説明

斜行検知装置、斜行防止印字システム、斜行検知方法、斜行防止印字方法及びプログラム

【課題】斜め送りを検知/防止する。
【解決手段】搬送される媒体を検知する複数の検知手段と、検知手段にて検知した正常搬送時におけるデータを正常搬送として許容できる許容範囲を含めて格納する記憶手段と、媒体の搬送時の検知結果を記憶手段に格納されたデータと比較して斜行搬送が行われているか否かを判断する比較手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送される媒体の斜行搬送を防止する斜行検知装置、斜行防止印字システム、斜行検知方法、斜行防止印字方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在プリンタ市場では、前機種と同様のスペックで、小型、前機種以下の価格で提供されることが所望されている。この背景を踏まえ、調整工数の削減や低価格部品の採用が急ピッチで進んでいる。
【0003】
ところで従来、媒体上端(挿入時の先頭側)を搬送方向と直行(印字方向とは平行)したストッパに沿わしてセットする方式の挿入口での媒体セットでは、ストッパに確実に突き当たったことを検知するため、ストッパ突き当て面からおおよそ0.5mm以内となるようセンサ位置もしくはストッパ位置を調整していた。
【0004】
調整式としない場合は、ストッパ、センサ取付部材等の精度を極端に上げることで対応していた。調整式の場合は、センサ調整工数が使用センサ1個当たり5分程度かかる為、装置原価の上昇要因となっていた。なお、プリンタによってはセンサを2〜5個(扱える媒体の幅に応じてセンサの数は異なる)使用する為、その調整工数は増加する。
【0005】
また、高精度部材で対応する場合は、ストッパ、センサを固定するガイド、ストッパを固定するガイド、ストッパを固定したガイドと、センサを固定したガイドの合わせ部等多くの部材を高精度で作製する必要があり、こちらも部品単価UPにより装置原価の上昇要因になっていた。
【0006】
例えば、特許文献1には、搬送方向の一が相対的に同一位置関係にあるとともに、搬送方向に直交方向の位置が離間した2地点にそれぞれセンサを設置することで斜め送りの検知精度を向上させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−289531号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、搬送方向に対して同一直線上に2つのセンサを備えるため、小型な構成には適さない。
【0009】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、斜め送りを検知/防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明における斜行検知装置は、搬送される媒体を検知する複数の検知手段と、検知手段にて検知した正常搬送時におけるデータを正常搬送として許容できる許容範囲を含めて格納する記憶手段と、媒体の搬送時の検知結果を記憶手段に格納されたデータと比較して斜行搬送が行われているか否かを判断する比較手段と、を備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明における斜行防止印字システムは、搬送される媒体の斜行搬送を検知する斜行検知装置と、媒体に印字を行う印字装置と、を備える斜行防止印字システムにおいて、斜行検知装置は、搬送される媒体を検知する複数の検知手段と、検知手段にて検知した正常搬送時におけるデータを正常搬送として許容できる許容範囲を含めて格納する記憶手段と、媒体の搬送時の検知結果を記憶手段に格納されたデータと比較して斜行搬送が行われているか否かを判断する比較手段と、を有し、印字装置は、媒体を搬送する搬送手段と、比較手段により正常搬送が行われていると判断されると前記媒体に印字を行う印字手段と、を有することを特徴とする。
【0012】
また、本発明における斜行検知方法は、搬送される媒体を検知する複数のセンサによる検知ステップと、検知ステップによる検知結果を、センサにて検知した正常搬送時におけるデータを正常搬送として許容できる許容範囲を含めて格納する記憶部に格納されたデータと比較して斜行搬送が行われているか否かを判断する比較ステップと、を備えることを特徴とする。
【0013】
また、本発明における斜行防止印字方法は、印字装置による印字される媒体を搬送する搬送ステップと、斜行検知装置による媒体を検知する複数のセンサによる検知ステップと、検知ステップによる検知結果を、センサにて検知した正常搬送時におけるデータを正常搬送として許容できる許容範囲を含めて格納する記憶部に格納されたデータと比較して斜行搬送が行われているか否かを判断する比較ステップと、印字装置による比較ステップにより正常搬送が行われていると判断されると媒体に印字を行う印字ステップと、を有することを特徴とする。
