置、402…文書廃棄部、404…廃棄許可受付部、406…廃棄部、412…文書属性読取部、414…文書属性解析部、420…登録情報入力受付部、422…装置情報受信部、424…装置情報登録部、426…文書情報入力受付部、427…再発行指示部、428…応答処理部、430…廃棄情報通知部、6…廃棄証明発行装置、602…廃棄情報受信部、610…廃棄証明書発行部、612…廃棄証明作成部、614…廃棄証明印字部、620…装置検索部、622…装置情報通知部、624…装置情報登録部、626…文書情報入力受付部、627…再発行指示部、628…管理装置情報取得部、7…文書属性管理装置、702…廃棄情報受信部、704…文書属性管理部、706…文書情報更新部、720…装置検索部、722…装置情報通知部、724…装置情報登録部、726…文書情報入力受付部、727…再発行指示部、728…管理装置情報取得部、730…応答処理部、732…文書情報受信部、734…文書検索部、736…検索結果送信部、8…文書管理サーバ、802…文書データベース、804…出力履歴データベース、9…情報通信路、P…出力媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書を所定の出力媒体に形成する画像形成部を具備した画像形成装置と、
前記画像形成装置により前記出力媒体に形成された文書を廃棄する文書廃棄部を具備した廃棄装置と、
前記廃棄装置における廃棄処理の証明書を発行する廃棄証明書発行部を具備した廃棄証明発行装置と
を備えたことを特徴とする文書管理システム。
【請求項2】
前記廃棄証明発行装置は、廃棄対象の文書を形成した前記画像形成装置に備えられている
ことを特徴とする請求項1に記載の文書管理システム。
【請求項3】
前記画像形成装置により出力された文書を一意に特定する文書特定情報と、当該文書が廃棄済であるか否かの情報とを含む文書属性管理情報を所定の記憶媒体に登録して管理するための文書属性管理部および文書情報更新部を具備した文書属性管理装置を備え、
前記廃棄装置は、廃棄処理時に前記文書属性管理装置に廃棄処理の情報を通知する廃棄情報通知部を有し、
前記文書属性管理装置において、前記文書属性管理部は前記画像形成装置が前記出力媒体に文書を形成したときには当該文書が未廃棄である旨を前記記憶媒体に登録しておき、この後、前記廃棄装置から通知される廃棄処理の情報が廃棄済である旨を示しているときには、前記文書情報更新部は前記未廃棄を廃棄に変更する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の文書管理システム。
【請求項4】
前記文書属性管理装置は、廃棄対象の文書を形成した前記画像形成装置に備えられている
ことを特徴とする請求項3に記載の文書管理システム。
【請求項5】
前記廃棄装置は、廃棄処理時に前記廃棄証明発行装置に廃棄処理の情報を通知する廃棄情報通知部を有し、
前記廃棄証明発行装置の前記廃棄証明書発行部は、前記廃棄装置の前記廃棄情報通知部から通知された廃棄処理の情報に基づいて廃棄処理の証明書を発行する
ことを特徴とする請求項1〜4の内の何れか1項に記載の文書管理システム。
【請求項6】
前記画像形成装置は、前記廃棄証明発行装置を特定するための装置情報を前記文書の出力媒体に添付する添付部を有し、
前記廃棄装置の廃棄情報通知部は、廃棄処理時に前記文書の出力媒体に添付されている装置情報を特定し、この特定した装置情報に対応する廃棄証明発行装置に廃棄処理の情報を通知する
ことを特徴とする請求項5に記載の文書管理システム。
【請求項7】
前記画像形成装置の前記添付部は、前記廃棄証明発行装置における前記廃棄処理の情報の通知先を特定するための宛先情報を前記装置情報として添付し、
前記廃棄装置の廃棄情報通知部は、廃棄処理時に前記文書の出力媒体に添付されている宛先情報を抽出し、この抽出した宛先情報に基づいて廃棄処理の情報を前記廃棄証明発行装置に通知する
ことを特徴とする請求項6に記載の文書管理システム。
【請求項8】
前記画像形成装置の前記添付部は、前記廃棄証明発行装置を一意に特定可能な証明発行装置特定情報を前記装置情報として添付し、
各装置は、前記廃棄証明発行装置における前記廃棄処理の情報の通知先を特定するための宛先情報を前記証明発行装置特定情報と対応付けて所定の記憶媒体に登録して管理する装置情報登録部を有し、
前記廃棄装置の廃棄情報通知部は、廃棄処理時に前記文書の出力媒体に添付されている証明発行装置特定情報を抽出し、この抽出した証明発行装置特定情報を前記装置情報登録部に登録されている情報と照合して前記廃棄処理の情報の通知先を特定するための宛先情報を特定し、この特定した宛先情報に基づいて廃棄処理の情報を前記廃棄証明発行装置に通知する
ことを特徴とする請求項6に記載の文書管理システム。
【請求項9】
前記装置情報登録部を備えた装置は、前記装置情報登録部に登録する情報の操作者入力を受け付ける登録情報入力受付部を有する
ことを特徴とする請求項8に記載の文書管理システム。
【請求項10】
各装置は、システム内に存在する全ての他の装置を検索する装置検索部と、当該装置自身を一意に特定するための装置特定情報および自身の宛先情報を前記装置検索部が検索した全ての装置の前記装置情報登録部に通知する装置情報通知部とを有する
ことを特徴とする請求項8に記載の文書管理システム。
【請求項11】
各装置の内の少なくとも1つは、操作者より文書検索指示を受け付け、前記文書属性管理装置に文書検索を指示する文書情報入力受付部と、前記文書属性管理装置からの検索結果に基づく操作者指示に従って廃棄証明書の再発行を指示する再発行指示部とを有し、
前記文書属性管理装置は、前記文書情報入力受付部からの文書検索指示に従って前記文書属性管理部に登録している前記文書属性管理情報を検索して、その検索結果を応答する応答処理部を有する
ことを特徴とする請求項3または4に記載の文書管理システム。
【請求項12】
前記各装置の内の少なくとも1つは、前記文書属性管理装置の通知先を特定するための宛先情報を所定の記憶媒体に登録して管理する装置情報登録部を有し、当該装置情報登録部に登録されている情報に基づいて、検索指示を発する前記文書属性管理装置の宛先情報を特定する