【0014】
また、本発明におけるプログラムは、搬送される媒体を検知する複数のセンサによる検知処理と、検知処理による検知結果を、センサにて検知した正常搬送時におけるデータを正常搬送として許容できる許容範囲を含めて格納する記憶部に格納されたデータと比較して斜行搬送が行われているか否かを判断する比較処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0015】
また、本発明におけるプログラムは、印字される媒体を搬送する搬送処理と、媒体を検知する複数のセンサによる検知処理と、検知処理による検知結果を、センサにて検知した正常搬送時におけるデータを正常搬送として許容できる許容範囲を含めて格納する記憶部に格納されたデータと比較して斜行搬送が行われているか否かを判断する比較処理と、比較処理により正常搬送が行われていると判断されると前記媒体に印字を行う印字処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明により、小型化を実現し、斜め送りを検知することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態に係る斜行防止印字システムの上面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る斜行防止印字システムの側面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る斜行検知装置の機能ブロック図である。
【図4】本発明の実施形態に係る斜行防止印字システムのフローチャート図である。
【図5】媒体セット検知センサの検知例である。
【図6】媒体セット検知センサの検知例である。
【図7】本発明の他の実施形態に係る斜行防止印字システムの上面図である。
【図8】媒体セット検知センサの検知例である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施形態における媒体セット時の斜行防止印字システムの上面図である。また、図2は、同側面図を示す。以下、図1及び図2を参照に、本発明の実施形態における斜行検知装置の構成について詳細に説明する。
【0020】
本斜行防止印字システムは、斜行検知装置と、プリンタと、を有して構成され、ストッパ1と、媒体セット検知センサ2〜4と、フィードローラ5と、斜行修正ローラ6と、ピンチローラ7と、印字ヘッド8と、上段ガイド9と、下段ガイド10と、フィードローラ12と、ピンチローラ13と、を有して構成される。
【0021】
ストッパ1は、図外のステッピングモータ等で上段ガイド9側に退避可能であり、媒体はストッパ1に当たるまで挿入される。
【0022】
フィードローラ5は、上段ガイド9及び下段ガイド10により構成された挿入口の奥において媒体搬送を行うため上段ガイド9側に備えられる。また、フィードローラ5は1本のシャフトに4個程度ローラが装着されており、図外の搬送用ステッピングモータ等により、正逆両方の搬送及び停止動作を行う。
【0023】
斜行修正ローラ6は、フィードローラ5のローラ脇に備えられ、挿入した媒体11の上端(挿入時の先頭側)を搬送方向と直行(印字行とは平行)した位置に配置されたストッパ1に自動で沿わす。
【0024】
媒体セットセンサ2、3、4は、ストッパ1と、フィードローラ5の各ローラ間との間に備えられ、ストッパ1に確実に媒体が沿っていることを検知する。各媒体セットセンサは、確実にストッパ1に媒体が揃うこととなる検知基準値が出荷検査時等において設定され、個々に記憶させている。この際、各媒体セット検知センサそれぞれの変化点に対してズレの許容値が設定されている。
【0025】
基準値記憶後は、各媒体セット検知センサにおける変化点のズレが、それぞれのズレの許容値を超えなければ斜行していないと判断して、吸入動作に移行し、どちらかがズレの許容値を超えてしまった場合は、斜行していると判断し、再度斜行修正動作(リトライ動作)を行なう。
【0026】
ピンチローラ7は、フィードローラ5のローラに対向してフィードローラ1の数分装着され、下段ガイド10側には図外のステッピングモータ等により上昇して媒体11をクランプする。
【0027】
印字ヘッド8は、ストッパ1の媒体挿入進行方向奥には図外のアクチュエータによりストッパ1と平行に摺動して印字を行う。また印字ヘッド8は、図示してはいないが、反射型センサが搭載し、搬送されてきた媒体11の搬送方向直行方向(図1の矢視方向)の位置を検出し、印字位置の位置出しを行なっている。
【0028】
また、フィードローラ12とピンチローラ13は、印字ヘッド8の下流に備えられ、奥まで媒体11を搬送する。
【0029】
図3は、本発明の実施形態における斜行検知装置の機能ブロック図である。本斜行検知装置は、検知部101と、記憶部102と、比較部103と、を有して構成される。
【0030】
検知部101は、例えば光学センサなどを用いて、斜行検知が行われる媒体により、受光している光が遮断されたことにより媒体がセンサ上を通過/停止していることを検知する。
【0031】
記憶部102には、ストッパに対して斜め搬送が行われていない正常搬送時におけるセンサの検知データ(許容範囲を含む)が格納されている。なお、正常時の検知データは、出荷検査時などに正常搬送を行って格納される。
【0032】
比較部103は、前記媒体の搬送を行った時のデータと、記憶部102に格納されているデータと、を比較して許容範囲を考慮して正常搬送が行われているか否かを判断する。
【0033】
図4は、本発明の実施形態における斜行防止印字システムの媒体印字処理のフローチャート図である。
【0034】
上段ガイド9と下段ガイド10の間の媒体挿入口から媒体11を挿入すると(ステップS11)、図外の媒体検知センサが媒体11を検知し、フィードローラ5が吸入方向に回転する(ステップS12)。その際、ピンチローラ7は下段ガイド10の下に格納された状態なので斜行修正ローラ6の搬送力のみが媒体11に伝達され、媒体11はストッパ1に沿う。これは斜行修正ローラ6の搬送力はフィードローラ5の搬送力に比べて小さい為、媒体先端がストッパ1に揃うと空回りをして斜行が修正される。
【0035】
媒体11の先端がストッパ1に揃うと、媒体11の幅寸法及び、挿入場所に応じて媒体セット検知センサ2〜4のいずれかが遮光を検知する(ステップS13)。なお、ここでは媒体セット検知センサ3、4が遮光した場合について説明する。
【0036】
媒体セット検知センサ3及び4の検知結果を予め設定されている基準値と比較し、媒体11がストッパ1に揃っているか否かを判断し(ステップS14)、揃っていないと判断されれば、斜行修正動作を実行する(ステップS15)。
【0037】
ステップS14における判断において、揃っていると判断されれば、ピンチローラ7が上昇して下段ガイド10から出てきて媒体11をフィードローラ5の間にクランプし、ストッパ1が上段ガイド9の上へ上昇する。その後、フィードローラ5が吸入回転し、媒体11が印字位置まで搬送される(ステップS16)。
【0038】
印字位置まで搬送されると、印字ヘッド8が左右に摺動して媒体11の横方向の位置(媒体のエッジ)を検知する。これは印字ヘッド8に装着された反射型センサにより、媒体11の横方向位置を検出する。
【0039】
検出結果を基に所定の印字位置に印字し(ステップS17)、指定位置まで印字が完了すると、フィードローラ5が排出方向に回転して媒体を排出する(ステップS18)。排出が完了すると、ピンチローラ7は下降して媒体11の抜き取りが可能となる。
【0040】
なお、フィードローラ5は図外アクチュエータにより回転しているが、フィードローラ12も連結されているので回転方向は同じである。なお、ピンチローラ13にアクチュエータは無く、上昇/下降動作は行なわない。
【0041】
次に、媒体セット検知センサにおけるセンサレベルからの斜行検知方法について図5〜8を参照に詳細に説明する。図5及び図6は、ストッパ1とセンサ3及び4が平行に装着されていた場合のセンサ状態図を示し、図7は、ストッパ1とセンサ3及び4が平行でない場合の上面図を示し、図8は、ストッパ1とセンサ3及び4が平行でない場合のセンサ状態図を示している。なお、センサ状態図において横軸は時間軸を示し、縦軸は、センサレベルを示している。
【0042】
従来のプリンタはストッパ1に正しく揃わすことによってまっすぐ吸入させる為、媒体セット検知センサ3及び4と、ストッパ1との距離(ストッパ/センサ間距離)は大抵0.5mm以内に配置されているが、本実施形態においては特に限定されるものではない。また、同様にストッパ1と媒体セット検知センサ3及び4とは、通常平行に配置されているが、本実施形態においては必ずしも平行である必要はない。
【0043】
まずストッパ1と媒体セット検知センサ3及び4の距離が一定距離(仮に2mmとする)平行に離れていている場合について以下に説明する。
【0044】
図1で示す様にストッパ/センサ間距離が、一定距離(仮に2mmとする)平行に離れていている場合、出荷検査時に媒体11を確実にストッパ1に揃わすと、媒体セット検知センサ3及び4のセンサレベルは、図5に示す様に同じタイミングで遮光から通光に変化する。そのため、出荷検査時には、図5に示すように基準波形として装置に記憶される。なお、遮光から通光への変化タイミングは、正常範囲としてある程度の許容範囲が設けられている。
【0045】
基準波形記憶後には、基準波形と媒体挿入時の検知結果とが異なれば(すなわち、図6のようにいずれかのセンサレベル変化点が正常範囲内に収まっていない場合)、斜行が検知され、斜行修正動作が行われる。また、斜行修正動作終了後には、矢印方向に媒体を戻し、媒体セット検知センサによるセンサレベル変動波形が毎回確認される。