ことを特徴とする請求項11に記載の文書管理システム。
【請求項13】
前記廃棄装置は、前記文書属性管理装置の通知先を特定するための宛先情報を所定の記憶媒体に登録して管理する装置情報登録部を有し、
前記廃棄装置を除く前記各装置の内の少なくとも1つは、前記廃棄装置の装置情報登録部に登録されている情報に基づいて、検索指示を発する前記文書属性管理装置の宛先情報を特定する
ことを特徴とする請求項11に記載の文書管理システム。
【請求項14】
文書を所定の出力媒体に形成する画像形成部と、
前記画像形成部により前記出力媒体に形成された文書を廃棄する廃棄装置における廃棄処理の証明書を発行する廃棄証明書発行部と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項15】
文書を所定の出力媒体に形成する画像形成部と、
前記画像形成部により出力された文書を一意に特定する文書特定情報と、当該文書が廃棄済であるか否かの情報とを含む文書属性管理情報を所定の記憶媒体に登録して管理する文書属性管理部と、
前記画像形成部により前記出力媒体に形成された文書を廃棄する廃棄装置から通知される廃棄処理の情報が廃棄済である旨を示しているときには、前記文書が廃棄済であるか否かの情報を未廃棄から廃棄に変更する文書情報更新部と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項16】
前記画像形成部により前記出力媒体に形成された文書を廃棄する廃棄装置における廃棄処理の証明書を発行する廃棄証明書発行部
をさらに備えたことを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。
【請求項17】
画像形成装置により出力媒体に形成された文書を廃棄する文書廃棄部と、
前記文書廃棄部における廃棄処理時に、前記画像形成装置により出力された文書を一意に特定する文書特定情報と当該文書が廃棄済であるか否かの情報とを含む文書属性管理情報を所定の記憶媒体に登録して管理する文書属性管理装置に廃棄処理の情報を通知する廃棄情報通知部と
を備えたことを特徴とする廃棄装置。
【請求項18】
画像形成装置により出力媒体に形成された文書を廃棄する廃棄装置から通知された廃棄処理の情報に基づいて廃棄処理の証明書を発行する廃棄証明書発行部
を備えたことを特徴とする廃棄証明発行装置。
【請求項19】
画像形成装置により出力媒体に形成された文書を一意に特定する文書特定情報と、当該文書が廃棄済であるか否かの情報とを含む文書属性管理情報を所定の記憶媒体に登録して管理する文書属性管理部と、
前記画像形成装置により前記出力媒体に形成された文書を廃棄する廃棄装置から通知される廃棄処理の情報を受信する廃棄情報受信部と、
前記廃棄情報受信部が受信した前記廃棄処理の情報が廃棄済である旨を示しているときには、前記文書が廃棄済であるか否かの情報を未廃棄から廃棄に変更する文書情報更新部と
を備えたことを特徴とする文書属性管理装置。
【請求項20】
他の装置からの文書検索指示に従って、前記文書属性管理部に登録している前記文書属性管理情報を検索して、その検索結果を応答する応答処理部
をさらに備えたことを特徴とする請求項19に記載の文書属性管理装置。
【請求項21】
文書を所定の出力媒体に形成する画像形成部により前記出力媒体に形成された文書を廃棄する廃棄装置における廃棄処理の証明書を発行する廃棄証明書発行部と
して電子計算機を機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項22】
文書を所定の出力媒体に形成する画像形成部により出力された文書を一意に特定する文書特定情報と、当該文書が廃棄済であるか否かの情報とを含む文書属性管理情報を所定の記憶媒体に登録して管理する文書属性管理部と、
前記画像形成部により前記出力媒体に形成された文書を廃棄する廃棄装置から通知される廃棄処理の情報が廃棄済である旨を示しているときには、前記文書が廃棄済であるか否かの情報を未廃棄から廃棄に変更する文書情報更新部と
して電子計算機を機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項23】
画像形成装置により出力媒体に形成された文書を廃棄する文書廃棄部における廃棄処理時に、前記画像形成装置により出力された文書を一意に特定する文書特定情報と当該文書が廃棄済であるか否かの情報とを含む文書属性管理情報を所定の記憶媒体に登録して管理する文書属性管理装置に廃棄処理の情報を通知する廃棄情報通知部と
して電子計算機を機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項24】
画像形成装置により出力媒体に形成された文書を廃棄する廃棄装置から通知された廃棄処理の情報に基づいて廃棄処理の証明書を発行する廃棄証明書発行部
して電子計算機を機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項25】
画像形成装置により出力媒体に形成された文書を一意に特定する文書特定情報と、当該文書が廃棄済であるか否かの情報とを含む文書属性管理情報を所定の記憶媒体に登録して管理する文書属性管理部と、
前記画像形成装置により前記出力媒体に形成された文書を廃棄する廃棄装置から通知される廃棄処理の情報を受信する廃棄情報受信部と、
前記廃棄情報受信部が受信した前記廃棄処理の情報が廃棄済である旨を示しているときには、前記文書が廃棄済であるか否かの情報を未廃棄から廃棄に変更する文書情報更新部と
して電子計算機を機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate


【公開番号】特開2008−123080(P2008−123080A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−303566(P2006−303566)
【出願日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】