【0046】
このとき、問題なく媒体11がストッパ1に揃っている場合は、図5と同様な波形が生成されるので、媒体セット検知センサ3及び4共にセンサレベルの変化はズレの許容値内となるので、斜行していないと判断でき、媒体11を印字部に搬送し、印字を行う。
【0047】
しかしながら、何らかの原因で斜行修正が失敗し、図1の様に媒体11が斜めになってしまった場合は、図6に示すような波形が検知され、同様に斜行修正動作が行われる。
【0048】
図6に示す波形が検知される場合、センサレベルの変化は、媒体セット検知センサ3はズレの許容値内であり問題無いが、媒体セット検知センサ4でズレの許容値を超えているため、媒体は斜行していると判断し、再度斜行修正動作を実施(リトライ)する。
【0049】
例えばリトライは、2回程度実施し、センサレベルの変化がズレの許容値内に収まらない場合は、エラーとして媒体11を排出し、再セットを促す。リトライにより許容値内に収まったら、斜行が無くなったと判断し、印字部に搬送し、印字を行う。
【0050】
次にストッパ1と媒体セット検知センサ3及び4との距離がそれぞれ異なる場合について、以下に説明する。
【0051】
図7の様にストッパ1と媒体セット検知センサ3及び4の距離がそれぞれ異なる場合は、出荷検査時に正しく媒体をストッパ1に揃わした後、同様に排出方向に搬送すると、センサレベルの変化は図8に示す様に媒体セット検知センサ3及び媒体セット検知センサ4の波形は、それぞれ異なるタイミングで遮光レベルから通光レベルへと変化する。
【0052】
この場合も図5に示す場合と同様に、媒体セット検知センサ3及び媒体セット検知センサ4それぞれにズレの許容値が設定されており、記憶後それぞれ設定されたズレの許容値をどちらかが超えた場合に、斜行したと判断し、リトライ動作に移行する。
【0053】
このように本実施形態における動作を行うことで、複数の媒体セット検知センサとストッパとの距離はどのようにずれていても確実に斜行セットを判断可能となる。
【0054】
なお、上述してきたズレの許容値は、通常0.5mm程度を設定する。理由は通常この種のプリンタはセット性の観点から0.5mm程度の斜行吸入まで許容するよう設計しているためである。これはラフにセットしたり、斜行修正の甘い装置があったりした場合、運用において挿入した媒体が高確率で斜行と判断されエラー排出されてしまうことを避ける為である。
【0055】
また、上述の説明では媒体セット検知センサは3と4の2種類のみについて述べてきたが、図1の様に媒体セット検知センサが3個以上でもそれぞれのセンサにズレの許容値を設定することで、同様の効果を得ることが可能である。
【0056】
また、本発明の他の実施形態として、その基本的構成は上記の通りであるが、斜行修正機構が無く、媒体上端をストッパに突き当てセットするよう構成しても、リトライ動作がエラー排出に変わるだけで、全く同じ効果が実現可能である。
【0057】
また、挿入しにくくなっても構わないので、斜行量は極力0にしたい場合などには、ズレの許容値を狭めることで対応することが可能となる。
【0058】
また、斜行量は大きくても構わないが、処理時間を短くしたいので極力リトライしてほしくない場合などには、ズレ量の許容値を広げることで対応することが可能となる。
【0059】
なお、上記説明において、印字などの動作については、従来における技術をそのまま用いることが可能であるため、印字その他の詳細な説明についてはここでは省略する。
【0060】
本実施形態によれば、通帳プリンタ等で媒体上端(挿入時の先頭側)を搬送方向と直行(印字行とは平行)したストッパに沿わしてセットする方式の挿入口のセット媒体の斜行検知において、ストッパに揃った事を検知するセンサを装置毎に調整する必要が無く、高精度(高価)な部品も使用せずに、セット媒体の斜行検知を行なえる。
【0061】
また、媒体吸入時の斜行の許容値をソフトウェアで変更可能なため、ユーザ毎/装置毎に最適なオペレーションを提供することも可能である。
【0062】
以上、実施の形態を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範囲な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら実施の形態や具体例に様々な修正および変更が可能である。
【符号の説明】
【0063】
1 ストッパ
2,3,4 媒体セット検知センサ
5 フィードローラ
6 斜行修正ローラ
7 ピンチローラ
8 印字ヘッド
9 上段ガイド
10 下段ガイド
12 フィードローラ
13 ピンチローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送される媒体を検知する複数の検知手段と、
前記検知手段にて検知した正常搬送時におけるデータを正常搬送として許容できる許容範囲を含めて格納する記憶手段と、
前記媒体の搬送時の検知結果を前記記憶手段に格納されたデータと比較して斜行搬送が行われているか否かを判断する比較手段と、を備えることを特徴とする斜行検知装置。
【請求項2】
前記複数の検知手段は、前記媒体の搬送方向に対して直交する直線上に備えられることを特徴とする請求項1記載の斜行検知装置。
【請求項3】
前記複数の検知手段は、前記媒体の搬送方向に対して直交する異なる直線上に備えられることを特徴とする請求項1記載の斜行検知装置。
【請求項4】
前記比較手段により同一の媒体が複数回斜行搬送されたと判断されると、エラーと判断するエラー判定手段と、を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の斜行検知装置。
【請求項5】
搬送される媒体の斜行搬送を検知する斜行検知装置と、前記媒体に印字を行う印字装置と、を備える斜行防止印字システムにおいて、
前記斜行検知装置は、搬送される媒体を検知する複数の検知手段と、前記検知手段にて検知した正常搬送時におけるデータを正常搬送として許容できる許容範囲を含めて格納する記憶手段と、前記媒体の搬送時の検知結果を前記記憶手段に格納されたデータと比較して斜行搬送が行われているか否かを判断する比較手段と、を有し、
前記印字装置は、前記媒体を搬送する搬送手段と、前記比較手段により正常搬送が行われていると判断されると前記媒体に印字を行う印字手段と、
を有することを特徴とする斜行防止印字システム。
【請求項6】
前記複数の検知手段は、前記媒体の搬送方向に対して直交する直線上に備えられることを特徴とする請求項5記載の斜行防止印字システム。
【請求項7】
前記複数の検知手段は、前記媒体の搬送方向に対して直交する異なる直線上に備えられることを特徴とする請求項5記載の斜行防止印字システム。
【請求項8】
前記印字装置は、前記比較手段により斜行搬送が行われていると判断されると斜行修正動作を行う斜行修正手段を有することを特徴とする請求項5から8のいずれか1項に記載の斜行防止印字システム。
【請求項9】
前記斜行検知装置は、前記比較手段により同一の媒体が複数回斜行搬送されたと判断されると、エラーと判断するエラー判定手段と、を有することを特徴とする請求項9記載の斜行防止印字システム。
【請求項10】
前記印字装置は、前記エラー判定手段によりエラーと判定されると前記媒体を排出する排出手段を有することを特徴とする請求項10記載の斜行防止印字システム。
【請求項11】
搬送される媒体を検知する複数のセンサによる検知ステップと、
前記検知ステップによる検知結果を、前記センサにて検知した正常搬送時におけるデータを正常搬送として許容できる許容範囲を含めて格納する記憶部に格納されたデータと比較して斜行搬送が行われているか否かを判断する比較ステップと、を備えることを特徴とする斜行検知方法。
【請求項12】
印字装置による印字される媒体を搬送する搬送ステップと、
斜行検知装置による前記媒体を検知する複数のセンサによる検知ステップと、
前記検知ステップによる検知結果を、前記センサにて検知した正常搬送時におけるデータを正常搬送として許容できる許容範囲を含めて格納する記憶部に格納されたデータと比較して斜行搬送が行われているか否かを判断する比較ステップと、
前記印字装置による前記比較ステップにより正常搬送が行われていると判断されると前記媒体に印字を行う印字ステップと、を有することを特徴とする斜行防止印字方法。
【請求項13】
搬送される媒体を検知する複数のセンサによる検知処理と、
前記検知処理による検知結果を、前記センサにて検知した正常搬送時におけるデータを正常搬送として許容できる許容範囲を含めて格納する記憶部に格納されたデータと比較して斜行搬送が行われているか否かを判断する比較処理と、をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項14】
印字される媒体を搬送する搬送処理と、
前記媒体を検知する複数のセンサによる検知処理と、
前記検知処理による検知結果を、前記センサにて検知した正常搬送時におけるデータを正常搬送として許容できる許容範囲を含めて格納する記憶部に格納されたデータと比較して斜行搬送が行われているか否かを判断する比較処理と、
前記比較処理により正常搬送が行われていると判断されると前記媒体に印字を行う印字処理と、をコンピュータに実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−168132(P2010−168132A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−10080(P2009−10080)
【出願日】平成21年1月20日(2009.1.20)
【出願人】(000168285)エヌイーシーコンピュータテクノ株式会社 (572)
【Fターム(参考)】